(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】資産管理装置、資産管理方法、及び資産管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240723BHJP
G06Q 40/12 20230101ALI20240723BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q40/12
(21)【出願番号】P 2022010025
(22)【出願日】2022-01-26
【審査請求日】2024-05-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤得 晃博
(72)【発明者】
【氏名】久保出 良祐
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017ー174419(JP,A)
【文献】特開2020-126552(JP,A)
【文献】特開2001-344396(JP,A)
【文献】特開2005-135192(JP,A)
【文献】特開2021-157777(JP,A)
【文献】特開2009-086895(JP,A)
【文献】APアウトソーシング,実例でわかる 経理アウトソーシングの実務,第1版,(株)中央経済社,2013年06月10日,p.160-179
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、自社と他社で共同所有する物件を管理するための資産管理装置であって、
前記制御部は、
物件毎に、自社と他社の持分比率を登録した持分比率マスタと、
計上区分と、資産計上するか否かを指定する資産計上フラグとを関連づけて登録した工事計上区分マスタと、
にアクセス可能に構成されており、
工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成する発注処理手段と、
工事完了時に、前記工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、発注金額を含む支払データを作成する支払処理手段と、
前記工事発注データの物件をキーとして、前記持分比率マスタから自社と他社の持分比率を取得し、他社分については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成し、自社分については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、前記工事発注データの計上区分をキーとして、前記工事計上区分マスタから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しない場合は、前記工事発注データの前記項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する計上処理手段と、
を備えたことを特徴とする資産管理装置。
【請求項2】
前記計上処理手段は、取得した資産計上フラグが資産計上しないを示す場合は、前記工事発注データの前記項目についての仕訳データを作成することを特徴とする請求項1に記載の資産管理装置。
【請求項3】
前記計上処理手段は、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産データを作成することを特徴とする請求項1又は2に記載の資産管理装置。
【請求項4】
前記工事計上区分マスタでは、計上区分が資産の場合は、資産計上フラグを資産計上するに設定し、計上区分が修繕費の場合は、資産計上フラグを資産計上しないに設定することを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の資産管理装置。
【請求項5】
制御部を備えた情報処理装置が実行する、自社と他社で共同所有する物件を管理するための資産管理方法であって、
前記制御部は、
物件毎に、自社と他社の持分比率を登録した持分比率マスタと、
計上区分と、資産計上するか否かを指定する資産計上フラグとを関連づけて登録した工事計上区分マスタと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において実行される、
工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成する発注処理工程と、
工事完了時に、前記工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、発注金額を含む支払データを作成する支払処理工程と、
前記工事発注データの物件をキーとして、前記持分比率マスタから自社と他社の持分比率を取得し、他社分については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成し、自社分については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、前記工事発注データの計上区分をキーとして、前記工事計上区分マスタから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しない場合は、前記工事発注データの前記項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する計上処理工程と、
を含むことを特徴とする資産管理方法。
【請求項6】
制御部を備えた情報処理装置で実行される、自社と他社で共同所有する物件を管理するための資産管理プログラムであって、
前記制御部は、
物件毎に、自社と他社の持分比率を登録した持分比率マスタと、
計上区分と、資産計上するか否かを指定する資産計上フラグとを関連づけて登録した工事計上区分マスタと、
にアクセス可能に構成されており、
前記制御部において、
工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成する発注処理工程と、
工事完了時に、前記工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、発注金額を含む支払データを作成する支払処理工程と、
前記工事発注データの物件をキーとして、前記持分比率マスタから自社と他社の持分比率を取得し、他社分については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成し、自社分については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、前記工事発注データの計上区分をキーとして、前記工事計上区分マスタから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しない場合は、前記工事発注データの前記項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する計上処理工程と、
を実行するための資産管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資産管理装置、資産管理方法、及び資産管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ビルマネジメント業務にて管理している物件について、他のオーナーと共同所有するような場合、自社資産部分と他社資産部分についてそれぞれを管理する必要がある。従来、物件を管理するシステムとして、例えば、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、他のオーナーと共同所有している物件について、工事費用が発生した場合に、自社資産部分と他社資産部分を管理する際の事務的労力を軽減することに関して何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、他のオーナーと共同所有している物件について、工事費用が発生した場合に、自社資産部分と他社資産部分を管理する際の事務的労力を軽減すること可能な資産管理装置、資産管理方法、及び資産管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備え、自社と他社で共同所有する物件を管理するための資産管理装置であって、前記制御部は、物件毎に、自社と他社の持分比率を登録した持分比率マスタと、計上区分と、資産計上するか否かを指定する資産計上フラグとを関連づけて登録した工事計上区分マスタと、にアクセス可能に構成されており、工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成する発注処理手段と、工事完了時に、前記工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、発注金額を含む支払データを作成する支払処理手段と、前記工事発注データの物件をキーとして、前記持分比率マスタから自社と他社の持分比率を取得し、他社分については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成し、自社分については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、前記工事発注データの計上区分をキーとして、前記工事計上区分マスタから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しない場合は、前記工事発注データの前記項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する計上処理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によれば、前記計上処理手段は、取得した資産計上フラグが資産計上しないを示す場合は、前記工事発注データの前記項目についての仕訳データを作成することにしてもよい。
【0008】
また、本発明の一態様によれば、前記計上処理手段は、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産データを作成することにしてもよい。
【0009】
また、本発明の一態様によれば、前記工事計上区分マスタでは、計上区分が資産の場合は、資産計上フラグを資産計上するに設定し、計上区分が修繕費の場合は、資産計上フラグを資産計上しないに設定することにしてもよい。
【0010】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置が実行する、自社と他社で共同所有する物件を管理するための資産管理方法であって、前記制御部は、物件毎に、自社と他社の持分比率を登録した持分比率マスタと、計上区分と、資産計上するか否かを指定する資産計上フラグとを関連づけて登録した工事計上区分マスタと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において実行される、工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成する発注処理工程と、工事完了時に、前記工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、発注金額を含む支払データを作成する支払処理工程と、前記工事発注データの物件をキーとして、前記持分比率マスタから自社と他社の持分比率を取得し、他社分については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成し、自社分については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、前記工事発注データの計上区分をキーとして、前記工事計上区分マスタから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しない場合は、前記工事発注データの前記項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する計上処理工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御部を備えた情報処理装置で実行される、自社と他社で共同所有する物件を管理するための資産管理プログラムであって、前記制御部は、物件毎に、自社と他社の持分比率を登録した持分比率マスタと、計上区分と、資産計上するか否かを指定する資産計上フラグとを関連づけて登録した工事計上区分マスタと、にアクセス可能に構成されており、前記制御部において、工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成する発注処理工程と、工事完了時に、前記工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、発注金額を含む支払データを作成する支払処理工程と、前記工事発注データの物件をキーとして、前記持分比率マスタから自社と他社の持分比率を取得し、他社分については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成し、自社分については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、前記工事発注データの計上区分をキーとして、前記工事計上区分マスタから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しない場合は、前記工事発注データの前記項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する計上処理工程と、を実行するための資産管理プログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、他のオーナーと共同所有している物件について、工事費用が発生した場合に、自社資産部分と他社資産部分を管理する際の事務的労力を軽減することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本実施の形態に係る資産管理装置の処理イメージを示す図である。
【
図2】
図2は、本実施の形態に係る資産管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、物件マスタの構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、取引先マスタの構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、持分比率マスタの構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、工事計上区分マスタの構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、項目コードマスタの構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施の形態に係る資産管理装置の制御部の全体の処理の流れを説明するためのフローを示す図である。
【
図9】
図9は、本実施の形態に係る資産管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【
図10】
図10は、本実施の形態に係る資産管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【
図11】
図11は、本実施の形態に係る資産管理装置の制御部の処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0015】
[1.概要]
例えば、ビルマネジメント業務にて管理している物件について、例えば他のオーナーと共同所有するような場合、自社資産部分と他社資産部分についてそれぞれを管理する必要がある。
【0016】
かかる物件に対する修繕工事などが発生した際に、従来では以下のような2つの問題がある。(1)工事情報を把握してから、計上に必要な情報の取得や計上の判断を行うことの事務的労力が大きかった。(2)部門間、拠点間で発生する工事情報共有が煩雑であった。具体的には、管理する物件の工事発生時にその物件の所有持分情報、工事情報、資産管理上必要な情報など多くの情報をもとに処理を進めていかなければならなかったが、これまではその情報を管理している部門、システムなどがそれぞれ異なっていたため情報の連携が煩雑であり事務的労力も大きかった。
【0017】
そこで、本実施の形態では、共同所有物件について、修繕工事などが発生した際に、自社負担費用は資産なのか費用なのかを自動判断し、他社負担費用については立替として管理し後に他社に対して請求することにより、他のオーナーと共同所有している物件について、工事費用が発生した場合に、自社資産部分と他社資産部分を管理する際の事務的労力を軽減する。より具体的には、自社負担費用は資産なのか費用なのかを自動で判断し、支払、資産管理業務に繋げ、他社負担費用については立替として管理し後に他社に対して請求業務へ繋げることでシームレスに連携可能とする。
【0018】
図1は、本実施の形態の資産管理装置の処理イメージを示す図である。
図1において、例えば、A物件について、持分がPM会社(自社)は60%、○○不動産(他社)は40%とする。A物件の工事を発注する(営繕費100万円)。工事完了時に、営繕費100万円を支払う。物件Aの持分情報を参照して、工事費用の負担分をシステムで判断し、自社負担費用60万円、他社負担費用40万円とする。自社負担費用60万円を、修繕費として費用計上又は資本的支出として資産計上する。他社負担費用40万円を○○不動産に請求する。
【0019】
本実施の形態の資産管理装置は、共同所有している物件の管理を行う資産管理会社に広く適用可能であり、例えば、不動産の保有と管理を行う不動産管理会社(例えば、PM会社)等に広く適用可能である。
【0020】
[2.構成]
本実施形態に係る資産管理装置の構成の一例について、
図2を参照して説明する。
図2は、資産管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0021】
資産管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、資産管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0022】
資産管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。資産管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0023】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、資産管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、資産管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0025】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0026】
記憶部106は、物件マスタ106aと、取引先マスタ106bと、持分比率マスタ106cと、工事計上区分マスタ106dと、項目コードマスタ106eと、データファイル106fと、を備えている。
図3は、物件マスタ106aの構成例を示す図である。
図4は、取引先マスタ106bの構成例を示す図である。
図5は、持分比率マスタ106cの構成例を示す図である。
図6は、工事計上区分マスタ106dの構成例を示す図である。
図7は、項目コードマスタ106eの構成例を示す図である。
【0027】
物件マスタ106aは、
図3に示すように、物件コードと物件名を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる。物件マスタ106aは、物件コードと物件名を変換する際に参照される。
図3に示す例では、1行目は、物件コード「B001」、物件名「A物件」となっている。
【0028】
取引先マスタ106bは、
図4に示すように、取引先コード、取引先名を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる。取引先マスタ106bは、取引先コードと取引先名を変換する際に参照される。
図4に示す例では、1行目は、取引先コード「T000001」、取引先名「ABCメンテナンス」、2行目は、取引先コード「T000002」、取引先名「F不動産」、3行目は、取引先コード「9999999」、取引先名「自社」となっている。
【0029】
持分比率マスタ106cは、
図5に示すように、持分比率コード、物件コード、取引先コード、割合(持分比率%)を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる。
図5に示す例では、1行目は、持分比率コード「A」、物件コード「B001」、取引先コード「9999999:自社」、割合「60」、2行目は、持分比率コード「A」、物件コード「B001」、取引先コード「T000002:F不動産」、割合「40」となっている。なお、持分比率については、別の持分比率コードを設けて、別の取引先の持分や、同じ取引先でも異なる持分割合の設定を持たせることも可能である。自社、他社負担の割合については工事発注時に設定している持分比率を参照する。
【0030】
工事計上区分マスタ106dは、
図6に示すように、計上区分コード、計上区分名、資産計上フラグを関連づけて登録したテーブル等で構成することができる。
図6に示す例では、1行目は、計上区分コード「S」、計上区分名「資産」、資産計上フラグ「資産計上する」、2行目は、計上区分コード「H」、計上区分名「修繕費」、資産計上フラグ「資産計上しない」となっている。
【0031】
項目コードマスタ106eは、
図7に示すように、項目コード、項目名を関連づけて登録したテーブル等で構成することができる。項目コードマスタ106eは、項目コードと項目名を変換する際に参照される。
図7に示す例では、1行目は、項目コード「K0001」、項目名「営繕費」となっている。
【0032】
データファイル106fは、工事発注データ、支払データ、請求データ、仕訳データ、資産データ等の各種データを格納するためのファイルである。
【0033】
工事発注データは、工事NO、物件コード、計上区分コード、項目コード、発注先コード、発注金額、持分比率コードを含んでいてもよい。
【0034】
支払データは、支払NO、物件コード、項目コード、支払先コード、支払金額、持分比率コードを含んでいてもよい。
【0035】
請求データは、請求NO、物件コード、項目コード、請求先コード、請求金額、持分比率コードを含んでいてもよい。
【0036】
仕訳データは、伝票NO、借方科目、借方金額、貸方科目、貸方金額を含んでいてもよい。
【0037】
資産データは、資産NO、取得価額を含んでいてもよい。
【0038】
図2に戻り、制御部102は、資産管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0039】
制御部102は、記憶部106に格納されている、物件マスタ106a、取引先マスタ106b、持分比率マスタ106c、工事計上区分マスタ106d、項目コードマスタ106e、及びデータファイル106fにアクセス可能に構成されている。なお、これらのマスタ・ファイルは、他の場所(例えば、サーバ200)に設けられていてもよく、制御部102がアクセス可能な構成であればよい。
【0040】
制御部102は、機能概念的に、マスタメンテ部102aと、発注処理部102bと、支払処理部102cと、計上処理部102dと、画面表示制御部102eと、を備えている。
【0041】
マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示されるマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、物件マスタ106a、取引先マスタ106b、持分比率マスタ106c、工事計上区分マスタ106d、項目コードマスタ106eに対して、入力・追加・削除・変更等の編集を行ってデータを設定する。
【0042】
発注処理部102bは、例えば、モニタ114に表示される発注入力画面上でのオペレータの操作に応じて、工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成して、データファイル106fに登録する。
【0043】
支払処理部102cは、例えば、モニタ114に表示される支払入力画面上でのオペレータの操作に応じて、工事完了時に、工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、支払金額を含む支払データを作成して、データファイル106fに登録する。
【0044】
計上処理部102dは、工事発注データの物件をキーとして、持分比率マスタ106cから自社と他社の持分比率を取得し、他社については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成してデータファイル106fに登録し、自社については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、工事発注データの計上区分をキーとして、工事計上区分マスタ106dから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しない場合は、工事発注データの項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する。
【0045】
計上処理部102dは、取得した資産計上フラグが資産計上しないを示す場合は、工事発注データの項目についての仕訳データを作成して、データファイル106fに登録することにしてもよい。
【0046】
計上処理部102dは、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産データを作成して、データファイル106fに登録することにしてもよい。
【0047】
工事計上区分マスタ106dには、計上区分が資産の場合は、資産計上フラグが資産計上するに設定し、計上区分が修繕費の場合は、資産計上フラグが資産計上しないに設定することにしてもよい。
【0048】
画面表示制御部102eは、例えば、モニタ114に表示する各種画面(例えば、マスタメンテ画面、発注入力画面、支払入力画面等)の表示及びその入力の受付を制御する。
【0049】
[3.具体例]
図2~
図11を参照して、本実施の形態に係る資産管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。
【0050】
(3-1.全体の処理)
図8は、本実施の形態に係る資産管理装置100の制御部102の全体の処理の流れを説明するためのフローを示す図である。
図8を参照して、本実施の形態に係る資産管理装置100の全体の処理の流れを説明する。
【0051】
図8において、マスタメンテ部102aは、マスタメンテ処理を実行する(ステップS1)。具体的には、マスタメンテ処理では、マスタメンテ部102aは、例えば、モニタ114に表示されるマスタメンテ画面上でのオペレータの操作に応じて、物件マスタ106a、取引先マスタ106b、持分比率マスタ106c、工事計上区分マスタ106d、項目コードマスタ106eに対してデータを設定する。
【0052】
発注処理部102bは、発注処理を実行する(ステップS2)。具体的には、発注処理部102bは、例えば、モニタ114に表示される発注入力画面上でのオペレータの操作に応じて、工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成して、データファイル106fに登録する。
【0053】
支払処理部102cは、支払処理を実行する(ステップS3)。具体的には、支払処理では、支払処理部102cは、例えば、モニタ114に表示される支払入力画面上でのオペレータの操作に応じて、工事完了時に、工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、支払金額を含む支払データを作成して、データファイル106fに登録する。
【0054】
計上処理部102dは、計上処理を実行する(ステップS4)。具体的には、計上処理では、計上処理部102dは、工事発注データの物件をキーとして、持分比率マスタ106cから自社と他社の持分比率を取得し、他社については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成してデータファイル106fに登録し、自社については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、工事発注データの計上区分をキーとして、工事計上区分マスタ106dから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しないを示す場合は、工事発注データの項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する。
【0055】
計上処理部102dは、取得した資産計上フラグが資産計上しないを示す場合は、工事発注データの項目についての仕訳データを作成して、データファイル106fに登録することにしてもよい。
【0056】
計上処理部102dは、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産データを作成して、データファイル106fに登録することにしてもよい。
【0057】
(3-2.具体例)
図9~
図11は、本実施の形態に係る資産管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明するための図である。
図9~
図11を参照して、本実施の形態に係る資産管理装置100の制御部102の処理の具体例を説明する。以下の説明では、
図3~
図7のマスタのデータ例を使用して説明する。以下の説明では、金額の単位を全て「円(¥)」としてその表記を省略する。
【0058】
(パターン1:自社持分について費用計上する場合)
図9を参照して、パターン1(自社持分について費用計上する場合)を説明する。
図9(A)は、処理フローを示す図である。
図8の処理と対応するステップには同一のステップ番号を付している。
図9(B)は工事発注データのサンプルデータ、
図9(C)は、支払データのサンプルデータ、
図9(D)は、仕訳データのサンプルデータ、
図9(E)は、請求データのサンプルデータを示している。
【0059】
図9(A)において、発注処理部102bは、工事発注時に、
図9(B)に示すような工事発注データを作成する(ステップS2)。
図9(B)に示す工事発注データの例では、工事「NOK1-1」、物件コード「B001:A物件」、計上区分コード「H:修繕費」、項目コード「K0001:営繕費」、発注先コード「T000001:ABCメンテナンス」、発注金額「1,000,000」、持分比率コード「A:自社60 他社40」となっている。
【0060】
支払処理部102cは、工事完了時に、工事発注データに基づいて、
図9(C)に示すような支払データを作成する(ステップS3)。
図9(C)に示す支払データの例では、支払NO「K1-1」、物件コード「B001:A物件」、項目コード「K0001:営繕費」、支払先コード「T000001:ABCメンテナンス」、支払金額「1,000,000」、持分比率コード「A:自社60 他社40」となっている。
【0061】
計上処理部102dは、計上処理(ステップS4)を実行する。具体的には、工事発注データの物件をキーとして、
図5の持分比率マスタ106cから自社と他社(F不動産)の持分比率「60%」、「40%」を取得する。
【0062】
自社分については、発注金額「1,000,000」に自社の持分比率「60%」を乗じた自社負担金額「600,000」について、工事発注データの計上区分「H:修繕費」をキーとして、
図6の工事計上区分マスタ106dから資産計上フラグ「資産計上しない」を取得する。資産計上フラグ「資産計上しない」であるので、修繕費として費用計上し、
図9(D)に示すような仕訳データを作成する。
図9(D)に示す仕訳データの例では、1行目は、伝票NO「D1」、借方科目「営繕費」、借方金額「600,000」、貸方科目「未払金」、貸方金額「600,000」となっている。
【0063】
また、他社分については、発注金額「1,000,000」に他社の持分比率「40%」を乗じた他社負担金額「400,000」について、
図9(E)に示すような請求データを作成して、他社負担費用分を請求する。
図9(E)に示す請求データの例では、請求NO「K1-1」、物件コード「B001:A物件」、項目コード「K0001:営繕費」、請求先コード「T000002:F不動産」、請求金額「400,000」、持分比率コード「A:自社60 他社40」となっている。
【0064】
(パターン2:自社持分について資産計上する場合)
図10を参照して、パターン2(自社持分について資産計上する場合)を説明する。
図10(A)は、処理フローを示す図である。
図8の処理と対応するステップには同一のステップ番号を付している。
図10(B)は工事発注データのサンプルデータ、
図10(C)は、支払データのサンプルデータ、
図10(D)は、資産データのサンプルデータ、
図10(E)は、請求データのサンプルデータを示している。
【0065】
図10(A)において、発注処理部102bは、工事発注時に、
図10(B)に示すような工事発注データを作成する(ステップS2)。
図10(B)に示す工事発注データの例では、工事「NOK1-1」、物件コード「B001:A物件」、計上区分コード「S:資産」、項目コード「K0001:営繕費」、支払先コード「T000001:ABCメンテナンス」、支払金額「1,000,000」、持分比率コード「A:自社60 他社40」となっている。
【0066】
支払処理部102cは、工事完了時に、工事発注データに基づいて、
図10(C)に示すような支払データを作成する(ステップS3)。
図10(C)に示す支払データは、
図9(C)と同様である。
【0067】
計上処理部102dは、計上処理(ステップS4)を実行する。具体的には、工事発注データの物件をキーとして、
図5の持分比率マスタ106cから自社と他社の持分比率「60%」、「40%」を取得する。
【0068】
自社分については、発注金額「1,000,000」に自社の持分比率「60%」を乗じた自社負担金額「600,000」について、工事発注データの計上区分「S:資産」をキーとして、
図6の工事計上区分マスタ106dから資産計上フラグ「資産計上する」を取得する。資産計上フラグ「資産計上する」であるので、資本的支出として資産計上し、
図10(D)に示すような資産データを作成する。
図10(D)に示す資産データの例では、資産NO「S1」、取得価格「600,000」となっている。
【0069】
また、他社分については、発注金額「1,000,000」に他社の持分比率「40%」を乗じた他社負担金額「400,000」について、
図10(E)に示すような請求データを作成して、他社負担費用分を請求する。
図10(E)に示す支払データは、
図9(E)と同様である。
【0070】
(パターン3:自社持分について資産計上、費用計上どちらもする場合)
図11を参照して、パターン3(自社持分について資産計上、費用計上する場合)を説明する。
図11(A)は、処理フローを示す図である。
図8の処理と対応するステップには同一のステップ番号を付している。
図11(B)は工事発注データのサンプルデータ、
図11(C)は、支払データのサンプルデータ、
図11(D)は、仕訳データのサンプルデータ、
図11(E)は、資産データのサンプルデータ、
図11(F)は、請求データのサンプルデータを示している。
【0071】
図11(A)において、発注処理部102bは、工事発注時に、
図11(B)に示すような工事発注データを作成する(ステップS2)。
図11(B)に示す工事発注データの例では、1行目は、工事「NOK1-1」、物件コード「B001:A物件」、計上区分コード「H:修繕費」、項目コード「K0001:営繕費」、支払先コード「T000001:ABCメンテナンス」、支払金額「600,000」、持分比率コード「A:自社60 他社40」、2行目は、工事「NOK1-1」、物件コード「B001:A物件」、計上区分コード「S:資産」、項目コード「K0001:営繕費」、支払先コード「T000001:ABCメンテナンス」、支払金額「400,000」、持分比率コード「A:自社60 他社40」となっている。
【0072】
支払処理部102cは、工事完了時に、工事発注データに基づいて、
図11(C)に示すような支払データを作成する(ステップS3)。
図11(C)に示す支払データは、
図9(C)と同様である。
【0073】
計上処理部102dは、計上処理(ステップS4)を実行する。具体的には、工事発注データの物件をキーとして、
図5の持分比率マスタ106cから自社と他社の持分比率「60%」、「40%」を取得する。
【0074】
自社分については、工事発注データの1行目の発注金額「600,000」に自社の持分比率「60%」を乗じた自社負担金額「360,000」について、計上区分「H:修繕費」をキーとして、
図6の工事計上区分マスタ106dから資産計上フラグ「資産計上しない」を取得し、修繕費分として費用計上し、
図11(D)に示すような仕訳データを作成する。
図11(D)に示す仕訳データの例では、1行目は、伝票NO「D1」、借方科目「営繕費」、借方金額「360,000」、貸方科目「未払金」、貸方金額「360,000」となっている。
【0075】
工事発注データの2行目の発注金額「400,000」に自社の持分比率「60%」を乗じた自社負担金額「240,000」について、工事発注データの計上区分「S:資産」をキーとして、
図6の工事計上区分マスタ106dから資産計上フラグ「資産計上する」を取得して、資本的支出として資産計上し、
図11(E)に示すような資産データを作成する。
図11(E)に示す資産データの例では、資産NO「S1」、取得価格「240,000」となっている。
【0076】
また、他社分については、発注金額「1,000,000(=600,000+400,000)」に他社の持分比率「40%」を乗じた他社負担金額「400,000」について、
図11(F)に示すような請求データを作成して、他社負担費用分を請求する。
図11(F)に示す請求データは、
図9(E)と同様である。
【0077】
以上説明したように、本実施の形態によれば、物件毎に、自社と他社の持分比率を登録した持分比率マスタ106cと、計上区分と、資産計上するか否かを指定する資産計上フラグとを関連づけて登録した工事計上区分マスタ106dと、工事発注時に、工事番号、物件、計上区分、項目、発注先、発注金額を含む工事発注データを作成する発注処理部102bと、工事完了時に、前記工事発注データに基づいて、支払番号、物件、項目、支払先、発注金額を含む支払データを作成する支払処理部1002cと、工事発注データの物件をキーとして、持分比率マスタ106cから自社と他社の持分比率を取得し、他社分については、発注金額に他社の持分比率を乗じた他社負担金額についての請求データを作成し、自社分については、発注金額に自社の持分比率を乗じた自社負担金額について、工事発注データの計上区分をキーとして、工事計上区分マスタ106dから資産計上フラグを取得して、取得した資産計上フラグが資産計上しない場合は、工事発注データの項目について費用計上し、取得した資産計上フラグが資産計上する場合は、資産計上する計上処理部102dと、を備えているので、他のオーナーと共同所有している物件について、工事費用が発生した場合に、自社資産部分と他社資産部分を管理する際の事務的労力を軽減することが可能となる。
【0078】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0079】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0081】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0082】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0083】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0084】
また、資産管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0085】
例えば、資産管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて資産管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0086】
また、このコンピュータプログラムは、資産管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0087】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0088】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0089】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0090】
また、資産管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、資産管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0091】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【符号の説明】
【0092】
100 資産管理装置
102 制御部
102a マスタメンテ部
102b 発注処理部
102c 支払処理部
102d 計上処理部
102e 画面表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 物件マスタ
106b 取引先マスタ
106c 持分比率マスタ
106d 工事計上区分マスタ
106e 項目コードマスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク