(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】チャネル情報の処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0417 20170101AFI20240722BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240722BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240722BHJP
【FI】
H04B7/0417
H04W24/10
H04W16/28 130
(21)【出願番号】P 2022572773
(86)(22)【出願日】2021-05-24
(86)【国際出願番号】 CN2021095478
(87)【国際公開番号】W WO2021238850
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】202010470360.3
(32)【優先日】2020-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100196601
【氏名又は名称】酒井 祐市
(72)【発明者】
【氏名】李 建軍
(72)【発明者】
【氏名】宋 揚
(72)【発明者】
【氏名】孫 鵬
【審査官】北村 智彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-079280(JP,A)
【文献】特開2013-048441(JP,A)
【文献】特開2016-105526(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0323846(US,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,Partial reciprocity based CSI acquisition mechanism[online],3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1714338,2017年08月12日,[検索日2018.06.11],Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1714338.zip>
【文献】ZTE,Preliminary views on further enhancement for NR MIMO[online],3GPP TSG RAN WG1 #101-e R1-2003483,2020年05月16日,[検索日2020.06.05],Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_101-e/Docs/R1-2003483.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/0417
H04W 24/10
H04W 16/28
IEEE Xplore
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク側機器に用いられるチャネル情報の処理方法であって、
端末から第一の情報と第二の情報を受信することであって、前記第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、前記第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、前記第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定されることと、
前記第一の情報、前記第二の情報と前記第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定することとを含
み、
前記端末から第一の情報と前記第二の情報を受信する前に、前記方法は、
上りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から前記第二のパラメータを決定することと、
前記端末に前記第二のパラメータを送信することとをさらに含む、チャンネル情報の処理方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記端末から第三の情報を受信することをさらに含み、ここで、前記第三の情報は、第一の経路に対応する第四のパラメータを含み、
前記第四のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、且つ前記第一の経路は、前記第二のパラメータに対応する経路と同じではなく、
前記の、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定することは、
前記第一の情報、前記第二の情報、前記第三の情報と前記第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第二のパラメータと前記第三のパラメータには、いずれもターゲット経路の遅延及び/又は前記ターゲット経路の空間角度が含まれ、
前記ターゲット経路は、ネットワーク側機器により指示される経路と、前記第二のパラメータと前記第三のパラメータとの間の偏差が閾値よりも大きい経路と、前記端末により測定された経路と、のうちの少なくとも一つである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第二のパラメータと前記第三のパラメータにはいずれもターゲット経路の遅延と前記ターゲット経路の空間角度が含まれる場合、前記第二の情報は、前記第二のパラメータにおける遅延と前記第三のパラメータにおける遅延との間の偏差を指示するために用いられる、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
上りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から前記第二のパラメータを決定することは、
上りリンクチャネル情報を推定し、周波数領域上の第一の上りリンクチャネル推定結果を得ることと、
前記第一の上りリンクチャネル推定結果に対してフーリエ変換を行い、時間領域上の第二の上りリンクチャネル推定結果を得ることと、
前記第二の上りリンクチャネル推定結果からターゲット経路の遅延及び/又は前記ターゲット経路の空間角度を決定することとを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記第一の情報、前記第二の情報と前記第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定することは、
前記第一の情報をターゲットニューラルネットワークに入力して第四の情報を得ることと、
前記第四の情報、前記第二の情報及び第二のパラメータによって、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲットニューラルネットワークは、予め設定されるトレーニングセットによって初期ニューラルネットワークをトレーニングして得られたものであり、前記予め設定されるトレーニングセットには、複数の履歴時刻に取得された第一の情報が含まれる、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
端末に用いられるチャネル情報の処理方法であって、
ネットワーク側機器に第一の情報と第二の情報を送信することを含み、ここで、前記第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、前記第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、前記第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され
、
ネットワーク側機器に第一の情報と前記第二の情報を送信する前に、前記方法は、
下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から前記第一のパラメータと第三のパラメータを決定することを含む、チャネル情報の処理方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記ネットワーク側機器に第三の情報を送信することを含み、ここで、前記第三の情報は、第一の経路に対応する第四のパラメータを含み、
前記第四のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、且つ前記第一の経路は、前記第二のパラメータに対応する経路と同じではない、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記第二のパラメータと前記第三のパラメータには、いずれもターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度が含まれ、
前記第二のパラメータと前記第三のパラメータにはいずれもターゲット経路の遅延と前記ターゲット経路の空間角度が含まれる場合、前記第二の情報は、前記第二のパラメータにおける遅延と前記第三のパラメータにおける遅延との間の偏差を指示するために用いられる、請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から前記第一のパラメータ
と第三のパラメータを決定することは、
下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、周波数領域上の第一の下りリンクチャネル推定結果を得ることと、
前記第一の下りリンクチャネル推定結果に対して2次元フーリエ変換を行って時間領域上の第二の下りリンクチャネル推定結果を得ることと、
前記第二の下りリンクチャネル推定結果からターゲット経路の遅延及び/又は前記ターゲット経路の空間角度を決定することとを含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項12】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されており、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行される時、請求項
8から
11のいずれか1項に記載のチャネル情報の処理方法のステップを実現する、端末。
【請求項13】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されており、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行される時、請求項1から
7のいずれか1項に記載のチャネル情報の処理方法のステップを実現する、ネットワーク側機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年5月28日に中国で提出された中国特許出願番号No.202010470360.3の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信分野に属し、具体的に、チャネル情報の処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
大規模なMIMO(Multiple-In Multiple-Out、マルチインマルチアウト)技術を利用して形成された大規模なアンテナアレイは、より多くのユーザによる信号の送受信を同時にサポートすることができ、それによって移動ネットワークのチャネル容量及びデータトラフィックを数十倍以上向上させるとともに、マルチユーザ間の干渉の急激な低減を実現することができる。
【0004】
しかし、FDD(Frequency Division Duplexing、周波数分割複信)に基づく大規模なMIMOシステムにおいて、送信端は、チャネル情報を取得してからプリコーディング作動を完了することができ、これは、受信端によるチャネル情報のフィードバックが必要とされる。アンテナ規模の急激な増加に伴い、チャネル情報のフィードバック量も指数関数的に増加している。OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重化)が大規模なMIMOと結びつく場合、周波数選択性のため、異なるサブ周波数バンド上のチャネルは異なる。そのため、複数のサブ周波数バンド上で数が膨大であるアンテナのチャネル情報フィードバックを同時に行う必要がある。このことから分かるように、大規模なMIMOシステムにおいて、アンテナ数が膨大であるため、チャネル推定とフィードバックに必要なパイロットオーバヘッドとフィードバックオーバヘッドは大きくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例の目的は、大規模なMIMOシステムにおいて、アンテナ数が膨大であるため、チャネル推定とフィードバックに必要なパイロットオーバヘッドとフィードバックオーバヘッドが大きくなるという問題を解決できるチャネル情報の処理方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術課題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。
【0007】
第一の態様によれば、ネットワーク側機器に用いられるチャネル情報の処理方法を提供した。前記処理方法は、端末から第一の情報と第二の情報を受信することであって、前記第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、前記第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、前記第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定されることと、前記第一の情報、前記第二の情報と前記第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定することとを含む。
【0008】
第二の態様によれば、チャネル情報の処理装置を提供した。前記処理装置は、端末から第一の情報と第二の情報を受信するための第一の受信モジュールであって、前記第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、前記第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、前記第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定される第一の受信モジュールと、前記第一の情報、前記第二の情報と前記第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定するための第一の決定モジュールとを含む。
【0009】
第三の態様によれば、端末に用いられるチャネル情報の処理方法を提供した。前記処理方法は、ネットワーク側機器に第一の情報と第二の情報を送信することを含み、ここで、前記第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、前記第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、前記第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定される。
【0010】
第四の態様によれば、チャネル情報の処理装置を提供した。前記処理装置は、ネットワーク側機器に第一の情報と第二の情報を送信するための第二の送信モジュールを含み、ここで、前記第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、前記第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、前記第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、前記第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定される。
【0011】
第五の態様によれば、ネットワーク側機器を提供した。このネットワーク側機器は、プロセッサと、sと、前記メモリに記憶されており、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行される時、第三の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0012】
第六の態様によれば、端末を提供した。この端末は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されており、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサによって実行される時、第三の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0013】
第七の態様によれば、可読記憶媒体を提供した。前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサによって実行される時、第一の態様に記載の方法のステップを実現し、又は第三の態様に記載の方法のステップを実現する。
【0014】
第八の態様によれば、チップを提供した。前記チップは、プロセッサと、通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、ネットワーク側機器プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の方法を実現し、又は第三の態様に記載の方法を実現するために用いられる。
【発明の効果】
【0015】
本出願の実施例では、端末は、上下りリンクチャネル相反性を備えないチャネル情報、及び、上下りリンクチャネル相反性を有するパラメータの偏差をネットワーク側機器にフィードバックすればよく、ネットワーク側機器は、この部分の情報に基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定することができ、下りリンクチャネル推定のパイロットとフィードバックオーバヘッドを大幅に低減させることによって、従来技術による大規模なMIMOシステムにおいて、アンテナ数が膨大であるため、チャネル推定とフィードバックに必要なパイロットオーバヘッドとフィードバックオーバヘッドが大きくなるという問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図である。
【
図2】本出願の実施例におけるチャネル情報の処理方法のフローチャート1である。
【
図3】本出願の実施例におけるチャネル情報の処理方法のフローチャート2である。
【
図4】本出願の実施例におけるチャネル情報の処理装置の構造概略
図1である。
【
図5】本出願の実施例におけるチャネル情報の処理装置の構造概略
図2である。
【
図6】本出願の実施例を実現する通信機器の構造概略図である。
【
図7】本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図である。
【
図8】本出願の実施例を実現するネットワーク側機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0018】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一の」、「第二の」などは、類似している対象を区別するために用いられ、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用されるデータは、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能である。なお、明細書及び請求項における「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字である「/」は、一般的には、前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0019】
指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型(Long Term Evolution、LTE(登録商標))/LTE(登録商標)の進化(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、他の無線通信システム、例えば符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一キャリア周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)と他のシステムにさらに用いられてもよい。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、つねに互換的に使用されてもよく、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよいし、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。しかしながら、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用、例えば第6代(6th Generation、6G)通信システムに用いられてもよいにもかかわらず、以下の記述は、例示のためにニューラジオ(New Radio、NR)システムを記述しており、且つ以下のほとんどの記述においてNR用語を使用する。
【0020】
図1は、本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11と、ネットワーク側機器12とを含む。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)とも呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)又はノートパソコン、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例は、端末11の具体的なタイプを限定するものではない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、基送受信機局(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、トランスミッションポイント(Transmitting Receiving Point、TRP)又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限定されなく、説明すべきこととして、本出願の実施例において、NRシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。
【0021】
以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例によるチャネル情報の処理方法を詳細に説明する。
【0022】
まず、説明すべきこととして、本出願の実施例におけるチャネル情報の処理方法に関わるネットワーク側機器と端末のインタラクションの具体的なフローは、以下のとおりである。
【0023】
ステップS102、ネットワーク側機器は、端末に第二のパラメータを送信し、ここで、第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、且つ上下りリンクチャネル相反性を有する。
【0024】
ステップS104、端末は、ネットワーク側機器に第一の情報と第二の情報を送信し、ここで、第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、且つ上下りリンクチャネル相反性を有する。
【0025】
ステップS106、ネットワーク側機器は、端末から第一の情報と第二の情報を受信する。
【0026】
ステップS108、ネットワーク側機器は、第一の情報、第二の情報及び第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定する。
【0027】
このことから分かるように、本出願の実施例によって、端末は、上下りリンクチャネル相反性を備えないチャネル情報、及び、相反性を有するパラメータの偏差をネットワーク側機器にフィードバックすればよく、ネットワーク側機器は、この部分の情報、及び、上りリンクチャネル推定により決定された、上下りリンクチャネル相反性を備える情報に基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定し、下りリンクチャネル推定のパイロットとフィードバックオーバヘッドを大幅に低減させることによって、従来技術による大規模なMIMOシステムにおいて、アンテナ数が膨大であるため、チャネル推定とフィードバックに必要なパイロットオーバヘッドとフィードバックオーバヘッドが大きくなるという問題を解決する。
【0028】
以下は、ネットワーク側機器と端末の両者から、本出願の実施例におけるチャネル情報の処理方法をそれぞれ紹介する。
【0029】
図2を参照すると、
図2は、本出願の実施例におけるチャネル情報の処理方法のフローチャート1であり、
図2に示すように、この方法のステップは、以下を含む。
【0030】
ステップS202、端末から第一の情報と第二の情報を受信し、ここで、第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定される。
【0031】
説明すべきこととして、本出願の実施例における第一の情報と第二の情報は、1本のシグナリングによって送信されてもよく、2本のシグナリングによってそれぞれ送信されてもよく、例えば、シグナリング1によって第一の情報を送信し、且つシグナリング2によって第二の情報を送信する。二つのシグナリングによってそれぞれ送信する場合、シグナリング1とシグナリング2を送信する前後の順序を限定しない。
【0032】
ステップS204、第一の情報、第二の情報と第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定する。
【0033】
ここで、端末の下りリンクチャネル推定に発見された経路と、ネットワーク側機器の上りリンクチャネル推定に発見された経路とは、完全に同一である可能性もあるし、完全に同一ではない可能性もある。端末の下りリンクチャネル推定に発見された経路と、ネットワーク側機器の上りリンクチャネル推定に発見された経路とは、完全に同一ではない可能性があるため、第二の情報には、ある経路に対する複数の偏差が含まれてもよく、例えば、端末の下りリンクチャネル推定が、経路1、2、3、4の第三のパラメータを得るが、ネットワーク側機器の上りリンクチャネル推定が、経路1、3、4の第二のパラメータを得る場合、端末により報告される第二の情報は、経路1に対する二つの偏差、又は経路3に対する二つの偏差を含んでもよい。
【0034】
説明すべきこととして、すべての経路上の第二のパラメータと第三のパラメータにいずれも偏差が存在しない(偏差が0である)時、又は偏差が閾値よりも小さい場合、この第二の情報は、デフォルトとされてもよい。さらに、本出願の実施例における第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差は、量子化後の偏差であってもよい。
【0035】
このことから分かるように、上記ステップS202~ステップS204によって、端末は、上下りリンクチャネル相反性を備えないチャネル情報、及び、上下りリンクチャネル相反性を備えるチャネルパラメータの偏差をネットワーク側機器にフィードバックすればよく、ネットワーク側機器は、この部分の情報に基づいて下りリンクチャネルのチャネル情報を決定し、下りリンクチャネル推定のフィードバックオーバヘッドを大幅に低減させる。
【0036】
説明すべきこととして、本出願における第一のパラメータは、相反性を備えないターゲット経路のゲインであってもよい。無論、これは、単なる例示であり、相反性を備えない他のチャネルパラメータに対しても、本出願の保護範囲内にある。
【0037】
選択的に、本出願の実施例では、本出願の方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0038】
ステップS200、端末から第一の情報を受信する前に、上りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から第二のパラメータを決定する。
【0039】
ステップS201、端末に第二のパラメータを送信する。
【0040】
上記ステップS200とステップS201から分かるように、端末がチャネル情報フィードバックを行う前に、基地局は、上りリンクチャネル推定を行い、チャネル推定で得られた、上下りリンクチャネル相反性を有するパラメータを端末に送信する必要がある。
【0041】
選択的に、本出願の実施例の方法のステップは、上記ステップS200~ステップS204のほか、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0042】
ステップS206、端末から第三の情報を受信し、ここで、第三の情報は、第一の経路に対応する第四のパラメータを含み、且つ第一の経路は、第二のパラメータに対応する経路と同じではない。
【0043】
これに基づき、本出願の実施例では、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定する方式は、さらには、第一の情報、第二の情報、第三の情報と第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定することであってもよい。
【0044】
このことから分かるように、本出願の実施例では、ネットワーク側機器が上りリンクチャネル推定を行って得た第二のパラメータに対応する経路は、端末が下りリンクチャネル推定を行って得た第四のパラメータに対応する経路と異なる経路である可能性があり、即ちネットワーク側機器の上りリンクチャネル推定時に第四のパラメータに対応する経路を発見していないか、又はネットワーク側機器の上りリンクチャネル推定時に第四のパラメータに対応する経路が強い経路でないと決定している。つまり、同一の経路の第二のパラメータと第三のパラメータに対し、その偏差のみをフィードバックすればよいが、異なる経路のチャネルパラメータに対し、端末がネットワーク側機器に具体的なパラメータ情報をフィードバックする必要がある。
【0045】
選択的に、本出願の実施例では、第二のパラメータは、ターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を含んでもよく、且つ本出願の実施例における第三のパラメータも、ターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を含んでもよい。
【0046】
説明すべきこととして、本出願の実施例におけるターゲット経路は、ネットワーク側機器により指示される経路と、偏差を有する経路と、端末により測定された経路とのうちの少なくとも一つであり、ここで、ネットワーク側機器により指示される経路は、第二のパラメータに対応する経路、又は測定された強い経路(例えばネットワーク側機器の上りリンクチャネル推定プロセスに測定された信号が比較的強い経路)であってもよい。偏差を有する経路は、上下りリンクチャネルパラメータ間に偏差が存在し、又は偏差が閾値よりも大きい経路、例えば、本出願の実施例における第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差が閾値よりも大きい経路であってもよく、ここで、この閾値は、必要に応じて該当して設定されてもよい。端末により測定された経路は、第三のパラメータに対応する経路であってもよく、測定された強い経路、即ち端末が下りリンクチャネル推定プロセスに測定した、信号が比較的強い経路であってもよく、前述の両者の組み合わせであってもよい。
【0047】
なお、このターゲット経路は、マルチパス遅延チャネルにおける経路、又は単一パス遅延チャネルにおける経路であってもよい。さらに、マルチパス遅延チャネルでも単一パス遅延チャネルでも、その各経路の遅延又は空間角度がいずれも同じであるため、このターゲット経路は、そのマルチパス遅延チャネルと単一パス遅延チャネルとのうちのいずれか一つの経路であってもよい。なお、上記第二のパラメータと第三のパラメータに含まれるターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度は、ただ本出願における好ましい形態に過ぎず、相反性を有する他のチャネルパラメータも可能であり、即ち相反性を備えるチャネルパラメータは、いずれも本出願の保護範囲内にある。
【0048】
これに基づき、本出願の実施例における第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差、即ち具体的には、第二のパラメータにおける遅延と第三のパラメータにおける遅延との間の偏差、又は、第二のパラメータにおける空間角度と第三のパラメータにおける空間角度との間の偏差、又は、第二のパラメータにおける遅延と第三のパラメータにおける遅延との間の偏差、及び第二のパラメータにおける空間角度と第三のパラメータにおける空間角度との間の偏差を指示するために用いられる。
【0049】
説明すべきこととして、第二のパラメータと第三のパラメータにいずれもターゲット経路の遅延とターゲット経路の空間角度が含まれる場合、第二の情報は、好ましくは、第二のパラメータにおける遅延と第三のパラメータにおける遅延との間の偏差を指示するために用いられる。即ちこの場合、第二のパラメータにおける空間角度と第三のパラメータにおける空間角度との間の偏差を指示する必要はない。しかし、必要がある場合、遅延間の偏差と空間角度間の偏差を同時に指示してもよい。
【0050】
そのため、上記ステップS201に関わる、上りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から第一のパラメータを決定するという方式に対し、さらには、以下のとおりであってもよい。
【0051】
ステップS201-11、ネットワーク側機器は、チャネルサウンディングリファレンス信号SRSによって上りリンクチャネル情報を推定し、周波数領域上の第一の上りリンクチャネル推定結果を得ることができる。
【0052】
ステップS201-12、ネットワーク側機器は、第一の上りリンクチャネル推定結果に対してフーリエ変換を行って時間領域上の第二の上りリンクチャネル推定結果を得る。
【0053】
ステップS201-13、ネットワーク側機器は、第二の上りリンクチャネル推定結果からターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を決定する。
【0054】
上記ステップS201-11~ステップS201-13から分かるように、まず、周波数領域上の第一の上りリンクチャネル推定結果を取得し、さらに、それに対してフーリエ変換を行い、時間領域上の第二の上りリンクチャネル推定結果を得て、最後に第二の上りリンクチャネル推定結果からターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を決定する必要がある。
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
選択的に、端末によりフィードバックされたターゲット経路のゲインと第一の情報を受信する前に、本出願の実施例の方法は、ネットワーク側機器がブロードキャストの方式によって端末にチャネル状態情報リファレンス信号CSI-RSを送信することをさらに含んでもよい。ここで、このCSI-RSは、下りリンクチャネル推定を行うよう端末に指示するために用いられる。
【0065】
選択的に、本出願の実施例では、ステップS204における、第一の情報、第二の情報と第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定するという方式に対し、本出願の実施例の具体的な応用シナリオにおいては、以下のとおりであってもよい。
【0066】
【0067】
【0068】
ステップS204-11、ネットワーク側機器は、第一の情報をターゲットニューラルネットワークに入力して第四の情報を得る。ここで、ターゲットニューラルネットワークは、予め設定されるトレーニングセットによって初期ニューラルネットワークをトレーニングして得られたものであり、予め設定されるトレーニングセットには、複数の履歴時刻に取得された第一の情報が含まれる。
【0069】
ステップS204-12、ネットワーク側機器は、第四の情報、第二の情報及び第二のパラメータによって、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定する。
【0070】
このことから分かるように、本出願の実施例では、ネットワーク側機器は、取得されたターゲット経路のゲインをより正確にするために、取得されたターゲット経路のゲインをトレーニング済みのターゲットニューラルネットワークに入力し、さらにターゲットニューラルネットワークにより出力されたゲインを取得する。
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
図3を参照すると、
図3は、本出願の実施例のチャネル情報の処理方法のフローチャート2であり、
図3に示すように、この方法のステップは、以下を含む。
【0079】
ステップS302、ネットワーク側機器に第一の情報と第二の情報を送信し、ここで、第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定される。
【0080】
このことから分かるように、上記ステップS302によって、端末は、ネットワーク側機器に相反性を備えないチャネルパラメータのみをフィードバックすればよく、相反性を有する他のパラメータをフィードバックする必要がなく、それによってフィードバックオーバヘッドを低減させる。
【0081】
さらに、上記ステップS302において、上下りリンクチャネル相反性を備えるパラメータに対し、偏差が存在する可能性もある。ネットワーク側機器が下りリンクチャネルのチャネル情報をより正確に取得できるようにするために、ネットワーク側機器は、端末に相反性を備えるパラメータを送信する必要があり、端末は、下りリンクチャネル推定において対応する、相反性を備えるパラメータを決定し、端末は、さらに相反性を備えるパラメータの偏差をネットワーク側機器に送信する。そのため、上記ステップS302の上で、本出願の実施例の方法のステップは、以下のとおりであってもよい。
【0082】
選択的に、本出願の実施例では、ネットワーク側機器に第一の情報を送信する前に、本出願の実施例の方法のステップは、以下をさらに含んでもよい。
【0083】
ステップS301、下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から第一のパラメータと第三のパラメータを決定する。
【0084】
上記ステップS301に基づき、本出願の実施例の方法のステップは、以下をさらに含んでもよい。
【0085】
ステップS304、ネットワーク側機器により送信される第二のパラメータを受信し、ここで、第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、且つ上下りリンクチャネル相反性を有する。
【0086】
ステップS306、ネットワーク側機器に第二の情報を送信し、ここで、第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられる。
【0087】
このことから分かるように、端末は、ネットワーク側機器に相反性を備えないチャネルパラメータをフィードバックするほか、相反性を備えるパラメータ間の偏差をもフィードバックし、それによって、ネットワーク側機器は、下りリンクチャネルのチャネル情報をより正確に取得することができる。
【0088】
選択的に、本出願の実施例の方法のステップは、ネットワーク側機器に第三の情報を送信することをさらに含んでもよく、ここで、第三の情報は、第一の経路に対応する第四のパラメータを含み、且つ第一の経路は、第二のパラメータに対応する経路と同じではない。
【0089】
このことから分かるように、本出願の実施例では、ネットワーク側機器が上りリンクチャネル推定を行って得た第二のパラメータに対応する経路は、端末が下りリンクチャネル推定を行って得た第四のパラメータと異なる経路であり、即ちネットワーク側機器は、第四のパラメータに対応する経路に対して上りリンクチャネル推定を行っていない。つまり、同一の経路の第二のパラメータと第三のパラメータに対し、その偏差のみをフィードバックすればよいが、異なる経路のチャネルパラメータに対し、端末がネットワーク側機器にフィードバックする必要がある。
【0090】
選択的に、本出願の実施例では、第二のパラメータは、ターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を含んでもよく、且つ本出願の実施例における第二のパラメータは、ターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を含んでもよい。
【0091】
説明すべきこととして、このターゲット経路は、マルチパス遅延チャネルにおける経路、又は単一パス遅延チャネルにおける経路であってもよい。さらに、マルチパス遅延チャネルでも単一パス遅延チャネルでも、その各経路の遅延又は空間角度がいずれも同じであるため、このターゲット経路は、そのマルチパス遅延チャネルと単一パス遅延チャネルとのうちのいずれか一つの経路であってもよい。なお、上記第二のパラメータと第三のパラメータに含まれるターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度は、ただ本出願における好ましい形態に過ぎず、相反性を有する他のチャネルパラメータも可能であり、即ち相反性を備えるチャネルパラメータは、いずれも本出願の保護範囲内にある。
【0092】
これに基づき、本出願の実施例における第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差、即ち具体的には、第二のパラメータにおける遅延と第三のパラメータにおける遅延との間の偏差、又は、第二のパラメータにおける空間角度と第三のパラメータにおける空間角度との間の偏差、又は、第二のパラメータにおける遅延と第三のパラメータにおける遅延との間の偏差、及び第二のパラメータにおける空間角度と第三のパラメータにおける空間角度との間の偏差を指示するために用いられる。
【0093】
説明すべきこととして、第二のパラメータと第三のパラメータにいずれもターゲット経路の遅延とターゲット経路の空間角度が含まれる場合、第二の情報は、好ましくは、第二のパラメータにおける遅延と第三のパラメータにおける遅延との間の偏差を指示するために用いられる。即ちこの場合、第二のパラメータにおける空間角度と第三のパラメータにおける空間角度との間の偏差を指示する必要がない。しかし、必要がある場合、遅延間の偏差と空間角度間の偏差を同時に指示してもよい。
【0094】
選択的に、本出願の実施例では、上記ステップS301に関わる、下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から第一のパラメータと第三のパラメータを決定するという方式に対し、さらには、以下のとおりであってもよい。
【0095】
ステップS301-11、端末は、下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、周波数領域上の第一の下りリンクチャネル推定結果を得る。
【0096】
ここで、端末が下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行う方式として、具体的には、端末は、ネットワーク側機器により送信されるCSI-RSを受信し、端末は、CSI-RSに基づいて下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行うことであってもよい。
【0097】
ステップS301-12、端末は、第一の下りリンクチャネル推定結果に対して2次元フーリエ変換を行って時間領域上の第二の下りリンクチャネル推定結果を得る。
【0098】
ステップS301-13、端末は、第二の下りリンクチャネル推定結果からターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を決定する。
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】
【0104】
【0105】
説明すべきこととして、本出願の実施例によるチャネル情報の処理方法では、実行する本体は、チャネル情報の処理装置、又はこのチャネル情報の処理装置におけるチャネル情報の処理方法のロードを実行するための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例において、チャネル情報の処理装置がチャネル情報の処理方法のロードを実行することを例にして、本出願の実施例によるチャネル情報の処理方法を説明する。
【0106】
図4を参照すると、
図4は、本出願の実施例のチャネル情報の処理装置の構造概略
図1であり、この装置は、ネットワーク側機器に用いられる。この装置は、
端末から第一の情報と第二の情報を受信するための第一の受信モジュール42であって、第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定される第一の受信モジュール42と、
第一の情報、第二の情報と第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定するための第一の決定モジュール44とを含む。
【0107】
選択的に、本出願の実施例における装置は、端末から第一の情報と第二の情報を受信する前に、上りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から第二のパラメータを決定するための第一の処理モジュールと、端末に第二のパラメータを送信するための第一の送信モジュールとをさらに含んでもよい。
【0108】
選択的に、本出願の実施例における装置は、端末から第三の情報を受信するための第二の受信モジュールをさらに含んでもよく、ここで、第三の情報は、第一の経路に対応する第四のパラメータを含み、且つ第一の経路は、第二のパラメータに対応する経路と同じではない。
【0109】
選択的に、本出願の実施例における第一の決定モジュールはさらに、第一の情報、第二の情報、第三の情報と第二のパラメータに基づき、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定するために用いられる。
【0110】
選択的に、本出願の実施例における第二のパラメータと第三のパラメータには、いずれもターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度が含まれる。
【0111】
ここで、ターゲット経路は、ネットワーク側機器により指示される経路と、偏差を有する経路と、端末によって測定された経路とのうちの少なくとも一つである。
【0112】
なお、第二のパラメータと第三のパラメータにいずれもターゲット経路の遅延とターゲット経路の空間角度が含まれる場合、第二の情報は、第二のパラメータにおける遅延と第三のパラメータにおける遅延との間の偏差を指示するために用いられる。
【0113】
選択的に、本出願の実施例における第一の処理モジュールは、上りリンクチャネル情報を推定し、周波数領域上の第一の上りリンクチャネル推定結果を得るための第一の処理ユニットと、第一の上りリンクチャネル推定結果に対してフーリエ変換を行い、時間領域上の第二の上りリンクチャネル推定結果を得るための第二の処理ユニットと、第二の上りリンクチャネル推定結果からターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を決定するための第三の処理ユニットとをさらに含んでもよい。
【0114】
選択的に、本出願の実施例における第一の決定モジュールは、第一の情報をターゲットニューラルネットワークに入力して第四の情報を得るための第一の入力ユニットと、第四の情報、第二の情報及び第二のパラメータによって、下りリンクチャネルのチャネル情報を決定するための第一の決定ユニットとをさらに含んでもよい。
【0115】
選択的に、本出願の実施例におけるターゲットニューラルネットワークは、予め設定されるトレーニングセットによって初期ニューラルネットワークをトレーニングして得られたものであり、予め設定されるトレーニングセットには、複数の履歴時刻に取得された第一の情報が含まれる。
【0116】
選択的に、本出願の実施例における第一の情報に含まれる第一のパラメータは、ターゲット経路上のゲインである。
【0117】
上記
図4の本出願の実施例における装置によって、上りリンクチャネル推定を行った後、上りリンクチャネル推定のチャネル推定結果を利用して第二のパラメータを決定することができ、端末と結びつけてネットワーク側機器に上下りリンクチャネル相反性を備えるチャネルパラメータの偏差、及び上下りリンク相反性を備えないチャネルパラメータをフィードバックする。他のチャネルパラメータをフィードバックすることなく下りリンクチャネルのチャネル情報を取得することができ、それによってチャネルフィードバックオーバヘッドを低減させる。
【0118】
図5を参照すると、
図5は、本出願の実施例におけるチャネル情報の処理装置の構造概略
図2であり、この装置は、端末に用いられる。
図5に示すように、この装置は、
ネットワーク側機器に第一の情報と第二の情報を送信するための第二の送信モジュール52を含み、ここで、第一の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有しない第一のパラメータを含み、第一のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第二の情報は、上下りリンクチャネル相反性を有する第二のパラメータと第三のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられ、第二のパラメータは、上りリンクチャネル推定に基づいて決定され、第三のパラメータは、下りリンクチャネル推定に基づいて決定される。
【0119】
選択的に、本出願の実施例における装置は、ネットワーク側機器に第一の情報と第二の情報を送信する前に、下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から第一のパラメータと第三のパラメータを決定するための第二の処理モジュールをさらに含んでもよい。
【0120】
選択的に、本出願の実施例における装置は、ネットワーク側機器により送信される第二のパラメータを受信するための第三の受信モジュールをさらに含んでもよい。
【0121】
選択的に、本出願の実施例における装置は、ネットワーク側機器に第三の情報を送信するための第三の送信モジュールをさらに含んでもよく、ここで、第三の情報は、第一の経路に対応する第四のパラメータを含み、且つ第一の経路は、第二のパラメータに対応する経路と同じではない。
【0122】
選択的に、本出願の実施例における第二のパラメータと第三のパラメータには、いずれもターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度が含まれる。
【0123】
ここで、第二のパラメータと第三のパラメータにいずれもターゲット経路の遅延とターゲット経路の空間角度が含まれる場合、第二の情報は、第二のパラメータにおける遅延と第三のパラメータにおける遅延との間の偏差を指示するために用いられる。
【0124】
選択的に、本出願の実施例における第二の処理モジュールは、下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、周波数領域上の第一の下りリンクチャネル推定結果を得るための第四の処理ユニットと、第一の下りリンクチャネル推定結果に対して2次元フーリエ変換を行って時間領域上の第二の下りリンクチャネル推定結果を得るための第五の処理ユニットと、第二の下りリンクチャネル推定結果からターゲット経路の遅延及び/又はターゲット経路の空間角度を決定するための第六の処理ユニットとをさらに含んでもよい。
【0125】
上記
図5の本出願の実施例における装置によって、チャネル推定を行った後、ネットワーク側機器に上下りリンクチャネル相反性を備えるチャネルパラメータの偏差、及び上下りリンク相反性を備えないチャネルパラメータのみをフィードバックすればよく、他のチャネルパラメータをフィードバックする必要はなく、それによってフィードバックオーバヘッドを低減させる。
【0126】
説明すべきこととして、本出願の実施例における
図5のチャネル情報の処理装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動端末であってもよく、非移動端末であってもよい。例示的に、移動端末は、上記に列挙された端末11のタイプを含んでもよいが、それらに限らず、非移動端末は、サーバ、ネットワーク接続型ストレッジ(Network Attached Storage、NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、テレビ(television、TV)、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0127】
本出願の実施例におけるチャネル情報の処理装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド(登録商標)(Android(登録商標))オペレーティングシステムであってもよく、IOSオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、これに対して具体的に限定しない。
【0128】
本出願の実施例によるチャネル情報の処理装置は、
図3の方法の実施例によって実現される各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0129】
選択的に、
図6に示すように、本出願の実施例は、通信機器600をさらに提供する。前記通信機器600は、プロセッサ601と、メモリ602と、メモリ602に記憶されており、且つプロセッサ601上で運行できるプログラム又は命令とを含み、例えば、この通信機器600が端末である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ601によって実行される時、上記
図3におけるチャネル情報の処理方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。この通信機器600がネットワーク側機器である場合、このプログラム又は命令がプロセッサ601によって実行される時、上記
図2におけるチャネル情報の処理方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0130】
図7は、本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図である。
【0131】
この端末700は、無線周波数ユニット701、ネットワークモジュール702、オーディオ出力ユニット703、入力ユニット704、センサ705、表示ユニット706、ユーザ入力ユニット707、インターフェースユニット708、メモリ709、及びプロセッサ710などの部材を含むが、それらに限らない。
【0132】
当業者であれば理解できるように、端末700は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ710にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
図7に示す端末構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の布置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。
【0133】
理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット704は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)7041と、マイクロホン7042とを含んでもよく、グラフィックスプロセッサ7041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット706は、表示パネル7061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で表示パネル7061が配置されてもよい。ユーザ入力ユニット707は、タッチパネル7071と、その他の入力機器7072とを含む。タッチパネル7071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル7071は、タッチ検出装置とタッチコントローラとの二つの部分を含んでもよい。他の入力機器7072は、物理的キーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。
【0134】
本出願の実施例では、無線周波数ユニット701は、ネットワーク側機器からの下りリンクのデータを受信した後、プロセッサ710に処理させ、また、上りリンクのデータを基地局のネットワーク側機器に送信する。一般的には、無線周波数ユニット701は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。
【0135】
メモリ709は、ソフトウェアプログラム又は命令及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ709は、主にプログラム又は命令記憶領域とデータ記憶領域を含んでもよく、ここで、プログラム又は命令記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム又は命令(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶してもよい。なお、メモリ709は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリをさらに含んでもよく、ここで、非揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(Electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスである。
【0136】
プロセッサ710は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ710は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースとアプリケーションプログラム又は命令などを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものであり、例えばベースバンドプロセッサである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ710に統合されなくてもよい。
【0137】
ここで、無線周波数ユニット701は、ネットワーク側機器により送信される第一のパラメータを受信するために用いられ、ここで、第一のパラメータは、ネットワーク側機器が上りリンクチャネルに対してチャネル推定を行った後、チャネル推定結果から決定したものである。
【0138】
プロセッサ710は、下りリンクチャネルに対してチャネル推定を行い、チャネル推定の結果から第二のパラメータとマルチパス遅延チャネルにおける各経路の第一のゲインを決定するために用いられる。
【0139】
無線周波数ユニット701はさらに、ネットワーク側機器に偏差パラメータとマルチパス遅延チャネルにおける各経路の第一のゲインを送信するために用いられ、ここで、偏差パラメータは、第一のパラメータと第二のパラメータとの間の偏差を指示するために用いられる。
【0140】
選択的に、プロセッサ710はさらに、チャネルサウンディングリファレンス信号SRSによって上りリンクチャネル情報を推定し、周波数領域上の第一の上りリンクチャネル推定結果を得て、前記第一の上りリンクチャネル推定結果に対してフーリエ変換を行って時間領域上の第二の上りリンクチャネル推定結果を得て、前記第二の上りリンクチャネル推定結果からマルチパス遅延チャネルにおける各経路の遅延及び/又は各経路の空間角度を決定するために用いられる。
【0141】
具体的には、本出願の実施例は、ネットワーク側機器をさらに提供する。
図8に示すように、このネットワーク側機器800は、アンテナ81と、無線周波数装置82と、ベースバンド装置83とを含む。アンテナ81は、無線周波数装置82に接続される。上りリンク方向に、無線周波数装置82は、アンテナ81によって情報を受信し、受信した情報をベースバンド装置83に送信して処理させる。下りリンク方向に、ベースバンド装置83は、送信される情報を処理し、無線周波数装置82に送信し、無線周波数装置82は、受信された情報を処理してからアンテナ81を介して送信する。
【0142】
上記周波数帯域処理装置は、ベースバンド装置83に位置してもよく、以上の実施例におけるネットワーク側機器によって実行される方法は、ベースバンド装置83において実現されてもよく、このベースバンド装置83は、プロセッサ84と、メモリ85とを含む。
【0143】
ベースバンド装置83は、例えば少なくとも一つのベースバンド板を含んでもよく、このベースバンド板には、複数のチップが設置され、
図8に示すように、ここで、一つのチップは、例えばプロセッサ84であり、メモリ85に接続されてメモリ85におけるプログラムを呼び出し、上記方法の実施例に示すネットワーク側機器の操作を実行する。
【0144】
このベースバンド装置83は、ネットワークインターフェース86をさらに含んでもよく、無線周波数装置82と情報をインタラクションするために用いられ、このインターフェースは、例えば汎用公共無線インターフェース(common public radio interface、CPRIという)である。
【0145】
具体的には、本発明の実施例のネットワーク側機器は、メモリ85上に記憶されており、且つプロセッサ84上で運行できる命令又はプログラムをさらに含み、プロセッサ84は、メモリ85における命令又はプログラムを呼び出して
図4に示される各モジュールによって実行された方法を実行し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0146】
本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供する。前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサによって実行される時、上記
図2と
図3におけるチャネル情報の処理方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0147】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0148】
本出願の実施例は、チップをさらに提供する。前記チップは、プロセッサと、通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、ネットワーク側機器のプログラム又は命令を運行するために用いられ、上記チャネル情報の処理方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。
【0149】
理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。
【0150】
理解できるように、本開示に記述されたこれらの実施例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はその組み合わせで実現されてもよい。ハードウェア実現に対し、モジュール、ユニット、サブモジュール、サブユニットなどは、一つ又は複数の専用集積回路(Application Specific Integrated Circuits、ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processing、DSP)デジタルシグナルプロセッシングデバイス(DSP Device、DSPD)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本出願に記載の機能を実行するための他の電子ユニット又はその組み合わせに実現されてもよい。
【0151】
説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものと異なる手順で記述された方法を実行するとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例に組み合わせられてもよい。
【0152】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現することができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク側機器などであってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0153】
以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記具体的な実施の形態に限らない。上記具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。