(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】ワイヤハーネスユニット
(51)【国際特許分類】
H01B 7/00 20060101AFI20240723BHJP
H02G 3/03 20060101ALI20240723BHJP
H02G 3/04 20060101ALI20240723BHJP
H02G 3/22 20060101ALI20240723BHJP
H01B 7/42 20060101ALI20240723BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
H01B7/00 301
H02G3/03
H02G3/04 068
H02G3/22
H01B7/42 C
B60R16/02 620A
(21)【出願番号】P 2020142642
(22)【出願日】2020-08-26
【審査請求日】2023-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】丸地 岳夫
【審査官】神田 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-018748(JP,A)
【文献】特開昭61-071505(JP,A)
【文献】特表2007-535784(JP,A)
【文献】特開2001-332139(JP,A)
【文献】国際公開第2007/032391(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 7/00
H02G 3/03
H02G 3/04
H02G 3/22
H01B 7/42
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載機器間に電気を伝導する複数の導電路と、
前記複数の導電路を冷却する冷却部と、を備え、
前記複数の導電路は、第1導電路と、前記第1導電路と並ぶ第2導電路と、を有し、
前記第1導電路は、中空の筒状である第1内側絶縁層と、前記第1内側絶縁層の外周面を覆う第1筒状導体と、を有し、
前記第2導電路は、中空の筒状である第2内側絶縁層と、前記第2内側絶縁層の外周面を覆う第2筒状導体と、を有し、
前記冷却部は、内部に冷却媒体が流通可能であるとともに、前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層とは別体である冷却チューブを有し、
前記冷却チューブは、前記第1内側絶縁層を貫通している第1区間と、前記第2内側絶縁層を貫通している第2区間と、前記第1区間と前記第2区間とを繋ぐ折り返し部と、を有
し、
前記導電路を覆う外装部材を備え、
前記外装部材は、筒状外装部材と、前記筒状外装部材の端部に接続されるグロメットとを有し、
前記折り返し部は、前記グロメットの内部に配置されているワイヤハーネスユニット。
【請求項2】
車載機器間に電気を伝導する複数の導電路と、
前記複数の導電路を冷却する冷却部と、を備え、
前記複数の導電路は、第1導電路と、前記第1導電路と並ぶ第2導電路と、を有し、
前記第1導電路は、中空の筒状である第1内側絶縁層と、前記第1内側絶縁層の外周面を覆う第1筒状導体と、を有し、
前記第2導電路は、中空の筒状である第2内側絶縁層と、前記第2内側絶縁層の外周面を覆う第2筒状導体と、を有し、
前記冷却部は、内部に冷却媒体が流通可能であるとともに、前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層とは別体である冷却チューブを有し、
前記冷却チューブは、前記第1内側絶縁層を貫通している第1区間と、前記第2内側絶縁層を貫通している第2区間と、前記第1区間と前記第2区間とを繋ぐ折り返し部と、を有
し、
前記冷却チューブと前記導電路とを覆う電磁シールド部材を備え、
前記電磁シールド部材は、金属素線を編組したシールド用編組部材であり、
前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層は、前記第1筒状導体又は前記第2筒状導体から露出する絶縁露出部を有し、
前記絶縁露出部は、前記冷却チューブを覆っており、
前記冷却チューブは、前記シールド用編組部材を貫通しているワイヤハーネスユニット。
【請求項3】
車載機器間に電気を伝導する複数の導電路と、
前記複数の導電路を冷却する冷却部と、を備え、
前記複数の導電路は、第1導電路と、前記第1導電路と並ぶ第2導電路と、を有し、
前記第1導電路は、中空の筒状である第1内側絶縁層と、前記第1内側絶縁層の外周面を覆う第1筒状導体と、を有し、
前記第2導電路は、中空の筒状である第2内側絶縁層と、前記第2内側絶縁層の外周面を覆う第2筒状導体と、を有し、
前記冷却部は、内部に冷却媒体が流通可能であるとともに、前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層とは別体である冷却チューブを有し、
前記冷却チューブは、前記第1内側絶縁層を貫通している第1区間と、前記第2内側絶縁層を貫通している第2区間と、前記第1区間と前記第2区間とを繋ぐ折り返し部と、を有
し、
前記冷却チューブと前記導電路とを覆う電磁シールド部材を備え、
前記電磁シールド部材は、金属素線を編組したシールド用編組部材であり、
前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層は、前記第1筒状導体又は前記第2筒状導体から露出する絶縁露出部を有し、
前記絶縁露出部は、前記冷却チューブを覆っており、
前記絶縁露出部と前記冷却チューブとは、前記シールド用編組部材を貫通しているワイヤハーネスユニット。
【請求項4】
前記第1導電路及び前記第2導電路は、それぞれ端子と、前記第1筒状導体又は前記第2筒状導体の外周面を覆う外側絶縁層とを有し、
前記第1筒状導体及び前記第2筒状導体は、前記外側絶縁層から露出した導体露出部を有し、
前記導体露出部は、前記端子と電気的に接続されており、
前記導体露出部は、前記電磁シールド部材に覆われている請求項
2または請求項
3に記載のワイヤハーネスユニット。
【請求項5】
前記導体露出部を被覆する被覆部材を備える請求項
4に記載のワイヤハーネスユニット。
【請求項6】
前記複数の導電路は、前記第1導電路と前記第2導電路とを含む偶数個とされた請求項1
から請求項5のいずれか1項に記載のワイヤハーネスユニット。
【請求項7】
前記第1筒状導体は、金属素線を編組した第1編組部材であり、
前記第2筒状導体は、金属素線を編組した第2編組部材である請求項1から請求項
6のいずれか1項に記載のワイヤハーネスユニット。
【請求項8】
前記導電路を覆う外装部材を備え、
前記外装部材は、筒状外装部材と、前記筒状外装部材の端部に接続されるグロメットとを有し、
前記冷却チューブは、前記グロメットを貫通している請求項1から請求項
7のいずれか1項に記載のワイヤハーネスユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ワイヤハーネスユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ハイブリッド車や電気自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスは、複数の電気機器間を電気的に接続する。また、電気自動車では、車両と地上設備とをワイヤハーネスにより接続し、車両に搭載した蓄電装置を地上設備から充電する。ワイヤハーネスにより供給する電圧が高くなることにより、ワイヤハーネスの発熱量が増加する。このため、ワイヤハーネスを冷却する構成が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1は、被覆電線と、被覆電線を覆う内筒と、所定の間隔を空けて内筒を覆う外筒とを備え、内筒と外筒との間に冷却媒体の流通通路が形成されているワイヤハーネスを開示する。流通通路は、被覆電線とは別体の内外筒とによって形成されており、被覆電線は流通経路の径方内側に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のワイヤハーネスは、流通通路(冷却媒体が流通する通路)は被覆電線の外側に配置されているため、冷却媒体から熱源である被覆電線の中心部までが遠く、被覆電線を冷却効率の観点で改善の余地がある。
【0006】
本開示の目的は、冷却効率を向上できるワイヤハーネスユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様であるワイヤハーネスユニットは、車載機器間に電気を伝導する複数の導電路と、前記複数の導電路を冷却する冷却部と、を備え、前記複数の導電路は、第1導電路と、前記第1導電路と並ぶ第2導電路と、を有し、前記第1導電路は、中空の筒状である第1内側絶縁層と、前記第1内側絶縁層の外周面を覆う第1筒状導体と、を有し、前記第2導電路は、中空の筒状である第2内側絶縁層と、前記第2内側絶縁層の外周面を覆う第2筒状導体と、を有し、前記冷却部は、内部に冷却媒体が流通可能であるとともに、前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層とは別体である冷却チューブを有し、前記冷却チューブは、前記第1内側絶縁層を貫通している第1区間と、前記第2内側絶縁層を貫通している第2区間と、前記第1区間と前記第2区間とを繋ぐ折り返し部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様であるワイヤハーネスユニットによれば、冷却効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態におけるワイヤハーネスユニットが配索された車両を示す模式図である。
【
図2】
図2は、ワイヤハーネスユニットの概略図である。
【
図3】
図3は、ワイヤハーネスユニットの概略を示す一部断面図である。
【
図4】
図4は、ワイヤハーネスユニットの断面図である。
【
図5】
図5は、筒状導体と端子との接続を示す説明図である。
【
図6】
図6は、ワイヤハーネスユニットの一部を示す概略図である。
【
図7】
図7は、変更例のワイヤハーネスユニットの概略を示す一部断面図である。
【
図8】
図8は、変更例のワイヤハーネスユニットの一部を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のワイヤハーネスユニットは、
[1]車載機器間に電気を伝導する複数の導電路と、前記複数の導電路を冷却する冷却部と、を備え、前記複数の導電路は、第1導電路と、前記第1導電路と並ぶ第2導電路と、を有し、前記第1導電路は、中空の筒状である第1内側絶縁層と、前記第1内側絶縁層の外周面を覆う第1筒状導体と、を有し、前記第2導電路は、中空の筒状である第2内側絶縁層と、前記第2内側絶縁層の外周面を覆う第2筒状導体と、を有し、前記冷却部は、内部に冷却媒体が流通可能であるとともに、前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層とは別体である冷却チューブを有し、前記冷却チューブは、前記第1内側絶縁層を貫通している第1区間と、前記第2内側絶縁層を貫通している第2区間と、前記第1区間と前記第2区間とを繋ぐ折り返し部と、を有する。
【0011】
この構成によれば、冷却チューブの第1区間が第1内側絶縁層を貫通し第2区間が第2内側絶縁層を貫通することで、冷却媒体は、第1筒状導体及び第2筒状導体の内側を流通可能とされる。このため、第1筒状導体及び第2筒状導体を内部から冷却でき、冷却効率を向上できる。しかも、冷却チューブは、第1区間と第2区間とを繋ぐ折り返し部を有するため、例えば、冷却チューブが折り返し部を有さずに導電路毎に設けられた場合に比べて、冷却媒体の流入口と排出口の数を少なくすることができ、ポンプとの接続構造を簡単にすることができる。また、例えば、冷却チューブが折り返し部を有さずに導電路毎に設けられた場合に比べて、冷却チューブの数を少なくすることができ、部品点数を少なくすることができる。
【0012】
[2]前記複数の導電路は、前記第1導電路と前記第2導電路とを含む偶数個とされることが好ましい。
この構成によれば、複数の導電路は、前記第1導電路と前記第2導電路とを含む偶数個とされるため、冷却媒体の流入口と排出口との位置を容易に近傍位置とすることができる。すなわち、複数の導電路が、例えば奇数個である3個とされて、冷却チューブが、第3導電路における内側第3絶縁層を貫通する第3区間と、第2区間と第3区間とを繋ぐ折り返し部とを更に備える場合では、冷却媒体の流入口と排出口との位置が遠くに離れることになるが、これが回避される。よって、例えば、冷却媒体の流入口と排出口との位置を容易に集約することができ、例えばポンプと接続するための配索スペース等を小さくすることができる。
【0013】
[3]前記導電路を覆う外装部材を備え、前記外装部材は、筒状外装部材と、前記筒状外装部材の端部に接続されるグロメットとを有し、前記折り返し部は、前記グロメットの内部に配置されることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、折り返し部は、グロメットの内部に配置されるため、例えば、折り返し部を容易に収容することができる。例えば、折り返し部が急激に曲げられない構成で大きなスペースを必要とする場合であっても、筒状外装部材の全体のサイズを大きくすることなく、容易に対応することができる。また、例えば、グロメットの寸法が接続される部材に向かって大きくなる形状の場合、折り返し部を広いスペースに容易に収容することができる。
【0015】
[4]前記第1筒状導体は、金属素線を編組した第1編組部材であり、前記第2筒状導体は、金属素線を編組した第2編組部材であることが好ましい。
この構成によれば、第1筒状導体は、金属素線を編組した第1編組部材であり、第2筒状導体は、金属素線を編組した第2編組部材であり、それぞれ柔軟性を有するため、導電路の寸法公差を吸収できる。さらに、車両走行時に発生する揺動の対策にもなる。
【0016】
[5]前記冷却チューブと前記導電路とを覆う電磁シールド部材を備え、前記電磁シールド部材は、金属素線を編組したシールド用編組部材であり、前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層は、前記第1筒状導体又は前記第2筒状導体から露出する絶縁露出部を有し、前記絶縁露出部は、前記冷却チューブを覆っており、前記冷却チューブは、前記シールド用編組部材を貫通していることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、導電路からの電磁ノイズの放射を抑制するシールド性と、冷却部の組立作業性とを両立できる。また、第1内側絶縁層及び第2内側絶縁層の絶縁露出部により、冷却チューブが第1筒状導体及び第2筒状導体と接することを低減できる。
【0018】
[6]前記冷却チューブと前記導電路とを覆う電磁シールド部材を備え、前記電磁シールド部材は、金属素線を編組したシールド用編組部材であり、前記第1内側絶縁層及び前記第2内側絶縁層は、前記第1筒状導体又は前記第2筒状導体から露出する絶縁露出部を有し、前記絶縁露出部は、前記冷却チューブを覆っており、前記絶縁露出部と前記冷却チューブとは、前記シールド用編組部材を貫通していることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、導電路からの電磁ノイズの放射を抑制するシールド性と、冷却部の組立作業性とを両立できる。また、第1内側絶縁層及び第2内側絶縁層の絶縁露出部により、冷却チューブが第1筒状導体、第2筒状導体、及びシールド用編組部材である電磁シールド部材と接することを低減できる。
【0020】
[7]前記第1導電路及び前記第2導電路は、それぞれ端子と、前記第1筒状導体又は前記第2筒状導体の外周面を覆う外側絶縁層とを有し、前記第1筒状導体及び前記第2筒状導体は、前記外側絶縁層から露出した導体露出部を有し、前記導体露出部は、前記端子と電気的に接続されており、前記導体露出部は、前記電磁シールド部材に覆われていることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、導電路からの電磁ノイズの放射を抑制するシールド性と、冷却部の組立作業性とを両立できる。
[8]前記導体露出部を被覆する被覆部材を備えることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、第1筒状導体及び第2筒状導体の導体露出部と電磁シールド部材との接触を防止できる。
[9]前記導電路を覆う外装部材を備え、前記外装部材は、筒状外装部材と、前記筒状外装部材の端部に接続されるグロメットとを有し、前記冷却チューブは、前記グロメットを貫通していることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、冷却チューブがグロメットを貫通して外部に導出されるため、ワイヤハーネスユニットの止水性の低下を抑制できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスユニットの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「平行」や「直交」は、厳密に平行や直交の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行や直交の場合も含まれる。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0024】
(ワイヤハーネスユニット10の概略構成)
図1に示すワイヤハーネスユニット10は、車両Vに搭載された2個の車載機器を電気的に接続する。車両Vは、例えばハイブリッド車や電気自動車等である。ワイヤハーネスユニット10は、車載機器M1と車載機器M2とを電気的に接続する導電路11と、導電路11を覆う外装部材60とを有している。導電路11は、例えば、その長さ方向の一部が車両Vの床下を通る態様で車載機器M1から車載機器M2にかけて配索されている。車載機器M1及び車載機器M2の一例としては、車載機器M1が車両Vの前方寄りに設置されたインバータであり、車載機器M2が車載機器M1よりも車両Vの後方に設置された高圧バッテリである。インバータとしての車載機器M1は、例えば、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータ(図示略)と接続される。インバータは、高圧バッテリの直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。高圧バッテリとしての車載機器M2は、例えば、百ボルト以上の電圧を供給可能なバッテリである。すなわち、本実施形態の導電路11は、高圧バッテリとインバータ間の高電圧のやりとりを可能とする高圧回路を構成している。
【0025】
(ワイヤハーネスユニット10の詳細な構成)
図2、
図3、
図4に示すように、ワイヤハーネスユニット10は、複数の導電路11、冷却チューブ40、電磁シールド部材50、外装部材60、コネクタ71,72を有している。
図4及び
図6に示すように、複数の導電路11は、第1導電路20と、該第1導電路20と並ぶ第2導電路30とを有する。
【0026】
図3、
図4、
図5、
図6に示すように、第1導電路20は、第1筒状導体21、第1内側絶縁層22、外側絶縁層23、端子25,26を有している。
第1筒状導体21は、導電性を有し、内部が中空の構造である。第1筒状導体21は、例えば金属素線を編組した第1編組部材である。金属素線の表面には、例えば錫などのめっき層が形成されていてもよい。第1筒状導体21の材料は、例えば銅系やアルミニウム系などの金属材料である。第1筒状導体21は、
図1に示すワイヤハーネスユニット10の配策経路に合わせた形状に形成されている。第1筒状導体21は、パイプベンダー(言い換えるとパイプ曲げ加工装置)によって曲げ加工が施される。
【0027】
図4は、ワイヤハーネスユニット10の長さ方向と直交する平面によってワイヤハーネスユニット10を切断した断面を示す。
図4において、第1筒状導体21の長さ方向は、
図4の紙面表裏方向である。第1筒状導体21の長さ方向、即ち第1筒状導体21の延びる方向であって第1筒状導体21の軸方向に垂直な平面によって第1筒状導体21を切断した断面形状(つまり、横断面形状)は、例えば円環状である。なお、第1筒状導体21の断面形状は、任意の形状とすることができる。また、第1筒状導体21の断面形状において、外周の形状と内周の形状とが互いに異なるものであってもよい。また、第1筒状導体21の長さ方向において断面形状が異なっていてもよい。
【0028】
第1内側絶縁層22は、内部が中空の構造であり、柔軟性を有している。また、第1内側絶縁層22は、絶縁性を有している。第1内側絶縁層22の外周面は第1筒状導体21により覆われている。第1内側絶縁層22は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。第1内側絶縁層22の材料としては、例えば、シリコーン樹脂、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂、等を用いることができる。第1内側絶縁層22の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。第1内側絶縁層22は、例えば、第1筒状導体21に対する押出成形(押出被覆)によって形成することができる。
【0029】
外側絶縁層23は、例えば、第1筒状導体21の外周面を周方向全周にわたって被覆している。外側絶縁層23は、柔軟性を有している。また、外側絶縁層23は絶縁性を有している。外側絶縁層23は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。外側絶縁層23の材料としては、例えば、シリコーン樹脂、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂、等を用いることができる。外側絶縁層23の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。外側絶縁層23は、例えば、第1筒状導体21に対する押出成形(押出被覆)によって形成することができる。
【0030】
図3に示すように、第1内側絶縁層22は、第1内側絶縁層22の長さ方向の両端において、第1筒状導体21から露出する絶縁露出部22a,22bを有している。絶縁露出部22a,22bは、冷却チューブ40を覆っている。
【0031】
図3に示すように、第1筒状導体21は、第1筒状導体21の長さ方向における両端において、外側絶縁層23から露出する導体露出部21a,21bを有している。
図3に示すように、導体露出部21aは、コネクタ71まで延びている。導体露出部21bは、コネクタ72まで延びている。
【0032】
図5は、第1筒状導体と端子との接続を示す説明図である。なお、
図5では、第1導電路20のうち、
図2、
図3の左側に示す部材について括弧無しの符号にて示し、
図2、
図3の右側に示す部材について括弧付きの符号にて示す。
【0033】
端子25は、
図1、
図2に示すコネクタ71に保持され、車載機器M1に接続される。端子25は、第1筒状導体21の導体露出部21aの先端に接続されている。例えば、端子25は、一対の圧着片を有し、その圧着片によって導体露出部21aの先端に圧着されている。端子26は、
図1、
図2に示すコネクタ72に保持され、車載機器M2に接続される。端子26は、第1筒状導体21の導体露出部21bの先端に接続されている。例えば、端子26は、一対の圧着片を有し、その圧着片によって導体露出部21bの先端に圧着されている。
【0034】
また、第2導電路30は、第2筒状導体31、第2内側絶縁層32、外側絶縁層33、端子25,26を有している。第2導電路30は、
図4及び
図6に示すように、第1導電路20と並んで配設される。第2導電路30は、第1導電路20と同様に構成されており、例えば、第2筒状導体31は、第1筒状導体21と同様に、例えば金属素線を編組した第2編組部材であり、第1筒状導体21と同一品番の部品である。また、第2内側絶縁層32は、第1内側絶縁層22と同様に構成されている。このように、第2導電路30において、第1導電路20における構成部品と同様の構成部品については、同様の名称及び符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0035】
図3、
図4、
図6に示すように、冷却チューブ40は、中空状に形成されている。冷却チューブ40は、第1内側絶縁層22を貫通している第1区間41と、第2内側絶縁層32を貫通している第2区間42と、第1区間41と第2区間42とを繋ぐ折り返し部43とを有する。
【0036】
図4に示すように、本実施形態において、第1区間41の外周面41aは、第1内側絶縁層22の内周面22cに接している。第2区間42の外周面42aは、第2内側絶縁層32の内周面32cに接している。なお、第1区間41の外周面41aと第1内側絶縁層22の内周面22cとの間に、接着剤や粘着剤等の樹脂材料が介在されてもよい。また、第2区間42の外周面42aと第2内側絶縁層32の内周面32cとの間に、接着剤や粘着剤等の樹脂材料が介在されてもよい。介在される樹脂材料としては、熱伝導性の良好な材料を用いることができる。
図6に示すように、冷却チューブ40の折り返し部43は、第1内側絶縁層22及び第2内側絶縁層32から外部に突出しつつ第1区間41と第2区間42とを繋ぐように折り返されて形成されている。冷却チューブ40の材料は、柔軟性を有する樹脂材料、例えばPP(ポリプロピレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、架橋PE(ポリエチレン)等である。
【0037】
冷却チューブ40の内部には、冷却媒体73が供給される。冷却媒体73は、例えば、水、不凍液、等の液体、気体、気体と液体とが混ざり合う気液二相流、等の各種の流体である。冷却媒体73は、図示しないポンプにより供給される。冷却チューブ40は、冷却媒体73を循環する循環経路の一部を構成する。循環経路は、例えば上記したポンプ、放熱部を含む。ポンプは、冷却媒体73を冷却チューブ40に圧送する。冷却チューブ40に供給された冷却媒体73は、冷却チューブ40の外側に位置する第1筒状導体21及び第2筒状導体31との間で熱交換する。放熱部は、熱交換によって温度が上昇した冷却媒体73の熱を外部へ放熱し、冷却媒体73を冷却する。冷却された冷却媒体73は、再びポンプによって冷却チューブ40へと圧送される。冷却チューブ40は、このように循環する冷却媒体73によって第1筒状導体21及び第2筒状導体31を冷却する冷却部を構成する。
【0038】
図3、
図4に示すように、電磁シールド部材50は、2つの導電路11を覆っている。電磁シールド部材50は、金属製の素線を筒状に編組したシールド用編組部材である。電磁シールド部材50は、シールド性を有する。また、電磁シールド部材50は、柔軟性を有する。
図3に示すように、電磁シールド部材50の一端はコネクタ71に接続され、電磁シールド部材50の他端はコネクタ72に接続される。したがって、電磁シールド部材50は、高圧電圧を伝達する導電路11の全長を覆う。これにより、導電路11から発生する電磁ノイズの外部への放射を抑制する。
【0039】
外装部材60は、導電路11及び電磁シールド部材50を覆っている。上記の冷却チューブ40は、導電路11の第1内側絶縁層22及び第2内側絶縁層32を貫通している。第1内側絶縁層22は、第1筒状導体21により覆われている。したがって、冷却チューブ40は、第1筒状導体21を貫通しているということもできる。第2内側絶縁層32は、第2筒状導体31により覆われている。したがって、冷却チューブ40は、第2筒状導体31を貫通しているということもできる。そして、外装部材60は、導電路11及び電磁シールド部材50と、冷却チューブ40の少なくとも一部を覆っている。
【0040】
外装部材60は、筒状外装部材61と、筒状外装部材61の第1端部61aと第2端部61bとにそれぞれ接続されたグロメット62,63とを有している。
筒状外装部材61は、例えば、第1筒状導体21及び第2筒状導体31の長さ方向の一部の外周を被覆するように設けられている。筒状外装部材61は、例えば、第1筒状導体21及び第2筒状導体31の長さ方向の両端が開口する筒状をなしている。筒状外装部材61は、例えば、第1筒状導体21及び第2筒状導体31の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。本実施形態の筒状外装部材61は、円筒状に形成されている。筒状外装部材61は、例えば、筒状外装部材61の中心軸線が延びる軸線方向(長さ方向)に沿って環状凸部と環状凹部とが交互に連設された蛇腹構造を有している。筒状外装部材61の材料としては、例えば、導電性を有する樹脂材料や導電性を有さない樹脂材料を用いることができる。樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。本実施形態の筒状外装部材61は、合成樹脂製のコルゲートチューブである。
【0041】
グロメット62は、概略筒状に形成されている。グロメット62は、例えばゴム製である。グロメット62は、コネクタ71と筒状外装部材61との間に掛け渡されるように形成されている。グロメット62は、締付バンド64aによりコネクタ71の外面に密着するように締付固定されている。また、グロメット62は、締付バンド64bにより、筒状外装部材61の第1端部61aの外側に密着するように締結固定されている。
図3に示すように、冷却チューブ40における折り返し部43は、グロメット62の内部に配置されている。
【0042】
グロメット63は、概略筒状に形成されている。グロメット63は、例えばゴム製である。グロメット63は、コネクタ72と筒状外装部材61との間に掛け渡されるように形成されている。グロメット63は、締付バンド65aによりコネクタ72の外面に密着するように締付固定されている。また、グロメット63は、締付バンド65bにより、筒状外装部材61の第2端部61bの外側に密着するように締結固定されている。グロメット63には、グロメット63を貫通する貫通孔63aが形成されている。貫通孔63aは、グロメット63の内部と外部とを連通する。
【0043】
本実施形態において、グロメット63には、2つの貫通孔63aが形成され、各貫通孔63aに冷却チューブ40が挿通されている。詳しくは、
図4に示すように、冷却チューブ40は、折り返し部43とは反対側において、第1区間41から延びる流入部44と、第2区間42から延びる排出部45とを有する。各貫通孔63aは、それぞれに挿通される流入部44及び排出部45の外周面と密着するように形成されている。
図3に示すように、流入部44は、電磁シールド部材50を貫通し、グロメット63の貫通孔63aからグロメット63の外部へと導出されている。排出部45は、流入部44と同様に、電磁シールド部材50を貫通し、グロメット63の貫通孔63aからグロメット63の外部へと導出されている。流入部44は、冷却チューブ40における冷却媒体73の流入口を構成する。排出部45は、冷却チューブ40における冷却媒体73の排出口を構成する。それら流入部44と排出部45とはポンプに接続される。
【0044】
(作用)
次に、本実施形態のワイヤハーネスユニット10の作用を説明する。
ワイヤハーネスユニット10は、車載機器M1,M2間に電気を伝導する導電路11と、導電路11を冷却する冷却部を構成する冷却チューブ40とを備える。第1導電路20は、導電性を有する中空の第1筒状導体21と、第1筒状導体21により覆われた第1内側絶縁層22とを有する。第2導電路30は、導電性を有する中空の第2筒状導体31と、第2筒状導体31により覆われた第2内側絶縁層32とを有する。冷却チューブ40は、内部に冷却媒体73が流通可能であるとともに、第1内側絶縁層22及び第2内側絶縁層32とは別体である。そして、冷却チューブ40は、第1内側絶縁層22を貫通している第1区間41と、第2内側絶縁層32を貫通している第2区間42と、第1区間41と第2区間42とを繋ぐ折り返し部43とを有する。
【0045】
冷却チューブ40には、冷却媒体73が供給される。このとき、冷却媒体73は、冷却チューブ40における流入部44、第1区間41、折り返し部43、第2区間42、排出部45の順に流れることになる。第1区間41が貫通する第1内側絶縁層22は、第1筒状導体21により覆われている。第2区間42が貫通する第2内側絶縁層32は、第2筒状導体31により覆われている。したがって、冷却チューブ40は、第1筒状導体21及び第2筒状導体31の内側に冷却媒体73を流通させる。このため、第1筒状導体21及び第2筒状導体31は、冷却チューブ40を流通する冷却媒体73と第1筒状導体21及び第2筒状導体31との間の熱交換によって冷却される。このように、第1筒状導体21及び第2筒状導体31を内側から冷却することができる。
【0046】
第1筒状導体21及び第2筒状導体31は、同一断面積の複数の金属素線を撚り合わせた撚線や中実構造の単芯線と比べ、外周の長さが長い。つまり、第1筒状導体21及び第2筒状導体31は、撚線や単芯線と比べ、外周側の面積が大きい。したがって、より大きな面積から外部に向けて放熱できるため、放熱性を向上できる。
【0047】
第1導電路20の第1筒状導体21は、金属素線を編組した第1編組部材であり、外側絶縁層23から露出する導体露出部21a,21bを有している。導体露出部21a,21bの先端は、コネクタ71,72に固定された端子25,26に接続されている。導体露出部21a,21bは、外側絶縁層23よりも柔軟性に優れている。したがって、第1導電路20の寸法公差を吸収できる。また、車両Vが振動した場合、この振動に起因する部品同士の位置ずれを吸収できる。したがって、コネクタ71,72や端子25,26に加わる負荷を低減できる。また、第2導電路30についても、第1導電路20と同様の構成であるため、同様の作用効果を有する。
【0048】
電磁シールド部材50は、2つの導電路11を覆っている。電磁シールド部材50は、金属製の素線を筒状に編組したシールド用編組部材である。このため、導電路11から発生する電磁ノイズの外部への放射を抑制できる。また、このため、冷却チューブ40を電磁シールド部材50の途中で、電磁シールド部材50から導出できる。これにより、冷却チューブ40をワイヤハーネスユニット10の外部へと容易に導出でき、冷却チューブ40に対して、冷却媒体73を循環させるための構成部材を容易に接続できる。
【0049】
ワイヤハーネスユニット10は、冷却チューブ40の少なくとも一部と導電路11とを覆う外装部材60を備えている。外装部材60は、筒状外装部材61と、筒状外装部材61の第1端部61aと第2端部61bとにそれぞれ接続されたグロメット62,63とを有している。冷却チューブ40は、グロメット63を貫通している。このように、冷却チューブ40がグロメット63を貫通してワイヤハーネスユニット10の外部に導出されているため、ワイヤハーネスユニット10の止水性の低下を抑制できる。
【0050】
以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)冷却チューブ40の第1区間41が第1内側絶縁層22を貫通し、第2区間42が第2内側絶縁層32を貫通することで、冷却媒体73は、第1筒状導体21及び第2筒状導体31の内側を流通可能とされる。このため、第1筒状導体21及び第2筒状導体31を内部から冷却でき、冷却効率を向上できる。しかも、冷却チューブ40は、第1区間41と第2区間42とを繋ぐ折り返し部43を有するため、例えば、冷却チューブ40が折り返し部43を有さずに導電路11毎に設けられた場合に比べて、冷却媒体73の流入口と排出口の数、詳しくは冷却チューブ40の流入部44と排出部45の数を少なくすることができる。よって、冷却チューブ40とポンプとの接続構造を簡単にすることができる。また、例えば、冷却チューブ40が折り返し部43を有さずに導電路11毎に設けられた場合に比べて、冷却チューブ40の数を少なくすることができ、部品点数を少なくすることができる。
【0051】
(2)複数の導電路11は、第1導電路20と第2導電路30とを含む偶数個とされるため、冷却媒体73の流入口と排出口との位置、詳しくは流入部44と排出部45の位置を自然に同じ側にすることができ、容易に近傍位置とすることができる。すなわち、複数の導電路11が、例えば奇数個である3個とされて、冷却チューブ40が、第3導電路における第3内側絶縁層を貫通する第3区間と、第2区間と第3区間とを繋ぐ折り返し部とを更に備える場合では、冷却媒体73の流入口と排出口との位置が遠くに離れることになるが、これが回避される。よって、例えば、冷却チューブ40の流入部44と排出部45との位置を容易に集約することができ、例えばポンプと接続するための配索スペース等を小さくすることができる。
【0052】
(3)折り返し部43は、グロメット62の内部に配置されるため、例えば、折り返し部43を容易に収容することができる。例えば、折り返し部43が急激に曲げられない構成で大きなスペースを必要とする場合であっても、筒状外装部材61の全体のサイズを大きくすることなく、容易に対応することができる。また、例えば、グロメット62の寸法が接続される部材に向かって大きくなる形状の場合、折り返し部43を広いスペースに容易に収容することができる。
【0053】
(4)第1筒状導体21は、金属素線を編組した第1編組部材であり、第2筒状導体31は、金属素線を編組した第2編組部材であり、それぞれ柔軟性を有するため、導電路11の寸法公差を吸収できる。さらに、車両走行時に発生する揺動の対策にもなる。
【0054】
(5)電磁シールド部材50は、金属素線を編組したシールド用編組部材であり、冷却チューブ40、詳しくは流入部44及び排出部45は、シールド用編組部材を貫通しているため、導電路11からの電磁ノイズの放射を抑制するシールド性と、冷却部の組立作業性とを両立できる。また、第1内側絶縁層22及び第2内側絶縁層32は、第1筒状導体21及び第2筒状導体31から露出しつつ冷却チューブ40を覆う絶縁露出部22a,22bを有するため、冷却チューブ40が第1筒状導体21及び第2筒状導体31と接することを低減できる。
【0055】
(6)冷却チューブ40、詳しくは流入部44及び排出部45がグロメット63を貫通して外部に導出されるため、ワイヤハーネスユニット10の止水性の低下を抑制できる。
(変更例)
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0056】
・上記実施形態では、複数の導電路11は、第1導電路20と第2導電路30とを含む偶数個とされるとしたが、これに限定されず、3つ以上の奇数個としてもよいし、4つ以上の偶数個としてもよい。例えば、複数の導電路11が、例えば3個とされて、冷却チューブ40が、第3導電路における第3筒状導体を貫通する第3区間と、第2区間と第3区間とを繋ぐ折り返し部とを更に備える構成としてもよい。また、例えば、複数の導電路11が、例えば4個とされて、冷却チューブ40が、第3導電路における第3筒状導体を貫通する第3区間と、第2区間と第3区間とを繋ぐ折り返し部と、第4導電路における第4筒状導体を貫通する第4区間と、第3区間と第4区間とを繋ぐ折り返し部とを更に備える構成としてもよい。
【0057】
・上記実施形態では、折り返し部43は、グロメット62の内部に配置される構成としたが、これに限定されず、例えば、筒状外装部材61の内部等、他の部位に配置される構成としてもよい。
【0058】
・上記実施形態では、グロメット63から冷却チューブ40を導出する、つまり冷却チューブ40がグロメット63を貫通していたが、冷却チューブ40をコネクタ72から導出するようにしてもよい。このようにすることで、第1筒状導体21及び第2筒状導体31とコネクタ72とを冷却できる。
【0059】
・上記実施形態の電磁シールド部材50を、金属テープ等としてもよい。電磁シールド部材50の内周面に絶縁層を設けてもよい。
・
図7及び
図8に示すように、第1筒状導体21及び第2筒状導体31の導体露出部21a,21bを覆う被覆部材81a,81bを備える構成としてもよい。被覆部材81a,81bは、絶縁性を有し、導体露出部21a,21bと電磁シールド部材50との接触を防止する。被覆部材81a,81bは、例えば熱収縮チューブである。また、コネクタ71,72に向けて延びる導体露出部21a,21bを覆う被覆部材82a,82bを備える構成としてもよい。被覆部材82a,82bは、例えば熱収縮チューブである。被覆部材82a,82bは、
図5に示す端子25,26までを覆うようにすることが好ましい。
【0060】
・
図7に示すように、第1内側絶縁層22、詳しくはその絶縁露出部22bは、冷却チューブ40を覆うとともに、電磁シールド部材50を貫通している構成としてもよい。この場合、第1内側絶縁層22により電磁シールド部材50と冷却チューブ40との接触を防止できる。また、もちろん、第2内側絶縁層32についても同様に構成してもよい。
【符号の説明】
【0061】
10 ワイヤハーネスユニット
11 導電路
20 第1導電路
21 第1筒状導体(第1編組部材)
21a,21b 導体露出部
22 第1内側絶縁層
22a,22b 絶縁露出部
22c 内周面
23 外側絶縁層
25,26 端子
30 第2導電路
31 第2筒状導体(第2編組部材)
32 第2内側絶縁層
32c 内周面
33 外側絶縁層
40 冷却チューブ
41 第1区間
41a 外周面
42 第2区間
42a 外周面
43 折り返し部
44 流入部
45 排出部
50 電磁シールド部材(シールド用編組部材)
60 外装部材
61 筒状外装部材
61a 第1端部
61b 第2端部
62 グロメット
63 グロメット
63a 貫通孔
64a,64b 締付バンド
65a,65b 締付バンド
71,72 コネクタ
73 冷却媒体
81a,81b 被覆部材
82a,82b 被覆部材
M1,M2 車載機器
V 車両