(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】ゴムシート製造装置
(51)【国際特許分類】
B29D 30/08 20060101AFI20240723BHJP
B29C 43/28 20060101ALI20240723BHJP
B29C 43/24 20060101ALI20240723BHJP
B29C 33/02 20060101ALI20240723BHJP
B29C 35/02 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
B29D30/08
B29C43/28
B29C43/24
B29C33/02
B29C35/02
(21)【出願番号】P 2020099039
(22)【出願日】2020-06-08
【審査請求日】2023-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 知之
(72)【発明者】
【氏名】野口 有太
【審査官】増田 亮子
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-095206(JP,A)
【文献】特開2015-112719(JP,A)
【文献】特開2008-012769(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/00-30/72
B29C 43/22-43/28
B29C 33/02
B29C 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴムフィルムにエア抜きを形成し処理済ゴムフィルムを形成するエア抜き形成装置と、
複数のコードが配列されたコード配列体に前記処理済ゴムフィルムを圧着させるロールと
を備え、
前記エア抜き形成装置が、前記ロールの外周面に貼り付けられた前記ゴムフィルムに前記エア抜きを形成する工具
と、前記工具を前記ロールに向かって押し付けるアクチュエータとを備え、
前記アクチュエータが前記工具を前記外周面に押し付ける押し付け力の向きが前記ロールの中心に向かう方向とずれている、ゴムシート製造装置。
【請求項2】
前記押し付け力を前記ロールの接線方向分力と半径方向分力とに分けたときに、前記接線方向分力の向きが前記ロールの回転向きと逆向きである、請求項1に記載のゴムシート製造装置。
【請求項3】
前記エア抜き形成装置が、前記工具を前記ロールの軸方向に移動させる移動装置を更に備える、請求項1又は2に記載のゴムシート製造装置。
【請求項4】
前記コード配列体を案内し前記ロールに貼付けられた前記処理済ゴムフィルムに前記コード配列体を圧着させるプレスロールと、前記プレスロールを支持する押付装置とを更に備え、
前記押付装置が、前記プレスロールと前記ロールとの間隔を変更可能に前記プレスロールを位置決めする、請求項1から3のいずれかに記載のゴムシート製造装置。
【請求項5】
ロールの外周面に貼り付けられたゴムフィルムにエア抜きを形成する工具
と、前記工具を前記ロールに向かって押し付けるアクチュエータとを備え、
前記アクチュエータが前記工具を前記外周面に押し付ける押し付け力の向きが前記ロールの中心に向かう方向とずれている、エア抜き形成装置。
【請求項6】
エア抜き形成装置でロールの外周面に貼り付けられたゴムフィルムにエア抜きを形成し処理済ゴムフィルムを得る工程、
前記処理済ゴムフィルムを、複数のコードが配列されたコード配列体に圧着しゴムシートを得る工程、
前記ゴムシートを切断しゴムシート片を得る工程、
前記ゴムシート片と他のゴム部材とを組み合わせてローカバーを得る工程
及び
前記ローカバーを加熱及び加圧する工程
を含み
前記エア抜き形成装置が、前記ロールの前記外周面に貼り付けられた前記ゴムフィルムに前記エア抜きを形成する工具
と、前記工具を前記ロールに向かって押し付けるアクチュエータとを備え、
前記アクチュエータが前記工具を前記外周面に押し付ける押し付け力の向きが前記ロールの中心に向かう方向とずれている、タイヤの製造方法。
【請求項7】
前記処理済ゴムフィルムを、複数のコードが配列されたコード配列体に圧着しゴムシートを得る工程において、
前記処理済ゴムフィルムの厚さTaに対する、前記コード配列体のコードと前記ロールとの間隔Tbの比Tb/Taが、0.7以上0.9以下である、請求項6に記載のタイヤの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムシート製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤの製造方法では、例えばカーカスプライやベルトプライ等の、シート状に成形された種々のタイヤ用ゴム部材が使用されている。このカーカスプライやベルトプライは、並列に並べられた複数のコード配列体の両面にゴムフィルムを圧着したゴムシートから形成される。
【0003】
このゴムフィルムの圧着では、エア溜まりが発生し易い。このエア溜まりは、コードとゴムフィルムの密着不良やコード間隔の不均一を生じさせる。このエア溜まりの発生を抑制するために、ゴムフィルムにエア抜き孔を形成する方法が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のエア抜き孔を形成する方法では、エア抜き孔が浅くなり、十分にエア抜き効果を発揮できないことがある。エア抜き孔が浅いゴムシートでは、ゴムフィルムの密着不良やコード間隔の不均一を生じることがある。この様なゴムシートは、得られるカーカスプライやベルトプライの歩留まりを低下させ、タイヤの生産性を低下させる。
【0006】
本発明の目的は、エア抜き性を向上させるゴムシート製造装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るゴムシート製造装置は、ゴムフィルムにエア抜きを形成し処理済ゴムフィルムを形成するエア抜き形成装置と、複数のコードが配列されたコード配列体に前記処理済ゴムフィルムを圧着させるロールとを備える。
前記エア抜き形成装置は、前記ロールの外周面に貼り付けられた前記ゴムフィルムに前記エア抜きを形成する工具を備える。前記工具を前記外周面に押し付ける押し付け力の向きは、前記ロールの中心に向かう方向とずれている。
【0008】
好ましくは、前記押し付け力を前記ロールの接線方向分力と半径方向分力とに分けたときに、前記接線方向分力の向きは、前記ロールの回転向きと逆向きである。
【0009】
好ましくは、前記エア抜き形成装置は、前記工具を前記ロールの軸方向に移動させる移動装置を更に備える。
【0010】
好ましくは、このゴムシート製造装置は、前記コード配列体を案内し前記ロールに貼付けられた前記処理済ゴムフィルムに前記コード配列体を圧着させるプレスロールと、前記プレスロールを支持する押付装置とを更に備える。前記押付装置は、前記プレスロールと前記ロールとの間隔を変更可能に、前記プレスロールを位置決めする。
【0011】
本発明に係るエア抜き形成装置は、ロールの外周面に貼り付けられたゴムフィルムにエア抜きを形成する工具を備える。前記工具を前記外周面に押し付ける押し付け力の向きは、前記ロールの中心に向かう方向とずれている。
【0012】
本発明に係るタイヤの製造方法は、
エア抜き形成装置でロールの外周面に貼り付けられたゴムフィルムにエア抜きを形成し処理済ゴムフィルムを得る工程、
前記処理済ゴムフィルムを、複数のコードが配列されたコード配列体に圧着しゴムシートを得る工程、
前記ゴムシートを切断しゴムシート片を得る工程、
前記ゴムシート片と他のゴム部材とを組み合わせてローカバーを得る工程
及び
前記ローカバーを加熱及び加圧する工程
を含む。
前記エア抜き形成装置は、前記ロールの前記外周面に貼り付けられた前記ゴムフィルムに前記エア抜きを形成する工具を備える。前記工具を前記外周面に押し付ける押し付け力の向きは、前記ロールの中心に向かう方向とずれている。
【0013】
好ましくは、前記処理済ゴムフィルムを、複数のコードが配列されたコード配列体に圧着しゴムシートを得る工程において、
前記処理済ゴムフィルムの厚さTaに対する、前記コード配列体のコードと前記ロールとの間隔Tbの比Tb/Taが、0.7以上0.9以下である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るゴムシート製造装置では、工具を外周面に押し付ける押し付け力の向きはロールの中心に向かう方向とずれている。この工具は、ロールの回転によって、工具が位置ずれすることが抑制される。これにより、形成されるエア抜きが浅くなることが抑制される。このエア抜き形成装置は、エア抜き性を向上させる。本発明に係るエア抜き形成装置及びタイヤの製造方法は、同様に、エア抜き性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るゴムシート製造装置が示された概念図である。
【
図2】
図2は、
図1のゴムシート製造装置の使用状態が示された側面図である。
【
図4】
図4は、本発明の他の実施形態に係るゴムシート製造装置の部分拡大図である。
【
図5】
図5は、比較例のゴムシート製造装置の側面図である。
【
図6】
図6は、本発明の更に他の実施形態に係るゴムシート製造装置の使用状態が示された側面図である。
【
図9】
図9は、
図6のゴムシート製造装置で製造されたゴムシートの一部が示された正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0017】
図1に示されたゴムシート製造装置2は、第一カレンダーロール4、第二カレンダーロール6、第三カレンダーロール8、第四カレンダーロール10、第一エア抜き形成装置12及び第二エア抜き形成装置14を備えている。
【0018】
第一カレンダーロール4の形状は、円筒形状である。第一カレンダーロール4は、その軸線周りに回転可能である。第二カレンダーロール6、第三カレンダーロール8及び第四カレンダーロール10の形状も、円筒形状である。第二カレンダーロール6、第三カレンダーロール8及び第四カレンダーロール10も、それぞれの軸線周りに回転可能である。第一カレンダーロール4の軸線と、第二カレンダーロール6の軸線と、第三カレンダーロール8の軸線と、第四カレンダーロール10の軸線とは平行である。
【0019】
第一エア抜き形成装置12は、エア抜き形成工具としてカッター16と、カッター16を第二カレンダーロール6に押し付けるアクチュエータとしてのシリンダ18と、カッター16を第二カレンダーロール6の軸線方向に移動させる移動装置20とを備える。
【0020】
カッター16の形状は、円板状である。カッター16はその外周縁に形成された刃16Aを備える。カッター16は、シリンダ18に支持されている。カッター16は、その軸線周りに回転可能である。なお、本発明の工具は、孔やスリット等のエア抜きを形成できればよく、このカッター16は例示であって、カッター16に限られない。
【0021】
シリンダ18は、カッター16を第二カレンダーロール6に近づける向きと、第二カレンダーロール6から遠ざける向きとに移動させる。このシリンダ18によって、カッター16は、第二カレンダーロール6の外周面6Aに押し付け可能である。なお、本発明のアクチュエータは、カッター16を外周面6Aに押し付け可能であればよく、このシリンダ18は例示であって、シリンダ18に限られない。
【0022】
移動装置20は、回転軸20A及び移動台20Bを備える。回転軸20Aは、第二カレンダーロール6の軸線に平行に延びている。移動台20Bは、回転軸20Aに支持されており、回転軸20Aの回転によって回転軸20Aに沿って移動可能である。この移動台20Bにシリンダ18が取付けられている。この移動装置20によって、カッター16は、第二カレンダーロール6の軸方向に移動可能である。なお、この移動装置20は、カッター16を第二カレンダーロール6の軸方向に移動可能であればよく、この移動装置20に限られない。
【0023】
第二エア抜き形成装置14は、第一エア抜き形成装置12と同様の構成を備える。第二エア抜き形成装置14は、エア抜き形成工具としてカッター22と、アクチュエータとしてのシリンダ24と、カッター22を第三カレンダーロール8の軸線方向に移動させる移動装置26とを備える。
【0024】
カッター22の形状は、円板状である。カッター22はその外周縁に形成された刃22Aを備える。カッター22は、シリンダ24に支持されている。カッター22は、その軸線周りに回転可能である。なお、本発明の工具は、孔やスリット等のエア抜きを形成できればよく、このカッター22に限られない。
【0025】
シリンダ24は、カッター22を第三カレンダーロール8に近づける向きと、第三カレンダーロール8から遠ざける向きとに移動させる。このシリンダ24によって、カッター22は、第三カレンダーロール8の外周面8Aに押し付け可能である。なお、本発明のアクチュエータは、カッター22を外周面8Aに押し付け可能であればよく、このシリンダ24に限られない。
【0026】
移動装置26は、回転軸26A及び移動台26Bを備える。回転軸26Aは、第三カレンダーロール8の軸線に平行に延びている。移動台26Bは、回転軸26Aに支持されており、回転軸26Aの回転によって回転軸26Aに沿って移動可能である。この移動台26Bにシリンダ24が取付けられている。この移動装置26によって、カッター22は、第三カレンダーロール8の軸方向に移動可能である。なお、この移動装置26は、カッター22を第三カレンダーロール8の軸方向に移動可能であればよい。
【0027】
図2には、このゴムシート製造装置2を用いてゴムシート28が製造される使用状態が示されている。矢印R1、R2、R3及びR4は、第一カレンダーロール4、第二カレンダーロール6、第三カレンダーロール8及び第四カレンダーロール10の回転向きを表している。
【0028】
図2には、第一カレンダーロール4と第二カレンダーロール6と間にバンクゴム30が形成されている。このバンクゴム30から形成されたゴムフィルム32が、第二カレンダーロール6の外周面6Aに貼付けられている。更に、このゴムフィルム32にカッター16によってエア抜きが形成された、処理済ゴムフィルム34が示されている。処理済ゴムフィルム34は、第二カレンダーロール6の外周面6Aに貼付けられている。
【0029】
同様に、第三カレンダーロール8と第四カレンダーロール10との間にバンクゴム36が形成され、バンクゴム36から形成されたゴムフィルム38が示されている。このゴムフィルム38は、第三カレンダーロール8の外周面8Aに貼付けられている。更に、このゴムフィルム38にカッター22によってエア抜きが形成された、処理済ゴムフィルム40が示されている。処理済ゴムフィルム40は、第三カレンダーロール8の外周面8Aに貼付けられている。
【0030】
図2には、複数のコードが並列に並べられたコード配列体42が示されている。複数のコードは、第二カレンダーロール6の軸線に直交して延びており、第二カレンダーロール6の軸線方向に等間隔で並べられている。第二カレンダーロール6によって、このコード配列体42の一方の面に処理済ゴムフィルム34が圧着されている。第三カレンダーロール8によって、このコード配列体42の他方の面に処理済ゴムフィルム40が圧着されている。
図2には、コード配列体42に処理済ゴムフィルム34及び処理済ゴムフィルム40が圧着されて形成されるゴムシート28が示されている。
【0031】
図2の矢印F1は、カッター16と第二カレンダーロール6との接点P1におけるカッター16の押し付け力の向きを表している。二点鎖線L1は、接点P1と第二カレンダーロール6の中心C2とを通り第二カレンダーロール6の半径方向の延びる直線を表している。この押し付け力F1の向きは、直線L1と交差している。言い換えると、押し付け力F1の向きは、中心C2に向かう方向とずれている。
【0032】
同様に、
図2の矢印F2は、カッター22と第三カレンダーロール8との接点P2におけるカッター22の押し付け力の向きを表している。二点鎖線L2は、接点P2と第三カレンダーロール8の中心C3とを通り第三カレンダーロール8の半径方向の延びる直線を表している。この押し付け力F2の向きは、直線L2と交差している。言い換えると、押し付け力F2の向きは、中心C3に向かう方向とずれている。
【0033】
図2の両矢印θ1は、押し付け力F1の傾斜角度を表している。この傾斜角度θ1は、接点P1における押し付け力F1の作用する向きと直線L1との交差角度として求められる。両矢印θ2は、押し付け力F2の傾斜角度を表している。この傾斜角度θ2は、接点P2における押し付け力F2の作用する向きと直線L2との交差角度として求められる。
【0034】
図3には、
図2の部分拡大図が示されている。
図3に示される様に、押し付け力F1は、半径方向分力Frと接線方向分力Ftとに分解して表される。この押し付け力F1の接線方向分力Ftは、第二カレンダーロール6の回転向きR2と逆向きに作用している。
【0035】
このゴムシート製造装置2を用いたタイヤの製造方法が説明される。このタイヤの製造方法では、ゴムフィルム32及びゴムフィルム38のゴム材料と、複数のコードが配列されたコード配列体42が準備される。
【0036】
ゴム材料によって、第一カレンダーロール4と第二カレンダーロール6と間にバンクゴム30が形成される。このバンクゴム30が第一カレンダーロール4と第二カレンダーロール6とによって圧延されゴムフィルム32が形成される(STEP1)。第二カレンダーロール6の外周面6Aに貼付けられたゴムフィルム32にカッター16が押し付け力F1で押し付けられエア抜きが形成され、処理済ゴムフィルム34が得られる(STEP2)。
【0037】
この工程(STEP2)では、移動装置20がカッター16を第二カレンダーロール6の軸方向に往復移動させる。処理済ゴムフィルム34には、その長手方向に向かって幅方向一方の端から他方の端まで傾斜して延び、更に、幅方向他方の端から一方の端まで傾斜して延びるエア抜きとしてのスリットが形成される。このエア抜きは、移動装置20の往復移動によって、幅方向一方の端と他方の端との間で長手方向に繰り返して傾斜して延びる。この様にして、処理済ゴムフィルム34には、ジグザグ模様のエア抜きが形成される。
【0038】
図2に示される様に、同様に、第三カレンダーロール8と第四カレンダーロール10と間にバンクゴム36が形成される。このバンクゴム36が第三カレンダーロール8と第四カレンダーロール10とによって圧延されゴムフィルム38が形成される(STEP1’)。第三カレンダーロール8の外周面8Aに貼付けられたゴムフィルム38にカッター22が押し付け力F2で押し付けられエア抜きとしてのスリットが形成され、処理済ゴムフィルム40が得られる(STEP2’)。
【0039】
この工程(STEP2’)でも、移動装置26がカッター22を第三カレンダーロール8の軸方向に往復移動させる。処理済ゴムフィルム40には、その長手方向に向かって幅方向一方の端と他方の端との間で繰り返し傾斜して延びるエア抜きが形成される。この様にして、処理済ゴムフィルム40には、ジグザグ模様のエア抜きが形成される。
【0040】
第二カレンダーロール6と第三カレンダーロール8とによって、コード配列体42に処理済ゴムフィルム34と処理済ゴムフィルム40とが圧着される。この様にして、コード配列体42に処理済ゴムフィルム34と処理済ゴムフィルム40とが圧着されたゴムシート28が得られる(STEP3)。
【0041】
得られたゴムシート28は、長さやコードの傾斜方向等が所定の構成になる様に、裁断され加工される。このして様にして、このゴムシート28からゴムシート片が得られる(STEP4)。このゴムシート片と他のゴム部材とが組み合わされてローカバーが得られる(STEP5)。このローカバーがモールドに投入され加熱及び加圧される(STEP6)。この様にして、タイヤが得られる。
【0042】
このゴムシート製造装置2は、ゴムフィルム32、38にエア抜きを形成し処理済ゴムフィルム34、40を形成する第一エア抜き形成装置12及び第二エア抜き形成装置14と、複数のコードが配列されたコード配列体42に処理済ゴムフィルム34、40を圧着させる第二カレンダーロール6及び第三カレンダーロール8とを備える。
【0043】
第一エア抜き形成装置12は、第二カレンダーロール6の外周面6Aに貼り付けられたゴムフィルム32にエア抜きを形成するカッター16を備える。カッター16を外周面6Aに押し付ける押し付け力F1の向きが第二カレンダーロール6の中心C2に向かう方向とずれている。
【0044】
この押し付け力F1の向きは、接点P1において、第二カレンダーロール6の接線方向に直交しない。押し付け力F1がこの接線方向に直交しないので、カッター16が第二カレンダーロール6の回転によって、位置ずれすることが抑制されている。第一エア抜き形成装置12は、エア抜きが浅くなることが抑制されている。
【0045】
第二エア抜き形成装置14は、第三カレンダーロール8の外周面8Aに貼り付けられたゴムフィルム38にエア抜きを形成するカッター22を備える。カッター22を外周面8Aに押し付ける押し付け力F2の向きが第三カレンダーロール8の中心C3に向かう方向とずれている。第二エア抜き形成装置14は、第一エア抜き形成装置12と同様に、エア抜きが浅くなることが抑制されている。
【0046】
カッター16の位置ずれを抑制する観点から、傾斜角度θ1は、好ましくは3°以上であり、更に好ましくは5°以上であり、特に好ましくは10°以上である。また、カッター16を第二カレンダーロール6に押し付ける観点から、傾斜角度θ1は、好ましくは45°以下である。同様に、傾斜角度θ2は、好ましくは3°以上であり、更に好ましくは5°以上であり、特に好ましくは10°以上である。傾斜角度θ2は、好ましくは45°以下である。
【0047】
更に、この第一エア抜き形成装置12では、押し付け力F1を第二カレンダーロール6の接線方向分力Ftと半径方向分力Frとに分けたときに、接線方向分力Ftの向きが第二カレンダーロール6の回転向きR2と逆向きである。この様に押し付けられたカッター16は、第二カレンダーロール6の回転によって、外周面6Aに押し付けられる。これにより、エア抜きが浅くなることが更に抑制されている。この観点から、接線方向分力Ftの向きが第二カレンダーロール6の回転向きR2と逆向きであることが好ましい。
【0048】
この第一エア抜き形成装置12は、カッター16を第二カレンダーロール6の軸方向に移動させる移動装置20を備える。この移動装置20によって、処理済ゴムフィルム34には、ジグザグ模様のエア抜きが形成される。この第一エア抜き形成装置12では、カッター16が第二カレンダーロール6の回転によって、位置ずれすることが抑制されている。これにより、ジグザグ模様の位置ずれが抑制される。第一エア抜き形成装置12は、所定のジグザク模様のずれを抑制して形成する。この第一エア抜き形成装置12は、カッター16を移動させる移動装置20を備えるものに適している。
【0049】
ここでは、第一エア抜き形成装置12について、主に説明がされたが、第二エア抜き形成装置14についても、第一エア抜き形成装置12と同様の効果が得られる。この第一エア抜き形成装置12と第二エア抜き形成装置14とを備えることで、コード配列体42の両面でエア抜きがされ易い。ゴムシート製造装置2は、ゴムシート28のエア溜りの発生を更に抑制し得る。
【0050】
図4には、本発明の他の実施形態に係るゴムシート製造装置44の一部が示されている。このゴムシート製造装置44は、第一エア抜き形成装置12に代えて第一エア抜き形成装置46が用いられる。また、第二エア抜き形成装置14に代えて、図示されないが、第一エア抜き形成装置46と同様にされた第二エア抜き形成装置が用いられる。ゴムシート製造装置44のその他の構成は、ゴムシート製造装置2と同様であり、その説明は省略される。また、ここでは、ゴムシート製造装置2と同様の構成については、同じ符号を用いて説明がされる。
【0051】
この第一エア抜き形成装置46は、カッター16を第二カレンダーロール6に押し付け力F1’で押し付けている。この押し付け力F1’を第二カレンダーロール6の接線方向分力Ft’と半径方向分力Fr’とに分けたときに、接線方向分力Ft’の向きが第二カレンダーロール6の回転向きR2と同じ向きである。この第一エア抜き形成装置46のその他の構成は、第一エア抜き形成装置12と同様にされている。
【0052】
図示されないが、第二エア抜き形成装置は、カッター22を第三カレンダーロール8に押し付け力F2’で押し付ける。この押し付け力F2’を第三カレンダーロール8の接線方向分力Ft’と半径方向分力Fr’とに分けたときに、接線方向分力Ft’の向きが第三カレンダーロール8の回転向きR3と同じ向きにされる。この第二エア抜き形成装置のその他の構成は、第二エア抜き形成装置14と同様にされる。
【0053】
この第一エア抜き形成装置46では、カッター16を外周面6Aに押し付ける押し付け力F1’の向きは、第二カレンダーロール6の中心C2に向かう方向とずれている。この押し付け力F1’の向きは、接点P1において、第二カレンダーロール6の接線方向に直交しない。この第一エア抜き形成装置46でも、カッター16が第二カレンダーロール6の回転によって、位置ずれすることが抑制されている。第一エア抜き形成装置46は、エア抜きが浅くなることが抑制されている。第二エア抜き形成装置においても、第一エア抜き形成装置46と同様に、エア抜きが浅くなることが抑制される。
【0054】
図5には、比較例としてのゴムシート製造装置52が示されている。このゴムシート製造装置52は、第一エア抜き形成装置12に代えて第一エア抜き形成装置54が用いられ、第二エア抜き形成装置14に代えて第二エア抜き形成装置56が用いられる。ゴムシート製造装置52のその他の構成は、ゴムシート製造装置2と同様であり、その説明は省略される。また、ここでは、ゴムシート製造装置2と同様の構成については、同じ符号を用いて説明がされる。
【0055】
この第一エア抜き形成装置54は、カッター16を第二カレンダーロール6に押し付け力F1”で押し付けている。この押し付け力F1”は半径方向向きの力であり、接線方向の分力はゼロである。この第一エア抜き形成装置54のその他の構成は、第一エア抜き形成装置12と同様にされている。
【0056】
この第二エア抜き形成装置56は、カッター22を第三カレンダーロール8に押し付け力F2”で押し付けている。この押し付け力F2”は半径方向向きの力であり、接線方向の分力はゼロである。この第二エア抜き形成装置56のその他の構成は、第二エア抜き形成装置14と同様にされている。
【0057】
この第一エア抜き形成装置54では、カッター16を外周面6Aに押し付ける押し付け力F1”の向きは、第二カレンダーロール6の中心C2に向かう方向に一致する。この押し付け力F1”の向きは、接点P1において、第二カレンダーロール6の接線方向に直交する。この第一エア抜き形成装置54では、カッター16が第二カレンダーロール6の回転によって、位置ずれし易い。
【0058】
前述の第一エア抜き形成装置12は、この第一エア抜き形成装置54に比べて、カッター16の位置ずれが抑制されている。同様に、第二エア抜き形成装置14は、この第二エア抜き形成装置56に比べて、カッター22の位置ずれが抑制されている。これにより、第一エア抜き形成装置12及び第二エア抜き形成装置14では、エア抜きが浅くなることが抑制されている。
【0059】
前述の第一エア抜き形成装置46は、第一エア抜き形成装置12に比べて、カッター16の位置ずれが生じ易い。しかしながら、この第一エア抜き形成装置46は、第一エア抜き形成装置54に比べて、カッター16の位置ずれが抑制されている。同様に、第一エア抜き形成装置46と同様に設けられた第二エア抜き形成装置は、第二エア抜き形成装置14に比べてカッター22の位置ずれを生じ易いが、第二エア抜き形成装置56に比べてカッター22の位置ずれが抑制されている。これにより、第一エア抜き形成装置46と第一エア抜き形成装置46と同様に設けられた第二エア抜き形成装置でも、第一エア抜き形成装置54及び第二エア抜き形成装置56に比べて、エア抜きが浅くなることが抑制されている。
【0060】
図6には、本発明に係る更に他の実施形態に係るゴムシート製造装置62が示されている。このゴムシート製造装置62に関し、ゴムシート製造装置2と異なる構成について説明がされ、ゴムシート製造装置2と同様の構成について説明が省略される。また、ゴムシート製造装置2と同様の構成に関しては、同じ符号が用いられて、説明がされる。
【0061】
ゴムシート製造装置62は、第一エア抜き形成装置12に代えて第一エア抜き形成装置64を備え、第二エア抜き形成装置14に代えて第二エア抜き形成装置66を備える。このゴムシート製造装置62は、プレスロール68と、押付装置70とを更に備える。
【0062】
第一エア抜き形成装置64は、カッター16に代えてカッター72を備える他は、第一エア抜き形成装置12と同様の構成を備える。カッター72は、円板状の本体72Aと、この本体72Aの外周面から半径方向外向きに突出する複数の針72Bとを備える。同様に、第二エア抜き形成装置66は、カッター22に代えてカッター74を備える他は、第二エア抜き形成装置14と同様の構成を備える。カッター74は、円板状の本体74Aと、この本体74Aの外周面から半径方向外向きに突出する複数の針74Bとを備える。なお、本発明の工具は、孔やスリット等のエア抜きを形成できればよく、このカッター72及びカッター74に代えてカッター16及びカッター22が用いられてもよい。
【0063】
プレスロール68は、押付装置70に支持されている。押付装置70は、プレスロール68を第三カレンダーロール8の半径方向に移動可能にしている。押付装置70は、第三カレンダーロール8の半径方向において、プレスロール68を位置決め可能にしている。押付装置70は、特に限定されないが、例えば、プレスロール68を第三カレンダーロール8に向かって押し付けるシリンダと、プレスロール68を位置決めするストッパとを備える。
【0064】
図7には、
図6の矢印VII の向きに見たゴムシート製造装置62の使用状態が示されている。このプレスロール68は、円筒状の外周面68Aに、複数の溝76が形成されている。これらの溝76は、プレスロール68の外周面68Aの周方向に延びている。複数の溝76は、プレスロール68の軸方向に等間隔に形成されている。
図7に示される様に、それぞれの溝76は、コード配列体42の複数のコード42Aを並列に並べられた状態で案内する。
【0065】
図7では、図示されない押付装置70によって、第三カレンダーロール8の半径方向において、プレスロール68は位置決めされている。このプレスロール68と第三カレンダーロール8とによって、コード配列体42に、処理済ゴムフィルム40が圧着されている。
【0066】
図8には、
図7の部分拡大図が示されている。
図8の両矢印Dは、コード42Aの直径を表している。両矢印Taは、処理済ゴムフィルム40の厚さを表している。両矢印Tbは、コード42Aと第三カレンダーロール8との間隔を表している。
【0067】
この厚さTaは、第三カレンダーロール8の外周面8Aに貼付けられた状態の、処理済ゴムフィルム40の厚さとして測定される。この厚さTaは、プレスロール68が当接する前の厚さである。間隔Tbは、プレスロール68の溝76にコード42Aを案内させた状態で、コード42Aの外周面と第三カレンダーロール8の外周面8Aとの間隔として測定される。この間隔Tbは、例えば隙間ゲージで測定される。ゴムシート製造装置62では、押付装置70によって、この間隔Tbが所定の大きさにされている。
【0068】
図9には、このゴムシート製造装置62で得られたゴムシート78が示されている。このゴムシート78の表面には、カッター74の針74Bで形成された孔80によって、ジグザグ模様のエア抜き82が形成されている。
【0069】
このゴムシート製造装置62を用いたタイヤの製造方法が説明される。ここでは、前述のゴムシート製造装置2を用いたタイヤの製造方法と異なる構成について主に説明がされ、同様の構成について説明が省略され、同じ符号を用いて説明がされる。
【0070】
バンクゴム30が第一カレンダーロール4と第二カレンダーロール6とによって圧延されゴムフィルム32が形成される(STEP1)。第二カレンダーロール6の外周面6Aに貼付けられたゴムフィルム32にカッター72が押し付け力F1で押し付けられエア抜き82が形成され、処理済ゴムフィルム34が得られる(STEP2)。
【0071】
この工程(STEP2)では、移動装置20がカッター72を第二カレンダーロール6の軸方向に往復移動させる。処理済ゴムフィルム34には、その長手方向に向かって幅方向一方の端から他方の端まで傾斜して延び、更に、幅方向他方の端から一方の端まで傾斜して延びるエア抜き82が形成される。このエア抜き82は、移動装置20の往復移動によって、幅方向一方の端と他方の端との間で長手方向に繰り返して傾斜して延びる。この様にして、処理済ゴムフィルム34には、ジグザグ模様のエア抜き82が形成される。
【0072】
同様に、バンクゴム36が第三カレンダーロール8と第四カレンダーロール10とによって圧延されゴムフィルム38が形成される(STEP1’)。第三カレンダーロール8の外周面8Aに貼付けられたゴムフィルム38にカッター74が押し付け力F2で押し付けられエア抜き82が形成され、処理済ゴムフィルム40が得られる(STEP2’)。
【0073】
この工程(STEP2’)でも、移動装置26がカッター74を第三カレンダーロール8の軸方向に往復移動させる。処理済ゴムフィルム40には、その長手方向に向かって幅方向一方の端と他方の端との間で繰り返し傾斜して延びるエア抜き82が形成される。この様にして、処理済ゴムフィルム40には、ジグザグ模様のエア抜き82が形成される。
【0074】
図6及び
図7に示される様に、プレスロール68が案内するコード配列体42と、第三カレンダーロール8に貼付けられた処理済ゴムフィルム40とが圧着される(STEP3-1)。圧着されたコード配列体42と処理済ゴムフィルム40とに、第二カレンダーロール6と第三カレンダーロール8とによって、処理済ゴムフィルム34が圧着される(STEP3-2)。この様にして、コード配列体42に処理済ゴムフィルム34と処理済ゴムフィルム40とが圧着されたゴムシート78が得られる(STEP3)。
【0075】
得られたゴムシート78は、長さやコードの傾斜方向等が所定の構成になる様に、裁断され加工される。この様にして、このゴムシート78からゴムシート片が得られる(STEP4)。このゴムシート片と他のゴム部材とが組み合わされてローカバーが得られる(STEP5)。このローカバーがモールドに投入され加熱及び加圧される(STEP6)。この様にして、タイヤが得られる。
【0076】
このタイヤの製造方法では、工程(STEP3-1)において、押付装置70が、プレスロール68と第三カレンダーロール8との間隔を変更可能に位置決めする。工程(STEP3-1)では、間隔Tbを適切に維持することで、コード配列体42と処理済ゴムフィルム40とは十分に圧着されうる。一方で、コード配列体42と処理済ゴムフィルム40との圧着によって、処理済ゴムフィルム40が大きく変形することが抑制される。これにより、処理済ゴムフィルム40に形成されたエア抜き82が塞がることが抑制される。
【0077】
ゴムシート製造装置62では、コード配列体42と処理済ゴムフィルム40とを圧着しつつ、処理済ゴムフィルム40のエア抜き82が塞がることが抑制される。このゴムシート製造装置62は、ゴムシート78のエア抜き性を向上させる。
【0078】
このエア抜き性を向上させる観点から、工程(STEP3-1)における、厚さTaに対する間隔Tbの比Tb/Taは、好ましくは0.7以上であり、更に好ましくは0.73以上であり、更に好ましくは0.76以上である。一方で、コード配列体42と処理済ゴムフィルム40とを圧着する観点から、この比Tb/Taは、好ましくは0.9以下であり、更に好ましくは0.87以下であり、特に好ましくは0.84以下である。
【実施例】
【0079】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0080】
[評価テスト1]
[実施例1]
図1から
図3に示されたゴムシート製造装置を用いてゴムシートが製造された。
【0081】
[実施例2]
図4に示されたゴムシート製造装置を用い、その他は実施例1と同様にして、ゴムシートが製造された。
【0082】
[比較例1]
図5に示されたゴムシート製造装置を用い、その他は実施例1と同様にして、ゴムシートが製造された。
【0083】
[評価]
それぞれのゴムシート製造装置において、カッターの位置ずれ量が測定された。また、得られたゴムシートのエア溜りの発生の有無が検査された。比較例1のカッターの位置ずれ量を100した場合、実施例1の位置ずれ量は5であり、実施例2の位置ずれ量は20であった。この指数は、数値が小さいほど、位置ずれ量が小さく、好ましい。また、比較例1のエア溜りの発生率を100とした場合、実施例1のエア溜りの発生率はゼロであり、実施例2のエア溜りの発生率は10であった。この指数は、数値が小さいほど、発生率が低く、好ましい。
【0084】
[評価テスト2]
[実施例3-8]
図6に示されたゴムシート製造装置を用いてゴムシートが製造された。このゴムシート製造装置を用いて、実施例3から実施例8のゴムシートが製造された。それぞれの比Tb/Taは、表1に示された通りであった。
【0085】
[実施例9-14]
図6に示されたゴムシート製造装置を用いてゴムシートが製造された。このゴムシート製造装置を用いて、実施例3から実施例8に対応する実施例9-14のゴムシートが製造された。実施例9-14のそれぞれの比Tb/Taは、従来と同様に0.60以下であった他は、実施例3から8と同様にして、ゴムシートが製造された。
【0086】
【0087】
[評価]
実施例3から実施例8と実施例9から実施例14とで製造されたゴムシートのエア溜りの発生の有無が検査された。実施例3-8のエア溜りの発生率は、比Tb/Taを0.60以下にされた実施例9-14のそれに比べ、いずれも低かった。
【0088】
実施例の製造方法では、比較例の製造方法に比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0089】
以上説明された方法は、ゴムフィルを重ね合わせて形成されるゴムシートの製造に広く適用されうる。
【符号の説明】
【0090】
2、44、62・・・ゴムシート製造装置
6・・・第二カレンダーロール
6A・・・外周面
8・・・第三カレンダーロール
8A・・・外周面
12、46・・・第一エア抜き形成装置
14・・・第二エア抜き形成装置
16、22、72、74・・・カッター
20、26、74・・・移動装置
28、78・・・ゴムシート
32、38・・・ゴムフィルム
34、40・・・処理済フィルム
42・・・コード配列体
68・・・プレスロール
70・・・押付装置
82・・・エア抜き