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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】噴水洗浄装置及び食器洗い機
(51)【国際特許分類】
   A47L 15/42 20060101AFI20240723BHJP
【FI】
A47L15/42 S
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021543552
(86)(22)【出願日】2018-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 CN2018122630
(87)【国際公開番号】W WO2020077816
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-04-07
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-16
(31)【優先権主張番号】201811207855.6
(32)【優先日】2018-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521007481
【氏名又は名称】▲広▼▲東▼美的白色家▲電▼技▲術▼▲創▼新中心有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MIDEA WHITE HOME APPLIANCE TECHNOLOGY INNOVATION CENTER CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Building #4,Midea Global Innovation Center,Industry Boulevard,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】薛 ▲維▼▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】区 初斌
(72)【発明者】
【氏名】▲譚▼ ▲発▼▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】谷 守良
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ 防震
【合議体】
【審判長】北村 英隆
【審判官】西 秀隆
【審判官】関口 哲生
(56)【参考文献】
【文献】実開平4-68760(JP,U)
【文献】特開平2-220625(JP,A)
【文献】実開平2-29658(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L15/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
噴水洗浄装置であって、
噴水口が開設されている複数の噴水管であって、第1の噴水管と第2の噴水管とを含む、複数の噴水管と、
駆動歯車と、駆動歯車に噛み合うと共に、前記第1の噴水管に接続されて前記第1の噴水管を回動駆動する従動歯車とを備える動力伝達機構と、
前記駆動歯車に接続されて前記駆動歯車を回動駆動する駆動機構と、を備え、
記噴水洗浄装置はさらに、
第1伝達輪及び第1リンクを備え、
前記第2の噴水管は一端が前記第1伝達輪に接続され、他端が水源と連通し、
前記第2の噴水管及び前記第1伝達輪が前記従動歯車の回動に伴って回動するように、前記第1リンクは一端が前記従動歯車にヒンジで接続され、他端が前記第1伝達輪にヒンジで接続され、
前記第2の噴水管及び前記第1伝達輪は、前記従動歯車の回動軸と平行な回動軸を有し、
前記複数の噴水管の回動の開始位置と終了位置の間の回動角度は100°以上で150°を超えない、噴水洗浄装置。
【請求項2】
前記第2の噴水管は、前記第1伝達輪の中間部に接続され、
前記第1リンクは一端が前記第1伝達輪の上部又は下部に接続され、他端が前記従動歯車の上部又は下部に接続されている、
請求項1に記載の噴水洗浄装置。
【請求項3】
前記複数の噴水管はさらに、第3の噴水管を含み、
噴水洗浄装置はさらに、第2伝達輪及び第2リンクを備え、
前記第3の噴水管は一端が前記第2伝達輪に接続され、他端が水源と連通し、
前記第3の噴水管及び前記第2伝達輪が前記第1伝達輪の回動に伴って回動するように、前記第2リンクは一端が前記第1伝達輪にヒンジで接続され、他端が前記第2伝達輪にヒンジで接続されている、
請求項1に記載の噴水洗浄装置。
【請求項4】
前記第3の噴水管は、前記第2伝達輪の中間部に接続され、
前記第2リンクは一端が前記第1伝達輪の上部又は下部に接続され、他端が前記第2伝達輪の上部又は下部に接続されている、
請求項3に記載の噴水洗浄装置。
【請求項5】
前記噴水洗浄装置は、水ポンプ、配水管及び複数の給水分岐管を備えた給水部を備え、
前記配水管は一端が前記水ポンプと連通し、他端が前記給水分岐管と連通し、
前記給水分岐管は前記配水管から離れた一端が前記複数の噴水管と連通している、
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の噴水洗浄装置。
【請求項6】
前記給水部は前記複数の噴水管の下方に配置され、前記給水分岐管は曲がって前記配水管に嵌着されている、
請求項5に記載の噴水洗浄装置。
【請求項7】
前記噴水洗浄装置はさらに、前記給水分岐管の配設方向に沿って前記給水分岐管に連結されていると共に、それを固定する固定部が設けられている補強板を備える、
請求項5に記載の噴水洗浄装置。
【請求項8】
食器洗い機であって、
収容キャビティを有する内槽と、
前記収容キャビティ内に配置されている、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の噴水洗浄装置と、を備える、食器洗い機。
【請求項9】
前記食器洗い機は、前記内槽内に配置されている食器かごを備え、
それぞれの前記複数の噴水管の噴水口の数は複数であり、複数の前記噴水口は前記食器かごの位置に対応するように前記複数の噴水管の長さ方向に沿って配設されている、
請求項8に記載の食器洗い機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年10月16日に中国特許局に提出された、出願番号が201811207855.6であり、発明の名称が「噴水洗浄装置及び食器洗い機」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てが引用により本願に組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
本願は、食器洗い機の技術分野に関し、特に、噴水洗浄装置及び食器洗い機に関する。
【0003】
現在、市販の食器洗い機の噴水構造は、通常、長尺状のスプレーアーム構造を使用して回動している。スプレーアームの回動がモータによって駆動されるため、回動中のスプレーアームの回動角度を正確に制御することが難しく、スプレーアームから噴出された水による食器への正確な噴水洗浄に役立たず、それにより、水の利用率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、主に、噴水管の回動精度を向上させて、水の利用率を向上させる、噴水洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本願に係る噴水洗浄装置は、
噴水口が開設されている噴水管と、
駆動歯車と、駆動歯車に噛み合うと共に、前記噴水管に接続されて前記噴水管を回動駆動する従動歯車とを備える動力伝達機構と、
前記駆動歯車に接続されて前記駆動歯車を回動駆動する駆動機構と、を備える。
【0006】
オプションとして、動力源は駆動モータを含み、前記駆動歯車と前記駆動モータの回動軸とが固定連結される。
【0007】
オプションとして、前記噴水管の数は複数であり、前記噴水洗浄装置はさらに、第1伝達輪及び第1リンクを備え、
前記噴水管は一端が前記第1伝達輪に接続され、他端が水源と連通し、
前記噴水管及び前記第1伝達輪が前記従動歯車の回動に伴って回動するように、前記第1リンクは一端が前記従動歯車にヒンジで接続され、他端が前記第1伝達輪にヒンジで接続されている。
【0008】
オプションとして、前記噴水管は、前記第1伝達輪の中間部に接続され、
前記第1リンクは一端が前記第1伝達輪の上部又は下部に接続され、他端が前記従動歯車の上部又は下部に接続されている。
【0009】
オプションとして、前記噴水洗浄装置はさらに、第2伝達輪及び第2リンクを備え、
前記噴水管は一端が前記第2伝達輪に接続され、他端が水源と連通し、
前記噴水管及び前記第2伝達輪が前記第1伝達輪の回動に伴って回動するように、前記第2リンクは一端が前記第1伝達輪にヒンジで接続され、他端が前記第2伝達輪にヒンジで接続されている。
【0010】
オプションとして、前記噴水管は、前記第2伝達輪の中間部に接続され、
前記第2リンクは一端が前記第1伝達輪の上部又は下部に接続され、他端が前記第2伝達輪の上部又は下部に接続されている。
【0011】
オプションとして、前記噴水洗浄装置は、水ポンプ、配水管及び複数の給水分岐管を備えた給水部を備え、
前記配水管は一端が前記水ポンプと連通し、他端が前記給水分岐管と連通し、
前記給水分岐管は前記配水管から離れた一端が前記噴水管と連通している。
【0012】
オプションとして、前記給水部は前記噴水管の下方に配置され、前記給水分岐管は曲がって前記配水管に嵌着されている。
【0013】
オプションとして、前記噴水洗浄装置はさらに、前記給水分岐管の配設方向に沿って前記給水分岐管に連結されていると共に、それを固定する固定部が設けられている補強板を備える。
【0014】
オプションとして、前記噴水管の回動の開始位置と終了位置の間の回動角度は100°以上で150°を超えない。
【0015】
本出願人はさらに、食器洗い機を提案し、前記食器洗い機は、
収容キャビティを有する内槽と、
前記収容キャビティ内に配置されている噴水洗浄装置とを備える。
【0016】
ここで、前記噴水洗浄装置は、
噴水口が開設されている噴水管と、
駆動歯車と、駆動歯車に噛み合うと共に、前記噴水管に接続されて前記噴水管を回動駆動する従動歯車とを備える動力伝達機構と、
前記駆動歯車に接続されて前記駆動歯車を回動駆動する駆動機構と、を備える。
【0017】
オプションとして、前記食器洗い機は、前記内槽内に配置されている食器かごを備え、
前記噴水管の噴水口の数は複数であり、複数の前記噴水口は前記食器かごの位置に対応するように前記噴水管の長さ方向に沿って配設されている。
【発明の効果】
【0018】
本願の技術的解決策では、駆動歯車及び従動歯車を介して、駆動機構の駆動力を噴水管に伝達して、噴水管がそれらの軸方向の軸線に沿って回動するようにし、噴水管の噴水口から水が噴出され、噴水管が回動しつつ噴水洗浄領域が形成される。噴水管は歯車構造によって駆動されるため、噴水管の回動や動力の伝達が両方とも非常に安定で信頼性が高く、同時に噴水管の回動角度を非常に正確に制御することができ、それにより、噴水洗浄領域の変化を制御して、噴水洗浄装置が噴水領域を正確に制御することができ、食器などを噴水洗浄するための噴水洗浄装置の精度を向上させるのに役立ち、水の利用率及び洗浄効率を向上させるのに役立つ。
【0019】
本願実施例または先行技術の技術的解決策をより明確に説明するために、実施例または先行技術の説明で使用される図面を以下に簡単に説明する。明らかなこととして、以下に説明される図面は、本出願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な努力なしにこれらの図面に示された構造に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本願に係る噴水洗浄装置の一実施例の概略的な構造図である。
図2図1のA部分の拡大図である。
図3】本願に係る噴水洗浄装置の別の一実施例の概略的な構造図である。
図4】本願に係る噴水洗浄装置のさらに別の一実施例の概略的な構造図である。
図5】本願に係る噴水洗浄装置の従動歯車と第1伝達輪の配設の一実施例の概略的な構造図である。
図6】本願に係る噴水洗浄装置の従動歯車と第1伝達輪の配設の別の一実施例の概略的な構造図である。
図7】本願に係る食器洗い機の一実施例の概略的な構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本願実施例における図面を参照して、本願実施例における技術的解決策を明確且つ完全に説明するが、説明される実施例は、本願実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかであろう。本願実施例に基づき、当業者が創造的な努力なしに得る他の実施例は全て本願の保護範囲に含まれるべきである。
【0022】
なお、本願実施例における全ての方向指示(上、下、左、右、前、後…など)は、特定の姿勢(図に示す)での各部材間の相対的位置関係、移動などを解釈するものに過ぎず、当該特定の姿勢が変化する場合、当該方向指示もそれに応じて変化する。
【0023】
また、本願において「第1」、「第2」などに関する説明は、説明のみを目的としており、それらの相対的な重要性を示したり、示される構成要素の数を暗黙的に示したりするものとして理解れるべきではない。したがって、「第1」、「第2」で限定された構成要素は、明示的または暗黙的に少なくとも1つの当該構成要素を含むことができる。さらに、各実施例に係る技術的解決策を組み合わせることは可能であるが、必ず当業者によって実現できることを基礎とし、技術的解決策の組み合わせが矛盾するか、実現できない場合、このような技術的解決策の組み合わせは存在しないと考えられ、本願の保護範囲に含まれない。
【0024】
本願は、主に食器洗い機の水利用率や食器の洗浄効率を向上させるための、主に食器洗い機に適用される噴水洗浄装置を提案する。
【0025】
以下、主に噴水洗浄装置の具体的な構造について説明する。
【0026】
図1ないし図7を参照すると、本願実施例において、当該噴水洗浄装置は、
噴水口が開設されている噴水管100と、
駆動歯車310と、駆動歯車310に噛み合い、前記噴水管100に接続されて前記噴水管100を回動駆動する従動歯車320とを備える動力伝達機構と、
前記駆動歯車310に接続されて前記駆動歯車310を回動駆動する駆動機構200と、を備える。
【0027】
具体的に、本実施例では、噴水管100は、給水端110と駆動端120を備える円筒管となり、即ち、噴水管100の給水及び駆動は、給水構造及び駆動構造が互に干渉しないように、それぞれ噴水管100の両端に設けられている。もちろん、いくつかの実施例において、空間を節約するために、駆動構造と給水構造を噴水管100の同じ端部に配置してもよい。噴水管100の駆動端120は閉じられ、水は、給水端110から入り、噴水口から排出される。噴水口は、噴水管100の管壁に開設され、水流は、噴水口から直接噴出してもよく、噴水口に取り付けられた噴水ヘッドから噴出してもよい。
【0028】
従動歯車320は、直接に駆動端120に嵌着されることができ、もちろん、いくつかの実施例において、駆動端に従動シャフトが設置され、従動歯車320が従動シャフトに嵌着されることもできる。従動歯車320の回動軸線は、噴水管100の軸方向の軸線と同一直線上にある。駆動歯車310は従動歯車320に噛み合い、従動歯車320に対する駆動歯車310の位置は、上、下、左、右など、多くあり得るが、例として、駆動歯車310を従動歯車320の下方に配置する。噴水方向が例えば上向きである場合、食器などの洗浄を影響しないように駆動歯車310を下方に配置する。ここで、駆動歯車310及び従動歯車320は、例として両方とも平歯車である。
【0029】
駆動構造の形態は、モータ、インペラ、燃料エンジンなど多くあり、駆動機構200は駆動軸を有し、駆動軸は駆動歯車310に直接挿接されるか、動力伝達機構300を経て減速された後に駆動歯車310に接続される。駆動歯車310は、駆動軸を回動軸として回動する。駆動機構200が例えば駆動モータである場合、前記駆動歯車310と前記駆動モータの回動軸とは固定連結する。
【0030】
本実施例では、駆動歯車310及び従動歯車320を介して、駆動機構200の駆動力を噴水管100に伝達して、噴水管100がそれらの軸方向の軸線に沿って回動するようにし、噴水管100の噴水口から水が噴射され、噴水管100を回動しつつ噴水洗浄領域を形成する。噴水管100は歯車構造によって駆動されるため、噴水管100の回動や動力の伝達が両方とも非常に安定で信頼性が高く、同時に噴水管100の回動角度が非常に正確に制御されることができ、それにより、噴水洗浄領域の変化が制御され、噴水洗浄装置が噴水領域を正確に制御することができ、食器などを噴水洗浄するための噴水洗浄装置の精度を向上させるのに役立ち、水の利用率及び清浄効率を向上させるのに役立つ。
【0031】
なお、噴水領域の範囲を保証するために、前記噴水管100の回動角度αは100~150°となり、例えば120°~140°となる。噴水管100の回動角度を100~150°に設定することにより、角度が大き過ぎると洗浄水圧が十分ではなくきれいには洗浄できないこと、角度が小さい過ぎると噴水管100のカバーする領域が小さい過ぎて清洗される領域全体をカバーすることができないことを回避する。
【0032】
駆動構造の駆動効率を向上させるために、前記噴水管100の数は複数であり、前記噴水洗浄装置はさらに、第1伝達輪610及び第1リンク620を備え、前記噴水管100は、一端が前記第1伝達輪610に接続され、他端が水源と連通し、前記噴水管100及び前記第1伝達輪が前記従動歯車320の回動に伴って回動するように、前記第1リンク620は一端が前記従動歯車320にヒンジで接続され、他端が前記第1伝達輪610にヒンジで接続されている。
【0033】
本実施例では、噴水管100は、従動歯車320に接続された噴水管100の前方、後方又は先端部に位置することができる。いくつかの実施例において、第1リンク620の数は複数であってもよく、第1リンク620に接続された第1伝達輪610の数も複数であってもよい。この場合、1つの従動歯車320は、複数の第1伝達輪610を同時に駆動することができ、それにより、複数の噴水管100を同時に駆動する。以下、一本の第1伝達リンク及び1つの第1伝達輪610で具体的に説明する。
【0034】
第1リンク620の一端が従動歯車320にヒンジで接続されることによって、第1リンク620が従動歯車320の回動に伴って移動するようにする。第1リンク620の他端が第1伝達輪610にヒンジで接続されることによって、第1リンク620が従動歯車320の回動変位を第1伝達輪610に伝達し、第1伝達輪610が第1リンク620の変位を回動変位に変換し、最終的に回動変位を噴水管100に伝達する。それにより、噴水管100は、従動歯車320の回動に伴って回動する。
【0035】
いくつかの実施例において、噴水管100をよりよく駆動するために、前記噴水管100は前記第1伝達輪610の中間部に接続され、前記第1リンク620は一端が前記第1伝達輪610の上部又は下部に接続され、他端が前記従動歯車320の上部又は下部に接続されている。ここで、噴水管100と第1伝達輪610の接続方式は、従動歯車320と噴水管100の接続方式に類似し、第1伝達輪の回動軸線は噴水管100の回動軸線と同一直線上にある。例として、第1リンク620の一端が第1伝達輪610の頂部にヒンジで接続され、他端が従動歯車320の頂部にヒンジで接続されている場合、第1伝達輪610の回動方向と従動歯車320の回動方向とは同じである。第1リンク620の一端が第1伝達輪610の底部にヒンジで接続され、他端が従動歯車320の頂部にヒンジで接続されている場合、第1伝達輪610の回動方向と従動歯車320の回動方向とは反対である。
【0036】
駆動装置の駆動効率を向上させるために、前記噴水洗浄装置はさらに、第2伝達輪710及び第2リンク720を備え、前記噴水管100は一端が前記第2伝達輪710に接続され、他端が水源と連通し、前記噴水管100及び前記第2伝達輪が前記第1伝達輪の回動に伴って回動するように、前記第2リンク720は一端が前記第1伝達輪610にヒンジで接続され、他端が前記第2伝達輪710にヒンジで接続されている。
【0037】
本実施例では、第2伝達輪710が第1伝達輪610の上部に配置されるか、第1伝達輪の従動歯車320から離れた側に配置される。第2伝達輪710及び第2リンク720の数は複数であってもよく、この場合、1つの第1伝達輪610は、複数の第2伝達輪710を同時に駆動することができる。以下、一本の第2伝達リンク及び1つの第2伝達輪710で具体的に説明する。
【0038】
第2リンク720の一端が第1伝達輪610にヒンジで接続されることによって、第2リンク720が第1伝達輪610の回動に伴って移動するようにする。第2リンク720の他端が第2伝達輪710にヒンジで接続されることによって、第2リンク720が第1伝達輪610の回動変位を第2伝達輪710に伝達し、第2伝達輪710が第2リンク720の変位を回動変位に変換し、最終的に回動変位を噴水管100に伝達する。それにより、噴水管100は、第1伝達輪610の回動に伴って回動する。
【0039】
いくつかの実施例において、噴水管100をよりよく駆動するために、前記噴水管100は、前記第2伝達輪710の中間部に接続され、前記第2リンク720は一端が前記第1伝達輪610の上部又は下部に接続され、他端が前記第2伝達輪の上部又は下部に接続されている。
【0040】
ここで、噴水管100と第2伝達輪710の接続方式は、第1伝達輪610と噴水管100の接続方式に類似し、第2伝達輪710の回動軸線は、噴水管100の回動軸線と同一直線上にある。例として、第2リンク720の一端が第2伝達輪710の頂部にヒンジで接続され、他端が第1伝達輪610の頂部にヒンジで接続されている場合、第2伝達輪710の回動方向と第1伝達輪610の回動方向とは同じである。第2リンク720の一端が第2伝達輪710の底部にヒンジで接続され、他端が第1伝達輪610の頂部にヒンジで接続されている場合、第2伝達輪710の回動方向と第1伝達輪610の回動方向とは反対である。
【0041】
噴水管100に充分な水を供給するために、前記噴水洗浄装置は給水部を備え、前記給水部は、水ポンプ400、配水管510及び複数の給水分岐管520を備え、前記配水管510は一端が前記水ポンプ400と連通し、他端が前記給水分岐管520と連通し、前記給水分岐管520は前記配水管510から離れた一端が前記噴水管100と連通している。配水管510は一端が水ポンプ400と連通し、他端が給水分岐管520と連通している。水はポンプ400により水源から汲み上げられて配水管510に送られ、配水管510を介して給水分岐管520に輸送される。配水管510は給水分岐管520から離れた一端が噴水管100と連通している。連通方式は、嵌着、アダプタを介した接続など、様々な方式がある。
【0042】
ここで、前記給水部は前記噴水管100の下方に配置され、前記給水分岐管520は曲がって前記配水管510に嵌着されている。噴水管100が上に向かって噴水する場合、下方に位置する給水部は噴水管100の噴水洗浄に影響を与えず、空間を最大限に活用しながら、噴水洗浄の効果を確保する。
【0043】
いくつかの実施例において、給水部の装着安定性を向上させ、振動による騒音を低減するために、前記噴水洗浄装置はさらに補強板530を備え、前記補強板530は、前記給水分岐管520の配設方向に沿って前記給水分岐管520に連結され、前記補強板530には、それらを固定する固定部が配置されている。補強板530が内槽に固定連結され、それにより、補強板530によって給水分岐管520の強度や安定性を向上させるだけでなく、給水分岐管520を固定することによって、水流の衝撃による給水分岐管520の大きな揺れと振動を回避し、給水分岐管520の揺れと振動による騒音を効果的に低減させる。
【0044】
本願はさらに、食器洗い機を提案し、当該食器洗い機は、内槽及び噴水洗浄装置を備え、当該噴水洗浄装置の具体的な構造は上記の実施例を参照されたい。当該食器洗い機は、上記の全ての実施例の全ての技術的解決策を用いるため、少なくとも、上記の実施例の技術的解決策による有益な効果全体を有するが、ここでは繰り返して説明しない。ここで、前記内槽は収容キャビティを有し、前記噴水洗浄装置は前記収容キャビティ内に配置されている。
【0045】
噴水管100の噴水洗浄効率と効果を向上させるために、前記食器洗い機は食器かごを備え、前記食器かごは前記内槽内に配置され、前記噴水管100の噴水口の数は複数であり、複数の前記噴水口は前記食器かごの位置に対応するように、前記噴水管100の長さ方向に沿って配設されている。噴水口を食器かごに対応するように設置することによって、噴水口から噴出された水流が食器かごに正確に噴射されて、食器かご内の食器を洗浄する効率を向上させることができる。
【0046】
以上は、本願の好ましい実施例に過ぎず、本願の特許請求の範囲を限定するものではない。本願の出願構想から逸脱することなく、本願の明細書及び図面の内容を使用することによってなされた同等の構造変換、または他の関連技術分野における直接/間接的な応用は全て、本願の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
100 噴水管
110 給水端
120 駆動端
200 駆動機構
300 動力伝達機構
310 駆動歯車
320 従動歯車
400 水ポンプ
510 配水管
520 給水分岐管
530 補強板
610 第1伝達輪
620 第1リンク
710 第2伝達輪
720 第2リンク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7