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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/387 20060101AFI20240723BHJP
   G03G 15/36 20060101ALI20240723BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
H04N1/387
G03G15/36
G03G21/00 386
H04N1/387 700
H04N1/387 110
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020096239
(22)【出願日】2020-06-02
(65)【公開番号】P2021190919
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-05-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】シャラ カミール・バリグアット
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-261649(JP,A)
【文献】特開2005-094424(JP,A)
【文献】特開2010-226535(JP,A)
【文献】特開2017-049844(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/387
G03G 15/36
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
複数の原稿を読取って、複数の原稿画像を示す画像データを生成する画像読取部と、
前記複数の原稿画像を記録媒体に形成する画像形成部と、
前記複数の原稿画像の割付けサイズ及び割付け向きのうちの少なくともいずれか1つを異ならせて割り付けられている割付けパターンを含む、前記複数の原稿画像を前記記録媒体に割付けるための割付けパターンを、前記記録媒体のサイズに対応付けて複数記憶する記憶部と、
ユーザーの指示が入力される入力部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記入力部を介して、前記複数の原稿画像を割付ける前記記録媒体のサイズを設定するための第1指示を受付けると、
前記記憶部に記憶されている前記複数の割付けパターンから、設定された前記記録媒体のサイズに対応する割付けパターンを抽出し、抽出された前記割付けパターンを前記表示部に表示させ、
前記入力部を介して、前記表示部に表示させている前記割付けパターンを指定するための指示を受付けると、指定された前記割付けパターンにしたがって、前記複数の原稿画像を前記記録媒体に割付けて形成させ、
前記記憶部はさらに、前記複数の割付けパターンのそれぞれを、前記複数の原稿画像の割付け向きが全て一致しているか否かを示す情報に対応付けて記憶し、
前記制御部は、前記入力部を介して、前記第1指示とともに、前記割付け向きを一致させるという設定を行なうための第2指示を受付けると、前記記憶部に記憶されている前記複数の割付けパターンから、設定された前記記録媒体のサイズに対応し、かつ、前記複数の原稿画像の割付け向きが全て一致していることを示す情報に対応する割付けパターンを抽出する、画像形成装置。
【請求項2】
前記記憶部はさらに、前記複数の割付けパターンのそれぞれを、割付数に対応付けて記憶し、
前記制御部は、前記入力部を介して、前記第1指示とともに、前記記録媒体の使用量を最小にする設定を行なうための第3指示を受付けると、前記記憶部に記憶されている前記複数の割付けパターンから、設定された前記記録媒体のサイズに対応し、かつ、前記割付数が最大となる割付けパターンを抽出する、請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に、複数の原稿画像を記録媒体に割付けるための割付けパターンを提案するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の原稿画像を記録紙に割付けるための割付けパターンを設定するための技術が知られている。例えば、特許文献1には、タッチパネルを備える表示器に表示されている設定画面に対するユーザーの入力に応じて、複数の原稿画像の割付けパターンを生成して設定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-109613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている技術では、ユーザーは、タッチパネルを介して、所望の割付けパターンを生成するための、例えば、原稿画像の配置位置の指定、又は、拡大若しくは縮小の指定等を行なうための指示を入力する必要があり、手間がかかる。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、所望の割付けパターンを生成するために要するユーザーの手間を省くことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る画像形成装置は、表示部と、複数の原稿を読取って、複数の原稿画像を示す画像データを生成する画像読取部と、複数の原稿画像を記録媒体に形成する画像形成部と、前記複数の原稿画像の割付けサイズ及び割付け向きのうちの少なくともいずれか1つを異ならせて割り付けられている割付けパターンを含む、複数の原稿画像を記録媒体に割付けるための割付けパターンを、記録媒体のサイズに対応付けて複数記憶する記憶部と、ユーザーの指示が入力される入力部と、制御部と、を備える。制御部は、入力部を介して、複数の原稿画像を割付ける記録媒体のサイズを設定するための第1指示を受付けると、記憶部に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された記録媒体のサイズに対応する割付けパターンを抽出し、抽出された割付けパターンを表示部に表示させ、入力部を介して、表示部に表示させている割付けパターンを指定するための指示を受付けると、指定された割付けパターンにしたがって、複数の原稿画像を記録媒体に割付けて形成させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、設定された記録媒体のサイズに応じた割付けパターンが表示部に表示され、ユーザーは、表示された割付けパターンから所望の割付けパターンを指定できるので、所望の割付けパターンを生成するために要するユーザーの手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構造を示す正面断面図である。
図2】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
図3A】割付けパターンの一例を示す図である。
図3B】割付けパターンの他の一例を示す図である。
図3C】割付けパターンの他の一例を示す図である。
図3D】割付けパターンの他の一例を示す図である。
図4A】割付けパターンの他の一例を示す図である。
図4B】割付けパターンの他の一例を示す図である。
図4C】割付けパターンの他の一例を示す図である。
図5】割付けパターン提案処理を示すフローチャートである。
図6】提案画面の一例を示す図である。
図7】第1原稿画像乃至第3原稿画像が割付けて形成されている記録紙の一例を示す図である。
図8】提案画面の他の一例を示す図である。
図9】提案画面の他の一例を示す図である。
図10】第1原稿画像乃至第3原稿画像が割付けて形成されている記録紙の他の一例を示す図である。
図11】提案画面の他の一例を示す図である。
図12】第1原稿画像乃至第3原稿画像が割付けて形成されている記録紙の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構造を示す正面断面図である。図2は、画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。図1及び図2を参照して、画像形成装置1は、コピー機能、送信機能、プリンター機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を備えている複合機である。画像形成装置1の筐体には、画像形成装置1の様々な機能を実現するための複数の機器が収容されている。例えば、筐体には、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、及び給紙部14等が収容されている。
【0010】
画像形成装置1は、制御ユニット100を含む。制御ユニット100は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含む。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。
【0011】
制御ユニット100は、ROM又はHDD18に記憶されている制御プログラムが上記プロセッサーによって実行されることにより、制御部10として機能する。なお、制御部10は、上記制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
【0012】
制御部10は、画像形成装置1の全体制御を司る。より詳細には、制御部10は、画像形成装置1の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されているPC(Personal Computer)23等との通信を制御する。制御部10はまた、後述する提案プログラムにしたがって動作することによって、複数の割付けパターンから設定内容を満たす割付けパターンを抽出し、抽出された割付けパターンを表示部15に表示するための割付けパターン提案処理を実行する。
【0013】
制御ユニット100は、原稿搬送部6、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、表示部15、操作部16、搬送部17、HDD18、画像処理部19、画像メモリー20、ファクシミリ通信部21、及び通信部22等と電気的に接続されている。
【0014】
画像読取部11は、原稿台に載置されている原稿を搬送する原稿搬送部6と、原稿搬送部6によって搬送されてくる原稿又はプラテンガラス7に載置されている原稿を光学的に読み取るスキャナーと、を含むADF(Auto Document Feeder)である。画像読取部11は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCD(Charge-Coupled Device)センサーで受光することによって、原稿を読取って原稿画像を示す画像データを生成する。
【0015】
画像形成部12は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、及び転写装置を含む。画像形成部12は、画像読取部11によって生成された画像データ、又は、通信部22を介して入力された画像データ等に基づいて、搬送部17によって搬送路Tに沿って搬送されてくる記録紙Pに、トナー像によって構成されている画像を形成する。
【0016】
定着部13は、画像形成部12によってトナー像が形成された記録紙Pを加熱及び加圧することによってトナー像を記録紙Pに定着させる。定着部13によってトナー像が定着された記録紙Pは、排出トレイ8に排出される。
【0017】
給紙部14は、手差しトレイ、第1給紙カセット14A、第2給紙カセット14B、及び第3給紙カセット14Cを備える。給紙部14は、第1給紙カセット14A乃至第3給紙カセット14Cに収容されている記録紙P、又は手差しトレイに載置されている記録紙をピックアップローラーによって一枚ずつ引出して、搬送路Tに給紙する。
【0018】
表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等によって構成されている表示装置である。表示部15は、制御部10の制御にしたがって、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての各種の画面を表示する。
【0019】
操作部16は、各処理の実行開始を指示するためのスタートキー16A等の複数のハードキーを含む。操作部16はまた、表示部15に重ねて配置されているタッチパネル16Bを含む。ユーザーは、操作部16を介して、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての指示等の各種の情報を入力する。操作部16は、特許請求の範囲における入力部の一例である。
【0020】
搬送部17は、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と電気的に接続されている搬送モーターとを含む。搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等は、搬送路Tに沿って配置されている。制御部10は、搬送モーターを駆動させて搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等を回転させることによって、画像形成部12及び排出トレイ8に向けて、給紙部14によって給紙された記録紙Pを搬送路Tに沿って搬送させる。
【0021】
HDD18は、画像読取部11によって生成された画像データ等の各種データを記憶するための大容量の記憶装置である。HDD18は、画像形成装置1の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶する。HDD18は、各種制御プログラムの1つとして、本発明の一実施形態に係る割付けパターン提案処理を実行するための提案プログラムを記憶している。HDD18は、特許請求の範囲における記憶部の一例である。
【0022】
HDD18は、各種制御プログラムの1つとして、一般的なOCR(Optical Character Recognition)処理を実行するためのOCRプログラムを記憶している。HDD18はまた、予め定められた言語の文字と、当該文字の向きと、を示す言語情報を予め記憶している。制御部10は、OCRプログラムにしたがって動作することで、画像データが示す画像に含まれている文字を認識し、言語情報に基づいて、認識された文字の向きを特定する。
【0023】
HDD18は、原稿画像のサイズを求めるためのサイズ情報を記憶している。HDD18は、サイズ情報として、例えば、「105mm×148mm」という短辺及び長辺の長さと、「A6サイズ」とを対応付けて記憶している。
【0024】
HDD18は、原稿画像を記録紙Pに割付けるための割付けパターンを、記録紙Pのサイズ、原稿画像の割付けサイズ、記録紙P一枚あたりに割付けられる原稿画像の数を示す割付数、及び、原稿画像の割付け向きに対応付けて複数記憶している。HDD18に記憶されている複数の割付けパターンは、複数の原稿画像が、当該複数の原稿画像の割付けサイズ及び割付け向きのうちの少なくともいずれか1つを異ならせて割り付けられている割付けパターンを含んでいる。
【0025】
以下、割付けサイズが1つのみである場合、記録紙P一枚に割付けられる原稿画像の割付けサイズが全て同じであることを示し、割付けサイズが2つ以上である場合、記録紙P一枚に割付けられる原稿画像のうちの少なくとも1つの割付けサイズが、他の原稿画像の割付けサイズと異なっていることを示す。また、割付け向きが1つのみである場合、記録紙P一枚に割付けられる原稿画像の割付け向きが全て一致していることを示し、割付け向きが2つ以上である場合、記録紙P一枚に割付けられる原稿画像のうちの少なくとも1つの割付け向きが、他の原稿画像の割付け向きと一致していないことを示す。
【0026】
図3A乃至図4Cは、割付けパターンの一例を示す図である。図3Aを参照して、HDD18は、「A4サイズ」という記録紙Pのサイズ、「A6サイズ」という割付けサイズ、「4」という割付数、及び、「縦向き」という割付け向きに対応付けて、割付けパターン31を記憶している。割付けパターン31において、「A6サイズ」の2つの原稿画像31A,31Bは、天地方向を記録紙Pの長手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向一端側に、記録紙Pの短手方向に沿って並べて配置される。「A6サイズ」の他の2つの原稿画像31C,31Dは、天地方向を記録紙Pの長手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向他端側に、記録紙Pの短手方向に沿って並べて配置される。
【0027】
図3Bを参照して、HDD18は、「A4サイズ」という記録紙Pのサイズ、「A5サイズ」という割付けサイズ、「2」という割付数、及び、「横向き」という割付け向きに対応付けて割付けパターン32を記憶している。割付けパターン32において、「A5サイズ」の1つの原稿画像32Aは、天地方向を記録紙Pの短手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向一端側に配置される。「A5サイズ」の他の1つの原稿画像32Bは、天地方向を記録紙Pの短手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向他端側に配置される。
【0028】
図3Cを参照して、HDD18は、「A4サイズ」という記録紙Pのサイズ、「A4サイズ」という割付けサイズ、「1」という割付数、及び、「縦向き」という割付け向きに対応付けて割付けパターン33を記憶している。割付けパターン33において、「A4サイズ」の1つの原稿画像33Aは、天地方向を記録紙Pの長手方向に一致させた状態で、記録紙Pの中央に配置される。
【0029】
図3Dを参照して、HDD18は、「A4サイズ」という記録紙Pのサイズ、「A5サイズ」及び「A6サイズ」という割付けサイズ、「3」という割付数、及び、「縦向き」及び「横向き」という割付け向きに対応付けて割付けパターン34を記憶している。割付けパターン34において、「A6サイズ」の2つの原稿画像34A,34Bは、天地方向を記録紙Pの長手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向一端側に、記録紙Pの短手方向に沿って並べて配置される。「A5サイズ」の1つの原稿画像34Cは、天地方向を記録紙Pの短手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向他端側に配置される。
【0030】
図4Aを参照して、HDD18は、「レターサイズ」という記録紙Pのサイズ、「A6サイズ」という割付けサイズ、「2」という割付数、及び「縦向き」という割付け向きに対応付けて割付けパターン41を記憶している。割付けパターン41において、「A6サイズ」の2つの原稿画像41A,41Bは、天地方向を記録紙Pの長手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向一端側に、記録紙Pの短手方向に沿って並べて配置される。
【0031】
図4Bを参照して、HDD18は、「レターサイズ」という記録紙Pのサイズ、「A6サイズ」という割付けサイズ、「2」という割付数、及び、「横向き」という割付け向きに対応付けて割付けパターン42を記憶している。割付けパターン42において、「A6サイズ」の2つの原稿画像42A,42Bは、天地方向を記録紙Pの短手方向に一致させた状態で、記録紙Pの短手方向一端側に、記録紙Pの長手方向に沿って並べて配置される。
【0032】
図4Cを参照して、HDD18は、「レターサイズ」という記録紙Pのサイズ、「A6サイズ」という割付けサイズ、「3」という割付数、及び、「縦向き」及び「横向き」という割付け向きに対応付けて割付けパターン43を記憶している。割付けパターン43において、「A6サイズ」の2つの原稿画像43A,43Bは、天地方向を記録紙Pの長手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向一端側に、記録紙Pの短手方向に沿って並べて配置される。「A6サイズ」の他の1つの原稿画像43Cは、天地方向を記録紙Pの短手方向に一致させた状態で、記録紙Pの長手方向他端側に配置される。このように、割付けパターン43は、原稿画像43A,43Bと原稿画像43Cとの割付け向きは一致していないものの、割付けパターン41及び割付けパターン42よりも割付数が大きい。
【0033】
HDD18は、予め定められたマークを示すテンプレート画像を記憶している。予め定められたマークとしては特に限定されないが、ここでは、星型正五角形状の図形を用いるものとする。
【0034】
画像処理部19は、画像読取部11によって生成された画像データに対して、必要に応じて画像処理を実行する。画像メモリー20は、画像読取部11によって生成された画像データを一時的に記憶する領域を含む。ファクシミリ通信部21は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して画像データの送受信を行なう。
【0035】
通信部22は、LAN(Local Area Network)ボード等の通信モジュールを含む。画像形成装置1は、通信部22を介して、ネットワークを介して接続されているPC23等とデータ通信を行なう。
【0036】
画像形成装置1の各部には電源が接続されており、当該電源から電力が供給されることによって、画像形成装置1の各部が動作する。
【0037】
[動作]
図5は、割付けパターン提案処理を示すフローチャートである。図6は、提案画面の一例を示す図である。図7は、第1原稿画像乃至第3原稿画像が割付けて形成されている記録紙の一例を示す図である。図8図9、及び図11は、提案画面の他の一例を示す図である。図10及び図12は、第1原稿画像乃至第3原稿画像が割付けて形成されている記録紙の他の一例を示す図である。
【0038】
以下、図5乃至図12等を参照して、割付けパターン提案処理の実行時における画像形成装置1の動作について説明する。以下の説明において、画像形成装置1は、電源が投入されている状態であるものとする。
【0039】
(1)記録紙Pのサイズのみが設定される場合
ユーザーは、プラテンガラス7に、A6サイズの原稿を載置したものとする。原稿の載置後、ユーザーは、タッチパネル16Bを介して、割付けパターン提案機能を選択するための指示を入力したものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介して上記指示を受付けると、表示部15に、割付けパターン提案機能についての各種設定を行なうための設定画面を表示させる。
【0040】
ユーザーは、設定画面を確認して、タッチパネル16Bを介して、記録紙Pのサイズとして「A4サイズ」を設定するための設定指示を入力するとともに、原稿の枚数として「3枚」を指定するための指定指示を入力したものとする。設定指示の入力後、ユーザーは、スタートキー16Aを押下したものとする。
【0041】
制御部10は、スタートキー16Aの押下を検知すると、図5に示す割付けパターン提案処理を開始して、画像読取部11に、プラテンガラス7に載置されている原稿を読取らせて画像データを生成させる処理を、指定指示が示す枚数分繰返して実行する(ステップS10)。この場合、ユーザーは、プラテンガラス7に1枚目から3枚目までの原稿を順に載置する。したがって、制御部10は、ステップS10において、画像読取部11に、プラテンガラス7に載置された1枚目から3枚目までの原稿を順に読取らせて、第1原稿画像乃至第3原稿画像を示す画像データを生成させる。ここで、3枚の原稿のサイズ及び載置された向きは全て同じであるものとする。
【0042】
ステップS10の処理後、制御部10は、例えば、一般的な濃淡エッジ検出技術を用いて生成された画像データにおけるエッジを検出し、検出されたエッジで囲まれている領域を切出すことによって、生成された画像データから、第1原稿画像乃至第3原稿画像を取得する(ステップS11)。
【0043】
ステップS11の処理後、制御部10は、第1原稿画像乃至第3原稿画像の主走査方向の長さ及び副走査方向の長さを取得し、HDD18に記憶されているサイズ情報から、取得された主走査方向の長さ及び副走査方向の長さに最も近い短辺の長さ及び長辺の長さを有するサイズを抽出することで、第1原稿画像乃至第3原稿画像のサイズを取得する(ステップS12)。
【0044】
この場合、制御部10は、第1原稿画像乃至第3原稿画像について、「105mm」という主走査方向の長さ及び「148mm」という副走査方向の長さを取得し、取得された主走査方向の長さ及び副走査方向の長さに基づいて、HDD18に記憶されているサイズ情報から「A6サイズ」というサイズを取得する。
【0045】
ステップS12の処理後、制御部10は、OCR処理を実行して、第1原稿画像乃至第3原稿画像に含まれている文字を認識し、HDD18に記憶されている言語情報に基づいて認識された文字の向きを特定し、特定された文字の向きを第1原稿画像乃至第3原稿画像の天地方向として取得する(ステップS13)。ここでは、制御部10は、第1乃至第3原稿画像の長手方向を天地方向として取得したものとする。
【0046】
ステップS13の処理後、制御部10は、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、指定された設定内容を満たす割付けパターンを抽出するための抽出処理を実行する(ステップS14)。この場合、制御部10は、抽出処理において、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された「A4サイズ」に対応付けられている割付けパターン31乃至割付けパターン34を抽出する。
【0047】
ステップS14の処理後、図6に示すように、制御部10は、表示部15に、抽出された割付けパターンを示す提案画面60を表示させる(ステップS15)。制御部10は、表示部15に対し、提案画面60に、「割付けパターンを指定して下さい。」というメッセージ61を表示させる。制御部10はまた、表示部15に対し、提案画面60に、ソフトキーとして、割付けパターン31を文字列で示すキー62と、割付けパターン32を文字列で示すキー63と、割付けパターン33を文字列で示すキー64と、割付けパターン34を文字列で示すキー65と、指定内容を確定するための確定指示を入力するためのキー66と、を表示させる。
【0048】
ステップS15の処理後、制御部10は、キー66がタッチされるまで、確定指示を受付けていないと判定する処理を繰返す(ステップS16にてNO)。ユーザーは、提案画面60を確認して、キー62をタッチした上で、キー66をタッチしたものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介してキー62及びキー66に対するタッチ操作を受付けると、確定指示を受付けていると判定し(ステップS16にてYES)、図7に示すように、画像形成部12等に対し、指定された割付けパターン31にしたがって、第1原稿画像71乃至第3原稿画像73を、A4サイズの記録紙P1に割付けて形成させる(ステップS17)。ステップS17の処理後、制御部10は、割付けパターン提案処理を終了する。
【0049】
(2)記録紙Pのサイズが設定されるとともに、原稿画像の向きを一致させる設定が行なわれる場合
ユーザーは、プラテンガラス7に、A6サイズの原稿を載置したものとする。ユーザーは、タッチパネル16Bを介して、割付けパターン提案機能を選択するための指示を入力したものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介して上記した指示を受付けると、表示部15に、上記した設定画面を表示させる。
【0050】
ユーザーは、設定画面を確認して、タッチパネル16Bを介して、記録紙Pのサイズとして「A4サイズ」を設定するための設定指示と、割付け向きを一致させる設定を行なうための設定指示とを入力するとともに、原稿の枚数として「3枚」を指定するための指定指示を入力したものとする。設定指示の入力後、ユーザーは、スタートキー16Aを押下したものとする。
【0051】
制御部10は、スタートキー16Aの押下を検知すると、割付けパターン提案処理を開始して、上記と同様にして、上記したステップS10からステップS13までの処理を実行する。この場合においても、ステップS10において、ユーザーは、プラテンガラス7に1枚目から3枚目までの原稿を順に載置する。ここで、3枚の原稿のサイズ及び載置された向きは全て同じであるものとする。ステップS13の処理後、制御部10は、以下のようにしてステップS14の抽出処理を実行する。
【0052】
この場合、抽出処理において、制御部10は、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された「A4サイズ」に対応付けられており、かつ、対応付けられている割付け向きが1つのみである割付けパターン31乃至割付けパターン33を抽出する。
【0053】
ステップS14の処理後、図8に示すように、制御部10は、表示部15に、提案画面80を表示させる(ステップS15)。制御部10は、表示部15に対し、提案画面80に、「割付けパターンを指定して下さい。」というメッセージ81を表示させる。制御部10はまた、表示部15に対し、提案画面80に、ソフトキーとして、割付けパターン31を文字列で示すキー82と、割付けパターン32を文字列で示すキー83と、割付けパターン33を文字列で示すキー84と、指定内容を確定するための確定指示を入力するためのキー85と、を表示させる。
【0054】
ステップS15の処理後、制御部10は、キー85がタッチされるまで、確定指示を受付けていないと判定する処理を繰返す(ステップS16にてNO)。ユーザーは、キー82をタッチした上で、キー85をタッチしたものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介してキー82及びキー85に対するタッチ操作を受付けると、確定指示を受付けていると判定し(ステップS16にてYES)、図7に示すように、画像形成部12等に対し、指定された割付けパターン31にしたがって、第1原稿画像71乃至第3原稿画像73を、A4サイズの記録紙P1に割付けて形成させる(ステップS17)。ステップS17の処理後、制御部10は、割付けパターン提案処理を終了する。
【0055】
(3)記録紙Pのサイズが設定されるとともに、記録紙Pの使用量を最小にする設定が行なわれる場合
ユーザーは、プラテンガラス7に、A6サイズの原稿を載置したものとする。ユーザーは、タッチパネル16Bを介して、割付けパターン提案機能を選択するための指示を入力したものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介して上記した指示を受付けると、表示部15に、上記した設定画面を表示させる。
【0056】
ユーザーは、設定画面を確認して、タッチパネル16Bを介して、記録紙Pのサイズとして「レターサイズ」を設定するための設定指示と、原稿画像の割付けサイズを「等倍」とする設定を行なうための設定指示と、記録紙Pの使用量を最小にする設定を行なうための設定指示とを入力するとともに、原稿の枚数として「3枚」を指定するための指定指示を入力したものとする。設定指示の入力後、ユーザーは、スタートキー16Aを押下したものとする。
【0057】
制御部10は、スタートキー16Aの押下を検知すると、割付けパターン提案処理を開始して、上記と同様にして、上記したステップS10からステップS13までの処理を実行する。この場合においても、ステップS10において、ユーザーは、プラテンガラス7に1枚目から3枚目までの原稿を順に載置する。ここで、3枚の原稿のサイズ及び載置された向きは全て同じであるものとする。ステップS13の処理後、制御部10は、以下のようにしてステップS14の抽出処理を実行する。
【0058】
この場合、抽出処理において、制御部10はまず、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された「レターサイズ」に対応付けられており、かつ、対応付けられている割付けサイズがステップS12で取得された「A6サイズ」のみである割付けパターン41乃至割付けパターン43を抽出する。制御部10は次いで、抽出された割付けパターン41乃至割付けパターン43から、割付数が最大となる割付けパターン43を抽出する。
【0059】
ステップS14の処理後、図9に示すように、制御部10は、表示部15に、提案画面90を表示させる(ステップS15)。制御部10は、表示部15に対し、提案画面90に、「割付けパターンを指定して下さい。」というメッセージ91を表示させる。制御部10はまた、表示部15に対し、提案画面90に、ソフトキーとして、割付けパターン43を図で示すキー92と、指定内容を確定するための確定指示を入力するためのキー93と、を表示させる。
【0060】
ステップS15の処理後、制御部10は、キー93がタッチされるまで、確定指示を受付けていないと判定する処理を繰返す(ステップS16にてNO)。ユーザーは、キー92をタッチした上で、キー93をタッチしたものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介してキー92及びキー93に対するタッチ操作を受付けると、確定指示を受付けていると判定し(ステップS16にてYES)、図10に示すように、画像形成部12等に対し、指定された割付けパターン43にしたがって、A6サイズの3つの第1原稿画像101乃至第3原稿画像103を、「レターサイズ」の記録紙P2一枚に割付けて形成させる(ステップS17)。ステップS17の処理後、制御部10は、割付けパターン提案処理を終了する。
【0061】
(4)記録紙Pのサイズが設定されるとともに、予め定められたマークを含む原稿画像を拡大する設定が行なわれる場合
ユーザーは、プラテンガラス7に、A6サイズの原稿を載置したものとする。ユーザーは、タッチパネル16Bを介して、割付けパターン提案機能を選択するための指示を入力したものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介して上記指示を受付けると、表示部15に、上記した設定画面を表示させる。
【0062】
ユーザーは、設定画面を確認して、タッチパネル16Bを介して、記録紙Pのサイズとして「A4サイズ」を設定するための設定指示と、予め定められたマークを含む原稿画像を他の原稿画像よりも大きくする設定を行なうための設定指示とを入力したものとする。設定指示の入力後、ユーザーは、スタートキー16Aを押下したものとする。
【0063】
制御部10は、スタートキー16Aの押下を検知すると、割付けパターン提案処理を開始して、上記と同様にして、上記したステップS10からステップS13までの処理を実行する。この場合においても、ステップS10において、ユーザーは、プラテンガラス7に1枚目から3枚目までの原稿を順に載置する。ここで、3枚の原稿のサイズ及び載置された向きは全て同じであるものとする。また、3枚目の原稿には、星型正五角形状の図形が付されているものとする。ステップS13の処理後、制御部10は、以下のようにしてステップS14の抽出処理を実行する。
【0064】
この場合、抽出処理において、制御部10はまず、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された「A4サイズ」に対応付けられており、かつ、対応付けられている割付けサイズが2つ以上である割付けパターン34を抽出する。
【0065】
ステップS14の処理後、図11に示すように、制御部10は、表示部15に、提案画面110を表示させる(ステップS15)。制御部10は、表示部15に対し、提案画面110に、「割付けパターンを指定して下さい。」というメッセージ111を表示させる。制御部10はまた、表示部15に対し、提案画面110に、ソフトキーとして、割付けパターン34を図で示すキー112と、指定内容を確定するための確定指示を入力するためのキー113と、を表示させる。
【0066】
ステップS15の処理後、制御部10は、キー113がタッチされるまで、確定指示を受付けていないと判定する処理を繰返す(ステップS16にてNO)。ユーザーは、キー112をタッチした上で、キー113をタッチしたものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介してキー112及びキー113に対するタッチ操作を受付けると、確定指示を受付けていると判定し(ステップS16にてYES)、ステップS17の処理を実行する。
【0067】
この場合、制御部10はまず、HDD18に記憶されているテンプレート画像を用いてテンプレートマッチングを行なうことで、第1原稿画像乃至第3原稿画像のうち、予め定められたマークが含まれている第3原稿画像を特定する。
制御部10は次いで、図12に示すように、画像形成部12等に対し、指定された割付けパターン34にしたがって、「A4サイズ」の記録紙P3一枚に、特定されていない第1原稿画像121及び第2原稿画像122を「A6サイズ」の原稿画像の割付け位置に割付け、特定された第3原稿画像123を「A5サイズ」の原稿画像の割付け位置に割付けて形成させる(ステップS17)。ステップS17の処理後、制御部10は、割付けパターン提案処理を終了する。
【0068】
なお、ステップS17において、制御部10は、テンプレートマッチングによって、予め定められたマークが含まれている原稿画像を特定できなかった場合、又は、予め定められたマークが含まれている原稿画像を複数特定した場合には、その旨を示すメッセージを表示部15に表示させる。この場合、制御部10は、タッチパネル16Bを介して、A5サイズとする原稿画像を指定するための指示を受付けた場合には、指定された原稿画像をA5サイズとして上記と同様の割付けを行なった上で画像形成を行ない、上記指示を受付けない場合には、画像形成を行なわない。
【0069】
上記実施形態によれば、制御部10は、操作部16を介して、記録紙Pのサイズとして「A4サイズ」を設定するための設定指示を受付けると、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された「A4サイズ」に対応する割付けパターン31乃至割付けパターン34を抽出し、割付けパターン31乃至割付けパターン34を示す提案画面60を表示部15に表示させる。制御部10はまた、操作部16を介して、割付けパターン31を指定するための確定指示を受付けると、指定された割付けパターン31にしたがって、第1原稿画像71乃至第3原稿画像73を記録紙P1に割付けて形成させる。
【0070】
このように、設定された記録紙Pのサイズに応じた割付けパターン31乃至割付けパターン34が表示部15に表示され、ユーザーは、表示された割付けパターン31乃至割付けパターン34から所望の割付けパターン31を指定できるので、所望の割付けパターンを生成するために要するユーザーの手間を省くことができる。
【0071】
上記実施形態によれば、制御部10は、操作部16を介して、記録紙Pのサイズとして「A4サイズ」を設定するための設定指示とともに、割付け向きを一致させるための設定を行なうための設定指示を受付けると、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された「A4サイズ」に対応し、かつ、対応付けられている割付け向きが1つのみである割付けパターン31乃至割付けパターン33を抽出し、割付けパターン31乃至割付けパターン33を示す提案画面80を表示部15に表示させる。制御部10はまた、操作部16を介して、割付けパターン31を指定するための確定指示を受付けると、指定された割付けパターン31にしたがって、第1原稿画像71乃至第3原稿画像73を記録紙P1に割付けて形成させる。
【0072】
このように、設定された記録紙Pのサイズに対応し、かつ、割付け向きが一致している割付けパターン31乃至割付けパターン33が表示部15に表示され、ユーザーは、表示された割付けパターン31乃至割付けパターン33から所望の割付けパターン31を指定できる。したがって、提案画面60が表示される場合と比較して、割付けパターン31乃至割付けパターン34から割付け向きが一致していない割付けパターン34を除く必要がなくなるので、所望の割付けパターンを選択するために要するユーザーの手間を省くことができる。
【0073】
また上記実施形態によれば、制御部10は、記録紙Pのサイズとして「レターサイズ」を設定するための設定指示とともに、記録紙Pの使用量を最小にするという設定を行なうための設定指示を受付けると、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された「レターサイズ」に対応し、かつ、割付数が最大となる割付けパターン43を抽出し、割付けパターン43を示す提案画面90を表示部15に表示させる。制御部10はまた、操作部16を介して、割付けパターン43を指定するための確定指示を受付けると、指定された割付けパターン43にしたがって、第1原稿画像101乃至第3原稿画像103を記録紙P2に割付けて形成させる。
【0074】
このように、設定された記録紙Pのサイズに対応し、かつ、各原稿画像の割付け向きを異ならせてでも、割付数が最大となる割付けパターン43が表示部15に表示され、ユーザーは、表示された割付けパターン43を所望の割付けパターンとして指定できる。したがって、設定された記録紙Pのサイズに応じた割付けパターン41乃至割付けパターン43を示す提案画面が表示される場合と比較して、割付けパターン41乃至割付けパターン43から、割付数の小さい割付けパターン41及び割付けパターン42を除く必要がなくなるので、所望の割付けパターンを選択するために要するユーザーの手間を省くことができるとともに、記録紙Pの使用量を減らすことができる。
【0075】
また上記実施形態によれば、制御部10は、記録紙Pのサイズとして「A4サイズ」を設定するための設定指示とともに、予め定められたマークを含む原稿画像を他の原稿画像よりも大きくする設定を行なうための設定指示を受付けると、HDD18に記憶されている複数の割付けパターンから、設定された「A4サイズ」に対応し、かつ、対応付けられている割付けサイズが2つ以上である割付けパターン34を抽出し、割付けパターン34を示す提案画面110を表示部15に表示させる。
【0076】
制御部10はまた、操作部16を介して、割付けパターン34を指定するための確定指示を受付けると、指定された割付けパターン34にしたがって、記録紙P3に、予め定められたマークを含む第3原稿画像123を割付けサイズの大きい原稿画像の割付け位置に割付け、予め定められたマークを含まない第1原稿画像121及び第2原稿画像122を割付けサイズの小さい原稿画像の割付け位置に割付けて形成させる。
【0077】
このように、設定された記録紙Pのサイズに対応し、かつ、割付けサイズが2つ以上である割付けパターン34が表示部15に表示され、ユーザーは、表示された割付けパターン34を所望の割付けパターンとして指定できる。したがって、設定された記録紙Pのサイズに応じた割付けパターン31乃至割付けパターン34を示す提案画面が表示される場合と比較して、割付けパターン31乃至割付けパターン34から、原稿画像の割付けサイズが全て同じである割付けパターン31乃至割付けパターン33を除く必要がなくなるので、所望の割付けパターンを選択するために要するユーザーの手間を省くことができる。また、ユーザーは、例えば重要な原稿画像が他の原稿画像よりも大きいサイズで形成されている記録紙Pを容易に取得できるので、ユーザーの利便性がさらに向上する。
【0078】
(その他の変形例)
上記実施形態では、HDD18は、予め定められたマークとして星型正五角形状の図形を示すテンプレート画像を記憶していたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、HDD18は、予め定められたマークとして「重要」という文字列を示すテンプレート画像を記憶していてもよい。
【0079】
また上記実施形態では、制御部10は、画像読取部11に、プラテンガラス7に順に載置される1枚目から3枚目までの原稿を読取らせて、第1原稿画像乃至第3原稿画像を示す画像データを生成させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、画像読取部11に、原稿搬送部6によって1枚ずつ順に搬送されてくる1枚目から3枚目までの原稿を読取らせて、第1原稿画像乃至第3原稿画像を示す画像データを生成させてもよい。
【0080】
また上記実施形態では、制御部10は、表示部15に、割付けパターンを文字列で示す提案画面60,80を表示させたり、割付けパターンを図で示す提案画面90,110を表示させたりしたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、タッチパネル16Bを介して、割付けパターンを文字列で示す提案画面を選択するための指示を予め受付けている場合には、表示部15に、割付けパターンを文字列で示す提案画面のみを表示させ、割付けパターンを図で示す提案画面を選択するための指示を予め受付けている場合には、表示部15に、割付けパターンを図で示す提案画面のみを表示させてもよい。制御部10はまた、抽出された割付けパターンの数が予め定められた数を超える場合には、表示部15に、割付けパターンを文字列で示す提案画面を表示させ、抽出された割付けパターンの数が予め定められた数以下である場合には、表示部15に、割付けパターンを図で示す提案画面を表示させてもよい。
【0081】
また上記実施形態では、制御部10は、画像形成部12等に、指定された割付けパターンにしたがって、複数の原稿画像を記録紙に割付けて形成させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、指定された割付けパターンにしたがって複数の原稿画像が割付けられている画像を示す画像データを生成し、生成された画像データを、通信部22を介して、PC23等の外部の装置に送信してもよい。
【0082】
また上記実施形態では、画像形成部12等は、記録紙Pに画像を形成したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。画像形成部12等は、記録紙に限らず、他の記録媒体に画像を形成してもよい。他の記録媒体としては、例えば、OHP(Overhead Projector)シートを例示できる。
【0083】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、画像形成装置1としてカラー複合機を用いているが、これは一例に過ぎず、モノクロ複合機、コピー機、又はファクシミリ装置等の他の画像形成装置が用いられてもよい。
【0084】
また、図1乃至図12を用いて示した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0085】
1 画像形成装置
10 制御部
11 画像読取部
12 画像形成部
15 表示部
16 操作部
18 HDD
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12