(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】医用情報処理装置及び医用情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 30/40 20180101AFI20240723BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20240723BHJP
G16H 10/60 20180101ALI20240723BHJP
【FI】
G16H30/40
G06N20/00 130
G16H10/60
(21)【出願番号】P 2019075111
(22)【出願日】2019-04-10
【審査請求日】2022-02-02
【審判番号】
【審判請求日】2023-12-11
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 秀明
(72)【発明者】
【氏名】神長 茂生
【合議体】
【審判長】松田 直也
【審判官】古川 哲也
【審判官】安井 雅史
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-357866(JP,A)
【文献】特開2014- 67344(JP,A)
【文献】特開2014-142925(JP,A)
【文献】特開2011- 86276(JP,A)
【文献】特開2010-167144(JP,A)
【文献】特開2013-228800(JP,A)
【文献】特開平9-167188(JP,A)
【文献】特開2002- 22748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像データを入力データとして入力された複数の解析処理からそれぞれ出力された複数の出力データを取得する取得部と、
前記複数の解析処理において解析可能な
複数の疾病
のうち、罹患の可能性が高い疾病を前記複数の解析処理の解析結果から推定し、推定した疾病ごとに、前記複数の出力データから関連する複数の出力データをそれぞれ抽出する抽出部と、
前記抽出部によって抽出された複数の出力データに対応する複数の情報と、前記複数の情報のいずれかに関連し、前記医用画像データから生成された医用画像とを、推定された疾病ごとに表示するように制御
し、前記罹患の可能性が高い疾病が複数推定された場合に、前記解析結果の確信度が高い順に、前記疾病ごとの前記複数の情報と前記医用画像とを表示するように制御する表示制御部と、
を備える、医用情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の情報は、前記解析処理の解析結果が反映されたサムネイル画像と、当該解析結果に関する解析情報とをそれぞれ含み、
前記表示制御部は、複数の情報のうち選択された情報に関連する医用画像を、前記複数の情報と並列表示するように制御する、請求項1に記載の医用情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の情報は、前記解析処理によって検出された解析結果の位置を示したサムネイル画像と、当該解析結果の位置の解析情報とをそれぞれ含み、
前記表示制御部は、複数の情報のうち選択された情報における前記解析結果の位置に対応する医用画像を、前記複数の情報と並列表示するように制御する、請求項2に記載の医用情報処理装置。
【請求項4】
前記抽出部は、さらに、前記複数の解析処理の種別ごとに前記出力データを抽出し、
前記表示制御部は、さらに、前記複数の出力データに対応する複数の情報を、前記解析処理の種別ごとに表示させるように制御する、請求項1~3のいずれか1つに記載の医用情報処理装置。
【請求項5】
前記抽出部は、さらに、
指定された疾
病に関連する出力データを抽出し、
前記表示制御部は、さらに、前記複数の出力データを、前記
指定された疾病ごとに表示させるように制御する、請求項1~3のいずれか1つに記載の医用情報処理装置。
【請求項6】
前記抽出部によって出力データを抽出する際の抽出条件を変更するための受付部をさらに備える、請求項1~5のいずれか1つに記載の医用情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記医用画像データにおける部位と同一部位を対象として収集された過去医用画像データを入力データとした前記複数の解析処理からの複数の出力データを取得し、前記医用画像データに基づく前記情報に対応する前記過去医用画像データに基づく情報を並列表示するように制御する、請求項1~6のいずれか1つに記載の医用情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記医用画像データに基づく前記情報と、前記過去医用画像データに基づく情報との相違点を抽出して表示させるように制御する、請求項7に記載の医用情報処理装置。
【請求項9】
前記抽出部によって抽出された複数の出力データに対応する複数の情報に対する承認操作を受け付ける受付部と、
前記承認操作を受け付けた情報を、外部情報に反映させる制御部と、
をさらに備える、請求項1~8のいずれか1つに記載の医用情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記承認操作を受け付けた情報を、医用レポート、ワークリスト、医師への通知、及び、学習済みモデルを作成するための学習用データのうち、少なくとも1つとして反映させる、請求項9に記載の医用情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記医用画像データの種別、前記医用画像データの部位、及び、前記情報の種別のうち、少なくとも1つに応じた医用画像を表示させる、請求項1~10のいずれか1つに記載の医用情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記取得部によって取得された複数の出力データに対応する複数の情報を示した人体マップを表示させるように制御する、請求項1~11のいずれか1つに記載の医用情報処理装置。
【請求項13】
医用画像データを入力データとして入力された複数の解析処理からそれぞれ出力された複数の出力データを取得する取得機能と、
前記複数の解析処理において解析可能な
複数の疾病
のうち、罹患の可能性が高い疾病を前記複数の解析処理の解析結果から推定し、推定した疾病ごとに、前記複数の出力データから関連する複数の出力データを抽出する抽出機能と、
前記抽出機能によって抽出された複数の出力データに対応する複数の情報と、前記複数の情報のいずれかに関連し、前記医用画像データから生成された医用画像とを、推定された疾病ごとに表示するように制御
し、前記罹患の可能性が高い疾病が複数推定された場合に、前記解析結果の確信度が高い順に、前記疾病ごとの前記複数の情報と前記医用画像とを表示するように制御する表示制御機能と、
をコンピュータに実現させるための医用情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、医用情報処理装置及び医用情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医用画像データに対して解析処理を施し、解析結果を診断支援に用いる技術が利用されている。例えば、近年、医用画像診断装置によって収集された医用画像データの診断支援にAI(Artificial Intelligence)が利用されてきている。一例を挙げると、学習データを用いた機械学習によって生成された学習済みモデルを用いて、医用画像データに含まれる病変候補の検出処理が実施される。医師は、この検出処理の結果を、病変候補の見落としの防止に役立てることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、診断支援における有用性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る医用情報処理装置は、取得部と、抽出部と、表示制御部とを備える。取得部は、医用画像データを入力データとして入力された複数の解析処理からそれぞれ出力された複数の出力データを取得する。抽出部は、抽出条件に基づいて、前記複数の出力データから選択的に複数の出力データを抽出する。表示制御部は、前記抽出部によって抽出された複数の出力データに対応する複数の情報と、前記複数の情報のいずれかに関連し、前記医用画像データから生成された医用画像とを表示するように制御する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る医用情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係るワークリストの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る表示制御機能による表示の一例を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、第1の実施形態に係る解析結果のグループの一例を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、第1の実施形態に係る解析結果のグループの一例を示す図である。
【
図5A】
図5Aは、第1の実施形態に係る表示制御機能による並列表示の一例を示す図である。
【
図5B】
図5Bは、第1の実施形態に係る表示制御機能による並列表示の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係る表示制御機能によって表示される医用画像の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係る表示制御機能による表示の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係る制御機能の処理を説明するための図である。
【
図9】
図9は、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100による処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、医用情報処理装置及び医用情報処理プログラムの実施形態について詳細に説明する。なお、本願に係る医用情報処理装置及び医用情報処理プログラムは、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。また、実施形態は、処理内容に矛盾が生じない範囲で他の実施形態や従来技術との組み合わせが可能である。
【0008】
(第1の実施形態)
以下、本願の第1の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態では、診断支援に利用する解析処理として、AIによる処理を用いる場合について説明する。
図1は、本実施形態に係る医用情報処理装置100の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、医用情報処理システム1に含まれ、例えば、AI(Artificial Intelligence)サービスサーバ200と、ネットワーク2を介して通信可能に接続されている。
【0009】
AIサービスサーバ200は、機械学習や、深層学習用のアルゴリズムのAPI(Application Programming Interface)を提供するサーバ装置である。具体的には、AIサービスサーバ200は、ネットワーク2を介して入力データと入力データに基づく教師データとを含む学習用データを受信し、受信した学習用データを用いた機械学習により、学習済みモデルを生成する。そして、AIサービスサーバ200は、生成した学習済みモデルに対して入力データを入力することで、学習済みモデルに基づく出力データを出力する。
【0010】
ここで、本実施形態に係るAIサービスサーバ200は、種々の学習済みモデルを有し、種々の画像処理のアルゴリズムのAPIを提供する。例えば、AIサービスサーバ200は、脳や、肺、心臓、肝臓などの種々の臓器を対象とした各種のアルゴリズム、及び、臓器ごとに種々の結果を出力するアルゴリズムのAPIを提供する。一例を挙げると、AIサービスサーバ200は、脳を対象として、医用画像データにおける輝度値の差分から特徴的な領域を検出するアルゴリズムや、パーフュージョン画像から特徴的な灌流状態を示す領域を検出するアルゴリズム、血管の形状において特徴的な形状を示す領域を検出するアルゴリズムなどのAPIを提供する。
【0011】
また、AIサービスサーバ200は、X線診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、超音波診断装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置等の種々のモダリティによって収集された医用画像データを対象とした種々の画像処理のアルゴリズムのAPIを提供することができる。すなわち、AIサービスサーバ200は、上記した種々のモダリティによって収集された各医用画像データを入力データとした複数の学習済みモデルを備えることができる。
【0012】
また、AIサービスサーバ200は、同一の医用画像データを入力データとした複数の学習済みモデルを備えることができる。すなわち、AIサービスサーバ200は、同一の医用画像データを異なる学習済みモデルに入力させ、異なる出力データをそれぞれ出力させることもできる。
【0013】
例えば、AIサービスサーバ200は、DBを参照して、複数の学習用データ(原画像、教師データ)を取得する。そして、AIサービスサーバ200は、取得した原画像及び教師データを、自装置における機械学習エンジンに入力することによって、機械学習を行う。AIサービスサーバ200は、種々の学習用データを対象として機械学習を行うことで、種々の学習済みモデルを生成する。
【0014】
ここで、機械学習エンジンは、例えば、入力された原画像の画像特徴量と、教師データにおける画像特徴量とを比較することで、最適なパラメータを決定する。例えば、機械学習エンジンは、ディープラーニング(Deep Learning)や、ニューラルネットワーク(Neural Network)、ロジスティック(Logistic)回帰分析、非線形判別分析、サポートベクターマシン(Support Vector Machine:SVM)、ランダムフォレスト(Random Forest)、ナイーブベイズ(Naive Bayes)等の各種のアルゴリズムを用いて、最適なパラメータを決定する。
【0015】
このような機械学習の結果として、AIサービスサーバ200は、原画像に基づいて種々の画像処理の結果を出力する複数の学習済みモデルを生成する。そして、AIサービスサーバ200は、生成した学習済みモデルを自装置の記憶回路に記憶させる。なお、このとき、AIサービスサーバ200は、以前に作成した学習済みモデルが既に記憶回路に記憶されていた場合には、新しく作成した学習済みモデルで、記憶されている学習済みモデルを置き換えることもできる。
【0016】
また、例えば、運用時には、AIサービスサーバ200は、医用情報処理装置100から医用画像データを受け付け、受け付けた医用画像データを適用可能な学習済みモデルに入力することで、種々の画像処理の結果を出力する。そして、AIサービスサーバ200は、出力した種々の画像処理の結果を医用情報処理装置100に送信する。
【0017】
医用情報処理装置100は、医用画像診断装置によって収集された医用画像データを取得し、取得した医用画像データをAIサービスサーバ200に送信する。また、医用情報処理装置100は、AIサービスサーバ200から学習済みモデルの出力情報を取得する。例えば、医用情報処理装置100は、サーバやワークステーション、パーソナルコンピュータ、タブレット端末等のコンピュータ機器によって実現される。
【0018】
なお、
図1においては、医用情報処理装置100が、AIサービスサーバ200との間で、直接、医用画像データと出力情報を送受信する場合について示しているが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、間にデータを中継する装置が含まれる場合でもよい。かかる場合には、例えば、医用画像データを記憶するサーバ装置が、医用情報処理装置100とAIサービスサーバ200との間に接続され、サーバ装置が、医用情報処理装置100との間、及び、AIサービスサーバ200との間の医用画像データ及び出力情報の送受信を実行する。
【0019】
図1に示すように、医用情報処理装置100は、通信インターフェース110と、記憶回路120と、入力インターフェース130と、ディスプレイ140と、処理回路150とを有し、医用画像の読影を行う放射線科の医師や、担当医によって操作される。
【0020】
通信インターフェース110は、処理回路150に接続されており、医用情報処理装置100とAIサービスサーバ200との間で行われる通信を制御する。具体的には、通信インターフェース110は、AIサービスサーバ200から各種の出力情報を受信し、受信した情報を処理回路150に出力する。例えば、通信インターフェース110は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
【0021】
記憶回路120は、処理回路150に接続されており、各種のデータを記憶する。例えば、記憶回路120は、医用画像診断装置によって収集された医用画像データや、AIサービスサーバ200から取得した出力情報などを記憶する。また、記憶回路120は、処理回路150が読み出して実行することで各種機能を実現するための種々のプログラムを記憶する。例えば、記憶回路120は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。
【0022】
入力インターフェース130は、処理回路150に接続されており、操作者から各種の指示及び情報の入力操作を受け付ける。具体的には、入力インターフェース130は、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換して処理回路150に出力する。例えば、入力インターフェース130は、トラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。なお、本明細書において、入力インターフェース130は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース130の例に含まれる。ここで、入力インターフェース130は、受付部の一例である。
【0023】
ディスプレイ140は、処理回路150に接続されており、各種の情報及び画像を表示する。具体的には、ディスプレイ140は、処理回路150から送られる情報及び画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ140は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。
【0024】
処理回路150は、入力インターフェース130を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、医用情報処理装置100の動作を制御する。例えば、処理回路150は、プロセッサによって実現される。
【0025】
以上、本実施形態に係る医用情報処理装置100の構成について説明した。このような構成のもと、医用情報処理装置100は、診断支援における有用性を向上させることを可能にする。
【0026】
上述したように、近年、医用画像データの診断支援にAIが利用されてきている。また、近年では、AIによる画像処理の種類が増加して、医用画像データに対して種々のアルゴリズムを適用して、種々の解析結果を得ることができるようになってきている。このようなAIによる診断支援は、例えば、放射線科医による読影前に種々の解析結果を得ることで、病変候補の見落としの防止に役立てることができる。
【0027】
しかしながら、AIによって得られる解析結果が増加するに従い、放射線科医などの医師が確認する解析結果が増加することとなり、医師の負担が増大することとなる。そこで、本実施形態では、AIによって得られた解析結果を、より確認しやすく形で表示させることで、AIの診断支援における有用性を向上させる。具体的には、医用情報処理装置100は、AIサービスサーバ200から受信した解析結果を表示する際に、抽出条件に基づいて結果をグルーピングして表示することで、解析結果のより確認しやすい表示形態を提供する。
【0028】
以下、本実施形態に係る医用情報処理装置100の詳細について説明する。
図1に示すように、医用情報処理装置100の処理回路150は、制御機能151、生成機能152、抽出機能153、及び、表示制御機能154を実行する。ここで、制御機能151は、取得部、制御部の一例である。また、抽出機能153は、抽出部の一例である。また、表示制御機能154は、表示制御部の一例である。
【0029】
制御機能151は、入力インターフェース130を介して入力された各種要求に応じた処理を実行するように制御する。例えば、制御機能151は、通信インターフェース110を介した医用画像データ等の送受信、記憶回路120への医用画像データの格納を制御する。また、例えば、制御機能151は、通信インターフェース110を介した、AIサービスサーバ200の出力情報の受信、記憶回路120への出力情報の格納を制御する。
【0030】
例えば、制御機能151は、入力インターフェース130を介して入力された医用画像データの取得要求に応じて、医用画像診断装置や、医用画像保管装置などから医用画像データを取得して、記憶回路120に格納する。そして、制御機能151は、入力インターフェース130を介して入力された医用画像データの送信要求に応じて、記憶回路120に記憶している医用画像データをAIサービスサーバ200に送信する。さらに、制御機能151は、AIサービスサーバ200から出力情報を受信して、記憶回路120へ格納する。ここで、上述した医用画像データの送受信及び出力情報の受信は、被検体ごと(患者ID)ごとに実施され、各情報は、患者IDに対応付けて記憶回路120に記憶される。また、例えば、制御機能151は、AIサービスサーバ200の出力情報に対する操作者の操作に応じて、種々の処理を実行する。なお、この処理については、後に詳述する。
【0031】
生成機能152は、医用画像データに対して各種画像処理を施すことで、種々の表示用の医用画像を生成する。具体的には、生成機能152は、医用画像データに対して画像処理を施すことで、部位の形態情報を示す種々の形態画像や、部位の機能情報を含む種々の機能画像を生成する。例えば、生成機能152は、ボリュームレンダリング画像や、サーフェスレンダリング画像、CPR(Curved Multi Planer Reconstruction)画像、MPR(Multi Planer Reconstruction)画像、SPR(Stretched Multi Planer Reconstruction)画像、Slab MIP(Maximum Intensity Projection)画像、仮想内視鏡画像、展開画像などの形態画像や、パーフュージョン画像、PET画像、SPECT画像、その他各部位の機能解析の結果を含む医用画像等などの機能画像を生成する。なお、上記した例はあくまでも一例であり、生成機能152は、収集された医用画像データに応じて、その他種々の形態画像及び機能画像を生成することができる。
【0032】
例えば、生成機能152は、AIサービスサーバ200の解析結果に関連する医用画像を生成する。例えば、生成機能152は、解析結果の位置を示す医用画像を生成する。一例を挙げると、生成機能152は、AIサービスサーバ200によって検出された病変候補領域を示す医用画像を生成する。
【0033】
抽出機能153は、抽出条件に基づいて、複数の出力データから選択的に複数の出力データを抽出する。具体的には、抽出機能153は、複数の解析処理によって出力された解析結果を、抽出条件に基づいて分類する。例えば、抽出機能153は、AIサービスサーバ200における複数の学習済みモデルから出力された複数の出力データを、抽出条件に基づいて、グループ化させる。なお、抽出機能153の処理については、後に詳述する。
【0034】
表示制御機能154は、抽出機能153によって抽出された複数の出力データに対応する複数の情報と、複数の情報のいずれかに関連し、医用画像データから生成された医用画像とを表示するように制御する。具体的には、表示制御機能154は、抽出機能153によってグループ化された複数の出力データに対応する解析結果を、対応する医用画像とともに並列表示させる。なお、表示制御機能154の処理については、後に詳述する。
【0035】
上述したように、医用情報処理装置100では、各被検体について出力情報が記憶されている。医用情報処理装置100を操作する操作者(放射線科医、担当医など)は、各被検体の医用画像データを観察して、診断を行う。すなわち、操作者は、入力インターフェース130を操作して、各被検体の医用画像をディスプレイ140に表示させ、それらの医用画像を観察する。
【0036】
ここで、医用情報処理装置100においては、例えば、診断を行う被検体の選択に、
図2に示すようなワークリストを用いることができる。
図2は、第1の実施形態に係るワークリストの一例を示す図である。例えば、表示制御機能154は、診断(読影)を開始するための操作が実行された場合に、
図2に示すワークリストをディスプレイ140に表示させる。例えば、ワークリストは、
図2に示すように、「No.」と、「ステータス」と、「受付時間」と、「受付番号」と、「患者ID」とを含む。
【0037】
ここで、
図2における「No.」とは、診断(読影)を行う順番を示し、例えば、受け付け順や、緊急度順などに応じて付与される。また、
図2における「ステータス」とは、各被検体の画像診断における現在の状態を示す。なお、
図2においては、画像診断が完了した状態を示す「完了」と、画像診断が完了していない状態を示す「未」のみが示されているが、AIサービスサーバ200からの結果待ちの状態を示すステータスが含まれてもよい。また、ステータスにおける「完了」の脇に示す括弧内の数字は、AIサービスサーバ200による解析結果に対して操作者が承認した数を示すが、この点については、後に詳述する。
【0038】
また、
図2における「受付時間」は、画像診断がオーダーされた際の日時を示す。また、
図2における「受付番号」は、画像診断がオーダーされた際に付与される番号であり、画像診断がオーダーされた複数の被検体の中で、各被検体を特定するための番号である。また、
図2における「患者ID」は、病院内で各被検体を一意に特定するための識別子である。
【0039】
例えば、操作者は、
図2に示すワークリストを参照して、次に診断(読影)を行う被検体を選択する。一例を挙げると、操作者は、
図2に示すワークリストを参照して、ステータスが「未」となっている「No.4」の被検体を、入力インターフェース130を介して選択する。この操作に応じて、表示制御機能154は、ディスプレイ140に、読影の対象となる医用画像を表示させる。
【0040】
ここで、本実施形態に係る医用情報処理装置100においては、表示制御機能154が、被検体の医用画像とともに、AIサービスサーバ200から受信した解析結果を並列表示させる。上述したように、医用情報処理装置100においては、AIサービスサーバ200から受信した解析結果を表示する際に、抽出条件に基づいて結果をグルーピングして表示させる。
【0041】
例えば、抽出機能153は、抽出条件として解析処理の種別を用い、複数の解析処理の種別ごとの出力データを抽出する。一例を挙げると、抽出機能153は、抽出条件として学習済みモデル(アルゴリズム)の種別を用い、複数の学習済みモデルの種別ごとに出力データを抽出する。表示制御機能154は、複数の出力データに対応する複数の情報を、学習済みモデルの種別ごとに表示させるように制御する。すなわち、表示制御機能154は、AIサービスサーバ200の解析結果を、アルゴリズムごとにまとめ、対応する医用画像に対応付けて表示させる。
【0042】
図3は、第1の実施形態に係る表示制御機能154による表示の一例を示す図である。例えば、表示制御機能154は、
図3に示すように、医用画像を表示させる表示領域R1と、AIサービスサーバ200から受信した解析結果を表示させる表示領域R2とを有する表示画面に、医用画像と解析結果を同時に表示させる。ここで、表示制御機能154は、
図3の表示領域R2に示すように、例えば、アルゴリズムA~Cの解析結果を表示させる。すなわち、表示制御機能154は、抽出機能153によって抽出されたアルゴリズムA~Cの解析結果を、表示領域R2に表示させる。
【0043】
ここで、解析結果は、例えば、解析処理の出力結果が反映されたサムネイル画像と、当該出力結果に関する解析情報とをそれぞれ含む。例えば、解析結果は、解析処理において検出された検出結果の位置を示すサムネイル画像と、解析情報とを含む。一例を挙げると、解析結果は、
図3に示すように、学習済みモデルによって検出された病変候補領域の位置を示したサムネイル画像と、病変候補領域のサイズなどの解析情報とを含む。例えば、アルゴリズムAの解析情報には、アルゴリズムAによって検出された7つの病変候補領域の位置(サムネイル画像上の四角の位置)が示されたサムネイル画像が示されている。なお、
図3においては、アルゴリズムによって検出された領域を示しているが、アルゴリズムによって点が検出された場合、サムネイル画像上の検出された位置に点が示されることとなる。また、
図3においては、位置を示すマークとして四角を示しているが、実施形態は、これに限定されるものではなく、その他の形状や、実際に検出された形状で示してもよい。
【0044】
ここで、操作者は、入力インターフェース130を介して、複数の解析結果(例えば、各病変候補領域)を指定することができる。例えば、操作者によって病変候補領域が指定されると、表示制御機能154は、
図3におけるサムネイル画像に示すように、指定された病変候補領域の位置の四角の内部を塗りつぶし、強調して表示させる。そして、表示制御機能154は、指定された病変候補領域の体積や、長軸の長さ、短軸の長さなどの解析情報をサムネイルの脇に表示させる。さらに、表示制御機能154は、指定された病変候補領域に関連する医用画像を、表示領域R1に表示させる。
【0045】
表示制御機能154は、抽出機能153によって抽出されたアルゴリズムB、Cについても同様に、学習済みモデルによって検出された病変候補領域の位置を示したサムネイル画像と、病変候補領域のサイズなどの解析情報とを含む解析結果を表示させる。例えば、
図3に示すように、表示制御機能154は、アルゴリズムBの2つの解析結果と、アルゴリズムCの解析結果とを表示画面に表示させる。
【0046】
このように、解析結果がグループ化されて表示されることで、操作者は、どのような解析結果があるのかを把握しやすく、解析結果の確認作業を効率よく行うことができる。例えば、操作者は、各アルゴリズムの解析結果に含まれる病変候補領域の位置を指定して、画像を観察しながら、解析結果を承認するか否かを判断する。ここで、操作者は、例えば、解析結果を承認する場合、入力インターフェース130を介して「Accepted」ボタンを押下し、承認しない場合には、入力インターフェース130を介して「Ignore」ボタンを押下する。
【0047】
一例を挙げると、操作者は、アルゴリズムBの2つ目のサムネイルにおける病変候補領域R3を指定する。これに伴い、表示制御機能154は、病変候補領域R3の体積などを含む解析情報を表示領域内に表示させる。同時に、表示制御機能154は、生成機能152によって生成された病変候補領域R3に対応する医用画像を表示領域R1内に表示させる。ここで、
図3では、例えば、表示制御機能154は、病変候補領域R3を含むアキシャル断面(左上)、サジタル断面(右上)及びコロナル断面(左下)のMPR画像と、ボリュームレンダリング画像(右下)を表示領域R1内に表示させる。また、表示制御機能154は、アキシャル断面、サジタル断面、コロナル断面のMPR画像及びボリュームレンダリング画像における病変候補領域R3に対応する位置にマーク(例えば、四角)を表示させる。
【0048】
操作者は、表示領域R2に表示された病変候補領域R3の解析情報や、表示領域R1内に表示された各医用画像を観察して、病変候補領域R3が病変であるか否かを判定して、「Accepted」ボタン又は「Ignore」ボタンを押下する。ここで、制御機能151は、操作者によって承認されたか否か(「Accepted」ボタンが押下されたか、或いは、「Ignore」ボタンが押下されたか)を病変候補領域R3に対応付けて記憶させる。すなわち、制御機能151は、記憶回路120に格納されたアルゴリズムBの2つ目の解析結果における病変候補領域R3に承認されたか否かの情報を対応付けて記憶させる。
【0049】
なお、操作者は、複数の病変候補領域を指定することもできる。例えば、操作者は、アルゴリズムBの2つ目の解析結果のサムネイル画像に示された2つの病変候補領域を指定する。この場合、表示制御機能154は、表示領域R1における医用画像において、指定された病変候補領域が描出されている場合に、その位置を示すマークを表示させる。例えば、指定された2つの病変候補領域が同一アキシャル断面上にある場合、表示制御機能154は、図の左上のアキシャル断面のMPR画像の対応する位置に四角などのマークを表示させる。また、表示制御機能154は、ボリュームレンダリング画像においては、指定された2つの病変候補領域の位置にマークを表示させる。なお、Slab MIP画像の場合、生成機能152が、2つの病変候補領域が含まれるように、Slab厚を変えてSlab MIP画像を生成しなおし、表示制御機能154が、指定された2つの病変候補領域の位置にマークを表示させることもできる。
【0050】
上述したように、医用情報処理装置100では、グループ化されたAIの解析結果と、それの対応する医用画像とを同一の表示画面に表示させる。ここで、医用情報処理装置100では、抽出条件の変更を受け付けることで、解析結果をまとめるグループを変更することができる。例えば、表示制御機能154は、
図3に示すように、プルダウン21を表示させる。入力インターフェース130は、プルダウン21の操作を受け付けることで、抽出条件の変更を受け付ける。
【0051】
本実施形態に係る医用情報処理装置100においては、上述した学習済みモデルの種別の他、疾病や、確信度ごとにグループ化することができる。例えば、抽出機能153は、疾病ごとに関連する出力データを抽出する。上述したように、AIサービスサーバ200は、複数の学習済みモデルを備え、種々の画像処理のアルゴリズムのAPIを提供する。これら複数の学習済みモデルによって出力される複数の解析結果は、種々の疾病に関連しており、放射線科医や担当医は、これら複数の解析結果を参照することで診断に役立てることができる。
【0052】
例えば、脳梗塞の診断において、脳内の虚血を判断する場合には、脳の医用画像データを対象とした、輝度値の差分から特徴的な領域を検出するアルゴリズムの解析結果や、パーフュージョン画像から特徴的な灌流状態を示す領域を検出するアルゴリズムの解析結果、血管の形状において特徴的な形状を示す領域を検出するアルゴリズムの解析結果などを参照することが有用である。
【0053】
また、例えば、心筋梗塞の診断においては、心臓の医用画像データを対象とした、カルシウムスコアを検出するアルゴリズムの解析結果や、血流を検出するアルゴリズムの解析結果などを参照することが有用である。また、心臓の弁膜症の診断においては、心臓の医用画像データを対象とした、カルシウムスコアを検出するアルゴリズムの解析結果や、弁の動きを検出するアルゴリズムの解析結果などを参照することが有用である。
【0054】
このように、各疾病について診断する場合、放射線科医や担当医は、複数の解析結果を複合的に参照することで、診断の精度をより高めることができる。そこで、本実施形態に係る抽出機能153は、AIサービスサーバ200から受信した複数の解析結果の中から、指定された疾病に関連するアルゴリズムの解析結果を抽出する。表示制御機能154は、複数の解析結果を、疾病ごとに表示させるように制御する。
【0055】
図4Aは、第1の実施形態に係る解析結果のグループの一例を示す図である。例えば、抽出機能153は、
図4Aに示すように、「疾病:XXXX」に関連する学習済みモデルの「アルゴリズムA」と、「アルゴリズムB」と、「アルゴリズムD」とを抽出する。表示制御機能154は、
図4Aに示すように、抽出された「アルゴリズムA」、「アルゴリズムB」及び「アルゴリズムD」について、サムネイル画像と、病変候補領域の解析情報を含む解析結果を表示領域R2に表示させる。
【0056】
なお、指定された疾病に関連する解析結果を抽出する場合、例えば、「アルゴリズムD」の解析結果に示すように、必ずしも病変候補領域が検出されているわけではない。放射線科医や担当医は、これらの結果を参照して、「疾病:XXXX」に関する診断を行う。
【0057】
また、例えば、抽出機能153は、複数の解析結果に基づいて関連する疾病を推定し、推定した疾病ごとに関連する解析結果を抽出する。すなわち、抽出機能153は、AIサービスサーバ200から受信した複数の解析結果を参照して、可能性が高い疾病を推定し、推定した疾病に関連する解析結果を抽出する。
【0058】
図4Bは、第1の実施形態に係る解析結果のグループの一例を示す図である。例えば、抽出機能153は、
図4Bに示すように、「アルゴリズムA」、「アルゴリズムC」及び「アルゴリズムE」において病変候補領域が検出された場合に、「アルゴリズムA」、「アルゴリズムC」及び「アルゴリズムE」に関連する「病変:XXXX」を「候補疾病」として推定する。そして、抽出機能153は、「候補病変:XXXX」に関連する解析結果を抽出する。表示制御機能154は、抽出された複数の解析結果を、疾病ごとに表示させるように制御する。なお、
図4Bにおいては、「アルゴリズムA」、「アルゴリズムC」及び「アルゴリズムE」のみの解析結果が示されているが、「候補病変:XXXX」に関連するアルゴリズムが他にもある場合には、そのアルゴリズムの解析結果も抽出されて、表示領域R2に表示されることとなる。
【0059】
上記した解析結果の抽出について一例を挙げると、心臓の医用画像データを対象とした解析結果において、カルシウムスコアを検出するアルゴリズムの解析結果にカルシウムスコアの高い領域を検出する検出結果が含まれ、弁の動きを検出するアルゴリズムの解析結果に異常な動きを示す領域を検出する検出結果が含まれ、血流を検出するアルゴリズムの解析結果で異常領域が検出されなかった場合、抽出機能153は、心臓の弁膜症の可能性が高いと判定し、弁膜症に関連するアルゴリズムの解析結果を抽出する。
【0060】
上述したように、抽出機能153は、種々の抽出条件に基づいて、解析結果を抽出することができる。そして、表示制御機能154は、抽出機能153によって抽出された解析結果を、医用画像とともに表示させる。ここで、表示制御機能154は、複数のグループが抽出された場合に、任意の順に表示させることができる。例えば、
図3に示すように、複数のアルゴリズムについて解析結果が抽出された場合や、複数の疾病について解析結果のグループが抽出された場合に、表示制御機能154は、例えば、解析結果の確信度の高い順に上から表示させることができる。
【0061】
また、表示制御機能154は、現在の解析結果と同様の過去の解析結果がある場合に、過去の解析結果を取得して、現在の解析結果を並列して表示させることもできる。すなわち、表示制御機能154は、医用画像データにおける部位と同一部位を対象として収集された過去医用画像データを入力データとした複数の学習済みモデルからの複数の解析結果を取得し、医用画像データに基づく解析結果に対応する過去医用画像データに基づく解析を同一画面にて表示するように制御する。
【0062】
図5Aは、第1の実施形態に係る表示制御機能154による並列表示の一例を示す図である。例えば、表示制御機能154は、
図5Aに示すように、今回抽出した解析結果「アルゴリズムA(2019/3/20)」と、同一のアルゴリズムの過去の解析結果「アルゴリズムA(2018/9/20)」とを並列して表示させることができる。ここで、過去画像を表示させる場合、表示制御機能154は、現在の解析結果の表示画像と過去の解析結果の表示画像との位置合わせを行ったうえで、並列表示を行う。すなわち、表示制御機能154は、被検体の同一位置を示す現在の画像と過去の画像を表示させる。
【0063】
ここで、対象となる過去の解析結果は、同一被検体の同一部位の同一画像データに対して同じアルゴリズムを施した全ての解析結果であるが、対象とする期間が設定される場合でもよい。例えば、1年以内の取得された解析結果が対象となるように設定してもよい。
【0064】
また、例えば、対象となる過去の解析結果は、放射線科医や担当医に、承認された解析結果のみでもよい。すなわち、表示制御機能154は、現在の解析結果と同様の過去の解析結果のうち、承認された解析結果のみを取得し、取得した過去の解析結果を、現在の解析結果と並列して表示させる。
【0065】
また、例えば、対象となる過去の解析結果は、同一のアルゴリズムに限らず、類似した解析結果でもよい。例えば、肺の結節を検出するアルゴリズムが2つある場合、表示制御機能154は、一方のアルゴリズムの解析結果の過去の解析結果として、他方のアルゴリズムの解析結果を取得する場合でもよい。
【0066】
また、表示制御機能154は、過去の解析結果を並列して表示させる場合、相違点を抽出して表示させることも可能である。すなわち、表示制御機能154は、医用画像データに基づく解析結果と、過去医用画像データに基づく解析結果との相違点を抽出して表示させるように制御する。
図5Bは、第1の実施形態に係る表示制御機能による並列表示の一例を示す図である。例えば、表示制御機能154は、
図5Bに示すように、過去の解析結果において検出された病変候補領域R4が現在の解析結果において検出されていない場合に、過去の解析結果において病変候補領域が検出されたことを示すマークR4’を現在の解析結果におけるサムネイル画像上の対応する位置に表示させる。
【0067】
放射線科医や担当医は、マークR4’の領域を観察することで、過去の解析結果において検出された病変候補領域R4が今回の解析結果において検出されなかった理由が、学習済みモデルによる検出のミスなのか、或いは、病変が治ったのかを検証することができる。
【0068】
また、表示制御機能154は、医用画像データの種別、医用画像データの部位、及び、解析結果の種別のうち、少なくとも1つに応じた医用画像を表示させることができる。例えば、表示制御機能154は、医用画像データが3次元データの場合、
図3の右下に示すように、ボリュームレンダリング画像などの3次元の医用画像を表示させる。また、例えば、表示制御機能154は、医用画像データにおける部位に応じて観察し易い医用画像を表示させることができる。
【0069】
図6は、第1の実施形態に係る表示制御機能154によって表示される医用画像の一例を示す図である。
図6においては、医用画像の部位が大腸である場合に表示される医用画像について示す。また、
図6においては、上段に展開前の大腸を示し、下段に大腸を展開した展開画像を示す。例えば、部位が大腸の場合、生成機能152は、
図6に示すように、大腸30を切断線31で切断し、展開軸32を中心に展開した展開画像を生成する。表示制御機能154は、生成機能152によって生成された展開画像を表示領域R1に表示させる。
【0070】
また、例えば、表示制御機能154は、解析結果に基づく疾病に応じて観察し易い医用画像を表示させることができる。例えば、弁膜症に関連する解析結果において異常が検出された場合、生成機能152は、対象となる弁の面と平行な方向から弁を描出した医用画像を生成する。表示制御機能154は、生成機能152によって生成された医用画像を表示領域R1に表示させる。
【0071】
また、表示制御機能154は、被検体の広範囲にわたる医用画像データについて解析結果が取得された場合、複数の解析結果を示した人体マップを表示させるように制御することもできる。
図7は、第1の実施形態に係る表示制御機能154による表示の一例を示す図である。例えば、表示制御機能154は、
図7に示すように、被検体の広範囲にわたる医用画像データについて解析結果が取得された場合に、異常が検出された位置(図中の肺の位置)にマークを示した全身マップを表示させる。これにより、放射線科医や担当医は、より注目して観察する位置を一目で把握することができ、医用画像の確認の効率を向上させることができる。
【0072】
上述したように、医用情報処理装置100においては、AIの解析結果をグループ化して、表示領域に表示させ、対応する医用画像を同一画面で表示させることで、放射線科医や担当医にかかる負荷を低減させ、診断効率を向上させることで、AIによる診断支援の有用性を向上させることができる。
【0073】
ここで、医用情報処理装置100においては、放射線科医や担当医が承認した結果を外部情報に反映させることができる。具体的には、制御機能151は、承認操作を受け付けた情報を、外部情報に反映させる。例えば、制御機能151は、承認操作を受け付けた情報を、医用レポート、ワークリスト、医師への通知、及び、学習済みモデルの学習用データのうち、少なくとも1つとして反映させる。
【0074】
図8は、第1の実施形態に係る制御機能151の処理を説明するための図である。例えば、承認した結果をワークリストに反映させる場合、制御機能151は、
図8の「No.4」に示すように、「ステータス」を「完了(3)」に更新する。ここで、「ステータス」内の括弧内の「3」は承認された数を示す。すなわち、制御機能151は、「No.4」の被検体の医用画像データに対する確認が完了し、その中で3つの解析結果が承認されたことを示すステータスに更新する。
【0075】
また、例えば、制御機能151は、承認操作を受け付けた解析結果を、対応する被検体の医用レポートに転記するように制御する。一例を挙げると、制御機能151は、承認操作を受け付けた病変候補領域を示す医用画像や、病変候補領域のサイズなどを含む解析情報を医用レポートに自動で転記する。
【0076】
また、例えば、入力インターフェース130が承認操作を受け付けると、制御機能151は、担当医にメールなどを送信することで、病変候補領域が発見され、それが承認されたことを通知する。これにより、例えば、緊急時にも診断結果を迅速に担当医に通知することができる。
【0077】
また、例えば、制御機能151は、承認操作を受け付けた解析結果を、アルゴリズムの学習用データとして、AIサービスサーバ200に送信する。これにより、学習用データを自動で収集することができる。また、例えば、過去の解析結果との比較によって、新たに病変候補領域が検出され、承認された解析結果を学習用データとして用いることで、早期の病変を検出するための学習済みモデルを構築することを可能にする。
【0078】
以上、医用情報処理装置100の処理回路150が有する各処理機能について説明した。ここで、処理回路150がプロセッサによって実現される場合には、処理回路150が有する各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路120に記憶されている。そして、処理回路150は、記憶回路120から各プログラムを読み出して実行することで、各プログラムに対応する機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路150は、
図1の処理回路150に示された各機能を有することとなる。なお、
図1では、単一のプロセッサによって各処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路150が有する処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。また、
図1に示す例では、単一の記憶回路120が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路が個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
【0079】
次に、医用情報処理装置100による処理の手順を説明する。
図9は、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100による処理の手順を示すフローチャートである。ここで、
図9におけるステップS101、S102、S109は、処理回路150が記憶回路120から制御機能151に対応するプログラムを呼び出して実行することにより、実現されるステップである。また、
図9におけるステップS103は、処理回路150が記憶回路120から抽出機能153及び表示制御機能154に対応するプログラムを呼び出して実行することにより、実現されるステップである。また、
図9におけるステップS104、S106は、入力インターフェース130により実現されるステップである。また、
図9におけるステップS105は、処理回路150が記憶回路120から生成機能152、表示制御機能154に対応するプログラムを呼び出して実行することにより、実現されるステップである。また、
図9におけるステップS107は、処理回路150が記憶回路120から抽出機能153に対応するプログラムを呼び出して実行することにより、実現されるステップである。また、
図9におけるステップS108は、処理回路150が記憶回路120から表示制御機能154に対応するプログラムを呼び出して実行することにより、実現されるステップである。
【0080】
図9に示すように、医用情報処理装置100においては、処理回路150が、まず、AIサービスサーバ200から処理結果を受領して(ステップS101)、読影が開始されたか否かを判定する(ステップS102)。ここで、読影が開始されると(ステップS102、肯定)、処理回路150は、複数の処理結果をデフォルトの表示形態でグループ表示する(ステップS102)。例えば、処理回路150は、アルゴリズムごとに解析結果を抽出して、アルゴリズムごとに解析結果を表示させる。
【0081】
そして、入力インターフェース130が、処理結果に対する操作を受け付けた場合(ステップS104)、処理回路150は、受け付けた操作に応じた処理を実行する(ステップS105)。例えば、処理回路150は、病変候補領域が指定されると、対応する医用画像を生成して表示させる。また、例えば、処理回路150は、病変候補領域が承認されると、外部情報に反映させる。
【0082】
一方、入力インターフェース130が、処理結果に対する操作を受け付けていない場合(ステップS104)、入力インターフェース130は、さらに、グループが変更されたか否かを判定する(ステップS106)。ここで、入力インターフェース130が、グループが変更された場合(ステップS106、肯定)、処理回路150は、変更されたグループごとに処理結果を抽出して(ステップS107)、変更された表示形態で処理結果をグループ表示させる(ステップS108)。
【0083】
ステップS105の後、及び、ステップS106の判定において否定された場合、処理回路150は、読影を終了するか否かを判定する(ステップS109)。ここで、終了を受け付けていない場合(ステップS109、否定)、ステップS104の判定処理が継続される。一方、終了を受け付けた場合(ステップS109、肯定)、医用情報処理装置100は、処理を終了する。
【0084】
上述したように、第1の実施形態によれば、制御機能151は、医用画像データを入力データとして入力された複数の解析処理からそれぞれ出力された複数の出力データを取得する。抽出機能153は、抽出条件に基づいて、複数の出力データから選択的に複数の出力データを抽出する。表示制御機能154は、抽出機能153によって抽出された複数の出力データに対応する複数の情報と、複数の情報のいずれかに関連し、医用画像データから生成された医用画像とを表示するように制御する。したがって、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、AIの解析結果を見やすい形態で表示させることができ、解析結果の確認効率を向上させ、診断支援における有用性を向上させることを可能にする。
【0085】
また、第1の実施形態によれば、複数の解析結果は、解析処理の解析結果が反映されたサムネイル画像と、当該解析結果に関する解析情報とをそれぞれ含む。表示制御機能154は、複数の解析結果のうち選択された解析結果に関連する医用画像を、複数の解析と並列表示するように制御する。したがって、本実施形態に係る医用情報処理装置100は、解析結果に関連する医用画像を同一の表示画面内で確認することができ、解析結果の確認効率を向上させることを可能にする。
【0086】
また、第1の実施形態によれば、複数の解析結果は、解析処理によって検出された解析結果の位置を示したサムネイル画像と、当該解析結果の位置の解析情報とをそれぞれ含む。表示制御機能154は、複数の解析結果のうち選択された情報における解析結果の位置に対応する医用画像を、複数の解析結果と並列表示するように制御する。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、確認し易い解析結果を表示させることを可能にする。
【0087】
また、第1の実施形態によれば、抽出機能153は、複数の解析処理の種別ごとに出力データを抽出する。表示制御機能154は、複数の出力データに対応する複数の解析結果を、解析処理の種別ごとに表示させるように制御する。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、解析処理ごとの結果を容易に確認することを可能にする。
【0088】
また、第1の実施形態によれば、抽出機能153は、疾病ごとに関連する出力データを抽出する。表示制御機能154は、複数の出力データを、疾病ごとに表示させるように制御する。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、注目する疾病について、総合的な解析結果の確認を容易に行うことを可能にする。
【0089】
また、第1の実施形態によれば、抽出機能153は、複数の出力データの結果に基づいて関連する疾病を推定し、推定した疾病ごとに関連する出力データを抽出する。表示制御機能154は、複数の出力データを、疾病ごとに表示させるように制御する。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、可能性の高い疾病に関連する解析結果を、自動で表示させることができ、確認効率をさらに向上させることを可能にする。
【0090】
また、第1の実施形態によれば、入力インターフェース130は、抽出条件を変更する操作を受け付ける。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、所望のグループ化を容易に行うことを可能にする。
【0091】
また、第1の実施形態によれば、表示制御機能154は、医用画像データにおける部位と同一部位を対象として収集された過去医用画像データを入力データとした複数の解析処理からの複数の出力データを取得し、医用画像データに基づく解析結果に対応する過去医用画像データに基づく解析結果を並列表示するように制御する。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、過去の情報との比較を容易に行うことを可能にする。
【0092】
また、第1の実施形態によれば、表示制御機能154は、医用画像データに基づく解析結果と、過去医用画像データに基づく解析結果との相違点を抽出して表示させるように制御する。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、過去の結果との違いを容易に把握させることを可能にする。
【0093】
また、第1の実施形態によれば、入力インターフェース130は、抽出機能153によって抽出された複数の出力データに対応する複数の解析結果に対する承認操作を受け付ける。制御機能151は、承認操作を受け付けた情報を、外部情報に反映させる。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、承認された情報を有用に利用することを可能にする。
【0094】
また、第1の実施形態によれば、制御機能151は、承認操作を受け付けた情報を、医用レポート、ワークリスト、医師への通知、及び、学習済みモデルを作成するための学習用データのうち、少なくとも1つとして反映させる。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、承認された情報を種々の情報を有用に利用することを可能にする。
【0095】
また、第1の実施形態によれば、表示制御機能154は、医用画像データの種別、医用画像データの部位、及び、解析結果の種別のうち、少なくとも1つに応じた医用画像を表示させる。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、観察に必要な医用画像や、観察し易い医用画像を自動で表示させることを可能にする。
【0096】
また、第1の実施形態によれば、表示制御機能154は、制御機能151によって取得された複数の出力データに対応する複数の解析結果を示した人体マップを表示させるように制御する。したがって、第1の実施形態に係る医用情報処理装置100は、注目すべき領域を一目で把握させることを可能にする。
【0097】
(第2の実施形態)
さて、これまで第1の実施形態について説明したが、上述した第1の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0098】
上述した実施形態で示した表示例はあくまでも一例であり、その他種々の形態で表示されてもよい。例えば、表示画像の数は4つ限らず、3以下、或いは、5つ以上でもよい。
【0099】
また、上述した実施形態では、診断支援に利用する解析処理として、機械学習によって生成した学習済みモデルを用いる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではなく、例えば、CAD(Computer-Aided Diagnosis)などの他の解析処理が用いられる場合でもよい。かかる場合には、例えば、制御機能151は、複数のアプリケーションによる解析処理の結果を取得する。そして、抽出機能153は、制御機能151によって取得された複数の解析処理の結果をグループ化させる。表示制御機能154は、グループ化された解析処理の結果と、当該結果に関連する医用画像とを並列して表示させるように制御する。なお、複数のアプリケーションによる解析処理は、医用情報処理装置100とは異なる装置によって実行される場合でもよく、或いは、医用情報処理装置100によって実行される場合でもよい。
【0100】
また、上述した実施形態では、AIサービスサーバ200が、複数の学習済みモデルを備え、医用画像データ(入力データ)の入力に応じて、出力データを出力する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、医用情報処理装置100が複数の学習済みモデルを備え、医用画像データ(入力データ)の入力に応じて、出力データを出力する場合でもよい。かかる場合には、抽出機能153は、自装置によって出力された複数の解析処理の結果を、グループ化させる。
【0101】
また、上述した実施形態では、医用画像と、解析処理の結果(サムネイル画像及び解析情報など)とを同一画面にて表示させる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、医用画像と解析処理の結果とを並列して表示させるものであれば、どのような表示形態であってもよい。例えば、ディスプレイ140が、複数のディスプレイによって構成され、並べて配置された2つのディスプレイの一方に医用画像を表示させ、他方のディスプレイに解析処理の結果を表示させる場合でもよい。
【0102】
また、上述した実施形態では、現時点のサムネイル画像と、過去のサムネイル画像とを同一画面にて表示させる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、現時点のサムネイル画像と過去のサムネイル画像とを並列して表示させるものであれば、どのような表示形態であってもよい。例えば、ディスプレイ140が、複数のディスプレイによって構成され、並べて配置された2つのディスプレイの一方に現時点のサムネイル画像を表示させ、他方のディスプレイに過去のサムネイル画像を表示させる場合でもよい。
【0103】
なお、上述した説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、記憶回路142に保存されたプログラムを読み出して実行することで、機能を実現する。なお、記憶回路142にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合は、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。また、本実施形態のプロセッサは、単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。
【0104】
ここで、プロセッサによって実行されるプログラム(医用情報処理プログラム)は、ROM(Read Only Memory)や記憶回路等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)-ROM、FD(Flexible Disk)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に保存され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、上述した各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
【0105】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、診断支援における有用性を向上させることができる。
【0106】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0107】
100 医用情報処理装置
130 入力インターフェース
150 処理回路
151 制御機能
153 抽出機能
154 表示制御機能