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特許7524913情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20240723BHJP
   G08G 1/01 20060101ALI20240723BHJP
   G08G 1/13 20060101ALI20240723BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240723BHJP
   B65G 1/00 20060101ALN20240723BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/01 F
G08G1/13
G08G1/16 A
B65G1/00 501C
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022019065
(22)【出願日】2022-02-09
(65)【公開番号】P2023116324
(43)【公開日】2023-08-22
【審査請求日】2023-11-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【弁理士】
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【弁理士】
【氏名又は名称】内海 一成
(72)【発明者】
【氏名】松下 真人
(72)【発明者】
【氏名】福井 宏依
(72)【発明者】
【氏名】上野山 直貴
(72)【発明者】
【氏名】後藤 陽
(72)【発明者】
【氏名】駒嶺 聡史
(72)【発明者】
【氏名】笹野 孝則
【審査官】宮本 礼子
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-157615(JP,A)
【文献】国際公開第2019/116643(WO,A1)
【文献】特開2022-021896(JP,A)
【文献】特開2021-174292(JP,A)
【文献】特開2016-008141(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
G01C 23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成する制御部を備え
前記制御部は、
前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係に更に基づいて前記移動ルートを生成し、
複数の前記移動体それぞれのバッテリの状態を平準化するように複数の前記移動体それぞれの移動ルートを生成する、情報処理装置。
【請求項2】
移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成する制御部を備え
前記制御部は、
前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係に更に基づいて前記移動ルートを生成し、
前記移動体が所定エリアを移動するときの前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係を取得するために、前記所定エリアを通るルートでの前記移動体の移動を複数回にわたって実行させる、情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定エリアにおいて前記移動体が物品を配送する場合に必要なバッテリの状態の推定結果に基づいて前記移動ルートを生成する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記移動ルートを横切る人間の数に基づいて前記移動ルートを生成する、請求項1から3までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記移動体に対して近づく人間の数に基づいて前記移動ルートを生成する、請求項1から4までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記影響範囲における人間の属性に基づいて前記移動ルートを生成する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記移動体が前記移動ルートを移動するときに前記移動体のバッテリを充電又は交換する時期を推定する、請求項1から6までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記移動ルートにおける気温の推定結果に更に基づいて前記移動ルートを生成する、請求項から7までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記移動体が配送する物品に関する情報に更に基づいて前記移動ルートを生成し、又は、前記移動体のバッテリを充電若しくは交換する時期を推定する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記移動体が物品を配送する場合に移動する距離又は高低差に更に基づいて前記移動ルートを生成する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記移動体が廃棄物を回収する場合、廃棄場所のセンサの検出結果、又は、廃棄物が出される時期の推定結果に更に基づいて前記移動ルートを生成する、請求項1から10までのいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
情報処理装置が、移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成することと、
前記情報処理装置が、前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係に更に基づいて前記移動ルートを生成することと、
前記情報処理装置が、複数の前記移動体それぞれのバッテリの状態を平準化するように複数の前記移動体それぞれの移動ルートを生成することと
を含む、情報処理方法。
【請求項13】
情報処理装置が、移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成することと、
前記情報処理装置が、前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係に更に基づいて前記移動ルートを生成することと、
前記情報処理装置が、前記移動体が所定エリアを移動するときの前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係を取得するために、前記所定エリアを通るルートでの前記移動体の移動を複数回にわたって実行させることと
を含む、情報処理方法。
【請求項14】
前記情報処理装置が、前記所定エリアにおいて前記移動体が物品を配送する場合に必要なバッテリの状態の推定結果に基づいて前記移動ルートを生成することを更に含む、請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記情報処理装置が、前記影響範囲における人間の属性に基づいて前記移動ルートを生成することを更に含む、請求項12から14までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記情報処理装置が、前記移動体が配送する物品に関する情報に更に基づいて前記移動ルートを生成すること、又は、前記移動体のバッテリを充電若しくは交換する時期を推定することのいずれか一方を更に含む、請求項12から15までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記情報処理装置が、前記移動体が物品を配送する場合に移動する距離又は高低差に更に基づいて前記移動ルートを生成することを更に含む、請求項12から16までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記情報処理装置が、前記移動体が廃棄物を回収する場合、廃棄場所のセンサの検出結果、又は、廃棄物が出される時期の推定結果に更に基づいて前記移動ルートを生成することを更に含む、請求項12から17までのいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項19】
情報処理装置に、移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成させ
前記情報処理装置に、前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係に更に基づいて前記移動ルートを生成させ、
前記情報処理装置に、複数の前記移動体それぞれのバッテリの状態を平準化するように複数の前記移動体それぞれの移動ルートを生成させる、情報処理プログラム。
【請求項20】
情報処理装置に、移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成させ
前記情報処理装置に、前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係に更に基づいて前記移動ルートを生成させ、
前記情報処理装置に、前記移動体が所定エリアを移動するときの前記移動体の移動データと前記移動体のバッテリの状態データとの関係を取得するために、前記所定エリアを通るルートでの前記移動体の移動を複数回にわたって実行させる、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路渋滞を考慮して車両のルートを計画する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-60563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
歩行者等の車両以外の影響を受けることによっても移動体の利便性が低下し得る。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、移動体の利便性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成する制御部を備える。
【0007】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成することを含む。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理プログラムは、情報処理装置に、移動体の移動ルートを、前記移動ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムによれば、移動体の利便性が高められ得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
図2】移動体の構成例を示す模式図である。
図3】一実施形態に係る情報処理方法の手順例を示すフローチャートである。
図4】候補ルートを評価する手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(情報処理システム1の構成例)
図1に示されるように、一実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、移動体40と、検出装置60とを備える。移動体40は、配送物品50(図2参照)を収容して配送物品50の配送元から配送先まで走行する。情報処理装置10は、移動体40が配送物品50を配送元で収容して配送先まで配送するための走行ルートを生成する。
【0012】
移動体40は、図2に例示されるような車両に限られず、ロボット又はドローン等の種々の態様として構成されてよい。移動体40は、配送元から配送先まで移動するともいえる。この場合、走行ルートは、移動ルートとも言い換えられる。移動体40は、配送物品50の配送用途に限られない。移動体40は、配送用途以外の用途で用いられるように構成されてもよい。したがって、移動体40の移動ルートは、配送元から配送先までのルートに限られず、他の種々のルートとして生成され得る。
【0013】
移動体40は、走行ルートに存在する種々の物体、例えば他の車両又は人間等から影響を受けながら走行する。情報処理システム1は、移動体40が受ける影響を考慮して走行ルートを生成する。以下、情報処理システム1の具体的な構成例が説明される。
【0014】
<情報処理装置10>
情報処理装置10は、制御部12と、インタフェース14とを備える。インタフェース14は、I/F14とも称される。
【0015】
制御部12は、情報処理装置10の少なくとも1つの構成部を制御する。制御部12は、1つ以上のプロセッサを含んで構成されてよい。本実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、特定の処理に特化した専用のプロセッサ等であるが、これらに限られない。制御部12は、1つ以上の専用回路を含んで構成されてもよい。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含んでよい。制御部12は、プロセッサの代わりに専用回路を含んで構成されてもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んで構成されてもよい。
【0016】
情報処理装置10は、記憶部を更に備えてよい。記憶部は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等であるが、これらに限られない。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部は、磁気ディスク等の電磁記憶媒体を含んでよい。記憶部は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体を含んでよい。記憶部は、情報処理装置10の動作に用いられる任意の情報を格納する。例えば、記憶部は、システムプログラム、又はアプリケーションプログラム等を格納してもよい。記憶部は、制御部12に含まれてもよい。
【0017】
I/F14は、制御部12から情報又はデータ等を出力したり、制御部12に情報又はデータ等を入力したりする。I/F14は、ネットワーク30を介して移動体40又は端末装置20等の他の機器と通信可能に構成される通信モジュールを含んでよい。通信モジュールは、例えば4G(4th Generation)又は5G(5th Generation)等の移動体通信規格に対応してよい。通信モジュールは、LAN(Local Area Network)等の通信規格に対応してもよい。通信モジュールは、有線又は無線の通信規格に対応してもよい。通信モジュールは、これらに限られず、種々の通信規格に対応してよい。I/F14は、通信モジュールに接続可能に構成されてもよい。
【0018】
I/F14は、ユーザから情報又はデータ等の入力を受け付ける入力デバイスを含んで構成されてよい。入力デバイスは、例えば、タッチパネル若しくはタッチセンサ、又はマウス等のポインティングデバイスを含んで構成されてよい。入力デバイスは、物理キーを含んで構成されてもよい。入力デバイスは、マイク等の音声入力デバイスを含んで構成されてもよい。
【0019】
I/F14は、ユーザに対して情報又はデータ等を出力する出力デバイスを含んで構成されてよい。出力デバイスは、例えば、画像又は文字若しくは図形等の視覚情報を出力する表示デバイスを含んでよい。表示デバイスは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ若しくは無機ELディスプレイ、又は、PDP(Plasma Display Panel)等を含んで構成されてよい。表示デバイスは、これらのディスプレイに限られず、他の種々の方式のディスプレイを含んで構成されてよい。表示デバイスは、LED(Light Emitting Diode)又はLD(Laser Diode)等の発光デバイスを含んで構成されてよい。表示デバイスは、他の種々のデバイスを含んで構成されてよい。出力デバイスは、例えば、音声等の聴覚情報を出力するスピーカ等の音声出力デバイスを含んでよい。出力デバイスは、これらの例に限られず、他の種々のデバイスを含んでよい。
【0020】
情報処理装置10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置を含んでよい。
【0021】
<移動体40>
図2に示されるように、移動体40は、配送物品50を収容する収容空間を有する本体部42と、移動体40を移動させるための駆動部44とを備える。
【0022】
本体部42の収容空間は、配達箱等に梱包された配送物品50を収容可能に構成されてよいし、配送箱等に梱包されていない状態の配送物品50を収容可能に構成されてもよい。本体部42は、収容空間に収容した配送物品50をロックするロック機構を備えてもよい。本体部42は、収容空間に配送物品50を出したり入れたりする開口を有してもよい。本体部42は、収容空間に配送物品50を出したり入れたりするときに開く扉又はシャッター等を含む出入口を有してもよい。
【0023】
駆動部44は、路面を走行する機構として例えば車輪又はキャタピラ等を備えてよい。駆動部44は、車輪又はキャタピラ等を駆動するモータ又はエンジン等の駆動機構を更に備えてよい。駆動部44は、駆動機構から車輪又はキャタピラ等に動力を伝達するギア等を更に備えてよい。駆動部44は、駆動機構に電力を供給するバッテリ48(図1参照)又は燃料を供給するタンク等を更に備えてよい。本実施形態において、移動体40は、バッテリ48を備えるとする。駆動部44は、バッテリ48の電力で動作するモータを含んで構成されるとする。
【0024】
移動体40は、必須ではないが移動体制御部46を更に備える。移動体制御部46は、移動体40の本体部42又は駆動部44等の移動体40の少なくとも1つの構成部を制御する。移動体制御部46は、情報処理装置10から移動先を指定する移動先情報を取得し、移動先情報に基づいて自律走行するように駆動部44を制御してよい。移動体40は、走行開始若しくは停止のタイミング、又は、走行速度等を指示する制御情報を情報処理装置10から取得し、制御情報に基づいて駆動部44を制御して走行してもよい。移動体制御部46は、本体部42に配送物品50が収容された場合、収容した配送物品50を特定する情報を情報処理装置10に出力してよい。移動体制御部46は、本体部42から配送物品50が取り出された場合、取り出された配送物品50を特定する情報を情報処理装置10に出力してよい。
【0025】
移動体制御部46は、1つ以上のプロセッサを含んで構成されてよい。移動体制御部46は、プロセッサの代わりに1つ以上の専用回路を含んで構成されてもよいし、プロセッサとともに専用回路を含んで構成されてもよい。移動体40は、記憶部を含んで構成されてよい。移動体40の記憶部は、情報処理装置10の記憶部と同一又は類似に構成されてよい。移動体40は、I/F又は通信モジュールを含んで構成されてもよい。移動体40のI/F又は通信モジュールは、情報処理装置10のI/F又は通信モジュールと同一又は類似に構成されてよい。
【0026】
移動体40は、移動体40自身の位置情報を取得する位置情報検出部を含んで構成されてよい。移動体40は、移動体40自身の位置情報を情報処理装置10に出力してよい。位置情報検出部は、衛星測位システムに対応する受信機を含んで構成されてよい。衛星測位システムに対応する受信機は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機等を含んでもよい。
【0027】
移動体40は、移動体40の周囲の物体を検出するセンサを備えてもよい。移動体制御部46は、移動体40の周囲の物体の検出結果に基づいて、移動体40を減速させたり停止させたりしてよい。つまり、移動体40は、周囲の状況に応じて自律走行してよい。
【0028】
情報処理システム1によって管理される移動体40の数は、2台以上であってよい。移動体40は、図2に例示される態様に限られず、配送物品50を収容して移動可能な他の種々の態様で構成されてよい。
【0029】
<検出装置60>
検出装置60は、移動体40が走行するエリアの情報を検出し、情報処理装置10に出力する。移動体40が走行するエリアの情報は、例えば、そのエリアに存在する歩行者の属性、位置若しくは数、又は、車両等の他の物体の属性、位置若しくは数等を含んでよい。移動体40が走行するエリアの情報は、例えば、道路、地形又は建造物等のデータを含んでよい。移動体40が走行するエリアに存在する歩行者又は車両等の情報は、短期間で変化し得る。情報処理装置10は、移動体40が走行するエリアに存在する歩行者又は車両等の情報を、検出装置60から任意のタイミングで取得してもよいし、統計的に処理したビッグデータとして取得してもよい。道路、地形又は建造物等のデータは、短期間で変化しにくい。情報処理装置10は、短期間で変化しにくいデータ又は情報を、検出装置60から任意のタイミングで取得してもよいし、検出装置60又は他の装置からあらかじめ取得しておいてもよい。
【0030】
検出装置60は、移動体40が走行するエリアを撮影するカメラを備えてよい。検出装置60は、カメラの撮影画像に基づいて移動体40が走行するエリアの情報を取得してよい。検出装置60は、周囲に電磁波を射出して、反射して戻ってくる電磁波を検出するように構成されてもよい。検出装置60は、反射して戻ってくる電磁波の検出結果に基づいて、移動体40が走行するエリアの情報を取得してよい。検出装置60は、これらの例に限られず、種々の態様で移動体40が走行するエリアの情報を取得してよい。
【0031】
検出装置60は、移動体40が走行するエリアに設置される。検出装置60は、配送元又は配送先が含まれるエリアに設置されてよい。検出装置60は、配送元と配送先とを結ぶルートとして想定されるルートを含むエリアに設置されてよい。
【0032】
<端末装置20>
情報処理システム1は、必須ではないが端末装置20を更に備える。端末装置20は、配送物品50を発送するユーザから、配送物品50を発送する場所又は時刻を指定する情報の入力を受け付け、入力された情報を情報処理装置10に出力してよい。端末装置20は、配送物品50を受け取るユーザから、配送物品50を受け取る場所又は時刻を指定する情報の入力を受け付け、入力された情報を情報処理装置10に出力してよい。端末装置20は、情報処理装置10から配送物品50の配送状況に関する情報を取得し、配送物品50を発送したユーザ又は配送物品50を受け取るユーザに配送物品50の配送状況を通知してよい。
【0033】
端末装置20は、1つ以上のプロセッサ又は1つ以上の専用回路を含んで構成されてよい。端末装置20は、記憶部を含んで構成されてよい。端末装置20の記憶部は、情報処理装置10の記憶部と同一又は類似に構成されてよい。端末装置20は、I/F又は通信モジュールを含んで構成されてもよい。端末装置20のI/F又は通信モジュールは、情報処理装置10のI/F又は通信モジュールと同一又は類似に構成されてよい。
【0034】
端末装置20は、ユーザから情報又はデータ等の入力を受け付ける入力デバイスを含んで構成されてよい。入力デバイスは、I/F14として説明された種々のデバイスを含んで構成されてよい。また、端末装置20は、ユーザに対して情報又はデータ等を出力する出力デバイスを含んで構成されてよい。出力デバイスは、I/F14として説明された種々のデバイスを含んで構成されてよい。
【0035】
情報処理システム1が備える端末装置20の数は、1つに限られず、2つ以上であってよい。端末装置20は、スマートフォン若しくはタブレット等の携帯端末、又は、ノートPC(Personal Computer)若しくはタブレットPC等のPCを含んで構成されてよい。端末装置20は、これらの例に限られず、種々の機器を含んで構成されてよい。
【0036】
(情報処理システム1の動作例)
本実施形態に係る情報処理システム1において、情報処理装置10の制御部12は、移動体40に、配送物品50を配送元で収容させ、配送物品50を配送先に配送させるように、移動体40の走行ルートを生成する。制御部12は、移動体40が配送物品50を収容していない場合又は配送物品50を収容する容量を有する場合、移動体40に配送物品50を収容させるように移動体40の移動先として配送物品50の配送元を指定する。制御部12は、移動体40が配送物品50を収容した場合、収容した配送物品50を配送させるように移動体40の移動先として配送物品50の配送先を指定する。
【0037】
配送元は、配送物品50が発送される場所を含む。配送物品50は、法人又は個人等のユーザから発送されてもよいし、配送物品50を集荷した物流センター等から発送されてもよい。配送先は、配送物品50が受け取られる場所を含む。配送物品50は、法人又は個人等のユーザによって受け取られてもよいし、配送物品50を集荷する物流センター等で受け取られてもよい。配送元又は配送先は、これらの例に限られず種々の場所を含んでよい。
【0038】
制御部12は、移動体40に配送させるための走行ルートを生成する。制御部12は、移動体40を1つの配送元から1つの配送先まで移動させる走行ルートを生成してもよい。制御部12は、移動体40を1つの配送元から複数の配送先に順番に移動させる走行ルートを生成してもよい。制御部12は、移動体40を複数の配送元を順番に回ってから1つの配送先に移動させる走行ルートを生成してもよい。制御部12は、移動体40を複数の配送元を順番に回ってから複数の配送先に順番に移動させる走行ルートを生成してもよい。制御部12は、配送元又は配送先が異なる複数の配送物品50を並行して移動体40に配送させるように走行ルートを生成してもよい。
【0039】
移動体40は、走行中に、走行ルート上又は走行ルート近傍に存在する歩行者又は車両等の他の物体の影響を受ける。移動体40が歩行者等に衝突又は接触しないように自律走行する場合、移動体40に影響を及ぼす歩行者の数又は車両等の他の物体の数が多いほど、移動体40が減速したり停止したりする頻度が増加する。その結果、移動体40の目的地への到着が遅くなる。
【0040】
また、移動体40の減速又は停止の頻度の増加は、移動体40の駆動部44の負担を増大させ得る。例えば、移動体40のバッテリ48の状態が劣化しやすくなる。具体的に、バッテリ48の充電率(SOC:State of Charge)が低下しやすくなる。また、バッテリ48の健全度(SOH:State of Health)が低下しやすくなる。バッテリ48の健全度は、劣化度とも言い換えられる。SOHの値が小さいほど、バッテリ48の状態は悪い。また、移動体40の駆動部44のモータ又はエンジン等が加減速によって劣化しやすくなる。移動体40の劣化は、移動体40を保守する頻度を増加させ、移動体40の稼働率を低下させる。
【0041】
以上述べてきたように、移動体40が走行中に受ける影響は、移動体40の利便性を低下させる。制御部12は、移動体40が走行中に受ける影響を低減するように移動体40の走行ルートを生成してよい。具体的に、移動体40は、走行ルート上又は走行ルートから所定距離内に存在する歩行者等の人間、又は、車両等の他の物体から、走行中の影響を受ける可能性が高い。
【0042】
移動体40は、自律走行するときに、周囲の人間又は物体の動きを予測して避けることがある。車両等の動きの予測精度は、人間の動きの予測精度よりも高くなり得る。その結果、移動体40は、人間の動きを予測しきれずに、人間を避けるために減速したり停止したりしやすくなる。つまり、移動体40の減速又は停止の頻度は、人間の影響を受けて増加し得る。
【0043】
本実施形態において、制御部12は、移動体40の走行ルート上又は走行ルートから所定距離内に存在する人間の影響を考慮して移動体40の走行ルートを生成する。移動体40の走行ルート上又は走行ルートから所定距離内の範囲は、影響範囲とも称される。つまり、制御部12は、移動体40の走行ルートを、走行ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて生成する。影響範囲における人間に関する情報は、移動体40が実際に走行する予定の時間帯に移動体40の進行方向の所定範囲内に存在すると推定される人間に関する情報を含む。人間に関する情報は、人間の年齢層若しくは性別等の属性、又は、所定範囲内に存在する人間の密度若しくは数、又は、人間の位置若しくは移動方向等を含んでよい。
【0044】
制御部12は、影響範囲における人間に関する情報に基づいて移動体40の走行ルートを生成する場合、候補ルートを生成してよい。制御部12は、移動体40が候補ルートを走行したと仮定したときの候補ルートの影響範囲における人間に関する情報を取得してよい。制御部12は、候補ルートの影響範囲における人間に関する情報に基づいて、移動体40が候補ルートを走行する場合に受ける影響の大きさを推定してよい。制御部12は、移動体40が受けると推定される影響が小さい場合、その候補ルートを走行ルートとして決定することによって走行ルートを生成してよい。
【0045】
制御部12は、移動体40が候補ルートを走行する場合に受ける影響の大きさを数値化してよい。制御部12は、影響の大きさを表す数値が所定閾値未満である場合に、その候補ルートを走行ルートとして決定してよい。制御部12は、複数の候補ルートを生成し、移動体40が各候補ルートを走行する場合に受ける影響の大きさを数値化してよい。制御部12は、影響の大きさを表す数値が最も小さい候補ルートを走行ルートとして決定してよい。制御部12は、影響の大きさを表す数値が所定閾値未満である候補ルートに絞り込み、絞り込んだ候補ルートの中から他の指標に基づいて走行ルートを決定してもよい。
【0046】
制御部12は、候補ルートから走行ルートを決定する場合、候補ルートが所定条件を満たしている場合に、その候補ルートを走行ルートとして決定してもよい。言い換えれば、制御部12は、候補ルートを評価し、評価結果に基づいて走行ルートを生成してよい。
【0047】
制御部12は、移動体40の走行ルートを横切る人間の数に基づいて走行ルートを生成してよい。具体的に、制御部12は、影響範囲における人間に関する情報に基づいて移動体40の走行ルートを横切る人間の数を推定してよい。制御部12は、移動体40の位置から進行方向の所定距離内で走行ルートを横切る人間の数を推定してもよい。
【0048】
制御部12は、人間の属性に基づいて走行ルートを横切る人間の数を推定してもよい。例えば、スマートフォン等の携帯端末を見ながら歩行する人間は、移動体40の動きにかかわらず歩行するので走行ルートを横切りやすい。また、子ども又は老人等の注意力の低い人間は、移動体40の動きに気づきにくいので走行ルートを横切りやすい。制御部12は、これらの種々の属性を考慮して人間が走行ルートを横切る確率を推定したり、走行ルートを横切る人間の数を推定したりしてよい。
【0049】
制御部12は、推定結果に基づいて、走行ルートを横切る人間が少なくなるように走行ルートを生成してよい。このようにすることで移動体40の減速又は停止の頻度が低減され得る。
【0050】
制御部12は、移動体40に対して近づく人間の数に基づいて走行ルートを生成してよい。具体的に、制御部12は、影響範囲における人間に関する情報に基づいて移動体40に近づく人間の数を推定してよい。
【0051】
制御部12は、人間の属性に基づいて移動体40に近づく人間の数を推定してもよい。例えば、子ども等の好奇心の強い人間は、移動体40に近づきやすい。また、移動体40に対して危害を加えたりいたずらしたりするような悪意を持っている人間は、移動体40に近づきやすい。制御部12は、これらの種々の属性を考慮して人間が移動体40に近づく確率を推定したり、移動体40に近づく人間の数を推定したりしてよい。
【0052】
制御部12は、推定結果に基づいて、移動体40に対して近づく人間が少なくなるように走行ルートを生成してよい。このようにすることで移動体40の減速又は停止の頻度が低減され得る。
【0053】
移動体40は、走行状況に応じて劣化し得る。制御部12は、移動体40が走行している間の速度若しくは加速度のデータ、又は、駆動部44の出力のデータ等を、移動体40の走行状況を表す走行データとして取得してよい。走行データは、移動データとも称される。また、制御部12は、移動体40のバッテリ48の状態として、充電率又は健全度等を表すデータをバッテリ48の状態データとして取得してよい。制御部12は、走行データとバッテリ48の状態データとの関係に基づいて、バッテリ48の状態が劣化しにくいように移動体40の走行ルートを生成してよい。具体的に、制御部12は、バッテリ48の充電率又は健全度が低下しにくいように移動体40の走行ルートを生成してよい。
【0054】
移動体40が走行することによって、バッテリ48の充電又は交換を含む保守が必要になることがある。制御部12は、バッテリ48の充電又は交換を含む保守が配送に及ぼす影響を低減するように移動体40を走行させる候補ルートを生成してよい。制御部12は、生成した候補ルートを移動体40が走行したと仮定して、バッテリ48の充電又は交換等の保守が必要になる時期を推定してよい。制御部12は、推定結果に基づいて走行ルートを生成してよい。
【0055】
複数の移動体40が運行する場合において、特定の移動体40だけで保守の頻度が多くなることは、移動体40の運行効率を低下させ得る。制御部12は、複数の移動体40それぞれのバッテリ48の状態を平準化するように、複数の移動体40それぞれの走行ルートを生成してよい。このようにすることで移動体40の運行効率が維持され得る。
【0056】
バッテリ48の状態は、周囲の気温の影響を受けて変化し得る。例えば、バッテリ48の温度が低下した場合、バッテリ48が放電可能な電荷量が減少する。つまり、バッテリ48の充電率が実質的に低下する。制御部12は、移動体40の走行ルートにおける気温に基づいて走行ルートを生成してよい。具体的に、制御部12は、移動体40が実際に走行する予定の時間における移動体40の周囲の気温の予測を取得してよい。制御部12は、予測気温に基づいて、移動体40の走行データとバッテリ48の状態データとの関係を補正してよい。制御部12は、補正した関係に基づいて走行ルートを生成してよい。このようにすることで、バッテリ48の状態の推定精度が高められ得る。
【0057】
所定エリア内における移動体40の走行データとバッテリ48の状態データとの関係を表すデータを蓄積することによって、移動体40が所定エリア内を走行するときのバッテリ48の状態の推定精度が高められ得る。制御部12は、移動体40が所定エリアを走行するときの移動体40の走行データとバッテリ48の状態データとの関係を表すデータを取得するために、所定エリアを通る走行ルートを生成して移動体40をその走行ルートで走行させてよい。制御部12は、移動体40の走行データとバッテリ48の状態データとの関係を表すデータを増やすために、所定エリアを通る走行ルートにおける移動体40の走行を複数回にわたって実行させてもよい。
【0058】
移動体40が所定エリアにおいて配送物品50を配送する場合、バッテリ48の状態が悪ければ、移動体40は、配送を完了できずに途中で保守が必要な状態になり得る。制御部12は、所定エリアにおいて移動体40が配送物品50を配送する場合に必要なバッテリ48の状態を推定し、推定結果に基づいて走行ルートを生成してよい。具体的に、制御部12は、移動体40のバッテリ48の状態で配送を完了できる走行ルートを生成してよい。このようにすることで、移動体40が配送を完了できなくなる可能性が低減される。その結果、移動体40の利便性が向上する。
【0059】
移動体40が配送物品50を収容して走行する場合において、配送物品50が重いほど移動体40の走行時のエネルギー消費が大きくなり得る。また、配送物品50の重心が高いほど移動体40に加速度が生じるときのエネルギー消費が大きくなり得る。移動体40の加速度は、例えば移動体40が発進するとき、又は、移動体40がカーブを曲がるときに生じ得る。移動体40のエネルギー消費が大きくなる結果、移動体40のバッテリ48の状態が早く悪くなり得る。移動体40は、配送物品50の大きさ又は重量等に応じた影響を受けるともいえる。制御部12は、配送物品50に関する情報に基づいて移動体40を走行させる候補ルートを生成してよい。制御部12は、生成した候補ルートを移動体40が走行したと仮定して、バッテリ48の充電又は交換等の保守が必要になる時期を推定してよい。制御部12は、推定結果に基づいて走行ルートを生成してよい。
【0060】
移動体40が配送物品50を配送する場合、走行する距離が長いほど移動体40の走行によるエネルギー消費が大きくなり得る。また、走行ルートの高低差が大きいほど移動体40の走行によるエネルギー消費が大きくなり得る。制御部12は、移動体40が配送物品50を配送する場合に走行する距離又は高低差に基づいて走行ルートを生成してよい。
【0061】
移動体40は、物品を回収することがある。移動体40は、例えば廃棄物を回収するために用いられてよい。制御部12は、移動体40が効率的に廃棄物を回収できるように移動体40の走行ルートを生成してよい。具体的に、制御部12は、廃棄物が集積される場所(廃棄場所)における廃棄物の存在又は量を検出するセンサの検出結果に基づいて移動体40の走行ルートを生成してよい。制御部12は、廃棄物が出される時期(例えば曜日又は時間帯等)の推定結果に基づいて移動体40の走行ルートを生成してもよい。
【0062】
<情報処理方法の手順例>
以上述べてきたように、本実施形態に係る情報処理装置10は、移動体40の走行ルートを生成する。情報処理装置10の制御部12は、移動体40の走行ルートを生成する手順として、図3に例示される情報処理方法に含まれる手順を実行してよい。情報処理方法は、制御部12に実行させる情報処理プログラムとして実現されてもよい。
【0063】
制御部12は、移動体40が走行するエリアの情報を取得する(ステップS1)。制御部12は、移動体40を走行させる候補ルートを生成する(ステップS2)。制御部12は、候補ルートを含む影響範囲における人間に関する情報を取得する(ステップS3)。
【0064】
制御部12は、影響範囲における人間に関する情報に基づいて候補ルートが条件を満たすか判定する(ステップS4)。具体的に、制御部12は、移動体40が候補ルートを走行すると仮定したときに移動体40が人間から受ける影響を推定してよい。制御部12は、影響の推定結果に基づいて候補ルートが条件を満たすか判定してよい。
【0065】
制御部12は、候補ルートが条件を満たさない場合(ステップS4:NO)、ステップS2の手順に戻って候補ルートの生成からやり直す。制御部12は、候補ルートが条件を満たす場合(ステップS4:YES)、候補ルートを走行ルートとして決定することによって走行ルートを生成する(ステップS5)。制御部12は、ステップS5の手順の実行後、図3のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0066】
制御部12は、ステップS2の手順で複数の候補ルートを生成し、ステップS4の手順で各候補ルートについて判定してもよい。
【0067】
制御部12は、候補ルートを評価する手順として、図4に例示される情報処理方法に含まれる手順を実行してよい。具体的に、移動体40のバッテリ48の状態を考慮して候補ルートが条件を満たすか判定する手順が図4に例示されている。
【0068】
制御部12は、移動体40の走行データを取得する(ステップS11)。制御部12は、移動体40のバッテリ48の状態データを取得する(ステップS12)。制御部12は、移動体40が仮に候補ルートを走行した場合のバッテリ48の状態を推定する(ステップS13)。制御部12は、バッテリ48の状態の推定結果に基づいて走行ルートを生成する(ステップS14)。具体的に、制御部12は、バッテリ48の状態の推定結果において、バッテリ48が移動体40を走行させるために必要な状態を維持できている場合に、候補ルートが条件を満たすと判定して走行ルートとして決定してよい。制御部12は、ステップS14の手順の実行後、図4のフローチャートの手順の実行を終了する。
【0069】
以上述べてきたように本実施形態に係る情報処理システム1及び情報処理装置10並びに情報処理方法によれば、走行ルートを含む影響範囲における人間に関する情報に基づいて移動体40の走行ルートが生成される。移動体40が人間の影響を受けにくくなるように走行ルートが生成されることによって、移動体40が遅延しにくくなる。また、移動体40の走行時にかかる負荷が低減し得る。負荷の低減によって移動体40の保守の頻度が低減し、移動体40の稼働率が高められ得る。その結果、移動体40の利便性が高められ得る。
【0070】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 情報処理システム
10 情報処理装置(12:制御部、14:I/F)
20 端末装置
30 ネットワーク
40 移動体(42:本体部、44:駆動部、46:移動体制御部、48:バッテリ)
50 配送物品
60 検出装置
図1
図2
図3
図4