(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】電子式電力量計
(51)【国際特許分類】
G01R 22/06 20060101AFI20240722BHJP
H05K 5/03 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
G01R22/06 130H
H05K5/03 D
(21)【出願番号】P 2021037112
(22)【出願日】2021-03-09
【審査請求日】2023-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000205661
【氏名又は名称】大崎電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】曽我 晴伸
(72)【発明者】
【氏名】須藤 利夫
(72)【発明者】
【氏名】大柳 雅之
【審査官】島田 保
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04584527(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0061490(US,A1)
【文献】国際公開第2017/006380(WO,A1)
【文献】実開平07-008779(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 22/06
H05K 5/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線センサ装置と通信可能な赤外線通信ポートを備える電子式電力量計であって、
電子部品が内蔵される筐体を備える電力量計本体と、
前記筐体の前面を封印するための封印カバーと、
前記赤外線センサ装置を前記電子式電力量計に固定可能な固定手段と、を備えており、
前記固定手段は、前記封印カバーの前面に設けられる突起部を含み、
前記突起部は、前記赤外線センサ装置の一部と係合可能な係合部を有し、これにより、前記赤外線センサ装置が前記赤外線通信ポートと通信可能な位置に、前記赤外線センサ装置を支持可能であ
り、
前記赤外線センサ装置にマグネットが取り付けられており、
前記電子式電力量計は、前記筐体の前面と前記封印カバーとの間に配置される内側カバーを有しており、
前記固定手段は、さらに、前記内側カバーに形成された窪みに嵌め込まれている磁性鋼板を含む、電子式電力量計。
【請求項2】
前記赤外線センサ装置は、前記赤外線通信ポートとの通信の間、前記封印カバーに当接させられる当接面を有し、前記当接面内に光センサ部が配置されており、
前記磁性鋼板の面積は、前記当接面の面積の二分の一以下である、請求項
1に記載の電子式電力量計。
【請求項3】
前記当接面が円形であり、前記封印カバーは、少なくとも3つの前記突起部を備える、請求項
2に記載の電子式電力量計。
【請求項4】
前記電子式電力量計が、前記電子部品を駆動する内部電池を有しており、
前記電子式電力量計を前後方向で見たときに、前記磁性鋼板が、前記内部電池と重ならない位置に配置されている、請求項
1~
3のいずれかに記載の電子式電力量計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子式電力量計に関する。
【背景技術】
【0002】
電子式電力量計は、赤外線通信ポートを有する場合がある。赤外線通信ポートからは、電子式電力量計で計測される各種の計測データが、電子式電力量計の外部へ赤外線で出力される。また、赤外線通信ポートからは、電子式電力量計の計器情報(例えば、相線式、定格電流及び定格電圧等)および電子式電力量計に設定される設定情報(例えば、計測値の乗率等)等を出力することができる。また、赤外線通信ポートは、受信機能も有する。
【0003】
赤外線通信ポートの送受信に赤外線センサが使用される。赤外線センサは、例えば電子電力量計の設置後において、電子式電力量計の接続状態を把握する点検作業等のために使用される。赤外線センサは、ケーブルを介して、例えば、点検作業者のパーソナルコンピュータ等の端末装置に接続される。
【0004】
ところで、赤外線センサを赤外線通信ポートと通信させる間、赤外線センサを電子式電力量計に固定しておく手段として、赤外線センサの筐体にマグネットが取り付けられている場合がある。この場合、マグネットを吸引固定するための磁性鋼板を、電子式電力量計の筐体に配置することができる。しかし、電子式電力量計は、一般に小型化が要求されている。小型の電子式電力量計の筐体において、磁性鋼板を配置可能なスペースは限られている。しかし、磁性鋼板の小さい面積で、赤外線センサのマグネットを吸引固定しておくことは、困難である。例えば、赤外線通信ポートが電子式電力量計の前面に配置されている場合、赤外線センサが、自重で滑り落ちてしまうおそれがある。従って、作業者は、通信が妨げられないように、赤外線センサを把持しながら、端末操作等の作業を行う必要があり、作業効率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施形態によれば、計器の点検作業等の間、赤外線通信ポートと通信するセンサを計器に安定して固定しておくことができる、電子式電力量計を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、赤外線センサ装置と通信可能な赤外線通信ポートを備える電子式電力量計であって、電子部品が内蔵される筐体を備える電力量計本体と、筐体の前面を封印するための封印カバーと、赤外線センサ装置を電子式電力量計に固定可能な固定手段と、を備えており、固定手段は、封印カバーの前面に設けられる突起部を含み、突起部は、赤外線センサ装置の一部と係合可能な係合部を有し、これにより、赤外線センサ装置が赤外線通信ポートと通信可能な位置に、赤外線センサ装置を支持可能である、電子式電力量計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態による、電子式電力量計の本体の前面図である。
【
図2】内側カバーが配置された電子式電力量計の本体の前面図である。
【
図5】
図2の電子式電力量計の本体の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明はあくまでも一例を示すものであって、本願発明の技術的範囲を以下の実施形態に限定する趣旨ではない。また、図面では、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。尚、以下の説明において、「上」、「下」等の方向を示す用語は、説明の便宜上用いられるものであって、本実施形態を限定することを意図しない。
【0009】
本発明の一実施形態による電子式電力量計(以下、電力量計)100は、電力量計本体102を備える。
図1は、電力量計本体102の正面図(換言すれば、前面図)を示す。電力量計本体102は、実質的に直方体または立方体の外形を有する筐体104を有する。筐体104の内部に、使用電力量を計測する電子部品(図示せず)等が内蔵される。
【0010】
筐体104の前面下部に、配電線接続部106が設けられている。配電線接続部106は、筐体104に設けられた絶縁性の隔壁部110を介して横並びに配置された端子金具108を備えている。一例として、本実施形態の電力量計100は、単相3線式の変成器付き電力量計である。
【0011】
電力量計100の計量値は、実質的に筐体104の前面中央に配置されるデジタル表示部(換言すれば、液晶表示部)111に表示される。筐体104の前面に、デジタル表示部111の一方の側に隣接して、内部電池112、赤外線送信ポート114a及び赤外線受信ポート114b(以下、通信ポート114a、114b)が配置されている。内部電池112は、例えば、筐体104に内蔵される電子部品を駆動するのに使用される。通信ポート114a、114bは、赤外線センサ装置との赤外線通信に使用される。また、デジタル表示部111の他方の側に隣接して、電子式電力量計100の操作用ボタン116が配置されている。
【0012】
また、本実施形態では、筐体104の前面上部に、設定用スイッチ118が配置されている。設定用スイッチ118は、電力量計本体102に組み合わされる変成器に関連する所定の項目を設定するために用いられるスイッチである。設定用スイッチ118に隣接して、封印ねじ120が配置される。また、筐体104の前面上部には、試験用端子122が配置されている。しかし、電力量計本体102の具体的構成は、図示のものに限られない。
【0013】
電力量計本体102は、鉛直方向に延びる壁面を設置面として、適宜の取付ねじ等によって取り付けることができる。
【0014】
図2は、内側カバー124が取り付けられた電力量計本体102の前面を示す。図示の例では、内側カバー124は、電力量計本体102の筐体104の前面の実質的に中央部に配置され、デジタル表示部111を視認可能にするための開口部126を有する。また、内側カバー124には、通信ポート114a、114bに対応する位置に開口部128が形成されており、操作用ボタン116に対応する位置に開口部130が形成されている。また、内側カバー124は、通信ポート114a、114bのための開口部128の近傍に形成された、所定の外形を有する窪み132を含む。窪み132は、電力量計本体102の前面に向けて開口している。窪み132の形状は、例えば
図3に示す形状を有する磁性鋼板133を受け入れることができるように決められる。
【0015】
なお、
図2中、134及び136は、それぞれ、試験用端子122及び配電線接続部106を、第三者からアクセス不能に封印するための封印カバーである。封印カバー134、136は、それぞれ、所定の封印部138、140によって筐体104に封印される。封印カバー134、136は、電気的絶縁性を有する透明な樹脂材料で形成されている。
【0016】
図1に示すように、筐体104の前面には、内部電池112に隣接して、赤外線通信のための通信ポート114a、114bが形成されている。通信ポート114a、114bを介して電力量計100と通信するために、例えば、
図4に示す構成の赤外線センサ装置200を使用することができる。赤外線センサ装置200は、ケーブル202を介して、図示されないパーソナルコンピュータ等の端末機器に接続可能である。図示の例では、赤外線センサ装置200は、筐体としてのヘッド部204を備えており、ヘッド部204は、実質的に円形の当接面208を有する。当接面208の実質的に中央に、光センサ部(換言すれば、送受信部)206が配置されている。赤外線センサ装置200が通信ポート114a、114bと通信する間、当接面208は、後述する、電子式電力量計100の封印カバー142(
図6参照)に当接させられる。しかし、赤外線センサ装置200の具体的構成は、図示のものに限られない。本実施形態では、円形の当接面208の光センサ部206の周囲に、環状のマグネット210が埋め込まれている。マグネット210は、単に、当接面208に取り付けられていてもよい。マグネット210の具体的形状は、図示のものに限られない。赤外線通信の間、光センサ部206が通信ポート114a、114bを覆うように、赤外線センサ装置200の当接面208が封印カバー142に当接させられる。
【0017】
本実施形態では、通信の間、赤外線センサ装置200を電力量計100に固定しておくための第1の固定部として、
図3に示す磁性鋼板133が、電力量計本体102の前面に配置されてよい。
図2に示すように、本実施形態では、磁性鋼板133は、内側カバー124の窪み132に取り付けられる。しかし、他の実施形態では、磁性鋼板133は、電力量計本体102の筐体104に直接取り付けられてもよい。本実施形態では、磁性鋼板133は、鉄板である。しかし、磁性鋼板133の材料は、マグネット210と磁気的に引き合うことができるものであれば、特に限定されない。
図5は、
図2に示す、内側カバー124が取り付けられた電力量計本体102の部分拡大斜視図である。
図5には、磁性鋼板133が、窪み132に嵌め込まれた状態が示されている。こうして、磁性鋼板133は、通信ポート114a、114bに隣接して位置決めされる。本実施形態では、磁性鋼板133は、輪郭部133aによって、通信ポート114a、114bを部分的に取り囲むように配置されている。しかし、通信ポート114a、114bの具体的な位置に応じて、磁性鋼板133は、通信ポート114a、114bを完全に取り囲むように配置されてもよい。光センサ部206が通信ポート114a、114bを覆う位置で、マグネット210を吸引できる位置であれば、磁性鋼板133の位置は特に限られない。
【0018】
マグネット210に対する吸引力の観点から、磁性鋼板133は、あらかじめ決められたマグネット210の形状及び面積に対応する形状及び面積を有することが望ましい。しかし、磁性鋼板133の形状及び面積は、デジタル表示部111、内部電池112等、電力量計本体102の前面に配置される他の部品の位置及び寸法等によって制限される。電子式電力量計は、一般に小型化が要求されるが、電力量計100が小型化されるほど、磁性鋼板133を配置することができるスペースは小さくなり、磁性鋼板133の面積を小さくせざるをえない。そこで、本実施形態では、磁性鋼板133の厚みを大きくすることによって、マグネット210に対する磁性鋼板133の吸引力を大きくしている。これは、内側カバー124に磁性鋼板133を受け入れることができる窪み132を形成することによって実現することができる。
図5に示すように、磁性鋼板133の前面は、周囲の内側カバー124の前面と実質的に面一になるよう配置されている。また、
図5に示すように、磁性鋼板133は、電力量計100の前後方向で内部電池112と重ならない位置に配置されている。内側カバー124は、磁性鋼板133を窪み132に対して取り付け又は取り外しを行うための切り欠き139を有している。
【0019】
図6は、上記した、電子式電力量計100の封印カバー142を単体で示す正面図(換言すれば、前面図)である。封印カバー142は、内側カバー124を覆うように電力量計本体102の筐体104に取り付けられる。封印カバー142は、電気的絶縁性を有する透明な樹脂材料によって一体成形されることができる。封印カバー142は、封印ねじ120(
図1参照)によって、電力量計本体102に封印される。
【0020】
本実施形態では、封印カバー142の前面に、突起部144が設けられている。赤外線センサ装置200を電力量計100に一時的に固定しておくための第2の固定部として機能する。例えば、
図4に示す円形の当接面208を有する赤外線センサ装置200に対して、突起部144は、当接面208の円形の外周(
図6に仮想円として示される)に沿うように配置されている。突起部144は、赤外線センサ装置200の一部(本実施形態ではヘッド部204)と係合可能な係合部144aを有する。
【0021】
突起部144は、赤外線センサ装置200が通信ポート114a、114bと通信可能な位置に、赤外線センサ装置200を支持可能である。具体的には、突起部144の位置は、赤外線センサ装置200を、光センサ部206が通信ポート114a、114bを覆う位置で支持可能であるように決められる。突起部144は、赤外線センサ装置200を自重による滑り落下に対抗して支持するように、赤外線センサ装置200の一部と係合することができればよい。従って、突起部144の具体的な大きさ、数、位置は、赤外線センサ装置200の落下を防止することができる限り、特に限られない。本実施形態では、複数(図示の例では3つ)の突起部144が互いに離間して配置されている。しかし、封印カバー142は、例えば、当接面208の外周に沿う湾曲した係合面を有する単一の突起部144を有していてもよい。また、突起部144は、スナップフィット式にヘッド部204を支持することができるように、弾性を有していてもよい。
【0022】
なお、上記の突起部144を有する限り、封印カバー142の具体的形状は、特に限られない。例えば、図示の例では、封印カバー142は、電力量計本体102の前面上部に配置される設定用スイッチ118を覆うことができるが、電力量計100は、設定用スイッチ118を覆うための別個の封印カバーを有していてもよい。または、封印カバー142は、
図2に関して説明した封印カバー134又は封印カバー136と一体成形されるものであってもよい。
【0023】
図7は、封印カバー142が電力量計本体102に取り付けられたときの突起部144を拡大して示す図である。なお、
図7では、内側カバー124と封印カバー142の間に銘板146が配置されており、磁性鋼板133の位置が破線で示されている。銘板は、JISによって電力量計への取り付けが義務付けられており、例えば、計器名称、相及び線式、計器定数、型式承認番号、定格周波数、製造番号、製造年等の所定の記載内容が表記されるシート状の部材である。銘板146の具体的な記載内容は、図示を省略されている。
【0024】
図8は、突起部144の使用方法を説明する概略図である。
図8では、封印カバー142の突起部144に支持された赤外線センサ装置200が示されている。このように、本実施形態では、赤外線センサ装置200が通信ポート114a、114bと通信する間、突起部144の係合部144aが、ヘッド部204に係合し、赤外線センサ装置200を支持することができる。電子式電力量計100が鉛直方向の壁面に設置されるので、マグネット210に対する磁性鋼板133の吸引力のみでは、赤外線センサ装置200は、自重により落下するおそれがある。また、内部電池112もマグネット210を吸引し得るが、その吸引力は、磁性鋼板133に比べて微小である。しかし、本実施形態では、突起部144によって、通信の間、赤外線センサ装置200を電力量計100に安定して固定しておくことができる。点検等の作業者は、赤外線センサ装置200を把持する必要が無いので、作業効率が向上する。
【0025】
本実施形態では、電子式電力量計100の筐体104の前面に、十分な面積の磁性鋼板133を配置するスペースが無い場合でも、内側カバー142の窪み132に磁性鋼板133を受け入れることによって、磁性鋼板133の厚みを大きくすることができる。従って、例えば、磁性鋼板133の面積は、赤外線センサ装置200の当接面208の面積の二分の一以下であってもよい。その場合でも、磁性鋼板133の厚みによって、吸引力を大きくすることができる。また、依然として、磁性鋼板133の吸引力が不十分な場合でも、突起部144によって、赤外線センサ装置200の落下を防止することができる。他の実施形態によれば、突起部144のみによって、赤外線センサ装置200を固定することも可能である。その場合、磁性鋼板133は省略することができる。
【0026】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
【0027】
本発明は、以下の態様を含む。
1.赤外線センサ装置と通信可能な赤外線通信ポートを備える電子式電力量計であって、電子部品が内蔵される筐体を備える電力量計本体と、筐体の前面を封印するための封印カバーと、赤外線センサ装置を電子式電力量計に固定可能な固定手段と、を備えており、固定手段は、封印カバーの前面に設けられる突起部を含み、突起部は、赤外線センサ装置の一部と係合可能な係合部を有し、これにより、赤外線センサ装置が赤外線通信ポートと通信可能な位置に、赤外線センサ装置を支持可能である、電子式電力量計。
2.赤外線センサ装置にマグネットが取り付けられており、固定手段は、さらに、筐体の前面に配置される磁性鋼板を含む、1.に記載の電子式電力量計。
3.赤外線センサ装置は、電子式電力量計との通信の間、封印カバーに当接させられる円形の当接面を有し、当接面内に光センサ部が配置されており、磁性鋼板の面積は、当接面の面積の二分の一以下である、2.に記載の電子式電力量計。
4.当接面が円形であり、封印カバーは、少なくとも3つの突起部を備える、3.に記載の電子式電力量計。
5.電子式電力量計が、電子部品を駆動する内部電池を有しており、電子式電力量計を前後方向で見たときに、磁性鋼板が、内部電池と重ならない位置に配置されている、2.~4.のいずれかに記載の電子式電力量計。
6.電子式電力量計は、筐体の前面と封印カバーとの間に配置される内側カバーを有しており、磁性鋼板は、内側カバーに形成された窪みに嵌め込まれている、2.~5.のいずれかに記載の電子式電力量計。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、赤外線通信ポートを有する電子式電力量計に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0029】
100 電子式電力量計
102 電力量計本体
104 筐体
106 配電線接続部
108 端子金具
110 隔壁
111 デジタル表示部
112 内部電池
114a、114b 通信ポート
116 操作用ボタン
118 設定用スイッチ
120 封印ねじ
122 試験用端子
124 内側カバー
126 開口部
128 開口部
130 開口部
132 窪み
133 磁性鋼板
133a 輪郭部
134、136 封印カバー
138、140 封印部
139 切り欠き
142 封印カバー
144 突起部
144a 係合部
200 赤外線センサ装置
202 ケーブル
204 ヘッド部
206 光センサ部
208 当接面
210 マグネット