(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】レンズ駆動装置及びカメラモジュール
(51)【国際特許分類】
G02B 7/04 20210101AFI20240723BHJP
G02B 7/08 20210101ALI20240723BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20240723BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20240723BHJP
【FI】
G02B7/04 E
G02B7/08 B
G03B17/02
G03B30/00
(21)【出願番号】P 2020142977
(22)【出願日】2020-08-26
【審査請求日】2023-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】瓦井 究
【審査官】瀬戸 息吹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0209710(US,A1)
【文献】国際公開第2019/172163(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02 - 7/16
G03B 29/00 - 30/00
G03B 17/02
G03B 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、
前記レンズ保持部材に設けられたコイルと、
前記コイルに対向する磁石と、
前記レンズ保持部材の下方に配置されるとともに金属部材が埋設されたベース部材と、
前記レンズ保持部材と
固定側部材である前記ベース部材とを繋ぐように設けられるとともに、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材と、を備え、
前記支持部材は、前記コイルの一端に接続される第1板ばねと、前記コイルの他端に接続される第2板ばねとを有し、
前記第1板ばね及び前記第2板ばねは、それぞれ、前記ベース部材に固定される固定側支持部と、前記レンズ保持部材に固定される可動側支持部と、前記固定側支持部と前記可動側支持部との間に設けられる弾性腕部と、前記コイルに接続されるコイル接続部とを有し、
前記金属部材は、前記ベース部材から外部に露出する外部端子部と、前記第1板ばねの前記固定側支持部が接続される板ばね接続部とを備えた第1金属部材と、前記ベース部材から外部に露出する外部端子部と、前記第2板ばねの前記固定側支持部が接続される板ばね接続部とを備えた第2金属部材とを有し、
前記第1金属部材、前記第2金属部材、前記第1板ばね、及び前記第2板ばねを介して、電流が前記コイルに供給される、レンズ駆動装置において、
前記第1板ばねの前記固定側支持部は、前記ベース部材における互いに離間した位置に固定される第1固定部及び第2固定部を有し、前記第1板ばねの前記弾性腕部は、前記第1固定部に繋がる第1弾性腕部と前記第2固定部に繋がる第2弾性腕部とを有し、
前記第1金属部材の前記板ばね接続部は、連結部を介して互いに連結された第1板ばね接続部と第2板ばね接続部とを有し、
前記第1板ばねの前記第1固定部は、前記第1板ばね接続部に接続され、
前記第1板ばねの前記第2固定部は、前記第2板ばね接続部に接続され、
前記第1金属部材の前記外部端子部と前記第1板ばねの前記コイル接続部との間には、二つの導電経路が形成されている、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項2】
前記第1板ばねにおいて、前記第1固定部は、前記第1弾性腕部、前記可動側支持部、及び前記第2弾性腕部を介してのみ前記第2固定部に繋がっている、
請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記第1固定部と前記第2固定部との間には、前記レンズ保持部材の移動を規制するストッパ部が設けられている、
請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
レンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、
前記レンズ保持部材に設けられたコイルと、
前記コイルに対向する磁石と、
前記レンズ保持部材の下方に配置されるとともに金属部材が埋設されたベース部材と、
前記レンズ保持部材と前記ベース部材とを繋ぐように設けられるとともに、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材と、を備え、
前記支持部材は、前記コイルの一端に接続される第1板ばねと、前記コイルの他端に接続される第2板ばねとを有し、
前記第1板ばね及び前記第2板ばねは、それぞれ、前記ベース部材に固定される固定側支持部と、前記レンズ保持部材に固定される可動側支持部と、前記固定側支持部と前記可動側支持部との間に設けられる弾性腕部と、前記コイルに接続されるコイル接続部とを有し、
前記金属部材は、前記ベース部材から外部に露出する外部端子部と、前記第1板ばねの前記固定側支持部が接続される板ばね接続部とを備えた第1金属部材と、前記ベース部材から外部に露出する外部端子部と、前記第2板ばねの前記固定側支持部が接続される板ばね接続部とを備えた第2金属部材とを有し、
前記第1金属部材、前記第2金属部材、前記第1板ばね、及び前記第2板ばねを介して、電流が前記コイルに供給される、レンズ駆動装置において、
前記第1板ばねの前記固定側支持部は、前記ベース部材における互いに離間した位置に固定される第1固定部及び第2固定部を有し、前記第1板ばねの前記弾性腕部は、前記第1固定部に繋がる第1弾性腕部と前記第2固定部に繋がる第2弾性腕部とを有し、
前記第1金属部材の前記板ばね接続部は、連結部を介して互いに連結された第1板ばね接続部と第2板ばね接続部とを有し、
前記第1板ばねの前記第1固定部は、前記第1板ばね接続部に接続され、
前記第1板ばねの前記第2固定部は、前記第2板ばね接続部に接続され、
前記第1金属部材の前記外部端子部と前記第1板ばねの前記コイル接続部との間には、二つの導電経路が形成されており、
前記第1固定部と前記第2固定部との間には、前記レンズ保持部材の移動を規制するストッパ部が設けられており、
前記ストッパ部は、前記ベース部材の上面に形成された当接部と、前記レンズ保持部材から前記当接部側に突出する突出部とを有し、
前記突出部の先端は、光軸方向において、前記第1固定部及び前記第2固定部のそれぞれの上面よりも低い位置にあり、
前記当接部と前記突出部とにより、前記レンズ保持部材の下方側への動きが規制される、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記ベース部材の上面には凹部と前記凹部に隣り合う上方へ突出した凸部とが設けられ、
前記凹部の内底面が前記当接部を構成しており、
前記凸部の側面と前記凹部を構成する壁部の側面とは面一であり、且つ、前記レンズ保持部材の前記突出部と対向し、
前記凹部及び前記凸部と前記突出部とにより、前記レンズ保持部材の光軸回りに回転するような動きが規制される、
請求項4に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記第1固定部と前記第2固定部との間には、前記レンズ保持部材の下面から下方へ突出するとともに前記コイルの一端部を保持する保持部が設けられ、前記保持部の先端は、光軸方向において、前記第1固定部及び前記第2固定部のそれぞれの上面よりも低い位置にある、
請求項1乃至請求項5の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記ベース部材は、中央に開口を有するとともに、前記開口を囲むように配置される第1辺部、第2辺部、第3辺部、及び第4辺部を有し、
前記第1辺部及び前記第2辺部のそれぞれの延在方向は、前記第3辺部及び前記第4辺部のそれぞれの延在方向と交差し、
前記第1辺部には、前記第1金属部材における前記第1板ばね接続部と前記第2板ばね接続部とを連結する連結部が埋設されており、
前記第2辺部には、前記金属部材が埋設されない部分が含まれ、該部分には、合成樹脂材で前記ベース部材が成形されるときに利用されたゲートの痕が残る痕部が含まれ、
前記第2板ばねの前記固定側支持部は、前記ベース部材に固定されて前記痕部を挟んで対向する第3固定部及び第4固定部を有し、
前記第2板ばねの前記第3固定部のみが前記第2金属部材の前記板ばね接続部に接続されている、
請求項1乃至請求項6の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
前記第2板ばねの前記固定側支持部は、前記ベース部材における互いに離間する位置に固定される第3固定部及び第4固定部を有し、
前記第2板ばねの前記弾性腕部は、前記第3固定部に繋がる第3弾性腕部と前記第4固定部に繋がる第4弾性腕部とを有し、
前記第2金属部材の前記板ばね接続部は、連結部を介して互いに連結された第3板ばね接続部と第4板ばね接続部とを有し、
前記第2板ばねの前記第3固定部は、前記第3板ばね接続部に接続され、
前記第2板ばねの前記第4固定部は、前記第4板ばね接続部に接続され、
前記第2金属部材の前記外部端子部と前記第2板ばねの前記コイル接続部との間には、二つの導電経路が形成されている、
請求項1乃至請求項6の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項9】
前記第1金属部材の前記第1板ばね接続部と前記第1板ばねの前記第1固定部とは、溶接によって接続され、前記第1金属部材の前記第2板ばね接続部と前記第1板ばねの前記第2固定部とは、溶接によって接続されている、
請求項1乃至請求項7の何れかに記載のレンズ駆動装置。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9の何れかに記載のレンズ駆動装置と、
前記レンズ体と、
前記レンズ体に対向する撮像素子と、を有する、
カメラモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えばカメラ付き携帯機器等に搭載されるレンズ駆動装置、及び、レンズ駆動装置を含むカメラモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レンズ保持部材を支持する板ばねを介し、レンズ保持部材に取り付けられたコイルに電流を供給するように構成されたレンズ駆動装置が知られている(特許文献1参照。)。
【0003】
このレンズ駆動装置では、ベース部材に埋設された金属板からなる一対の端子と一対の下側板ばねとが電気的に接続されている。そして、レンズ駆動装置の外部の電源電圧は、一対の端子の一方と一対の下側板ばねの一方とを介してコイルの一端に接続され、コイルの他端は、一対の端子の他方と一対の下側板ばねの他方とを介してグラウンドに接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の構成では、一対の端子の一方と一対の下側板ばねの一方とが一箇所で電気的に接続され、同様に、一対の端子の他方と一対の下側板ばねの他方とが一箇所で電気的に接続されている。そのため、端子と下側板ばねとの間の導通抵抗が大きくなってしまうおそれがある。
【0006】
そこで、端子と板ばねとの間の導通抵抗を小さくできるレンズ駆動装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置は、レンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、前記レンズ保持部材に設けられたコイルと、前記コイルに対向する磁石と、前記レンズ保持部材の下方に配置されるとともに金属部材が埋設されたベース部材と、前記レンズ保持部材と固定側部材である前記ベース部材とを繋ぐように設けられるとともに、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材と、を備え、前記支持部材は、前記コイルの一端に接続される第1板ばねと、前記コイルの他端に接続される第2板ばねとを有し、前記第1板ばね及び前記第2板ばねは、それぞれ、前記ベース部材に固定される固定側支持部と、前記レンズ保持部材に固定される可動側支持部と、前記固定側支持部と前記可動側支持部との間に設けられる弾性腕部と、前記コイルに接続されるコイル接続部とを有し、前記金属部材は、前記ベース部材から外部に露出する外部端子部と、前記第1板ばねの前記固定側支持部が接続される板ばね接続部とを備えた第1金属部材と、前記ベース部材から外部に露出する外部端子部と、前記第2板ばねの前記固定側支持部が接続される板ばね接続部とを備えた第2金属部材とを有し、前記第1金属部材、前記第2金属部材、前記第1板ばね、及び前記第2板ばねを介して、電流が前記コイルに供給される、レンズ駆動装置において、前記第1板ばねの前記固定側支持部は、前記ベース部材における互いに離間した位置に固定される第1固定部及び第2固定部を有し、前記第1板ばねの前記弾性腕部は、前記第1固定部に繋がる第1弾性腕部と前記第2固定部に繋がる第2弾性腕部とを有し、前記第1金属部材の前記板ばね接続部は、連結部を介して互いに連結された第1板ばね接続部と第2板ばね接続部とを有し、前記第1板ばねの前記第1固定部は、前記第1板ばね接続部に接続され、前記第1板ばねの前記第2固定部は、前記第2板ばね接続部に接続され、前記第1金属部材の前記外部端子部と前記第1板ばねの前記コイル接続部との間には、二つの導電経路が形成されている。
【発明の効果】
【0008】
上述のレンズ駆動装置は、端子と板ばねとの間の導通抵抗を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】レンズ駆動装置の上方斜視図及び正面図である。
【
図4】ケース及びスペーサが取り外された状態にあるレンズ駆動装置の上方斜視図及び正面図である。
【
図10】一部の部材が省略された状態にあるレンズ駆動装置の底面図である。
【
図11】上側板ばねの上面図及び下側板ばねの上面図である。
【
図12】レンズ駆動装置における板ばねとコイルとの接続の一例を説明する図である。
【
図14】金属部材、下側板ばね、及びコイルの上方斜視図である。
【
図15】レンズ保持部材及びベース部材の上方斜視図である。
【
図16】レンズ保持部材、下側板ばね、及びベース部材の位置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101について図面を参照して説明する。
図1は、レンズ駆動装置101の分解斜視図である。
図2(A)は、レンズ駆動装置101の上方斜視図であり、
図2(B)は、Y2側から見たレンズ駆動装置101の正面図である。
図3(A)は、レンズ駆動装置101の上面図であり、
図3(B)は、レンズ駆動装置101の底面図である。
図4(A)は、スペーサ1及びケース4を取り外した状態のレンズ駆動装置101の上方斜視図であり、
図2(A)に対応する。
図4(B)は、Y2側から見た、スペーサ1及びケース4を取り外した状態のレンズ駆動装置101の正面図であり、
図2(B)に対応する。
【0011】
レンズ駆動装置101は、
図1に示すように、レンズ体LSを保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2を光軸方向(Z軸方向)に沿って移動させる駆動機構MKと、レンズ保持部材2を光軸方向に移動可能に支持する支持部材としての板ばね6と、板ばね6が固定される固定側部材RGとを含む。レンズ体LSは、例えば、少なくとも1枚のレンズを備えた筒状のレンズバレルであり、その中心軸線が光軸方向に沿うように構成されている。光軸方向は、レンズ体LSに関する光軸JDの方向、及び、光軸JDに平行な方向を含む。
【0012】
駆動機構MKは、
図1に示すように、環状に巻かれたコイル3と、コイル3と対向して配置された磁石セット5とを含む。固定側部材RGは、スペーサ1と、カバー部材としての矩形箱状の無底のケース4と、金属部材7が埋め込まれたベース部材18とを含む。
【0013】
金属部材7は、外部との電気的な接続をもたらす第1金属部材7A及び第2金属部材7Bを含む。板ばね6は、
図1に示すように、レンズ保持部材2とスペーサ1との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。下側板ばね26は、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bを含む。
【0014】
ケース4は、
図2(A)に示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18とともに筐体を構成する。ケース4は、矩形筒状の外周壁部4Aと、外周壁部4Aの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた平板環状の天板部4Bとを有する。
【0015】
外周壁部4Aは、平板状に形成された四つの側板部を備えている。具体的には、側板部は、
図1に示すように、互いに対向する第1側板部4A1及び第3側板部4A3と、第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれに垂直で且つ互いに対向する第2側板部4A2及び第4側板部4A4とを有する。第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれと第2側板部4A2及び第4側板部4A4のそれぞれとは、典型的には、互いに垂直である。天板部4Bの中央には略円形の開口4kが形成されている。
【0016】
レンズ駆動装置101は、略直方体形状を有し、撮像素子(図示せず。)を実装した基板(図示せず。)の上に取り付けられる。レンズ駆動装置101と、レンズ保持部材2に装着されたレンズ体LSと、レンズ体LSに対向するように基板に実装された撮像素子と、基板とはカメラモジュールを構成する。コイル3は、例えば、第1下側板ばね26Aと、第1金属部材7Aと、基板に形成された導電パターンとを介して電源電圧及び接地電圧の一方に接続され、且つ、第2下側板ばね26Bと、第2金属部材7Bと、基板に形成された導電パターンとを介して電源電圧及び接地電圧の他方に接続される。コイル3に電流が流れると、駆動機構MKは、光軸方向に沿った電磁力を発生させる。
【0017】
レンズ駆動装置101は、この電磁力を利用し、撮像素子のZ1側(被写体側)で、光軸方向に沿ってレンズ保持部材2を移動させることで自動焦点調節機能を実現する。具体的には、レンズ駆動装置101は、撮像素子から離れる方向にレンズ保持部材2を移動させてマクロ撮影を可能にし、撮像素子に近づく方向にレンズ保持部材2を移動させて無限遠撮影を可能にしている。
【0018】
次に、レンズ保持部材2と駆動機構MKについて説明する。
図5(A)は、レンズ保持部材2の上方斜視図であり、
図5(B)は、
図5(A)のレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す上方斜視図である。
図6(A)は、レンズ保持部材2の下方斜視図であり、
図6(B)は、
図6(A)のレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す下方斜視図である。
図7(A)は、レンズ保持部材2の上面図であり、
図7(B)は、Y2側から見たレンズ保持部材2の正面図である。
図8(A)は、レンズ保持部材2の下方斜視図であり、
図8(B)は、
図8(A)に示すレンズ保持部材2にコイル3が巻かれた状態を示す下方斜視図である。
図9(A)は、
図8(B)に示す破線で囲まれた部分R1の拡大図であり、
図9(B)は、
図6(B)に示す破線で囲まれた部分R2の拡大図である。
図10(A)は、金属部材7及びベース部材18が省略された状態のレンズ駆動装置101の底面図であり、
図10(B)は、更に下側板ばね26及びレンズ保持部材2が省略された状態のレンズ駆動装置101の底面図である。
【0019】
本実施形態では、レンズ保持部材2は、液晶ポリマー(LCP)等の合成樹脂を射出成形することで作製されている。具体的には、レンズ保持部材2は、
図5(A)に示すように、光軸方向に沿った貫通孔を有する筒状部12と、光軸方向における撮像素子側(Z2側)に形成された第1突出部としてのフランジ部(鍔状部)52とを含む。本実施形態では、フランジ部52は、径方向外側に突出するように、すなわち、光軸方向に垂直な方向に突出するように形成されている。
【0020】
本実施形態では、筒状部12の貫通孔には、レンズ体LSが装着されるように、内周面にねじ溝が設けられている。但し、レンズ体LSは、接着剤によって筒状部12に固定されてもよい。この場合、ねじ溝は省略されてもよい。また、筒状部12には、被写体側の端面に四つの台座部12dが設けられている。四つの台座部12dの上面のそれぞれには、窪み12dhが形成されている。台座部12dには、
図4(A)に示すように、上側板ばね16の内側部分16iが載置され、且つ、接着剤で固定される。
【0021】
筒状部12の外周面には、
図5(A)に示すように、コイル3を内側から支持する外壁部としてのコイル支持部12jが設けられている。本実施形態では、コイル支持部12jは、上面視で八角環状の外形を有するコイル3を支持できるよう、上面視で八角形状の外形を有する。
【0022】
コイル支持部12jの被写体側には、光軸方向において第1突出部としてのフランジ部52と対向するように径方向外側に突出した第2突出部としての庇部12hが4箇所に形成されている。本実施形態では、庇部12hは、ケース4の側板部に向かって、外方へ突出するように、すなわち、光軸方向に垂直な方向に突出するように形成されている。そして、
図5(B)に示すように、コイル3は、コイル支持部12jに支持され且つ光軸方向において庇部12hとフランジ部52との間に挟まれるようにしてレンズ保持部材2の外周面側に環状に巻かれている。台座部12dは、庇部12hの上部に配置されている。
【0023】
フランジ部52は、筒状部12の撮像素子側(Z2側)の部分における外周面から径方向外側に突出している。フランジ部52の被写体側にはコイル3が配置されている。フランジ部52には、
図6(B)に示すように、レンズ体LSの光軸JDを挟んで切欠部52kが二つ形成されている。そして、二つの切欠部52kの一方にはコイル3を構成する線材の巻き始め側の部分である延在部33Bが通され、二つの切欠部52kの他方にはコイル3を構成する線材の巻き終わり側の部分である延在部33Aが通されている。切欠部52kが形成されたフランジ部52の縁部は、湾曲するように構成されている。縁部と接する線材が切断されてしまうのを防止するためである。
【0024】
フランジ部52は、
図6(A)に示すように、撮像素子側(Z2側)の面から下方(Z2方向)に突出した、角形凸状の二つの保持部72と、丸形凸状の六つの突設部2tと、二つの突堤部82とを含む。二つの突堤部82のそれぞれは、三つの壁部(内側壁部82u、外側壁部82v、側壁部82w)で形成されている。具体的には、突堤部82は、レンズ保持部材2の底面に形成された段差部によって構成されている。
【0025】
保持部72は、
図6(B)に示すように、コイル3(巻回部13)の巻き終わり側に対応する第1保持部72Aと、コイル3(巻回部13)の巻き始め側に対応する第2保持部72Bとを含む。コイル3の両端は、保持部72に巻き付けられて保持されている。
【0026】
突設部2tは、
図6(A)及び
図10(A)に示すように、第1下側板ばね26Aに対応する三つの突設部2tと、第2下側板ばね26Bに対応する三つ突設部2tとを含む。突設部2tには、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iが装着されて固定されている。第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iの固定は、内側部分26iに形成された貫通孔26t(
図11(B)参照。)に挿通された突設部2tを熱かしめすることによって実現される。なお、熱かしめは、冷間かしめであってもよい。
図6(A)及び
図6(B)では、突設部2tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。他の図においても同様である。
【0027】
突堤部82は、
図6(A)に示すように、レンズ保持部材2の中心側に位置する内側壁部82uと、内側壁部82uと対向して外側に位置する外側壁部82vと、保持部72に近い側で内側壁部82uと外側壁部82vとの間に位置する側壁部82wとを含む。保持部72から遠い突堤部82の側には、
図9(B)に示すように、壁部が切り欠かれた開放部82zが形成されている。そして、三つの壁部(内側壁部82u、外側壁部82v、側壁部82w)で囲われた空間が収容部82sを形成している。本実施形態では、突堤部82が保持部72と隣り合う位置に形成されているので、保持部72の側壁は、突堤部82の側壁部82wとして好適に利用されている。すなわち、保持部72と隣り合う位置に収容部82sが設けられている。そして、第1保持部72Aの近くにある収容部82sは、コイル3の延在部33Aと第1下側板ばね26Aとを接続する導電性接着剤を収容できるように構成されている。同様に、第2保持部72Bの近くにある収容部82sは、コイル3の延在部33Bと第2下側板ばね26Bとを接続する導電性接着剤を収容できるように構成されている。
【0028】
次に、レンズ駆動装置101の駆動機構MKについて説明する。駆動機構MKは、
図10(B)に示すように、コイル3と、ケース4を構成する四つの側板部(第1側板部4A1~第4側板部4A4)のそれぞれと対向するように配置された磁石セット5とを含む。具体的には、磁石セット5は、第1磁石5A~第4磁石5Dを含む。第1磁石5Aは、第1側板部4A1と対向するように配置され、第2磁石5Bは、第2側板部4A2と対向するように配置され、第3磁石5Cは、第3側板部4A3と対向するように配置され、第4磁石5Dは、第4側板部4A4と対向するように配置されている。そして、駆動機構MKは、コイル3に流れる電流と磁石セット5が発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、レンズ保持部材2を光軸方向に沿って上下に移動させることができる。
【0029】
コイル3は、
図6(B)に示すように、レンズ保持部材2の外周に導電性の線材を巻回して形成されている。コイル3は、環状に巻かれて形成された巻回部13と、巻回部13から延びて保持部72に巻き付けられる延在部33とを含む。
図6(B)は、明瞭化のため、巻回部13に関しては、絶縁部材で表面を被覆された導電性の線材の詳細な巻回状態の図示を省略している。巻回部13を図示する他の図についても同様である。
【0030】
延在部33は、コイル3の巻き始め側で巻回部13の内周側に位置する巻回部13の端部(巻き始め部分)に繋がっている延在部33Bと、コイル3の巻き終わり側で巻回部13の外周側に位置する巻回部13の端部(巻き終わり部分)に繋がっている延在部33Aとを含む。
【0031】
具体的には、延在部33Bは、
図9(A)に示すように、第2保持部72Bに巻き付けられる巻き付け部33mと、収容部82sの内底面と対向して延びる接続部33cと、切欠部52kに挿通されてフランジ部52の撮像素子側(Z2側)から被写体側(Z1側)に延びる挿通部33kとを含む。同様に、延在部33Aは、
図9(B)に示すように、第1保持部72Aに巻き付けられる巻き付け部33mと、収容部82sの内底面と対向して延びる接続部33cと、切欠部52kに挿通されてフランジ部52の撮像素子側(Z2側)から被写体側(Z1側)に延びる挿通部33kとを含む。
【0032】
本実施形態では、延在部33Bは、コイル3を構成する線材がレンズ保持部材2の外周に巻き付けられる前に、すなわち、巻回部13が形成される前に、レンズ保持部材2の第2保持部72Bに巻き付けられる。
図9(A)に示す例では、コイル3を構成する線材の一部が第2保持部72Bに3ターン巻き付けられている。これにより、巻き付け部33mが第2保持部72Bに形成され、延在部33Bの一部が第2保持部72Bに保持される。但し、延在部33Bは、コイル3を構成する線材がレンズ保持部材2の外周に巻き付けられた後で、第2保持部72Bに巻き付けられてもよい。
【0033】
第2保持部72Bに延在部33Bが巻き付けられた後、レンズ保持部材2の外周に線材が巻き付けられる。その際には、
図9(A)に示すように、巻き付け部33mから延びる線材は、収容部82sの内底面と対向するとともに、壁部が切り欠かれた開放部82zを通る。そして、線材は、フランジ部52の下側から切欠部52kを通ってフランジ部52の上側に延びる。このとき、収容部82sの内底面と対向する部分が延在部33Bの接続部33cを構成し、切欠部52kを通る部分が延在部33Bの挿通部33kを構成する。
【0034】
延在部33Bの挿通部33kは、フランジ部52の下側から上側に延びる際、
図9(A)に示すように、フランジ部52の縁部に接するように構成されている。そのため、落下等により強い衝撃がレンズ駆動装置101に加えられた際には、コイル3の延在部33Bはフランジ部52の縁部に押し付けられる。本実施形態では、フランジ部52の縁部は湾曲するように構成されている。そのため、延在部33Bは、フランジ部52の縁部で切断され難い。延在部33Aと接するフランジ部52の縁部も湾曲するように構成されていてもよい。
【0035】
レンズ保持部材2の外周に巻回されたコイル3の巻回部13は、
図5(B)に示すように、レンズ保持部材2の周囲を囲む位置に配置されている。また、巻回部13は、コイル支持部12j(
図5(A)参照。)により内側から支持された状態で、庇部12hとフランジ部52に挟まれるようにして、フランジ部52の被写体側に固定されている。また、巻回部13の内周面がコイル支持部12jにより等方的にバランス良く支持されるため、巻回部13は、コイル3の中心軸とレンズ保持部材2の中心軸とが一致した状態で、レンズ保持部材2に保持される。このように、レンズ保持部材2は、レンズ保持部材2に保持されたレンズ体LSの光軸JDがレンズ保持部材2及びコイル3のそれぞれの中心軸と容易に一致するように構成されている。
【0036】
レンズ保持部材2の外周への線材の巻き付けが終了すると、巻回部13の巻き終わり側の端部に繋がる延在部33Aは、
図9(B)に示すように、フランジ部52の被写体側から切欠部52kを介してフランジ部52の撮像素子側に引き出される。具体的には、挿通部33kが切欠部52kを通過し、接続部33cが突堤部82の開放部82zを通過するとともに収容部82sの内底面と対向して延び、巻き付け部33mがレンズ保持部材2の第1保持部72Aに巻き付けられる。
図9(B)に示す例では、延在部33Aは、第1保持部72Aに3ターン巻き付けられている。
【0037】
図9(B)に示すように、突堤部82には、第1保持部72Aから遠い側に、壁部が切り欠かれた開放部82zが形成されている。延在部33Aの接続部33cは開放部82zを通って延びる。この構成により、突堤部82と延在部33Aとの干渉が回避され、光軸方向におけるレンズ保持部材2と第1下側板ばね26Aとの間の隙間の増大が回避され、レンズ駆動装置101の寸法が光軸方向において大きくなるのが抑制され得る。
【0038】
次に、ケース4について説明する。本実施形態では、ケース4は、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性金属で形成された板材に抜き加工及び絞り加工を施して作製されている。非磁性金属で形成されているため、ケース4は、デュアルカメラ型の携帯機器等においてレンズ駆動装置101に隣接して別のレンズ駆動装置が配置される場合であっても、その別のレンズ駆動装置に含まれる駆動機構に磁気的な悪影響を及ぼすことはない。具体的には、ケース4は、
図2(A)に示すように、収納部4sを定める無底箱状の外形を有する。そして、ケース4は、矩形筒状の外周壁部4Aと、外周壁部4Aの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた平板環状の天板部4Bとを有する。外周壁部4Aは、平板状に形成された四つの側板部(第1側板部4A1~第4側板部4A4)を備えている。このように構成されたケース4は、
図10(B)に示すように、コイル3及び磁石セット5を収納部4s内に収容し、且つ、
図2(A)に示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18とともに筐体を構成する。但し、ケース4は、鉄等の磁性金属で形成されたカバーで置き換えられてもよい。この場合、ケース4はヨークとして機能する。
【0039】
次に、駆動機構MKを構成する磁石セット5について説明する。磁石セット5を構成する第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれは、
図1に示すように略直方体形状を有し、光軸方向に垂直な方向(X軸方向又はY軸方向)に延びるように配置されている。そして、第1磁石5A~第4磁石5Dは、
図10(B)に示すように、コイル3の外側に位置するとともに、ケース4を構成する外周壁部4Aの側板部に沿うように配置されている。そして、第1磁石5A~第4磁石5Dは、接着剤により、外周壁部4Aの側板部の内面に固定されている。また、第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれは、例えば、内側がN極、外側がS極となるように配置されている。
【0040】
次に、板ばね6及び固定側部材RGについて説明する。
図11は、板ばね6を説明する図である。
図11(A)は、上側板ばね16の上面図であり、
図11(B)は、下側板ばね26の上面図である。
図12は、第2下側板ばね26Bとコイル3との接続状態の一例を説明する図である。具体的には、
図12(A)は、
図10(A)に示す破線で囲まれた部分R3の拡大図であり、
図12(B)は、
図10(A)に示す部分R3をX2側から見たときの第2下側板ばね26B、コイル3、及びレンズ保持部材2の拡大図である。なお、
図12(A)及び
図12(B)では、説明を分かり易くするため、導電性接着剤CAがクロスパターンで表されている。特に、
図12(A)では、レンズ保持部材2と第2下側板ばね26Bとの間にある実際には不可視の導電性接着剤CAが細かいクロスパターンで表されている。
図13は、固定側部材RGとしてのベース部材18の構成例を示す図である。具体的には、
図13(A)は、金属部材7を含まないベース部材18の上方斜視図であり、
図13(B)は、ベース部材18に埋設される金属部材7の上方斜視図である。
図13(C)は、金属部材7を含むベース部材18の上方斜視図であり、
図13(D)は、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bが組み付けられた状態にあるベース部材18の上方斜視図である。
【0041】
板ばね6は、銅合金を主な材料とした金属板から作製されている。板ばね6は、
図1に示すように、レンズ保持部材2とケース4(厳密にはスペーサ1)との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。レンズ保持部材2と板ばね6(上側板ばね16、第1下側板ばね26A、及び第2下側板ばね26B)とが組み合わされた状態で、板ばね6は、レンズ保持部材2が光軸方向(Z軸方向)へ移動可能となるように、レンズ保持部材2を支持している。下側板ばね26は、コイル3に電流を供給するための給電部材としても機能する。そのため、第1下側板ばね26Aはコイル3の一端に電気的且つ機械的に接続され、第2下側板ばね26Bはコイル3の他端に電気的且つ機械的に接続されている。上側板ばね16とケース4との間にはスペーサ1が配置されている。スペーサ1は、レンズ保持部材2がZ1方向に移動したときにレンズ保持部材2とケース4とが衝突するのを防止できるように配置されている。すなわち、スペーサ1は、レンズ保持部材2とケース4の天板部4Bとの間に空間を形成できるように配置されている。但し、別の構造等によってレンズ保持部材2とケース4の天板部4Bとの間に空間を形成できるのであれば、スペーサ1は省略されてもよい。
【0042】
上側板ばね16は、
図11(A)に示すように、略矩形環状の外形を有し、レンズ保持部材2に固定される第1支持部(可動側支持部)としての二つの内側部分16iと、固定側部材RGに固定される第2支持部(固定側支持部)としての外側部分16eと、内側部分16iと外側部分16eとの間に位置する四つの弾性腕部16gとを含む。具体的には、外側部分16eは、四つの角部分16bと、それら四つの角部分16bを繋ぐ四つの桟部16rとを有している。桟部16rは、スペーサ1と磁石セット5(第1磁石5A~第4磁石5D)とで挟持されて接着剤で固定される。そして、スペーサ1、ケース4、及び、磁石セット5は、固定側部材RGとして機能する。
【0043】
上側板ばね16がレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、
図4(A)に示すように、内側部分16iは、レンズ保持部材2の台座部12d(
図5(A)参照。)に載置される。そして、内側部分16iは、台座部12dに形成された窪み12dhに塗布された接着剤AD(
図4(A)参照。)により、レンズ保持部材2に固定される。外側部分16eは、
図4(A)及び
図4(B)に示すように、第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれの上面(Z1側の面)に接し、スペーサ1(
図4(B)では図示せず。)と第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれとの間に挟持され且つ固定される。そして、スペーサ1と第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれとの間に挟持され且つ固定された外側部分16eは、固定側部材RGとして機能する。
【0044】
上側板ばね16は、
図11(A)に示すように、光軸JDに関して二回回転対称となるように形成されている。そして、上側板ばね16は、内側部分16iでレンズ保持部材2に固定され、外側部分16eでスペーサ1を介してケース4に固定されている。そのため、上側板ばね16は、レンズ保持部材2をバランス良く支持できる。
【0045】
第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bは、
図11(B)に示すように、それぞれの内側形状が略半円形状となるように構成されている。そして、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれは、レンズ保持部材2に固定される第1支持部(可動側支持部)としての内側部分26iと、固定側部材RGに固定される第2支持部(固定側支持部)としての外側部分26eと、内側部分26iと外側部分26eとの間に位置する二つの弾性腕部26gとを含む。
【0046】
第1下側板ばね26Aの二つの弾性腕部26gは、第1弾性腕部26g1及び第2弾性腕部26g2である。そして、第2下側板ばね26Bの二つの弾性腕部26gは、第3弾性腕部26g3及び第4弾性腕部26g4である。
【0047】
第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iは、
図11(B)に示すように、レンズ保持部材2の突設部2tに接合される三つの内側接合部分26cと、三つの内側接合部分26cを繋ぐ二つの連結部26pと、コイル3の延在部33と対向するコイル接続部26hとを含む。具体的には、第1下側板ばね26Aは、第1コイル接続部26hAを有し、第2下側板ばね26Bは、第2コイル接続部26hBを有する。
【0048】
第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bがレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、
図6(A)に示すレンズ保持部材2の六つの突設部2tのそれぞれは、
図11(B)に示す第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側接合部分26cに設けられた円形の貫通孔26tに挿通される。そして、内側接合部分26cは、例えば、突設部2tに熱かしめ又は冷間かしめを施すことで、
図10(A)に示すように、レンズ保持部材2に固定される。これにより、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iは、レンズ保持部材2に位置決めされ且つ固定される。
【0049】
第1下側板ばね26Aの外側部分26eは、
図11(B)に示すように、ベース部材18に接合される二つの固定部26dを含む。二つの固定部26dは、第1固定部26d1及び第2固定部26d2である。同様に、第2下側板ばね26Bの外側部分26eは、
図11(B)に示すように、ベース部材18に接合される二つの固定部26dを含む。二つの固定部26dは、第3固定部26d3及び第4固定部26d4である。第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれにおける固定部26dに設けられた貫通孔26sは、ベース部材18の上面に設けられた突設部18t(
図13(A)参照。)を受け入れる。そして、突設部18tは、熱かしめ又は冷間かしめが施されて固定部26dに固定される。これにより、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれにおける外側部分26eは、
図13(D)に示すように、ベース部材18に位置決めされ且つ固定される。
【0050】
第1下側板ばね26Aは、三つの内側接合部分26cを介してレンズ保持部材2に接合され、二つの固定部26dを介してベース部材18に接合されている。第2下側板ばね26Bについても同様である。この構成により、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bは、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能な状態でバランス良く支持できる。
【0051】
次に、
図12を参照し、第2下側板ばね26Bとコイル3との接続構造の一例について説明する。なお、第2下側板ばね26Bに関する説明は、第1下側板ばね26Aにも同様に適用される。
【0052】
第2下側板ばね26Bの内側部分26iのコイル接続部26hは、
図12(A)及び
図12(B)に示すように、レンズ駆動装置101が組み立てられた際に、レンズ保持部材2の突堤部82(
図9(A)参照。)と対向するように構成されている。すなわち、コイル接続部26hの被写体側(Z1側)の面は、
図12(A)に示すように、突堤部82で囲まれた凹状の収容部82sと対向する。そして、コイル3の延在部33Bの接続部33cは、
図12(A)に示すように、第2下側板ばね26Bの内側部分26i(コイル接続部26h)の被写体側(Z1側)の面とレンズ保持部材2の撮像素子側(Z2側)の面との間を通って延びる。
【0053】
収容部82sは、コイル3の延在部33Bと第2下側板ばね26Bとを接続する導電性接着剤CAを収容できるように構成されている。本実施形態では、突堤部82が第2保持部72Bと隣り合う位置に形成されているので、第2保持部72Bの側壁は、突堤部82の一部として好適に利用されている。したがって、第2保持部72Bと隣り合う位置に収容部82sが設けられている。
【0054】
第2下側板ばね26Bがレンズ保持部材2に組み付けられた際には、
図12(B)に示すように、第2保持部72Bは、その先端(Z2側の端)が第2下側板ばね26Bの内側部分26iよりも撮像素子側(Z2側)に位置するように、内側部分26iよりも下方(Z2方向)に突出している。また、巻き付け部33mも、その一部が内側部分26iの撮像素子側(Z2側)に位置するように第2保持部72Bに巻き付けられている。
【0055】
第2下側板ばね26Bとコイル3の延在部33Bは、合成樹脂中に銀粒子等の導電性フィラーが分散された導電性接着剤CAで電気的且つ物理的に接続されている。具体的には、第2下側板ばね26Bをレンズ保持部材2に取り付ける前に、レンズ保持部材2の突堤部82で囲まれた収容部82sに導電性接着剤CAが塗布され、その後、第2下側板ばね26Bがレンズ保持部材2に取り付けられる。そして、レンズ保持部材2の突設部2tが熱かしめされ、且つ、導電性接着剤CAが熱硬化される。導電性接着剤CAを収容部82sへ塗布する工程から導電性接着剤CAを熱硬化させる工程までは、典型的には、第2保持部72Bが鉛直上方に突出するようにレンズ保持部材2が逆さまに配置された状態で行われる。そのため、導電性接着剤CAは、流動性を有する場合であっても、所望の位置(収容部82s内の位置)に適切に保持される。そして、接続部33cの一部は、収容部82s内に配置されているため、導電性接着剤CA内に埋設される。なお、導電性接着剤CAは、熱硬化型に限らず、紫外線硬化型のものであってもよく、湿気硬化型のものであってもよい。
【0056】
また、第2下側板ばね26Bとコイル3の延在部33Bは、導電性接着剤CAではなく、半田付けで電気的且つ物理的に接続されていてもよい。この場合、半田は、第2下側板ばね26BのZ2側に配置され、第2下側板ばね26Bと延在部33Bとを電気的且つ物理的に接続してもよい。
【0057】
次に固定側部材RGについて説明する。固定側部材RGは、上側板ばね16が固定されるスペーサ1、ケース4、及び磁石セット5と、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれが固定されるベース部材18とを含む。
【0058】
ベース部材18は、液晶ポリマー等の合成樹脂を用いた射出成形によって作製される。本実施形態では、ベース部材18は、
図13(A)に示すように、矩形板状の外形を有する部材であり、中央に円形の開口18kが形成されている。また、ベース部材18の被写体側(Z1側)の面(上面)には、上方に向けて突出する丸形凸状の四つの突設部18t(第1突設部18t1~第4突設部18t4)が設けられている。突設部18tは、第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bのそれぞれにおける固定部26dに設けられた貫通孔26s(
図11(B)参照。)に挿通される。この際、突設部18tは熱かしめが施されて固定部26dに固定される。
図13(A)、
図13(C)、及び
図13(D)では、突設部18tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。突設部18tを図示する他の図においても同様である。なお、突設部18tは冷間かしめが施されて固定部26dに固定されてもよい。
【0059】
また、ベース部材18は、
図13(A)に示すように、開口18kを囲むように配置される四つの辺部18s(第1辺部18s1~第4辺部18s4)を有するように構成されている。具体的には、第1辺部18s1及び第2辺部18s2は、Y軸に略平行に延びるように構成され、第3辺部18s3及び第4辺部18s4は、X軸に略平行に延びるように構成されている。すなわち、第1辺部18s1及び第2辺部18s2のそれぞれの延在方向は、第3辺部18s3及び第4辺部18s4のそれぞれの延在方向と交差するように構成されている。
【0060】
ベース部材18には、
図13(B)に示すような、銅若しくは鉄又はそれらを主成分とする合金等の材料を含む金属板から形成された金属部材7がインサート成形されて埋め込まれている。金属部材7は、互いに電気的に絶縁されている第1金属部材7A及び第2金属部材7Bを含む。
【0061】
第1金属部材7Aは、
図13(C)に示すように、一部が板ばね接続部7APとしてベース部材18の上面(Z1側の面)に露出するように構成されている。同様に、第2金属部材7Bは、
図13(C)に示すように、一部が板ばね接続部7BPとしてベース部材18の上面(Z1側の面)に露出するように構成されている。本実施形態では、板ばね接続部7APは、第1板ばね接続部7AP1及び第2板ばね接続部7AP2を含む。
【0062】
ベース部材18の第1辺部18s1には、第1金属部材7Aにおける第1板ばね接続部7AP1と第2板ばね接続部7AP2とを連結する連結部7AJ(
図13(B)参照。)が埋設されている。そして、第2辺部18s2には、金属部材7が埋設されない部分が含まれ、その部分には、合成樹脂材でベース部材18が射出成形されるときに利用されたゲートの痕が残る痕部18mが含まれている。
【0063】
第1金属部材7Aは、
図13(C)及び
図13(D)に示すように、第1板ばね接続部7AP1及び第2板ばね接続部7AP2のそれぞれにおいて、溶接により第1下側板ばね26Aに電気的且つ機械的に接続されている。同様に、第2金属部材7Bは、板ばね接続部7BPにおいて、溶接により第2下側板ばね26Bに電気的且つ機械的に接続されている。溶接は、例えば、レーザ溶接によって実現される。
【0064】
図13(D)は、第1固定部26d1に形成された貫通孔26v(
図11(B)参照。)のところで、第1板ばね接続部7AP1と第1固定部26d1とが溶接金属LW1によって接合された状態を示している。同様に、
図13(D)は、第2固定部26d2に形成された貫通孔26v(
図11(B)参照。)のところで、第2板ばね接続部7AP2と第2固定部26d2とが溶接金属LW2によって接合され、且つ、第3固定部26d3に形成された貫通孔26v(
図11(B)参照。)のところで、板ばね接続部7BPと第3固定部26d3とが溶接金属LW3によって接合された状態を示している。
【0065】
更に、第1下側板ばね26Aは、第1コイル接続部26hAでコイル3の一端に電気的且つ機械的に接続され、第2下側板ばね26Bは、第2コイル接続部26hBでコイル3の他端に電気的且つ機械的に接続されている。そのため、コイル3は、金属部材7と下側板ばね26とを介して電流の供給を受けることができる。
【0066】
そして、第1金属部材7Aは、ベース部材18の正面側(Y2側)の端部から下方(Z2方向)に延びる外部端子部7ATを介し、撮像素子を実装した基板(図示せず。)に電気的且つ機械的に接続される。同様に、第2金属部材7Bは、ベース部材18の正面側(Y2側)の端部から下方(Z2方向)に延びる外部端子部7BTを介し、撮像素子を実装した基板(図示せず。)に電気的且つ機械的に接続される。
【0067】
ベース部材18は、
図2(A)に示すように、ケース4の外周壁部4Aの下端部における内面とベース部材18の外周側面とが組み合わさって位置決めされた後で接着剤によりケース4に固定される。
【0068】
次に、
図14を参照し、コイル3に供給される電流について説明する。
図14は、金属部材7、下側板ばね26、及びコイル3の上方斜視図である。
図14は、第1金属部材7Aの外部端子部7ATからコイル3の延在部33Aに向かって電流が流れ、且つ、コイル3の延在部33Bから第2金属部材7Bの外部端子部7BTに向かって電流が流れるときの様子を示している。なお、以下の説明は、第2金属部材7Bの外部端子部7BTからコイル3の延在部33Bに向かって電流が流れ、且つ、コイル3の延在部33Aから第1金属部材7Aの外部端子部7ATに向かって電流が流れるときにも同様に適用される。
【0069】
第1下側板ばね26Aの第1固定部26d1は、貫通孔26vのところで、溶接によって第1金属部材7Aの第1板ばね接続部7AP1に接合されている。破線DL1は、第1固定部26d1と第1板ばね接続部7AP1とが接合されることを表している。また、第1下側板ばね26Aの第2固定部26d2は、貫通孔26vのところで、溶接によって第1金属部材7Aの第2板ばね接続部7AP2に接合されている。破線DL2は、第2固定部26d2と第2板ばね接続部7AP2とが接合されることを表している。同様に、第2下側板ばね26Bの第3固定部26d3は、貫通孔26vのところで、溶接によって第2金属部材7Bの板ばね接続部7BPに接合されている。破線DL3は、第3固定部26d3と板ばね接続部7BPとが接合されることを表している。なお、第2下側板ばね26Bの第4固定部26d4は、ベース部材18に接続されるのみであり、金属部材7には接合されない。
【0070】
コイル3の延在部33Aは、導電性接着剤CAによって第1下側板ばね26Aの第1コイル接続部26hAに接続されている。破線DL4は、延在部33Aと第1コイル接続部26hAとが接続されることを表している。同様に、コイル3の延在部33Bは、導電性接着剤CAによって第2下側板ばね26Bの第2コイル接続部26hBに接続されている。破線DL5は、延在部33Bと第2コイル接続部26hBとが接続されることを表している。
【0071】
第1金属部材7Aの外部端子部7ATからコイル3の延在部33Aに向かって流れる電流は、第1板ばね接続部7AP1と第1コイル接続部26hAとの間を並列に接続する二つの導電経路CP(第1導電経路CP1及び第2導電経路CP2)を通る。第1導電経路CP1は、実線の矢印で表されるように、外部端子部7AT、第1板ばね接続部7AP1、第1固定部26d1、第1弾性腕部26g1、及び内側部分16iの第1コイル接続部26hAを通って延在部33Aに至る導電経路の一部である。また、第2導電経路CP2は、一点鎖線の矢印で表されるように、外部端子部7AT、第1板ばね接続部7AP1、連結部7AJ、第2板ばね接続部7AP2、第2固定部26d2、第2弾性腕部26g2、及び内側部分16iの第1コイル接続部26hAを通って延在部33Aに至る導電経路の一部である。
【0072】
コイル3の延在部33Bから第2金属部材7Bの外部端子部7BTに向かって流れる電流は、第3導電経路CP3を通る。第3導電経路CP3は、二点鎖線の矢印で表されるように、延在部33B、内側部分16iの第2コイル接続部26hB、第3弾性腕部26g3、第3固定部26d3、及び板ばね接続部7BPを通って外部端子部7BTに至る導電経路である。
【0073】
次に、
図15~
図17を参照し、レンズ保持部材2の移動を規制するストッパ部STについて説明する。
図15は、レンズ保持部材2及びベース部材18の上方斜視図である。
図15は、明瞭化のため、ベース部材18からレンズ保持部材2を上方(Z1方向)に遠ざけたときの状態を示している。
図16は、レンズ駆動装置101が初期状態にあるときのレンズ保持部材2、下側板ばね26、及びベース部材18の位置関係を示す。初期状態は、例えば、光軸方向が鉛直方向と一致した状態で、且つ、コイル3に電流が供給されていないときの状態を意味する。具体的には、
図16(A)は、レンズ保持部材2、下側板ばね26、及びベース部材18の上面図である。
図16(A)では、明瞭化のため、下側板ばね26がドットパターンで表され、レンズ保持部材2がクロスパターンで表されている。
図16(B)は、
図16(A)における一点鎖線L1を含むYZ平面におけるレンズ保持部材2、下側板ばね26、及びベース部材18の断面を示す。
図17は、ベース部材18の上方斜視図である。具体的には、
図17(A)は、ベース部材18の全体の上方斜視図である。
図17(B)は、
図17(A)における破線で囲まれた部分R4の拡大図である。
【0074】
ストッパ部STは、レンズ保持部材2の移動を規制できるように構成されている。本実施形態では、ストッパ部STは、主に、下方(Z2方向)へのレンズ保持部材2の平行移動、及び、光軸JD回りのレンズ保持部材2の回転を規制できるように構成されている。
【0075】
具体的には、ストッパ部STは、
図15に示すように、ベース部材18に形成された凸部18P及び凹部18Uと、レンズ保持部材2に形成された突出部2Pとによって構成されている。
【0076】
より具体的には、ストッパ部STは、第1ストッパ部ST1及び第2ストッパ部ST2を含む。第1ストッパ部ST1は、ベース部材18の第1辺部18s1に形成された第1凸部18P1及び第1凹部18U1と、レンズ保持部材2に形成された第1突出部2P1とによって構成されている。同様に、第2ストッパ部ST2は、ベース部材18の第2辺部18s2に形成された第2凸部18P2及び第2凹部18U2と、レンズ保持部材2に形成された第2突出部2P2とによって構成されている。
【0077】
図15の破線は、ストッパ部STを構成している突出部2Pと凹部18Uとの対応関係を示している。具体的には、
図15の破線は、初期状態において、第1ストッパ部ST1を構成している第1突出部2P1が第1凹部18U1に対応し、第2ストッパ部ST2を構成している第2突出部2P2が第2凹部18U2に対応することを示している。
【0078】
凹部18Uは、ベース部材18の上面に形成された窪みであり、第1凹部18U1~第4凹部18U4を含む。第1凹部18U1は、第1辺部18s1に形成された窪みであり、第1突出部2P1を受け入れるように構成されている。第2凹部18U2は、第2辺部18s2に形成された窪みであり、第2突出部2P2を受け入れるように構成されている。第3凹部18U3は、第1辺部18s1に形成された窪みであり、第1保持部72Aを受け入れるように構成されている。第4凹部18U4は、第2辺部18s2に形成された窪みであり、第2保持部72Bを受け入れるように構成されている。
【0079】
本実施形態では、第1ストッパ部ST1を構成する第1突出部2P1は、
図16に示すように、初期状態において、第1凹部18U1の内底面と接触するように構成されている。すなわち、第1凹部18U1の内底面は、第1突出部2P1と接触する当接面であり、レンズ保持部材2の下方側への移動を規制している。第2ストッパ部ST2を構成する第2突出部2P2についても同様である。但し、初期状態において、第1突出部2P1と第1凹部18U1の内底面との間には隙間が形成されていてもよい。すなわち、初期状態において、レンズ保持部材2は、ベース部材18から離間していてもよい。一方で、第1保持部72Aは、初期状態において、第3凹部18U3の内底面と接触しないように構成されている。すなわち、本実施形態では、第1保持部72Aと第3凹部18U3との組み合わせは、ストッパ部として機能しないように構成されている。但し、第1保持部72Aは、初期状態において、第3凹部18U3の内底面と接触するように構成されていてもよい。すなわち、第1保持部72Aと第3凹部18U3との組み合わせは、ストッパ部として機能するように構成されていてもよい。第2保持部72Bについても同様である。
【0080】
また、初期状態における第1突出部2P1の下端面の高さ、すなわち、第1凹部18U1の内底面の高さは、
図16(B)に示すように、第1下側板ばね26Aの第1固定部26d1及び第2固定部26d2のそれぞれの上端面の高さよりも高さH1だけ低い位置に位置するように構成されている。この構成は、Z軸方向において第1突出部2P1と第1下側板ばね26Aとが重複しないように配置されることによって実現される。第2突出部2P2についても同様である。なお、
図11(B)の点線で表される矩形RT1は、初期状態における第1突出部2P1の下端面の位置を表し、
図11(B)の点線で表される矩形RT2は、初期状態における第2突出部2P2の下端面の位置を表している。また、第1保持部72Aの下端面の高さは、
図16(B)に示すように、第1下側板ばね26Aの第1固定部26d1及び第2固定部26d2のそれぞれの上端面の高さよりも低い位置に位置している。
【0081】
ストッパ部STを構成する凸部18Pは、
図15に示すように、凹部18Uに隣接して形成されている。本実施形態では、第1ストッパ部ST1を構成する第1凸部18P1は、第1凹部18U1のY2側に形成され、第2ストッパ部ST2を構成する第2凸部18P2は、第2凹部18U2のY2側に形成されている。
【0082】
本実施形態では、第1凸部18P1は、
図17(B)に示すように、Y1側の側面SF1(粗いドットパターンで表される面)と第1凹部18U1を構成する壁部の一つの側面SF2(細かいドットパターンで表される面)とは面一であり、且つ、初期状態においてレンズ保持部材2の第1突出部2P1のY2側の側面と対向するように構成されている。
【0083】
この構成により、レンズ保持部材2が比較的低い位置にあるときに、
図16(A)の矢印AR1で示すようにレンズ保持部材2が光軸JDに関して時計回りに回転した場合、第1突出部2P1のY2側の側面は、第1凸部18P1のY1側の側面SF1、及び、第1凹部18U1のY2側の側面SF2の双方と接触する。また、レンズ保持部材2が比較的高い位置にあるときに、
図16(A)の矢印AR1で示すようにレンズ保持部材2が光軸JDに関して時計回りに回転した場合、第1突出部2P1のY2側の側面は、第1凹部18U1のY2側の側面SF2とは接触せずに、第1凸部18P1のY1側の側面SF1のみと接触する。そのため、光軸方向(Z軸方向)におけるレンズ保持部材2の位置の高低にかかわらず、レンズ保持部材2の時計回りの回転は制限される。
【0084】
同様に、レンズ保持部材2が比較的低い位置にあるときに、
図16(A)の矢印AR2で示すようにレンズ保持部材2が光軸JDに関して反時計回りに回転した場合、第2突出部2P2のY2側の側面は、第2凸部18P2のY1側の側面、及び、第2凹部18U2のY2側の側面の双方と接触する。また、レンズ保持部材2が比較的高い位置にあるときに、
図16(A)の矢印AR2で示すようにレンズ保持部材2が光軸JDに関して反時計回りに回転した場合、第2突出部2P2のY2側の側面は、第2凹部18U2のY2側の側面とは接触せずに、第2凸部18P2のY1側の側面のみと接触する。そのため、光軸方向(Z軸方向)におけるレンズ保持部材2の位置の高低にかかわらず、レンズ保持部材2の反時計回りの回転は制限される。
【0085】
このように、ベース部材18に形成された凸部18P及び凹部18Uは、光軸JD回りのレンズ保持部材2の回転を規制する回転規制部の一部として機能する。なお、本実施形態では、ベース部材18に形成された凹部18Uは、X軸方向におけるレンズ保持部材2の並進、及び、Y軸方向におけるレンズ保持部材2の並進を規制する並進規制部の一部として機能する。また、凸部18P及び凹部18Uは、Y2方向へのレンズ保持部材2の並進を規制する並進規制部の一部として機能する。
【0086】
上述のように、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101は、レンズ体LSを保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2に設けられたコイル3と、コイル3に対向する磁石(第1磁石5A~第4磁石5D)と、レンズ保持部材2の撮像素子側である下方に配置されるとともに金属部材7が埋設されたベース部材18と、レンズ保持部材2とベース部材18とを繋ぐように設けられるとともに、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能に支持する支持部材としての板ばね6と、を備えている。板ばね6は、コイル3の一端に接続される第1板ばねとしての第1下側板ばね26Aと、コイル3の他端に接続される第2板ばねとしての第2下側板ばね26Bとを有する。第1下側板ばね26A及び第2下側板ばね26Bは、それぞれ、ベース部材18に固定される固定側支持部としての外側部分26eと、レンズ保持部材2に固定される可動側支持部としての内側部分26iと、外側部分26eと内側部分16iとの間に設けられる弾性腕部26gと、コイル3に接続されるコイル接続部26hとを有する。
【0087】
金属部材7は、
図13(B)及び
図13(C)に示すように、ベース部材18から外部に露出する外部端子部7ATと、第1下側板ばね26Aの外側部分26eが接続される板ばね接続部7APとを備えた第1金属部材7Aと、ベース部材18から外部に露出する外部端子部7BTと、第2下側板ばね26Bの外側部分26eが接続される板ばね接続部7BPとを備えた第2金属部材7Bとを有する。
【0088】
そして、レンズ駆動装置101は、第1金属部材7A、第2金属部材7B、第1下側板ばね26A、及び第2下側板ばね26Bを介して、電流がコイル3に供給されるように構成されている。
【0089】
第1下側板ばね26Aの外側部分26eは、
図14に示すように、ベース部材18における互いに離間した位置に固定される第1固定部26d1及び第2固定部26d2を有し、第1下側板ばね26Aの弾性腕部26gは、第1固定部26d1に繋がる第1弾性腕部26g1と第2固定部26d2に繋がる第2弾性腕部26g2とを有する。
【0090】
第1金属部材7Aの板ばね接続部7APは、連結部7AJを介して互いに連結された第1板ばね接続部7AP1と第2板ばね接続部7AP2とを有する。そして、第1下側板ばね26Aの第1固定部26d1は、第1板ばね接続部7AP1に接続され、第1下側板ばね26Aの第2固定部26d2は、第2板ばね接続部7AP2に接続される。
【0091】
第1金属部材7Aの外部端子部7ATと第1下側板ばね26Aの第1コイル接続部26hAとの間には、
図14に示すように、並列に配置される二つの導電経路CPが形成されている。並列に配置される二つの導電経路CPは、実線の矢印で表される第1導電経路CP1、及び、一点鎖線の矢印で表される第2導電経路CP2である。
【0092】
この構成により、レンズ駆動装置101は、コイル3に電流を流す際の導通抵抗を低減させることができる。
【0093】
第1下側板ばね26Aにおいて、第1固定部26d1は、第1弾性腕部26g1、内側部分26i、及び第2弾性腕部26g2を介してのみ第2固定部26d2に繋がるように構成されていてもよい。すなわち、第1固定部26d1は、上側板ばね16における桟部16rのような部分によっては第2固定部26d2に連結されないように構成されていてもよい。
【0094】
この構成により、レンズ駆動装置101は、少なくとも桟部16rのような部分が第1下側板ばね26Aから省略される分だけ小型化が実現される。また、レンズ駆動装置101は、第1金属部材7Aの連結部7AJによって、第1導通経路CP1とは別に、第2導通経路CP2が確保されているため、桟部16rのような部分が第1下側板ばね26Aから省略される場合であっても、コイル3に電流を流す際の導通抵抗が高くなるのを抑制できる。
【0095】
第1固定部26d1と第2固定部26d2との間には、レンズ保持部材2の移動を規制するストッパ部STが設けられていてもよい。具体的には、
図15に示すように、第1固定部26d1が取り付けられる第1突設部18t1と第2固定部26d2が取り付けられる第2突設部18t2との間の空間には、レンズ保持部材2の移動を規制するストッパ部STが設けられていてもよい。この構成は、桟部16rのような部分が第1下側板ばね26Aから省略されることによって実現される。第1固定部26d1と第2固定部26d2との間が桟部16rのような連結部によって連結されている場合には、第1固定部26d1と第2固定部26d2との間の空間にストッパ部STを設けることができないためである。仮にストッパ部STを設けた場合、ストッパ部STとその連結部とが干渉してしまうためである。
【0096】
この構成により、レンズ駆動装置101は、ケース4内のスペース効率を高めることができ、レンズ駆動装置101の更なる小型化を実現できる。
【0097】
ストッパ部STは、
図15に示すように、第1ストッパ部ST1及び第2ストッパ部ST2を有していてもよい。
図15に示す例では、第1ストッパ部ST1は、ベース部材18の上面に形成された当接部としての第1凹部18U1と、レンズ保持部材2から第1凹部18U1側に突出する第1突出部2P1とを有する。第1突出部2P1の先端は、
図16(B)に示すように、光軸方向において、第1固定部26d1及び第2固定部26d2のそれぞれの上面よりも高さH1だけ低い位置にある。そして、第1ストッパ部ST1は、第1凹部18U1と第1突出部2P1とにより、レンズ保持部材2の下方側への動きが規制されるように構成されている。第2ストッパ部ST2についても同様である。
【0098】
このように、ストッパ部STは、下側板ばね26と干渉しないように配置されるため、そのサイズが大きくなるように形成され得る。すなわち、ストッパ部STは、レンズ保持部材2に形成された突出部2Pとベース部材18に形成された凹部18Uとが接触する際の接触面積が大きくなるように形成され得る。そのため、ストッパ部STは、レンズ保持部材2の下方への並進を確実に規制できる。
【0099】
ベース部材18の上面には凹部18Uと凹部18Uに隣り合う上方へ突出した凸部18Pが設けられていてもよい。すなわち、ストッパ部STは、凸部18Pを構成要素として含んでいてもよい。具体的には、
図15に示すように、ベース部材18には上方へ突出した第1凸部18P1が設けられていてもよい。この場合、第1凹部18U1の内底面は、第1突出部2P1と当接する当接部を構成していてもよい。そして、第1ストッパ部ST1は、
図17(B)に示すように、第1凸部18P1の一つの側面SF1(粗いドットパターンで表される面)と第1凹部18U1を構成する壁部の一つの側面SF2(細かいドットパターンで表される面)とが面一となるように、且つ、レンズ保持部材2の第1突出部2P1と対向するように構成されていてもよい。この構成では、第1ストッパ部ST1は、第1凹部18U1及び第1凸部18P1と第1突出部2P1とにより、レンズ保持部材2の光軸JD回りに回転するような動きを確実に規制できる。第2ストッパ部ST2についても同様である。
【0100】
この構成により、ストッパ部STは、落下等の衝撃によりレンズ保持部材2が上方へ移動し且つ光軸JD回りに回転した場合であっても、光軸JD回りのレンズ保持部材2の回転を抑制できる。
【0101】
第1固定部26d1と第2固定部26d2との間には、
図16(B)に示すように、レンズ保持部材2の下面(Z2側の面)から下方(Z2方向)へ突出するとともにコイル3の一端部である延在部33Aを保持する第1保持部72Aが設けられていてもよい。この場合、第1保持部72Aの先端は、光軸方向において、第1固定部26d1及び第2固定部26d2のそれぞれの上面よりも低い位置にある。第2保持部72Bについても同様である。
【0102】
この構成により、レンズ保持部材2は、保持部72の突出量を確保でき、コイル3の延在部33を適切に保持することができる。なお、レンズ保持部材2は、保持部72に、突出部2Pと同様の機能、すなわち、レンズ保持部材2の下方への並進を規制するストッパ部としての機能を持たせるように構成されていてもよい。
【0103】
ベース部材18は、
図13(A)に示すように、中央に開口18kを有するとともに、開口18kを囲むように配置される第1辺部18s1、第2辺部18s2、第3辺部18s3、及び第4辺部18s4を有していてもよい。
【0104】
この場合、第1辺部18s1及び第2辺部18s2のそれぞれの延在方向は、第3辺部18s3及び第4辺部18s4のそれぞれの延在方向と交差していてもよい。
【0105】
また、第1辺部18s1には、第1金属部材7Aにおける第1板ばね接続部7AP1と第2板ばね接続部7AP2とを連結する連結部7AJが埋設されていてもよい。
【0106】
そして、第2辺部18s2には、金属部材7が埋設されない部分が含まれていてもよく、その部分には、合成樹脂材でベース部材18が成形されるときに利用されたゲートの痕が残る痕部18mが含まれていてもよい。
【0107】
第2下側板ばね26Bの外側部分26eは、
図13(D)に示すように、ベース部材18に固定され且つ痕部18mを挟んで対向する第3固定部26d3及び第4固定部26d4を有していてもよい。
【0108】
この場合、第2下側板ばね26Bの第3固定部26d3のみが第2金属部材7Bの板ばね接続部7BPに接続されていてもよい。すなわち、第2下側板ばね26Bの第4固定部26d4は、第2金属部材7Bに接続されていなくてもよい。
【0109】
この構成は、成形加工時に金属部材7の位置がずれるのを防止できる。ゲートが位置する部分には、金属部材7が埋設されていないためである。
【0110】
第2下側板ばね26Bの外側部分26eは、ベース部材18における互いに離間する位置に固定される第3固定部26d3及び第4固定部26d4を有していてもよい。
【0111】
この場合、第2下側板ばね26Bの弾性腕部26gは、
図14に示すように、第3固定部26d3に繋がる第3弾性腕部26g3と第4固定部26d4に繋がる第4弾性腕部26g4とを有していてもよい。
【0112】
図14に示す例では、第2金属部材7Bは、第2下側板ばね26Bの第4固定部26d4に対応する板ばね接続部を有していない。しかしながら、第2金属部材7Bは、第2下側板ばね26Bの第4固定部26d4に対応する板ばね接続部を有していてもよい。
【0113】
具体的には、第2金属部材7Bの板ばね接続部7BPは、連結部を介して互いに連結された第3板ばね接続部と第4板ばね接続部とを有していてもよい。
【0114】
この場合、第2下側板ばね26Bの第3固定部26d3は、第3板ばね接続部に接続され、第2下側板ばね26Bの第4固定部26d4は、第4板ばね接続部に接続されてもよい。そして、第2金属部材7Bの外部端子部7BTと第2下側板ばね26Bの第2コイル接続部26hBとの間には、第1金属部材7Aの外部端子部7ATと第1下側板ばね26Aの第1コイル接続部26hAとの間に配置された二つの導電経路CPと同様に、二つの導電経路が配置されていてもよい。なお、
図14に示す例では、第2金属部材7Bの外部端子部7BTと第2下側板ばね26Bの第2コイル接続部26hBとの間には、二点鎖線の矢印で表される第3導電経路CP3のみが形成されている。
【0115】
第2金属部材7Bの外部端子部7BTと第2下側板ばね26Bの第2コイル接続部26hBとの間にも二つの導電経路が配置される構成は、コイル3に電流を流す際の導通抵抗を更に低減させることができる。
【0116】
第1金属部材7Aの第1板ばね接続部7AP1と第1下側板ばね26Aの第1固定部26d1とは、溶接によって接続され、第1金属部材7Aの第2板ばね接続部7AP2と第1下側板ばね26Aの第2固定部26d2とは、溶接によって接続されていてもよい。また、第2金属部材7Bの板ばね接続部7BPと第2下側板ばね26Bの第3固定部26d3とは、溶接によって接続されていてもよい。
【0117】
この構成は、レンズ駆動装置101の製造コストを低減させることができる。なお、第1金属部材7A及び第2金属部材7Bは、例えば、ステンレス鋼で形成されていてもよい。
【0118】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形及び置換が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
【0119】
例えば、上記実施形態では、磁石セット5は、第1側板部4A1~第4側板部4A4のそれぞれに沿うように四つの磁石(第1磁石5A~第4磁石5D)を含む。しかしながら、磁石セット5は、第1側板部4A1及び第3側板部4A3のそれぞれに沿うように二つだけ配置されていてもよく、第2側板部4A2及び第4側板部4A4のそれぞれに沿うように二つだけ配置されていてもよい。
【0120】
また、上述の実施形態では、ベース部材18に形成された凹部18Uは、凹部18Uの全周が壁で囲まれるように構成されている。しかしながら、凹部18Uは、内側(光軸JDに近い側)の壁が省略されていてもよい。すなわち、凹部18Uは、凹部18Uの三方が壁で囲まれるように構成されていてもよい。具体的には、第1凹部18U1及び第2凹部18U2のそれぞれの内側の壁は省略されていてもよい。第1突出部2P1が内側(X2側)に向かうようにレンズ保持部材2が移動した場合であっても、その移動は、第2突出部2P2の外側(X2側)の側面と第2凹部の外側(X2側)の壁とが接触することによって規制されるためである。また、この省略により、ベース部材18は、その形状が簡素化され得る。
【符号の説明】
【0121】
1・・・スペーサ 2・・・レンズ保持部材 2P・・・突出部 2P1・・・第1突出部 2P2・・・第2突出部 2t・・・突設部 3・・・コイル 4・・・ケース 4A・・・外周壁部 4A1・・・第1側板部 4A2・・・第2側板部 4A3・・・第3側板部 4A4・・・第4側板部 4B・・・天板部 4k・・・開口 4s・・・収納部 5・・・磁石セット 5A・・・第1磁石 5B・・・第2磁石 5C・・・第3磁石 5D・・・第4磁石 6・・・板ばね 7・・・金属部材 7A・・・第1金属部材 7AJ・・・連結部 7AP・・・板ばね接続部 7AP1・・・第1板ばね接続部 7AP2・・・第2板ばね接続部 7AT・・・外部端子部 7B・・・第2金属部材 7BP・・・板ばね接続部 7BT・・・・外部端子部 12・・・筒状部 12d・・・台座部 12dh・・・窪み 12h・・・庇部 12j・・・コイル支持部 13・・・巻回部 16・・・上側板ばね 16b・・・角部分 16e・・・外側部分 16g・・・弾性腕部 16i・・・内側部分 16r・・・桟部 18・・・ベース部材 18k・・・開口 18m・・・痕部 18P・・・凸部 18P1・・・第1凸部 18P2・・・第2凸部 18s・・・辺部 18s1・・・第1辺部 18s2・・・第2辺部 18s3・・・第3辺部 18s4・・・第4辺部 18t・・・突設部 18t1・・・第1突設部 18t2・・・第2突設部 18t3・・・第3突設部 18t4・・・第4突設部 18U・・・凹部 18U1・・・第1凹部 18U2・・・第2凹部 18U3・・・第3凹部 18U4・・・第4凹部 26・・・下側板ばね 26A・・・第1下側板ばね 26B・・・第2下側板ばね 26c・・・内側接合部分 26d・・・固定部 26d1・・・第1固定部 26d2・・・第2固定部 26d3・・・第3固定部 26d4・・・第4固定部 26e・・・外側部分 26g・・・弾性腕部 26g1・・・第1弾性腕部 26g2・・・第2弾性腕部 26g3・・・第3弾性腕部 26g4・・・第4弾性腕部 26h・・・コイル接続部 26hA・・・第1コイル接続部 26hB・・・第2コイル接続部 26i・・・内側部分 26p・・・連結部 26s、26t、26v・・・貫通孔 33、33A、33B・・・延在部 33c・・・接続部 33k・・・挿通部 33m・・・巻き付け部 52・・・フランジ部 52k・・・切欠部 72・・・保持部 72A・・・第1保持部 72B・・・第2保持部 82・・・突堤部 82s・・・収容部 82u・・・内側壁部 82v・・・外側壁部 82w・・・側壁部 82z・・・開放部 101・・・レンズ駆動装置 AD・・・接着剤 CA・・・導電性接着剤 CP・・・導電経路 CP1・・・第1導電経路 CP2・・・第2導電経路 JD・・・光軸 LS・・・レンズ体 MK・・・駆動機構 RG・・・固定側部材 SF1、SF2・・・側面 ST・・・ストッパ部 ST1・・・第1ストッパ部 ST2・・・第2ストッパ部