(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】コンテンツ表示システム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/458 20110101AFI20240723BHJP
H04N 21/462 20110101ALI20240723BHJP
【FI】
H04N21/458
H04N21/462
(21)【出願番号】P 2024017489
(22)【出願日】2024-02-07
【審査請求日】2024-02-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2023年3月1日、WEBページにてCloudExa Folderingを公開、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000098.000005020.html
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2023年4月10日発行の文献に記載。株式会社クラウドポイント、「CloudExa Folderingユーザーズマニュアル」、Rev.1.0.0
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2023年10月30日発行の文献に記載。株式会社クラウドポイント、「CloudExa Folderingユーザーズマニュアル」、Rev.1.9.2
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504246122
【氏名又は名称】株式会社クラウドポイント
(74)【代理人】
【識別番号】100087479
【氏名又は名称】北野 好人
(72)【発明者】
【氏名】須藤 和幸
(72)【発明者】
【氏名】菅野 将樹
(72)【発明者】
【氏名】二宮 直也
【審査官】大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-070601(JP,A)
【文献】特開2018-164210(JP,A)
【文献】特開2022-041451(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0136412(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 -21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを表示するコンテンツ表示システムであって、
前記コンテンツを表示する表示端末と、
前記コンテンツのファイルが格納されるコンテンツ格納場所を有するサーバーと、
前記
サーバー内の前記コンテンツ格納場所に、前記コンテンツを格納するコンテンツ管理端末とを有し、
前記表示端末は、
前記コンテンツを表示するための表示画面と、
前記コンテンツを表示するスケジュールと、前記コンテンツを表示するコンテンツ表示領域と、前記サーバー内の前記コンテンツ格納場所を示す場所情報とを含む番組を作成する番組作成部と、
前記番組を前記表示画面に表示する番組表示部と
を有し、
前記表示端末の前記番組表示部は、前記番組の前記場所情報に示された前記サーバー内の前記コンテンツ格納場所に格納された前記コンテンツのファイルを、前記番組の前記スケジュールに基づいて、前記番組の前記コンテンツ表示領域に表示し、
前記表示端末が複数であり、
前記複数の表示端末は、一のグループを形成し、
前記一のグループを形成する前記複数の表示端末では、前記複数の表示端末の前記番組作成部で作成する前記番組の前記コンテンツ格納場所を示す前記場所情報が同じであり、
前記複数の表示端末の前記番組表示部は、前記サーバー内の同じ前記コンテンツ格納場所に格納された同じ前記ファイルを、前記番組の前記スケジュールに基づいて、前記番組の前記コンテンツ表示領域に表示する
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【請求項2】
請求項1記載のコンテンツ表示システムにおいて、
前記サーバーと前記複数の表示端末と前記コンテンツ管理端末とがインターネットにより接続されている
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【請求項3】
請求項2記載のコンテンツ表示システムにおいて、
前記複数の表示端末は、第1の複数の表示端末が属する第1のグループと、第2の複数の表示端末が属する第2のグループとを形成し、
前記サーバーは、
前記第1のグループに属する前記第1の複数の表示端末からアクセス可能な前記第1のグループ用のコンテンツ格納場所と、前記第2のグループに属する前記第2の複数の表示端末からアクセス可能な前記第2のグループ用のコンテンツ格納場所と、前記第1のグループに属する前記第1の複数の表示端末からも、前記第2のグループに属する前記第2の複数の表示端末からもアクセス可能な前記第1のグループと前記第2のグループに共通のコンテンツ格納場所とを有する
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【請求項4】
コンテンツを表示するコンテンツ表示システムであって、
前記コンテンツを表示する情報処理端末と、
前記コンテンツのファイルが格納されるコンテンツ格納場所を有するサーバーと、
前記
サーバー内の前記コンテンツ格納場所に、前記コンテンツを格納するコンテンツ管理端末とを有し、
前記情報処理端末は、
デスクトップの一部に前記コンテンツを表示するための表示画面と、
前記コンテンツを表示するスケジュールと、前記コンテンツを表示するコンテンツ表示領域と、前記サーバー内の前記コンテンツ格納場所を示す場所情報とを含む番組を作成する番組作成部と、
前記番組を前記表示画面に表示する番組表示部と
を有し、
前記情報処理端末の前記番組表示部は、前記番組の前記場所情報に示された前記サーバー内の前記コンテンツ格納場所に格納された前記コンテンツのファイルを、前記番組の前記スケジュールに基づいて、前記番組の前記コンテンツ表示領域に表示し、
前記情報処理端末が複数であり、
前記複数の情報処理端末は、一のグループを形成し、
前記一のグループを形成する前記複数の情報処理端末では、前記複数の情報処理端末の前記番組作成部で作成する前記番組の前記コンテンツ格納場所を示す前記場所情報が同じであり、
前記複数の情報処理端末の前記番組表示部は、前記サーバー内の同じ前記コンテンツ格納場所に格納された同じ前記ファイルを、前記番組の前記スケジュールに基づいて、前記番組の前記コンテンツ表示領域に表示する
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【請求項5】
請求項4記載のコンテンツ表示システムにおいて、
前記サーバーと前記複数の情報処理端末と前記コンテンツ管理端末とがローカルエリアネットワークにより接続されている
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【請求項6】
コンテンツを表示するコンテンツ表示システムであって、
前記コンテンツを表示する情報処理端末と、
前記コンテンツのファイルが格納されるコンテンツ格納場所を有するサーバーと、
前記
サーバー内の前記コンテンツ格納場所に、前記コンテンツを格納するコンテンツ管理端末とを有し、
前記情報処理端末は、
デスクトップの一部に前記コンテンツを表示するための表示画面と、
前記コンテンツを表示するスケジュールと、前記コンテンツを表示するコンテンツ表示領域と、前記サーバー内の前記コンテンツ格納場所を示す場所情報とを含む番組を作成する番組作成部と、
前記番組を前記表示画面に表示する番組表示部と
を有し、
前記情報処理端末は、
選択されたファイルが、前記表示画面の前記デスクトップ内の前記番組の前記コンテンツ表示領域にドロップされたか否かを検出する検出手段を有し、
前記検出手段によりドロップされたことが検出された場合には、前記情報処理端末が、前記選択されたファイルを、前記番組の前記場所情報により示された前記サーバー内の前記コンテンツ格納場所に格納する
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコンテンツ表示システムにおいて、
前記番組は、複数の前記コンテンツ表示領域を含む
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコンテンツ表示システムにおいて、
前記番組は、複数の前記コンテンツ表示領域を含み、
前記複数のコンテンツ表示領域は、前記表示画面に隙間なく設定されている
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【請求項9】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコンテンツ表示システムにおいて、
前記番組作成部は、複数の前記番組を作成し、
前記複数の番組は、表示する優先度を更に含み、
前記番組表示部は、前記複数の番組のうち前記優先度が高い番組を表示する
ことを特徴とするコンテンツ表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテンツ表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、屋外・店頭・公共空間・交通機関など、あらゆる場所で、ディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するデジタルサイネージシステムのようなコンテンツ表示システムが注目されている。
【0003】
従来のデジタルサイネージシステムは、複数のサイネージ端末とサイネージ端末管理サーバーとを通信ネットワークを介して接続されており、サイネージ端末は、街頭、駅、店頭、店舗などに設置される電光掲示板、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどで文字情報のスクロール表示、静止画、動画などを表示する表示端末であり、サイネージ端末管理サーバーから通信ネットワークを介して配信された広告主から依頼された広告、各種イベントの案内、地震情報や火災情報などを含む緊急通報などのコンテンツを表示する表示部と、表示ための各種制御を行なう表示制御部を備えている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、デジタルサイネージシステムのようなコンテンツ表示システムを用いて、様々なコンテンツを様々な方法で表示したいという多種多様なニーズが高まっている。しかしながら、従来のコンテンツ表示システムでは多種多様なニーズに応えることは困難であった。
【0006】
本発明の目的は、多種多様なニーズに応えることができるコンテンツ表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるコンテンツ表示システムは、表示端末にコンテンツを表示するコンテンツ表示システムであって、前記表示端末は、前記コンテンツを表示するための表示画面と、前記コンテンツを表示するスケジュールと、前記コンテンツを表示するコンテンツ表示領域と、前記コンテンツのファイルが格納されるコンテンツ格納場所を示す場所情報とを含む番組を作成する番組作成部と、前記番組を前記表示画面に表示する番組表示部とを有し、前記コンテンツ格納場所に、前記コンテンツを格納するコンテンツ管理端末を更に有し、前記表示端末の前記番組表示部は、前記番組の前記場所情報に示された前記コンテンツ格納場所に格納された前記コンテンツのファイルを、前記番組の前記スケジュールに基づいて、前記番組の前記コンテンツ表示領域に表示することを特徴とする。
【0008】
上述したコンテンツ表示システムにおいて、複数の前記表示端末を有し、前記複数の表示端末と前記コンテンツ管理端末とがインターネットにより接続されているようにしてもよい。
【0009】
上述したコンテンツ表示システムにおいて、前記複数の表示端末は、第1の複数の表示端末が属する第1のグループと、第2の複数の表示端末が属する第2のグループとを形成し、インターネットに接続され、前記第1のグループに属する前記第1の複数の表示端末からアクセス可能な第1のコンテンツ格納場所と、前記第2のグループに属する前記第2の複数の表示端末からアクセス可能な第2のコンテンツ格納場所と、前記第1のグループに属する前記第1の複数の表示端末からも、前記第2のグループに属する前記第2の複数の表示端末からもアクセス可能な共通のコンテンツ格納場所とを有するサーバーを更に有するようにしてもよい。
【0010】
本発明によるコンテンツ表示システムは、情報処理端末にコンテンツを表示するコンテンツ表示システムであって、前記情報処理端末は、デスクトップの一部に前記コンテンツを表示する表示画面と、前記コンテンツを表示するスケジュールと、前記コンテンツを表示するコンテンツ表示領域と、前記コンテンツのファイルが格納されるコンテンツ格納場所を示す場所情報とを含む番組を作成する番組作成部と、前記番組を前記表示画面に表示する番組表示部とを有し、前記コンテンツ格納場所に、前記コンテンツを格納するコンテンツ管理端末を更に有し、前記情報処理端末は、前記番組の前記場所情報に示された前記コンテンツ格納場所に格納された前記コンテンツのファイルを、前記番組の前記スケジュールに基づいて、前記番組の前記コンテンツ表示領域に表示することを特徴とする。
ようにしてもよい。
【0011】
上述したコンテンツ表示システムにおいて、複数の前記情報処理端末を有し、前記複数の情報処理端末と前記コンテンツ管理端末とがローカルエリアネットワークにより接続されているようにしてもよい。
【0012】
上述したコンテンツ表示システムにおいて、前記情報処理端末は、選択されたファイルが、前記表示画面の前記デスクトップ内の前記番組の前記コンテンツ表示領域にドロップされたか否かを検出する検出手段を有し、前記検出手段によりドロップされたことが検出された場合には、前記選択されたファイルを、前記番組の前記場所情報により示された前記コンテンツ格納場所に格納するようにしてもよい。
【0013】
上述したコンテンツ表示システムにおいて、前記番組は、複数の前記コンテンツ表示領域を含むようにしてもよい。
【0014】
上述したコンテンツ表示システムにおいて、前記複数のコンテンツ表示領域は、前記表示画面に隙間なく設定されているようにしてもよい。
【0015】
上述したコンテンツ表示システムにおいて、前記番組作成部は、複数の前記番組を作成し、前記番組は、表示する優先度を更に含み、前記番組表示部は、前記複数の番組のうち前記優先度が高い番組を表示するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0016】
以上の通り、本発明によれば、表示端末にコンテンツを表示するコンテンツ表示システムであって、表示端末は、コンテンツを表示するための表示画面と、コンテンツを表示するスケジュールと、コンテンツを表示するコンテンツ表示領域と、コンテンツのファイルが格納されるコンテンツ格納場所を示す場所情報とを含む番組を作成する番組作成部と、番組を表示画面に表示する番組表示部とを有し、コンテンツ格納場所に、コンテンツを格納するコンテンツ管理端末を更に有し、表示端末の番組表示部は、番組の場所情報に示されたコンテンツ格納場所に格納されたコンテンツのファイルを、番組のスケジュールに基づいて、番組のコンテンツ表示領域に表示するようにしたので、多種多様なニーズに応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示システムを示す図である。
【
図2】
図2は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示システムにおける各構成要素のブロック図である。
【
図3】
図3は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示システムにおける番組のデータテーブルである。
【
図4】
図4は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用フローチャートである。
【
図5】
図5は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その1)である。
【
図6】
図6は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その2)である。
【
図7】
図7は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その3)である。
【
図8】
図8は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その4)である。
【
図9】
図9は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その5)である。
【
図10】
図10は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その6)である。
【
図11】
図11は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その7)である。
【
図12】
図12は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その8)である。
【
図13】
図13は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その9)である。
【
図14】
図14は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その10)である。
【
図15】
図15は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その11)である。
【
図16】
図16は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その12)である。
【
図17】
図17は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その13)である。
【
図18】
図18は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その14)である。
【
図19】
図19は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その15)である。
【
図20】
図20は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その16)である。
【
図21】
図21は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その17)である。
【
図22】
図22は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その18)である。
【
図23】
図23は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その19)である。
【
図24】
図24は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その20)である。
【
図25】
図25は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その21)である。
【
図26】
図26は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その22)である。
【
図27】
図27は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その23)である。
【
図28】
図28は本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示アプリケーションの運用画面(その24)である。
【
図29】
図29は本発明の第2実施形態によるコンテンツ表示システムを示す図である。
【
図30】
図30は本発明の第3実施形態によるコンテンツ表示システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態によるコンテンツ表示システムについて
図1乃至
図28を用いて説明する。
【0019】
(コンテンツ表示システム)
本実施形態のコンテンツ表示システムの全体を
図1に示す。
【0020】
本実施形態のコンテンツ表示システムは、公共団体、企業体、学校等に属する複数の放映端末や複数の情報処理端末にコンテンツを配信して表示するシステムである。
【0021】
図1左上に示すA社20には複数台の放映端末21、22、23が設けられている。放映端末21、22、23は看板型の放映画面にPCのような制御部と記憶部が設けられている。放映端末の構成の詳細については後述する。
【0022】
A社20に属する放映端末21、22、23はサイネージモードで運用される。サイネージモードとは、各所に設けられた複数台の放映端末21、22、23に、A社20の広告のような画像や映像を看板や標識として表示するモードである。看板等の通常のサイネージの役割を液晶ディスプレイなどのデジタル機器で置き換え、さらにデジタルならではの機能をもたせたものであり、デジタルサイネージとも呼ばれている。
【0023】
図1右上に示すB社30には複数台の放映端末31、32、33が設けられている。放映端末31、32、33は、柱の側面に放映画面が埋め込まれており、柱内部にPCのような制御部と記憶部が設けられている。放映端末の構成の詳細については後述する。B社30に属する放映端末31、32、33は、A社20と同様にサイネージモードで運用される。
【0024】
図1右下に示すC社40には複数台の情報処理端末41、42、43が設けられている。C社40は、例えば、パソコンを販売している家電量販店であり、複数台の情報処理端末41、42、43は店頭に展示されたパソコンである。情報処理端末41、42、43は表示画面、キーボード、制御部、記憶部等で構成されている。情報処理端末の詳細については後述する。
【0025】
C社40に属する情報処理端末41、42、43はデスクトップモードで運用される。デスクトップモードとは、情報処理端末41、42、43の表示画面の一部に、コンテンツを表示するコンテンツ表示領域であるスクリーンを設定し、表示画面全体には情報処理端末としての通常表示をしつつ、スクリーン(コンテンツ表示領域)にパソコンのスペック等の販売に必要な情報を表示するモードである。
【0026】
図1中央下に示すD社50には複数台の情報処理端末51、52、53、54が設けられている。D社50は、例えば一般企業や学校等の団体であり、複数台の情報処理端末51、52、53、54は、団体の構成員である社員、先生、学生等が所持しているパソコン、タブレット、スマートフォン等である。情報処理端末51、52、53、53は表示画面、キーボード、制御部、記憶部等で構成されている。情報処理端末の詳細については後述する。D社50に属する情報処理端末51、52、53、54は、C社40と同様にデスクトップモードで運用される。
【0027】
A社20に属する放映端末21、22、23、B社30に属する放映端末31、32、33、C社40に属する情報処理端末41、42、43、D社50に属する情報処理端末51、52、53、54は、それぞれ、インターネット10に接続されている。
【0028】
インターネット10には、本実施形態のコンテンツ表示システムに各種サービスを提供するためのサーバー11が接続されている。
【0029】
インターネット10には、本実施形態のコンテンツ表示システムのコンテンツ管理するためのコンテンツ管理端末12が接続されている。コンテンツ管理端末12は、後述するように、主として、本実施形態のコンテンツ表示システムにおいて表示するコンテンツを管理する。
【0030】
図1のコンテンツ管理端末12は、A社20、B社30、C社40、D社50とは独立して、これらA社20、B社30、C社40、D社50のコンテンツ表示システムを管理する管理端末として設けられている。このような態様に限らず、A社20、B社30、C社40、D社50のコンテンツ表示システム毎に別個の管理端末を設けてもよい。また、A社20、B社30、C社40、D社50に属する放映端末21、22、23、31、32、33や、情報処理端末41、42、43、51、52、53、54のうちの1台に管理端末としての機能をもたせてもよい。また、情報処理端末としての基本的な機能を有していれば、パソコン、タブレット、スマートフォン等のいかなるハードウエア機器でもよい。
【0031】
(コンテンツ表示システムの構成要素)
本実施形態のコンテンツ表示システムにおける構成要素を
図2に示す。
図2は各構成要素のブロック図である。
【0032】
本実施形態のコンテンツ表示システムは、主として、サーバー11、放映端末21、31等、情報処理端末41、51等、コンテンツ管理端末12により構成されている。
【0033】
(放映端末)
放映端末21、31等は、コンテンツ表示システムにおいて、例えば,A社、B社におけるサイネージモードで運用される放映システムにおける端末である。
【0034】
【0035】
放映端末21は、放映画面21a、キーボード21b、制御部21c、記憶部21dにより構成されている。
【0036】
放映画面21aは、コンテンツをサイネージ放映するための画面である。放映画面21aはタッチ操作ができるようなものであってもよい。その場合、タッチ操作の有効/無効を設定できるようにしておくことが望ましい。
【0037】
放映画面21aには、番組により設定された放映画面21a内のスクリーン(コンテンツ表示領域)にコンテンツが表示される。本実施形態では5つのスクリーンを番組に設定することができる。
【0038】
サイネージモードでは、通常、放映画面21aの全面に隙間なくスクリーンを設定する。
図2(b)では、5つのスクリーン1、2、3、4、5が放映画面21aの全面に隙間なく設定されている。
【0039】
キーボード21bは、放映端末21において、番組の作成、スクリーン(コンテンツ表示領域)の設定、連携フォルダの設定などを実施する際に用いる操作端末である。
【0040】
番組の作成、スクリーン(コンテンツ表示領域)の設定、連携フォルダの設定を実施する際には、キーボード21bを接続して操作する。その際には、操作者の設定に応じて放映画面21aの下部にタスクバーが表示される。
【0041】
サイネージ放映時には、通常、キーボード21bは外される。そして、操作者の設定がタスクバー表示設定であっても、放映画面21aの下部にはタスクバーが表示されないようにする。
【0042】
制御部21cは、放映端末21を制御するためのものである。制御部21cには、番組を作成する番組作成部、番組を表示する番組表示部、オプションを設定するオプション設定部等が設けられている。これら番組作成部、番組表示部、オプション設定部の詳細については後述する。
【0043】
記憶部21dは、放映端末21における各種情報やデータ等を記憶するものである。
【0044】
(情報処理端末)
情報処理端末41、51等は、コンテンツ表示システムにおいて、例えば,C社、D社におけるデスクトップモードで運用される表示システムにおける端末である。
【0045】
【0046】
情報処理端末51は、表示画面51a、キーボード51b、制御部51c、記憶部51dにより構成されている。
【0047】
表示画面51aは、コンテンツを表示するための画面である。表示画面51aはタッチ操作ができるようなものであってもよい。その場合、タッチ操作の有効/無効を設定できるようにしておくことが望ましい。
【0048】
表示画面51aには、番組により設定された表示画面51a内のスクリーン(コンテンツ表示領域)にコンテンツが表示される。表示画面51aの下部には、操作者の設定に応じて放映画面21aの下部にタスクバーが表示される。サイネージモードのように強制的にタスクバーを非表示にするようにはしていない。
【0049】
デスクトップモードでは、通常、表示画面51aの一部にスクリーン(コンテンツ表示領域)を設定する。
図2(c)では、表示画面51aの左上にひとつのスクリーン(コンテンツ表示領域)が設定されている。
【0050】
キーボード51bは、情報処理端末51における様々な機能を実施するための操作端末である。キーボード51bは、番組の作成、スクリーン(コンテンツ表示領域)の設定、連携フォルダの設定などの際にも用いられる。デスクトップでのコンテンツ表示の際にもキーボード51bは接続したままである。
【0051】
制御部51cは、情報処理端末51を制御するためのものである。制御部51cには、情報処理端末51の様々な機能を実施する実施部に加えて、番組を作成する番組作成部、番組を表示する番組表示部、オプションを設定するオプション設定部等が設けられている。これら番組作成部、番組表示部、オプション設定部の詳細については後述する。
【0052】
記憶部51dは、情報処理端末51における各種情報やデータ等を記憶するものである。
【0053】
(コンテンツ管理端末)
コンテンツ管理端末12は、コンテンツ表示システムのコンテンツを管理するための端末である。
【0054】
図2(d)はコンテンツ管理端末12のブロック図である。
【0055】
コンテンツ管理端末12は、表示画面12a、キーボード12b、制御部12c、記憶部12dにより構成されている。
【0056】
表示画面12aは、コンテンツ管理端末12におけるコンテンツ管理を実施する際の各種情報を表示するための画面である。キーボード12bは、コンテンツ管理端末12におけるコンテンツ管理を実施するための操作端末である。制御部12cは、コンテンツ管理端末12におけるコンテンツ管理を制御するためのものである。記憶部12dは、コンテンツ管理端末12における各種情報やデータ等を記憶するものである。
【0057】
コンテンツ管理端末12は、A社20、B社30、C社40、D社50とは独立して、これらA社20、B社30、C社40、D社50のコンテンツ表示システムのコンテンツを管理する。
【0058】
コンテンツ管理端末12の記憶部12dには、A社20、B社30、C社40、D社50に属する放映端末21、22、23、31、32、33と、情報処理端末41、42、43、51、52、53、54に放映・表示する、例えば、全ての番組に設定された、例えば、全てのスクリーン(コンテンツ表示領域)の、例えば、全ての連携フォルダ(コンテンツ格納場所)の場所情報が記憶されている。
【0059】
なお、連携フォルダ(コンテンツ格納場所)がフォルダC:\Users\folderingcontentsであれば、場所情報とは連携フォルダのファイルなどが有る場所を示す文字列「C:\Users\folderingcontents」(パス:path)である。
【0060】
コンテンツ管理端末12は、記憶部12dに記憶された全てのコンテンツ格納場所の場所情報を参照して、放映端末、情報処理端末のコンテンツ格納場所、すなわち、サーバー11内の連携フォルダに、表示・放映したいコンテンツのファイルを格納する。
【0061】
(番組データテーブル)
本実施形態のコンテンツ表示システムにおける番組の詳細について、
図3を用いて説明する。
図3は番組のデータテーブルである。
【0062】
本実施形態のコンテンツ表示システムでは、放映端末や情報処理端末に「番組」を放映、表示する。「番組」とは、コンテンツ表示システムにおいて、放映端末や情報処理端末で放映・表示するための単位である。「番組」では、放映・表示するスケジュールと、スクリーン(コンテンツ表示領域)と、スクリーンに放映・表示するコンテンツの格納場所と、コンテンツの表示方法等を設定する。
【0063】
番組は、
図3のデータテーブルに示された次の要素から構成されている。
(a)優先度
番組の優先度を示すデータである。例えば、01~05の数値により構成される。番組がスケジュールや表示領域で重複した場合に、優先度が高い番組が放映・表示される。
(b)有効/無効
番組の有効/無効を示すデータである。作成した番組を表示するか、表示しないかを設定する。
(c)番組名
番組の名前である。任意の名前を設定することができる。
(d)スケジュール
本実施形態では、例えば、一週間を単位として、放映曜日と放映時間により放映・表示するスケジュールを設定する。放映時間「9:00-18:00」、放映曜日「日月水」と設定されると、毎週、日曜日、月曜日、水曜日の9:00-18:00の間にコンテンツを放映・表示するスケジュールとなる。
(e)スクリーン
本実施形態では、コンテンツを表示するコンテンツ表示領域を「スクリーン」として設定し、放映・表示するコンテンツの格納場所(連携フォルダ)を設定し、格納場所(連携フォルダ)に格納されたファイルの表示方法を設定する。本実施形態では、ひとつの番組に5つのスクリーンを独立に設定できる。
【0064】
スクリーン1において、スクリーン位置・サイズは、放映画面・表示画面におけるスクリーンの位置とサイズである。例えば、スクリーンの左上位置の座標位置(X、Y)と、スクリーン幅(W)とスクリーン高さ(H)により、スクリーンを設定する。
【0065】
連携フォルダは、スクリーンに放映・表示するコンテンツを格納する連携フォルダである。例えば、「C:\Users\folderingcontents」のように設定する。
【0066】
放映順序は、連携フォルダに複数のファイルが格納されている場合の放映順序を示す。ファイル名の昇順、ファイル名の降順、ファイル更新日時の昇順、ファイル更新日時の降順のように設定する。
【0067】
静止画表示設定は、静止画表示の設定情報である。表示する静止画の縦横比を維持するか否かを設定する。維持する場合には、ファイルの静止画の縦横比を維持したまたスクリーンに表示する。維持しない場合には、ファイルの静止画をスクリーンの縦横比にあわせて表示する。
【0068】
動画表示設定は、動画表示の設定情報である。表示する動画の縦横比を維持するか否かを設定する。維持する場合には、ファイルの動画の縦横比を維持したまたスクリーンに表示する。維持しない場合には、ファイルの動画をスクリーンの縦横比にあわせて表示する。
【0069】
PDF表示設定は、PDF表示の設定情報である。PDFファイルをページごとに静止画として表示するか、PDFファイルのまま表示するかを設定する。
【0070】
テキスト表示設定は、テキスト表示の設定情報である。テキストを表示するフォント、テキストの文字色、透明度、テキストの背景色、透明度、テキストを移動する/しない、テキストの移動方向、テキストの移動速度を設定する。
【0071】
本実施形態では、ひとつの番組に5つのスクリーンを設定できるので、スクリーン2、スクリーン3、スクリーン4、スクリーン5についても、同様の設定データが含まれる。
【0072】
(サーバー)
サーバー11は、コンテンツ表示システムに各種サービスを提供する。本実施形態のサーバー11には、放映端末21、31等、情報処理端末41、51等において、放映、表示するためのコンテンツが格納されている。
【0073】
図2(a)に示すように、サーバー11には、A社20(第1のグループ)に属する放映端末21、22、23(第1の複数の表示端末)が放映する放映コンテンツを格納するA社用フォルダ11A(第1のコンテンツ格納場所)、B社30(第2のグループ)に属する放映端末31、32、33(第2の複数の表示端末)が放映する放映コンテンツを格納するB社用フォルダ11B(第2のコンテンツ格納場所)、C社40(第3のグループ)に属する情報処理端末41、42、43(第3の複数の表示端末)が表示する表示コンテンツを格納するC社用フォルダ11C(第3のコンテンツ格納場所)、D社40(第4のグループ)に属する情報処理端末51、52、53(第4の複数の表示端末)が表示する表示コンテンツを格納するD社用フォルダ11D(第4のコンテンツ格納場所)が設けられている。
【0074】
A社用フォルダ11Aの下の階層には、放映コンテンツA1を格納するためのサブフォルダA1、放映コンテンツA2を格納するためのサブフォルダA2、放映コンテンツA3を格納するためのサブフォルダA3、放映コンテンツA4を格納するためのサブフォルダA4、放映コンテンツA5を格納するためのサブフォルダA5、…が作成されている。
【0075】
A社20に属する放映端末21、22、23はA社用フォルダ11Aのみにアクセスすることができる。A社20に属する、例えば放映端末21における制御部21cの番組作成部は、作成する番組のスクリーンの連携フォルダとして、A社用フォルダ11Aの下の階層にあるサブフォルダA1、A2、A3、A4、A5、…のいずれかを設定する。これにより、A社20に属する放映端末21、22、23は、サブフォルダA1、A2、A3、A4、A5、…に格納された放映コンテンツA1、A2、A3、A4、A5、…のいずれかを放映することができる。
【0076】
B社用フォルダ11Bの下の階層には、放映コンテンツB1を格納するためのサブフォルダB1、放映コンテンツB2を格納するためのサブフォルダB2、放映コンテンツB3を格納するためのサブフォルダB3、放映コンテンツB4を格納するためのサブフォルダB4、放映コンテンツB5を格納するためのサブフォルダB5、…が作成されている。
【0077】
B社30に属する放映端末31、32、33はB社用フォルダ11Bのみにアクセスすることができる。B社30に属する、例えば放映端末31における制御部の番組作成部は、作成する番組のスクリーンの連携フォルダとして、B社用フォルダ11Bの下の階層にあるサブフォルダB1、B2、B3、B4、B5、…のいずれかを設定する。これにより、B社30に属する放映端末31、32、33は、サブフォルダB1、B2、B3、B4、B5、…に格納された放映コンテンツB1、B2、B3、B4、B5、…のいずれかを放映することができる。
【0078】
C社用フォルダ11Cの下の階層には、表示コンテンツC1を格納するためのサブフォルダC1、表示コンテンツC2を格納するためのサブフォルダC2、表示コンテンツC3を格納するためのサブフォルダC3、表示コンテンツC4を格納するためのサブフォルダC4、表示コンテンツC5を格納するためのサブフォルダC5、…が作成されている。
【0079】
C社40に属する情報処理端末41、42、43はC社用フォルダ11Cのみにアクセスすることができる。C社40に属する、例えば情報処理端末41における制御部の番組作成部は、作成する番組のスクリーンの連携フォルダとして、C社用フォルダ11Cの下の階層にあるサブフォルダC1、C2、C3、C4、C5、…のいずれかを設定する。これにより、C社40に属する情報処理端末41、42、43は、サブフォルダC1、C2、C3、C4、C5、…に格納された表示コンテンツC1、C2、C3、C4、C5、…のいずれかを表示することができる。
【0080】
D社用フォルダ11Dの下の階層には、表示コンテンツD1を格納するためのサブフォルダD1、表示コンテンツD2を格納するためのサブフォルダD2、表示コンテンツD3を格納するためのサブフォルダD3、表示コンテンツD4を格納するためのサブフォルダD4、表示コンテンツD5を格納するためのサブフォルダD5、…が作成されている。
【0081】
D社50に属する情報処理端末51、52、53はD社用フォルダ11Dのみにアクセスすることができる。D社50に属する、例えば情報処理端末51における制御部51cの番組作成部は、作成する番組のスクリーンの連携フォルダとして、D社用フォルダ11Dの下の階層にあるサブフォルダD1、D2、D3、D4、D5、…のいずれかを設定する。これにより、D社50に属する情報処理端末41、42、43は、サブフォルダD1、D2、D3、D4、D5、…に格納された表示コンテンツD1、D2、D3、D4、D5、…のいずれかを表示することができる。
【0082】
また、本実施形態では、
図2(a)に示すように、サーバー11に、A社用フォルダ11A(第1のコンテンツ格納場所)、B社用フォルダ11B(第2のコンテンツ格納場所)、C社用フォルダ11C(第3のコンテンツ格納場所)、D社用フォルダ11D(第4のコンテンツ格納場所)とは別個に公開フォルダ11O(共通のコンテンツ格納場所)が設けられている。
【0083】
公開フォルダ11O(共通のコンテンツ格納場所)は、A社20に属する放映端末21、22、23からも、B社30に属する放映端末31、32、33からも、C社40に属する情報処理端末41、42、43からも、D社50に属する情報処理端末51、52、53、54からもアクセスすることができるフォルダ(共通のコンテンツ格納場所)である。
【0084】
公開フォルダ11Oには、A社20に属する放映端末21、22、23、B社30に属する放映端末31、32、33、C社40に属する情報処理端末41、42、43、D社50に属する情報処理端末51、52、53、54のいずれに放映・表示することが可能なコンテンツ、例えば、広告用コンテンツを格納する。
【0085】
公開フォルダ11Oの下の階層には、広告を提供するX社のためのサブフォルダX、広告を提供するY社のためのサブフォルダY、広告を提供するZ社のためのサブフォルダZ、…が作成される。サブフォルダXにはX社の広告コンテンツが格納され、サブフォルダYにはY社の広告コンテンツが格納され、サブフォルダZにはZ社の広告コンテンツが格納される。
【0086】
A社20に属する放映端末21、22、23、B社30に属する放映端末31、32、33、C社40に属する情報処理端末41、42、43、D社50に属する情報処理端末51、52、53、54における制御部の番組作成部で作成する番組のスクリーンの連携フォルダとして、公開フォルダ11Oの下の階層のサブフォルダX、サブフォルダY、サブフォルダZ、…のいずれかを設定することができる。
【0087】
それにより、A社20に属する放映端末21、22、23、B社30に属する放映端末31、32、33、C社40に属する情報処理端末41、42、43、D社50に属する情報処理端末51、52、53、54を広告メディアとして機能させることができる。
【0088】
広告メディアとして機能させることができれば、放映・表示回数によるインセンティブを与える等の展開を行うことができる。放映インセンティブとは、広告のコンテンツ提供企業が設定する放映端末あたりの放映報酬額であり、例えば、そのコンテンツを放映した回数が指定回数に達した際に支払われる。
【0089】
これにより、本実施形態によるコンテンツ表示システムを運用している企業が、能動的に他社の広告コンテンツを放映する動機を促し、広告出稿企業側ではなく、デジタルサイネージ運用企業側の裁量で広告表示を行う環境が生まれ、広告メディア媒体として運用されていない、一般的なデジタルサイネージ放映面を、広告メディアとして利用できる機会を生み出すことが可能となる。
【0090】
(コンテンツ表示アプリケーション)
本実施形態のコンテンツ表示システムで用いるコンテンツ表示アプリケーションについて
図4乃至
図28を用いて説明する。
図4は、コンテンツ表示アプリケーションの運用フローチャートであり、
図5乃至
図27は、コンテンツ表示アプリケーションの運用画面である。このコンテンツ表示アプリケーションは、サイネージモードの運用、デスクトップモードの運用において用いられる。
【0091】
本実施形態のコンテンツ表示アプリケーションは、A社20、B社30、C社40、D社50に属する放映端末21、22、23、31、32、33と、情報処理端末41、42、43、51、52、53、54にそれぞれインストールされる。以下に説明するコンテンツ表示アプリケーションによる各動作は、放映端末21、22、23、31、32、33、情報処理端末41、42、43、51、52、53、54の制御部、例えば、
図2に示された制御部21c、制御部51cの番組作成部、番組表示部、オプション設定部により実行される。
【0092】
(アプリケーション起動)
まず、アプリケーションを起動する(ステップS10)と、
図5に示すアプリケーションのタイトル画面が表示される(ステップS11)。タイトル画面には、サイネージ放映を開始する「PLAY」ボタンと、放映内容を作成する「EDIT」ボタンと、オプション設定を行う「OPTIONS」ボタンと、アプリケーションを終了する「EXIT」ボタンが表示される。
【0093】
(放映内容の作成:EDIT)
放映内容を作成する(ステップS12)ため、
図6(a)に示すように、アプリケーション起動画面の「EDIT」ボタンをクリックする(ステップS13)。
図6(b)に示すエディット画面が表示される。エディット画面には、空欄の番組リストとスケジュールビューが表示される。エディット画面を用いて番組を作成する(ステップS14)。
【0094】
番組の作成(ステップS14)においては、番組におけるスクリーンを設定し(ステップS15)、スクリーンに連携する連携フォルダを設定する(ステップS16)。
【0095】
また、番組のスケジュールを設定する(ステップS17)。スケジュールの設定(ステップS17)においては、番組の放映日時を設定し(ステップS18)する。複数の番組を作成した場合には、各番組を放映する優先順位を設定する(ステップS19)。
【0096】
これらステップS12~ステップS19において実施される放映内容の作成の詳細について、以下説明する。なお、図面中の丸数字は、括弧付き数字((1)、(2)、(3)、…)と表記する。
【0097】
(エディット画面)
エディット画面の詳細を
図7に示す。エディット画面は、エディット画面を閉じてサイネージの放映を開始するための放映開始ボタン(1)と、タイトル画面に戻るための戻るボタン(2)と、作成した画面をリスト表示するための番組リスト(3)と、番組の放映時間、曜日、優先度に従い、放映内容を表示するスケジュールビュー(4)と、番組を新規追加するための番組追加ボタン(5)とにより構成されている。
【0098】
(番組リスト)
図7における番組リスト(3)の詳細を
図8に示す。
【0099】
番組リストには、左から順番に、優先度を示す番号である優先度番号(1)、番組を放映する/しないを選択するスイッチである有効/無効トグルスイッチ(2)、番組名を入力、表示するための番組名(3)、番組レイアウト(スクリーンの数、位置、サイズ)をサムネイルとして表示するサムネイル(4)、番組ごとの放映時間を設定、表示するための放映時間(5)、番組ごとの放映曜日を設定、表示するための放映曜日(6)、番組を追加するための番組追加ボタン(7)、レイアウト画面を表示するための番組編集ボタン(8)、番組を複製するための番組複製ボタン(9)、番組を削除するための番組削除ボタン(10)、番組のリスト表示順を変更するための並べ替えボタン(11)が表示される。
【0100】
(スケジュールビュー)
図7におけるスケジュールビュー(4)の詳細を
図9に示す。
【0101】
スケジュールビューには、放映する番組名が、横軸の曜日と縦軸の時間とで形成されるマトリックス状のスケジュール内に表示され、視覚的にわかりやすくスケジュールを確認することができる。番組の「放映時間」「放映曜日」に設定されたスケジュールは、直ちにスケジュールビューに反映される。
【0102】
(番組の作成)
番組を作成するために、
図10(a)に示すように、番組追加ボタン「+」をクリックする。
図10(b)に示すように、番組リストに「新しい番組」が追加される。追加された番組は、放映時間、放映曜日の設定を含めた「番組」として保存される。
【0103】
(番組の追加、複製、削除)
図11(a)に示すように、更に番組追加ボタン「+」をクリックする。
図11(b)に示すように、番組リストに更に「新しい番組」が追加される。
【0104】
図11(c)に示すように、複製対象とする番組の番組複製ボタン(丸印)をクリックする。
図11(d)に示すように、複製対象の番組がコピーされ、複製元の番組の上段に複製された番組が追加される。
【0105】
図11(e)に示すように、削除したい番組の番組削除ボタン(丸印)をクリックする。
図11(f)に示すように、クリックされた対象の番組が削除される。
【0106】
(番組の有効化/無効化)
図12(a)に示すように、変更対象の番組の有効/無効トグルスイッチ(丸印)をクリックする。
図12(b)に示すように、対象の番組がグレー表示となり、放映対象から除外される。それと同時にスケジュールビューからも対象の番組が除外され、除外された番組の下段の番組に入れ替わる。
【0107】
この状態で、有効/無効トグルスイッチ(丸印)を再度クリックすると、変更対象の番組が有効化されて、無効化される前の状態となる。
【0108】
(番組リストの優先度)
複数の番組で放映時間が重複した場合には、番組リストにおいて上に並んでいる番組の優先度が高いと判断されて優先的に放映される。
図13(a)に示すように、上に並んでいる番組01が、その下に並んでいる番組02より優先度が高く、番組02が、その下に並んでいる番組03より優先度が高い。
【0109】
番組リストの並び順は上下ボタンにより変更することができ、それにより番組の優先度を変更することができる。
図13(b)上部に示すように、番組リストの右側に表示された上下ボタンをクリックすることにより、番組の並び順を変更することができる。上下ボタンは、
図13(b)下部に示すように、一番上に移動するボタンと、ひとつ上に移動するボタンと、ひとつ下に移動するボタンと、一番下に移動するボタンにより構成されている。
【0110】
(スケジューリングの応用)
本実施形態では、番組のスケジュールと番組リストの優先度を用いて1週間の範囲で細かなスケジューリングを行うことができる。
【0111】
図14(a)に示すように、番組A(日曜日と火曜日の9:00~18:00に番組Aを放映)と番組B(日曜日と月曜日と火曜日の9:00~18:00に番組Bを放映)とが、番組A、番組Bの並び順の優先度であるとすると、日曜日の9:00~18:00には番組Aが放映され、月曜日の9:00~18:00には番組Bが放映され、火曜日の9:00~18:00には番組Aが放映され、水曜日の9:00~18:00には何も放映されない。
【0112】
図14(a)の番組スケジュールを、
図14(b)に示すように、番組Bの放映時間を終日に変更すると、日曜日には、番組Aは9:00~18:00放映の設定で、番組Bは終日放映の設定であるので、日曜日の9:00~18:00は優先度の高い番組Aが放映され、それ以外の時間帯である0:00~9:00、18:00~24:00は番組Bが放映される。
【0113】
(スケジュールの設定)
番組のスケジュールの設定の詳細について説明する。
【0114】
エディット画面で番組を保存すると、「全ての曜日」かつ「終日」放映するスケジュールが設定された番組が追加される。各番組において「何曜日」の「何時」に放映させるかを変更することができる。
【0115】
番組の放映時間は、
図15(a)に示すように、放映時間項目で設定する。初期状態は「終日」放映である。開始時間と終了時間を設定して放映時間を設定する。□印にチェックを入れると終日放映設定となる。ひとつの番組で複数の放映時間は設定できない仕様となっている。ある番組を複数の放映時間で放映する場合には、番組を複製して、異なる放映時間を設定する。
【0116】
番組の放映曜日は、
図15(b)に示すように、放映曜日項目で設定する。初期状態は全ての曜日が放映曜日である。対象曜日をクリックして放映する/しないを設定する。
図15(b)では、日曜日、火曜日、木曜日、金曜日、土曜日が放映する曜日である。
【0117】
(スクリーンの編集)
スクリーンを編集するためには、
図16(a)に示すように、編集する番組の番組編集ボタン(丸印)をクリックする。エディット画面が閉じて、
図16(b)に示すようなスクリーン編集画面が表示される。
【0118】
(スクリーンの詳細)
スクリーン編集画面の詳細を
図17(a)、(b)に示す。
【0119】
スクリーン編集画面には、エディット画面に戻るための戻るボタン(1)、スクリーンが参照する連携先フォルダなどのプロパティ情報を表示、編集するためのスクリーン設定ボタン(2)、スクリーンを追加するためのスクリーン追加ボタン(3)、他のスクリーンの最背面に移動するための最背面移動ボタン(4)、スナップレイアウト画面を開くためのスナップレイアウトボタン(5)、対象のスクリーンを削除するためのスクリーン削除ボタン(6)、スクリーンの開始位置(スクリーン左上座標)とピクセルサイズを表示するためのスクリーン位置サイズボタン(7)、他のスクリーンや画面端にスクリーンを合わせるためのスナップボタン(8)が表示される。
【0120】
(スクリーンの設定:連携フォルダの設定)
本実施形態では、スクリーンに連携フォルダを設定することができる。連携フォルダとはスクリーンに表示するコンテンツのファイルを格納するためのフォルダである。連携フォルダにファイルを格納することによりスクリーンに所望のコンテンツを表示させる。
【0121】
スクリーンへの連携フォルダの設定方法について
図18及び
図19を用いて説明する。
【0122】
スクリーン設定情報が表示されている領域をダブルクリックするとスクリーン設定画面が表示される。
【0123】
スクリーン設定画面の詳細を
図18(a)、(b)に示す。
【0124】
スクリーン設定画面には、連携フォルダを設定する連携フォルダ設定欄(1)、放映秒数を設定する放映設定欄(2)、静止画表示を設定する静止画表示設定欄(3)、動画表示を設定する動画設定欄(4)、PDF表示を設定するPDF表示設定欄(5)、テキスト表示を設定するテキスト表示設定欄(6)、スクリーンの座標を設定する座標設定欄(7)が設けられている。
【0125】
連携フォルダを設定する連携フォルダ設定欄(1)では、連携するフォルダの場所と、放映順序とを設定する。連携するフォルダは、例えば、「C:\Users\folderingcontents」のようにフォルダ名で設定される。
【0126】
図19(a)に示すように、スクリーン設定画面の右上の選択ボタンをクリックすると、
図19(b)に示すエクスプローラ画面が表示され、設定するフォルダを選択することにより連携するフォルダを設定することができる。
【0127】
放映順序は、ファイル名(昇順、降順)、ファイル更新日時(昇順、降順)から選択することができる。ファイル名昇順が選択されると、連携したフォルダ内のファイルのファイル名の昇順で順番にスクリーンに放映される。
【0128】
放映秒数を設定する放映設定欄(2)では、動画以外の放映秒数を設定する。静止画、PDF(ページごとに静止画として表示する場合)、Webを表示する際の放映秒数を設定する。放映秒数はスクリーン単位での設定となる。なお、動画は放映秒数の設定値に関わらず流しきりとなる。
【0129】
静止画表示を設定する静止画表示設定欄(3)では、表示する静止画の縦横比を維持するか否かを設定する。維持する場合には、ファイルの静止画の縦横比を維持したまたスクリーンに表示する。維持しない場合には、ファイルの静止画をスクリーンの縦横比にあわせて表示する。
【0130】
動画表示を設定する動画設定欄(4)では、表示する動画の縦横比を維持するか否かを設定する。維持する場合には、ファイルの動画の縦横比を維持したまたスクリーンに表示する。維持しない場合には、ファイルの動画をスクリーンの縦横比にあわせて表示する。
【0131】
PDF表示を設定するPDF表示設定欄(5)では、PDFファイルをページごとに静止画として表示するか、PDFファイルのまま表示するかを設定する。
【0132】
テキスト表示を設定するテキスト表示設定欄(6)では、テキストファイルの表示方法について設定する。すなわち、テキストを表示するフォント、テキストの文字色、透明度、テキストの背景色、透明度、テキストを移動する/しない、テキストの移動方向、テキストの移動速度を設定する。
【0133】
テキストを「移動する」に設定すると、移動方向を「右から左」「左から右」「上から下」「下から上」などの移動方向を設定することができる。これら設定はスクリーン単位での設定となる。
【0134】
スクリーンの座標を設定する座標設定欄(7)では、スクリーンの開始座標とサイズを設定する。
図20に示すように、スクリーンの配置位置と大きさを数値で設定することができる。
図20において、Xは、画面左上を基準としたスクリーンの開始座標(横方向)であり、Yは、画面左上を基準としたスクリーンの開始座標(縦方向)であり、Wは、スクリーンの横幅(px)であり、Hは、スクリーンの高さ(px)である。
【0135】
(スクリーンの追加)
スクリーンの追加について
図21を用いて説明する。
【0136】
スクリーンを追加するときには、
図21(a)に示すように、スクリーン1の右上にある追加ボタン+(丸印)をクリックする。
図21(b)に示すように、番組リストに「スクリーン2」が追加される。ひとつの番組には最大5つのスクリーンまで追加することができる。
【0137】
(スクリーンの削除)
スクリーンを削除するときには、削除したいスクリーンの右上にある削除ボタンをクリックする。クリックされた削除ボタンがあるスクリーンが削除される。
【0138】
(スクリーンの移動)
スクリーンの移動について
図22を用いて説明する。
【0139】
スクリーンを移動する場合には、スクリーン内のアイコン以外の位置をクリック&ホールドしてスクリーンを動かすことができる。
【0140】
スクリーンのサイズを変更する場合には、
図22(a)に示すように、スクリーンの四隅や四辺をドラッグしてスクリーンサイズを変更することができる。
【0141】
スクリーンのサイズを画面や他のスクリーンに合わせたい場合には、
図22(b)に示すように、スクリーンのスナップボタン(○印)をクリックしてデスクトップの端や他のスクリーンの端に合わせてサイズを変更することができる。
【0142】
スナップボタンを使うと、
図22(c)に示すように、スクリーンを隙間なくレイアウトすることができる。
図22(c)では、スクリーン1の下にスクリーン2が隙間なくレイアウトされ、スクリーン3の下にスクリーン4が隙間なくレイアウトされ、スクリーン1とスクリーン2の横に、スクリーン3とスクリーン4が隙間なくレイアウトされている。
【0143】
(スナップレイアウト機能)
スナップレイアウト機能について
図23を用いて説明する。
【0144】
複数のスクリーンをレイアウトする場合、所望のレイアウトを実現しようとすると、スクリーンごとに細かなサイズ調整をする必要がある。スナップレイアウト機能は、スクリーンごとに細かなサイズ調整をすることなく簡単に番組のレイアウトを構成することができる機能である。
【0145】
図23(a)に示すように、スクリーンの右上のスナップレイアウトボタン(丸印)をクリックすると、スナップレイアウト画面がポップアップ表示される。
【0146】
図23(a)では、3×3の9つのレイアウトが表示されている。左側上のレイアウトは、ひとつスクリーンのレイアウトである。左側中、左側下、中央上のレイアウトは、2つのスクリーンのレイアウトである。中央中、中央下のレイアウトは、3つのスクリーンのレイアウトである。右側上、右側中、右側死のレイアウトは、4つのスクリーンのレイアウトである。
【0147】
図23(b)に示すように、9つのレイアウトから希望するひとつのレイアウトを選択し、そのレイアウト内のあるスクリーンをクリックすると、編集中のスクリーンの位置とサイズが、そのレイアウト中のスクリーンとなるように変更される。
【0148】
図23(b)では、9つのレイアウトの中央中の3つのスクリーンからなるレイアウトが選択され、3つのスクリーンの中央のスクリーンがクリックされている。これにより、スクリーン1が、選択されたレイアウトの中央のスクリーンとなるように位置とサイズが自動調整される。
【0149】
(スクリーンレイアウトの例)
本実施形態では、
図24(a)に示すように、最大5つのスクリーンを配置することができる。
【0150】
また、本実施形態では、
図24(b)に示すように、スクリーンを重ねたレイアウトとすることも可能である。
図24(b)では、スクリーン1の上に、スクリーン2とスクリーン3と重なっている。スクリーン1をレイアウトした後に、スクリーン2を重ねてレイアウトして保存し、更に、スクリーン3を重ねてレイアウトして保存している。保存時の重なり順が、放映時の重ね合わせの順番となる。
【0151】
(スクリーン編集の終了と保存)
スクリーン編集を終了する場合には、最前面にあるスクリーンに表示される戻りボタン(←)をクリックして終了させる。
図24(b)では、最前面にあるスクリーン3の上部左側に戻りボタン(←)が表示されている。スクリーン編集が終了すると、そのときの状態の番組が保存されてエディット画面に戻る。
【0152】
(PDFファイルの表示設定)
PDFファイルの表示設定について、
図25、
図26を用いて説明する。
【0153】
PDFファイルが複数ページのPDFである場合、2つの表示方法を選択することができる。
【0154】
図25(a)に示すように「ページごとに静止画として表示する」を選択すると、PDFファイルをページごとに静止画に変換して、変換された複数の静止画を切り替えて表示する。ページごとの画像は「放映秒数」で設定された秒数で切り替わる。
【0155】
図25(b)に示すように「PDFファイルのまま表示する」を選択すると、PDF形式のまま表示する。PDF形式のまま表示する場合には、タッチ操作ができる環境で運用することが望ましい。タッチ操作ができる環境の場合には、画面をタッチすることにより、PDFデータのページ送りや、ページ戻し、ページ拡大縮小の操作を行うことができる。タッチ操作ができない場合には、PDFデータの1ページ目が指定秒数分表示される。
【0156】
図26に「PDFファイルのまま表示する」を選択した場合のPDFファイルの表示例を示す。
【0157】
横長のスクリーンに横長のPDFファイルを表示する場合には、
図26(a)(1)に示すように、最初のページのみが表示される。縦長のスクリーンに横長のPDFファイルを表示する場合には、
図26(a)(2)に示すように、ページが縦に並んで表示される。横長のスクリーンに縦長のPDFファイルを表示する場合には、
図26(b)(3)に示すように、最初のページのみが表示される。縦長のスクリーンに縦長のPDFファイルを表示する場合には、
図26(b)(4)に示すように、ページが縦に並んで表示される。
【0158】
以上のようにして、ステップS12~ステップS19における放映内容を作成が終了する。
【0159】
(サイネージ放映)
次に、作成された放映内容をサイネージ放映する(ステップS20~S22)。
【0160】
図27(a)に示すように、アプリケーションのタイトル画面における「PLAY」ボタンをクリックすると、サイネージ放映が開始される(ステップS20)。
【0161】
図27(b)に示すように、作成された番組が、番組作成時に設定したスクリーンサイズで放映される。スクリーン上のカーソルは所定時間、例えば、5秒後に自動的に非表示になる。ただし、Web―PDFを表示している場合にはカーソルは表示されたままで非表示とはならない。
【0162】
放映番組がない場合には、
図27(c)のような表示となる。
【0163】
デスクトップモードの場合には、
図27(c)左側に示すように、アラートメッセージが表示される。ユーザーは放映待機状態か放映キャンセルを選択することができる。放映待機状態が選択されれば、このまま放映が開始されるまで待機した状態となる。放映キャンセルが選択されれば、今後、このユーザーの情報処理端末では番組が放映されない。
【0164】
サイネージモードの場合には、
図27(c)右側に示すように、デスクトップを黒色の全画面表示にして、ツールバーを含むデスクトップを表示しない。
【0165】
サイネージ放映を停止するためには、サイネージ画面をアクティブ状態(最前面)にして[ESC]キーを押すと、サイネージ放映が停止される(ステップS22)。
【0166】
アクティブ状態であるか判別しにくい場合には、スクリーンをクリックしてアクティブ状態(最前面)にしてから[ESC]キーを押して、サイネージ放映を停止させる(ステップS22)。
【0167】
既に、放映番組が作成されている場合には、アプリケーションが起動して、
図5に示すアプリケーションのタイトル画面が表示された(ステップS11)ときに、サイネージ放映を開始することができる(ステップS24)。タイトル画面の「PLAY」ボタンをクリックする(ステップS25)と、ステップS20~S22によるサイネージ放映が実行される。
【0168】
(OPTIONSの説明)
オプション機能の設定について、
図28を用いて説明する。
【0169】
アプリケーションが起動したアプリケーションのタイトル画面において、
図28(a)に示すように、アプリケーション起動画面の「OPTIONS」ボタンをクリックする。
図28(b)に示すようなオプション設定画面が表示されて、アプリケーションのオプション機能を設定することができる。様々なオプション機能について、以下説明する。
【0170】
(動作モード)
アプリケーションの動作モードを設定する機能である。アプリケーションには、「サイネージモード」と「デスクトップモード」の動作モードがあり、用途によって動作モードを選択する。
【0171】
サイネージモードでは、放映端末をデジタルサイネージプレイヤーとしてスクリーンにコンテンツを放映する。
【0172】
デスクトップモードでは、デスクトップアプリケーションのひとつとして、本アプリケーションを動作させる。
【0173】
この機能のデフォルト値は「サイネージモード」である。
【0174】
(再起動とシャットダウン)
予め設定した時刻に放映端末や情報処理端末を再起動またはシャットダウンさせる機能である。動作モードがサイネージモードの場合にのみ設定可能である。
【0175】
この機能のデフォルト値は「再起動またはシャットダウンしない」、時刻は「0:00」である。
【0176】
(アプリケーション起動時の自動放映)
アプリケーションを起動した際に、自動でスケジュール放映を開始する機能である。
【0177】
この機能のデフォルト値は「放映を開始しない」である。
【0178】
(スクリーンの最大数)
ひとつの番組で設定できるスクリーンの最大数を設定する機能である。1~20の範囲で設定できる。
【0179】
この機能のデフォルト値は「5」である。
【0180】
(番組放映開始時のキャッシュ削除)
番組放映開始時にキャッシュを削除する(オン)、キャッシュを削除しない(オフ)を選択する機能である。
【0181】
キャッシュを削除する(オン)場合、放映開始時にキャッシュを削除してから、最新コンテンツを取得する。キャッシュを削除することで、コンテンツの取得に失敗した場合に、以前にキャッシュされたコンテンツが放映されないようにすることができる。
【0182】
キャッシュを削除しない(オフ)場合、キャッシュが維持されているため、コンテンツ取得に失敗した場合でも、キャッシュされたコンテンツを使用して放映が行われる。
最新コンテンツが取得出来ない際に、以前にキャッシュされたコンテンツを表示したくない場合には、設定をオンにする。
【0183】
この機能のデフォルト値は「オフ」である。
【0184】
(放映中に最新コンテンツが取得できない場合の放映の停止)
放映中に最新コンテンツが取得できなくなった場合に放映を停止する(オン)、放映を停止しない(オフ)を選択する機能である。
【0185】
放映を停止する(オン)の場合、放映中にフォルダが参照できない場合や内部エラーが発生した場合など、コンテンツが取得できない状態になった際に、スクリーンごとに放映を停止してエラーメッセージ付きの黒画面を表示する。
【0186】
放映を停止しない(オフ)の場合、コンテンツが取得できない状態になった場合でも、放映を停止せずに現状の放映状態を維持する。
【0187】
フォルダが参照できる状態かどうかを表示画面で確認したい場合や、エラー動作の原因を確認したい場合には、設定をオンにする。
【0188】
本機能のデフォルト値は「オフ」である。
【0189】
(番組放映の事前準備)
番組が切り替わる時刻の前に番組内容のコピーを行うための事前準備の時間を設定する機能である。
【0190】
設定された時刻に放映番組が切り替わる際に、次の番組のコンテンツのファイルサイズが大きい場合には、番組内容のコピーに時間がかかりスムーズに番組が切り替わらない不具合が発生する可能性がある。このような不具合を発生させないために、番組が切り替わる前にコピーを行っておく必要がある。この機能により設定した時間(秒数)の前に次の番組のコピーを行う。
【0191】
この機能のデフォルト値は「30秒」である。
【0192】
(スクリーンの背景)
スクリーンサイズと一致しないコンテンツを表示した時に表示される上下・左右の余白部分の背景色と透明度を設定する機能である。
【0193】
この機能のデフォルト値は「背景色:黒」「透明度:0%」である。
【0194】
(マウスオーバーメニューの表示)
デスクトップモードで、放映中のスクリーン上にマウスカーソルを移動した時にファイル名などのマウスオーバーメニューを表示するか否かを設定する機能である。
【0195】
この機能のデフォルト値は「表示する」である。
【0196】
(放映中の画面の保護)
放映中の画面を保護するか否かを設定する機能である。
【0197】
サイネージモードで利用する場合には、誤操作による放映中の画面の最小化や画面表示が停止されることがある。そのような不具合を防止するために、この機能により放映中の画面を保護する。
【0198】
放映中の画面の保護を適用している間は、放映画面を最小化できなくなる。また、放映の停止は「ESC」キーの長押しにより実行できる。
【0199】
この機能のデフォルト値は「保護しない」である。
【0200】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態によるコンテンツ表示システムについて
図29を用いて説明する。
【0201】
本実施形態によるコンテンツ表示システムは、ひとつの公共団体、企業体、学校等の組織内部において運用されるものである。
【0202】
サイネージモードで運用される表示端末104や、デスクトップモードで運用される情報処理端末106、108、110、112が混在している。情報処理端末としても、デスクトップPC106、ノートPC108、タブレット110、スマートフォン112が混在している。また、同じ公共団体、企業体、学校等の組織内部に、コンテンツを管理するコンテンツ管理端末102が設けられている。
【0203】
表示端末104、情報処理端末106、108、110、112で放映・表示する番組のコンテンツを格納する連携フォルダは、例えば、コンテンツ管理端末102の記憶部内に設けられる。
【0204】
本実施形態において、表示端末104、情報処理端末106、108、110、112、コンテンツ管理端末102は、インターネットではなく、組織内部のローカルエリアネットワーク(LAN)100で相互に接続されている。
【0205】
コンテンツ表示システムの各端末が、インターネットではなくローカルエリアネットワーク(LAN)100で相互に接続されている以外は、第1実施形態のコンテンツ表示システムと同様である。
【0206】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態によるコンテンツ表示システムについて
図30を用いて説明する。
【0207】
本実施形態によるコンテンツ表示システムにおいても、第1実施形態及び第2実施形態によるコンテンツ表示システムと同様に、表示端末の放映画面や、情報処理端末の表示画面に所定のコンテンツを表示させることができる。
【0208】
本実施形態のコンテンツ表示システムは、それに加えて、表示端末や情報処理端末を操作して、表示端末や情報処理端末の方から、放映したいコンテンツをコンテンツ表示システムに追加することができる。
【0209】
第1実施形態及び第2実施形態によるコンテンツ表示システムでは、放映、表示するコンテンツを変更(追加、削除)するためには、コンテンツ管理端末を操作して、連携フォルダ内のファイルを変更(追加、削除)する必要があった。放映端末の操作者や情報処理端末の使用者が、コンテンツを変更(追加、削除)する場合には、コンテンツ管理端末の操作者に連絡して、操作してもらう必要があった。
【0210】
本実施形態のコンテンツ表示システムでは、放映端末の操作者や情報処理端末の使用者が、コンテンツ表示のインターフェースを利用して、簡単にコンテンツの変更(追加)を行うことができる。
【0211】
本実施形態のコンテンツ表示の具体例を
図30(a)に示す。表示画面200のスクリーン202に、スクリーン202の連携フォルダ210に格納されたファイルのコンテンツが表示されている。
【0212】
なお、
図30(a)~(c)において、連携フォルダ210内のファイルの表示は、ファイル名の昇順で最も上位のファイルが表示されるように設定されているものとする。したがって、スクリーン202に表示されるコンテンツは、連携フォルダ210内のファイル名の昇順で最上位のファイルのコンテンツとなる。
図30(a)では、連携フォルダ210内にはファイルPとファイルQが格納されているので、格納されたファイル中でファイル名の昇順で最上位のファイルPのコンテンツ「P」が、情報処理端末の表示画面200のスクリーン202に表示されている。
【0213】
一方、
図30(a)に示すように、情報処理端末の表示画面200のスクリーン202の左側のデスクトップ上には、コンテンツ「K」のファイルK、コンテンツ「L」のファイルL、コンテンツ「M」のファイルMが表示されている。
【0214】
この状態で、情報処理端末の使用者が、コンテンツ「M」をコンテンツ表示システムに追加したい場合には、
図30(a)~(c)に示すように操作する。
【0215】
まず、
図30(a)に示すように、デスクトップ上のコンテンツ「M」のファイルMを選択し、続いて、
図30(b)に示すように、選択したファイルMをドラッグしてスクリーン202内にドロップする。情報処理端末の制御部内の検出手段が、ファイルがスクリーン202内にドロップされたか否かを検出する。ファイルがスクリーン202内にドロップされたことが、この検出手段により検出されると、スクリーン202の連携フォルダ210に、ドロップされたファイルMが格納される。その結果、連携フォルダ210内には、ファイルPとファイルQに加えてファイルMが格納される。
【0216】
その結果、格納されたファイル中でファイル名の昇順で最上位がファイルMとなり、
図30(c)に示すように、スクリーン202の表示が、連携フォルダ210′のファイルMのコンテンツ「M」となる。
【0217】
このドラッグ&ドロップはファイルのコピー操作なので、スクリーン202の左側のデスクトップ上のコンテンツ「M」のファイルMはそのまま変化しない。
【0218】
なお、この操作の際に、ドロップしようとするスクリーンにマウスカーソルが移動した際に、スクリーンの表示領域の4辺をハイライト表示する等して、ドロップするスクリーンを明確にしてもよい。
【0219】
また、ファイルMがスクリーン202の連携フォルダ210に格納されるまでの間は、スクリーンの左上などに、登録処理中であることを示す表示、例えば、フォルダが開いた様子を表すアイコンを表示する等して、登録指示が実行されていることを情報処理端末の使用者に認識させるようにしてもよい。さらに、登録処理が行われたことを情報処理端末の使用者に確実に認識させるために、登録処理が短時間で完了する場合でも、一定時間、例えば1秒以上は登録処理中を表示するようにしてもよい。
【0220】
このように、本実施形態によれば、コンテンツ表示のインターフェースを利用して、直感的な操作により、連携フォルダにファイル(コンテンツ)を追加することができる。
【0221】
また、表示画面に複数のスクリーンを表示させておけば、複数のスクリーンのいずれかにファイルをドロップすることにより、コンテンツを変更(追加)する連携フォルダを情報処理端末の使用者が自在に選ぶことができる。
【0222】
なお、上記説明では、選択したファイルをドラッグしてスクリーン内にドロップすることにより連携フォルダにファイルが追加されるが、連携フォルダ内のファイルの表示はファイル名の昇順等の連携フォルダの設定に基づいている。本実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、スクリーンにドラッグ&ドロップしたファイルに自動的にフラグを付ける等して、連携フォルダの設定にかかわらず優先的に表示させるようにしてもよい。これにより、放映端末の操作者や情報処理端末の使用者が、コンテンツ表示のインターフェースを利用して、コンテンツの追加だけでなく、コンテンツの表示を変更することができる。
【0223】
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。また、上記実施形態における表記、表現、態様等は、一例であり、これに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0224】
10…インターネット
11…サーバー
11A…A社用フォルダ
11B…B社用フォルダ
11C…C社用フォルダ
11D…D社用フォルダ
11O…公開フォルダ
12…コンテンツ管理端末
12a…表示画面
12b…キーボード
12c…制御部
12d…記憶部
20…A社
21、22、23…放映端末
21a…放映画面
21b…キーボード
21c…制御部
21d…記憶部
30…B社
31、32、33…放映端末
40…C社
41、42、43…情報処理端末
50…D社
51、52、53、54…情報処理端末
51a…表示画面
51b…キーボード
51c…制御部
51d…記憶部
100…ローカルエリアネットワーク(LAN)
102…コンテンツ管理端末
104…放映端末
106…情報処理端末(デスクトップPC)
108…情報処理端末(ノートPC)
110…情報処理端末(タブレット)
112…情報処理端末(スマートフォン)
200…表示画面
202…スクリーン
210…連携フォルダ
【要約】
【課題】多種多様なニーズに応えることができるコンテンツ表示システムを提供する。
【解決手段】表示端末にコンテンツを表示するコンテンツ表示システムであって、表示端末は、コンテンツを表示するための表示画面と、コンテンツを表示するスケジュールと、コンテンツを表示するコンテンツ表示領域と、コンテンツのファイルが格納されるコンテンツ格納場所を示す場所情報とを含む番組を作成する番組作成部と、番組を表示画面に表示する番組表示部とを有し、コンテンツ格納場所に、コンテンツを格納するコンテンツ管理端末を更に有し、表示端末の番組表示部は、番組の場所情報に示されたコンテンツ格納場所に格納されたコンテンツのファイルを、番組のスケジュールに基づいて、番組のコンテンツ表示領域に表示する。
【選択図】
図1