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特許7524759画像処理システム、画像処理装置、プログラム及び画像処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】画像処理システム、画像処理装置、プログラム及び画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240723BHJP
   G06Q 10/06 20230101ALI20240723BHJP
【FI】
H04N1/00 127Z
G06Q10/06
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2020214390
(22)【出願日】2020-12-24
(65)【公開番号】P2022100432
(43)【公開日】2022-07-06
【審査請求日】2023-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺元 啓介
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-353171(JP,A)
【文献】特開2012-114657(JP,A)
【文献】特開2018-056797(JP,A)
【文献】特開2000-354144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06Q 10/0633
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段と、
を備え
前記分割手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記履歴情報は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレート情報を含み、
前記分割手段は、前記テンプレート情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記分割手段は、前記原稿データを、前記テンプレート情報におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記分割手段は、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で前記第1整合条件を満たす部分が前記原稿データにあるか否かを最初に判定する、画像処理システム。
【請求項2】
前記テンプレートは、ドキュメントの様式に係る要素、及びドキュメントが記録された用紙に係る要素の少なくとも一方を含む、請求項に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記様式に係る要素には、ドキュメントのレイアウト、フォント、作成日、タイトル、ヘッダー、フッター、背景画像、ウォーターマーク及びロゴの少なくとも1つが含まれる、請求項に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記用紙に係る要素には、用紙の大きさ、向き、厚さ及び材質の少なくとも1つが含まれる、請求項又はに記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記分割手段は、前記原稿データを分割できなかった場合には、当該原稿データの分割位置の指定をユーザーから受け付け、指定された分割位置で前記原稿データを分割する、請求項1~のいずれか一項に記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当てる、請求項1~のいずれか一項に記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる、請求項に記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段を備え、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する、請求項に記載の画像処理システム。
【請求項9】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する、画像処理システム。
【請求項10】
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる、請求項7~9のいずれか一項に記載の画像処理システム。
【請求項11】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる、画像処理システム。
【請求項12】
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレート及び前記類似テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントデータに割り当てるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる、請求項10又は11に記載の画像処理システム。
【請求項13】
前記ワークフロー割当手段は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる、請求項1~12のいずれか一項に記載の画像処理システム。
【請求項14】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる、画像処理システム。
【請求項15】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段と、
を備え
前記分割手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記履歴情報は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレート情報を含み、
前記分割手段は、前記テンプレート情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記分割手段は、前記原稿データを、前記テンプレート情報におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記分割手段は、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で前記第1整合条件を満たす部分が前記原稿データにあるか否かを最初に判定する、画像処理装置。
【請求項16】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する、画像処理装置。
【請求項17】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる、画像処理装置。
【請求項18】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる、画像処理装置。
【請求項19】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターを、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段、
として機能させ
前記分割手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記履歴情報は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレート情報を含み、
前記分割手段は、前記テンプレート情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記分割手段は、前記原稿データを、前記テンプレート情報におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記分割手段は、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で前記第1整合条件を満たす部分が前記原稿データにあるか否かを最初に判定する、プログラム。
【請求項20】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターを、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段、
として機能させ、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する、プログラム。
【請求項21】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターを、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段、
として機能させ、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる、プログラム。
【請求項22】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターを、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段、
として機能させ、
前記ワークフロー割当手段は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる、プログラム。
【請求項23】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取ステップと、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割ステップと、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、
前記ワークフロー実行ステップにおいて実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定ステップと、
を含み、
前記分割ステップでは、前記ワークフロー実行ステップにおけるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記履歴情報は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレート情報を含み、
前記分割ステップでは、前記テンプレート情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記分割ステップでは、前記原稿データを、前記テンプレート情報におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記判定ステップにおいて、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記分割ステップでは、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で前記第1整合条件を満たす部分が前記原稿データにあるか否かを最初に判定する、画像処理方法。
【請求項24】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取ステップと、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割ステップと、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、
前記ワークフロー実行ステップにおいて実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定ステップと、
を含み、
前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー実行ステップにおけるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当ステップにおいてワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記判定ステップにおいて、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する、画像処理方法。
【請求項25】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取ステップと、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割ステップと、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、
を含み、
前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー実行ステップにおけるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当ステップにおいてワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記ワークフロー割当ステップでは、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる、画像処理方法。
【請求項26】
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取ステップと、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割ステップと、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、
を含み、
前記ワークフロー割当ステップでは、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる、画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理システム、画像処理装置、プログラム及び画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用紙に印刷されたドキュメントを読み取って電子化することが可能な画像処理システムがある。この画像処理システムは、ドキュメントを読み取ってドキュメントデータを生成し、当該ドキュメントデータに対して、OCR(optical character recognition)処理や指定フォルダへの振り分け処理といった所定の処理を含むワークフローを実行する。ドキュメントデータに割り当てられるワークフローは、通常、ユーザーにより指定されるが、近年では、ワークフローの割り当てを自動化する技術が提案されている。例えば特許文献1には、ドキュメントデータの特徴を解析し、その結果に応じてワークフローを自動的に割り当てて実行する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-219789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、複数のドキュメントを含む原稿束を電子化する場合には、ユーザーは、予め原稿束をドキュメントごとに分けた上でドキュメント単位で読み取らせる必要があり、手間が掛かるという課題がある。
【0005】
この発明の目的は、複数のドキュメントを含む原稿束を簡易かつ適切に電子化することができる画像処理システム、画像処理装置、プログラム及び画像処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の画像処理システムの発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段と、
を備え
前記分割手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記履歴情報は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレート情報を含み、
前記分割手段は、前記テンプレート情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記分割手段は、前記原稿データを、前記テンプレート情報におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記分割手段は、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で前記第1整合条件を満たす部分が前記原稿データにあるか否かを最初に判定する
【0009】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の画像処理システムにおいて、
前記テンプレートは、ドキュメントの様式に係る要素、及びドキュメントが記録された用紙に係る要素の少なくとも一方を含む。
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の画像処理システムにおいて、
前記様式に係る要素には、ドキュメントのレイアウト、フォント、作成日、タイトル、ヘッダー、フッター、背景画像、ウォーターマーク及びロゴの少なくとも1つが含まれる。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の画像処理システムにおいて、
前記用紙に係る要素には、用紙の大きさ、向き、厚さ及び材質の少なくとも1つが含まれる。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載の画像処理システムにおいて、
前記分割手段は、前記原稿データを分割できなかった場合には、当該原稿データの分割位置の指定をユーザーから受け付け、指定された分割位置で前記原稿データを分割する。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1~のいずれか一項に記載の画像処理システムにおいて、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当てる。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の画像処理システムにおいて、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる。
【0018】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の画像処理システムにおいて、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段を備え、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する。
上記目的を達成するため、請求項9に記載の画像処理システムの発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する。
【0019】
請求項10に記載の発明は、請求項7~9のいずれか一項に記載の画像処理システムにおいて、
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる。
上記目的を達成するため、請求項11に記載の画像処理システムの発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項10又は11に記載の画像処理システムにおいて、
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレート及び前記類似テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントデータに割り当てるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項1~12のいずれか一項に記載の画像処理システムにおいて、
前記ワークフロー割当手段は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる。
上記目的を達成するため、請求項14に記載の画像処理システムの発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる。
【0022】
また、上記目的を達成するため、請求項15に記載の画像処理装置の発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段と、
を備え
前記分割手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記履歴情報は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレート情報を含み、
前記分割手段は、前記テンプレート情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記分割手段は、前記原稿データを、前記テンプレート情報におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記分割手段は、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で前記第1整合条件を満たす部分が前記原稿データにあるか否かを最初に判定する
上記目的を達成するため、請求項16に記載の画像処理装置の発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する。
上記目的を達成するため、請求項17に記載の画像処理装置の発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる。
上記目的を達成するため、請求項18に記載の画像処理装置の発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段と、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段と、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、
を備え、
前記ワークフロー割当手段は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる。
【0023】
また、上記目的を達成するため、請求項19に記載のプログラムの発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターを、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段、
として機能させ
前記分割手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記履歴情報は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレート情報を含み、
前記分割手段は、前記テンプレート情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記分割手段は、前記原稿データを、前記テンプレート情報におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記分割手段は、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で前記第1整合条件を満たす部分が前記原稿データにあるか否かを最初に判定する
上記目的を達成するため、請求項20に記載の画像処理プログラムの発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターを、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段、
前記ワークフロー実行手段により実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定手段、
として機能させ、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記判定手段により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する。
上記目的を達成するため、請求項21に記載の画像処理プログラムの発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターを、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段、
として機能させ、
前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー実行手段によるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当手段がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当手段は、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記ワークフロー割当手段は、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる。
上記目的を達成するため、請求項22に記載の画像処理プログラムの発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取手段を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターを、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割手段、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行手段、
として機能させ、
前記ワークフロー割当手段は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる。
【0024】
また、上記目的を達成するため、請求項23に記載の画像処理方法の発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取ステップと、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割ステップと、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、
前記ワークフロー実行ステップにおいて実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定ステップと、
を含み、
前記分割ステップでは、前記ワークフロー実行ステップにおけるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記履歴情報は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレート情報を含み、
前記分割ステップでは、前記テンプレート情報に基づいて前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記分割ステップでは、前記原稿データを、前記テンプレート情報におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って前記原稿データを前記複数のドキュメントデータに分割し、
前記判定ステップにおいて、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記分割ステップでは、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で前記第1整合条件を満たす部分が前記原稿データにあるか否かを最初に判定する
上記目的を達成するため、請求項24に記載の画像処理方法の発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取ステップと、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割ステップと、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、
前記ワークフロー実行ステップにおいて実行された前記ワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する判定ステップと、
を含み、
前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー実行ステップにおけるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当ステップにおいてワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記判定ステップにおいて、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー管理情報において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、前記対象ドキュメントのテンプレートとが前記第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する。
上記目的を達成するため、請求項25に記載の画像処理方法の発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取ステップと、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割ステップと、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、
を含み、
前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー実行ステップにおけるワークフローの実行履歴に係る履歴情報に基づいてワークフローを割り当て、
前記履歴情報は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理情報を含み、
前記ワークフロー割当ステップにおいてワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータを対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、前記ワークフロー割当ステップでは、前記ワークフロー管理情報におけるテンプレートのうち前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、前記ワークフロー管理情報において前記整合テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当て、
前記ワークフロー割当ステップでは、前記整合テンプレートを特定できなかった場合には、前記対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートを前記ワークフロー管理情報から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを前記対象ドキュメントデータに割り当てる。
上記目的を達成するため、請求項26に記載の画像処理方法の発明は、
複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データを生成する読取ステップと、
前記原稿データを前記複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する分割ステップと、
前記複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、
前記ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、
を含み、
前記ワークフロー割当ステップでは、ドキュメントデータに割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを前記ドキュメントデータに割り当てる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、複数のドキュメントを含む原稿束を簡易かつ適切に電子化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】画像処理システムの構成を示す図である。
図2】画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図である。
図3】分割処理システムの主要な機能構成を示すブロック図である。
図4】テンプレートデータの内容例を示す図である。
図5】ワークフロー管理データの内容例を示す図である。
図6】ワークフロー管理システムの主要な機能構成を示すブロック図である。
図7】ドキュメントサーバーの主要な機能構成を示すブロック図である。
図8】スキャン処理の制御手順を示すフローチャートである。
図9】分割処理の制御内容を示すフローチャートである。
図10】分割処理の内容を説明する図である。
図11】更新後のテンプレートデータの内容例を示す図である。
図12】ワークフロー割当処理の制御内容を示すフローチャートである。
図13】更新後のワークフロー管理データの内容例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の画像処理システム、画像処理装置、プログラム及び画像処理方法に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
<画像処理システムの構成>
図1は、本発明の実施形態である画像処理システム1の構成を示す図である。
画像処理システム1は、画像形成装置10、分割処理システム20、ワークフロー管理システム30及びドキュメントサーバー40を備え、これらの各装置はネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0029】
画像形成装置10は、用紙に画像を形成(印刷)する機能、及び画像が形成された用紙を読み取ってデータ化する機能などを有する複合機(MFP:Multifunction Peripheral)である。以下では、画像形成装置10による読取対象の用紙を「原稿」と記す。
【0030】
分割処理システム20は、画像形成装置10が、複数のドキュメントを含む原稿束を読み取って原稿データを生成した場合に、当該原稿データを、複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する。ここで、1つのドキュメントは、1枚又は2枚以上の原稿からなる。
【0031】
ワークフロー管理システム30は、ドキュメントデータに割り当てられるワークフローを管理する。詳しくは、ワークフロー管理システム30は、分割処理システム20により生成された複数のドキュメントデータの各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てる。ワークフローの処理内容としては、例えば、OCR処理、パスワードロックを掛ける処理、ファイル名のリネーム処理、指定フォルダに振り分けて保存する処理などのうちの1つ、又は2つ以上を組み合わせたものが挙げられる。ただし、ワークフローの処理内容はこれらに限られない。
また、ワークフロー管理システム30は、ドキュメントデータに割り当てたワークフローを実行する。
【0032】
ドキュメントサーバー40は、ワークフローが実行されたドキュメントデータを受信して保存する。すなわち、本実施形態のワークフローでは、ドキュメントファイルの保存先としてドキュメントサーバー40内のフォルダが指定される。
【0033】
このように、画像処理システム1は、複数のドキュメントが混在した状態の原稿束が画像形成装置10に投入されると、この原稿束を読み取って、ドキュメントごとに分割されたドキュメントデータを生成する。また、各ドキュメントデータに対して適切なワークフローを割り当てて実行し、ドキュメントサーバー40に記憶させる。画像処理システム1は、これらの動作を、ユーザーによる指示を待たずに自動で行うことができる。ここで、ユーザーは、例えば画像形成装置10の操作者、又は画像処理システム1の管理者であるが、これらに限定されない。
以下では、画像処理システム1の各装置の詳細な構成について説明する。
【0034】
図2は、画像形成装置10の主要な機能構成を示すブロック図である。
画像形成装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、画像形成部14と、スキャナー部15(読取手段)と、操作表示部16などを備え、これらの各部はバス17により接続されている。
【0035】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)及びRAM(Random Access Memory)などを備えるプロセッサーであり、画像形成装置10の各部の動作を統括制御する。このうちCPUは、記憶部12に記憶されているプログラム121を読み出して実行し、各種演算処理を行う。RAMは、CPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
【0036】
記憶部12は、フラッシュメモリー、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性メモリー、及び/又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリーにより構成される。記憶部12には、スキャナー部15が生成した原稿データ60を始めとする各種データや、プログラム121等が記憶される。
【0037】
通信部13は、ネットワークNにより接続された他の装置やシステムと通信を行ってデータを送受信する。
【0038】
画像形成部14は、通信部13が受信した印刷ジョブ及び画像データに従って、電子写真方式で用紙に画像を形成する。詳しくは、画像形成部14は、帯電した筒状の感光体の外周面をレーザー光により露光して静電潜像を形成し、感光体の外周面にトナーを供給して静電潜像を現像し、感光体の外周面に形成されたトナー像を用紙に転写して定着させることで用紙に画像を形成する。ただし、画像形成部14は電子写真方式のものに限られず、インクジェット方式といった他の各種公知の方式のものを用いてもよい。
【0039】
スキャナー部15は、制御部11による制御下で原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データ60を生成し、記憶部12に記憶させる。詳しくは、スキャナー部15は、原稿束を載置する載置部と、原稿束の原稿を所定の搬送経路で1枚ずつ搬送する搬送部と、搬送される原稿に光を照射する光学系と、原稿での反射光の強度を検出する撮像素子などを備える。スキャナー部15は、撮像素子の検出結果に基づいて各原稿のビットマップデータを生成する。当該ビットマップデータは、所定のファイル形式(例えばPDF形式)に変換されて原稿データ60として記憶部12に記憶される。原稿データ60には、原稿束に含まれる各原稿のページデータが一繋がりとなった状態で含まれている。
【0040】
操作表示部16は、液晶ディスプレイ等の表示装置と、当該表示装置の画面に重ねられて配置されたタッチパネル、及び操作キー等の入力装置とを備える。操作表示部16は、表示装置において画像形成装置10の動作ステータスや処理結果等の各種表示を行い、また入力装置に対するユーザーの入力操作を操作信号に変換して制御部11に出力する。
【0041】
図3は、分割処理システム20の主要な機能構成を示すブロック図である。
分割処理システム20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23などを備え、これらの各部はバス24により接続されている。分割処理システム20は、操作表示部などをさらに備えていてもよい。
【0042】
制御部21は、CPU及びRAMなどを備えるプロセッサーであり、分割処理システム20の各部の動作を統括制御する。このうちCPUは、記憶部22に記憶されているプログラム221を読み出して実行し、各種演算処理を行う。RAMは、CPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
制御部21は、CPUがプログラム221に従って各種処理を実行することで、テンプレート管理部211、テキスト抽出部212、画像抽出部213及び分割部214(分割手段)として機能する。
【0043】
テンプレート管理部211は、テキスト抽出部212及び画像抽出部213による抽出結果等に基づいて、原稿データ60に含まれる各ドキュメントのテンプレートを特定する。また、テンプレートの特定結果に基づいて、テンプレートデータD1の内容を更新する。
テキスト抽出部212は、原稿データ60に対してOCR処理を行って、原稿データ60に含まれるテキストの情報を抽出する。
画像抽出部213は、原稿データ60の画像解析を行って、原稿データ60に含まれる画像の情報を抽出する。当該画像には、ドキュメントの背景画像、ウォーターマーク及びロゴ等も含まれる。
分割部214は、原稿データ60を複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割する。分割部214による原稿データ60の分割方法については後述する。
【0044】
記憶部22は、各種の不揮発性メモリー及び/又は揮発性メモリーにより構成される。記憶部22には、ワークフローの実行履歴に係る履歴データD(履歴情報)、及びプログラム221等が記憶される。履歴データDには、テンプレートデータD1(テンプレート情報)及びワークフロー管理データD2(ワークフロー管理情報)が含まれている。
【0045】
図4は、テンプレートデータD1の内容例を示す図である。
テンプレートデータD1は、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係る情報を含む。本明細書では、ワークフローが割り当てられて実行されたドキュメントデータに対応するドキュメントを「ワークフローに対応するドキュメント」と記す。
テンプレートは、ドキュメントの形式や外見を複数の要素によって表したものである。例えば、テンプレートは、ドキュメントの様式に係る要素、及びドキュメントが記録された用紙に係る要素の少なくとも一方を含む。このうち様式に係る要素には、ドキュメントのレイアウト、フォント、作成日、タイトル、ヘッダー、フッター、背景画像、ウォーターマーク及びロゴの少なくとも1つが含まれる。また、用紙に係る要素には、用紙の大きさ、向き、厚さ及び材質の少なくとも1つが含まれる。
【0046】
図4のテンプレートデータD1では、1つのデータ行が1つのテンプレートに対応している。各データ行は、「テンプレート」、「レイアウト」、「フォント」、「作成日」、「タイトル」、「ヘッダー」、「フッター」、「背景画像」、「用紙厚」、「用紙サイズ」、「印刷方向」、「対象ドキュメント」のデータ項目を有する。これらのデータ項目は例示であり、これらのうち一部を省略してもよいし、他のデータ項目が含まれていてもよい。
【0047】
「テンプレート」は、テンプレートを特定するための符号である。ここでは5桁の数字が用いられているが、これに限られない。
【0048】
「レイアウト」、「フォント」、「作成日」、「タイトル」、「ヘッダー」、「フッター」、「背景画像」は、ドキュメントの様式に係る要素を表す。また、「用紙厚」、「用紙サイズ」、「印刷方向」は、用紙に係る要素を表す。これらのうち「作成日」、「タイトル」は、テキスト抽出部212が原稿データ60をOCR処理することで取得された、ドキュメントの作成日を表すテキストデータ、及びドキュメントのタイトルを表すテキストデータである。その他の要素は、所定の符号(例えば、「レイアウト」について符号「L08」、「用紙厚」について符号「T1」等)によって表されている。図示略のテーブルデータを参照することで、各符号に対応するさらに詳細な内容が取得できるようになっていてもよい。ただし、これらのデータ項目のデータ形式は上記に例示したものに限られない。
【0049】
「対象ドキュメント」は、そのテンプレートが用いられていたドキュメントに対応するドキュメントデータのファイル名を表す。よって、テンプレートデータD1を参照することで、任意のドキュメントデータについて、ドキュメントのテンプレートを特定することができる。
【0050】
図5は、ワークフロー管理データD2の内容例を示す図である。
ワークフロー管理データD2は、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータに割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたデータである。
図5のワークフロー管理データD2では、1つのデータ行が1つのワークフローに対応している。各データ行は、「ID」、「実行ワークフロー」、「ステータス」、「対象ドキュメント」、「テンプレート」のデータ項目を有する。
【0051】
「ID」は、ワークフローの実行順序を表す符号である。ここでは数字が用いられているが、これに限られない。
【0052】
「実行ワークフロー」は、ドキュメントデータに割り当てられて実行された(又は実行される)ワークフローを表す符号である。図示略のテーブルデータを参照することで、各符号に対応するワークフローの詳細な処理内容が取得できるようになっていてもよい。
【0053】
「ステータス」は、ワークフローの実行状況を表す。
具体的には、「Completed」は、そのワークフローが完了していることを表す。
また、「Continuing」は、そのワークフローが完了しており、かつ、当該ワークフローに対応するドキュメントに後続部がある(すなわち、ドキュメントが未完である)ことを表している。以下では、後続部があるドキュメントを「中断ドキュメント」と記す。
また、「Executing」は、そのワークフローが実行中であることを表す。
また、「Wait」は、そのワークフローが実行待ちの状態であることを表す。
【0054】
「対象ドキュメント」は、そのワークフローが割り当てられているドキュメントデータのファイル名を表す。
【0055】
「テンプレート」は、当該ドキュメントデータに対応するドキュメントのテンプレートを表し、テンプレートデータD1の「テンプレート」の符号に対応する。
【0056】
図5のワークフロー管理データD2によれば、例えば「ID」が「1」のデータ行について、テンプレートが「00013」であるドキュメントデータ「aaaa.pdf」に対してワークフロー「WF01」が割り当てられて完了している、といった情報を取得することができる。
【0057】
図3の通信部23は、ネットワークNにより接続された他の装置やシステムと通信を行ってデータを送受信する。
【0058】
図6は、ワークフロー管理システム30の主要な機能構成を示すブロック図である。
ワークフロー管理システム30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33などを備え、これらの各部はバス34により接続されている。ワークフロー管理システム30は、操作表示部などをさらに備えていてもよい。
【0059】
制御部31は、CPU及びRAMなどを備えるプロセッサーであり、ワークフロー管理システム30の各部の動作を統括制御する。このうちCPUは、記憶部32に記憶されているプログラム321を読み出して実行し、各種演算処理を行う。RAMは、CPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
制御部31は、CPUがプログラム321に従って各種処理を実行することで、ワークフロー履歴管理部311、分割処理履歴管理部312、ワークフロー割当部313(ワークフロー割当手段)、ワークフロー実行部314(ワークフロー実行手段)、及び終了判定部315(判定手段)として機能する。
【0060】
ワークフロー履歴管理部311は、ワークフローの実行状況を管理し、ワークフローの進捗に応じてワークフロー管理データD2を更新する。
分割処理履歴管理部312は、分割処理システム20から受信したテンプレートデータD1に基づいて、分割処理システム20における原稿データ60の分割処理の履歴を管理する。
ワークフロー割当部313は、後述する方法で各ドキュメントデータにワークフローを割り当てる。
ワークフロー実行部314は、割り当てられたワークフローを実行する。
終了判定部315は、ワークフローが実行されたドキュメントデータの内容を解析し、ワークフローに対応するドキュメントに後続部があるか否かを判定する。
【0061】
記憶部32は、各種の不揮発性メモリー及び/又は揮発性メモリーにより構成される。記憶部32には、分割処理システム20の記憶部22に記憶されているものと同一の履歴データD(テンプレートデータD1及びワークフロー管理データD2)と、プログラム321などが記憶されている。
【0062】
通信部33は、ネットワークNにより接続された他の装置やシステムと通信を行ってデータを送受信する。
【0063】
図7は、ドキュメントサーバー40の主要な機能構成を示すブロック図である。
ドキュメントサーバー40は、制御部41と、記憶部42と、通信部43などを備え、これらの各部はバス44により接続されている。ドキュメントサーバー40は、操作表示部などをさらに備えていてもよい。
【0064】
制御部41は、CPU及びRAMなどを備えるプロセッサーであり、ドキュメントサーバー40の各部の動作を統括制御する。このうちCPUは、記憶部42に記憶されているプログラム421を読み出して実行し、各種演算処理を行う。RAMは、CPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
【0065】
記憶部42は、各種の不揮発性メモリー及び/又は揮発性メモリーにより構成される。記憶部42には、ワークフローが完了して指定フォルダに格納された状態のドキュメントデータ61と、プログラム421などが記憶されている。
【0066】
通信部33は、ネットワークNにより接続された他の装置やシステムと通信を行ってデータを送受信する。
【0067】
<画像処理システムの動作>
次に、複数のドキュメントを含む原稿束を電子化する際の画像処理システム1の動作について説明する。
図8は、原稿束を電子化する際に実行されるスキャン処理の制御手順を示すフローチャートである。
スキャン処理は、画像形成装置10のスキャナー部15に原稿束が載置された状態で、操作表示部16によりユーザー(画像形成装置10の操作者)からスキャン指示が行われた場合に開始される。ここでは、スキャン処理の開始時点におけるテンプレートデータD1は図4に示す内容であり、ワークフロー管理データD2は図5に示す内容であるものとする。
【0068】
スキャン処理が開始されると、画像形成装置10のスキャナー部15は、制御部11による制御下で原稿束を1枚ずつ読み取って、原稿束全体の原稿データを生成する(ステップS101:読取ステップ)。
【0069】
原稿データが生成されると、分割処理システム20の制御部21は、原稿データを複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータに分割するための分割処理を実行する(ステップS102:分割ステップ)。
【0070】
図9は、分割処理の制御内容を示すフローチャートである。
分割処理が呼び出されると、分割処理システム20の制御部21のテンプレート管理部211は、記憶部22に履歴データDがあるか否かを判定する(ステップS201)。画像処理システム1において最初にスキャン処理が実行される場合には、ワークフローの実行履歴に係る履歴データDがないため、ステップS201では“NO”と判定される。
【0071】
履歴データDがあると判定された場合には(ステップS201で“YES”)、制御部21のテンプレート管理部211は、ワークフロー管理データD2においてステータスが「Continuing」となっているワークフローがあるか否か、すなわち、ドキュメントに後続部があると判定されている完了済のワークフローがあるか否かを判定する(ステップS202)。
【0072】
ステータスが「Continuing」となっているワークフローがあると判定された場合には(ステップS202で“YES”)、制御部21の分割部214は、分割対象の原稿データ60のうち、ステータスが「Continuing」であるワークフローに対応する中断ドキュメントのテンプレートとの間で第1整合条件を満たす部分を抽出する(ステップS203)。
【0073】
具体的には、分割部214は、図5のワークフロー管理データD2から、ステータスが「Continuing」となっているワークフロー「WF20」を特定し、当該ワークフロー「WF20」に対応する中断ドキュメント「bbbb.pdf」及びそのテンプレート「01021」を特定する。次に、分割部214は、図4のテンプレートデータD1において、特定したテンプレート「01021」の要素を取得し、分割対象の原稿データ60の各部の内容と比較する。当該比較において、中断ドキュメントのテンプレート「01021」との間で第1整合条件を満たす部分があれば、当該部分を抽出する。当該部分は、中断ドキュメントと同一又は類似のテンプレートを有しているため、中断ドキュメントの後続部に相当するドキュメントであると推定することができる。
【0074】
ここで、第1整合条件は、例えば「ドキュメントのテンプレート同士の一致の度合いを表す一致率が、所定の基準値(例えば80%)以上であること」とすることができる。一致率は、例えばテンプレートデータD1の各項目のうち一致する項目の割合とすることができる。
ただし、上記は例示であり、第1整合条件はこれに限られない。例えば、「テンプレートデータD1の各項目のうち、特定の項目が一致していること」などとしてもよい。
【0075】
図9に戻り、ステップS203が終了した場合、又はステップS202において、ステータスが「Continuing」となっているワークフローがないと判定された場合には(ステップS202で“NO”)、制御部21の分割部214は、分割対象の原稿データ60のうち、テンプレートデータD1の任意のテンプレートとの間で第1整合条件を満たす部分を抽出する(ステップS204)。
具体的には、分割部214は、テンプレートデータD1のテンプレートを1つずつ選択し、選択したテンプレートとの間で第1整合条件を満たす部分を抽出する処理を、各テンプレートについて繰り返し実行する。
【0076】
図10は、分割処理の内容を説明する図である。
図10の上段では、原稿束50を読み取って得られた原稿データ60に対する、ステップS203、S204における処理結果の例が示されている。図10の例では、原稿データ60が、テンプレート「01021」との一致率が100%である部分60a、テンプレート「00013」との一致率が85%である部分60b、及びテンプレート「00101」との一致率が90%である部分60cの3つに区分されている。部分60aは、ステップS203において、中断ドキュメントのテンプレートとの間で第1整合条件を満たすものとして抽出されたものである。また、部分60b、60cは、ステップS204において、任意のテンプレートとの間で第1整合条件を満たすものとして抽出されたものである。
【0077】
図9に戻り、ステップS204の処理が終了すると、制御部21の分割部214は、第1整合条件を満たす部分の抽出に成功したか否かを判定する(ステップS205)。抽出に成功したと判定された場合には(ステップS205で“YES”)、分割部214は、抽出した部分ごとに原稿データ60を分割し、複数のドキュメントデータ61を生成する(ステップS206)。図10の例では、原稿データ60における部分60a、60b、60cの区分に従って原稿データ60を分割して、3つのドキュメントデータ61を生成する。各ドキュメントデータ61は、原稿束50に含まれていた3つのドキュメント51に相当する。これらのドキュメントデータ61のファイル名は、それぞれ「ffff.pdf」、「gggg.pdf」、「hhhh.pdf」であるものとする。
【0078】
第1整合条件を満たす部分の抽出に失敗したと判定された場合、言い換えると、原稿データ60を分割できなかった場合には(ステップS205で“NO”)、分割部214は、ユーザーからの分割位置の指定を受け付け、指定された分割位置で原稿データ60を分割する(ステップS207)。分割位置の指定方法は、特には限られないが、例えば画像形成装置10の操作表示部16においてユーザー(操作者)が分割位置(分割するページ番号)を設定して分割処理システム20に送信する方法が挙げられる。
【0079】
他方で、ステップS201で履歴データDがないと判定された場合には(ステップS201で“NO”)、テンプレートデータD1が存在しないため、ステップS203、S204のように既存のテンプレートとの間で第1整合条件を満たす部分を抽出する方法で分割位置を特定することができない。このため、分割部214は、原稿データ60における各ページに係る画像の属性を検出し、隣接するページに係る画像の属性の差異に基づいて原稿データ60を複数のドキュメントデータ61に分割する(ステップS208)。ここで、画像の属性としては、テンプレートデータD1における各項目と同一のものを用いてもよいし、当該項目とは別個のものを用いてもよい。また、画像の属性の差異に基づく分割位置の特定方法は、特には限られないが、例えば、隣接するページ同士の属性の一致率を算出し、一致率が所定の上限値を下回っている箇所を分割位置とする方法を用いることができる。
なお、ステップS201で“NO”に分岐した場合に、ステップS208に代えてステップS207の処理を実行し、ユーザーによる指定位置で分割してもよい。
また、ステップS205で第1整合条件を満たす部分の抽出に失敗したと判定された場合に、ステップS207に代えてステップS208を実行し、画像の属性の差異に基づいて分割してもよい。
【0080】
ステップS206~S208のいずれかが終了すると、制御部21のテンプレート管理部211は、分割後の各ドキュメントデータ61に対応するドキュメントのテンプレートを特定し、テンプレートデータD1を更新する(ステップS209)。
【0081】
図11は、更新後のテンプレートデータD1の内容例を示す図である。
図11では、図4に示すテンプレートデータD1に基づいて図10に示す原稿データ60の分割が行われた場合の、テンプレートデータD1の更新内容を示す。
図10に示す分割では、テンプレート「01021」との一致率が100%のドキュメントデータ「ffff.pdf」が生成されているため、図11のテンプレートデータD1のテンプレート「01021」のデータ行において、対象ドキュメントに「ffff.pdf」が追加されている。
また、図10に示す分割で生成されたドキュメントデータ「gggg.pdf」、「hhhh.pdf」は、既存のテンプレートと完全には一致しない。このため、図11のテンプレートデータD1では、ドキュメントデータ「gggg.pdf」に対応する新たなテンプレート「01024」、及びドキュメントデータ「hhhh.pdf」に対応する新たなテンプレート「01025」に相当するデータ行が追加されている。
なお、第1整合条件を満たしている場合には新たなデータ行を生成せず、近似するテンプレートの対象ドキュメントを追加することとしてもよい。例えば、図10のドキュメントデータ「gggg.pdf」は、テンプレート「00013」との一致率が85%であり第1整合条件を満たしているため、テンプレート「00013」のデータ行の対象ドキュメントに「gggg.pdf」を追加する処理としてもよい。
【0082】
更新後のテンプレートデータD1は、ワークフロー管理システム30に送信され、記憶部32に記憶される。ワークフロー管理システム30の制御部31(分割処理履歴管理部312)は、当該テンプレートデータD1に基づいて、分割処理システム20における原稿データ60の分割処理の履歴を管理する。
ステップS209が終了すると、分割処理が終了し、図8のスキャン処理に戻る。
【0083】
図8において分割処理(ステップS102)が終了すると、ワークフロー管理システム30の制御部31は、ワークフロー割当処理を実行し、各ドキュメントデータに対して適切なワークフローを割り当てる(ステップS103:ワークフロー割当ステップ)。
【0084】
図12は、ワークフロー割当処理の制御内容を示すフローチャートである。
ワークフロー割当処理が呼び出されると、制御部31のワークフロー割当部313は、分割処理で分割された複数のドキュメントデータのうちの1つを、ワークフローを割り当てる対象ドキュメントデータとして選択する(ステップS301)。
【0085】
制御部31の分割処理履歴管理部312は、分割処理システム20から送信されたテンプレートデータD1を参照し、対象ドキュメントデータに対応するテンプレートを取得する(ステップS302)。
【0086】
制御部31のワークフロー割当部313は、ワークフロー管理データD2を参照し、ステータスが「Continuing」となっているワークフローがあるか否か、すなわち、ドキュメントに後続部があると判定されている完了済のワークフローがあるか否かを判定する(ステップS303)。ここでは、分割処理のステップS202における処理結果を分割処理システム20から取得して用いてもよい。
【0087】
ステータスが「Continuing」となっているワークフローがあると判定された場合には(ステップS303で“YES”)、制御部31のワークフロー割当部313は、当該ワークフローが割り当てられて実行された中断ドキュメントのテンプレートと、選択中の対象ドキュメントデータに対応する対象ドキュメントのテンプレートとが第2整合条件を満たすか否かを判定する(ステップS304)。
【0088】
ここで、第2整合条件は、第1整合条件と同様に、例えば「ドキュメントのテンプレート同士の一致の度合いを表す一致率が、所定の基準値(例えば80%)以上であること」とすることができる。一致率は、例えばテンプレートデータD1の各項目のうち一致する項目の割合とすることができる。第2整合条件は、第1整合条件と同一としてもよいし、条件の一部(例えば基準値の大きさ)を第1整合条件と異ならせたものとしてもよい。
【0089】
第2整合条件を満たすと判定された場合には(ステップS304で“YES”)、ワークフロー割当部313は、中断ドキュメントのテンプレートを「整合テンプレート」として特定する。整合テンプレートは、対象ドキュメントのテンプレートとの間で第2整合条件を満たすテンプレートである。ワークフロー割当部313は、ワークフロー管理データD2を参照し、整合テンプレート(ここでは、中断ドキュメントのテンプレート)に対応付けられているワークフローを、対象ドキュメントデータに割り当てる(ステップS305)。
【0090】
ステップS304で第2整合条件を満たさないと判定された場合(ステップS304で“NO”)、又はステップS303においてステータスが「Continuing」となっているワークフローがないと判定された場合には(ステップS303で“NO”)、制御部31のワークフロー割当部313は、対象ドキュメントのテンプレートが、テンプレートデータD1のいずれかのテンプレートとの間で第2整合条件を満たすか否かを判定する(ステップS306)。いずれかのテンプレートとの間で第2整合条件を満たすと判定された場合には(ステップS306で“YES”)、ワークフロー割当部313は、当該テンプレートを「整合テンプレート」として特定し、ステップS305を実行する。すなわち、特定した整合テンプレートに対応付けられているワークフローを、対象ドキュメントデータに割り当てる。
【0091】
ステップS306において、対象ドキュメントのテンプレートが、テンプレートデータD1におけるすべてのテンプレートとの間で第2整合条件を満たさないと判定された場合には(ステップS306で“NO”)、ワークフロー割当部313は、テンプレートデータD1におけるテンプレートの中に、対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たすテンプレート(以下、「類似テンプレート」と記す)があるか否かを判定する(ステップS307)。ここで、類似条件は、第2整合条件を満たすほど近似していないものの、互いに類似していると認識され得るテンプレートが抽出されるように定められている。類似条件は、例えば第2整合条件の一致率の基準値を低減させたもの(例えば60%)としてもよい。
【0092】
類似テンプレートがあると判定された場合には(ステップS307で“YES”)、制御部31のワークフロー割当部313は、抽出された1又は2以上の類似テンプレートをワークフロー管理データD2から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを対象ドキュメントデータに割り当てる(ステップS308)。
【0093】
一方、類似テンプレートがないと判定された場合には(ステップS307で“NO”)、制御部31のワークフロー割当部313は、ユーザーからのワークフローの指定を受け付け、指定されたワークフローを対象ドキュメントデータに割り当てる(ステップS309)。ワークフローの指定方法は、特には限られないが、例えば画像形成装置10の操作表示部16においてユーザー(操作者)がワークフローの処理内容を設定してワークフロー管理システム30に送信する方法が挙げられる。
【0094】
ステップS305、S308、S309のいずれかが終了すると、制御部31のワークフロー割当部313は、分割された全てのドキュメントデータ61に対してワークフローの割り当てが完了したか否かを判定する(ステップS311)。割り当てが完了していないドキュメントデータ61があると判定された場合には(ステップS310で“NO”)、ワークフロー割当部313は、次の対象ドキュメントデータを選択し(ステップS311)、処理をステップS302に戻す。
【0095】
ここで、以上のステップS301~S311の処理の流れを、図10に示す分割が行われた場合に当て嵌めて例示する。
ステップS301では、図10で分割された3つのドキュメントデータのうち「ffff.pdf」を対象ドキュメントデータとして選択する。
ステップS302では、図11のテンプレートデータD1を参照して、対象ドキュメントデータのテンプレート「01021」を取得する。
ステップS303では、図5のワークフロー管理データD2においてステータスが「Continuing」であるワークフロー「WF20」があるため“YES”と判定される。
ステップS304では、このワークフロー「WF20」のテンプレート「01021」と、対象ドキュメントデータのテンプレート「01021」とが第2整合条件を満たす(一致率100%(図10参照))ため、“YES”と判定される。
ステップS305では、図5のワークフロー管理データD2において整合テンプレートである「01021」に対応付けられているワークフロー「WF20」が、対象ドキュメントデータ「ffff.pdf」に割り当てられる。
ステップS311では、次のドキュメントデータ「gggg.pdf」が対象ドキュメントデータとして選択される。
ステップS302では、図11のテンプレートデータD1を参照して、対象ドキュメントデータのテンプレート「01024」が取得される。
ステップS304では、対象ドキュメントデータのテンプレート「01024」と、中断ドキュメントのテンプレート「01021」とが第2整合条件を満たさないため“NO”と判定される。
ステップS306では、対象ドキュメントデータのテンプレート「01024」と、テンプレート「00013」とが第2整合条件を満たす(一致率85%(図10参照))ため、“YES”と判定される。
ステップS305では、図5のワークフロー管理データD2において整合テンプレートである「00013」に対応付けられているワークフロー「WF01」が、対象ドキュメントデータ「gggg.pdf」に割り当てられる。
次のドキュメントデータ「hhhh.pdf」については、「gggg.pdf」と同様の処理により、図5のワークフロー管理データD2において整合テンプレートである「00101」に対応付けられているワークフロー「WF25」が割り当てられる。
【0096】
全てのドキュメントデータ61に対してワークフローの割り当てが完了したと判定された場合には(ステップS310で“YES”)、制御部31のワークフロー履歴管理部311は、各ドキュメントデータ61へのワークフローの割り当て状況をワークフロー管理データD2に反映させて更新する(ステップS312)。更新後のワークフロー管理データD2は、分割処理システム20に送信され、記憶部22に記憶される。
【0097】
図13は、更新後のワークフロー管理データD2の内容例を示す図である。
図13のワークフロー管理データD2では、スキャン処理開始前の図5のワークフロー管理データD2に対し、IDが「6」~「8」の3つのワークフローに係るデータ行が追加されている。
このうちID「6」は、ドキュメントデータ「ffff.pdf」に割り当てられたワークフロー「WF20」に対応し、ID「7」は、ドキュメントデータ「gggg.pdf」に割り当てられたワークフロー「WF01」に対応し、ID「8」は、ドキュメントデータ「hhhh.pdf」に割り当てられたワークフロー「WF25」に対応する。図13では、中断ドキュメントデータであった「bbbb.pdf」について、ステータスが「Completed」に更新されている。これは、後続部である「ffff.pdf」にワークフローが割り当てられたためである。
【0098】
図12のステップS312が終了すると、ワークフロー割当処理が終了し、図8のスキャン処理に戻る。
【0099】
図8においてワークフロー割当処理(ステップS103)が終了すると、制御部31のワークフロー実行部314は、各ドキュメントデータについて、割り当てられたワークフローを実行する(ステップS104:ワークフロー実行ステップ)。例えば、OCR処理を行ってテキストデータを抽出したり、指定されたフォルダにドキュメントデータを割り振って保存したりする。
【0100】
制御部31のワークフロー実行部314は、ワークフローの実行時にエラーが発生したと判定された場合には(ステップS105で“YES”)、ユーザーからのワークフローの指定を受け付け、エラーが発生したワークフローに代えて、指定されたワークフローを割り当てる(ステップS106)。ステップS106の処理が終了すると、ステップS104に戻って再度ワークフローが実行される。
【0101】
エラーが発生していないと判定された場合には(ステップS105で“NO”)、制御部31のワークフロー実行部314は、ワークフローが完了したか否かを判定する(ステップS107)。ワークフローが完了していないと判定された場合には(ステップS107で“NO”)、ワークフロー実行部314は、処理をステップS105に戻す。
【0102】
ワークフローが完了したと判定された場合には(ステップS107で“YES”)、制御部31の終了判定部315は、ワークフローが完了したドキュメントデータに対応するドキュメントに後続部があるか否かを判定する(ステップS108)。判定の方法は、特には限られないが、例えばOCR処理で抽出されたテキストに基づいて、文書が途中で切れている場合に後続部があると判定することができる。
【0103】
ドキュメントに後続部があると判定された場合には(ステップS108で“YES”)、制御部31のワークフロー履歴管理部311は、ワークフロー管理データD2において、実行されたドキュメントのステータスを「Continuing」に変更する(ステップS109)。また、ドキュメントに後続部がないと判定された場合には(ステップS108で“NO”)、制御部31のワークフロー履歴管理部311は、ワークフロー管理データD2において、実行されたドキュメントのステータスを「Completed」に変更する(ステップS110)。
【0104】
ステップS109又はステップS110の処理が完了すると、スキャン処理が終了する。
【0105】
<変形例>
上記実施形態では、画像処理システム1において、画像形成装置10、分割処理システム20、ワークフロー管理システム30及びドキュメントサーバー40が別個の装置とされていたが、これらのうちの2つ又は全部を統合してもよい。
例えば、分割処理システム20、ワークフロー管理システム30及びドキュメントサーバー40を統合し、統合後の装置がドキュメントデータの分割し、ワークフローを割り当て、ワークフローを実行するようにしてもよい。
また、画像処理システム1の全機能を画像形成装置10に統合し、画像形成装置10の内部でドキュメントデータの分割、ワークフローの割り当て及び実行まで行ってもよい。この場合には、画像形成装置10が、画像処理システム1の機能を有する「画像処理装置」に相当する。この場合におけるプログラム121は、画像形成装置10の制御部11に、上記実施形態の制御部11、21、31、41が行っていた各処理を実行させる。
【0106】
<効果>
以上のように、本実施形態に係る画像処理システム1は、複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データ60を生成する読取手段としてのスキャナー部15と、原稿データ60を複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータ61に分割する制御部21の分割部214と、複数のドキュメントデータ61の各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てる制御部31のワークフロー割当部313と、ワークフローを実行する制御部31のワークフロー実行部314と、を備える。
これにより、ユーザーが原稿束を予め複数のドキュメントに分けなくても、各ドキュメントに対応したドキュメントデータを生成し、そのドキュメントデータに対して適切なワークフローを割り当てて実行することができる。よって、複数のドキュメントを含む原稿束を簡易かつ適切に電子化することができる。例えば、原稿束におけるドキュメントの区分を判別できないユーザーや、各ドキュメントに対する適切なワークフローを判別できないユーザーであっても、原稿束の電子化作業を適切に行うことができる。よって、原稿束の電子化作業を任意のユーザーが行えるようになるため、作業単価を下げることができる。
【0107】
また、分割部214は、ワークフロー実行部314によるワークフローの実行履歴に係る履歴データDに基づいて原稿データ60を複数のドキュメントデータ61に分割する。
これにより、所定のテンプレートのドキュメントデータに対応するワークフローが変更されたり、新たなテンプレートに対応する新たなワークフローが追加されたりした場合にも、当該ワークフローの実行履歴に基づいて分割位置を定めることで、各ワークフローが求める適切な形態でドキュメントデータを分割することができる。
【0108】
また、履歴データDは、実行済のワークフローに対応するドキュメントのテンプレートに係るテンプレートデータD1を含み、分割部214は、テンプレートデータD1に基づいて原稿データ60を複数のドキュメントデータ61に分割する。
これにより、ワークフローを実行済のドキュメントのテンプレートを簡易に取得することができる。
【0109】
また、テンプレートは、ドキュメントの様式に係る要素、及びドキュメントが記録された用紙に係る要素の少なくとも一方を含む。
これにより、ドキュメントの様式、及び/又は用紙に応じた適切な分割位置で原稿データ60を分割することができる。
【0110】
また、様式に係る要素には、ドキュメントのレイアウト、フォント、作成日、タイトル、ヘッダー、フッター、背景画像、ウォーターマーク及びロゴの少なくとも1つが含まれる。
これにより、これらの様式に係る要素を考慮した適切な分割位置で原稿データ60を分割することができる。
【0111】
また、用紙に係る要素には、用紙の大きさ、向き、厚さ及び材質の少なくとも1つが含まれる。
これにより、これらの用紙に係る要素を考慮した適切な分割位置で原稿データ60を分割することができる。
【0112】
また、分割部214は、原稿データ60を、テンプレートデータD1におけるいずれかのテンプレートとの間で所定の第1整合条件を満たす部分ごとに区分し、当該区分に従って原稿データ60を複数のドキュメントデータ61に分割する。
これにより、過去にワークフローが実行された既存のテンプレートがある場合に、当該テンプレートに近似する部分を単位として原稿データ60を分割することができる。よって、ワークフローの実行履歴に応じた適切な分割位置で原稿データ60を分割することができる。
【0113】
また、画像処理システム1は、ワークフロー実行部314により実行されたワークフローに対応するドキュメントに、後続部があるか否かを判定する制御部31の終了判定部315を備え、終了判定部315により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、分割部214は、当該ワークフローに対応するドキュメントのテンプレートとの間で第1整合条件を満たす部分が原稿データ60にあるか否かを最初に判定する。
ドキュメントに後続部がある場合には、通常、当該後続部も同一のテンプレートとなる。このため、後続部のある中断ドキュメントと同一のテンプレートの部分があるか否かを優先して判定することで、効率よく、かつ適切な位置で原稿データ60を分割することができる。
【0114】
また、分割部214は、原稿データ60における各ページに係る画像の属性を検出し、隣接するページに係る画像の属性の差異に基づいて原稿データ60を複数のドキュメントデータ61に分割する。
これにより、ワークフローの実行履歴が参照できない場合であっても、ユーザーの指示を待たずに原稿データ60を分割することができる。
【0115】
また、分割部214は、原稿データ60を分割できなかった場合には、当該原稿データ60の分割位置の指定をユーザーから受け付け、指定された分割位置で原稿データ60を分割する。
これにより、原稿データ60を自動で分割できない場合であっても、適切な分割位置で分割するように処理を継続させることができる。
【0116】
また、ワークフロー割当部313は、履歴データDに基づいてワークフローを割り当てる。
詳しくは、履歴データDは、ドキュメントのテンプレートと、当該ドキュメントに係るドキュメントデータ61に割り当てられて実行されたワークフローとが対応付けられたワークフロー管理データD2を含み、ワークフロー割当部313がワークフローを割り当てる対象のドキュメントデータ61を対象ドキュメントデータ、当該対象ドキュメントデータに対応するドキュメントを対象ドキュメントとした場合に、ワークフロー割当部313は、ワークフロー管理データD2におけるテンプレートのうち対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の第2整合条件を満たす整合テンプレートを特定し、ワークフロー管理データD2において整合テンプレートに対応付けられているワークフローを対象ドキュメントデータに割り当てる。
これにより、近似するテンプレートのドキュメントに対して過去に実行されたワークフローを、対象ドキュメントデータに割り当てることができる。よって、簡易な処理で適切なワークフローを自動で割り当てることができる。また、所定のテンプレートのドキュメントデータに対応するワークフローが変更されたり、新たなテンプレートに対応する新たなワークフローが追加されたりした場合にも、これらの変更や追加に追従して適切なワークフローを割り当てることができる。
【0117】
また、終了判定部315により、ドキュメントに後続部があると判定されているワークフローがある場合には、ワークフロー割当部313は、ワークフロー管理データD2において当該ワークフローに対応付けられているテンプレートと、対象ドキュメントのテンプレートとが第2整合条件を満たすか否かを最初に判定する。
ドキュメントに後続部がある場合には、通常、当該後続部に対しても同一のワークフローを割り当てることが適切となる。このため、上記の処理手順とすることで、対象ドキュメントが後続部である場合に、効率よく、かつ適切なワークフローを割り当てることができる。
【0118】
また、ワークフロー割当部313は、整合テンプレートを特定できなかった場合には、対象ドキュメントのテンプレートとの間で所定の類似条件を満たす類似テンプレートをワークフロー管理データD2から特定してユーザーに提示し、ユーザーから指定された1つの類似テンプレートに対応付けられているワークフローを対象ドキュメントデータに割り当てる。
これにより、整合テンプレートを特定できない場合であっても、適切である蓋然性の高いワークフローをユーザーに提示することができる。よって、ワークフローの選択に係るユーザーの負担を軽減することができる。
【0119】
また、ワークフロー割当部313は、整合テンプレート及び類似テンプレートを特定できなかった場合には、対象ドキュメントデータに割り当てるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローを対象ドキュメントデータに割り当てる。
これにより、ワークフローの実行履歴に基づいてワークフローを割り当てることができない場合であっても、適切なワークフローが割り当てられるように処理を継続させることができる。
【0120】
また、ワークフロー割当部313は、ドキュメントデータ61に割り当てたワークフローの実行時にエラーが発生した場合に、当該ワークフローに代わるワークフローの指定をユーザーから受け付け、指定されたワークフローをドキュメントデータ61に割り当てる。
これにより、割り当てたワークフローが適切でなかった場合であっても、適切なワークフローが割り当てられるように処理を継続させることができる。
【0121】
また、変形例に係る画像処理装置は、複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データ60を生成する読取手段としてのスキャナー部15と、原稿データ60を複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータ61に分割する分割手段と、複数のドキュメントデータ61の各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段と、ワークフローを実行するワークフロー実行手段と、を備える。
これにより、複数のドキュメントを含む原稿束を簡易かつ適切に電子化することができる。
【0122】
また、変形例に係るプログラム121は、複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データ60を生成するスキャナー部15を備えた画像処理装置に設けられたコンピューターとしての制御部11を、原稿データ60を複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータ61に分割する分割手段、複数のドキュメントデータ61の各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当手段、ワークフローを実行するワークフロー実行手段、として機能させる。
このようなプログラム121により、画像処理装置を動作させることで、複数のドキュメントを含む原稿束を簡易かつ適切に電子化することができる。
【0123】
また、本実施形態に係る画像処理方法は、複数のドキュメントを含む原稿束を1枚ずつ読み取って原稿データ60を生成する読取ステップと、原稿データ60を複数のドキュメントに対応する複数のドキュメントデータ61に分割する分割ステップと、複数のドキュメントデータ61の各々に対して、実行する処理が定められたワークフローを割り当てるワークフロー割当ステップと、ワークフローを実行するワークフロー実行ステップと、を含む。
この方法によれば、複数のドキュメントを含む原稿束を簡易かつ適切に電子化することができる。
【0124】
<その他>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、画像処理システム1における画像形成装置10は、原稿の読み取り機能を有する任意の装置に置き替えてもよい。例えば、原稿の読み取り機能に特化したスキャナー装置としてもよい。
【0125】
また、ドキュメントのテンプレートには、ドキュメントの様式に係る要素、及び用紙に係る要素以外の要素が含まれていてもよい。
【0126】
また、上記実施形態では、分割処理システム20及びワークフロー管理システム30がそれぞれ履歴データDを保持する例を用いて説明したが、これに限られない。例えば、分割処理システム20及びワークフロー管理システム30の一方が履歴データDを保持し、他方が当該履歴データDを参照するようにしてもよい。また、履歴データDのテンプレートデータD1とワークフロー管理データD2とが別個のシステムに保持されていてもよい。
【0127】
また、分割処理システム20が設定した分割位置で分割することの可否を、分割処理の前にユーザーに問い合わせるようにしてもよい。
【0128】
また、ワークフロー管理システム30が割り当てたワークフローの適否を、ワークフローの実行前にユーザーに問い合わせるようにしてもよい。
【0129】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
【符号の説明】
【0130】
1 画像処理システム
10 画像形成装置
12 記憶部
121 プログラム
13 通信部
14 画像形成部
15 スキャナー部(読取手段)
16 操作表示部
20 分割処理システム
21 制御部
211 テンプレート管理部
212 テキスト抽出部
213 画像抽出部
214 分割部(分割手段)
22 記憶部
221 プログラム
23 通信部
30 ワークフロー管理システム
31 制御部
311 ワークフロー履歴管理部
312 分割処理履歴管理部
313 ワークフロー割当部(ワークフロー割当手段)
314 ワークフロー実行部(ワークフロー実行手段)
315 終了判定部(判定手段)
32 記憶部
321 プログラム
33 通信部
40 ドキュメントサーバー
50 原稿束
51 ドキュメント
60 原稿データ
61 ドキュメントデータ
D 履歴データ(履歴情報)
D1 テンプレートデータ(テンプレート情報)
D2 ワークフロー管理データ(ワークフロー管理情報)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図13