IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 沖電気工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-現金処理装置および現金処理システム 図1
  • 特許-現金処理装置および現金処理システム 図2
  • 特許-現金処理装置および現金処理システム 図3
  • 特許-現金処理装置および現金処理システム 図4
  • 特許-現金処理装置および現金処理システム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】現金処理装置および現金処理システム
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/20 20190101AFI20240723BHJP
【FI】
G07D11/20
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020189157
(22)【出願日】2020-11-13
(65)【公開番号】P2022078467
(43)【公開日】2022-05-25
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】政本 隆志
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-162063(JP,A)
【文献】特開2000-020789(JP,A)
【文献】特開2019-144662(JP,A)
【文献】特開2017-211796(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 11/00 - 11/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現金の入金を受け付ける入金口と、
前記現金を計数する計数部と、
前記計数された現金を一時的に保留する一時保留部と、
前記現金を収納する収納部と、
前記現金を出金する出金口と、
前記入金口に投入された前記現金を、前記計数部に搬送して計数し、前記一時保留部の最大容量を超える現金は前記出金口に搬送して返却し、前記一時保留部に保留した現金を前記収納部に搬送して収納した後、前記入金口から再度投入された現金を前記計数部に搬送し、一取引として継続して前記計数部により計数する制御を行う制御部と、
を備え
前記制御部は、前記一時保留部に保留された現金を前記収納部に搬送して収納した後に、入金取引がキャンセルされた場合、前記収納した金額分の現金を前記収納部から前記出金口に搬送して返却する制御を行う、
現金処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、投入時と異なる金種を含む現金にて返却する、請求項に記載の現金処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記収納した金額分の現金を最小枚数で返却する制御を行う、請求項またはに記載の現金処理装置。
【請求項4】
前記現金処理装置は、前記現金処理装置の有高を管理する制御装置と通信接続する通信部をさらに備え、
前記制御部は、入金取引が行われた結果として、一取引内で前記収納部に収納した現金の合計金額および合計金種枚数を含む情報を、前記制御装置に送信する制御を行う、請求項のいずれか1項に記載の現金処理装置。
【請求項5】
前記現金処理装置は、前記現金処理装置の有高を管理する制御装置と通信接続する通信部をさらに備え、
前記制御部は、入金取引がキャンセルされた結果として、一取引内で前記収納部に収納した現金の合計金額および合計金種枚数と、キャンセルにより前記収納部から返却した現金の金種枚数を含む情報を、前記制御装置に送信する制御を行う、請求項のいずれか1項に記載の現金処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記一時保留部の最大容量を超える現金を前記出金口に搬送して返却した後、追加入金が選択された場合、前記一時保留部に保留した現金を前記収納部に搬送して収納する一方、前記入金口を開閉するシャッターをオープンする制御を行う、請求項1~のいずれか1項に記載の現金処理装置。
【請求項7】
前記現金処理装置は、表示部をさらに備え、
前記制御部は、前記計数部により計数した金額が、入力された取引金額より少ない場合、前記表示部に追加入金を促す表示を行う、請求項1~のいずれか1項に記載の現金処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記計数部により計数した金額が、入力された取引金額より多い場合、前記収納部から釣銭を返却する制御を行う、請求項1~のいずれか1項に記載の現金処理装置。
【請求項9】
前記現金は紙幣であって、
前記入金口および前記出金口は1つの入出金口により形成される、請求項1~のいずれか1項に記載の現金処理装置。
【請求項10】
現金処理装置と、前記現金処理装置の有高を管理する制御装置と、を備え、
前記現金処理装置は、
前記制御装置と通信接続する通信部と、
現金の入金を受け付ける入金口と、
前記現金を計数する計数部と、
前記計数された現金を一時的に保留する一時保留部と、
前記現金を収納する収納部と、
前記現金を出金する出金口と、
前記入金口に投入された前記現金を、前記計数部に搬送して計数し、前記一時保留部の最大容量を超える現金は前記出金口に搬送して返却し、前記一時保留部に保留した現金を前記収納部に搬送して収納した後、前記入金口から再度投入された現金を前記計数部に搬送し、一取引として継続して前記計数部により計数する制御を行う制御部と、を有し、
前記制御部は、前記一時保留部に保留された現金を前記収納部に搬送して収納した後に入金取引がキャンセルされ、前記収納した金額分の現金を前記収納部から前記出金口に搬送して返却した場合、入金取引がキャンセルされた結果として、一取引内で前記収納部に収納した現金の合計金額および合計金種別枚数と、前記キャンセルにより前記収納部から返却した現金の金種別枚数を含む情報を、前記制御装置に送信する制御を行う、
現金処理システム。
【請求項11】
前記制御部は、入金取引が行われた結果として、一取引内で前記収納部に収納した現金の合計金額および合計金種枚数を含む情報を、前記制御装置に送信する制御を行う、請求項10に記載の現金処理システム。
【請求項12】
前記制御部は、予め入力された入金取引に関する情報を前記制御装置から取得する制御を行う、請求項10または11に記載の現金処理システム。
【請求項13】
前記制御装置は、顧客が顧客操作端末を用いて入力した入金取引に関する情報を前記顧客操作端末から取得し、前記現金処理装置からの要求に応じて前記現金処理装置に送信する制御を行う、請求項12に記載の現金処理システム。
【請求項14】
前記制御部の制御は、前記制御装置からの指示により行われる、請求項10~13のいずれか1項に記載の現金処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現金処理装置および現金処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金融機関や、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の小売店、商業施設等に、現金の入金および出金を取り扱う現金処理装置が設置されている。現金処理装置は、現金を入金する入金取引、および現金を出金する出金取引などを実行する。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、預金取引限度額を超える枚数分の紙幣を一旦操作者に返金し、再入金を促して再入金を行えるようにすることで、預金取引限度額をオーバーする取引であっても、通帳またはカードの取引媒体の挿入、返却、受取が一回で済み、取引における処理時間が短縮できる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭59-168596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、現金処理装置には、入金された現金を一時的に保留する一時保留部が設けられている場合があるが、一時保留部の最大容量を超える入金取引を行うことは困難であった。また、上記特許文献1では、一時保留部の取り扱いについて特に言及されていない。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、一時保留部の最大容量を超える現金の入金取引を行うことが可能な、新規かつ改良された現金処理装置および現金処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、現金の入金を受け付ける入金口と、前記現金を計数する計数部と、前記計数された現金を一時的に保留する一時保留部と、前記現金を収納する収納部と、前記現金を出金する出金口と、前記入金口に投入された前記現金を、前記計数部に搬送して計数し、前記一時保留部の最大容量を超える現金は前記出金口に搬送して返却し、前記一時保留部に保留した現金を前記収納部に搬送して収納した後、前記入金口から再度投入された現金を前記計数部に搬送し、一取引として継続して前記計数部により計数する制御を行う制御部と、を備え、前記制御部は、前記一時保留部に保留された現金を前記収納部に搬送して収納した後に、入金取引がキャンセルされた場合、前記収納した金額分の現金を前記収納部から前記出金口に搬送して返却する制御を行う、現金処理装置が提供される。
【0009】
前記制御部は、投入時と異なる金種を含む現金にて返却してもよい。
【0010】
前記制御部は、前記収納した金額分の現金を最小枚数で返却する制御を行ってもよい。
【0011】
前記現金処理装置は、前記現金処理装置の有高を管理する制御装置と通信接続する通信部をさらに備え、前記制御部は、入金取引が行われた結果として、一取引内で前記収納部に収納した現金の合計金額および合計金種枚数を含む情報を、前記制御装置に送信する制御を行ってもよい。
【0012】
前記現金処理装置は、前記現金処理装置の有高を管理する制御装置と通信接続する通信部をさらに備え、前記制御部は、入金取引がキャンセルされた結果として、一取引内で前記収納部に収納した現金の合計金額および合計金種枚数と、キャンセルにより前記収納部から返却した現金の金種枚数を含む情報を、前記制御装置に送信する制御を行ってもよい。
【0013】
前記制御部は、前記一時保留部の最大容量を超える現金を前記出金口に搬送して返却した後、追加入金が選択された場合、前記一時保留部に保留した現金を前記収納部に搬送して収納する一方、前記入金口を開閉するシャッターをオープンする制御を行ってもよい。
【0014】
前記現金処理装置は、表示部をさらに備え、前記制御部は、前記計数部により計数した金額が、入力された取引金額より少ない場合、前記表示部に追加入金を促す表示を行ってもよい。
【0015】
前記制御部は、前記計数部により計数した金額が、入力された取引金額より多い場合、前記収納部から釣銭を返却する制御を行ってもよい。
【0016】
前記現金は紙幣であって、前記入金口および前記出金口は1つの入出金口により形成されてもよい。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の他の観点によれば、現金処理装置と、前記現金処理装置の有高を管理する制御装置と、を備え、前記現金処理装置は、前記制御装置と通信接続する通信部と、現金の入金を受け付ける入金口と、前記現金を計数する計数部と、前記計数された現金を一時的に保留する一時保留部と、前記現金を収納する収納部と、前記現金を出金する出金口と、前記入金口に投入された前記現金を、前記計数部に搬送して計数し、前記一時保留部の最大容量を超える現金は前記出金口に搬送して返却し、前記一時保留部に保留した現金を前記収納部に搬送して収納した後、前記入金口から再度投入された現金を前記計数部に搬送し、一取引として継続して前記計数部により計数する制御を行う制御部と、を有し、前記制御部は、前記一時保留部に保留された現金を前記収納部に搬送して収納した後に入金取引がキャンセルされ、前記収納した金額分の現金を前記収納部から前記出金口に搬送して返却した場合、入金取引がキャンセルされた結果として、一取引内で前記収納部に収納した現金の合計金額および合計金種別枚数と、前記キャンセルにより前記収納部から返却した現金の金種別枚数を含む情報を、前記制御装置に送信する制御を行う、現金処理システムが提供される。
【0018】
前記制御部は、入金取引が行われた結果として、一取引内で前記収納部に収納した現金の合計金額および合計金種枚数を含む情報を、前記制御装置に送信する制御を行ってもよい。
【0020】
前記制御部は、予め入力された入金取引に関する情報を前記制御装置から取得する制御を行ってもよい。
【0021】
前記制御装置は、顧客が顧客操作端末を用いて入力した入金取引に関する情報を前記顧客操作端末から取得し、前記現金処理装置からの要求に応じて前記現金処理装置に送信する制御を行ってもよい。
前記制御部の制御は、前記制御装置からの指示により行われてもよい。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば、一時保留部の最大容量を超える現金の入金取引を行うことを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態による現金処理システムの一例について説明する図である。
図2】本発明の実施形態による現金処理装置の内部構造の一例を示す概略側面図である。
図3】本実施形態による現金処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】本実施形態の第1の実施例による入金取引の動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5】本実施形態の第2の実施例による入金取引の動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0025】
<1.概要>
本発明の実施形態は、主に、現金処理装置への入金取引に関する。以下では、本実施形態による現金処理装置を含むシステムの一例について説明した後に、構成および動作処理について詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態による現金処理システムの一例について説明する図である。本実施形態による現金処理システムは、例えば図1に示すように、金融機関の店舗等に設置される現金処理装置1と、顧客が操作する顧客操作端末2と、各装置に対して動作の指示を行う制御サーバ3と、金融機関のホストコンピュータである勘定サーバ4と、を含む。本実施形態では、一例として顧客が操作するセルフ型現金処理装置を用いる。
【0027】
顧客操作端末2は、例えば金融機関の店舗等の店頭に設置されたカウンター7に載置される。顧客操作端末2は、通信網5を介して制御サーバ3と通信接続し得る。また、顧客操作端末2は、表示部および操作入力部を有する。顧客操作端末2は、例えばタブレット端末やスマートフォン、ノートPC、デスクトップ型PC等により実現され得る。顧客は、顧客操作端末2を操作して取引内容を入力する。取引内容には、入金または出金取引の指定、入金額または出金額、顧客の氏名、顧客の口座番号等が含まれる。出金取引の場合、顧客は出金する金種枚数も指定し得る。なお金融機関の店員は、カウンター7の付近に待機して顧客による顧客操作端末2の操作をアシストしてもよい。顧客操作端末2は、入力された取引内容の情報を、通信網5を介して制御サーバ3に送信する。また、顧客操作端末2は、入力された取引内容を示す取引番号を、カウンター7に載置され顧客操作端末2と通信接続されたプリンター6から印字出力する制御を行う。取引番号は、顧客操作端末2で割り振ってもよいし、制御サーバ3が取引内容を受け付けた際に割り振ってもよい。また、取引番号の印字は、取引番号の英数字をそのまま印字してもよいし、取引番号を示すバーコードや二次元コード(QRコード(登録商標))を印字出力してもよい。顧客は、プリンター6から印字出力されたレシートを受け取って現金処理装置1の場所まで移動し、当該レシートを現金処理装置1に読み取らせることで、顧客操作端末2で入力した取引を開始し得る。なお、ここでは一例として取引番号をレシート(紙媒体)に印字出力する旨を説明したが、これに限定されず、例えば所定のICカードに取引番号の情報を書き込んで排出してもよいし、顧客が携帯する個人端末(スマートフォン等)に取引番号を示す情報の表示画面情報を送信してもよい。
【0028】
現金処理装置1は、ここでは顧客が操作するセルフ型現金処理装置を想定する。現金処理装置1は、紙幣の入出金を行う紙幣処理部140と、硬貨の入出金をおこなう硬貨処理部150を有する。また、図1に示すように、現金処理装置1の上面には、操作入力および表示の機能を有する操作表示部110と、レシートに印字されたバーコードやQRコードを光学的に読み取る読取部120が設けられる。現金処理装置1は、読み取った取引番号を制御サーバ3に問い合わせ、対応する取引内容の情報を制御サーバ3から取得する。また、図1に示すように、現金処理装置1の紙幣処理部140には、紙幣の入金および出金を行う紙幣入出金口11が設けられ、硬貨処理部150には、硬貨の入金を行う硬貨投入口19と、入金取引の取消しにより硬貨を返却する硬貨返却箱22と、硬貨の出金を行う硬貨出金箱24が設けられる。現金処理装置1の詳細な構成については、図2および図3を参照して後述する。
【0029】
なお図1に示す例では1つの現金処理装置1を図示しているが、これに限定されず、店頭に複数の現金処理装置1が設置されていてもよい。
【0030】
制御サーバ3は、金融機関の各店舗に設けられた顧客操作端末2および現金処理装置1と通信網5を介して通信接続する。また、制御サーバ3は、金融機関のホストコンピュータである勘定サーバ4とも通信接続する。制御サーバ3は、通信接続する各装置に対して動作の指示を行い得る。例えば制御サーバ3は、顧客操作端末2から受信した取引内容を記憶し、現金処理装置1からの問い合わせに応じて、当該取引内容を実行するよう指示する。また、制御サーバ3は、現金処理装置1から受信した取引結果の情報に基づいて、現金処理装置1の有高の管理を行う。また、制御サーバ3は、取引結果の情報を勘定サーバ4に通知する。また、制御サーバ3は、取引内容の受け付け時など、必要に応じて顧客情報を勘定サーバ4から取得し得る。
【0031】
勘定サーバ4は、顧客の個人情報(氏名、ID、電話番号、住所、口座番号、取引履歴、勤務先、家族構成等)の管理や、各店舗の情報(現金処理装置1の有高を含む)の管理等を行う。
【0032】
以上、本実施形態による現金処理システムの大まかな構成について説明した。続いて、現金処理システムに含まれる現金処理装置1について説明する。
【0033】
(1-1.現金処理装置1について)
現金処理装置1は、金融機関の店舗等に設置され、本実施形態では顧客が操作するセルフ型現金処理装置を想定する。なお、現金処理装置1はセルフ型現金処理装置に限定されず、金融機関の店舗の店員や、小売店等の従業員に利用される現金処理装置であってもよい。
【0034】
現金処理装置1は、現金を入金する入金取引、現金を出金する出金取引、装置から現金を回収する回収取引、現金を装置に補充する補充取引等を行い得る。また、現金処理装置1は、装置内の有高(金額および金種別枚数)を集計し得る。また、現金処理装置1は、入金取引や出金取引に関する情報(取引内容)を装置内の記憶部に記憶し得る。具体的には、現金処理装置1は、入金および出金の金額、入出金した現金の金種枚数、顧客のID、および時刻等を記憶する。
【0035】
(1-2.現金処理装置1の内部構造について)
図2は、本発明の実施形態による現金処理装置1の内部構造の一例を示す概略側面図である。図2に示すように、現金処理装置1は、上面には、紙幣入出金口11、操作表示部110、読取部120、および硬貨投入口19が設けられ、内部に、紙幣処理部140および硬貨処理部150を有する。
【0036】
紙幣処理部140は、紙幣入出金口11、紙幣一時保留部12、紙幣鑑別部13、万券カセット14、五千券カセット15、千券カセット16、回収カセット17、およびリジェクト部18を有する。紙幣入出金口11は、紙幣を投入するための投入口(入金口)と、出金取引において紙幣を出金するための出金口と、入金された紙幣を返却したりするための返却口と、を兼ねている。紙幣一時保留部12は、入金計数時に一時的に紙幣を集積する。紙幣鑑別部13は、投入された紙幣の真偽、金種、正損等を鑑別する。紙幣鑑別部13は、投入された紙幣の計数を行う計数部でもある。また、図2には図示していないが、紙幣処理部140の内部には、紙幣を搬送する搬送路(搬送部)が設けられている。搬送部は、例えば紙幣入出金口11から入金された現金を紙幣鑑別部13に搬送したり、紙幣鑑別部13を通過した紙幣を紙幣一時保留部12に搬送する制御を行う。
【0037】
万券カセット14、五千券カセット15、および千券カセット16は、それぞれ万券、五千券、千券を収納しておく収納部であり、それぞれがいわゆるリサイクルカセット(還流庫)で構成されている。入金取引で正券と鑑別された紙幣は、リサイクルカセットに収納され、出金時にリサイクルカセットから出金される。また、現金処理装置1は、万券カセット14、五千券カセット15、千券カセット16の代わりに、現金処理装置1が取り扱うべき各種紙幣に対応したカセットを備えていてもよい。回収カセット17は、回収取引において、万券カセット14、五千券カセット15、および千券カセット16から紙幣を移動し、収納する収納部である。リジェクト部18は、入金取引時に紙幣一時保留部12からリサイクルカセットへ収納するときのリジェクト紙幣と、リサイクルカセットから出金するときのリジェクト紙幣と、回収取引時にリサイクルカセットから回収カセット17へ移動するときのリジェクト紙幣とを集積する。
【0038】
硬貨処理部150は、硬貨投入口19、硬貨鑑別部20、硬貨一時保留部21、硬貨返却箱22、出金ホッパ23、硬貨出金箱24、および硬貨回収庫25を有する。硬貨投入口19は、操作者が硬貨を入金するための投入口(入金口)である。硬貨鑑別部20は、投入された硬貨の画像データを読み取り、硬貨の真偽、金種、正損等の鑑別を行う。硬貨鑑別部20は、投入された硬貨の計数を行う計数部でもある。また、図2には図示していないが、硬貨処理部150の内部には、硬貨を搬送する搬送路(搬送部)が設けられている。搬送部は、例えば硬貨投入口19から入金された現金を硬貨鑑別部20に搬送したり、硬貨鑑別部20を通過した硬貨を硬貨一時保留部21に搬送する制御を行う。
【0039】
硬貨一時保留部21は、入金計数時に一時的に硬貨を集積する。硬貨返却箱22は、入金取引の取消しにより硬貨を返却する(出金口の一例)。また、出金ホッパ23は、硬貨を収納する。硬貨出金箱24は、出金取引において顧客に硬貨を出金するための硬貨出金口である(出金口の一例)。また、入金取引で正常と識別された硬貨は、出金ホッパ23に収納され、出金時に出金ホッパ23から出金される。硬貨回収庫25は、現金回収時に出金ホッパ23から硬貨を移動し、収納する。なお、硬貨の返却や出金を、硬貨投入口19で行うようにしてもよい(この場合、硬貨投入口19は硬貨入出金口とも称される)。
【0040】
なお、万券カセット14、五千券カセット15、千券カセット16、回収カセット17、出金ホッパ23および硬貨回収庫25は、セキュリティ性を高めるために、鍵を備えていてもよい。また、現金処理装置1には、紙幣処理部140にアクセスする為の扉と、硬貨処理部150にアクセスする為の扉とが設けられ、それぞれ各扉を開けるための鍵(扉鍵)が設けられていてもよい(いずれも不図示)。
【0041】
また、図2に示す現金の入出金口の配置は一例であって、本実施形態はこれに限定されない。
【0042】
(1-3.現金処理装置1の機能構成)
図3は、本実施形態による現金処理装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、現金処理装置1は、制御部100、操作表示部110、読取部120、通信部130、紙幣処理部140、硬貨処理部150、および記憶部160を有する。
【0043】
制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等を中心に構成されており、現金処理装置1の各機能部を制御して、各種の取引を実行する。また、制御部100は、取引結果の情報を制御サーバ3に送信する制御を行う。また、制御部100は、読取部120で読み取った取引番号を制御サーバ3に問い合わせて取引内容の情報を取得する制御を行う。
【0044】
操作表示部110は、操作の誘導画面を表示する表示部および顧客が操作入力を行うための入力部としての機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、入力部としての機能は例えばタッチパネルにより実現される。なお、図2および図3においては表示部および操作入力部の機能が現金処理装置1において一体的に構成される例を示しているが、表示部および操作入力部の機能は分離して構成されてもよい。
【0045】
読取部120は、一次元バーコードやQRコード(登録商標)といった符号化された情報を光学的に読み取る機能を有する。読取部120は、例えばカメラやバーコードリーダにより実現されてもよい。また、取引番号の読み取りをICカードから行う場合、読取部120はカードリーダにより実現されてもよい。
【0046】
通信部130は、例えば専用網(LANなど)を介して、上位PCとデータの送受信を行い得る。例えば通信部130は、制御サーバ3と通信接続し、取引内容の情報を受信したり、取引結果を送信したりする。通信部130が用いる通信方式は特に限定しないが、例えば有線はISDN回線、無線は3G(第3世代移動通信システム)、4G(第4世代移動通信システム)(LTE;Long Term Evolution)、5G(第5世代移動通信システム)を用いるようにしてもよい。
【0047】
紙幣処理部140は、紙幣入出金口11(図2参照)から投入された紙幣の入金処理および紙幣入出金口11への紙幣の出金処理を行う。硬貨処理部150は、硬貨投入口19から投入された硬貨の入金処理および硬貨出金箱24等への硬貨の出金処理を行う。
【0048】
記憶部160は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等から実現され、現金処理装置1の動作を制御するための制御プログラムや、現金処理装置1の取引時における入力データ、表示画面等を格納する。
【0049】
(1-4.入金取引について)
現金処理装置1では、入金取引において入金口(紙幣入出金口11、硬貨投入口19)から入金された現金が、鑑別部(紙幣鑑別部13、硬貨鑑別部20)を通って一時保留部(紙幣一時保留部12、硬貨一時保留部21)に保留される。また、鑑別部により現金の計数が行われる。
【0050】
ここで、現金処理装置1は、入金された現金を一時保留部に保留する一方、計数した金額を操作表示部110に表示し、顧客等の操作者による入金額の確認を受け付ける。現金処理装置1は、確認を受け付けると一時保留部の現金を収納部(リサイクルカセット、出金ホッパ23)に収納して入金取引を完了する。
【0051】
このような場合、一時保留部の最大容量を超える現金を入金することは困難であった。
【0052】
そこで、本実施形態では、一時保留部の最大容量を超える入金取引の場合、一時保留部の現金を収納部に収納して追加入金に備え、追加入金された現金を継続して計数し、追加入金分も含めて一取引として扱うことで、一時保留部の最大容量を超える現金の入金取引を実現する。
【0053】
<2.動作処理>
(2-1.第1の実施例)
図4は、本実施形態の第1の実施例による入金取引の動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0054】
図4に示すように、まず、現金処理装置1は、入金取引の情報を制御サーバ3から取得する(ステップS103)。具体的には、顧客が予め顧客操作端末2から入力した取引内容が制御サーバ3に蓄積されており、また、顧客が当該取引内容に対応する取引番号を現金処理装置1に読み取らせることで、現金処理装置1は取引番号を制御サーバ3に送信して取引内容を要求する。なお、かかる取引内容の取得方法は一例であって、本実施形態はこれに限定されず、例えば顧客または店員が現金処理装置1の操作表示部110から取引内容を直接入力してもよい。
【0055】
次に、現金処理装置1の制御部100は、現金投入口をオープンする制御を行う(ステップS106)。現金投入口とは、すなわち入金口であって、より具体的には、紙幣入出金口11または硬貨投入口19の少なくともいずれかである。紙幣の入金がある場合は紙幣入出金口11を開閉するシャッターをオープンし、硬貨の入金がある場合は硬貨鑑別部20を開閉するシャッターをオープンするようにしてもよい。
【0056】
次いで、顧客等の操作者による現金投入口への現金投入が行われると(ステップS109)、制御部100は、現金投入口をクローズする制御を行う(ステップS112)。
【0057】
次に、制御部100は、現金投入口に投入された現金を鑑別部に順次搬送して現金計数を開始する(ステップS115)。例えば制御部100は、紙幣入出金口11に投入された紙幣を一枚ずつ繰り出して紙幣鑑別部13に順次搬送する。そして、制御部100は、紙幣鑑別部13を通過した紙幣を紙幣一時保留部12に搬送する。
【0058】
次いで、一時保留部(紙幣一時保留部12、硬貨一時保留部21)が最大容量(フル)となった場合(ステップS118/Yes)、制御部100は、最大容量を超える分の現金は一時保留部に搬送せず、出金口(紙幣入出金口11、硬貨返却箱22)から操作者に返却する。出金口(紙幣入出金口11、硬貨返却箱22)に搬送して操作者に返却する。具体的には、制御部100は、現金投入口(出金口)をオープンして(ステップS121)、現金を操作者に返却し(ステップS124)、現金投入口(出金口)をクローズする(ステップS127)。なお、入金口と出金口が同じ紙幣入出金口11の場合、制御部100は、紙幣入出金口11から1枚ずつ繰り出している途中で紙幣一時保留部12が最大容量を超えた際、繰り出しを中止すると共に、搬送路上(装置内)の紙幣(最大容量を超える分の紙幣)を、紙幣入出金口11に返却する制御を行う。また、一時保留部の最大容量に達したか否かは、一時保留部に設けられたセンサ(不図示)により検知してもよいし、鑑別部の計数結果に基づいて判断されてもよい。
【0059】
そして、制御部100は、入金された現金の計数を終了する(ステップS130)。具体的には、制御部100は、計数金額を記憶部160に記憶する。
【0060】
ここで、操作表示部110には、追加入金ボタンおよび確認ボタンと、計数金額が表示され、操作者は、一時保留部フルのため返却された現金を再投入するか否かを判断する。再投入する場合、操作者は「追加入金ボタン」を選択する。追加入金ボタンが選択された場合(ステップS133)、制御部100は、一時保留部に保留された現金を収納部(リサイクルカセット、出金ホッパ23)に搬送して収納する制御を行う(ステップS136)。この際、現金は再度順次鑑別部に搬送され、金種別に収納部に収納され得る。一時保留部の現金を収納部に搬送することで一時保留部が空となり、追加入金に備えることが可能となる。現金を収納部に収納後、制御部100は、取引を終了することなく、ステップS106に遷移する。以降、ステップS106~S130に示す処理を行って追加入金の受け入れ、計数を行う。制御部100は、現金の計数を引き続き一取引として継続して行い、追加入金分も合算して計数する。また、上記追加入金を繰り返す行うことも可能である。これにより、一時保留部の最大容量を超える入金が可能となる。
【0061】
続いて、操作者により「確認ボタン」が選択されると(ステップS139)、制御部100は、予め顧客操作端末2で入力された取引金額(入金額)が、鑑別部で実際に計数した入金額より少ないか否かを判断する(ステップS142)。
【0062】
次に、取引金額より入金額が少ない場合(ステップS142/Yes)、入金が足りないため、制御部100は、操作表示部110に、追加入金を促す表示を行う(ステップS145)。
【0063】
一方、取引金額より入金額が少なくない場合(ステップS142/No)、制御部100は、一時保留部に保留されている現金を収納部に収納する制御を行う(ステップS148)。例えば追加入金により一時保留部に保留された現金が収納部に収納される。
【0064】
次いで、制御部100は、予め顧客操作端末2で入力された取引金額(入金額)が、鑑別部で実際に計数した入金額より多いか否かを判断し(ステップS151)、多い場合は(ステップS151/Yes)、釣銭払い出しとして差額を収納部から出金口に払い出す制御を行う(ステップS154)。釣銭は最小の金種枚数で払い出されるため、入金時の現金とは異なる金種で払い出され得る。
【0065】
そして、制御部100は、入金取引の結果を制御サーバ3に送信する(ステップS157)。具体的には、入金額(追加入金額を含む合計金額)および金種別枚数(追加入金分を含む合計金種別枚数)を含む情報を入金取引の結果として制御サーバ3に送信する。なお、釣銭払い出しを行った場合は、釣銭払い出しの金額および払い出した現金の金種別枚数も含める。制御サーバ3は、入金取引の結果を勘定サーバ4に通知すると共に、入金取引の結果に基づいて現金処理装置1の有高(金額および金種枚数)を把握し得る。また、現金処理装置1の制御部100は、制御サーバ3への結果送信終了後、入金が完了した旨のメッセージを操作表示部110に表示して入金取引を終了する。
【0066】
以上により、一時保留部の最大容量を超える入金を、一時保留部の現金を収納部に収納して一時保留部を空にした上で追加入金させることで、一つの取引として実現することができる。これにより操作者は、複数回入金取引を行う必要や、再度カウンター7まで移動して顧客操作端末2から入金取引の入力を行う必要がなくなり、操作時間の短縮および操作負担の軽減によるサービスの向上、また、店舗の運用効率向上を実現することができる。
【0067】
(2-2.第2の実施例)
続いて、本実施形態の第2の実施例について説明する。第2の実施例は、上述した第1の実施例における入金取引の途中で入金取引がキャンセル(取り消し)された場合の動作処理について説明する。従来は取引が終了するまで一時保留部に現金が保留されるため、入金取引がキャンセルされた場合は一時保留部から出金口(紙幣入出金口11、硬貨返却箱22)に現金を返却することが可能であるが、本実施形態では取引終了前に現金が収納部に収納され得るため、現金収納後にキャンセルされた場合、従来の方法では現金を返却することが困難であった。そこで、本実施形態では、入金取引の中で収納部からの出金操作を行うことで、現金を返却することを可能とする。以下、図5を参照して具体的に説明する。
【0068】
図5は、本実施形態の第2の実施例による入金取引の動作処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5に示すステップS103~S154は、図4に示す同ステップと同様の処理であるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0069】
追加入金を行うため現金を一時保留部から収納部に収納した後にキャンセルされた場合の処理について説明する。入金取引のキャンセルは、例えば300万円の入金取引を顧客操作端末2から入力し、現金処理装置1において手持ちの現金を全て現金投入口に投入し、一時保留部の最大容量を超えた分の現金が返却されたため、追加入金を選択して追加入金しようとした際、手持ちの現金が足りないことに気付き、キャンセルすることが想定される。特に大量の現金を入金する場合、事前に手作業で枚数を計数して投入することは負担が大きく、現金処理装置1での計数結果を操作表示部110で目視して把握することが想定されるため、追加入金を行う際に現金が足りないことに気付く場合も想定される。また、その他の事情で入金をキャンセルする場合も想定される。
【0070】
具体的には、図5に示すように、「追加入金ボタン」が選択され(ステップS133)、一時保留部の現金が収納部を収納した後に(ステップS136)、「キャンセルボタン」が選択された場合(ステップS160)、制御部100は、収納部から現金投入口(紙幣入出金口11、硬貨投入口19)に現金を搬送する制御を行う(ステップS163)。次いで、制御部100は、現金投入口(紙幣入出金口11、硬貨投入口19)をオープンする制御を行い、操作者に現金を返却する(ステップS166)。この場合、制御部100は、収納部に収納された金額分の現金を最小の金種枚数で出金する出金動作を行うため、入金時の現金とは異なる金種で現金の返却を行うこととなる。すなわち、「キャンセルボタン」が選択された場合、入金時とは異なる金種を含む現金で返却され得る。
【0071】
次いで、現金が操作者に受け取られると制御部100は現金投入口をクローズする(ステップS169)。なお、操作者による現金の受け取り(操作者への現金の返却完了)は、例えば現金投入口に設けられたセンサにより検知され得る。
【0072】
そして、制御部100は、入金取引の結果を制御サーバ3に送信して取引を終了する(ステップS172)。入金取引がキャンセルされた場合も、制御部100は、入金取引がキャンセルされたことを制御サーバ3に送信する。具体的には、収納した金額(追加入金額を含む合計金額)および金種別枚数(追加入金分を含む合計金種別枚数)と、キャンセルによる返却時の金種枚数の情報を制御サーバ3に送信する。これにより、制御サーバ3は、現金処理装置1が保有する現金の金種枚数の変動を把握することができる。
【0073】
以上により、取引終了前に現金を一時保留部から収納部に収納する入金取引において、同取引の中で出金操作も行い得ることで、取引のキャンセルに対応することが可能となる。これにより、一時保留部を超える入金取引のキャンセルも柔軟に対応することができ、現金処理装置の利便性がさらに向上する。
【0074】
<3.まとめ>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属すると了解される。
【0075】
例えば、現金処理装置1は、顧客操作端末2において予め取引内容の入力を行って顧客が操作するセルフ型の現金処理装置に限定されず、ATM(Automatic Teller Machine)や、金融機関の店員や小売店の従業員が操作する現金処理装置であってもよい。また、現金処理装置1は、小売店等の売上金の入金や、釣銭準備金の出金を行う装置であってもよい。また、現金処理装置1は、店舗において金庫として用いられてもよい。また、現金処理装置1は、金融機関に限定されず、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の小売業、旅行代理店、レジャー施設、鉄道や航空等の旅客・インフラ業、医療機関、官公庁等、現金を取り扱うすべての業界において適用可能である。
【0076】
また、現金処理装置1は現金として紙幣および硬貨の両方を取り扱う旨を説明したが、紙幣および硬貨のどちらか一方を取り扱う装置であってもよい。
【0077】
また、現金処理装置1、顧客操作端末2、または制御サーバ3に内蔵されるCPU、ROM、およびRAM等のハードウェアに、現金処理装置1、顧客操作端末2、または制御サーバ3の機能を発揮させるための1以上のコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該1以上のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0078】
1 現金処理装置
100 制御部
110 操作表示部
120 読取部
130 通信部
140 紙幣処理部
11 紙幣入出金口
150 硬貨処理部
19 硬貨投入口
24 硬貨出金箱
160 記憶部
2 顧客操作端末
3 制御サーバ
図1
図2
図3
図4
図5