特許 7525619 静電噴霧装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-07-22

(45)【発行日】2024-07-30

(54)【発明の名称】静電噴霧装置

(51)【国際特許分類】

   B05B 5/053 20060101AFI20240723BHJP

   B05B 5/025 20060101ALI20240723BHJP

【ＦＩ】

B05B5/053

B05B5/025 F

【請求項の数】 12

(21)【出願番号】P 2022544803

(86)(22)【出願日】2021-01-23

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2023-03-23

(86)【国際出願番号】 US2021014813

(87)【国際公開番号】W WO2021151040

(87)【国際公開日】2021-07-29

【審査請求日】2022-08-26

(31)【優先権主張番号】62/965,477

(32)【優先日】2020-01-24

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(73)【特許権者】

【識別番号】515198670

【氏名又は名称】カーライル フルイド テクノロジーズ，リミティド ライアビリティ カンパニー

(74)【代理人】

【識別番号】100099759

【弁理士】

【氏名又は名称】青木 篤

(74)【代理人】

【識別番号】100123582

【弁理士】

【氏名又は名称】三橋 真二

(74)【代理人】

【識別番号】100092624

【弁理士】

【氏名又は名称】鶴田 準一

(74)【代理人】

【識別番号】100114018

【弁理士】

【氏名又は名称】南山 知広

(74)【代理人】

【識別番号】100153729

【弁理士】

【氏名又は名称】森本 有一

(72)【発明者】

【氏名】吉田 治

(72)【発明者】

【氏名】横溝 義治

【審査官】清水 晋治

(56)【参考文献】

【文献】特開平１１－２７６９３７（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開平０６－２６９７０１（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開昭６２－２８９２５４（ＪＰ，Ａ）

【文献】米国特許第０５１０２０４６（ＵＳ，Ａ）

【文献】特開２０１７－０１３００９（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ０５Ｂ ５／００－５／１６

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

静電噴霧装置であって、
塗料吐出部に塗料を供給するよう構成される塗料供給路と、
放電電極に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路と、を備え、
前記放電電極は半導電性材料を備え、
前記高電圧供給路は、前記放電電極にリード線で接続された板状抵抗器を備える高抵抗を含み、かつ前記塗料供給路から電気的に分離されており、
前記静電噴霧装置は回転霧化型の静電噴霧装置であり、
前記放電電極は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータの出力軸に接続された回転霧化頭からなり、
前記回転霧化頭は半導電性樹脂材料からなり、
前記エアモータは、金属からなり、かつ前記高電圧供給路の一部を構成すし、
前記高抵抗は120MΩ-180MΩの抵抗値を有し、
前記高電圧は60kVから130kVの範囲である、
静電噴霧装置。

【請求項2】

前記塗料供給路は電気絶縁材料を備える、請求項１に記載の静電噴霧装置。

【請求項3】

前記放電電極は前記半導電性材料からなり、前記塗料供給路は前記電気絶縁材料からなる、請求項２に記載の静電噴霧装置。

【請求項4】

前記高電圧供給路は前記高抵抗の上流側に金属部分を含み、前記金属部分は前記塗料供給路の一部を形成する塗料供給システム部分を含まない、請求項１に記載の静電噴霧装置。

【請求項5】

前記塗料供給路は前記塗料吐出部に接続された供給管を含み、前記供給管は電気絶縁材料からなる、請求項４に記載の静電噴霧装置。

【請求項6】

前記エアモータの前記出力軸は、電気絶縁材料からなり、かつ中空であり、前記供給管は前記出力軸内に同軸に配置されている、請求項５に記載の静電噴霧装置。

【請求項7】

前記塗料供給路は、前記供給管に連通するマニホールドを含み、マニホールドには、塗料源に連通する塗料供給管と溶剤源に連通する溶剤供給管とが接続され、前記塗料供給管及び前記溶剤供給管はブラケットを介して接地される、請求項６に記載の静電噴霧装置。

【請求項8】

前記マニホールドは電気絶縁材料からなる、請求項７に記載の静電噴霧装置。

【請求項9】

前記塗料供給管及び前記溶剤供給管は電気絶縁材料からなる、請求項８に記載の静電噴霧装置。

【請求項10】

前記塗料供給路は電気絶縁材料からなる、請求項６に記載の静電噴霧装置。

【請求項11】

前記高抵抗が前記出力軸によって支持される、請求項６に記載の静電噴霧装置。

【請求項12】

前記エアモータを支持し、前記高電圧供給路の一部を形成する高電圧ケーブルを収容するための孔を有する電気絶縁性モータホルダと、
前記電気絶縁性モータホルダの前記孔の入口に設けられ、高電圧ケーブルを収容するように構成された筒状の電気絶縁部材と、をさらに備える、請求項６に記載の静電噴霧装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

（関連出願の相互参照）
本出願は、継続出願であり、２０２０年１月２４日に出願された「Ｅｌｅｃｔｒｏｓｔａｔｉｃ Ａｔｏｍｉｚｅｒ」と題する米国仮特許出願第６２／９６５，４７７号の出願日の利益を主張し、本出願の譲受人に譲渡され、参照により本明細書に組み込まれる。

【背景技術】

【0002】

静電塗装材料は、溶剤含有金属を含むことができる。溶剤含有金属塗料で塗装しつつ、電気的に帯電されたベルカップが接地に接近すると、接地された物体にスパークを発生させることがある。このスパークはブリッジ現象の結果であり得るもので、塗料中の金属は、帯電されたベルカップと接地された物体との間にブリッジを形成するために十分に整列し、それによってスパークの導体になる。必要とされるのは、金属塗料及び/又は近接塗装を使用する場合であっても、スパークが防止される安全な静電噴霧装置である。

【0003】

具体的には、高電圧供給路が、放電電極の近傍に高抵抗を含み、かつ塗料供給路と電気的に独立している、静電噴霧装置が提供される。

【発明の概要】

【0004】

静電噴霧装置は、塗料吐出部に塗料を供給するよう構成される塗料供給路と、放電電極に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路と、を含むことができ、放電電極は半導電性材料を備え、高電圧供給路は、放電電極近傍に高抵抗を含み、かつ塗料供給路から電気的に分離されている。この静電噴霧装置は、金属粒子を備える塗料による近接塗装においても、ブリッジ現象を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【0005】

【図1】本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の非限定的な一例である。

【図2】本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の非限定的な一例である。

【図3】本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の非限定的な一例である。

【図4】本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の一部の非限定的な一例である。

【図5】本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の非限定的な一例である。

【図6】本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の一部の非限定的な一例である。

【図7】本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の非限定的な一例である。

【図8】本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の一部の非限定的な一例である。

【発明を実施するための形態】

【0006】

以下、本発明と一致する実施形態を詳細に説明するが、これらの実施例は添付の図面に示されている。可能な限り、図面を通して使用される同一の参照番号は、同一又は類似の部分を示す。

【0007】

本開示の好ましい実施形態が図示されている添付図面を参照して、いくつかの好ましい実施形態をより詳細に説明する。しかしながら、本開示は、様々な方法で実施することができ、従って、本明細書に開示される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示の詳細かつ完全な理解のために提供され、本開示の範囲を当業者に完全に伝える。当業者には理解されるように、特許請求された主題の態様は、装置、システム、又は方法として具体化されてもよい。従って、特許請求された主題の態様は、完全なハードウェアの実施形態又は方法の実施形態の形態をとってもよい。

【0008】

図１は、本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置(1000)の非限定的な一例である。図１に示すように、高電圧カスケード(90)は静電噴霧装置100内に配置することができる。

【0009】

図１の静電噴霧装置によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)と、を備えることができ、放電電極(14)は半導電性材料を含み、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、放電電極(14)が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)は塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)は電気絶縁材料でできている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置(1000)であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなる。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように静電噴霧装置(1000)を配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧装置(1000)を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、かつ高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0010】

図２は、本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置(1000)の非限定的な一例である。図２に示すように、高電圧カスケード(90)は静電噴霧装置110内に配置することができる。いくつかの実施形態では、高電圧カスケードは発電機を備える。本明細書中で使用されるように、高電圧は、少なくとも60kVであり得る。いくつかの実施形態では、高電圧は、少なくとも80kVであり得る。いくつかの実施形態では、高電圧は130kVの高電圧とすることができる。いくつかの実施形態では、高電圧は、約60kV-約120kVの範囲であり得る。

【0011】

図２の静電噴霧装置によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)と、を備えることができ、放電電極(14)は半導電性材料を備え、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、カスケード(90)は、抵抗R1を組み込むことができる。カスケード(90)で生成された高電圧を複数の静電塗装装置(1000)に供給することができる。カスケードの第１抵抗値R1は、典型的には少なくとも60MΩであり、80MΩと100MΩとの間であり得る。いくつかの実施形態では、放電電極(14)が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は、塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)が塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)が電気絶縁材料でできている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置(1000)であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなるように構成される。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧装置(1000)を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0012】

図３は、本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置(1000)の非限定的な一例である。図３に示すように、塗料供給路(12)は、ポリテトラフルオロエチレン管であってもよい。また、溶剤供給管(40)は、ポリテトラフルオロエチレン管であってもよい。

【0013】

図３の静電噴霧装置によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)と、を備えることができ、放電電極(14)は半導電性材料を備え、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、放電電極(14)が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)は塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)が電気絶縁材料でできている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置(1000)であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなるよう構成される。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧装置(1000)を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0014】

図４は、本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の一部の非限定的な一例である。図４に示すように、高圧ケーブル(1002)の接点(1002a)は、バネにより加圧保持することができる。静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)と、を備えることができ、放電電極(14)は半導電性材料を備え、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。

【0015】

特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、放電電極(14)が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)が塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)が電気絶縁材料でできている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置(1000)であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなるように構成される。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧装置(1000)を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0016】

図５は、本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の非限定的な一例である。図５に示すように、静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)に同軸に配置されるよう、配置することができる。静電噴霧装置(1000)は、工作物Wを静電塗装するために使用することができ、工作物Wは接地される。工作物Wに塗料を塗布することができる。塗料は、溶剤含有金属を備えることができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、工作物Wから50mm未満の溶剤含有金属塗料によるブリッジを回避する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、ベルカップ(1004)と工作物Wとの間の40mm未満のブリッジを回避する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、ベルカップ(1004)と工作物Wとの間の30mm未満のブリッジを回避する。静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)と、を備えることができ、放電電極(14)は半導電性材料を備え、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、放電電極(14)が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)が塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)が電気絶縁材料でできている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。

【0017】

いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置(1000)であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなるよう構成される。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧装置(1000)を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0018】

図６は、本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の一部の非限定的な一例である。高抵抗(R2)(18)は、互いに直列に接続された複数の板状抵抗素子(1100)を備えるか、本質的にそれらからなるか又はそれらからなることができる。抵抗素子(1100)は、エアモータ(20)の出力軸(1010)により支持可能である。第１板状抵抗器(1100)は、入力リード線(1012)によって金属エアモータ(20)に接続することができる。複数の板状抵抗器(1100)は、導電線(1014)によって直列に接続されている。最後の板状抵抗器(1100)は、回転霧化頭に接続することができ、回転霧化頭は出力リード線(1016)によってベルカップ(1004)になることができる。静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)と、を備えることができ、放電電極(14)は半導電性材料を備え、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。

【0019】

特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、放電電極(14)が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)が塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)が電気絶縁材料でできている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置(1000)であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなるよう構成される。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧装置(1000)を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0020】

図７は、本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の一部の非限定的な一例である。高抵抗(R2)18は、互いに直列に接続された複数の板状抵抗素子(1100)を備えるか、本質的にそれらからなるか又はそれらからなることができる。抵抗素子(1100)は、エアモータ(20)の出力軸(1010)により支持可能である。第１板状抵抗器(1100)は、入力リード線(1012)によって金属エアモータ(20)に接続することができる。複数の板状抵抗器(1100)は、導電線(1014)によって直列に接続されている。

【0021】

最後の板状抵抗器(1100)は、回転霧化頭に接続することができ、回転霧化頭は出力リード線(1016)によってベルカップ(1004)となることができる。静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)と、を備えることができ、放電電極(14)は半導電性材料を備え、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、放電電極(14)が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は、高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は、塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)が塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)が電気絶縁材料でできている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置(1000)であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなるよう構成される。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるよう構成することができる。

【0022】

いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧装置(1000)を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0023】

図８は、本明細書に記載された実施形態の静電噴霧装置の一部の非限定的な一例である。高抵抗(R2)18は、互いに直列に接続された複数の板状抵抗素子(1100)を備えるか、本質的にそれらからなるか又はそれらからなることができる。抵抗素子(1100)は、エアモータ(20)の出力軸(1010)により支持可能である。第１板状抵抗器(1100)は、入力リード線(1012)によって金属エアモータ(20)に接続することができる。複数の板状抵抗器(1100)は、導電線(1014)によって直列に接続されている。最後の板状抵抗器(1100)は、回転霧化頭に接続することができ、回転霧化頭は出力リード線(1016)によってベルカップ(1004)となることができる。静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)と、を備えることができ、放電電極(14)は半導電性材料を備え、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、放電電極(14)が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)が塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)が電気絶縁材料でできている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置(1000)であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなるよう構成される。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧装置(1000)を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0024】

静電噴霧装置(1000)は、塗料吐出部(10)に塗料を供給するよう構成される塗料供給路(12)と、放電電極(14)に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路(16)とを備えることができ、放電電極は半導電性材料を備え、高電圧供給路(16)は、放電電極(14)の近傍に高抵抗(18)を含み、かつ塗料供給路(12)から電気的に分離されている。特定の実施形態によれば、塗料供給路(12)が電気絶縁材料を備える静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、放電電極が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなる、静電噴霧装置を提供することができる。特定の実施形態では、高電圧供給路(16)は高抵抗(18)の上流側に金属部分(20)を含み、金属部分(20)は塗料供給路(12)の一部を形成する塗料供給システム部分(32)を含まない静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態によれば、塗料供給路(12)が塗料吐出部(10)に接続された供給管(30)を含み、供給管(30)が電気絶縁材料で作られている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、回転霧化型の静電噴霧装置であり、放電電極(14)は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータ(20)の出力軸(1010)に接続された回転霧化頭(1004)からなり、回転霧化頭(1004)は半導電性樹脂材料からなるように構成される。エアモータ(20)は、金属製であり、かつ高電圧供給路(16)の一部を構成する静電噴霧装置(1000)を提供することができる。いくつかの実施形態では、エアモータ(20)の出力軸(1010)が、電気絶縁材料であって、かつ中空であり、供給管(30)が中空出力軸(1010)内に同軸に配置されている静電噴霧装置(1000)を提供することができる。特定の実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が供給管(30)に連通するマニホールド(32)を含み、塗料供給源(34)に連通する塗料供給管(36)と溶剤源(38)に連通する溶剤供給管(40)とがマニホールド(32)に接続され、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)はブラケット(1006)を介して接地されるよう構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、マニホールド(32)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給管(36)及び溶剤供給管(40)が電気絶縁材料からなるように配置することができる。特定の実施形態によれば、静電噴霧装置(1000)は、塗料供給路(12)が電気絶縁材料からなるように構成することができる。いくつかの実施形態では、高抵抗(18)が中空出力軸(1010)によって支持される静電噴霧器を提供することができる。静電噴霧装置(1000)は、エアモータ(20)を支持し、高電圧供給路(16)の一部を形成する高圧ケーブル(1002)を収容する孔を有する電気絶縁性モータホルダ(24)と、モータホルダ(24)の孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備えることができ、モータホルダ(24)は、高電圧ケーブル(1002)を収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材(24a)を有し、孔は高電圧供給路(16)の一部を形成する。いくつかの実施形態では、静電噴霧装置(1000)は、高抵抗(18)が120MΩ-180MΩの抵抗値(R2)を有するように構成することができる。

【0025】

高電圧供給路(16)は、カスケード(90)から始まり、直接高圧ケーブル(1002)に、直接エアモータ(20)に、ここでエアモータ(20)は金属からなり、直接入力リード線(1012)に、直接板状抵抗素子(1100)に、直接出力リード線(1016)に、直接回転霧化頭(1004)に、これはベルであることができる、という構成を有することができる。

【0026】

金属エアモータ(20)は、モータホルダ(24)によって保持することができ、それは電気絶縁性樹脂を備えるか、本質的に電気絶縁性樹脂からなるか、又は電気絶縁性樹脂からなることができる。モータホルダ(24)は、高圧ケーブル(1002)を収容するための孔を有していてもよく、孔の入口には、管状の電気絶縁部材(24a)が設けられていてもよい。管状部材(24a)は、絶縁物の沿面距離を延長させることができる。

【0027】

回転霧化頭(1004)は、半導電性樹脂を備えるか、又は半導電性樹脂からなることができる。エアモータ(20)は、任意の導電性金属を備えるか、又は導電性金属からなることができる。モータホルダ(24)は、電気絶縁性樹脂を備えるか、又は電気絶縁性樹脂からなることができる。中空でもよい出力軸(1010)は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂を備えるか、又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂からなることができる。マニホールド(32)は、電気絶縁性樹脂を備えるか、又は電気絶縁性樹脂からなることができる。パイプ(36、40)は、電気絶縁性樹脂管を備えるか、又は電気絶縁性樹脂管からなることができる。供給管(112)は、電気絶縁性樹脂を備えるか、又は電気絶縁性樹脂からなることができる。R2(18)によって提供される抵抗は、120MΩ-180MΩであることができる。

【0028】

（実施形態）
第1実施形態では、塗料吐出部に塗料を供給するよう構成される塗料供給路と、放電電極に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路と、を備え、放電電極は半導電性材料からなり、高電圧供給路は、放電電極の近傍に高抵抗を含み、かつ塗料供給路から電気的に分離されている、静電噴霧装置が提供される。

【0029】

第１又は任意の後続の実施形態は、塗料供給路が電気絶縁材料を備えることをさらに提供してもよい。

【0030】

第１又は後続の実施形態は、放電電極が半導電性材料からなり、塗料供給路が電気絶縁材料からなることをさらに提供してもよい。

【0031】

第１又は後続の実施形態は、高電圧供給路は高抵抗の上流側に金属部分を含み、金属部分は塗料供給路の一部を形成する塗料供給システム部分を含まないことをさらに提供してもよい。

【0032】

第１又は後続の実施形態は、塗料供給路が塗料吐出部に接続された供給管を含み、供給管が電気絶縁材料からなることをさらに提供してもよい。

【0033】

第１又は後続の実施形態は、静電噴霧装置は回転霧化型の静電噴霧装置であり、放電電極は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータの出力軸に接続された回転霧化頭からなり、回転霧化頭は半導電性樹脂材料からなることをさらに提供してもよい。

【0034】

第１又は後続の実施形態は、エアモータが、金属からなり、かつ高圧供給路の一部を構成することをさらに提供してもよい。

【0035】

第１又は後続の実施形態は、エアモータの出力軸が、電気絶縁材料からなり、かつ中空であり、供給管が中空出力軸内に同軸に配置されていることをさらに提供してもよい。

【0036】

第１又は後続の実施形態は、塗料供給路は、供給管に連通するマニホールドを含み、マニホールドには、塗料源に連通する塗料供給管と溶剤源に連通する溶剤供給管とが接続され、塗料供給管及び溶剤供給管はブラケットを介して接地されることをさらに提供してもよい。

【0037】

第１又は後続の実施形態は、マニホールドが電気絶縁材料からなることをさらに提供してもよい。

【0038】

第１又は後続の実施形態は、塗料供給管及び溶剤供給管が電気絶縁材料からなることをさらに提供してもよい。

【0039】

第１又は後続の実施形態は、塗料供給路が電気絶縁材料からなることをさらに提供してもよい。

【0040】

第１又は後続の実施形態は、高抵抗が中空出力軸によって支持されることをさらに提供してもよい。

【0041】

第１又は後続の実施形態は、静電噴霧装置が、エアモータを支持し、高電圧供給路の一部を形成する高電圧ケーブルを収容するための孔を有する電気絶縁性のモータホルダと、モータホルダの孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備え、モータホルダは、高電圧ケーブルを収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材を有し、孔は高電圧供給路の一部を形成することをさらに提供してもよい。

【0042】

第１又は後続の実施形態はさらに、高抵抗が120MΩ-180MΩの抵抗値を有することを提供してもよい。

【0043】

本発明を種々の例示的な実施形態を参照して説明したが、当業者には、本発明の意図及び範囲から逸脱することなく、種々の変更、省略及び/又は追加を行うことができ、その等価物をその要素に置換することができることが理解されるであろう。加えて、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させるために、多くの変更を行うことができる。従って、本発明は、本発明を実施するために考えられる最良の態様として開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、添付の請求の範囲の範囲内にある全ての実施形態を含むことが意図される。さらに、特に明記しない限り、第１、第２等の用語を使用することは任意の順序や重要性を意味するものではなく、むしろ第１、第２等の用語は、一要素を他の要素と区別するために使用される。
［態様１］
塗料吐出部に塗料を供給するよう構成される塗料供給路と、
放電電極に高電圧を供給するよう構成される高電圧供給路と、を備え、
前記放電電極は半導電性材料を備え、
前記高電圧供給路は、前記放電電極の近傍に高抵抗を含み、かつ前記塗料供給路から電気的に分離されている、
静電噴霧装置。
［態様２］
前記塗料供給路は電気絶縁材料を備える、態様１に記載の静電噴霧装置。
［態様３］
前記放電電極は半導電性材料からなり、前記塗料供給路は電気絶縁材料からなる、態様２に記載の静電噴霧装置。
［態様４］
前記高電圧供給路は前記高抵抗の上流側に金属部分を含み、前記金属部分は前記塗料供給路の一部を形成する塗料供給システム部分を含まない、態様１に記載の静電噴霧装置。
［態様５］
前記塗料供給路は前記塗料吐出部に接続された供給管を含み、前記供給管は電気絶縁材料からなる、態様４に記載の静電塗布機。
［態様６］
前記静電噴霧装置は回転霧化型の静電噴霧装置であり、
前記放電電極は、回転霧化頭を駆動するよう構成されるエアモータの出力軸に接続された回転霧化頭からなり、
前記回転霧化頭は半導電性樹脂材料からなる、態様１に記載の静電噴霧装置。
［態様７］
前記エアモータは、金属からなり、かつ前記高圧供給路の一部を構成する、態様６に記載の静電噴霧装置。
［態様８］
前記エアモータの前記出力軸は、電気絶縁材料からなり、かつ中空であり（図５添付）、前記供給管は前記中空出力軸内に同軸に配置されている、態様７に記載の静電噴霧装置。
［態様９］
前記塗料供給路は、前記供給管に連通するマニホールドを含み、マニホールドには、塗料源に連通する塗料供給管と溶剤源に連通する溶剤供給管とが接続され、前記塗料供給管及び前記溶剤供給管はブラケットを介して接地される、態様８に記載の静電噴霧装置。
［態様１０］
前記マニホールドは電気絶縁材料からなる、態様９に記載の静電噴霧装置。
［態様１１］
前記塗料供給管及び前記溶剤供給管は電気絶縁材料からなる、態様１０に記載の静電噴霧装置。
［態様１２］
前記塗料供給路は電気絶縁材料からなる、態様８に記載の静電噴霧装置。
［態様１３］
前記高抵抗が前記中空出力軸によって支持される、態様８に記載の静電噴霧装置。
［態様１４］
前記エアモータを支持し、前記高電圧供給路の一部を形成する高電圧ケーブルを収容するための孔を有する電気絶縁性モータホルダと、
前記モータホルダの前記孔の入口に設けられた筒状の電気絶縁部材と、をさらに備え、
前記モータホルダは、高電圧ケーブルを収容する孔の入口に筒状の電気絶縁部材を有し、前記孔は前記高電圧供給路の一部を形成する、態様８に記載の静電噴霧装置。
［態様１５］
前記高抵抗は120MΩ-180MΩの抵抗値を有する、態様１に記載の静電噴霧装置。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】