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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/35 20060101AFI20240723BHJP
   A61K 8/06 20060101ALI20240723BHJP
   A61K 8/36 20060101ALI20240723BHJP
   A61K 8/365 20060101ALI20240723BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20240723BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20240723BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20240723BHJP
【FI】
A61K8/35
A61K8/06
A61K8/36
A61K8/365
A61K8/44
A61K8/46
A61Q5/00
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019511373
(86)(22)【出願日】2017-09-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-10-17
(86)【国際出願番号】 GB2017052930
(87)【国際公開番号】W WO2018060728
(87)【国際公開日】2018-04-05
【審査請求日】2020-09-16
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-08
(31)【優先権主張番号】1616666.2
(32)【優先日】2016-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1616670.4
(32)【優先日】2016-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】508020258
【氏名又は名称】インノスペック リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INNOSPEC LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】ディクソン ニコラス ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジャイルズ マシュー ロバート
(72)【発明者】
【氏名】グリフィス キンバリー エリザベス
(72)【発明者】
【氏名】ゴフ トニー
(72)【発明者】
【氏名】マクロビー イアン マルコム
【合議体】
【審判長】瀬良 聡機
【審判官】冨永 保
【審判官】関 美祝
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第4486328(US,A)
【文献】Illuminating Color Protection Styling Products、MINTEL GNPD[ONLINE]、2004.11、[検索日 2021.08.05]、インターネット:<URL:https://www.gnpd.com/sinatra>、(Database accession no.10197511)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00-8/99
A61Q1/00-90/00
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)0.1から10wt%の両性界面活性剤化合物と、
(b)2-ヒドロキシデカナール、2-ヒドロキシドデカナール、2-ヒドロキシテトラデカナール、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、4-ヒドロキシブタナール、6-ヒドロキシヘキサナール、3-ヒドロキシプロパナール、及び4-ヒドロキシ-ブタ-2-エナールから選択される2から10wt%のアルデヒドと、
グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミド二コハク酸(IDS)、L-アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、クエン酸、及びこれらの混合物から選択される5から25wt%のキレート剤と、
3から15wt%のカルボン酸のアミン塩とを含み、前記カルボン酸は4~10個の炭素原子を有し、前記アミンは式RNの化合物であって、式中R、R、及びRはそれぞれ独立に、水素、及び1~6個の炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキル基から選択される、染色された毛からの色落ちの軽減に用いる製剤組成物を調製するための濃縮組成物。
【請求項2】
アルデヒドが2-ヒドロキシオクタナールである、請求項1に記載の濃縮組成物。
【請求項3】
キレート剤が、グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)及び/又はジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)である、請求項1又は2に記載の濃縮組成物。
【請求項4】
成分(b)がオクタン酸のトリエタノールアミン塩を含む、請求項1~3のいずれかに記載の濃縮組成物。
【請求項5】
成分(a)が、コカミドプロピルベタイン(CAPB)である、請求項1~4のいずれかに記載の濃縮組成物。
【請求項6】
コカミドプロピルベタイン(CAPB)と、2-ヒドロキシオクタナールと、グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)と、オクタン酸のトリエタノールアミン塩とを含む、請求項1~5のいずれかに記載の濃縮組成物。
【請求項7】
成分(a)と(b)が、合わせて組成物の少なくとも20wt%を占める、請求項1~6のいずれかに記載の濃縮組成物。
【請求項8】
成分(a)と成分(b)と水とが、合わせて組成物の少なくとも90wt%を占める、請求項1~7のいずれかに記載の濃縮組成物。
【請求項9】
安定したエマルションの形態である、請求項1~8のいずれかに記載の濃縮組成物。
【請求項10】
0.5~5wt%の界面活性剤化合物を含む、請求項1~9のいずれかに記載の濃縮組成物。
【請求項11】
染色されたケラチン材料からの色落ちに対処するための、請求項1~10のいずれかに記載の濃縮組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアケア組成物並びにそれに関連する方法及び使用に関する。本発明は、特に、ヘアケア製剤への計量供給に有用となりうる、1種を超える成分を含む組成物に関する。詳細には、組成物は、染色された毛からの色落ちの防止又は抑制において有用な組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
材料、特に、毛及び他のケラチン材料を染色する手順は、何年も前から存在している。しかし、染色された材料は、染色後、色の強度及び鮮やかさを損なう。この色落ちの1つの原因は、染料を溶解/可溶化し、材料からの拡散を引き起こしうる水又は他の溶媒と接触するとき、材料から染料分子が浸出されることにあると考えられている。すなわち、この色落ちは、材料の洗浄(毛の場合ではシャンプー洗浄)などの工程の間、又は、材料が、材料から染料を浸出させうる水若しくは他の溶媒と接触する他の工程の間に起こりうる。小さい染料分子の場合では、こうした分子が、より大きい染料分子より動きやすく、したがってより速い速度で材料から浸出されうるため、問題がより顕著である。結果として、材料の洗浄が繰り返されると、時間と共に色落ちにつながる場合がある。これにより、例えば、洗浄の間に、材料の着色に使用される混合物中に存在する1又は2以上の染料化合物が他の化合物より著しく材料から浸出される、色ずれが引き起こされる場合もある。
【0003】
編織布材料及び布地については、手洗い工程又は自動洗濯機において材料を洗浄する際に、色落ちが起こりうる。
【0004】
色落ちを防止又は抑制することのできる有効な一手段は、ホルムアルデヒドでの処理によるものである。しかし、ホルムアルデヒドは、発癌性が疑われる物質であり、したがって、化粧品組成物へのその使用は、厳しく規制されており、非常に望ましくない。毛からの色落ちに対処するための代替手段を提供する試みは、数多く存在している。しかし、今日まで、それらの中に、完全に申し分のないものは存在せず、したがって、さらに改良された戦略を開発することが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
いくつかの構成成分が、染色された毛からの色落ちの軽減に有効であることがわかっており、したがって、それらの成分を、シャンプー、コンディショナー、スタイリング用製品などのヘアケア製剤に含めることが望ましい。しかし、新たな構成成分を製剤に加えることは必ずしも簡単なことではなく、追加の機能性材料を、製剤組成物に単純に混ぜても、成功しないことが多い。
【0006】
ヘアケア及び他の身の回りケア用組成物の製剤は、多くの場合、複雑になっている。エマルションが形成されている場合が多く、成分のバランスを変化させると、エマルションを崩壊させかねないため、構成成分を加える順序及びそれらをどのように混合するかは、重要となりうる。
【0007】
ヘアケア組成物は通常、いくつかの成分を含有し、構成成分が組成物に混合されるたびに、新たな工程ステップを開発する必要がある。複雑な製剤工程は、生産関連コストの有意な増大につながるため、望ましくない。したがって、ヘアケア製品を製剤する際は、含める構成成分が可能な限り少ないことが有益である。そのため、いくつもの成分を安定した形態で含有する構成成分は、非常に有利である。ヘアケア製剤に含められる構成成分が、過度のレベルの水を含有しないことも、水は工程の異なる時点で除去することが必要となるため、望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ヘアケア製品の製剤において使用するための濃縮された複数成分組成物を開発した。
【0009】
本発明の第1の態様によれば、
(a)少なくとも0.1wt%の界面活性剤化合物と、
(b)少なくとも10wt%の、アルデヒド、スクシンイミジルエステル、キレート剤、及びカルボン酸のアミン塩から選択される1又は2以上のさらなる成分と
を含む濃縮組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の濃縮組成物は、(a)界面活性剤化合物と、1又は2以上のさらなる成分(b)とを含む。疑義を回避するために、界面活性剤化合物(a)は、場合によっては界面活性特性を有することもある構成成分(b)の成分とは別であり、構成成分(b)の成分に加えて存在する。
【0011】
構成成分(a)は、界面活性剤化合物を含む。いかなる適切な界面活性剤化合物が使用されてもよい。界面活性剤化合物は、アニオン、カチオン、非イオン、及び両性界面活性剤から選択される場合がある。こうした種類の適切な界面活性剤は、当業者には公知である。
【0012】
構成成分(a)は、アニオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選択されることが好ましい。
【0013】
本発明の組成物への使用に適するアニオン界面活性剤には、C12-C18カルボン酸、エトキシル化カルボン酸、カルボン酸エステル(ester carboxylate)、エトキシル化カルボン酸及びサルコシン酸エステルの塩が含まれる。他の適切なアニオン界面活性剤には、硫酸エステル塩(sulfate)及びスルホン酸塩、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルコールエーテル硫酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、直鎖状アルキルスルホン酸塩、並びにリン酸エステル塩(phosphate ester)が含まれる。
【0014】
適切なアニオン界面活性剤は、脂肪酸の塩;モノ又はジアルキル硫酸エステルのアルカリ金属塩;モノ又はジアルキルエーテル硫酸塩;ラウリルエーテル硫酸塩;アルキルスルホン酸塩;アルキルアリールスルホン酸塩;第一級アルカンジスルホン酸塩;アルケンスルホン酸塩;ヒドロキシアルカンスルホン酸塩;アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;アルキルリン酸エステル塩(alkyl phosphate);アルキルフェノールポリグリコールエーテルのスルホン酸塩;アルキルスルホポリカルボン酸エステルの塩;アルキルスルホコハク酸エステル及びその塩、アルキルエーテルスルホコハク酸エステル及びその塩、非アシル化アルキルイセチオン酸塩;脂肪酸酒石酸エステル;アシル酒石酸エステル;脂肪酸のオキシ及びアミノアルカンスルホン酸との縮合生成物;脂肪酸とポリグリコールの硫酸化誘導体;アルキル及びアシルサルコシン酸塩;スルホ酢酸塩;アルキルリン酸塩;アルキルリン酸エステル;アシル乳酸塩;硫酸化脂肪酸のアルカノールアミド、及びリポアミノ酸の塩から選択される場合がある。特に典型的な上記の塩は、該当する場合、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、マグネシウム、及びトリエタノールアミン塩である。
【0015】
本明細書における使用に好ましいアニオン界面活性剤には、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ココイルメチルイセチオン酸ナトリウム、α-オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、モノアルキルリン酸ナトリウム、ジアルキルリン酸ナトリウム、及びココイルメチルタウリン酸ナトリウムが含まれる。
【0016】
特に好ましいアニオン界面活性剤は、ラウレス硫酸ナトリウムである。
【0017】
適切な両性界面活性剤には、脂肪酸窒素誘導体を主体とするもの及びベタインを主体とするものが含まれる。
【0018】
適切な両性又は両性イオン界面活性剤は、ベタイン、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、アルキルアンホアセテート、アルキルアンホジアセタート、アルキルアンホプロピオネート、アルキルアンホジプロピオネート、アルキルイミノジプロピオネート、及びアルキルイミノジアセテートから選択される場合がある。
【0019】
本発明の組成物中に使用する両性又は両性イオン界面活性剤には、7~22個の炭素原子のアルキル又はアルケニル基を有し、以下の全体的な構造式に従うものが含まれてもよく、
【0020】
【化1】
【0021】
式中、Rは、7~22個の炭素原子のアルキル又はアルケニルであり、R及びRは、それぞれ独立に、1~6個の炭素原子のアルキル、ヒドロキシアルキル、又はカルボキシアルキルであり、mは、2~4であり、nは、0又は1であり、Xは、ヒドロキシルで置換されていてもよい1~6個の炭素原子のアルキレンであり、Yは、-CO又は-SOである。
【0022】
両性又は両性イオン界面活性剤には、式:
【0023】
【化2】
【0024】
の単純なベタイン、及び式:
【0025】
【化3】
【0026】
(式中、mは、2又は3である)のアミドベタインが含まれる場合がある。
【0027】
両方の式において、R、R、及びRは、前もって規定したとおりである。Rは、詳細には、ココナッツ由来のC12及びC14アルキル基の混合物となりうるため、基Rの少なくとも半分、好ましくは少なくとも4分の3は、10~14個の炭素原子を有する。R及びRは、メチルであることが好ましい。
【0028】
両性又は両性イオン界面活性剤には、式:
【0029】
【化4】
【0030】
(式中、mは、2又は3である)のスルホベタイン、又は-(CHSO
【0031】
【化5】
【0032】
で置き換えられているこれらの変形形態が含まれる場合があり、これら式中のR、R、及びRは、前もって規定したとおりである。
【0033】
両性又は両性イオン界面活性剤には、アンホアセテート及びジアンホアセテートが含まれる場合もある。アンホアセテートは、一般に、次式に従う。
【0034】
【化6】
【0035】
ジアンホアセテートは、一般に、次式に従い、
【0036】
【化7】
【0037】
式中、Rは、8~22個の炭素原子の脂肪族基であり、Mは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、置換アンモニウムなどのカチオンである。
【0038】
適切な酢酸系界面活性剤には、ラウロアンホアセテート、アルキルアンホアセテート、ココアンホ(ジ)アセテート、ココアンホアセテート、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、及びコムギ胚芽アンホ酢酸二ナトリウムが含まれる。
【0039】
適切なベタイン界面活性剤には、アルキルアミドベタイン、アルキルベタイン、C12/14アルキルジメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、獣脂ビス(ヒドロキシエチル)ベタイン、ヘキサデシルジメチルベタイン、ココジメチルベタイン、アルキルアミドプロピルスルホベタイン、アルキルジメチルアミンベタイン、ココアミドプロピルジメチルベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルアミンベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ラウリルアミドプロプルベタイン、ココアミドベタイン、ラウリルアミドベタイン、アルキルアミノベタイン、アルキルアミドベタイン、ココベタイン、ラウリルベタイン、ジエメチコンプロピルPG-ベタイン、オレイルベタイン、N-アルキルジメチルベタイン、ココビグアミド誘導体、Cアミドベタイン、C12アミドベタイン、ラウリルジメチルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アミドベタイン、アルキルベタイン、セチルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、イソステアラミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2-アルキル-N-カルボキシエチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2-アルキル-N-ナトリウムカルボキシメチル-N-カルボキシメチルオキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N-アルキル酸アミドプロピル-N,N-ジメチル-N-(3-スルホプロピル)-アンモニウム-ベタイン、N-アルキル-N,N-ジメチル-N-(3-スルホプロピル)-アンモニウム-ベタイン、ココジメチルベタイン、アプリコットアミドプロピルベタイン、イソステアルアミドプロピルベタイン、ミリストアミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシルスルタイン、ウンデシレンアミドプロピルベタイン、ココアミドスルホベタイン、アルキルアミドベタイン、C12/18アルキルアミドプロピルジメチルアミンベタイン、ラウリルジメチルベタイン、リシノールアミドベタイン、獣脂アミドベタインが挙げられる。
【0040】
本明細書における使用に好ましい両性界面活性剤には、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、及びココアンホ二酢酸二ナトリウムが含まれる。
【0041】
本明細書における使用に特に好ましい両性界面活性剤は、コカミドプロピルベタインである。
【0042】
構成成分(a)は、構成成分の混合物を含有する場合がある。そのような混合物は、上で挙げたアニオン及び両性界面活性剤のいずれかから選択されることが好ましい。
【0043】
構成成分(a)は、ラウレス硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、及びこれらの混合物から選択されることが好ましい。
【0044】
構成成分(b)は、アルデヒド、スクシンイミジルエステル、キレート剤、及びカルボン酸のアミン塩から選択される成分の1又は2以上を含む。
【0045】
構成成分(b)は、アルデヒドを含んでもよい。
【0046】
本明細書における使用に好ましいアルデヒドには、ヒドロキシル置換アルデヒド及びアルファ置換アルデヒドが含まれる。α位にヒドロキシ置換基を有するアルデヒドは、特に好ましい。
【0047】
本明細書における使用に適するアルデヒドは、少なくとも2個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を有することが好ましい。
【0048】
本明細書における使用に適するアルデヒドは、36個までの炭素原子、好ましくは30個までの炭素原子、より好ましくは24個までの炭素原子、好ましくは20個までの炭素原子、例えば、18個までの炭素原子又は16個までの炭素原子を有する場合がある。
【0049】
本明細書における使用に好ましい一部のアルデヒドは、3~20個の炭素原子、例えば、3~16個の炭素原子を有する。
【0050】
本明細書における使用に好ましい一部のアルデヒドは、3~12個の炭素原子、例えば、3~11個の炭素原子を有する。
【0051】
本明細書における使用に特に好ましい一部のアルデヒドは、3~9個の炭素原子、より好ましくは3~8個の炭素原子を有する。
【0052】
本明細書における使用に好ましい他の一部のアルデヒドは、8~16個の炭素原子、例えば、10~14個の炭素原子を有する。
【0053】
一部の好ましい実施形態では、アルデヒドは、アルデヒド官能基を1つだけ含む。
【0054】
アルデヒドは、α位に置換基を有する、及び/又はヒドロキシ置換基を有することが好ましい。アルデヒドは、1又は2以上のさらなる置換基を有してもよい。
【0055】
適切なさらなる置換基は、さらなるヒドロキシ置換基、さらなるアルデヒド基、ケト基、カルボキシ基、アシル基、ハロ基、アルコキシ基、アルキル基、ニトロ基、アミノ基、スルホキシ基、メルカプト基、アミド、エステル、ニトリル基、又はイソニトリル基から選択されてもよい。
【0056】
好ましいハロ置換基は、クロロ、フルオロ、及びブロモである。
【0057】
好ましいアルコキシ置換基は、メトキシ、エトキシ、その異性体を含むプロポキシ及びブトキシである。
【0058】
好ましいアルキル置換基は、その異性体を含めて、C-Cアルキル、好ましくはC-Cアルキルである。
【0059】
一部の実施形態では、アルデヒドは、さらなるアルデヒド官能基を含んでもよい。そのようなさらなるアルデヒド基は、α置換されていてもよいのが適切である。
【0060】
好ましい実施形態では、アルデヒドは、炭化水素鎖を含む。炭化水素鎖は、炭素主鎖を有する鎖であるのが適切である。しかし、炭素主鎖が1又は2以上のヘテロ原子によって中断されている化合物も、本発明の範囲内にある。例えば、炭素主鎖は、1又は2以上の酸素、硫黄、又は窒素分子によって中断されていてもよく、したがって、アルデヒドは、エーテル、チオエーテル、アミン、又はジスルフィド部分を含む場合もある。
【0061】
アルデヒドは、天然では、ほとんど脂肪族である、又はほとんど芳香族である場合がある。アルデヒドは、脂肪族であることが好ましい。しかし、アルデヒドは、1又は2以上の二重結合及び/又は1又は2以上の環式基を含んでもよい。アルデヒドは、直鎖状又は分岐状である場合がある。
【0062】
アルデヒドがヒドロキシ置換されている実施形態には、いかなる適切なヒドロキシ置換アルデヒドも含まれうる。
【0063】
アルデヒドは、1又は2以上のヒドロキシ置換基を含む場合もある。
【0064】
アルデヒドは、1、2、又は3つのヒドロキシ置換基、好ましくは1又は2つの置換基を含むのが適切である。
【0065】
一部の好ましい実施形態では、アルデヒドは、糖でない。
【0066】
アルデヒドは、1つのヒドロキシ置換基を含むことが好ましい。
【0067】
アルデヒドは、2、3、又は4位にヒドロキシル置換基を有するのが適切である。
【0068】
一部の実施形態では、アルデヒドは、2及び3位又は2及び4位にヒドロキシル置換基を有する場合がある。
【0069】
アルデヒドは、2位及び/又は3位にヒドロキシ置換基を有する場合があるのが適切である。
【0070】
アルデヒドは、2位又は3位にヒドロキシ置換基を有する場合があるのが適切である。
【0071】
特に好ましい実施形態では、アルデヒドは、2位にヒドロキシ置換基を有する。すなわち、アルデヒドは、α-ヒドロキシアルデヒド/2-ヒドロキシアルデヒドであるのが適切である。
【0072】
アルファ置換アルデヒドは、式(I)の化合物であるのが適切である。
【0073】
【化8】

(I)
【0074】
[式中、Xは、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アミノ、ニトロ、メルカプト、ハロ、ケト、スルホキシ、アルキル、メルカプト、アミド、ニトリル、イソニトリル、エステル、及び他の含カルボニル基から選択され、Yは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アミノ、ニトロ、メルカプト、ハロ、ケト、スルホキシ、アルキル、メルカプト、アミド、ニトリル、イソニトリル、エステル、及び他の含カルボニル基から選択され、Rは、水素、又は1~36個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビル基である。]
【0075】
好ましい実施形態では、Yは、水素及びハロゲンから選択される。Yがハロゲンであるとき、Xは、ハロゲンであるのが適切であり、例えば、X及びYが両方ともフッ素である場合がある。好ましい実施形態では、Yは、水素である。
【0076】
好ましくは、アルファ置換アルデヒドは、式(II)の化合物である。
【0077】
【化9】

(II)
【0078】
[式中、Xは、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アミノ、ニトロ、メルカプト、ハロ、ケト、スルホキシ、アルキル、メルカプト、アミド、ニトリル、イソニトリル、エステル、及び他の含カルボニル基から選択され、Rは、水素、CHO、又は1~36個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビル基である。]
【0079】
Rは、水素、CHO、又は1~30個の炭素原子、好ましくは1~20個の炭素原子、より好ましくは1~10個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル、アルケニル、若しくはアリール基である場合がある。
【0080】
Rは、水素、又は1~30個の炭素原子、好ましくは1~20個の炭素原子、より好ましくは1~10個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル、アルケニル、若しくはアリール基である場合があるのが適切である。
【0081】
一部の実施形態では、Rは、CHOであり、アルデヒドは、マロンジアルデヒド誘導体である。
【0082】
Rは、水素、又は1~30個、好ましくは1~20個、適切な例では1~10個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル若しくはアルケニル基であることが好ましい。
【0083】
一部の実施形態では、Rは、1~7個、好ましくは1~6個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル若しくはアルケニル基である。
【0084】
一部の実施形態では、Rは、8~14個、好ましくは8~12個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル若しくはアルケニル基である。
【0085】
Rは、ケト、ヒドロキシル、ハロ、カルボキシ、アシル、ニトロ、アミノ、メルカプト、アルコキシ、スルホキシ、エステル、ニトリル、イソニトリル、又はアミドから選択される1又は2以上の置換基で置換されている場合がある。炭素主鎖が、1又は2以上のヘテロ原子、例えば、1又は2以上の酸素、窒素、又は硫黄原子によって中断されている場合もある。
【0086】
一部の好ましい実施形態では、Rは、1~8個、好ましくは1~6個の炭素原子を有する非置換アルキル基である。
【0087】
一部の好ましい実施形態では、Rは、4~16個、好ましくは8~12個の炭素原子を有する非置換アルキル基である。
【0088】
Rは、ヒドロキシメチレン、メチル、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、及びドデシルから選択されてもよい。これらの基は、直鎖状又は分岐状である場合がある。これらは、直鎖状であることが好ましい。
【0089】
Rは、水素、ヒドロキシメチレン、メチル、n-ブチル、及びn-ヘキシルから選択されるのが適切である。
【0090】
Rは、メチル、n-ブチル、n-ヘキシル、n-オクチル、n-デシル、及びn-ドデシルから選択されてもよい。
【0091】
Rは、メチル、n-ブチル、及びn-ヘキシルから選択されることが好ましい。
【0092】
Rは、n-ブチル及びn-ヘキシルから選択されることが最も好ましい。
【0093】
Xは、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アミノ、ニトロ、メルカプト、ハロ、ケト、スルホキシ、アルキル、メルカプト、アミド、ニトリル、イソニトリル、エステル、及び他の含カルボニル基から選択される。
【0094】
一部の好ましい実施形態では、Xは、式OZの基であり、Zは、H、R、RCOR、RCONHR、RNHCOR、ROCOR、又はRCOORであり、R及びRはそれぞれ、1~20個の炭素原子、好ましくは1~8個の炭素原子、好ましくは1~6個の炭素原子、最も好ましくは1~4個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビル基であり、Rは、結合、又は1~20個の炭素原子、好ましくは1~8個の炭素原子、好ましくは1~6個の炭素原子、最も好ましくは1~4個の炭素原子を有するアルキレン基である。
【0095】
及びRは、置換されていてもよいアルキル基である。好ましい置換基は、ヒドロキシル基、特に、末端ヒドロキシル基である。
【0096】
及びRは、アルキル基、好ましくはC-Cアルキル基であるのが適切である。
【0097】
一部の特に好ましい実施形態では、Zは、H又はRであり、Rは、C-Cアルキル基、又は式HO(CHの基であり、nは、1~6、好ましくは1~4、好ましくは2又は3である。
【0098】
一部の好ましい実施形態では、Xは、ハロ基である。Xは、F、Br、又はCl、好ましくはBrであるのが適切である。
【0099】
一部の特に好ましい実施形態では、Xは、OH、O(CHA、Cl、Br、又はFから選択され、nは、1~6、好ましくは1~4であり、Aは、H又はOHである。
【0100】
一部の好ましい実施形態では、Xは、HOCHCHであり、Rは、水素である。
【0101】
一部の好ましい実施形態では、Xは、Brであり、Rは、CHOである。
【0102】
最も一部の好ましい実施形態では、Xは、OHであり、アルデヒドは、2-ヒドロキシアルデヒドである。
【0103】
一部の好ましい実施形態では、Xは、OHであり、Rは、C-Cアルキル又はヒドロキシアルキル基である。
【0104】
式(II)の化合物は、2位において置換されているアルデヒドである。この化合物は、1又は2以上のさらなる置換基を有してもよい。
【0105】
適切なさらなる置換基は、ヒドロキシル置換基、さらなるアルデヒド基、ケト基、カルボキシ基、アシル基、ハロ基、アルコキシ基、アルキル基、ニトロ基、アミノ基、スルホキシ基、メルカプト基、アミド、エステル、ニトリル基、又はイソニトリル基から選択されてもよい。
【0106】
好ましいハロ置換基は、クロロ、フルオロ、及びブロモである。
【0107】
好ましいアルコキシ置換基は、メトキシ、エトキシ、その異性体を含むプロポキシ及びブトキシである。
【0108】
好ましいアルキル置換基は、その異性体を含めて、C-Cアルキル、好ましくはC-Cアルキルである。
【0109】
一部の実施形態では、アルデヒドは、さらなるアルデヒド官能基を含んでもよい。そのようなさらなるアルデヒド基は、α置換されている場合がある。
【0110】
好ましい実施形態では、アルデヒドは、炭化水素鎖を含む。炭化水素鎖は、炭素主鎖を有する鎖であるのが適切である。しかし、炭素主鎖が1又は2以上のヘテロ原子によって中断されている化合物も、本発明の範囲内にある。例えば、炭素主鎖は、1又は2以上の酸素、硫黄、又は窒素分子によって中断されていてもよく、したがって、アルデヒドは、エーテル、チオエーテル、アミン、又はジスルフィド部分を含む場合もある。
【0111】
アルデヒドは、天然では、ほとんど脂肪族である、又はほとんど芳香族である場合がある。アルデヒドは、脂肪族であることが好ましい。しかし、アルデヒドは、1又は2以上の二重結合及び/又は1又は2以上の環式基を含んでもよい。アルデヒドは、直鎖状又は分岐状である場合がある。
【0112】
本明細書における使用に適するアルデヒドには、2-ヒドロキシデカナール、2-ヒドロキシドデカナール、2-ヒドロキシテトラデカナール、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、4-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒド、2-クロロオクタナール、2-フルオロオクタナール、2-ブロモオクタナール、6-ヒドロキシヘキサナール、3-ヒドロキシプロパナール、及び4-ヒドロキシ-ブタ-2-エナールが含まれる。
【0113】
本明細書における使用に適するアルファ置換アルデヒドには、ヒドロキシデカナール、2-ヒドロキシドデカナール、2-ヒドロキシテトラデカナール、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒド、2-クロロオクタナール、2-フルオロオクタナール、及び2-ブロモオクタナールが含まれる。
【0114】
本明細書における使用に適するアルファ置換アルデヒドには、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒド、2-クロロオクタナール、2-フルオロオクタナール、及び2-ブロモオクタナールが含まれる。
【0115】
本明細書における使用に適するヒドロキシ置換アルデヒドには、ヒドロキシデカナール、2-ヒドロキシドデカナール、2-ヒドロキシテトラデカナール、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、6-ヒドロキシヘキサナール、3-ヒドロキシプロパナール、4-ヒドロキシ-ブタ-2-エナール、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、及び4-ヒドロキシブタナールが含まれる。
【0116】
本明細書における使用に好ましいヒドロキシ置換アルデヒドには、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、6-ヒドロキシヘキサナール、3-ヒドロキシプロパナール、4-ヒドロキシ-ブタ-2-エナール、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、及び4-ヒドロキシブタナールが含まれる。
【0117】
本明細書における使用に好ましいアルファ-ヒドロキシ置換アルデヒドには、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、及び2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒドが含まれる。
【0118】
本明細書における使用により好ましいアルデヒドには、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、及びグリセルアルデヒドが含まれる。
【0119】
本明細書における使用に最も好ましいヒドロキシ置換アルデヒドは、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、及び2-ヒドロキシプロパナールである。
【0120】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、2又は3以上のアルデヒドの混合物を含む。
【0121】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、2-ヒドロキシオクタナール及び1又は2以上のさらなるアルデヒドを含む。
【0122】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、グリセルアルデヒド及び1又は2以上のさらなるアルデヒドを含む。
【0123】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、2-ヒドロキシオクタナール及びグリセルアルデヒドを含む。この組成物は、任意選択で、1又は2以上のさらなるアルデヒドを含んでもよい。
【0124】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、10個未満の炭素原子を有する第1のアルデヒドと、10又は11以上の炭素原子を有する第2のアルデヒドとを含む。この組成物は、任意選択で、1又は2以上のさらなるアルデヒドを含んでもよい。例えば、成分(b)は、3~9個の炭素原子、好ましくは3~8個の炭素原子を有する第1のアルファ置換アルデヒドと、10~18個の炭素原子、好ましくは10~16個の炭素原子、より好ましくは10~14個の炭素原子を有する第2のアルデヒドとを含んでもよい。成分(b)は、任意選択で、1又は2以上のさらなるアルデヒドを含んでもよい。
【0125】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、2-ヒドロキシデカナール、2-ヒドロキシドデカナール、及び2-ヒドロキシテトラデカナールから選択される1又は2以上のアルデヒドと、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、4-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒド、2-クロロオクタナール、2-フルオロオクタナール、2-ブロモオクタナール、6-ヒドロキシヘキサナール、3-ヒドロキシプロパナール、及び4-ヒドロキシ-ブタ-2-エンナールから選択される1又は2以上のさらなるアルデヒドとを含む。
【0126】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、2-ヒドロキシデカナール、2-ヒドロキシドデカナール、及び2-ヒドロキシテトラデカナールから選択される1又は2以上のアルデヒドと、2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、及びグリセルアルデヒドから選択される1又は2以上のさらなるアルデヒドとを含んでもよい。
【0127】
構成成分(b)は、スクシンイミジルエステルを含んでもよい。
【0128】
適切なスクシンイミジルエステルには、仏国特許第2937543号明細書に記載されている化合物が含まれる。
【0129】
好ましいスクシンイミジルエステルには、モノカルボン酸のエステル及びジカルボン酸のエステルが含まれる。
【0130】
適切なジカルボン酸スクシンイミジルエステルとしては、式(III)の化合物が挙げられる。
【0131】
【化10】
【0132】
[式中、R及びRはそれぞれ、独立に、水素又はスルホネート部分であり、R及びRはそれぞれ、独立に、結合、又は置換されていてもよいアルキレン、アルケニレン、若しくはアリーレン基であり、Xは、結合、(CH、O、S、又はS-Sから選択される。]
【0133】
は、水素又はスルホネート部分である。スルホネート部分とは、式SOXの基を指すものとし、Xは、水素、アルカリ金属、又はアンモニウムイオンである。Rは、水素であることが好ましい。
【0134】
は、水素又はスルホネート部分である。スルホネート部分とは、式SOXの基を指すものとし、Xは、水素、アルカリ金属、又はアンモニウムイオンである。Rは、水素であることが好ましい。
【0135】
は、結合、又は置換されていてもよいアルキレン、アルケニレン、若しくはアリーレン基である。Rは、ケト、ヒドロキシル、ハロ、カルボキシ、アシル、ニトロ、アミノ、メルカプト、アルコキシ、スルホキシ、エステル、ニトリル、イソニトリル、又はアミドから選択される1又は2以上の置換基で置換されている場合がある。
【0136】
は、置換されていてもよいアルキレン基であることが好ましい。Rは、非置換アルキレン基であることがより好ましい。
【0137】
は、直鎖状又は分岐状である場合がある。Rは、1~12個、より好ましくは1~18個、適切な例では1~6個、好ましくは1~4個、例えば1又は2個の炭素原子を有することが好ましい。
【0138】
は、結合、又は置換されていてもよいアルキレン、アルケニレン、若しくはアリーレン基である。Rは、ケト、ヒドロキシル、ハロ、カルボキシ、アシル、ニトロ、アミノ、メルカプト、アルコキシ、スルホキシ、エステル、ニトリル、イソニトリル、又はアミドから選択される1又は2以上の置換基で置換されている場合がある。
【0139】
は、置換されていてもよいアルキレン基であることが好ましい。Rは、非置換アルキレン基であることがより好ましい。
【0140】
は、直鎖状又は分岐状である場合がある。Rは、1~12個、より好ましくは1~18個、適切な例では1~6個、好ましくは1~4個、例えば1又は2個の炭素原子を有することが好ましい。
【0141】
Xは、結合、(CH、O、S、又はS-Sから選択される。nは、好ましくは1~10、例えば1~4である。
【0142】
Xは、S及びS-Sから選択されることが好ましい。
【0143】
本明細書における使用に好ましいいくつかのジエステルとして、次の化合物が挙げられる。
【0144】
【化11】
【0145】
本明細書における使用に好ましいスクシンイミジルエステルは、モノカルボン酸のエステルである。
【0146】
本明細書における使用に特に好ましいスクシンイミジルエステルとしては、式(IV)の化合物が挙げられる。
【0147】
【化12】

(IV)
【0148】
[式中、Rは、少なくとも5個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビル基であり、Rは、水素又は可溶化剤である。]
【0149】
は、水素又は可溶化基である。
【0150】
可溶化基は、式(I)の化合物の水への溶解性を向上させるいかなる部分から選択されてもよい。適切な可溶化基には、ヒドロキシ、アルコキシ、ポリアルコキシ、アルキルカルボキシ、スルホ、及びホスホノ基が含まれる。
【0151】
は、水素及びスルホネート部分から選択されることが好ましい。
【0152】
一部の実施形態では、Rは、スルホネート部分である。スルホネート部分とは、式SOXの基を指すものとし、Xは、水素、アルカリ金属、又はアンモニウムイオンである。
【0153】
は、水素であることが好ましい。
【0154】
Rは、36個までの炭素原子、適切な例では30個までの炭素原子、好ましくは24個までの炭素原子、より好ましくは20個までの炭素原子、好ましくは18個までの炭素原子、より好ましくは14個までの炭素原子、最も好ましくは12個までの炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビル基であることが好ましい。
【0155】
Rは、5~36個の炭素原子、適切な例では5~30個までの炭素原子、好ましくは5~20個の炭素原子、より好ましくは5~12個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アリール、アルカリール、又はアラルキル基である場合がある。
【0156】
一部の実施形態では、Rは、6~24個、好ましくは6~16個、より好ましくは6~10個の炭素原子を有するアリール基である。
【0157】
一部の実施形態では、Rは、置換されていてもよいフェニル基である。Rは、フェニルである場合もある。
【0158】
一部の実施形態では、Rは、5~24個、好ましくは5~16個、適切な例では6~10個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル又はアルケニル基である。
【0159】
Rは、ケト、ヒドロキシル、ハロ、アリール、カルボキシ、アシル、ニトロ、アミノ、メルカプト、アルコキシ、スルホキシ、エステル、ニトリル、イソニトリル、又はアミドから選択される1又は2以上の置換基で置換されている場合がある。炭素主鎖が、1又は2以上のヘテロ原子、例えば、1又は2以上の酸素、窒素、又は硫黄原子によって中断されている場合もある。
【0160】
一部の好ましい実施形態では、Rは、5~11個、好ましくは6~10個、より好ましくは7~9個の炭素原子を有する非置換アルキル基である。
【0161】
Rは、n-ヘプチル及びn-ノニルから選択されるのが適切である。
【0162】
Rは、n-ヘプチルであることが好ましい。
【0163】
構成成分(b)は、2又は3以上のスクシンイミジルエステルを含んでもよい。
【0164】
構成成分(b)は、キレート剤をさらに含んでもよい。
【0165】
いかなる適切なキレート剤を使用してもよい。この種の化合物は、当業者に公知である。
【0166】
本明細書における使用に好ましいキレート剤は、ポリカルボン酸由来のキレート剤である。
【0167】
本発明において使用する組成物は、キレート剤を含む。一部の好ましい実施形態では、キレート剤は、グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミド二コハク酸(IDS)、L-アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、クエン酸、及びこれらの混合物から選択される。
【0168】
本発明において使用するキレート剤は、ポリカルボン酸の誘導体である。これは、キレート剤が、2又は3以上のカルボン酸部分又はその塩を含むことを意味する。本明細書における使用に適するキレート剤は、3、4、又は5つのカルボン酸部分を含んでもよい。
【0169】
グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)は、図1に示す構造を有する。
【0170】
【化13】
【0171】
本発明の組成物には、図1に示す構造、及び/又はいくつかの酸性プロトンが置き換えられている、すなわち、1、2、3、若しくは4つの酸基が中和されている、若しくは部分的に中和されている同じ構造を有するGLDAが存在する場合がある。GLDAは、遊離酸又はその塩若しくは錯体として存在する場合がある。
【0172】
GLDAは、鏡像異性体又はその混合物として存在する場合もある。少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95wt%、例えば約98wt%が[S]-GLDAとして存在することが好ましい。一部の好ましい実施形態では、GLDAは、本質的にS鏡像異性体からなる。
【0173】
GLDAは、38wt%の四ナトリウム塩を含む溶液として市販品が入手可能であり、Dissolvine GL-38の商標で販売されている。
【0174】
ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)は、図2に示す構造を有する。
【0175】
【化14】
【0176】
成分(b)がDTPAを含むとき、DTPAは、図2に示す構造を有する形態、又はいくつかの水素原子が置き換えられている同じ構造を有する形態で提供される場合がある。すなわち、成分(b)は、1、2、3、4、又は5つの酸基が中和されている、又は部分的に中和されている塩を含んでもよい。
【0177】
DTPAの塩が含まれるとき、その塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、又は適切なアミンの塩である場合がある。
【0178】
一価の対イオンが使用されるとき、塩は、単塩、二塩、三塩、四塩、又は五塩である場合がある。二価カチオンについては、単塩又は二塩が存在する場合がある。混合塩が存在する場合もあり、例えば、二ナトリウムマグネシウム塩やナトリウムマグネシウム塩が存在する場合がある。DTPA残基に対する対イオンは、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、及び第四級アンモニウムイオンの1又は2以上から選択されることが好ましい。
【0179】
DTPAは、存在するとき、五ナトリウム塩として含まれていることが好ましい。
【0180】
イミド二コハク酸(IDS)は、図3に示す構造を有する。
【0181】
【化15】
【0182】
本発明の組成物には、図3に示す構造、及び/又はいくつかの酸性プロトンが置き換えられている、すなわち、1、2、3、若しくは4つの酸基が中和されている、若しくは部分的に中和されている同じ構造を有するIDSが存在する場合がある。IDSは、遊離酸又はその塩若しくは錯体として存在する場合がある。
【0183】
IDS又はその塩は、鏡像異性体又はその混合物として存在する場合もある。ラセミ混合物として存在することが好ましい。
【0184】
IDSは、34wt%の四ナトリウム塩を含む溶液として市販品が入手可能であり、Baypure CX100の商標で販売されている。
【0185】
ASDAは、IDSの構造異性体であり、図4に示す構造を有する。
【0186】
【化16】
【0187】
本発明の組成物には、図4に示す構造、及び/又はいくつかの酸性プロトンが置き換えられている、すなわち、1、2、3、若しくは4つの酸基が中和されている、若しくは部分的に中和されている同じ構造を有するASDAが存在する場合がある。ASDAは、遊離酸又はその塩若しくは錯体として存在する場合がある。
【0188】
EDTAは、図5に示す構造を有する。
【0189】
【化17】
【0190】
成分(b)がEDTAを含むとき、EDTAは、図5に示す構造を有する形態、又はいくつかの水素原子が置き換えられている同じ構造を有する形態で提供される場合がある。すなわち、成分(b)は、1、2、3、又は4つの酸基が中和されている、又は部分的に中和されている塩を含んでもよい。
【0191】
EDTAの塩が含まれるとき、その塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、又は適切なアミンの塩である場合がある。
【0192】
一価の対イオンが使用されるとき、塩は、単塩、二塩、三塩、又は四塩である場合がある。二価カチオンについては、単塩又は二塩が存在する場合がある。混合塩が存在する場合もあり、例えば、二ナトリウムマグネシウム塩やナトリウムマグネシウム塩が存在する場合がある。EDTA残基に対する対イオンは、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、及び第四級アンモニウムイオンの1又は2以上から選択されることが好ましい。
【0193】
EDTAは、存在するとき、四ナトリウム塩として存在することが好ましい。
【0194】
エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)は、図6に示す構造を有する。
【0195】
【化18】
【0196】
EDDSは、2つの立体中心(stereogenic centre)を含み、3種の立体異性体が考えられる。特に好ましい立体配置は、容易に生分解しうる[S,S]-エチレンジアミン二コハク酸である。
【0197】
本発明の組成物には、図6に示す構造、及び/又はいくつかの水素原子が置き換えられている同じ構造を有する「EDDS」が存在する場合がある。すなわち、EDDSは、1、2、3、又は4つの酸基が中和されている、又は部分的に中和されているコハク酸塩を含む場合もある。EDDSは、遊離酸又はその塩若しくは錯体として存在する場合がある。
【0198】
市販品として入手可能な一材料は、エチレンジアミン二コハク酸三ナトリウムである。市販用製品(Natrlquest E30(RTM))は、(遊離酸として表示される)30重量%の[S,S]EDDS、又は(対イオンを含む)37wt%の三ナトリウム塩を含む水溶液として供給されている。
【0199】
市販品として入手可能な別の形態のEDDSは、Natrlquest E80の商標で販売されているテトラ酸である。これは、酸としての80wt%の固体[S,S]EDDSと結晶水とを含有する粉末として提供されている。
【0200】
(HEEDTA又はHEDTAとして知られる)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸は、図7に示す構造を有する。
【0201】
【化19】
【0202】
本発明の組成物には、図7に示す構造、及び/又はいくつかの酸性プロトンが置き換えられている、すなわち、1、2、若しくは3つの酸基が中和されている、若しくは部分的に中和されている同じ構造を有するHEDTAが存在する場合がある。HEDTAは、遊離酸又はその塩若しくは錯体として存在する場合がある。
【0203】
HEDTAは、三ナトリウム塩として、Akzo Nobel社から、Dissolvine H40の商標で市販品が入手可能である。
【0204】
クエン酸は、遊離酸として、又はアルカリ金属若しくはアンモニウム塩として含まれる場合がある。
【0205】
一部の好ましい実施形態では、キレート剤は、DTPA、GLDA、IDS、及びこれらの混合物から選択される。
【0206】
一部の特に好ましい一部の実施形態では、キレート剤は、DTPA、GLDA、及びこれらの混合物から選択される。
【0207】
成分(b)は、キレート剤の混合物、適切な例では、ポリカルボン酸由来のキレート剤の混合物を含んでもよい。
【0208】
成分(b)は、カルボン酸のアミン塩を含んでもよい。
【0209】
適切なカルボン酸には、モノカルボン酸、ジカルボン酸、及びポリカルボン酸が含まれる。
【0210】
モノカルボン酸が好ましい。
【0211】
好ましい実施形態では、カルボン酸は、炭化水素鎖を含む。炭化水素鎖は、炭素主鎖を有する鎖であるのが適切である。しかし、炭素主鎖が1又は2以上のヘテロ原子によって中断されている化合物も、本発明の範囲内にある。例えば、炭素主鎖は、1又は2以上の酸素、硫黄、又は窒素分子によって中断されていてもよく、したがって、カルボン酸は、エーテル、チオエーテル、アミン、又はジスルフィド部分を含む場合もある。
【0212】
カルボン酸は、天然では、ほとんど脂肪族である、又はほとんど芳香族である場合がある。カルボン酸は、脂肪族であることが好ましい。しかし、カルボン酸は、1又は2以上の二重結合及び/又は1又は2以上の環式基を含んでもよい。カルボン酸は、直鎖状又は分岐状である場合がある。
【0213】
一部の特に好ましい実施形態では、塩は、式RCOOH[式中、Rは、置換されていてもよいヒドロカルビル基、適切な例では、置換されていてもよいアルキル、アルケニル、又はアリール基である]のカルボン酸の塩である。
【0214】
一部の実施形態では、Rは、40個までの炭素原子、好ましくは30個までの炭素原子、より好ましくは24個までの炭素原子、適切な例では18個までの炭素原子、例えば12個までの炭素原子を有する場合がある。
【0215】
好ましい実施形態では、組成物は、アミンと4~10個の炭素原子を有するカルボン酸の塩を含む。
【0216】
好ましい一部のカルボン酸は、5~9個の炭素原子、例えば、6~8個の炭素原子を有する。
【0217】
Rは、3~9個の炭素原子、好ましくは4~8個の炭素原子、より好ましくは5~7個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル、アルケニル、若しくはアリール基である場合がある。
【0218】
Rは、3~9個、好ましくは4~8個、適切な例では5~7個の炭素原子を有する置換されていてもよいアルキル若しくはアルケニル基であることが好ましい。
【0219】
Rは、ケト、ヒドロキシル、ハロ、カルボキシ、アシル、ニトロ、アミノ、メルカプト、アルコキシ、スルホキシ、エステル、ニトリル、イソニトリル、又はアミドから選択される1又は2以上の置換基で置換されている場合がある。炭素主鎖が、1又は2以上のヘテロ原子、例えば、1又は2以上の酸素、窒素、又は硫黄原子によって中断されている場合もある。
【0220】
Rは、直鎖アルキル基であることが好ましい。
【0221】
一部の好ましい実施形態では、Rは、3~9個、好ましくは4~8個、より好ましくは5~7個の炭素原子を有する非置換アルキル基である。
【0222】
Rは、異性体及びその混合物を含めて、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、セチル、ノニルから選択されるのが適切である。
【0223】
Rは、n-ペンチル及びn-ヘプチルから選択されることが好ましい。
【0224】
Rは、n-ヘプチルであることが最も好ましい。
【0225】
構成成分(b)は、カルボン酸とアミンの塩を含んでもよい。
【0226】
いかなる適切なアミンが塩の形成に使用されてもよい。適切なアミンには、第一級、第二級、及び第三級アミン、並びにアンモニアが含まれる。
【0227】
一部の好ましい実施形態では、アミンは、式RN[式中、R、R、及びRはそれぞれ、水素、アルキル基、又はヒドロキシアルキル基である]のアルキルアミノ及び/又はヒドロキシアルキルアミノ化合物である。R、R、及びRはそれぞれ、同じでも異なってもよい。R、R、及びRはそれぞれ、水素、及び1~6個の炭素原子、例えば1~4個の炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキル基から独立に選択されるのが適切である。R、R、及びRはそれぞれ、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシル、及びこれらの異性体から独立に選択されてもよい。アミンは、アルキルアミン、ヒドロキシアルキルアミン、ジアルキルアミン、ヒドロキシアルキルアルキルアミン、ジヒドロキシアルキルアミン、トリアルキルアミン、ジアルキルヒドロキシアルキルアミン、ジヒドロキシアルキルアミン、又はトリヒドロキシアルキルアミンである場合がある。この種の異なる化合物が数多く存在しており、それらは、当業者に公知である。一部の実施形態では、アミンは、環状アミンである。
【0228】
一部の実施形態では、アミンは、第一級アミンである。適切な第一級アミンには、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、2-アミノブタノール、エタノールアミン、シクロヘキシルアミン、アミノプロパンジオール、イソプロパノールアミン、混合イソプロパノールアミン類、トロメタミン、及びベンジルアミンが含まれる。
【0229】
アミンは、第二級アミン又は第三級アミンであることが好ましい。
【0230】
本明細書における使用に適する第二級アミン化合物には、ジメチルアミン、N,N-メチルエチルアミン、N,N-メチルプロピルアミン、N,N-メチルブチルアミン、ジエチルアミン、N,N-エチルプロピルアミン、N,N-エチルブチルアミン、ジプロピルアミン、N,N-プロピルブチルアミン、ジブチルアミン、N,N-ブチルメチルアミン、N,N-ブチルエチルアミン、N,N-ブチルプロピルアミン、N,N-メチルメタノールアミン、N,N-メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N,N-メチルプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、N,N-メチルブタノールアミン、ジブタノールアミン、N,N-エチルメタノールアミン、N,N-エチルエタノールアミン、N,N-エチルプロパノールアミン、N,N-エチルブタノールアミン、N,N-プロピルメタノールアミン、N,N-プロピルエタノールアミン、N,N-プロピルプロパノールアミン、N,N-プロピルブタノールアミン、N,N-ブチルメタノールアミン、N,N-ブチルエタノールアミン、N,N-ブチルプロパノールアミン、N,N-ブチルブタノールアミン、2-(2-アミノエトキシ)エタノール、アミノエチルプロパンジオール、アミノメチルプロパンジオール、アミノエチルプロパノール、ジイソプロピルアミン、ジイソプロパノールアミン、モルホリン、並びにこれらの混合物及び異性体が含まれる。
【0231】
本明細書における使用に好ましい一部の第三級アミン化合物には、トリメチルアミン、N,N-ジメチルエチルアミン、N,N-ジメチルプロピルアミン、N,N-ジメチルブチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジエチルメチルアミン、N,N-ジエチルプロピルアミン、N,N-ジエチルブチルアミン、トリプロピルアミン、N,N-ジプロピルメチルアミン、N,N-ジプロピルエチルアミン、N,N-ジプロピルブチルアミン、トリブチルアミン、N,N-ジブチルメチルアミン、N,N-ジブチルエチルアミン、N,N-ジブチルプロピルアミン、N,N-ジメチルメタノールアミン、メチルジメタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、N,N-ジメチルプロパノールアミン、メチルジプロパノールアミン、N,N-ジメチルブタノールアミン、メチルジブタノールアミン、N,N-ジエチルメタノールアミン、エチルジメタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、N,N-ジエチルプロパノールアミン、エチルジプロパノールアミン、N,N-ジエチルブタノールアミン、エチルジブタノールアミン、N,N-ジプロピルメタノールアミン、プロピルジメタノールアミン、N,N-ジプロピルエタノールアミン、プロピルジエタノールアミン、N,N-ジプロピルプロパノールアミン、プロピルジプロパノールアミン、N,N-ジプロピルブタノールアミン、プロピルジブタノールアミン、N,N-ジブチルメタノールアミン、ブチルジメタノールアミン、N,N-ジブチルエタノールアミン、ブチルジエタノールアミン、N,N-ジブチルプロパノールアミン、ブチルジプロパノールアミン、N,N-ジブチルブタノールアミン、ブチルジブタノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリブタノールアミン、ジエチルヘキシルアミン、ジメチルトリルアミン、ビス-ヒドロキシエチルトロメタミン、ジエチルエタノールアミン、ジメチルアミノメチルプロパノール、ジメチルイソプロパノールアミン、ジメチルMEA、ヒドロキシエチルメチルトリルアミン、トリイソプロパノールアミン、ビス-トリス(2-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-(ヒドロキシメチル)プロパン-1,3-ジオール])、並びにこれらの混合物及び異性体が含まれる。
【0232】
一部の実施形態では、アミンは、2、3、又は4以上の窒素原子を有する、ジアミン、トリアミン、又はポリアミンである場合もある。しかし、好ましいアミンは、モノアミン又はジアミン、特にモノアミンである。アミンがジアミンであるとき、塩は、アミン1つあたり1モルの酸だけが存在する単塩、又はアミン1つあたり2モルの酸が存在する二塩である場合がある。
【0233】
適切なポリアミンには、ポリアルキレンポリアミンがある。
【0234】
好ましいジアミンは、置換されていてもよいアルキレンジアミン、例えば、エチレンジアミンである。したがって、アミンは、式RNCHCHNR[式中、R、R、R、及びRはそれぞれ、水素、又はアルキル基、又はヒドロキシアルキル基である]のエチレンジアミンである場合がある。R、R、R、及びRはそれぞれ、同じでも異なってもよい。R、R、R、及びRはそれぞれ、水素、及び1~6個の炭素原子、例えば1~4個の炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキル基から独立に選択されるのが適切である。R、R、R、及びRはそれぞれ、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチル、及びヒドロキシヘキシルから独立に選択されてもよい。
【0235】
本明細書における使用に特に好ましい一部の塩には、次の構造を有する化合物が含まれる。
【0236】
【化20】
【0237】
[式中、Rは、3~9個の炭素原子を有するアルキル又はアルケニル基、好ましくは、ペンチル又はヘプチルである。]
【0238】
特に好ましい実施形態では、構成成分(b)は、オクタン酸と、トリエタノールアミン及びジエタノールアミンから選択されるアミン、好ましくはトリエタノールアミンの塩を含む。
【0239】
構成成分(b)は、2又は3以上のカルボン酸のアミン塩の混合物を含んでいてもよく、適切な例では、2又は3以上の、4~10個の炭素原子を有するカルボン酸の塩の混合物を含んでもよい。
【0240】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、アルデヒド、好ましくは、アルファ置換アルデヒド及び/又はヒドロキシ置換アルデヒドを含む。
【0241】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、スクシンイミジルエステル、好ましくは式(IV)の化合物を含む。
【0242】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、キレート剤、好ましくは、ポリカルボン酸由来のキレート剤を含む。
【0243】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、カルボン酸が4~10個の炭素原子を有することが好ましいカルボン酸のアミン塩を含む。
【0244】
一部の実施形態では、成分(b)は、アルデヒド、好ましくは、アルファ置換アルデヒド及び/又はヒドロキシ置換アルデヒドと、キレート剤、好ましくは、ポリカルボン酸由来のキレート剤とを含む。
【0245】
一部の実施形態では、成分(b)は、スクシンイミジルエステル、好ましくは式(IV)の化合物と、キレート剤、好ましくは、ポリカルボン酸由来のキレート剤とを含む。
【0246】
一部の実施形態では、成分(b)は、アルデヒド、好ましくはアルファ置換アルデヒド及び/又はヒドロキシ置換アルデヒドと、カルボン酸のアミン塩を含み、カルボン酸が4~10個の炭素原子を有するカルボン酸であるのが好ましい。
【0247】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、スクシンイミジルエステル、好ましくは式(IV)の化合物と、カルボン酸のアミン塩を含み、カルボン酸が4~10個の炭素原子を有するカルボン酸であるのが好ましい。
【0248】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、
- スクシンイミジルエステル、好ましくは式(IV)の化合物と、
- キレート剤、好ましくは、ポリカルボン酸由来のキレート剤と、
- 好ましくは4~10個の炭素原子を有するカルボン酸のアミン塩と
を含む。
【0249】
一部の実施形態では、構成成分(b)は、
- アルデヒド、好ましくは、アルファ置換アルデヒド及び/又はヒドロキシ置換アルデヒドと、
- キレート剤、好ましくは、ポリカルボン酸由来のキレート剤と、
- 好ましくは4~10個の炭素原子を有するカルボン酸のアミン塩と
を含む。
【0250】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、
- 2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、4-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、及び2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒドから選択されるアルデヒドと、
- グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミド二コハク酸(IDS)、L-アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、クエン酸、及びこれらの混合物から選択されるキレート剤と
を含む。
【0251】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、
- 2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、4-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、及び2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒドから選択されるアルデヒドと
- 4~10個の炭素原子を有するカルボン酸とし、式RNの化合物[式中、R、R、及びRはそれぞれ独立に、水素、及び1~6個の炭素原子、例えば1~4個の炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキル基から選択される]であるアミンとのカルボン酸のアミン塩と
を含む。
【0252】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、
- 2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、4-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、及び2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒドから選択されるアルデヒドと、
- グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミド二コハク酸(IDS)、L-アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、クエン酸、及びこれらの混合物から選択されるキレート剤と、
- 4~10個の炭素原子を有するカルボン酸とし、式RNの化合物[式中、R、R、及びRはそれぞれ独立に、水素、及び1~6個の炭素原子、例えば1~4個の炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキル基から選択される]であるアミンとのカルボン酸のアミン塩と
を含む。
【0253】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、
- 2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、及び2-ヒドロキシプロパナールから選択されるアルデヒドと、
- グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、及びこれらの混合物から選択されるキレート剤と、
- オクタン酸又はヘキサン酸のジエタノールアミン又はトリエタノールアミン塩と
を含む。
【0254】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、2-ヒドロキシオクタナールとGLDAとを含む。
【0255】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、2-ヒドロキシオクタナールと、GLDAと、オクタン酸のトリエタノールアミン塩とを含む。
【0256】
一部の好ましい実施形態では、構成成分(b)は、2-ヒドロキシオクタナールと、GLDAと、オクタン酸のトリエタノールアミン塩とを含む。
【0257】
一部の実施形態では、本発明の第1の態様の濃縮組成物は、
(a)好ましくは、両性及び/又はアニオン界面活性剤化合物である少なくとも0.1wt%の界面活性剤化合物、と、
(b)
- 2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、2-ヒドロキシプロパナール、グリセルアルデヒド、2-ヒドロキシブタナール、3-ヒドロキシブタナール、4-ヒドロキシブタナール、ブロモマロンアルデヒド、及び2-(2-ヒドロキシエトキシ)アセトアルデヒドから選択されるアルデヒド、
- グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミド二コハク酸(IDS)、L-アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジアミン二コハク酸(EDDS)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、クエン酸、及びこれらの混合物から選択されるキレート剤、及び
- カルボン酸が4~10個の炭素原子を有し、アミンが式RNの化合物[式中、R、R、及びRはそれぞれ、水素、及び1~6個の炭素原子、例えば1~4個の炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキル基から独立に選択される]であるカルボン酸のアミン塩
から選択される少なくとも10wt%の1又は2以上の化合物と
を含む。
【0258】
一部の実施形態では、本発明の第1の態様の濃縮組成物は、
(a)ラウレス硫酸ナトリウム及びココアミドプロピルベタインから選択される少なくとも0.1wt%の界面活性剤化合物と、
(b)
- 2-ヒドロキシヘキサナール、2-ヒドロキシオクタナール、及び2-ヒドロキシプロパナールから選択されるアルデヒド、
- グルタミン酸N,N-二酢酸(GLDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、及びこれらの混合物から選択されるキレート剤、及び
- オクタン酸又はヘキサン酸のジエタノールアミン又はトリエタノールアミン塩
から選択される少なくとも10wt%の1又は2以上の構成成分と
を含む。
【0259】
本発明の濃縮された組成物は、(a)0.1wt%の界面活性剤化合物を含む。組成物は、少なくとも0.5wt%、好ましくは少なくとも0.8wt%、より好ましくは少なくとも1.0wt%の界面活性剤化合物を含むことが好ましい。一部の実施形態では、組成物は、1.5wt%より多い、又は2.0wt%より多い界面活性剤化合物を含む場合もある。
【0260】
本発明の濃縮組成物は、20wt%まで、好ましくは15wt%まで、適切な例では10wt%まで、好ましくは8wt%まで、例えば6wt%までの界面活性剤化合物(a)を含んでもよい。
【0261】
構成成分(a)は、界面活性剤化合物の混合物を含んでもよい。そのような実施形態において、上記量は、組成物中に存在するすべての界面活性剤化合物の総量を指す。
【0262】
本発明の濃縮組成物は、少なくとも10wt%の構成成分(b)を含む。
【0263】
濃縮組成物は、少なくとも12wt%、好ましくは少なくとも14wt%、少なくとも15wt%、適切な例では少なくとも17wt%、好ましくは少なくとも18wt%、例えば少なくとも20wt%の構成成分(b)を含むことが好ましい。
【0264】
本発明の濃縮組成物は、60wt%まで、適切な例では55wt%まで、好ましくは50wt%まで、より好ましくは45wt%まで、適切な例では40wt%まで、例えば35wt%までの構成成分(b)を含んでもよい。構成成分(b)は、化合物の混合物を含んでもよい。そのような実施形態において、上記量は、組成物中に存在するそうしたすべての化合物の総計を指す。
【0265】
一部の好ましい実施形態では、本発明の組成物は、0.5~10wt%の構成成分(a)と、15~35wt%の構成成分(b)とを含む。
【0266】
第1の態様の濃縮組成物は、本質的に、構成成分(a)と構成成分(b)と水とからなる場合もあり、又は1又は2以上のさらなる成分、例えば、1又は2以上の溶媒を含む場合もある。適切な溶媒には、水と混和性の溶媒がある。好ましい溶媒には、アルコール及びエステルが含まれる。
【0267】
構成成分(a)と構成成分(b)と水は、合わせて、濃縮組成物の少なくとも80wt%、好ましくは少なくとも85wt%、より好ましくは少なくとも90wt%、適切な例では少なくとも95wt%、例えば、少なくとも98wt%又は少なくとも99wt%を占めることが好ましい。
【0268】
構成成分(a)と構成成分(b)は、本発明の濃縮組成物の少なくとも10wt%を占める。これら成分が、少なくとも12wt%、好ましくは少なくとも15wt%、より好ましくは少なくとも20wt%を占めることが好ましい。
【0269】
構成成分(b)は、アルデヒドと、キレート剤と、カルボン酸のアミン塩とを含むことが好ましい。
【0270】
本発明の濃縮組成物は、少なくとも0.1wt%、好ましくは少なくとも0.5wt%、より好ましくは少なくとも1wt%、例えば、少なくとも2wt%又は少なくとも3wt%のアルデヒドを含むことが好ましい。
【0271】
組成物は、30wt%まで、好ましくは20wt%まで、適切な例では15wt%まで、例えば12wt%まで、又は10wt%までのアルデヒドを含んでもよい。
【0272】
本発明の濃縮組成物は、少なくとも0.1wt%、好ましくは少なくとも1wt%、より好ましくは少なくとも2wt%、例えば、少なくとも3wt%、少なくとも4wt%、又は少なくとも5wt%のキレート剤を含むことが好ましい。
【0273】
濃縮組成物は、50wt%まで、好ましくは40wt%まで、適切な例では30wt%まで、例えば25wt%までのキレート剤を含んでもよい。
【0274】
本発明の濃縮組成物は、少なくとも0.1wt%、好ましくは少なくとも0.5wt%、より好ましくは少なくとも1wt%、例えば、少なくとも2wt%、少なくとも3wt%、又は少なくとも4wt%のカルボン酸のアミン塩を含むことが好ましい。
【0275】
本発明の濃縮組成物は、40wt%まで、適切な例では30wt%まで、好ましくは20wt%まで、例えば、17wt%まで、又は15wt%までのカルボン酸のアミン塩を含んでもよい。
【0276】
一実施形態では、本発明の濃縮組成物は、0.1~30wt%のアルデヒドと、0.1~50wt%のキレート剤と、0.1~40wt%のカルボン酸のアミン塩とを含む。
【0277】
一実施形態では、本発明の濃縮組成物は、2~10wt%のアルデヒドと、5~25wt%のキレート剤と、3~15wt%のカルボン酸のアミン塩とを含む。
【0278】
2又は3以上のアルデヒド、キレート剤、又はアミン塩の混合物が存在するとき、上記量は、組成物中に存在するそうしたすべてのその種類の化合物の総計を指す。
【0279】
構成成分(b)中に存在するキレート剤:アルデヒドの重量比は、少なくとも0.5:1、好ましくは少なくとも1:1、より好ましくは少なくとも1.2:1であることが好ましい。
【0280】
構成成分(b)中に存在するキレート剤:アルデヒドの重量比は、最高で20:1、適切な例では最高で10:1、例えば5:1でありうる。
【0281】
構成成分(b)中に存在するキレート剤:アミン塩の重量比は、少なくとも0.5:1、好ましくは少なくとも1:1、適切な例では少なくとも1.2:1であることが好ましい。
【0282】
構成成分(b)中に存在するキレート剤:アミン塩の重量比は、最高で20:1、適切な例では最高で10:1、例えば最高で5:1でありうる。
【0283】
アミン塩:アルデヒドの重量比は、好ましくは少なくとも0.1:1、より好ましくは少なくとも0.25:1、適切な例では少なくとも0.5:1である。
【0284】
アミン塩:アルデヒドの重量比は、最高で10:1、適切な例では最高で5:1、好ましくは最高で2:1でありうる。
【0285】
構成成分(b):構成成分(a)の重量比は、適切な例では100:1~1:1、好ましくは50:1~2:1、適切な例では20:1~3:1である。
【0286】
一実施形態では、本発明の濃縮組成物は、0.5~5wt%の界面活性剤と、2~10wt%のアルデヒドと、5~25wt%のキレート剤と、3~15wt%のカルボン酸のアミン塩とを含む。
【0287】
本発明の濃縮組成物は、安定したエマルションの形態であることが好ましい。エマルションは、周囲条件下で貯蔵安定性があるのが適切である。エマルションは、貯蔵中に崩壊しないことが適切である。エマルションは、単一相の透明なエマルションのままとなる。
【0288】
組成物は、1気圧にて20~25℃の温度で48時間貯蔵しても、安定し、崩壊しないことが好ましい。
【0289】
組成物は、1気圧にて20~25℃の温度で1か月間貯蔵しても、安定し、崩壊しないことが好ましい。
【0290】
組成物は、1気圧にて20~25℃の温度で4か月間貯蔵しても、安定し、崩壊しないことが好ましい。
【0291】
組成物は、1気圧にて20~25℃の温度で12か月間貯蔵した後、安定し、崩壊しないことが好ましい。
【0292】
本発明は、少なくとも2種の安定している構成成分を含む濃縮組成物を提供する。この組成物は、別の製品の製剤において使用することができる。
【0293】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様の濃縮組成物と、1又は2以上のさらなる構成成分とを含む、製剤組成物が提供される。
【0294】
本発明の第3の態様によれば、製剤組成物を調製する方法であって、第1の態様の濃縮組成物に、1又は2以上のさらなる構成成分を混合するステップを含む方法が提供される。
【0295】
第2及び第3の態様の好ましい特色は、第3の態様に関して規定したとおりであるのが適切である。ここで、本発明のさらなる好ましい特色について記載する。
【0296】
製剤組成物は、濃縮組成物のいくつもの成分を含む、いかなる製剤品でもよい。
【0297】
一部の実施形態では、製剤組成物は、クリーニング用組成物である場合がある。例えば、組成物は、洗濯用洗剤組成物又はカーペットクリーニング用組成物である場合がある。
【0298】
一部の実施形態では、製剤組成物は、洗濯用洗剤組成物である。そのような実施形態では、組成物は、ビルダー、界面活性剤、キレート剤、漂白剤、蛍光増白剤、酵素、香料、及び洗濯用洗剤組成物中に一般に見出される他の成分から選択される1又は2以上のさらなる成分を適切に含む。組成物は、手洗い洗濯用洗剤組成物又は自動洗濯機洗濯用洗剤組成物である場合がある。
【0299】
好ましい実施形態では、製剤組成物は、身の回り用ケア組成物である。製剤組成物は、ヘアケア組成物であることが最も好ましい。
【0300】
本発明の第2の態様の製剤組成物は、これによって処理された材料に利点をもたらすことが好ましい。適切には、製剤組成物は、これで処理されている材料の少なくとも1つの特性を増強する。
【0301】
本発明の第2の態様の製剤組成物は、毛のためになる組成物であることが好ましい。てきせつには、その組成物は、毛の少なくとも1つの特性を増強する。
【0302】
一部の実施形態では、第2の態様の製剤組成物は、例えば、つや若しくは光沢を増し、又は柔らかさ若しくは櫛通りを改善することにより、毛の特性に一時的な変化をもたらすことができる。
【0303】
毛の特性の一時的な変化は、毛の表面をコーティングしている組成物によるものであるが、その組成物は、容易に洗い落とし、又は払い落とすことのできる程度に弱い相互作用を形成している。
【0304】
一部の好ましい実施形態では、第2の態様の製剤組成物は、毛に、より長持ちする利点、例えば、洗浄耐久性のある利点をもたらす場合がある。
【0305】
製剤組成物は、毛のウェーブパーマ又はストレートパーマにおいて有用となる場合もある。
【0306】
製剤組成物によって、毛の強さが向上する場合もある。
【0307】
製剤組成物は、毛からのタンパク質の損失を防止若しくは抑制する場合もあり、及び/又は毛に余分のタンパク質を結合させるのに使用される場合もある。
【0308】
製剤組成物によって、毛が損傷から保護される場合もある。例えば、本発明の組成物及び方法によって、熱又は太陽光による損傷からの保護が実現される場合がある。
【0309】
一部の実施形態では、製剤組成物によって、耐薬品性、例えば、水泳用プールなどにおいて見いだされる塩素及び他の化合物からの保護が実現される場合がある。
【0310】
適切には、製剤組成物は、つや、光沢、柔らかさ、櫛通り、強さ、ストレート性、ウェーブ性、熱耐久性、及びUV安定性から選択される少なくとも1つの毛の特性を増強できる。
【0311】
本発明によって、光沢若しくはつやの増加及び/若しくは永久的/半永久的な光沢若しくはつや、櫛通りの改善及び/若しくは永久的/半永久的な櫛通り、強さの向上及び/若しくは永久的/半永久的な強さ、柔らかさの向上及び/若しくは永久的/半永久的な柔らかさ、タンパク質の損失の軽減、熱耐久性の改善、耐薬品性の向上、永久的/半永久的なウェーブ性、及び/又は永久的/半永久的なストレート性から選択される1又は2以上の利点が得られることが好ましい。
【0312】
構成成分(b)の成分は、有利なことに、染色された材料からの色落ちを軽減することがわかった。
【0313】
一部の実施形態では、染色された編織布材料からの色落ちに対処するために、本発明の組成物を使用することができる。そのような実施形態において、染色された編織布材料は、羊毛を含むことが適切であり、羊毛をその大部分として含むことが好ましい。
【0314】
詳細には、本成分は、染色されたケラチン材料、例えば毛、特に人毛又は獣毛、好ましくは人毛からの色落ちを軽減する作用があることがわかった。
【0315】
本発明の製剤組成物は、意図されたその用途に応じて、異なる構成成分を含んでもよい。一部の実施形態では、組成物は、毛を染色した後直ちに使用される場合がある。別法として、組成物は、ヘアトリートメント組成物として1又は2回以上使用される場合もある。一部の実施形態では、組成物は、色落ち防止用組成物として提供される場合がある。別法として、製剤組成物は、シャンプー、コンディショナー、又はヘアスタイリング用製品、例えば、セラム、ワックス、ムース、ゲル、若しくはスプレーの形態、又は全般的なヘアケア利点を得るのに使用されうる他のいずれかのヘアトリートメント形態になる場合がある。いくつもの機能を果たす製剤組成物、例えば、シャンプー及びコンディショニング用複合型組成物も、本発明の範囲内にある。
【0316】
適切には、製剤組成物は、界面活性剤(アニオン、両性、非イオン、及びカチオン界面活性剤を含む)、コンディショニング剤(第四級アンモニウム化合物、カチオン性ポリマー、シリコーン、合成又は天然の油又は樹脂などを含む)、脂肪アルコール、電解質又は他のレオロジー改質剤、乳白剤/真珠光沢剤(pearlising agent)、頭皮ケア剤(scalp benefit agent)、香料、染料、UV防止剤(UV filter)、浸透性改善剤(例えば、炭酸プロピレン、ベンジルアルコールなど)、保存剤、酸化防止剤、乳化剤、pH調製剤及び緩衝剤、並びにスタイリング用ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドンなど)から選択される1又は2以上の追加構成成分を含む。
【0317】
一部の実施形態では、本発明の第2の態様の製剤組成物は、シャンプー組成物である。
【0318】
本発明の適切なシャンプー組成物は、通常、0.5~60wt%、好ましくは1~50wt%、より好ましくは5~30wt%、例えば8~20wt%又は8~12wt%の1又は2以上のアニオン界面活性剤と、任意選択で、0.1~30wt%、好ましくは1~15wt%、例えば2~12wt%の両性界面活性剤と、任意選択で、0.1~40wt%、好ましくは0.5~30wt%、例えば1~15wt%又は2~12wt%の非イオン界面活性剤とを含んでもよい。
【0319】
本発明のシャンプー組成物は、アニオン界面活性剤(例えば、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ココイルメチルイセチオン酸ナトリウム、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、モノアルキルリン酸ナトリウム、ジアルキルリン酸ナトリウム、ココイルメチルタウリン酸ナトリウム)、両性界面活性剤(例えば、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココアンホ二酢酸二ナトリウム)、起泡剤(foam booster)(例えば、コカミドDEA、コカミドMEA、コカミドMIPAラウレス-3)、脂肪アルキルアルコール(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール)、非イオン界面活性剤(例えば、アルキルポリグルコシドやアルキルエーテルエトキシレート)、カチオン性ポリマー(例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクオタニウム-10)、シリコーン(例えば、ジメチコンやジメチコノールなどのポリジメチルシロキサン)、レオロジー改質剤(例えば、カルボマー、ジステアリン酸PEG-150、キサンタンガム)、合成又は天然の油又は樹脂(例えば、鉱油又は植物油)、フケ防止剤(例えば、ピロクトンオラミン、亜鉛ピリチオン、サリチル酸)、スタイリング剤(例えば、ポリイソブチレンやポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー)、保湿剤(moisturising agent)(例えば、パンテノールやグリセロール)、非高分子コンディション調整剤(例えば、ベヘントリモニウムクロリドやステアラルコニウムクロリドなどの第四級アンモニウム化合物)、乳白剤/真珠光沢剤(例えば、スチレン/アクリレーツコポリマーやエチレングリコールジステアレート)、頭皮ケア剤、香料、着色剤、染毛剤、日焼け止め、UV防止剤、保存剤、浸透性改善剤(例えば、炭酸プロピレン、ベンジルアルコールなど)、並びに本明細書で規定するとおりの希釈剤及び担体から選択される1又は2以上の成分を含んでもよい。
【0320】
本発明の好ましい一部のシャンプー組成物は、0.5~60wt%の1又は2以上のアニオン界面活性剤(例えば、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、モノアルキルリン酸ナトリウム、ジアルキルリン酸ナトリウム)と、0~30wt%の両性界面活性剤(例えば、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン)とを含む。
【0321】
一部の実施形態では、本発明の第2の態様の製剤組成物は、コンディショニング用組成物である。
【0322】
本発明の適切なコンディショニング用組成物は、通常、0.1~20wt%、好ましくは0.5~8wt%、より好ましくは1~4wt%の1又は2以上のカチオン界面活性剤と、0.1~20wt%、好ましくは0.5~8wt%、より好ましくは1~4wt%の1又は2以上の脂肪アルキルアルコールと、任意選択で、0.1~20wt%、好ましくは0.5~8wt%、より好ましくは1~4wt%の1又は2以上の非イオン界面活性剤と、任意選択で、0.1~20wt%、好ましくは0.5~8wt%、より好ましくは1~4wt%の1又は2以上のカチオン性ポリマーとを含んでもよい。
【0323】
本発明のコンディショニング用組成物には、洗い流すタイプ及び付けたままにするタイプのコンディショナー(「ヘアマスク」を含む)及び毛のつや又は外観を増強する製品、着色直後又はその後のいずれかの時期に毛に適用されるように設計された、付けたままにするタイプ又は洗い流すタイプの縮れ防止トリートメントセラム及び他のトリートメント剤、並びに養毛剤が含まれる。このような組成物は、モノ及びジ脂肪アルキル第三級アミン及び第四級アンモニウム化合物(例えば、セトリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリドなどのモノ及びジ脂肪アルキル第四級アンモニウム化合物)を含むカチオン界面活性剤、脂肪アルキルアルコール(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール)、非イオン界面活性剤(例えば、アルキルポリグルコシドやアルキルエーテルエトキシレート、例えば、セテアレス-20)、カチオン性ポリマー(例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクオタニウム-10)、シリコーン(例えば、ジメチコンやジメチコノールなどのポリジメチルシロキサン)、レオロジー改質剤(例えば、ヒドロキシエチルセルロースやポリクオタニウム-37)、保湿剤(例えば、パンテノールやグリセロール)、非高分子コンディショニング剤(例えば、ベヘントリモニウムクロリドやステアラルコニウムクロリドなどの第四級アンモニウム化合物)、頭皮ケア剤、香料、着色剤、染毛剤、日焼け止め、UV防止剤、保存剤、浸透性改善剤(例えば、炭酸プロピレン、ベンジルアルコールなど)、並びに本明細書で規定するとおりの希釈剤及び担体から選択される1又は2以上のさらなる成分を含んでもよい。
【0324】
本発明の好ましい一部のコンディショニング用組成物は、0.1~20wt%のカチオン界面活性剤(例えば、モノ及びジ脂肪アルキル第四級アンモニウム化合物、モノ及びジ脂肪アルキル第三級アミン)と、0.1~20wt%の脂肪アルキルアルコールと、0.1~20wt%の非イオン界面活性剤(例えば、セテアレス-20)とを含む。
【0325】
一部の実施形態では、本発明の第2の態様の製剤組成物は、ヘアスタイリング用組成物である。
【0326】
本発明の適切なヘアスタイリング用組成物は、通常、0.1~40wt%、好ましくは0.1~30wt%、より好ましくは0.5~10wt%の1又は2以上の整髪用ポリマーを含んでもよい。
【0327】
本発明のヘアスタイリング用組成物(ゲル、噴射剤使用及び不使用のムース、噴射剤使用及び不使用のヘアスプレー、ヘアポマード、ヘアワックス、ヘアクリーム、ヘアブリリアンティン、及びブロードライヤー、カール用トング、ストレート用アイロン、(例えば美容院で使用されるような)熱気フードなどの加熱されたヘアスタイリング用器具と併せて使用されるように設計された組成物を含む)は、ヘアスタイリング用ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、ポリエチレンワックス)、レオロジー改質剤(例えば、カルボマー、アクリレートコポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、ポリクオタニウム-37)、アミノメチルプロパノール、脂肪アルキルアルコール(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール)、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ワセリン、鉱油、オゾケライト、蜜蝋、カルナウバ蝋、シリコーン(例えば、ジメチコンやジメチコノールなどのポリジメチルシロキサン)、ポリエチレングリコール、アニオン界面活性剤(例えば、ラウレス硫酸ナトリウムやラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム)、両性界面活性剤(例えば、コカミドプロピルベタインやココアンホ二酢酸二ナトリウム)、非イオン界面活性剤(例えば、アルキルポリグルコシドやアルキルエーテルエトキシレート)、カチオン性ポリマー(例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクオタニウム-10)、シリコーン(例えば、ジメチコンやジメチコノールなどのポリジメチルシロキサン)、保湿剤(例えば、パンテノールやグリセロール)、非高分子コンディショニング剤(例えば、ベヘントリモニウムクロリドやステアラルコニウムクロリドなどの第四級アンモニウム化合物)、頭皮ケア剤、香料、着色剤、染毛剤、日焼け止め、UV防止剤、保存剤、浸透性改善剤(例えば、炭酸プロピレン、ベンジルアルコールなど)、並びに本明細書で規定するとおりの希釈剤及び担体から選択される1又は2以上の成分を含んでもよい。
【0328】
本発明の好ましい一部のヘアスタイリング用組成物は、0.1~40wt%の1又は2以上の整髪用ポリマー/樹脂(例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、ポリエチレンワックス)を含む。
【0329】
当業者なら、適正な成分を含有する単一製品から、毛のコンディショニング、つやなど、及びヘアスタイリングの1又は2以上の属性を毛に付与することが可能であり、したがって、毛に関する利益効果のそうした組合せを備える組成物も、本発明の取扱い範囲になることを理解されよう。
【0330】
一部の実施形態では、第2の態様の製剤組成物は、ウェーブパーマ用組成物である。
【0331】
本発明の適切なウェーブパーマ用組成物は、通常、0.1~20wt%、好ましくは0.5~15wt%、より好ましくは3~12wt%の1又は2以上の還元剤を含んでもよい。
【0332】
本発明の好ましい一部のウェーブパーマ用組成物は、0.5~15wt%の1又は2以上の(例えば、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオ乳酸、システアミン、システイン、グリセロールモノチオグリコレート、亜硫酸/亜硫酸水素ナトリウムのような)還元剤と、還元する成分のpHをpH8~13の間に調整するのに十分な量のアルカリ化剤(例えば、アンモニア、モノエタノールアミン)とを含む。ウェーブパーマ用組成物は通常、還元剤組成物が適用され、処理を可能にされ、次いで洗い流された後に適用される、0.5~10wt%の1又は2以上の酸化剤(例えば、過酸化水素、臭素酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム)を含む第2の組成物と共に、包装品として提供される。
【0333】
一部の実施形態では、本発明の第2の態様の製剤組成物は、縮毛矯正用組成物である。
【0334】
本発明の縮毛矯正用組成物は、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、及び炭酸グアニジンから選択される1又は2以上の成分を含んでもよい。これらの成分は、0.5~5wt%の量で存在するのが適切である。
【0335】
他の種類のストレートパーマ用組成物は、ホルムアルデヒド、グリコキシル酸(glycoxylic acid)、グルタルアルデヒド、及びグリオキシロイルカルボシステインから選択される1又は2以上の成分を含んでもよい。これらの成分は、0.1~10wt%の量で存在するのが適切である。
【0336】
上で言及したウェーブパーマ用、縮毛矯正用、及びストレートパーマ用組成物は、アニオン界面活性剤(例えば、ラウレス硫酸ナトリウムやラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム)、両性界面活性剤(例えば、コカミドプロピルベタインやココアンホ二酢酸二ナトリウム)、第四級アンモニウム化合物(例えば、セトリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド)、脂肪アルキルアルコール(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール)、非イオン界面活性剤(例えば、アルキルポリグルコシドやアルキルエーテルエトキシレート)、カチオン性ポリマー(例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクオタニウム-10)、シリコーン(例えば、ジメチコンやジメチコノールなどのポリジメチルシロキサン)、乳白剤(例えば、スチレンアクリレーツコポリマー)、レオロジー改質剤(例えば、ヒドロキシエチルセルロースやキサンタンガム)、保湿剤(例えば、パンテノールやグリセロール)、非高分子コンディショニング剤(例えば、ベヘントリモニウムクロリドやステアラルコニウムクロリドなどの第四級アンモニウム化合物)、香料、日焼け止め、UV防止剤、着色剤、並びに本明細書で規定するとおりの希釈剤及び担体から選択される1又は2以上の追加成分をさらに含んでもよい。
【0337】
一部の実施形態では、本発明の第2の態様の製剤組成物は、ヘアカラー用組成物である。
【0338】
ヘアカラー用組成物は、染料化合物を含む場合もあり、及び/又は酸化用組成物が混合された後に毛においてその場で活性染料となる染料前駆体化合物を含む場合もある。
【0339】
本発明の酸化ヘアカラー用組成物は、1又は2以上の中間体、例えば、p-フェニレンジアミン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、p-トルエンジアミン、p-アミノフェノール、フェニルメチルピラゾロン、m-フェニレンジアミン、レゾルシノール、1-ナフトール、1-ヒドロキシエチル4,5-ジアミノピラゾール、及びm-アミノフェノールを含んでもよい。これらの中間体は、所望の濃淡に応じて、0.01~15%の総中間体濃度において、いかなる組合せ及び比率で存在してもよい。このような組成物は通常、1又は2以上のアルカリ化剤、例えば、アンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、モノエタノールアミンをさらに含む。酸化染色用の顕色剤組成物は、酸化剤、例えば、過酸化水素、臭素酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウムを含む。これらは通常、0.1~30wt%の量で存在する。
【0340】
本発明の直接染料色組成物は、例えば、ニトロフェニレンジアミン(例えば、4-ニトロ-o-フェニレンジアミンなど)、ニトロフェノール(例えば、2-アミノ-4-ニトロフェノールなど)、アミノアントラキノン(例えば、ディスパースレッド11など)の部類からの1又は2以上の直接染料を含んでもよい。これらは通常、所望の濃淡に応じて、0.1~20wt%の量で存在する。
【0341】
一部の好ましい実施形態では、本発明の第2の態様の製剤組成物は、ヘアカラー用組成物でない。この組成物は、染料化合物及び/又は染料前駆体化合物を0.1wt%未満、好ましくは0.01wt%未満しか含まないことが好ましい。好ましくは、組成物は、染料化合物及び/又は染料前駆体化合物を含まない。顔料や真珠箔剤などの、組成物に色をもたらす化合物が存在してもよいが、組成物は、毛の染色に使用されうるいかなる化合物も含まないのが適切である。
【0342】
本発明の第4の態様によれば、染色された材料からの色落ちに対処するための、第1の態様の濃縮組成物又は第2の態様の製剤組成物の使用が提供される。
【0343】
色落ちに対処するとは、染色された材料からの色落ちの軽減、及び/又は染色された材料、例えば染色された毛からの色落ちの防止若しくは抑制を含むということである。
【0344】
ここで、以下の非限定的な実施例に即して、本発明をさらに記載する。
【実施例1】
【0345】
以下の成分を含む組成物を調製した。
【0346】
【表1】
【実施例2】
【0347】
製剤1~9を25℃で48時間貯蔵し、視覚的に評価した。安定した系は、透明な単一相であった。
【0348】
製剤1及び2は、48時間後に不安定となったが、製剤3~9は、すべて安定していた。
【実施例3】
【0349】
製剤7を、周囲条件下(20~25℃、1気圧)で4か月間貯蔵した。製剤7は、この期間後も安定したままであった。