IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニック株式会社の特許一覧

特許7524125タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム
<>
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図1
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図2
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図3
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図4
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図5
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図6
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図7
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図8
  • 特許-タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】タイムスイッチ、情報端末、及び、タイムスイッチシステム
(51)【国際特許分類】
   G04G 15/00 20060101AFI20240722BHJP
   G04G 5/00 20130101ALI20240722BHJP
【FI】
G04G15/00 K
G04G5/00 J
G04G15/00 C
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021072193
(22)【出願日】2021-04-21
(65)【公開番号】P2022166770
(43)【公開日】2022-11-02
【審査請求日】2023-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】藤原 敦
【審査官】榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-159853(JP,A)
【文献】特開2008-139167(JP,A)
【文献】特開2020-24183(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04G 15/00
G04G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするスイッチ部と、
前記スイッチ部がオンするオン時刻の設定、及び、前記スイッチ部がオフするオフ時刻の設定を示す設定情報を無線通信によって情報端末から受信する無線通信部と、
受信された前記設定情報が示す前記設定にしたがって前記スイッチ部をオン及びオフする制御部と
現在時刻を計測する計時部とを備え、
前記情報端末は、汎用の情報端末に所定のアプリケーションプログラムがインストールされることによって実現され、
前記無線通信部は、無線通信によって前記情報端末が保持する時刻情報を前記情報端末から受信し、
前記制御部は、前記計時部が計測する現在時刻を、受信された時刻情報によって補正する
タイムスイッチ。
【請求項2】
前記情報端末は、NITZ(Network Identity and Time Zone)に対応している
請求項1に記載のタイムスイッチ。
【請求項3】
前記設定情報は、(a)曜日単位の前記オン時刻及び前記オフ時刻の設定である週間設定、(b)日付単位の前記オン時刻及び前記オフ時刻の設定である年間設定、(c)前記オン時刻及び前記オフ時刻の少なくとも一方に日の出時刻または日の入時刻が指定されるソーラ機能設定、及び、(d)前記スイッチ部がオン及びオフする動作を無効にする日付の設定である休日設定、の少なくとも1つを示す
請求項1または2に記載のタイムスイッチ。
【請求項4】
さらに、前記オン時刻、及び、前記オフ時刻の設定をユーザから受け付ける設定受付部を備える
請求項1~3のいずれか1項に記載のタイムスイッチ。
【請求項5】
前記無線通信部は、前記設定情報と合わせて前記時刻情報を受信する
請求項1~4のいずれか1項に記載のタイムスイッチ。
【請求項6】
汎用の情報端末に所定のアプリケーションプログラムがインストールされることによって実現される情報端末であって、
負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするタイムスイッチがオンするオン時刻の設定、及び、前記タイムスイッチがオフするオフ時刻の設定を示す設定情報を無線通信によって前記タイムスイッチへ送信する無線通信部と、
ユーザが前記オン時刻及び前記オフ時刻を設定するために視認する表示画面を表示する表示部とを備え
前記無線通信部は、前記情報端末が保持する時刻情報であって前記タイムスイッチが備える計時部が計測する現在時刻を補正するための時刻情報を、無線通信によって前記タイムスイッチへ送信する
情報端末。
【請求項7】
前記情報端末は、NITZに対応している
請求項6に記載の情報端末。
【請求項8】
前記無線通信部は、前記設定情報と合わせて前記時刻情報を送信する
請求項6または7に記載の情報端末。
【請求項9】
前記表示画面には、設定に関する手順を案内する案内表示が含まれる
請求項6~8のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項10】
前記表示画面には、少なくとも1日分の前記オン時刻及び前記オフ時刻のスケジュールが一覧表示される
請求項6~9のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項11】
前記表示画面には、1週間分の前記オン時刻及び前記オフ時刻のスケジュールが一覧表示される
請求項6~10のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項12】
さらに、
ユーザの操作を受け付ける操作受付部と、
記憶部と、
受け付けられた前記操作に基づいて、前記設定情報を前記記憶部に記憶する情報処理部とを備える
請求項6~11のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項13】
さらに、設定情報のサンプルがプリセット情報として記憶された記憶部を備える
請求項6~12のいずれか1項に記載の情報端末。
【請求項14】
請求項1~のいずれか1項に記載のタイムスイッチと、
請求項6~13のいずれか1項に記載の情報端末とを備える
タイムスイッチシステム。
【請求項15】
コンピュータを請求項6~13のいずれか1項に記載の情報端末として動作させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによって設定されたタイムスケジュールにしたがって負荷をオン及びオフするタイムスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
タイムスイッチは、ユーザによって設定されたタイムスケジュールにしたがって負荷をオン及びオフする装置である。このようなタイムスイッチとして、特許文献1には、日の出時刻及び日の入時刻のデータを内蔵することで、日の入時刻に負荷をオンし、日の出時刻に負荷をオフすることが可能なソーラタイムスイッチが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平09-269387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記タイムスケジュールの設定は、タイムスイッチ自体への操作に基づいて行われることが一般的である。タイムスイッチが暗所などに設置されているような場合にはタイムスイッチへの操作が難しい。このためタイムスケジュールの設定の際の利便性の向上が課題となる。
【0005】
本発明は、タイムスケジュールの設定の際の利便性を向上することができるタイムスイッチ等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るタイムスイッチは、負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするスイッチ部と、前記スイッチ部がオンするオン時刻の設定、及び、前記スイッチ部がオフするオフ時刻の設定を示す設定情報を無線通信によって情報端末から受信する無線通信部と、受信された前記設定情報が示す前記設定にしたがって前記スイッチ部をオン及びオフする制御部とを備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報端末は、負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするタイムスイッチがオンするオン時刻の設定、及び、前記タイムスイッチがオフするオフ時刻の設定を示す設定情報を無線通信によって前記タイムスイッチへ送信する無線通信部と、
ユーザが前記オン時刻及び前記オフ時刻を設定するために視認する表示画面を表示する表示部とを備える。
【0008】
本発明の一態様に係るタイムスイッチシステムは、前記タイムスイッチと、前記情報端末とを備える。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを前記情報端末として動作させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様に係るタイムスイッチ等は、タイムスケジュールの設定の際の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施の形態に係るタイムスイッチシステムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態に係るタイムスイッチの外観図である。
図3図3は、実施の形態に係るタイムスイッチシステムの動作例のシーケンス図である。
図4図4は、無線通信を確立するための手順を案内する表示画面の一例を示す図である。
図5図5は、対象期間等を指定するための表示画面の画面遷移の一例を示す図である。
図6図6は、1週間分のオン時刻及びオフ時刻が一覧表示される表示画面の一例を示す図である。
図7図7は、実施の形態に係るタイムスイッチの時刻同期動作のフローチャートである。
図8図8は、ソーラ機能用時刻情報の一例を示す図である。
図9図9は、休日設定機能を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0013】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0014】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係るタイムスイッチシステムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係るタイムスイッチシステムの機能構成を示すブロック図である。
【0015】
図1に示されるように、タイムスイッチシステム100は、タイムスイッチ10と、情報端末20とを備える。図2は、タイムスイッチ10の外観図である。
【0016】
タイムスイッチ10は、オン時刻及びオフ時刻(タイムスケジュール)の設定にしたがって、端子部11に接続された負荷(図示せず)及び電源(図示せず)の電気的な接続をオン及びオフする(以下、単に「負荷をオン(オフ)する」とも記載される)装置である。
【0017】
一般的には、ユーザは、タイムスイッチ10が備える設定受付部13へ操作を行うことにより、オン時刻及びオフ時刻を設定することができる。タイムスイッチ10に設けられた表示部14は比較的小さく、設定受付部13に含まれるボタン(ハードウェアキー)も比較的小さいことからユーザにとって操作が難しい場合がある。特にタイムスイッチ10が暗所に設置されているような場合はユーザにとって操作が難しいと考えられる。操作の難しさは設定のミスにつながると考えられる。
【0018】
これに対し、タイムスイッチシステム100では、ユーザは、設定受付部13への操作だけでなく、情報端末20の操作受付部21への操作によってもオン時刻及びオフ時刻を設定することが可能である。これにより、ユーザは、比較的容易に設定に関する操作を行うことができる。
【0019】
まず、タイムスイッチ10について、図1及び図2を参照しながら説明する。タイムスイッチ10は、具体的には、端子部11と、スイッチ部12と、設定受付部13と、表示部14と、記憶部15と、制御部16と、計時部17と、電池部18と、無線通信部19とを備える。
【0020】
端子部11には、負荷及び電源が接続される。負荷は、例えば、街路灯、照明、及び、看板などである。端子部11は、例えば、ネジによって負荷及び電源を固定する構造を有する。端子部11の回路構成については特に限定されない。端子部11の回路構成は、負荷が接続される端子間に電源の電圧が印加される有電圧出力構成であってもよいし、負荷が接続される端子間に電源の電圧が印加されない無電圧出力構成であってもよい。端子部11には、複数の負荷が取り付けられる場合もある。
【0021】
スイッチ部12は、端子部11に接続された負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフする。スイッチ部12は、例えば、リレー素子、及び、リレー素子の駆動回路によって実現されるが、パワートランジスタ、及び、パワートランジスタの駆動回路によって実現されてもよい。スイッチ部12の接点構成は、特に限定されない。スイッチ部12は、c接点構成(つまり、単極双投)であってもよいし、a接点構成(つまり、単極単投)であってもよい。なお、端子部11に複数の負荷が取り付けられる場合、タイムスイッチ10は、複数の負荷に対応して複数のスイッチ部12を備える場合がある。
【0022】
設定受付部13は、タイムスイッチ10に関連する各種設定を受け付けるユーザインターフェースである。設定受付部13は、具体的には、スイッチ部12がオンするオン時刻の設定、及び、スイッチ部12がオフするオフ時刻の設定を受け付ける。設定受付部13は、例えば、ハードウェアキー(ハードウェアボタン)、及び、スライドスイッチなどによって実現されるが、タッチパネルなどによって実現されてもよい。
【0023】
表示部14は、ユーザが設定内容などを確認するための情報を表示する表示パネルである。表示部14は、例えば、液晶パネルによって実現されるが、有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどのその他の表示パネルによって実現されてもよい。なお、タイムスイッチ10がJIS協約形のタイムスイッチである場合、タイムスイッチ10の表示部14は、JIS規格で定められた形状及び大きさに準じて、例えば、5cm×5cm以内の大きさとされる。
【0024】
記憶部15は、情報端末20または設定受付部13によって受け付けられた各種設定を示す設定情報が記憶される記憶装置である。記憶部15は、例えば、半導体メモリによって実現される。なお、記憶部15は、制御部16に内蔵されてもよい。
【0025】
制御部16は、スイッチ部12のオン及びオフ(つまり、負荷及び電源の電気的な接続のオン及びオフ)を制御する制御装置である。制御部16は、具体的には、記憶部15に記憶された設定情報に基づいてスイッチ部12に制御信号を送信する。制御部16は、例えば、マイクロコンピュータまたはプロセッサなどによって実現される。制御部16の機能は、例えば、制御部16を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部15に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0026】
計時部17は、現在の日時を計測するタイマ装置である。計時部17は、例えば、リアルタイムクロックによって実現される。
【0027】
電池部18は、電池と、当該電池を収容する電池収容部(電池が収容される凹部)によって構成され、タイムスイッチ10が備える各構成要素(制御部16等)に電力を供給する。電池は、乾電池であってもよいし、蓄電池(充電が可能な電池)であってもよい。
【0028】
無線通信部19は、タイムスイッチ10が情報端末20と無線通信を行うための無線通信回路である。無線通信部19は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)などの近距離無線通信の通信規格に対応する無線通信回路であるが、その他の通信規格に対応する無線通信回路であってもよい。
【0029】
次に、情報端末20について説明する。情報端末20は、オン時刻及びオフ時刻のスケジュールを設定するための装置であり、タイムスイッチ10とは別体の装置である。情報端末20は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末などの汎用の情報端末であって、所定のアプリケーションプログラムがインストールされた情報端末である。情報端末20は、汎用の情報端末ではなく、タイムスイッチシステム100の専用の装置であってもよい。情報端末20がアプリケーションプログラムのインストールによって実現される場合には、アプリケーションプログラムの更新により、容易に情報端末20をバージョンアップ(機能の追加、修正など)することができる。情報端末20は、操作受付部21と、表示部22と、情報処理部23と、記憶部24と、無線通信部25とを備える。
【0030】
操作受付部21は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部21は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、ハードウェアキーなどによって実現されてもよい。
【0031】
表示部22は、ユーザがオン時刻及びオフ時刻の設定を行うために視認する表示画面を表示する。表示部22は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。表示部22は、タイムスイッチ10の表示部14と異なり、JIS規格の制約が無いため表示部14よりも大きい。これにより、ユーザは、情報端末20を用いてオン時刻及びオフ時刻の設定を容易に行うことができる。
【0032】
情報処理部23は、操作受付部21によって受け付けられたユーザの操作に基づいて設定情報を生成し、生成した設定情報を、無線通信部25を用いてタイムスイッチ10へ送信する。情報処理部23は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部23の機能は、例えば、情報処理部23を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部24に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0033】
記憶部24は、設定情報、及び、上記コンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部24は、例えば、半導体メモリによって実現される。なお、記憶部24は、情報処理部23に内蔵されてもよい。
【0034】
無線通信部25は、情報端末20がタイムスイッチ10と無線通信を行うための無線通信回路である。無線通信部25は、例えば、BLEなどの近距離無線通信の通信規格に対応する無線通信回路であるが、その他の通信規格に対応する無線通信回路であってもよい。
【0035】
[動作例]
次に、タイムスイッチシステム100の動作例について説明する。図3は、タイムスイッチシステム100の動作例のシーケンス図である。なお、図3では、タイムスイッチ10が週間式のタイムスイッチであり、曜日単位でオン時刻及びオフ時刻が設定される例について説明する。
【0036】
まず、タイムスイッチ10及び情報端末20の無線通信を確立する処理が行われる(S11)。情報端末20の情報処理部23は、記憶部24に記憶されたコンピュータプログラム(所定のアプリケーションプログラム)を実行すると、表示部22には、図4のような表示画面が表示される。図4は、無線通信を確立するための手順(設定に関する手順の一例)を案内する表示画面の一例を示す図である。
【0037】
図4の(a)に示されるように、ユーザは、まず、タイムスイッチ10の設定受付部13へ操作を行うように案内される。次に、図4の(b)に示されるように、ユーザは、タイムスイッチ10の表示部14に表示される番号を選択するように(情報端末20の操作受付部21へ操作を行うように)案内される。このようにユーザは、表示画面に含まれる対話形式の案内表示にしたがってタイムスイッチ10の設定受付部13、及び、情報端末20の操作受付部21へ操作を行うことで、タイムスイッチ10と情報端末20の通信を確立することができる。
【0038】
次に、操作受付部21は、タイムスイッチ10を動作させる対象期間を指定する操作をユーザから受け付ける(S12)。このとき、情報処理部23は、表示部22に図5の(a)のような表示画面を表示させる。図5は、対象期間等を指定するための表示画面の画面遷移の一例を示す図である。図5の(a)に示されるように、対象期間は、例えば、カレンダーから開始日、及び、終了日を選択する操作によって定められる。
【0039】
次に、操作受付部21は、曜日を選択するための操作をユーザから受け付ける(S13)。このとき、情報処理部23は、表示部22に図5の(b)のような表示画面を表示させる。図5の(b)に示されるように、ユーザは、1つまたは複数の曜日を選択する(図5の(b)の例では、月~金の5つ)ことができる。
【0040】
次に、操作受付部21は、選択された曜日におけるオン時刻を指定する操作をユーザから受け付ける(S14)。このとき、情報処理部23は、表示部22に図5の(c)のような表示画面を表示させる。図5の(c)に示されるように、ユーザは、オン時刻を1分単位で指定することができる。
【0041】
次に、操作受付部21は、選択された曜日におけるオフ時刻を指定する操作をユーザから受け付ける(S15)。このとき、情報処理部23は、表示部22に図5の(d)のような表示画面を表示させる。図5の(d)に示されるように、ユーザは、オフ時刻を1分単位で指定することができる。
【0042】
次に、操作受付部21は、完了操作をユーザから受け付ける(S16)。情報処理部23は、ステップS12~ステップS15で指定または選択された内容を設定情報として記憶部24に記憶する(S17)。また、情報処理部23は、無線通信部25を用いて設定情報をタイムスイッチ10へ送信する(S18)。
【0043】
タイムスイッチ10の無線通信部19は、設定情報を受信する。制御部16は、受信された設定情報を記憶部15に記憶する(S19)。これにより、タイムスイッチ10にステップS12~ステップS15で指定または選択された内容が設定される。
【0044】
その後、制御部16は、記憶部15に記憶された設定情報に基づいてスイッチ部12のオン及びオフを制御する(S20)。制御部16は、具体的には、計時部17によって計測される現在の時刻が、ステップS19で記憶部15に記憶された設定情報が示すオン時刻になると、スイッチ部12をオンする。また、制御部16は、計時部17によって計測される現在の時刻がステップS19で記憶部15に記憶された設定情報が示すオフ時刻になると、スイッチ部12をオフする。
【0045】
以上説明したように、タイムスイッチ10は、負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするスイッチ部12と、スイッチ部12がオンするオン時刻の設定、及び、スイッチ部12がオフするオフ時刻の設定を示す設定情報を無線通信によって情報端末20から受信する無線通信部19と、受信された設定情報が示す設定にしたがってスイッチ部12をオン及びオフする制御部16とを備える。
【0046】
これにより、ユーザは、表示部22の大きさに制約が無い情報端末20を用いて比較的容易にオン時刻及びオフ時刻を設定することができる。また、上記図5に示されるように、表示部22に表示される表示画面においては、少なくとも1日分のオン時刻及びオフ時刻のスケジュールが一覧表示される。これにより、ユーザは、オン時刻及びオフ時刻の設定を容易に把握することができ、設定ミスの発生が抑制される。
【0047】
なお、情報処理部23は、操作受付部21が受け付けるユーザの操作等に基づいて、1週間分のオン時刻及びオフ時刻が一覧表示される表示画面を表示部22に表示してもよい。図6は、このような表示画面の一例を示す図である。このような表示画面が表示されれば、ユーザは、1週間分のオン時刻及びオフ時刻の設定を容易に把握することができ、設定ミスの発生が抑制される。
【0048】
[情報端末との時刻同期動作]
情報端末20がスマートフォンなどの汎用の情報端末であり、NITZ(Network Identity and Time Zone)に対応している場合、情報端末20が保持(計測)している時刻情報は、精度が高いと考えられる。そこで、タイムスイッチ10の計時部17が計測する現在時刻は、情報端末20によって提供される時刻情報によって補正されてもよい。図7は、このような時刻同期動作のフローチャートである。
【0049】
タイムスイッチ10の無線通信部19は、無線通信によって情報端末20が保持する時刻情報を情報端末20の無線通信部25から受信する(S21)。時刻情報は、操作受付部21が受け付けるユーザの操作等に基づいて情報端末20の無線通信部25からタイムスイッチ10の無線通信部19へ送信されてもよいし、ユーザの明示的な操作等を必要とせずに自動的に送信されてもよい。例えば、時刻情報は、設定情報の送信処理(ステップS18)の際に設定情報と合わせて自動的に送信されてもよい。
【0050】
次に、制御部16は、計時部17が計測する現在時刻を、受信された時刻情報によって補正する(S22)。制御部16は、計時部17が計測する現在時刻を、受信された時刻情報が示す時刻に合わせる。これにより、計時部17が計測する現在時刻の精度が高められる。
【0051】
[その他の設定例]
図3の動作例では、曜日単位のオン時刻及びオフ時刻の設定である週間設定が行われる例について説明されたが、ユーザは情報端末20を用いてその他の設定を行うことも可能である。
【0052】
例えば、タイムスイッチ10が年間式のタイムスイッチである場合には、ユーザは、情報端末20の操作受付部21を操作することにより、日付単位のオン時刻及びオフ時刻の設定である年間設定を行うことができる。つまり、ユーザは、オン時刻の設定、及び、オフ時刻の設定を365日のそれぞれについて個別に設定できる。
【0053】
また、タイムスイッチ10がソーラ機能付きタイムスイッチである場合、ユーザは、情報端末20の操作受付部21を操作することにより、オン時刻に日の入時刻または日の出時刻を指定し、オフ時刻に日の入時刻または日の出時刻を指定することができる。
【0054】
図8は、ソーラ機能を実現するためのソーラ機能用時刻情報の一例を示す図である。図8に示されるように、ソーラ機能用時刻情報は、日付と、日の出時刻及び日の入時刻のそれぞれとが対応付けられた情報である。また、ソーラ機能用時刻情報は、地域情報を含む。タイムスイッチ10に対する初期設定の際に、例えば、12種類の地域のいずれかがユーザによって選択される。ソーラ機能用時刻情報は、この12種類の地域のそれぞれについて365日分の日の入時刻及び日の出時刻の情報を含んでいる。
【0055】
ソーラ機能用時刻情報は、例えば、タイムスイッチ10の記憶部15に記憶される。制御部16は、設定情報においてオン時刻及びオフ時刻の少なくとも一方が日の入時刻または日の出時刻に設定されているときには、記憶部15に記憶されたソーラ機能用時刻情報を参照する。制御部16は、ソーラ機能用時刻情報のうち使用地域として設定された地域番号に対応する部分(図8の例では列)の、現在の日付の部分(図8の例では行)を参照することにより、日の入時刻、または、日の出時刻を特定することができる。
【0056】
また、タイムスイッチ10が特定の日を休日に設定する休日設定機能を有する場合、ユーザは、情報端末20の操作受付部21を操作することにより、休日設定を行うこともできる。図9は、休日設定機能を説明するための図である。図9に示されるように、休日に設定された日は、スイッチ部12の制御が無効になる。この場合、情報端末20の操作受付部21は、スイッチ部12がオン及びオフする動作を無効にする日付を指定する操作をユーザから受け付ける。休日設定機能は、例えば、週間式のタイムスイッチ10において、特定の週の特定の曜日のみスイッチ部12の動作を無効にするような場合に利用される。
【0057】
このように、ユーザは、情報端末20の操作受付部21を操作することにより、週間設定、年間設定、ソーラ機能設定、及び、休日設定などを行うことができる。言い換えれば、設定情報は、週間設定、年間設定、ソーラ機能設定、及び、休日設定、の少なくとも1つを示す。
【0058】
なお、ユーザは、タイムスイッチ10の設定受付部13を操作することによっても、週間設定、年間設定、ソーラ機能設定、及び、休日設定などを行うことができる。ここで、大半の設定については情報端末20への操作に基づいて行われ、一部の設定(オン時刻及びオフ時刻の設定などの必要最小限の設定)のみ設定受付部13への操作によって行われるように構成されてもよい。つまり、設定受付部13への操作によって可能な設定の範囲は、情報端末20への操作によって可能な設定の範囲よりも狭くてもよい。これにより、ハードウェアキーの数を減らすなど設定受付部13の構成を簡素化することができる。
【0059】
[設定情報の出力例]
図3の動作例では、設定情報が記憶部24に記憶された。このように設定情報が記憶部24に記憶されれば、情報端末20は、設定情報を様々な態様で出力することができる。
【0060】
例えば、情報処理部23は、無線通信部25を用いて、タイムスイッチ10とは他のタイムスイッチへ上記の設定情報を送信することにより、他のタイムスイッチをタイムスイッチ10と同じ設定で動作させることができる。タイムスイッチ10を他のタイムスイッチに機種変更する場合などに有用である。
【0061】
なお、タイムスイッチ10の無線通信部19と情報端末20の無線通信部25との無線通信は、双方向の無線通信であり、無線通信部25は、タイムスイッチ10または他のタイムスイッチから設定情報を受信することもできる。例えば、情報処理部23は、無線通信部25を用いて、他のタイムスイッチから受信した設定情報をタイムスイッチ10へ送信することにより、タイムスイッチ10を他のタイムスイッチと同じ設定で動作させることができる。
【0062】
また、情報処理部23は、無線通信部25を用いてプリンタと通信を行い、プリンタへ設定情報を送信することで、設定情報をプリントアウトすることもできる。また、情報端末20は、モバイルデータ通信ネットワークに接続することが可能な広域無線通信部(図示せず)を備え、モバイルデータ通信ネットワークを介して電子メールを送信できる場合がある。このような場合、情報処理部23は、広域無線通信部を用いて、設定情報が添付された電子メールを送信することができる。
【0063】
設定情報のファイル形式については特に限定されないが、設定情報がCSV(Comma Separated Value)ファイルなどのファイル形式で保存されれば、設定情報の汎用性が向上される。
【0064】
[プリセット情報]
情報端末20の記憶部24には、設定情報のサンプル(見本)がプリセット情報として記憶されていてもよい。プリセット情報は、タイムスイッチ10の設計者等によってあらかじめ準備された標準的な設定情報である。プリセット情報には、タイムスイッチ10の動作確認用の設定情報(検査用の設定情報)などが含まれてもよい。プリセット情報は、例えば、上記所定のアプリケーションプログラムのインストール時に記憶部24に記憶される。プリセット情報は、例えば、ユーザの操作に基づいて生成された設定情報が記憶される記憶領域とは別の記憶領域に記憶される。
【0065】
ユーザは、操作受付部21への操作によってプリセット情報を呼び出し、呼び出したプリセット情報を修正(編集)して新たな設定情報を生成することができる。ユーザは、プリセット情報を活用することで、さらに簡単にオン時刻及びオフ時刻の設定を行うことができる。なお、プリセット情報を修正せずにそのまま設定情報として使用することも可能である。
【0066】
[効果等]
以上説明したように、タイムスイッチ10は、負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするスイッチ部12と、スイッチ部12がオンするオン時刻の設定、及び、スイッチ部12がオフするオフ時刻の設定を示す設定情報を無線通信によって情報端末20から受信する無線通信部19と、受信された設定情報が示す設定にしたがってスイッチ部12をオン及びオフする制御部16とを備える。
【0067】
このようなタイムスイッチ10は、タイムスイッチ10と別体の情報端末20を用いてタイムスケジュール(オン時刻及びオフ時刻)設定が可能であるため、タイムスケジュールの設定の際の利便性を向上することができる。
【0068】
また、例えば、タイムスイッチ10は、さらに、現在時刻を計測する計時部17を備える。無線通信部19は、無線通信によって情報端末20が保持する時刻情報を情報端末20から受信し、制御部16は、計時部17が計測する現在時刻を、受信された時刻情報によって補正する。
【0069】
このようなタイムスイッチ10は、計時部17が計測する現在時刻の精度を高めることができる。
【0070】
また、例えば、設定情報は、(a)曜日単位のオン時刻及びオフ時刻の設定である週間設定、(b)日付単位のオン時刻及びオフ時刻の設定である年間設定、(c)オン時刻及びオフ時刻の少なくとも一方に日の出時刻または日の入時刻が指定されるソーラ機能設定、及び、(d)スイッチ部12がオン及びオフする動作を無効にする日付の設定である休日設定、の少なくとも1つを示す。
【0071】
このようなタイムスイッチ10は、週間設定、年間設定、ソーラ機能設定、及び、休日設定の少なくとも1つの設定の際の利便性を向上することができる。
【0072】
また、例えば、タイムスイッチ10は、さらに、オン時刻、及び、オフ時刻の設定をユーザから受け付ける設定受付部13を備える。
【0073】
このようなタイムスイッチ10は、情報端末20及び設定受付部13の両方からタイムスケジュールの設定が可能であるため、設定の際の利便性を向上することができる。
【0074】
また、情報端末20は、負荷及び電源の電気的な接続をオン及びオフするタイムスイッチ10がオンするオン時刻の設定、及び、タイムスイッチ10がオフするオフ時刻の設定を示す設定情報を無線通信によってタイムスイッチ10へ送信する無線通信部25と、ユーザがオン時刻及びオフ時刻を設定するために視認する表示画面を表示する表示部22とを備える。
【0075】
このような情報端末20は、タイムスケジュールの設定の際の利便性を向上することができる。
【0076】
また、例えば、表示画面には、設定に関する手順を案内する案内表示が含まれる。
【0077】
このような情報端末20は、案内表示を行うことで、タイムスケジュールの設定の際の利便性を向上することができる。
【0078】
また、例えば、表示画面には、少なくとも1日分のオン時刻及びオフ時刻のスケジュールが一覧表示される。
【0079】
このような情報端末20は、少なくとも1日分のオン時刻及びオフ時刻が一目でわかるように表示することで、タイムスケジュールの設定の際の利便性を向上することができる。
【0080】
また、例えば、表示画面には、1週間分のオン時刻及びオフ時刻のスケジュールが一覧表示される。
【0081】
このような情報端末20は、1週間分のオン時刻及びオフ時刻が一目でわかるように表示することで、タイムスケジュールの設定の際の利便性を向上することができる。
【0082】
また、例えば、情報端末20は、さらに、ユーザの操作を受け付ける操作受付部21と、記憶部24と、受け付けられた操作に基づいて、設定情報を記憶部24に記憶する情報処理部23とを備える。
【0083】
このような情報端末20は、設定情報を他のタイムスイッチへ送信したり、設定情報をプリントアウトしたり、設定情報を電子メールに添付して外部装置へ送信したりすることができる。
【0084】
また、例えば、さらに、設定情報のサンプルがプリセット情報として記憶された記憶部24を備える。
【0085】
このような情報端末20は、ユーザにプリセット情報を提供することで、タイムスケジュールの設定の際の利便性を向上することができる。
【0086】
また、例えば、情報端末20は、汎用の情報端末に所定のアプリケーションプログラムがインストールされることによって実現される。
【0087】
このように、情報端末20は、汎用の情報端末に所定のアプリケーションプログラムがインストールされることによって実現可能である。
【0088】
また、タイムスイッチシステム100は、タイムスイッチ10と、情報端末20とを備える。
【0089】
このようなタイムスイッチシステム100は、タイムスケジュールの設定の際の利便性が向上することができる。
【0090】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0091】
例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。
【0092】
また、上記実施の形態のフローチャートで説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。
【0093】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0094】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0095】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。例えば、本発明は、汎用の情報端末(コンピュータ)を上記実施の形態に係る情報端末として動作させるためのプログラム(上記実施の形態の所定のアプリケーションプログラム)として実現されてもよい。
【0096】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0097】
10 タイムスイッチ
11 端子部
12 スイッチ部
13 設定受付部
14、22 表示部
15、24 記憶部
16 制御部
17 計時部
18 電池部
19、25 無線通信部
20 情報端末
21 操作受付部
23 情報処理部
100 タイムスイッチシステム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9