IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エレクトロニクス インコーポレイティドの特許一覧

特許7524412インダクションヒーターを有する洗濯装置
<>
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図1
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図2
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図3
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図4
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図5
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図6
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図7
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図8
  • 特許-インダクションヒーターを有する洗濯装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】インダクションヒーターを有する洗濯装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/74 20200101AFI20240722BHJP
   D06F 33/47 20200101ALI20240722BHJP
   D06F 58/38 20200101ALI20240722BHJP
   D06F 58/50 20200101ALI20240722BHJP
【FI】
D06F33/74
D06F33/47
D06F58/38
D06F58/50
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023093711
(22)【出願日】2023-06-07
(62)【分割の表示】P 2021540068の分割
【原出願日】2020-01-09
(65)【公開番号】P2023113844
(43)【公開日】2023-08-16
【審査請求日】2023-06-14
(31)【優先権主張番号】10-2019-0003546
(32)【優先日】2019-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ジェヒョク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ポムチョン
(72)【発明者】
【氏名】ホン,サンウク
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0148886(US,A1)
【文献】特開2004-135998(JP,A)
【文献】特開2004-344238(JP,A)
【文献】特開2006-136730(JP,A)
【文献】実開昭50-110475(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/74
D06F 33/47
D06F 58/38
D06F 58/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯装置であって、
タブ;
前記タブ内に回転可能に備えられ、対象物を収容するドラム;
前記タブに備えられ、対向する前記ドラムの外周面を加熱するように備えられるインダクションヒーター;
前記タブと前記ドラムの間の空間内に、空気の温度を検出する第1温度センサ
前記タブ内の洗濯水の温度、又は、前記タブ内の凝縮水付近の温度、を感知するように構成された第2温度センサー;及び
前記第1温度センサー及び前記第2温度センサーのうちの少なくとも1つによって感知された温度に基づいて、前記ドラムを加熱し、前記対象物を加熱及び乾燥する前記インダクションヒーターの動作を制御するように構成されたプロセッサー;を備えてなり、
前記第1温度センサー第1温度を感知すると、前記プロセッサーは、前記インクションヒーターの動作を停止するように制御し、又は、前記インクションヒーターの出力を低下させるように制御するものであり、
前記プロセッサーは、前記インクションヒーターの動作をオンとオフに繰り返して実行し、前記第1温度センサーによって検出された温度を第1温度に維持するように構成される、洗濯装置。
【請求項2】
前記インクションヒーターが洗浄水を加熱し、洗濯工程(サイクル)を実行している間に、前記第2温度センサーが第2温度を検出した場合、前記プロセッサーは、前記インクションヒーターの動作を停止するように制御し、又は、前記インクションヒーターの出力を低下させるように制御するものである、請求項1に記載の洗濯装置。
【請求項3】
前記プロセッサーは、前記第1温度センサー及び前記第2温度センサーにより検出された温度に基づいて、乾燥終了時点を決定するように構成される、請求項2に記載の洗濯装置。
【請求項4】
前記プロセッサーは、前記第1温度センサーによって検出された温度と前記第2温度センサーによって検出された温度との差(ΔT)に基づいて、前記乾燥終了時点を決定するように構成される、請求項3に記載の洗濯装置。
【請求項5】
前記プロセッサーは、第1閾値を設定し、及び、前記第1温度センサーによって検出された温度と前記第2温度センサーによって検出された温度との差が前記第1閾値以上である場合、乾燥工程(サイクル)を停止するように更に構成され、
前記プロセッサーは、前記第1温度から前記第1閾値を減算することによって得られた第2閾値を設定し、及び、前記第2温度センサーによって検出された温度が前記第2閾値以下である場合、前記乾燥工程(サイクル)を停止するするように更に構成される、請求項4に記載の洗濯装置。
【請求項6】
乾燥を行うための負荷の重量として定義される乾燥負荷量に基づいて、前記プロセッサーは、前記第1閾値を設定するように更に構成される、請求項5に記載の洗濯装置。
【請求項7】
前記第1温度センサーが前記乾燥工程(サイクル)で最初に前記第1温度を検出した後に、前記プロセッサーは、前記乾燥工程(サイクル)中に前記乾燥負荷量を決定するように更に構成される、請求項6に記載の洗濯装置。
【請求項8】
前記第1温度センサーが前記乾燥工程(サイクル)で最初に前記第1温度を感知する前に検出された前記ΔTの最小値に基づいて、前記プロセッサーは、前記乾燥負荷量を決定するように更に構成される、請求項7に記載の洗濯装置。
【請求項9】
前記第1温度が前記乾燥工程(サイクル)で最初に前記第1温度センサーにより感知された後に検出される前記ΔTの最小値に基づいて、前記プロセッサーは、前記乾燥負荷量を決定するように更に構成される、請求項7に記載の洗濯装置。
【請求項10】
前記第1温度センサーが前記乾燥工程(サイクル)で最初に前記第1温度を感知する前に検出される前記ΔTの最大値に到達するのに必要な時間に基づいて、前記プロセッサーは、前記乾燥負荷量を決定するように更に構成される、請求項7に記載の洗濯装置。
【請求項11】
前記第1温度が前記乾燥工程(サイクル)で最初に前記第1温度センサーにより感知された後に検出される前記ΔTの最小値に到達するのに必要な時間に基づいて、前記プロセッサーは、前記乾燥負荷量を決定するように更に構成される、請求項7に記載の洗濯装置。
【請求項12】
前記第1温度センサーは、前記タブの上部に備えられ、及び、前記インクションヒーター付近に備えられる、請求項1に記載の洗濯装置。
【請求項13】
前記第1温度センサーは、前記インクションヒーターが前記ドラムに向かう投影面から外れるように位置する、請求項1に記載の洗濯装置。
【請求項14】
前記タブは、前記タブの底面に、下方に陥沒を有する凝縮水収容部を備え、
前記凝縮水は、前記凝縮水収容部に収容され、
前記第2温度センサーは、前記凝縮水に接触することなく、前記凝縮水付近に配置される、請求項1に記載の洗濯装置。
【請求項15】
前記第2温度センサーは、前記凝縮水収容部の底面から10mm乃至15mmの間隔で離隔して備えられる、請求項14に記載の洗濯装置。
【請求項16】
前記洗濯装置に、外部電源から電源を供給するように構成された電源供給装置;及び
前記電源供給装置から前記インダクションヒーターに電流の流れを印加又は遮断するように構成されたリレー;を更に備え、
前記リレーは、通常は開放状態(open state)にあり、それによって、前記電源供給装置から前記インクションヒーターへの電流の流れを遮断するものであり、
前記プロセッサーは、前記リレーに制御信号を印加することにより、前記リレーを制御するように更に構成され、
前記制御信号が前記リレーに前記開放状態から閉鎖状態にスイッチングし、それによって、前記電源供給装置から前記インクションヒーターに前記電流の流れを印加する、請求項1に記載の洗濯装置。
【請求項17】
前記第1温度センサーにより感知した温度が前記第1温度を超過する場合、前記プロセッサーは、前記リレーへの前記制御信号のアクティブ送信を停止し、前記インクションヒーターを停止するように構成される、請求項16に記載の洗濯装置。
【請求項18】
前記第2温度センサーは、前記凝縮水収容部の底面から12mmの間隔で離隔して配置される、請求項14に記載の洗濯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯装置に関し、より詳しくは、インダクションヒーターによりドラムを加熱
する洗濯装置、及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯装置は、洗濯水を貯水するタブ(外槽)と、タブ内で回転可能に備えられるドラム
(内槽)とを含んでなる。前記ドラムの内部に洗濯物(布)が備えられ、ドラムが回転す
ることで洗剤と洗濯水により布が洗濯される。
【0003】
洗剤の活性化と汚染物の分解を促進させて洗濯効果を高めるために、高温の洗濯水がタ
ブの内部に供給されるかタブの内部で加熱される。このために、タブ内部の下部には下方
に陥沒してヒーター装着部が形成され、前記ヒーター装着部にヒーターが備えられること
が一般的である。このようなヒーターとしては、シース(sheath)ヒーターが一般
的である。
【0004】
洗濯装置は、洗濯と乾燥を行うことができる乾燥機能付き洗濯機と、乾燥のみを行うこ
とができる乾燥機とを含むことができる。
【0005】
一般的に、乾燥は高温の熱風をドラムの内部に供給して対象物を加熱し、水分を蒸発さ
せることで行われる。湿り空気を洗濯装置の外部に排出する排気式乾燥機と、湿り空気に
おける水分を凝縮してまたドラムに供給する循環式乾燥機とが備えられることができる。
【0006】
乾燥は、対象物を加熱して水分を除去する過程であるため、乾燥の終了時点を正確に判
断することが非常に重要である。すなわち、対象物の含水率が既設定の含水率に到逹した
ときに対象物の加熱を停止して乾燥を終了させることが非常に重要である。これによって
、乾燥不足及び過乾燥を防止することができる。
【0007】
多くの場合、乾燥度又は湿度を感知するために湿度センサーが用いられている。すなわ
ち、ドラムの内部に露出している電極棒のようなセンサーにより対象物の含水率又は湿度
を感知する。よって、湿度センサーにより、適正湿度に到達すると乾燥が終了する。
【0008】
しかし、このような湿度センサーは、熱風の供給を通じて乾燥を行う乾燥機に適してい
る。洗濯が行われる乾燥機能付き洗濯機では、湿度センサーが洗剤や洗濯水又はリントな
どにより汚染するおそれが多いためである。このような汚染のため、正確な湿度のセンシ
ングが困難となる。よって、乾燥のみを行う乾燥機にこのような湿度センサーが適用され
ることが一般的である。
【0009】
また、熱風が循環される循環ダクトの一部として凝縮ダクトと乾燥ダクトとを有する乾
燥機能付き洗濯機では、凝縮ダクトの入口端(タブから凝縮ダクトに空気が流入する流入
口)付近と、凝縮ダクトの出口端(凝縮ダクトから乾燥ダクトに空気が排出される排出口
)付近とにそれぞれ温度センサーを取り付けて乾燥終了時点を判断する先行技術が開示さ
れている。一例として、大韓民国特許公開公報KR10-2015-0134069では
、凝縮水の温度と凝縮後の空気温度との差を通じて乾燥度を判断することが開示されてい
る。乾燥の末期には水分の凝縮が非常に小さく生じるため、凝縮水の温度が冷却水(常温
の水)の温度に近接して低くなることを用いて間接的に乾燥度を判断すると言える。
【0010】
しかし、このような方式により乾燥度を感知することは、空気の循環を前提とし、別途
の循環ダクト(凝縮が行われる凝縮ダクトと空気の加熱が行われる乾燥ダクトとを含む)
を求めるようになる。さらに、凝縮ダクトの前端と後端に2つの温度センサーを装着しな
ければならないので製造が容易にならなる。特に、洗濯水の温度を感知する温度センサー
も別途で必要となるため、洗濯水の温度と乾燥度の感知のため、3つ以上の温度センサー
を要するという問題がある。
【0011】
〔先行技術文献〕
本出願人は、大韓民国特許出願番号10-2017-0101333出願(以下、「先
行出願」という)を通じて、インダクションヒーターが適用された洗濯装置に対して開示
したことがある。
【0012】
上記先行出願では、インダクションヒートを通じてドラムを直接加熱することで、対象
物を加熱して乾燥させることができる洗濯装置が開示されている。また、タブの内周面に
冷却水を供給してタブ内部の湿り空気における水分を凝縮する洗濯装置が開示されている
【0013】
上記先行出願に開示されている洗濯装置は、循環ダクトが備えられることなく洗濯及び
乾燥を行うように備えられてもよい。よって、このような形態の洗濯装置において、効果
的に乾燥度又は湿度を感知して乾燥の終了時点を把握することができる方案を模索する必
要がある。
【0014】
さらに、上記先行出願では、加熱源すなわちインダクションヒーターの駆動制御のため
の具体的事項を開示していない。特に、予想できない過熱の発生時に洗濯装置を保護する
ことができる事項に対して開示していない。
【0015】
インダクションヒーターは、非常に高温でドラムを加熱することができるため、正常状
態におけるインダクションヒーターの駆動を制御(能動的制御)するだけでなく、異常状
態におけるインダクションヒーターを強制的にオフさせることができる方案が必要となる
。特に、センサーやリレーなどのような構成の予期しない誤作動及び故障の場合でも、イ
ンダクションヒーターによる安全事故をあらかじめ防止することができる方案が必要とな
る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、循環ダクトが備えられていない洗濯装置において、乾燥終了時点を効果的に
把握することができる洗濯装置、及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0017】
本発明の一実施例によって、乾燥度を感知するためのセンサーが、洗剤、洗濯水、凝縮
水、冷却水及びリントにより誤作動又は誤感知することを顕著に減らすことができる洗濯
装置、及びその制御方法を提供しようとする。
【0018】
本発明の一実施例によって、従来の洗濯装置に備えられる洗濯水温度センサーを用いて
乾燥度を感知することができる洗濯装置、及びその制御方法を提供しようとする。すなわ
ち、1つの温度センサーを、洗濯装置が行う行程によって異なる目的で用いることができ
る洗濯装置、及びその制御方法を提供しようとする。
【0019】
本発明の一実施例によって、乾燥時に冷却水と凝縮水が洗濯水温度センサーと接触しな
いようにすることで、冷却水による温度偏差を最小化して正確な乾燥度を判断することが
できる洗濯装置、及びその制御方法を提供しようとする。
【0020】
本発明の一実施例によって、インダクションヒーターの過熱を防止するために備えられ
る乾燥温度センサーを用いて乾燥度を感知することができる洗濯装置、及びその制御方法
を提供しようとする。すなわち、1つの温度センサーを同時に複数の目的で用いることが
できる洗濯装置、及びその制御方法を提供しようとする。
【0021】
本発明の一実施例によって、乾燥対象物とセンサーとを直接接触させなくても乾燥終了
時点を効果的に判断することができる洗濯装置、及びその制御方法を提供しようとする。
【0022】
本発明の一実施例によって、乾燥負荷量と乾燥終了時点を1つ又は2つの温度センサー
により効果的に判断することができる洗濯装置、及びその制御方法を提供しようとする。
特に、乾燥時に、自然対流によって水分が凝縮された凝縮水の周辺温度の変化を通じて乾
燥負荷量と乾燥終了時点を効果的に判断することができる洗濯装置、及びその制御方法を
提供しようとする。
【0023】
本発明の一実施例によって、正常状態で温度センサーによりプロセッサーが能動的にイ
ンダクションヒーターの駆動を制御することができ、異常状態でもインダクションヒータ
ーの駆動を強制的に停止して安全性を確保することができる洗濯装置を提供しようとする
【0024】
本発明の一実施例によって、プロセッサーが、リレーを制御することでインダクション
ヒーターに供給される電源を能動的に制御すると共に、異常状態でリレーとプロセッサー
との間の制御連結を遮断する安全装置によって、安全性を確保することができる洗濯装置
を提供しようとする。特に、サーモスタットやサーマルヒューズのような第1安全装置を
、高電流又はAC電流が流れる電線でなく小さい電流が流れる制御線と連結することによ
り、安全装置の信頼性確保及び製造コストの節減が可能な洗濯装置を提供しようとする。
【0025】
本発明の一実施例によって、リレーや安全装置の誤作動及び故障が発生しても、第1安
全装置とは別個に第2安全装置を備えることで、異常状態でインダクションヒーターに電
源が印加されることを防止することができる洗濯装置を提供しようとする。特に、温度変
化に応じて自ら作動してインダクションヒーターに供給される電源を直接遮断する第2安
全装置によって、さらに信頼性が高まった洗濯装置を提供しようとする。
【0026】
本発明の一実施例によって、複数の安全装置を備えると共に複数の安全装置の装着位置
を異ならせることで、安全装置によって、異常状態でインダクションヒーターの駆動が強
制的停止をより高い信頼性で行える洗濯装置を提供しようとする。
【0027】
本発明の一実施例によって、1つの構成による誤作動や故障の場合に安全事故が生じる
ことをあらかじめ防止することができる洗濯装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
前述の目的を達成するため、本発明の一実施例によると、タブ;前記タブ内に回転可能
に備えられ、対象物を収容するドラム;前記タブに備えられ、対向する前記ドラムの外周
面を加熱するように備えられるインダクションヒーター;前記ドラムが回転するように駆
動されるモーター;外部電源から洗濯装置の内部に電源を供給する電源供給装置;電線を
介して前記電源供給装置から前記インダクションヒーターに印加される電流を断続するよ
うに備えられ、ノーマルオープン(Normal Open)型に備えられるリレー;制
御線を介して前記リレーと連結されて前記リレーの駆動を制御し、前記インダクションヒ
ーターの駆動と前記モーターの駆動とを制御するプロセッサー;また(及び;及び/又は
)、前記プロセッサーから前記リレーに印加される制御信号を断続するように前記制御線
に備えられ、温度変化に応じて作動するように備えられる第1安全装置を含む(備える;
構成する)洗濯装置が提供されることができる。
【0029】
前記第1安全装置は、相対的に高い電流が流れる電線でなく低い電流が流れる制御線に
結線することで、第1安全装置の信頼性を高め、製造コストを顕著に節減することが可能
となる。
【0030】
また、前記リレーをノーマルオープン型に備えることで、リレーの駆動による信頼性を
さらに高めることができるようになる。
【0031】
前記第1安全装置は、既設定の温度以上で断続されるように作動するサーミスタット(
thermistat)を含んでもよい。
【0032】
前記第1安全装置は、前記インダクションヒーターのコイル付近に備えられ、前記イン
ダクションヒーターの過熱時に断続されるように作動されてもよい。すなわち、異常にイ
ンダクションヒーター自体が過熱される場合、第1安全装置により強制的にインダクショ
ンヒーターの駆動が停止されてもよい。
【0033】
前記第1安全装置は、前記タブに装着され、ドラムの過熱時に断続されるように作動さ
れてもよい。すなわち、異常にインダクションヒーターの駆動によりドラムが過熱される
場合、第1安全装置により強制的にインダクションヒーターの駆動が停止されてもよい。
【0034】
勿論、ここで第1安全装置が作動するようにあらかじめセットされた温度は、正常な洗
濯装置の駆動条件を超過し、安全事故が生じ得る条件未満であることが好ましい。
【0035】
前記第1安全装置は、互いに直列に連結された複数の断続素子を含んでもよい。よって
、複数の断続素子のうちいずれか1つだけでも正常に作動 すると、過熱時にインダクシ
ョンヒーターの駆動を強制的に停止させることができる。よって、安全システムの信頼を
さらに高めることができる。
【0036】
前記複数の断続素子は、装着される位置が互いに異なることが好ましい。よって、周辺
環境の予期せぬ変化によりいずれかの断続素子が影響を受けたとしても、他の断続素子は
正常に作動することができる。
【0037】
前記複数の断続素子は、作動する既設定の温度が互いに異なるようにセットされてもよ
い。
【0038】
前記複数の断続素子のうちいずれか1つはサーミスタット(thermitat)であ
り、他の1つはサーマルヒューズ(thermalfuse)であってもよい。互いに異
なる種類の断続素子を用いることで信頼度をさらに高めることができる。
【0039】
前記プロセッサーは、前記インダクションヒーターの出力を制御する第2プロセッサー
;また、
【0040】
前記リレー、モーター、及び第2プロセッサーの駆動を制御し、前記第2プロセッサー
とは別に備えられる第1プロセッサーを含んでもよい。
【0041】
第1プロセッサーは、洗濯装置の制御ロジッグによってリレーを制御し、区間ごと又は
時間変数でインダクションヒーターが駆動され得る前提条件を制御することができる。第
1プロセッサーがこのような前提条件を許容し、第2プロセッサーにより直接的にインダ
クションヒーターの駆動制御(オン/オフ、及び/又は出力可変制御)することができる
【0042】
前記第1プロセッサーが装着され、前記電源供給装置と連結されて前記モーターに電流
を供給するように備えられるモーター駆動装置;また、前記第2プロセッサーが装着され
、前記モーター駆動装置とは並列に前記電源供給装置と連結されて前記インダクションヒ
ーターに電流を供給するように備えられるヒーター駆動装置を含んでもよい。このような
モーター駆動装置及び回路と、前記ヒーター駆動装置及び回路とは、互いに個別のPCB
に設けられるか、又は1つのPCBに互いに区画されて設けられてもよい。
【0043】
前記モーター駆動装置と前記ヒーター駆動装置とは、前記第1プロセッサーと前記第2
プロセッサーとの間の制御線で連結され、前記モーター駆動装置と前記ヒーター駆動装置
との間を連結する電線が排除されることが好ましい。
【0044】
前記電源供給装置と前記ヒーター駆動装置との間で電線を介して前記電源供給装置と前
記ヒーター駆動装置とを連結するヒーター電源供給装置を含んでもよい。
【0045】
前記モーター駆動装置と前記ヒーター電源供給装置とは、前記第1プロセッサーと前記
リレーとの間の制御線で連結され、前記モーター駆動装置と前記ヒーター電源供給装置と
の間を連結する電線が排除されることが好ましい。
【0046】
前記電源供給装置と前記ヒーター駆動装置とを連結する電線には、伝達される電流を断
続するように温度変化に応じて作動する第2安全装置が備えられることが好ましい。すな
わち、前記第2安全装置は、前記第1安全装置と互いに異なる電線又は制御線に備えられ
、第1安全装置の誤作動や故障、及びリレーの誤作動や故障に関係なく、過熱の発生時に
強制的にインダクションヒーターの駆動を停止させることができる。特に、リレー構成の
誤作動の場合のように、いずれか1つの構成の誤作動及び故障が発生したとき、インダク
ションヒーターが誤作動することをあらかじめ防止することができる。
【0047】
前記電源供給装置と前記ヒーター駆動装置とを連結する電線は、前記電源装置から供給
されるAC電源を前記ヒーター駆動装置に伝達する第1電線と、前記電源装置から供給さ
れるAC電源を低電圧DC電源に変換して前記第2プロセッサーに伝達する第2電線とを
含んでもよい。ここで、前記第2安全装置は、前記第1電線に備えられることが好ましい
。よって、直接かつ即刻にインダクションヒーターの駆動を強制的に停止させることがで
きる。
【0048】
前記第2安全装置はサーマルヒューズであることが好ましい。このようなサーマルヒュ
ーズは、電源供給装置及びヒーター駆動装置とは別に備えられることが好ましい。すなわ
ち、それぞれのPCBでなく他の所にサーマルヒューズが装着されることが好ましい。
【0049】
本実施例において、前記タブ内部の空気温度をセンシングするサーミスター(ther
mistor)を含み、前記プロセッサーは、前記サーミスターにより感知される温度に
基づいて前記インダクションヒーターの駆動を能動的に制御することが好ましい。すなわ
ち、前記プロセッサーは、正常状態ではサーミスターで感知される温度に基づいて能動制
御を行うことが好ましい。また、サーミスターの誤作動や故障などの異常が発生すると、
前述の安全装置によりインダクションヒーターの駆動が強制的に停止されることが好まし
い。
【0050】
前記サーミスターは、前記タブの上部かつ前記インダクションヒーターの付近に備えら
れ、前記タブと前記ドラムとの間の空間の空気温度を感知するように備えられる上部温度
センサー;また、前記タブの下部に備えられ、前記タブに貯水される洗濯水の温度又は凝
縮水付近の温度を感知するように備えられる下部温度センサーを含んでもよい。
【0051】
前記プロセッサーは、前記サーミスターで既設定の温度以上を感知する場合、能動的に
前記リレーに制御信号を送信しないことで、前記インダクションヒーターの駆動が停止す
るように制御することができる。
【0052】
前記第1安全装置とは別に備えられ、前記電源供給装置と前記インダクションヒーター
との間の電線に備えられ、温度変化に応じて電流を断続するように作動する第2安全装置
を含むことが好ましい。
【0053】
前述の目的を具現するために、本発明の一実施例によると、タブ;前記タブ内に回転可
能に備えられ、対象物を収容するドラム;前記タブに備えられ、対向する前記ドラムの外
周面を加熱するように備えられるインダクションヒーター;前記ドラムが回転するように
駆動されるモーター;前記タブと前記ドラムとの間の空間の周辺温度を、前記タブ内の上
部で感知するように備えられる上部温度センサー(乾燥温度センサー);前記加熱された
ドラムと前記対象物との熱交換により蒸発した湿り蒸気が前記タブの内部で凝縮して前記
タブの下部に流入する凝縮水の周辺温度を、前記タブ内の下部で感知するように備えられ
る下部温度センサー(洗濯水/凝縮水温度センサー);また、前記ドラムの回転駆動と前
記インダクションヒーターの駆動とを制御し、前記ドラムの加熱によって前記対象物を加
熱して乾燥を行うプロセッサーを含む洗濯装置、及びその制御方法を提供することができ
る。
【0054】
前記プロセッサーは、前記上部温度センサーと下部温度センサーとで感知される温度を
通じて乾燥終了時点を判断することができる。特に、前記プロセッサーは、上部温度セン
サーで感知された温度と前記下部温度センサーで感知された温度との差(デルタT)に基
づいて前記乾燥の終了時点を決定することができる。
【0055】
このような温度の差は、タブの内部で自然対流により湿り蒸気と冷却水との間で熱交換
が行われ、凝縮水が下部に流れて溜まる特性を用いたものと言える。
【0056】
前記インダクションヒーターは、前記タブの上部外周面の外側に備えられ、前記上部温
度センサーは、前記インダクションヒーターの付近に位置することが好ましい。
【0057】
前記上部温度センサーは、前記インダクションヒーターが前記ドラムに向かう投影面か
ら外れるように位置することが好ましい。できるだけ加熱源の付近で温度をセンシングす
るが、インダクションヒーターによる磁場の影響を回避できる位置に上部温度センサーを
装着することが好ましい。
【0058】
前記タブを前方から見るとき、前記上部温度センサーは前記タブの右側上部に位置して
もよい。前記タブを前方から見るとき、前記タブの左側上部には、前記タブの内部及び外
部と空気の連通が行われる連通口が備えられてもよい。したがって、連通口による影響を
最小化することができる。
【0059】
前記タブの後方からタブの内側壁に向かって冷却水を供給する冷却水ポートを含んでも
よい。
【0060】
前記タブを前方から見るとき、前記冷却水ポートは、前記タブの右側で前記タブの右側
内周面に沿って冷却水が流れるように冷却水を供給するか、及び/又は前記タブの左側で
前記タブの左側内周面に沿って冷却水が流れるように冷却水を供給するように備えられて
もよい。よって、冷却水がタブの内周面に薄く均等に広がって流れるようにすることで、
湿り空気との熱交換面積を最大化することができる。
【0061】
前記プロセッサーは、前記上部温度センサーで既設定の温度を感知する場合、前記イン
ダクションヒーターの駆動を停止させるか、又は出力を低めるように制御してもよい。す
なわち、前記上部温度センサーは、基本的にインダクションヒーターが加熱目標温度まで
ヒーティングを行って前記加熱目標温度を維持するようにヒーティングを繰り返すように
備えられてもよい。
【0062】
前記上部温度センサーは、前記下部温度センサーに比べて前記タブの前方に位置するこ
とが好ましい。すなわち、加熱源とより近く上部温度センサーが位置してもよい。よって
、前記上部温度センサーは、前記下部温度センサーに比べて前記タブの前方に位置しても
よい。
【0063】
前記タブの下部内部には、下方に陥沒して凝縮水が溜まる凝縮水収容部が形成されても
よい。
【0064】
前記下部温度センサーは、前記凝縮水収容部で前記凝縮水収容部の底面から上部に離隔
して備えられることが好ましい。凝縮水の温度を直接センシングすることなく、凝縮水の
周辺空気温度をセンシングするようにしてもよい。すなわち、乾燥時には水の温度でなく
空気の温度をセンシングし、洗濯時には水の温度をセンシングするように備えられてもよ
い。
【0065】
前記下部温度センサーは、前記タブの後壁を貫通して装着されることが好ましい。
【0066】
このような理由で、凝縮水収容部は、特にタブの後方に形成されてもよく、前記タブは
、前方から後方に傾いた形態、すなわちティルティング型タブとして備えられてもよい。
【0067】
前記下部温度センサーは、前記凝縮水収容部の底面から10mmないし15mm離隔し
て備えられ、好ましくは12mm離隔して備えられてもよい。これは、乾燥時に凝縮水と
接触しないながらも凝縮水と近接して下部温度センサーを装着するためである。
【0068】
前記プロセッサーは、前記洗濯装置が前記インダクションヒーターの駆動を通じて洗濯
水を加熱して洗濯行程を行う途中、前記下部温度センサーで洗濯水の温度が既設定の温度
で感知する場合、前記インダクションヒーターの駆動を停止させるか、又は出力を低める
ように制御してもよい。
【0069】
すなわち、下部温度センサーは、基本的に洗濯時に洗濯水の目標加熱温度を制御するた
めに用いられてもよい。洗濯水が加熱されて目標加熱温度に到達されるまでインダクショ
ンヒーターが駆動され、その後、目標加熱温度を維持するためにインダクションヒーター
のオン/オフ制御が繰り返されてもよい。
【0070】
したがって、本実施例においては、上部温度センサーと下部温度センサーとがそれぞれ
の主機能以外に乾燥終了時点を判断するように用いられる付加機能を有すると言える。
【0071】
乾燥負荷量が大きいほど前記乾燥終了時点を決定する温度の差はさらに大きくなる。よ
って、乾燥負荷量が決定されると、これにより乾燥終了時点を決定する温度又はデルタT
が既設定される。乾燥途中で乾燥負荷量が判断され、判断された乾燥負荷量によって乾燥
終了因子が決定される。乾燥進行中に乾燥終了因子が満たされると乾燥が終了するように
なる。
【0072】
前記プロセッサーは、乾燥の初期、上部温度センサーで感知された温度と前記下部温度
センサーで感知された温度との差(デルタT)が最も小さく感知される時点を通じて、前
記乾燥負荷量を判断することができる。これは、乾燥負荷量の大きいほどデルタTが最も
小さく感知される時点が遅くなることを利用したものと言える。
【0073】
前記プロセッサーは、乾燥の初期、上部温度センサーで感知された温度と前記下部温度
センサーで感知された温度との差(デルタT)が最も小さいときの値を通じて、前記乾燥
負荷量を判断することができる。これは、乾燥負荷量が大きいほど、デルタTが最も小さ
いときの値は相対的に大きくなることを利用したものと言える。
【0074】
乾燥の初期は、乾燥を開始してからデルタTが最も大きく現れる時点まで、又は最初に
上部温度センサーが加熱目標温度をセンシングした時点までと定義することができる。
【0075】
したがって、前記乾燥負荷量判断時点は、前記上部温度センサーで前記ドラムの加熱目
標温度を感知した時点以後であることが好ましい。
【0076】
前記上部温度センサーと下部温度センサーとは、前記プロセッサーの能動的制御を行う
ように備えられるサーミスター(thermistor)であることが好ましい。
【0077】
前述の目的を具現するために、本発明の一実施例によると、タブ;前記タブ内に回転可
能に備えられ、対象物を収容するドラム;前記タブに備えられ、対向する前記ドラムの外
周面を加熱するように備えられるインダクションヒーター;前記ドラムが回転するように
駆動されるモーター;前記タブと前記ドラムとの間の空間の周辺温度を、前記タブ内の上
部で感知するように備えられる上部温度センサー(乾燥温度センサー);前記加熱された
ドラムと前記対象物との熱交換により蒸発した湿り蒸気が前記タブの内部で凝縮して前記
タブの下部に流入する凝縮水の周辺温度を、前記タブ内の下部で感知するように備えられ
る下部温度センサー(洗濯水/凝縮水温度センサー);また、前記ドラムの回転駆動と前
記インダクションヒーターとの駆動を制御し、前記ドラムの加熱によって前記対象物を加
熱して乾燥を行うプロセッサーを含み、前記プロセッサーは、前記上部温度センサーで前
記ドラムの加熱目標温度を感知した後、前記下部温度センサーで感知された最大温度と、
その後前記下部温度センサーで感知される温度との差(デルタT)に基づいて前記乾燥の
終了時点を決定することを特徴とする洗濯装置、及びその制御方法が提供されることがで
きる。
【0078】
前述の目的を具現するために、本発明の一実施例によると、タブ、前記タブ内に回転可
能に備えられて対象物を収容するドラム、また、前記タブに備えられ、対向する前記ドラ
ムの外周面を加熱するように備えられるインダクションヒーターを有して乾燥を行う洗濯
装置の制御方法において、前記タブと前記ドラムとの間の空間の周辺温度を、前記タブ内
の上部で上部温度センサーにより感知して、前記インダクションヒーターの駆動を制御す
るヒーティングステップ;前記タブ内の下部で、自然対流により水分が前記タブ内で凝縮
して前記タブの下部に流入する凝縮水の温度を、前記タブ内の下部で下部温度センサーに
より感知する凝縮ステップ;また、前記上部温度センサーで感知された温度と前記下部温
度センサーで感知された温度との差、又は前記下部温度センサーで感知された最大温度と
その後前記下部温度センサーで感知された温度との差を通じて、前記乾燥を終了する時点
を決定して乾燥を終了する終了ステップを含むことを特徴とする洗濯装置の制御方法が提
供されることができる。
【0079】
前記乾燥途中、前記ヒーティングステップと前記凝縮ステップとは並列に行われてもよ
い。
【0080】
前述の実施例それぞれの特徴は、互いに矛盾するか排他的でない限り、他の実施例で複
合的に適用されることができるであろう。
【発明の効果】
【0081】
本発明の一実施例によって、乾燥度を感知するためのセンサーが洗剤、洗濯水、凝縮水
、冷却水及びリントにより誤作動又は誤感知することを顕著に減らすことができる洗濯装
置、及びその制御方法を提供することができる。
【0082】
本発明の一実施例によって、従来の洗濯装置に備えられる洗濯水温度センサーを用いて
乾燥度を感知することができる洗濯装置、及びその制御方法を提供しようとする。すなわ
ち、1つの温度センサーを、洗濯装置が行う行程によって異なる目的で用いることができ
る洗濯装置、及びその制御方法を提供することができる。
【0083】
本発明の一実施例によって、乾燥時に冷却水と凝縮水が洗濯水温度センサーと接触しな
いようにすることで、冷却水による温度偏差を最小化して正確な乾燥度を判断できる洗濯
装置、及びその制御方法を提供することができる。
【0084】
本発明の一実施例によって、インダクションヒーターの過熱を防止するために備えられ
る乾燥温度センサーを用いて乾燥度を感知できる洗濯装置、及びその制御方法を提供する
ことができる。すなわち、1つの温度センサーを同時に複数の目的で用いることができる
洗濯装置、及びその制御方法を提供することができる。
【0085】
本発明の一実施例によって、乾燥対象物とセンサーとを直接接触させなくても乾燥終了
時点を効果的に判断できる洗濯装置、及びその制御方法を提供することができる。
【0086】
本発明の一実施例によって、乾燥負荷量と乾燥終了時点を1つ又は2つの温度センサー
により効果的に判断できる洗濯装置、及びその制御方法を提供することができる。特に、
乾燥時に、自然対流により水分が凝縮された凝縮水の周辺温度の変化を通じて乾燥負荷量
と乾燥終了時点を効果的に判断できる洗濯装置、及びその制御方法を提供することができ
る。
【0087】
本発明の一実施例によって、正常状態で温度センサーによりプロセッサーが能動的にイ
ンダクションヒーターの駆動を制御することができ、異常状態でもインダクションヒータ
ーの駆動を強制的に停止して安全性を確保できる洗濯装置を提供することができる。
【0088】
本発明の一実施例によって、プロセッサーが、リレーを制御することでインダクション
ヒーターに供給される電源を能動的に制御すると共に、異常状態でリレーとプロセッサー
との間の制御連結を遮断する安全装置によって安全性を確保できる洗濯装置を提供するこ
とができる。特に、サーモスタットやサーマルヒューズのような第1安全装置を高電流又
はAC電流が流れる電線でなく小さい電流が流れる制御線と連結することで、安全装置の
信頼性確保及び製造コストの節減が可能な洗濯装置を提供することができる。
【0089】
本発明の一実施例によって、リレーや安全装置の誤作動及び故障が発生しても第1安全
装置とは別個に第2安全装置を備えることで、異常状態でインダクションヒーターに電源
が印加されることを防止できる洗濯装置を提供することができる。特に、温度変化に応じ
て自ら作動してインダクションヒーターに供給される電源を直接遮断する第2安全装置に
よって、さらに信頼性が高まった洗濯装置を提供することができる。
【0090】
本発明の一実施例によって、複数の安全装置を備えると共に複数の安全装置の装着位置
を異ならせることで、安全装置により異常状態でインダクションヒーターの駆動が強制的
停止をより高い信頼性で行える洗濯装置を提供することができる。
【0091】
本発明の一実施例によって、1つの構成による誤作動や故障の場合に安全事故が生じる
ことをあらかじめ防止できる洗濯装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0092】
図1図1は、本発明の一実施例による洗濯装置の断面を示した図である。
図2図2は、本発明の一実施例による洗濯装置の制御構成を示したブロック図である。
図3図3は、本発明の一実施例による洗濯装置でインダクションヒーターの出力可変原理を説明するためのグラフである。
図4図4は、本発明の一実施例による洗濯装置において、インダクションヒーターと上部温度センサーとがタブに装着された一例を示した図である。
図5図5は、上部温度センサーと下部温度センサーとがタブの内部に突出して装着された様子を示した図である。
図6図6は、タブの内部で下部温度センサーが装着された様子、及び冷却水ポートの位置を示した図である。
図7図7は、互いに異なる乾燥負荷量にて乾燥進行過程で温度変化を示した図である。
図8図8は、互いに異なる乾燥負荷量にて乾燥進行過程で温度変化を示した図である。
図9図9は、本発明の一実施例による洗濯装置の安全制御構成に対するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0093】
以下では図1を参照して、本発明の一実施例による洗濯装置について説明する。
【0094】
以下の実施例における特定の構成要素は、説明の便宜のために誇張又は縮小して図示又
は説明することがある。これも本発明の理解を助けるためのものである。
【0095】
したがって、本発明は以下の実施例に限定されず、本発明が属する技術分野における通
常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能であり、こ
のような修正及び変形は本発明の範疇に属する。
【0096】
本発明の一実施例による洗濯装置は、外観を形成するキャビネット(1)、前記キャビ
ネットの内部に備えられるタブ(2)、前記タブ(2)の内部に回転可能に備えられ、対
象物(一例として、洗濯対象物、乾燥対象物又はリフレッシュ対象物)が収容されるドラ
ム(3)を含んでもよい。一例として、衣類を洗濯水により洗濯する場合はこれを洗濯対
象物と言え、濡れた衣類を熱気を用いて乾燥する場合はこれを乾燥対象物と言え、乾いた
衣類を熱風、冷風又はスチームなどを用いてリフレッシュする場合はこれをリフレッシュ
対象物と言える。よって、洗濯装置のドラム(3)を通じて衣類の洗濯、乾燥又はリフレ
ッシュを行うことができる。
【0097】
前記キャビネット(1)は、前記キャビネット(1)の前方に備えられて対象物を出し
入れするキャビネット開口部を含んでもよく、前記キャビネット(1)には、前記キャビ
ネット開口部を開閉するように前記キャビネットに回動可能に装着されたドア(12)が
備えられてもよい。
【0098】
前記ドア(12)は、環状のドアフレーム(121)と、前記ドアフレームの中央部に
備えられた透視窓(122)とからなってもよい。
【0099】
ここで、以下に説明される洗濯装置の細部構造に対する理解を助けるために方向を定義
すると、前記キャビネット(1)の中央を基準として前記ドア(12)に向かう方向を前
方(Front)と定義することができる。
【0100】
また、前記ドア(12)に向かう方向の正反対方向を後方(Rear)と定義すること
ができ、右側(Right)及び左側(Left)方向は上記で定義した前後方方向に従
属して自然に定義されることができる。
【0101】
前記タブ(2)は、長さ方向軸が前記キャビネットの下面と並行するか、0~30゜を
維持する円筒状に備えられ、水が貯蔵され得る空間を形成し、前記投入口に連通するよう
に前方にタブの開口部(21)を備える。
【0102】
前記タブ(2)は支持バー(13a)と、前記支持バー(13a)に連結されたダンパ
(13b)とを含む下部支持部(13)により前記キャビネット(1)の下面(底面)に
固定されてもよく、これによって、前記ドラム(3)の回転により前記タブ(2)に生じ
る振動が減衰され得る。
【0103】
また、前記タブ(2)の上面には、前記キャビネット(1)の上面に固定した弾性支持
部(14)が連結されてもよく、これも前記タブ(2)で発生して前記キャビネット(1
)に伝達される振動を減衰させる役割をする。
【0104】
前記ドラム(3)は、長さ方向軸が前記キャビネットの下面(底面)と並行するか、0
~30゜を維持する円筒状に備えられて対象物を収容し、前方には、前記タブの開口部(
21)に連通するドラム開口部(31)が備えられてもよい。前記底面に対する前記タブ
(2)とドラム(3)の中心軸がなす角度は互いに同一であってもよい。
【0105】
また、ドラム(3)は、外周面を貫通するように備えられた複数の貫通孔(33)を含
んでもよい。前記貫通孔(33)を通じてドラム(3)の内部とタブ(4)の内部との間
における空気及び洗濯水の出入りが行われる。
【0106】
前記ドラム(3)の内周面には、ドラムの回転時に対象物を攪拌させるためのリフター
(35)がさらに備えられてもよく、前記ドラム(3)は、タブ(2)の後方に備えられ
た駆動部(6)により回転することができる。
【0107】
前記駆動部(6)は、タブ(2)の背面に固定したステーター(61)、ステーターと
の電磁気的作用により回転するローター(63)、タブ(2)の背面を貫通してドラム(
3)とローター(63)とを連結する回転軸(65)を備えてもよい。
【0108】
前記ステーター(61)は、前記タブ(2)の背面に備えられたベアリングハウジング
(66)の後方面に固定されてもよく、前記ローター(63)は、前記ステーターの半径
方向外側に備えられるローター磁石(632)、及び前記ローター磁石(632)と回転
軸(65)とを連結するローターハウジング(631)からなってもよい。
【0109】
前記ベアリングハウジング(66)の内部には回転軸(65)を支持する複数のベアリ
ング(68)が備えられてもよい。
【0110】
また、前記ドラム(3)の背面には、ローター(63)の回転力をドラム(3)に容易
に伝達させるスパイダー(67)が備えられてもよく、前記スパイダー(67)には、前
記ローター(63)の回転動力を伝達する前記回転軸(65)が固定されてもよい。
【0111】
一方、本発明の一実施例による洗濯装置は、外部から水の供給を受ける給水ホース(5
1)をさらに含んでもよく、前記給水ホース(51)は、前記タブ(2)に水を供給する
流路を形成する。
【0112】
また、前記キャビネット(1)の投入口とタブの開口部(21)との間にはガスケット
(4)が備えられてもよく、前記ガスケット(4)は、タブ(2)の内部の水がキャビネ
ット(1)に漏出する問題と、タブ(2)の振動がキャビネット(1)に伝達される問題
とを防止する役割をする。
【0113】
一方、本発明の一実施例による洗濯装置は、前記タブ(2)の内部の水を前記キャビネ
ット(1)の外部に排出させる排水部(52)をさらに含んでもよい。
【0114】
前記排水部(52)は、前記タブ(2)の内部の水が移動する排水流路を形成する排水
管(522)、及び前記排水管(522)を通じて排水されるように前記排水管(522
)の内部に圧力差を発生させる排水ポンプ(521)からなってもよい。
【0115】
より詳しくは、前記排水管(522)は、前記タブ(2)の下面と前記排水ポンプ(5
21)とを連結する第1排水管(522a)、及び一端が前記排水ポンプ(521)に連
結され、前記キャビネット(1)の外部に水が移動する流路を形成する第2排水管(52
2a)を含んでもよい。
【0116】
また、本発明の一実施例による洗濯装置は、前記ドラム(3)を誘導加熱する加熱部(
8)をさらに含んでもよい。
【0117】
前記加熱部(8)は、タブ(2)の円周面に装着され、ワイヤが巻線されたコイルに電
流が印加されて生じる磁場を通じて前記ドラム(3)の円周面を誘導加熱する。よって、
前記加熱部をインダクションヒーターと言える。前記インダクションヒーターが駆動され
ると、前記インダクションヒーター(9)と対向するドラムの外周面は非常に早い時間内
に非常に高い温度に加熱されることができる。
【0118】
前記加熱部(8)は、前記キャビネット(1)に固定した制御部(9)により制御され
てもよく、前記制御部(9)は、前記加熱部(8)の駆動を制御することで、タブの内部
温度を制御する。前記制御部(9)は、洗濯装置の駆動を制御するプロセッサーを含んで
もよく、前記加熱部を制御するインバータープロセッサーを含んでもよい。すなわち、1
つのプロセッサーにより洗濯装置の駆動と加熱部(8)の駆動とを制御してもよい。
【0119】
しかし、制御の効率性及びプロセッサーの過負荷を防止するために、一般的な洗濯装置
の駆動を制御するプロセッサーと加熱部を制御するプロセッサーは別に備えられ、互いに
通信連結されてもよい。
【0120】
前記タブ(2)の内部には温度センサー(95)が備えられてもよく、前記温度センサ
ー(95)は、前記制御部(9)に連結され、前記タブ(2)の内部温度情報を前記制御
部(9)に伝達してもよい。特に洗濯水又は湿り空気の温度をセンシングするように備え
られてもよい。よって、これを洗濯水温度センサーと言える。
【0121】
前記温度センサー(95)は、タブの内部の底隣近に備えられてもよい。よって、前記
温度センサー(95)は、ドラムの最下段よりさらに低い所に位置してもよい。図1には
、温度センサー(95)がタブの底面に接するように備えられたことが示されている。し
かし、底面から所定の距離で離隔して備えられることが好ましい。これは、洗濯水や空気
が温度センサーを取り囲むようにして、正確に洗濯水や空気の温度を測定できるようにす
るためである。また、温度センサー(95)は、タブの下部から上部に貫通して装着され
てもよく、タブの前方から後方に貫通して装着されてもよい。すなわち、タブの円周面で
なく前方面(タブの開口部を形成する面)を貫通して装着されてもよい。
【0122】
したがって、洗濯装置が前記インダクションヒーター(8)により洗濯水を加熱する場
合、目標温度まで洗濯水が加熱されたか否かを温度センサーにより感知することができる
。このような温度センサーの感知結果に基づいてインダクションヒーターの駆動を制御す
ることができる。
【0123】
また、洗濯水が全て排水された場合は、前記温度センサー(95)は空気の温度を感知
することができる。タブの底に残余洗濯水又は冷却水が備えられるため、前記温度センサ
ー(95)は湿り空気の温度をセンシングするようになる。
【0124】
一方、本発明の一実施例による洗濯装置は、乾燥温度センサー(96)を含んでもよい
。前記乾燥温度センサー(96)は、前述の温度センサー(95)と設置位置及び温度測
定対象が異なってもよい。前記乾燥温度センサー(96)は、インダクションヒーター(
8)により加熱された空気の温度、すなわち乾燥温度を感知することができる。よって、
目標温度まで空気が加熱されたか否かを温度センサーにより感知することができる。この
ような乾燥温度センサーの感知結果に基づいてインダクションヒーターの駆動を制御する
ことができる。
【0125】
前記乾燥温度センサー(96)は、タブ(2)の上部に位置し、前記インダクションヒ
ーター(8)の付近に備えられてもよい。すなわち、インダクションヒーター(8)の投
影面から外れてタブ(2)の内側面に備えられ、対向するドラム(3)の外周面温度を感
知するように備えられてもよい。前述の温度センサー(95)は、周囲の水又は空気の温
度を感知するように備えられ、前記乾燥温度センサー(96)は、ドラムの温度又はドラ
ム周辺の乾燥空気温度を感知するように備えられてもよい。
【0126】
前記ドラム(3)は回転する構成であるため、前記ドラム(30)の外周面付近の空気
の温度を感知することで、ドラムの外周面温度を間接的に感知することができる。
【0127】
前記温度センサー(95)は、目標温度までインダクションヒーターの駆動を持続する
か否か、又はインダクションヒーターの出力を可変するか否かを決定するために備えられ
てもよい。前記乾燥温度センサー(96)は、ドラムの過熱有無を判断するために備えら
れてもよい。ドラムが過熱されたと判断すると強制的にインダクションヒーターの駆動を
停止させることができる。
【0128】
さらに、本発明の一実施例による洗濯装置は乾燥機能を有してもよい。この場合、本発
明の一実施例による洗濯装置を乾燥機能付き洗濯機と言える。このため、前記タブ(2)
の内部に送風するファン(72)、及び前記ファン(72)が設けられたダクト(71)
をさらに備えてもよい。勿論、このような構成がさらに備えられていなくても乾燥機能を
行うようにすることができる。すなわち、タブの内周面で空気の冷却が行われ、水分が凝
縮して排出されるようにすることができる。言い換えれば、空気が循環しなくても自ら水
分を凝縮して乾燥を行うことができる。水分の凝縮をさらに効果的に行って乾燥効率を高
めるために冷却水がタブの内部に供給されてもよい。冷却水とタブと接触する表面積、す
なわち冷却水と空気と接触する表面積は広いほど好ましい。このため、冷却水は、タブの
背面及び一側又は両側面で広く拡散しながら供給されるようにしてもよい。このような冷
却水の供給を通じて、冷却水はタブの内部表面に沿って流れるようになるため、ドラムの
内部に流入することを防止することができる。よって、乾燥のためのダクト及びファンの
構成を省略でき、非常に容易に製作することができる。
【0129】
このとき、乾燥のために別途のヒーターを備える必要がない。すなわち、インダクショ
ンヒーター(8)を用いて乾燥を行うことができる。すなわち、1つのインダクションヒ
ーターにより、洗濯時における洗濯水の加熱、脱水時における対象物の加熱、また乾燥時
における対象物の加熱などを全て行うことができる。
【0130】
ドラム(3)が駆動してインダクションヒーター(8)が駆動すると、実質的にドラム
の外周面全体が加熱されることができる。加熱されたドラムは、濡れた洗濯物と熱交換し
て洗濯物が加熱される。勿論、ドラムの内部の空気も加熱され得る。よって、ドラム(3
)の内部に空気を供給すると、熱交換して水分を蒸発させた空気はドラム(3)の外部に
排出されることができる。すなわち、ダクト(71)とドラム(3)との間で空気が循環
することができる。勿論、空気の循環のためにファン(72)が駆動されるであろう。
【0131】
加熱された空気が乾燥対象物に均等に供給され、湿り空気が円滑に排出されるように、
空気の供給位置と空気の排出位置が決定されてもよい。このため、ドラム(3)の前方上
部から空気が供給され、ドラム(3)の後方下部、すなわちタブの後方下部を通じて空気
が排出されてもよい。
【0132】
タブの後方下部を通じて排出された空気はダクト(71)に沿って流動するようになる
。前記ダクト(71)の内で凝縮水流路(51)を通じてダクト(71)の内部に供給さ
れる冷却水により、湿り空気における水分が凝縮されることができる。湿り空気における
水分が凝縮されると低温の乾燥空気に転換され、このような低温の乾燥空気は、ダクト(
71)に沿って流動してまたドラム(3)の内部に供給されることができる。
【0133】
したがって、空気自体を直接的に加熱しないため、加熱空気の温度は一般のヒーター加
熱乾燥機における加熱空気の温度より低いことがある。よって、高温による衣類の損傷及
び変形を防止できる効果を期待することができる。勿論、高温で加熱されたドラムと衣類
との間で衣類が過熱されることがある。
【0134】
しかし、前述のように、ドラムの駆動と共にインダクションヒーターが駆動され、衣類
はドラムの駆動により上昇及び落下を繰り返し、ドラムの加熱位置がドラムの下部でなく
上部であるため、衣類の過熱を効果的に防止することができる。
【0135】
前記洗濯装置の前面又は上面にはコントロールパネル(92)が備えられてもよい。前
記コントロールパネルは、ユーザインターフェースのために備えられてもよい。ユーザの
各種入力が行われ、各種情報が表示されることができる。すなわち、ユーザが操作するた
めの操作部と、ユーザに情報を表示するための表示部とが前記コントロールパネル(92
)に備えられてもよい。
【0136】
図2は、本発明の一実施例による洗濯装置のシステムブロック図を示したものである。
【0137】
前記制御部(9)は、温度センサー(95)、乾燥温度センサー(95)により加熱部
すなわちインダクションヒーター(8)の駆動を制御することができる。前記制御部(9
)は、モーターを通じてドラムを駆動する駆動部(6)の駆動、及び各種センサー及びハ
ードウェアの駆動を制御することができる。前記制御部(9)は、給水、排水、及び冷却
水の給水などのための各種バルブやポンプの制御とファン制御などを行うことができる。
【0138】
特に、本実施例によると、高温多湿な空気/環境を低温乾燥な空気/環境に転換させる
ための冷却水バルブ(97)を含んでもよい。前記冷却水バルブ(97)は、冷たい水を
タブの内部又はダクトの内部に供給することで、空気を冷却させて空気内部の水分を凝縮
させる。
【0139】
脱水中及び/又は冷却水供給中には、排水ポンプ(521)が周期的又は間欠的に駆動
されてもよい。
【0140】
本実施例によると、ドアロック装置(98)を含んでもよい。洗濯装置の動作中にドア
が開放されることを防止するためのドアロック装置と言える。本実施例によると、洗濯装
置の動作中だけでなく洗濯装置の動作完了後にも、内部温度が設定温度以上の場合はドア
の開放を制限することができる。
【0141】
また、前記制御部(9)は、コントロールパネル(92)に備えられる各種表示部(9
22)を制御することができる。また、前記コントロールパネル(92)に備えられる各
種操作部(921)から信号の入力を受け、これに基づいて洗濯装置全体の駆動を制御す
ることができる。
【0142】
一方、前記制御部(9)は、一般的な洗濯装置の駆動を制御するメインプロセッサーと
、前記インダクションヒーターの駆動を制御する補助プロセッサーとを含んでもよい。前
記メインプロセッサーと補助プロセッサーとは別に備えられて互いに通信連結されてもよ
い。
【0143】
本発明の一実施例によると、インダクションヒーターの出力を可変させることができる
。許容条件又は範囲内で最大限インダクションヒーターの出力を高め、加熱時間の減少を
通じて最大効果を得ることができる。このため、本実施例においては、瞬時電力出力部(
99)を含んでもよい。
【0144】
以下では、図3を参照して本発明の一実施例に適用できるインダクションヒーターの出
力可変原理について詳しく説明する。インダクションヒーターの出力可変のために瞬時電
力出力部(99)が用いられてもよい。洗濯装置は、最大許容電力が既設定されていても
よい。すなわち、瞬間最大電力が既設定電力値未満で駆動されるように洗濯装置が製作さ
れてもよい。これを図3でシステム許容電力と示した。
【0145】
本実施例による洗濯装置で最も大きい電力を使用するハードウェアは、インダクション
ヒーター(8)とドラムを駆動するモーター、すなわち駆動部(6)と言える。
【0146】
図3に示されたように、駆動部で使用する電力すなわち瞬時電力は、RPMが増加する
ほど大きくなる傾向を有する。また、駆動部で使用する瞬時電力は、洗濯物の偏心が増加
するほど大きくなる傾向を有する。また、駆動部で使用する電力が大きくなると、全シス
テムの瞬時電力も同様に大きくなる傾向を有することが見られる。すなわち、全システム
の瞬時電力の大部分は駆動部で使用する電力であることが分かる。
【0147】
加熱脱水時又は乾燥時には、インダクションヒーター(8)、駆動部(6)だけでなく
、コントロールパネル(92)、各種バルブ(97)、排水ポンプ(521)及び各種セ
ンサー(95,96)で電力を消耗するようになる。よって、図3に示されたように、洗
濯装置システムで許容電力値が決定されると、マージンを考慮して洗濯装置で最大に用い
ることができる総電力上限値が既設定されることができる。
【0148】
従来の洗濯装置で加熱脱水時のシースヒーターの出力は既設定されている。すなわち、
総電力上限値から加熱脱水時のシースヒーターを除いた最大電力値を引く値よりシースヒ
ーターの出力が小さく既設定されている。
【0149】
簡単に説明すると次の通りである。洗濯装置システムの許容電力値を100とし、マー
ジンを10とすると、総電力上限値は90と言える。加熱脱水時、シースヒーターを除い
た最大電力値が70であれば、シースヒーターの出力は20未満になるようにするしかな
かった。ここで、シースヒーターを除いた最大電力値は、最大RPM及び最大洗濯物偏心
環境(激しい環境)でシースヒーターを除いたハードウェアの電力値を全て足す値であっ
てもよい。
【0150】
シースヒーター自体は出力可変が非常に制限的であるだけでなく、このようなシースヒ
ーターを用いる場合、激しい環境でなく一般の環境でヒーターを最大限使用できないとい
う問題が発生するしかない。
【0151】
このような問題を解決するために、本実施例においては、瞬時電力出力部(99)を含
むことができる。すなわち、瞬時電力(instantaneous power)を算
出するか、瞬時電力を算出して出力する出力部を含んでもよい。このような瞬時電力出力
部(99)は、制御部(9)とは別に備えられるか、一部が制御部とは別に備えられるか
又は制御部に含まれてもよい。
【0152】
前述のように、加熱脱水時と乾燥時において、インダクションヒーター(8)を除いて
最も大きい電力を使用するハードウェアは、モーターすなわち駆動部(6)と言える。ま
た、インダクションヒーターと駆動部を除いて、加熱脱水時と乾燥時にその他ハードウェ
アの最大電力値は既設定されていてもよい。他のハードウェアの最大出力は相対的に非常
に小さいであろう。
【0153】
したがって、前記瞬時電力出力部(99)は、ドラムを駆動するモーターの瞬時電力を
推正するか算出するように備えられてもよい。
【0154】
一例として、前記モーターの瞬時電力は、モーターに入力される入力電流とDCリンク
電圧を感知し、これを用いて算出されてもよい。
【0155】
一例として、前記モーターの瞬時電力は、モーターに入力される入力電流と入力電圧を
用いて算出されてもよい。
【0156】
一例として、前記モーターの瞬時電力は、モーターに入力される入力電流と洗濯装置に
印加されるAC入力電圧とを用いて算出されてもよい。
【0157】
そのため、前記瞬時電力出力部(99)は、電流及び電圧を感知するための装置、素子
又は回路を含み、算出されたモーターの瞬時電力を出力するユニットであってもよい。
【0158】
モーターの瞬時電力が算出されるとインダクションヒーター(8)で可能な出力が算出
されることができる。すなわち、総電力上限値からモーターの瞬時電力算出値とその他ハ
ードウェア算出値とを引いた値をインダクションヒーターの可能出力と言える。
【0159】
ここで、モーターの瞬時電力は、相対的に大幅に変更されてもよい。その理由としては
、RPM可変幅と洗濯物偏心幅が大きいことがあるためである。よって、モーターの電力
は、瞬時電力すなわち現在の電力を算出することが好ましい。一方、その他ハードウェア
の最大出力はその値が相対的に小さく可変幅が小さいため、最大値に既設定して固定した
値として用いることができる。勿論、その他ハードウェアの最大出力値も同様に瞬時電力
として算出してもよい。しかし、その他ハードウェアの出力値は相対的に小さいため、こ
れを固定した値として用いることで、別途の電力の測定及び算出のための装置及び回路が
追加されることを排除することが好ましい。
【0160】
一方、前記瞬時電力出力部(99)は、洗濯装置の全体瞬時電力を推定又は算出するよ
うに備えられてもよい。一例として、洗濯装置の全体瞬時電力は、洗濯装置に印加される
AC入力電流とAC入力電圧を用いて算出されてもよい。加熱脱水時の全体瞬時電力は、
インダクションヒーター、モーター、及びその他ハードウェアの出力の総合と言える。よ
って、全体瞬時電力と総電力上限値との間の差は、インダクションヒーターの出力を高め
ることができるさらなる電力を意味するようになる。一例として、現在の全体瞬時電力が
50であり、総電力上限値が90である場合、40だけインダクションヒーターの増加が
可能であることを意味する。
【0161】
したがって、本実施例によると、現在システムの可能な電力状態で最大限にインダクシ
ョンヒーターの出力を確保することができることを意味する。すなわち、モーターで多く
の電力を使用する場合はヒーターの出力を減らすことができ、モーターで少ない電流を使
用する場合はヒーターの出力をさらに高めることができる。
【0162】
このような瞬時電力出力部(99)を用いたインダクションヒーターの出力制御を用い
ることで加熱時間を減らすことができるのであれば、安全なインダクションヒーターの制
御を行うことができる。乾燥と加熱脱水時に必要な総熱量が同一であるという前提下で、
加熱時間の短縮は外部から熱が損失する量を減らすことができることを意味する。よって
、エネルギー消耗を減らすことができるようになる。また、乾燥と加熱脱水の時間を減ら
すことができる。そのため、ユーザの便宜を高めることができる。
【0163】
本実施例による洗濯装置は、前述のように、洗濯のための加熱と乾燥のための加熱の両
方をインダクションヒーター(9)を通じて行うことができる。すなわち、洗濯だけでな
く乾燥まで行える洗濯装置を提供することができる。
【0164】
濡れた対象物を収容するドラムを加熱しながらドラムを回転させると、ドラムと対象物
の接触により熱の伝達が行われる。これによって対象物が加熱され水分が蒸発するように
なる。
【0165】
本実施例において、乾燥のために別に空気の強制流動を発生させる循環ダクトが必要で
ないことがある。言い換えれば、タブの内部空間で水分の蒸発が発生して水分の凝縮が生
じることがある。
【0166】
インダクションヒーターによりドラムが直接加熱されるため、ドラムの温度が相対的に
最も高くなる。また、ドラムから熱が対象物に伝達されるため、ドラムの内部温度がドラ
ムの外部温度、すなわちドラムとタブとの間の空間の温度よりも高くなる。よって、タブ
の内部の全体空間と熱伝逹経路においてタブ内壁面又は内面の温度が最も低くなる。
【0167】
このような実質的に閉鎖されたタブの内部空間の特性上、タブの内部空間で自然対流が
発生するようになる。水分を蒸発させた湿り空気は上昇又は左右に移動し、タブの内面と
接触して水分の凝縮が発生するようになる。水分の凝縮により発生した凝縮水は、タブの
内面に沿ってタブの下部に移動する。また、水分の除去された空気は下降し、またドラム
の内部に流入して蒸発した水蒸気と接触してさらに加熱されることができる。このような
自然対流により対象物から水分が効果的に除去されて乾燥が行われる。
【0168】
一方、対象物の乾燥は、乾燥不足と過乾燥の問題を常に有している。よって、所望する
含水率を有するように乾燥が行われなければならないことは非常に重要である。このよう
な理由で、対象物の加熱を停止して乾燥を終了させる乾燥終了時点を判断することは非常
に重要である。
【0169】
前述の従来の乾燥機又は乾燥機能付き洗濯機の場合、空気の循環構造を有している。よ
って、従来と同一の形態の乾燥終了時点判断ロジッグ及びセンサーなどを利用することが
容易でない。
【0170】
このような理由で、本実施例においては、従来の乾燥機又は乾燥機能付き洗濯機とは異
なる乾燥終了時点判断ロジッグ及びセンサー構成を提供しようとする。
【0171】
図2を通じて説明したように、本実施例による洗濯装置は2つの温度センサー(95,
96)を含んでもよい。一方の温度センサー(95)は、洗濯水の温度をセンシングする
ための温度センサーとしてタブの内部でタブの下部に装着されてもよい。
【0172】
制御部又はプロセッサー(9)は、洗濯時に、温度センサー(95)で感知された温度
に基づいて洗濯水の加熱及びインダクションヒーターの駆動を制御する。一例として、洗
濯水の加熱目標温度が摂氏60度である場合、プロセッサー(9)は、温度センサー(9
5)で洗濯水の温度が摂氏60度を感知するまでインダクションヒーターの駆動を通じて
洗濯水を加熱してもよい。
【0173】
洗濯水は水であるため、一般の状態及び環境で摂氏100度以上に加熱される余地が非
常に小さい。しかし、ドラムは金属から形成され、インダクションヒーターにより直接加
熱されるため、非常に短い時間でも摂氏160度まで容易に加熱され得る。
【0174】
したがって、洗濯水温度センサー(95)とは別にドラムの過熱を防止するか、及び/
又はタブ内部の空気温度を制御するための温度センサー(96)がさらに備えられてもよ
い。
【0175】
前記温度センサー(96)は、洗濯水と接触しないように備えられるため、これを乾燥
温度センサー(96)と言える。このような乾燥温度センサー(96)の装着位置は非常
に重要である。タブ内部の空気温度を最適にセンシングしなければならないと共に、回転
するドラムの温度を効果的に推正しなければならないためである。
【0176】
以下では、図4及び図5を参照して、乾燥温度センサー(96)の装着位置について詳
しく説明する。
【0177】
図4及び図5に示されたように、インダクションヒーター(8)はタブの上部に装着さ
れてもよい。すなわち、タブの上部外周面にインダクションヒーター(8)が装着されて
もよい。このようなインダクションヒーター(8)の装着位置によりドラムの上部外周面
がインダクションヒーター(8)によって加熱されることができる。
【0178】
このようなインダクションヒーター(8)の位置は、ドラムが停止した状態でドラムの
内部の対象物がドラムの上部と接触しないことで、対象物の過熱を効果的に防止するため
である。よって、ドラムが回転することでインダクションヒーター(8)が駆動されるよ
うに制御されることができ、これは、対象物を均等に加熱することができることを意味す
る。
【0179】
ここで、乾燥温度センサー(96)の装着位置が非常に重要であり得る。加熱によるド
ラムの温度を最適に測定できるようにすると共に、タブ内部の空気温度を最適に測定しな
ければならないためである。
【0180】
好ましくは、インダクションヒーター(8)の直下部に乾燥温度センサー(96)を取
り付けることで、最も温度の高いドラムの外周面部分の空気温度をセンシングしてもよい
。しかし、インダクションヒーター(8)の直下部にはドラムを誘導加熱するために非常
に大きい磁場の変化が生じる。このような磁場の変化は、電流の強度が小さい乾燥温度セ
ンサー(96)に影響を及ぼし得る。
【0181】
そのため、乾燥温度センサー(96)の装着位置は、インダクションヒーター(8)の
一側でありかつインダクションヒーター(8)の投影面から外れる位置であることが好ま
しい。
【0182】
タブを前方から見たとき、乾燥温度センサー(96)は、インダクションヒーター(8
)の左側又は右側に装着されてもよい。
【0183】
ここで、タブの内部空間は完全密閉空間でなくてもよい。すなわち、タブの内部空間を
外部と連通させる孔又は連通口(28)がタブに形成されてもよい。タブの内部空間が完
全密閉される場合、タブの内部に動物や子供が入ってドアが閉まる場合に生じ得る安全事
故を防止するためである。
【0184】
このような連通口(28)が、タブを前方から見たとき、タブの左側に装着される場合
、乾燥温度センサー(96)はタブの右側に装着されることが好ましい。連通口(28)
がタブの右側に装着される場合、乾燥温度センサー(96)はタブの左側に装着されるこ
とが好ましい。連通口(28)の付近には相対的に温度が低いタブの外部空気の影響を受
けられるためである。
【0185】
乾燥温度センサー(96)は、タブの外部からタブの内部に貫通するように装着されて
もよい。よって、乾燥温度センサー(96)の信号線又は電線はタブの外部に備えられ、
センシングするためのセンシング部は、タブの内周面で半径方向内側に一部突出するよう
に装着されてもよい。
【0186】
したがって、前記乾燥温度センサー(96)は、ドラム外周面とタブ内周面との間の空
間で空気の温度を直接センシングするようになる。このようなセンシング温度を通じて間
接的かつ実験的にドラム外周面の温度をセンシング又は推正することができる。
【0187】
前記乾燥温度センサー(96)で感知された温度に基づいてインダクションヒーター(
8)の駆動を制御することができる。すなわち、ドラムの過熱防止及びタブの内部温度の
過熱を防止するために乾燥温度センサー(96)が用いられてもよい。
【0188】
インダクションヒーター(8)は、加熱目標温度まで駆動されてもよい。一例として、
加熱目標温度はおおよそ摂氏95度ないし99度に設定されてもよい。すなわち、乾燥温
度センサー(96)で加熱目標温度を感知するまでインダクションヒーターが駆動され、
加熱目標温度を感知すると駆動を停止してもよい。また、温度の下降が発生するとまたイ
ンダクションヒーターの駆動を開始し、加熱目標温度付近でインダクションヒーターのオ
ン/オフ制御が行われてもよい。
【0189】
ここで、加熱目標温度は摂氏100度以上に設定されないことが好ましい。摂氏100
度以上の空気の温度が感知される場合、これは湿り蒸気でなく過熱蒸気の状態を意味する
ためである。すなわち、水分を蒸発させる熱量以上に湿り蒸気を過熱蒸気に転換させる熱
量が消耗されることであるため、これはエネルギー浪費を意味するようになる。また、過
熱蒸気の発生は、ドラムの温度がおおよそ摂氏160度以上に加熱されることを意味する
ため、ドラムの過熱を意味し得る。また、プラスチック材質のタブの熱変形又は熱損傷を
誘発することができる。洗濯装置で洗濯水を摂氏100度より低い温度まで最大に加熱す
る理由もここにあると言える。
【0190】
乾燥時におけるドラムの加熱は、安全な範囲で最大熱量を最小時間で供給しなければな
らない。よって、乾燥が行われることによって乾燥温度センサー(96)で感知される温
度は加熱目標温度に収束するようになる。すなわち、常温で次第に増加して加熱目標温度
に収束するようになる。勿論、最初に加熱目標温度に到達した後、インダクションヒータ
ーのオフ/オンの繰り返しにより、加熱目標温度とインダクションヒーター再駆動温度と
の間で温度が変動することがある。インダクションヒーター再駆動温度は、加熱目標温度
に比べておおよそ摂氏2ないし3度程度低く設定されてもよい。勿論、これに限定される
ことではない。
【0191】
結局、乾燥温度センサーで感知する温度は加熱目標温度を超過しないようになる。この
ような状況が生じる前に加熱が停止されるためである。
【0192】
このような、乾燥温度センサーの基本機能及び特性を用いて後述するように、乾燥度又
は湿度の感知を行うことができる。さらには、乾燥終了時点を判断できるようになる。
【0193】
以下では図5及び図6を参照して洗濯水温度センサー(95)の装着位置について詳し
く説明する。
【0194】
洗濯水温度センサー(95)は、洗濯水の温度を感知するように備えられるため、タブ
の下部に装着されてもよい。よって、洗濯水温度センサー(95)の装着位置は一般的な
洗濯装置と同一であってもよい。すなわち、洗濯水に沈んで洗濯水の温度を感知できるよ
うにタブ内部のタブ下部に備えられてもよい。また、前記洗濯水温度センサー(95)は
、タブの内部底面から上部に離隔して備えられてもよい。勿論、ドラムの底面よりは下部
に位置することが好ましい。
【0195】
ここで、前記乾燥温度センサー(96)は、タブの内部上部に位置し、前記洗濯水温度
センサー(95)はタブの内部下部に位置することが分かる。よって、乾燥温度センサー
(96)は上部温度センサーと言え、洗濯水温度センサー(95)は下部温度センサーと
言える。
【0196】
また、前記乾燥温度センサー(96)と洗濯水温度センサー(95)は、それぞれ空気
と洗濯水の温度を感知し、これに基づいてプロセッサーがインダクションヒーターの駆動
を制御することができる。よって、前記乾燥温度センサーと洗濯水温度センサーは、線形
的又は段階的に温度を感知できるサーミスター(thermistor)であることが好
ましい。
【0197】
従来のシーズヒーターは、タブの後方又は前方の壁を貫通してタブの下部に装着される
。このような装着構造及びシーリング構造を用いて洗濯水温度センサー(95)を装着す
ることができる。勿論、好ましくはないが、本実施例においては、乾燥のためにインダク
ションヒーターが駆動され、洗濯水の加熱のためにシースヒーターが駆動されるようにし
てもよい。しかし、前述のように、シースヒーターは省略するが、その装着構造とシーリ
ング構造を用いて洗濯水温度センサーを装着してもよい。これによって、従来のタブ形状
の変形及び周辺装置の変形を最小化することができる。これは、初期設備投資及び金型投
資の増加を最小化することができることを意味する。従来の設備及び金型から小さい変形
だけ要するためである。
【0198】
図5及び図6に示されたように、タブ内部の下部には、下方に陥沒した凝縮水収容部(
29)が形成されることが好ましい。高温の湿り蒸気がタブの内面に接触して冷却するこ
とで凝縮水が生じる。このような凝縮水は、タブの内面に沿って流れてタブ内部の最下部
を形成する凝縮水収容部(29)に溜まるようになる。
【0199】
このような凝縮水収容部(29)は、凝縮水の排出を容易にするためにタブの後方に形
成されてもよい。勿論、このような凝縮水収容部(29)には、洗濯時に洗濯水が貯蔵さ
れてもよく、凝縮水収容部(29)の下部と排水ポンプとが連動して排水時にタブ内の洗
濯水を実質的に全て排水させることができるようになる。
【0200】
ここで、前記洗濯水温度センサー(95)は、凝縮水収容部(29)の上部に位置する
ことが好ましい。詳しくは、タブの後壁から前方に貫通して凝縮水収容部の底面から上部
に離隔して位置してもよい。
【0201】
洗濯水とは異なり、タブの内部に収容される凝縮水の量は多くない。また、凝縮水は、
乾燥時に持続してタブの内部に貯蔵されず間欠的又は周期的に排水される。よって、乾燥
時に凝縮水の最大水位は相対的に低い。これは、乾燥時に洗濯水温度センサー(95)が
凝縮水の温度を直接センシングすることでなく、凝縮水の周辺空気温度をセンシングする
ことを意味する。
【0202】
言い換えれば、乾燥時には、相対的に最も高い位置でありかつ最も温度が高い湿り空気
又は乾燥空気の温度を乾燥温度センサーがセンシングし、相対的に最も低い位置でありか
つ最も温度が低い湿り空気又は乾燥空気の温度を洗濯水温度センサーがセンシングするこ
とを意味する。
【0203】
乾燥進行中における凝縮水の温度は可変的であり得る。すなわち、タブのどの位置から
流入した凝縮水であるかによってセンシングされる温度は変わり得る。これは、乾燥時に
凝縮水自体の温度の信頼度を低下させる原因になる。しかし、凝縮水付近における空気の
温度は信頼性を有し得る。自然対流が生じるこどで、タブの最下部部分の空気温度の変化
率は非常に小さいしかないためである。
【0204】
したがって、本実施例における洗濯水温度センサー(95)は、図5及び図6に示され
たように、タブ内部の最下部面の付近から上部に離隔した状態で装着されることが好まし
い。凝縮水の量を考慮して前記洗濯水温度センサー(95)は凝縮水装着部の底面から上
部におおよそ10mmないし15mm程度離隔して位置することが好ましい。
【0205】
本出願人は、大韓民国特許出願番号10-2017-0101333出願(以下、「先
行出願」という)を通じて、インダクションヒーターが適用された洗濯装置に対して開示
したことがある。よって、上記先行出願に開示された事項は、本明細書で矛盾するか排他
的ではない限り、本発明の一実施例に同様に適用することができる。特に、インダクショ
ンヒーター構造及び装着構造と冷却水供給構造は、本発明の一実施例に同様に適用するこ
とができる。
【0206】
一例として、図4に示されたインダクションヒーター(8)のハウジング(8A)、ハ
ウジングに形成されたファンケーシング(8C)、及びファンケーシング(8C)に形成
されたファン装着部(8B)又はファンは先行出願と同一であってもよい。勿論、インダ
クションヒーターハウジング(8A)の内部にはコイルが備えられている。
【0207】
特に、図6に示されたように、タブ(2)の後壁面には冷却水ポート(28)が備えら
れてもよい。前記冷却水ポート(28)を通じて常温の水がタブの内側円周面に沿って前
方及び下方に流れるようにすることができる。
【0208】
冷却水ポート(28)の出口部分には、前方に長く延びるリーブ(28a)が形成され
てもよい。冷却水ポート(28)を通じて吐出される水がリーブ(28a)に沿って流れ
ながら下降するようになる。よって、冷却水はまるでカーテンのように下方に流れるよう
になる。これによって、冷却水とタブの内周面とが接する面積を増加させることができる
【0209】
前記冷却水ポート(28)を通じる冷却水の吐出は、加熱脱水後又は乾燥後にタブ内部
の空気温度を下降させるために行われてもよい。ユーザがドアを開放するとき、タブ内部
の空気が高すぎる場合、安全事故が生じるか、又はユーザに不快感を与えるためである。
【0210】
一方、前記冷却水の吐出は乾燥途中に行われてもよい。タブの内周面に沿って冷却水が
流れると、湿り蒸気における水分の凝縮がさらに促進されるためである。このような冷却
水は、湿り空気における水分を凝縮させて生じる凝縮水と共にタブの下部に流れるように
なる。
【0211】
前述のように、前記冷却水は、タブの内周面で薄く広がった状態で流れるため、熱伝逹
面積を非常に高めることができる。すなわち、少ない量の冷却水によっても効果的な水分
の凝縮が生じ得る。
【0212】
前述のように、本実施例においては、ドラムの温度又はドラム周辺の空気温度をセンシ
ングするための上部温度センサー(96)と、洗濯水の温度をセンシングするための下部
温度センサー(95)とを含む。このような温度センサーの感知値を用いてインダクショ
ンヒーターの駆動を制御することができる。また、前記下部温度センサー(95)は、乾
燥時に凝縮水付近の温度をセンシングできることを説明したことがある。
【0213】
本実施例においては、このような温度センサー(95,96)を用いて乾燥度又は湿度
を判断することができ、これを用いて乾燥終了時点を把握することができる。言い換えれ
ば、温度センサー(95,96)は、それぞれの主機能以外に、乾燥終了時点を把握する
ことができる補助機能を有すると言える。
【0214】
以下では、図7及び図8を参照して、上部温度センサー(96)と下部温度センサー(
95)とを用いて乾燥終了時点を判断することができる特徴について詳しく説明する。
【0215】
図7及び図8は、乾燥過程における時間経過による上部温度センサーと下部温度センサ
ーとで感知する温度の変化、及びこれら温度の差(デルタT)の変化を示したものである
。一例として、図7には乾燥負荷量が7kgである場合、図8には乾燥負荷量が3Kgで
ある場合を示している。
【0216】
濡れた対象物に対してドラムを加熱して乾燥が行われる乾燥行程において、温度変化及
び温度差は乾燥進行区間によって異なる様相を有する。
【0217】
乾燥の初期には、ドラム加熱により対象物が加熱されて顕熱熱交換が生じる。すなわち
、提供される熱量は大部分顕熱熱交換のために用いられる。すなわち、このときには水分
蒸発量が非常に小さくなる。
【0218】
したがって、乾燥を開始してから乾燥初期終了時点の付近まではタブ内部の上部空気温
度は次第に増加して加熱目標温度に到逹するようになる。このとき、タブ内部の下部空気
温度も次第に増加するが増加率は相対的に小さくなる。また、デルタTは急激に増加する
ようになる。上部温度センサーは、加熱源の付近で温度をセンシングし、下部温度センサ
ーは加熱源から最大に遠い所で温度をセンシングするためである。また、加熱の進行につ
れデルタTの変化は小さくなる。
【0219】
さらに乾燥が進行されることにつれ、水分の蒸発が発生し、湿り蒸気の加熱熱量は冷却
水による冷却熱量と同一又は類似するようになる。よって、タブの下部の凝縮水貯蔵部の
付近で感知される温度の変化は非常に小さくなるか、または同一に維持されることができ
る。このとき、前記デルタTは減少するようになる。上部温度センサーで感知する温度は
加熱目標温度に収束し、下部温度センサーで感知する温度は凝縮水の最大温度に収束する
ためである。
【0220】
乾燥が進行し続けることにつれ水分の蒸発に飽和が生じる。すなわち水分の蒸発が最大
に生じるようになる。この時点までデルタTは維持されることができる。すなわち、上部
温度センサーで感知される温度と下部温度センサーで感知される温度の変化は非常に小さ
いと言える。
【0221】
水分蒸発の飽和が行われた後は、水分の蒸発が次第に減少するようになる。よって、こ
のときには乾燥空気の加熱熱量より冷却水による冷却熱量がさらに大きくなる。冷却水自
体は外部から供給される常温の水であるため、下部温度センサーで感知する温度は次第に
低くなる。言い換えれば、冷却水により凝縮される凝縮水の量が小さくなり、これは凝縮
水の温度下降を意味するためである。
【0222】
結局、下部温度センサーで感知する温度が一定の温度に到逹すると、水分の蒸発がほと
んど発生しないことが分かる。特に、上部温度センサーで感知する温度は、加熱目標温度
で一定であることを前提とすると、デルタTが減少して一定の値に至るようになると、水
分の蒸発がほとんど発生しないことが分かる。
【0223】
したがって、下部温度センサーで感知する温度の変化、及び温度値及び/又はデルタT
の変化とテルタT値を通じて、間接的に乾燥度又は湿度を非常に正確に推正することがで
きる。これは、加熱の終了時点をこのような原理で把握することができることを意味する
【0224】
乾燥負荷量は、乾燥を行うための負荷の重量と定義することができる。負荷の重量に蒸
発させなければならない水分の量が比例するという仮定を適用することができる。乾燥負
荷量が多い場合、顕熱熱交換すなわち予熱のための熱量が多くなり時間も大きくなる。時
間当りに同一の熱量を供給することを前提とすると、加熱による温度増加率は乾燥負荷量
が大きくなるにつれて小さくなる。
【0225】
図7に示された乾燥負荷量が7Kgである場合の温度変化率は、図8に示された乾燥負
荷量が3Kgである場合の温度変化率より小さいように見えることがある。しかし、Y軸
(温度)スケールは両者が同一であるが、X軸(時間)スケールは両者が異なることが分
かる。よって、実質的に乾燥負荷量が小さい場合、温度変化率がさらに大きいことが分か
る。
【0226】
このような乾燥負荷量による温度変化と乾燥度を実験的に求めることができる。実験結
果によると、同一の乾燥度条件で乾燥負荷量が多い場合、デルタTがさらに大きいことが
分かる。一例として、乾燥負荷量が7Kgである場合におけるデルタTが摂氏18度であ
り、乾燥負荷量が3Kgである場合におけるデルタTが摂氏15度で乾燥終了時点を決定
することができる。すなわち、デルタTが互いに異なっても乾燥負荷量の差により結果と
しては同一の乾燥度で乾燥を終了できることが分かる。
【0227】
一方、布の質によって布が吸収できる水の量は異なる。一例として、綿素材は化学繊維
に比べて吸収できる水の量が多い。よって、対象物の総重量は除去しなければならない水
の量と必ず比例するものではない。また、同衣類を乾燥させる場合、完全に濡れた状態で
乾燥させることと、一部濡れた状態で乾燥させることは互いに異なる。すなわち、除去し
なければならない水の量が異なる。
【0228】
したがって、乾燥負荷量は、初期に投入された対象物の量でなく乾燥進行途中に把握す
ることが好ましい。すなわち、除去しなければならない水分の量に対して乾燥途中に判断
し、これを反映して乾燥終了時点を判断することができる。
【0229】
具体的に、図7及び図8に示されたように、乾燥負荷量の差による温度変化の差を用い
て乾燥負荷量を判断することができることが分かる。
【0230】
すなわち、乾燥負荷量が小さいほどデルタTが最大値に到逹する時間が短くなることが
分かる。また、乾燥負荷量が小さいほどデルタTの最大値が小さくなることが分かる。ま
た、乾燥負荷量が小さいほどデルタTの最小値が小さくなることが分かる。
【0231】
さらに、デルタTは乾燥負荷量とは関係なく最大値まで増加した後に最小値まで減少し
、その後、次第に増加することが分かる。これは、ドラムが加熱目標温度まで加熱されて
乾燥が行われることを前提とすることが分かる。
【0232】
ここで、上部温度センサーで最初に加熱目標温度をセンシングする時点前にデルタTの
最大値が感知されることが分かる。また、上部温度センサーで最初に加熱目標温度をセン
シングする時点後にデルタTの最小値が感知されることが分かる。よって、乾燥は、基本
的に上部温度センサーで最初に加熱目標温度をセンシングするまで進行された後、乾燥負
荷量を決定することができる。すなわち、上部温度センサーで最初に加熱目標温度をセン
シングする時点前にセンシングされるデルタTの最大値、及びその後にセンシングされる
デルタTの最小値、又はデルタTの最大値に至るまでの所要時間及びデルタTの最小値に
至るまでの所要時間を通じて、乾燥負荷量を決定することができる。
【0233】
乾燥負荷量が決定されると、決定された負荷量に応じて乾燥が停止される温度条件を決
定することができる。すなわち、下部温度センサーで感知する温度又はデルタT値を決定
することができる。一例として、7Kgの乾燥負荷量と決定されると、デルタTが摂氏1
8度と決定されることができる。一例として、加熱目標温度が摂氏98度でありデルタT
が摂氏18度である場合、下部温度センサーで感知する温度は摂氏80度であることが分
かる。最初加熱目標温度以後には上部温度センサーで感知する温度が加熱目標温度に収束
するため、これを固定値とすることができる。よって、両者の差によるデルタTを求める
ことなく、下部温度センサーで感知する温度値だけでも乾燥終了時点を判断することがで
きるであろう。
【0234】
一方、図7及び図8によると、乾燥の初期は、乾燥を開始してから上部温度センサーで
加熱目標温度を感知する時点前にデルタTが最も大きい時点までと定義することができる
。また、乾燥の中期は、乾燥の初期以後からデルタTが最も小さい時点までと定義するこ
とができる。最後に、乾燥の末期は、乾燥の中期以後からデルタT又は下部温度センサー
で感知する温度により加熱を終了する時点までと定義することができる。
【0235】
乾燥の末期後に直ちに乾燥が終わってもよく、必要に応じては、加熱することなく冷却
水の供給とドラム駆動を通じる冷却が行われて乾燥が終了してもよい。
【0236】
正確な乾燥負荷量を判断するためには、最初に加熱目標温度に到達した後、以前時点の
データ又は以後時点のデータを用いて乾燥負荷量を判断してもよい。よって、乾燥負荷量
の判断時点は、最初に加熱目標温度に到達した後であることが好ましい。
【0237】
一方、前述の乾燥過程を制御方法の側面で説明すると次の通りである。
【0238】
乾燥のためにヒーティングステップが行われる。ヒーティングステップは、ドラムの駆
動と共にインダクションヒーターを駆動することをいう。インダクションヒーターの駆動
は、上部温度センサーで感知する温度に基づいて行われてもよい。加熱目標温度に到達さ
れるまで実質的にインダクションヒーターの駆動を持続し、その後は、オン/オフを繰り
返しながら加熱目標温度を維持するようにヒーティングステップが行われてもよい。ヒー
ティングステップは、乾燥行程の開始から終了まで持続して行われてもよい。すなわち、
上部温度センサーで感知する温度をモニタリングしながらヒーティングステップが行われ
る。
【0239】
蒸発した水分を除去するために凝縮ステップが行われる。タブの内部で自然対流により
水分がタブ内で凝縮される凝縮水の温度をセンシングするようになる。すなわち、下部温
度センサーにより温度を感知しながら凝縮ステップが行われる。凝縮ステップは、乾燥行
程の開始から終了まで持続して行われてもよい。勿論、冷却水の投入は間欠的又は周期的
に行われてもよい。
【0240】
ここで、乾燥行程の進行途中で、ヒーティングステップと凝縮ステップは並列に行われ
てもよい。
【0241】
乾燥行程の進行、すなわちヒーティングステップと凝縮ステップが行われる途中、デル
タTが既設定の特定値を満たすか、又は下部温度センサーで既設定の特定値をセンシング
する場合、ヒーティングステップと凝縮ステップは終了されてもよい。すなわち、加熱及
び凝縮が終了されてもよい。ここで、既設定の特定値は乾燥負荷量によって既設定されて
いてもよい。乾燥負荷量が多いほど既設定の特定値は変わり得る。これについては上述し
た通りである。
【0242】
また、乾燥負荷量を判断するステップが行われてもよい。乾燥負荷量は、対象物の総重
量のみにより判断される場合、布の質と初期対象物の含水率によって不正確に判断される
余地が多い。よって、本実施例においては、最初に加熱目標温度に到達した後、温度デー
タを通じて効果的に乾燥負荷量を判断することができる。すなわち、布の質と初期対象物
の含水率とは関係なく、実質的に乾燥により除去しなければならない水分による負荷量を
正確に判断することができる。
【0243】
特に、本実施例においては、インダクションヒーターの駆動制御のための上部温度セン
サー、また洗濯水の温度を合わせるための下部温度センサーを両方とも用いるか、下部温
度センサーのみを用いて乾燥終了時点を判断してもよい。しかし、前述のように、正確な
負荷量を判断するためには、下部温度センサーによるデータだけでなく、上部温度センサ
ーによるデータも必要となる。このようなデータからデルタTデータが派生されると言え
る。
【0244】
したがって、本実施例によると、基本的にメイン機能を有している2つの温度センサー
に、乾燥終了時点判断機能を付加的に付与することができる。そのため、著しい製作コス
トの節減、製造の容易及び制御の容易の効果を期待することができる。
【0245】
以上ではプロセッサー、すなわち制御部(9)が2つの温度センサー(95,96)に
よりインダクションヒーター(8)の駆動を能動的に制御し、特に前記2つの温度センサ
ーにより乾燥負荷量を判断することができ、前記2つの温度センサー又は1つの温度セン
サー(95)により乾燥終了時点を判断することができる特徴について説明した。
【0246】
前記温度センサー(95,96)はサーミスター形態に備えられ、感知される温度値を
実質的に連続して出力することができる。また、このような温度センサーの出力を分析又
は判断することで、能動的にインダクションヒーター(8)の駆動の可否を判断して駆動
制御を行う。
【0247】
しかし、温度センサーの誤作動や故障は非常に小さい確率によっても生じ得る。すなわ
ち、能動的なインダクションヒーター(8)の制御が不可能なことがあり、この場合にも
安全事故を防止して洗濯装置を保護する必要がある。すなわち、製造コストを節減しなが
らも高信頼性かつ安全な洗濯装置を提供する必要がある。
【0248】
以下では図9を参照して、本発明の一実施例による洗濯装置の安全システムについて詳
しく説明する。図2を通じて説明された操作部(921)、センサー(95,96)、バ
ルブ(97)などのようなハードウェアの構成に対する事項は便宜上図9では省略した。
よって、安全システム及び主な制御構成についてのみ説明する。
【0249】
図9には、相対的に高電圧高電流が流れる電線(W1)は実線で示されており、相対的
に低電流が流れる制御線及び通信線(W2)は点線で示した。電線(W1)には、常用電
源AC電流が流れるかDC電流が流れてもよい。AC電流は、モーター(6)及びインダ
クションヒーター(8)に印加されてもよく、常用AC電流からDC電流に変換されてプ
ロセッサー(9a,9b)などに印加されてもよい。このような電線(W1)に流れる電
流及び電圧の大きさは、相対的に制御線又は通信線(W2)に流れる電流及び電圧の大き
さより大きいであろう。
【0250】
本実施例において、制御部又はプロセッサー(9)は、各種のハードウェアの作動を制
御し、特に図9に示されたように、駆動部であるモーター(6)と、コイルを含むインダ
クションヒーター(8)との駆動を制御するように備えられる。
【0251】
本実施例において、1つのプロセッサー(9)を通じてインダクションヒーターの駆動
とモーターとの駆動が両方とも制御されることができる。しかし、プロセッサー(9)の
過負荷を防止し、さらに信頼性を付与できるように2つのプロセッサー(9a,9b)が
備えられてもよい。すなわち、モーターの駆動を制御する第1プロセッサー(9a)とイ
ンダクションヒーターの駆動を制御する第2プロセッサー(9b)とが互いに別に備えら
れてもよい。
【0252】
本実施例において、外部電源から電源装置(200)を通じて洗濯装置の内部に印加さ
れる電源は、リレー(410)を通じてインダクションヒーター(8)に伝達されてもよ
い。すなわち、前記リレー(410)は、電線を介して流れる電流を断続するように備え
られてもよい。リレー(410)が閉まると電流が流れるようになり、リレー(410)
が開くと電流の流れが遮断されるようになる。
【0253】
ここで、リレー(410)の作動はプロセッサー(9)により行われてもよい。すなわ
ち、プロセッサー(9)は、能動的にリレー(410)の作動を制御してインダクション
ヒーター(8)が駆動されるように制御することができる。
【0254】
具体的に、制御部(9)は、駆動部(6)を制御すると共に洗濯装置の作動全般を制御
する第1プロセッサー(9a)と、インダクションヒーター(8)を制御する第2プロセ
ッサー(9b)とを含んでもよい。第1プロセッサー(9a)と第2プロセッサー(9b
)とは、電気的に連結されて互いに通信することができ、特に、第2プロセッサー(9b
)は、第1プロセッサー(9a)から印加された指令によりインダクションヒーター(8
)の発熱を制御することができる。すなわち、第2プロセッサー(9b)は、直接的にイ
ンダクションヒーターのオン/オフだけでなく出力量を制御することができる。このよう
な制御は、第2プロセッサー(9b)がIGBTのようなスイッチング素子(520)の
作動制御を通じて行われてもよい。第1プロセッサー(9a)は、前記リレー(410)
の作動を制御することで、スイッチング素子(520)に電流を印加するか否かを制御す
るものと言える。
【0255】
結局、インダクションヒーターの駆動は、基本的に3段階で行われると言える。第一、
ユーザが洗濯装置の電源ボタンを押すことで外部電源が洗濯装置に印加されるようにする
。第二、第1プロセッサー(9a)でリレー(410)を制御してインダクションヒータ
ーの駆動を直接制御するスイッチング素子(520)に電流を印加する。第三、スイッチ
ング素子(520)のスイッチングを制御してインダクションヒーターのオン/オフ又は
出力量を制御する。
【0256】
したがって、前記リレー(410)は、ノーマルオープン(normal open)
型に備えられることが好ましい。すなわち、第1プロセッサーで制御信号がない状態では
開放されて電線における電流の流れを遮断するようになる。洗濯装置に電源が印加されな
い状態では第1プロセッサーで制御信号も生じないため、ノーマルオープン型のリレー(
410)は開放されている。
【0257】
洗濯装置でリレー(410)が作動する時間は相対的に小さい。すなわち、リレーを通
じて電流が流れる時間は電流が遮断される時間よりも非常に小さいと言える。よって、ノ
ーマルオープン型のリレー(410)を備えることで、一次的にインダクションヒーター
による安全事故を防止することができる。
【0258】
本実施例においては、プロセッサー(9)、特に第1プロセッサー(9a)から前記リ
レー(410)に印加される制御信号を断続するように前記制御線(W2)に備えられる
第1安全装置(150)が備えられてもよい。前記第1安全装置(150)は、温度変化
に応じて作動するように備えられてもよい。
【0259】
正常な制御状態及び能動的に制御が行われる状態では、前述の温度センサー(95,9
6)の感知値に基づいて、第1プロセッサー(9a)が前記リレー(410)の駆動を正
常に制御するか、又は第2プロセッサー(9b)にインダクションヒーター(8)のオン
/オフ指令又は出力可変指令を伝達することができる。
【0260】
一例として、加熱目標温度を上部温度センサー(96)で感知すると、第1プロセッサ
ー(9a)は、リレー(410)が開放されるように制御信号を伝達することができる。
これとは異なり、加熱目標温度を上部温度センサー(96)で感知すると、第1プロセッ
サー(9a)はリレー(410)に制御信号を伝達せず、第2プロセッサー(9b)にイ
ンダクションヒーター(8)の駆動停止命令又は出力減少指令を伝達してもよい。その後
、第2プロセッサー(9b)がインダクションヒーター(8)の駆動を停止するか、又は
出力が減少するように制御してもよい。
【0261】
したがって、定常状態におけるインダクションヒーターの駆動は能動的に行われ、加熱
目標温度を超過して加熱が発生しなくなる。
【0262】
しかし、温度センサー(95,96)、特に上部温度センサー(96)の誤作動及び故
障の場合、正常かつ能動的なインダクションヒーター(8)の駆動制御が行われなくなる
。すなわち、ドラムの過熱を上部温度センサー(96)で感知できない場合は安全事故が
生じ得る。また、ドラムの過熱だけでなくインダクションヒーター(8)自体の過熱が生
じる場合、安全事故が生じ得る。
【0263】
このような問題を解決するために、本発明の一実施例によると、第1安全装置(150
)がノーマルオープン型のリレーと第1プロセッサーとの間の制御線に備えられることが
好ましい。すなわち、温度センサーなどの故障及び誤作動が発生して異常過熱が生じる場
合、温度変化に応じて自ら作動して第1プロセッサーを通じる制御信号を遮断することが
できる。
【0264】
過熱のような異常状態において、第1プロセッサー(9a)は、温度センサーなどの異
常時に過熱の有無を判断できず、持続してインダクションヒーターが駆動されるようにす
ることができる。すなわち、リレーの作動信号を持続して伝達することができる。この場
合、前記第1安全装置は、作動信号が発生しても作動信号がリレー(410)に伝達され
ることを遮断するようになる。
【0265】
作動信号の遮断は、ノーマルオープン型のリレーが開放されることを意味する。よって
、第1プロセッサーが、インダクションヒーターの駆動を命令しても、第1安全装置によ
りインダクションヒーターの駆動が強制的に停止され得る。
【0266】
ここで、前記第1安全装置を電線(W1)でなく制御線(W2)に備えることで、以下
のような効果を期待することができる。前述のように、電線(W1)には制御線(W2)
に比べて相対的に高電流が流れるようになる。よって、高電流を印加するか遮断するため
の第1安全装置の仕様は高くなるしかない。すなわち、第1安全装置の価格が高くなるし
かない。また、第1安全装置が高電流でなく低電流を印加するように備えられることで、
第1安全装置自体の信頼性をさらに高めることができるようになる。
【0267】
前記第1安全装置は複数の断続素子を含んでもよい。前記複数の断続素子は直列に連結
され、いずれか1つの遮断は全体制御線における制御信号の遮断を発生し得る。ここで、
断続素子はサーモスタット(thermostat)を含んでもよい。また、前記断続素
子はサーマルヒューズ(thermalfuse)を含んでもよい。サーモスタットは、
セットされた温度以上で作動して開放する断続素子であり、断続後に温度が下降すると閉
まる断続素子と言える。サーマルヒューズは、セットされた温度以上で永久的に作動して
開放され、その後は自ら作動して閉まらない断続素子と言える。
【0268】
複数の断続素子の設置位置及びセットされた温度は互いに異なってもよい。より信頼性
を高めるためである。一例として、ある1つの断続素子はドラムの過熱を感知するように
備えられてもよく、他の1つの断続素子はインダクションヒーター自体の過熱を感知する
ように備えられてもよい。
【0269】
非常に稀な確率で、能動的制御が可能でないと共に断続素子自体の誤作動及び故障が生
じることもある。よって、複数の断続素子を備えることで、複数の断続素子のうちいずれ
か1つだけでも正常作動して異常過熱をあらかじめ防止することができる。
【0270】
以下では、図9を参照してさらに具体的な実施例を説明する。
【0271】
本発明の一実施例による洗濯機は、電源供給装置及び電源供給回路(PSC、200)
と、ヒーター電源供給装置及びヒーター電源供給回路(HPSC、400))、ヒーター
駆動装置及びヒーター駆動回路(HDC、500)と、またドラム駆動装置及びドラム駆
動回路(DDC、300)を含んでもよい。
【0272】
電源供給回路(PSC、200)は、外部常用電源と連結される入力電源(210)と
ノイズフィルタ(220)とを含んでもよい。外部常用電源はAC電源であってもよい。
入力電源(210)から印加された交流はヒーター電源供給回路(HPSC、400)に
印加されてインダクションヒーター(8)の駆動源として用いられるか、又はドラム駆動
回路(DDC、300)に印加されてモーター(6)の駆動源として用いられる。よって
、前記ヒーター電源供給回路(400)とドラム駆動回路(300)は、前記入力電源(
210)と並列に連結されることが好ましい。これは、インダクションヒーター(8)に
よる異常の発生時にもモーターを正常に駆動できるようにするためである。すなわち、イ
ンダクションヒーター(8)が正常でない場合にも、一般的な洗濯が可能となるようにす
るためである。
【0273】
入力電源(210)からインダクションヒーター(8)に印加される電流を断続するリ
レー(410)が備えられる。ヒーター電源供給回路(HPSC)は、リレー(410)
、ノイズフィルタ(420)、SMPS(switching mode power
supply:スイッチングモードパワーサプライ)を含んでもよい。
【0274】
リレー(410)は、第1プロセッサー(9a)と制御線(W2)を介して電気的に連
結されている。リレー(410)は、第1プロセッサー(9a)の制御下で、入力電源(
210)をヒーター電源供給回路(HPSC)と電気的に連結(又は、回路連結)するか
連結解除する。
【0275】
リレー(410)は、多様な形態に備えられてもよい。一例として、電磁石により接点
を物理的に動かして接点を開閉する電磁気リレーとして備えられてもよい。一例として、
強磁性体の金属リードを不活性ガスと共に容器内に封止し、周囲にコイルを巻いた構造か
らなり、前記コイルに電流が流れるときに発生した磁場により前記リードが接点を開閉す
るリードリレーとして備えられてもよい。一例として、サイリスタやフォトカプラのよう
な半導体素子を用いて小さい入力電力で大きい出力電圧を開閉する半導体リレー(例えば
、ソリッドステートリレー(SSR))として備えられてもよい。しかし、一例として挙
げられたリレー型に限らず、その他に公知のものなどに具現されてもよい。
【0276】
リレー(410)は、第1プロセッサー(9a)から印加される制御命令(指令)によ
り動作される。すなわち、リレー(410)は、第1プロセッサー(9a)と電気的に連
結された状態で、制御線(W2)を介して受信した前記制御命令により、入力電源(21
0)から出力された電流をヒーター電源供給回路(HPSC)に印加する。
【0277】
安全装置(150)は、第1プロセッサー(9a)とリレー(410)とを連結する制
御線(W2)上に接続されている。よって、安全装置(150)が動作して前記制御線(
W2)が断続されると、リレー(410)と第1プロセッサー(9a)との間の電気的連
結が解除され、それ以上前記制御命令が送信されることができない。よって、ノーマルオ
ープン型のリレー(410)の開放が維持され、入力電源(210)からヒーター電源供
給回路(HPSC)にそれ以上電源が供給されることができない。
【0278】
ドラム駆動回路(DDC)は、ノイズフィルター(220)を通過した交流を直流に変
換する整流器(310)、整流器(310)の出力電圧中に含まれた脈流分を減少させる
平滑回路(320)、平滑回路(320)から出力された電流を変換して第1プロセッサ
ー(9a)を駆動するSMPS(330)、平滑回路(320)から出力された電流をス
イッチングしてモーター(6)を駆動するIPM(Intelligent Power
Module、340)を含んでもよい。
【0279】
ヒーター駆動回路(HDC)は、ノイズフィルター(420)を通過した交流を整流す
る整流器(510)、整流器(510)から出力された電流をスイッチングしてインダク
ションヒーター(8)に印加するスイッチング素子(520)と、第2プロセッサー(9
b)の制御によりスイッチング素子(520)を駆動する駆動ドライバー(530)とを
含んでもよい。実施例において、スイッチング素子(520)は、IGBT(Insul
ated gate bipolar transistor:絶縁ゲートバイポーラト
ランジスタ)で構成されるが、必ずこれに限定されるべきではない。
【0280】
安全装置(150)が作動してインダクションヒーター(8)の電源が遮断されても、
ドラム駆動回路(DDC)への電源の供給は継続して行われ得るため、ドラム(22)の
駆動は正常に行われ得る。特に、安全装置(150)がサーマルヒューズを含み、前記サ
ーマルヒューズが不可逆的に断続されても、ドラム(3)の駆動は正常に行われ得る。よ
って、サーマルヒューズを入れ替る前まで簡単な洗濯(又は、濯ぎ)及び脱水を行うこと
ができる。
【0281】
一方、本実施例によると、前述の安全装置(150)とは別に備えられる安全装置(1
60)を含んでもよい。便宜上、前者を第1安全装置と言え、後者を第2安全装置と言え
る。
【0282】
前述の第1安全装置(150)は、第1プロセッサー(9a)とリレー(410)とを
連結する制御線(W2)上に備えられ、前記ヒーター電源供給回路及びモーター駆動回路
とは別に備えられてもよい。すなわち、ヒーター電源供給回路とモーター駆動回路を構成
するPCBでなく、タブやインダクションヒーターのハウジングの内部に装着されてもよ
い。
【0283】
前記第1安全装置(150)は、温度センサー及び制御プログラムのエラーなどにより
能動的なインダクションヒーターの制御が不可であり、これにより過熱が生じることを防
止するための装置であると言える。
【0284】
しかし、ある理由で非常に小さい確率によってリレー(410)が閉まった後に開放さ
れないこともある。第1プロセッサー(9a)の指令を通じてリレー(410)が閉まっ
た後、第1プロセッサー(9a)の指令が解除されても、リレー(410)が閉まった状
態を維持することがある。すなわち、リレー(410)自体が故障することがある。
【0285】
これは、他の構成が全て正常であってもただ1つのエラー、すなわちリレー(410)
自体のエラーのみによっても正常なインダクションヒーターの制御が不可能な状況が生じ
得ることを意味する。勿論、ノーマルオープン型のリレーが故障する確率は非常に小さい
が、信頼性を高めるためにこのような場合の数を考慮することが好ましい。
【0286】
このため、本実施例においては、第2安全装置(160)が備えられてもよい。前記第
2安全装置(160)は、温度の変化に応じて作動し、異常に温度が上昇した場合、電流
の印加を遮断するように備えられてもよい。すなわち、最後の堡塁として備えられてもよ
く、不可逆的なサーマルヒューズの形態に備えられてもよい。
【0287】
前記第2安全装置(160)は、修理及び入れ替えが容易な位置に設けることが好まし
い。また、前述の複数の回路でなく、回路と回路とを連結する電線(W1)上に備えられ
ることが好ましい。すなわち、入力電源(210)からインダクションヒーター(8)に
至る電線(W1)上に備えられるが、電源供給装置を構成するPCB、ヒーター電源供給
装置を構成するPCB、またヒーター駆動装置を構成するPCBでなく、他の所に位置す
ることが好ましい。
【0288】
一例として、ヒーター電源供給装置とヒーター駆動装置とを連結する電線(W1)上に
第2安全装置(160)を装着してもよい。勿論、電源供給装置とヒーター電源供給装置
とを連結する電線(W1)上に第2安全装置(160)を装着してもよい。しかし、前記
第2安全装置(160)は、他の原因でなく、第1安全装置(150)及び/又はリレー
(410)の故障及び誤作動により作動するように備えられる。そのため、前記第2安全
装置(160)は、ヒーター電源供給装置とヒーター駆動装置とを連結する電線上に備え
られることがさらに好ましい。これによって、インダクションヒーターの作動が強制的停
止、また前記第2安全装置の作動時に、異常の発生が疑われる構成を容易に特定できるよ
うになる。
【0289】
図9に示されたように、ヒーター電源供給装置とヒーター駆動装置との間には少なくと
も2つの電線が備えられる。ここで、前記第2安全装置(160)は、直接インダクショ
ンヒーターに交流電源を印加する電線上に位置することが好ましい。仮に、第2プロセッ
サーに電流を供給する電線に第2安全装置を供給する場合、第2プロセッサー(9b)、
ドライバー(530)、IGBT(520)の作動が順に停止して、IGBTを通じて電
流の流れが遮断されることがある。しかし、これは相対的にさらに長い時間を要し、IG
BTを通じる電流の遮断を保障できないという問題がある。そのため、第2安全装置(1
60)、一例としてサーマルヒューズは、ノイズフィルター(420)と整流器(510
)とを連結する電線に備えられることが好ましい。勿論、ノイズフィルターと整流器が装
着されるそれぞれのPCBでなく、これらと分離した位置にサーマルヒューズが装着され
ることがさらに好ましい。
【0290】
したがって、本実施例によると、特に第1安全装置と第2安全装置とをそれぞれ異なる
装置、電線又は制御線に連結することで、より信頼性の高い洗濯装置を提供できるように
なる。特に、リレーの故障のような1つの故障及び誤作動による安全事故をあらかじめ防
止できる洗濯装置を提供することができる。
【0291】
本明細書に記載されていない効果であっても、本発明は上述したそれぞれの構成が他の
効果をさらに有し得、上述したそれぞれの構成間の有機的な結合関係により従来の技術で
見られない新しい効果を導き出すことができる。
【0292】
さらに、図面に示された実施例が他の形態に変形されて実施されてもよく、本発明の請
求の範囲に請求された構成を含んで実施されるか又は均等範囲内で実施される場合、本発
明の権利範囲に属するものと見なければならないであろう。
産業上の利用可能性
【0293】
本発明によると、インダクションヒーターによりドラムを加熱する洗濯装置、及びその
制御方法を提供することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9