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特許7525219マッチングシステム、マッチングプログラム、およびマッチング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】マッチングシステム、マッチングプログラム、およびマッチング方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240723BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024078350
(22)【出願日】2024-05-14
【審査請求日】2024-05-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年2月20日にウェブサイト https://www.youtube.com/watch?v=mFs8Pqd2IB8にて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523445195
【氏名又は名称】株式会社フードクリエーションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100215027
【弁理士】
【氏名又は名称】留場 恒光
(72)【発明者】
【氏名】原 伊織
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-008906(JP,A)
【文献】特開2024-035029(JP,A)
【文献】国際公開第2016/125203(WO,A1)
【文献】特表2023-545834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのうち、入場管理装置による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報をユーザ入場情報として取得する入場情報取得部、
前記ユーザ入場情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知部、
前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得部、
前記場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、ユーザマップ情報を作成するユーザマップ情報作成部、
ユーザプロフィール情報を取得するプロフィール情報取得部、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、
(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、特定情報を含むユーザプロフィール情報およびユーザマップ情報を提供し、
(2)前記情報要求者が前記入場管理装置により入場が管理される場所の外にいる場外ユーザである場合は、特定情報を含まないユーザプロフィール情報を提供する、ユーザ情報提供部、
前記他の場内ユーザから前記一の場内ユーザに対する個別情報交換の要求を受け付ける情報交換要求取得部、および、
前記一の場内ユーザの承諾を受けて、前記他の場内ユーザと前記一の場内ユーザとの個別情報交換を許可する個別通信許可部、
を備えることを特徴とする、マッチングシステム。
【請求項2】
前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得部が、
複数のビーコンにより場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得部、であることを特徴とする、請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項3】
さらに、前記特定情報を含むユーザプロフィール情報は、開示する情報と開示しない情報をユーザが選択できることを特徴とする、請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項4】
さらに、ユーザの入場予約を受け付ける予約受付部、
ユーザの前記入場予約を公開する予約公開部、を備え、
前記ユーザプロフィール情報が前記入場予約の情報を含むことを特徴とする、請求項1に記載のマッチングシステム。
【請求項5】
さらに、自分以外のユーザを個別登録する個別登録部、
個別登録している自分以外のユーザが前記入場予約を行ったときまたは入場したときに、当該入場予約または入場があったことを通知する個別登録者情報通知部、
を備えることを特徴とする、請求項4に記載のマッチングシステム。
【請求項6】
コンピュータを、
ユーザのうち入場管理装置による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報をユーザ入場情報として取得する入場情報取得手段、
前記ユーザ入場情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知手段、
前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得手段、
前記場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、ユーザマップ情報を作成するユーザマップ情報作成手段、
ユーザプロフィール情報を取得するプロフィール情報取得手段、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、
(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、特定情報を含むユーザプロフィール情報およびユーザマップ情報を提供し、
(2)前記情報要求者が前記入場管理装置により入場が管理される場所の外にいる場外ユーザである場合は、特定情報を含まないユーザプロフィール情報を提供する、ユーザ情報提供手段、
前記他の場内ユーザから前記一の場内ユーザに対する個別情報交換の要求を受け付ける情報交換要求取得手段、および、
前記一の場内ユーザの承諾を受けて、前記他の場内ユーザと前記一の場内ユーザとの個別情報交換を許可する個別通信許可手段、
として機能させることを特徴とする、マッチングプログラム。
【請求項7】
コンピュータ
ユーザのうち、入場管理装置による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報をユーザ入場情報として取得する入場情報取得ステップ、
前記ユーザ入場情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知ステップ、
前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得ステップ、
前記場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、ユーザマップ情報を作成するユーザマップ情報作成ステップ、
ユーザプロフィール情報を取得するプロフィール情報取得ステップ、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、
(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、特定情報を含むユーザプロフィール情報およびユーザマップ情報を提供し、
(2)前記情報要求者が前記入場管理装置により入場が管理される場所の外にいる場外ユーザである場合は、特定情報を含まないユーザプロフィール情報を提供する、ユーザ情報提供ステップ、
前記他の場内ユーザから前記一の場内ユーザに対する個別情報交換の要求を受け付ける情報交換要求取得ステップ、および、
前記一の場内ユーザの承諾を受けて、前記他の場内ユーザと前記一の場内ユーザとの個別情報交換を許可する個別通信許可ステップ、
を実行するマッチング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッチングシステム、マッチングプログラム、およびマッチング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
交際相手との出会いを求めるためのいわゆるマッチングが、事業として広く行われている。
例えば婚活イベントなど、あらかじめ指定された会場に集まって交際相手を探すものがある。
【0003】
しかしながら、そのようなイベント会場内でマッチングするにあたっては、まず他人に話かけるという心理的ハードルと、実際にマッチングするまでに多くの人と話をするという身体的なハードルがあるため、このようなイベントで出会いを求めることは心身ともに負担がかかる。
また、日時が限られていることが一般的であるため、日程が合わず、参加できない場合もある。
【0004】
マッチングを支援するためのアプリケーションソフトウェア(以下「マッチングアプリ」とする。)などが存在する。
マッチングアプリとして、例えばユーザに会話やチャットなどの機会を与えることを主な目的とし、ユーザ同士のオフラインでの実際の出会いについては当事者に任せるものが多く知られている。
【0005】
しかしながら、会話やチャットの機会があったとしても、そこからユーザ同士が実際に会うまでには心理的な障壁がある。つまり、会話やチャットで話が盛り上がったとしても、実際に会うところまではいかないことが多い。
また、オンライン上のプロフィール(顔写真などの画像情報や、自己紹介等のテキスト情報)が正しいとも限らない。
さらに、マッチングアプリのユーザであっても、出会うことを目的としない、例えば単に冷やかし目的で利用している、場合などもあり得る。
【0006】
そこで、これらの問題点を解消する方法の一つとして、店舗などのマッチング会場に入場したタイミングでどこにどのような人がいるかを確認でき、そのうえで実際に気になる相手に声をかけることなくアプローチできるような方法が望まれる。
【0007】
例えば、事業者や店舗側が実際に出会う場所を提供するが、そこではまだマッチングアプリユーザ同士が1対1にはならない。ユーザは、その店舗等の中にいる他のユーザのプロフィールなどで気になった人を見つけ、そこから当人に会い、チャットや会話に入ることができる。
マッチングアプリユーザ本人に会うことができる蓋然性が高いことから、そのプロフィールに偽りが記載される可能性は大幅に低減されるという利点がある。
【0008】
特許文献1には、ユーザが地図上の特定範囲内に存在することを条件とする情報提供設定およびユーザの位置情報開示に基づく情報提供を行う情報提供サーバ及び情報提供システムが開示されている。
【0009】
会場でのイベントの場合は、イベント参加者の入場が適切に管理されることが好ましい。人気のあるイベントなどは、入場者が殺到することが考えられるためである。
【0010】
特許文献2には、イベントの会場に収容人数を制限することが可能な情報処理方法等を提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】WO2016-125203
【文献】特開2022-062527号公報
【0012】
ここで、会話やチャットの機会の提供と、実際の出会いの場の提供は、シームレスであることが好ましい。
つまり、マッチングアプリのユーザは、普段当該マッチングアプリで他のユーザとコミュニケーションを取ったり、気になった他のユーザの動向をチェックしたりしつつ、店舗等のイベントに参加が可能なときに無理せず参加できることが好ましい。
【0013】
マッチングアプリユーザのうち、実際に店舗などの会場に足を運ぶユーザは、冷やかしを目的とするユーザではなく、真剣に出会いを求めているユーザである可能性が高い。
したがって、これらのユーザに特典などを付与することで、出会いをさらに支援することが考えられる。また、このような特典により、店舗のイベントに参加することを躊躇するユーザに参加を促すことができる。
【0014】
また、オンラインのやり取りで気になっている他のユーザが、店舗のイベントに参加することや参加していることが分かれば、それがイベント参加の契機となり得る。
【0015】
このため、マッチングアプリは、来店(来場)するユーザと、来店(来場)しないユーザとを明確に区別する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
解決しようとする問題点は、リアル店舗等における出会いを提供するマッチングアプリにおいて、実際に店舗等に新たな参加者の入場があった場合はリアルタイムで通知を行うことや、また、実際に店舗等に入場しているユーザとそうでないユーザとで処理を分け、店舗等に入場しているユーザには特典を付与するマッチングアプリが提供できてない点である。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のマッチングシステムは、入場管理装置による入場処理を経て入場しているユーザのユーザ入場情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知部、
場内ユーザに「ユーザマップ情報」提供するユーザマップ情報提供部、および、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、「特定情報を含むユーザプロフィール情zz
報」および「ユーザマップ情報」を提供し、(2)前記情報要求者が場内ユーザでない場合は、「特定情報を含まないユーザプロフィール情報」を提供する、ユーザ情報提供部、を備えることを最も主要な特徴とする。
【0018】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、例えば以下の手段を採用している。
すなわち、ユーザのうち、入場管理装置による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報をユーザ入場情報として取得する入場情報取得部、
前記ユーザ入場情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知部、
前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得部、
前記場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、ユーザマップ情報を作成するユーザマップ情報作成部、
ユーザプロフィール情報を取得するプロフィール情報取得部、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、
(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、特定情報を含むユーザプロフィール情報およびユーザマップ情報を提供し、
(2)前記情報要求者が場内ユーザでない場合は、特定情報を含まないユーザプロフィール情報を提供する、ユーザ情報提供部、
前記他の場内ユーザから前記一の場内ユーザに対する個別情報交換の要求を受け付ける情報交換要求取得部、および、
前記一の場内ユーザの承諾を受けて、前記他の場内ユーザと前記一の場内ユーザとの個別情報交換を許可する個別通信許可部、を備えることを特徴とする、マッチングシステムを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明のマッチングシステムは、実際に店舗等に新たな参加者の入場があった場合にリアルタイムで通知を行い、また、実際に店舗等に入場しているユーザとそうでないユーザとで処理を分け、店舗等に入場しているユーザには特典を付与することで、ユーザに対し、店舗のイベント等への参加を促すことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】マッチングシステム1の概要を示す図(ネットワーク構成図)である。
図2】認証情報表示画面を示す図である。
図3】場内地図表示画面を示す図である。
図4】個別チャット画面を示す図である。
図5】入場状況表示画面を示す図である。
図6】店舗外ユーザ向けプロフィール画面を示す図である。
図7】店舗内ユーザ向けプロフィール画面を示す図である。
図8】入場監視処理を示すフローチャートである。
図9】ユーザ位置更新処理を示すフローチャートである。
図10】ユーザ情報提供処理を示すフローチャートである。
図11】情報交換支援処理を示すフローチャートである。
図12】サーバ10のハードウェア構成図である。
図13】ユーザ端末30のハードウェア構成図である。
図14】変形例に係るユーザ位置更新処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の各実施形態では、同一又は対応する部分については同一の符号を付して説明を適宜省略する場合がある。
また、以下に用いる図面は本実施形態を説明するために用いるものであり、実際の装置の構成やユーザーインターフェース(UI)、データ構成などとは異なる場合がある。
【0022】
(実施形態の概要)
本実施形態の概要について、図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態のマッチングプログラムP1による処理を行うシステム(以下「マッチングシステム1」とする。)の概要を示す図(ネットワーク図)である。
【0023】
(実施形態の詳細)
以下、本実施形態に係るマッチングシステム1について、詳細を説明する。
すなわちマッチングシステム1は、マッチングプログラムP1による情報処理が、サーバ10などのハードウェア資源を用いて具体的に実現されるものである。
【0024】
図1に示すように、マッチングシステム1は、マッチングプログラムP1を備えるサーバ10と、ユーザの場内への入場を管理する入場管理装置21と、測位装置22と、ユーザ端末用アプリケーションプログラムP20(以下「ユーザ用アプリP20」とする)を備えるユーザ端末30と、を備える。
本実施形態において、場内は店舗内部であり、図1の会場Eの境界を示す点線で囲われている部分である。
また、測位装置22はビーコン22aであり、ビーコン22aは場内にいるユーザのユーザ端末30Aや30Bと通信を行うことでユーザの位置を測定する。
サーバ10はウェブサーバとしても機能し、ユーザ用アプリP20を備えるユーザ端末30に対して他のユーザについての各種情報を提供する。
【0025】
マッチングシステム1は、入場管理装置21によりリアルタイムで場内のユーザと場外のユーザを識別する。
図1を例に説明すると、ユーザ端末30Aと30Bは場内ユーザ(店舗内ユーザ)のユーザ端末である。また、ユーザ端末30Cは場外ユーザ(店舗外ユーザ)のユーザ端末である。
【0026】
サーバ10は、店舗内外を問わずすべてのユーザに対してユーザ情報を提供するが、特に店舗内ユーザに対しては、他の店舗内ユーザについての詳細情報を提示する。
つまり店舗内ユーザは、他の店舗内ユーザの位置情報や詳細なプロフィール情報を閲覧することができる(後述の図3図7参照)。
【0027】
マッチングシステム1は、店舗に来店するユーザを明確に区別して多くの情報を提供することで、ユーザの店舗への来店を促し、来店したユーザ同士のマッチングを成功させることに寄与する。
【0028】
以下、マッチングシステム1を構成する、1.ユーザーインターフェース、2.プログラム処理、3.データ、および4.ハードウェア構成、について順に説明する。
【0029】
(用語の定義)
ここで、いくつか言葉の定義を行う。
「会場」は、マッチングサービスの提供者がマッチングサービスを提供する場所である。店舗は会場の一態様である。例えば、カフェやバー、レストランなどの飲食店が挙げられるが、私営の施設に限らず、公営の施設(例えばオフィスビルや、その会議室)などであってもよい。
「場内」は、入場管理装置21により入場が管理される場所である。通常は会場内であり、例えばユーザが集う店舗内である。店舗内ユーザは場内ユーザの一態様である。また、入場管理装置21により入場が管理される場所の外を「場外」とする。
「情報(を)要求する」は、他者のプロフィール情報を要求すること、例えばプロフィール情報を閲覧するためのアイコン等を押下すること、をいう。情報要求する者を「情報要求者」とする。
「情報交換(を)要求する」は、場内ユーザが他の場内ユーザに対していいねボタンUI-132を押下することをいう。
「特定情報」は、ユーザのプロフィール情報のうち、管理者(マッチングシステム1を管理する者)が定める一部の情報である。具体例は後述する。
【0030】
以下において、「○○」処理と記載している場合、コンピュータのプロセッサは、プログラム格納部に記憶されている「○○」プログラムに基づく処理を実行することを意味する。本段落において、「○○」の箇所には同じ語が入る。
すなわち、「○○」プログラムは、「○○」処理の実行により、コンピュータを「○○」手段として機能させるプログラムである。またこの際、当該プロセッサを備える制御部は、「○○」部(または「○○」装置)としても機能することを意味する。
この場合において、「○○」部は、「○○」プログラムに基づく「○○」処理を実行することを意味する。
また、方法として記載する場合、各処理手順を「○○」ステップと表記する。
【0031】
例えば、マッチングプログラムP1は、マッチング処理の実行により、コンピュータをマッチング手段として機能させるプログラムである。またこの際、プロセッサ111を備えるコンピュータの制御部11は、マッチング部11a(またはマッチング装置)として機能する。
【0032】
マッチングシステム1において、場内用ネットワーク機器20やユーザ端末30などの各端末(コンピュータ)はそれぞれプロセッサを備えるが、単にプロセッサという場合は、マッチングプログラムP1により処理を行うプロセッサ、本実施形態ではサーバ10のプロセッサ111、を指すものとする。
【0033】
1.ユーザーインターフェース(User Interface(UI))
まず、本実施形態のマッチングシステム1がユーザ端末30に表示させるインターフェースについて、図を用いて説明する。
以降で説明するインターフェースは、プロセッサ111がユーザ端末30のブラウザに表示させるものを簡略化したものである。
【0034】
また、説明に必要な機能に関わるアイコン等のみ表示することとし、それ以外の公知のアイコンなどは省略する。例えば、直前に表示されていたページに戻るための戻るボタンなどは省略している。
【0035】
なお以下において、簡単のため、「サーバ10のプロセッサ111が、ユーザ端末30からのリクエストを受けて、当該端末のブラウザに表示するためのデータを返す」ことを、「プロセッサ111がユーザ端末30(のブラウザ)に表示する(させる)」または「プロセッサ111が表示する(させる)」などと記載する場合がある。
また同様に、「サーバ10のプロセッサ111が、記憶部12のデータ記憶部12bにデータを保存させる」ことを、「プロセッサが(データを)保存する(させる)」などと記載する場合がある。
【0036】
図2は、認証情報表示画面を示す図である。
認証情報表示画面は、後述する予約処理などにより入場(入店)許可を得ているユーザが、入場時に自己のユーザ端末30の表示部351に表示させる画面である。
認証情報表示画面は、認証情報表示部UI-11を含む。
ユーザは入場管理装置21の情報読取部211(QRコード(登録商標)リーダ)に認証情報表示部UI-11の認証情報(QRコード)を読み取らせ、認証を行う。認証が成功した場合、ユーザは店舗内に入場することができる。
なお、この入場に係る認証処理を「入場処理」と称する。
また、図2中の受付機は入場管理装置21のことである。
【0037】
なお本実施形態において、ユーザは退出時の操作を要しない。
プロセッサ111は、ビーコン22aからの反応が無くなったことをもってユーザが退出したと判断する。
【0038】
入場時と同様に、退場時も入場管理装置21に認証情報(QRコード)を読み取らせる態様については変形例で説明する。
【0039】
図3は、場内地図表示画面を示す図である。
場内地図表示画面は、プロセッサ111が店舗内ユーザのユーザ端末30(図1の例であればユーザ端末30A、30B)にのみ表示させる。
【0040】
図3に示すように、場内地図表示画面は、場内地図UI-12を表示する。
本実施形態において場内地図UI-12は、店舗内の地図情報である。
【0041】
場内地図UI-12は、当該ユーザ端末30の位置を示す自己位置アイコンUI-121を表示する。
また、場内地図UI-12は、店舗内にいる他のユーザの位置を示す他者位置アイコンUI-122を表示する。
【0042】
図3に示すように、ユーザが他者位置アイコンUI-122を押下する(情報要求する)と、プロセッサ111はその他者の簡易プロフィール画面UI-13を表示する。
なお、押下はタップなどの選択を意味する。これは以下も同様である。
【0043】
簡易プロフィール画面UI-13は、後述する店舗内ユーザ向けプロフィール画面を表示させるための詳細ボタンUI-131と、いいねボタンUI-132を備える。
店舗内ユーザ向けプロフィール画面については後述する。
【0044】
いいねボタンUI-132は、ユーザがある一のユーザのプロフィールなどを見て気に入ったときに押下する(以下「「いいね」をする」という。)ボタンである。
このいいねボタンUI-132は2つの機能を備える。つまり、一般的に知られる「いいね」する機能(ここでは「好評価機能」とする。)と、情報交換要求機能である。
好評価機能は、相手を好意的に評価することを示す機能である。
【0045】
情報交換要求機能について説明する。
双方のユーザが店舗内に居る場合(入場者フラグがONの場合)、あるユーザがいいねボタンUI-132を押下すると、プロセッサ111は相手のユーザ(当該一のユーザ)に「いいねボタンUI-132」が押された旨の通知(いいねされた旨の通知)を行う。
当該一のユーザは、どのユーザがいいねしたかを知ることができ、またそのユーザのプロフィールを確認することができる。また、当該一のユーザは、いいねしたユーザにいいねをする(いいねを返す)ことができる。
そしていいねが返された場合、プロセッサ111は当該2ユーザ間で個別チャットを許可する。
この最初の段階における、あるユーザがいいねボタンUI-132を押下することが情報交換要求に相当する。
なお、いいねを返すことを以下「情報交換要求承諾」などと称する。
【0046】
まとめると、あるユーザ(他のユーザ)が一のユーザのプロフィールなどをみて「いいね」をし、また当該一のユーザが当該他のユーザのプロフィールなどをみて「いいね」をした場合(いいねを返した場合)、プロセッサ111は当該2ユーザ間で個別チャットを許可する。
【0047】
図4は、個別チャット画面を示す図である。
個別チャット画面では、システムからの通知(システム通知)UI-14と、個別チャット画面UI-15とを表示する。
個別チャット画面UI-15は、ユーザ名UI-151、ユーザ顔画像アイコンUI-152、およびチャット文章UI-153を表示する。
【0048】
なお、ユーザ顔画像アイコンUI-152の円の中に顔画像が表示されるが、図4では省略している。
また図4に示すように、本実施形態において、自己のチャットは左側、相手のチャットは右側に表示される。
【0049】
以上が、店舗内ユーザのユーザ端末30に表示される画面である。
つづいて、店舗内外を問わず、ユーザ用アプリP20を備えるユーザ端末30で閲覧することができる画面(入場状況表示画面)について説明する。
【0050】
図5は、入場状況表示画面を示す図である。
図5に示すように、入場状況表示画面は、来店者一覧表示部UI-16と、リアルタイム来店情報表示部UI-17を備える。
【0051】
来店者一覧表示部UI-16は、その表示している時点で来店しているユーザの一覧を表示する。
リアルタイム来店情報表示部UI-17は、直近の来店者を表示する。例えば図5では直近の来店者4人分の情報が表示されており、最直近で入場(来店)したのは「ゆうた」さんである。
【0052】
ここで、図示はしていないが、新しい来店者があったときに、プロセッサ111は全ユーザに対してその旨のプッシュ通信を行う。
これにより、新しくユーザが入店したことを各ユーザは知ることができる。
店舗内ユーザであれば、新たな入店者、すぐ近くにいる人がどのような人であるか知ることができるし、店舗外ユーザにとっても、気になるプロフィールの人が入店しているのであれば自分も入店しようという動機になり得るという利点がある。
【0053】
また、図5に示すように、来店者一覧表示部UI-16は来店者名アイコンUI-161を備え、リアルタイム来店情報表示部UI-17は来店者名リンクUI-171を備える。
来店者名アイコンUI-161および来店者名リンクUI-171のどちらも、ユーザが押下する(情報要求する)と、プロセッサ111はその他のユーザのプロフィールを表示する。
例えば、ユーザが「りく」さんの来店者名アイコンUI-161を押下すると、プロセッサ111は「りく」さんのプロフィールを表示する。
【0054】
ここで、ユーザ端末30を操作しているユーザが店舗内にいるか、店舗外にいるかで表示される内容が異なる。以下店舗外ユーザと店舗内ユーザそれぞれで表示される画面について説明する。
【0055】
図6は、店舗外ユーザ向けプロフィール画面を示す図である。
図6に示すように、店舗外ユーザ向けプロフィール画面はプロフィール表示部UI-18と、顔写真表示部UI-19を備える。
店舗外ユーザ向けプロフィール画面は、ユーザのプロフィール情報のうち一部を表示する。
【0056】
具体的には、プロセッサ111は店舗外ユーザ向けプロフィール画面に、顔写真などの特定情報を含まないプロフィールを表示する。特定情報については後述する。
図6の例では、ニックネームと、メッセージのみが表示されている。
【0057】
プロセッサ111は店舗外ユーザ向けプロフィール画面の顔写真表示欄UI-19に顔写真は表示せず、ここでは「No Image」の文字を表示している。
なお、「No Image」の文字等に代えて、顔写真以外の画像、例えばユーザが選択する任意のイラスト画像などであってもよい。
【0058】
つまり、店舗外ユーザがプロフィール情報を取得しようとする場合、相手が店舗内ユーザか店舗外ユーザかに関わらず、プロセッサ111は、特定情報を含まないプロフィールを表示する。
【0059】
図7は、店舗内ユーザ向けプロフィール画面を示す図である。
図7に示すように、店舗内ユーザ向けプロフィール画面は店舗外ユーザ向けプロフィール画面と同様に、プロフィール表示部UI-18と、顔写真表示部UI-19を備える。
【0060】
店舗内ユーザ向けプロフィール画面は、顔写真などの特定情報を含むプロフィールを表示する。
図7の例では、ニックネームとメッセージのほか、年齢、職業、趣味が表示されており、また顔写真も掲載されている。
【0061】
また、店舗内ユーザ向けプロフィール画面は、いいねボタンUI-132と、位置情報表示ボタンUI-20を備える。いいねボタンUI-132は上述した通りである。
ユーザが位置情報表示ボタンUI-20を押下すると、プロセッサ111は場内地図表示画面を表示し、他者位置アイコンUI-122により当該他のユーザの位置を場内地図UI-12上に示す。
【0062】
なお本実施形態において、店舗内ユーザが店舗外ユーザのプロフィール情報を取得しようとする場合、プロセッサ111は、特定情報を含まないプロフィールを表示する。
ただし、店舗内ユーザが店舗外ユーザのプロフィール情報を取得しようとする場合において、プロセッサ111が特定情報を含むプロフィールを表示するようにしてもよい。
この場合、より店舗内ユーザのメリットが大きくなるため、来店の動機となり得る利点がある。
【0063】
以上のような構成により、プロセッサ111は入場管理装置21から取得する情報によりユーザを場内ユーザ(店舗内ユーザ)と場外ユーザ(店舗外ユーザ)を区別する。
そして、場内ユーザには他の場内ユーザの詳細プロフィール情報や位置情報を提供する。
またプロセッサ111は、上記入場管理装置21から取得する情報をもとに入店しているユーザを全ユーザにリアルタイムで表示する。
これにより、場外ユーザに対しても入店やイベントへの参加を促すことができる。
なお、「リアルタイムで」の語は、通信等で生じるタイムラグがあってもよいことを意味する。
【0064】
2.プログラム処理
<マッチング処理>
本実施形態のマッチングシステム1において行われるプログラム処理について説明する。
【0065】
本実施形態において、プロセッサ111は、マッチングプログラムP1に基づき、マッチング処理を行う。
マッチングプログラムP1は、少なくとも入場監視プログラムP11、ユーザ位置更新プログラムP12、ユーザ情報提供プログラムP13、情報交換支援プログラムP14、予約受付プログラムP15、および個別登録プログラムP16を含み、プロセッサ111はこれらの各プログラムに基づいて、ユーザ位置更新処理、ユーザ情報提供処理、情報交換支援処理、予約受付処理、および個別登録処理をそれぞれ実行する。
なお、プログラムの態様はあくまで一例であり、本実施形態で説明するマッチングシステム1の機能を維持できる限り、これらのプログラムは組み合わされ、分離され得る。
【0066】
<2-1.入場監視処理>
入場監視処理において、プロセッサ111は、ユーザの入場を監視し、入場があった場合はリアルタイムでその旨を他のユーザに通知する。
【0067】
図8は、入場監視処理を示すフローチャートである。
プロセッサ111は、入場管理装置21の起動により、入場監視処理を開始する。
【0068】
プロセッサ111は、入場管理装置21によりユーザの入場を監視する(ステップ1)。
本実施形態において、入場管理装置21にユーザがQRコードをかざし、入場管理装置21が認証したことをもって、プロセッサ111はユーザの入場を認識する。
なお、予約処理やQRコードの付与処理については後述するが、予約時間から一定時間以上早いまたは遅い場合、プロセッサ111は認証を不可としてもよい。
【0069】
ユーザの入場があると(ステップ1Yes)、プロセッサ111は当該入場したユーザの入場者フラグをONとする(ステップ2)。
つまりプロセッサ111は、入場管理装置21による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報を「ユーザ入場情報」として取得する。
【0070】
プロセッサは入場しているユーザのプロフィールを取得するとともに(ステップ3)、当該ユーザの入場を他の全ユーザに通知する(ステップ4)。
また、この入場に関する情報は、プロセッサ111が来店者一覧表示部UI-16やリアルタイム来店情報表示部UI-17に反映する。
【0071】
ここで、入場しているユーザについて、個別登録(後述)しているユーザがあれば、プロセッサ111は当該個別登録しているユーザに対して特別な通知をもって知らせてもよい。この場合、ユーザの利便性が向上する。
【0072】
入場管理装置21が稼働しているのであれば(ステップ5No)、プロセッサ111は再びユーザの入場を監視する。
入場管理装置21が稼働終了(ステップ5Yes)している(サーバ10との通信ができない)のであれば、入場監視処理は終了する。
【0073】
<2-2.ユーザ位置更新処理>
ユーザ位置更新処理において、プロセッサ111は、入場しているユーザの位置情報をリアルタイムで取得し、更新する。
【0074】
図9は、ユーザ位置更新処理を示すフローチャートである。
プロセッサ111は、入場者フラグがONになることにより、ユーザ位置更新処理を開始する。
【0075】
プロセッサ111は測位装置22(ビーコン22a)との連携を開始し、当該ユーザの位置情報を「場内ユーザ位置情報」として取得する(ステップ11)。
なおプロセッサ111は、場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、「ユーザマップ情報」を作成する。
【0076】
ユーザが場内(ビーコン22aの電波が届く範囲内)に居る限りは(ステップ12Yes)、プロセッサ111はユーザの位置情報を更新し続ける(ステップ13)。
【0077】
一方で、当該ユーザのユーザ端末30がビーコン22aのいずれからも電波を受信しなくなり(ビーコン22aのいずれとも通信をしなくなり)(ステップ12No)、一定時間が経過した場合は(ステップ14Yes)、ユーザが退場(退店)したものとプロセッサ111は判断する。
このときプロセッサ111は入場者フラグをOFFにし(ステップ15)、そのユーザについてユーザ位置更新処理を終了する。
一定時間が経過する前に(ステップ14No)ユーザの位置が取得できた場合(ステップ12Yes)、ユーザ位置の更新を継続する。
【0078】
<2-3.ユーザ情報提供処理>
ユーザ情報提供処理において、プロセッサ111は、ユーザが店舗内ユーザ(場内ユーザ)か店舗外ユーザ(場外ユーザ)かを識別し、それぞれに応じて、他ユーザのプロフィール情報を提供する。
【0079】
図10は、ユーザ情報提供処理を示すフローチャートである。
プロセッサ111は、あるユーザから、一のユーザに関するプロフィールの提供要求を受け付けることにより、ユーザ情報提供処理を開始する。
【0080】
プロセッサは、当該提供要求の対象のユーザに関するユーザプロフィールデータを取得する(ステップ21)。
【0081】
プロセッサ111は、一のユーザに関するプロフィールの提供要求を行ったユーザ(情報要求者・他のユーザ)が店舗内ユーザか店舗外ユーザかを判断する(ステップ22)。本実施形態において、当該判断は入場者フラグがONになっているか否かにより行う。
【0082】
情報要求者である当該他のユーザが店舗内ユーザ(入場者)である場合(ステップ22Yes)、プロセッサ111は顔写真などの特定情報を含むユーザプロフィール情報(以下「場内ユーザプロフィール情報」とする。)を取得し、当該他のユーザに提供する。
なお、ここで提供される特定情報は、特定情報のうち当該一のユーザが開示可能としている特定情報である。詳細は後述する。
【0083】
またプロセッサ111は、当該一のユーザが店舗内のどこにいるかの位置情報(「場内ユーザ位置情報」)を含むユーザマップ情報を、当該他のユーザに提供可能にする(ステップ23)。
これは例えば、店舗内ユーザ向けプロフィール画面(図7参照)で当該他のユーザが位置情報表示ボタンUI-20を押下したときに、対象となるユーザ(一のユーザ)の位置情報を場内地図UI-12上に表示するものである。
【0084】
情報要求者である当該他のユーザが店舗内ユーザでない場合(ステップ22No)、プロセッサ111は対象となるユーザ(一のユーザ)の特定情報を含まないユーザプロフィール情報を提供する(ステップ24)。
【0085】
<2-4.情報交換支援処理>
情報交換支援処理において、プロセッサ111は、他のユーザから一のユーザに対する情報交換要求を取次ぎ、当該一のユーザからの承諾があれば当該ユーザらの直接の情報交換を可能にする。
【0086】
図11は、情報交換支援処理を示すフローチャートである。
プロセッサ111は、入場者フラグがONになることにより、情報交換支援処理を開始する。
【0087】
プロセッサ111は、入場者フラグがONになっているユーザについて、情報交換要求を可能にする(ステップ31)。
つまり本実施形態において、ある店舗内ユーザは、一の店舗内ユーザに対して情報交換要求機能を備える「いいね」を送ることができる。
【0088】
プロセッサ111は、店舗内ユーザからの情報交換要求を待機し(ステップ32No)、情報交換要求があれば(ステップ32Yes)、その情報交換要求を対象となる店舗内ユーザに転送する(ステップ33)。
プロセッサ111は当該情報交換要求の対象となったユーザのユーザ端末30に対し、情報交換要求があったことを通知する。本実施形態の場合、当該ユーザ端末30は「いいね」を受け取ったことを表示し、ユーザに通知する。
【0089】
プロセッサ111は、他のユーザから一のユーザに対する情報交換要求に対して、当該一のユーザによる承諾があるかどうかを判断する。
上述したように、情報交換要求を送った他のユーザに対して「いいね」を返すことが承諾(情報交換要求承諾)に相当する。
【0090】
承諾がある場合(ステップ34Yes)、プロセッサ111は情報交換要求を送信したユーザに相手から承諾があったこと(相手からも「いいね」が送られたこと)を通知し(ステップ35)、両者の個別チャットを開始する(ステップ36)。
個別チャットの処理は別にあるため、個別チャットの開始をもって情報交換支援処理は終了する。
【0091】
ここで、個別チャットを開始するとは、プロセッサ111がいわゆるチャットルームと呼ばれるウェブページを用意し、当該ウェブページに両ユーザの接続(入室)を許可することである。また、プロセッサ111は両ユーザのメッセージ入力等を取得してそのテキスト情報等を当該チャットルームに表示する。
個別チャットの処理においては、公知の技術を適宜用いることができる。
【0092】
図11に戻り、承諾がない場合(ステップ34No)、例えば一定時間「いいね」の返信がない場合、その旨通知して、または特に通知せずに、情報交換支援処理を終了する。
なお、相当な時間が経過してから「いいね」の返信があった場合で、すでに情報交換支援処理が終了している場合は、当該「いいね」を返信したユーザ端末にタイムアウトした旨を通知してもよい。
【0093】
<2-5.予約受付処理>
予約受付処理において、プロセッサ111は、ユーザから来店の予約を受け付ける。
ユーザは、ユーザ用アプリP20を通じて来店予約を行うことができる。具体的には、予約画面(不図示)で来店予約日時を入力し、登録(送信)すると、サーバ10の記憶部12はユーザ情報と来店予約日時情報を記憶する。
また、予約が完了すると、プロセッサ111は予約者のユーザ端末30に入場用のQRコード(認証ID)を送信する。
ユーザは、当該QRコードを入店時に入場管理装置21に読み取らせて認証を受け、入場する。
【0094】
またプロセッサ111は、来店予約日時情報をユーザプロフィール(データ)に含める。
本実施形態において、来店予約日時情報は特定情報ではないため、ユーザが開示拒否をしない限りは、どのユーザであっても閲覧することができる。
【0095】
小括すると、サーバ10の制御部1は、ユーザの入場予約を受け付ける予約受付部(予約受付手段)、およびユーザの入場予約を公開する予約公開部(予約公開手段)として機能する。これらの機能部はマッチング部1aに含まれる。
またユーザプロフィール情報は、入場予約の情報を含む。
【0096】
プロセッサ111は、あるユーザが予約登録をした場合かつそのユーザが予約日時情報の開示を拒否していない場合において、当該予約登録したユーザを個別登録(後述)しているユーザがいる場合は、個別登録されているユーザが予約登録したことを個別登録しているユーザに通知する。
【0097】
具体的には、ユーザAがユーザBを個別登録(お気に入り登録)していたとする。その状態で、ユーザBが来店予約をした場合、プロセッサ111はユーザBが来店予約したという情報をユーザAに通知する。
【0098】
<2-6.個別登録処理>
個別登録処理において、プロセッサ111は、あるユーザによる他のユーザの個別登録を受け付ける。これはいわゆる「お気に入り登録」に関する処理である。
お気に入り登録しておくことで、個別登録の対象のユーザ(お気に入り登録されたユーザ)が来店予約または来店したときに、プロセッサ111はその来店予約または来店情報を個別登録したユーザ(お気に入り登録したユーザ)に通知する。
【0099】
特に、来店予約情報が通知されることで、ユーザはその予定に合わせて予約を入れることができるため、気になる相手とマッチングする確率が増えるという利点がある。
【0100】
小括すると、サーバ10の制御部1は、自分以外のユーザを個別登録する個別登録部(個別登録手段)、および、個別登録している当該自分以外のユーザが前記入場予約を行ったときまたは入場したときに当該入場予約または入場があったことを通知する個別登録者情報通知部(個別登録者情報通知手段)、として機能する。これらの機能部はマッチング部1aに含まれる。
【0101】
以上のように、プロセッサ111は、入場監視プログラムP11、ユーザ位置更新プログラムP12、ユーザ情報提供プログラムP13、情報交換支援プログラムP14、予約受付プログラムP15、および個別登録プログラムP16に基づき、それぞれ入場監視処理、ユーザ位置更新処理、ユーザ情報提供処理、情報交換支援処理、予約受付処理、及び個別登録処理を行う。
また、これらのプログラムは各種処理の実行により、コンピュータをそれぞれ、入場監視手段、ユーザ位置更新手段、ユーザ情報提供手段、情報交換支援手段、予約受付手段、個別登録手段として機能させる。
また、これらの処理を行う制御部11は、入場監視部、ユーザ位置更新部、ユーザ情報提供部、情報交換支援部、予約受付部、および個別登録部として機能し、これらの機能部はマッチング部11aに含まれる。
【0102】
以上のような構成により、本実施形態のマッチングシステム1は、ユーザのうち入場管理装置による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報を「ユーザ入場情報」として取得する(ステップ1、ステップ2)入場情報取得部、前記「ユーザ入場情報」をリアルタイムで他のユーザに通知する(ステップ4)入場情報通知部、を備える。
【0103】
また、本実施形態のマッチングシステム1は、場内ユーザの位置情報を「場内ユーザ位置情報」として取得する(ステップ11)場内ユーザ位置取得部、
前記場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、「ユーザマップ情報」を作成する(ステップ11)ユーザマップ情報作成部、を備える。
【0104】
さらに、本実施形態のマッチングシステム1は、ユーザプロフィール情報を取得する(ステップ21)プロフィール情報取得部、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、
(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、「特定情報を含むユーザプロフィール情報」および「ユーザマップ情報」を提供し(ステップ22およびステップ23)、
(2)前記情報要求者が場内ユーザでない場合は、「特定情報を含まないユーザプロフィール情報」を提供する(ステップ22およびステップ24)ユーザ情報提供部、を備える。
【0105】
このほか、本実施形態のマッチングシステム1は、他のユーザから前記一のユーザに対する個別情報交換の要求を受け付ける情報交換要求取得部(ステップ32)、
前記一の場内ユーザの承諾を受けて(ステップ34)、前記他の場内ユーザと前記一の場内ユーザへとの個別情報交換を許可する(ステップ36)個別通信許可部、を備える。
【0106】
3.データ
以下、本実施形態のマッチングシステム1が扱うデータについて、図を用いて説明する。
本実施形態のマッチングシステム1は、サーバ10の記憶部12(データ格納部12b)にマッチングデータベースD1を備える。
マッチングデータベースD1は、ユーザ位置テーブルD11、入退場ログテーブルD12、ユーザプロフィールテーブルD13、開示可否項目テーブルD14、来店予約テーブルD15、および投稿データテーブルD16を備える。
【0107】
ユーザ位置テーブルD11は、ユーザの位置に関するデータ(ユーザ位置データ)を備えるテーブルである。
【0108】
【表1】
【0109】
表1は、ユーザ位置テーブルD11が備えるデータを例示するものである。ここでは、場内またはその近傍に、ビーコンが3つある場合を例示する。
表1に示すように、ユーザ位置テーブルD11はデータ項目として一意のユーザID(identification)、ビーコン名、場内位置コードを備える。ビーコン名はビーコン22aのUUIDと一対一対応する。
【0110】
ユーザIDは、プロセッサ111がユーザに割り当てる一意のIDである。
【0111】
ビーコン(ビーコン1~3)は、各ユーザのユーザ端末30が受信するビーコン22aごとの受信電波強度(RSSI(Received Signal Strength Indicator))を多段階評価で示すものである。
【0112】
例えば、ユーザIDがU000001のユーザ端末30は、ビーコン1からの電波は受信していないのに対し(表1中「-」で表示)、ビーコン2からの弱い電波を受信しており(Low)、ビーコン3からは強い電波を受信している(High)。
このことから、当該ユーザ端末30はビーコン3の近くにあることが分かり、また、ビーコン1は遠く離れていることが分かる。
そして例えば3点測位を用いることにより、プロセッサ111はユーザ端末30の位置を正確に取得することができる。
【0113】
場内位置コードは、各ビーコン22aの情報から割り出したユーザの位置座標である。
プロセッサ111はこの場内位置コードを、場内地図UI-12にユーザの位置(自己位置アイコンUI-121または他者位置アイコンUI-122)をプロットするのに使用する。
【0114】
また使用する測位装置22(ビーコン22a)により、ユーザ位置テーブルD11は上記以外のデータを備えていてもよい。
例えば、ユーザ端末30と測位装置22を結ぶ線の水平面(地面)からの角度など、測位に用いる角度情報などを備えていてもよい。
【0115】
入退場ログテーブルD12は、ユーザの入退場ログデータを備えるテーブルである。
【0116】
【表2】
【0117】
表2は、入退場ログテーブルD12が備えるデータを例示するものである。
表2の入退場ログテーブルは、ある1のユーザ(例えばユーザIDがU000001のユーザ)についてのテーブルである。
表2に示すように、入退場ログテーブルD12はデータ項目として一意のログ番号、入退場日時、フラグを備える。
【0118】
ログ番号は、時系列順に割り振られる一意の番号である。
入退場日時は、ユーザの入場日時はまた退場日時を示す。
フラグは、入場か退場かを示すものであり、「1」は入場を、「0」は退場を示す。例えば本実施形態における入場者フラグである。
【0119】
例えば、表2のユーザの場合、2024年4月12日の18時1分に入場し、20時24分に退場している。
【0120】
入場時間は、ユーザが場内へ入場するに際し、入場管理装置21が当該ユーザを認証した時間(QRコードを読み取った時間)である。
退場時間は、当該ユーザのユーザ端末30が、ビーコン22aのいずれからも電波を受信しなくなって一定時間が経過し、プロセッサ111が入場者フラグをOFFにした時間である。
【0121】
ユーザプロフィールテーブルD13は、ユーザのプロフィールに関するデータ(ユーザプロフィール(データ))を備えるテーブルである。
【0122】
【表3】
【0123】
表3は、ユーザプロフィールテーブルD13が備えるデータを例示するものである。
表3に示すように、ユーザプロフィールテーブルD13はデータ項目として一意のユーザIDのほか、ユーザプロフィール(名前、ニックネーム、年齢、性別、職業、住所1(都道府県)、住所2(市区町村以下)、顔写真ID、背景画像ID、および自己紹介文)を備える。
【0124】
ユーザはユーザ用アプリ20を自己のユーザ端末30にインストールし、使用するに際し、最初に自己のプロフィールを入力して登録する。このときユーザにより入力される情報を、プロセッサ111はユーザプロフィールテーブルD13に記憶する。
本実施形態において、ニックネーム(または名前)と、性別とは必須の入力項目である。
【0125】
名前は、ユーザの本名である。
ニックネームは、ユーザの仮名である。
なお、表3は一例であり、名前(本名)をデータとして取得せず、ニックネームのみでもよい。
【0126】
年齢、性別、職業、住所はそれぞれユーザの年齢、性別、職業、住所である。
マッチングの性質上、相手の職業を知りたいというニーズが多いため、職業を含めることは好ましい。職業とは別に、保有資格や年収の項目があってもよい。これにより、他のユーザのことをよりよく知ることができるため、マッチングが成立しやすくなる。
【0127】
本実施形態において、住所は住所1と住所2で分かれており、住所1は都道府県、住所2は市区町村以下の情報を含む。ただし必ずしもこのように分ける必要はなく、1つにしてもよいし、さらに細かく分けてもよい。
【0128】
顔写真IDは、ユーザにより登録されている顔写真の画像データに紐づく一意のIDである。
マッチングデータベースD1は、顔写真IDと顔写真の画像データとを紐づける顔写真データベースを備える(不図示)。顔写真IDは、対応する画像データを参照するためのIDである。
なお、画像に係るデータIDがある場合、当該画像データIDと画像データとを紐づけるデータベースを備える点は、以下も同様である。
マッチングの性質上、相手の顔を知りたいというニーズが多いため、顔写真をデータに含むことは好ましい。
【0129】
背景画像IDは、ユーザにより登録されている背景画像の画像データに紐づく一意のIDである。顔写真IDと同様に、対応する画像データを参照するためのIDである。
【0130】
自己紹介文は、ユーザが入力する自己紹介のテキスト情報である。
ユーザへの入力を促すため、自己紹介文は複数の項目に分かれていてもよい。例えば、趣味、特技、好きな食べ物、嫌いな食べ物、好きな場所、休日の過ごし方、自己分析などである(不図示)。これらにより、自己紹介を充実させることができる。
【0131】
また、さらに自己紹介を充実させるため、ユーザプロフィールテーブルD13はほかのサービスへのリンクURLを項目として備えていてもよい。
サービスは例えばSNSや動画サイトであってもよいし、心理テストのようなウェブサービスであってもよい。
【0132】
上述したように、本実施形態において、ユーザプロフィールテーブルD13は上記のほか、入場予約の情報を含む。
ただし、入場予約の情報は別のテーブル(入場予約テーブル)として備えていてもよい。この場合、入場予約テーブルはユーザIDと予約日時をデータとして備える。
【0133】
表3は、あくまで一例であり、ユーザプロフィールテーブルD13は上記データの一部を備えなくてもよいし、逆に、上記以外のデータを含めてもよい。
例えば、ユーザプロフィールテーブルD13は本人確認時の免許証番号などの個人識別番号などを含んでいてもよい。
また、ユーザプロフィールテーブルD13は、「いいね」や個別登録をした相手、および/または、「いいね」や個別登録をしてくれた相手の情報(ユーザIDなど)を含んでもよい。
【0134】
上述したように、本名のデータは割愛し得るほか、住所のデータも省略し、または割愛し得る。個人情報保護の観点である。
一方、顔写真IDや背景画像IDのほか、他の画像に係るIDなどを含んでいてもよい。顔写真や背景に限らず、自己紹介用のアイコンや、自分のプロフィールページのデザインなど、サイト上で各種設定を行い、コーディネートできるのが今日一般的であるからである。
【0135】
なお管理者は、ユーザプロフィールテーブルD13に関係するデータの一部を「特定情報」として設定する。
例えば本実施形態の「特定情報」は、ニックネームと自己紹介文以外の情報、具体的には名前、年齢、職業、住所、顔写真(顔写真による画像情報)である。
管理者は何を「特定情報」とするかについて適宜変更し得る。
例えば、管理者が「職業」を特定情報から外すことで、どのユーザも、他のユーザの職業を閲覧することができるようになる(例外(開示拒否)については次項で説明する)。
【0136】
開示可否項目テーブルD14は、ユーザの設定による、自己のプロフィールの開示可否を示すデータ(開示可否データ)を備えるテーブルである。
【0137】
【表4】
【0138】
表4は、開示可否項目テーブルD14が備えるデータを例示するものである。
表4に示すように、開示可否項目テーブルD14はデータ項目として一意のユーザIDのほか、名前、ニックネーム、年齢、職業、住所1、住所2、顔写真、および自己紹介文を備える。
【0139】
ユーザは名前、ニックネーム、年齢、職業、住所1、住所2、顔写真、および自己紹介文のそれぞれについて、開示の可否を選択できる。
【0140】
表4において、ユーザが情報の開示を可としている項目は「1」、開示を否としている項目は「0」で表示されている。
【0141】
なお本実施形態において、ニックネームと自己紹介文は非開示にできない。よって、全ユーザにおいてニックネームと自己紹介文は「1」となっている。
つまり、店舗内ユーザ・店舗外ユーザ問わず、全ユーザは、他者のプロフィールのうちニックネームおよび自己紹介文を閲覧することができる。また、システムの性質上、他者の性別も知ることができる。
【0142】
表4について例示すると、ユーザIDがU000001のユーザは、特定情報(名前、年齢、職業、住所1、住所2、および顔写真)のいずれも開示(「1」)としている。よって、当該ユーザが店舗内にいるときは、他の店舗内ユーザは、当該ユーザのニックネームおよび自己紹介文に加え、年齢、住所1、住所2、および顔写真情報を閲覧することができる。
【0143】
一方で、ユーザIDがU000002のユーザは、特定情報(名前、年齢、職業、住所1、住所2、および顔写真)のうち、名前と職業を非開示(「0」)としている。よって、当該ユーザが店舗内にいるときは、他の店舗内ユーザは当該ユーザのニックネームおよび自己紹介文のほか、年齢、住所1、住所2、および顔写真情報を閲覧することができる。
【0144】
店舗内ユーザは、店舗外ユーザと異なり、原則他の店舗内ユーザの、特定情報を含むプロフィール情報を閲覧することができる。
しかしながら、ユーザが非開示としているプロフィール情報については閲覧することができない。
ユーザはどうしても開示したくない自己のプロフィール情報を非開示にできるため、自己の個人情報に配慮しつつ安心してユーザ用アプリP20を使用し、またイベント等に参加することができる。
【0145】
ユーザが情報の開示可否を設定できる項目に、後述する予約データテーブルの情報や、投稿データテーブル情報を含めてもよい。
これは、ユーザが来店日時や投稿内容を知られたくない場合に効果がある。
【0146】
小括すると、特定情報を含むユーザプロフィール情報は、開示する情報と開示しない情報をユーザが選択することができる。
【0147】
来店予約データテーブルD15は、ユーザの来店予約情報を備えるテーブルである。
予約受付処理でユーザの来店予約の登録を受け付けることにより、プロセッサ122は当該ユーザのユーザIDと来店予約日時を記憶部14に記憶させる。
【0148】
【表5】
【0149】
表5は、来店予約データテーブルD15が備えるデータを例示するものである。
表5に示すように、来店予約データテーブルD15は一意のユーザID、来店予約日時、および認証IDを備える。
【0150】
来店予約日時はユーザの入力し、登録した来店予約日時を示す。
本実施形態において、プロセッサ111は来店予約日時をユーザプロフィール情報に含めて開示する。ここでは来店予約日時の情報は特定情報ではないため、来店していないユーザであっても、他のユーザの来店予約情報を知ることができる。
ただし、ユーザ本人による開示拒否があればその限りではない(非開示となる)。
【0151】
認証IDは、認証に必要な情報である。
本実施形態において、認証IDはQRコードに紐づく。この認証情報が2次元コード化され、ユーザ端末30の表示部351に表示される。
プロセッサ111は、ユーザが提示するQRコードの認証情報と、来店予約データテーブルD15が記憶している認証情報が合致するかの判断を行う。
【0152】
投稿データテーブルD16は、ユーザの投稿に係るデータ(ユーザ投稿データ)を備えるテーブルである。
【0153】
【表6】
【0154】
表6は、投稿データテーブルD16が備えるデータを例示するものである。
表6に示すように、投稿データテーブルD16はデータ項目として、一意の投稿IDのほか、投稿日時、投稿内容、添付データID、リプライID、評価1、および評価2を備える。
【0155】
投稿IDは、投稿時にプロセッサ111が割り振る一意のIDである。
投稿日時は、ユーザが投稿を行った日時(サーバ10が投稿を受け付けた日時)である。
投稿内容は、投稿に係るテキストデータである。
【0156】
添付データIDは、ユーザが投稿とともに添付している画像データに紐づく一意のIDである。
マッチングデータベースD1は、添付データIDと添付画像データとを紐づけるデータベースを備える(不図示)。
【0157】
リプライIDは、ユーザが他者の投稿にリプライ(返信)等する形で投稿した場合において、当該他社の投稿の投稿IDを示すものである。
【0158】
評価1、評価2は、ユーザの投稿に対する他者の反応に係る数値データである。例えば、投稿に対して他社が「いいね」ボタンを押下すると、評価1の数値が増える。
「いいね」に限らず、「なるほど」、「すごい」、「楽しい」など、読者の感情に合わせたボタンが複数備えていてもよく、それぞれの押下回数に対応する数値データを、プロセッサ111が評価1、評価2などの項目に記録する。
【0159】
4.ハードウェア構成
図1に示すように、マッチングシステム1は、サーバ10、場内用ネットワーク機器20、およびユーザ用アプリP20を備えるユーザ端末30と、を備える。また、これらの各装置は、ネットワークNを介して接続されている。ネットワークNは例えばインターネットなどである。
サーバ10は、本実施形態に係るマッチングシステム1を動作させるためのマッチングプログラムP1を含むソフトウェア(アプリケーションソフトウェア)をインストールしており、当該ソフトウェアの機能により、各種処理を実行する。
以下、各ハードウェアについて説明する。
【0160】
<サーバ10>
サーバ10は、マッチングプログラムP1を実行するためのコンピュータである。
図1においてサーバ10は1台のみ図示しているが、数は1台に限られるものではなく、複数のサーバにより実現してもよい。
例えば、負荷分散や可用性の観点から、複数のサーバを用いることも考えられる。
サーバ10はクラウドサービス事業者のコンピュータを利用するものであってもよいし、ユーザがコンピュータを用意してもよい。
【0161】
図12は、サーバ10のハードウェア構成図である。
図12に示すように、サーバ10は、制御部11、記憶部12、および通信制御部13を備える。また制御部11は、プロセッサ111、ROM112、RAM113、計時部114を備える。それぞれの基本的な機能については後でまとめて説明する。
【0162】
プロセッサ111を備える制御部11は、サーバ10においてマッチング部11aとしても機能する(不図示)。マッチング部11aは、マッチングプログラムP1を実行してマッチング処理を行う。本実施形態において、プロセッサ111はCPU(Central Processing Unit)である。
【0163】
また、一のプログラムは、別のプログラムを含んでいてもよい。例えば本実施形態において、マッチングプログラムP1は、入場監視プログラムP11やユーザ位置更新プログラムP12などを含む。
【0164】
図12に示すように、記憶部12は、プログラム格納部12aとデータ格納部12bを備え、各種処理に必要なプログラムやデータを備える。
例えば、プログラム格納部12aには、本実施形態に係るマッチングプログラムP1のほか、サーバ10に接続されている機器を制御するための制御プログラム、例えば通信制御部13を制御する通信制御プログラムなどが格納されている。
【0165】
図12に示すように、通信制御部13は、サーバ10と、外部にある端末、例えば、後述する入場管理装置21やユーザ端末30などとの間で通信を行う装置である。通信制御部13は、図1に示すように、サーバ10をネットワークNに接続する。
【0166】
上記のほか、サーバ10は、命令やデータの入力を行うための入力部(例えばキーボード)や、情報を何らかの形で出力するための出力部(例えば音声出力装置)などを備えていてもよい(不図示)。また、本実施形態の用途のために追加的に必要な装置や、本実施形態の用途について利便性を向上させるための装置を備えていてもよい。
【0167】
<場内用ネットワーク機器20>
場内用ネットワーク機器20は、ユーザの位置情報を把握するために場内またはその近傍に配設されるネットワーク機器である。
マッチングシステム1は、場内用ネットワーク機器20として入場管理装置21および測位装置22を備える。
【0168】
<入場管理装置21>
入場管理装置21は、ユーザの場内への物理的な入場を管理する情報処理装置である。
本実施形態において、入場管理装置21は会場の入口(場内と場外の境界部分)に配設される。入口が複数ある場合、入口ごとに少なくとも1つの入場管理装置が配設される。また、一つの入口に複数の入場管理装置21が配設されていてもよい。
【0169】
本実施形態において、入場管理装置21は入力部として情報読取部211を備えるコンピュータである。本実施形態において、情報読取部211はQRコードリーダである。
また、入場管理装置21が備える通信制御装置により、入場管理装置21はサーバ10と通信を行う。
【0170】
本実施形態において例えば、ユーザはあらかじめ送付され、スマートフォンに格納されているQRコードを入場管理装置21のQRコードリーダにかざし、認証を行う。
認証に成功すると、例えば入口に配設されているゲートなどが開き、ユーザは場内に入場することができる。
【0171】
また、認証時に入場管理装置21がユーザを識別する情報をサーバ10に送信するため、サーバ10は当該ユーザの入場情報を取得することができる。
【0172】
なお本実施形態において、入場管理装置21はユーザの場内からの物理的な退場も管理する。
ただし、入場管理装置21が退場を管理しない態様もあり得るため、ここでは入退場管理装置とせず入場管理装置と称する。
【0173】
<測位装置22>
測位装置22は、場内に居るユーザの位置情報を正確に把握するための位置測位装置である。測位装置として例えば、測位する場所の近傍に配設されるビーコンや、人工衛星からの電波を利用するGPSが挙げられる。
【0174】
本実施形態において、測位装置22としてビーコン22aを用いている。
本実施形態の用途に用いるビーコン22aとして、例えばBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)および/またはUWB(Ultra Wide Band)の規格に基づく通信を行う(電波を発する)ビーコンが好適に用いられる。規格については後述する。
【0175】
このようなビーコン22aとして例えば、Apple Inc.社(登録商標)のiBeacon(登録商標)や(BLEを使用)、Estimote Inc.社のUWB Beacon(BLE、UWBを使用)が挙げられる。
ビーコン22aは、通信制御部として近距離無線通信制御部を備え、ユーザ端末30と通信(BLE規格またはUWB規格による通信)を行う。
【0176】
本実施形態のビーコン22aは、1つまたは複数が場内またはその近傍に配設され、場内全域のユーザ位置情報を把握することができる。
本実施形態において、ビーコン22aは10センチ程度の距離にあるユーザ端末30同士を識別することができる。
【0177】
場内全域を十分にカバーするため、マッチングシステム1は、通常2以上のビーコン22aを使用することが好ましい。ただし図1では、簡単のためビーコン22aを1つのみ描画している。
【0178】
ここで、ビーコン22aが発する電波による測位の例について説明する。
ビーコン22aは、例えばUUID(Universally Unique Identifier)などの一意のIDを備え、一定の周期で電波(ビーコン信号)を発する。ユーザ用アプリP20を備えるユーザ端末30は、ビーコン22aが発する電波を受信し、その受信電波強度(RSSI)を取得する。
【0179】
ビーコン22aからユーザ端末30までの距離が、近いほど受信電波強度は大きく、遠いほど受信電波強度は小さくなるため、ビーコン22aによりユーザ端末30の距離測定(測距)が可能となる。
特に、複数のビーコン22aを用いることにより、ユーザ端末30の正確な位置を特定することができる。測位の方法として例えば、3つ(以上)のビーコン22aによる3点測位が挙げられる。
【0180】
このときユーザ用アプリP20は、ビーコン22aが発する電波(信号)を受信してその受信電波強度(RSSI)を取得するほか、ビーコン22aと通信を行って当該ビーコン22aの情報を取得し、それらの受信電波強度情報とビーコン識別情報をサーバ10に送信する。
【0181】
つまり、ユーザ用アプリP20はビーコンが発する電波を受信してその受信電波強度を取得する機能や、当該受信電波強度やビーコン識別情報などのビーコン22aに係る情報をサーバ10に送信する機能を備える。
【0182】
ただし、この測位方法はあくまでも一例であり、これに限られない。例えば、ユーザ端末30ではなく測位装置22(ビーコン22a)がサーバ10と通信するような方法であってもよい。
【0183】
また、ビーコン22aによる測位は上述したもの以外の技術を用いてもよい。
例えば、電波の受信角度などにより測位を行うAoA(Angle of Arrival)や、電波の送信角度などにより測位を行うAoD(Angle of Departure)といった技術を用いてもよい。
この場合、ユーザ端末30やビーコン22aはこれらの測位を可能とする機能を備える。例えばユーザ用アプリP20は、これらの情報を処理する機能を備える。
【0184】
本実施形態のビーコン22aは、電力の消費を抑えられるほか、GPS(Global Positioning System)の電波が届きにくい屋内でも使用することができるという利点がある。
店舗等におけるイベントは主に屋内(地下なども含む)で行われるほか、人気のイベントでは人が密集することから、屋内において数十センチメートル程度の誤差で測位できることが必要である。
GPSにこの精度を求めることが困難であるため、この要件を満たすビーコン22aを用いることが特に好ましい。
【0185】
<ルータ23>
ルータ23は、ユーザ端末30のネットワークNへの接続を補助する情報処理装置である。本実施形態において、ルータ23はWi-Fiルータである。無線通信については後述する。
図1ではルータ23の描画を省略している。
【0186】
<ユーザ端末30>
ユーザ端末30は、ユーザがマッチングシステム1を利用するための情報処理装置である。ユーザは、ユーザ端末30を用いてサーバ10にアクセスすることにより、マッチングシステム1を利用する。
本実施形態において、ユーザ端末30はスマートフォンである。ただし、ユーザ端末30はこれに限られるものではなく、タブレットなどの携帯型端末であってもよい。
【0187】
図13は、ユーザ端末30のハードウェア構成図である。図13に示すように、ユーザ端末30は、制御部31、記憶部31、通信制御部33、入力部34、および出力部35を備える。また制御部は、プロセッサ311、ROM、RAM、および計時部を備え、記憶部はプログラム格納部32aとデータ格納部32bを備える。出力部35は表示部351を備える。
説明済みの内容と重複するものや、後述する基本的な機能に関するものは説明を省略する。
【0188】
ユーザ端末30の通信制御部33は、近距離無線通信制御部331を備える。近距離無線通信は例えばWi-Fi、ブルートゥース(登録商標)、BLE(ブルートゥース(登録商標)ローエナジー)、UWB(Ultra Wide Band)などである。
本実施形態において、近距離無線通信制御部は、後述するビーコン22aから電波(例えばBLEの規格である周波数2.4GHzの電波など)を受信する。
近距離無線通信制御部は、消費電力が低くかつ測距精度が高いBLEやUWBの規格に基づくものが好ましい。またより高い測距精度を求める場合、特にUWBが好ましい。
【0189】
ユーザ端末30のプログラム格納部32aには、本実施形態に係るユーザ端末用アプリケーションプログラムP20(ユーザ用アプリP20)が格納(インストール)されており、当該ソフトウェアの機能により、プロセッサ311が各種処理を実行する。
【0190】
各種処理とは、上述したビーコン22aとの通信に係る処理や、サーバ10への情報送信やサーバ10からの情報取得、取得した情報などに基づく出力(画面表示、音声出力)などである。
ユーザがユーザ用アプリP20を起動すると、ユーザ端末30のプロセッサ311はネットワークNを通じてサーバ10と通信を行い、各種処理を実行する。
なお、ビーコン22aとの通信に関する処理の少なくとも一部は、バックグランドで実行することができる。
【0191】
なお本実施形態において、ユーザ用アプリP20は、ネットワークNを通じて、ユーザ端末30にインストールされる。
【0192】
(コンピュータの基本的機能に係る説明)
コンピュータは、原則として制御部(プロセッサ、ROM、RAM、計時部)、記憶部、通信制御部、入力部、および出力部を備える。
以下、それぞれについて説明する。
なお、本実施形態のいずれの端末においても、機能部間の接続態様(ネットワークトポロジ)は特に限定されない。例えばバス型であってもよいし、スター型、メッシュ型などであってもよい。
【0193】
プロセッサは、ROMや記憶部などに記憶されたプログラムに従って、情報処理や各種装置の制御を行う。本実施形態において、プロセッサはCPU(Central Processing Unit)である。
【0194】
ただし、プロセッサはCPUに限られない。CPU、DSP(Digital Signal Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、GPGPU(General Purpose computing on GPU)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)など、各種プロセッサを単独で、あるいは組み合わせて用いてもよい。
例えば、CPUとGPUを統合したプロセッサはAPU(Accelerated Processing Unit)などと呼ばれるが、このようなプロセッサを用いてもよい。
【0195】
ROMは、プロセッサが各種制御や演算を行うための各種プログラムやデータがあらかじめ格納された、リードオンリーメモリである。
【0196】
RAMは、プロセッサにワーキングメモリとして使用されるランダムアクセスメモリである。このRAMには、本実施形態の各種処理を行うための各種エリアが確保可能になっている。
【0197】
計時部は、時間情報の取得などに係る計時処理を行う。コンピュータが通信制御部を備える場合は、NTP(ネットワーク・タイム・プロトコル)により外部から時間情報を取得してもよい。
【0198】
記憶部は、プログラムやデータなどの情報を記憶するための装置である。記憶部はストレージとも称する。記憶部は内蔵型か、外付型かを問わない。
【0199】
記憶部は、データの読み書きが可能な記憶媒体と、当該記憶媒体に読み書きするドライブとを含む。
記憶媒体は例えば、内蔵型や外付型があり、HD(ハードディスク)、CD-ROM、フラッシュメモリなどが挙げられる。
ドライブは例えば、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)などが挙げられる。
【0200】
記憶部は、機能部としてプログラム格納部とデータ格納部を備える。
プログラム格納部には、各種機器を制御するための制御プログラム、例えば通信を制御する通信制御プログラムなどが格納されている。
【0201】
通信制御部は、端末などの間で通信を行うための装置である。通信制御部は、当該通信制御部を備える端末をネットワークNに接続する。
【0202】
通信制御部の通信方式は公知の方式であり、機器に応じて有線による方式や無線による方式が適用される。
例えば、端末がデスクトップPCであれば有線、無線の両方の場合が考えられ、また、端末がスマートフォンであれば、無線による通信方式が考えられる。
【0203】
有線であれば、例えばIEEE802.3(例えばバス型やスター型の有線LAN)で規定される通信方式を好適に用いることができるが、それ以外にも、IEEE802.5(例えばリング型の有線LAN)で規定される通信方式などを用いてもよい。
【0204】
無線であれば、例えばIEEE802.11(例えばWi-Fi)で規定される通信方式を好適に用いることができるが、それ以外にも、IEEE802.15(例えばブルートゥース(登録商標)、BLE(ブルートゥース(登録商標)ローエナジー)など)、IEEE802.15.4z(UWB(Ultra Wide Band))、IEEE802.16(例えばWiMAX)、または赤外線通信などの光通信で規定される通信方式などを用いてもよい。
【0205】
なお、ここに示すものは一例であり、これらと類似するものを用いてもよい。
例えば、UWBに関連するものとしてIEEE802.15.3aやIEEE802.15.4aなども挙げられるが、簡単のため上記のものを例示している。
【0206】
入力部および出力部は、それぞれ端末に対する入力と出力を担う装置である。入力部および出力部をあわせて入出力部と称する場合がある。
入力部はユーザからの入力を受け付ける装置である。このような入力部として例えば、キーボード、ポインティングデバイスとしてのマウス、トラックパッド、タブレット、またはタッチパネルなどが挙げられる。
【0207】
端末がタブレットやスマートフォンなどであって、入力部がタッチパネルの場合、入力部はタッチスクリーンなど、画像などを表示する表示部の表面に配置される。この場合、入力部は、表示部に表示される各種操作アイコンに対応したユーザのタッチ位置を特定し、ユーザによる入力を受け付ける。
【0208】
出力部は例えば、画像や音声、帳票などを出力するための装置である。
出力部として例えば、タッチスクリーンやディスプレイ(液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ)などの表示装置や、スピーカなどの音声出力装置、プリンタなどの帳票出力装置が挙げられる。
【0209】
以上のような構成により、入場管理装置21とビーコン22aが場内と場外を明確に区画するため、プロセッサ111は場内ユーザと場外ユーザを明確に識別することができ、これらのユーザに対する処理に差異を設けることができる。
【0210】
(変形例)
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
【0211】
上述の実施形態において、入場管理装置21の情報読取部211はQRコードリーダであったが、情報読取部211はこれに限られるものではなく、ユーザを知識認証、所有物認証、または生体認証の少なくとも1つにより認証できるものであればよい。
入場管理装置21の情報読取部211として例えば、ICカードリーダ、磁気テープリーダ、パスワード入力装置、指紋認証装置、虹彩認証装置、または顔認証装置などが挙げられる。
また、入場管理装置21が生体認証情報を取得する形式ではなく、例えばFIDO(登録商標)認証のように、スマートフォンなどのユーザ端末に格納されている認証情報を加工等したものを入場管理装置21が読み取る形式であってもよい。
ただし、単なる入退場管理であれば、ユーザの抵抗感の少ないQRコードなどを読み取る情報読取部211が好ましい。一方、高いセキュリティが求められる場合は、生体認証などによるものなどが好ましい。
【0212】
入場管理装置21は、さらにユーザの退場を管理してもよい。
この場合、ユーザは退場時に入場時と同様の操作を行う。つまり、退場するユーザは、入場管理装置21の情報読取部211に認証情報表示部UI-11の認証情報を読み取らせる。
なお、この退場に係る処理を「退場処理」と称する。
【0213】
この場合の退場時間は、ユーザが場外に退出するに際し、入場管理装置21が当該ユーザを認証し(QRコードを読み取り)、プロセッサ111が入場者フラグをOFFにした時間である。
【0214】
入場管理装置21がさらにユーザの退場を管理する場合、退場時間がより明確になる利点がある。これにより例えばあるユーザは、他のユーザが店内に居るかいないかを正しく把握することができる。
【0215】
図14はこの変形例に係るユーザ位置更新処理を示すフローチャートである。
なお図14において、ステップ11、13、および15は図9と同様である。すでに説明済みの事項については説明を省略する。
【0216】
ステップ11のあと、プロセッサ111は退場処理があるか否かについて監視する。退場処理がない場合(ステップ16No)、プロセッサ111はユーザの位置情報を更新する(ステップ13)。
【0217】
一方で、退場処理があった場合は(ステップ16Yes)、プロセッサ111は入場者フラグをOFFにし(ステップ15)、そのユーザについてユーザ位置更新処理を終了する。
【0218】
本実施形態を含む本発明の態様は、換言すると以下の特徴を備える。下記は本願出願時における特許請求の範囲と対応する。ただし、出願後における特許請求の範囲の補正により、当該補正後の特許請求の範囲の記載とは異なる場合がある。
(1)第1の態様では、ユーザのうち、入場管理装置による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報をユーザ入場情報として取得する入場情報取得部、前記ユーザ入場情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知部、前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得部、前記場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、ユーザマップ情報を作成するユーザマップ情報作成部、ユーザプロフィール情報を取得するプロフィール情報取得部、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、特定情報を含むユーザプロフィール情報およびユーザマップ情報を提供し、(2)前記情報要求者が場内ユーザでない場合は、特定情報を含まないユーザプロフィール情報を提供する、ユーザ情報提供部、
前記他の場内ユーザから前記一の場内ユーザに対する個別情報交換の要求を受け付ける情報交換要求取得部、および、前記一の場内ユーザの承諾を受けて、前記他の場内ユーザと前記一の場内ユーザとの個別情報交換を許可する個別通信許可部、を備えることを特徴とする、マッチングシステムを提供する。
(2)第2の態様では、前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得部が、複数のビーコンにより場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得部、であることを特徴とする、第1の態様に記載のマッチングシステムを提供する。
この場合、会場が屋内である場合や、混雑した状態にあっても、高い精度でユーザの位置を取得できるという利点がある。異なるユーザが数十センチ程度の距離にある場合でもそれらのユーザを区別することが必須であるが、GPSなどの場合と比べ、ビーコンを用いることで、特に屋内等の電波状況が悪いところであってもユーザ識別精度が向上する。
(3)第3の態様では、さらに、前記特定情報を含むユーザプロフィール情報は、開示する情報と開示しない情報をユーザが選択できることを特徴とする、第1の態様に記載のマッチングシステムを提供する。
この場合、ユーザが自己の個人情報の開示非開示を選択できるため、ユーザは安心してマッチングシステムを使用することができる。
(4)第4の態様では、さらに、ユーザの入場予約を受け付ける予約受付部、ユーザの前記入場予約を公開する予約公開部、を備え、前記ユーザプロフィール情報が前記入場予約の情報を含むことを特徴とする、第1の態様に記載のマッチングシステムを提供する。
この場合、予約によりイベント参加時の利便性が向上するほか、予約情報を他のユーザに開示することにより、当該他のユーザの参加を促すことができるという利点がある。
(5)第5の態様では、さらに、自分以外のユーザを個別登録する個別登録部、個別登録している自分以外のユーザが前記入場予約を行ったときまたは入場したときに、当該入場予約または入場があったことを通知する個別登録者情報通知部、を備えることを特徴とする、第4の態様に記載のマッチングシステムを提供する。
この場合、お気に入りのユーザの動向を確認できるため、マッチング確率が向上する。
(6)第6の態様では、コンピュータを、ユーザのうち入場管理装置による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報をユーザ入場情報として取得する入場情報取得手段、前記ユーザ入場情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知手段、前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得手段、前記場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、ユーザマップ情報を作成するユーザマップ情報作成手段、ユーザプロフィール情報を取得するプロフィール情報取得手段、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、特定情報を含むユーザプロフィール情報およびユーザマップ情報を提供し、(2)前記情報要求者が場内ユーザでない場合は、特定情報を含まないユーザプロフィール情報を提供する、ユーザ情報提供手段、
前記他の場内ユーザから前記一の場内ユーザに対する個別情報交換の要求を受け付ける情報交換要求取得手段、および、前記一の場内ユーザの承諾を受けて、前記他の場内ユーザと前記一の場内ユーザとの個別情報交換を許可する個別通信許可手段、として機能させることを特徴とする、マッチングプログラムを提供する。
(7)第7の態様では、コンピュータを用いて、ユーザのうち、入場管理装置による入場処理を行って入場している場内ユーザの情報をユーザ入場情報として取得する入場情報取得ステップ、前記ユーザ入場情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知ステップ、前記場内ユーザの位置情報を場内ユーザ位置情報として取得する場内ユーザ位置取得ステップ、前記場内ユーザ位置情報と場内地図情報とから、ユーザマップ情報を作成するユーザマップ情報作成ステップ、ユーザプロフィール情報を取得するプロフィール情報取得ステップ、
一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、(1)前記情報要求者が他の場内ユーザである場合は、特定情報を含むユーザプロフィール情報およびユーザマップ情報を提供し、(2)前記情報要求者が場内ユーザでない場合は、特定情報を含まないユーザプロフィール情報を提供する、ユーザ情報提供ステップ、
前記他の場内ユーザから前記一の場内ユーザに対する個別情報交換の要求を受け付ける情報交換要求取得ステップ、および、前記一の場内ユーザの承諾を受けて、前記他の場内ユーザと前記一の場内ユーザとの個別情報交換を許可する個別通信許可ステップ、を実行するマッチング方法を提供する。
【産業上の利用可能性】
【0219】
屋内、屋外問わず、様々な店舗形態でのマッチングイベントにも適用できる。
【符号の説明】
【0220】
1 マッチングシステム
10 サーバ
11 制御部
111 プロセッサ
112 ROM
113 RAM
114 計時部
11a マッチング部
12 記憶部
12a プログラム格納部
12b データ格納部
13 通信制御部
20 場内用ネットワーク機器
21 入場管理装置
211 情報読取部
22 測位装置
22a ビーコン
23 ルータ
30 ユーザ端末
31 制御部
311 プロセッサ
32 記憶部
32a プログラム格納部
32b データ格納部
33 通信制御部
331 短距離無線通信部
34 入力部
35 出力部
351 表示部
N ネットワーク
E 会場(E内部が場内、E外部が場外)(店舗含む)
UI-11 認証情報表示部
UI-12 場内地図
UI-121 自己位置アイコン
UI-122 他者位置アイコン
UI-13 簡易プロフィール画面
UI-131 詳細ボタン
UI-132 いいねボタン
UI-14 システム通知
UI-15 個別チャット画面
UI-151 ユーザ名
UI-152 ユーザ顔画像アイコン
UI-153 チャット文章
UI-16 来店者一覧表示部
UI-161 来店者名アイコン
UI-17 リアルタイム来店情報表示部
UI-171 来店者名リンク
UI-18 プロフィール表示部
UI-19 顔写真表示部
UI-20 位置情報表示ボタン
P1 マッチングプログラム
P11 入場監視プログラム
P12 ユーザ位置更新プログラム
P13 ユーザ情報提供プログラム
P14 情報交換支援プログラム
P15 予約受付プログラム
P20 ユーザ端末用アプリケーションプログラム(ユーザ用アプリ)
D1 マッチングデータベース
D11 ユーザ位置テーブル
D12 入退場ログテーブル
D13 ユーザプロフィールテーブル
D14 開示可否項目テーブル
D15 来店予約データテーブル
D16 投稿データテーブル
【要約】
【課題】実際に店舗等に新たな参加者の入場があった場合にリアルタイムで通知を行い、また、実際に店舗等に入場しているユーザとそうでないユーザとで処理を分け、店舗等に入場しているユーザには特典を付与するマッチングシステムを提供する。
【解決手段】本発明のマッチングシステムは、入場管理装置によりユーザの入場を監視し、ユーザ入場があった場合にその情報をリアルタイムで他のユーザに通知する入場情報通知部や、一の場内ユーザについての情報を要求する情報要求者がある場合に、当該情報要求者が、店舗内ユーザが店舗外ユーザかで異なる情報を提供する、ユーザ情報提供部を備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14