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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】ケーブルの保管出荷方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 75/02 20060101AFI20240723BHJP
   H02G 1/06 20060101ALI20240723BHJP
   H02G 1/10 20060101ALI20240723BHJP
   B65G 60/00 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
B65H75/02 Z
H02G1/06
H02G1/10
B65G60/00 S
B65G60/00 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023183925
(22)【出願日】2023-10-26
【審査請求日】2023-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】592190028
【氏名又は名称】株式会社関海事工業所
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関 勝
(72)【発明者】
【氏名】関 駿
(72)【発明者】
【氏名】関 航
【審査官】小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-191242(JP,A)
【文献】特開2004-166433(JP,A)
【文献】特開平07-125919(JP,A)
【文献】特表2013-542379(JP,A)
【文献】中国実用新案第206606328(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0104894(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 75/02
H02G 1/06
H02G 1/10
B65G 60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のケーブルを保管する保管工程と、
前記保管されたケーブルを出荷する出荷工程と、を備え、
前記保管工程は、
ターンテーブル上に第Nケーブルコンテナ(Nは自然数)を配置する第1工程と、
前記ターンテーブルを回転駆動させて前記第Nケーブルコンテナに第Nケーブルを巻き取る第2工程と、
前記第Nケーブルを巻き取った前記第Nケーブルコンテナに対して前記ターンテーブルを相対変位させて前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す第3工程と、
前記ターンテーブルが取り外された前記第Nケーブルコンテナを前記第Nケーブルとともに保管する第4工程と、を含み、
N=1~M(Mは2以上の自然数)とし、前記第1工程から前記第4工程までのセットを第1回から第M回まで繰り返し、
前記出荷工程は、
前記保管された第1ケーブルから第MケーブルまでのM個のケーブルのうち出荷要求の発生した特定ケーブルが巻き取られた特定ケーブルコンテナを第1ケーブルコンテナから前記第MケーブルコンテナまでのM個のケーブルコンテナから選択し、前記特定ケーブルコンテナを前記ターンテーブル上に配置する第5工程と、
前記ターンテーブルを回転駆動させて前記特定ケーブルコンテナから前記特定ケーブルを繰り出してケーブル敷設台船に積載させる第6工程と、を含む、ケーブルの保管出荷方法。
【請求項2】
前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する際には、前記ターンテーブルの上方に前記ケーブルコンテナを進入させることによって前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する、請求項1に記載のケーブルの保管出荷方法。
【請求項3】
前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する際には、前記第Nケーブルコンテナを台車に載せ、前記第Nケーブルコンテナと共に前記台車を地上で移動させて前記ターンテーブルの上方に前記第Nケーブルコンテナを進入させ、前記第Nケーブルコンテナを前記台車から降ろす、請求項2に記載のケーブルの保管出荷方法。
【請求項4】
前記第Nケーブルコンテナを前記台車に載せる際には、ジャッキに前記第Nケーブルコンテナを載せ、前記ジャッキによって前記第Nケーブルコンテナを上方に持ち上げてから前記第Nケーブルコンテナの下側に前記台車を移動させ、前記第Nケーブルコンテナを前記ジャッキから降ろす、請求項3に記載のケーブルの保管出荷方法。
【請求項5】
前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す際には、前記第Nケーブルコンテナの下側に台車を配置してから、前記第Nケーブルコンテナと共に前記台車を地上で移動させて前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す、請求項1に記載のケーブルの保管出荷方法。
【請求項6】
前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する際には、地面と隙間をあけて設置された前記第Nケーブルコンテナの下方の前記隙間に前記ターンテーブルを進入させることによって前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する、請求項1に記載のケーブルの保管出荷方法。
【請求項7】
前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する際には、前記ターンテーブルを台車に載せ、前記ターンテーブルと共に前記台車を地上で移動させて、前記第Nケーブルコンテナの下方の前記隙間に前記ターンテーブル及び前記台車を進入させ、前記ターンテーブルを前記台車から降ろす、請求項6に記載のケーブルの保管出荷方法。
【請求項8】
前記ターンテーブルを前記台車に載せる際には、ジャッキに前記ターンテーブルを載せ、前記ジャッキによって前記ターンテーブルを上方に持ち上げてから前記ターンテーブルの下側に前記台車を移動させ、前記ターンテーブルを前記ジャッキから降ろす、請求項7に記載のケーブルの保管出荷方法。
【請求項9】
前記ターンテーブルを前記第Nケーブルコンテナの下方の前記隙間に進入させる際には、ジャッキに前記第Nケーブルコンテナを載せ、前記ジャッキによって前記第Nケーブルコンテナを上方に持ち上げてから、前記第Nケーブルコンテナの下方の前記隙間に前記ターンテーブルを進入させ、前記第Nケーブルコンテナを前記ジャッキから降ろす、請求項6から8のいずれか1項に記載のケーブルの保管出荷方法。
【請求項10】
前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す際には、前記ターンテーブルの下側に台車を配置してから、前記ターンテーブルと共に前記台車を地上で移動させて前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す、請求項1に記載のケーブルの保管出荷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ケーブルを所定の場所に保管し、出荷要求に応じてケーブルを出荷するケーブルの保管出荷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、海底ケーブルのような大型のケーブルを製造した後にケーブルを敷設する現場まで運ぶ際には、ケーブル工場からケーブル敷設台船に搭載したターンテーブルにケーブルを巻回させ、ケーブルを船に積載させて現場に向けてケーブルを輸送する。例えば、特許文献1には、ターンテーブルが搭載された水底ケーブル敷設台船が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-217218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のケーブル敷設台船においては、ターンテーブルを備えたケーブル収容装置に工場からケーブルが巻回されて収容され、船が現場に到着するとターンテーブルが回転駆動されることによってケーブル収容装置に収容されたケーブルが繰り出されて、水中にケーブルが投入される。
【0005】
このようなケーブル敷設台船にケーブルを積載させて現場にケーブルを輸送するには、陸上に保管されたケーブルを船上のケーブル収容装置に巻回して収容させる必要がある。このとき、陸上でケーブルを一時保管する際には、ターンテーブルが取り付けられたケーブルコンテナにケーブルを何層にも巻き回して積層して保管することが考えられる。これにより、船積みが必要になったときには、陸上のターンテーブルを回転駆動させることによって、陸上のケーブルコンテナから船上に向けてケーブルを繰り出すことが可能になる。
【0006】
ところで、既に海底に敷設されたケーブルに交換の必要が生じたときには、新品のケーブルを迅速に現場に供給することが求められる。その要求に応えるためには、ケーブル工場は、交換ニーズが発生する前に交換用のケーブルを事前に製造しておく必要がある。
【0007】
しかし、異なる敷設現場のそれぞれにおけるケーブル交換のために、異なる複数のケーブルを事前に製造しておく場合、それらケーブルをターンテーブル上のケーブルコンテナに積み重ねるように巻き回して保管することになる。そうすると、1つのケーブルコンテナ上において上層のケーブルよりも先に下層のケーブルに出荷要求が発生しても、上層のケーブルを先に出荷してからでないと下層のケーブルを取り出すことができない。また、敷設現場ごとに対応する多数のターンテーブルを準備すると、ターンテーブルの数の増加によってケーブルの保管にかかるコストが増大する。なお、ケーブルを交換する場合の他、新たにケーブルを敷設する場合にも工事進捗の変動によって同様の問題が起こり得る。
【0008】
そこで、本開示の一態様は、異なる敷設現場からのケーブル供給要求に迅速かつ低コストで応えることが可能なケーブルの保管出荷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係るケーブルの保管出荷方法は、複数のケーブルを保管する保管工程と、前記保管されたケーブルを出荷する出荷工程と、を備え、前記保管工程は、ターンテーブル上に第Nケーブルコンテナ(Nは自然数)を配置する第1工程と、前記ターンテーブルを回転駆動させて前記第Nケーブルコンテナに第Nケーブルを巻き取る第2工程と、前記第Nケーブルを巻き取った前記第Nケーブルコンテナに対して前記ターンテーブルを相対変位させて前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す第3工程と、前記ターンテーブルが取り外された前記第Nケーブルコンテナを前記第Nケーブルとともに保管する第4工程と、を含み、N=1~M(Mは2以上の自然数)とし、前記第1工程から前記第4工程までのセットを第1回から第M回まで繰り返し、前記出荷工程は、前記保管された第1ケーブルから第MケーブルまでのM個のケーブルのうち出荷要求の発生した特定ケーブルが巻き取られた特定ケーブルコンテナを第1ケーブルコンテナから前記第NケーブルコンテナまでのN個のケーブルコンテナから選択し、前記特定ケーブルコンテナを前記ターンテーブル上に配置する第5工程と、前記ターンテーブルを回転駆動させて前記特定ケーブルコンテナから前記特定ケーブルを繰り出してケーブル敷設台船に積載させる第6工程と、を含む、ケーブルの保管出荷方法。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一態様によれば、保管工程で巻き取りが行われた複数のケーブルが同一のケーブルコンテナ上で積層されるのではなく、それぞれ異なるケーブルコンテナに収容されるため、保管中の複数のケーブルの何れに出荷要求が発生しても、出荷要求の発生した特定ケーブルを収容した特定ケーブルコンテナにターンテーブルを取り付けて特定ケーブルをケーブル敷設台船に繰り出すことによって特定ケーブルを出荷することができる。従って、何れのケーブルに出荷要求があったとしても、出荷要求に迅速に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1実施形態に係るケーブルの保管出荷方法における、ケーブルコンテナ及びターンテーブルが配置された保管場所と、その保管場所に近接した敷設台船とを示す正面図である。
図2図2は、図1のケーブルコンテナの斜視図である。
図3図3は、図2のケーブルコンテナの回転に用いられるターンテーブルの斜視図である。
図4図4(a)~(g)は、図1のケーブルコンテナ及びターンテーブルの動作を説明する説明図である。
図5図5は、図1のケーブルコンテナが台車に載せられ、ケーブルコンテナがターンテーブルに向かって移動する状態を示した正面図である。
図6図6は、図1の敷設台船からのケーブルを保管場所のケーブルコンテナが巻き取る状態を示した正面図である。
図7図7は、図1の保管場所のケーブルコンテナから繰り出されるケーブルを敷設台船のケーブル収容部に巻き取る状態を示した正面図である。
図8図8は、ケーブル保管方法のフローを説明するフローチャートである。
図9図9は、ケーブル出荷方法のフローを説明するフローチャートである。
図10図10(a)~(h)は、第2実施形態に係るケーブルの保管出荷方法におけるケーブルコンテナ及びターンテーブルの動作を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るケーブルの保管出荷方法における、ケーブルコンテナ2及びターンテーブル3が配置された保管場所100と、その保管場所100に近接した敷設台船1とを示す正面図である。図1に示すように、ケーブルCの保管場所100は、敷設台船1で運ばれたケーブルCをその場で保管できるように、敷設台船1が停泊することが可能な港に近接した場所に設けられている。即ち、保管場所100は、海に面する岸壁に隣接した陸地である。敷設台船1は、ケーブルコンテナであるケーブル収容部21と、ケーブル収容部を回転させるターンテーブル22とを有する。ケーブル工場で製造されたケーブルCは、敷設台船1のケーブル収容部21に積載され、ケーブルCを積んだ敷設台船1が保管場所100まで移動し、敷設台船1からケーブルCを保管場所100へ荷下ろしする。
【0013】
保管場所100には、ケーブルCを内部に収容することが可能な複数のケーブルコンテナ2が配置されている。保管場所100には、ケーブルコンテナ2の下方に入り込み、ケーブルコンテナ2を回転駆動させてケーブルCの巻き取り又は繰り出しに用いるターンテーブル3が配置されている。ターンテーブル3の数は、ケーブルコンテナ2の数よりも少ない。本実施形態では、ターンテーブル3の数は、1つである。
【0014】
図2は、図1のケーブルコンテナ2の斜視図である。図2に示すように、ケーブルコンテナ2は、ケーブルCを収容する円環状の収容空間Xを有する。ケーブルコンテナ2は、円盤状の底壁部6と、底壁部6の径方向の外側の部分から上方に突出した外周ガイド部7、底壁部6の径方向の内側の部分から上方に突出した内周ガイド部8と、を有する。即ち、底壁部6、外周ガイド部7及び内周ガイド部8は、上方に開放された円環状の収容空間Xを画定している。外周ガイド部7は、収容空間Xに収容されたケーブルCがケーブルコンテナ2の外部に向かわないようにケーブルCの収容位置を規制する役目を果たす。内周ガイド部8は、ケーブルCが巻き付けられる芯の役目を果たしている。
【0015】
外周ガイド部7及び内周ガイド部8は、例えば、複数のパイプの組合せにより形成され得る。外周ガイド部7は、底壁部6の径方向の外縁部から上方に延び且つ互いに周方向に間隔をあけて配置された複数の柱状部材10と、複数の柱状部材10の上端同士をつなぐ円環状のリング部材11とを有する。内周ガイド部8は、底壁部6の径方向の内側の部分から上方に延び且つ互いに周方向に間隔をあけて配置された複数の柱状部材12と、複数の柱状部材12の上端同士をつなぐ円環状のリング部材13とを有する。
【0016】
ケーブルコンテナ2は、保管場所100の地面に置かれた架台5上に載せられている。架台5は、ケーブルコンテナ2の底壁部6と地面との間に配置され、ケーブルコンテナ2の径方向の外側の部分を下方から支持する。架台5は、例えば、複数の直方体のブロックの組立体である。ケーブルコンテナ2の径方向の内側の部分は、架台5に支持されずに下方に開放されている。即ち、ケーブルコンテナ2の径方向の内側の部分の真下には、架台5が存在せず、ターンテーブル配置空間Yが形成されている。ターンテーブル配置空間S2は、ケーブルコンテナ2の回転軸線周りの周方向の一部において、前記径方向の外方に開放されている。即ち、架台5は、前記周方向に延びているが、前記周方向における架台5の一部は、ターンテーブル配置空間Yを前記径方向の外方に開放する開口部9を有する。架台5は、例えば、平面視において略C形状を有する。架台5の開口部9は、ターンテーブル3が通過可能なサイズを有する。架台5の開口部9の水平方向寸法は、ターンテーブル3の水平方向寸法よりも大きい。
【0017】
架台5は、ジャッキ配置空間5aを有する。ジャッキ配置空間5aは、架台5の下端を上方に切り欠いた逆凹形状の凹部である。ジャッキ配置空間5aは、水平方向に開放されている。ジャッキ配置空間5aは、ケーブルコンテナ2を持ち上げるためのジャッキ18(図4(e)参照)を配置できるスペースである。
【0018】
図3は、図2のケーブルコンテナ2の回転に用いられるターンテーブル3の斜視図である。図3に示すように、ターンテーブル3は、回転テーブル部14と、回転テーブル14の下方に配置された台部15と、回転テーブル部14と台部15との間に配置されて回転テーブル14を回転可能に台部15に接続する接続部16とを有する。回転テーブル部14は、円盤形状を有する。接続部16は、鉛直軸線周りに互いに相対回転可能な上側接続部16a及び下側接続部16bを有する。ターンテーブル3は、上側接続部16aを下側接続部16bに対して回転させるように上側接続部16aを駆動する駆動部17を有する。駆動部17は、例えば、電気モータを含む。駆動部17が上側接続部16aを回転駆動することによって回転テーブル部14が回転する。
【0019】
次に、敷設台船1に積載されたケーブルCを、保管場所100に配置されたケーブルコンテナ2で受け取って保管する保管工程を説明する。
【0020】
図1に示すように、ケーブルCを積載した敷設台船1が保管場所100を有する港に着くと、敷設台船1のケーブル収容部21に収容されたケーブルCが保管場所100に配置されたケーブルコンテナ2に向けて繰り出されると共に、保管場所100に配置されたケーブルコンテナ2が回転してケーブルCを巻き取り、ケーブルコンテナ2の収容空間XにケーブルCを収容する。ケーブルCを収容したケーブルコンテナ2は保管場所100に保管される。また、敷設台船1が複数回に亘って異なるケーブルCの搬送を行い、敷設台船1に搭載されたケーブルCを保管場所100の異なるケーブルコンテナ2がケーブルCを受け取ることを複数回繰り返す。これによって、保管場所100には複数の異なるケーブルCをそれぞれ収容した複数のケーブルコンテナ2が保管される。複数回に亘って保管場所100にケーブルCを搬送する敷設台船1は、毎回異なる敷設台船であってもよいし、同一の敷設台船であってもよい。
【0021】
図4(a)~(g)は、図1のケーブルコンテナ2及びターンテーブル3の動作を説明する説明図である。図4(a)に示すように、ケーブルCの巻き取りが行われる前の段階においては、ケーブルコンテナ2は、収容空間Xが空の状態で保管場所100に配置されている。次に、図4(b)に示されるように、ジャッキ18に架台5を載せることでジャッキ18にケーブルコンテナ2が間接的に載せられ、ケーブルコンテナ2がジャッキ18によって上方へ持ち上げられる。具体的には、複数のジャッキ18が架台5のジャッキ配置空間5a(図2参照)に配置され、ジャッキ18を伸長動作させてジャッキ18に架台5が上方に持ち上げられることで、ケーブルコンテナ2が上方へ持ち上げられる。これにより、架台5と地面との間に隙間が生じる。
【0022】
次に、図4(c)に示されるように、架台5と地面との前記隙間に台車19を挿入する。台車19は、本体部19aと、本体部19aを下方から支持する複数の車輪19bとを有する。次に、図4(d)及び図5に示すように、ケーブルコンテナ2及び架台5が台車19に載せられた状態で、台車19を地上で走行させ、ケーブルコンテナ2の下方のターンテーブル配置空間Yに地上で静止したターンテーブル3を進入させる。このとき、ターンテーブル3は、架台5の開口部9を通ってケーブルコンテナ2の下方のターンテーブル配置空間Yに進入する。これにより、ケーブルコンテナ2がターンテーブル3の上方に隙間をあけて配置される。このとき、鉛直方向におけるケーブルコンテナ2とターンテーブル3との間の隙間の寸法は、鉛直方向におけるジャッキ18の伸縮可能ストロークよりも小さい。
【0023】
次に、図4(e)に示されるように、架台5と地面との間にジャッキ18を配置し、架台5がジャッキ18に支持された状態で、台車19を架台5から取り外すことで、架台5及びケーブルコンテナ2が台車19から降ろされる。次に、図4(f)に示されるように、ジャッキ18を縮退動作させて架台5を地面に降ろしてジャッキ18が取り外されると、架台5がケーブルコンテナ2の下面から離れて降下する過程で、ケーブルコンテナ2の下面がターンテーブル3の回転テーブル部14に当接し、ケーブルコンテナ2が回転テーブル部14によって支持され、ケーブルコンテナ2が架台5から上方に浮いた状態になる。
【0024】
次に、図4(g)及び図6に示すように、敷設台船1から繰り出されるケーブルCの先端部をケーブルコンテナ2の内周ガイド部8(図2参照)に巻き付けた状態で、ターンテーブル3の回転テーブル部14を回転させてケーブルコンテナ2を鉛直軸線周りに回転させると、敷設台船1から繰り出されるケーブルCがケーブルコンテナ2に巻き取られる。これにより、敷設台船1からのケーブルCがケーブルコンテナ2の収容空間Xに収容される。
【0025】
ケーブルコンテナ2によるケーブルCの巻き取りが完了すると、ケーブルコンテナ2からターンテーブル3が取り外される。ケーブルコンテナ2からターンテーブル3を取り外す際には、図4(a)~(f)の工程が逆の順序で行われる。ケーブルコンテナ2からターンテーブル3が取り外されると、ケーブルCを収容したケーブルコンテナ2が保管場所100の所定位置に配置されてそこで保管される。
【0026】
敷設台船1に搭載されたケーブルCをケーブルコンテナ2が巻き取り、ケーブルコンテナ2を保管場所100の保管位置に配置するまでの工程のセットをM回繰り返すことにより、M個のケーブルコンテナ2に異なるケーブルCをそれぞれ収容させ、そのM個のケーブルコンテナ2をそれぞれ保管場所100において横並びで保管する(Mは2以上の自然数)。即ち、M個のケーブルコンテナ2は、それぞれ異なる架台5に支持された状態で水平方向に並べられる。このとき、M回繰り返される前記セットのうち第N回目の前記セットに用いられるケーブルコンテナ2は、第Nケーブルコンテナと称する(Nは自然数)。第Nケーブルコンテナに収容されたケーブルCは、第Nケーブルと称する。
【0027】
次に、保管場所100に保管された複数のケーブルCのうち、出荷要求の発生した特定のケーブルC(特定ケーブルCa)を敷設台船1に積載して出荷する際の出荷工程を説明する。
【0028】
まず、保管場所100に保管された第1ケーブルから第MケーブルまでのM個のケーブルCのうち、出荷要求の発生した特定ケーブルCaが選択される。また、特定ケーブルCaの選択に伴い、第1ケーブルコンテナ2から第Mケーブルコンテナ2までのM個のケーブルコンテナ2から、特定ケーブルCaを収容したケーブルコンテナ2(特定ケーブルコンテナ2a)が選択される。その選択された特定ケーブルCaを収容する特定ケーブルコンテナ2aをターンテーブル3上に配置する。その手順は、図4(a)~(f)で示した手順と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0029】
図7に示すように、ターンテーブル3上に特定ケーブルコンテナ2aが配置された状態で、ターンテーブル3の回転テーブル14を回転させ、特定ケーブルコンテナ2aを回転させることにより、特定ケーブルコンテナ2aから特定ケーブルCaを敷設台船1のケーブル収容部21に向けて繰り出す。特定ケーブルコンテナ2aから繰り出された特定ケーブルCaは、敷設台船1のケーブル収容部21に巻き取られ、敷設台船1に積載される。出荷時のターンテーブル3の回転方向は、保管時のターンテーブル3の回転方向とは逆方向に回転させる。
【0030】
図8は、ケーブル保管方法のフローを説明するフローチャートである。図8に示すように、初回はN=1に設定される(ステップS1)。前述したようにターンテーブル3上に第1ケーブルコンテナ2を配置する(ステップS2)。ターンテーブル3上に第1ケーブルコンテナ2が配置された状態で、ターンテーブル3を回転駆動する(ステップS3)。これにより、第1ケーブルコンテナ2が回転し、第1ケーブルコンテナ2に敷設台船1からのケーブルCが巻き取られる。次に、敷設台船1に積載された第1ケーブルCの巻き取りが完了したか否かが判断される(ステップS4)。第1ケーブルコンテナ2への第1ケーブルCの巻き取りが完了していないと、第1ケーブルコンテナ2への第1ケーブルCの巻き取りが継続して行われる。第1ケーブルコンテナ2への第1ケーブルCの巻き取りが完了すると、ターンテーブル3を第1ケーブルコンテナ2から取り外す(ステップS5)。第1ケーブルCを収容した第1ケーブルコンテナ2は保管場所100に保管される(ステップS6)。
【0031】
第1~第MケーブルCの巻き取りが完了していなければ、Nがインクリメントされ(ステップS8)、ステップS2~S6が行われる。第1~第MケーブルCの巻き取りが完了していれば、処理を終了する。保管場所100にM個のケーブルコンテナ2が保管される際には、M個のケーブルコンテナ2は、例えばケーブルCを出荷する目的地(ケーブル敷設地)ごとに分けられて保管される。
【0032】
図9は、ケーブル出荷方法のフローを説明するフローチャートである。図9に示すように、保管場所100において保管中の各ケーブルCの何れかに出荷要求が発生すると(ステップS11:Y)、出荷要求の発生した特定ケーブルCaを収容した特定ケーブルコンテナ2aをターンテーブル3上に配置させる(ステップS12)。次いで、ターンテーブル3を回転駆動して、特定ケーブルコンテナ2aから特定ケーブルCaを敷設台船1に向けて繰り出す(ステップS13)。特定ケーブルコンテナ2aからの特定ケーブルCaの繰り出しが完了すると(ステップS14:Y)、処理を終了する。
【0033】
以上に説明した方法によれば、保管場所100に保管された第1~第MケーブルCは、同一のケーブルコンテナ2上で積層されるのではなく、第1~第MケーブルCがそれぞれ異なるケーブルコンテナ2に収容される。従って、保管中の第1~第MケーブルCの何れに出荷要求が発生しても、出荷要求の発生した特定ケーブルCaを収容した特定ケーブルコンテナ2aにターンテーブル3を取り付けて迅速に出荷要求に応えることができる。
【0034】
また、ターンテーブル3を回転駆動させてケーブルコンテナ2がケーブルCを巻き取った後にターンテーブル3がケーブルコンテナ2から取り外され、そのケーブルコンテナ2がケーブルCと共に保管場所100に保管されるので、1つのターンテーブル3を複数のケーブルコンテナ2に対して共用できる。よって、ターンテーブル3の個数が少なく済み、ケーブルCの保管にかかるコストを低減できる。
【0035】
また、ターンテーブル3上にケーブルコンテナ2を配置する際に、ケーブルコンテナ2を台車19で移動させるので、ケーブルCを収容した大重量のケーブルコンテナ2をクレーンで吊り上げて運ぶ必要がない。本実施形態においては、ケーブルCは海底ケーブルが想定されているため、ケーブルCが長くて重くなる。そのため、クレーンは、かなり大きなパワーを発揮できることが求められる。大きなパワーを発揮できるクレーンを手配するには、待ち時間が長くなると共に、コストが増大してしまう可能性がある。また、大型のクレーンによってケーブルコンテナ2を移動させる場合、保管場所100の周辺に広いスペースが必要になり、保管場所100を有効利用できない場合も考えられる。また、クレーンの消費エネルギーが大きいたために、コストが増大する可能性がある。それに対し、ケーブルコンテナ2を台車19で移動させれば、大重量用のクレーンを適時に手配する必要性がなくなり、ケーブルCの保管出荷にかかるコストを低減できる。
【0036】
また、ケーブルコンテナ2を支持する架台5と地面との間に台車19を配置する際に、架台5をジャッキ18によって持ち上げてから、架台5と地面との隙間に台車19が配置されるので、台車19を架台5と地面との隙間に容易に配置させることができる。
【0037】
また、ターンテーブル3上にケーブルコンテナ2を配置する際には、ケーブルコンテナ2を台車19に載せ、ケーブルコンテナ2と共に台車19を地上で移動させてターンテーブル3の上方にケーブルコンテナ2を配置するので、台車19の車輪19bが転がることによりケーブルコンテナ2を容易に移動させることができる。従って、ケーブルコンテナ2の移動にかかる消費エネルギーを低減できる。
【0038】
また、ターンテーブル3上にケーブルコンテナ2を配置するのにケーブルコンテナ2を移動させるので、ターンテーブル3を移動させずに済む。ターンテーブル3は、駆動用の電気配線や油圧配管等が設けられているが、ターンテーブル3を移動させずに済むことで、ターンテーブル3に付随した配線、配管等が周囲の構造物と干渉することを防止できる。
【0039】
また、ケーブルコンテナ2を台車19に載せる際には、ジャッキ18によって架台5を持ち上げることでケーブルコンテナ2を上方に持ち上げてから架台5の下側に台車19を配置させるので、ケーブルコンテナ2を台車19に容易に載せることができる。
【0040】
また、ケーブルコンテナ2からターンテーブル3を取り外す際には、ケーブルコンテナ2の下側に台車19を配置してから、ケーブルコンテナ2と共に台車19を地上で移動させてケーブルコンテナ2からターンテーブル3を取り外すので、ケーブルコンテナ2からターンテーブル3を容易に取り外すことができる。従って、消費エネルギーを少なく抑えることができる。
【0041】
なお、上記実施形態においては、ターンテーブル3が1つのみ使用される形態について説明したが、上記実施形態に限定されない。ターンテーブル3が、異なるケーブルコンテナ2に対し繰り返し用いられることにより、必要とされるターンテーブル3の数が少なくなるのであれば、ターンテーブル3は複数用いられてもよい。必要とされるターンテーブル3の数が少なくなることにより、複数のケーブルコンテナ2の保管あるいは出荷にかかるコストを少なく抑えることができる。
【0042】
また、上記実施形態においては、保管場所100に3つのケーブルコンテナ2が配置される形態について説明したが、上記実施形態に限定されない。保管場所100に保管されるケーブルコンテナ2の数は、いくつであってもよい。
【0043】
(第2実施形態)
図10(a)~(h)は、第2実施形態に係るケーブルの保管出荷方法におけるケーブルコンテナ2及びターンテーブル3の動作を説明する説明図である。なお、第1実施形態と共通する部分については同一符号を付して説明を省略する。第2実施形態においては、ターンテーブル3上にケーブルコンテナ2を配置する際に、ターンテーブル3を台車19に載せ、ターンテーブル3を載せた台車19を走行させてケーブルコンテナ2の下方の地面との隙間にターンテーブル3を進入させる点で第1実施形態と異なる。
【0044】
図10(a)に示すように、保管場所100にターンテーブル3が置かれている。図10(b)に示すように、ターンテーブル3の下方にジャッキ18を配置する。ジャッキ18をジャッキアップさせることにより、ターンテーブル3を上方に持ち上げ、ターンテーブル3と地面との隙間を広げる。次に、図10(c)に示すように、ターンテーブル3と地面との隙間に台車19を配置し、台車19上にターンテーブル3を載せる。次に、図10(d)に示すように、ターンテーブル3と地面との隙間からジャッキ18を取り外し、ターンテーブル3を載せた台車19を走行させる。
【0045】
図10(e)に示されるように、ケーブルコンテナ2を支持する架台5と地面との間にはジャッキ18が配置され、ジャッキ18によって架台5を持ち上げ、架台5と地面との間の隙間が広げられている。この状態で、台車19上に載せられたターンテーブル3を、ケーブルコンテナ2の下方のターンテーブル配置空間Yに進入させる。次に、図10(f)に示すように、ターンテーブル3と地面との隙間に別のジャッキ18が配置される。ジャッキ18によりターンテーブル3と地面との隙間が広がられた状態で、ターンテーブル3と地面との隙間から台車19を取り外す。
【0046】
図10(g)に示すように、ターンテーブル3と地面との隙間から台車19を取外し、ターンテーブル3と地面との隙間からジャッキ18を取り外してから、架台5と地面との隙間からジャッキ18を取り外す。これにより、ケーブルコンテナ2がターンテーブル3の回転テーブル部14によって支持される。次に、図10(h)に示すように、敷設台船1(図1参照)から繰り出されるケーブルCの先端部をケーブルコンテナ2の内周ガイド部8(図2参照)に巻き付けた状態で、ターンテーブル3の回転テーブル部14を回転させると、敷設台船1から繰り出されるケーブルCがケーブルコンテナ2に巻き取られる。
【0047】
この構成によれば、ケーブルコンテナ2の下方のターンテーブル配置空間Yにターンテーブル3を配置させる際に、台車19でターンテーブル3を移動させるので、ケーブルコンテナ2を移動させずに済む。ケーブルコンテナ2に比べて小型なターンテーブル3を移動させるので、ターンテーブル3に比べて大きいケーブルコンテナ2を移動させずに済む。従って、ケーブルコンテナ2を移動させる場合と比べて消費エネルギーを少なく抑えることができる。
【0048】
なお、ケーブルコンテナ2を載せた台車19を移動させてケーブルコンテナ2の下方にターンテーブル3を配置する場合であっても、ケーブルコンテナ2からターンテーブル3を取り外す際にターンテーブル3を別の台車19に載せてターンテーブル3を移動させてもよい。また、ターンテーブル3を載せた台車19を移動させてケーブルコンテナ2の下方にターンテーブル3を配置する場合であっても、ケーブルコンテナ2からターンテーブル3を取り外す際にケーブルコンテナ2を別の台車19に載せて移動させてもよい。
【0049】
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかし、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。例えば、1つの実施形態中の一部の構成又は方法を他の実施形態に適用してもよく、実施形態中の一部の構成は、その実施形態中の他の構成から分離して任意に抽出可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれる。
【0050】
以下の項目のそれぞれは、好ましい実施形態の開示である。
【0051】
[項目1]
複数のケーブルを保管する保管工程と、
前記保管されたケーブルを出荷する出荷工程と、を備え、
前記保管工程は、
ターンテーブル上に第Nケーブルコンテナ(Nは自然数)を配置する第1工程と、
前記ターンテーブルを回転駆動させて前記第Nケーブルコンテナに第Nケーブルを巻き取る第2工程と、
前記第Nケーブルを巻き取った前記第Nケーブルコンテナに対して前記ターンテーブルを相対変位させて前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す第3工程と、
前記ターンテーブルが取り外された前記第Nケーブルコンテナを前記第Nケーブルとともに保管する第4工程と、を含み、
N=1~M(Mは2以上の自然数)とし、前記第1工程から前記第4工程までのセットを第1回から第M回まで繰り返し、
前記出荷工程は、
前記保管された第1ケーブルから第MケーブルまでのM個のケーブルのうち出荷要求の発生した特定ケーブルが巻き取られた特定ケーブルコンテナを第1ケーブルコンテナから前記第MケーブルコンテナまでのM個のケーブルコンテナから選択し、前記特定ケーブルコンテナを前記ターンテーブル上に配置する第5工程と、
前記ターンテーブルを回転駆動させて前記特定ケーブルコンテナから前記特定ケーブルを繰り出してケーブル敷設台船に積載させる第6工程と、を含む、ケーブルの保管出荷方法。
【0052】
[項目2]
前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する際には、前記ターンテーブルの上方に前記ケーブルコンテナを進入させることによって前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する、項目1に記載のケーブルの保管出荷方法。
【0053】
[項目3]
前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する際には、前記第Nケーブルコンテナを台車に載せ、前記第Nケーブルコンテナと共に前記台車を地上で移動させて前記ターンテーブルの上方に前記第Nケーブルコンテナを進入させ、前記第Nケーブルコンテナを前記台車から降ろす、項目2に記載のケーブルの保管出荷方法。
【0054】
[項目4]
前記第Nケーブルコンテナを前記台車に載せる際には、ジャッキに前記第Nケーブルコンテナを載せ、前記ジャッキによって前記第Nケーブルコンテナを上方に持ち上げてから前記第Nケーブルコンテナの下側に前記台車を移動させ、前記第Nケーブルコンテナを前記ジャッキから降ろす、項目3に記載のケーブルの保管出荷方法。
【0055】
[項目5]
前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す際には、前記第Nケーブルコンテナの下側に台車を配置してから、前記第Nケーブルコンテナと共に前記台車を地上で移動させて前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す、項目1乃至4のいずれかに記載のケーブルの保管出荷方法。
【0056】
[項目6]
前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する際には、地面と隙間をあけて設置された前記第Nケーブルコンテナの下方の前記隙間に前記ターンテーブルを進入させることによって前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する、項目1に記載のケーブルの保管出荷方法。
【0057】
[項目7]
前記ターンテーブル上に前記第Nケーブルコンテナを配置する際には、前記ターンテーブルを台車に載せ、前記ターンテーブルと共に前記台車を地上で移動させて、前記第Nケーブルコンテナの下方の前記隙間に前記ターンテーブル及び前記台車を進入させ、前記ターンテーブルを前記台車から降ろす、項目6に記載のケーブルの保管出荷方法。
【0058】
[項目8]
前記ターンテーブルを前記台車に載せる際には、ジャッキに前記ターンテーブルを載せ、前記ジャッキによって前記ターンテーブルを上方に持ち上げてから前記ターンテーブルの下側に前記台車を移動させ、前記ターンテーブルを前記ジャッキから降ろす、項目7に記載のケーブルの保管出荷方法。
【0059】
[項目9]
前記ターンテーブルを前記第Nケーブルコンテナの下方の前記隙間に進入させる際には、ジャッキに前記第Nケーブルコンテナを載せ、前記ジャッキによって前記第Nケーブルコンテナを上方に持ち上げてから、前記第Nケーブルコンテナの下方の前記隙間に前記ターンテーブルを進入させ、前記第Nケーブルコンテナを前記ジャッキから降ろす、項目6から8のいずれか1項に記載のケーブルの保管出荷方法。
【0060】
[項目10]
前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す際には、前記ターンテーブルの下側に台車を配置してから、前記ターンテーブルと共に前記台車を地上で移動させて前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す、項目1乃至9のいずれかに記載のケーブルの保管出荷方法。
【符号の説明】
【0061】
1 敷設台船
2 ケーブルコンテナ
2a 特定ケーブルコンテナ
3 ターンテーブル
18 ジャッキ
19 台車
C ケーブル
Ca 特定ケーブル
100 保管場所
【要約】
【課題】異なる敷設現場からのケーブル供給要求に迅速かつ低コストで応えることが可能なケーブルの保管出荷方法を提供する。
【解決手段】ケーブルの保管出荷方法は、複数のケーブルを保管する保管工程と、前記保管されたケーブルを出荷する出荷工程と、を備え、前記保管工程は、ターンテーブル上に第Nケーブルコンテナ(Nは自然数)を配置する第1工程と、前記ターンテーブルを回転駆動させて前記第Nケーブルコンテナに第Nケーブルを巻き取る第2工程と、前記第Nケーブルコンテナから前記ターンテーブルを取り外す第3工程と、前記第Nケーブルコンテナを前記第Nケーブルとともに保管する第4工程と、を含み、前記出荷工程は、特定ケーブルコンテナを選択し、前記特定ケーブルコンテナを前記ターンテーブル上に配置する第5工程と、前記特定ケーブルコンテナから前記特定ケーブルを繰り出してケーブル敷設台船に積載させる第6工程と、を含む。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10