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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】通信方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0457 20230101AFI20240723BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20240723BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20240723BHJP
   H04W 24/02 20090101ALI20240723BHJP
【FI】
H04W72/0457 110
H04W76/15
H04W16/32
H04W24/02
【請求項の数】 37
(21)【出願番号】P 2022559782
(86)(22)【出願日】2021-03-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-10
(86)【国際出願番号】 CN2021082746
(87)【国際公開番号】W WO2021197164
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】202010261316.1
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】石 小▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 瑞岳
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-505063(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0306728(US,A1)
【文献】Samsung,EN-DC support in IAB,3GPP TSG RAN WG2#106 R2-1908028,フランス,3GPP,2019年05月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク管理エンティティによって実行される通信方法であって、
第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定するステップであって、前記デュアル接続属性は、前記第1の隣接セルが前記第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示すために使用され、前記第1のセルは第1の基地局に属し、前記第1の隣接セルは第2の基地局に属する、ステップと、
構成情報を前記第1の基地局へ送信するステップであって、前記構成情報は、前記第1の隣接セルの前記デュアル接続属性を示す、ステップと
を含み、
前記構成情報は、前記第1の隣接セルをブラックリストまたはホワイトリストに付加するように前記第1の基地局に示すように構成されている
通信方法。
【請求項2】
前記構成情報が、前記第1の隣接セルの前記デュアル接続属性を示すことは、
前記構成情報が、前記第1の隣接セルが前記第1の基地局の前記セカンダリセルとして使用されることが可能であるということを示すか、または前記第1の隣接セルが前記第1の基地局の前記セカンダリセルとして使用されることが可能ではないということを示すことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記構成情報が、前記第1の隣接セルの前記デュアル接続属性を示すことは、
前記構成情報が、前記第1の隣接セルを前記ブラックリストに付加するように示すことであって、前記ブラックリストにおけるセルは、前記第1のセルの隣接セルにあり、かつ前記第1のセルの前記セカンダリセルとして使用されることが可能ではない、こと、または
前記構成情報が、前記第1の隣接セルを前記ホワイトリストに付加するように示すことであって、前記ホワイトリストにおけるセルは、前記第1のセルの隣接セルにあり、かつ前記第1のセルの前記セカンダリセルとして使用されることが可能である、ことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワーク管理エンティティによって、構成情報を前記第1の基地局へ送信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1の隣接セルがデュアル接続能力を有すると決定するステップであって、前記デュアル接続能力は、前記第1の隣接セルがデュアル接続の確立をサポートするということを示すために使用される、ステップをさらに含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、EN-DC能力を含み、前記EN-DC能力は、前記第1のセルがEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、NGEN-DC能力を含み、前記NGEN-DC能力は、前記第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、NR-DC能力を含み、前記NR-DC能力は、前記第1のセルがNR-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、または
前記第1のセルは、LTEセルであり、前記デュアル接続能力は、NE-DC能力を含み、前記NE-DC能力は、前記第1のセルがNE-DCの確立をサポートするということを示すために使用される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の基地局はプライマリ基地局であり、前記第2の基地局はセカンダリ基地局である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワーク管理エンティティは、管理サービスコンシューマ、管理サービスプロデューサ、MBBオートメーションエンジン、ネットワーク管理システム、または要素管理システムである、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定する前記ステップは、
前記第1のセルの第1の情報および/または前記第1の隣接セルの第2の情報に基づいて前記第1の隣接セルのデュアル接続能力属性を決定するステップであって、前記第1の情報は、前記第1のセルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含み、前記第2の情報は、前記第1の隣接セルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含む、ステップ、または
オペレータによって保持されているセルポリシに従って前記第1の隣接セルのデュアル接続能力属性を決定するステップを含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ネットワーク管理エンティティによって実行される通信方法であって、
第1のセルのデュアル接続能力を決定するステップであって、前記デュアル接続能力は、前記第1のセルがデュアル接続の確立をサポートするかどうかを示すために使用される、ステップと、
前記第1のセルが属する基地局へ構成情報を送信するステップであって、前記構成情報は、前記第1のセルが前記デュアル接続能力をサポートするかどうかを示す、ステップと
を含み、
前記構成情報は、第1の隣接セルをブラックリストまたはホワイトリストに付加するように前記基地局に示すように構成されている
通信方法。
【請求項10】
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、EN-DC能力を含み、前記EN-DC能力は、前記第1のセルがEN-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用されるか、
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、NGEN-DC能力を含み、前記NGEN-DC能力は、前記第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用されるか、
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、NR-DC能力を含み、前記NR-DC能力は、前記第1のセルがNR-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用されるか、または
前記第1のセルは、LTEセルであり、前記デュアル接続能力は、NE-DC能力を含み、前記NE-DC能力は、前記第1のセルがNE-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第1の基地局によって実行される通信方法であって、
ネットワーク管理エンティティから構成情報を受信するステップであって、前記情報は、第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を示し、前記デュアル接続属性は、前記第1の隣接セルが前記第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示すために使用され、前記第1のセルは前記第1の基地局に属し、前記第1の隣接セルは第2の基地局に属する、ステップと、
を含み、
前記構成情報は、前記第1の隣接セルをブラックリストまたはホワイトリストに付加するように前記第1の基地局に示すように構成されている
通信方法。
【請求項12】
前記構成情報が、第1の隣接セルのデュアル接続属性を示すことは、
前記構成情報が、前記第1の隣接セルが前記第1の基地局の前記セカンダリセルとして使用されることが可能であるということを示すか、または前記第1の隣接セルが前記第1の基地局の前記セカンダリセルとして使用されることが可能ではないということを示すことを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記構成情報が、第1の隣接セルのデュアル接続属性を示すことは、
前記構成情報が、前記第1の隣接セルを前記ブラックリストに付加するように示すことであって、前記ブラックリストにおけるセルは、前記第1のセルの隣接セルにあり、かつ前記第1のセルの前記セカンダリセルとして使用されることが可能ではない、こと、または
前記構成情報が、前記第1の隣接セルを前記ホワイトリストに付加するように示すことであって、前記ホワイトリストにおけるセルは、前記第1のセルの隣接セルにあり、かつ前記第1のセルの前記セカンダリセルとして使用されることが可能である、ことを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の基地局はプライマリ基地局であり、前記第2の基地局はセカンダリ基地局である、請求項11乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ネットワーク管理エンティティは、管理サービスコンシューマ、管理サービスプロデューサ、MBBオートメーションエンジン、ネットワーク管理システム、または要素管理システムである、請求項11乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することであって、前記デュアル接続属性は、前記第1の隣接セルが前記第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示すために使用され、前記第1のセルは第1の基地局に属し、前記第1の隣接セルは第2の基地局に属する、ことを行うように構成されている決定ユニットと、
構成情報を前記第1の基地局へ送信することであって、前記構成情報は、前記第1の隣接セルの前記デュアル接続属性を示す、ことを行うように構成されているトランシーバユニットと
を含み、
前記構成情報は、前記第1の隣接セルをブラックリストまたはホワイトリストに付加するように前記第1の基地局に示すように構成されている
通信装置。
【請求項17】
前記構成情報が、前記第1の隣接セルの前記デュアル接続属性を示すことは、
前記構成情報が、前記第1の隣接セルが前記第1の基地局の前記セカンダリセルとして使用されることが可能であるということを示すか、または前記第1の隣接セルが前記第1の基地局の前記セカンダリセルとして使用されることが可能ではないということを示すことを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記構成情報が、前記第1の隣接セルの前記デュアル接続属性を示すことは、
前記構成情報が、前記第1の隣接セルを前記ブラックリストに付加するように示すことであって、前記ブラックリストにおけるセルは、前記第1のセルの隣接セルにあり、かつ前記第1のセルの前記セカンダリセルとして使用されることが可能ではない、こと、または
前記構成情報が、前記第1の隣接セルを前記ホワイトリストに付加するように示すことであって、前記ホワイトリストにおけるセルは、前記第1のセルの隣接セルにあり、かつ前記第1のセルの前記セカンダリセルとして使用されることが可能である、ことを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記トランシーバユニットが前記構成情報を前記第1の基地局へ送信する前に、前記決定ユニットは、前記第1の隣接セルがデュアル接続能力を有すると決定することであって、前記デュアル接続能力は、前記第1の隣接セルがデュアル接続の確立をサポートするということを示すために使用される、ことを行うようにさらに構成されている、請求項16乃至18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、EN-DC能力を含み、前記EN-DC能力は、前記第1のセルがEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、NGEN-DC能力を含み、前記NGEN-DC能力は、前記第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、NR-DC能力を含み、前記NR-DC能力は、前記第1のセルがNR-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、または
前記第1のセルは、LTEセルであり、前記デュアル接続能力は、NE-DC能力を含み、前記NE-DC能力は、前記第1のセルがNE-DCの確立をサポートするということを示すために使用される、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記第1の基地局はプライマリ基地局であり、前記第2の基地局はセカンダリ基地局である、請求項16乃至20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記通信装置は、管理サービスコンシューマ、管理サービスプロデューサ、MBBオートメーションエンジン、ネットワーク管理システム、または要素管理システムである、請求項16乃至21のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記決定ユニットは、前記第1のセルの第1の情報および/または前記第1の隣接セルの第2の情報に基づいて前記第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することであって、前記第1の情報は、前記第1のセルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含み、前記第2の情報は、前記第1の隣接セルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含む、こと、または
オペレータによって保持されているセルポリシに従って前記第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することを行うように構成されている、請求項16乃至22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
ネットワーク管理エンティティと第1の基地局とを含む通信システムであって、
前記ネットワーク管理エンティティは、第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することであって、前記デュアル接続属性は、前記第1の隣接セルが前記第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示すために使用され、前記第1のセルは前記第1の基地局に属し、前記第1の隣接セルは第2の基地局に属する、ことと、構成情報を前記第1の基地局へ送信することとを行うように構成されており、
前記第1の基地局は、前記ネットワーク管理エンティティから前記構成情報を受信するように構成され
前記構成情報は、前記第1の隣接セルをブラックリストまたはホワイトリストに付加するように前記第1の基地局に示すように構成されている、
通信システム。
【請求項25】
前記第1の基地局は、前記第1の隣接セルに関する表示情報を構成することであって、前記表示情報は、前記第1の隣接セルが前記第1の基地局の前記セカンダリセルとして使用されることが可能であるということを示すか、または前記第1の隣接セルが前記第1の基地局の前記セカンダリセルとして使用されることが可能ではないということを示す、ことを行うように構成されている、
請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記第1の基地局は、前記構成情報に基づいて前記第1の隣接セルを前記ブラックリストに付加することであって、前記ブラックリストにおけるセルは、前記第1のセルの隣接セルにあり、かつ前記第1のセルの前記セカンダリセルとして使用されることが可能ではない、ことを行うように構成されているか、または
前記第1の基地局は、前記構成情報に基づいて前記第1の隣接セルを前記ホワイトリストに付加することであって、前記ホワイトリストにおけるセルは、前記第1のセルの隣接セルにあり、かつ前記第1のセルの前記セカンダリセルとして使用されることが可能である、ことを行うように構成されている、
請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
構成情報を前記第1の基地局へ前記送信することの前に、前記ネットワーク管理エンティティは、前記第1の隣接セルがデュアル接続能力を有すると決定することであって、前記デュアル接続能力は、前記第1の隣接セルがデュアル接続の確立をサポートするということを示すために使用される、ことを行うようにさらに構成されている、請求項24乃至26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、EN-DC能力を含み、前記EN-DC能力は、前記第1のセルがEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、NGEN-DC能力を含み、前記NGEN-DC能力は、前記第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、
前記第1のセルは、NRセルであり、前記デュアル接続能力は、NR-DC能力を含み、前記NR-DC能力は、前記第1のセルがNR-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、または
前記第1のセルは、LTEセルであり、前記デュアル接続能力は、NE-DC能力を含み、前記NE-DC能力は、前記第1のセルがNE-DCの確立をサポートするということを示すために使用される、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記第1の基地局はプライマリ基地局であり、前記第2の基地局はセカンダリ基地局である、請求項24乃至28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記ネットワーク管理エンティティは、管理サービスコンシューマ、管理サービスプロデューサ、MBBオートメーションエンジン、ネットワーク管理システム、または要素管理システムである、請求項24乃至29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記ネットワーク管理エンティティが第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定するように構成されていることは、
前記ネットワーク管理エンティティが前記第1のセルの第1の情報および/または前記第1の隣接セルの第2の情報に基づいて前記第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定するように構成されていることであって、前記第1の情報は、前記第1のセルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含み、前記第2の情報は、前記第1の隣接セルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含む、こと、または
前記ネットワーク管理エンティティが、オペレータによって保持されているセルポリシに従って前記第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定するように構成されていることを含む、請求項24乃至29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
プログラムが記録されているコンピュータ可読ストレージメディアであって、前記プログラムは、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させる、コンピュータ可読ストレージメディア。
【請求項33】
プロセッサを含む通信装置であって、前記プロセッサは、メモリに結合されており、前記メモリは、プログラムまたは命令を格納するように構成されており、前記プログラムまたは前記命令が前記プロセッサによって実行されたときに、前記装置は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にされる、通信装置。
【請求項34】
プロセッサを含む通信装置であって、前記プロセッサは、メモリに結合されており、前記メモリは、プログラムまたは命令を格納するように構成されており、前記プログラムまたは前記命令が前記プロセッサによって実行されたときに、前記装置は、請求項11乃至15のいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にされる、通信装置。
【請求項35】
プロセッサとインターフェースとを含む通信装置であって、
前記プロセッサは、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法を実行するように前記装置を制御するように構成されており、
前記プロセッサは、別の装置と通信するように前記インターフェースを制御するようにさらに構成されている、通信装置。
【請求項36】
プロセッサとインターフェースとを含む通信装置であって、
前記プロセッサは、請求項11乃至15のいずれか一項に記載の方法を実行するように前記装置を制御するように構成されており、
前記プロセッサは、別の装置と通信するように前記インターフェースを制御するようにさらに構成されている、通信装置。
【請求項37】
請求項1乃至15のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は、通信テクノロジーの分野に関し、詳細には、通信方法、装置、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年4月3日に中国国家知的財産局に出願された「COMMUNICATION METHOD, APPARATUS, AND SYSTEM」と題されている中国特許出願第202010261316.1号に対する優先権を主張するものであり、その中国特許出願第202010261316.1号は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている。
【0003】
自動隣接関係(Automatic Neighbor Relation, ANR)機能の目的は、オペレータによって隣接セル関係(neighbor cell relation, NCR)を手動で管理する負担を低減することである。ANR機能は、基地局に配置され、基地局のセルの隣接セル関係テーブル(neighbor cell relation table, NCRT)を管理するために使用される。それぞれの隣接セル関係テーブルは、1つまたは複数の隣接セル関係を含む。
【0004】
隣接セル関係テーブルにおけるそれぞれの隣接セル関係は、NoRemove、NoHO、およびNoX2という3つの属性を有する。NoRemoveは、基地局が隣接セル関係テーブルから隣接セル関係を除去しないということを示す。NoHOは、基地局がハンドオーバのために隣接セル関係を使用することが可能ではないことを示す。NoX2は、基地局が隣接セル関係を使用して、ターゲットセルが属する基地局に対するX2インターフェース設定手順を開始することが可能ではないということを示す。
【0005】
ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)のANR機能は、隣接検出機能(Neighbor Detection Function, NDF)、および隣接除去機能(Neighbor Removal Function)などを含む。隣接検出機能は、新たな隣接セルを検出し、その新たな隣接セルを隣接セル関係テーブルに付加するために使用される。隣接除去機能は、不要な隣接セル関係を隣接セル関係テーブルから除去するために使用される。
【0006】
LTEのANR機能は、新無線(New radio, NR)にも適用可能である。NoRemove、NoHO、およびNoX2属性は、NRにおいて依然として使用されることが可能である。
【0007】
しかしながら、前述の隣接セル関係テーブルは、セルと隣接セルとの間におけるデュアル接続関係を反映することが可能ではない。
【発明の概要】
【0008】
本出願の実施形態は、セルと隣接セルとの間におけるデュアル接続関係を構成するための通信方法、装置、およびシステムを提供する。
【0009】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態は、ネットワーク管理エンティティが第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することであって、ここで、そのデュアル接続属性は、第1の隣接セルが第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示すために使用され、第1のセルは3に属し、第1の隣接セルは第2の基地局に属する、決定することと、ネットワーク管理エンティティが構成情報を第1の基地局へ送信することであって、ここで、その構成情報は、第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように第1の基地局に示す、送信することとを含む通信方法を提供する。
【0010】
前述の解決策に基づいて、デュアル接続属性は、第1のセルの隣接セルに関して構成され、それによって第1の基地局は、第1のセルの隣接セルがセカンダリセルとして使用されてマルチ接続データ伝送を実行することが可能ではないということを知り、それによって、基地局がオペレータポリシを知ることが可能ではない場合に、基地局がデュアル接続属性を不正確に構成することに起因して引き起こされる、システムスループットが低減するケースが回避される。
【0011】
可能な一実施方法においては、構成情報が、第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように第1の基地局に示すことは、構成情報が、第1の隣接セルに関する表示情報を構成するように第1の基地局に示すことであって、ここで、その表示情報は、第1の隣接セルが第1の基地局のセカンダリセルとして使用されることが可能であるということを示すか、または第1の隣接セルが第1の基地局のセカンダリセルとして使用されることが可能ではないということを示す、示すことを含む。
【0012】
可能な一実施方法においては、構成情報が、第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように第1の基地局に示すことは、構成情報が、第1の隣接セルをブラックリストに付加するように第1の基地局に示すことであって、ここで、そのブラックリストが、第1のセルの隣接セルにあって、かつ第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能ではないセルを記録するために使用される、示すこと、または構成情報が、第1の隣接セルをホワイトリストに付加するように第1の基地局に示すことであって、ここで、そのホワイトリストが、第1のセルの隣接セルにあって、かつ第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるセルを記録するために使用される、示すことを含む。
【0013】
可能な一実施方法においては、ネットワーク管理エンティティが構成情報を第1の基地局へ送信する前に、ネットワーク管理エンティティは、第1の隣接セルがデュアル接続能力を有すると決定し、ここで、そのデュアル接続能力は、第1の隣接セルがデュアル接続の確立をサポートするということを示すために使用される。
【0014】
可能な一実施方法においては、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、EN-DC能力を含み、EN-DC能力は、第1のセルがEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、NGEN-DC能力を含み、NGEN-DC能力は、第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、NR-DC能力を含み、NR-DC能力は、第1のセルがNR-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、または第1のセルは、LTEセルであり、デュアル接続能力は、NE-DC能力を含み、NE-DC能力は、第1のセルがNE-DCの確立をサポートするということを示すために使用される。
【0015】
可能な一実施方法においては、第1の基地局はプライマリ基地局であり、第2の基地局はセカンダリ基地局である。
【0016】
可能な一実施方法においては、ネットワーク管理エンティティは、管理サービスコンシューマ、管理サービスプロデューサ、MBBオートメーションエンジン、ネットワーク管理システム、または要素管理システムである。
【0017】
可能な一実施方法においては、ネットワーク管理エンティティが第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することは、ネットワーク管理エンティティが第1のセルの第1の情報および/または第1の隣接セルの第2の情報に基づいて第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することであって、ここで、その第1の情報は、第1のセルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含み、第2の情報は、第1の隣接セルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含む、決定すること、またはネットワーク管理エンティティが、オペレータによって保持されているセルポリシに従って第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することを含む。
【0018】
第2の態様によれば、本出願の一実施形態は、ネットワーク管理エンティティが第1のセルのデュアル接続能力を決定することであって、ここで、そのデュアル接続能力は、第1のセルがデュアル接続の確立をサポートするかどうかを示すために使用される、決定することと、ネットワーク管理エンティティが、第1のセルが属する基地局へ構成情報を送信することであって、ここで、その構成情報は、第1のセルがデュアル接続能力をサポートするかどうかを示す、送信することとを含む通信方法を提供する。
【0019】
前述の解決策に基づいて、デュアル接続能力は、第1のセルに関して構成される。そのため、第1のセルが属する基地局は、第1のセルのデュアル接続能力を別の基地局へ、それらの基地局の間におけるインターフェースを通じて送信し得、それによって、その別の基地局は、第1のセルに基づいてデュアル接続が確立されることが可能であるかどうかを決定する。さらに、マルチ接続データ伝送シナリオにおいて基地局がオペレータポリシを知ることが可能ではない場合に、基地局がデュアル接続能力を不正確に構成することに起因してシステムスループットが低減するという問題が解決されることが可能である。あるいは、従来のテクノロジーにおいては、基地局がオペレータポリシを知ることが可能ではない場合に、基地局がセルのデュアル接続能力を構成するということとして理解される。これは、不正確な構成をもたらし、システムスループットを低減することがある。本出願の前述の解決策によれば、ネットワーク管理エンティティがセルのデュアル接続能力を構成するので、デュアル接続能力は、オペレータポリシを参照して構成されて、正しい構成を実施し得、それによって、不正確な構成に起因してシステムスループットが低減するという問題は発生しない。
【0020】
可能な一実施方法においては、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、EN-DC能力を含み、EN-DC能力は、第1のセルがEN-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用されるか、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、NGEN-DC能力を含み、NGEN-DC能力は、第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用されるか、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、NR-DC能力を含み、NR-DC能力は、第1のセルがNR-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用されるか、または第1のセルは、LTEセルであり、デュアル接続能力は、NE-DC能力を含み、NE-DC能力は、第1のセルがNE-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用される。
【0021】
第3の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。この装置は、ネットワーク管理エンティティであり得るか、またはネットワーク管理エンティティのために使用されるチップであり得る。この装置は、第1の態様における方法または第1の態様の実施方法を実施する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実施され得るか、または対応するソフトウェアをハードウェアが実行することによって実施され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0022】
第4の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。この装置は、ネットワーク管理エンティティであり得るか、またはネットワーク管理エンティティのために使用されるチップであり得る。この装置は、第2の態様における方法または第2の態様の実施方法を実施する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実施され得るか、または対応するソフトウェアをハードウェアが実行することによって実施され得る。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0023】
第5の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。この装置は、プロセッサおよびメモリを含む。メモリは、コンピュータ実行可能命令を格納するように構成されている。この装置が稼働したときに、プロセッサは、メモリに格納されているコンピュータ実行可能命令を実行して、第1の態様における方法、第2の態様における方法、第1の態様の実施方法、または第2の態様の実施方法をこの装置が実行することを可能にする。
【0024】
第6の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。この装置は、プロセッサおよびインターフェース回路を含む。プロセッサは、インターフェース回路を通じて別の装置と通信し、第1の態様における方法、第2の態様における方法、第1の態様の実施方法、または第2の態様の実施方法を実行するように構成されている。1つまたは複数のプロセッサがある。
【0025】
第7の態様によれば、本出願の一実施形態は、通信装置を提供する。この装置は、プロセッサを含む。プロセッサは、メモリに接続されており、メモリに格納されているプログラムを呼び出して、第1の態様における方法、第2の態様における方法、第1の態様の実施方法、または第2の態様の実施方法を実行するように構成されている。メモリは、この装置の内部または外部に配置され得る。加えて、1つまたは複数のプロセッサがある。
【0026】
第8の態様によれば、本出願の一実施形態は、コンピュータ可読ストレージメディアをさらに提供する。このコンピュータ可読ストレージメディアは、命令を格納している。それらの命令がコンピュータ上で実行されたときに、プロセッサが、第1の態様における方法、第2の態様における方法、第1の態様の実施方法、または第2の態様の実施方法を実行することを可能にされる。
【0027】
第9の態様によれば、本出願の一実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。このコンピュータ製品は、コンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムが稼働したときに、第1の態様における方法、第2の態様における方法、第1の態様の実施方法、または第2の態様の実施方法が実行される。
【0028】
第10の態様によれば、本出願の一実施形態は、チップシステムをさらに提供する。このチップシステムは、第1の態様における方法、第2の態様における方法、第1の態様の実施方法、または第2の態様の実施方法を実行するように構成されているプロセッサを含む。
【0029】
11の態様によれば、本出願の一実施形態は、ネットワーク管理エンティティと第1の基地局とを含む通信システムであって、ここで、そのネットワーク管理エンティティは、第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することであって、ここで、そのデュアル接続属性は、第1の隣接セルが第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示すために使用され、第1のセルは第1の基地局に属し、第1の隣接セルは第2の基地局に属する、決定することと、構成情報を第1の基地局へ送信することとを行うように構成されており、第1の基地局は、ネットワーク管理エンティティから構成情報を受信することと、構成情報に基づいて第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成することとを行うように構成されている、通信システムをさらに提供する。
【0030】
可能な一実施方法においては、第1の基地局が構成情報に基づいて第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように構成されていることは、構成情報に基づいて第1の隣接セルに関する表示情報を構成するように構成されていることであって、ここで、その表示情報は、第1の隣接セルが第1の基地局のセカンダリセルとして使用されることが可能であるということを示すか、または第1の隣接セルが第1の基地局のセカンダリセルとして使用されることが可能ではないということを示す、構成されていることを特に含む。
【0031】
可能な一実施方法においては、第1の基地局が構成情報に基づいて第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように構成されていることは、構成情報に基づいて第1の隣接セルをブラックリストに付加するように構成されていることであって、ここで、そのブラックリストが、第1のセルの隣接セルにあって、かつ第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能ではないセルを記録するために使用される、構成されていること、または構成情報に基づいて第1の隣接セルをホワイトリストに付加するように構成されていることであって、ここで、そのホワイトリストが、第1のセルの隣接セルにあって、かつ第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるセルを記録するために使用される、構成されていることを特に含む。
【0032】
可能な一実施方法においては、構成情報を第1の基地局へ送信することの前に、ネットワーク管理エンティティは、第1の隣接セルがデュアル接続能力を有すると決定することであって、ここで、そのデュアル接続能力は、第1の隣接セルがデュアル接続の確立をサポートするということを示すために使用される、決定することを行うようにさらに構成されている。
【0033】
可能な一実施方法においては、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、EN-DC能力を含み、EN-DC能力は、第1のセルがEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、NGEN-DC能力を含み、NGEN-DC能力は、第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、NR-DC能力を含み、NR-DC能力は、第1のセルがNR-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、または第1のセルは、LTEセルであり、デュアル接続能力は、NE-DC能力を含み、NE-DC能力は、第1のセルがNE-DCの確立をサポートするということを示すために使用される。
【0034】
可能な一実施方法においては、第1の基地局はプライマリ基地局であり、第2の基地局はセカンダリ基地局である。
【0035】
可能な一実施方法においては、ネットワーク管理エンティティは、管理サービスコンシューマ、管理サービスプロデューサ、MBBオートメーションエンジン、ネットワーク管理システム、または要素管理システムである。
【0036】
可能な一実施方法においては、ネットワーク管理エンティティが第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定するように構成されていることは、第1のセルの第1の情報および/または第1の隣接セルの第2の情報に基づいて第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定するように構成されていることであって、ここで、その第1の情報は、第1のセルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含み、第2の情報は、第1の隣接セルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含む、構成されていること、またはオペレータによって保持されているセルポリシに従って第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定するように構成されていることを特に含む。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1(a)】4Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
図1(b)】5Gネットワークアーキテクチャの概略図である。
図2】本出願の一実施形態による通信方法の概略フローチャートである。
図3】本出願の一実施形態による別の通信方法の概略フローチャートである。
図4】本出願の一実施形態による通信装置の概略図である。
図5】本出願の一実施形態によるネットワーク管理エンティティの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1(a)は、第4世代(4th generation, 4G)ネットワークアーキテクチャの概略図である。このアーキテクチャは、エボルブドパケットコア(Evolved Packet Core, EPC)ネットワーク、およびエボルブドユニバーサルテレストリアルラジオアクセスネットワーク(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network, E-UTRAN)を含む。E-UTRANは、LTEにおけるエボルブドNodeB(evolved NodeB, eNB)、およびNRにおける次世代NodeB(g NodeB, gNB)を含む。加えて、4G EPCに相互接続されているg NodeBは、en-gNBと呼ばれる。
【0039】
eNBをプライマリ基地局として使用すること、およびen-gNBをセカンダリ基地局として使用することによって形成されるデュアル接続は、E-UTRA-NRデュアル接続(E-UTRA-NR Dual Connectivity, EN-DC)と呼ばれる。すなわち、EN-DCアーキテクチャにおいては、プライマリ基地局はeNBであり、セカンダリ基地局はen-gNBである。
【0040】
図1(b)は、第5世代(5th generation, 5G)ネットワークアーキテクチャの概略図である。このアーキテクチャは、エボルブド第5世代コア(5th Core, 5GC)ネットワーク、および次世代無線アクセスネットワーク(Next Generation Radio Access Network, NG-RAN)を含む。NG-RANは、マルチ無線デュアル接続(Multi-Radio Dual Connectivity)をサポートし、NG-RANノードは、NRにおけるgNB、およびLTEにおけるeNBを含む。加えて、5GCに相互接続されているeNBは、ng-eNBと呼ばれる。
【0041】
gNBをプライマリ基地局として使用すること、およびng-eNBをセカンダリ基地局として使用することによって形成されるデュアル接続は、NR-E-UTRAデュアル接続(NR-E-UTRA Dual Connectivity, NE-DC)と呼ばれる。すなわち、NE-DCにおいては、プライマリ基地局はgNBであり、セカンダリ基地局はng-eNBである。
【0042】
ng-eNBをプライマリ基地局として使用すること、およびgNBをセカンダリ基地局として使用することによって形成されるデュアル接続は、NG-RANのE-UTRA-NRデュアル接続(NG-RAN E-UTRA-NR Dual Connectivity, NGEN-DC)と呼ばれる。すなわち、NGEN-DCにおいては、プライマリ基地局はng-eNBであり、セカンダリ基地局はgNBである。
【0043】
gNBをプライマリ基地局として使用すること、および別のgNBをセカンダリ基地局として使用することによって形成されるデュアル接続は、NR-NRデュアル接続(NR-NR Dual Connectivity, NR-DC)と呼ばれる。すなわち、NR-DCにおいては、プライマリ基地局およびセカンダリ基地局は、gNBである。
【0044】
実際の適用においては、デュアル接続がマルチ接続と呼ばれることもあり、デュアル接続およびマルチ接続は同じ意味を有するということに留意されたい。
【0045】
ANR機能は、ネットワーク管理システム(たとえば、運用、管理、および保守(Operations, Administration and Management, OAM)システム)が隣接セル関係テーブルを管理することを可能にする。ネットワーク管理システムは、隣接セル関係テーブルに対して隣接セル関係を付加もしくは除去し得るか、または隣接セル関係テーブルにおける1つまたは複数の属性を変更し得る。隣接セル関係テーブルの変更は、適時にネットワーク管理システムに通知される。
【0046】
基地局のそれぞれのセルに関して1つの隣接セル関係テーブルが保持される。それぞれの隣接セル関係テーブルは、ターゲットセル識別子(Target Cell Identifier)を含み、そのターゲットセル識別子は、ターゲットセルを識別するために使用される。
【0047】
ソースセルからターゲットセルへの既存の隣接セル関係は、ソースセルが、
a)ターゲットセルのエボルブドユニバーサルテレストリアルラジオアクセスネットワークセルグローバル識別子(Evolved universal terrestrial radio access network Cell Global Identifier, ECGI)/セルグローバル識別子(Cell Global Identifier, CGI)および物理セル識別子(Physical Cell Identifiier, PCI)を知っており、
b)ソースセルに対応するターゲットセルの記録を隣接セル関係テーブルにおいて有しており、そして
c)属性を隣接セル関係テーブルにおいて定義しており、ここで、これらの属性は、ネットワーク管理システムによって構成され得るか、またはデフォルト値として定義され得るということを意味する。
【0048】
隣接セル関係テーブルにおけるそれぞれの隣接セル関係は、NoRemove、NoHO、およびNoX2という3つの属性を有する。NoRemoveは、基地局が隣接セル関係テーブルから隣接セル関係を除去しないということを示す。NoHOは、基地局がハンドオーバのために隣接セル関係を使用することが可能ではないことを示す。NoX2は、基地局が隣接セル関係を使用して、ターゲットセルが属する基地局に対するX2インターフェース設定手順を開始することが可能ではないということを示す。
【0049】
NoX2は、基地局単位の粒度であり、ブラックリストおよびホワイトリストの形態で構成されている。NoRemoveおよびNoHOは、それぞれセル単位の粒度であり、ハンドオーバが許可されるかどうかを示す「isHOAllowed」、および除去が許可されるかどうかを示す「isRemoveAllowed」の形態で構成されている。
【0050】
X2およびXnのブラックリストおよびホワイトリストは、テーブル1において示されているようにGNBCUCPFunctionクラスにおいて定義される。
【0051】
【表1】
【0052】
CMの意味は、条件付きで必須であり、その条件は具体的には、ANR機能がサポートされているかどうかである。具体的には、ANR機能がサポートされている場合には、属性は必須である。説明は、本明細書において中ほどに提供されている。後続の実施形態におけるCMの意味は同じであり、詳細は記述されない。
【0053】
NRcellRelationクラスにおいては、テーブル2において示されているように、削除するかどうか、およびハンドオーバするかどうかが定義される。
【0054】
【表2】
【0055】
現在、LTEのANR機能は、NRにも適用可能である。NoRemove、NoHO、およびNoX2属性は、NRにおいて依然として使用されることが可能である。
【0056】
本出願の実施形態においては、基地局がデュアル接続のために隣接セル関係を使用することが可能ではないということを示すために使用される属性が、さらにNRに付加され得るか、またはその属性は、隣接セル関係にあるセルを基地局がセカンダリセルとして使用してデュアル接続データ伝送を実行することが可能ではないということとして理解されるか、またはその属性は、隣接セル関係にあるセルがセカンダリセルとして使用されてデュアル接続データ伝送を実行することが可能ではないということとして理解される。以降の説明においては、その属性は、略してデュアル接続属性と呼ばれることがある。
【0057】
たとえば、EN-DCアーキテクチャにおいては、その属性は、No EN-DCと呼ばれることがあり、基地局がEN-DCのために隣接セル関係を使用することが可能ではないということを示すために使用される。eNBは、隣接セル関係にあるセル(具体的には、en-gNBのセル)をセカンダリセルとして使用してEN-DCデータ伝送を実行することが可能ではないということも理解され得る。
【0058】
別の例として、NE-DCアーキテクチャにおいては、その属性は、No NE-DCと呼ばれることがあり、基地局がNE-DCのために隣接セル関係を使用することが可能ではないということを示すために使用される。gNBは、隣接セル関係にあるセル(具体的には、ng-eNBのセル)をセカンダリセルとして使用してNE-DCデータ伝送を実行することが可能ではないということも理解され得る。
【0059】
別の例として、NGEN-DCアーキテクチャにおいては、その属性は、No NGEN-DCと呼ばれることがあり、基地局がNGEN-DCのために隣接セル関係を使用することが可能ではないということを示すために使用される。ng-eNBは、隣接セル関係にあるセル(具体的には、gNBのセル)をセカンダリセルとして使用してNGEN-DCデータ伝送を実行することが可能ではないということも理解され得る。
【0060】
別の例として、NR-DCアーキテクチャにおいては、その属性は、No NR-DCと呼ばれることがあり、基地局がNR-DCのために隣接セル関係を使用することが可能ではないということを示すために使用される。gNBは、隣接セル関係にあるセル(具体的には、gNBのセル)をセカンダリセルとして使用してNR-DCデータ伝送を実行することが可能ではないということも理解され得る。
【0061】
デュアル接続属性が導入された後に、対応するセルに関するデュアル接続属性をどのように構成するかが、本出願において解決されることになる問題である。
【0062】
セルがセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかは、セルの実際の負荷およびオペレータのポリシに依存する。そのため基地局は、セカンダリセルとして使用されることが可能ではないセルを決定することが可能ではない。たとえば、いくつかのセルは、重要(VIP)セルであり、それらのセルは、セカンダリセルとして使用されることが可能ではなく、それによって、VIPセルのリソース利用率が確保される。そのため、本出願の実施形態においては、ネットワーク管理エンティティがデュアル接続属性を構成することが提案されている。
【0063】
加えて、セルがセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを決定するための必要条件は、デュアル接続をサポートする能力をそのセルが有しているということである。そのため、本出願の実施形態においては、セルに関するデュアル接続をサポートする能力をネットワーク管理エンティティが構成することがさらに提案されており、またはデュアル接続スイッチと呼ばれることがある。これは、本発明においてここでは限定されない。
【0064】
本出願の実施形態におけるネットワーク管理エンティティは、管理サービスコンシューマ(MnSのコンシューマ)、管理サービスプロデューサ(MnSのプロデューサ)、MBBオートメーションエンジン(MBB Automation Engine, MAE)、ネットワーク管理システム(Network Management System, NMS)、または要素管理システム(Element Management System, EMS)であり得る。
【0065】
図1(a)または図1(b)において示されているネットワークアーキテクチャに基づいて、図2において示されているように、本出願の一実施形態は、通信方法を提供する。この通信方法は、セルに関するデュアル接続能力を構成するための一方法と呼ばれることもある。この方法は、セルに関するデュアル接続能力を構成するために使用される。
【0066】
この方法は、下記のステップを含む。
【0067】
ステップ201:ネットワーク管理エンティティが、第1のセルのデュアル接続能力を決定し、ここで、そのデュアル接続能力は、第1のセルがデュアル接続の確立をサポートするかどうかを示すために使用される。
【0068】
デュアル接続能力は、代替として、具体的には、第1のセルがデュアル接続機能を可能にするかどうかを示すために使用されるデュアル接続スイッチであり得るということに留意されたい。
【0069】
ネットワーク管理エンティティは、第1のセルのデュアル接続能力を、第1のセルの測定情報(たとえば、セルの基準信号受信電力(reference signal received power, RSRP)、およびセルの基準信号受信品質(reference signal received quality, RSRQ))、パフォーマンス情報(たとえば、セルのハンドオーバ成功率、セルのスループットレート、およびセルのリソース利用率)、ならびにアラーム情報のうちの1つもしくは複数を入手することによって決定し得るか、またはネットワーク管理エンティティは、オペレータによって保持されているセルポリシ(たとえば、VIPセル)を使用することによって、第1のセルのデュアル接続能力をさらに決定し得るということにさらに留意されたい。
【0070】
デュアル接続能力は、代替として、基地局のデュアル接続能力であり得るということにさらに留意されたい。具体的には、基地局のすべてのセルが、デュアル接続の確立をサポートする。同様に、ネットワーク管理エンティティは、基地局のデュアル接続能力を決定し、デュアル接続能力を基地局へ送信し得る。これは、本発明においてここでは限定されない。
【0071】
ステップ202:ネットワーク管理エンティティは、第1のセルが属する基地局へ構成情報を送信し、ここで、その構成情報は、第1のセルがデュアル接続能力をサポートするかどうかを示す。
【0072】
前述の解決策に基づいて、デュアル接続能力は、第1のセルに関して構成される。そのため、第1のセルが属する基地局は、第1のセルのデュアル接続能力を別の基地局へ、それらの基地局の間におけるインターフェースを通じて送信し得、それによって、その別の基地局は、第1のセルに基づいてデュアル接続が確立されることが可能であるかどうかを決定する。さらに、マルチ接続データ伝送シナリオにおいて基地局がオペレータポリシを知ることが可能ではない場合に、基地局がデュアル接続能力を不正確に構成することに起因してシステムスループットが低減するという問題が解決されることが可能である。あるいは、従来のテクノロジーにおいては、基地局がオペレータポリシを知ることが可能ではない場合に、基地局がセルのデュアル接続能力を構成するということとして理解される。これは、不正確な構成をもたらし、システムスループットを低減することがある。本出願の前述の解決策によれば、ネットワーク管理エンティティがセルのデュアル接続能力を構成するので、デュアル接続能力は、オペレータポリシを参照して構成されて、正しい構成を実施し得、それによって、不正確な構成に起因してシステムスループットが低減するという問題は発生しない。
【0073】
一実施方法においては、第1のセルはNRセル、具体的には、gNBにおけるセルであり、デュアル接続能力はEN-DC能力を含み、EN-DC能力は、第1のセルがEN-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用される。すなわち、ネットワーク管理エンティティは、NRセルに関するEN-DC能力を構成する。たとえば、NRCellCUが、NRセルを表すために使用され、ネットワーク管理エンティティは、NRセルがEN-DCをサポートするということ、またはEN-DCをサポートしないということを示すために、NRセルに関するEN-DCサポート能力情報を構成し、それによって、隣接ng-eNBが、NRセルが属するgNBとのX2インターフェースを確立するかどうかを決定する。たとえば、テーブル3-1において示されているように、属性eNDCSupportがNRCellCUに付加されて、NRセルがEN-DCをサポートするかどうかを示し得る。
【0074】
【表3】
【0075】
別の実施方法においては、第1のセルはNRセル、具体的には、gNBにおけるセルであり、デュアル接続能力はNGEN-DC能力を含み、NGEN-DC能力は、第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用される。すなわち、ネットワーク管理エンティティは、NRセルに関するNGEN-DC能力を構成する。たとえば、NRCellCUが、NRセルを表すために使用され、ネットワーク管理エンティティは、NRセルがNGEN-DCをサポートするということ、またはNGEN-DCをサポートしないということを示すために、NRセルに関するNGEN-DCサポート能力情報を構成し、それによって、隣接ng-eNBが、NRセルが属するgNBとのXnインターフェースを確立するかどうかを決定する。たとえば、テーブル3-2において示されているように、属性nGENDCSupportがNRCellCUに付加されて、NRセルがNGEN-DCをサポートするかどうかを示し得る。
【0076】
【表4】
【0077】
別の実施方法においては、第1のセルはNRセル、具体的には、gNBにおけるセルであり、デュアル接続能力はNR-DC能力を含み、NR-DC能力は、第1のセルがNR-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用される。すなわち、ネットワーク管理エンティティは、NRセルに関するNR-DC能力を構成する。たとえば、NRCellCUが、NRセルを表すために使用され、ネットワーク管理エンティティは、NRセルがNR-DCをサポートするということ、またはNR-DCをサポートしないということを示すために、NRセルに関するNR-DCサポート能力情報を構成し、それによって、隣接gNBが、NRセルが属するgNBとのXnインターフェースを確立するかどうかを決定する。たとえば、テーブル3-3において示されているように、属性nRDCSupportがNRCellCUに付加されて、NRセルがNR-DCをサポートするかどうかを示し得る。
【0078】
【表5】
【0079】
別の実施方法においては、第1のセルはLTEセル、具体的には、ng-eNBにおけるセルであり、デュアル接続能力はNE-DC能力を含み、NE-DC能力は、第1のセルがNE-DCの確立をサポートするかどうかを示すために使用される。すなわち、ネットワーク管理エンティティは、LTEセルに関するNE-DC能力を構成する。たとえば、LTECellは、LTEセルを表すために使用され、ネットワーク管理エンティティは、LTEセルがNE-DCをサポートするということ、またはNE-DCをサポートしないということを示すために、LTEセルに関するNE-DCサポート能力情報を構成し、それによって、隣接gNBが、LTEセルが属するng-eNBとのXnインターフェースを確立するかどうかを決定する。たとえば、テーブル3-4において示されているように、属性nEDCSupportがLTECellに付加されて、NRセルがNE-DCをサポートするかどうかを示し得る。
【0080】
【表6】
【0081】
図1(a)または図1(b)において示されているネットワークアーキテクチャに基づいて、図3において示されているように、本出願の一実施形態は、別の通信方法を提供する。この通信方法は、セルに関してデュアル接続属性を構成するための一方法と呼ばれることもある。この方法は、セルに関してデュアル接続属性を構成するために使用される。
【0082】
この方法は、下記のステップを含む。
【0083】
ステップ301:ネットワーク管理エンティティが、第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定し、ここで、そのデュアル接続属性は、第1の隣接セルが第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示すために使用され、第1のセルは第1の基地局に属し、第1の隣接セルは第2の基地局に属する。
【0084】
ここでの第1のセルの第1の隣接セルは、第1のセルに対応する隣接セル関係テーブルにおける隣接セルを意味する。
【0085】
一実施方法においては、ネットワーク管理エンティティは、下記の方法に基づいて第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定し得る。ネットワーク管理エンティティは、第1のセルまたは第1のセルの第1の隣接セルの測定情報(たとえば、セルの基準信号受信電力RSRP、およびセルの基準信号受信品質RSRQ)、パフォーマンス情報(たとえば、セルのハンドオーバ成功率、セルのスループットレート、およびセルのリソース利用率)、ならびにアラーム情報のうちの1つまたは複数を入手して、第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定するか、またはネットワーク管理エンティティは、オペレータによって保持されているセルポリシ(たとえば、VIPセル)を使用することによって、第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性をさらに決定し得る。
【0086】
ステップ302:ネットワーク管理エンティティは、構成情報を第1の基地局へ送信し、ここで、その構成情報は、第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように第1の基地局に示す。
【0087】
前述の解決策に基づいて、デュアル接続属性は、第1のセルの隣接セルに関して構成され、それによって第1の基地局は、第1のセルの隣接セルがセカンダリセルとして使用されてマルチ接続データ伝送を実行することが可能ではないということを知り、それによって、基地局がオペレータポリシを知ることが可能ではない場合に、基地局がデュアル接続属性を不正確に構成することに起因して引き起こされる、システムスループットが低減するケースが回避される。
【0088】
一実施方法においては、第1の基地局はプライマリ基地局であり、第2の基地局はセカンダリ基地局である。
【0089】
一実施方法においては、図3に対応する実施形態を実行する前に、ネットワーク管理エンティティは、第1のセルの第1の隣接セルがデュアル接続能力を有すると最初に決定し、ここで、そのデュアル接続能力は、第1のセルの第1の隣接セルがデュアル接続の確立をサポートするということを示すために使用される。第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続能力を構成するための一方法に関しては、図2に対応する実施形態を参照されたい。
【0090】
以降では、デュアル接続属性を構成するための2つの方法を提供する。具体的には、ステップ302は、下記の方法1を使用することによって実行され得るか、または下記の方法2を使用することによって実行され得る。
【0091】
方法1:ステップ302における構成情報は、第1の隣接セルをブラックリストまたはホワイトリストに付加するように第1の基地局に示す。
【0092】
ブラックリストは、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することが可能ではないということを示すために使用され、ホワイトリストは、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することが可能であるということを示すために使用される。
【0093】
構成情報が、第1の隣接セルをブラックリストに付加するように第1の基地局に示している場合には、第1の基地局は、第1の隣接セルを、対応するブラックリストに付加して、第1の隣接セルが第1の基地局のセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することが可能ではないということを示す。
【0094】
構成情報が、第1の隣接セルをホワイトリストに付加するように第1の基地局に示している場合には、第1の基地局は、第1の隣接セルを、対応するホワイトリストに付加して、第1の隣接セルが第1の基地局のセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することが可能であるということを示す。
【0095】
本出願のこの実施形態においては、それぞれの基地局は、1つのブラックリストおよび/または1つのホワイトリストに対応していることがあるということに留意されたい。あるいは、それぞれの基地局のそれぞれのセルは、1つのブラックリストおよび/または1つのホワイトリストに対応していることがあり、同じ基地局の別々のセルに対応するブラックリストおよび/またはホワイトリストにおける情報が繰り返され得る。これは、本発明においては限定されない。ブラックリストまたはホワイトリストに記録されるセルの識別情報は、ECGI、CGI、またはPCIのうちの1つまたは複数であり得る。
【0096】
以降では、4つの異なるデュアル接続シナリオを参照しながら個別に説明を提供する。たとえば、第1の基地局はプライマリ基地局であり、第2の基地局はセカンダリ基地局である。
【0097】
シナリオ1:EN-DCシナリオ(ここで、プライマリ基地局はeNBであり、セカンダリ基地局はen-gNBである。)
【0098】
ネットワーク管理エンティティは、eNBに関するブラックリスト(たとえば、no EN-DCブラックリストと呼ばれる)を構成し、そのリストにおけるセルは、en-gNBのセルである。eNBは、no EN-DCブラックリストにおけるセルへのEN-DC伝送接続を確立することが可能ではない。任意選択で、no EN-DCブラックリストにおけるセルへのEN-DC伝送接続を確立した場合には、eNBは、no EN-DCブラックリストにおけるセルへのEN-DC伝送接続を解放する必要がある。
【0099】
ネットワーク管理エンティティは、eNBに関するホワイトリスト(たとえば、no EN-DCホワイトリストと呼ばれる)を構成し、そのリストにおけるセルは、en-gNBのセルである。eNBは、no EN-DCホワイトリストにおけるセルへのEN-DC伝送接続を確立することが可能である。
【0100】
たとえば、テーブル4-1において示されているように、属性eNDCBlackListおよびeNDCWhiteListが、ENBFunctionに付加され得る。
【0101】
【表7】
【0102】
シナリオ2:NGEN-DCシナリオ(ここで、プライマリ基地局はng-eNBであり、セカンダリ基地局はgNBである)
【0103】
ネットワーク管理エンティティは、ng-eNBに関するブラックリスト(たとえば、no NGEN-DCブラックリストと呼ばれる)を構成し、そのリストにおけるセルは、gNBのセルである。eNBは、no NGEN-DCブラックリストにおけるセルへのNGEN-DC伝送接続を確立することが可能ではない。任意選択で、no NGEN-DCブラックリストにおけるセルへのNGEN-DC伝送接続を確立した場合には、eNBは、no NGEN-DCブラックリストにおけるセルへのNGEN-DC伝送接続を解放する必要がある。
【0104】
ネットワーク管理エンティティは、ng-eNBに関するホワイトリスト(たとえば、no NGEN-DCホワイトリストと呼ばれる)を構成し、そのリストにおけるセルは、gNBのセルである。eNBは、no NGEN-DCホワイトリストにおけるセルへのNGEN-DC伝送接続を確立することが可能である。
【0105】
たとえば、テーブル4-2において示されているように、属性nGENDCBlackListおよびnGENDCWhiteListが、ENBFunctionに付加され得る。
【0106】
【表8】
【0107】
シナリオ3:NR-DCシナリオ(ここで、プライマリ基地局はgNBであり、セカンダリ基地局は別のgNBである)
【0108】
ネットワーク管理エンティティは、gNBに関するブラックリスト(たとえば、no NR-DCブラックリストと呼ばれる)を構成し、そのリストにおけるセルは、gNBのセルである。eNBは、no NR-DCブラックリストにおけるセルへのNR-DC伝送接続を確立することが可能ではない。任意選択で、no NR-DCブラックリストにおけるセルへのNR-DC伝送接続を確立した場合には、eNBは、no NR-DCブラックリストにおけるセルへのNR-DC伝送接続を解放する必要がある。
【0109】
ネットワーク管理エンティティは、gNBに関するホワイトリスト(たとえば、no NR-DCホワイトリストと呼ばれる)を構成し、そのリストにおけるセルは、gNBのセルである。eNBは、no NR-DCホワイトリストにおけるセルへのNR-DC伝送接続を確立することが可能である。
【0110】
たとえば、テーブル4-3において示されているように、属性nRDCBlackListおよびnRDCWhiteListが、GNBCUCPFunctionに付加され得る。
【0111】
【表9】
【0112】
シナリオ4:NE-DCシナリオ(プライマリ基地局はgNBであり、セカンダリ基地局はng-eNBである)
【0113】
ネットワーク管理エンティティは、gNBに関するブラックリスト(たとえば、no NE-DCブラックリストと呼ばれる)を構成し、そのリストにおけるセルは、ng-eNBのセルである。eNBは、no NE-DCブラックリストにおけるセルへのNE-DC伝送接続を確立することが可能ではない。任意選択で、no NE-DCブラックリストにおけるセルへのNE-DC伝送接続を確立した場合には、eNBは、no NE-DCブラックリストにおけるセルへのNE-DC伝送接続を解放する必要がある。
【0114】
ネットワーク管理エンティティは、gNBに関するホワイトリスト(たとえば、no NE-DCホワイトリストと呼ばれる)を構成し、そのリストにおけるセルは、ng-eNBのセルである。eNBは、no NE-DCホワイトリストにおけるセルへのNE-DC伝送接続を確立することが可能である。
【0115】
たとえば、テーブル4-4において示されているように、属性nEDCblacklistおよびnEDCwhitelistが、GNBCUCPFunctionに付加され得る。
【0116】
【表10】
【0117】
方法2:ステップ302における構成情報は、第1のセルの第1の隣接セルに関する表示情報を構成するように第1の基地局に示し、ここで、その表示情報は、第1のセルの第1の隣接セルが第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるということを示すか、または第1のセルの第1の隣接セルが第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能ではないということを示す。
【0118】
以降では、4つの異なるデュアル接続シナリオを参照しながら個別に説明を提供する。たとえば、第1の基地局はプライマリ基地局であり、第2の基地局はセカンダリ基地局である。
【0119】
シナリオ1:EN-DCシナリオ(ここで、プライマリ基地局はeNBであり、セカンダリ基地局はen-gNBである。)
【0120】
たとえば、eNBのNR隣接セル関係が、プロトコルにおいてNRCellRelationによって表されている場合には、ネットワーク管理エンティティは、一片の表示情報(たとえば、isENDCallowedと呼ばれる)を第1のセルの隣接セル関係テーブルにおける隣接セル関係に付加して、第1のセルのNR隣接セル(すなわち、第1の隣接セル)がセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示し得る。isENDCallowedの値は、「YES」もしくは「NO」、「0」もしくは「1」、または、有効もしくは無効の意味を有する別の値であり得る。これは、本発明においてここでは限定されない。
【0121】
たとえば、テーブル5-1において示されているように、isENDCallowed属性が、NRCellRelationに新たに付加される。
【0122】
【表11】
【0123】
たとえば、isENDCallowedの値は、「YES」または「NO」である。isENDCallowedの値が「YES」である場合には、それは、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することが許可されているということを示している。プライマリ基地局は、NRCellRelationにおけるisENDCallowed属性を有するEUtranGenericCellセルまたはUtranGenericCellセルが属するENBFunction基地局の名前によって識別され、セカンダリセルは、NRCellRelationによって参照され、isENDCallowedの表示は、NRCellRelationにおいて構成されるということが理解され得る。isENDCallowedの値が「NO」である場合には、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することは許可されていない。
【0124】
シナリオ2:NGEN-DCシナリオ(ここで、プライマリ基地局はng-eNBであり、セカンダリ基地局はgNBである)
【0125】
たとえば、ng-eNBのNR隣接セル関係が、プロトコルにおいてNRCellRelationによって表されている場合には、ネットワーク管理エンティティは、一片の表示情報(たとえば、isNGENDCallowedと呼ばれる)を第1のセルの隣接セル関係テーブルにおける隣接セル関係に付加して、第1のセルのNR隣接セル(すなわち、第1の隣接セル)がセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示し得る。isNGENDCallowedの値は、「YES」もしくは「NO」、「0」もしくは「1」、または、有効もしくは無効の意味を有する別の値であり得る。これは、本発明においてここでは限定されない。
【0126】
たとえば、テーブル5-2において示されているように、isNGENDCallowed属性が、NRCellRelationに新たに付加される。
【0127】
【表12】
【0128】
たとえば、isNGENDCallowedの値は、「YES」または「NO」である。isNGENDCallowedの値が「YES」である場合には、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することが許可されている。プライマリ基地局は、NRCellRelationにおけるisNGENDCallowed属性を有するNRCellCUセルが属するGNBCUCPFunction基地局の名前によって識別され、セカンダリセルは、NRCellRelationによって参照され、isNGENDCallowedの表示は、NRCellRelationにおいて構成されるということが理解され得る。isNGENDCallowedの値が「NO」である場合には、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することは許可されていない。
【0129】
シナリオ3:NR-DCシナリオ(ここで、プライマリ基地局はgNBであり、セカンダリ基地局は別のgNBである)
【0130】
たとえば、gNBのNR隣接セル関係が、プロトコルにおいてNRCellRelationによって表されている場合には、ネットワーク管理エンティティは、一片の表示情報(たとえば、isNRDCallowedと呼ばれる)を第1のセルの隣接セル関係テーブルにおける隣接セル関係に付加して、第1のセルのNR隣接セル(すなわち、第1の隣接セル)がNR-DCにおけるセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示し得る。isNRDCallowedの値は、「YES」もしくは「NO」、または「0」もしくは「1」であり得る。
【0131】
たとえば、テーブル5-3において示されているように、isNRDCallowed属性が、NRCellRelationに新たに付加される。
【0132】
【表13】
【0133】
たとえば、isNRDCallowedの値は、「YES」または「NO」である。isNRDCallowedの値が「YES」である場合には、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することが許可されている。プライマリ基地局は、NRCellRelationにおけるisNGENDCallowed属性を有するEUtranGenericCellセルまたはUtranGenericCellセルが属するENBFunction基地局の名前によって識別され、セカンダリセルは、NRCellRelationによって参照され、isNGENDCallowedの表示は、NRCellRelationにおいて構成されるということが理解され得る。isNRDCallowedの値が「NO」である場合には、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することは許可されていない。
【0134】
シナリオ4:NE-DCシナリオ(プライマリ基地局はgNBであり、セカンダリ基地局はng-eNBである)
【0135】
たとえば、gNBのLTE隣接セル関係が、プロトコルにおいてEutranCellRelationによって表されている場合には、ネットワーク管理エンティティは、一片の表示情報(たとえば、isNEDCallowedと呼ばれる)を第1のセルの隣接セル関係テーブルにおける隣接セル関係に付加して、第1のセルのLTE隣接セル(すなわち、第1の隣接セル)がNE-DCにおけるセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示し得る。isNEDCallowedの値は、「YES」もしくは「NO」、または「0」もしくは「1」であり得る。
【0136】
たとえば、テーブル5-4において示されているように、isNEDCallowed属性が、EutranCellRelationに新たに付加される。
【0137】
【表14】
【0138】
たとえば、isNEDCallowedの値は、「YES」または「NO」である。isNEDCallowedの値が「YES」である場合には、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することが許可されている。プライマリ基地局は、EutranCellRelationにおけるisNEDCallowed属性を有するNRCellCUセルが属するGNBCUCPFunction基地局の名前によって識別され、セカンダリセルは、EutranCellRelationによって参照され、isNEDCallowedの表示は、EutranCellRelationにおいて構成されるということが理解され得る。isNEDCallowedの値が「NO」である場合には、第1の隣接セルがセカンダリセルとして使用されてデータ伝送を実行することは許可されていない。
【0139】
前述の方法実施形態においては、ネットワーク管理エンティティによって実施される対応するステップまたはオペレーションは、代替として、ネットワーク管理エンティティにおいて構成されているコンポーネント(たとえば、チップまたは回路)によって実施され得るということが理解され得る。
【0140】
図4は、本出願の一実施形態による通信装置の概略図である。この装置は、前述の方法実施形態において、対応するネットワーク管理エンティティによって実行されるステップを実施するように構成されている。図4において示されているように、装置400は、決定ユニット401およびトランシーバユニット402を含む。
【0141】
決定ユニット401は、第1のセルの第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することであって、ここで、そのデュアル接続属性は、第1の隣接セルが第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるかどうかを示すために使用され、第1のセルは第1の基地局に属し、第1の隣接セルは第2の基地局に属する、決定することを行うように構成されている。トランシーバユニット402は、構成情報を第1の基地局へ送信することであって、ここで、その構成情報は、第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように第1の基地局に示す、送信することを行うように構成されている。
【0142】
可能な一実施方法においては、構成情報が、第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように第1の基地局に示すことは、構成情報が、第1の隣接セルに関する表示情報を構成するように第1の基地局に示すことであって、ここで、その表示情報は、第1の隣接セルが第1の基地局のセカンダリセルとして使用されることが可能であるということを示すか、または第1の隣接セルが第1の基地局のセカンダリセルとして使用されることが可能ではないということを示す、示すことを含む。
【0143】
可能な一実施方法においては、構成情報が、第1の隣接セルのデュアル接続属性を構成するように第1の基地局に示すことは、構成情報が、第1の隣接セルをブラックリストに付加するように第1の基地局に示すことであって、ここで、そのブラックリストが、第1のセルの隣接セルにあって、かつ第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能ではないセルを記録するために使用される、示すこと、または構成情報が、第1の隣接セルをホワイトリストに付加するように第1の基地局に示すことであって、ここで、そのホワイトリストが、第1のセルの隣接セルにあって、かつ第1のセルのセカンダリセルとして使用されることが可能であるセルを記録するために使用される、示すことを含む。
【0144】
可能な一実施方法においては、決定ユニット401は、トランシーバユニットが構成情報を第1の基地局へ送信する前に、第1の隣接セルがデュアル接続能力を有すると決定することであって、ここで、そのデュアル接続能力は、第1の隣接セルがデュアル接続の確立をサポートするということを示すために使用される、決定することを行うようにさらに構成されている。
【0145】
可能な一実施方法においては、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、EN-DC能力を含み、EN-DC能力は、第1のセルがEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、NGEN-DC能力を含み、NGEN-DC能力は、第1のセルがNGEN-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、第1のセルは、NRセルであり、デュアル接続能力は、NR-DC能力を含み、NR-DC能力は、第1のセルがNR-DCの確立をサポートするということを示すために使用されるか、または第1のセルは、LTEセルであり、デュアル接続能力は、NE-DC能力を含み、NE-DC能力は、第1のセルがNE-DCの確立をサポートするということを示すために使用される。
【0146】
可能な一実施方法においては、第1の基地局はプライマリ基地局であり、第2の基地局はセカンダリ基地局である。
【0147】
可能な一実施方法においては、この通信装置は、管理サービスコンシューマ、管理サービスプロデューサ、MBBオートメーションエンジン、ネットワーク管理システム、または要素管理システムである。
【0148】
可能な一実施方法においては、決定ユニット401は、第1のセルの第1の情報および/または第1の隣接セルの第2の情報に基づいて第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することであって、ここで、その第1の情報は、第1のセルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含み、第2の情報は、第1の隣接セルの測定情報、パフォーマンス情報、およびアラーム情報のうちの1つまたは複数を含む、決定すること、またはオペレータによって保持されているセルポリシに従って第1の隣接セルのデュアル接続属性を決定することを行うように特に構成されている。
【0149】
前述のユニットは、モジュール、または回路などと呼ばれることもあり、前述のユニットどうしは、独立して配置され得、またはすべてもしくは一部が統合され得るということが理解され得る。
【0150】
いくつかの可能な実施においては、トランシーバユニット402は、通信インターフェースと呼ばれることもある。
【0151】
任意選択で、通信装置400は、ストレージユニットをさらに含み得る。ストレージユニットは、データまたは命令(これは、コードまたはプログラムと呼ばれることもある)を格納するように構成されている。前述のユニットは、対応する一方法または機能を実施するために、ストレージユニットと対話し得るか、またはストレージユニットに結合され得る。たとえば、処理ユニットが、ストレージユニットにおけるデータまたは命令を読み取り得、それによってこの通信装置は、前述の実施形態における方法を実施する。
【0152】
この装置における諸ユニットへの区分は、論理的な機能区分にすぎないということを理解されたい。実際の実施中には、それらのユニットのうちのすべてまたはいくつかが、1つの物理エンティティへと統合され得るか、または物理的に分離され得る。加えて、この装置におけるすべてのユニットが、処理要素によって呼び出されるソフトウェアの形態で実装され得るか、もしくはハードウェアの形態で実装され得るか、またはいくつかのユニットが、処理要素によって呼び出されるソフトウェアの形態で実装され得、いくつかのユニットが、ハードウェアの形態で実装され得る。たとえば、それぞれのユニットは、個別に配置されている処理要素であり得るか、または実施のための装置のチップへと統合され得る。加えて、それぞれのユニットは、代替として、そのユニットの機能を実行するためにこの装置の処理要素によって呼び出されることになるプログラムの形態でメモリに格納され得る。加えて、ユニットのうちのすべてまたはいくつかは、統合され得るか、または独立して実装され得る。本明細書における処理要素は、プロセッサと呼ばれることもあり、信号処理能力を有する集積回路であり得る。実施中には、前述の方法または前述のユニットにおけるステップは、プロセッサ要素におけるハードウェア集積論理回路を使用することによって実装され得るか、または処理要素によって呼び出されるソフトウェアの形態で実装され得る。
【0153】
一例においては、前述の装置のうちのいずれか1つにおけるユニットは、前述の方法を実施するように構成されている1つまたは複数の集積回路、たとえば、1つもしくは複数の特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuits, ASIC)、1つもしくは複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor, DSP)、1つもしくは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array, FPGA)、または、それらの集積回路形態のうちの少なくとも2つの組合せであり得る。別の例として、処理要素がプログラムを呼び出す形態でこの装置におけるユニットが実装され得る場合には、その処理要素は、汎用プロセッサ、たとえば中央処理装置(Central Processing Unit, CPU)、またはこのプログラムを呼び出すことが可能である別のプロセッサであり得る。さらに別の例として、ユニットは、システムオンアチップ(system-on-a-chip, SOC)の形態で統合されて実装され得る。
【0154】
受信のための前述のユニット(たとえば、受信ユニット)は、この装置のインターフェース回路であり、別の装置からの信号を受信するように構成されている。たとえば、この装置がチップによって実装される場合には、受信ユニットはインターフェース回路であり、そのインターフェース回路は、そのチップのものであり、別のチップまたは装置からの信号を受信するように構成されている。送信のための前述のユニット(たとえば、送信ユニット)は、この装置のインターフェース回路であり、別の装置へ信号を送信するように構成されている。たとえば、この装置がチップによって実装される場合には、送信ユニットはインターフェース回路であり、そのインターフェース回路は、そのチップのものであり、別のチップまたは装置へ信号を送信するように構成されている。
【0155】
図5は、前述の実施形態におけるネットワーク管理エンティティのオペレーションを実施するように構成されている、本出願の一実施形態によるネットワーク管理エンティティの構造の概略図である。図5において示されているように、ネットワーク管理エンティティは、プロセッサ510およびインターフェース530を含み、任意選択でメモリ520をさらに含む。インターフェース530は、別のデバイスと通信するように構成されている。
【0156】
前述の実施形態におけるネットワーク管理エンティティによって実行される方法は、メモリ(これは、ネットワーク管理エンティティにおけるメモリ520であり得るか、または外部メモリであり得る)に格納されているプログラムを呼び出すことによって、プロセッサ510によって実施され得る。具体的には、ネットワーク管理エンティティ用に使用される装置は、プロセッサ510を含み得、プロセッサ510は、メモリにおけるこのプログラムを呼び出して、前述の方法実施形態におけるネットワーク管理エンティティによって実行される方法を実行する。ここでのプロセッサは、信号処理能力を有する集積回路、たとえばCPUであり得る。ネットワーク管理エンティティ用に使用される装置は、前述の方法を実施する1つまたは複数の集積回路、たとえば、1つもしくは複数のASIC、1つもしくは複数のマイクロプロセッサDSP、1つもしくは複数のFPGA、または、それらの集積回路形態のうちの少なくとも2つの組合せであるように構成され得る。あるいは、前述の実施どうしが組み合わされ得る。
【0157】
前述の実施形態のうちのすべてまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを使用することによって実装され得る。前述の実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合には、前述の実施形態のうちのすべてまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。このコンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上にロードされて実行されたときに、本出願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読ストレージメディアに格納され得るか、またはコンピュータ可読ストレージメディアから別のコンピュータ可読ストレージメディアへ伝送され得る。たとえば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターへ、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタルサブスクライバーライン(DSL))の、またはワイヤレス(たとえば、赤外線、ラジオ波、もしくはマイクロ波)の様式で伝送され得る。コンピュータ可読ストレージメディアは、1つまたは複数の使用可能なメディアを統合している、サーバまたはデータセンターなど、コンピュータ、またはデータストレージデバイスによってアクセス可能な任意の使用可能なメディアであり得る。使用可能なメディアは、磁気メディア(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光メディア(たとえば、DVD)、または半導体メディア(たとえば、ソリッドステートドライブ(solid-state drive, SSD))などであり得る。
【0158】
本出願の実施形態におけるさまざまな例示的な論理ユニットおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは別のプログラム可能な論理装置、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組合せの設計を使用することによって、機能を実施し得るかまたは動作させ得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得る。任意選択で、汎用プロセッサは、代替として、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態マシンであり得る。プロセッサは、代替として、コンピューティング装置どうしの組合せ、たとえば、デジタルシグナルプロセッサおよびマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサコアと併せた1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意のその他の類似の構成によって実装され得る。
【0159】
1つまたは複数の例示的な設計においては、本出願において記述されている機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを使用することによって実装され得る。ソフトウェアを使用することによって機能が実装される場合には、これらの機能は、コンピュータ可読メディアに格納され得るか、または1つもしくは複数の命令またはコードの形態でコンピュータ可読メディアに伝送される。このコンピュータ可読メディアは、コンピュータストレージメディアと、コンピュータプログラムが1つの場所から別の場所へ移動することを可能にする通信メディアとを含む。このストレージメディアは、任意の汎用のまたは特別なコンピュータによってアクセスされ得る利用可能なメディアであり得る。たとえば、そのようなコンピュータ可読メディアは、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、別の光ディスクストレージ、ディスクストレージもしくは別の磁気ストレージ装置、または、プログラムコードを保持もしくは格納するために使用され得る任意のその他のメディアであって、ここで、そのプログラムコードは、命令もしくはデータ構造の形態であるか、または一般的なもしくは特別なコンピュータ、または一般的なもしくは特別なプロセッサによって読み取られることが可能である形態である、任意のその他のメディアを含み得るが、それらに限定されない。加えて、任意の接続がコンピュータ可読メディアとして適切に定義され得る。たとえば、同軸ケーブル、光ファイバコンピュータ、ツイストペア、デジタルサブスクライバーライン(DSL)を使用することによって、または赤外線、ラジオ波、もしくはマイクロ波などのワイヤレス様式で、ウェブサイト、サーバ、または別のリモートリソースからソフトウェアが伝送される場合には、そのソフトウェアは、定義されたコンピュータ可読メディアに含まれる。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(英語:Digital Versatile Disc, 略してDVD)、フロッピーディスク、およびブルーレイディスクを含む。ディスクは通常、磁気的手段によってデータをコピーし、ディスクは、レーザー手段によってデータを光学的にコピーする。前述の組合せも、このコンピュータ可読メディアに含まれ得る。
【0160】
前述の1つまたは複数の例においては、本出願において記述されている機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せによって実装され得るということを当業者なら認識するはずである。機能がソフトウェアによって実装される場合には、前述の機能は、コンピュータ可読メディアに格納され得るか、またはコンピュータ可読メディアにおける1つもしくは複数の命令またはコードとして伝送され得る。このコンピュータ可読メディアは、コンピュータストレージメディアおよび通信メディアを含み、ここで、その通信メディアは、コンピュータプログラムが1つの場所から別の場所へ伝送されることを可能にする任意のメディアを含む。このストレージメディアは、汎用のまたは専用のコンピュータにとってアクセス可能な任意の利用可能なメディアであり得る。
【0161】
本出願は、本出願の特定の特徴および実施形態を参照しながら記述されているが、本出願の趣旨および範囲から逸脱することなく、それらに対してさまざまな修正および組合せが行われ得るということは明らかである。それに対応して、本明細書および添付の図面は、添付の特許請求の範囲によって定義されている本出願の例示的な説明にすぎず、本出願の範囲をカバーする修正、変形、組合せ、または均等物のうちのいずれかまたはすべてとみなされる。当業者なら、本出願の範囲から逸脱することなく、本出願に対してさまざまな修正および変形を行うことが可能であるということは明らかである。本出願は、本出願のこれらの修正および変形が、下記の特許請求の範囲およびそれらの均等なテクノロジーによって定義されている保護の範囲内に収まるという条件で、それらをカバーすることを意図されている。
図1(a)】
図1(b)】
図2
図3
図4
図5