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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-19
(45)【発行日】2024-07-29
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240722BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20240722BHJP
【FI】
G09F9/00 346A
G09F9/00 346D
G09F9/00 348
H05K7/14 G
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023102908
(22)【出願日】2023-06-23
【審査請求日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】202310206029.4
(32)【優先日】2023-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】チュ,トンシュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ジェミン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ユーウェン
【審査官】西田 光宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/078487(WO,A1)
【文献】特開2007-207782(JP,A)
【文献】中国実用新案第216927656(CN,U)
【文献】中国実用新案第212255875(CN,U)
【文献】中国実用新案第209376124(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0092095(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第109460165(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0097900(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0183523(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0042495(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02884671(EP,A1)
【文献】中国特許出願公開第104461091(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第114822234(CN,A)
【文献】中国実用新案第210983365(CN,U)
【文献】中国実用新案第216119296(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/35
G02B 26/00-26/08
G06F 1/00
G06F 1/16-1/18
G06F 3/03
G06F 3/041-3/047
G09F 9/00-9/46
H01M 10/00-10/34
H01Q 1/12-1/26
H04M 1/00-1/23
H05F 1/00-7/00
H05K 1/00-1/18
H05K 7/14
H10K 50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器であって、
アレイ基板を含むディスプレイスクリーンであって、前記アレイ基板は、基板本体と、
前記基板本体の第1の縁に接続される屈曲部と、を含み、前記屈曲部が前記ディスプレイスクリーンの非表示側に向かって屈曲するディスプレイスクリーンと、
第1の支持板であって、支持本体と、遷移部と、段差部と、を含み、前記遷移部が前記支持本体と前記段差部とを接続し、前記電子機器の厚さ方向において、前記支持本体と前記段差部が所定の高さだけ離間し、前記支持本体が前記基板本体に接続され、前記段差部の一側と前記遷移部の一側と前記基板本体の一部とが第1の収容空間を取り囲む第1の支持板と、
前記第1の収容空間内に設けられ、前記屈曲部に接続されて導通するフレキシブル回路基板であって、前記フレキシブル回路基板は複数の階層領域を含み、各前記階層領域の配線層数が他の階層領域の配線層数と異なるフレキシブル回路基板と、を含む、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記第1の支持板は、基板本体に向かう表面から凹む第1の逃げ部をさらに含み、
複数の階層領域のうちの少なくとも1つの階層領域の少なくとも一部が前記第1の逃げ部内に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1の逃げ部は逃げ溝またはホロー溝を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
記段差部及び前記遷移部の対向する他側と前記支持本体とが第2の収容空間を取り囲み、
前記電子機器は、階段状電池をさらに含み、前記階段状電池が前記第1の支持板の前記ディスプレイスクリーンから離反する側に設けられ、前記階段状電池の一部が前記第2の収容空間内に設けられ、前記階段状電池の第1の支持板側に形成された階段部が、前記支持本体、前記遷移部及び前記段差部からなる階段部と、嵌合する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1の縁は第1の方向に沿って設けられ、前記フレキシブル回路基板は、
前記第1の方向に沿って設けられ、前記屈曲部に接続されて導通するメイン回路領域と、
前記メイン回路領域の一端に接続される第1の引出し領域と、
前記メイン回路領域の他端に接続される第2の引出し領域と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1の縁は第1の方向に沿って設けられ、前記フレキシブル回路基板は、
前記第1の方向に沿って設けられ、前記屈曲部に接続されて導通するメイン回路領域と、
前記メイン回路領域の一端に接続され、前記メイン回路領域に対して屈曲する第1の引出し領域と、
前記第1の引出し領域と前記メイン回路領域とによって形成されるコーナー領域に位置する幅広領域と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項7】
前記メイン回路領域は、前記メイン回路領域の前記屈曲部から離反する縁から、対向する他側に向かって凹む1つまたは複数の凹みを含む、
ことを特徴とする請求項5または6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記第1の引出し領域と前記メイン回路領域とは垂直に設けられる、
ことを特徴とする請求項5または6に記載の電子機器。
【請求項9】
前記第1の支持板は、前記フレキシブル回路基板の前記屈曲部から離反する側の形状とマッチングしている、
ことを特徴とする請求項5または6に記載の電子機器。
【請求項10】
前記第1の支持板は、前記第1の収容空間と連通する第2の逃げ部を含み、
前記電子機器は、前記屈曲部の前記基板本体から離反する表面に設けられ、少なくとも一部が前記第2の逃げ部内に位置するチップアセンブリをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項11】
前記電子機器は、第1のチップと第2のチップとを含むチップアセンブリをさらに含み、前記第1のチップと前記第2のチップとはいずれも前記屈曲部の前記基板本体に平行な部分に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項12】
前記第1のチップと前記第2のチップとは前記屈曲部の中心線に対して対称に設けられ、前記中心線の延長方向は前記第1の縁に垂直である、
ことを特徴とする請求項11に記載の電子機器。
【請求項13】
前記基板本体に接続される第2の支持板と、
回転軸であって、前記第2の支持板が前記回転軸の一側に接続され、前記第1の支持板が前記回転軸の他側に接続され、前記第2の支持板と前記第1の支持板が前記回転軸の回転に伴って互いに接近または離間し、前記電子機器が展開状態と折り畳み状態との間で切り替える回転軸と、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末技術の分野に関し、特に、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電子機器端末技術の発展に伴い、機器の知能化と集積化レベルも向上している。知能化が進むにつれて、内部モジュールの消費電力が増加し、機器の長時間の持続時間を満たすために電池容量に対する要求が必然的に増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、関連技術における欠点を解決するために、電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例によれば、電子機器を提供し、
アレイ基板を含むディスプレイスクリーンであって、前記アレイ基板は、基板本体と、前記基板本体の第1の縁に接続される屈曲部と、を含み、前記屈曲部が前記ディスプレイスクリーンの非表示側に向かって屈曲するディスプレイスクリーンと、
前記基板本体に接続され、前記基板本体の一部と結合して開口式の第1の収容空間を取り囲む第1の支持板であって、屈曲された前記屈曲部の一部が前記第1の収容空間内に位置する第1の支持板と、
前記第1の収容空間内に設けられ、前記フレキシブル回路基板は前記屈曲部に接続されて導通するフレキシブル回路基板であって、前記フレキシブル回路基板は複数の階層領域を含み、各前記階層領域の配線層数が他の階層領域の配線層数と異なるフレキシブル回路基板と、を含む。
【0005】
選択的に、前記第1の支持板は、基板本体に向かう表面から凹む第1の逃げ部をさらに含み、
複数の階層領域のうちの少なくとも1つの階層領域の少なくとも一部が前記第1の逃げ部内に設けられる。
【0006】
選択的に、前記第1の逃げ部は逃げ溝またはホロー溝を含む。
【0007】
選択的に、前記第1の支持板は、支持本体と、遷移部と、段差部と、を含み、前記遷移部が前記支持本体と前記段差部とを接続し、前記電子機器の厚さ方向において、前記支持本体と前記段差部とが所定の高さだけ離間し、
前記支持本体が前記基板本体に接続され、前記段差部の一側と前記遷移部の一側と前記基板本体の一部とが前記第1の収容空間を取り囲み、前記段差部及び前記遷移部の対向する他側と前記支持本体とが第2の収容空間を取り囲み、
前記電子機器は階段状電池をさらに含み、前記階段状電池が前記第1の支持板の前記ディスプレイスクリーンから離反する側に設けられ、前記階段状電池の一部が前記第2の収容空間内に設けられる。
【0008】
選択的に、前記第1の縁は第1の方向に沿って設けられ、前記フレキシブル回路基板は、
前記第1の方向に沿って設けられ、前記屈曲部に接続されて導通するメイン回路領域と、
前記メイン回路領域の一端に接続される第1の引出し領域と、
前記メイン回路領域の他端に接続される第2の引出し領域と、を含む。
【0009】
選択的に、前記第1の縁は第1の方向に沿って設けられ、前記フレキシブル回路基板は、
前記第1の方向に沿って設けられ、前記屈曲部に接続されて導通するメイン回路領域と、
前記メイン回路領域の一端に接続され、前記メイン回路領域に対して屈曲する第1の引出し領域と、
前記第1の引出し領域と前記メイン回路領域とによって形成されるコーナー領域に位置する幅広領域と、を含む。
【0010】
選択的に、前記メイン回路領域は、前記メイン回路領域の前記屈曲部から離反する縁から、対向する他側に向かって凹む1つまたは複数の凹みを含む。
【0011】
選択的に、前記第1の引出し領域と前記メイン回路領域とは垂直に設けられる。
【0012】
選択的に、前記第1の支持板は、前記フレキシブル回路基板の前記屈曲部から離反する側の形状とマッチングしている。
【0013】
選択的に、前記第1の支持板は、前記第1の収容空間と連通する第2の逃げ部を含み、
前記電子機器は、前記屈曲部の前記基板本体から離反する表面に設けられ、少なくとも一部が前記第2の逃げ部内に位置するチップアセンブリをさらに含む。
【0014】
選択的に、前記電子機器は、第1のチップと第2のチップとを含むチップアセンブリをさらに含み、前記第1のチップと前記第2のチップとはいずれも前記屈曲部の前記基板本体に平行な部分に設けられる。
【0015】
選択的に、前記第1のチップと前記第2のチップとは前記屈曲部の中心線に対して対称に設けられ、前記中心線の延長方向は前記第1の縁に垂直である。
【0016】
選択的に、前記基板本体に接続される第2の支持板と、
回転軸であって、前記第2の支持板が前記回転軸の一側に接続され、前記第1の支持板が前記回転軸の他側に接続され、前記第2の支持板と前記第1の支持板が前記回転軸の回転に伴って互いに接近または離間し、前記電子機器が展開状態と折り畳み状態との間で切り替える回転軸と、をさらに含む。
【0017】
本開示の実施例によって提供される技術案は、以下の有益な効果がある。
上記実施例から分かるように、本開示は、フレキシブル回路基板の厚さを厚くすることでフレキシブル回路基板の幅を小さくし、第1の収容空間容積を小さくするという目的に達し、第1の支持板とディスプレイスクリーンとの接触面積を大きくし、ディスプレイスクリーンの強度を高めるのに有利である。
【0018】
以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的かつ解釈的なものにすぎず、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
ここの図面は、明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本開示に適する実施例を示し、明細書とともに、本開示の原理を説明するために使用される。
図1】関連技術における電子機器の概略平面図である。
図2図1の電子機器の部分概略断面図である。
図3】例示的な一実施例によって示される電子機器の部分概略断面図である。
図4】例示的な一実施例によって示されるフレキシブル回路基板の概略断面図である。
図5】例示的な一実施例によって示される別の電子機器の部分概略断面図である。
図6】例示的な一実施例によって示される別のフレキシブル回路基板の概略断面図である。
図7】例示的な一実施例によって示される又一種フレキシブル回路基板の概略断面図である。
図8】例示的な一実施例によって示される電子機器の第1の概略平面図である。
図9】例示的な一実施例によって示される電子機器の第2の概略平面図である。
図10】例示的な一実施例によって示される電子機器の第3の概略平面図である。
図11】例示的な一実施例によって示される第1の支持板の概略平面図である。
図12】例示的な一実施例によって示されるさらなる電子機器の第4の概略平面図である。
図13】例示的な一実施例によって示されるさらなる電子機器の部分概略断面図である。
図14】例示的な一実施例によって示されるさらなる電子機器の第5の概略平面図である。
図15】例示的な一実施例によって示されるさらなる電子機器の第6の概略平面図である。
図16】例示的な一実施例によって示される電子機器の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、その例示を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、特に明記しない限り、異なる図面における同じ数字は、同じ又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に記載されている実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を表すわけではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述された、本開示の一部の態様と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0021】
本開示に使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものにすぎず、本開示を限定することを意図していない。本開示及び添付の特許請求の範囲に使用される単数形の「一」、「前記」及び「当該」も、コンテキストにおいて他の意味を明確に示さない限り、複数形を含むことを意図している。さらに、本明細書に使用される用語「及び/又は」とは、1つ又は互いに関連する複数の列挙項目を含む、いずれの可能な組合せ又は全ての可能な組み合わせを意味することを理解されたい。
【0022】
本開示で第1、第2、第3などの用語を使用して様々な情報を説明するが、これらの情報は、これらの用語に限定されないことを理解されたい。これらの用語は、単に同じタイプの情報同士を区別するために使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱せず、第1情報を第2情報と呼ぶことができ、同様に、第2情報を第1情報と呼ぶこともできる。文脈によっては、本明細書に使用される単語「場合(if)」は、「……であるとき」又は「……であると」又は「決定に応答して」として解釈されることができる。
【0023】
図1及び図2に示すように、従来の折り畳み可能なデバイス100では、支持板103をディスプレイスクリーンの一側に設けてディスプレイスクリーンを支持することで、ディスプレイスクリーンの強度を高め、支持板103の一部の下方に画面のFPC102とCOP(Chip on PI、COP) IC101が配置されており、FPCとCOPが空間を占有する必要があり、かつFPCが図2における水平方向に支持板103に向かって延びているため、大きな面積を占有する必要があるため、ディスプレイスクリーンの大きな領域が支持板103によって支持されることができず、ディスプレイスクリーンの強度が弱くなる。
【0024】
そのため、図3に示すように、本開示は電子機器200を提供し、該電子機器200は、ディスプレイスクリーン1、第1の支持板2及び階段状電池3を含むことができる。ここで、該ディスプレイスクリーン1は、アレイ基板11と、アレイ基板11の表面に設けられる表示層12とを含むことができ、アレイ基板11は、基板素子と薄膜トランジスタ層を含むことができ、該基板素子はフレキシブル基板素子であってもよい。アレイ基板11は、基板本体111と、基板本体111の第1の縁に接続される屈曲部112とを含み、基板本体111は表示層12に接続されていてもよく、該基板本体111は表示層12を支持し保護し、屈曲部112が表示層12に対して外側に位置するため、該屈曲部112は表示層12を包み込んでディスプレイスクリーン1の非表示側に向かって屈曲することができる。
【0025】
第1の支持板2が基板本体111に接続され、図3に示すように、該第1の支持板2は、第1の接着剤13によって基板本体111に接着して固定することができる。基板本体111に固定される第1の支持板2は、基板本体111とともに開口式の第1の収容空間4を取り囲むことができる。表示層12を包み込んで縁が屈曲された屈曲部112は、屈曲部112の一部が第1の収容空間4内に位置するように、屈曲された後に該第1の収容空間4内に延在することができる。また、図3に示すように、屈曲された該屈曲部112の基板本体111に平行な部分と基板本体111との高さ差は、屈曲部112の屈曲半径によって决定され、該屈曲部112を固定するために、屈曲部112は、第2の接着剤14によって基板本体111の表示側から離反する表面に接着されていてもよい。屈曲半径が大きく、第2の接着剤14の厚さが基板本体111と屈曲部112との隙間を満たしにくい場合には、スペーサを設けてもよく、必要に応じてスペーサのサイズを設計してもよい。
【0026】
該電子機器200は、フレキシブル回路基板6をさらに含むことができ、該フレキシブル回路基板6は第1の収容空間4内に設けられ、屈曲部112に接続されて導通し、該フレキシブル回路基板6は、第3の接着剤15によって基板本体111の表示側から離反する表面に接着することができる。第1の収容空間4内のフレキシブル回路基板6の占有面積は、第1の収容空間4の容積に直接影響し、さらに第1の支持板2とディスプレイスクリーン1との接触面積に影響する。そこで、本開示では、図4に示すように、該フレキシブル回路基板6が複数の階層領域を含み、各階層領域の配線層数が他の階層領域的配線層数と異なることも提案する。例えば、図4に示すように、該フレキシブル回路基板6は、2層の配線を有する第1の階層領域65と、単一層の配線を有する第2の階層領域66とを含むことができる。これにより、フレキシブル回路基板6の部分配線層数を増やして厚みを厚くすることで、フレキシブル回路基板6の幅を小さくすることができ、第1の収容空間4の図3における水平方向のサイズを小さくすることができる。さらに、フレキシブル回路基板6の厚さを厚くすることは、自体が第1の収容空間4内に位置することを利用することができ、第1の収容空間4の図3における鉛直方向のサイズを大きくすることなく、第1の収容空間4全体の容積が小さくなり、第1の支持板2とディスプレイスクリーン1との接触面積を大きくし、ディスプレイスクリーン1の強度を高めるのに有利である。
【0027】
もちろん、図4に示す実施例では、フレキシブル回路基板6が2つの階層領域を含むことを例として説明する。実際には、他の実施例では、該フレキシブル回路基板6は3つまたは3つ以上の階層領域を含んでいてもよいが、本開示では限定されない。図4に示す実施例では、第1の階層領域65が2層の配線を有し、第2の階層領域66が単一層の配線を有することを例として説明する。他の実施例では、該第1の次階層領域65は、4層の配線、6層の配線またはより多く層の配線など、複数層の配線を含んでいてもよく、第2の階層領域66は2層の配線を含んでいてもよく、配線層数が第1の階層領域65と異なることを満たすればよい。同様に、フレキシブル回路基板6が3つまたは3つ以上の階層領域を含む場合、各階層領域の配線層数は単層の配線または複数層の配線であってもよく、他の階層領域の配線層数と異なるという要求を満たすればよい。
【0028】
現在の発展傾向によると、有利な市場を占めるために、各大手メーカーは主要なフラッグシップモデルの配置をアップグレードすることを検討しているため、デバイス内部により多くのもっと大きな部品を配置する必要があり、デバイスの厚さの優位性が失われている。特に、現在主流の折り畳み可能な機種では、画面が大きいため、消費電力が著しく増加し、折り畳み可能なデバイスの持続能力を高めるためには、デバイスに比較的厚くて重い電池を配置する必要がある。図1及び図2の電池は支持板103の上方に設けられ、支持板103に隣接する側が平坦状であり、空間利用率が悪く、容量をこれ以上最適化してデバイスの持続能力を向上させることができない。
【0029】
したがって、図5に示すように、該第1の支持板2は、基板本体111に向かう表面から凹む第1の逃げ部24をさらに含んでもよく、フレキシブル回路基板6に含まれている複数の階層領域のうちの少なくとも1つの階層領域の少なくとも一部が該第1の逃げ部24内に設けられ、このように、フレキシブル回路基板6の図5における水平方向のサイズをより小さくすることができ、第1の収容空間4の体積を小さくし、第1の支持板2とディスプレイスクリーン1との接触面積を大きくすることができる。ここで、具体的には、フレキシブル回路基板6の層数が少ない階層領域を該第1の逃げ部24内に設けることで、第1の逃げ部24の容積要求を低減し、第1の支持板2の強度を確保し、第1の支持板2の支持性能への影響を回避することができる。該第1の逃げ部24は、逃げ溝またはホロー溝を含んでいてもよく、具体的には必要に応じて加工や設計を行うことができるが、本開示では限定されない。フレキシブル回路基板6の第1の逃げ部24内に配置された部分についても、基板本体111の表示側から離反する表面に接着剤で接着してもよい。
【0030】
ここで、図5に示す実施例を例として、フレキシブル回路基板6の薄い階層領域が第1の逃げ部24内に延在している。フレキシブル回路基板6は、図4に示すように、厚さ方向において、該フレキシブル回路基板6の相対的に薄い階層領域がフレキシブル回路基板6の基板本体111に近い底部に位置し、または図6に示すように、該フレキシブル回路基板6の相対的に薄い階層領域がフレキシブル回路基板6の縁の中央に位置し、外側に向かって延び、または図7に示すように、該フレキシブル回路基板6の相対的に薄い階層領域がフレキシブル回路基板6の基板本体111から離反する上部に位置し、具体的には必要に応じて設計してもよい。
【0031】
上記各実施例では、図3及び図5に示すように、第1の支持板2は、支持本体21、遷移部22及び段差部23を含んでいてもよく、該遷移部22の一端が支持本体21に接続され、他端が段差部23に接続され、電子機器200の厚さ方向において、支持本体21と段差部23とは所定の距離だけ離間しており、該所定の距離の大きさは遷移部22の電子機器200の厚さ方向の高さと等しい。ここで、支持本体21は基板本体111の表示層12から離反する側に接続されてもよく、支持本体21によりディスプレイスクリーン1の強度をさらに向上させ、遷移部22の一側と、段差部23の一側と、基板本体111の一部とは第1の収容空間4を取り囲むことができ、表示層12を包み込んで第1の縁が屈曲された屈曲部112は、屈曲部112の一部が第1の収容空間4内に位置するように、屈曲された後に該第1の収容空間4内に延在することができる。さらに、遷移部22がディスプレイスクリーン1の厚さ方向に沿って延びているため、支持本体21と段差部23の間に高さ差があり、遷移部22の対向する他側、段差部23の対向する他側及び支持本体21は結合して第2の収容空間5を取り囲むことができ、階段状電池3は該第1の支持板2のディスプレイスクリーン1から離反する側に設けられ、該階段状電池3の一部が第2の収容空間5内に設けられてもよい。
【0032】
これにより、階段状電池3の一部が第2の収容空間5内に設けられることができるので、階段状電池3の体積を増加し、階段状電池3の容量を増加し、電子機器200の持続時間を長くすることができる。本開示では、第2の収容空間5の両側にフレームが設置されていない場合を例にとり、実際には、他の実施例では、該第2の収容空間5は溝の形状を有していてもよいが、本開示では限定されない。特に、図3及び図5に示す実施例の提案によれば、フレキシブル回路基板6の幅及び第1の収容空間4の容積を小さくした後、第1の支持板2の遷移部22を屈曲部112により近づけて配置することができるため、第2の収容空間5の容積を大きくすることができ、階段状電池3の容量をより大きくするのに有利である。
【0033】
図8に示すように、基板本体111の第1の縁は第1の方向、すなわち、図8における鉛直方向に沿って設けられ、電子機器200は、フレキシブル回路基板6をさらに含んでいてもよく、該フレキシブル回路基板6は、メイン回路領域61及び第1の引出し領域62を含んでいてもよく、該メイン回路領域61が第1の方向に沿って設けられ、屈曲部112に接続されて導通し、第1の引出し領域62がメイン回路領域61に接続されて導通し、第1の方向の空間が限られるため、該第1の引出し領域62はメイン回路領域61に対して屈曲してもよい。該第1の引出し領域62には、ディスプレイスクリーン1の信号を出力するために、他の電子部品に接続されて導通する配線領域が設けられてもよい。もちろん、該第1の引出し領域62にコンデンサ、インダクタンス、電流回路、及びドライバチップなどの関連素子を設けてもよい。ここで、該第1の方向は第1の縁の延在方向、すなわち図5における鉛直方向であり、第1の引出し領域62がメイン回路領域61に対して屈曲することは図8に示すように垂直に屈曲してもよいし、鋭角または鈍角に屈曲していてもよく、具体的には必要に応じて設計されていてもよく、本開示では限定されない。
【0034】
別の実施例では、図9に示すように、基板本体111の第1の縁は第1の方向、すなわち、図4における鉛直方向に沿って設けられ、該フレキシブル回路基板6は、メイン回路領域61、第1の引出し領域62及び第2の引出し領域63を含んでいてもよく、先の実施例と同様に、該メイン回路領域61が第1の方向に沿って設けられ、屈曲部112に接続されて導通し、第1の引出し領域62がメイン回路領域61の一端に接続されて導通し、第2の引出し領域63がメイン回路領域61の他端に接続されて導通する。もちろん、第1の方向の空間が限られていれば、第1の引出し領域62と第2の引出し領域63との少なくとも一方がメイン回路領域61に対して屈曲してもよく、具体的には、鋭角、鈍角、または直角に屈曲してもよい。該第1の引出し領域62と第2の引出し領域63には、ディスプレイスクリーン1の信号を出力するための接続領域が設けられてもよい。図8に示す実施例と比較して、図9に示す実施例では、メイン回路領域61の信号を2つに分けることができ、図8における配線に必要なメイン回路領域61の幅を2つに分けることに相当し、そのため、図9におけるメイン回路領域61の幅を小さくすることができ、遷移部22の配置位置に寄与し、さらに第2の収容空間5の体積をより大きくすることができ、階段状電池3の容量を高めるのに有利である。
【0035】
いくつかの実施例では、図10に示すように、該フレキシブル回路基板6は、メイン回路領域61、第1の引出し領域62及び幅広領域64を含んでいてもよく、図8の実施例と同様に、該メイン回路領域61が第1の方向に沿って設けられ、屈曲部112に接続されて導通し、第1の引出し領域62がメイン回路領域61に接続されて導通し、第1の方向の空間が限られていれば、第1の引出し領域62はメイン回路領域61に対して屈曲してもよく、具体的には、鋭角、鈍角、または直角に屈曲してもよい。該第1の引出し領域62には、ディスプレイスクリーン1の信号を出力するために、他の電子部品に接続されて導通する配線領域が設けられてもよい。もちろん、該第1の引出し領域62にコンデンサ、インダクタンス、電流回路、及びドライバチップなどの関連素子を設けてもよい。なお、メイン回路領域61の配線を屈曲させて第1の引出し領域62に配置する必要がある場合、配線の積み重ねにより配線のボトルネックがコーナーに発生しやすいため、幅広領域64が第1の引出し領域62とメイン回路領域61とによって形成されるコーナー領域に位置することで、配線可能な領域を増やし、幅広領域64の層数は、メイン回路領域61及び第1の引出し領域62の層数と同じであっても異なっていてもよい。図10に示す実施例では、幅広領域64が三角形形状であることを例として説明し、実際には、該幅広領域64は矩形または他の不規則な形状であってもよく、例えば円弧状の幅広領域であってもよく、具体的には必要に応じて設計してもよいが、本開示では限定されない。
【0036】
上記実施例では、フレキシブル回路基板6の階層領域の区分と、フレキシブル回路基板6のメイン回路領域61、第1の引出し領域62及び第2の引出し領域63の区分とが異なるサイズから行われる。実際には、メイン回路領域61には複数の階層領域が設けられてもよく、同一階層領域は、一部がメイン回路領域61に位置し、一部が第1の引出し領域62に位置する可能性があり、本開示では限定されない。
【0037】
上記図8図10の実施例では、フレキシブル回路基板6の第1の縁から離反する側の形状がそれぞれ異なるため、各実施例における遷移部22を形状マッチングすることができる。例えば、図11に示す第1の支持板2の遷移部22の形状は、図10に示すフレキシブル回路基板6の第1の縁から離反する側の形状とマッチングしているが、その後、第2の収容空間5の各コーナーを最大限に活用して、階段状電池3の容量を向上させるために、階段状電池3を不規則な形状に適応的に設計してもよい。上記各実施例では、図12に示すように、メイン回路領域61は1つの凹み611を含み、該凹み611は、メイン回路領域61の第1の縁から離反する側を対向する他側に向かって窪んで形成されてもよい。この凹み611により、遷移部22に空間を空けることができ、第2の収容空間5の後続の体積膨張と階段状電池3の後続の容量膨張とに有利となる。図12に示す実施例では、メイン回路領域61が単一の凹み611を含むことを例として説明し、他の実施例では、該メイン回路領域61は、複数の凹み611を含んでいてもよく、遷移部22は適応的に設計されていてもよいが、ここでは説明を省略する。
【0038】
図13に示すように、第1の支持板2は、第1の収容空間4と連通する第2の逃げ部25をさらに含んでいてもよく、電子機器200は、チップアセンブリ7をさらに含んでいてもよく、このチップアセンブリ7は、屈曲部112の基板本体111から離反する表面に設けられてもよく、このチップアセンブリ7はディスプレイスクリーン1の関連信号を出力することができる。また、チップアセンブリ7を保護するために、このチップアセンブリ7が少なくとも部分的に第2の逃げ部25内に位置することができ、外力が加わったときのこのチップアセンブリ7への衝撃を低減することができる。もちろん、第1の支持板2とチップアセンブリ7との間に絶縁カバーなどの他の構造部材がある場合には、該構造部材に対応する貫通溝を形成してもよい。
【0039】
ここで、このチップアセンブリ7は、単一のチップを含んでいてもよいし、図14に示すように、チップアセンブリ7は、第1のチップ71及び第2のチップ72を含んでいてもよい。この第1のチップ71と第2のチップ72はいずれも屈曲部112の基板本体111に平行な領域に設けられ、この第1のチップ71と第2のチップ72がそれぞれ屈曲部112に導通する。この第1のチップ71と第2のチップ72により、ディスプレイスクリーン1の薄膜トランジスタ層の関連信号を収集し、さらにフレキシブル回路基板6を介して出力することができる。2つのチップを設置することで、関連技術の1つのチップと比較して、チップの処理リソースに対する要求を減らすことができる。図11の実施形態と合わせて、この第1のチップ71と第2のチップ72の少なくとも一方は第1の支持板2の第2の逃げ部25内に設けられてもよい。
【0040】
図14に示すように、この第1のチップ71と第2のチップ72は屈曲部112の中心線に対して対称に設けられてもよく、該中心線の延長方向は第1の縁に垂直であり、第1の縁は図14において鉛直に配置されているため、屈曲部112の中心線は図14において水平に配置されている。第1のチップ71と第2のチップ72を対称に設けることにより、薄膜トランジスタ層から出力される信号が2つのチップに分流しやすくなり、2つのチップと屈曲部112との間の電気的接続を簡素化することもできる。図12に示す実施例では、フレキシブル回路基板6がメイン回路領域61と第1の引出し領域62とのコーナー領域に幅広領域を有しないことを例として説明し、実際には、図15に示すように、フレキシブル回路基板6は、メイン回路領域61と第1の引出し領域62とのコーナー領域に幅広領域64が設けられてもよく、チップアセンブリ7は、第1のチップ71及び第2のチップ72を含んでいてもよい。幅広領域64の層数は、メイン回路領域61及び第1の引出し領域62の層数と同じであっても異なっていてもよい。
【0041】
上記各実施例に基づいて、該電子機器200は片面スクリーンのデバイスであってもよいし、図16に示すように、該電子機器は折り畳み可能なデバイスであってもよい。該電子機器200は、第2の支持板9及び回転軸10をさらに含んでいてもよく、この第2の支持板9は基板本体111の表示層12から離反する側に接続され、第2の支持板9は回転軸10の一側にも接続され、第1の支持板2は回転軸10の他側に接続され、その後、回転軸302の回転により、第2の支持板9と第1の支持板2とが互いに接近または離間することで、電子機器200が折り畳み状態と展開状態とに切り替えられる。
【0042】
上記実施例では、屈曲部112が第1の支持板2に隣接する縁を包み込むように屈曲し、第2の支持板9が平坦状に設けられている。実際には、他の実施例では、アレイ基板11の関連回路は、第2の支持板9の一側から引き出してもよく、同様に屈曲部を設けてもよい。後続の第2の支持板9に対応する側の電池配置及び関連回路基板配置は、前述の実施例を参照することができるので、ここでは説明を省略する。
【0043】
当業者であれば、明細書を検討し、かつ、本明細書に開示された開示を実践した後、本開示の他の実施案を容易に想到できる。本開示は、本開示のあらゆる変形、用途又は適宜変更を包含することを意図し、これらの変形、用途又は適宜変更は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない本技術分野における常識又は慣用の技術的手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものにすぎず、本開示の真の範囲及び精神は、下記の特許請求の範囲によって示される。
【0044】
本開示は、上で説明し、図面に示した正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更を行うことができることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【要約】      (修正有)
【課題】消費電力の増加を抑え、長時間の持続時間を満たす電池を備えた電子機器。
【解決手段】本開示は、電子機器に関する。前記電子機器は、ディスプレイスクリーン1、第1の支持板2、及びフレキシブル回路基板6を含み、前記ディスプレイスクリーンはアレイ基板11を含み、前記アレイ基板は、基板本体111と、前記基板本体の第1の縁に接続される屈曲部112と、を含み、前記屈曲部が前記ディスプレイスクリーンの非表示側に向かって屈曲し、前記第1の支持板が前記基板本体に接続され、前記基板本体の一部と結合して第1の収容空間4を取り囲み、屈曲された前記屈曲部の一部が前記第1の収容空間内に位置し、前記フレキシブル回路基板が前記第1の収容空間内に設けられ、前記フレキシブル回路基板は前記屈曲部に接続されて導通し、前記フレキシブル回路基板は複数の階層領域を含み、各前記階層領域の配線層数が他の階層領域の配線層数と異なる。
【選択図】図3
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