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特許7525456デュアル周波数アンテナを備える伝送構造
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  • 特許-デュアル周波数アンテナを備える伝送構造 図1
  • 特許-デュアル周波数アンテナを備える伝送構造 図2
  • 特許-デュアル周波数アンテナを備える伝送構造 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】デュアル周波数アンテナを備える伝送構造
(51)【国際特許分類】
   H01Q 5/364 20150101AFI20240723BHJP
   H01Q 1/38 20060101ALI20240723BHJP
   H01Q 5/357 20150101ALI20240723BHJP
【FI】
H01Q5/364
H01Q1/38
H01Q5/357
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021154606
(22)【出願日】2021-09-22
(65)【公開番号】P2022052763
(43)【公開日】2022-04-04
【審査請求日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】109132891
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】517396113
【氏名又は名称】智易科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100159547
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴谷 裕二
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼智勇
(72)【発明者】
【氏名】羅 國彰
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0080464(US,A1)
【文献】中国実用新案第2741206(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 5/364
H01Q 1/38
H01Q 5/357
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアル周波数アンテナを備える伝送構造であって、前記伝送構造は、
基板と、
第1電気接続部を有する第1放射器であって、前記第1放射器が前記第1電気接続部から第1方向および第2方向に延在し、前記第1方向が前記第2方向の反対方向である第1放射器と、
前記第1電気接続部に隣接する第2電気接続部を有する第2放射器であって、前記第2電気接続部が第1側面と第2側面を有しており、前記第1側面が前記第2側面よりも前記第1電気接続部に近い側にあり、前記第2電気接続部が前記第1側面と前記第2側面との間に接地領域を形成する第2放射器と、を備え、
前記接地領域の長さは第1設定値よりも長
前記第2放射器が、前記第2電気接続部から前記第1方向に第1調整ブロックを延在させ、前記第1調整ブロックと前記第1放射器の前記第1方向に延在する部分とが互いに隣接し、かつ、溝により分離されており、
前記第2放射器が、前記第2電気接続部から前記第2方向に第2調整ブロックを延在させ、前記第2調整ブロックと前記第1放射器の前記第2方向に延在する別の部分とが互いに隣接し、かつ、別の溝により分離されている、
伝送構造。
【請求項2】
前記基板上に配置され、前記第1電気接続部に信号を供給するために用いられるケーブルであって、前記信号の供給方向は、前記第1方向および前記第2方向に対して垂直であるケーブルを更に備え、
前記ケーブルは、第2設定値よりも長い重なり長さで前記接地領域に重なっており、前記第2設定値は前記第1設定値以下である、請求項1に記載の伝送構造。
【請求項3】
前記第1放射器および前記第2放射器は、前記基板上に一体的に、プリントアンテナ構造を形成する一部品として形成される、請求項1に記載の伝送構造。
【請求項4】
前記第1放射器は、前記第1方向に偏向部と拡張ブロックを延在させ、前記偏向部が前記第1電気接続部と前記拡張ブロックとの間に接続される、請求項1に記載の伝送構造。
【請求項5】
前記第1放射器が、第1波長帯の電磁波を励起するために使用され、前記第1放射器の前記第1方向に延在する長さが、前記第1波長帯の波長の1/4である、請求項1に記載の伝送構造。
【請求項6】
前記第1放射器が、第2波長帯の電磁波を励起するために使用され、前記第1放射器の前記第2方向の長さが、前記第2波長帯の波長の1/4である、請求項5に記載の伝送構造。
【請求項7】
前記第2調整ブロックが、第1サブブロックと、第2サブブロックと、第3サブブロックとを備え、前記第1サブブロックが前記第2サブブロックと前記第3サブブロックとの間に位置し、前記第2サブブロックと前記第3サブブロックが第1サブブロックの反対方向の両側に延びている、請求項に記載の伝送構造。
【請求項8】
前記第2調整ブロックが前記基板の接地面として使用され、前記第1サブブロックと前記第2サブブロックがL字型ブロックを形成し、前記第1サブブロックと前記第3サブブロックとがT字型ブロックを形成する、請求項に記載の伝送構造。
【請求項9】
前記ケーブルは電流端と接地端を備え、前記電流端が前記第1電気接続部に電気的に接続し、前記接地端が前記第2電気接続部に電気的に接続する、請求項2に記載の伝送構造。
【請求項10】
前記第2設定値の前記第1設定値に対する比は、1以下であり、かつ、1/2、2/3または3/4より高い、請求項2に記載の伝送構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してアンテナに関し、特にデュアル周波数アンテナを備える伝送構造に関する。
【背景技術】
【0002】
軽量、小型、スリム化を目指す電子製品の現在の設計に対応して、電子製品内の様々な回路要素は小型化される傾向にあり、電子製品内に配置されるアンテナは、マルチ周波数の用途に対応する必要があり、アンテナのサイズも小型化される必要がある。特に、ブロードバンドネットワークやマルチメディアサービスなどの適用分野において、デュアル周波数アンテナは2つの共振モードを提供可能であることから、デュアル周波数アンテナは2つの異なる共振帯域間で動作可能であり、更に広い周波数帯域をカバーすることができる。
【0003】
したがって、業界にとって重要な課題は、プリント回路基板上で使用可能で、アンテナの所要周波数を無線ローカルエリアネットワークの所要周波数帯域に簡単に調整できるデュアル周波数アンテナを提供することである。
特許文献1には、小型無線装置用の内部マルチバンドアンテナ、およびそのようなアンテナを備えた無線装置が開示されている。このアンテナの基本構造は2バンドのPIFAである。寄生素子(230)が、PIFAの放射面(220)の外側輪郭の内側に、例えば、放射面の導体分岐(221、222)間の空間(229)内に追加される。寄生素子はアンテナの給電点(FP)の近くまで伸びており、そこからアンテナの接地面に自身の短絡導体(235)で接続される。この構造の寸法は、寄生素子に基づく共振周波数をPIFAの1つの共振周波数に近づけて対応する動作帯域が広くなるように、または、寄生素子により別の第3の動作帯域がアンテナに形成されるように決められている。寄生素子は放射面の周辺領域ではなく中央領域に配置されているため、無線装置のユーザの手により、寄生素子が形成した動作帯域におけるアンテナの整合性が大きく損なわれることはない。また、寄生素子に基づく共振周波数が上側の動作帯域にある場合、アンテナの整合性は下側の動作帯域でも向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第7,256,743B2号明細書「内部マルチバンドアンテナ」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、デュアル周波数アンテナを備える伝送構造に関する。伝送構造をプリント回路基板上で用いる場合、アンテナの所要周波数を簡単に調整することができる。
【0006】
本発明の一実施形態によると、デュアル周波数アンテナを備える伝送構造が提供される。伝送構造は、基板と、第1放射器と、第2放射器とを備える。第1放射器は第1電気接続部を有する。第1放射器は第1電気接続部から第1方向と第2方向に延在し、第1方向が第2方向の反対方向である。第2放射器は第1電気接続部に隣接する第2電気接続部を有する。第2電気接続部が第1側面と第2側面を有しており、第1側面が第2側面よりも第1電気接続部に近い側にあり、第2電気接続部が第1側面と前記第2側面との間に接地領域を形成し、接地領域の長さは第1設定値よりも長い。
【0007】
本発明の上記およびその他の側面が、以下に記載の好適かつ非限定的な実施形態の詳細な説明に関し、より良く理解され得るであろう。以下の説明は、添付の図面を参照して行う。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るデュアル周波数アンテナの概略図および部分拡大図である。
【0009】
図2図2は、本発明の一実施形態に係るデュアル周波数アンテナを備える伝送構造の概略図及び部分拡大図である。
【0010】
図3図3は、本発明の一実施形態に係るデュアル周波数アンテナの反射損失特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の詳細な説明をいくつかの実施形態を用いて以下に開示する。しかしながら、開示される実施形態は、単に説明及び例示を目的とするものであり、本発明の保護の範囲を限定するものではない。同様/同一の要素を示すために、同様/同一の符号を使用する。以下の実施形態において、添付の図面の方向を示すために上、下、左、右、前、後などの方向を示す用語を用いるが、これらは、本発明を限定するものではない。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、プリント5G/サブ6Gブロードバンドアンテナおよびその伝送構造が提供される。プリント5G/サブ6Gブロードバンドアンテナは、システム用途を達成するために周波数帯域を容易に調整することができる。50オーム(Ω)の電気ケーブルがアンテナ給電点にはんだ付けされ、ケーブルのもう一方の端が無線周波数通信モジュールまで延在可能とする設計により、信号がアンテナに供給される。本実施形態において、システムは、プリントブロードバンドアンテナを採用しているため、3Dアンテナの場合に必要とされる金型コストおよび組み立てコストを省き、3Dアンテナに付随する変形リスクを回避する。プリントブロードバンドアンテナは、用途に関し、いくつかの選択肢を有利に提供する。例えば、プリントブロードバンドアンテナは、独立したプリント回路基板上で使用可能であったり、システムで動作可能であったりする。プリントブロードバンドアンテナは、様々なシステムの多様な用途に対応する独自の調整メカニズムを有する。
【0013】
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係るデュアル周波数アンテナ100の概略図および部分拡大図が示される。デュアル周波数アンテナ100は、基板110と、第1放射器120と、第2放射器130とを備える。基板110は、プリント回路基板製造用の絶縁材料である。第1放射器120と第2放射器130は、基板110の表面上に一体的に形成されており、プリントアンテナ構造を形成する。第1放射器120は、信号供給点として用いられる第1電気接続部121を有する。第2放射器130は、第1電気接続部121に隣接する第2電気接続部131を有する。第2電気接続部131は接地領域として用いることができる。
【0014】
第1放射器120は、第1電気接続部121から第1方向D1と第2方向D2に延在し、第1方向D1は第2方向D2の反対の方向である。また、第1放射器120は、偏向部122及び第1拡張ブロック123を第1方向D1に延在させており、偏向部122は、第1電気接続部121と第1拡張ブロック123との間に接続されており、第1拡張ブロック123は、4G/LTE周波数帯域内などの低周波数信号のための無線周波数エミッタとして使用することができる。更に、第1放射器120は、第2拡張ブロック124を第2方向D2に延在させている。第2拡張ブロック124は、5G/サブ6G周波数帯域内などの高周波数信号のための無線周波数エミッタとして使用することができる。
【0015】
一実施形態において、第1放射器120は、第1電気接続部121から第1方向D1に第1長さL1で延在し、第1長さL1は、偏向部122の長さと第1拡張ブロック123の長さの和に等しい。第1長さL1は、第1放射器120が第1波長帯の電磁波を励起するために必要な長さに依存する。例えば、第1長さL1は第1波長帯の波長の1/4にほぼ等しい。第1長さL1は25mm~45mmであり、第1波長帯の周波数は1710MHz~2690MHzである。
【0016】
更に、第1放射器120は、第1電気接続部121から第2方向D2に第2長さL2で延在し、第2長さL2は第2拡張ブロック124の長さに等しい。第2長さL2は、第1放射器120が第2波長帯の電磁波を励起するために必要な長さに依存する。例えば、第2長さL1は、第2波長帯の波長の1/4にほぼ等しい。第2長さL2は12mm~18mmであり、第2波長帯の周波数は3200MHz~4500MHzである。
【0017】
図1を参照する。第2電気接続部131は、第1側面131aと第2側面131bを有する。第1側面131aは、第2側面131bよりも第1電気接続部121に近い側にあり、言い換えると、第1側面131aは第1電気接続部121に隣接している。溝141が、第1側面131aと第1電気接続部121との間に形成されており、デュアル周波数アンテナ100のインピーダンス整合を調整するために用いられる。
【0018】
また、第2電気接続部131は、第1側面131aと第2側面131bとの間に形成された接地領域Gを有する。ケーブル150は、細長い帯形状を有し得る接地領域Gと重なる。ケーブル150の様相は図2に示す通りである。接地領域Gの長さAは第1設定値よりも長く、言い換えると、第1側面131aと第2側面131bとの間の距離は10mmなどの第1設定値よりも長い。
【0019】
更に、第2放射器130は、第2電気接続部131から第1方向D1と第2方向D2に延在する。例えば、第2放射器130は、第1調整ブロック132を第1方向D1に延在させている。第1調整ブロック132は、第1放射器120の偏向部122と第1拡張ブロック123に隣接する。第1溝142が、第1調整ブロック132と偏向部122との間に形成される。第2溝143が、第1調整ブロック132と第1拡張ブロック123との間に形成される。第1溝142と第2溝143とは相互に接続している。
【0020】
一実施形態においては、第1溝142および第2溝143は、デュアル周波数アンテナ100のインピーダンス整合を調整するために用いられ、第1溝142および第2溝143は、等しい幅または異なる幅となるように設計することができる。第1溝142の幅は0.95mm~1.15mmであり、第2溝143の幅は0.6mm~0.8mmである。
【0021】
更に、第2放射器130は、第2調整ブロック133を第2方向D2に延在させている。第2調整ブロック133は、基板110の接地面(すなわち、独立接地)として使用することができる。第2調整ブロック133は、第1サブブロック134と、第2サブブロック135と、第3サブブロック136を備える。第1サブブロック134は、第2サブブロック135と第3サブブロック136との間に位置する。第2サブブロック135と第3サブブロック136は、第1サブブロック134の反対方向の両側に延びている。基本的に、第1サブブロック134と第2サブブロック135とがL字型ブロックを形成する一方、第1サブブロック134と第3サブブロック136とがT字型ブロックを形成する。
【0022】
本実施形態においては、第2サブブロック135と第2拡張ブロック124は互いに対向し、第1距離S1(基板110の領域111に相当)だけ離れており、第3サブブロック136と第2電気接続部131は互いに対向し、第2距離S2(基板110の領域112に相当)だけ離れている。第1距離S1は、第2距離S2よりも長く、第1距離S1が14mm~24mmであり、第2距離S2が6.0mm~6.7mmである。
【0023】
図2は、本発明の一実施形態に係るデュアル周波数アンテナ100を備える伝送構造101の概略図及び部分拡大図である。本実施形態においては、ケーブル150は、基板110上に配置されており、第1電気接続部121に対し信号を供給する。信号供給方向は、第1方向D1および第2方向D2に対して垂直である。つまり、信号供給方向は、第1放射器120および第2放射器130の延在方向に対して実質的に垂直となっている。
【0024】
ケーブル150は、同軸電気ケーブル150である。ケーブル150は、電流が流れる中心コア(電流端151)、中心コアを包む接地導体(接地端152)、および電流端151と接地端152との間に位置する絶縁層153とを含む。電流端151は第1電気接続部121に電気的に接続する。接地端152は第2電気接続部131の接地領域Gに電気的に接続する。電流が第1電気接続部121を介して第1拡張ブロック123と第2拡張ブロック124とにそれぞれ伝達される時に、第1波長帯の無線周波数信号と第2波長帯の無線周波数信号が第1放射器120の両側にそれぞれ形成される。図3に示すように、一実施形態においては、第1波長帯Waは1710~2690MHzであり、第2波長帯Wbは3200~4500MHzである。
【0025】
図1及び図2に示すように、ケーブル150の接地端152は接地領域Gに重なっており、ケーブル150の重り長さBは、9mmなどの第2設定値よりも長い。第2設定値は第1設定値以下である。第2設定値の第1設定値に対する比は1以下であり、かつ、1/2、2/3または3/4より高い。例えば、ケーブル150の重なり長さBは、第1側面131aと第2側面131bとの間の距離(長さA)の1/2よりも長く、好ましくは距離Aの2/3または3/4より長いか、あるいは、当該距離(長さA)とほぼ等しい。ケーブル150の重なり長さBは、デュアル周波数アンテナ100の周波数応答性に影響する。第1放射器120の第1拡張ブロック123は、ある距離内において接地面と効果的な結合効果を形成することができる。第2拡張ブロック124は、ある距離内において接地面と効果的な結合効果を形成することができる。全体の結合効果が周波数帯の増加に役立つ。
【0026】
一実施形態においては、ケーブル150と接地領域Gとを重ねる方法として、溶接、ろう付け、はんだ付け、加締め、リベット留め、および、ねじ留めを挙げることができる。
【0027】
図3を参照し、本発明の一実施形態に係るデュアル周波数アンテナ100の反射損失特性図が示される。反射損失特性図は、その内部においてデュアル周波数アンテナ100が動作可能な信号の波長帯と幅とを示す。縦軸は反射損失(dB)を示す。横軸は周波数(GHz)を示す。反射損失特性図は、アンテナが1.7GHz~2.7GHzの波長帯および3.2GHz~4.5GHzの波長帯において動作する場合の、反射波の入射波に対する電力比を示す。図3は、アンテナが特定の反射損失(-10dB)未満の幾つかの波長帯において動作可能であることを示す。本実施形態において、図3は、アンテナが波長帯位置a、b、c、d、e、fにおいて動作可能であることを示す。例えば、波長帯位置aは1.9GHzに正に対応し、波長帯位置bは2.3GHzに正に対応し、波長帯位置cは2.6GHzに正に対応し、波長帯位置dは3.4GHzに正に対応し、波長帯位置eは3.8GHzに正に対応し、波長帯位置fは4.2GHzに正に対応する。
【0028】
2つの最も普及しているモバイルネットワークである第4世代モバイルネットワーク(4G)とロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)モバイルネットワークは、どちらもマルチ周波数に対応している。例えば、4G/LTEモバイルネットワークは、現在、低周波数(698MHz~798MHz)と高周波数(2300MHz~2690MHz)とをカバーしており、将来的に、他の波長帯を統合して、5G/サブ6Gモバイルネットワーク用の周波数帯域などのより高い波長帯を提供することが予期される。2G/GSMや3G/UMTSモバイルネットワークなどの主流のモバイルネットワークと比較して、4G/LTEモバイルネットワークは、2G/3G/4G周波数帯域を統合し、5G/サブ6G周波数帯域で動作する。関連技術を持続可能とすることとは別に、4G/LTEモバイルネットワークは、更に、5Gモバイルネットワークのより高い周波数帯域およびより高い伝送速度を提供するため、ユーザにとって非常に魅力的である。
【0029】
本実施形態のデュアル周波数アンテナは、4G/LTE周波数帯域および5G/サブ6G周波数帯域の両方において十分な反射損失量を成す。本実施形態のデュアル周波数アンテナは、4G/5G携帯電話や車載通信装置などの端末装置において使用可能であり、マルチバンドに対応可能であるため、端末装置が異なる周波数帯域間で動作可能であり、ユーザの使い勝手をより高めることができる。
【0030】
本発明を、例を用いて好適な実施形態に関して説明したが、本発明がそれらに限定されないことを理解されたい。むしろ、本発明は、様々な変形や同様の構成や手順をカバーすることを意図しており、添付の特許請求の範囲は、そのような変形や同様の構成や手順の全てを包含するように、最も広く解釈されるべきである。

図1
図2
図3