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特許7525193温度差発生装置、及び、温度差発生装置を用いた発電装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】温度差発生装置、及び、温度差発生装置を用いた発電装置
(51)【国際特許分類】
   F24V 99/00 20180101AFI20240723BHJP
   F03G 7/00 20060101ALI20240723BHJP
   H02N 11/00 20060101ALI20240723BHJP
   H05B 3/10 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
F24V99/00
F03G7/00 H
H02N11/00 A
H05B3/10 B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023113516
(22)【出願日】2023-07-11
【審査請求日】2023-08-01
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】523264404
【氏名又は名称】中野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100182349
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 誠治
(72)【発明者】
【氏名】中野 修
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-253405(JP,A)
【文献】特開2020-061214(JP,A)
【文献】特開2008-210999(JP,A)
【文献】特開2004-011938(JP,A)
【文献】特開平06-066639(JP,A)
【文献】特開昭60-154224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24V 99/00
F03G 7/00
H02N 11/00
H05B 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
離間して配置され、他の温源と繋がっておらず、赤外線を拡散する少なくとも2つの放射源と、
前記放射源からの赤外線を反射するように配置される1又は2以上の反射部と、
を備え、
前記放射源及び前記反射部は真空空間に配置されており、
前記放射源から拡散された赤外線が前記反射部を介さずに一の前記放射源から他の前記放射源に直接届くことなく前記反射部により反射されて行き来することで、少なくとも2つの前記放射源に温度差を発生させることを特徴とする、温度差発生装置。
【請求項2】
前記反射部は、
一の前記放射源から放射された赤外線を他の放射源に反射する送り反射部と、
前記放射源から放射された赤外線を同じ放射源に戻す戻り反射部と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の温度差発生装置。
【請求項3】
前記放射源は、第1放射源と第2放射源を含み、
前記送り反射部は、
前記第1放射源から放射された赤外線を前記第2放射源に反射し、前記第2放射源から放射された赤外線を前記第1放射源に反射する第1送り反射部を含み、
前記戻り反射部は、
前記第1放射源から放射された赤外線を前記第1放射源に戻す第1戻り反射部と、
前記第2放射源から放射された赤外線を前記第2放射源に戻す第2戻り反射部と、
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の温度差発生装置。
【請求項4】
前記放射源は、第1放射源と第2放射源を含み、
前記送り反射部は、
前記第1放射源から放射された赤外線を前記第2放射源に反射する第1送り反射部と、
前記第2放射源から放射された赤外線を前記第1放射源に反射する第2送り反射部と、
を含み、
前記戻り反射部は、
前記第1放射源から放射された赤外線を前記第1放射源に戻す第1戻り反射部と、
前記第2放射源から放射された赤外線を前記第2放射源に戻す第2戻り反射部と、
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の温度差発生装置。
【請求項5】
前記放射源は、第1放射源と2つの第2放射源を含み、
前記送り反射部は、
前記第1放射源から放射された赤外線を前記第2放射源に反射する第1送り反射部と、
2つの前記第2放射源から放射された赤外線を前記第1放射源にそれぞれ反射する2つの第2送り反射部と、
を含み、
前記戻り反射部は、
前記第1放射源から放射された赤外線を前記第1放射源に戻す第1戻り反射部と、
2つの前記第2放射源から放射された赤外線をそれぞれの前記第2放射源に戻す2つの第2戻り反射部と、
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の温度差発生装置。
【請求項6】
前記放射源は、第1放射源と第2放射源を含み、
前記第1放射源から放射された赤外線を前記第1放射源に戻す第1戻り反射部と、
前記第2放射源から放射された赤外線を前記第2放射源に戻す第2戻り反射部と、
前記第1戻り反射部と前記第2戻り反射部との間に配置されるレンズと、
を含み、
前記第1放射源から放射された赤外線を前記レンズを介して前記第2放射源に送り、
前記第2放射源から放射された赤外線を前記レンズを介して前記第1放射源に送ることを特徴とする、請求項1に記載の温度差発生装置。
【請求項7】
円周方向に等間隔で配置される4つの前記放射源と、
それぞれの前記放射源の周りに配置される送り反射部及び戻り反射部と、
を含み、
隣り合う送り前記反射部同士を連結する連結部が設けられることを特徴とする、請求項2に記載の温度差発生装置。
【請求項8】
前記放射源は、前記反射部に向かってのみ赤外線を拡散することを特徴とする、請求項1に記載の温度発生装置。
【請求項9】
前記戻り反射部は、複数の前記放射源の間に設けられ、一の前記放射源から他の前記放射源に赤外線が直接届くことを規制することを特徴とする、請求項2に記載の温度発生装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の温度差発生装置と、少なくとも2つの前記放射源の温度差を用いて発電する発電部と、を備えたことを特徴とする、発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度差発生装置及び温度差発生装置を用いた発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、振動、衝撃、波動など運動から由来するエネルギーを回収するシステムとして、特開2008-506064号公報(特許文献1)に示されるものが知られている。同文献に開示されるエネルギー回収デバイスは、エネルギー回収効率の改善を目的としたものであり、デバイスは、支持体または液体に固定されるパーツと懸垂状態のモバイルパーツとを備える。そして、固定パーツはモバイルパーツにより小さい質量を有する。特に、モバイルパーツは、デバイスのケースを備える。
【0003】
かかるエネルギー回収デバイスによれば、特許文献1に示される背景技術と比較してエネルギー回収効率を改善することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-138601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のエネルギー回収デバイスを用いても、依然としてエネルギー回収効率は低い。必ずしも従来技術の改善という形ではなく、まったく新しい観点からのエネルギーの有効活用が可能なデバイスが切望されている。
【0006】
そこで本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、エネルギーの有効活用が可能な、新規かつ改良されたデバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、離間して配置され、電磁波を拡散する少なくとも2つの放射源と、前記放射源からの電磁波を反射するように配置される1又は2以上の反射部と、を備え、前記放射源及び前記反射部は真空空間に配置されており、前記放射源から拡散された電磁波が前記反射部により反射されて行き来することで、少なくとも2つの前記放射源の温度を変化させることを特徴とする、温度差発生装置が提供される。
【0008】
かかる構成によれば、少なくとも2つの放射源に温度差を発生させることができる。この温度差を用いてエネルギーを有効活用することができる。例えば、発電を行うことができる。
【0009】
本発明の応用例として様々なものが考えられる。例えば、前記反射部は、一の前記放射源から放射された電磁波を他の放射源に反射する送り反射部と、前記放射源から放射された電磁波を同じ放射源に戻す戻り反射部と、を含むようにしてもよい。かかる構成により、放射源と反射部の構成を変更するだけで、放射源に発生させることができる温度差を容易に変更することができる。
【0010】
また、以下のような具体的な構成を採用することもできる。なお、カッコ書きの符号は後述する発明を実施するための形態に対応するものを一例として示すに過ぎず、本発明がこれに限定されるものではない。
【0011】
前記放射源は、第1放射源と第2放射源を含み(110、120)、前記送り反射部は、前記第1放射源から放射された電磁波を前記第2放射源に反射し、前記第2放射源から放射された電磁波を前記第1放射源に反射する第1送り反射部を含み(130、131)、前記戻り反射部は、前記第1放射源から放射された電磁波を前記第1放射源に戻す第1戻り反射部と(132、133)、前記第2放射源から放射された電磁波を前記第2放射源に戻す第2戻り反射部と(140、142)、を含むようにしてもよい。
【0012】
また、前記放射源は、第1放射源と第2放射源を含み(210、220)、前記送り反射部は、前記第1放射源から放射された電磁波を前記第2放射源に反射する第1送り反射部と(230)、前記第2放射源から放射された電磁波を前記第1放射源に反射する第2送り反射部と、を含み(240)、前記戻り反射部は、前記第1放射源から放射された電磁波を前記第1放射源に戻す第1戻り反射部と(230)、前記第2放射源から放射された電磁波を前記第2放射源に戻す第2戻り反射部と(240)、を含むようにしてもよい。
【0013】
また、前記放射源は、第1放射源と2つの第2放射源を含み(310、320-1、320-2)、前記送り反射部は、前記第1放射源から放射された電磁波を前記第2放射源に反射する第1送り反射部と(330)、2つの前記第2放射源から放射された電磁波を前記第1放射源にそれぞれ反射する2つの第2送り反射部と(340-1、340-2)、を含み、前記戻り反射部は、前記第1放射源から放射された電磁波を前記第1放射源に戻す第1戻り反射部と(330)、2つの前記第2放射源から放射された電磁波をそれぞれの前記第2放射源に戻す2つの第2戻り反射部と(340-1、340-2)、を含むようにしてもよい。
【0014】
また、前記放射源は、第1放射源と第2放射源を含み(410、420)、前記第1放射源から放射された電磁波を前記第1放射源に戻す第1戻り反射部と(430)、前記第2放射源から放射された電磁波を前記第2放射源に戻す第2戻り反射部と(440)、前記第1戻り反射部と前記第2戻り反射部との間に配置されるレンズと(450)、を含み、前記第1放射源から放射された電磁波を前記レンズを介して前記第2放射源に送り、前記第2放射源から放射された電磁波を前記レンズを介して前記第1放射源に送るようにしてもよい。
【0015】
また、円周方向に等間隔で配置される4つの前記放射源と(510)、それぞれの前記放射源の周りに配置される送り反射部及び戻り反射部と(534、532)、を含み、隣り合う送り前記反射部同士を連結する連結部(536)が設けられるようにしてもよい。
【0016】
また、本発明の第2の観点によれば、上記本発明の第1の観点にかかる温度差発生装置と、少なくとも2つの前記放射源の温度差を用いて発電する発電部と、を備えたことを特徴とする、発電装置が提供される。
【0017】
かかる構成によれば、温度差発生装置で得られた温度差を利用してエネルギーの有効活用が可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、エネルギーの有効活用が可能な温度差発生装置及び温度差発生装置を用いた発電装置を提供することが可能である。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施形態の温度差発生装置100の構成を示す斜視図である。
図2】温度差発生装置100の赤外線の行き来を示す図である。
図3】第2の実施形態の温度差発生装置200の構成を示す斜視図である。
図4】温度差発生装置200の模式図である。
図5】温度発生装置200の作用を説明するための図であり、(a)は電磁波が送られる状態を示す図であり、(b)は電磁波が戻る状態を示す図である。
図6】第3の実施形態の温度差発生装置300の構成を示す斜視図である。
図7】温度差発生装置300の模式図である。
図8】第4の実施形態の温度差発生装置400の模式図である。
図9】第5の実施形態の温度差発生装置500の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る温度差発生装置の全体構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の温度差発生装置100の構成を示す斜視図である。図2は、温度差発生装置100の構成を説明するための模式図である。
【0022】
温度差発生装置100は、図1に示したように、離間して配置され、電磁波を拡散する2つの放射源である第1放射源110及び第2放射源120と、第1放射源110及び第2放射源120からの電磁波を反射するように配置される6つの反射部である第1反射部130、第2反射部131、第1戻り反射部132、第2戻り反射部133、第3戻り反射部140及び第4戻り反射部142を備える。第1反射部130、第2反射部131、第2戻り反射部133、第3戻り反射部140に囲まれた空間150は真空になっている。その中に、第1戻り反射部132及び第4戻り反射部142が着いた島状部材と、第1放射源110及び第2放射源120が設置されている。
【0023】
そして、第1放射源110及び第2放射源120から拡散された電磁波が、第1反射部130及び第2反射部131により反射された分は行き来し、第1戻り反射部132、第2戻り反射部133、第3戻り反射部140及び第4戻り反射部142により反射された分は回帰することで、第1放射源110及び第2放射源120の温度を変化させることを特徴とする。以下、各構成要素について説明する。
【0024】
(第1放射源110及び第2放射源120)
第1放射源110及び第2放射源120は、電磁波(赤外線)を拡散するものである。第1放射源110及び第2放射源120は、図1に示したように、真空空間150内に離間して配置されている。温度差発生装置100は密閉されて中が真空にされた真空空間150に構成されている。真空空間150の底面、上面は平行な平面鏡で構成されており、側面は、凹状の曲面鏡である第1反射部130、第2反射部131、第2戻り反射部133、第3戻り反射部140で構成されている。
【0025】
第1放射源110と第2放射源120は、図2に示したように、第1反射部130を構成する楕円の軌跡の焦点に配置される。第1放射源110及び第2放射源120は、長尺な円柱形状をしており、真空空間150の底面152と上面154にわたって立設されている。第1放射源110及び第2放射源120は、大きさが円周10cm(直径約3.2cm)、長さ10mの中空物で、内部が水で満たされている構成や、中実な黒体など、任意に設計することができる。第1放射源110、第2放射源120と他の部分との接触部が遮熱されており、第1放射源110と第2放射源120の熱伝導、対流の影響が排除されている。
【0026】
(第1反射部130及び第2反射部131)
第1反射部130及び第2反射部131は、第1放射源110及び第2放射源120からの電磁波を反射するものである。第1反射部130及び第2反射部131は、図2に示したように、第1放射源110と第2放射源120を結ぶ直線の線対称に配置される。第1反射部130及び第2反射部131は、楕円の一部によって構成される円弧状であり、断面が凹状の曲面鏡である。第1反射部130及び第2反射部131は、交点cと交点dとを結ぶ範囲で構成される。第1反射部130及び第2反射部131は、真空空間150の側面の壁部の一部を構成している。
【0027】
(第1戻り反射部132)
第1戻り反射部132は、第1放射源110から拡散された電磁波を第1放射源110に戻すものである。第1戻り反射部132は、図2に示したように、第1反射部130を構成する楕円と第3戻り反射部140を構成する真円の交点c、cと第1放射源110とを結ぶ直線との成す角度である73度の円弧状に構成される。
【0028】
(第2戻り反射部133)
第2戻り反射部133は、第1放射源110から拡散された電磁波を第1放射源110に戻すものである。第2戻り反射部133は、図2に示したように、第1戻り反射部132の両端と第2放射源120とを結ぶ直線と、第1反射部130との交点dと第1放射源110とを半径とする真円の一部によって構成される円弧状である。また、第2戻り反射部133は、交点d、dを結ぶ範囲の円弧である。第2戻り反射部133は、約81度に構成される。
【0029】
(第3戻り反射部140)
第3戻り反射部140は、第2放射源120から拡散された電磁波を第2放射源120に戻すものである。第3戻り反射部140は、図2に示したように、第2放射源120の周囲を囲むように配置される。第3戻り反射部140は、真円の一部によって構成される円弧状であり、交点c、cを結ぶ範囲で構成される。第3戻り反射部140は、第1反射部130、第2反射部131、第2戻り反射部133、とともに、真空空間150の壁部を構成している。第3戻り反射部140は、約286度に構成される。
【0030】
(第4戻り反射部142)
第4戻り反射部142は、図2に示したように、第1戻り反射部132の両端と第2放射源120とを結ぶ直線と、第3戻り反射部140との交点e、eを結ぶ第3戻り反射部140を構成する真円の奇跡の位置に第3戻り反射部140と同じ曲率で構成される。第4戻り反射部142は、約10度の範囲で構成される。
【0031】
第1戻り反射部132と第4戻り反射部142は、図2に示したように、これらの両端を直線で繋いだ形状の島状部材の端面である。
【0032】
真空空間150は、電磁波を反射することができれば任意の素材で構成することができる。また、第1反射部130、第1戻り反射部132、第2戻り反射部133、第3戻り反射部140及び第4戻り反射部142は、上下方向全体において曲率の変わらない構成である。なお、第1反射部130、第1戻り反射部132、第2戻り反射部133、第3戻り反射部140及び第4戻り反射部142は、凹面鏡とすることもできる。
【0033】
第1反射部130、第2反射部131、第1戻り反射部132、第2戻り反射部133、第3戻り反射部140及び第4戻り反射部142は、これらの間で第1放射源110及び第2放射源120から拡散された電磁波が反射で行き来、または回帰することで、第1放射源110と第2放射源120との間で温度差を発生させる。温度差が発生する原理については、さらに後述する。
【0034】
以上、温度差発生装置100の構成について説明した。以下、温度差発生装置100の作用について、再び図2を参照しながら説明する。
【0035】
第1放射源110及び第2放射源120は、絶対零度でない限り、電磁波を放射する。第1放射源110及び第2放射源120から拡散する電磁波は、断面が楕円の凹面鏡に反射させて他方の放射源に収束させる。第1放射源110と第2放射源120の間を第1反射部130及び第2反射部131を介して電磁波が行き来する。第1反射部130を第2放射源120から見た角度が32度、第1放射源110から見た角度が103度のため、第2放射源120の温度が上がり、第1放射源110の温度が下がる。第1放射源110及び第2放射源120は、温度が変化するため、放出する熱量も変化する。
【0036】
以下、第1放射源110及び第2放射源120が放出する熱量の変化について具体例を挙げて説明する。
【0037】
第1放射源110及び第2放射源120は、大きさが円周10cm(直径約3.2cm)、長さ10mの中空物で、内部が水で満たされている構成である。この場合、第1放射源110及び第2放射源120は、体積が8042cm3、比熱が4184J/(kg・K)なので、温度を1度変化させるのに33648Jが必要である。
【0038】
第1放射源110及び第2放射源120が時間あたりに拡散する電磁波の放射エネルギーLは、表面温度をT、ステファン・ボルツマン定数σ=5.67×10-8すると、L=σ×(T)で計算することができる。
【0039】
第1放射源110及び第2放射源120から電磁波は、全方向に拡散されるが、真空空間150の上面154及び底面152の平面鏡に反射しても、電磁波の軌跡は図2上では直線で表わされる。
【0040】
第1放射源110及び第2放射源120が地熱や大気などの他の温源と繋がっていない場合、第1放射源110及び第2放射源120の温度が300K(約27℃)とすると、周囲に459.27Wの電磁波を放出している。
【0041】
第1放射源110は、水平方向360度を第1反射部130、第2反射部131、第1戻り反射部132、第2戻り反射部133に囲まれている。よって、第1放射源110の放射する赤外線はいずれかの反射部に届くが、その割合は360度のうち各反射部の占める角度により決まる。
【0042】
第1放射源110の放射する赤外線は459.27Wなので、
103度を占める第1反射部130に届く赤外線は、
459.27×(103/360)=131.40225・・・(1)
73度を占める第1戻り反射部132に届く赤外線は、
459.27×(73/360)=93.12975・・・(2)
81度を占める第2戻り反射部133に届く赤外線は
459.27×(81/360)=103.33575・・・(3)
103度を占める第2反射部131に届く赤外線は
459.27×(103/360)=131.40225・・・(4)
になる。
【0043】
第2放射源120は、水平方向360度を第1反射部130、第2反射部131、第3戻り反射部140、第4戻り反射部142に囲まれている。よって、第1放射源110と同様に、
32度を占める第1反射部130に届く赤外線は
459.27×(32/360)=40.824・・・(5)
10度を占める第4戻り反射部142に届く赤外線は
459.27×(10/360)=12.7575・・・(6)
286度を占める第3戻り反射部140に届く赤外線は
459.27×(286/360)=364.8645・・・(7)
32度を占める第2反射部131に届く赤外線は
459.27×(32/360)=40.824・・・(8)
になる。
【0044】
第1反射部130及び第2反射部131に届いた赤外線は他方の放射源に移り、第1~第4戻り反射部132、133、140、142に届いた赤外線は元の放射源に戻る。よって、第1放射源110は、(1)、(2)、(3)、(4)の合計である459.27Wを放出し、(2)、(3)、(5)、(8)の合計である278.1135Wを吸収する。したがって、第1放射源110は、毎秒459.27Jを放出し、278.1135Jを吸収し、差し引き181.1565Jの熱量が減る。
【0045】
一方、第2放射源120は、(5)、(6)、(7)、(8)の合計である459.27Wを放出し、(1)、(4)、(6)、(7)の合計である640.4265Wを吸収する。したがって、第2放射源120は、毎秒459.27Jを放出し、640.4265Jを吸収し、差し引き181.1565Jの熱量が増える。186秒ほどで、第1放射源110は温度が1度下がり、第2放射源120は温度が1度上がる。
【0046】
ここで、第1放射源110の温度が299Kとすると、周囲に453.18Wの電磁波が拡散される。第1放射源110が拡散した電磁波のうち、第2戻り反射部133及び第1戻り反射部132に当たった分は反射して第1放射源110に戻る。第1放射源110から見て第2戻り反射部133、第1戻り反射部132はそれぞれ81度、73度なので、(154/360)が第1放射源110に戻る。このときに、第1放射源110に戻る熱量は、(154/360)×453.18=193.86Wとなる。
【0047】
第1放射源110が拡散した電磁波のうち、第1反射部130及び第2反射部131に当たった分は反射して第2放射源120に移る。第1放射源110から見て第2放射源120に反射する第1反射部130の角度は103度が2か所なので、(206/360)が第2放射源120に移る。このときに、第2放射源120に戻る熱量は、(206/360)×453.18=259.31Wとなる。
【0048】
また、第2放射源120の温度が301Kとすると、周囲に465.42Wの電磁波が拡散される。
【0049】
第2放射源120が拡散した電磁波のうち、第4戻り反射部142及び第3戻り反射部140に当たった分は反射して第2放射源120に戻る。第2放射源120から見て第4戻り反射部142、第3戻り反射部140の角度はそれぞれ10度、286度なので、(296/360)が第2放射源120に戻る。(296/360)×465.42=382.67Wとなる。
【0050】
第2放射源120が拡散した電磁波のうち、第1反射部130に当たった分は反射して第1放射源110に移る。第2放射源120から見て第1反射部130の角度は32度が2か所なので、(64/360)が第1放射源110に移る。(64/360)×465.42=82.74Wとなる。
【0051】
このように、第1放射源110は、第1放射源110から193.86Wが戻り、第2放射源120から82.74Wが移る。よって、第1放射源110は459.27Wを放出し、276.60Wを吸収するので、毎秒176.58Jの熱量が減る。
【0052】
一方、第2放射源120は、第1放射源110から259.31Wが移り、第2放射源120から382.67が戻る。よって、第2放射源120は465.42Wを放出し、642.00Wを吸収するので、毎秒176.58Jの熱量が増える。
【0053】
191秒ほどかかり、第1放射源110は温度が1度下がって298Kになり、第2放射源120は温度が1度上がって302Kになる。300Kからのときより、1度の温度変化にかかる時間は長くなる。その後も第1放射源110は温度が下がり、第2放射源120は温度が上がるが、変化はどんどん遅くなる。第1放射源110の温度が256.7K、第2放射源120の温度が343.3Kで平衡状態となり、温度変化が止まる。
【0054】
温度変化が止まった状態では、第1放射源110から246.20Wが放出される。この内、(154/360)が第1放射源110に戻り、(206/360)が第2放射源120に移る。また、第2放射源120からは、787.55Wが放出され、この内、(296/360)が第2放射源120に戻り、(64/360)が第1放射源110に移る。このとき、第1放射源110から第2放射源120に移る熱量と、第2放射源120から第1放射源110に移る熱量が共に140Wであるため平衡状態になる。
【0055】
温度差発生装置100は、第1放射源110と第2放射源120とが温度差を生じている間は、例えば、温度差による発電に用いられる。
【0056】
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、第1放射源110と第2放射源120とに温度差を発生させることができる。この温度差を用いてエネルギーを有効活用することができる。例えば、発電を行うことができる。温度差を用いる発電方法はスターリングエンジンやゼーベック効果など、色々あるが限定しない。
【0057】
また、第1反射部130、第2反射部131、第1戻り反射部132、第2戻り反射部133、第3戻り反射部140、第4戻り反射部142の構成を変更すれば、放射源に発生させることができる温度差を変更することができる。
【0058】
また、放射源が第1放射源110と第2放射源120の2つの放射源で構成されており、反射部が、第2戻り反射部と第3戻り反射部140が真円の一部で構成されており、第1反射部130と第2反射部131が楕円の一部で構成されており、簡単な構造で構成することができる。
【0059】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、第2の実施形態の温度差発生装置200の構成を示す斜視図である。図4は、温度差発生装置200の模式図である。温度差発生装置200は、図3に示したように、互いに凹面が対面するように配置される第1反射部230と第2反射部240の2つの反射部を備えて構成される。第1反射部230に近接して第1放射源210が配置されており、第2反射部240に近接して第2放射源220が配置されている。第1反射部230及び第2反射部240の一部は、第1放射源210から放射された電磁波を第2放射源220に反射し、第2放射源220から放射された電磁波を第1放射源210に反射する送り反射部として作用する。また、第1反射部230及び第2反射部240の他の部分は、第1放射源210から放射された電磁波を第1放射源210に戻し、第2放射源220から放射された電磁波を第2放射源220に戻す戻り反射部として作用する。
【0060】
第1放射源210と第2放射源220は、図3及び図4に示したように、上下方向に細長い四角柱である。第1放射源210と第2放射源220は、4面ある側面の内の反射部に近い1面のみ黒体で構成されており、残りの3面は放射率が低く、内部の温度から断熱されている。
【0061】
第1反射部230と第2反射部240は、異なる曲率の放物線の一部によって構成される円弧状である。第1反射部230は、第2反射部240よりも曲率が大きい。第1反射部230は、第2反射部240より幅が狭く、第1反射部230の両端から第2反射部240に対面するように直線状に延びる直線部232がそれぞれ形成されている。
【0062】
2つの直線部232の端部と第2反射部240の両端は、直線状の壁部252で結ばれている。第1反射部230、第2反射部240、2つの壁部252及び第1の実施形態と同様の上面及び底面254により真空空間250が構成されている。直線部232は戻り反射部として作用する。
【0063】
第1反射部230は、幅方向において中央に位置する第1中央戻り反射部230aと、第1中央戻り反射部230aの両隣りにそれぞれ隣接する第1側部送り反射部230b、230cに分かれている。また、第2反射部240は、幅方向において中央に位置する第2中央戻り反射部240aと、第2中央戻り反射部240aの両隣りにそれぞれ隣接する第2側部送り反射部240b、240cと、第2側部送り反射部240b、240cから壁部252までの延びる第2端部戻り反射部240d、240eと、に分かれている。
【0064】
第1中央戻り反射部230aと第2中央戻り反射部240aの幅は、第1、第2放射源210、220と同じ幅である。第1側部送り反射部230b及び第1側部送り反射部230c、第2側部送り反射部240b、第2株240dは同じ幅である。また、第2端部戻り反射部240dと第2端部戻り反射部240eは、同じ幅である。
【0065】
以上、温度差発生装置200の構成について説明した。以下、温度差発生装置200の作用について、図5を参照しながら説明する。図5は、温度発生装置200の作用を説明するための図であり、(a)は電磁波が送られる状態を示す図であり、(b)は電磁波が戻る状態を示す図である。
【0066】
第1放射源210から放射された電磁波は、図5(a)に示したように、第1側部送り反射部230b、230cに反射した分が、一旦、平行光になり第2側部送り反射部240b、240cに反射して第2放射源220に送られる。第1放射源210から放射された電磁波のうち、第1中央戻り反射部230aに反射した分は、図5(b)に示したように、第1放射源210に戻る。
【0067】
第2放射源220から放射された電磁波は、図5(a)に示したように、第2側部送り反射部240bに反射した分は、一旦、平行光になり第1側部送り反射部230b、230cに反射して第1放射源210に送られる。第2放射源220から放射された電磁波は、図5(b)に示したように、第2端部戻り反射部240d、240eに反射した分は、一旦、平行光になり直線部232に反射して、再度、第2端部戻り反射部240dに反射して第2放射源220に戻る。第2放射源220から放射された電磁波のうち、第2中央戻り反射部240aに反射した分は第2放射源220に戻る。
【0068】
第1放射源210と第2放射源220の間を電磁波が行き来するルートとして、第1側部送り反射部230bと第2側部送り反射部240bを経由するものと、第1側部送り反射部230cと第2側部送り反射部240cを経由するものがある。すなわち、第1側部送り反射部230bと第2側部送り反射部240bは、第1の実施形態の第1反射部130に相当し、第1側部送り反射部230cと第2側部送り反射部240cは、第1の実施形態の第2反射部131に相当する。
【0069】
(第3の実施形態)
第3の実施形態について、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、第3の実施形態の温度差発生装置300の構成を示す斜視図である。図7は、温度差発生装置300の模式図である。温度差発生装置300は、図6及び図7に示したように、互いに凹面が対面するように配置される第1反射部330と2つの第2反射部340-1、340-2の3つの反射部を備えて構成される。
【0070】
第1反射部330の第1放射源310と対面する部分は、図6及び図7に示したように、第1放射源310から放射された電磁波を第1放射源310に戻す戻り反射部として作用する。また、第2反射部340-1、340-2の第2放射源330と対面する部分は、第2放射源320から放射された電磁波を第2放射源320に戻す戻り反射部として作用する。
【0071】
第1反射部330及び第2反射部340-1、340-2の他の部分は、図6及び図7に示したように、第1放射源310から放射された電磁波を第2放射源320-1、320-2に反射し、第2放射源320-1、320-2から放射された電磁波を第1放射源310に反射する送り反射部として作用する。2つの第2反射部340-1、340-2は、同一形状であるため、2つを区別する必要がないときは、第2反射部340として説明する。
【0072】
このように、第1放射源310と第2放射源320-1、320-2は、第2の実施形態の第1放射源210及び第2放射源220と同様の構成とすることができる。よって、ここでの詳細な説明は省略する。
【0073】
第1反射部330と第2反射部340は、図6及び図7に示したように、異なる曲率の放物線の一部によって構成される円弧状である。第1反射部130は、第2反射部340よりも曲率が小さい。第1反射部330は、2つの第2反射部340-1、340-2を並設した幅であり、真空空間350の一つの壁部を構成している。2つの第2反射部340-1、340-2は、それぞれが第1反射部330に対面するように並設されて第1反射部330に対面する壁部を構成している。
【0074】
第1反射部330と2つの第2反射部340-1、340-2の端部とは、直線状の壁部352で結ばれている。第1反射部330、2つの第2反射部340-1、340-2、2つの壁部352及び第1の実施形態と同様の上面及び底面354により真空空間350が構成されている。
【0075】
第1反射部330の凹面と対面するように1つの第1放射源310が配置されている。また、2つの第2反射部340-1、340-2の凹面と対面するように2つの第2放射源320-1、320-2がそれぞれ配置されている。第1反射部330は、第1放射源110からの電磁波を反射し、2つの第2反射部340-1、340-2は第2放射源320-1、320-2からの電磁波を反射する。この際、電磁波は第1反射部330の上下どちらか半分と2つの第2反射部340-1、340-2の片方とで行き来する。
【0076】
第1反射部330の90度分と第2反射部340の180度分と角度が違うため、同じ温度のときには、第1反射部330から出る倍量の電磁波が第2反射部340側から出ることになり、第1放射源310の温度が上がり、第2放射源320の温度が下がる。
【0077】
(第4の実施形態)
第4の実施形態について、図8を参照しながら説明する。図8は、第4の実施形態の温度差発生装置400の模式図である。温度差発生装置400は、図8に示したように、大小2つの径の円の一部が重なった外形の形状に壁部が構成されており、重なった部分にはレンズ460が設けられている。第1放射源410は、大径の円の一部で構成される第1戻り反射部430と、レンズ460によって囲まれている。第1戻り反射部430は、第1放射源410の周囲360度の内、325度の範囲を囲んでおり、レンズ460は、残りの35度の範囲を囲んでいる。
【0078】
第2放射源420は、小径の円の一部で構成される第2戻り反射部440と、レンズ460によって囲まれている。第2戻り反射部440は、第2放射源420の周囲360度の内、260度の範囲を囲んでおり、レンズ460は、残りの100度の範囲を囲んでいる。
【0079】
第1戻り反射部430は第1放射源410の電磁波を回帰し、第2戻り反射部440は第2放射源420の電磁波を回帰する。レンズ460を通して、第1放射源410と第2放射源420の電磁波が行き来する。
【0080】
第1戻り反射部430、第2戻り反射部440、及び第1の実施形態と同様の上面及び底面452により真空空間450が構成されている。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0081】
(第5の実施形態)
第5の実施形態について、図9を参照しながら説明する。図9は、第5の実施形態の温度差発生装置500の模式図である。温度差発生装置500は、図9に示したように、
第1の実施形態の4つの温度差発生装置100を第2放射源120の位置が重なるように90度間隔で配置した構成である。すなわち、本実施形態の第1反射部530、第2反射部531、第1戻り反射部532、第2戻り反射部533、第4戻り反射部542は、第1の実施形態の第1反射部130、第2反射部131、第1戻り反射部132、第2戻り反射部133、第4戻り反射部142に相当し、90度間隔で4箇所にそれぞれ同様に構成されている。また、本実施形態の第3戻り反射部540は、第1の実施形態の第3戻り反射部140の円弧の一部に相当し、同様の作用を有する。
【0082】
4つの第1反射部530、第2反射部531、第1戻り反射部532、第3戻り反射部540、及び第1の実施形態と同様の上面及び底面552により真空空間550が構成されている。第1放射源510は、4つの第1反射部530と第2反射部531の間にそれぞれ1つずつ配置されるが、第2放射源520は、中心に1つ配置される。その他の構成は第1の実施形態と同様である。本実施形態によれば、放射源の数を多くすることができるため、発電量を大きくすることができる。
【0083】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0084】
以上説明した実施形態・応用例・変形例等は、適宜組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0085】
100~500 温度差発生装置
110、210、310、410、510 第1放射源
120、220、320、420、520 第2放射源
130、230、330、430、530 第1反射部
131、240、340-1、340-2、440、531 第2反射部
132、532 第1戻り反射部
133、533 第2戻り反射部
140、540 第3戻り反射部
142、542 第4戻り反射部
150、250、350、450、550 真空空間
152、254、354、452、552 底面
154 上面
230a 第1中央戻り反射部
230b、230c 第1側部送り反射部
232 直線部
240a 第2中央戻り反射部
240b、240c 第2側部送り反射部
240d、240e 第2端部戻り反射部
252、352 壁部

【要約】
【課題】エネルギーの有効活用が可能な、新規かつ改良されたデバイスを提供する。
【解決手段】離間して配置され、赤外線を拡散する少なくとも2つの放射源110、120と、前記放射源110、120からの赤外線を反射するように配置される1又は2以上の反射部130~133、140、142と、を備え、前記放射源110、120及び前記反射部130~133、140、142は真空空間150に配置されており、前記放射源110、120から拡散された赤外線が前記反射部130~133、140、142により反射されて行き来することで、少なくとも2つの前記放射源110、120の温度を変化させることを特徴とする。かかる構成によれば、少なくとも2つの放射源に温度差を発生させることができる。この温度差を用いてエネルギーを有効活用することができる。例えば、発電を行うことができる。
【選択図】図2

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9