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特許7524685動画配信装置、動画配信方法、及び動画配信プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】動画配信装置、動画配信方法、及び動画配信プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/2343 20110101AFI20240723BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20240723BHJP
【FI】
H04N21/2343
H04N21/258
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020148813
(22)【出願日】2020-09-04
(65)【公開番号】P2022043510
(43)【公開日】2022-03-16
【審査請求日】2023-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】志田 来夢
(72)【発明者】
【氏名】安田 明生
(72)【発明者】
【氏名】橋口 聡明
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 景
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-344928(JP,A)
【文献】特開2014-071801(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画の視聴者のリアクションを取得する視聴者リアクション取得部と、
視聴者のリアクションの大きさを視聴者が応援するプレイヤまたはチーム毎に集計するリアクション集計部と、
プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさに応じて表示態様を変更する表示態様変更部と、
表示態様が変更された動画を配信する動画配信部と
プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさの比率に応じて、プレイヤまたはチームと関連づけた広告を表示する比率を変更し、配信すべき広告を更新する広告更新部とを含み、
前記動画配信部は、更新された広告とともに表示態様が変更された動画を配信することを特徴とする動画配信装置。
【請求項2】
前記表示態様変更部は、プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさに応じて、プレイヤまたはチームのキャラクタの視点を選択することを特徴とする請求項に記載の動画配信装置。
【請求項3】
動画の視聴者のリアクションを取得する視聴者リアクション取得ステップと、
視聴者のリアクションの大きさを視聴者が応援するプレイヤまたはチーム毎に集計するリアクション集計ステップと、
プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさに応じて表示態様を変更する表示態様変更ステップと、
表示態様が変更された動画を配信する動画配信ステップと
プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさの比率に応じて、プレイヤまたはチームと関連づけた広告を表示する比率を変更し、配信すべき広告を更新する広告更新ステップとを含み、
前記動画配信ステップは、更新された広告とともに表示態様が変更された動画を配信することを特徴とする動画配信方法。
【請求項4】
動画の視聴者のリアクションを取得する視聴者リアクション取得ステップと、
視聴者のリアクションの大きさを視聴者が応援するプレイヤまたはチーム毎に集計するリアクション集計ステップと、
プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさに応じて表示態様を変更する表示態様変更ステップと、
表示態様が変更された動画を配信する動画配信ステップと
プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさの比率に応じて、プレイヤまたはチームと関連づけた広告を表示する比率を変更し、配信すべき広告を更新する広告更新ステップとをコンピュータに実行させ、
前記動画配信ステップは、更新された広告とともに表示態様が変更された動画を配信することを特徴とする動画配信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画配信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、世界中でエレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)が流行しており、様々なジャンルのビデオゲームの競技大会が開かれている。eスポーツの楽しみ方には、実際にゲームに参加してプレイする以外にも、通常のスポーツと同様にゲームに参加せずに他のプレイヤの競技を大会会場で観戦するという楽しみ方がある。また、インターネットの共有サイトの動画配信サービスなどによってeスポーツにおけるプレイヤの競技が配信される場合は、遠隔地にいる視聴者が動画配信サイトで対戦をライブで観戦することができる。
【0003】
特許文献1には、テレビ上、あるいはWeb上で放送されているスポーツやコンサートの視聴者が、リモコンやパソコン、携帯電話などの端末を用いて行ったリアクションをインターネットを通じてリアルタイムに収集し、同じくリアルタイムにイベント会場に歓声やグラフなどの形をとって反映させるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-339479公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
eスポーツの動画配信サイトにおいて、eスポーツの大会会場内の観客の様子を映すことにより、観客の盛り上がり具合を動画配信サイトの視聴者に伝えることができるが、視聴者の盛り上がり具合は動画配信サイト上に示すことはできないという課題があった。また、特許文献1のシステムでは、視聴者のリアクションをイベント会場に反映させることができるが、動画配信サイトには視聴者のリアクションの様子は示されない。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、観戦者のリアクションを反映させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の動画配信装置は、動画の視聴者のリアクションを取得する視聴者リアクション取得部と、視聴者のリアクションの大きさを視聴者が応援するプレイヤまたはチーム毎に集計するリアクション集計部と、プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさに応じて表示態様を変更する表示態様変更部と、表示態様が変更された動画を配信する動画配信部とを含む。
【0008】
会場の観客のリアクションを取得する観客リアクション取得部をさらに含み、前記リアクション集計部は、観客のリアクションの大きさを観客が応援するプレイヤまたはチーム毎に集計してもよい。
【0009】
前記表示態様変更部は、プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさに応じて、プレイヤまたはチームのキャラクタにエフェクトを与えてもよい。
【0010】
前記表示態様変更部は、プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさに応じて、プレイヤまたはチームの応援キャラクタの表示数を変えてもよい。
【0011】
本発明の別の態様は、動画配信方法である。この方法は、動画の視聴者のリアクションを取得する視聴者リアクション取得ステップと、視聴者のリアクションの大きさを視聴者が応援するプレイヤまたはチーム毎に集計するリアクション集計ステップと、プレイヤまたはチーム毎のリアクションの大きさに応じて表示態様を変更する表示態様変更ステップと、表示態様が変更された動画を配信する動画配信ステップとを含む。
【0012】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、観戦者のリアクションを反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係る動画配信装置の構成図である。
図2図1のリアクション記憶部に記憶されるリアクション値を説明する図である。
図3図1の動画配信装置による観戦者のリアクションを反映させたゲーム動画の配信手順を説明するフローチャートである。
図4】視聴者の端末に表示されるゲーム動画を例示する図である。
図5】視聴者の端末に表示されるゲーム動画と広告を例示する図である。
図6】視聴者の端末に表示されるゲーム動画を例示する図である。
図7】視聴者の端末に表示されるゲーム動画を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る動画配信装置100の構成図である。動画配信装置100は、観客リアクション取得部10、視聴者リアクション取得部20、リアクション記憶部30、リアクション集計部40、広告更新部50、広告記憶部60、処理部70、表示態様変更部80、および動画配信部90を含む。観客リアクション取得部10、視聴者リアクション取得部20、リアクション集計部40、広告更新部50、処理部70、表示態様変更部80、および動画配信部90は、ハードウェア資源とソフトウェア資源の協働、又はハードウェア資源のみにより実現できる。ハードウェア資源として、CPU、GPU、ROM、RAM、ASIC、FPGA、その他のLSIを利用できる。ソフトウェア資源としてオペレーティングシステム、ミドルウェア、アプリケーション等のプログラムを利用できる。また、リアクション記憶部30、広告記憶部60は、例えば、メモリ、HDD、SSDである。
【0016】
eスポーツなどの対戦型ゲームの観戦者には、ゲームの大会会場にいる観客と、ゲームの動画配信の視聴者が含まれる。観戦者は、対戦型ゲームのいずれのプレイヤまたはチームを応援するかを事前に登録する。
【0017】
観客リアクション取得部10は、対戦型ゲームの大会会場の観客のリアクションを取得する。観客のリアクションには、歓声、表情、ポーズなどが含まれる。観客リアクション取得部10は、観客のリアクションを数値化し、観客の応援するプレイヤまたはチームにリアクション値を対応づけてリアクション記憶部30に記憶する。
【0018】
視聴者リアクション取得部20は、対戦型ゲームの動画配信の視聴者のリアクションをネットワークを介して視聴者の端末から取得する。視聴者のリアクションには、歓声、コメント、「いいね」ボタンのクリックなどが含まれる。視聴者リアクション取得部20は、視聴者のリアクションを数値化し、視聴者の応援するプレイヤまたはチームにリアクション値を対応づけてリアクション記憶部30に記憶する。
【0019】
リアクション集計部40は、リアクション記憶部30に記憶されたリアクション値をプレイヤまたはチーム毎に集計する。観客と視聴者に分けてリアクション値をプレイヤまたはチーム毎に集計してもよく、観客と視聴者のリアクション値の合計をプレイヤまたはチーム毎に集計してもよい。
【0020】
図2は、リアクション記憶部30に記憶されるリアクション値を説明する図である。コメント数、「いいね」回数、歓声の大きさなどのリアクション値がプレイヤまたはチーム毎に集計されて記憶される。ここでは、プレイヤAとプレイヤBが対戦している場合を説明する。プレイヤA、プレイヤBのそれぞれに対応づけて、観客と視聴者を合わせた観戦者のコメント数、「いいね」回数、歓声の大きさの3つのリアクション値が保存されている。この例では、観客と視聴者のリアクション値を合算して記憶しているが、観客のリアクション値と視聴者のリアクション値を別々に記憶してもよい。
【0021】
リアクション集計部40は、プレイヤまたはチーム毎に集計されたリアクション値を広告更新部50および表示態様変更部80に供給する。
【0022】
広告記憶部60には、プレイヤまたはチーム毎にスポンサから用意された広告が記憶されている。広告更新部50は、リアクション集計部40から供給されたプレイヤまたはチーム毎のリアクション値に応じてスポンサの広告を表示する比率を変更し、配信すべき広告を更新する。具体的には、リアクション値が高いプレイヤまたはチームのスポンサ広告を増やし、リアクション値が低いプレイヤまたはチームのスポンサ広告を減らす。広告更新部50は、更新された広告を動画配信部90に供給する。
【0023】
処理部70は、対戦ゲームの進行に応じてプレイヤまたはチームのキャラクタの状態を更新して、ゲーム画面を描画し、表示態様変更部80に供給する。
【0024】
表示態様変更部80は、リアクション集計部40から供給されたプレイヤまたはチーム毎のリアクション値に応じてゲームの表示態様を変更する。具体的には、リアクション値が高いプレイヤまたはチームほど目立つようにゲームの背景、キャラクタなどの表示態様を変更したり、リアクション値が高いプレイヤまたはチームのキャラクタの視点を選択してゲーム画面の視点を切り替える。
【0025】
動画配信部90は、表示態様変更部80により表示態様が変更されたゲーム動画を、広告更新部50から供給された広告とともに、ネットワーク経由で視聴者の端末に配信する。
【0026】
図3は、動画配信装置100による観戦者のリアクションを反映させたゲーム動画の配信手順を説明するフローチャートである。
【0027】
ゲーム会場の観客およびゲーム配信動画の視聴者は自分が応援するプレイヤまたはチームを登録する(S10)。
【0028】
観客リアクション取得部10は、ゲーム会場の観客から対戦ゲームに対するリアクションを取得し、観客の応援するプレイヤまたはチームに対応づけてリアクションをリアクション記憶部30に記憶する(S20)。
【0029】
視聴者リアクション取得部20は、ゲーム配信動画の視聴者から対戦ゲームに対するリアクションを取得し、視聴者の応援するプレイヤまたはチームに対応づけてリアクションをリアクション記憶部30に記憶する(S30)。
【0030】
リアクション集計部40は、対戦ゲームのプレイヤまたはチーム毎にリアクションを集計し、広告更新部50および表示態様変更部80に通知する(S40)。
【0031】
表示態様変更部80は、観戦者のリアクションが高いプレイヤまたはチームほど強調されるようにゲームの表示態様を変更する(S50)。
【0032】
広告更新部50は、観戦者のリアクションが高いプレイヤまたはチームほどスポンサ広告を増やすように配信される広告を更新する(S60)。
【0033】
動画配信部90は、広告更新部50により更新された広告とともに、表示態様変更部80により表示態様が変更されたゲーム動画を配信する(S70)。
【0034】
図4は、視聴者の端末に表示されるゲーム動画を例示する図である。この例では、動画配信サイトにおいて観客や視聴者の盛り上がりに応じて画面の背景が変更される。
【0035】
ゲーム動画200にはプレイヤAのキャラクタ210A、プレイヤBのキャラクタ210Bが描画されている。コメント欄230には、各プレイヤを応援する視聴者のコメントが表示される。コメント欄230は、視聴者が応援するプレイヤまたはチームがわかるように視覚的に区別される。たとえば、プレイヤまたはチームの色を決めておき、コメント欄をプレイヤまたはチームの色で色分けする。これにより、いずれのプレイヤまたはチームのコメントが多いかが視覚的にわかる。この図では、プレイヤAを応援する視聴者のコメントにはハッチングが付されている。
【0036】
画面の下部には、プレイヤAの応援団240AとプレイヤBの応援団240Bが表示される。応援団は、プレイヤまたはチームのマスコットキャラクタなどである。プレイヤAの応援団240Aの人数とプレイヤBの応援団240Bの人数の比率は、プレイヤAを応援する視聴者のコメント数とプレイヤBを応援する視聴者のコメント数の比率を反映したものになる。プレイヤまたはチームが3以上の場合も同様に、3以上のプレイヤまたはチームのコメント数の比率に応じて、3以上のプレイヤまたはチームの応援団の人数比を決めればよい。
【0037】
ここでは、プレイヤAを応援する視聴者のコメント数がプレイヤBを応援する視聴者のコメント数よりも多いため、プレイヤAの応援団240Aの人数がプレイヤBの応援団240Bの人数よりも多い。プレイヤAの応援団240Aは右方向に進行し、プレイヤBの応援団240Bは左方向に進行するが、押し相撲のように優勢であるプレイヤAの応援団240Aが劣勢であるプレイヤBの応援団240Bを画面端に押し出す。
【0038】
これにより、各プレイヤまたはチームの総コメント数、すなわち試合開始から現在までの各チームのコメント数の合計により、各プレイヤまたはチームのマスコットキャラクタが戦うような演出を行うことができる。このような演出により、配信サイト内でいずれのプレイヤまたはチームが盛り上がっているのかを視覚的に知ることができる。
【0039】
ここでは、各プレイヤまたはチームを応援する視聴者が端末で入力するコメント数の比率に応じて各プレイヤまたはチームの応援団の人数の比率を変化させたが、視聴者が端末で入力する「いいね」などの評価数の比率に応じて各プレイヤまたはチームの応援団の人数の比率を変化させてもよい。さらに、ゲームの会場で行われている試合については視聴者のリアクションだけでなく、会場の観客の歓声の大きさをプレイヤまたはチーム毎に加味して、応援団の人数の比率を変化させてもよい。たとえば、各チームの客席から聞こえる声量に応じて各プレイヤまたはチームの盛り上がりを判断することができる。
【0040】
図5は、視聴者の端末に表示されるゲーム動画と広告を例示する図である。画面下部には広告A-1、広告A-2、広告B-1、広告A-3、広告B-2、広告A-4、広告A-5、広告B-3が表示されている。広告A-1~A-5はプレイヤAのスポンサの広告であり、広告B-1~B-3はプレイヤBのスポンサの広告である。
【0041】
配信サイトにて各プレイヤまたはチームのスポンサによる広告表示が行われるが、プレイヤまたはチーム毎の視聴者のコメント数や会場内の観客の歓声の大きさに基づいて、盛り上がっているプレイヤまたはチームのスポンサの広告表示の機会を増やす。ここでは、プレイヤAを応援する視聴者のコメント数がプレイヤBを応援する視聴者のコメント数よりも多いため、プレイヤAのスポンサの広告がプレイヤBのスポンサの広告よりも多く表示されている。
【0042】
盛り上がりが一定の基準を超えたとき、たとえば、1分以内に1000コメント以上になった場合に、スポンサ広告の表示を更新するようにしてもよい。
【0043】
試合中は盛り上がっているプレイヤまたはチームの広告ほど多く表示するが、最終的に勝敗が決まると、勝利したプレイヤまたはチームの広告をより多く表示してもよい。
【0044】
図5では、ゲームのプレイヤが二人の場合を説明したが、プレイヤまたはチームが3以上の場合も同様に、3以上のプレイヤまたはチームの盛り上がりに応じて、3以上のプレイヤまたはチームのスポンサ広告が表示される比率を決めればよい。
【0045】
ここでは、画面下部にスポンサ広告を表示したが、ゲーム動画200の各プレイヤまたはチームのキャラクタが来ている服にスポンサ広告を表示してもよい。この場合、視聴者や観客の盛り上がりに応じて、優勢であるプレイヤまたはチームのキャラクタのスポンサ広告を表示したり、頻繁に更新されるようにしてもよい。盛り上がっていないプレイヤまたはチームのキャラクタにはスポンサ広告が表示されないようにしてもよい。
【0046】
図6は、視聴者の端末に表示されるゲーム動画を例示する図である。この例では、視聴者や観客の盛り上がりに応じて、優勢であるプレイヤまたはチームのキャラクタにエフェクトを与える。ここでは、プレイヤAのキャラクタ210Aがオーラ220を纏う演出を一例として示している。視聴者のコメントや会場の観客の歓声がゲーム上に表現されることでプレイヤは観戦者から応援されていることをゲーム上で知ることができる。また、視聴者は配信サイトにおいてゲームのキャラクタにエフェクトを与えることができるため、視聴者同士の一体感、視聴者とプレイヤ間の一体感を味わうことができる。歓声やコメントに応じてゲームに影響を与えることにより、視聴者もゲームの単なる傍観者ではなくなり、ゲームに参加することでプレイヤとの一体感が高まる。
【0047】
図7は、視聴者の端末に表示されるゲーム動画を例示する図である。この例では、盛り上がっているプレイヤまたはチームのキャラクタの視点でゲーム動画が描画されている。ここでは、プレイヤAを応援する視聴者のコメント数がプレイヤBを応援する視聴者のコメント数より多いため、ゲーム動画は、プレイヤAのキャラクタ210Aから見た視点でゲーム動画が描画されている。このように盛り上がっているプレイヤまたはチームの視点に切り替えてゲーム動画を見ることができるため、視聴者や観客とプレイヤの一体感を高めることができる。
【0048】
以上の通り、本実施の形態ではゲーム動画について説明したがこれに限定されない。プレイヤ又はチームが存在する動画であればよく、野球やサッカーなどのスポーツにおいても適用可能である。
【0049】
以上説明した動画配信装置100の各種の処理は、CPUやメモリ等のハードウェアを用いた装置として実現することができるのは勿論のこと、ROM(リード・オンリ・メモリ)やフラッシュメモリ等に記憶されているファームウェアや、コンピュータ等のソフトウェアによっても実現することができる。そのファームウェアプログラム、ソフトウェアプログラムをコンピュータ等で読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも、有線あるいは無線のネットワークを通してサーバと送受信することも、地上波あるいは衛星ディジタル放送のデータ放送として送受信することも可能である。
【0050】
以上述べたように、本発明の実施の形態によれば、配信サイトで対戦ゲームを観戦する視聴者の盛り上がりを示す演出をゲームに対して行うことにより、視覚的に盛り上がりが視聴者に伝わり、視聴者同士の一体感が高まる。また、観客と視聴者を含む観戦者の盛り上がりをゲーム画面に反映させることにより、プレイヤに観戦者の盛り上がりが伝わり、観戦者とプレイヤの一体感を高めることができる。
【0051】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0052】
10 観客リアクション取得部、 20 視聴者リアクション取得部、 30 リアクション記憶部、 40 リアクション集計部、 50 広告更新部、 60 広告記憶部、 70 処理部、 80 表示態様変更部、 90 動画配信部、 100 動画配信装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7