(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】アプリケーション起動方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/443 20110101AFI20240723BHJP
H04N 21/4425 20110101ALI20240723BHJP
【FI】
H04N21/443
H04N21/4425
(21)【出願番号】P 2022207161
(22)【出願日】2022-12-23
(62)【分割の表示】P 2021044370の分割
【原出願日】2014-06-11
【審査請求日】2022-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康宣
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 基之
(72)【発明者】
【氏名】益岡 信夫
(72)【発明者】
【氏名】清水 宏
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-257221(JP,A)
【文献】国際公開第2013/154023(WO,A1)
【文献】特開2012-256997(JP,A)
【文献】特開2012-243062(JP,A)
【文献】特開2012-244286(JP,A)
【文献】大亦 寿之、他,ハイブリッドキャストにおける放送外マネージドアプリケーションの提供に向けたシステムアーキテクチャの検討,映像情報メディア学会技術報告,Vol.38 No.14,(一社)映像情報メディア学会,2014年02月28日,pp.17-20
【文献】デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式,標準規格 ARIB STD-B24 (第三分冊),第5.9版,一般社団法人 電波産業会,2014年03月18日,pp.86, 114-119
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 - 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送受信装置における放送リソースとアクセスするためのアプリケーションを起動するアプリケーション起動方法において、
前記放送リソースとアクセスするためのアプリケーションは、放送信号に含まれるアプリケーション制御情報により起動される放送マネージドアプリケーションと、前記放送信号に含まれるアプリケーション制御情報以外により起動される放送外マネージドアプリケーションとを含み、
放送信号を受信する
受信ステップと、
前記受信された放送信号に含まれるPMT(Program Map Table)情報に基づいて、前記放送マネージドアプリケーションのデータ放送に対する起動優先度を確認する
起動優先度確認ステップと、
前記受信された放送信号に含まれるアプリケーション制御情報に基づいて、前記放送マネージドアプリケーションを起動する第1のアプリケーション起動ステップと、
放送受信装置に備えられたアプリケーションランチャによるランチャ画面を放送受信装置に表示するランチャ画面表示ステップと、
前記表示されたランチャ画面を介したユーザ操作に基づいて、前記放送外マネージドアプリケーションを起動する第2のアプリケーション起動ステップと、
外部携帯端末と通信する通信ステップと、
前記通信ステップによって受信した、前記外部携帯端末を介したユーザ操作による起動要求に基づいて、前記放送外マネージドアプリケーションを起動する第3のアプリケーション起動ステップと、
前記受信された放送信号に含まれるBML情報に基づいて放送受信装置をデータ放送画面表示状態とするデータ放送画面表示ステップと、
前記データ放送画面表示状態におけるユーザ操作に基づいて前記放送マネージドアプリケーションを起動する第4のアプリケーション起動ステップと、
を備
え、
前記データ放送画面表示ステップでは、前記放送受信装置が前記放送マネージドアプリケーションを実行可能であること確認した場合に、前記放送マネージドアプリケーションを起動するためのエントリーボタンを表示するように制御し、
前記第4のアプリケーション起動ステップでは、前記データ放送画面表示状態で表示された前記エントリーボタンに対するユーザ操作に基づいて、前記放送マネージドアプリケーションを起動する、
アプリケーション起動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーション起動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送サービスの拡張機能の一つに、放送波でデジタルデータを送信し、天気予報やニュース、おすすめ番組等の各種情報を表示するデータ放送がある。データ放送を受信可能なテレビ受信機は既に多数市販されており、また、データ放送受信に関する技術も下記特許文献1をはじめ多数が公表されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
データ放送の特徴として、デジタル放送サービスに対応しているテレビ受信機では、単体でデータ放送の受信が可能であり、さまざまな情報を取得/表示することが可能であることが挙げられる。一方、データ放送は電波帯域の制限により送信可能なデータ量が限られるため、高精細な画面表示や高機能なエフェクトを得ることが難しく、このため、付加価値の高い有用な機能を現行のデジタル放送受信機で実行することが難しいという課題があった。
【0005】
本発明の目的は、より付加価値の高い機能を実行可能なアプリケーション起動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲に記載の技術を用いる。
【0007】
一例を挙げるならば、請求項1に記載の技術を用いる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の技術を用いることにより、より付加価値の高い機能を実行可能なアプリケーション起動方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例に係る通信システムのシステム構成図である。
【
図2A】実施例に係る放送受信装置のブロック図である。
【
図2B】実施例に係る放送受信装置のソフトウェア構成図である。
【
図2C】実施例に係る情報表示装置のブロック図である。
【
図2D】実施例に係る情報表示装置の視聴者指示入力部の例を示す図である。
【
図3】実施例に係る放送局サーバのブロック図である。
【
図4】実施例に係るサービス事業者サーバのブロック図である。
【
図5A】実施例に係る携帯情報端末のブロック図である。
【
図5B】実施例に係る携帯情報端末のソフトウェア構成図である。
【
図6】実施例に係るアプリケーション制御情報のデータ構成図である。
【
図7A】実施例に係る放送受信装置のアプリケーション起動時の動作シーケンス図である。
【
図7B】実施例に係る放送受信装置のアプリケーション起動時の動作シーケンス図である。
【
図7C】実施例に係る放送受信装置のアプリケーション起動時の動作シーケンス図である。
【
図8A】実施例に係る携帯情報端末の連携時の動作シーケンス図である。
【
図8B】実施例に係る携帯情報端末の連携時の動作シーケンス図である。
【
図8C】実施例に係る携帯情報端末の連携時の動作シーケンス図である。
【
図9】実施例に係る放送受信装置及び携帯情報端末のアプリケーション起動時の動作シーケンス図である。
【
図10A】実施例に係る携帯情報端末の連携制御アプリの基本画面の画面表示図である。
【
図10B】実施例に係る携帯情報端末の連携制御アプリの基本画面の画面表示図である。
【
図11】実施例に係る放送受信装置のデータ放送画面の画面表示図である。
【
図12A】実施例に係る放送受信装置の報知画面の画面表示図である。
【
図12B】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図である。
【
図13A】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ実行画面の画面表示図である。
【
図13B】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ実行画面の画面表示図である。
【
図13C】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ実行画面の画面表示図である。
【
図13D】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ実行画面の画面表示図である。
【
図14】実施例に係る放送受信装置のエラー表示画面の画面表示図である。
【
図15】実施例に係る携帯情報端末の放送連携アプリ実行画面の画面表示図である。
【
図16A】実施例に係る放送受信装置のEPG表示画面の画面表示図である。
【
図16B】実施例に係る放送受信装置のEPG表示画面の詳細情報の図である。
【
図17】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリ取得時の動作シーケンス図である。
【
図18A】実施例に係る端末連携時の動作シーケンス図である。
【
図18B】実施例に係る端末連携時の動作シーケンス図である。
【
図18C】実施例に係る端末連携時の動作シーケンス図である。
【
図18D】実施例に係る端末連携時の動作シーケンス図である。
【
図19A】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図である。
【
図19B】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図である。
【
図19C】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図である。
【
図19D】実施例に係る放送受信装置の放送連携アプリランチャの画面表示図である。
【
図19E】実施例に係る放送受信装置の画面表示図である。
【
図19F】実施例に係る携帯情報端末の放送連携アプリランチャの画面表示図である。
【
図20A】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図20B】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図20C】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図20D】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図21A】実施例に係る情報表示装置の動作シーケンス図である。
【
図21B】実施例に係る情報表示装置の動作シーケンス図である。
【
図21C】実施例に係る情報表示装置の動作シーケンス図である。
【
図21D】実施例に係る情報表示装置の動作シーケンス図である。
【
図22A】実施例に係るリモコンのボタン配置図である。
【
図22B】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図22C】実施例に係る携帯情報端末の画面表示図である。
【
図22D】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図22E】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図22F】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図22G】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図22H】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図22I】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図22J】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図22K】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図23A】実施例に係る情報表示装置のウィンドウ枠の図である。
【
図23B】実施例に係る情報表示装置の画面表示図である。
【
図24】実施例に係る情報表示装置の動作シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0011】
先ず、本実施例の放送受信装置で受信可能なデジタル放送サービスの一例を説明する。
【0012】
例えば、本実施例の放送受信装置で受信可能なBS/地上デジタル放送の一例では、一つのトランスポンダ(周波数チャンネル)に複数のトランスポートストリーム(Transport Stream:TS)を多重化して伝送可能である。TSは、映像/音声エレメンタリストリーム(Elementary Stream:ES)やプログラム固有情報(Program Specific Information:PSI)/サービス情報(Service Information:SI)等のデータ列を分割してTSヘッダを付加した所定長のTSパケットの連続である。
【0013】
PSIは、MPEG(Moving Picture Experts Group)-2システムの規格で規定された、TSに含まれる各ESがどのプログラムに属するかを識別するための固有情報テーブルである。PSIは、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、CAT(Conditional Access Table)、等で構成される。PATは、TS内に含まれるプログラム一覧をPMTのPID(Packet Identifier)で規定する。PMTは、各プログラムの構成要素のPIDの規定等を行う。CATは、限定受信に関する情報を含む。
【0014】
また、SIはPSIを拡張して番組情報等を含めたものであり、社団法人電波産業会(Association of Radio Industries and Businesses:ARIB)がARIB STD-B10で規定した電子番組表(Electronic Program Guide:EPG)に関する情報を備える。SIは、BIT(Broadcaster Information Table)、SDT(Service Description Table)、EIT(Event Information Table)、TOT(Time Offset Table)、等で構成される。BITは、放送局識別情報や系列情報、放送局のSI送信情報等を含む。SDTは、ネットワークを識別するためのネットワークIDやTSを識別するためのTS ID、ネットワーク内で個々のサービス(所謂チャンネル)を識別するためのサービスID(所謂チャンネル番号)等の情報を含む。EITは、ネットワーク内で個々のサービスを識別するためのサービスIDと、各イベント(所謂番組)の名称や放送日時、放送内容等、イベントに関する情報を含む。TOTは、現在の日付、時刻に関する情報を含む。
【0015】
また、TSは、復号器における再生タイミングの基準となるPCR(Program Clock Reference)情報や、ARIB STD-B24で規定されたBML(Broadcast Markup Language)仕様に基づいてサブセット化されたBML文書等を含む。
【0016】
本実施例の放送受信装置では、前記映像/音声ESや各種情報等で構成されたTSを受信して復号することにより、放送番組やEPG、BMLを用いて制作されたデータ放送画面等をユーザーに提供することが可能である。
【0017】
また、本実施例の放送受信装置は、デジタル放送サービスにブロードバンドネットワークを利用した機能を連携させ、ブロードバンドネットワークを介した付加コンテンツの取得やサーバ装置における演算処理、携帯端末機器との連携による提示処理等をデジタル放送サービスと組み合わせる放送通信連携システムに対応可能である。前記放送通信連携システムを実現するために、本実施例の放送受信装置はHTML(Hyper Text Markup Language)等で記述されたアプリケーションを実行することが可能であるものとする。また、本放送受信装置が対応する放送通信連携システムでは、拡張したBML仕様や放送通信連携システムにおけるアプリケーション制御情報(Application Information Table:AIT)及びアプリケーションを放送波で伝送する場合に必要な拡張PSI/SI情報を用いる。なお、AITは、アプリケーションの取得先等のアプリケーションを起動するために必要な各種情報や、アプリケーションの起動/終了等を制御する制御情報を提供または周知するための情報である。
【0018】
以上の説明は日本国のデジタル放送サービスをベースにしたものであるが、本実施例の放送受信装置が対応する放送通信連携システムを含め、日本国内のみの適用に限定されるものではない。
【0019】
次に、本実施例における実施形態の具体的な構成例の説明を行う。
【0020】
[システム構成]
図1は、放送通信連携システムを実現する本実施例の通信システムの一例を示すシステム構成図である。本実施例の通信システムは、放送受信装置100とアンテナ100a、インターネット等のブロードバンドネットワーク200及びルータ装置210、放送局の電波塔300t、放送局サーバ300、サービス事業者サーバ400、その他のアプリケーションサーバ500、移動体電話通信サーバ600と移動体電話通信網の基地局600b、携帯情報端末700、で構成される。
【0021】
放送受信装置100は、既存のデジタル放送受信機能に加え、前記放送通信連携システムに対応する機能を有するテレビ受信機である。放送受信装置100は、電波塔300tから送出された放送波を、アンテナ100aを介して受信する。また、放送受信装置100は、ルータ装置210を介してインターネット200と接続可能であり、インターネット200上の各サーバ装置との通信によるデータの送受信が可能である。
【0022】
ルータ装置210は、インターネット200と無線通信または有線通信により接続され、また、放送受信装置100とは無線通信または有線通信で、携帯情報端末700とは無線通信で接続される。これにより、インターネット200上の各サーバ装置と放送受信装置100と携帯情報端末700とが、ルータ装置210を介して、データの送受信を相互に行うことが可能となる。なお、放送受信装置100と携帯情報端末700との通信は、ルータ装置210を介さずに、BlueTooth(登録商標)やNFC(Near Field Communication)等の方式で直接通信を行っても良い。
【0023】
電波塔300tは、放送局の放送設備からデジタル放送信号、AIT、アプリケーション提示に関する制御情報、等を含む放送波を送出する。なお、前記アプリケーション提示に関する制御情報とは、テレビ受信機上における放送番組とアプリケーションの重ね合わせやアプリケーションの提示可否に関する制御情報である。また、前記放送局は放送局サーバ300を備えるものとする。放送局サーバ300は、放送番組(動画コンテンツ等)及び各放送番組の番組タイトル、番組ID、番組概要、出演者、放送日時、等のメタデータを記憶し、前記動画コンテンツや各メタデータを、契約に基づいて、サービス事業者に対して提供することが可能であるものとする。なお、サービス事業者に対する前記動画コンテンツ及び各メタデータの提供は、放送局サーバ300が備えるAPI(Application Programming Interface)を通して行われるものであって良い。
【0024】
サービス事業者サーバ400は、サービス事業者が前記放送通信連携システムによるサービスを提供するために用意するサーバ装置である。サービス事業者サーバ400は、放送局サーバ300から提供された動画コンテンツ及びメタデータと、放送通信連携システム用に制作されたコンテンツ及びアプリケーションの記憶、管理及び配信等を行う。また、テレビ受信機からの問い合わせに対して、提供可能なアプリケーションの検索や一覧の提供を行う機能も有する。なお、前記コンテンツ及びメタデータの記憶、管理及び配信と、前記アプリケーションの記憶、管理及び配信は、異なるサーバ装置が行うものであっても良い。前記放送局と前記サービス事業者は同一であっても良いし、異なる事業者であっても良い。サービス事業者サーバ400は、異なるサービス毎に複数用意されても良い。また、サービス事業者サーバ400の機能は、放送局サーバ300が兼ね備えるものであっても良い。
【0025】
その他のアプリケーションサーバ500は、前記放送通信連携システムに関連する以外の一般的なアプリケーションや動作プログラム、コンテンツ、データの記憶、管理及び配信等を行う公知のサーバ装置である。
【0026】
移動体電話通信サーバ600はインターネット200と接続され、一方、基地局600bを介して携帯情報端末700と接続される。移動体電話通信サーバ600は携帯情報端末700の移動体電話通信網を介した電話通信(通話)及びデータ送受信を管理し、携帯情報端末700とインターネット200上の各サーバ装置との通信によるデータの送受信を可能とする。なお、携帯情報端末700と放送受信装置100との通信は、基地局600bと移動体電話通信サーバ600、及びインターネット200、ルータ装置210を介して行われるものであっても良い。
【0027】
[放送受信装置のハードウェア構成]
図2Aは、放送受信装置100の内部構成の一例を示すブロック図である。放送受信装置100は、主制御部101、システムバス102、ROM103、RAM104、ストレージ部110、LAN通信部121、拡張インタフェース部124、デジタルインタフェース部125、チューナ/復調部131、第一分離部132、第一映像復号部133、第一音声復号部134、第一字幕復号部135、データ放送受信処理部141、データ放送エンジン142、ストリーミング受信処理部151、第二分離部152、第二映像復号部153、第二音声復号部154、第二字幕復号部155、アプリケーション制御部161、アプリケーションエンジン162、映像重畳部171、音声選択部172、映像表示部173、スピーカ174、映像出力部175、音声出力部176、提示同期制御部181、端末連携制御部191、で構成される。
【0028】
主制御部101は、所定の動作プログラムに従って放送受信装置100全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス102は主制御部101と放送受信装置100内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。
【0029】
ROM(Read Only Memory)103は、オペレーティングシステムなどの基本動作プログラムやその他の動作プログラムが格納されたメモリであり、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)やフラッシュROMのような書き換え可能なROMが用いられる。RAM(Random Access Memory)104は基本動作プログラムやその他の動作プログラム実行時のワークエリアとなる。ROM103及びRAM104は主制御部101と一体構成であっても良い。また、ROM103は、
図2Aに示したような独立構成とはせず、ストレージ部110内の一部記憶領域を使用するようにしても良い。
【0030】
ストレージ部110は、放送受信装置100の動作プログラムや動作設定値、放送受信装置100のユーザーの個人情報等を記憶する。また、ネットワーク上からダウンロードした動作プログラムや前記動作プログラムで作成した各種データ等を記憶可能である。また、放送波から取得した、或いは、ネットワーク上からダウンロードした、動画、静止画、音声等のコンテンツも記憶可能である。ストレージ部110の一部領域を以ってROM103の機能の全部または一部を代替しても良い。また、ストレージ部110は、放送受信装置100に外部から電源が供給されていない状態であっても記憶している情報を保持する必要がある。したがって、例えば、フラッシュROMやSSD(Solid State Drive)などの半導体素子メモリ、HDD(Hard Disc Drive)などの磁気ディスクドライブ、等のデバイスが用いられる。
【0031】
なお、ROM103やストレージ部110に記憶された前記各動作プログラムは、インターネット200上の各サーバ装置からのダウンロード処理により更新及び機能拡張することが可能であるものとする。
【0032】
LAN(Local Area Network)通信部121は、ルータ装置210を介してインターネット200と接続され、インターネット200上の各サーバ装置とデータの送受信を行う。ルータ装置210との接続は有線接続であっても良いし、Wi-Fi(登録商標)等の無線接続であっても良い。LAN通信部121は符号回路や復号回路等を備えるものとする。また、放送受信装置100が、BlueTooth(登録商標)通信部やNFC通信部、赤外線通信部等、他の通信部を更に備えていても良い。
【0033】
チューナ/復調部131は、アンテナ100aを介して電波塔300tから放送波を受信し、主制御部101の制御に基づいてユーザーの所望するサービスのチャンネルに同調(選局)する。更に、チューナ/復調部131は、受信した放送信号を復調してTSを取得する。なお、
図2Aに示した例では、チューナ/復調部が一つである構成を例示しているが、複数画面同時表示や裏番組録画等を目的として、放送受信装置100がチューナ/復調部を複数搭載する構成としても良い。また、主制御部101の制御に基づいて、前記復調したTSに対するアクセス制限の制御等を行っても良い。
【0034】
第一分離部132は、チューナ/復調部131から出力されたTSを入力し、映像データ列、音声データ列、字幕データ列、番組情報データ列、AITデータ列、BMLデータ列、等の各データ列に分離して出力する。これらのデータ列は、例えば、ES形式であって良い。第一映像復号部133は、第一分離部132から入力した映像データ列を復号して映像情報を出力する。第一音声復号部134は、第一分離部132から入力した音声データ列を復号して音声情報を出力する。第一字幕復号部135は、第一分離部132から入力した字幕データ列を復号して字幕情報を出力する。
【0035】
データ放送受信処理部141は、第一分離部132から入力したBMLデータ列を復号してBML文書を再生する。データ放送エンジン142は、BML文書を実行するBMLブラウザであり、データ放送受信処理部141で再生されたBML文書を実行してデータ放送画面情報を出力する。
【0036】
ストリーミング受信処理部151は、主制御部101の制御に基づいて、LAN通信部121を介してインターネット200上の各サーバ装置に置かれた動画コンテンツ等にアクセスし、前記動画コンテンツ等のプログラムストリーム(Program Stream:PS)を取得する。また、主制御部101の制御に基づいて、前記取得したPSに対するDRM(Digital Rights Management)処理の制御等を行っても良い。
【0037】
第二分離部152は、ストリーミング受信処理部151から出力されたPSを入力し、映像データ列、音声データ列、字幕データ列、等の各データ列に分離して出力する。これらのデータ列は、例えば、ES形式であって良い。第二映像復号部153、第二音声復号部154、第二字幕復号部155は、それぞれ、第一映像復号部133、第一音声復号部134、第一字幕復号部135と同様の処理を行うため、説明を省略する。
【0038】
なお、第一分離部132と第二分離部152、第一映像復号部133と第二映像復号部153、第一音声復号部134と第二音声復号部154、第一字幕復号部135と第二字幕復号部155、は、それぞれ兼用されていても良い。
【0039】
アプリケーション制御部161は、第一分離部から入力したAITデータ列或いはインターネット200上の各サーバ装置から取得したAITファイルに基づいて、放送通信連携システム用に制作されたアプリケーションに関してアプリケーションエンジン162に働きかけ、アプリケーション単位のライフサイクル及びイベントの制御、管理を行う。また、アプリケーションの状態とAITの指示に依存して、適宜アプリケーションの機能制約の制御を行う。アプリケーションエンジン162は、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、前記放送通信連携システム用に制作されたアプリケーションを取得して実行するHTMLブラウザである。
【0040】
映像重畳部171は、第一映像復号部133から出力された映像情報、第一字幕復号部135から出力された字幕情報、データ放送エンジン142から出力されたデータ放送画面情報、第二映像復号部153から出力された映像情報、第二字幕復号部155から出力された字幕情報、アプリケーションエンジン162から出力されたアプリケーション実行画面情報を入力して、選択及び/または重畳等の処理を行う。映像重畳部171は図示を省略したビデオRAMを備え、前記ビデオRAMに入力された映像情報に基づいて映像表示部173等が駆動される。また、映像重畳部171は、主制御部101の制御に基づいて、必要に応じて、スケーリング処理や第一分離部132から出力された番組情報データ列に基づいて作成されたEPG画面情報の重畳処理等を行う。
【0041】
音声選択部172は、第一音声復号部134から出力された音声情報、第二音声復号部154から出力された音声情報、アプリケーションエンジン162から出力されたアプリケーション実行音声情報を入力して、主制御部101の制御に応じて適宜前記音声情報を選択して出力する。
【0042】
映像表示部173は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、映像重畳部171で選択及び/または重畳処理を施された映像情報を放送受信装置100のユーザーに提供する。スピーカ174は、音声選択部172から出力された音声情報を放送受信装置100のユーザーに提供する。映像出力部175は、映像重畳部171で選択及び/または重畳処理を施された映像情報を出力する映像出力インタフェースである。音声出力部176は、音声選択部172から出力された音声情報を出力する音声出力インタフェースである。なお、前述のように、放送受信装置100がテレビ受信機等である場合、映像出力部175及び音声出力部176は本発明に必須の構成ではない。
【0043】
提示同期制御部181は、放送波から取得したTSを復号することにより得られた映像情報や音声情報等と、インターネット200上の各サーバ装置から取得したPSを復号することにより得られた映像情報や音声情報等、及びアプリケーションエンジン162から出力されたアプリケーション実行画面情報やアプリケーション実行音声情報の、映像表示部173及びスピーカ174上、或いは、映像出力部175及び音声出力部176上における提示同期の制御を、例えばPCR情報等に基づいて行う。
【0044】
端末連携制御部191は、外部の携帯端末機器との連携を行う際に、連携機器(携帯端末機器)の発見及び認証、放送受信装置100と前記連携機器との接続、アプリケーションの連携、等の管理及び制御を行う。
【0045】
拡張インタフェース部124は、放送受信装置100の機能を拡張するためのインタフェース群であり、本実施例では、アナログ映像/音声インタフェース、USB(Universal Serial Bus)インタフェース、メモリインタフェース等で構成されるものとする。アナログ映像/音声インタフェースは、外部映像/音声出力機器からのアナログ映像信号/音声信号の入力、外部映像/音声入力機器へのアナログ映像信号/音声信号の出力、等を行う。USBインタフェースは、PC等と接続してデータの送受信を行う。HDDを接続して放送番組やコンテンツの記録を行っても良い。また、キーボードやその他のUSB機器の接続を行っても良い。メモリインタフェースはメモリカードやその他のメモリ媒体を接続してデータの送受信を行う。
【0046】
デジタルインタフェース部125は、符号化されたデジタル映像データ及び/またはデジタル音声データを出力若しくは入力するインタフェースである。デジタルインタフェース部125は、チューナ/復調部131で取得したTSやストリーミング受信処理部151で取得したPSをそのまま出力可能であるものとする。また、デジタルインタフェース部125から入力したTSやPSを第一分離部132や第二分離部152に入力するように制御しても良い。ストレージ部110に記憶したデジタルコンテンツの出力、或いは、ストレージ部110へのデジタルコンテンツの記憶を、デジタルインタフェース部125を介して行っても良い。デジタルインタフェース部125は、DVI端子やHDMI端子等であって、DVI仕様やHDMI仕様等に準拠した形式でデータの出力或いは入力が為されるものであって良い。IEEE1394仕様等に準拠したシリアルデータの形式で出力或いは入力されても良い。
【0047】
放送受信装置100は、テレビ受信機の他、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダなどの光ディスクドライブレコーダ、HDDレコーダなどの磁気ディスクドライブレコーダ、STB(Set Top Box)等であっても良い。デジタル放送受信機能及び放送通信連携機能を備えたPC(Personal Computer)やタブレット端末、ゲーム機等であっても良い。放送受信装置100がDVDレコーダ、HDDレコーダ、STB等である場合、映像表示部173及びスピーカ174は備えなくとも良い。映像出力部175及び音声出力部176に外部モニタ及び外部スピーカを接続することにより、本実施例の放送受信装置100と同様の動作が可能となる。
【0048】
[放送受信装置のソフトウェア構成]
図2Bは、本実施例の放送受信装置100のソフトウェア構成図であり、ROM103、RAM104及びストレージ部110におけるソフトウェアの構成を示す。本実施例においては、ROM103に基本動作プログラム1001及びその他の動作プログラムが記憶されており、ストレージ部110に受信機能プログラム1002、BMLブラウザプログラム1003、HTMLブラウザプログラム1004及びその他の動作プログラムが記憶されている。また、ストレージ部110は、動画、静止画、音声等のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶領域1011、外部の携帯端末機器との連携等の際に使用する認証情報等を記憶する認証情報記憶領域1012、その他の各種情報を記憶する各種情報記憶領域を備えるものとする。
【0049】
ROM103に記憶された基本動作プログラム1001はRAM104に展開され、更に主制御部101が前記展開された基本動作プログラムを実行することにより、基本動作実行部1101を構成する。また、ストレージ部110に記憶された受信機能プログラム1002、BMLブラウザプログラム1003、HTMLブラウザプログラム1004はそれぞれRAM104に展開され、更に主制御部101が前記展開された各動作プログラムを実行することにより、受信機能実行部1102、BMLブラウザエンジン1103、HTMLブラウザエンジン1104を構成する。また、RAM104は、各動作プログラム実行時に作成したデータを、必要に応じて一時的に保持する一時記憶領域を備えるものとする。
【0050】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部101がROM103に格納された基本動作プログラム1001をRAM104に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部1101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0051】
受信機能実行部1102は、放送受信機能や放送通信連携機能を実現するために放送受信装置100の各動作ブロックを制御する。特に、放送番組再生部1102aは、チューナ/復調部131、第一分離部132、第一映像復号部133、第一音声復号部134、第一字幕復号部135、データ放送受信処理部141及びデータ放送エンジン142を主として制御する。なお、データ放送エンジン142はRAM104上に展開されたBMLブラウザエンジン1103で代替されて良い。また、通信コンテンツ再生部1102bは、ストリーミング受信処理部151、第二分離部152、第二映像復号部153、第二音声復号部154及び第二字幕復号部155を主として制御する。連携アプリ制御部1102cは、アプリケーション制御部161及びアプリケーションエンジン162を主として制御する。なお、アプリケーションエンジン162はRAM104上に展開されたHTMLブラウザエンジン1104で代替されて良い。端末連携管理部1102dは端末連携制御部191を主として制御する。
【0052】
前記各動作プログラムは、製品出荷の時点で、予めROM103及び/またはストレージ部110に格納された状態であっても良い。製品出荷後に、インターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部121を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記各動作プログラムを、拡張インタフェース部124等を介して取得するものであっても良い。
【0053】
[放送局サーバの構成]
図3は、放送局サーバ300の内部構成の一例を示すブロック図である。放送局サーバ300は、主制御部301、システムバス302、RAM304、ストレージ部310、LAN通信部321、で構成される。
【0054】
主制御部301は、所定の動作プログラムに従って放送局サーバ300全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス302は主制御部301と放送局サーバ300内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。RAM304は各動作プログラム実行時のワークエリアとなる。
【0055】
ストレージ部310は、基本動作プログラム3001及びコンテンツ管理/配信プログラム3002を記憶し、更に、動画コンテンツ記憶領域3011及びメタデータ記憶領域3012を備える。動画コンテンツ記憶領域3011は放送局が放送する各放送番組の動画コンテンツ等を記憶する。メタデータ記憶領域3012は前記各放送番組の番組タイトル、番組ID、番組概要、出演者、放送日時、等のメタデータを記憶する。
【0056】
また、ストレージ部310に記憶された基本動作プログラム3001及びコンテンツ管理/配信プログラム3002はそれぞれRAM304に展開され、更に主制御部301が前記展開された基本動作プログラム及びコンテンツ管理/配信プログラムを実行することにより、基本動作実行部3101及びコンテンツ管理/配信実行部3102を構成する。
【0057】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部301がストレージ部310に格納された基本動作プログラム3001をRAM304に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部3101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0058】
コンテンツ管理/配信実行部3102は、動画コンテンツ記憶領域3011及びメタデータ記憶領域3012に蓄積された動画コンテンツ等及び各メタデータの管理と、前記動画コンテンツ等及び各メタデータを契約に基づいてサービス事業者に提供する際の制御を行う。更に、コンテンツ管理/配信実行部3102は、前記サービス事業者に対して前記動画コンテンツ等及び各メタデータの提供を行う際に、必要に応じて、前記契約に基づいたサービス事業者サーバ400の認証処理等も行う。
【0059】
LAN通信部321は、インターネット200と接続され、インターネット200上のサービス事業者サーバ400等と通信を行う。LAN通信部321は符号回路や復号回路等を備えるものとする。
【0060】
[サービス事業者サーバの構成]
図4は、サービス事業者サーバ400の内部構成の一例を示すブロック図である。サービス事業者サーバ400は、主制御部401、システムバス402、RAM404、ストレージ部410、LAN通信部421、で構成される。
【0061】
主制御部401は、所定の動作プログラムに従ってサービス事業者サーバ400全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス402は主制御部401とサービス事業者サーバ400内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。RAM404は各動作プログラム実行時のワークエリアとなる。
【0062】
ストレージ部410は、基本動作プログラム4001及びコンテンツ管理/配信プログラム4002、アプリケーション管理/配布プログラム4003を記憶し、更に、動画コンテンツ記憶領域4011及びメタデータ記憶領域4012、アプリケーション記憶領域4013を備える。動画コンテンツ記憶領域4011及びメタデータ記憶領域4012は、放送局サーバ300から提供された前記動画コンテンツ等及び各メタデータや、前記サービス事業者が制作したコンテンツ及び前記コンテンツに関するメタデータ等を記憶する。アプリケーション記憶領域4013は、各テレビ受信機からの要求に応じて配布するための、放送通信連携システムの各サービスの実現に必要となるアプリケーションを記憶する。
【0063】
また、ストレージ部410に記憶された基本動作プログラム4001及びコンテンツ管理/配信プログラム4002、アプリケーション管理/配布プログラム4003はそれぞれRAM404に展開され、更に主制御部401が前記展開された基本動作プログラム及びコンテンツ管理/配信プログラム、アプリケーション管理/配布プログラムを実行することにより、基本動作実行部4101及びコンテンツ管理/配信実行部4102、アプリケーション管理/配布実行部4103を構成する。
【0064】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部401がストレージ部410に格納された基本動作プログラム4001をRAM404に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部4101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0065】
コンテンツ管理/配信実行部4102は、放送局サーバ300からの動画コンテンツ等及び各メタデータの取得、動画コンテンツ記憶領域4011及びメタデータ記憶領域4012に蓄積された動画コンテンツ等及び各メタデータの管理、及び各テレビ受信機に対する前記動画コンテンツ等及び各メタデータの配信の制御を行う。また、アプリケーション管理/配布実行部4103は、アプリケーション記憶領域4013に蓄積された各アプリケーションの管理と、前記各アプリケーションを各テレビ受信機からの要求に応じて配布する際の制御と、を行う。更に、アプリケーション管理/配布実行部4103は、前記各テレビ受信機に対して前記各アプリケーションの配布を行う際に、必要に応じて、前記各テレビ受信機の認証処理等も行う。
【0066】
LAN通信部421は、インターネット200と接続され、インターネット200上の放送局サーバ300や、ルータ装置210を介して、放送受信装置100や携帯情報端末700と通信を行う。LAN通信部421は符号回路や復号回路等を備えるものとする。
【0067】
[携帯情報端末のハードウェア構成]
図5Aは、携帯情報端末700の内部構成の一例を示すブロック図である。携帯情報端末700は、主制御部701、システムバス702、ROM703、RAM704、ストレージ部710、通信処理部720、拡張インタフェース部724、操作部730、画像処理部740、音声処理部750、センサ部760、で構成される。
【0068】
主制御部701は、携帯情報端末700全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス702は主制御部701と携帯情報端末700内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。
【0069】
ROM703は、オペレーティングシステムなどの基本動作プログラムやその他の動作プログラムが格納されたメモリであり、例えばEEPROMやフラッシュROMのような書き換え可能なROMが用いられる。RAM704は基本動作プログラムやその他の動作プログラム実行時のワークエリアとなる。ROM703及びRAM704は主制御部701と一体構成であっても良い。また、ROM703は、
図5Aに示したような独立構成とはせず、ストレージ部710内の一部記憶領域を使用するようにしても良い。
【0070】
ストレージ部710は、携帯情報端末700の動作プログラムや動作設定値、携帯情報端末700のユーザーの個人情報等を記憶する。また、ネットワーク上からダウンロードした動作プログラムや前記動作プログラムで作成した各種データ等を記憶可能である。また、ネットワーク上からダウンロードした、動画、静止画、音声等のコンテンツも記憶可能である。ストレージ部710の一部領域を以ってROM703の機能の全部または一部を代替しても良い。また、ストレージ部710は、携帯情報端末700に外部から電源が供給されていない状態であっても記憶している情報を保持する必要がある。したがって、例えば、フラッシュROMやSSD、HDD等のデバイスが用いられる。
【0071】
なお、ROM703やストレージ部710に記憶された前記各動作プログラムは、インターネット200上の各サーバ装置からのダウンロード処理により更新及び機能拡張することが可能であるものとする。
【0072】
通信処理部720は、LAN通信部721、移動体電話網通信部722、NFC通信部723、で構成される。LAN通信部721はルータ装置210を介してインターネット200と接続され、インターネット200上の各サーバ装置とデータの送受信を行う。ルータ装置210との接続はWi-Fi(登録商標)等の無線接続で行われるものとする。移動体電話網通信部722は移動体電話通信網の基地局600bとの無線通信により、電話通信(通話)及びデータの送受信を行う。NFC通信部723は対応するリーダ/ライタとの近接時に無線通信を行う。LAN通信部721、移動体電話網通信部722、NFC通信部723は、それぞれ符号回路や復号回路、アンテナ等を備えるものとする。また、通信処理部720が、BlueTooth(登録商標)通信部や赤外線通信部等、他の通信部を更に備えていても良い。
【0073】
拡張インタフェース部724は、携帯情報端末700の機能を拡張するためのインタフェース群であり、本実施例では、映像/音声インタフェース、USBインタフェース、メモリインタフェース等で構成されるものとする。映像/音声インタフェースは、外部映像/音声出力機器からの映像信号/音声信号の入力、外部映像/音声入力機器への映像信号/音声信号の出力、等を行う。USBインタフェースは、PC等と接続してデータの送受信を行う。また、キーボードやその他のUSB機器の接続を行っても良い。メモリインタフェースはメモリカードやその他のメモリ媒体を接続してデータの送受信を行う。
【0074】
操作部730は、携帯情報端末700に対する操作指示の入力を行う指示入力部であり、本実施例では、表示部741に重ねて配置したタッチパネル730t及びボタンスイッチを並べた操作キー730kで構成されるものとする。何れか一方のみであっても良い。拡張インタフェース部724に接続したキーボード等を用いて携帯情報端末700の操作を行っても良い。有線通信または無線通信により接続された別体の携帯端末機器を用いて携帯情報端末700の操作を行っても良い。また、前記タッチパネル機能は表示部741が備え持っているものであっても良い。
【0075】
画像処理部740は、表示部741、画像信号処理部742、第一画像入力部743、第二画像入力部744、で構成される。表示部741は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、画像信号処理部742で処理した画像データを携帯情報端末700のユーザーに提供する。画像信号処理部742は図示を省略したビデオRAMを備え、前記ビデオRAMに入力された画像データに基づいて表示部741が駆動される。また、画像信号処理部742は、必要に応じてフォーマット変換、メニューやその他のOSD(On Screen Display)信号の重畳処理等を行う機能を有するものとする。第一画像入力部743及び第二画像入力部744は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の電子デバイスを用いてレンズから入力した光を電気信号に変換することにより、周囲や対象物の画像データを入力するカメラユニットである。
【0076】
音声処理部750は、音声出力部751、音声信号処理部752、音声入力部753、で構成される。音声出力部751はスピーカであり、音声信号処理部752で処理した音声信号を携帯情報端末700のユーザーに提供する。音声入力部753はマイクであり、ユーザーの声などを音声データに変換して入力する。
【0077】
センサ部760は、携帯情報端末700の状態を検出するためのセンサ群であり、本実施例では、GPS受信部761、ジャイロセンサ762、地磁気センサ763、加速度センサ764、照度センサ765、近接センサ766、で構成される。これらのセンサ群により、携帯情報端末700の位置、傾き、方角、動き、及び周囲の明るさ、周囲物の近接状況、等を検出することが可能となる。また、携帯情報端末700が、気圧センサ等、他のセンサを更に備えていても良い。
【0078】
携帯情報端末700は、携帯電話やスマートホン、タブレット端末等であって良い。PDA(Personal Digital Assistants)やノート型PCであっても良い。また、デジタルスチルカメラや動画撮影可能なビデオカメラ、携帯型ゲーム機等、またはその他の携帯用デジタル機器であっても良い。
【0079】
なお、
図5Aに示した携帯情報端末700の構成例は、センサ部760等、本実施例に必須ではない構成も多数含んでいるが、これらが備えられていない構成であっても本実施例の効果を損なうことはない。また、デジタル放送受信機能や電子マネー決済機能等、図示していない構成が更に加えられていても良い。
【0080】
[携帯情報端末のソフトウェア構成]
図5Bは、本実施例の携帯情報端末700のソフトウェア構成図であり、ROM703、RAM704及びストレージ部710におけるソフトウェアの構成を示す。本実施例においては、ROM703に基本動作プログラム7001及びその他の動作プログラムが記憶されており、ストレージ部710に連携制御プログラム7002とHTMLブラウザプログラム7003及びその他の動作プログラムが記憶されている。また、ストレージ部710は、動画、静止画、音声等のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶領域7011、テレビ受信機との連携動作等の際に使用する認証情報を記憶する認証情報記憶領域7012、その他の各種情報を記憶する各種情報記憶領域を備えるものとする。
【0081】
ROM703に記憶された基本動作プログラム7001はRAM704に展開され、更に主制御部701が前記展開された基本動作プログラムを実行することにより、基本動作実行部7101を構成する。また、ストレージ部710に記憶された連携制御プログラム7002及びHTMLブラウザプログラム7003はそれぞれRAM704に展開され、更に主制御部701が前記展開された各動作プログラムを実行することにより、連携制御実行部7102及びHTMLブラウザエンジン7103を構成する。また、RAM704は、各動作プログラム実行時に作成したデータを、必要に応じて一時的に保持する一時記憶領域を備えるものとする。
【0082】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部701がROM703に格納された基本動作プログラム7001をRAM704に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部7101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0083】
連携制御実行部7102は、携帯情報端末700がテレビ受信機との連携動作を行う際の、機器認証及び接続、各データの送受信、等の管理を行う。HTMLブラウザエンジン7103は、放送通信連携システム用に作成されたアプリケーションを携帯情報端末700上で実行するHTMLブラウザである。
【0084】
前記各動作プログラムは、製品出荷の時点で、予めROM703及び/またはストレージ部710に格納された状態であっても良い。製品出荷後に、インターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部721または移動体電話網通信部722を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記各動作プログラムを、拡張インタフェース部724等を介して取得するものであっても良い。
【0085】
[アプリケーション制御情報(AIT)の概要]
本実施例のアプリケーション制御情報(AIT)は、放送受信装置100が対応する放送通信連携機能において、テレビ受信機等(本実施例では、放送受信装置100)に対して放送サービスに連携するアプリケーション(以下、放送連携アプリと称する場合がある。)の存在を周知し、その制御を指示することを目的とする情報であるものとする。なお、前記放送連携アプリは、(1)放送信号に含まれる起動/終了などの制御信号に基づいて放送受信状態においてのみ動作し、制御信号に基づいて放送リソースへのアクセスが許可される放送マネージドアプリケーションと、(2)起動/終了などを放送信号に制御されない動作形態で、アプリケーション認証などの手段に基づいて放送リソースへのアクセスが許可される放送外マネージドアプリケーションと、(3)放送リソースへのアクセスが許可されない、その他の一般アプリケーションと、に区別されて良い。
【0086】
AITの伝送方式としては、セクション形式またはXML(eXtensible Markup Language)形式のAITをデータカルーセル(Data Carousel:DC)方式等により放送波で伝送する方式と、前記セクション形式またはXML形式のAITファイルをインターネット200上のサーバ装置からhttp(Hypertext Transfer Protocol)またはhttps(Hypertext Transfer Protocol Secure)等で配信する方式の何れかを用いれば良い。その他の方式を採用しても良い。
【0087】
図6は、AITのデータ構成の一例を示すデータ構成図である。AITは、主として、アプリケーションタイプ901、アプリケーション識別子902、アプリケーション制御コード903、アプリケーションプロファイル904、アプリケーション取得先情報905、アプリケーションバウンダリ及びアクセス権限設定906、起動優先度907、キャッシュ情報908、サーバアクセス分散パラメータ909、等の各情報で構成される。更に、その他の情報が含まれていても良い。
【0088】
アプリケーションタイプ901は、アプリケーションの記述方式を規定する。本実施例においては、前記アプリケーションの記述方式はHTMLであるものとする。アプリケーション識別子902は、アプリケーション単位を識別するための、事業者を識別する組織識別と事業者毎に採番されるアプリケーション識別とで構成される識別情報である。なお、アプリケーション単位とは、アプリケーション取得先情報905で指定されるロケーションに存在するHTML文書をエントリー文書とする、HTML文書及びその参照リソースの集合である。アプリケーション制御コード903は、対象となるアプリケーションに対する動作制御を規定するものであり、(1)自動起動、(2)動作可能、(3)終了、(4)プリフェッチ、のうちの一つが記述される。アプリケーションプロファイル904は、アプリケーションが要求するテレビ受信機の機能を示す値であり、テレビ受信機がオプションとして持つ機能を組み合わせて示す。この値を参照することにより前記アプリケーションの利用可否が判断される。
【0089】
アプリケーション取得先情報905は、アプリケーションの取得先を特定する情報であり、アプリケーション起動時に最初に参照するHTML文書を取得するためのロケーション情報である。アプリケーションは放送で伝送される場合と通信ネットワーク上のサーバ装置におかれる場合とが想定されるため、アプリケーション取得先情報905で特定されるロケーション情報も放送取得と通信取得の両方の場合に対応した規定が行われる。アプリケーションバウンダリ及びアクセス制限設定906は、放送マネージドアプリケーションとしての動作可能範囲を一つ以上の領域(URL:Uniform Resource Locator)の集合として示す情報である。また、領域毎の放送リソースへのアクセス制限を機能単位に設定する。アプリケーションバウンダリ及びアクセス制限設定906により、アプリケーション起動時のエントリー文書からの文書遷移の連鎖による想定外の文書への遷移や不適切な放送リソースへのアクセス等を防止するための文書遷移の範囲を指定する。また、前記文書遷移の範囲内における、領域単位での特定の放送リソースへのアクセス権限を設定可能である。
【0090】
起動優先度907は、放送サービスによるデータ放送とHTML文書による放送マネージドアプリケーションが同時に存在する場合に、どちらを優先して起動するかを規定する。PMT上で無条件にデータ放送を最優先と指定すること、PMT上で特定のアプリケーションタイプの起動優先順位を指定すること、及び起動優先度907で対象のアプリケーションの起動優先度を指定すること、が可能であるものとする。キャッシュ情報908は、アプリケーションの再利用に備えてアプリケーションリソースを保持する場合のキャッシュ制御に用いる情報である。この情報により、アプリケーション終了後も再利用を想定したアプリケーションリソースのキャッシュを行うことが可能となる。サーバアクセス分散パラメータ909は、アプリケーションの取得先などにおいてアクセスが集中するサーバの負荷軽減を目的として、アクセスを分散させるためのパラメータセットである。テレビ受信機は、このパラメータの設定に従って、アプリケーション制御コードの適用を確率的に遅延させるように動作して良い。
【0091】
以下では、本実施例の放送受信装置100の動作に関して説明する。
【0092】
[アプリケーション起動時の動作シーケンス]
先ず、本実施例の放送受信装置100における、放送波で送信されるAITに基づいた放送連携アプリの起動処理に関して説明する。本実施例の放送受信装置100では、PMT上の情報及びAITのアプリケーション制御コード903、起動優先度907等の情報により、放送サービスによるデータ放送と放送連携アプリが同時に存在する場合にどちらを優先して起動するかを規定することが可能である。
【0093】
図7Aは、放送連携アプリが優先して起動するように規定されている場合の放送連携アプリの動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、放送受信装置100がPMT及びAITを適宜確認して所定の放送連携アプリを起動するまでの一連の流れを示すものである。
【0094】
放送受信装置100のチューナ/復調部131がユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得すると、次に、主制御部101が第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S101)、PMTに記述された起動優先度の確認を行う。S101の処理において放送連携アプリの起動優先度が高いことを確認する(S102)と、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S103)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション制御コード903を確認する(S104)。S104の処理において、アプリケーション制御コード903が『自動起動』であった場合、更に、前記取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認し(S105)、前記AITに指定された放送連携アプリの実行が可能であることが確認された場合、アプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの送信要求を送信する(S106)。
【0095】
前記放送連携アプリの送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリの配信を、LAN通信部421を介して行う(S107)。なお、前記認証処理に関しては公知の方法を用いれば良く、詳細の説明を省略する。次に、放送受信装置100のアプリケーションエンジン162が、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリを起動する(S108)。
【0096】
図7Bは、放送サービスによるデータ放送を優先して起動するように規定されている場合の放送連携アプリの動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、放送受信装置100がPMT及びAITを適宜確認して所定の放送連携アプリを起動するまでの一連の流れを示すものである。
【0097】
放送受信装置100のチューナ/復調部131がユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得すると、次に、主制御部101が第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S201)、PMTに記述された起動優先度の確認を行う。S201の処理において放送サービスによるデータ放送の起動優先度が高いことを確認する(S202)と、データ放送受信処理部141が、第一分離部132で分離したBMLデータ列を取得してBML文書を再生する(S203)。前記BML文書によりデータ放送の自動起動が設定されている場合、及びユーザーが操作端末(携帯情報端末700、リモコン等)を用いてデータ放送の起動要求を行った(S204)場合、データ放送エンジン142が、前記再生されたBML文書を実行することによりデータ放送画面情報を生成し、映像表示部173に表示する(S205)。
【0098】
S205の処理の後、或いはS205の処理と同時に、アプリケーション制御部161は、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S206)、前記取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認する(S207)。S207の処理において、前記AITに指定された放送連携アプリの実行が可能であることが確認された場合、前記データ放送画面には前記実行可能な放送連携アプリへのエントリーボタンが表示される。前記エントリーボタンは常に表示しておき、前記放送連携アプリの実行が可能な場合にのみ、配色を非アクティブ色からアクティブ色に変更するようにしても良い。形状を変更することにより、前記エントリーボタンの非アクティブ状態とアクティブ状態を切り替えるようにしても良い。
【0099】
ユーザーが操作端末を用いて前記エントリーボタンを選択する(S208)と、データ放送エンジン142は、BML文書を実行してデータ放送画面情報を生成する処理を終了する(S209)。続いて、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S210)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション取得先情報905を確認する。更に、S210で確認したアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの送信要求を送信する(S211)。
【0100】
前記放送連携アプリの送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリの配信を、LAN通信部421を介して行う(S212)。次に、放送受信装置100のアプリケーションエンジン162が、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリを起動する(S213)。
【0101】
図7Cは、何れの優先起動も規定されていない場合の放送連携アプリの動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、放送受信装置100がPMT及びAITを適宜確認して所定の放送連携アプリを起動するまでの一連の流れを示すものである。
【0102】
放送受信装置100のチューナ/復調部131がユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得すると、次に、主制御部101が第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S301)、PMTに記述された起動優先度の確認を行う。S301の処理において放送連携アプリの起動優先度が高いことを確認する(S302)と、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S303)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション制御コード903を確認する(S304)。S304の処理において、アプリケーション制御コード903が『自動起動』ではなく『起動可能』であった場合、放送サービスによるデータ放送と放送連携アプリの何れも起動せずに、放送番組の表示を継続する。
【0103】
S304の処理を終えた後の状態でユーザーが操作端末を用いてデータ放送の起動要求を行った(S305)場合には、
図7BのS205以降の処理と同様に、BMLデータ列の取得及びBML文書の再生、データ放送画面情報の生成等が行われる(但し、図示省略)。一方、S304の処理を終えた後の状態でユーザーが操作端末を用いて放送連携アプリランチャの起動要求を行った場合(S306)、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S307)、前記取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認する(S308)。更に、アプリケーション制御部161は実行可能な放送連携アプリの一覧を放送連携アプリランチャとして映像表示部173に表示する(S309)。
【0104】
ユーザーが操作端末を用いて、S309で表示された放送連携アプリランチャから所定の放送連携アプリの選択を行う(S310)と、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S311)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション取得先情報905を確認する。更に、S311で確認したアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの送信要求を送信する(S312)。
【0105】
前記放送連携アプリの送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリの配信を、LAN通信部421を介して行う(S313)。次に、放送受信装置100のアプリケーションエンジン162が、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリを起動する(S314)。
【0106】
なお、
図7A~
図7Cを用いて説明した放送連携アプリの起動シーケンスでは、何れも放送波からAITを取得する例を説明しているが、PMTの情報記述等により指定された所定のサーバ装置からAITファイルを取得するようにしても良い。また、放送連携アプリの取得をネットワーク上のサーバ装置(サービス事業者サーバ400)からではなく、放送波から行っても良い。即ち、AITのアプリケーション取得先情報905に記載されたロケーション情報が放送波を示している場合、アプリケーション制御部161がデータカルーセル方式等で送信されて第一分離部132で分離出力されたHTMLデータ列からHTML文書を再生し、前記再生されたHTML文書(放送連携アプリ)をアプリケーションエンジン162が実行するようにすれば良い。
【0107】
なお、PMT上に放送サービスによるデータ放送と放送連携アプリが同時に存在する場合の起動優先度を指定する情報が無い場合は、AITのアプリケーション制御コード903や起動優先度907等の情報のみにより前記起動優先度を確認するようにしても良い。同じくPMT上の前記情報の取得に失敗した場合も、AITのアプリケーション制御コード903や起動優先度907等の情報のみにより前記起動優先度を確認するようにして良い。即ち、PMT上の情報によらず、定期的にAITの確認を行うようにし、AITのアプリケーション制御コード903に『自動起動』で指定される放送連携アプリが存在する場合には前記放送連携アプリの起動を優先し、AITのアプリケーション制御コード903に『自動起動』で指定される放送連携アプリが存在しない場合には放送サービスによるデータ放送の起動を優先するようにすれば良い。
【0108】
また、S106、S211、S312で放送連携アプリの配信要求を行った際にサービス事業者サーバ400からのレスポンスが所定時間以上ない場合には、『しばらくお待ちください』等のメッセージを映像表示部173に表示するようにしても良い。または、この場合、前記放送連携アプリの実行中止をユーザーに問い合わせるメッセージを表示しても良い。
【0109】
また、放送連携アプリの起動シーケンスは前述の三パターンに限られるものではなく、異なるシーケンスによって起動されるものであっても良いことは言うまでもない。
【0110】
[携帯情報端末の連携時の動作シーケンス]
本実施例の放送受信装置100では、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携動作による放送通信連携サービスの機能拡張が可能であるものとする。例えば、テレビ受信機のメーカが用意するアプリケーション(連携制御アプリ)をインストールすることにより、携帯情報端末700を放送受信装置100の高機能リモコンとして使用することが可能となる。また、携帯情報端末700上でも放送連携アプリを実行し、例えば、放送受信装置100で表示中の放送番組に連動するサービスを携帯情報端末700上でも表示することが可能となる。なお、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携動作による機能拡張を行うためには、前記連携制御アプリが携帯情報端末700上で起動していることが望ましく、携帯情報端末700上で動作する放送連携アプリは前記連携制御アプリに制御されて動作するものとする。
【0111】
図8Aは、前記連携制御アプリを携帯情報端末700で起動する際の動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、携帯情報端末700が放送受信装置100との認証処理を行い、連携動作が可能となるまでの一連の流れ(初回)を示すものである。なお、前記連携制御アプリは、連携制御プログラム7002として、予め携帯情報端末700のストレージ部710にインストールしてあるものとする。
【0112】
ユーザーが携帯情報端末700上で連携制御アプリの起動を指示する(S401)と、携帯情報端末700の連携制御実行部7102は、ネットワーク上の通信(連携動作)可能なテレビ受信機を検索し(S402)、検索結果をテレビ受信機一覧として表示部741に表示する。通信可能なテレビ受信機が発見できない場合は、その旨を表示して処理を終了する。ユーザーが前記テレビ受信機一覧から任意のテレビ受信機(本実施例の放送受信装置100)を選択すると、連携制御実行部7102は放送受信装置100に接続するためのログイン画面を表示部741に表示する。操作部730を介してユーザーが前記ログイン画面に認証情報(放送受信装置100により指定されたログイン名及びパスワード、等)を入力する(S403)と、連携制御実行部7102は前記入力された認証情報を、認証情報記憶領域7012に記憶すると同時に、放送受信装置100に送信する(S404)。なお、前記認証情報の放送受信装置100への送信処理は、LAN通信部721及びルータ装置210を介して行っても良いし、NFC通信部723を介して放送受信装置100に直接行っても良い。
【0113】
LAN通信部121を介して前記認証情報を受信した放送受信装置100の端末連携制御部191は、認証情報記憶領域1012を参照することにより、前記受信した認証情報が正しいか否かの確認を行う(S405)。S405の処理により、前記受信した認証情報が正しいと確認された場合には、携帯情報端末700の情報を認証情報記憶領域1012に記憶するとともに、携帯情報端末700を認証する(S406)。放送受信装置100の認証を得た携帯情報端末700は、表示部741に連携制御アプリの基本画面(例えば、高機能リモコン画面)を表示する(S407)。S405において、前記受信した認証情報が正しいと確認されなかった場合には、放送受信装置100の端末連携制御部191は、携帯情報端末700にエラーを返す。以上の処理により、放送受信装置100と携帯情報端末700との間の連携動作が可能な状態となる。
【0114】
図8Bは、前記連携制御アプリを携帯情報端末700で起動する際の動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、携帯情報端末700が放送受信装置100との認証処理を行い、連携動作が可能となるまでの一連の流れ(二回目以降)を示すものである。
【0115】
ユーザーが携帯情報端末700上で連携制御アプリの起動を指示する(S501)と、携帯情報端末700の連携制御実行部7102は、ネットワーク上の通信可能なテレビ受信機を検索し、検索結果をテレビ受信機一覧として表示部741に表示する。通信可能なテレビ受信機が発見できない場合は、その旨を表示して処理を終了する。ユーザーが前記テレビ受信機一覧から任意のテレビ受信機(本実施例の放送受信装置100)を選択し(S502)、前記選択した放送受信装置100が過去に接続(連携動作)を行ったことがある機器である場合、連携制御実行部7102は認証情報記憶領域7012から放送受信装置100の認証情報を読み出して、放送受信装置100に送信する(S503)。
【0116】
LAN通信部121を介して前記認証情報を受信した放送受信装置100の端末連携制御部191は、認証情報記憶領域1012を参照することにより、前記受信した認証情報が正しいか否かの確認を行う(S504)。S504の処理により、前記受信した認証情報が正しいと確認された場合には、携帯情報端末700を認証する(S505)。放送受信装置100の認証を得た携帯情報端末700は、表示部741に連携制御アプリの基本画面を表示する(S506)。以上の処理により、放送受信装置100と携帯情報端末700との間の連携動作が可能な状態となる。
【0117】
【0118】
図8Cは、前記連携制御アプリを携帯情報端末700で起動する際の動作シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。同図は、携帯情報端末700が放送受信装置100との認証処理を行い、連携動作が可能となるまでの一連の流れ(二回目以降)を示すものである。但し、同図においては、放送連携アプリの起動シーケンスを実行する放送受信装置100により、携帯情報端末700上での連携制御アプリの起動が要求される場合の例である。
【0119】
放送受信装置100のチューナ/復調部131がユーザーの所望するチャンネルの選局処理を行ってTSを取得すると、次に、主制御部101が第一分離部132で分離したPMTデータ列を取得して(S601)、PMTに記述された起動優先度の確認を行う。S601の処理において放送連携アプリの起動優先度が高いことを確認する(S602)と、アプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S603)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション制御コード903を確認する(S604)。S604の処理において、アプリケーション制御コード903が『自動起動』であった場合、更に、前記取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904を確認する(S605)。S605の処理において、前記AITに指定された放送連携アプリの実行が可能であることが確認され、更に、携帯端末機器の連携制御が必要であると判断された場合、端末連携制御部191が認証情報記憶領域1012を参照することにより、携帯端末機器として携帯情報端末700を選択し、前記選択した携帯情報端末700に対して連携制御アプリ起動要求を送信する(S606)。
【0120】
なお、認証情報記憶領域1012を参照することによる携帯情報端末700の選択は、認証情報記憶領域1012の最新の情報に基づき、若しくは、認証情報記憶領域1012の最も使用頻度の高い情報に基づき為されるようにすれば良い。
【0121】
また、S606の処理において、連携制御アプリ起動要求を送信するべき携帯端末機器が発見できない場合には、その旨を示すメッセージを映像表示部173に表示するようにしても良い。または、この場合、前記放送連携アプリの実行中止をユーザーに問い合わせるメッセージを表示しても良い。
【0122】
携帯情報端末700の主制御部701は、LAN通信部721を介して受信した前記連携制御アプリ起動要求に応じて連携制御アプリ(連携制御実行部7102)を起動させ(S607)、更に、連携制御実行部7102が、認証情報記憶領域7012から放送受信装置100の認証情報を読み出して、放送受信装置100に送信する(S608)。
【0123】
LAN通信部121を介して前記認証情報を受信した放送受信装置100の端末連携制御部191は、認証情報記憶領域1012を参照することにより、前記受信した認証情報が正しいか否かの確認を行う(S609)。S609の処理により、前記受信した認証情報が正しいと確認された場合には、携帯情報端末700を認証する(S610)。放送受信装置100の認証を得た携帯情報端末700は、表示部741に連携制御アプリの基本画面を表示する(S611)。以上の処理により、放送受信装置100と携帯情報端末700との間の連携動作が可能な状態となる。
【0124】
なお、前述の処理に続いて放送連携アプリを、放送受信装置100と携帯情報端末700の双方において実行する場合には、
図9に示す処理を行えば良い。
図9は、放送受信装置100及び携帯情報端末700の放送連携アプリの起動シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。
【0125】
即ち、
図8CのS601~S611の処理の後、放送受信装置100のアプリケーション制御部161が、第一分離部132で分離したAITデータ列を取得し(S612)、前記取得したAITデータ列のアプリケーション取得先情報905を確認する。更に、S612で確認したアプリケーション取得先情報905に記述された情報に基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリ(テレビ側)の送信要求を送信する(S613)。
【0126】
前記放送連携アプリ(テレビ側)の送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリ(テレビ側)の配信を、LAN通信部421を介して行う(S614)。放送受信装置100のアプリケーションエンジン162は、アプリケーション制御部161の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリ(テレビ側)を起動する(S615)。
【0127】
次に、放送受信装置100の端末連携制御部191は、AIT若しくはS615で実行した放送連携アプリ(テレビ側)から取得した、携帯情報端末700で実行するべき放送連携アプリ(端末側)の取得先URL情報等を携帯情報端末700に送信する(S616)。携帯情報端末700の連携制御実行部7102は、LAN通信部721を介して受信した前記放送連携アプリ(端末側)の取得先URL情報等に基づき、LAN通信部721を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリ(端末側)の送信要求を送信する(S617)。
【0128】
前記放送連携アプリ(端末側)の送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて携帯情報端末700の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリ(端末側)の配信を、LAN通信部421を介して行う(S618)。携帯情報端末700のHTMLブラウザエンジン7103が、LAN通信部721を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリ(端末側)を起動する(S619)。
【0129】
なお、AITファイルを所定のサーバ装置から取得可能であること、放送連携アプリの取得をネットワーク上のサーバ装置からではなく放送波から行えること、等は、
図7A~
図7Cの動作シーケンスと同様である。なお、放送連携アプリの取得を放送波から行う場合、放送受信装置100が携帯情報端末700で実行するべき放送連携アプリ(端末側)を放送波から取得し、前記取得した放送連携アプリ(端末側)を携帯情報端末700に、通信部121を介して転送するようにすれば良い。或いは、放送受信装置100が携帯情報端末700で実行するべき放送連携アプリ(端末側)を放送波から取得してストレージ部110に記憶させ、
図9のS616の処理において、携帯情報端末700に送信するURL情報として、放送受信装置100のストレージ部110のロケーション情報を送信するようにしても良い。放送受信装置100は放送連携アプリ(テレビ側)の取得を放送波から行い、携帯情報端末700は放送連携アプリ(端末側)の取得をネットワーク上のサーバ装置から行うようにしても良い。携帯情報端末700が有するデジタル放送受信機能を用いて、前記放送連携アプリ(端末側)の取得を放送波から直接行っても良い。
【0130】
また、
図7A~
図7C、
図8A~
図8C、及び
図9の各動作シーケンスは適宜部分的に組み合わせることが可能であり、更に、一部動作ステップは他の動作ステップと、適宜、順序入れ替え、同時動作、等が可能であるものとする。
【0131】
[携帯情報端末の連携制御アプリ基本画面]
図10Aは、
図8AのS407の処理、
図8BのS506の処理、
図8CのS611の処理、等により表示される連携制御アプリの基本画面の一例を示す画面表示図である。本実施例においては、連携制御アプリの基本画面741aは、放送受信装置100に対応した高機能リモコンとしての機能を備えるものとする。
【0132】
連携制御アプリの基本画面741aは、
図10Aに示したように、電源キー741a1、ネットワーク選択キー(地デジ、BS、CS)741a2、数字キー(1~12)741a3、音量UP/DOWNキー741a4、チャンネルUP/DOWNキー741a5、入力切替キー741a6、番組表キー741a7、dataキー741a8、連携アプリキー741a9、メニューキー741aa、戻るキー741ab、カーソルキー(上、下、左、右)741ac、決定キー741ad、カラーキー(青、赤、緑、黄)741ae、で構成される。その他の操作キーが更に表示されていても良い。
【0133】
前記各操作キーは、放送受信装置100に付属する専用リモコンと同様のキー配置/動作とすると使い勝手が良い。また、電源キー741a1、ネットワーク選択キー741a2、数字キー741a3、等は、公知のテレビリモコンの各操作キーと同様の機能を有するものとして、詳細の説明を省略する。連携アプリキー741a9は、本実施例の放送通信連携機能のために用意される操作キーである。
【0134】
なお、
図7BのS204及び
図7CのS305の処理では、dataキー741a8を選択することによりデータ放送の起動/終了が可能であるものとする。また、
図7BのS208及び
図7CのS310の処理では、カーソルキー741ac及び決定キー741adの操作により前記実行可能な放送連携アプリの選択が可能であるものとする。また、
図7CのS306の処理では、連携アプリキー741a9を選択することにより放送連携アプリランチャの起動要求が可能であるものとする。
【0135】
このように連携アプリキー741a9若しくは同様の機能を有する他の操作キーを前記連携制御アプリの基本画面741a上に用意すれば、本実施例の放送連携システムで用いる各放送連携アプリを簡単に選択/起動することが可能となる。また、連携アプリキー741a9若しくは同様の機能を有する他の操作キーを放送受信装置100に付属する専用リモコンに備えるようにしても良い。
【0136】
図10Bは、
図8AのS407の処理、
図8BのS506の処理、
図8CのS611の処理、等により表示される連携制御アプリの基本画面の一例を示す画面表示図であり、
図10Aとは異なる例である。
【0137】
連携制御アプリの基本画面741bは、連携制御中メッセージ741b1、連携制御アプリ動作画面741b2、で構成される。その他のオブジェクトが更に表示されていても良い。連携制御中メッセージ741b1は、携帯情報端末700が放送受信装置100と連携動作中である旨をユーザーに認識させるためのメッセージ表示である。連携制御アプリ動作画面741b2は、連携制御アプリにより任意の画面表示が行われる領域であり、本実施例では詳細の説明を省略する。例えば、連携制御アプリ動作画面741b2内の構成が前述の連携制御アプリの基本画面741aと同様の構成となっていて良い。放送受信装置100で表示されている放送番組のサブ画面等が表示されていても良い。
【0138】
図10Bに示したように、連携制御中メッセージ741b1を表示することにより、携帯情報端末700のユーザーは携帯情報端末700が放送受信装置100と連携動作中であることを簡単に把握することができるようになる。なお、連携制御中メッセージ741b1は文字表示に限らず、記号表示、図形表示等であっても良い。背景色の差異等により連携制御中メッセージ741b1の代替としても良い。
【0139】
[放送受信装置のデータ放送画面]
図11は、
図7BのS205の処理により表示されるデータ放送画面の一例を示す画面表示図である。本実施例においては、AITの記述等により、連携アプリA、連携アプリB、連携アプリC、の三つの放送連携アプリが放送受信装置100で実行可能な状態であるものとする。この場合、データ放送画面173a上の任意の位置に連携アプリAのエントリーボタン173a2、連携アプリBのエントリーボタン173a3、連携アプリCのエントリーボタン173a4が表示される。
【0140】
図11に示したようなデータ放送画面173aにおいて、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いてエントリーボタン173a2、エントリーボタン173a3、エントリーボタン173a4、等を選択すると、データ放送画面173aの表示を終了するとともに、アプリケーション制御部161及びアプリケーションエンジン162の制御により、連携アプリA、連携アプリB、連携アプリC、等が起動する。
【0141】
なお、データ放送画面173aを表示する際、放送連携アプリの種類やセキュリティ状況等に応じて、各エントリーボタンの枠色、内部色、形状、字体、大きさ、点滅状況、等を適宜変更するようにしても良い。例えば、前記連携アプリAが放送マネージドアプリケーションである場合にはエントリーボタン173a2の枠色を青色にし、前記連携アプリBが放送外マネージドアプリケーションである場合にはエントリーボタン173a3の枠色を黄色にし、前記連携アプリCが一般アプリケーションである場合にはエントリーボタン173a4の枠色を赤色にする、等である。或いは、前記連携アプリAがセキュリティ上信頼できると判断される場合にはエントリーボタン173a2の枠色を青色にし、前記連携アプリBがセキュリティ上信頼できるとは限らないと判断される場合にはエントリーボタン173a3の枠色を黄色にし、前記連携アプリCがセキュリティ上危険であると判断される場合にはエントリーボタン173a4の枠色を赤色にする、等である。
【0142】
その他、前記放送連携アプリの機能やジャンルに応じて、または、各放送連携アプリの使用有効期限等に応じて、各エントリーボタンの枠色、内部色、形状、字体、大きさ、点滅状況、等を適宜変更するようにしても良い。前記放送連携アプリをネットワーク上から取得済みであるか否か等に応じて、各エントリーボタンの枠色、内部色、形状、字体、大きさ、点滅状況、等を適宜変更するようにしても良い。例えば、前記連携アプリAが既にネットワーク上から取得済み(RAM104若しくはストレージ部110にキャッシュ済み)である場合にはエントリーボタン173a2の枠色を青色にし、前記連携アプリBが取得中である場合にはエントリーボタン173a3の枠色を黄色にし、前記連携アプリCが未取得である場合にはエントリーボタン173a4の枠色を赤色にする、等である。
【0143】
このようにすれば、放送受信装置100のユーザーは、放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリの種類やセキュリティ状況等を簡単に把握することが可能となる。
【0144】
[放送受信装置の放送連携アプリランチャ画面]
図12Aは、本実施例の放送受信装置100において、起動可能な放送連携アプリがあることをユーザーに認識させるための報知画面の一例を示す画面表示図である。
【0145】
例えば、
図7Cに示した動作シーケンスでは、S304の処理の後、放送サービスによるデータ放送と放送連携アプリの何れも起動せずに、放送番組の表示を継続する。一方、この場合、起動可能な放送連携アプリがあることをユーザーに認識させるために、
図12Aに示したようなアイコン173b0を表示すれば、放送受信装置100の使い勝手が向上する。即ち、アイコン173b0を表示することにより、ユーザーが起動可能な放送連携アプリの存在を見逃すことを防ぐことが可能となる。
【0146】
なお、アイコン173b0の表示位置は画面上の任意の位置で良いが、放送番組の視聴の邪魔にならない場所とすることが望ましい。例えば、画面の四隅等である。また、アイコン173b0は、
図12Aに示したような文字表示であっても良いし、記号、図形等であっても良い。また、アイコン173b0は、常に表示しておくようにしても良いし、電源をオンした後やチャンネル切り替え後に所定の時間だけ表示するようにしても良い。または、番組情報やチャンネル番号等を表示した際に同時に表示されるようにしても良い。
【0147】
図12Bは、
図7CのS306の処理により表示される放送連携アプリランチャの一例を示す画面表示図である。本実施例においては、AITの記述等により、連携アプリA、連携アプリB、連携アプリC、の三つの放送連携アプリが放送受信装置100で実行可能な状態であるものとする。この場合、放送番組画面173b上の任意の位置に放送連携アプリランチャ173b1が表示され、更に、放送連携アプリランチャ173b1内に連携アプリAのエントリーボタン173b2、連携アプリBのエントリーボタン173b3、連携アプリCのエントリーボタン173b4、及び戻るボタン173b5が表示される。
【0148】
図12Bに示したような放送連携アプリランチャ173b1が表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いてエントリーボタン173b2、エントリーボタン173b3、エントリーボタン173b4、等を選択すると、アプリケーション制御部161及びアプリケーションエンジン162の制御により、連携アプリA、連携アプリB、連携アプリC、等が起動する。戻るボタン173b5が選択された場合には、放送連携アプリランチャ173b1の表示が終了する。
【0149】
なお、放送番組画面173b上に放送連携アプリランチャ173b1を表示する際に、放送連携アプリの種類やセキュリティ状況、放送連携アプリの機能やジャンル、放送アプリのネットワーク上からの取得状況、等に応じて、各エントリーボタンの枠色、内部色、形状、字体、大きさ、点滅状況、等を適宜変更するようにしても良いことは、
図11のデータ放送画面173a上に各放送連携アプリのエントリーボタンを表示する場合と同様である。
【0150】
また、放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリが無い場合には、放送連携アプリランチャ173b1を表示しないようにしても良い。または、この場合、放送連携アプリランチャ173b1の内部に『使用可能なアプリケーションが有りません』等のメッセージを表示するようにしても良い。
【0151】
[放送受信装置の放送連携アプリ実行画面]
図13Aは、
図7AのS108の処理、
図7BのS213の処理、
図7CのS314の処理、
図9のS615の処理、等で表示される放送連携アプリ実行画面の一例を示す画面表示図である。本実施例の放送連携アプリはHTML記述によるグラフィクス性能やエフェクト性能等を備えており、映像表示部173上における放送番組画面とのオーバーレイ表示が可能であるものとする。例えば、
図13Aに示したように、放送番組画面173c上の任意の位置に天気予報やニュース等の情報を表示する放送連携アプリ部173c1がオーバーレイ表示される。放送連携アプリ部173c1は、第一主オブジェクト173c2、第二主オブジェクト173c3、第三主オブジェクト173c4、及び背景オブジェクト173c5、等で構成される。他のオブジェクトが更に表示されていても良い。
【0152】
放送番組画面173c上に放送連携アプリ部173c1がオーバーレイ表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのdataキー741a8を選択することにより、前記放送連携アプリの実行を終了してデータ放送画面に移行することが可能であるものとする。また、連携制御アプリの基本画面741aの連携アプリキー741a9を選択することにより、前記放送連携アプリの実行を終了して放送番組画面173cのみの表示に戻すことが可能であるものとする。前記処理は、異なる操作キーにより実現されるものであっても良い。
【0153】
また、放送番組画面173c上に放送連携アプリ部173c1がオーバーレイ表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aの各操作キーを操作することにより、放送連携アプリ部173c1の透過度を変更することが可能であるものとする。前記透過度の変更処理は、放送連携アプリ部173c1全体を一括して行うものであっても良いし、第一主オブジェクト173c2、第二主オブジェクト173c3、第三主オブジェクト173c4、背景オブジェクト173c5をそれぞれ単独で行うものであっても良い。所定のグループ(例えば、同一のグラフィクスレイヤに存在する複数のオブジェクト)毎に行うものであっても良い。
【0154】
前記透過度の変更処理を行う際は、例えば、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741acを用いてオブジェクトの選択を行い、カラーキー741aeの『青』キーでオブジェクトの透過度を増加させ、『黄』キーでオブジェクトの透過度を減少させたりする。異なる操作キーを用いて前記透過度の変更処理を行っても良い。放送連携アプリ部173c1全体を一括して透過度100%とすれば、放送連携アプリ部173c1を一時的に非表示とすることができる。例えば、放送波にて緊急放送が配信された場合、放送連携アプリ部全体を透過度100%として、緊急放送の放送番組画面のみを映像表示部173に表示させるようにすることも可能となる。或いは、図示を省略したCM検知部が、放送番組が本編映像からCM映像になったことを検知して、放送連携アプリ部173c1全体を一括して透過度100%(若しくは放送番組の映像を明瞭に確認できる透過度)とするように制御しても良い。
【0155】
前述の処理を行うことにより、放送連携アプリの実行中にバックグラウンドにある放送番組画面の確認を行いたい場合に、前記放送連携アプリを終了させずに放送番組画面の確認を行うことが可能となる。
【0156】
図13Bは、
図7AのS108の処理、
図7BのS213の処理、
図7CのS314の処理、
図9のS615の処理、等で表示される放送連携アプリ実行画面の、前述とは異なる例を示す画面表示図である。
図13Bに示した例では、放送番組画面173c上の任意の位置に推薦番組を紹介する放送連携アプリ部173c6がオーバーレイ表示される。放送連携アプリ部173c6には、第一推薦番組情報173c7、第二推薦番組情報173c8、第三推薦番組情報173c9、等が表示される。更に多くの推薦番組情報がスクロールやページ切り替え等により表示されても良い。
【0157】
前記各推薦番組情報は、表示中の放送番組(放送番組画面173c)に関連して推薦される番組の情報であっても良いし、ユーザーの視聴履歴に基づいて推薦される番組の情報であっても良いし、インターネット等で話題となっている番組の情報であっても良い。放送受信装置100のユーザーの友人が前記ユーザーに対して送付した推薦番組の情報であっても良い。また、前記推薦される番組は、デジタル放送サービスの放送波で送信される番組であっても良いし、インターネット200上の各サーバ装置から配信されるVOD(Video On Demand)番組等であっても良い。インターネット200上のサーバ装置に用意されたホームページ等の情報画面であっても良い。
【0158】
放送番組画面173c上に放送連携アプリ部173c6がオーバーレイ表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いて、第一推薦番組情報173c7、第二推薦番組情報173c8、第三推薦番組情報173c9、等を選択することにより、第一推薦番組情報173c7、第二推薦番組情報173c8、第三推薦番組情報173c9、等で推薦される各番組映像が映像表示部173に表示される。
【0159】
図13Cは、推薦番組を紹介する放送連携アプリ部173c6で推薦される番組映像が表示された場合の例を示す画面表示図である。例えば、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いて、放送連携アプリ部173c6の第一推薦番組情報173c7を選択した場合、映像表示部173に第一推薦番組情報173c7で推薦される番組の番組映像173caが表示される。番組映像173caは、ユーザーによる操作端末の操作により、一時停止や時間指定ジャンプ等が可能であって良い。また、番組映像173caを表示する際に、元の放送番組画面173cをPIP(Picture In Picture)形式で任意の位置に表示するようにしても良い。この場合、ユーザーの操作端末に対する操作により、前記推薦番組の番組映像173caと元の放送番組画面173cの何れを主画面とするかを変更できて良い。ユーザーの操作端末に対する操作により、元の放送番組画面173cのウィンドウの大きさを調整できるようにしても良い。
【0160】
また、前記推薦番組の番組映像173caが、放送連携アプリ部173c6に表示された何れかの推薦番組情報を選択したことにより表示された映像である旨を示すアイコン表示173cbを画面上の任意の位置に表示すれば、ユーザーの利便性を向上させることができる。また、言うまでもなく、
図13Bに示した放送連携アプリ実行画面においても、前述と同様に放送連携アプリ部173c6の透過度を変更できるようにして良い。
【0161】
図13Dは、
図7AのS108の処理、
図7BのS213の処理、
図7CのS314の処理、
図9のS615の処理、等で表示される放送連携アプリ実行画面の、前述とは異なる例を示す画面表示図である。
図13Dに示した例では、放送番組画面173c上の任意の位置にSNS(Social Networking Service)サービスのポータルとなる放送連携アプリ部173ccがオーバーレイ表示される。放送連携アプリ部173ccには、第一SNSサービスのエントリーボタン173cd、第二SNSサービスのエントリーボタン173ce、第三SNSサービスのエントリーボタン173cf、等が表示される。更に多くのSNSサービスのエントリーボタンがスクロールやページ切り替え等により表示されても良い。
【0162】
放送番組画面173c上に放送連携アプリ部173ccがオーバーレイ表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741ac及び決定キー741adを用いて、第一SNSサービスのエントリーボタン173cd、第二SNSサービスのエントリーボタン173ce、第三SNSサービスのエントリーボタン173cf、等を選択することにより、チャット機能や掲示板機能、インターネット電話機能等の各エントリーボタンに割り当てられた機能が有効化される。これにより、他者と情報交換を行いながら表示中の放送番組(放送番組画面173c)を楽しむことが可能となる。また、同時に、携帯情報端末700上の連携制御アプリの基本画面741aが、ソフトウェアキーボード等の文字入力画面や音声入力によりチャットや掲示板書き込みを行うための音声入力画面等に変更されるようにしても良い。
【0163】
また、本実施例の放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリとしては、前述の例の他、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携機能を用いて、更にCMの放送タイミングと同期して、関連するCMアプリが放送受信装置100と携帯情報端末700の双方に提示されるようなものであっても良い。或いは、放送受信装置100で利用可能な有料サービスにおいて、放送連携アプリにより放送受信装置100のユーザーの有料サービス加入の有無を確認し、その結果に応じて放送受信装置100及び/または携帯情報端末700の表示を変更するようなものであっても良い。本実施例の放送受信装置100においては、何れの放送連携アプリを実行した場合であっても、
図13Aや
図13B等を用いて説明した効果を享受することが可能である。
【0164】
[放送受信装置のエラー表示画面]
図14は、
図7AのS105の処理、
図7BのS207の処理、
図7CのS308の処理、
図8CのS605の処理、等で、取得したAITデータ列のアプリケーションプロファイル904の確認等により放送連携アプリの実行が可能ではないと判断された場合、AITの記述に不足がある場合、或いはAITの取得に失敗した場合、等のエラー表示画面の一例を示す画面表示図である。
【0165】
本実施例の放送受信装置100においては、前記放送連携アプリの実行が可能ではないと判断された場合に、アプリケーションプロファイル904の確認結果等の、前記放送連携アプリの実行が可能ではない理由を、エラーメッセージ173d1に表示するようにする。例えば、アプリケーションプロファイル904の確認の結果、所定のオプション機能がテレビ受信機側に不足している場合、その旨をエラーメッセージ173d1に表示する。エラーコードと、前記エラーコードの説明が記述されたテレビ受信機メーカのホームページの案内(URL等)を表示しても良い。或いは、放送連携アプリの取得をネットワーク上から行う場合には、当然ながらネットワークの接続状況の確認を事前に行うが、この際に、例えば、LANケーブルの接続不備等により前記放送連携アプリの取得が可能でない場合に、その旨をエラーメッセージ173d1に表示する。また、ネットワーク接続は確立しているが、エラー状況が劣悪なために放送連携アプリの取得が正しく行えない場合等もエラーメッセージ173d1を表示して良い。放送連携アプリの取得を実行中で未だ前記放送連携アプリの実行を行える状態にない場合にエラーメッセージ173d1を表示しても良い。また、放送波の受信状況が安定せず、当初はAIT等の情報を受信できていたにも関わらず、途中からAIT等の情報を受信できなくなった場合等にもエラーメッセージ173d1を表示して良い。なお、このような場合、各サーバ装置から取得した放送連携アプリはそのままキャッシュしておくようにすれば、放送波の受信状況回復後にそのまま使用可能となる。
【0166】
また、アプリケーションプロファイル904の確認の結果、所定のオプション機能がテレビ受信機側に不足している場合に、エラーメッセージ173d1に、最新のテレビ受信機用ファームウェアの確認若しくはアップデートを勧める旨の表示を行うようにしても良い。或いは、前記最新のファームウェアの確認若しくはアップデートを、放送受信装置100が自動的に行うようにしても良い。或いは、テレビ受信機に有料のオプションハードウェアまたはオプションソフトウェアを追加することにより前記放送連携アプリを実行可能とできる場合には、前記有料のオプションハードウェアまたはオプションソフトウェアの案内を表示するようにしても良い。なおエラーメッセージ173d1は、放送受信装置100にではなく、携帯情報端末700に表示するようにしても良い。
【0167】
[携帯情報端末の放送連携アプリ実行画面]
図15は、
図9のS619の処理で表示される放送連携アプリ(端末側)実行画面の一例を示す画面表示図である。
図15に示した放送連携アプリ実行画面741cは、メインウィンドウ741c1、サブウィンドウ741c2、選択マーカ741c3、カーソルキー741c4、741c5、解説表示部741c6、終了ボタン741c7、で構成される。その他のオブジェクトが更に追加されていても良い。
【0168】
本実施例において、携帯情報端末700で実行される放送連携アプリ(端末側)は、放送受信装置100で表示中の放送番組の詳細を確認するためのアプリケーションであるものとする。また、メインウィンドウ741c1には放送受信装置100で表示されている放送番組画面と同じ映像が、サブウィンドウ741c2には選択マーカ741c3で指定される位置の拡大映像が、それぞれ表示される。カーソルキー741c4及び741c5を選択することにより、選択マーカ741c3の位置を変更することが可能であるものとする。解説表示部714c6には、メインウィンドウ741c1に表示中の前記放送番組に関する解説字幕文や前記放送番組に関して他のユーザーが投稿したコメント等が表示されるものとする。終了ボタン741c7は前記放送連携アプリ(端末側)の動作を終了させるためのボタンである。
【0169】
前記放送連携アプリ(端末側)を携帯情報端末700上で動作させることにより、放送受信装置100と携帯情報端末700との連携動作による放送通信連携サービスの機能拡張が可能となる。
【0170】
[放送受信装置のEPG画面]
図16Aは、本実施例の放送受信装置100における電子番組表(EPG)表示画面の一例を示す画面表示図である。EPG表示画面173eは、主制御部101が第一分離部132から出力された番組情報データ列に基づいて作成した、本実施例のデジタル放送サービスにおける放送番組の配信予定表である。連携制御アプリの基本画面741aの番組表キー741a7を選択することにより、映像表示部173にEPG表示画面173eが表示されるものとする。
【0171】
EPG表示画面173eは、本実施例においては、縦軸を時間表示、横軸をサービスID(チャンネル)表示としたマトリクス形状で、各時間帯に各チャンネルで放送される各放送番組の詳細情報を表示する。各放送番組の詳細情報173e1は、
図16Aに示したように、主としてタイトル領域173e2と詳細説明領域173e3で構成される。
【0172】
タイトル領域173e2には、各放送番組の番組タイトル及び各放送番組の属性を表す記号等を表示する。前記各放送番組の属性を表す記号等は、例えば、新番組であることを意味する『New』を記号化した印や、再放送番組であることを意味する『Replay』を記号化した印、等である。或いは、放送サービスによるデータ放送に対応していることを意味する『data』を記号化した印等でも良い。また、本実施例の放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリが用意されている放送番組である場合は、その旨を示す『Linkage』を記号化した印等でも良い。詳細説明領域173e3は、各放送番組の番組内容や出演者、各放送番組を紹介するホームページのURL、等の関連情報を表示する。
【0173】
なお、タイトル領域173e2に表示される前記『Linkage』を記号化した印等は、前記放送番組に放送連携アプリが用意されている場合であっても、アプリケーションプロファイル904の確認の結果、情報表示装置100での実行が不可の場合には表示しないようにしても良い。また、タイトル領域173e2に表示される、前記実行可能な放送連携アプリが用意されている放送番組であることを示す『Linkage』を記号化した印は、更に、携帯端末機器との連携動作が可能であるか否かで、その色、形状、字体、等を変更しても良い。携帯端末機器との連携動作が可能な場合には、前記『Linkage』を記号化した印と併せて『Mobile』を記号化した印を表示するようにしても良い。
【0174】
なお、前記『Linkage』を記号化した印や『Mobile』を記号化した印の表示の有無は、各放送番組の詳細情報等を含むEIT情報に予め記載しておいた、各放送番組が本実施例の放送受信装置100で実行可能な放送連携アプリが用意されている放送番組であるか否か、前記実行可能な放送連携アプリが携帯端末機器との連携動作が可能であるか否か、等の情報を取得することにより制御されるようにすれば良い。或いは、インターネット200上の所定のサーバ装置に用意されたデジタル放送番組の番組配信情報から取得した前記情報を、デジタル放送サービスの放送波から取得した番組情報データ列に基づいて作成した電子番組表に付加するようにしても良い。
【0175】
前述のように、EPG表示画面173e上に、実行可能な放送連携アプリが用意されている放送番組であることを示す『Linkage』を記号化した印や携帯端末機器との連携動作が可能なことを示す『Mobile』を記号化した印を表示することにより、ユーザーは、放送受信装置100における各放送番組の放送通信連携サービスへの対応状況を簡単に把握することが可能となる。なお、言うまでもなく、前記各放送番組の属性を表す所定の文字を記号化した印は、文字そのものや文章等と代替しても良い。各放送番組の詳細情報173e1の背景色を変更することにより、各放送番組の放送通信連携サービスへの対応状況を示しても良い。また、前記『Linkage』を記号化した印や『Mobile』を記号化した印等は、通常はタイトル領域173e2には表示せず、各放送番組が番組選択カーソル173e4により選択された場合にのみポップアップ表示されるようにしても良い。
【0176】
本実施例の放送受信装置100はEPG表示画面173e上から放送番組毎の視聴予約及び/または録画予約を行う機能を有する。例えば、EPG表示画面173eが表示されている状態で、連携制御アプリの基本画面741aのカーソルキー741acを用いてEPG表示画面173e上の番組選択カーソル173e4を移動させ、決定キー741adにより任意の放送番組を選択することにより、前記選択した放送番組の視聴予約及び/または録画予約を行う。
【0177】
前述の処理において、前記視聴予約及び/または録画予約を行った放送番組が放送通信連携サービスへ対応する放送番組である場合、前記視聴予約及び/または録画予約を行ったことをトリガとして、前記放送番組の放送開始時間を待たずに、前記放送番組用に用意された放送連携アプリの取得を開始するようにしても良い。即ち、各放送番組の詳細情報等を含むEIT情報に前記放送連携アプリの取得先を指定する情報(URL等のロケーション情報)を記載しておくようにする。このようにすれば、放送受信装置100は、各放送番組用に用意された前記放送連携アプリの取得先の情報を、前記放送番組を番組選択カーソル173e4で選択した時点で把握することが可能となる。このため、放送受信装置100は、前記放送番組の放送開始時間となる前に前記放送連携アプリの取得を開始することが可能となる。
【0178】
なお、前記視聴予約及び/または録画予約を行った放送番組が放送通信連携サービスへ対応する放送番組であり、且つ、携帯端末機器との連携動作が可能な放送番組である場合、携帯端末機器用に用意された放送連携アプリ(端末側)も、前述と同様の処理で、前記放送番組の放送開始時間となる前に取得開始するようにしても良い。また、
図16Bに示すように、前記携帯端末機器用に用意された放送連携アプリ(端末側)の取得先の情報(URL等のロケーション情報)を示す二次元バーコード173e5等をEPG表示画面173eに表示して、ユーザーに携帯端末機器用に用意された放送連携アプリ(端末側)のダウンロードを促すようにしても良い。
【0179】
このように、放送受信装置100が、EPG情報に含まれる放送連携アプリの取得先情報を参照して、前記放送連携アプリの取得を放送番組の放送開始時間となる前に開始するようにすれば、放送連携アプリを記憶するサービス事業者サーバ400の負荷を分散させることが可能となる。また、サービス事業者サーバ400と情報表示端末100の間のネットワークの通信速度が不十分な場合であっても、前記放送番組の放送開始直後から前記放送連携アプリを有効に活用することができるようになる。
【0180】
図17は、EPG表示画面173e上から放送番組の視聴予約及び/または録画予約を行った場合の放送連携アプリの取得シーケンスの一例を示す動作シーケンス図である。
【0181】
デジタル放送サービスの視聴中、放送受信装置100の主制御部101は、第一分離部132から出力された番組情報データ列を取得する(S701)。ユーザーが操作端末を用いてEPG画面の起動要求を行う(S702)と、映像表示部173にEPG表示画面173eが表示される(S703)。EPG表示画面173e上でユーザーが操作端末を用いて任意の放送番組を選択することにより前記放送番組の視聴予約及び/または録画予約を行う(S704)と、主制御部101は、前記第一分離部132から取得した番組情報データ列を確認して(S705)、更に、前記視聴予約及び/または録画予約を行った放送番組に連動する放送連携アプリの取得先のロケーションを確認する(S706)。
【0182】
S706の処理の後、アプリケーション制御部161は、前記確認したURLに基づき、LAN通信部121を介して、所定のサービス事業者サーバ400に対して放送連携アプリの送信要求を送信する(S707)。前記放送連携アプリの送信要求を受信したサービス事業者サーバ400は、アプリケーション管理/配布実行部4103の制御に基づき、必要に応じて放送受信装置100の認証処理を行った後に、アプリケーション記憶領域4013に記憶された所定の放送連携アプリの配信を、LAN通信部421を介して行う(S708)。続いて、アプリケーション制御部161は、LAN通信部121を介して受信した、サービス事業者サーバ400から配信された前記所定の放送連携アプリをRAM104若しくはストレージ部110にキャッシュするようにする(S709)。
【0183】
以上説明した本実施例の放送受信装置100によれば、より付加価値の高い機能を実行可能となる。
【実施例2】
【0184】
以下では、本発明の実施例2に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0185】
実施例1においても携帯情報端末連携処理(以下端末連携と呼ぶ)を行う場合の実施態様を記載したが、さらに詳細の実施態様につき説明する。
【0186】
携帯情報端末連携を行う際に、放送受信装置100と同じ宅内にある携帯情報端末700のみに端末連携の利用を制限したい場合がある(以後この制限を同一宅内制限と呼ぶ)。例えば、放送連携を利用するためのアプリケーション(以下放送連携アプリと呼ぶ)において、放送受信装置100の表示画面と携帯情報端末700の表示画面が密接に関係している場合とか、放送受信装置100に表示される広告映像を携帯情報端末700の利用者に確実に視聴して欲しい場合などである。
【0187】
なお、手順として考えておかなければならない点は、対象としている放送連携アプリが同一宅内制限を課すものかどうか、の判断である。あらゆる放送連携アプリが同一宅内制限になっていることを前提とする場合は、この判断は不要であるが、制限が無いこともある場合は、同一宅内制限の有無に関する制御情報を放送受信装置100が取得し、操作手順を変更する必要がある。この制限の有無に関する制御情報は、放送信号から取得してもよいし(例えば、AITの項目として記載する)、放送局指定のサーバから取得してもよい。
【0188】
以上の手順も含め、本実施例では、携帯情報端末700が放送受信装置100と同一宅内に存在することを保証する手順について説明する。
【0189】
通常、同一宅内に存在する機器は、同じルータ装置210に接続されているローカルネットワーク上に存在する。従って、携帯情報端末700が放送受信装置100と同じローカルネットワークに接続されていることで、同一宅内に存在すると判断することができる。なお、対象機器がローカルネットワークに接続されているかどうかは、公知の方法を用いればよく、説明を省略する。
【0190】
また、ローカルネットワーク上に無い携帯情報端末700であっても、NFC、BlueTooth、赤外線通信等で放送受信装置100と直接通信を行うことで、同一宅内に存在すると判定することもできる。この場合、放送連携アプリ等の取得のための通信は、上記の直接通信でも構わないし、移動体電話通信によるものでも構わない。
【0191】
上記のように同一宅内に存在することの確認方法は複数考えられるが、どの方法を使用するかは、例えばAITに記述しておき、放送受信装置100で読み取る。
【0192】
さらに、一度同一宅内に携帯情報端末700が存在することが確認できれば、番組が終わるまでは同一宅内に存在すると見做すことでもよいし、ある有効時間(例えば10分)を設け、有効時間内は同一宅内に存在すると見做すが、有効時間が過ぎた場合は、新たに確認しなければ同一宅内に存在すると見做さないとする方法を使用することもできる。この有効時間は、例えばAITに記述しておき、放送受信装置100で読み取る。
【0193】
さらに、例えば番組進行中の任意の時点で、放送信号にイベント信号を設定しておき、このイベント信号を受信する毎に携帯情報端末700が同一宅内に存在することを確認するという方法をとることもできる。
【0194】
さらに前二者の方法を組み合わせて使用することも可能である。
【0195】
次に、同一宅内に存在する携帯情報端末700のみに端末連携を許可する具体的手順について説明する。この実施例では、携帯情報端末700が放送連携アプリを取得する際、あるいは放送連携アプリで使用する情報を取得する際に制限を設ける(以後、放送連携アプリと放送連携アプリで使用する情報、具体的にはHTML文書やストリーミング映像などであるが、これらをまとめて放送連携情報と呼ぶ)。放送連携情報の取得方法には、放送局サーバ300または事業者サーバ400から取得する通信取得と、放送波から取得する放送取得の2種類がある。通信取得の場合、放送受信開始後に取得する場合と放送受信開始前に取得しておく方法の2種類がある。さらに、通信取得の場合、一旦放送受信装置100が取得し、放送受信装置100から携帯情報端末700が取得する場合と、携帯情報端末700が直接放送局サーバ300または事業者サーバ400から取得する場合がある。種々の方法があるが、携帯情報端末700から見ると、放送受信装置100から取得する場合と、放送局サーバ300または事業者サーバ400から取得する場合の2つに大別できる。
【0196】
本実施例では、携帯情報端末700が放送受信装置100から放送連携情報を取得する場合を説明し、サーバから取得する場合は次の実施例で説明する。
【0197】
【0198】
まず、端末連携を行う前に、携帯情報端末700、放送受信装置100のそれぞれで、端末連携を制御するアプリケーションである連携制御アプリを起動しておく(S10001、S10002)。この状態で、携帯情報端末700から放送受信装置100に対して端末連携要求を行う(S10003)。次に放送信号からAITを取得する(S10004)。このAITの情報から、対象となる携帯情報端末用のアプリが同一宅内制限のあるものかどうか判断し(S10006)、制限がある場合はS10008の手順に進み、端末連携要求のあった最初の段階では、S10009のステップに進み、端末連携要求のあった携帯情報端末700が放送受信機100と同一宅内にあるかどうか判定する(S10009)。判定の結果、同一宅内に無いと判定された場合は、携帯情報端末側の連携制御アプリに連携不許可の応答を行い、処理を終了する(S10011)。
【0199】
ここで、そもそも、放送連携アプリは全て同一宅内制限が有るとする前提の場合は、S10006の判定は行わずスキップする。同一宅内制限が有るアプリと無いアプリと両方有りうる場合にS10006の判定を行う。
【0200】
携帯情報端末700が同一宅内にあると判定されるか、同一宅内制限の無いアプリの場合、S10012に進み、放送連携アプリ関連サービスを行う。このサービス(S10012)では、携帯情報端末700からの放送連携情報配信要求(S10013)を処理し、携帯情報端末700に放送連携情報を配信する(S10018)。この放送連携情報には、放送受信装置100が事業者サーバ300である配信サーバから配信を受けたもの(S10014、S10015、S10016)、放送信号から取得したもの(S10017)、放送受信装置100に記憶してあるもの等がある。放送受信装置100による放送連携情報の受信(S10016、S10017)は、携帯情報端末700からの放送連携情報配信要求(S10013)による場合のみではなく、放送受信装置100が自律的に取得することや、放送信号からのイベント発生に基づく取得の場合があっても構わない。そして、携帯情報端末700への放送連携情報の配信(S10018)も、放送受信装置100側からの自発的なものがあっても構わない。
【0201】
一連の放送連携情報の受信(取得)、配信の処理が終わった後、放送受信装置100が同一番組の視聴を続けているかどうか判定し(S10019)、もし続けていない場合は携帯情報端末側の連携制御アプリに連携不許可の応答を行い、処理を終了する(S10020)。
【0202】
視聴を続けている場合は、S10005の手順に戻り、宅内制限が有る場合は携帯情報端末700が同一宅内にあるかどうか確認する(S10009)が、前回の確認から予め設定された有効時間が経過しているか、あるいは前回の確認以降、放送信号や配信サーバからの確認要求(S10007)が発生しているかを判断し(S10008)、いずれの条件も満たしていなければ、同一宅内にあるかどうかの確認(S10009)は行わず、S10010を経由し、次の放送連携アプリ関連サービス(S10012)の実行に移る。ここで、放送信号からの確認要求(S10007)は放送連携情報から取得するように記載してあるが、ここではイベントメッセージも放送連携情報に含まれるものとして記載している。さらに、この確認要求がAITに記載されても構わない。
【0203】
なお、上記で説明した手順は、S10022の矢印で示される区間において、放送信号、放送受信装置100、携帯情報端末700、配信サーバ全体でのループ処理手順である。S10007の確認要求は、ループ内のどのタイミングであっても構わない。
【0204】
さらに、配信サーバでの認証(S10015)に使用する認証キーにAITに記述された認証情報を組み込んでも構わない。これにより、正当な認証要求であることが確認できる。また、AITに記述される認証情報を、番組の進行に伴い変更し、配信サーバにおいて、番組の進行に同期した情報が組み込まれた認証キーでなければ認証を行わないようにすれば、同一番組を視聴し続けていることを確認できる。この場合、AITの情報は適宜読み込み更新を行うこととする(S10021)。なお、放送信号に組み込む認証情報はAITに記載する他に、放送連携情報として組み込むことでも構わない。さらにまた、実質的に認証情報を変更することになる方法として、配信サーバのURL自体を番組の進行に従って変更してゆく、という方法を使用することもできる。
【0205】
このように、放送連携アプリ関連サービス(S10012)を実行しながら、予め設定された有効時間毎、あるいは、放送信号や、配信サーバからの確認要求がある毎に、携帯情報端末700が、放送受信装置100と同一宅内にあるかどうか確認することにより、適切に同一宅内制限がある放送関連アプリの実行を行うことができる。さらに、放送信号に組み込まれた認証情報を配信サーバでの認証に使用することにより、配信要求の正当性を確保することができ、放送信号の認証情報を適宜変更するようにすれば、同一番組を視聴し続けていることの確認もできる。
【0206】
以上説明した本実施例に係る携帯情報端末連携技術によれば、放送受信装置と連携する携帯情報端末について同一宅内制限を実現することが可能となる。
【実施例3】
【0207】
本実施例では、携帯情報端末700が配信サーバから放送連携情報を取得する場合を説明する。
【0208】
【0209】
まず、端末連携を行う前に、携帯情報端末700、放送受信装置100のそれぞれで、端末連携を制御するアプリケーションである連携制御アプリを起動しておく(S10101、S10102)。この状態で、携帯情報端末700から放送受信装置100に対して端末連携要求を行う(S10103)。次に放送信号からAITを取得する(S10104)。このAITの情報から配信サーバに関するURL等の情報を取得し、携帯情報端末700にその情報を送信する(S10105)。次に、放送受信装置100から配信サーバに対し時刻確認要求を出し(S10106)、この要求に基づき、配信サーバから放送受信装置100に対して時刻情報を送信する(S10107)。これにより、配信サーバの時刻に合わせて後段の認証キー発行(S10115)を行うことができるが、時刻のずれが問題ない場合は、省略しても構わない。
【0210】
以降、S10127の矢印で示されるループ制御に入る。
【0211】
まず、携帯情報端末700から放送受信装置100に対し、認証キーの発行要求または放送連携情報配信要求を出す(S10109)。認証キーは後段(S10125)の配信サーバへの放送連携情報配信要求で用いる。S10109での放送連携配信要求は放送信号から取得した情報の配信要求であり、後段のS10126の手順に対応する。
【0212】
いずれにせよ、S10109の要求が携帯情報端末から出されると、同一宅内制限がある放送連携アプリかどうか判定し(S10111)、制限があれば、次の手順S10112に進み、なければS10112の手順はスキップしてS10114に進む。全ての放送連携アプリに同一宅内制限が有る場合はS10111の判定は行わず、S10112に進む。S10112では、要求を出した携帯情報端末が同一宅内に有るかどうかの判定を行い、無ければ端末連携を終了させる(S10113)。同一宅内に有れば、要求された手順、配信サーバからの放送連携情報の取得(S10125)または放送信号からの放送連携情報の取得(S10126)を行う。配信サーバからの取得以外に放送信号からの取得があっても構わないので、S10126の手順も記載した。
【0213】
まず、配信サーバからの放送連携情報の取得手順(S10125)について説明する。
【0214】
最初に放送受信機100より情報連携端末700から要求のあった認証キーを発行する。この時、認証キーには、発行時点の時刻情報を含め、予め定められた時間内(例えば10分間)だけ有効であるとする。配信サーバでは有効時間内の認証キーであるかどうかも含めて認証情報を確認し、認証がOKであれば放送連携情報の配信を許可する。以後、有効時間内であれば情報の配信を許可するが、有効時間が過ぎた時点で配信を停止する。例えばストリーミング映像が有効時間を過ぎると見ることができなくなる。
【0215】
予め設定された有効時間は、配信サーバに保持していてもよいし、放送受信装置100が放送信号(例えばAIT)から取得し、認証キーに有効時間情報を組込んでも構わない。携帯情報端末700には予め有効時間の情報を通知しておき、有効時間が切れるまえに認証キーの発行を要求するようにする。あるいは、有効時間は放送受信装置100で管理しておき、有効時間が切れる前に、携帯情報端末700が同一宅内に有ることを確認した上で放送受信装置100から自動的に携帯情報端末700に対し認証キーを発行しても構わない。
【0216】
有効時間は、一つの番組の中で同一でも構わないし、番組の進行に合わせて変化させても構わない。また、有効時間の設定がなければ一度認証を行えば番組視聴中は認証が有効である、という取扱でも構わない。
【0217】
さらに、配信サーバでの認証(S10117)に使用する認証キーにAITに記述された認証情報を組み込んでも構わない。これにより、正当な認証要求であることが確認できる。また、AITに記述される認証情報を、番組の進行に伴い変更し、配信サーバにおいて、番組の進行に同期した情報が組み込まれた認証キーでなければ認証を行わないようにすれば、同一番組を視聴し続けていることを確認できる。この場合、AITの情報は適宜読み込み更新を行うこととする(S10124)。なお、放送信号に組み込む認証情報はAITに記載する他に、放送連携情報として組み込むことでも構わない。さらにまた、実質的に認証情報を変更することになる方法として、配信サーバのURL自体を番組の進行に従って変更してゆく、という方法を使用することもできる。なお、この場合のURL変更は、配信サーバは同一で入口が異なる場合であるが、放送連携アプリの変更等により新しい配信サーバに変更することも有りうる。この場合は、変更の都度、配信サーバ情報送信(S10105)、時刻確認要求(S10106)、時刻情報送信(S10107)の手順を行う。
【0218】
次に、放送信号から放送連携情報を取得する手順(S10126)について説明する。
【0219】
この場合は、携帯情報端末700が同一宅内に有ることが確認された後、放送受信装置100が放送信号から放送連携情報を取得し(S10119)、続いてその情報を携帯情報端末700に配信する(S10120)。
【0220】
なお、番組の進行に伴って放送連携情報を変更する場合、放送信号から変更の通知を出し(S10110)、その通知をきっかけとして、放送連携情報を取得することがあっても構わない。その場合、配信サーバからの取得であれば、放送受信装置100から携帯情報端末に認証キーを発行し(S10115)、変更通知があったことを通知する。有効時間内であれば認証キーの発行を省略し、変更通知の通知のみでも構わない。放送信号からの取得の場合は、放送受信装置100が情報を取得し(S10119)、携帯情報端末に配信する(S10120)。なお、放送信号からの取得の場合は、変更通知毎に携帯情報端末700が同一宅内に有ることを確認しても構わないし、実施例2のように、有効時間内であればその確認を省略しても構わない。ここで、放送信号からの変更通知(S10110)は放送連携情報から取得するように記載してあるが、ここではイベントメッセージも放送連携情報に含まれるものとして記載している。さらに、この変更通知がAITに記載されても構わない。
【0221】
一連の放送連携情報の受信(取得)、配信の処理が終わった後、放送受信装置100が同一番組の視聴を続けているかどうか判定し(S10121)、もし続けていない場合は携帯情報端末側の連携制御アプリに連携不許可の応答を行い、処理を終了する(S10123)。視聴を続けていればS10108に戻り、ループ処理S10127を継続する。
【0222】
このように、配信サーバの認証に使用する認証キーに時刻情報を含め、有効時間の管理を行うことにより、定期的に携帯情報端末700が放送受信装置100と同一宅内に有ることが確認でき、適切に同一宅内制限がある放送連携アプリの実行を行うことができる。さらに、放送信号に組み込まれた認証情報を配信サーバでの認証に使用することにより、配信要求の正当性を確保することができ、放送信号の認証情報を適宜変更するようにすれば、同一番組を視聴し続けていることの確認もできる。
【0223】
以上説明した本実施例に係る携帯情報端末連携技術によれば、放送受信装置と連携する携帯情報端末が配信サーバから放送連携情報を取得する場合でも、同一宅内制限を実現することが可能となる。
【実施例4】
【0224】
実施例2、3では、端末連携において同一宅内制限を実現する手順について説明したが、放送連携アプリによっては宅外からの使用も許可しても構わない。本実施例ではそのような場合につき説明する。例えばテレビショッピングなどの番組自体が広報・宣伝になっている場合、宅内宅外に関わらず放送連携アプリが使用できた方が放送事業者にとっても望ましい。このような番組の場合、一度放送受信装置100に登録しておけば、携帯情報端末700が宅内に有るかどうかに関わらず、放送連携アプリの使用を許可するようにしても構わない。この場合、放送映像自体をストリーミングデータにして、放送受信装置100からインターネット経由で携帯情報端末700に配信する放送連携アプリがあると利便性がより高まる。ストリーミングデータは著作権保護のため、放送受信装置100にて暗号化しておいても構わない。宅外への放送映像の配信を含め、放送連携アプリが宅外からの利用を許可しているかどうかは放送信号内のデータ(例えばAITなど)に記載しておく。
【0225】
具体的な手順を
図18Cに示す。当該手順は一部の手順が実施例2、3と共通であるので、実施例2,3と重複する部分については説明を省略する。放送受信装置100は、宅外からの端末連携要求(S10203)があった場合、宅外利用が許可されているアプリであれば、要求元が登録済の携帯情報端末であるか確認した上(S10205)で、連携を許可するようにする。ここで、必要があれば、放送映像、放送連携情報についての著作権保護のため、携帯情報端末700と放送受信装置100とで認証を行っても構わない(S10207)。その際、当該認証は、配信サーバにおける認証であっても構わない(S10207)。著作権保護の要不要についての情報、著作権保護の認証方法についての情報を放送信号(例えばAITに記載されているものとする)から取得し、それに応じた制御を行う。放送信号にこれらの情報が格納されていない場合は、放送受信装置100において予め定められた所定の方法に従う。例えば、予め定められた所定の著作権保護処理を行えばよい。また、放送信号にこれらの情報が格納されていない場合は、放送受信装置100において著作権保護処理を行わないことを予め定めておいてもよい。
【0226】
著作権保護のための認証の具体例を次に示す。以下の認証はそれぞれ一つだけ行っても良い。または、以下に例示された複数の認証を組み合わせて行ってもよい。また、以下に例示された認証と、以下に例示されていない他の認証処理を組み合わせて行ってもよい。
【0227】
[IDとパスワードによる認証]
携帯情報端末700を放送受信装置100に登録する際に、IDとパスワードを発行し、放送受信装置100はこのIDとパスワードの確認により連携を許可する。
【0228】
[暗号鍵の使用]
上記のIDとパスワードによる認証に加え、暗号化した映像データ等を復号するための暗号鍵を放送受信装置100から携帯情報端末に送信する。この暗号鍵は放送信号(例えばAITに記載しておく)から取得することでも構わない。
【0229】
[配信サーバの利用]
暗号化した映像データ等を復号するための暗号鍵の発行を、配信サーバから行う方法。携帯情報端末700は配信サーバに対してIDとパスワードを送信し、暗号鍵を取得する。この場合、配信サーバのロケーション情報(具体的にはURL)を放送信号(例えばAITに記載しておく)から取得し、このロケーション情報を放送受信装置100から携帯情報端末700に送信することにより、より安全性が高まる。携帯情報端末700が暗号鍵を入手できなければ映像等の復号はできないので、放送受信装置100から配信サーバでの認証を要求することで、書作権保護の認証としてもよいし、携帯情報端末700から放送受信装置100に暗号鍵を取得できたことを通知することにより認証を完了することにしてもよい。なお配信サーバによる課金が行われても構わない。
【0230】
[暗号鍵の相互認証]
放送受信装置100と携帯情報端末700がそれぞれ持つ暗号鍵を相互に認証し、確認を取ることで著作権保護の認証とする。
【0231】
放送信号に格納された情報が、所定の方法での著作権保護が必要であること示している場合に、当該所定の方法で著作権保護の認証が出来ない場合は、端末連携を許可しない。また、放送信号に指定がなく、放送受信装置100の既定の方法により認証を行う場合でも、当該既定の方法で著作権保護の認証が出来ない場合は、端末連携を許可しない。
【0232】
端末連携を許可した場合は、以後、同一宅内に携帯情報端末700が存在するかどうかの確認は行わず、携帯情報端末700からの要求(S10211)、放送受信装置100の自律的制御、放送信号からの要求(S10210)に従い、携帯情報端末700に対して放送連携情報の配信(S10217)、配信サーバ用の認証キーの発行(S10212)を行う。なお、この場合は有効時間を設定した制御は行わなくても構わない。宅外にある携帯情報端末700は放送連携情報を、放送受信装置100、または、発行を受けた認証キーを用いて配信サーバより取得する(S10215)。また放送受信装置100が発行する認証キーに放送信号から取得した認証情報(例えばAITに記載されているとする)を組み込み、配信サーバは、放送信号から取得した認証情報が組み込まれた認証キーであればアクセスを許可するようにすれば、より宅外利用の適正化を図ることができる。
【0233】
さらに、番組視聴のプレミアムとしてディスカウントをする場合等、無制限に放送連携アプリの使用を許可しない方がよい場合もある、このような場合では、一度は同一宅内に携帯情報端末が有る状態で認証を行い、その後は同一宅内でなくても配信サーバの利用を許可する方法が好ましい。この場合は携帯情報端末700が放送受信装置100に登録されていなくても構わない。
【0234】
この場合の具体的な手順を
図18Dに示す。当該手順は、一部の手順が上記
図18Cと共通であるので、重複する部分については説明を省略する。まず、携帯情報端末700が放送受信装置100と同一宅内にある状態で、携帯情報端末700から放送受信装置100に対して端末連携要求を行い、放送受信装置100は当該携帯情報端末700が同一宅内に有ることを確認した上(S10305)で連携を許可する。ここで、必要があれば、放送映像、放送連携情報についての著作権保護のため、携帯情報端末700と放送受信装置100とで認証を行っても構わない(S10307)。その際、当該認証は、外部の配信サーバにおける認証であっても構わない。著作権保護の要不要についての情報、著作権保護の認証方法についての情報を放送信号(例えばAITに記載されているものとする)から取得し、それに応じた制御を行う。放送信号にこれらの情報が格納されていない場合は放送受信装置100において予め定められた所定の方法に従う。例えば、予め定められた所定の著作権保護処理を行えばよい。また、放送信号にこれらの情報が格納されていない場合は、放送受信装置100において著作権保護処理を行わないことを予め定めておいてもよい。
【0235】
著作権保護のための認証の具体例を次に示す。以下の認証はそれぞれ一つだけ行っても良い。または、以下に例示された複数の認証を組み合わせて行ってもよい。また、以下に例示された認証と、以下に例示されていない他の認証処理を組み合わせて行ってもよい。
【0236】
[暗号鍵の使用]
携帯情報端末700が同一宅内にいる状態で、暗号化した映像データ等を復号するための暗号鍵を放送受信装置100から携帯情報端末に送信する。この暗号鍵は放送信号(例えばAITに記載しておく)から取得することでも構わない。この暗号鍵を同一宅内で引き渡すことをもって認証とする。さらに、番組のある時点でないと暗号鍵が放送信号から取得出来ないようにし、暗号鍵の携帯情報端末700への受け渡しを同一宅内に限定すれば、その時点で同一宅内にいなければならない、という制限を設けることができ、視聴に対するプレミアム付与にも利用できる。
【0237】
[配信サーバの利用]
暗号化した映像データ等を復号するための暗号鍵の発行を、配信サーバから行う方法。携帯情報端末700は配信サーバに対してIDとパスワードを送信し、暗号鍵を取得する。この場合、配信サーバのロケーション情報(具体的にはURL)を放送信号(例えばAITに記載しておく)から取得し、このロケーション情報を放送受信装置100から携帯情報端末700に送信することにより、より安全性が高まる。携帯情報端末700が暗号鍵を入手できなければ映像等の復号はできないので、放送受信装置100から配信サーバでの認証を要求することで、書作権保護の認証としてもよいし、携帯情報端末700から放送受信装置100に暗号鍵を取得できたことを通知することにより認証を完了することにしてもよい。配信サーバへのアクセスは宅内で行っても宅外で行っても構わないが、番組のある時点でないと配信サーバのロケーション情報が放送信号から取得出来ないようにし、ロケーション情報の携帯情報端末700への受け渡しを同一宅内に限定すれば、その時点で同一宅内にいなければならない、という制限を設けることができ、視聴に対するプレミアム付与にも利用できる。なお配信サーバによる課金が行われても構わない。
【0238】
[暗号鍵の相互認証]
放送受信装置100と携帯情報端末700がそれぞれ持つ暗号鍵を相互に認証し、確認を取ることで著作権保護の認証とする。この認証も宅内で行っても宅外で行っても構わない。
【0239】
放送信号に格納された情報が、所定の方法での著作権保護が必要であること示している場合に、当該所定の方法で著作権保護の認証が出来ない場合は、端末連携を許可しない。また、放送信号に指定がなく、放送受信機100の既定の方法により認証を行う場合でも、当該既定の方法で著作権保護の認証が出来ない場合は、端末連携を許可しない。端末連携を許可した以降の手順は
図18Cの手順と共通であるので説明を省略する。
【0240】
以上説明した本実施例に係る携帯情報端末連携技術によれば、放送受信装置と連携する携帯情報端末について、著作権保護に留意しつつ宅外からの利用を実現することが可能となる。
【実施例5】
【0241】
実際の使用状況においては、番組による端末連携アプリの有無と、どの端末連携アプリが利用可能か簡便に分かる方がより望ましい。本実施例では、端末連携アプリの利用可能状況の表示方法につき説明する。端末連携アプリは、端末連携で使用される放送連携アプリを指す。
【0242】
図19Aは、端末連携アプリが有る場合の放送連携アプリのランチャ画面(173b11)の例である。放送連携アプリが枠付き文字のアイコンで表示されている。視聴中の番組に連携した放送受信装置100用の放送連携アプリ(173b12~173b14)と携帯情報端末用の放送連携アプリ(173b15~173b17)が表示されている。この例の場合は、文字列を囲む枠線の太さと枠内の色でアプリの状況を示している。本体アプリA、B(173b12、173b13)と端末アプリA、B(173b15、173b16)が利用可能な状態であり、本体アプリC(173b14)と端末アプリC(173b17)が利用不可能な状態である。端末アプリが利用不可能な状態とは、放送受信装置100と通信可能な状態にある携帯情報端末700の中で、当該アプリを実行する機能を持つものがないことを意味する。
【0243】
図19Bは、
図19Aにおいて、端末アプリAを選択した後の画面である。端末アプリAに関した各携帯情報端末700の状態を示している。この画面で表示されている携帯情報端末は、過去に放送受信装置100と連携を行ったか登録されている端末である。
【0244】
アイコンの枠線が実線になっている携帯端末1(173b22)と携帯端末2(173b23)は放送受信装置100と通信可能な状態にあり、枠線が点線になっている携帯端末3(173b24)と携帯端末4(173b25)は放送受信装置100と通信可能な状態にないことを示している。また、アイコンの枠内が白である携帯端末1(173b22)と携帯端末3(173b24)は端末アプリAを実行する機能を持ち、枠内が灰色である携帯端末2(173b23)と携帯端末4(173b25)は端末アプリAを実行する機能を持たないことを示している。さらに、当該端末でアプリが既に実行中である場合、そのことを表すデザインのアイコンを使用しても構わない。
【0245】
また、アイコンは絵柄を利用するとより視覚的に分かりやすいのでその例を次に示す。
【0246】
図19Cは放送連携アプリの一覧を示すランチャ画面(173b31)の例である。放送受信装置100の他、携帯情報端末700のタイプ別にアイコンが示されている。173b32と173b33が放送受信装置100を示すアイコンであり、173b34と173b35がスマートホン型の携帯情報端末700を示すアイコンであり、173b36がヘッドマウントディスプレイ型の携帯情報端末700を示すアイコンである。それぞれのアプリはアイコンで示される装置用のものである。
【0247】
図19Cにおいては、当該アプリの利用が出来ない場合は、装置の絵柄に重ねて利用不可を示すマーク(今の場合は丸に斜線のマーク)を表示させている。また、放送受信装置100に関しては、既に当該アプリが実行中の場合はそのことを示すマーク(今の場合は丸に点)を重ねて表示しても構わない。この表示により、既に実行をしているにも関わらず、ランチャの手順を先に進める、という無駄な動作を防ぐことができる。携帯情報端末700の場合は、放送受信装置と通信可能な状態にあり当該アプリが実行可能な端末全てで当該アプリが実行中の時に実行中を示すマークを表示する、という方法も可能である。
【0248】
図19Dは、
図19CにおいてアプリC(173b34)を選択した後の画面(173b41)である。アプリCに対応したタイプの携帯情報端末700の状態が示されている。この画面においては、携帯情報端末700が放送連携アプリの実行機能を持たない場合、放送受信装置100と通信可能な状態にない場合、既に当該放送連携アプリを実行中の場合に、それぞれそのことを表すマークをアイコンに重ねて表示する。この例では、実行機能を持たない場合は丸に斜線のマーク(173b44、173b46)、通信可能状態にない場合は三角に感嘆符のマーク(173b45、173b46)、既に実行中の場合は丸に点のマーク(173b43)を表示している。
【0249】
さらに、いちいちランチャを起動させなくても、状況が変化したときに、放送連携アプリがあることが分かる表示方法があると望ましい。例えば、電源を入れた時、チャンネルを変えた時、番組の初め、番組の途中でも放送連携アプリに変更があった時、放送受信装置100と携帯情報端末700の間の通信状態に変化があった場合、アプリの実行状況が変わった場合に、予め定められた時間だけアイコンを表示し、その時の状態を表示する。
【0250】
図19Eにその場合の例を示す。それぞれの装置のタイプを示すアイコンが表示されている場合は、そのタイプの装置に対応した放送連携アプリがあることを示す。この場合、丸に斜線のマークは、使用可能な状態になっているそのタイプの装置において当該アプリを実行できるものがないことを表す。丸に点のマークは使用可能な状態になっているそのタイプの装置全てにおいて当該アプリが実行中であることを示す。
【0251】
図19Fは携帯情報端末700での表示画面(10401)である。携帯情報端末700から端末連携を要求する際に、どの放送受信装置100でどの放送連携アプリが利用可能か一覧表で分かった方が利用に便利である。
図19Fにその一覧表の例を示す(10402)。この表では調べたい番組に対応した放送連携アプリが、自宅内にあるどの放送受信装置100で利用可能かを示している。また、各放送受信装置100の状態も表示してあると、特に宅外からの利用時に利便性がより高まる。この例では、当該番組を受信中、他番組を受信中、空き、他番組予約有(番組の途中から他番組の録画を予約してある場合)、といった表示例を示す。なお、ここで、放送受信装置100内に複数のチューナが存在する場合、複数のチューナ毎に状態を表示してあるとさらに利便性が高まる。表10202においては、枝番号で同一装置内のチューナの区別を示している。例えば受信装置B-1、受信装置B-2が、同一放送受信装置100内のチューナである。端末連携の場合、ストリーミングデータとして放送映像と音声の配信を受けられれば、放送受信装置100の映像部を使用する必要はなく、放送受信装置100内のチューナが使用できれば放送の利用が可能になるので、チューナ毎の使用状況が分かると便利である。
【0252】
なお、この実施例で説明した表示を行うためには、放送連携アプリ毎に、放送受信装置100に対応したアプリであるのか、あるいはどういうタイプの携帯情報端末700に対応したアプリであるのかの情報がなければならない。また、放送受信装置100、携帯情報端末700で、対応したアプリを実行するための情報が必要である。これらの情報はたとえばAITに記載しておくことにより、放送受信装置100で取得することができる。
【0253】
以上説明した本実施例に係る携帯情報端末連携技術によれば、放送連携アプリ、放送受信装置100、携帯情報端末700に関する情報を表示することにより、より利便性の高い放送連携サービスの利用が可能となる。
【実施例6】
【0254】
以下、実施例6から実施例10においては、放送受信装置100を情報表示装置と呼ぶ。
【0255】
まず、
図2C、
図2D、
図20~
図24を用いて実施例6について説明する。なお、実施例6における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、実施例6と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については極力説明を省略する。
【0256】
実施例1から実施例5では、放送受信装置100に表示される放送番組は一つである。一方、実施例6の情報表示装置に表示される放送番組は複数である。
【0257】
[情報表示装置のハードウェア構成]
図2Cは、実施例6に係る情報表示装置1000のブロック図である。
図2Cに示されるように情報表示装置1000は、映像表示部173と、映像出力部175と、音声再生部174bと、音声出力部176と、視聴者指示入力部25001(後述、
図2D)と、コンテンツ入力部25002と、コンテンツ再生部25003と、コンテンツ記録再生部25004と、制御部25005とを有する。
【0258】
視聴者指示入力部25001には、デバイス(例えば、リモコン(後述、
図22A))が視聴者から入力を受け付けた指示情報が入力される。
【0259】
コンテンツ入力部25002は、コンテンツ(例えば、放送コンテンツ、インターネット上のコンテンツ、録画コンテンツ)を取得する。具体的には、コンテンツ入力部25002は、放送コンテンツを受信するチューナ/復調部131(上述、
図2A)、インターネット上のコンテンツを取得するLAN通信部121(上述、
図2A)、録画コンテンツを外部のコンテンツ再生機器等から入力する場合の拡張インタフェース部124(上述、
図2A)またはデジタルインタフェース部125(上述、
図2A)等である。
【0260】
コンテンツ再生部25003は、録画コンテンツを再生する。具体的には、コンテンツ再生部25003は、ストレージ部110(上述、
図2A)である。また、具体的には、ストレージ部110は、光ディスクの記録媒体用のドライブ等である。
【0261】
コンテンツ記録再生部25004は、コンテンツの録画/再生(インターネット上のコンテンツの場合、記録/読み出し)を行う。具体的には、コンテンツ記録再生部25004は、ストレージ部110(上述、
図2A)、RAM104(上述、
図2A)等である。
【0262】
制御部25005は、主制御部101(上述、
図2A)を始めとする制御部群の集合である。
【0263】
制御部25005は、放送番組の主たる映像であるメインコンテンツが表示されるメインウィンドウと、放送番組と連携する放送連携アプリの実行画面に含まれるサブコンテンツが表示されるためのサブウィンドウとを表示するための映像情報を映像出力部175に出力させる。映像出力部175は、制御部25005から出力された映像情報を外付けの表示装置(ディスプレイなど)に出力する。
【0264】
また、制御部25005は、メインウィンドウとサブウィンドウとを映像表示部173に表示させる。なお、放送連携アプリの実行画面には、放送番組の主体たる映像に付随する情報(例えば、天気予報や、放送番組の視聴者からのレスポンスや、放送番組の出演者のプロフィールなど)が表示される。例えば、放送番組がマラソンの放送である場合、メインウィンドウには、中継者からの映像(例えば、先頭近辺を走行する選手の映像)が表示され、サブウィンドウには、先頭から離れた位置を走行する選手の映像が表示される。
【0265】
また、制御部25005は、映像表示部173に表示されるウィンドウ群の表示制御をする。また、制御部25005は、音声再生部174b、音声出力部176を制御する。
【0266】
音声再生部174bは、音声を再生する。具体的には、音声再生部174bは、スピーカ174(上述、
図2A)である。なお、音声再生部174bは、イヤホンも含む。
【0267】
音声出力部176は、音声情報を出力する。例えば、音声出力部176は、外付けの出力装置(スピーカなど)に音声情報(音声信号)を出力する。なお、以下の説明において、音声出力部176から音声情報(音声信号)を出力する場合と区別するために、音声再生部174bから音声を出す場合を音声の再生と表現する。
【0268】
映像表示部173は、ウィンドウ関連指定情報(ウィンドウ関連指定情報は、ウィンドウ形状指定情報やウィンドウ前後関係指定情報等のウィンドウ関連の指定情報の総称である)に含まれるウィンドウ形状指定情報およびウィンドウ前後関係指定情報に基づき、メインウィンドウを表示する。また、放送信号(例えばAIT)に、ウィンドウ形状指定情報を含めるようにしても良い。さらに、ウィンドウ関連の指定情報の一部あるいは全部を視聴者の選択により変更可能かをウィンドウ形状指定情報に含めるようにしても良い。また、録画コンテンツの場合は、映像表示部173は、コンテンツ群関連の情報として予め記憶されたウィンドウ形状指定情報に基づき、メインウィンドウを表示するようにしても良い。また、映像表示部173は、インターネット上のコンテンツの場合は、コンテンツ群関連の情報としてコンテンツとともに配信されるウィンドウ形状指定情報に基づき、メインウィンドウを表示するようにしても良い。また、ウィンドウの大きさすなわち画像表示領域の大きさは、情報表示装置1000の大きさ、画素数により調整することが望ましいので、ウィンドウ関連指定情報は、情報表示装置1000の大きさ、画素数に応じた複数の指定情報としても良い。
【0269】
映像表示部173は、放送番組の主たる映像を表示するメインウィンドウと、放送番組と連携する放送連携アプリの実行画面を表示するためのサブウィンドウとを表示する。
【0270】
また、映像表示部173は、放送波から受信している放送番組以外にも、録画しておいた番組やインターネット上のコンテンツを表示する。以下、放送波から受信している放送コンテンツや、インターネット上のコンテンツや、録画コンテンツなどをコンテンツと総称する場合がある。
【0271】
映像出力部175は、放送番組の主たる映像を表示するメインウィンドウと、放送番組と連携する放送連携アプリの実行画面を表示するためのサブウィンドウとを表示するための映像情報を外付けの表示装置に出力する。
【0272】
また、映像出力部175は、放送波から受信している放送番組以外にも、録画しておいた番組やインターネット上のコンテンツを表示するための映像情報を外付けの表示装置に出力する。
[視聴者指示入力部]
【0273】
図2Dは、実施例に係る情報表示装置の視聴者指示入力部25001の例を示す図である。視聴者指示入力部25001には、デバイスが視聴者から入力を受け付けた指示情報が入力される。
【0274】
視聴者からの指示情報の入力を受け付けるデバイスは、具体的には、リモコン25102、マウス25104、タッチパッド25106、キーボード25108、携帯情報端末25110、タッチパネル25111等である。
【0275】
これらの入力デバイス(リモコン25102、マウス25104、タッチパッド25106、キーボード25108、携帯情報端末25110、タッチパネル25111)は、情報表示装置1000と一体化している場合は、入力デバイス自体が視聴者指示入力部25001となる。一方、これらの入力デバイスが情報表示装置1000と一体になっておらず、無線または有線を介して情報表示装置1000と接続されている場合は、入力ポート25101、25103、25105、25107、25109が、視聴者指示入力部25001となる。また、携帯情報端末25110を入力デバイスとして情報表示装置にLAN接続する場合は、LAN通信部121(上述、
図2A)が視聴者指示入力部25001となる。
【0276】
キーボード25108(携帯情報端末を文字入力手段として使用する場合も含む)は、インターネット上のコンテンツ群を検索する際に、インターネットブラウザを立ち上げ、ブラウザに対する文字入力を受け付ける。
【0277】
携帯情報端末25110およびタッチパネル25111は、画面表示領域に対するタッチ操作を検出し、タッチ操作を受け付けた位置に対応する処理を実行する。
【0278】
[情報表示装置の画面表示]
以下、
図20Aを用いて、映像表示部173が2つの放送番組を表示する場合の画面の例について説明する。
【0279】
図20Aには、放送信号1と対応する第1メインウィンドウ20000と、放送信号1と対応する第1サブウィンドウ20001と、放送信号2と対応する第2メインウィンドウ20002と、放送信号2と対応する第2サブウィンドウ20003とを、映像表示部173が表示する状態を示す。ここで、
図20Aに示される、メインウィンドウである第1メインウィンドウ20000および第2メインウィンドウ20002には、放送番組の主たる映像が表示される。一方、サブウィンドウである第1サブウィンドウ20001および第2サブウィンドウ20003には、放送番組と連携する放送連携アプリの実行画面が表示される。
【0280】
以下、映像表示部173が表示する第1メインウィンドウ20000や第2メインウィンドウ20002などのメインウィンドウに含まれるコンテンツをメインコンテンツと呼ぶ場合がある。また、第1サブウィンドウ20001や第2サブウィンドウ20003などのサブウィンドウに含まれるコンテンツをサブコンテンツと呼ぶ場合がある。
【0281】
また、メインコンテンツと、メインコンテンツと関連するサブコンテンツとからなるコンテンツの集合を、コンテンツ群と呼ぶ場合がある。なお、メインコンテンツしかない場合もありうるが、ここでは、そのような場合も含めてコンテンツ群と呼ぶ。よって、以下に説明するコンテンツ群には、メインコンテンツと、メインコンテンツと関連するサブコンテンツとからなるコンテンツの集合または関連するサブコンテンツを持たない単一のメインコンテンツとが含まれる。
【0282】
また、具体例として、コンテンツ群は、上述した放送番組(地上波から受信する放送番組と、録画しておいた番組とを含む)の主たる映像と、放送番組と連携する放送連携アプリの実行画面とからなる。また、他の具体例として、コンテンツ群は、インターネット上のコンテンツ(例えば、WEBページ)と、コンテンツに含まれるストリーミングビデオ(例えば、WEBページに含まれるストリーミングビデオなど)とからなる。また、他の具体例として、コンテンツ群は、インターネット上のコンテンツ(例えば、WEBページ)と、同一アプリケーションにより開かれる複数のウィンドウに表示される他のコンテンツとからなる。なお、映像表示部173が表示するサブウィンドウに複数のサブコンテンツが含まれるようにしても良い。また、VOD(Video On Demand)や録画しておいた番組の放送連携アプリの場合、指定された配信サーバからアプリが削除されている場合がある。そのような場合、AITや付随情報に記載された代替処理(例えば代替接続URLへの接続)を行うか、代替処理の規定もない場合、サブウィンドウにその旨表示し、アプリの起動を行わないこととしても良い。
【0283】
映像出力部175は、複数のコンテンツ群の映像をコンテンツ群ごとの異なるウィンドウに表示するための映像情報を外付けの表示装置に出力する。
【0284】
映像表示部173は、複数のコンテンツ群の映像をコンテンツ群ごとの異なるウィンドウに表示する。
【0285】
視聴者指示入力部25001は、複数のコンテンツ群から選択状態とするコンテンツ群を設定する入力を受け付ける。
【0286】
映像表示部173が同時に表示(あるいは映像出力部175が出力)する各コンテンツ群は、一つのコンテンツ群だけが選択状態として設定され、他のコンテンツ群はすべて非選択状態として設定される。そして、音声出力部176は、選択状態となったコンテンツ群と対応する音声の音声情報を出力する。また、音声再生部174bは、選択状態となったコンテンツ群と対応する音声を再生する。これにより、複数のコンテンツ群の音声が混ざることを防止できるようになる。
【0287】
選択状態になるコンテンツ群を切り替える入力を受け付けると、切り替え後のコンテンツ群が設定状態として設定され、これまで選択状態だったコンテンツ群は、非選択状態として設定される。そして、音声再生部174b/音声出力部176は、これまで再生していた音声の再生/出力を停止し、新たに設定状態となるコンテンツ群の音声を再生/出力する。
【0288】
具体的には、マウス25104やタッチパッド25106などのポインティングデバイス(携帯情報端末25110をポインティングデバイスとして使用する場合も含む)が、選択状態とするコンテンツ群を表示するウィンドウまでカーソル20004を移動させ、クリック(例えば、ダブルクリック)する入力を受け付けることで、選択状態になるコンテンツ群へ切り替える入力を受け付ける。また、タッチパネル25111の場合、タッチパネル25111は、ダブルタップで選択状態とするコンテンツ群へ切り替える入力を受け付ける。
【0289】
図20Aに示される場合、第1メインウィンドウ20000および第1サブウィンドウ20001に表示されているコンテンツ群が、選択状態であり、第2メインウィンドウおよび第2サブウィンドウ20003に表示されているコンテンツ群が非選択状態となっている。そして、音声再生部174b/音声出力部176は、選択状態となっている第1メインウィンドウ20000と対応する放送信号1のコンテンツ群の音声を再生/出力する。
【0290】
なお、音声再生部174b/音声出力部176が、再生/出力する音声は、メインコンテンツの音声であっても良いし、サブコンテンツの音声であっても良い。さらに、同一のコンテンツ群に複数の音声が含まれる場合、音声再生部174b/音声出力部176は、その内の一つを選択して再生/出力することにしても良い。
【0291】
また、VOD(Video On Demand)の場合、メニューリストをメインウィンドウ20000,20002に表示し、映像をサブウィンドウ20001,20003に表示するようにしても良い。
【0292】
また、視聴者から受け付けた入力に基づき、ウィンドウの形状、大きさ、位置が自由に変えられるようにしても良い。具体的には、タッチパネル25111が受け付けた入力(例えば、ドラッグでウィンドウの位置を動かす入力や、ピンチイン、ピンチアウトでウィンドウの大きさを変更する入力)に基づき、ウィンドウの形状、大きさ、位置を変更する。また、マウス25104やタッチパッド25106などのポインティングデバイスが受け付けた入力(例えば、ドラッグ操作による入力)基づき、ウィンドウの形状、大きさ、位置を変更する。
【0293】
映像表示部は、選択状態のコンテンツ群が表示されるウィンドウと、非選択状態のコンテンツ群が表示されるウィンドウとを異なる態様で表示する。例えば、映像表示部173は、同じコンテンツ群のコンテンツが表示されるウィンドウの枠線を同一の態様(例えば、同じ色で表示する)で表示する。また、映像表示部173は、選択状態のコンテンツ群を表示するウィンドウの枠線と、非選択状態のコンテンツ群を表示するウィンドウの枠線とを異なる態様で表示する。これによって、同一のコンテンツ群に属するウィンドウであることを識別しやすくなる。
【0294】
図20Aの例では、第1メインウィンドウ20000および第1サブウィンドウ20001に表示されているコンテンツ群が選択状態であることを示している。つまり、第1メインウィンドウ20000および第1サブウィンドウ20001の枠線が太線で表示されているのに対し、第2メインウィンドウおよび第2サブウィンドウ20003の枠線は破線で表示されている。なお、選択状態のコンテンツ群を表示するウィンドウの枠線の色と、非選択状態のコンテンツ群を表示するウィンドウの枠線の色とを異なる色で表示するようにしても良い。具体的には、非選択状態のコンテンツ群を表示するウィンドウ内の表示色を、選択状態のコンテンツ群を表示するウィンドウ内の表示色よりも薄い色で表示するようにしても良い。
【0295】
また、映像表示部173は、メインウィンドウとサブウィンドウとを異なる態様で表示する。例えば、
図20Aに示されるように、映像表示部173は、メインウィンドウにマーク20006,20007を表示する。なお、
図23Aに示されるように、ウィンドウ属性表示部20310に、メインウィンドウ、サブウィンドウの別を表示するようにしても良い。
【0296】
ここで、ウィンドウが重なる位置にある場合は、いずれのウィンドウが他のウィンドウの前面に表示されるかといった前後関係が問題になる。次に、
図20Bを用いて、選択状態のコンテンツ群を表示するウィンドウと非選択状態のコンテンツ群を表示するウィンドウとが重なっている場合について説明する。
【0297】
図20Bに示されるように、選択状態となっているコンテンツ群を表示するウィンドウが、非選択状態となっているコンテンツ群を表示するウィンドウに対して重畳して表示される。つまり、選択状態となっているコンテンツ群を表示する第1メインウィンドウ20000および第1サブウィンドウ20001が、第2メインウィンドウおよび第2サブウィンドウ20003に対して重畳して表示される。
【0298】
なお、放送信号(例えばAIT)に、関連するウィンドウ相互の前後関係を指定するウィンドウ前後関係指定情報を含めるようにしても良い。
【0299】
また、ウィンドウ関連の指定情報の一部あるいは全部を視聴者の選択により変更可能かをウィンドウ前後関係指定情報に含めるようにしても良い。
【0300】
また、録画コンテンツの場合は、映像表示部173は、コンテンツ群関連の情報として予め記憶されたウィンドウ前後関係指定情報基づき、メインウィンドウを表示するようにしても良い。
【0301】
また、映像表示部173は、インターネット上のコンテンツの場合は、コンテンツ群関連の情報としてコンテンツとともに配信されるウィンドウ前後関係指定情報基づきに基づき、メインウィンドウを表示するようにしても良い。
【0302】
また、視聴者から受け付けた入力に基づいて、いずれのウィンドウが他のウィンドウの前面に表示されるかを決定するようにしても良い。具体的には、
図20Cに示されるように、マウス25104やタッチパッド25106などのポインティングデバイスが、第1サブウィンドウ20001までカーソル20004を移動させ、シングルクリックする入力を受け付けることで、映像表示部173は、第1メインウィンドウ20000および第1サブウィンドウ20001を第2メインウィンドウおよび第2サブウィンドウ20003に対して重畳して表示する。また、タッチパネル25111が、前面に表示させるウィンドウをシングルタップする操作を受け付けることで、操作を受け付けたウィンドウを前面に表示させるようにしても良い。なお、コンテンツ群の切替えのためのクリック動作と、ウィンドウ表示の操作のためのクリック動作を、シングルクリックとダブルクリックのように、異なる動作にすることが好ましい。
【0303】
また、
図20Dに示されるように、マウス25104やタッチパッド25106などのポインティングデバイスが、第1サブウィンドウ20001までカーソル20004を移動させ、クリックする入力を受け付けた後に、確認用ウィンドウ20005を表示するようにしても良い。これによって、選択状態のコンテンツ群が、意図しないコンテンツ群に切り替わることを抑制できるようになる。
【0304】
リモコン25102は、ボタン操作により、選択状態になるコンテンツ群を切り替える(以下、単にウィンドウを切り替えるという場合がある)入力を受け付ける。以下、
図22Aを用いて、リモコン25102について詳細に説明する
【0305】
図22Aに示されるコンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けると、モードが切替モードまたは追加モードのいずれかのモードに切り替わる。例えば、切替モードの時に、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けると、モードが切替モードから追加モードへと切り替わる。一方、追加モードの時に、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けると、モードが追加モードから切替モードへと切り替わる。
【0306】
切替モード時には、映像表示部173が表示するコンテンツ群の総数は変化しない。一方、追加モード時には、映像表示部173が表示するコンテンツ群の総数が増加する。
【0307】
詳細には、切替モードの時に、チャンネルボタン20211が入力を受け付けると、チャンネルボタン20211と対応する放送番組のコンテンツ群が追加される。そして、映像表示部173は、直前に選択状態となっていたコンテンツ群を表示するウィンドウを消去し、追加されたコンテンツ群が表示される新たなウィンドウを表示する。そして、新たに追加されたコンテンツ群が選択状態となり、音声再生部174b/音声出力部176は、これまで再生/出力していた音声を停止し、新たに追加されたコンテンツ群の音声を再生/出力する。
【0308】
なお、映像表示部173は、非選択状態となってから現時点までに経過した時間が最も長いコンテンツ群を表示するウィンドウを消去するようにしても良い。また、視聴者から表示を停止するコンテンツ群を選択する入力を受け付けるようにしても良い。
【0309】
追加モード時に、チャンネルボタン20211が入力を受け付けると、チャンネルボタン20211と対応する放送番組のコンテンツ群が追加される。そして、映像表示部173は、追加されたコンテンツ群が表示される新たなウィンドウを表示する。そして、新たに追加されたコンテンツ群が選択状態となり、音声再生部174b/音声出力部176は、これまで再生/出力していた音声を停止し、新たに追加されたコンテンツ群の音声を再生/出力する。
【0310】
なお、追加されたコンテンツ群の総数が、チューナの数を上回る場合、映像表示部173は、非選択状態となってから現時点までに経過した時間が最も長いコンテンツ群を表示するウィンドウを消去するようにしても良い。また、視聴者から表示を停止するコンテンツ群を選択する入力を受け付けるようにしても良い。
【0311】
図22Aに示されるコンテンツ切替ボタン20201が入力を受け付けると、仮選択状態であるコンテンツ群が切り替えられる。その後、決定ボタン20202が入力を受け付けることで、仮選択状態であるコンテンツ群が選択状態となる。以下、上記処理を、
図22Bを用いて具体的に説明する。
【0312】
図22Bは、第2メインウィンドウ20002で表示されるコンテンツ群が仮選択状態である場合の例を示す。
図22Bに示されるように、第2メインウィンドウ20002の周囲には、仮選択枠20204が表示されている。
【0313】
その後、決定ボタン20202が入力を受け付けると、第2メインウィンドウ20002で表示されるコンテンツ群が選択状態として設定される。
【0314】
戻るボタン20203が入力を受け付けることで、第2メインウィンドウ20002で表示されるコンテンツ群の仮選択状態が解除される。これによって、仮選択してもコンテンツ群の切替をしないということが可能になる。また、仮選択状態にされているコンテンツ群のウィンドウを、他のコンテンツ群のウィンドウの前面に表示するとともに、音声を切り替えるようにしても良い。これによって、切り替え候補のコンテンツ群の内容の確認ができるようになり、利便性が向上する。
【0315】
また、コンテンツ切替ボタン20201と、チャンネルボタン20211と、色ボタン20212とを組み合わせた入力を受け付けることで、コンテンツ群が仮選択状態または選択状態として設定されるようにしても良い。
【0316】
さらに、映像表示部173が表示するウィンドウに、チャンネルボタン20211と対応する番号を表示するようにしても良い。この場合、コンテンツ切替ボタン20201が入力を受け付けた後にチャンネルボタン20211が入力を受け付けることで、チャンネルボタン20211と対応するウィンドウすなわちコンテンツ群が仮選択状態または選択状態に設定される。また、
図23Aに示されるようにチャンネルボタン20211と対応する番号を、ウィンドウ属性表示部20310に表示するようにしても良い。
【0317】
さらに、色ボタン20212と対応する色で、映像表示部173が表示するウィンドウの一部(例えば、ウィンドウの枠線)を表示するようにしても良い。この場合、コンテンツ切替ボタン20201が入力を受け付けた後にチャンネルボタン20211が入力を受け付けることで、色ボタン20212と対応するウィンドウすなわちコンテンツ群が仮選択状態または選択状態に設定される。
【0318】
また、
図22Cに示されるように、携帯情報端末25110が表示するメニュー画面が入力を受け付けることで、コンテンツ群を追加するようにしても良い。
図22Cに示されるメニュー画面には、各コンテンツ群がアイコン化されている。そして、携帯情報端末25110に表示されるアイコン20206が選択(例えば、タッチ操作)されることで、携帯情報端末25110は、コンテンツ群を追加する入力を受け付ける。
図22Cに示される例では、追加するコンテンツ群として「チャンネルB」が選択されている。そして、「チャンネルB」と対応するアイコン20206の枠線は、他のアイコン20206と異なる態様(
図22Cの例では、枠線を太く)で表示されている。
【0319】
上述した例では、表示画面の例ととともに、入力デバイスが操作されることで、コンテンツ群を指定または追加する処理について説明した。以下、EPGから指定することで放送番組のコンテンツ群を追加する処理について
図22Hと
図22Iとを用いて説明する。
【0320】
図22Hに示されるように、仮選択状態となっている放送番組の枠線は、仮選択枠20226で囲われている。
【0321】
リモコン(上述、
図22A)の決定ボタン20202が入力を受け付けると、映像表示部173は、EPG173eに替えて追加されたコンテンツ群が表示される新たなウィンドウを表示する。そして、仮選択状態となっている放送番組のコンテンツ群が追加される。
【0322】
リモコンのコンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けると、仮選択状態となっている放送番組のコンテンツ群が、選択状態になる。また、選択状態となった放送番組の枠線20224は、太く表示される。この場合は、EPG173eは閉じずに、引き続き、放送番組のコンテンツ群を追加する入力を受け付ける。そして、仮選択状態とする放送番組を選択するための新たな仮選択枠20226が表示される。
【0323】
図22Hに示された状態にて、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けると、仮選択状態となっていた放送番組のコンテンツ群が選択状態になる。また、
図22Iに示されるように、選択状態となった放送番組の枠線20224は、太く表示される。また、
図22Hで選択状態となっていた放送番組のコンテンツ群は、
図22Iでは半選択状態になる。そして、
図22Iに示されるように、半選択状態となった放送番組の枠線は太く表示されるとともに、隅に斜線が表示される。このように、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けることで、これまで選択状態だった放送番組のコンテンツ群は、半選択状態になり、仮選択状態だった放送番組のコンテンツ群が選択状態となる。そのため、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付ける度に、半選択状態のコンテンツ群が追加される。
【0324】
図22Iに示された状態にて、リモコンの決定ボタン20202が入力を受け付けると、半選択状態となっている放送番組のコンテンツ群と、選択状態となっている放送番組のコンテンツ群とが追加される。そして、映像表示部173は、追加された各コンテンツ群が表示される2つのウィンドウを表示する。この場合、音声再生部174b/音声出力部176は、EPG173eにおいて選択状態となっていた放送番組のコンテンツ群の音声を再生/出力する。つまり、音声再生部174b/音声出力部176は、EPG173eで半選択状態となっていた放送番組のコンテンツ群の音声を再生/出力しない。EPG173eにおいて半選択状態となっていた放送番組のコンテンツ群は、コンテンツ群の表示を行う時は、非選択状態のコンテンツ群となる。EPG173eによるコンテンツ群の追加以前に映像表示部173において選択状態となっていたコンテンツ群がある場合は、そのコンテンツ群は非選択状態となる。
【0325】
EPG173eで選択状態または半選択状態となった状態を解除するコンテンツ群を選択した後、コンテンツ終了ボタン20216が入力を受け付けることで、当該コンテンツ群の選択状態または半選択状態は、解除される。その場合、選択状態を解除される放送番組が選択状態になる際に、半選択状態になったコンテンツ群を、選択状態に変更する。
【0326】
なお、EPG173eから指定されることで追加されるコンテンツ群は、いずれも半選択状態とするようにしても良い。この場合EPG173eによるコンテンツ群の追加以前に映像表示部173において選択状態となっていたコンテンツ群がある場合は、そのコンテンツ群は選択状態を維持する。
【0327】
次に、ランチャーメニュー(後述、
図22J)が表示された状態で、リモコン(上述、
図22A)が入力を受け付けることで、コンテンツ群を追加する処理について、
図22Aと、
図22Jを用いて説明する。
【0328】
リモコンのメニューボタン20232が入力を受け付けると、映像表示部173は、
図22Jに示されるランチャーメニュー20230を表示する。
【0329】
図22Jに示されるようにランチャーメニュー20230には、コンテンツとアプリを選択するための複数のメニュー項目20233が一覧で表示されている。なお、アプリも、コンテンツ群の一つとして、選択状態となる。
【0330】
また、
図22Jに示されるように、仮選択状態となっているメニュー項目20233の枠線は、仮選択枠20231で囲われている。リモコン(上述、
図22A)の矢印ボタン20214が入力を受け付けることで、仮選択枠20231により囲われるメニュー項目20233が切り替わり、これに伴い、仮選択状態となるコンテンツ群(コンテンツまたはアプリ)が切り替わる。
【0331】
リモコンのコンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けると、仮選択状態となっているメニュー項目20233と対応するコンテンツ群(コンテンツまたはアプリ)が選択状態となる。また、選択状態となったコンテンツ群の枠線は、太く表示される。また、新たなコンテンツ群が選択状態になるのに伴い、これまで選択状態であったコンテンツ群は半選択状態になり、半選択状態となったコンテンツ群の枠線の太く表示されるとともに、隅に斜線が表示される。その後、リモコンの決定ボタン20202が入力を受け付けると、音声出力部176は、ランチャーメニュー20230に替えて、追加された各コンテンツ群が表示されるウィンドウを表示する。この場合、ランチャーメニュー20230において半選択状態となっていたコンテンツ群と、選択状態になっていたコンテンツ群とが新たなコンテンツ群として追加される。そして、音声出力部176は、ランチャーメニュー20230において選択状態となっていたコンテンツ群の音声を出力する。つまり、半選択状態となっていたコンテンツ群の音声は出力されない。ランチャーメニュー20230において半選択状態となっていたコンテンツ群は、コンテンツ群の表示を行う時は、非選択状態のコンテンツ群となる。
【0332】
具体的には、
図22Jでは、「アプリ3」が仮選択されている。この状態で、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けると、仮選択状態である「アプリ3」が選択状態となる。また、これまで選択状態であった「コンテンツ3」は半選択状態になり、「コンテンツ3」の枠線は太く表示されるとともに、隅に斜線が表示される。その後、リモコンの決定ボタン20202が入力を受け付けると、半選択状態となっている「コンテンツ1」、「コンテンツ3」、「アプリ2」と、選択状態となっている「アプリ3」のコンテンツ群とが新たなコンテンツ群として追加される。そして、映像表示部173は、追加された「コンテンツ1」と「コンテンツ2」と「アプリ2」と「アプリ3」とを表示するメインウィンドウを表示する。この場合、音声出力部176は、ランチャーメニュー20230において選択状態となっていた「アプリ3」の音声を出力する。つまり、半選択状態となっていた「コンテンツ1」と「コンテンツ2」と「アプリ2」との音声は出力されない。なお、追加されたアプリが映像表示部173での表示を要しないアプリの場合は、起動のみ行う。またランチャーメニュー20230における「コンテンツ」がメインコンテンツであり、「アプリ」が「コンテンツ」に対応するサブコンテンツという構成でも良い。
【0333】
ランチャーメニュー20230において選択状態または半選択状態を解除するコンテンツ群を選択した後、コンテンツ終了ボタン20216が入力を受け付けることで、当該コンテンツ群の選択状態または半選択状態は解除される。
【0334】
次に、ランチャーメニューからマウス25104やタッチパッド25106などのポインティングデバイスやタッチパネル25111により指定することで、コンテンツ群を追加する処理について
図22Jと
図22Kとを用いて説明する。
【0335】
図22Kに示されるランチャーアイコン20240がクリックする入力(タッチパッド25106の場合は、タッチ操作)を受け付けると、
図22Jの画面に切り替わり、ランチャーメニュー20230が表示される。
【0336】
非選択状態のメニュー項目20233が、クリックする入力(タッチパッド25106の場合は、タッチ操作)を受け付けると、対応するコンテンツ群は選択状態となる。また、これまで選択状態であったコンテンツ群は、半選択状態になる。
【0337】
また、選択状態のメニュー項目20233が、クリックする入力(タッチパッド25106の場合は、タッチ操作)を受け付けると、対応するコンテンツ群は半選択状態となり、半選択状態のメニュー項目20233が、クリックする入力(タッチパッド25106の場合は、タッチ操作)を受け付けると、対応するコンテンツ群は非選択状態となる。
【0338】
リモコンの決定ボタン20202が入力を受け付けると、映像表示部173は、ランチャーメニュー20230に替えて、追加された各コンテンツ群が表示されるウィンドウを表示する。この場合、ランチャーメニュー20230において半選択状態となっていたコンテンツ群と、選択状態になっていたコンテンツ群とが新たなコンテンツ群として追加される。この場合、音声再生部174b/音声出力部176は、選択状態となっていた放送番組のコンテンツ群の音声を再生/出力する。ランチャーメニュー20230において半選択状態となっていたコンテンツ群は、表示を行う時は非選択状態のコンテンツ群となる。
【0339】
なお、情報表示装置1000が電源投入された後に、映像表示部173が初期画面として表示する画面として、ランチャーメニュー20230が表示されるようにしても良い。また、ランチャーメニュー20230が表示された後に、視聴者の好みに応じて、よく選択されるコンテンツまたアプリが予め選択状態にするようにしても良い。
【0340】
なお、
図22Dに示されるように、情報表示装置1000は、放送番組を表示せずに、インターネット上のコンテンツのみを表示するようにしても良い。
【0341】
また、メインウィンドウだけでなく、サブウィンドウを選択することで関連するコンテンツ群を選択可能にするようにしても良い。
【0342】
[情報表示装置の動作シーケンス]
図21A~
図21Dは、実施例6に係る情報表示装置1000の動作シーケンス図を示す。
図21Aを用いて、放送番組のコンテンツ群のみが表示される状態で、別の放送番組のコンテンツ群をさらに追加する処理を説明する。
【0343】
まず、情報表示装置1000の電源が投入された後、メインウィンドウには、前回の電源が瞬断された際に視聴していた番組の内、選択状態のメインコンテンツが表示される。ここで、リモコン(前述、
図22A)のチャンネルボタン20211が入力を受け付けることで、異なる放送チャンネルが選択されると、表示されるコンテンツ群が選択された放送チャンネルと対応するコンテンツ群に切り替わる。なお、情報表示装置1000の電源投入時には、コンテンツを表示していないウィンドウのみを表示し、その後、リモコンのチャンネルボタン20211が入力を受け付けることで、選択されたチャンネルの映像をウィンドウに表示するようにしても良い。
【0344】
以下、メインコンテンツとして、第1の放送信号(以下、放送信号1と呼ぶ場合がある)の番組が選択されたことを前提に説明する。
【0345】
まず、情報表示装置1000は、PMTデータ列を取得する(S20101)。
【0346】
次に、情報表示装置1000は、AITデータ列を取得する(S20102)。
【0347】
次に、情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報(ウィンドウ関連指定情報は、上記したウィンドウ形状指定情報やウィンドウ前後関係指定情報等のウィンドウ関連の指定情報の総称である)を確認する(S20103)。
【0348】
次に、情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報に含まれるウィンドウ形状指定情報およびウィンドウ前後関係指定情報に基づき、放送信号1と対応する第1メインウィンドウ20000(図中、メインウィンドウ1)を表示する(S20104)。
【0349】
第1メインウィンドウ20000を表示した後、情報表示装置1000は、自動起動または視聴者から受け付けた起動指示によって、放送連携アプリを起動する(S20107)。
【0350】
これによって、放送連携アプリが実行され、放送信号1と対応する第1サブウィンドウ20001(図中、サブウィンドウ1)に放送連携画面の実行画面が表示される(S20108)。
【0351】
その後、情報表示装置1000は、新たなコンテンツ群を追加する入力を受け付ける。具体的には、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付ける。その後、追加したい第2の放送信号(以下、放送信号2と呼ぶ場合がある)に対応するチャンネルボタン20211が入力を受け付けることで、放送信号2と対応するコンテンツ群が追加される。また、追加された放送信号2と対応するコンテンツ群が、選択状態のコンテンツ群となり、放送信号1が選択された時と同様の処理(S20109~S20111,S20113~S20115)を経て、放送信号2と対応する第2メインウィンドウ20002(図中、メインウィンドウ2)と、第2サブウィンドウ20003(図中、サブウィンドウ2)とが表示され(S20112,S20116)、音声が放送信号2のコンテンツ群の音声に切り替わる。第2メインウィンドウ20002と、第2サブウィンドウ20003とが表示された後も、第1メインウィンドウ20000と第1サブウィンドウ20001とは表示された状態が維持される。
【0352】
なお、第1メインウィンドウ20000または第1サブウィンドウ20001のいずれかが選択する入力(例えば、ダブルクリック)を受け付けると選択状態のコンテンツ群が、放送信号1と対応するコンテンツ群へと切り替わり、音声が、放送信号1のコンテンツ群の音声へと切り替わる。
【0353】
ここで、情報表示装置1000が備えるチューナの数には限りがある。情報表示装置1000は、コンテンツ群が追加されることで、チューナの数が足りなくなった場合、最後に選択されたコンテンツ群のウィンドウを閉じる。なお、最後に選択されたコンテンツ群がインターネット上でストリーミング放送されている場合、情報表示装置1000は、ウィンドウを閉じることに替えて、ストリーミング放送に切り替えるようにしても良い。
【0354】
さらに、録画が終了し放送信号を受信していたチューナが開放された場合、情報表示装置1000は、閉じられたウィンドウを再度、表示するようにしても良い。また、録画が終了し放送信号を受信していたチューナが開放された場合、情報表示装置1000は、ストリーミング放送に切り替えられた表示を、元に戻すようにしても良い。
【0355】
また、情報表示装置1000は、閉じるウィンドウを選択する入力を視聴者から受け付けるようにしても良い。
【0356】
次に、放送番組のコンテンツ群のみが表示される状態で、インターネットを介して配信されるコンテンツ群をさらに追加する処理を
図21Aと異なる点を主に、
図21Bを用いて、説明する。
【0357】
情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報(ウィンドウ関連指定情報は、上記したウィンドウ形状指定情報やウィンドウ前後関係指定情報等のウィンドウ関連の指定情報の総称である)を確認する(S20103)。
【0358】
次に、情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報に含まれるウィンドウ形状指定情報およびウィンドウ前後関係指定情報に基づき、放送信号1と対応する第1メインウィンドウ20000を表示する(S20104)。
【0359】
第1メインウィンドウ20000を表示した後、情報表示装置1000は、自動起動または視聴者から受け付けた起動指示によって、放送連携アプリを起動する(S20107)。そして、放送信号1と対応する第1サブウィンドウ20001に放送連携画面の実行画面が表示される(S20108)。
【0360】
情報表示装置1000は、配信要求をするコンテンツを特定するための情報(例えば、URLや検索キーワード)の入力を受け付け、その後、入力を受け付けた情報から特定されるコンテンツを配信要求する(S20117)。
【0361】
以下、リモコン(上述、
図22A)を用いて、配信要求をするコンテンツを特定するための情報の入力を受け付ける処理について、
図22Aと、
図22Dと、
図22Eとを用いて詳細に説明する。
【0362】
まず、リモコンのコンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付け、その後、入力切替ボタンが入力を受け付けると、情報表示装置1000の映像表示部173には、
図22Dに示される画面が表示される。
【0363】
図22Dに示される画面には、入力切替メニュー20220が表示される。また、入力切替メニュー20220には、コンテンツの各カテゴリー(TV放送、レコーダ、外部入力1、外部入力2、インターネットなど)が表示される。
図22Dに示される画面では、カテゴリーとして「インターネット」が仮選択されており、仮選択されている「インターネット」の枠が太線にて表示されている。
【0364】
また、
図22Dに示されるように、入力切替メニュー20220が表示されている状態で、リモコンの矢印ボタン20214が入力を受け付けると、仮選択されているカテゴリーが「インターネット」から他のカテゴリーへと切り替わる。また、仮選択されているカテゴリーが切り替えられるとともに、「インターネット」の枠に表示されている太線が消滅し、切り替え後のカテゴリーの枠が太線にて表示される。
【0365】
例えば、上方向の矢印が示された矢印ボタン20214が入力を受け付けると、現在、仮選択されている「インターネット」の上に位置する「外部入力2」へ仮選択されるカテゴリーが切り替えられる。その後、下方向の矢印が示された矢印ボタン20214が入力を受け付けると、現在、仮選択されている「外部入力2」の下に位置する「インターネット」へ仮選択されるカテゴリーが切り替えられる。
【0366】
リモコンの決定ボタン20202が入力を受け付けると、仮選択されているカテゴリーが、新たに追加されるコンテンツのカテゴリーとして決定される。
【0367】
ここで、「インターネット」が仮選択された状態で、決定ボタン20202が入力を受け付けると情報表示装置1000の映像表示部173には、
図22Eに示される画面が表示される。
【0368】
図22Eに示される画面には、新たに追加するインターネット上のコンテンツを指定するための入力を受け付ける指定ウィンドウ20221が表示される。指定ウィンドウ20221に含まれるテキストボックスに、URLまたは検索キーワード(
図22E中、Search)が入力されることで、新たに追加するコンテンツが指定される。
図22Eに示される画面では、入力対象としてURLが選択されており、URLが入力されるテキストボックスの枠が太線にて表示されている。指定ウィンドウ20221が表示されている状態で、リモコンの矢印ボタン20214が入力を受け付けると、入力対象がURLから検索キーワードへと切り替えられる。また、入力対象が切り替えられるとともに、URLが入力されるテキストボックスの枠に表示されている太線が消滅し、検索キーワードが入力されるテキストボックスの枠が太線にて表示される。
【0369】
リモコンのチャンネルボタン20211は、文字入力ボタンとしても機能する。そして、チャンネルボタン20211が入力を受け付けることで、入力対象のテキストボックスに文字が入力され、これにより、URLまたは検索キーワードが入力される。例えば、テキストボックスにURLが入力された後に、決定ボタン20202が入力を受け付けると、情報表示装置1000は、URLから特定されるコンテンツを配信要求する。なお、最初にコンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けることなく入力切替の操作に入り、最後に決定ボタン20202が入力を受け付けることでコンテンツの切替えになり、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けることでコンテンツを追加するようにしても良い。
【0370】
再び
図21Bを参照する。次に、情報表示装置1000には、S20117にて配信要求したコンテンツが配信される(S20118)。
【0371】
次に、情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報(上述したウィンドウ形状指定情報やウィンドウ前後関係指定情報等のウィンドウ関連の指定情報の総称である)があれば、このウィンドウ関連指定情報を確認する(S20119)。そして、情報表示装置1000は、確認したウィンドウ関連指定情報に含まれるウィンドウ形状指定情報およびウィンドウ前後関係指定情報に基づき、放送信号3と対応する第3メインウィンドウ(図中、メインウィンドウ3)を表示する(S20120)。
【0372】
また、配信されたコンテンツに関連コンテンツがある場合は、情報表示装置1000は、関連コンテンツを配信要求する(S20121)。そして、情報表示装置1000には、S20121にて配信要求した関連コンテンツが配信される(S20122)。そして、情報表示装置1000は、第3サブウィンドウ(図中、サブウィンドウ3)を表示する。なお、情報表示装置1000は、メインウィンドウに示されたランチャにより関連コンテンツを配信要求する。
【0373】
ここで、第3メインウィンドウが表示された時点で、これまで再生されていた音声は、配信されたコンテンツの音声へと切り替わる。音声が切り替わった後も、第1メインウィンドウ20000と第1サブウィンドウ20001の表示は残る。そのため、放送番組のコンテンツ群が表示されるウィンドウ(第1メインウィンドウ20000および第1サブウィンドウ20001)とインターネット上のコンテンツ群が表示されるウィンドウ(第3メインウィンドウおよび第3サブウィンドウ)とが表示される状態になる。この状態で、第1メインウィンドウ20000または第1サブウィンドウ20001のいずれかがダブルクリックされると、選択されているコンテンツ群が配信されたコンテンツから放送番組のコンテンツ群へと切り替わる。そして、再生される音声は、配信されたコンテンツの音声から、放送番組の音声へと切り替わる。その後、第3メインウィンドウまたは第3サブウィンドウがダブルクリックされると、選択されているコンテンツ群が放送番組のコンテンツ群から配信されたコンテンツと対応するコンテンツ群へと切り替わる。そして、再生される音声は、放送番組の音声から、配信されたコンテンツの音声へと切り替わる。
【0374】
なお、上述した例では、インターネット上のコンテンツが配信された後、放送番組の音声から配信されたコンテンツの音声へと切り替えたが、配信されるコンテンツの中には、音声を必要としないものもある。配信されるコンテンツが音声を必要としない場合、音声を直前に選択されていた選択コンテンツ群から切り替えず、配信されたコンテンツを音声なしで表示するようにしても良い。この場合は、例えば、
図22Fに示されるように、コンテンツが配信された後に、音声を配信されたコンテンツに切り替えるか切り替えないかを選択する入力を受け付けるボタン20222を表示するようにしても良い。さらに、音声を切り替えないことを選択する入力をボタン20222が受け付けた場合に、配信されたコンテンツを非選択コンテンツ群とし、継続して音声が再生されるコンテンツ群を選択コンテンツ群のままにするようにしても良い。
【0375】
次に、放送番組のコンテンツ群のみが表示される状態で、録画番組のコンテンツ群をさらに追加する処理について
図21Aと異なる点を主に、
図21Cと
図22Dとを用いて説明する。
【0376】
情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報(ウィンドウ関連指定情報は、上記したウィンドウ形状指定情報やウィンドウ前後関係指定情報等のウィンドウ関連の指定情報の総称である)を確認する(S20103)。
【0377】
次に、情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報に含まれるウィンドウ形状指定情報およびウィンドウ前後関係指定情報に基づき、放送信号1と対応する第1メインウィンドウ20000を表示する(S20104)。
【0378】
第1メインウィンドウ20000を表示した後、情報表示装置1000は、自動起動または視聴者から受け付けた起動指示によって、放送連携アプリを起動する(S20107)。そして、放送信号1と対応する第1サブウィンドウ20001に放送連携画面の実行画面が表示される(S20108)。
【0379】
第1メインウィンドウ20000と第1サブウィンドウとを表示した状態で、情報表示装置1000は、録画コンテンツの再生要求をする(S20124)。
【0380】
次に、情報表示装置1000は、S20124にて再生要求した録画コンテンツの再生信号(図中、コンテンツ再生)を受信する(S20125)。
【0381】
次に、情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報(上述したウィンドウ形状指定情報やウィンドウ前後関係指定情報等のウィンドウ関連の指定情報の総称である)があれば、このウィンドウ関連指定情報を確認する(S20126)。
【0382】
次に、情報表示装置1000は、確認したウィンドウ関連指定情報に含まれるウィンドウ形状指定情報およびウィンドウ前後関係指定情報に基づき、第4メインウィンドウ(図中、メインウィンドウ4)を表示する(S20127)。
【0383】
次に、配信されたコンテンツに関連コンテンツがある場合は、情報表示装置1000は、関連コンテンツを再生要求する(S20128)。以下、リモコン(上述、
図22A)を用いて、録画コンテンツの再生要求するための情報の入力を受け付ける処理について、
図22Dと、
図22Gとを用いて詳細に説明する。
【0384】
まず、リモコンのコンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付け、その後、入力切替ボタンが入力を受け付けると、情報表示装置1000の映像表示部173には、
図22Dに示される画面が表示される。
【0385】
ここで、「レコーダ」が仮選択された状態で、決定ボタン20202が入力を受け付けると、情報表示装置1000の映像表示部173には、
図22Gに示される画面が表示される。
【0386】
図22Gに示される画面には、新たに追加(再生要求)する録画コンテンツを選択する入力を受け付ける録画コンテンツリスト20223が表示される。録画コンテンツリスト20223には、録画コンテンツの名称が一覧で表示される。
図22Gでは、録画コンテンツリスト20223が、再生要求する録画コンテンツとして「football 1」が仮選択されている。この状態で、決定ボタン20202が入力を受け付けると、情報表示装置1000は、仮選択された録画コンテンツに対して再生要求をし、これによって、「football 1」が新たなコンテンツ群として追加される。なお、最初にコンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けることなく入力切替の操作に入り、最後に決定ボタン20202が入力を受け付けることでコンテンツの切替えになり、コンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けることでコンテンツを追加するようにしても良い。
【0387】
再び
図21Cを参照する。情報表示装置1000には、S20128にて再生要求した関連コンテンツ(図中、関連コンテンツ再生)が配信される(S20129)。そして、情報表示装置1000は、第4サブウィンドウ(図中、サブウィンドウ4)を表示する。
【0388】
ここで、第4メインウィンドウが表示された時点で、これまで再生されていた音声は、録画コンテンツの音声へと切り替わる。音声が切り替わった後も、第1メインウィンドウ20000と第1サブウィンドウ20001の表示は残る。そのため、放送番組のコンテンツ群が表示されるウィンドウ(第1メインウィンドウ20000および第1サブウィンドウ20001)と録画コンテンツと対応するウィンドウ(第4メインウィンドウおよび第4サブウィンドウ)とが表示される状態になる。この状態で、第1メインウィンドウ20000または第1サブウィンドウ20001のいずれかがダブルクリックされると、選択されているコンテンツ群が録画コンテンツから放送番組のコンテンツ群へと切り替わる。そして、再生される音声は、録画コンテンツの音声から、放送番組の音声へと切り替わる。その後、第4メインウィンドウまたは第4サブウィンドウがダブルクリックされると、選択されているコンテンツ群が放送番組から録画コンテンツのコンテンツ群へと切り替わる。そして、再生される音声は、放送番組の音声から、録画コンテンツの音声へと切り替わる。
【0389】
なお、録画コンテンツの再生装置は、情報表示装置に内蔵のものでも外付けのものでも良い。さらに、録画コンテンツの関連コンテンツがインターネット上のコンテンツであっても良い。また、本実施例の制御は、
図21Dに示すように、放送番組を受信しない場合でも適用可能である。
【実施例7】
【0390】
実施例7が実施例6と異なる点は、仮選択されるコンテンツの選択が一巡した後に、新たなコンテンツを指定する入力を受け付けるウィンドウ枠を表示する点である。以下では、実施例6と実施例7との相違点を主に説明し、共通する点については極力説明を省略する。
【0391】
リモコン(上述、
図22A)のコンテンツ追加ボタン20213またはコンテンツ切替ボタン20201が入力を受け付けることで、仮選択されるコンテンツの選択が一巡し、その後、さらにコンテンツ追加ボタン20213またはコンテンツ切替ボタン20201が入力を受け付けると、映像表示部173は、コンテンツを指定する入力を受け付けるウィンドウ枠20301を表示する。
【0392】
図23Aに示されるウィンドウ枠20301には、コンテンツ表示領域20302と、コンテンツ表示領域20302に表示されるコンテンツを指定するコンテンツ指定枠20303と、ファンクションボタン20304と、ウィンドウ最小化ボタン20305と、ウィンドウ最大化ボタン20306と、ウィンドウクローズボタン20307とが表示される。
【0393】
コンテンツ表示領域20302には、初期状態としてコンテンツは表示されない。その後、コンテンツ指定枠20303にてコンテンツが指定されることで、コンテンツ表示領域20302には、指定されたコンテンツが表示される。具体的には、コンテンツ指定枠20303に、URLが入力されることで、コンテンツ表示領域20302に表示されるコンテンツが指定される。なお、コンテンツ指定枠20303は、指定されるコンテンツが放送番組であるならば、チャンネルの入力を受け付ける。また、コンテンツ指定枠20303は、指定されるコンテンツが内蔵デバイスに記憶されるコンテンツである場合ならば、デバイス名の入力を受け付ける。また、コンテンツ指定枠20303は、指定されるコンテンツが入力ポートから入力されるコンテンツである場合には、ポート名の入力を受け付ける。
【0394】
なお、コンテンツ表示領域20302には、視聴者の好みに応じて、よく選択されるコンテンツが初期状態として表示されるようにしても良い。また、仮選択されていないコンテンツが表示されるようにしても良い。また、放送番組の場合は、リモコンのコンテンツ追加ボタン20213が入力を受け付けた後に、チャンネルボタン20211が入力を受け付けることで、選択されたチャンネルの映像をウィンドウに表示するようにしても良い。
【0395】
コンテンツ指定枠20303にてコンテンツが指定されることなく、さらに、コンテンツ追加ボタン20213またはコンテンツ切替ボタン20201が入力を受け付けると、映像表示部173は、ウィンドウ枠20301から、コンテンツを選択する画面へ表示を切り替える。また、コンテンツが指定された状態でリモコンのコンテンツ終了ボタン20216が入力を受け付けると、映像表示部173は、ウィンドウ枠20301から、コンテンツを選択する画面へ表示を切り替える。その場合、ウィンドウ枠20301にて指定されたコンテンツは、コンテンツを選択する画面には表示されない。
【0396】
ファンクションボタン20304には、放送連携アプリの起動や、関連コンテンツの呼び出しなどの機能が割り振られる。放送連携アプリの起動や、関連コンテンツの呼び出しの機能が割り振られたファンクションボタン20304が入力を受け付けると、新しいウィンドウ枠20301が立ち上がる。そして、新たに立ち上がったウィンドウ枠20301には、サブコンテンツが表示される。
【0397】
ウィンドウクローズボタン20307が入力を受け付けると、メインウィンドウと、メインウィンドウと対応するサブウィンドウとが閉じられる。なお、メインウィンドウを閉じる場合に、関連する全てのサブウィンドウを閉じるか否かは、コンテンツごとに設定可能にするようにしても良い。
【0398】
なお、
図23Bに示されるウィンドウ枠立ち上げアイコン20308が、ポインティングデバイスにより、クリックする入力(タッチパッド25106の場合は、タッチ操作)を受け付けると、ウィンドウ枠20301が表示されるようにしても良い。
【0399】
また、ウィンドウ枠20301は、放送連携アプリとして、放送波により供給されるようにしても良い。また、インターネット上のサーバから供給されるようにしても良い。また、情報表示装置1000に予め記憶されているウィンドウ枠を利用するようにしても良い。また、複数のウィンドウ枠20301を、ウィンドウ枠選択情報を放送信号(例えばAIT)に含めるようにしても良い。また、録画コンテンツやインターネット上のコンテンツの場合は、ウィンドウ枠選択情報をコンテンツと関連する情報として、記録/配信するようにしても良い。これによって、視聴者は、ウィンドウ枠を選択できるようになる。また、ウィンドウ枠選択情報を、ウィンドウ関連指定情報に含めるようにしても良い。また、ウィンドウ枠のデザインは、情報表示装置1000の大きさ、画素数により調整することが望ましいので、ウィンドウ枠情報は、情報表示装置1000の大きさ、画素数に応じた複数の指定情報としても良い。
【実施例8】
【0400】
実施例8が実施例6と異なる点は、コンテンツ群選択切替え時に非選択となった番組のサブウィンドウを非表示とする点である。これによって、複数のコンテンツ群を同時に表示する場合において、より表示が見やすくなり、利便性を高めることができるようになる。以下では、実施例8と実施例6との相違点を主に説明し、共通する点については極力説明を省略する。
【0401】
実施例8では、映像表示部173は、コンテンツ群が選択状態から非選択状態に切り替えられた場合にコンテンツ群の少なくとも一部の情報(例えば、サブウィンドウ)を非表示するにする。また、コンテンツ群が非選択状態から選択状態に切り替えられた場合に非表示にしたコンテンツの情報を再表示する。
【0402】
以下、
図24を用いて、放送番組のコンテンツ群のみが表示される状態で、コンテンツ群(すなわち、放送番組)を切り替える処理を説明する。本来、
図24における情報表示装置1000の表示制御の流れは、一本のライン上に表記すべきであるが、放送番組1に関連するウィンドウ群の表示制御の流れと、放送番組2に関連するウィンドウ群の表示制御の流れを区別して表記するために、2本のライン上に表記した。
【0403】
まず、情報表示装置1000は、放送信号1の番組を選択する入力を受け付ける(S20401)。
【0404】
次に、情報表示装置1000は、放送信号1に含まれるウィンドウ関連指定情報を確認する(S20402)。
【0405】
次に、情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報に含まれるウィンドウ形状指定情報およびウィンドウ前後関係指定情報に基づき、放送信号1と対応する第1メインウィンドウ20000(図中、メインウィンドウ1)を表示する(S20403)。
【0406】
次に、情報表示装置1000は、自動起動または視聴者から受け付けた起動指示によって、放送連携アプリを起動する(S20404)。
【0407】
次に、情報表示装置1000は、放送信号1と対応する第1サブウィンドウ20001(図中、サブウィンドウ1)に放送連携画面の実行画面を表示する(S20405)。
【0408】
次に、情報表示装置1000は、放送信号2の番組を選択する入力を受け付ける(S20406)。
【0409】
次に、情報表示装置1000は、第1サブウィンドウ20001を表示するのに必要な情報を記憶装置に記憶する(S20407)。これによって、情報表示装置1000は、第1サブウィンドウ20001を表示するのに必要な情報を記憶装置に退避させる。
【0410】
次に、情報表示装置1000は、第1サブウィンドウ20001を閉じる(S20408)。すなわち、情報表示装置1000は、表示されている第1サブウィンドウ20001を消去する。
【0411】
次に、情報表示装置1000は、情報表示装置1000は、放送信号2に含まれるウィンドウ関連指定情報を確認する(S20409)。
【0412】
次に、情報表示装置1000は、ウィンドウ関連指定情報に含まれるウィンドウ形状指定情報およびウィンドウ前後関係指定情報に基づき、放送信号2と対応する第2メインウィンドウ20002(図中、メインウィンドウ2)を表示する(S20410)。
【0413】
次に、情報表示装置1000は、情報表示装置1000は、自動起動または視聴者から受け付けた起動指示によって、放送連携アプリを起動する(S20411)。
【0414】
次に、情報表示装置1000は、放送信号2と対応する第2サブウィンドウ20003(図中、サブウィンドウ2)に放送連携画面の実行画面を表示する(S20412)。
【0415】
次に、情報表示装置1000は、放送信号1の番組を再選択する入力を受け付ける(S20413)。
【0416】
次に、情報表示装置1000は、第2サブウィンドウ20003を表示するのに必要な情報を記憶装置に記憶する(S20414)。これによって、情報表示装置1000は、第2サブウィンドウ20003を表示するのに必要な情報を記憶装置に退避させる。
【0417】
次に、情報表示装置1000は、第2サブウィンドウ20003を閉じる(S20415)。すなわち、情報表示装置1000は、表示されている第2サブウィンドウ20003を消去する。
【0418】
次に、情報表示装置1000は、S20407にて記憶した第1サブウィンドウ20001を表示するのに必要な情報を取得する(S20416)。すなわち、情報表示装置1000は、S20407にて退避させた情報を復帰させる。
【0419】
次に、情報表示装置1000は、S20416にて取得した情報に基づいて、放送信号1と対応する第1サブウィンドウ20001に放送連携画面の実行画面を再表示する(S20417)。
【0420】
なお、非選択となった番組のサブウィンドウを消去した後に、非選択となったコンテンツ群を再び選択する場合、消去したサブウィンドウを自動的に再表示することにしてもよい。
【0421】
また、非選択時にサブウィンドウを非表示にするか否かを示す情報を、ウィンドウ関連指定情報として放送信号(例えばAIT)またはインターネット上のコンテンツや録画コンテンツの付随情報に含めるようにしても良い。
【0422】
また、コンテンツ群再選択時に非表示にしたサブウィンドウの再表示をするか否かを示す情報を、ウィンドウ関連指定情報として放送信号(例えばAIT)またはインターネット上のコンテンツや録画コンテンツの付随情報に含めるようにしても良い。
【0423】
また、非選択時にサブウィンドウを非表示にするか否かを指定する入力を、視聴者から受け付けるようにしても良い。この場合、情報表示装置1000に視聴者の好みを記憶させて、それに従った処理を行うようにしても良い。
【0424】
また、コンテンツ群を再選択時にサブウィンドウを再表示する場合は、サブウィンドウに関連する情報を情報表示装置1000内にキャッシュデータとして保存するようにしても良い。
【実施例9】
【0425】
実施例9が実施例6と異なる点は、非選択状態のコンテンツ群の放送連携アプリが自動起動されることを禁止する点である。以下では、実施例9と実施例7との相違点を主に説明し、共通する点については極力説明を省略する。
【0426】
放送連携アプリの中には、自動起動される設定がされているものがある。ここで、すべての放送連携アプリが自動起動された場合、サブウィンドウが増加し、画面表示が乱雑になるという問題がある。
【0427】
実施例9では、非選択状態のコンテンツ群の放送連携アプリが自動起動されることを禁止する。つまり、選択状態のコンテンツ群の放送連携アプリをのみを自動で起動する。これによって、一度に表示されるサブウィンドウの数を減らすことが可能になり、画面の視認性が向上する。
【0428】
なお、非選択状態のコンテンツ群の放送連携アプリを起動待機状態にするようにしても良い。この場合、コンテンツ群が選択されることで、起動待機状態の放送連携アプリが、起動する。
【0429】
また、非選択時に自動起動を禁止するか、起動待機状態にするかをウィンドウ関連指定情報として放送信号(例えばAIT)またはインターネット上のコンテンツや録画コンテンツの付随情報に含めるようにしても良い。
【0430】
また、非選択時に自動起動を禁止するか、起動待機状態にするかを指定する入力を、視聴者から受け付けるようにしても良い。この場合、情報表示装置1000に視聴者の好みを記憶させて、それに従った処理を行うようにしても良い。
【実施例10】
【0431】
実施例10が実施例6と異なる点は、情報表示装置1000の映像表示部173と、情報表示装置1000と有線または無線にて接続される携帯情報端末25110とにウィンドウを表示する点である。以下では、実施例10と実施例7との相違点を主に説明し、共通する点については極力説明を省略する。
【0432】
実施例10では、情報表示装置1000の映像表示部173がメインウィンドウを表示し、情報表示装置1000と有線または無線にて接続される携帯情報端末25110がサブウィンドウを表示する。これによって、複数のコンテンツ群を同時に表示して視聴する場合において、携帯情報端末25110を有効に利用できるようになり、利便性を高めることができるようになる。
【0433】
なお、情報表示装置1000にて非選択状態となったコンテンツ群に含まれるメインコンテンツやサブコンテンツを携帯情報端末25110に表示するようにしても良い。
【0434】
また、情報表示装置1000の映像表示部173が複数のコンテンツ群を表示し、携帯情報端末25110のイヤホンからコンテンツ群の音声を出力するようにしても良い。また、携帯情報端末25110のイヤホンは、情報表示装置1000の映像表示部173に表示されたいずれか一つのコンテンツ群の音声を出力する。これによって、複数の視聴者で、視聴したいコンテンツ群の意見がまとまらない場合に、それぞれが携帯情報端末25110で視聴したいコンテンツ群の音声を再生して聞くことにより複数の視聴者によるコンテンツ群の同時視聴が可能になる。
【0435】
なお、情報表示装置1000の音声再生部174b/音声出力部176は音声を再生/出力しないようにしても良い。
【0436】
また、携帯情報端末25110に表示するサブコンテンツを指定する入力を、視聴者から受け付けるようにしても良い。
【0437】
以上、本発明によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0438】
例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成と置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。これらは全て本発明の範疇に属するものである。また、文中や図中に現れる数値やメッセージ等もあくまでも一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損なうことはない。
【0439】
前述した本発明の機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、マイクロプロセッサユニット等がそれぞれの機能等を実現する動作プログラムを解釈して実行することによりソフトウェアで実現しても良い。ハードウェアとソフトウェアを併用しても良い。
【0440】
なお、放送受信装置100を制御する前記ソフトウェアは、製品出荷の時点で予め放送受信装置100のROM103及び/またはストレージ部110等に格納された状態であっても良い。製品出荷後にインターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部121を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記ソフトウェアを、拡張インタフェース部124等を介して取得しても良い。同様に、携帯情報端末700を制御する前記ソフトウェアは、製品出荷の時点で予め携帯情報端末700のROM703及び/またはストレージ部710等に格納された状態であっても良い。製品出荷後にインターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部721若しくは移動体電話網通信部722等を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記ソフトウェアを、拡張インタフェース部724等を介して取得しても良い。
【0441】
また、本発明は、コンテンツ群を表示する装置であれば、放送番組を受信しない装置にも適用可能である。つまり、情報表示装置1000は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン以外にも、様々な形態の装置を全て含むものである。
【0442】
また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ずしも製品上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えても良い。
【符号の説明】
【0443】
100:放送受信装置、100a:アンテナ、101:主制御部、102:システムバス、103:ROM、104:RAM、110:ストレージ部、121:LAN通信部、124:拡張インタフェース部、125:デジタルインタフェース部、131:チューナ/復調部、132:第一分離部、133:第一映像復号部、134:第一音声復号部、135:第一字幕復号部、141:データ放送受信処理部、142:データ放送エンジン、151:ストリーミング受信処理部、152:第二分離部、153:第二映像復号部、154:第二音声復号部、155:第二字幕復号部、161:アプリケーション制御部、162:アプリケーションエンジン、171:映像重畳部、172:音声選択部、173:映像表示部、174:スピーカ、174b:音声再生部、175:映像出力部、176:音声出力部、181:提示同期制御部、191端末連携制御部、
200:インターネット、210:ルータ装置、
300t:電波塔、300:放送局サーバ、301:主制御部、302:システムバス、304:RAM、310:ストレージ部、321:LAN通信部、
400:サービス事業者サーバ、401:主制御部、402:システムバス、404:RAM、410:ストレージ部、421:LAN通信部、
500:その他のアプリケーションサーバ、600:移動体電話通信サーバ、600b:基地局、
700:携帯情報端末、701:主制御部、702:システムバス、703:ROM、704:RAM、710:ストレージ部、720:通信処理部、721:LAN通信部、722:移動体電話網通信部、723:NFC通信部、724:拡張インタフェース部、730:操作部、740:画像処理部、741:表示部、742:画像信号処理部、743:第一画像入力部、744:第二画像入力部、750:音声処理部、751:音声出力部、752:音声信号処理部、753:音声入力部、760:センサ部、761:GPS受信部、762:ジャイロセンサ、763:地磁気センサ、764:加速度センサ、765:照度センサ、766:近接センサ、
1000:情報表示装置、
20000:第1メインウィンドウ、20001:第1サブウィンドウ、20002:第2メインウィンドウ、20003:第2サブウィンドウ、20301:ウィンドウ枠、
25001:視聴者指示入力部、25002:コンテンツ入力部、25003:コンテンツ再生部、25004:コンテンツ記録再生部、25005:制御部、25102:リモコン、25104:マウス、25106:タッチパッド、25108:キーボード、25110:携帯情報端末、25111:タッチパネル。