(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】UEベースの測位のためのビーム角度情報をシグナリングするための方法
(51)【国際特許分類】
H04W 64/00 20090101AFI20240723BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240723BHJP
【FI】
H04W64/00 130
H04W16/28
(21)【出願番号】P 2022543783
(86)(22)【出願日】2021-02-08
(86)【国際出願番号】 SE2021050089
(87)【国際公開番号】W WO2021162610
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-09-05
(32)【優先日】2020-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グンナルソン, フレドリック
(72)【発明者】
【氏名】シュリヴァスタヴ, リテーシュ
【審査官】小林 正明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/173232(WO,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,Assistance Data for DL-only UE-based mode[online],3GPP TSG RAN WG2 #108 R2-1915563,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_108/Docs/R2-1915563.zip>,2019年11月22日
【文献】Qualcomm Incorporated,Summary of [AT109e][624][POS] Open issues on UE-based downlink positioning assistance data[online],3GPP TSG RAN WG2 #109_e R2-2001949,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109_e/Docs/R2-2001949.zip>,2020年03月06日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおいて、1つまたは複数のユーザ装置(UE)に測位支援データを提供するための、ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法は、
前記無線ネットワークにおいて、1つ以上の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームの各特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能を決定すること(1020)と、
1つまたは複数のUEに対して、前記複数のビームについての前記角度測位支援データを送信すること(1030)と、を有し、ここで、各特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含
み、
前記方法は、第1のUEから、前記第1のUEが前記第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができるかどうかを示すインジケーションを受信すること(1010)をさらに有し、
前記角度測位支援データは、ユニキャストシグナリングを介して、前記第1のUEに送信されるとともに、前記第1のUEが前記第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができないことを前記インジケーションが示す場合にはそれぞれの前記第2の部分を含まない、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記角度測位支援データは、
前記ネットワークノードから前記1つまたは複数のUEへのユニキャストシグナリングを介することと、または、
前記無線ネットワークのセルにおけるブロードキャストと、のうちのいずれか一方にしたがって、送信される、方法。
【請求項3】
請求項1~2のいずれか一項に記載の方法であって、各特定のビームについての角度測位支援データの前記角度分解能を決定すること(1020)は、
前記ネットワークノードによって知られている前記特定のビームの角度情報の精度と、
前記複数のビームを含むビームの個数と、
前記角度測位支援データを配信するために使用されるメッセージに関する1つまたは複数のサイズ制約と、
のうちの1つまたは複数に基づく、方法。
【請求項4】
無線ネットワークにおいて、1つまたは複数のユーザ装置(UE)に測位支援データを提供するための、ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法は、
前記無線ネットワークにおいて、1つ以上の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームの各特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能を決定すること(1020)と、
1つまたは複数のUEに対して、前記複数のビームについての前記角度測位支援データを送信すること(1030)と、を有し、ここで、各特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含み、
前記複数のビームについての前記角度測位支援データは、それぞれの方位角とそれぞれの仰角とを含み、
前記それぞれの方位角は、前記第1の分解能を有するそれぞれの第1の方位角部分を含み、
前記それぞれの仰角は、前記第1の分解能を有するそれぞれの第1の仰角部分を含み、
特定のビームについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合、
前記特定のビームの前記方位角は、前記第2の分解能を有する第2の方位角部分を含み、
前記特定のビームの前記仰角は、前記第2の分解能を有する第2の仰角部分を含み、
前記角度測位支援データは、さらに、前記それぞれの方位角および前記それぞれの仰角に対する座標変換を含み、
前記座標変換は、前記第1の分解能を有する第1の変換部を含むとともに、
前記ビームのうちの少なくとも1つについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記座標変換は、前記第2の分解能を有する第2の変換部も含む、方法。
【請求項5】
請求項1~
4のいずれか一項に記載の方法であって、さらに、第1のUEから、
前記第1のUEの推定位置と、または、
角度測位支援データが送信された前記複数のビームの少なくとも一部の角度測定値と、
のうちの1つを受信すること(1040)、を有する、方法。
【請求項6】
請求項
5に記載の方法であって、各測定されたビームについての前記角度測定値は、
第1の測定分解能を有する第1の測定値部分を含むとともに、
測定された前記ビームの前記角度測定値の分解能が前記第1の測定分解能よりも高い場合には、前記第1の測定分解能よりも高い第2の測定分解能を有する第2の部分を含む、方法。
【請求項7】
請求項
6に記載の方法であって、各測定ビームに対する前記角度測定値は、測定された方位角と測定された仰角とを含む、方法。
【請求項8】
請求項
5~
7のいずれか一項に記載の方法であって、前記角度測定値に基づいて前記UEの位置を推定すること(1050)、をさらに有する、方法。
【請求項9】
無線ネットワークにおける測位のための、ユーザ装置(UE)によって実行される方法であって、前記方法は、
ネットワークノードから、前記無線ネットワークにおいて、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームについての角度測位支援データを受信すること(1120)と、ここで、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについての前記角度測位支援データの角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含むものであり、
前記角度測位支援データに基づいて、前記複数のビームの角度構成を決定すること(1130)と、
前記決定された角度構成に基づいて、前記複数のビームの少なくとも一部に対して角度測定を実行すること(1140)と、
を有
し、
特定のビームについての前記角度測位支援データが前記第1の部分のみを含む場合、前記特定のビームについての前記角度構成は前記第1の分解能に従って決定され、
前記特定のビームの前記角度測位支援データが前記第1の部分と前記第2の部分とを含む場合、前記特定のビームの前記角度構成は前記第2の分解能に従って決定される、方法。
【請求項10】
請求項
9に記載の方法であって、前記角度測位支援データは、
前記ネットワークノードからのユニキャストシグナリングを介することと、または、
前記無線ネットワークのセルにおけるブロードキャストと、うちの一方にしたがって、受信される、方法。
【請求項11】
無線ネットワークにおける測位のための、ユーザ装置(UE)によって実行される方法であって、前記方法は、
ネットワークノードから、前記無線ネットワークにおいて、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームについての角度測位支援データを受信すること(1120)と、ここで、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについての前記角度測位支援データの角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含むものであり、
前記角度測位支援データに基づいて、前記複数のビームの角度構成を決定すること(1130)と、
前記決定された角度構成に基づいて、前記複数のビームの少なくとも一部に対して角度測定を実行すること(1140)と、
を有し、
前記方法は、さらに、前記UEが前記第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することが可能であるかどうかを示すインジケーションを前記ネットワークノードに送信すること(1110)を有し、
前記角度測位支援データは、ユニキャストシグナリングを介して前記UEによって受信されるとともに、前記UEが前記第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することが可能でないことを前記インジケーションが示す場合には、前記角度測位支援データは、前記第2の部分を含まない、方法。
【請求項12】
無線ネットワークにおける測位のための、ユーザ装置(UE)によって実行される方法であって、前記方法は、
ネットワークノードから、前記無線ネットワークにおいて、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームについての角度測位支援データを受信すること(1120)と、ここで、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについての前記角度測位支援データの角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含むものであり、
前記角度測位支援データに基づいて、前記複数のビームの角度構成を決定すること(1130)と、
前記決定された角度構成に基づいて、前記複数のビームの少なくとも一部に対して角度測定を実行すること(1140)と、
を有し、
前記複数のビームについての前記角度測位支援データは、それぞれの方位角とそれぞれの仰角とを含み、
前記それぞれの方位角は、前記第1の分解能を有するそれぞれの第1の方位角部分を含み、
前記それぞれの仰角は、前記第1の分解能を有するそれぞれの第1の仰角部分を含み、
特定のビームについての前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合、
前記特定のビームについての前記方位角は、前記第2の分解能を有する第2の方位角部分を含み、
前記特定のビームについての前記仰角は、前記第2の分解能を有する第2の仰角部分を含み、
前記角度測位支援データは、さらに、前記複数のビームについての座標変換を含み、
前記複数のビームについての前記角度構成を決定すること(1130)は、前記それぞれの方位角と前記それぞれの仰角とに前記座標変換を適用すること(1131)を含む、方法。
【請求項13】
請求項
12に記載の方法であって、
前記座標変換は、前記第1の分解能を有する第1の変換部を含み、
前記ビームの少なくとも1つについての角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合、前記座標変換は、前記第2の分解能を有する第2の変換部も含む、方法。
【請求項14】
請求項
9~
13のいずれか一項に記載の方法であって、さらに、
測定されたビームごとに、前記測定されたビームについての角度測定値の分解能を決定すること(1150)と、
前記角度測定値を前記ネットワークノードに送信すること(1160)と、を有し、測定されたビームごとに、前記送信される角度測定値は
第1の測定分解能を有する第1の測定値部分を含むとともに、
前記測定されたビームについての前記角度測定値の決定された分解能が前記第1の測定分解能よりも高い場合には、前記第1の測定分解能よりも高い第2の測定分解能を有する第2の部分を含む、方法。
【請求項15】
無線ネットワーク(100、599、620、1430)における1つまたは複数のユーザ装置(UE)(120、410、505、610、1200、1410)に測位支援データを提供するように構成されたネットワークノード(440、550、640、650、660)であって、前記ネットワークノードは、さらに、
前記無線ネットワークにおいて1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームの各特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能を決定し、
前記1つまたは複数のUEに対して、前記複数のビームについての前記角度測位支援データを送信する、ように構成されており、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含
み、
前記ネットワークノードは、さらに、第1のUEから、前記第1のUEが前記第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができるかどうかを示すインジケーションを受信する(1010)ように構成されており、
前記角度測位支援データは、ユニキャストシグナリングを介して、前記第1のUEに送信されるとともに、前記第1のUEが前記第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができないことを前記インジケーションが示す場合にはそれぞれの前記第2の部分を含まない、ネットワークノード。
【請求項16】
無線ネットワーク(100、599、620、1430)における1つまたは複数のユーザ装置(UE)(120、410、505、610、1200、1410)に測位支援データを提供するように構成されたネットワークノード(440、550、640、650、660)であって、前記ネットワークノードは、さらに、
前記無線ネットワークにおいて1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームの各特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能を決定し、
前記1つまたは複数のUEに対して、前記複数のビームについての前記角度測位支援データを送信する、ように構成されており、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含み、
前記複数のビームについての前記角度測位支援データは、それぞれの方位角とそれぞれの仰角とを含み、
前記それぞれの方位角は、前記第1の分解能を有するそれぞれの第1の方位角部分を含み、
前記それぞれの仰角は、前記第1の分解能を有するそれぞれの第1の仰角部分を含み、
特定のビームについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合、
前記特定のビームの前記方位角は、前記第2の分解能を有する第2の方位角部分を含み、
前記特定のビームの前記仰角は、前記第2の分解能を有する第2の仰角部分を含み、
前記角度測位支援データは、さらに、前記それぞれの方位角および前記それぞれの仰角に対する座標変換を含み、
前記座標変換は、前記第1の分解能を有する第1の変換部を含むとともに、
前記ビームのうちの少なくとも1つについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記座標変換は、前記第2の分解能を有する第2の変換部も含む、ネットワークノード。
【請求項17】
請求項
15または16に記載のネットワークノードであって、請求項2
、3、5~
8のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するようにさらに構成されている、ネットワークノード。
【請求項18】
無線ネットワーク(100、599、620、1430)における測位のために構成されたユーザ装置(UE)(120、410、505、610、1200、1410)であって、前記UEは、
さらに、
無線ネットワークにおいて1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームに関する角度測位支援データをネットワークノード(440、550、640、650、660)から受信し、ここで、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについての前記角度測位支援データの角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含み、
前記角度測位支援データに基づいて、前記複数のビームの角度構成を決定し、
前記決定された角度構成に基づいて、前記複数のビームの少なくとも一部について角度測定を実行する、
ように構成されて
おり、
特定のビームについての前記角度測位支援データが前記第1の部分のみを含む場合、前記特定のビームについての前記角度構成は前記第1の分解能に従って決定され、
前記特定のビームの前記角度測位支援データが前記第1の部分と前記第2の部分とを含む場合、前記特定のビームの前記角度構成は前記第2の分解能に従って決定される、UE。
【請求項19】
無線ネットワーク(100、599、620、1430)における測位のために構成されたユーザ装置(UE)(120、410、505、610、1200、1410)であって、前記UEは、さらに、
無線ネットワークにおいて1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームに関する角度測位支援データをネットワークノード(440、550、640、650、660)から受信し、ここで、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについての前記角度測位支援データの角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含み、
前記角度測位支援データに基づいて、前記複数のビームの角度構成を決定し、
前記決定された角度構成に基づいて、前記複数のビームの少なくとも一部について角度測定を実行する、
ように構成されており、
前記UEは、さらに、前記UEが前記第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することが可能であるかどうかを示すインジケーションを前記ネットワークノードに送信する(1110)ように構成されており、
前記角度測位支援データは、ユニキャストシグナリングを介して前記UEによって受信されるとともに、前記UEが前記第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することが可能でないことを前記インジケーションが示す場合には、前記角度測位支援データは、前記第2の部分を含まない、UE。
【請求項20】
無線ネットワーク(100、599、620、1430)における測位のために構成されたユーザ装置(UE)(120、410、505、610、1200、1410)であって、前記UEは、さらに、
無線ネットワークにおいて1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームに関する角度測位支援データをネットワークノード(440、550、640、650、660)から受信し、ここで、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分を含むとともに、
前記特定のビームについての前記角度測位支援データの角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分を含み、
前記角度測位支援データに基づいて、前記複数のビームの角度構成を決定し、
前記決定された角度構成に基づいて、前記複数のビームの少なくとも一部について角度測定を実行する、
ように構成されており、
前記複数のビームについての前記角度測位支援データは、それぞれの方位角とそれぞれの仰角とを含み、
前記それぞれの方位角は、前記第1の分解能を有するそれぞれの第1の方位角部分を含み、
前記それぞれの仰角は、前記第1の分解能を有するそれぞれの第1の仰角部分を含み、
特定のビームについての前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合、
前記特定のビームについての前記方位角は、前記第2の分解能を有する第2の方位角部分を含み、
前記特定のビームについての前記仰角は、前記第2の分解能を有する第2の仰角部分を含み、
前記角度測位支援データは、さらに、前記複数のビームについての座標変換を含み、
前記UEは、さらに、前記それぞれの方位角と前記それぞれの仰角とに前記座標変換を適用することによって、前記複数のビームについての前記角度構成を決定する、ように構成されている、UE。
【請求項21】
請求項
18~20のいずれか一項に記載のUEであって、請求項
10、13、14のいずれか一項に記載の方法に対応する動作を実行するようにさらに構成されている、UE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、無線通信ネットワークに関し、特に、無線デバイスが無線ネットワークによって提供される情報に基づいて自身の位置を決定することをアシストすることに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、新しい無線(NR)とも呼ばれるセルラーシステムの第5世代(「5G」)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))内で標準化されている。NRは、複数の実質的に異なるユースケースをサポートするよう最大限の柔軟性を提供すべく開発されている。これらは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、マシンタイプ通信(MTC)、超高信頼低遅延通信(URLLC)、サイドリンクデバイスツーデバイス(D2D)、およびいくつかの他のユースケースを含む。本開示は、一般にNRに関するが、ロングタームエボリューション(LTE)技術の以下の説明は、NRと多くの特徴を共有するため、その説明としても提供される。
【0003】
LTEは、3GPP内で開発され、進化型UTRAN(E-UTRAN)としても知られるリリース8および9において最初に標準化された第4世代(4G)無線アクセス技術(RAT)についての、包括的な用語である。LTEは、様々な周波数帯域において利用可能であり、進化型パケットコア(EPC)ネットワークを含む、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)と呼ばれる、非無線区間の改良を伴う。LTEは、その後のリリースを通じて進化し続けている。
【0004】
LTEおよびSAEを含むネットワークの全体を示す例示的なアーキテクチャは、
図1に示されている。E-UTRAN100は、進化型ノードB(eNB)105、110、および115などの1つまたは複数のeNB、およびUE120などの1つまたは複数のユーザ装置(UE)を含む。3GPP規格内で使用されるように、「ユーザ装置」または「UE」は、無線通信装置(たとえば、スマートフォンまたはコンピューティングデバイス)を意味し、これは、3GPP標準に準拠したネットワーク機器と通信可能であり、第3世代(「3G」)および第2世代(「2G」)の3GPP RANとして一般に知られているE-UTRANやUTRANおよび/またはGERANが含まれる。
【0005】
3GPPによって指定されるように、E-UTRAN100は、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、無線モビリティ制御、スケジューリング、アップリンクおよびダウンリンクにおけるUEへのリソースの動的割り当て、ならびにUEとの通信のセキュリティを含む、ネットワーク中のすべての無線関連機能を担当する。これらの機能は、eNB105、110、および115などのeNBに配置される。eNBの各々は、1つまたは複数のセルを含む地理的カバレッジエリアにおいてサービスを提供することができ、これには、eNB105、110、および115によってそれぞれサービスを提供されるセル106、111、および115が含まれる。
【0006】
図1に示されるように、E-UTRAN内のeNBは、X2インターフェースを介して互いに通信する。eNBはまた、EPC130へのE-UTRANインターフェースを担当しており、具体的には、
図1にMME/S-GW134および138として集合的に示される、モビリティ管理エンティティ(MME)およびサービングゲートウェイ(SGW)へのS1インターフェースを担当する。一般に、MME/S-GWは、UEの全体的制御と、UEとEPCの残りとの間のデータフローと、の両方を処理する。より具体的には、MMEは、非アクセス階層(NAS)プロトコルとして知られる、UEとEPCとの間のシグナリング(たとえば、制御プレーン)プロトコルを処理する。S-GWは、UEとEPCとの間のすべてのインターネットプロトコル(IP)データパケット(たとえば、データまたはユーザプレーン)を処理し、UEがeNB105、110、および115などの複数のeNBの間を移動するとき、データベアラのためのローカルモビリティアンカとして働く。
【0007】
EPC130はまた、ユーザおよび加入者関連情報を管理するホーム加入者サーバ(HSS)131を含むことができる。HSS131はまた、モビリティ管理、呼およびセッションのセットアップ、ユーザ認証、ならびにアクセス許可におけるサポート機能を提供することができる。HSS131の機能は、レガシーホームロケーションレジスタ(HLR)および認証センター(AuC)の機能または動作の機能に関連することができる。HSS131はまた、それぞれのS6aインターフェースを介してMME134および138と通信することができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、HSS131は、Udインターフェースを介して、
図1のEPC-UDR135とラベル付けされたユーザデータリポジトリ(UDR)と通信することができる。EPC-UDR135は、AuCアルゴリズムによって暗号化された後に、ユーザクレデンシャルを記憶することができる。これらのアルゴリズムは、標準化されておらず(すなわち、ベンダ固有である)、EPC-UDR135に記憶された暗号化されたクレデンシャルは、HSS131のベンダ以外の任意の他のベンダによってアクセス不可能である。
【0009】
図2は、UEと、eNBと、MMEとの間の例示的な制御プレーン(CP)プロトコルスタックのブロック図を示す。例示的なプロトコルスタックは、物理(PHY)、媒体アクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)、およびUEとeNBとの間の無線リソース制御(RRC)レイヤを含む。PHYレイヤは、LTE無線インターフェース上のトランスポートチャネルを介してデータを転送するために使用される方法と特徴に関連している。MACレイヤは、論理チャネル上でデータ転送サービスを提供し、論理チャネルをPHYトランスポートチャネルにマッピングし、これらのサービスをサポートするためにPHYリソースを再割り当てする。RLCレイヤは、上位レイヤとの間で転送されるデータの誤り検出および/または訂正、連結、セグメント化、および再組み立て、並べ替えを提供する。PDCPレイヤは、CPとユーザプレーン(UP)との両方に対する暗号化/復号化及び整合性保護、並びにヘッダー圧縮のような他のUPの機能を提供する。例示的なプロトコルスタックはまた、UEとMMEとの間の非アクセス階層(NAS)のシグナリングを含む。
【0010】
RRCレイヤは、無線インターフェースにおけるUEとeNBとの間の通信、ならびにE-UTRANにおけるセル間のUEのモビリティを制御する。UEが電源投入された後、UEは、RRCコネクションがネットワークと確立されるまで、RRC_IDLE状態になり、確立された時点で、UEは、RRC_CONNECTED状態に移行する(たとえば、データ転送が起こりうる)。UEは、通信ネットワークとのコネクションが解除された後、RRC_IDLE状態に戻る。RRC_IDLE状態で、UEは、どのセルにも属さず、(たとえば、E-UTRANにおいては)UEのためのRRCコンテキストは確立されておらず、UEは、ネットワークとのUL同期を有していない。それでも、RRC_IDLE状態にあるUEは、EPCにおいて認識されており、割り当てられたIPアドレスを有している。
【0011】
さらに、RRC_IDLE状態では、UEの無線機は、上位レイヤによって構成された間欠受信(DRX)スケジュールにしたがって、アクティブになる。RRC_IDLE状態のUEは、DRXのアクティブ期間(DRXオンデュレーションとも呼ばれる)中に、サービングセルによってブロードキャストされたシステム情報(SI)を受信し、セル再選択をアシストするために隣接セルの測定を実行し、UEがキャンプしているセルをサービングするeNBを介して送信されるEPCからのページングチャネルを監視する。
【0012】
UEは、RRC_IDLE状態からRRC_CONNECTED状態に移行するために、ランダムアクセス(RA)手順を実行しなければならない。RRC_CONNECTED状態では、UEをサービングしているセルは既知であり、UEおよびeNBが通信できるように、サービングeNB内のUEのためにRRCコンテキストが確立される。たとえば、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)は、UEとネットワークとの間のシグナリングのために使用されるUE識別情報であるが、これは、RRC_CONNECTED状態にあるUEのために構成される。
【0013】
LTEのPHYレイヤの多元接続方式は、ダウンリンク(DL)においてサイクリックプレフィックス(CP)を伴う直交周波数分割多重化(OFDM)と、アップリンク(UL)においてサイクリックプレフィックスを伴う単一キャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)と、をベースとしている。ペアリングされたスペクトルおよびペアリングされていないスペクトルにおける送信をサポートするために、LTEのPHYレイヤは、(全二重動作と半二重動作の両方を含む)周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)との両方をサポートする。LTEのFDDにおけるダウンリンク(DL)無線フレームは、10msの固定の持続時間を有し、20個の0.5msスロットからなる。1msのサブフレームは、2つの連続するスロットを含み、各スロットは、Nsc個のOFDMサブキャリアを含むNDL
symb個のOFDMシンボルを有する。同様に、各ULスロットは、NUL
symb個のOFDMシンボルからなり、各OFDMシンボルは、Nsc個のOFDMサブキャリアを含む。特定のシンボルにおける特定のサブキャリアの組合せは、リソース要素(RE)として知られている。
【0014】
LTEのPHYレイヤは、DLおよびULにおける様々な物理チャネルを上記で説明したリソースにマッピングする。一般に、物理チャネルは、上位レイヤから発信される情報を搬送するREのセットに対応する。LTEのDLおよびULにおいて、各LTEサブフレーム内のいくつかのREは、基準信号の送信のために予約されている。DL復調基準信号(DM-RS)は、関連する物理チャネル(たとえば、PDCCHまたはPDSCH)の受信においてUEを支援するために送信される。他のDL基準信号は、セル固有基準信号(CRS:cell-specific reference signal)、測位基準信号(PRS:positioning reference signal)、およびCSI基準信号(CSI-RS)を含む。DLにおけるRSのような他の信号は、UEの時間および周波数の同期およびシステムパラメータの獲得を(たとえば、PBCHを介して)容易にする、プライマリ同期シーケンス(PSS)およびセカンダリ同期シーケンス(SSS)を含む。UL基準信号は、関連する物理チャネル(たとえば、PUCCHまたはPUSCH)の受信においてeNBを支援するために送信されるDM-RSと、いずれのアップリンクチャネルにも関連付けられていないサウンディング基準信号(SRS)と、を含む。
【0015】
3GPP規格は、LTEネットワークにおいて動作するUEを測位する(たとえば、場所を決定する、位置を特定する、および/または位置を決定する)ための様々な方法を提供する。概して、LTEの測位ノード(「E-SMLC」または「ロケーションサーバ」と呼ばれる)は、1つまたは複数の測位方法に従って1つまたは複数の測位測定を実行するために、ターゲットデバイス(たとえば、UE)、eNB、または測位測定専用の無線ネットワークノード(たとえば、「ロケーション測定ユニット」または「LMU」)を構成する。たとえば、測位の測定値は、UE、ネットワーク、および/または衛星送信上のタイミング(および/またはタイミング差)の測定値を含みうる。測位の測定値は、ターゲットデバイス、測定ノード、および/または測位ノードによって使用されて、ターゲットデバイスの位置を決定する。
【0016】
5G/NR技術は、第4世代LTEと多くの類似点を共有する。たとえば、NRは、DLにおいてCP-OFDM(サイクリックプレフィックス-直交周波数分割多重)を使用し、ULにおいてCP-OFDMとDFT拡散OFDM(DFT-S-OFDM)との両方を使用する。別の例として、NR DLおよびUL時間領域物理リソースは、サブフレーム、スロット、およびOFDMベースのシンボルに編成される。NRはまた、LTEと同じ物理チャネルの多くを使用する。さらに、NR RRCレイヤは、RRC_IDLE状態およびRRC_CONNECTED状態を含むが、RRC_INACTIVE状態として知られる追加の状態を追加し、それは、LTEで使用される「サスペンド」状態に類似するいくつかの特徴を有する。LTEのようにセルを介してカバレッジを提供することに加えて、NRネットワークはまた、「ビーム」を介してカバレッジを提供する。一般に、DL「ビーム」は、UEによって測定または監視されてもよいネットワークにより送信されるRSのカバレッジエリアである。
【0017】
UE測位はまた、追加のUE測位のユースケース、シナリオ、および/またはアプリケーションを含みうる、NRのための重要な特徴であることが期待される。また、UEベースの測位は、これらの新しいユースケース、シナリオ、および/またはアプリケーションにとってより重要になることが予想される。一般に、UEベースの測位は、UEが、ネットワークによって提供される支援データに基づいて、1つまたは複数のタイプの測定値を使用して、自己の位置を推定する技法を指す。しかしながら、UEベースの測位をサポートするために必要とされる支援データの量は、いくつかの状況では比較的大きくなることがあり、したがって、利用可能なネットワークリソースを介して適時にそれを配信することは、非常にコストがかかり、かつ/または困難である。したがって、支援データをプロビジョニングするためのより良い技法が必要とされる。
【発明の概要】
【0018】
本開示の実施形態は、上で要約され、以下でより詳細に説明される例示的な課題を克服するための解決策を容易にすることなどによって、無線ネットワークにおいて動作するユーザ装置(UE)の測位(たとえば、位置を決定すること)に対する具体的な改善を提供する。
【0019】
いくつかの実施形態は、1つまたは複数のユーザ装置(UE)に角度測位支援データを提供するための方法(たとえば、手順)を含む。これらの例示的な方法は、無線ネットワーク中の、または無線ネットワークに関連するネットワークノードまたは機能(たとえば、E-SMLC、SLP、LMF、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど、またはそれらの構成要素)によって実行されてもよい。
【0020】
これらの例示的な方法は、無線ネットワーク中の1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームのうちの特定のビームごとに角度測位支援データの角度分解能を決定することを含むことができる。これらの例示的な方法はまた、1つまたは複数のUEに、複数のビームについての角度測位支援データを送信することを含むことができる。各特定のビームについて、角度測位支援データは、第1の分解能を有する第1の部分を含むことができ、特定のビームについて決定された角度分解能が第1の分解能よりも高い場合には、第1の分解能よりも高い(すなわち、より細かい)第2の分解能を有する第2の部分も含むことができる。
【0021】
様々な実施形態では、角度測位支援データは、ネットワークノードから1つまたは複数のUEへのユニキャストシグナリングを介して、または無線ネットワークのセル中のブロードキャストを介して送信されてもよい。
【0022】
様々な実施形態では、各特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能を決定することは、以下のうちの1つまたは複数に基づくことができる:
● ネットワークノードによって知られている特定のビームについての角度情報の精度と、
● 前記複数のビームを含むビームの個数と、
● 前記角度測位支援データの配信のために使用されるメッセージに関する1つ以上のサイズ制約。
【0023】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法はまた、第1のUEが第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することが可能であるかどうかのインジケーションを、第1のUEから、受信することを含むことができる。そのような実施形態では、第1のUEが第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができないことを、インジケーションが示す場合、角度測位支援データは、それぞれの第2の部分を含まない。インジケーションが、第1のUEが可能であることを示す場合、ネットワークノードは、他の要因に基づいて、第1のUEに送信される角度測位支援データの角度分解能を決定することができる。そのような実施形態では、ネットワークノードは、たとえば、インジケーションに応じて、ユニキャストシグナリングによって第1のUEに角度測位支援データを、送信することができる。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、複数のビームの角度測位支援データは、それぞれの方位角およびそれぞれの仰角を含むことができる。そのような実施形態によれば、それぞれの方位角は、第1の分解能を有するそれぞれの第1の方位角部分を含み、それぞれの仰角は、第1の分解能を有するそれぞれの第1の仰角部分を含む。さらに、特定のビームについて決定された角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、特定のビームについての方位角は、第2の分解能を有する第2の方位角部分を含み、特定のビームについての仰角は、第2の分解能を有する第2の仰角部分を含む。
【0025】
これらの実施形態のいくつかでは、角度測位支援データはまた、それぞれの方位角およびそれぞれの仰角に対する座標変換を含む。そのような実施形態によれば、座標変換は、第1の分解能を有する第1の変換部分を含む。さらに、少なくとも1つのビームについて決定された角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、座標変換は、第2の分解能を有する第2の変換部分も含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法はまた、第1のUEから、第1のUEの推定位置と、角度測位支援データが送信された複数のビームの少なくとも一部分の角度測定値と、のうちの1つを受信することを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、各特定のビームの角度測定値は、測定された方位角および仰角を含むことができる。
【0027】
これらの実施形態のいくつかでは、各測定ビームの角度測定値は、以下を含むことができる:
● 第1の測定分解能(たとえば、1度)を有する第1の測定値部分と、
● 測定されたビームの角度測定の分解能が第1の測定分解能よりも高いとき、第2の部分は、第1の測定分解能よりも高い第2の測定分解能(たとえば、0.1度)を有する。
【0028】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は、受信された角度測定値に基づいてUEの位置を推定することも含むことができる。
【0029】
他の実施形態は、無線ネットワークにおける測位のための方法(たとえば、手順)を含む。これらの例示的な方法は、UE(たとえば、無線デバイス、MTCデバイス、NB-IoTデバイス、モデムなど、またはそれらの構成要素)によって実行されてもよい。
【0030】
これらの例示的な方法は、ネットワークノード(たとえば、E-SMLC、LMFなど)から、無線ネットワークにおける1つまたは複数のTRPによって送信される複数のビームの角度測位支援データを受信することを含むことができる。各特定のビームについて、角度測位支援データは、第1の分解能を有する第1の部分を含むことができ、さらに、特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、第1の分解能よりも高い(すなわち、より細かい)第2の分解能を有する第2の部分も含むことができる。これらの例示的な方法はまた、角度測位支援データに基づいて複数のビームの角度コンフィギュレーション(構成)を決定することを含むことができる。これらの例示的な方法はまた、決定された角度構成に基づいて、複数のビームの少なくとも一部に対して角度測定を実行することを含むことができる。いくつかの実施形態では、各測定ビームの角度測定値は、測定された方位角および仰角を含むことができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、特定のビームのための角度測位支援データが第1の部分のみを含むとき、特定のビームのための角度構成は、第1の分解能に従って決定されてもよい。同様に、特定のビームのための角度測位支援データが第1の部分および第2の部分を含む場合、特定のビームのための角度構成は、第2の分解能に従って決定される。
【0032】
様々な実施形態では、角度測位支援データは、ネットワークノードからのユニキャストシグナリングを介して、または無線ネットワークのセルにおけるブロードキャストを介して受信されてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法はまた、ネットワークノードに、第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することが可能であるかどうかのインジケーションを送信することを含むことができる。そのような実施形態では、インジケーションが、第1のUEが第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができないことを示す場合、角度測位支援データは、それぞれの第2の部分を含まない。インジケーションが、第1のUEが可能であることを示す場合、ネットワークノードは、他の要因に基づいて、第1のUEに送信された角度測位支援データの角度分解能を決定することができる。いずれにしても、UEは、たとえば、インジケーションに応じて、ユニキャストシグナリングを介して角度測位支援データを受信することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、複数のビームの角度測位支援データは、それぞれの方位角およびそれぞれの仰角を含むことができる。そのような実施形態では、方位角のそれぞれは、第1の分解能を有するそれぞれの第1の方位角部分を含み、仰角のそれぞれは、第1の分解能を有するそれぞれの第1の仰角部分を含む。さらに、特定のビームについて決定された角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、特定のビームについての方位角は、第2の分解能を有する第2の方位角部分を含み、特定のビームについての仰角は、第2の分解能を有する第2の仰角部分を含む。
【0035】
これらの実施形態のいくつかでは、角度測位支援データは、複数のビームの座標変換を含むこともできる。そのような実施形態では、決定動作は、座標変換をそれぞれの方位角およびそれぞれの仰角に適用することを含むことができる。これらの実施形態のいくつかでは、座標変換は、第1の分解能を有する第1の変換部分を含む。また、少なくとも1つのビームの角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、座標変換は、第2の分解能を有する第2の変換部分も含む。
【0036】
いくつかの実施形態では、これらの例示的な方法は、測定されたビームの角度測定値の分解能を決定することと、角度測定値をネットワークノードに送信することとを含むこともできる。各測定ビームについての送信される角度測定値は、第1の測定分解能(たとえば、1度)を有する第1の測定値部分を含むことができ、測定ビームについての角度測定値の決定された分解能が第1の測定分解能よりも高いとき、第1の測定分解能よりも高い第2の測定分解能(たとえば、0.1度)を有する第2の部分を含むことができる。
【0037】
他の実施形態では、これらの例示的な方法はまた、実行された角度測定に基づいて、UEの(すなわち、それ自体の)位置を推定することと、推定された位置をネットワークノードに送信することと、を含むことができる。
【0038】
他の実施形態は、ネットワークノードまたは機能(たとえば、E-SMLC、SLP、LMF、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど、またはそれらの構成要素)と、本明細書で説明される例示的な方法のいずれかに対応する動作を実行するように構成されたUE(たとえば、無線デバイス、IoTデバイス、またはそれらの構成要素)と、を含む。他の実施形態は、処理回路によって実行されると、本明細書で説明される様々な例示的な方法に対応する動作を実行するように、そのようなネットワークノードまたは機能およびUEを構成するプログラム命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0039】
本開示の実施形態のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、以下に簡潔に記載される図面を考慮して以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】は、ロングタームエボリューション(LTE)進化型UTRAN(E-UTRAN)およびエボルブドパケットコア(EPC)ネットワークの例示的なアーキテクチャのハイレベル図である。
【0041】
【
図2】は、ユーザ装置(UE)とE-UTRANとの間の無線インターフェースの例示的な制御プレーン(CP)プロトコルレイヤを示す。
【0042】
【
図4】は、LTEネットワークのための例示的な測位アーキテクチャの2つの図を示す。
【0043】
【
図5】は、5G/NRネットワークアーキテクチャのハイレベルビューを示す。
【0044】
【
図6】は、5G/NRネットワークのための例示的な測位アーキテクチャを示す。
【0045】
【
図7】は、UEベースのDL AoD測位のためのビーム角度支援データを含む例示的なDL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16情報要素(IE)のためのASN.1データ構造を示す。
【0046】
【
図8】は、本開示の様々な例示的な実施形態による、別の例示的なDL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16 IEのためのASN.1データ構造を示す。
【0047】
【
図9】は、本開示の様々な実施形態による、例示的なNR-AoD-MeasElement-r16 IEのためのASN.1データ構造を示す。
【0048】
【
図10】は、本開示の様々な例示的な実施形態による、ネットワークノード(たとえば、E-SMLC、LMFなど)の例示的な方法(たとえば、手順)のフローチャートを示す。
【0049】
【
図11】は、本開示の様々な例示的な実施形態による、UE(たとえば、無線デバイス)のための例示的な方法(たとえば、手順)のフローチャートを示す。
【0050】
【
図12】は、本開示の多様な実施形態による無線デバイスまたはUEの構成図である。
【0051】
【
図13】は、本開示の多様な実施形態によるネットワークノードの構成図である。
【0052】
【
図14】は、本開示の様々な例示的な実施形態による、ホストコンピュータとUEとの間でOTT(over-the-top)データサービスを提供するように構成された例示的なネットワークのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
ここで、本明細書で企図される実施形態のいくつかを、添付の図面を参照してより完全に説明する。しかしながら、他の実施形態は、本明細書に開示される主題の範囲内に含まれ、開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、主題の範囲を当業者に伝えるための例として提供される。
【0054】
一般に、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が明確に与えられ、かつ/またはそれが使用される文脈から暗示されない限り、関連する技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。a/an/the+要素、装置、構成要素、手段、ステップなどへの言及はすべて、特に明記しない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つのインスタンスを指すものとして開放的に解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法および/または手順のステップは、ステップが別のステップの後または先行として明示的に記載されない限り、および/またはステップが別のステップの後または先行しなければならないことが暗示的である場合を除き、開示されたそのままの順序で実行される必要はない。本明細書に開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切な場合にはいつでも、任意の他の実施形態に適用されてもよい。同様に、任意の実施形態の任意の利点は、任意の他の実施形態に適用することができ、逆もまた同様である。添付の実施形態の他の対象、特徴、及び利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
【0055】
本明細書で使用される「ネットワークノード」という用語は、基地局(BS)、無線基地局、送受信機基地局(BTS)、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、ノードB(gNB)、発展型ノードB(eNBまたはeノードB)、ノードB、MSR BS、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、リレーノード、ドナーノード制御リレー、無線アクセスポイント(AP)、送信ポイント(TP)、送信/受信ポイント(TRP)、送信ノード、リモート無線ユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、コアネットワークノード(たとえば、MME、SGW)、コアネットワーク機能(たとえば、AMF、LMFなど)、自己組織化ネットワーク(SON)ノード、協調ノード、測位ノード、外部ノード(たとえば、第三者ノード、現在のネットワークの外部のノード)、分散アンテナシステム(DAS)内のノード、スペクトルアクセスシステム(SAS)ノード、要素管理システム(EMS)などのいずれでもよい。ネットワークノードはまた、試験装置を備えてもよい。
【0056】
「無線ネットワークノード」という語は、無線に信号を送信および/または受信するように動作する無線アクセスネットワークRAN)の任意の種類の「ネットワークノード」を指しうる。無線ネットワークノードは、任意の種類の基地局、無線基地局、基地送受信局、基地局コントローラ、ネットワークコントローラ、RNC、発展型ノードB(eNB)、ノードB、gNB、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、中継ノード、アクセスポイント、無線アクセスポイント、遠隔無線ユニット(RRU)、遠隔無線ヘッド(RRH)、統合アクセスバックホール(IAB)ノード、送信ポイント(TP)、および送信/受信ポイント(TRP)を含むことができる。さらに、位置測定ユニット(LMU)、または同等の測位測定ノードおよび/または機能は、無線ネットワークノードの一種である。
【0057】
いくつかの実施形態では、TRPは、ネットワークノードまたは無線ネットワークノードに関連付けられうる。いくつかの実施形態では、マルチTRPシナリオは、1つまたは複数のネットワークノードに関連付けられた2つ以上のTRPを含みうる。
【0058】
特に明記しない限り、「ワイヤレス(無線)デバイス」(または略して「WD」)および「ユーザ装置」(または略して「UE」)という用語は、互換的に使用される。WDは、無線デバイス(WD)などの無線信号を介してネットワークノードまたは別のWDと通信することが可能な任意の種類の無線デバイスでありうる。WDはまた、無線通信装置、ターゲットデバイス、デバイスツーデバイス(D2D)、WD、スマートフォン、移動電話機、携帯電話機、ボイスオーバーIP(VoIP)電話機、無線ローカルループフォン、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生機器、ウエアラブルデバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、ラップトップ組み込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線カスタマープレミス機器(CPE)、USBドングル、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、車載無線端末デバイス、ProSe UE、V2V UE、V2X UEなどでありうる。
【0059】
本明細書で使用される「無線ノード」(または単に「ノード」)という用語は、無線デバイス(WD)または無線ネットワークノードなどの無線デバイス(WD)を示すためにも使用されてもよい。
【0060】
特に断りのない限り、UE、ネットワークノード、無線ネットワークノードなどによって実行されるものとして本明細書で説明される機能は、複数の装置および/またはネットワークノードにわたって分散されてもよい。言い換えれば、本明細書で説明されるネットワークノードおよびUEの機能は、単一の物理デバイスによる実行に限定されず、実際には、いくつかの物理デバイスに分散されてもよいことが企図される。
【0061】
特に明記しない限り、「チャネル」という用語は、論理チャネル、トランスポートチャネル、または物理チャネルを指すことができる。チャネルは、1つまたは複数のキャリア、たとえば、複数のサブキャリアを備え、かつ/またはそこに配置されてもよい。制御シグナリング/制御情報を搬送するおよび/または搬送するためのチャネルは、特に、それが物理レイヤチャネルである場合、および/またはそれが制御プレーン情報を搬送する場合、制御チャネルと見なされてもよい。同様に、データシグナリング/ユーザ情報を搬送する、および/または搬送するためのチャネルは、特にそれが物理レイヤチャネルである場合、および/またはそれがユーザプレーン(UP)情報を搬送する場合、データチャネル(たとえば、PDSCH)と見なされてもよい。チャネルは、特定の通信方向について、または2つの相補的な通信方向(たとえば、ULおよびDL、または2方向におけるサイドリンク)について定義されてもよく、その場合、各方向について1つずつの、合計で2つの構成要素チャネルを有すると考えられてもよい。
【0062】
特定の無線システム(たとえば、LTEおよび/またはNR)からの用語が本明細書で使用されてもよいが、これは本開示の範囲を前述のシステムのみに限定するものと見なされるべきではない。広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、マイクロ波アクセスのためのワールドワイド相互運用(WiMax)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、および移動通信のためのグローバルシステム(GSM)を含むが、これらに限定されない他の無線システムも、本発明の範囲内に含まれるアイデアを活用することから利益をうることができる。
【0063】
簡単に上述したように、UEベースの測位をサポートするために必要とされる支援データの量は、いくつかの状況では比較的大きくなりうるもので、したがって、利用可能なネットワークリソースを介して適時にそれを配信することは、非常にコストがかかり、かつ/または困難でありうる。したがって、支援データをプロビジョニングするためのより良い技法が必要とされる。これらの問題は、以下でより詳細に論じられる。
【0064】
図3は、LTEネットワーク内の例示的な測位アーキテクチャを示す。LTE測位アーキテクチャの3つの重要な機能要素は、LCSクライアント、LCSターゲット、およびLCSサーバである。LCSサーバは、(たとえば、
図3のE-SMLCまたはSLPによって具現化されるようである)物理または論理エンティティであり、測定値および他の位置情報を収集し、必要なときにUEが測定値を支援し、LCSターゲットロケーションを推定することによって、(たとえば、
図3のUEによる実施形態のようである)LCSターゲットのための測位を管理する。LCSクライアントは、
図3のUEなどの1つまたは複数のLCSターゲット(すなわち、位置付けられているエンティティ)の位置情報を取得する目的でLCSサーバと対話するソフトウエアおよび/またはハードウエアエンティティである。LCSクライアントはまた、LCSターゲット自体に常駐しうる。LCSクライアントは、ロケーション情報を取得するためにLCSサーバに要求を送信し、LCSサーバは、受信された要求を処理し、取り扱い、測位結果およびオプションで速度推定値をLCSクライアントに送信する。測位要求は、端末またはネットワークノードもしくは外部のクライアントから発信されてもよい。
【0065】
図3に示されるLTEアーキテクチャでは、位置計算は、たとえば、LCSサーバ(たとえば、E-SMLCまたはSLP)によって、またはLCSターゲット(たとえば、UE)によって実行されてもよい。前者のアプローチは、UE測定に基づく場合、UE支援測位モードに対応し、後者は、UEベース測位モードに対応する。LTEでは、以下の測位方式がサポートされる:
● 拡張セルID(E-CID)。情報を利用して、UEをサービングセル内の地理的エリアに関連付け、次いで、追加の情報を利用して、より細かい粒度で位置を決定する。以下の測定は、E-CIDに対してサポートされる:AoA(基地局のみ)、UE Rx-Tx時間差、タイミングアドバンス(TA)タイプ1および2、基準信号受信電力(RSRP)、および基準信号受信品質(RSRQ)。
● GNSS支援。E-SMLCからUEに提供される支援情報によってサポートされる、UEによって取り出されるGNSS情報。
● OTDOA(観測された到達時間差時)。UEは、E-SMLCからUEに提供される支援情報によってサポートされる全地球航法衛星システム(GNSS)信号を受信し、測定する。
● UTDOA(アップリンクTDOA)。UEは、既知の位置で、複数の位置測定ユニット(LMU、これは、スタンドアローンであってもよいし、同一場所に配置されてもよいし、または、eNBに統合されてもよい)によって検出される特定の波形を送信するように要求される。これらの測定は、マルチラテレーションのためにE-SMLCに転送される。
【0066】
加えて、以下の測位モードのうちの1つまたは複数を、上に列挙された測位方式各々において利用することができる:
● UEアシステッド(支援):UEは、ネットワークからの支援の有無にかかわらず測定を実行し、これらの測定値を、位置計算が行われうるE-SMLCに送信する。
● UEベース:UEは、測定を実行し、ネットワークからの支援を受けてそれ自体の位置を計算する。
● スタンドアローン(独立)型:UEは、測定を実行し、ネットワーク支援なしにそれ自体の位置を計算する。
【0067】
詳細な支援情報は、ネットワークノードのロケーション(位置)、ビーム方向などに関する情報を含むことができる。支援データは、ユニキャストを介して、またはブロードキャストを介してUEに提供されてもよい。
【0068】
図4は、LTEネットワークにおける例示的な測位アーキテクチャの別の図を示す。たとえば、
図4は、セキュアユーザプレーン位置特定(SUPL)技法が、どのようにLTEネットワークにおいてサポートされることができるかを示す。一般に、SUPLは、汎用LTEユーザプレーンプロトコルスタック上で実行される。SUPLのソリューションは、SUPLロケーションプラットフォーム(SLP460)として知られる、UEのソフトウエアおよび/またはハードウエア構成要素でありうるSUPL対応端末(SET)と通信するロケーションサーバを含む。SLPはまた、LTEにおける制御プレーン測位のためのロケーションサーバである、E-SMLC(440)に対する独自のインターフェースを有しうる。
【0069】
E-SMLCは、SLmインターフェースを介して位置測定ユニット(LMU)と通信することができる。
図4に示されるように、LMUは、スタンドアローン(たとえば、LMU450)であってもよいし、またはeNB420と統合されてもよい。eNBはまた、1つまたは複数の送信ポイント(TP)を含むか、またはそれに関連付けられてもよい。E-SMLCは、
図4に示されるそれぞれのSL、S1、およびUuインターフェースを使用して、サービングMME(430)およびeNBを介してUE(たとえば、UE410)と通信する。図示されていないが、RRCプロトコルは、UEとeNBとの間で測位関連情報(たとえば、E-SMLCへの/からの)を搬送するために使用される。
【0070】
E-SMLC440はまた、本明細書で説明される様々な動作をE-SMLCが実行するための、種々の処理回路442を含むか、またはそれに関連付けられてもよい。処理回路442は、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書に記載されるのと同様のタイプの処理回路を含むことができる。E-SMLC440はまた、処理回路442の動作を実現可能とする命令(コンピュータプログラム製品とも呼ばれる)を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体443を含むか、またはそれに関連付けることができる。媒体443は、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書に記載されるような類似のタイプのコンピュータメモリを含むことができる。さらに、E-SMLC440は、たとえば、SLインターフェースを介した通信のために使用されてもよい、様々な通信インターフェース回路441を含むことができる。たとえば、通信インターフェース回路441は、他のネットワークノードに関連して本明細書で説明される他のインターフェース回路と同様でありうる(たとえば、
図13の記載を参照されたい)。
【0071】
上述のように、測位はまた、5G/NRネットワークにおける重要なアプリケーションであることが期待される。
図5は、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)599および5Gコア(5GC)598を含む、例示的な5Gネットワークアーキテクチャのハイレベルビューを示す。図に示されるように、NG-RAN599は、それぞれのXnインターフェースを介して相互に接続されているgNB510(たとえば、510a,b)およびng-eNB520(たとえば、520a,b)を含むことができる。gNBとng-eNBはまた、NGインターフェースを介して5GC598に接続され、より具体的には、AMF(アクセス&モビリティ管理機能)530(例:AMF530a,b)に対してはそれぞれのNG-Cインターフェース経由で、UPF(ユーザプレーン機能)540(例:UPF540a,b)に対してはそれぞれのNG-Uインターフェース経由で接続される。一部の実施形態では、5GC598は、後述される1つ以上の位置管理機能(LMF、たとえば、LMF550a,b)も含むことができる。
【0072】
NG-RAN599は、無線ネットワークレイヤ(RNL)およびトランスポートネットワーク層(TNL)に階層化される。NG-RANアーキテクチャ、すなわち、NG-RAN論理ノードおよびそれらの間のインターフェースは、RNLの一部として定義される。NG-RANインターフェース(NG、Xn、F1)ごとに、関連するTNLプロトコルおよび機能が規定される。TNLは、ユーザプレーントランスポートおよびシグナリングトランスポートのためのサービスを提供する。いくつかの例示的な構成では、それぞれのgNBは、3GPP TS23.501において定義される「AMF領域」内のすべての5GCノードに接続されてもよい。NG-RANインターフェースのTNL上のCPデータおよびUPデータに対するセキュリティ保護がサポートされる場合、3GPP TS33.501において定義されるように、NDS/IPが適用されてもよい。
【0073】
gNB510a,bの各々は、周波数分割複信(FDD)、時間分割複信(TDD)、またはその組合せを含むNR無線インターフェースをサポートすることができる。対照的に、ng-eNB520a,bの各々はLTE無線インターフェースをサポートするが、従来のLTE eNB(例:
図1に示すeNB105-115)とは異なり、NGインターフェースを介して5GCに接続する。
【0074】
gNB及びng-eNBの各々は、
図5に示される例示的なセル511a-b及び521a-bを含む1つまたは複数のセルを含む地理的カバレッジエリアにサービスを提供可能である。UE505は、自己が存在する特定のセルに依存して、それぞれ、NR又はLTEの無線インターフェースを介して、その特定セルでサービスを提供しているgNB又はng-eNBと通信することができる。さらに、gNB510a,bおよびg-eNB520a,bは、UEにマルチRAT(無線アクセス技術)デュアルコネクティビティ(MR-DC)を提供できる。
【0075】
gNBおよびng-eNBはまた、それぞれのセルにおいてカバレッジを与えるために様々な指向性ビームを使用することができる。一般に、DL「ビーム」は、UEによって測定または監視されてもよいネットワーク送信基準信号(RS)のカバレッジエリアである。NRでは、たとえば、そのようなRSは、同期信号/PBCHブロック(SSB)、CSI-RS、ターシャリ(3次)基準信号(または任意の他の同期信号)、測位RS(PRS)、DMRS、位相トラッキング基準信号(PTRS)などのうちの任意のものを単独で、または組合せで含むことができる。概して、SSBは、RRC状態にかかわらず、すべてのUEに利用可能であり、一方、他のRS(たとえば、CSI-RS、DM-RS、PTRS)は、ネットワークコネクションを有する、すなわち、RRC_CONNECTED状態にある特定のUEに関連付けられる。
【0076】
gNB510a,bの各々には、中央(または集中化)ユニット(CUまたはgNB-CU)と、1つ以上の分散(または非集中化)ユニット(DUまたはgNB-DU)が含まれうる。CUは、それぞれのF1論理インターフェースを介してDUに接続する。CUおよび接続されたDUは、他のgNBと5GCにはgNBとして見え、たとえば、F1インターフェースは、gNB-CU越しで見えることはない。CUおよびDUの各々は、処理回路、(たとえば、通信のための)送受信機回路、および電源回路を含む、それらのそれぞれの機能を実行するために必要とされる様々な回路を含みうる。さらに、「セントラルユニット」および「集中ユニット」という用語は、本明細書では互換的に使用され、「分散ユニット」および「非集中ユニット」という用語も同様である。
【0077】
CUは、上位層プロトコルをホストし、DUの動作を制御するような様々なgNB機能を実行することができる。たとえば、CUは、たとえば、F1アプリケーションパートプロトコル(F1-AP)、ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)、GPRSトンネリングプロトコル(GTP)、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、インターネットプロトコル(IP)、およびRRCなどの上位レイヤプロトコルをホストすることができる。同様に、DUは、機能分割に応じて、下位層プロトコルをホストすることができ、gNB機能の様々なサブセットを含むことができる。たとえば、DUは、RLC、MAC、およびPHYなどの下位層プロトコルをホストすることができる。
【0078】
図6は、NRネットワークにおけるUE測位をサポートするためのハイレベルアーキテクチャを示すブロック図である。
図6に示されるように、NG-RAN620は、
図4に示されるアーキテクチャと同様に、gNB622およびng-eNB621などのノードを含むことができる。各々のng-eNBは、遠隔無線ヘッドなどのいくつかの送信ポイント(TP)を制御することができる。さらに、いくつかのTPは、E-UTRAN動作のための測位基準信号(PRS)ベースのTBSをサポートするための「PRSのみ」であってもよい。
【0079】
さらに、NG-RANノードは、それぞれのNG-Cインターフェース(その両方が存在しても存在しなくてもよい)を介して5GC内のAMF630と通信し、AMF630およびLMF640は、NLインターフェース641を介して通信する。また、UE610とNG-RANノードとの間の測位関連通信は、RRCプロトコルを介して行われ、NG-RANノードとLMFとの間の測位関連通信は、NRPPaプロトコルを介して行われる。オプションで、LMFはまた、LTEネットワーク内のE-SMLC650およびSUPL660と、それぞれ通信インターフェース651および661を介して通信することができる。通信インターフェース651および661は、標準化されたプロトコル、独自のプロトコル、またはそれらの組合せを利用することができ、かつ/またはそれに基づくことができる。
【0080】
LMF640はまた、本明細書で説明される様々な動作をLMFが実行するための、種々の処理回路642を含むか、またはそれに関連付けられることができる。処理回路642は、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書に記載されるのと同様のタイプの処理回路を含むことができる。LMF640はまた、処理回路642の動作を実現可能とする命令(コンピュータプログラムプロダクトとも呼ばれる)を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体643を含むか、またはそれに関連付けることができる。媒体643は、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書に記載されるような類似のタイプのコンピュータメモリを含むことができる。さらに、LMF640は、たとえば、NLsインターフェースを介した通信のために使用されてもよい様々な通信インターフェース回路641(たとえば、イーサネット(登録商標)、光、および/または無線の送受信機)を含むことができる。たとえば、通信インターフェース回路641は、他のネットワークノードに関連して本明細書で説明される他のインターフェース回路と同様でありうる(たとえば、
図13の記載を参照されたい)。
【0081】
同様に、E-SMLC650はまた、本明細書で説明される様々な動作をE-SMLCが実行するための、種々の処理回路652を含むか、またはそれに関連付けることができる。処理回路652は、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書に記載されるのと同様のタイプの処理回路を含むことができる。E-SMLC650はまた、処理回路652の動作を実現可能とする命令(コンピュータプログラムプロダクトとも呼ばれる)を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体653を含むか、またはそれに関連付けられることができる。媒体653は、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書に記載されるような類似のタイプのコンピュータメモリを含むことができる。E-SMLC650はまた、インターフェース651を介して通信するのに適した通信インターフェース回路を有することができ、これは、他のネットワークノードに関連して本明細書で説明される他のインターフェース回路と同様でありうる(たとえば、
図13の記載を参照されたい)。
【0082】
同様に、SLP660はまた、本明細書で説明される様々な動作をSLPが実行するための、種々の処理回路662を含むか、またはそれに関連付けることができる。処理回路662は、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書に記載されるのと同様のタイプの処理回路を含むことができる。SLP660はまた、処理回路662の動作を実現可能とする命令(コンピュータプログラムプロダクトとも呼ばれる)を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体663を含むか、またはそれに関連付けられることができる。媒体663は、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書に記載されるような類似のタイプのコンピュータメモリを含むことができる。SLP660はまた、インターフェース651を介して通信するのに適した通信インターフェース回路を有することができ、これは、他のネットワークノード(たとえば、
図13の記載を参照されたい)に関連して本明細書で説明される他のインターフェース回路と同様でありうる。
【0083】
典型的な動作では、AMFは、別のエンティティ(たとえば、ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC))から特定のターゲットUEに関連付けられたロケーションサービスの要求を受信することができ、またはAMFそれ自体が、特定のターゲットUEに代わって(たとえば、UEからの緊急呼のために)何らかのロケーションサービスを開始することができる。AMFは、次いで、LMFにロケーションサービス(LS)要求を送信する。LMFは、LS要求を処理し、これは、UEベースおよび/またはUE支援測位を支援するために支援データをターゲットUEに転送すること、ならびに/またはターゲットUEの測位を実行すること、を含みうる。次いで、LMFは、LSの結果(たとえば、UEの位置推定値および/またはUEに転送された任意の支援データのインジケーション)を、LSを要求したAMFまたは別のエンティティ(たとえば、GMLC)に返す。
【0084】
LMFは、E-SMLCへのシグナリングコネクションを有することができ、これにより、LMFは、UTRANからの情報にアクセスすることを可能になり、たとえば、ターゲットUEによって取得されたダウンリンク測定値を使用してE-UTRA OTDOA測位を支援する。LMFはまた、SLPへのシグナリングコネクションを有することができ、LTEエンティティは、ユーザプレーン測位を担当する。
【0085】
様々なインターフェースおよびプロトコルが、NR測位のために使用されるか、またはNR測位に関与する。LTE測位プロトコル(LPP)は、ターゲットデバイス(たとえば、制御プレーン内のUE、またはユーザプレーン内のSET)と、測位サーバ(たとえば、制御プレーン内のLMF、ユーザプレーン内のSLP)と、の間で使用される。LPPは、基礎となるトランスポートとして、制御プレーンプロトコルまたはユーザプレーンプロトコルを使用することができる。NRPPは、ターゲットデバイスとLMFとの間で終端される。RRCプロトコルは、(NR無線インターフェースを介して)UEとgNBとの間、および(LTE無線インターフェースを介して)UEとng-eNBとの間で使用される。
【0086】
さらに、NR測位プロトコルA(NRPPa)は、NG-RANノードとLMFとの間で情報を伝送するが、AMFに対しては透過的である。したがって、AMFは、関与するLMFに対応するルーティングIDに基づいて、NG-Cインターフェースを介してNRPPa PDUを透過的に(たとえば、関与するNRPPaトランザクションの知識なしに)ルーティングする。より具体的には、AMFは、UE関連モードまたは非UE関連モードのいずれかでNG-Cインターフェースを介してNRPPa PDUを搬送する。AMFとNG-RANノード(たとえば、gNBまたはng-eNB)との間のNGAPプロトコルは、NG-Cインターフェースを介したLPPおよびNRPPaメッセージのためのトランスポートとして使用される。NGAPはまた、NG-RAN関連測位手順を開始し、終了するために使用される。
【0087】
LPP/NRPPは、測位ノード(たとえば、ロケーションサーバ)からUEに、測位能力要求、OTDOA測位測定値要求、およびOTDOA支援データなどのメッセージを、配信するために使用される。LPP/NRPPはまた、UEから測位ノードにメッセージを配信するために使用され、たとえば、UE能力、UE支援OTDOA測位のためのUE測位値、追加の支援データのためのUEリクエスト(要求)、UE特有のOTDOA支援データを作成するために使用されるUE構成パラメータなど、を含む。NRPPaは、ng-eNB/gNBとLMFとの間で当該情報を双方向で配信するために、利用される。これは、ng-eNB/gNBから何らかの情報を要求するLMFと、何らかの情報をLMFに提供するng-eNB/gNBとを含むことができる。たとえば、これは、UEによるOTDOA測位のために使用されるべきng-eNB/gNBによって送信されるPRSについての情報を含むことができる。
【0088】
NRネットワークは、LTE E-CID、OTDOA、およびUTDOAに類似するが、NR測定に基づく測位方式をサポートする。NRはまた、以下の測位方法のうちの1つまたは複数をサポートしうる:
● マルチRTT:UEは、UE Rx-Tx時間差を計算し、gNBは、gNB Rx-Tx時間差を計算する。これらの結果は、ラウンドトリップ時間(RTT)の計算に基づいて、UE位置を発見するために合成される。
● DL-AoD:gNBまたはLMFは、UE DL RSRP測定結果に基づいて、UEの角度的位置を計算する。
● UL-AoA:gNBは、UEのUL SRS送信の測定に基づいてUL AoAを計算する。
【0089】
NR測位方式の各々は、上記で説明されたLTEと同様に、UE支援モード、UEベースモード、またはUEスタンドアローン型で、サポートされてもよい。UEベースの測位の場合、UEは、UEによって測定されている信号を送信している任意のGNSS衛星および/またはRANノードのロケーション、場合によっては、これらの信号を搬送するビームの角度を含む詳細な支援データを必要とする。送信RANノードの位置の詳細な高精度3D表現は、ほぼ100bitを必要としうる。正確なビーム角度は、ビーム当たりで、約30ビットを必要としうる。多くのネットワークノードおよび潜在的に多くのビームおよび頻繁なプロビジョニング(たとえば、ブロードキャストを介して)を用いて、支援データプロビジョニングの総コストは、相当なものになりうる。
【0090】
DL AoD測位方式は、複数の送信ポイント(TRP)から受信されたDL測位基準信号(PRS)の基準信号受信電力(RSRP)のUE測定を伴う。UEの測定は、測位サーバ(たとえば、LMF)からの支援データによって容易にされ、結果として生じる測定値は、UEの位置を決定するために他の構成情報とともに使用される。以下の支援情報は、DL AoD測位をサポートするためにLMFからUEに送信されることができる:
● UE測定のための候補となるNR TRPの物理セルID(PCI)、グローバルセルID(GCI)、およびTRP ID
● サービング(リファレンス)TRPに対する候補となるTRPのタイミング
● 候補となるTRPに対するDL PRS構成
● 候補となるTRPのSSB構成(たとえば、SSBの時間/周波数占有)
● 候補となるTRPの地理的座標(たとえば、各DL-PRSリソースIDのための送信基準位置、基準TRPの送信アンテナのための基準位置、候補となるTRPの送信アンテナのための相対位置など)および
● 候補となるTRPによって使用されるDL-PRSリソースに関連する空間方向情報(たとえば、方位角、仰角など)。
【0091】
図7は、UEベースのDL AoD測位のためのビーム角度支援データを含む例示的なDL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16情報要素(IE)のためのASN.1データ構造を示す。DL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16IEは、RRCメッセージを介してUEに提供されうる。
図7に示すように、ASN.1データ構造は、単一のTRP IDに関連付けられた単一のDL PRSリソースセットIDに適用可能である。データ構造は、最大64個のDL-PRS-BeamInfoElement-r16を含み、それらの各々は、単一のビームに関連付けられる。各L-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16は、関連するビームの空間方向を含む。特に、dl-PRS-Azimuth-r16は、0~360度の範囲にわたって0.1度の分解能で与えられ、dl-PRS-Elevation-r16は、0~180度の範囲にわたって0.1度の分解能で与えられる。これは、ビーム当たりで、約30ビットを必要とする。
【0092】
さらに、ASN.1データ構造は、与えられたビーム空間方向を、グローバル座標システム(GCS)へ変換することを可能にする、3つの角度係数を有するlcs-To-Gcs-Translation要素を含む。特に、αは方位角を表し、βはダウンチルト角を表し、γは傾斜角を表す。それぞれは、0~360度の範囲にわたって0.1度の分解能で与えられる。この変換情報は、DL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16 IE当たりで、約23の追加ビットを必要とする。
【0093】
合計で、UEのための支援データは、最大256個の異なるTRP IDを含むことができ、最大8個のDL PRSリソースセットIDが、各TRP IDに関連付けられる。最悪の場合、支援データは、最大2048個のDL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16 IEを含むことができ、その各々は、方位角および仰角を有する最大64個のL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16要素を含むことができる。個々のフィールドのサイズを考えると、この最悪の場合の支援データは極めて大きい。しかし、この最悪の場合を無視しても、より少ないTRP ID、TRPあたりのより少ないDL PRSリソースセットID、および/またはリソースセットあたりのより少ないビームを含む、より一般的な場合に対して、支援データのサイズは非常に大きくなりうる。このような大きなサイズの支援データは、DL AoD支援データのブロードキャストプロビジョニングのためには、特に問題となりうるもので、これは、より制限されたネットワークリソースを関与させることになりうる。さらに、サイズに関連する問題は、特に、UEが、受信された支援データによって示される比較的多数のビームを測定した場合、ネットワークへのDL AoD測定値のUEの報告にも影響を及ぼしうる。
【0094】
本開示の実施形態は、2つの部分的なデータ、すなわち第1の角度分解能を有する第1の部分データと、第1の角度分解能よりも高い第2の角度分解能を有する第2の部分データ(すなわち、より細かい角度粒度)との組合せによって、UEに角度測位支援データ(たとえば、方位角、仰角など)を提供するためのネットワークノード(たとえば、LMF)のための新規な技法を提供することによって、これらおよび他の問題、課題、および/または困難に対処することができる。第2の部分は、オプションであり、ビームごとに含まれてもよい。たとえば、情報を、第1の部分とオプションの第2の部分とに分離することによって、より細かい粒度で角度測位支援を提供することができるが、これは、対応する高い精度で角度情報をネットワークが知っているビームのみに、制限されるであろう。他のビームについては、ネットワークは、より粗い角度分解能を有する第1の部分のみを提供することができる。
【0095】
他の実施形態は、様々なTRPによって送信される様々なビームの角度測定値をネットワークノードに提供するための技法を含む。特に、UEは、2つの部分の組合せ、すなわち、第1の角度分解能を有する第1の部分と、第1の角度分解能よりも高い第2の角度分解能(すなわち、より細かい角度粒度)を有する第2の部分とによって、角度測位測定値(たとえば、方位角、仰角など)をネットワークノードに提供することができる。第2の部分は、オプションであり、ビームごとに含まれてもよい。
【0096】
このように、本開示の実施形態は、様々な利点、利益、および/または問題に対する解決策を提供することができる。たとえば、そのような技法は、たとえば、ユニキャストまたはブロードキャストを介した個々のおよび/または周期的な支援データプロビジョニングトランザクションのためのシグナリングオーバヘッド/コストを低減することによって、測位支援データをプロビジョニングする効率を改善するだろう。逆に、利用可能なシグナリングリソースの予算または量が与えられると、そのような技法は、個々のトランザクションの個数、周期的トランザクションの周波数(たとえば、ブロードキャスト)、および/または各トランザクションにおける支援データの量を増加させることができる。そのような改善は、UEに対する測位支援データのより良好な利用可能性を実現することができ、それは、今度は、様々なアプリケーション、ユースケース、および/またはシナリオのためのUEベースの測位の使用の増加を容易にすることができる。
【0097】
図8は、本開示の様々な例示的な実施形態による、例示的なDL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16 IEのためのASN.1データ構造を示す。
図7に示されるASN.1データ構造と同様に、
図8に示されるDL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16 IEは、最大64個のL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16フィールドを含み、それぞれが関連するビームの空間方向を含む。
【0098】
特に、dl-PRS-Azimuth-r16は、0~359度の範囲にわたって1度の分解能で与えられ、dl-PRS-Elevation-r16は、0~180度の範囲にわたって1度の分解能で与えられる。これは、ビーム当たりで、約17ビットを必要とする。また、dl-PRS-Azimuth-fine-r16は0~0.9度の範囲で0.1度の分解能で与えられ、dl-PRS-Elevation-fine-r16は0~0.9度の範囲で0.1度の分解能で与えられる。これは、ビーム当たりで、約8ビットを必要とする。
【0099】
しかしながら、後者の2つのフィールドは、オプションであり、望ましい場合および/または必要な場合に、ネットワークによって含めることができる。ファイン値が含まれる場合、関連するビームの実際の方位角は、dl-PRS-Azimuth-r16とdl-PRS-Azimuth-fine-r16との合計に基づいて決定される。ファイン値が含まれない場合、関連するビームの実際の方位角は、dl-PRS-方位角-r16のみに基づいて決定される。対応する判定は、関連するビームの実際の仰角に対して行うことができる。後者の2つのフィールドを含まないことは、各ビームに対する支援データのサイズを8ビットへ低減する。
【0100】
図7と同様に、
図8に示すASN.1データ構造は、与えられたビーム空間方向をGCSへ変換することを容易にする、3つの角度係数を有するlcs-To-Gcs-Translation要素も含む。特に、アルファ(alpha)、ベータ(beta)、およびガンマ(gamma)はそれぞれ、0~359度の範囲において1度の分解能で与えられる。これは、ビームセット当たりで、約27ビットを必要とする。また、アルファファイン(alpha-fine)、ベータファイン(beta-fine)、ガンマファイン(gamma-fine)はそれぞれ、0~0.9度の範囲において0.1度の分解能で与えられる。これは、ビームセット当たりで、約12ビットを必要とする。
【0101】
しかしながら、後者の3つのフィールドはオプションであり、所望および/または必要に応じてネットワークによって含めることができる。ファイン値が含まれる場合、変換後の実際の方位角は、アルファとアルファファインとの和に基づいて決定される。ファイン値が含まれない場合、平行移動の実際の方位角は、アルファのみに基づいて決定される。平行移動の実際のダウンチルト(ベータ)角度および傾斜(ガンマ)角度について、対応する判定を行うことができる。後者の3つのフィールドを含まないことは、各ビームセットに対する支援データのサイズを12ビットだけ低減する。
【0102】
前述の説明の文脈では、パラメータdl-PRS-Azimuth-r16、dl-PRS-Elevation-r16、アルファ、ベータ、およびガンマは、第1の分解能を有する角度測位支援データの第1の部分の要素である。同様に、パラメータdl-PRS-Azimuth-fine-r16、dl-PRS-Elevation-fine-r16、アルファファイン、ベータファイン、およびガンマファインは、第1の角度分解能(すなわち、より細かい角度粒度)よりも大きい第2の分解能を有する角度測位支援データの第2の部分の要素である。この例では、第1の角度分解能は1度であり、第2の角度分解能は0.1度である。
【0103】
いくつかの実施形態では、ネットワークノードは、ネットワークが角度情報を知っている精度の程度に基づいて、パラメータdl-PRS-Azimuth-fine-r16、dl-PRS-Elevation-fine-r16、アルファファイン、ベータファイン、および/またはガンマファインを含むかどうかを決定することができる。いくつかの実施形態では、ネットワークノードは、提供されるDL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16 IEの数およびサイズ(たとえば、TRPの個数、TRPごとのリソースセットの個数、ビームの個数など)と、DL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16 IEが提供される1つまたは複数のメッセージのサイズに対する1つまたは複数の制約とに基づいて、より細かい分解能パラメータを含めるかどうかを決定することができる。他のビームについては、ネットワークは、より粗い角度分解能を有する第1の部分のみを提供することができる。ネットワークノードは、ビームごと、リソースセットごと、および/またはTRPごと、をベースとして、判定を行うことができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、ネットワークノードは、第2の分解能を有する第2の部分を含めるかどうかを、ユーザ装置の能力に基づいて、決定することができる。そのような実施形態で、UEは、第2の分解能(たとえば、dl-PRS-Azimuth-fine-r16、dl-PRS-Elevation-fine-r16、アルファファイン、ベータファイン、およびガンマファイン)を有する角度測位支援データを利用するためのUEの能力のインジケーションをネットワークノードに送信することができる。UEが、第2の部分および/またはより細かい第2の分解能をサポートしていないことを示すとき、ネットワークノードは、第2の部分を含めることを控えることができる。UEが第2の部分および/または第2の分解能をサポートすることを示すとき、ネットワークノードは、第2の部分を含めるか、または上記で説明した他の要因のいずれかに基づいて第2の部分を含めるかどうかの判定を行うことができる。これらの実施形態は、ネットワークノードおよび個々のUEからの角度測位支援データのユニキャストおよび/または専用シグナリングに特に適用可能であり、一方、UE固有の能力に依存しない他の実施形態は、角度測位支援データのブロードキャストにより適用可能でありうることに留意されたい。
【0105】
したがって、ブロードキャストシグナリングまたはユニキャストシグナリングによって(たとえば、DL-PRS-Beam-Info-ResourceSet-r16 IEにおいて)複数のビームについての角度測位支援データを取得した後、UEは、支援データに基づいてそれぞれのビームのための角度構成を決定し、決定された角度構成に基づいて複数のビームの少なくとも一部のためのビーム信号特性を測定することができる。いくつかの実施形態では、UEはまた、決定された角度構成および測定された信号特性に基づいて、その位置を推定することができる。測定されたビームのための支援データが、第2の分解能を有する第2の部分を含む場合、これは、精度を高めたUE位置推定を容易にすることができる。いくつかの実施形態では、推定された位置をネットワークノードに送信することができる。
【0106】
上述のように、サイズに関連する問題は、特に、UEが、受信された支援データによって示される比較的多数のビームを測定した場合、ネットワークへのDL AoD測定値のUEの報告にも影響を及ぼしうる。したがって、いくつかの実施形態では、UEは、第1の角度分解能を有する第1の部分と、第1の角度分解能よりも高い第2の角度分解能(すなわち、より細かい角度粒度)を有する第2の部分との2つの部分の組合せによって、様々なTRPによって送信される様々なビームの角度測定値(たとえば、方位角、仰角など)をネットワークノードに提供することができる。第2の部分は、オプションであり、ビームごとに含まれうる。それぞれの測定値を含めることは、上で論じられた同じファクタ、たとえば、UEに知られている測定値の精度のレベル、測定されたビームの個数、および/または測定値を報告するためのメッセージのサイズ制約、に基づくことができる。
【0107】
図9は、本開示の様々な実施形態による、例示的なNR-AoD-MeasElement-r16 IEのためのASN.1データ構造を示す。
図9に示される例示的なIEは、単一のビームの角度測定(たとえば、方位角および仰角)をネットワークノードに提供するために、UEによって使用されてもよい。
図9に示されるIEの複数のインスタンスは、複数のビームのための測定を提供するために使用されてもよい。
【0108】
特に、nr-AoD-Azimuth-r16は、0~359度の範囲にわたって1度の分解能で与えられるビーム方位角測定値であり、nr-AoD-Elevation-r16は、0~180度の範囲にわたって1度の分解能で与えられるビーム仰角測定値である。これは、ビーム当たりで、約17ビットを必要とする。また、nr-AoD-Azimuth-fine-r16は0~0.9度の範囲で0.1度の分解能で与えられ、nr-AoD-Elevation-fine-r16は0~0.9度の範囲で0.1度の分解能で与えられる。これは、ビーム当たりで、約8ビットを必要とする。
【0109】
しかしながら、後者の2つのフィールドは、オプションであり、望ましい場合および/または必要な場合に、ネットワークによって含めることができる。これが含まれる場合、関連するビームの測定された方位角は、nr-AoD-Azimuth-r16と、nr-AoD-Azimuth-fine-r16との合計に基づいて決定することができる。これが含まれない場合、関連するビームの測定された方位角は、nr-AoD-Azimuth-r16のみに基づいて決定することができる。対応する判定は、関連するビームの測定された仰角に対して行うことができる。後者の2つのフィールドを含まないことは、各ビームについての角度測定値のサイズを8ビットだけ減少させる。
【0110】
図8~
図9に示される例は、度を単位とするビーム角度分解能に基づくが、当業者は、これと均等のビーム角度分解能が、ラジアンを単位として表されてもよいことを認識するであろう。さらに、
図8~
図9で使用される1度および0.1度の角度分解能は例示的なものであり、他の分解能を様々な実施形態で使用することができる。
【0111】
上述の実施形態は、ネットワークノードまたは機能およびUEのための例示的な方法(たとえば、手順)をそれぞれ示す、
図10~11を参照して、さらに例示することができる。言い換えると、以下で説明する動作の様々な特徴は、上述した様々な実施形態に対応する。さらに、
図10~
図11に示される例示的な方法は、本明細書に記載されるものを含む、様々な利益、利点、および/または問題に対する解決策を提供するために、協調的に使用されてもよい。
図10~
図11は、特定の順序で特定のブロックを示すが、例示的な方法の動作は、示された順序とは異なる順序で実行することができ、示された順序とは異なる機能を有するブロックに組み合わせおよび/または分割することができる。任意のブロックまたは操作は、破線によって示される。
【0112】
特に、
図10は、本開示の様々な例示的な実施形態による、無線ネットワーク内の1つまたは複数のユーザ装置(UE)に測位支援データを提供するための例示的な方法(たとえば、手順)のフロー図を示す。例示的な方法は、無線ネットワーク中の、または無線ネットワークに関連するネットワークノードまたは機能(たとえば、E-SMLC、SLP、LMF、基地局、eNB、gNB、ng-eNBなど、またはそれらの構成要素)によって実行されてもよい。たとえば、
図10に示す例示的な方法は、本明細書で説明される他の図に従って構成されたネットワークノードまたは機能に実装することができる。
【0113】
例示的な方法は、ブロック1020の動作を含むことができ、ネットワークノードは、無線ネットワーク中の1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームのうちの特定のビームごとの角度測位支援データの角度分解能を決定することができる。例示的な方法はまた、ブロック1030の動作を含むことができ、ネットワークノードは、1つまたは複数のUEに、複数のビームについての角度測位支援データを送信することができる。各特定のビームについて、角度測位支援データは、第1の分解能(たとえば、上述のように1度)を有する第1の部分を含むことができ、特定のビームについて決定された角度分解能が第1の分解能よりも高い場合には、さらに、第1の分解能よりも高い第2の分解能(たとえば、上述のように0.1度)を有する第2の部分を含むことができる。
【0114】
様々な実施形態では、角度測位支援データは、ネットワークノードから1つまたは複数のUEへのユニキャストシグナリングを介して、または無線ネットワークのセル中のブロードキャストを介して(たとえば、ブロック1030において)送信されてもよい。たとえば、ネットワークノードが測位ノード(たとえば、E-SMLC、LMF)である場合、ネットワークノードは、基地局(たとえば、eNB、gNB)に対して、基地局によってサービングされるより多くのセルのうちの1つにおいてSIとしてブロードキャストするための角度測位支援データを、提供することができる。
【0115】
様々な実施形態において、(たとえば、ブロック1020において)各特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能を決定することは、以下のうちの1つ以上に基づくことができる:
● ネットワークノードによって知られている特定のビームについての角度情報の精度と、
● 複数のビームを含むビームの個数と、
● 角度測位支援データを配信するために使用されるメッセージに関する1つ以上のサイズ制約。
【0116】
いくつかの実施形態によれば、例示的な方法は、ブロック1010の動作を含むこともでき、ここで、ネットワークノードは、第1のUEから、第1のUEが第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができるかどうかのインジケーションを受信することができる。そのような実施形態では、インジケーションが、第1のUEが第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができないことを示すとき、角度測位支援データは、それぞれの第2の部分を含まない。ブロック1010におけるインジケーションが、第1のUEが可能であることを示す場合、ネットワークノードは、上記で説明したものを含む他の要因に基づいて、第1のUEに送信された角度測位支援データの角度分解能を決定することができる。いずれにしても、ネットワークノードは、たとえば、インジケーションに応じて、ユニキャストシグナリングによって第1のUEに角度測位支援データを送信することができる。
【0117】
いくつかの実施形態では、複数のビームの角度測位支援データは、それぞれの方位角およびそれぞれの仰角を含むことができる。そのような実施形態では、それぞれの方位角は、第1の分解能を有するそれぞれの第1の方位角部分を含み、それぞれの仰角は、第1の分解能を有するそれぞれの第1の仰角部分を含む。さらに、特定のビームについて決定された角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、特定のビームについての方位角は、第2の分解能を有する第2の方位角部分を含み、特定のビームについての仰角は、第2の分解能を有する第2の仰角部分を含む。そのような実施形態の例を
図8に示す。
【0118】
これらの実施形態のいくつかでは、角度測位支援データはまた、それぞれの方位角およびそれぞれの仰角についての座標変換を含む。そのような実施形態では、座標変換は、第1の分解能を有する第1の変換部分を含む。さらに、少なくとも1つのビームについて決定された角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、座標変換は、第2の分解能を有する第2の変換部分も含む。そのような実施形態の例を
図8に示す。
【0119】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1040の動作を含むこともでき、ネットワークノードは、第1のUE(たとえば、ブロック1010においてインジケーションを送信してきた第1のUE)から、第1のUEの推定位置と、または角度測位支援データを送信された複数のビームの少なくとも一部の角度測定値と、のうちの1つを受信することができる。いくつかの実施形態では、各測定ビームの角度測定値は、測定された方位角および測定された仰角を含むことができる。
【0120】
これらの実施形態のいくつかでは、各測定ビームの角度測定値は、以下を含むことができる:
● 第1の測定分解能(たとえば、上述のように1度)を有する第1の測定値部分と、
● 測定されたビームの角度測定の分解能が第1の測定分解能よりも高い場合にはさらに、第1の測定分解能よりも高い第2の測定分解能(たとえば、上述のように0.1度)を有する第2の部分と、
を含む。
【0121】
【0122】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1050の動作も含むことができ、ネットワークノードは、(たとえば、ブロック1040において受信された)角度測定値に基づいて、UEの位置を推定することができる。
【0123】
さらに、
図11は、本開示の様々な例示的な実施形態による、無線ネットワークにおける測位のための例示的な方法(たとえば、手順)のフロー図を示す。例示的な方法は、本明細書で説明される他の図に従って構成されたUEなどのUE(たとえば、無線デバイス、MTCデバイス、NB-IoTデバイス、モデムなど、またはそれらの構成要素)によって実行されてもよい。
【0124】
例示的な方法は、ブロック1120の動作を含むことができ、そこで、ネットワークノード(たとえば、E-SMLC、LMFなど)から、無線ネットワーク中の1つまたは複数のTRPによって送信される複数のビームについての角度測位支援データを受信することができる。各特定のビームについて、角度測位支援データは、第1の分解能(たとえば、上述したように1度)を有する第1の部分を含むことができ、特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能が第1の分解能よりも高いとき、第1の分解能よりも高い第2の分解能(たとえば、上述したように0.1度)を有する第2の部分を含むことができる。例示的な方法はまた、ブロック1130の操作を含むことができ、そこで、UEは、角度測位支援データに基づいて複数のビームの角度構成を決定することができる。例示的な方法はまた、ブロック1140の動作を含むことができ、そこで、UEは、決定された角度構成に基づいて複数のビームの少なくとも一部分に対して角度測定を実行することができる。いくつかの実施形態では、各測定ビームの角度測定値は、測定された方位角および仰角を含むことができる。
【0125】
いくつかの実施形態では、特定のビームのための角度測位支援データが第1の部分のみを含む場合、特定のビームのための角度構成は、第1の分解能に従って(たとえば、ブロック1130において)決定される。同様に、特定のビームのための角度測位支援データが第1の部分および第2の部分を含む場合、特定のビームのための角度構成は、第2の分解能に従って決定される。
【0126】
様々な実施形態では、角度測位支援データは、ネットワークノードからのユニキャストシグナリングを介して、または無線ネットワークのセル中のブロードキャストを介して(たとえば、ブロック1120において)受信されてもよい。たとえば、ネットワークノードが測位ノード(たとえば、E-SMLC、LMF)である場合、ネットワークノードは、基地局(たとえば、eNB、gNB)に、基地局によってサービングされるより多くのセルのうちの1つにおいてSIとしてブロードキャストするための角度測位支援データを提供することができる。
【0127】
いくつかの実施形態によれば、例示的な方法は、ブロック1110の動作を含むこともでき、そこで、UEは、第2の分解能を有する角度測位支援データをUEが使用することが可能であるかどうかのインジケーションをネットワークノードに送信することができる。そのような実施形態では、インジケーションが、第1のUEが第2の分解能を有する角度測位支援データを使用することができないことを示す場合、角度測位支援データは、それぞれの第2の部分を含まない。ブロック1110におけるインジケーションが、第1のUEが可能であることを示す場合、ネットワークノードは、上記で説明したものを含む他の要因に基づいて、第1のUEに送信された角度測位支援データの角度分解能を決定することができる。いずれにしても、UEは、たとえば、インジケーションに応じて、ユニキャストシグナリングを介して角度測位支援データを受信することができる。
【0128】
いくつかの実施形態によれば、複数のビームの角度測位支援データは、それぞれの方位角およびそれぞれの仰角を含む。そのような実施形態では、それぞれの方位角は、第1の分解能を有するそれぞれの第1の方位角部分を含み、それぞれの仰角は、第1の分解能を有するそれぞれの第1の仰角部分を含む。さらに、特定のビームについて決定された角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、特定のビームについての方位角は、第2の分解能を有する第2の方位角部分を含み、特定のビームについての仰角は、第2の分解能を有する第2の仰角部分を含む。そのような実施形態の例が
図8に示されている。
【0129】
これらの実施形態のいくつかでは、角度測位支援データは、複数のビームについて、座標変換されたものを含むこともできる。そのような実施形態では、ブロック1130の判定動作は、サブブロック1131の動作を含むことができ、そこで、UEは、座標変換をそれぞれの方位角およびそれぞれの仰角に適用することができる。これらの実施形態のいくつかでは、座標変換は、第1の分解能を有する第1の変換部分を含める。また、少なくとも1つのビームの角度分解能が第1の分解能よりも高い場合、座標変換は、第2の分解能を有する第2の変換部分も含める。そのような実施形態の例が
図8に示されている。
【0130】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、ブロック1150~1160の動作を含むこともできる。ブロック1150において、UEは、測定されたビームごとに、測定されたビームの角度測定の分解能を決定することができる。ブロック1160において、UEは、ネットワークノードに角度測定値を送信することができる。各測定ビームについての送信された角度測定値は、第1の測定分解能(たとえば、1度)を有する第1の測定値部分を含むことができ、測定ビームについての角度測定値の決定された分解能が第1の測定分解能よりも高い場合、第1の測定分解能よりも高い第2の測定分解能(たとえば、0.1度)を有する第2の部分を含むことができる。そのような実施形態の例が
図9に示されている。
【0131】
他の実施形態では、例示的な方法は、ブロック1170~1180の動作を含むこともできる。ブロック1170において、UEは、(たとえば、ブロック1140において実行される)角度測定に基づいて、UEの(すなわち、それ自体の)位置を推定することができる。ブロック1180において、UEは、推定された位置をネットワークノードに送信することができる。
【0132】
様々な実施形態が方法、技法、および/または手順に関して上記で説明されたが、そのような方法、技法、および/または手順は、様々なシステム、通信デバイス、コンピューティングデバイス、制御デバイス、装置、非一時的コンピュータ可読媒体、コンピュータプログラム製品などにおけるハードウエアおよびソフトウエアの様々な組合せによって具現化されてもよいことを、当業者は容易に理解するであろう。
【0133】
図12は、他の図に関して上記で説明したものを含む、本開示の様々な実施形態による例示的な無線デバイスまたはユーザ装置(UE)1200(以下、「UE1200」と呼ぶ)の構成図を示す。たとえば、UE1200は、本明細書で説明される例示的な方法のうちの1つまたは複数に対応する動作を実行するために、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令の実行によって構成されてもよい。
【0134】
UE1200は、パラレルアドレスおよびデータバス、シリアルポート、または当業者に知られている他の方法および/または構造を備えることができるバス1270を介して、プログラムメモリ1220および/またはデータメモリ1230に動作可能に接続されてもよいプロセッサ1210(「処理回路」とも呼ばれる)を含むことができる。プログラムメモリ1220は、プロセッサ1210によって実行されると、本明細書で説明される様々な例示的な方法に対応する動作を含む、様々な動作を実行するようにUE1200を構成および/または実現可能とする、ソフトウエアコード、プログラム、および/または命令(
図12のコンピュータプログラム製品1221として集合的に示される)を記憶することができる。そのような動作の一部として、またはそれに加えて、そのような命令の実行は、5G/NR、LTE、LTE-A、UMTS、HSPA、GSM、GPRS、EDGE、1xRTT、CDMA2000、802.11 WiFi、HDMI(登録商標)、USB、Firewireなどとして一般に知られているものなど、3GPP、3GPP2、またはIEEEによって標準化された1つまたは複数の無線通信プロトコル、または無線送受信機1240、ユーザインターフェース1250、および/または制御インターフェース1260と併せて利用されてもよい任意の他の現在または将来のプロトコルを含む、1つまたは複数のワイヤードまたは無線通信プロトコルを使用して通信するように、UE1200を構成および/または実現可能にすることができる。
【0135】
別の例として、プロセッサ1210は、(たとえば、NRおよび/またはLTEのために)3GPPによって標準化されたMAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコルに対応する、プログラムメモリ1220に記憶されたプログラムコードを実行することができる。さらなる例として、プロセッサ1210は、無線送受信機1240とともに、直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、および単一キャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)などの対応するPHYレイヤプロトコルを実施する、プログラムメモリ1220に記憶されたプログラムコードを実行することができる。別の例として、プロセッサ1210は、無線送受信機1240とともに、他の互換性のあるデバイスおよび/またはUEとのデバイスツーデバイス(D2D)通信を実装する、プログラムメモリ1220に記憶されたプログラムコードを実行することができる。
【0136】
プログラムメモリ1220はまた、無線送受信機1240、ユーザインターフェース1250、および/または制御インターフェース1260などの様々な構成要素を構成および制御することを含む、UE1200の機能を制御するためにプロセッサ1210によって実行されるソフトウエアコードを含むことができる。プログラムメモリ1220はまた、本明細書に記載の例示的な方法のいずれかを具現化するコンピュータ実行可能命令を備える1つまたは複数のアプリケーションプログラムおよび/またはモジュールを備えることができる。そのようなソフトウエアコードは、たとえば、実装された方法ステップによって定義されるような所望の機能性が保持される限り、たとえば、Java、C++、C、オブジェクティブC、HTML、XHTML、マシンコード、およびアセンブラなどの任意の既知のまたは将来開発されるプログラミング言語を使用して指定または書かれる。加えて、または代替として、プログラムメモリ1220は、UE1200から離れた外部記憶装置(図示せず)を備えることができ、そこから命令を、UE1200内に位置するか、またはそれに取り外し可能に結合されたプログラムメモリ1220にダウンロードして、そのような命令の実行を可能にすることができる。
【0137】
データメモリ1230は、本明細書で説明される例示的な方法のいずれかに対応する、またはそれを備える動作を含む、UE1200のプロトコル、構成、制御、および他の機能において使用される変数を格納するためのプロセッサ1210のためのメモリ領域を含むことができる。さらに、プログラムメモリ1220および/またはデータメモリ1230は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュメモリ)、揮発性メモリ(たとえば、スタティックRAMもしくはダイナミックRAM)、またはそれらの組合せを含むことができる。さらに、データメモリ1230は、1つまたは複数のフォーマット(たとえば、SDカード、メモリスティック、コンパクトフラッシュ(登録商標)など)の取り外し可能なメモリカードを挿入および取り外すことができるメモリスロットを備えることができる。
【0138】
当業者は、プロセッサ1210が複数の個々のプロセッサ(たとえば、マルチコアプロセッサを含む)を含むことができ、その各々が上述の機能の一部を実装することを認識するであろう。そのような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラムメモリ1220およびデータメモリ1230に共通に接続されてもよいか、または複数の個々のプログラムメモリおよび/またはデータメモリに個別に接続されてもよい。より一般的には、UE1200の様々なプロトコルおよび他の機能は、限定はしないが、アプリケーションプロセッサ、シグナルプロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、固定および/またはプログラマブルデジタル回路、アナログベースバンド回路、無線周波数回路、ソフトウエア、ファームウエア、およびミドルウエアを含む、ハードウエアとソフトウエアとの異なる組合せを備える多くの異なるコンピュータ構成で実装されてもよいことを、当業者は認識されよう。
【0139】
無線送受信機1240は、UE1200が無線通信規格および/またはプロトコルのようなサポートする他の機器と通信することを容易にする無線周波数送信機および/または受信機機能を含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1240は、UE1200が、3GPPおよび/または他の標準セット組織(SSO)による標準化のために提案された様々なプロトコルおよび/または方法に従って通信することを可能にする、1つまたは複数の送信機および1つまたは複数の受信機を含む。たとえば、そのような機能は、他の図に関して本明細書で説明されるような、OFDM、OFDMA、および/またはSC-FDMA技術に基づいてPHYレイヤを実装するためにプロセッサ1210と協調して動作することができる。
【0140】
いくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1240は、1つまたは複数の送信機と、UE1200が3GPPによって公表された規格に従って様々なLTE、LTE-Advanced(LTE-A)、および/またはNRネットワークと通信することを可能ならしめる1つまたは複数の受信機とを含む。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1240は、やはり3GPP規格に従って、UE1200が様々なNR、NR-U、LTE、LTE-A、LTE-LAA、UMTS、および/またはGSM/EDGEネットワークと通信するために必要な回路、ファームウエアなどを含む。いくつかの実施形態では、無線送受信機1240は、UE1200と他の互換性のあるデバイスとの間のD2D通信をサポートする回路を含むことができる。
【0141】
いくつかの実施形態では、無線送受信機1240は、3GPP2規格に従って、UE1200が様々なCDMA2000ネットワークと通信するために必要な回路、ファームウエアなどを含む。いくつかの実施形態では、無線送受信機1240は、2.4GHz、5.6GHz、および/または60GHzの領域の周波数を使用して動作するIEEE 802.11 のWiFiなどの、免許が不要な周波数帯域で動作する無線技術使用して通信することが可能でありうる。いくつかの実施形態では、無線送受信機1240は、IEEE 802.3イーサネット(登録商標)技術を使用することなどによって、有線通信が可能な送受信機を含むことができる。これらの実施形態の各々に特有の機能は、データメモリ1230とともにプログラムメモリ1220に記憶されたプログラムコードを実行するプロセッサ1210などの、UE1200内の他の回路と結合され、かつ/またはそれによって制御されてもよい。
【0142】
ユーザインターフェース1250は、UE1200の特定の実施形態に応じて様々な形態をとることができ、またはそのすべてがUE1200に存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース1250は、マイクロフォン、ラウドスピーカ、スライド可能なボタン、押下可能なボタン、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、機械的または仮想キーパッド、機械的または仮想キーボード、および/または携帯電話に一般に見られる任意の他のユーザインターフェース機能を備えることができる。他の実施形態では、UE1200は、より大きいタッチスクリーンディスプレイを含むタブレットコンピューティングデバイスを備えることができる。そのような実施形態では、ユーザインターフェース1250の機械的機能のうちの1つまたは複数は、当業者によく知られているように、タッチスクリーンディスプレイを使用して実装される、同等または機能的に同等の仮想ユーザインターフェース機能(たとえば、仮想キーパッド、仮想ボタンなど)によって置き換えられうる。他の実施形態では、UE1200は、特定の実施形態に応じて統合、取り外し、または取り外し可能とすることができる機械式キーボードを備える、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーションなどのデジタルコンピューティングデバイスとすることができる。そのようなデジタルコンピューティングデバイスはまた、タッチスクリーンディスプレイを備えることができる。タッチスクリーンディスプレイを有するUE1200の多くの例示的な実施形態は、本明細書で説明されるか、または別様に当業者に知られている例示的な方法に関連する入力など、ユーザ入力を受信することが可能である。
【0143】
いくつかの実施形態では、UE1200は、UE1200の特徴および機能によって様々な方法で使用することができる方位センサを含むことができる。たとえば、UE1200は、ユーザがUE1200のタッチスクリーンディスプレイの物理的な向きをいつ変更したかを判定するために、方位センサの出力を使用することができる。方位センサからのインジケーション信号は、UE1200上で実行される任意のアプリケーションプログラムにより利用可能であり、その結果、アプリケーションプログラムは、インジケーション信号がUEの物理的な向きのおよそ90度の変化を示す場合、スクリーンディスプレイの向きを(たとえば、縦向きから横向きに)自動的に変更することができる。この例示的な方法では、アプリケーションプログラムは、UEの物理的な向きにかかわらず、ユーザによって読み取り可能な方法で画面表示を維持することができる。加えて、方位センサの出力は、本開示の様々な例示的な実施形態と併せて使用することができる。
【0144】
UE1200の制御インターフェース1260は、UE1200の特定の例示的な実施形態、およびUE1200が通信および/または制御することが意図される他のデバイスの特定のインターフェース要件に応じて、様々な形態をとることができる。たとえば、制御インターフェース1260は、RS-232インターフェース、USBインターフェース、HDMI(登録商標)インターフェース、Bluetooth(登録商標)インターフェース、IEEE(「Firewire」)インターフェース、I2Cインターフェース、PCMCIAインターフェースなどを備えることができる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、制御インターフェース1260は、上述のようなIEEE 802.3イーサネット(登録商標)インターフェースを備えることができる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、制御インターフェース1260は、たとえば、1つまたは複数のデジタル-アナログ変換器(DAC)および/またはアナログ-デジタル変換器(ADC)を含むアナログインターフェース回路を備えることができる。
【0145】
当業者は、上記の機能、インターフェース、および無線周波数通信規格のリストが単なる例示であり、本開示の範囲を限定するものではないことを認識することができる。言い換えれば、UE1200は、たとえば、ビデオおよび/または静止画像カメラ、マイクロフォン、メディアプレーヤおよび/またはレコーダなどを含む、
図12に示されるよりも多くの機能を備えることができる。さらに、無線送受信機1240は、Bluetooth(登録商標)、GPS、および/または他のものを含む追加の無線周波数通信規格を使用して通信するために必要な回路を含むことができる。さらに、プロセッサ1210は、プログラムメモリ1220に記憶されたソフトウエアコードを実行して、そのような追加の機能性を制御することができる。たとえば、GPS受信機から出力される方向速度および/または位置推定値は、本明細書で説明される(たとえば、方法の)任意の例示的な実施形態に対応する、および/またはそれを実施する任意のプログラムコードを含む、UE1200上で実行する任意のアプリケーションプログラムに利用可能でありうる。
【0146】
図13は、他の図に関して上述したものを含む、本開示の様々な実施形態による例示的なネットワークノード1300の構成図を示す。たとえば、例示的なネットワークノード1300は、本明細書で説明される例示的な方法のうちの1つまたは複数に対応する動作を実行するために、コンピュータ可読媒体上に記憶された命令の実行によって構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ネットワークノード1300は、基地局、eNB、gNB、またはそれらの1つまたは複数の構成要素を備えることができる。たとえば、ネットワークノード1300は、3GPPによって指定されたNR gNBアーキテクチャに従って、セントラルユニット(CU)および1つまたは複数の分散ユニット(DU)として構成されてもよい。より一般的には、ネットワークノード1300の機能は、様々な物理的な装置および/または機能ユニット、モジュールなどにわたって分散されてもよい。
【0147】
ネットワークノード1300は、バス1370を介してプログラムメモリ1320およびデータメモリ1330に動作可能に接続されたプロセッサ1310(「プロセッシング回路」とも呼ばれる)を含むことができ、これは、パラレルアドレスおよびデータバス、シリアルポート、または当業者に知られている他の方法および/または構造を含むことができる。
【0148】
プログラムメモリ1320は、プロセッサ1310によって実行されたとき、本明細書で説明される様々な例示的な方法に対応する動作を含む様々な動作を実行するようにネットワークノード1300を構成および/または容易にすることができる、ソフトウエアコード、プログラム、および/または命令(
図13のコンピュータプログラム製品1321として集合的に示される)を記憶することができる。そのような動作の一部として、および/またはそれに加えて、プログラムメモリ1320はまた、LTE、LTE-A、および/またはNRのために3GPPによって標準化されたPHY、MAC、RLC、PDCP、およびRRCレイヤプロトコルのうちの1つまたは複数、または無線ネットワークインターフェース1340および/またはコアネットワークインターフェース1350と併せて利用される任意の他の上位レイヤ(たとえば、NAS)プロトコルなど、他のプロトコルまたはプロトコルレイヤを使用して1つまたは複数の他のUEまたはネットワークノードと通信するようにネットワークノード1300を構成および/または実現しうる、プロセッサ1310によって実行されるソフトウエアコードを含みうる。たとえば、コアネットワークインターフェース1350は、S1またはNGインターフェースを備えることができ、無線ネットワークインターフェース1340は、3GPPによって標準化されたUuインターフェースを備えることができる。プログラムメモリ1320はまた、無線ネットワークインターフェース1340およびコアネットワークインターフェース1350などの様々な構成要素を構成および制御することを含む、ネットワークノード1300の機能を制御するためにプロセッサ1310によって実行されるソフトウエアコードを備えることができる。
【0149】
データメモリ1330は、ネットワークノード1300のプロトコル、構成、制御、および他の機能において使用される変数を格納するためのプロセッサ1310のためのメモリ領域を備えることができる。したがって、プログラムメモリ1320およびデータメモリ1330は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、揮発性メモリ(たとえば、スタティックRAMまたはダイナミックRAM)、ネットワークベース(たとえば、「クラウド」)ストレージ、またはそれらの組合せを備えることができる。当業者は、プロセッサ1310が複数の個々のプロセッサ(図示せず)を含むことができ、その各々が上述の機能の一部を実装することを認識するであろう。そのような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラムメモリ1320およびデータメモリ1330に共通に接続されてもよく、または複数の個々のプログラムメモリおよび/またはデータメモリに個別に接続されてもよい。より一般的には、ネットワークノード1300の様々なプロトコルおよび他の機能は、限定はしないが、アプリケーションプロセッサ、シグナルプロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASIC、固定デジタル回路、プログラマブルデジタル回路、アナログベースバンド回路、無線周波数回路、ソフトウエア、ファームウエア、およびミドルウエアを含む、ハードウエアおよびソフトウエアの多くの様々な組合せで実装されてもよいことを当業者は認識するであろう。
【0150】
無線ネットワークインターフェース1340は、送信機、受信機、信号プロセッサ、ASIC、アンテナ、ビームフォーミングユニット、およびネットワークノード1300が、いくつかの実施形態では、複数の互換性のあるユーザ装置(UE)などの他の機器と通信することを可能にする他の回路を備えることができる。いくつかの実施形態では、インターフェース1340はまた、ネットワークノード1300が衛星通信ネットワークの互換性のある衛星と通信することを可能にすることができる。いくつかの例示的な実施形態では、無線ネットワークインターフェース1340は、LTE、LTE-A、LTE-LAA、NR、NR-Uなどのために3GPPによって標準化されたPHY、MAC、RLC、PDCP、および/またはRRCレイヤプロトコル、そのようなで説明したようなそれらの改善、または無線ネットワークインターフェース1340とともに利用される任意の他の上位レイヤプロトコルなど、様々なプロトコルまたはプロトコルレイヤを備えることができる。本開示のさらなる例示的な実施形態によれば、無線ネットワークインターフェース1340は、OFDM、OFDMA、および/またはSC-FDMA技術に基づくPHYレイヤを備えることができる。いくつかの実施形態では、そのようなPHYレイヤの機能は、無線ネットワークインターフェース1340およびプロセッサ1310(メモリ1320内のプログラムコードを含む)によって協働して提供されてもよい。
【0151】
コアネットワークインターフェース1350は、送信機、受信機、およびネットワークノード1300が、いくつかの実施形態では、回線交換(CS)および/またはパケット交換コア(PS)ネットワークなどのコアネットワーク内の他の機器と通信することを可能にする他の回路を備えることができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1350は、3GPPによって標準化されたS1インターフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1350は、3GPPによって標準化されたNGインターフェースを備えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、コアネットワークインターフェース1350は、1つまたは複数のAMF、SMF、SGW、MME、SGSN、GGSN、および当業者に知られているGERAN、UTRAN、EPC、5GC、およびCDMA2000コアネットワークに見られる機能を備える他の物理装置への1つまたは複数のインターフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、これらの1つまたは複数のインターフェースは、単一の物理インターフェース上で一緒に多重化されてもよい。いくつかの実施形態では、コアネットワークインターフェース1350の下位レイヤは、非同期転送モード(ATM)、インターネットプロトコル(IP)オーバーイーサネット(登録商標)、光ファイバ上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線、または当業者に知られている他の有線もしくは無線伝送テクノロジーのうちの1つまたは複数を備えることができる。
【0152】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード1300は、他のeNB、gNB、ng-eNB、en-gNB、IABノードなどとのように、RAN(「無線ネットワーク」とも呼ばれる)内の他のネットワークノードと通信するようにネットワークノード1300を構成および/または容易にするハードウエアおよび/またはソフトウエアを含むことができる。そのようなハードウエア及び/又はソフトウエアは、無線ネットワークインターフェース1340及び/又はコアネットワークインターフェース1350の一部であってもよく、又は別個の機能ユニット(図示せず)であってもよい。たとえば、そのようなハードウエアおよび/またはソフトウエアは、3GPPによって標準化されているように、X2またはXnインターフェースを介して他のRANノードと通信するようにネットワークノード1300を構成および/または容易にすることができる。
【0153】
OA&Mインターフェース1360は、ネットワークノード1300またはそれに動作可能に接続された他のネットワーク機器の動作、管理、および保守のために、ネットワークノード1300が外部ネットワーク、コンピュータ、データベースなどと通信することを可能にする送信機、受信機、および他の回路を備えることができる。OA&Mインターフェース1360の下位レイヤは、非同期転送モード(ATM)、インターネットプロトコル(IP)-オーバーイーサネット(over-Ethernet)、光ファイバ上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線、または当業者に知られている他の有線もしくは無線送信技術のうちの1つまたは複数を備えることができる。さらに、いくつかの実施形態では、無線ネットワークインターフェース1340、コアネットワークインターフェース1350、およびOA&Mインターフェース1360のうちの1つまたは複数は、上に列挙された実例などの単一の物理インターフェース上で共に多重化されてもよい。
【0154】
図14は、本開示の様々な例示的な実施形態による、ホストコンピュータとユーザ装置(UE)との間にオーバーザトップ(OTT)データサービスを提供するように構成された例示的な通信ネットワークのブロック図である。UE1410は、たとえば、LTE、LTE-A、および5G/NRを含む上記で説明したプロトコルに基づくことができる無線インターフェース1420を介して、無線アクセスネットワーク(RAN、「無線ネットワーク」とも呼ばれる)1430と通信することができる。たとえば、UE1410は、上記で説明した他の図に示すように構成および/または構築されてもよい。
【0155】
RAN1430は、認可スペクトル帯域において動作可能な1つまたは複数の地上波ネットワークノード(たとえば、基地局、eNB、gNB、コントローラなど)と、2.4GHz帯域および/または5GHz帯域などの(たとえば、LAAまたはNR-U技術を使用して)免許が不要なスペクトルにおいて動作可能な1つまたは複数のネットワークノードとを含みうる。そのような場合、RAN1430を備えるネットワークノードは、認可および免許が不要なスペクトルを使用して協調的に動作することができる。いくつかの実施形態では、RAN1430は、衛星アクセスネットワークを備える1つまたは複数の衛星を含むことができ、またはそれと通信することができる。
【0156】
RAN1430は、さらに、上述の様々なプロトコルおよびインターフェースに従って、コアネットワーク1440と通信することができる。たとえば、RAN1430を備える1つまたは複数の機器(たとえば、基地局、eNB、gNBなど)は、上記で説明したコアネットワークインターフェース1450を介してコアネットワーク1440に通信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、RAN1430およびコアネットワーク1440は、上述の他の図に示されるように構成および/または配置されてもよい。たとえば、E-UTRAN1430を備えるeNBは、S1インターフェースを介してEPCコアネットワーク1440と通信することができる。別の例示として、NG-RAN1430を備えるgNBおよびng-eNBは、NGインターフェースを介して5GCコアネットワーク1430と通信することができる。
【0157】
コアネットワーク1440はさらに、当業者に知られている様々なプロトコルおよびインターフェースに従って、インターネット1450として
図14に示されている外部パケットデータネットワークと通信することができる。多くの他のデバイスおよび/またはネットワークも、例示的なホストコンピュータ1460などのインターネット1450に接続し、それを介して通信することができる。いくつかの例示的な実施形態では、ホストコンピュータ1460は、インターネット1450、コアネットワーク1440、およびRAN1430を仲介として使用して、UE1410と通信することができる。ホストコンピュータ1460は、サービスプロバイダの所有権及び/又は制御下にあるサーバ(たとえば、アプリケーションサーバ)とすることができる。ホストコンピュータ1460は、OTTサービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに別のエンティティによって動作させることができる。
【0158】
たとえば、ホストコンピュータ1460は、ホストコンピュータ1460への/からの発信/着信通信の経路指定を知らない可能性があるコアネットワーク1440およびRAN1430の機能を使用して、オーバーザトップ(OTT)パケットデータサービスをUE1410に提供することができる。同様に、ホストコンピュータ1460は、ホストコンピュータからUEへの送信のルーティング、たとえば、RAN1430を介した送信のルーティングに気付かないことがある。たとえば、ホストコンピュータからUEへのストリーミング(一方向)オーディオおよび/またはビデオ、ホストコンピュータとUEとの間のインタラクティブ(双方向)オーディオおよび/またはビデオ、インタラクティブメッセージングまたはソーシャルコミュニケーション、インタラクティブ仮想または拡張現実などを含む、
図14に示される例示的な構成を使用して、様々なOTTサービスを提供することができる。
【0159】
図14に示される例示的なネットワークはまた、データレート、レイテンシ、および本明細書に開示される例示的な実施形態によって改善される他の要因を含むネットワーク性能メトリックを監視する測定手順および/またはセンサを含むことができる。例示的なネットワークはまた、測定結果の変動に応答して、エンドポイント(たとえば、ホストコンピュータおよびUE)間のリンクを再構成するための機能を含むことができる。そのような手順および機能は知られており、実践されており、ネットワークがOTTサービスプロバイダから無線インターフェースを隠すかまたは抽象化する場合、UEとホストコンピュータとの間の独自のシグナリングによって測定を容易にすることができる。
【0160】
本明細書で説明される例示的な実施形態は、たとえば、無線ネットワークにおけるTRPによって送信または受信された信号の測定に基づいて、UEベースの位置の推定を容易にする測位支援情報を提供するための新規な技法を提供する。そのような技法は、上記で説明したように、UEによるより正確かつ/またはよりタイムリーな位置推定を可能ならしめ、ならびにネットワークシグナリングの複雑性を低減しうる。そのような利点は、高精度/高精度測位および/または低複雑度測位などの特定の用途において非常に重要でありうる。NR UE(たとえば、UE1410)およびgNB(たとえば、RAN1430を備えるgNB)において使用されるとき、本明細書で説明される例示的な実施形態は、ロケーションベースのOTTサービスの使用を容易にする様々な改善、利益、および/または利点を提供することができる。結果として、これは、過度のUE電力消費またはユーザ体験の他の低減なしに、より短いレイテンシを伴うサービスのより正確な配信を含む、OTTサービスプロバイダおよびエンドユーザによって経験されるようなこれらのサービスの性能を改善する。
【0161】
上記は、単に本開示の原理を例示するものである。記載された実施形態に対する様々な修正および変更は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。したがって、当業者は、本明細書に明示的に示されていないか、または説明されていないが、本開示の原理を具現化し、したがって本開示の精神及び範囲内にありうる、多数のシステム、構成、および手順を考案することができることが理解されよう。当業者によって理解されるように、様々な例示的な実施形態を、互いに一緒に、ならびにそれらと互換的に使用することができる。
【0162】
本明細書で使用されるユニットという用語は、電子機器、電気デバイスおよび/または電子デバイスの分野における従来の意味を有することができ、たとえば、本明細書で説明されるものなどの、それぞれの作業、手続き、演算、出力、および/または表示機能などを実行するための、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、ロジックソリッドステートおよび/またはディスクリートデバイス、コンピュータプログラムまたは命令を含むことができる。
【0163】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の機能ユニット、または1つまたは複数の仮想装置のモジュールを介して実行されてもよい。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備えてもよい。これらの機能ユニットは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含むことができる処理回路、ならびにデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、専用デジタルロジックなどを含むことができる他のデジタルハードウエアを介して実装されてもよい。プロセッシング回路は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなどの1つまたは複数のタイプのメモリを有することができる、メモリに格納されたプログラムコードを実行するように構成することができる。メモリに格納されたプログラムコードは、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技術のうちの1つまたは複数を実行するための命令を有する。いくつかの実装形態では、プロセッシング回路は、本開示の1つまたは複数の実施形態に従って、それぞれの機能ユニットに対応する機能を行わせるために、使用されてもよい。
【0164】
本明細書で説明されるように、デバイスおよび/または装置は、そのようなチップまたはチップセットを備える半導体チップ、チップセット、または(ハードウエア)モジュールによって表されてもよいが、これは、ハードウエアで実装される代わりに、実行のための実行可能なソフトウエアコード部分を備えるコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム製品などのソフトウエアモジュールとして実装されるか、またはプロセッサ上で実行されるデバイスまたは装置の機能性を除外しない。さらに、デバイスまたは装置の機能は、ハードウエアとソフトウエアとの任意の組合せによって実装されてもよい。デバイスまたは装置はまた、機能的に互いに協働しているか、または互いに独立しているかにかかわらず、複数のデバイスおよび/または装置のアセンブリとみなすことができる。さらに、デバイスおよび装置は、デバイスまたは装置の機能が維持される限り、システム全体にわたって分散された形で実装されてもよい。そのような及び同様の原理は、当業者に知られていると考えられる。
【0165】
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されないことがさらに理解されるであろう。
【0166】
加えて、本明細書および図面を含む、本開示で使用される特定の用語は、特定の例(たとえば、「データ」および「情報」)において同義的に使用されてもよい。これらの用語(および/または互いに同義でありうる他の用語)は、本明細書では同義的に使用されてもよいが、そのような用語が同義的に使用されないことが意図されてもよい場合があることを理解されたい。さらに、従来技術の知識が、基準により上記に明示的に組み込まれていない限り、その全体が本明細書に明示的に組み込まれる。参照される全ての刊行物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0167】
本明細書に記載される技術および装置の実施形態はまた、以下に列挙される実施例を含むが、これらに限定されない。
【0168】
E1:無線ネットワーク中のネットワークノードによって実行される、1つまたは複数のユーザ装置(UE)に角度測位支援データを提供するための方法であって、前記方法は、
1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームのうちの特定のビームごとに、当該特定のビームについての角度測位支援データの角度分解能を決定することと、
1つまたは複数のUEに、前記複数のビームのための前記角度測位支援データを送信することと、を有し、特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、
第1の分解能を有する第1の部分と、
前記特定のビームについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分と、
を含む。
【0169】
E2:実施形態E1に記載の方法であって、前記角度測位支援データは、
前記ネットワークノードからの前記1つまたは複数のUEへのユニキャストシグナリングを介して送信されるか、または、
前記無線ネットワークのセルにおいてブロードキャストで送信される。
【0170】
E3:実施形態E1~E2のいずれか1つに記載の方法であって、各特定のビームについての角度測位支援データの前記角度分解能を決定することは、以下のうちの1つ以上に基づく:
前記ネットワークノードによって知られている前記特定のビームについて角度情報の精度と、
前記複数のビームを含むいくつかのビーム(の個数)と、
前記角度測位支援データを配信するために使用されるメッセージに関する1つまたは複数のサイズ制約。
【0171】
E4:実施形態E1~E3のいずれかに記載の方法であって、
前記方法は、第1のUEから、前記第2の分解能を有する前記第2の部分を利用するための前記第1のUEの能力を示すインジケーションを受信すること、をさらに有し、
前記角度測位支援データの前記角度分解能を決定することは、前記インジケーションに基づいており、
前記角度測位支援データは、ユニキャストシグナリングによって前記第1のUEに送信される。
【0172】
E5:実施形態E1~E4のいずれかに記載の方法であって、
前記角度測位支援データは、各特定のビームに対する方位角および仰角を含み、
各方位角または各仰角は、前記第1の分解能を有する第1の方位角部または仰角部分を含み、
特定のビームについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記特定のビームに対する前記方位角および仰角は、前記第1の方位角および仰角部分と、前記第2の分解能を有する第2の方位角および仰角部分とのそれぞれの組合せを含む。
【0173】
E6:実施形態E1~E5のいずれかに記載の方法であって、
前記角度測位支援データは、前記複数のビームについての座標変換も含み、
前記座標変換は、前記第1の分解能を有する第1の変換部分を含み、
前記ビームのいずれかについて決定された前記角度分解能が前記第1の分解能よりも高い場合には、前記座標変換は、前記第1の変換部分と前記第2の分解能を有する第2の変換部分との組合せを含む。
【0174】
E7:実施形態E1~E6のいずれかに記載の方法であって、第1のUEから以下のうちの1つを受信することをさらに有する:
前記第1のUEの推定位置と、または、
前記角度測位支援データが送信された前記複数のビームのうちの少なくとも一部についての角度測定値。
【0175】
E8:実施形態E7に記載の方法であって、各特定のビームについての前記角度測定値は、
第1の測定分解能を有する第1の測定値部分と、または、
前記第1の測定値部分と、前記第1の測定分解能よりも高い第2の測定分解能を有する第2の測定値部分との組合せと、
のうちの1つを含む。
【0176】
E9:実施形態E8に記載の方法であって、各特定のビームについての前記角度測定値は、測定された方位角および仰角を含む。
【0177】
E10:ユーザ装置(UE)によって実行され、無線ネットワークにおけるネットワークノードから測位支援データを受信する、方法であって、前記方法は、
前記ネットワークノードから、1つまたは複数の送信受信ポイント(TRP)によって送信される複数のビームについての角度測位支援データを受信することであって、各特定のビームごとに、前記角度測位支援データは、第1の分解能を有する第1の部分と、オプションで、前記第1の分解能よりも高い第2の分解能を有する第2の部分とを含む、受信することと、
前記角度測位支援データに基づいて前記複数のビームの角度構成を決定することと、
前記決定された角度構成に基づいて、前記複数のビームの少なくとも一部について角度測定を実行することと、
を有する。
【0178】
E11:実施形態E10に記載の方法であって、各特定のビームについて、
前記角度測位支援データが前記第1の部分のみを含む場合、前記特定のビームについての前記角度構成は、前記第1の分解能に従って決定され、
前記角度測位支援データが前記第1の部分と前記第2の部分との両方を含む場合、前記特定のビームについての前記角度構成は、前記第2の分解能に従って決定される。
【0179】
E12:実施形態E10~E11のいずれかに記載の方法であって、前記角度測位支援データは、
前記ネットワークノードからのユニキャストシグナリングを介することにしたがって受信されるか、または、
前記無線ネットワークのセル内でのブロードキャストにしたがって受信される。
【0180】
E13:実施形態E10~E12のいずれかに記載の方法であって、
前記方法は、前記第2の分解能を有する前記第2の部分を利用するための前記UEの能力を示すインジケーションを前記ネットワークノードに送信することをさらに有し、
前記第2の部分は、前記インジケーションに基づいて含められ、
前記角度測位支援データは、ユニキャストシグナリングによって前記UEによって受信される。
【0181】
E14:実施形態E10~E13のいずれかに記載の方法であって、
前記角度測位支援データは、各特定のビームについての方位角及び仰角を含み、
各方位角又は仰角は、次のいずれかを含む:
前記第1の分解能を有する第1の方位角または仰角部分と、または、
前記第1の方位角または仰角部分と前記第2の分解能を有する第2の方位角または仰角部分との組合せ。
【0182】
E15:実施形態E10~E14のいずれかに記載の方法であって、
前記角度測位支援データは、前記複数のビームについての座標変換も含み、
前記座標変換は次のいずれかを含む:
前記第1の分解能を有する前記第1の変換部分と、または、
前記第1の変換部分と前記第2の分解能を有する第2の変換部との組合せ。
【0183】
E16:実施形態E15に記載の方法であって、
前記複数のビームについての前記角度構成を決定することは、共通の座標変換を決定し、適用することを含み、
前記角度測位支援データが前記第1の変換部分のみを含む場合、前記共通の座標変換は前記第1の分解能に従って決定され、
前記角度測位支援データが前記第1の変換部分および前記第2の変換部分の両方を含む場合、前記共通の座標変換は前記第2の分解能に従って決定される。
【0184】
E17:実施形態E10~E16のいずれかに記載の方法であって、さらに、
特定の測定ビームごとに、前記角度測定の分解能を決定することと、
前記ネットワークノードに前記角度測定値を送信することと、を有し、特定の測定されたビームごとに、是前記送信される角度測定値は、
第1の測定分解能を有する第1の測定値部分と、
前記角度測定値の前記決定された分解能が前記第1の測定分解能よりも高い場合には、前記第1の測定分解能よりも高い第2の測定分解能を有する第2の部分と、
を含む。
【0185】
E18:実施形態E17に記載の方法であって、各測定された特定のビームの前記角度測定値は、測定された方位角および仰角を含む。
【0186】
E19:実施形態E10~E16のいずれかに記載の方法であって、さらに、
前記角度測定値に基づいて前記UEの位置を推定することと、
前記推定された位置を前記ネットワークノードに送信することと、
を有する。
【0187】
E20:無線ネットワークにおいて、1つまたは複数のユーザ装置(UE)に角度測位支援データを提供するように構成されたネットワークノードであって、前記ネットワークノードは、
前記無線ネットワーク内の1つまたは複数のさらなるノードを介して前記UEと通信するように構成された通信インターフェースと、
前記通信インターフェースに動作可能に結合された処理回路と、を有し、それによって、前記処理回路および前記通信インターフェースは、実施形態E1~E9の方法のいずれかに対応する動作を実行するように構成される。
【0188】
E21:無線ネットワークにおけるネットワークノードであって、1つまたは複数のユーザ装置(UE)に角度測位支援データを提供するように構成され、前記ネットワークノードは、実施形態E1~E9の方法のいずれかに対応する動作を実行するようにさらに構成されている。
【0189】
E22:無線ネットワークにおいて、1つまたは複数のユーザ装置(UE)に角度測位支援データを提供するように構成された、ネットワークノードの処理回路によって実行されると、実施形態E1~E9の方法のいずれかに対応する動作を実行するように前記ネットワークノードを構成する、コンピュータ実行可能命令を記憶する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0190】
E23:1つまたは複数のユーザ装置(UE)に角度測位支援データを提供するように構成された、無線ネットワークにおけるネットワークノードの処理回路によって実行されると、実施形態E1~E9の方法のいずれかに対応する動作を実行するように前記ネットワークノードを構成する、コンピュータ実行可能命令を備える、コンピュータプログラム製品。
【0191】
E24:無線ネットワーク内のネットワークノードから角度測位支援データを受信するように構成されたユーザ装置(UE)であって、前記UEは、
前記無線ネットワークにおいて1つまたは複数の別のノードを介して前記ネットワークノードと通信するように構成された無線送受信機回路と、
前記無線送受信機回路に動作可能に結合された処理回路と、を備え、前記処理回路および前記無線送受信機回路は、実施形態E10~E19のいずれかの方法に対応する動作を実行するように構成される。
【0192】
E25:無線ネットワーク内のネットワークノードから角度測位支援データを受信するように構成されたユーザ装置(UE)であって、実施形態E10~E19の方法のいずれかに対応する動作を実行するようにさらに構成されたUE。
【0193】
E26:無線ネットワーク内のネットワークノードから角度測位支援データを受信するように構成されたユーザ装置(UE)のプロセッサ処理回路により実行されると、実施形態E10~E19のいずれかの方法に対応する動作を実行するように前記UEを構成する、コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体。
【0194】
E27:無線ネットワーク内のネットワークノードから角度測位支援データを受信するように構成されたユーザ装置(UE)の処理回路によって実行されると、実施形態E10~E19のいずれかの方法に対応する動作を実行するように前記UEを構成するコンピュータ実行可能命令を備えるコンピュータプログラム製品。