(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】基板処理装置及び真空回転電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240723BHJP
C23C 16/458 20060101ALI20240723BHJP
C23C 14/50 20060101ALI20240723BHJP
H01R 39/08 20060101ALN20240723BHJP
【FI】
H01L21/68 R
C23C16/458
C23C14/50 A
H01R39/08
(21)【出願番号】P 2023000374
(22)【出願日】2023-01-05
(62)【分割の表示】P 2019565823の分割
【原出願日】2018-06-08
【審査請求日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】10-2017-0076715
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0076714
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519068777
【氏名又は名称】チュソン エンジニアリング カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ヨン,ホ ビン
(72)【発明者】
【氏名】シン,スン チョル
(72)【発明者】
【氏名】ヨ,ジン ヒョク
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-124899(JP,A)
【文献】特開2007-265847(JP,A)
【文献】特開2005-348933(JP,A)
【文献】特開2012-124047(JP,A)
【文献】特開2008-156746(JP,A)
【文献】特開2002-222848(JP,A)
【文献】特開2014-49667(JP,A)
【文献】国際公開第2012/011149(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/088598(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0073281(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
C23C 16/458
C23C 14/50
H01R 39/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空用回転電気コネクタであって、
絶縁体材質で形成されかつ円筒形状を有する回転子と、
前記回転子の側面を覆うように配置され、かつ互いに離隔された上部導電リング及び下部導電リングと、
前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間に配置された中間絶縁バリアと、
を備える、真空用回転電気コネクタであり、
前記中間絶縁バリアは、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間のプラズマ形成を遮断
し、
前記真空用回転電気コネクタは、
前記上部導電リングの上部に配置された上部絶縁バリアと、
前記下部導電リングの下部に配置された下部絶縁バリアと、
をさらに備え、
前記中間絶縁バリアは、前記上部絶縁バリア及び前記下部絶縁バリアのうち少なくとも一つより外半径方向にさらに突出する、真空用回転電気コネクタ。
【請求項2】
前記中間絶縁バリアは、前記上部絶縁バリア及び前記下部絶縁バリアより外半径方向にさらに突出する、請求項1に記載の真空用回転電気コネクタ。
【請求項3】
前記回転子の上部側面上に配置された上部ベアリングと、
前記上部ベアリングと垂直に整列され、且つ前記回転子の下部側面上に配置された下部ベアリングと、
前記上部ベアリング及び前記下部ベアリングと接触し、前記上部絶縁バリア、前記下部絶縁バリア、及び前記中間絶縁バリアを覆うように配置された固定子と、
をさらに備える、請求項
1に記載の真空用回転電気コネクタ。
【請求項4】
前記真空用回転電気コネクタは、
前記固定子の内部空間内に配置された第1絶縁ブラシ支持部と、
前記第1絶縁ブラシ支持部に固定され、且つ前記上部導電リングと電気的に接触する上部ブラシと、
前記固定子の内部空間内に配置され、且つ前記第1絶縁ブラシ支持部に対向するように配置された第2絶縁ブラシ支持部と、
前記第2絶縁ブラシ支持部に固定され、且つ前記下部導電リングと電気的に接触する下部ブラシと、
を
さらに備え、
前記上部ブラシ及び前記下部ブラシは、弾性を有する導電性ワイヤ又はストリップで形成され、且つU形状を有する、請求項3に記載の真空用回転電気コネクタ。
【請求項5】
前記上部絶縁バリア又は前記中間絶縁バリアは、前記上部導電リングの内側面に接触するように突出し、
前記下部絶縁バリア又は前記中間絶縁バリアは、前記下部導電リングの内側面に接触するように突出する、
請求項3に記載の真空用回転電気コネクタ。
【請求項6】
前記固定子は、円筒形状を有し、且つ前記固定子の側面の一部を垂直に切断することによって形成された切断面を有し、
入力コネクタ絶縁ブロックが、長さ方向に延長し、且つ前記切断面に沿って配置され、
第1入力端子及び第2入力端子のそれぞれは、前記入力コネクタ絶縁ブロックから離隔される、
請求項3に記載の真空用回転電気コネクタ。
【請求項7】
前記真空用回転電気コネクタは、前記上部絶縁バリアと前記中間絶縁バリアとの間に配置された上部補助絶縁バリアを
さらに備え、
前記上部絶縁バリアの内側面は、前記中間絶縁バリアの方向に突出し、
前記中間絶縁バリアの内側面は、前記下部絶縁バリアの方向に突出し、
前記下部絶縁バリアの内面は、前記中間絶縁バリアの方向に突出し、前記中間絶縁バリアの突出部に突起をもって結合され、
前記上部補助絶縁バリアは、前記上部絶縁バリアの突出部に突起をもって結合される、
請求項3に記載の真空用回転電気コネクタ。
【請求項8】
基板処理装置であって、
中心軸から一定の半径上に周期的に配置された複数の安着ホールを有する第1ディスクと、
前記第1ディスクの回転と共に転回しつつ回転する複数の静電チャックと、
それぞれ、前記複数の静電チャックに回転運動を提供しつつ電気的連結を提供するように前記安着ホール内に配置される複数の第1回転電気コネクタと、
を備える、基板処理装置であり、
前記第1回転電気コネクタのそれぞれは、
絶縁体材質で形成された円筒形状の回転子と、
前記回転子の側面を覆うように配置され、かつ互いに離隔された上部導電リング及び下部導電リングと、
前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間に配置された絶縁バリアと、
を備え、
前記絶縁バリアは、前記上部導電リング及び前記下部導電リングのプラズマ形成を遮断
し、
前記基板処理装置は、
前記上部導電リングの上部に配置された上部絶縁バリアと、
前記下部導電リングの下部に配置された下部絶縁バリアと、
をさらに備え、
前記絶縁バリアは、前記上部絶縁バリア及び前記下部絶縁バリアのうち少なくとも一つより外半径方向にさらに突出する、基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関するものとして、メインディスクの公転とサブディスクの自転を通じて複数基板処理時の均一性を向上させることができる基板処理装置に関する。
【0002】
本発明は、回転電気コネクタに関するものとして、より詳細には、真空用回転電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
[基板処理装置]
一般的に半導体メモリ素子、液晶表示装置、有機発光装置などは、基板上に複数回の半導体工程を行って、希望する形状の構造物を蒸着及び積層する加工工程を経て製造する。
【0004】
半導体加工工程には、基板上に所定の薄膜を蒸着する工程、薄膜の選択された領域を露出させるフォトリソグラフィ(photolithography)工程、選択された領域の薄膜を除去するエッチング工程などを含む。このような半導体工程は、当該工程のために最適の環境が整った工程チャンバ内部で行われる。
【0005】
一般的に、ウェハなどの円形基板を加工する装置は、工程チャンバ内部に配置され、円形の第1ディスク(メインディスク)に前記第1ディスクより小さい円形の第2ディスク(サブディスク)を複数個取り付けた構造を有する。
【0006】
基板加工装置においては、前記第2ディスクに基板を安着した後、前記第1ディスクを回転させ、前記第2ディスクを自転及び公転させた後、前記基板にソース物質を噴射して、希望する形状の構造物を前記基板に蒸着及び積層する方式で基板加工を行う。
【0007】
この時、第2ディスクをその中心を軸として回転(自転)させるために、空気又は他のガスを噴射する別途の装置を使用する。この場合、空気又はガスに含まれる異物が基板に吸着されて製品不良が発生する恐れがある。
【0008】
韓国公開特許第10-2016-0073281号は、Argoの原理にしたがって金属円板の周辺の一部でのみ磁石が相対的に動けば、前記金属円板は回転する。しかし、前記Argoの原理による前記金属円板の回転は、正確な回転速度を制御することが困難であり、精密に希望する位置で金属円板を停止させることが難しい。
【0009】
したがって、第1ディスクを公転させ、前記第1ディスクに取り付けられた第2ディスクを安定して自転する回転方法が求められる。また、前記第2ディスクに取り付けられた基板を遠心力に対抗して安定して固定できる固定方法が求められる。
【0010】
[回転電気コネクタ]
スリップリング(Slipring)は、ロータリコネクタなどとも呼ばれる電気/機械的部品で、回転する装備に電源又は信号ラインを供給する際に電線がねじれることなく、伝達可能な一種の回転式コネクタである。
【0011】
一般的に、ウェハなどの円形基板を加工する装置は、工程チャンバ内部に配置され、円形の第1ディスク(メインディスク)に前記第1ディスクより小さな円形の第2ディスク(サブディスク)を複数個取り付けた構造を有する。
【0012】
基板加工装置においては、前記第2ディスクに基板を安着した後、前記第1ディスクを回転させ、前記第2ディスクを自転及び公転させた後、前記基板にソース物質を噴射して、希望する形状の構造物を前記基板に蒸着及び積層する方式で基板加工を行う。
【0013】
この時、第2ディスクをその中心を軸として回転(自転)させるために、空気又は他のガスを噴射する別途の装置を使用する。この場合、空気又はガスに含まれる異物が基板に吸着されて製品不良が発生する恐れがある。
【0014】
基板処理装置内で公転しつつ自転する静電チャックが取り付けられた場合、前記静電チャックに真空状態で安定して高電圧を伝達する方法が求められる。前記静電チャックが両極静電チャックの場合、通常のスリップリングは寄生放電を行って使用することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の解決しようとする技術的課題は、自転する複数の静電チャックに直流高電圧を安定して提供できる基板処理装置を提供することである。
【0016】
本発明の解決しようとする技術的課題は、自転する複数の静電チャックに適した公転周期と自転周期を有する回転比を提供する基板処理装置を提供することである。
【0017】
発明の解決しようとする一技術的課題は、真空チャンバ内で寄生放電なしで回転運動と高電圧の電気的連結を行う回転電気コネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一実施例による基板処理装置は、中心軸から一定の半径上に周期的に配置される複数の静電チャックを含むディスクと、前記ディスクを支えるディスク支持台と、前記ディスク支持台を貫通して前記複数の静電チャックに電気的に連結されるDCラインと、前記DCラインに電力を供給する電力供給源と、を含む。前記DCラインは、前記電力供給源で前記ディスク支持台を貫通する第1DCラインと、前記第1DCラインを前記複数の静電チャックそれぞれに連結するために前記第1DCラインを分配する電力分配部と、前記電力分配部で前記複数の静電チャックそれぞれに連結される複数の第2DCラインと、を含む。
【0019】
本発明の一実施例において、前記電力分配部は、外側半径方向に突出した複数の第1連結端子を備え、正の電圧で帯電され、前記ディスクの上部面に配置される内側電力分配リングと、内側半径方向に突出した第2連結端子を備え、負の電圧で帯電され、前記ディスクの上部面に配置される外側電力分配リングと、を含む。
【0020】
本発明の一実施例において、前記内側電力分配リングは、半径の一部が切断されたスナップリング形状であり、前記外側電力分配リングは、半径の一部が切断されたスナップリング形状であり、前記内側電力分配リングの切断部位と前記外側電力分配リングの切断部位は、互いに反対側に配置される。前記第1DCラインは、第1正のDCライン及び第1負のDCラインを含む。前記内側電力分配リングは、前記第1正のDCラインの一端と前記内側電力分配リングの切断部位の反対側とを連結する第1連結部位を含む。前記外側電力分配リングは、前記第1負のDCラインの一端と前記外側電力分配リングの切断部位の反対側とを連結する第2連結部位を含む。
【0021】
本発明の一実施例による真空用回転電気コネクタは、絶縁体材質で形成され、円筒形状の回転子と、前記回転子の側面を包むように配置され、互いに離隔して配置される上部導電リング及び下部導電リングと、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間に配置された中間絶縁バリアと、を含む。前記中間絶縁バリアは、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間のプラズマ形成を遮断する。
【0022】
本発明の一実施例において、前記上部導電リングの上部に配置された上部絶縁バリアと、前記下部導電リングの下部に配置された下部絶縁バリアと、をさらに含む。前記中間絶縁バリアは、前記上部絶縁バリア及び前記下部絶縁バリアより外半径方向に突出する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一実施例によると、電力分配部は、すべての静電チャックに実質的に同一の電気的特性を提供するために、対称的構造及び同一の配線長を提供する。これに従って、前記すべての静電チャックの吸引力は同一である。
【0024】
本発明の一実施例によると、電力分配部は、公転する第1ディスクの上部面に配線を配置して分解/結合の容易性を提供する。
【0025】
本発明の一実施例によると、自転する第1磁気ギヤの回転周期を調節するために、固定された第2磁気ギヤと前記第1磁気ギヤとの間に第3磁気ギヤを配置して前記第1磁気ギヤの適切な回転周期を提供する。
【0026】
本発明の一実施例による回転電気コネクタは、一対の電極リングの間に配置された中間絶縁バリアの高さを増加させて、寄生放電経路を増加させることで寄生放電を抑制する。
【0027】
本発明の一実施例による回転電気コネクタは、正の高電圧で帯電された第1ブラシと負の高電圧で帯電された第2ブラシを互いに十分に離隔させて前記第1ブラシと前記第2ブラシとの間の寄生放電を抑制する。
【0028】
本発明の一実施例によれば、前記回転電気コネクタを備える基板処理装置は、自転及び公転を同時に行う静電チャックに、寄生放電なしで安定して高電圧を印加して、十分な基板吸着力を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施例による基板処理装置の磁気ギヤを説明する平面図である。
【
図2】
図1の基板処理装置の電力分配部を説明する平面図である。
【
図3】
図2の基板処理装置の電力分配部を示す拡大平面図である。
【
図4】
図2のA-A’線に沿って切った断面図である。
【
図5】
図2のB-B’線に沿って切った断面図である。
【
図6】本発明の一実施例による静電チャックを説明する断面図である。
【
図7】本発明の一実施例による蓋が除去された真空用回転電気コネクタを示す斜視図である。
【
図8】
図7のI-I’線に沿って切った断面図である。
【
図9】
図7のB-B’線に沿って切った断面図である。
【
図10】
図7の回転電気コネクタの入力コネクタ絶縁ブロックを示す斜視図である。
【
図12】本発明のもう一つの実施例によるブラシ支持部を説明する斜視図である。
【
図13】
図12のブラシ支持部を備えた真空用回転電気コネクタを説明する断面図である。
【
図14】本発明の一実施例による基板処理装置の磁気ギヤを説明する平面図である。
【
図16】
図14の静電チャック及び回転電気コネクタを説明する拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[基板処理装置]
一つのチャンバ内で回転する複数の静電チャックにそれぞれ配置された基板を同時に処理するために、基板は公転と自転を同時に行い、前記基板は公転及び回転運動による遠心力に対して安定して固定されることが求められる。
【0031】
機械チャックは安定して基板を固定することができるが、回転する公転板(又は第1ディスク)に公転と自転を同時に行う自転板(第2ディスク)に取り付けることは難しい。
【0032】
一方、静電チャックは安定して基板を固定することができるが、回転する公転板(又は第1ディスク)に公転と自転を同時に行う自転板(第2ディスク)に電気的配線を行うことは難しい。
【0033】
本発明の一実施例によると、磁気ギヤは第2ディスクに公転しつつ自転運動を提供し、また、前記基板を固定する静電チャックが使用される。回転式コネクタ構造体を使用して、前記静電チャックと回転する第1ディスクとの間に電気的配線を行う。これによって、安定して基板を固定すると共に、前記基板を公転させつつ自転させ、工程の均一性を確保することができる。前記第1ディスクに配置された電力分配部は、複数の回転式コネクタ構造体に直流高電圧を分配する。前記電力分配部は、前記第1ディスクの上部面で配置された内側電力分配リング及び外側分配リングを備え、前記第1ディスクの下部面で配置された放射状に延長される第1の下部延長部及び第2の下部延長部を備える。さらに、前記電力分配部は、絶縁体でコーティングされて絶縁性に優れ、分解/結合が容易である。
【0034】
本発明の一実施例によると、公転板(第1ディスク)に自転板(第2ディスク又は静電チャック)が配置された構造を備え、前記自転板は、前記公転板の回転によって公転しつつ自転する。したがって、前記自転板を回転させるために、磁気ギヤは第1磁気ギヤ、第2磁気ギヤ、及び第3磁気ギヤを含む。前記第1磁気ギヤは前記自転板と共に回転し、第2磁気ギヤはチャンバの中心で回転せずに固定される。前記第2磁気ギヤと前記第1磁気ギヤの回転比を調節するために、前記第3磁気ギヤは前記第1磁気ギヤそれぞれと前記第1磁気ギヤとの間に配置され、前記第1ディスクに回転するように固定される。前記第2磁気ギヤはチャンバ中心で回転させずに固定し、第1磁気ギヤは前記自転板に結合して前記自転板と共に回転する。
【0035】
本発明の一実施例によると、前記基板の配置平面を変更するために、前記第1ディスクの高さを変更する場合、前記第1磁気ギヤ及び前記第3磁気ギヤの高さが変更される。したがって、前記磁気ギヤを動作させるために、前記第2磁気ギヤの配置平面は前記第1磁気ギヤ及び第3磁気ギヤの配置平面と同一であるように調節される。
【0036】
静電チャックを使用するために、前記第2ディスクと第1ディスクは電気的連結が求められる。このために、前記公転板(前記第1ディスク)と前記自転板(第2ディスク)は、第1回転式コネクタ構造体(又はスリップリング)を用いて配線されて、前記公転板(前記第1ディスク)は第2回転式コネクタ構造体を通じて外部電源に連結される。
【0037】
前記第1ディスクは、前記静電チャックに電気的配線のための電力分配部を備える。電力分配部はリング状であり、前記第1ディスクの上部面に配置されて効率的な配線を提供する。
【0038】
また、工程条件を変更するために、前記基板の配置平面は変更される。この場合、蛇管構造体を使用して、前記公転板(第1ディスク)の配置平面を変更する。
【0039】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。実施例は、様々な変更を加えることができ、様々な形態を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示し、本文に詳細に説明する。しかし、実施例を特定の開示形態に対して限定するものではなく、実施例の思想及び記述範囲に含まれるすべての変更、均等物又は代替物を含むことと理解されなければならない。この過程で、図面に図示された構成要素の大きさや形状などは、説明の明瞭性と便宜上、誇張されて図示される。
【0040】
「第1」、「第2」などの用語は、多様な構成要素を説明することに使用されるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。また、実施例の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は、実施例を説明するためのものであり、実施例の範囲を限定するものではない。
【0041】
実施例の説明において、各elementの「上」又は「下」(on or under)に形成されると記載される場合において、上又は下(on or under)は2つのelementが互いに直接(directly)接触されるか、又は1つ以上の異なるelementが前記2つのelementの間に配置されて(indirectly)形成されることをすべて含む。また、「上」又は「下」(on or under)と表現される場合、一つのelementを基準に上方向だけでなく下方向の意味も含む。
【0042】
また、以下で用いられる「上/上部」及び「下/下部」などの関係的用語は、そのような実体又は要素間のいかなる物理的又は論理的関係又は順序を必ず要求又は内包せず、ある1つの実体又は要素を他の実体又は要素と区別するためにのみ用いられる。
【0043】
図1は、本発明の一実施例による基板処理装置の磁気ギヤを説明する平面図である。
【0044】
図2は、
図1の基板処理装置の電力分配部を説明する平面図である。
【0045】
図3は、
図2の基板処理装置の電力分配部を示す拡大平面図である。
【0046】
図4は、
図2のA-A’線に沿って切った断面図である。
【0047】
図5は、
図2のB-B’線に沿って切った断面図である。
【0048】
図6は、本発明の一実施例による静電チャックを説明する断面図である。
【0049】
図1ないし
図6に示すように、本発明の一実施例による基板処理装置100は、中心軸から一定の半径上に周期的に配置される複数の静電チャック170を含むディスク124と、前記ディスク124を支えるディスク支持台122と、前記ディスク支持台を貫通して前記複数の静電チャックに電気的に連結されるDCライン200と、前記DCライン200に電力を供給する電力供給源114と、を含む。前記DCライン200は、前記電力供給源114で前記ディスク支持台122を貫通する第1DCライン240と、前記第1DCライン240を前記複数の静電チャック170それぞれに連結するために、前記第1DCライン240を分配する電力分配部250と、前記電力分配部250で前記複数の静電チャック170それぞれに連結される複数の第2DCライン260と、を含む。
【0050】
前記チャンバ102は、円筒形チェンバである。前記チャンバ102は、薄膜蒸着工程又は基板表面処理工程を行う。前記チャンバ102の内側上部面にはガス分配部180が配置される。前記ガス分配部180は、四角断面のトロイド形状である。前記ガス分配部180の下部面は、複数のガス噴射ホールを含む。前記ガス噴射ホールは、前記基板10にガスを噴射して蒸着工程を行う。前記静電チャック170は、前記ガス分配部180の下部面で一定の半径上に一定の間隔を有して周期的に配置される。
【0051】
前記ディスク124は、円板である。前記ディスク124は、その中心軸を中心に回転する。前記ディスク124は、一定の半径の円柱上に一定の間隔で配置された複数の安着ホール124aを含む。前記安着ホールの個数は6つである。前記ディスク124の上部面には、電力分配部250が配置される。
【0052】
前記自転板162は、前記安着ホール124a又は第1回転式コネクタ構造体150に挿入されて配置される。前記自転板162は、前記ディスク124の回転に従って公転する。前記自転板162は、磁気ギヤ140、130、230を通じて公転しつつ自転する。前記自転の角速度は、前記磁気ギヤのギヤ比によって決定される。前記自転板162は、円板形状であり、金属、グラファイト、又はクオーツなどの材質である。前記自転板162は、前記静電チャック170を支えて、第1磁気ギヤ140と結合する。
【0053】
前記第1回転式コネクタ構造体150は、前記自転板162を包むように配置され、前記安着ホール124aに挿入されて配置される。前記第1回転式コネクタ構造体150は、互いに垂直に離隔して配置された上部ベアリング及び下部ベアリング、前記上部ベアリングと前記下部ベアリングとの間に配置されたスリップリングの本体、前記スリップリングの本体の外周面に配置され、リング状の少なくとも一つのスリップリング、及び前記スリップリングに電気的に連結されるブラシを含む。前記第1回転式コネクタ構造体150は、真空用回転電気コネクタで、後に詳しく説明される。
【0054】
前記上部ベアリングの上部面は、前記ディスク124の上部面と実質的に同一であり、前記下部ベアリングの下部面は、前記自転板162の下部面と実質的に同一である。上部ベアリングと上部下部ベアリングは、トロイド形状である。前記スリップリング本体は、トロイド形状であり、前記上部ベアリングと前記下部ベアリングとの間に配置され、回転することができ、電気的に絶縁されるか絶縁体で形成される。前記スリップリングは、前記スリップリング本体に外周面に露出されるように配置されて、前記ブラシと電気的に連結される。前記ブラシは、回転するスリップリング151と弾性を用いて電気的に接触して電気的連結を提供する。
【0055】
前記静電チャック170は、前記自転板162の上部面に配置される。前記静電チャック170は、前記自転板162に形成された導線通路を通して延長される導線で電力の供給を受ける。前記静電チャック170は、導線通路を備え、前記導線通路を通る導線は静電電極と電気的連結を行う。
【0056】
前記静電チャック170は、静電チャックの本体171と、前記静電チャックの本体の上部面で陥没された電極安着部171aと、前記電極安着部171aを満たす絶縁部材174と、前記絶縁部材に埋没した一対の静電電極172と、を含む。前記静電チャック170は、双極静電チャックとして動作する。前記静電チャック170の下部面は、前記ディスク124の上部面より高い。前記電極安着部171aは、ディスク形態であり、前記電極本体部171の上部面と前記絶縁部材174の上部面は、実質的に同一である。前記絶縁部材174は、前記一対の静電電極172を包むように配置される。前記静電電極の下部面に配置された下部絶縁部材174bの厚さは、前記静電電極の上部面に配置された上部絶縁部材174aの厚さより大きい。前記下部絶縁部材は、前記静電チャック本体に溶射コーティングを通じて形成され、前記静電電極が印刷されてコーティングされる。その次に、前記静電電極がパターニングされた後、前記上部絶縁部材は溶射コーティングを通じて形成される。前記絶縁部材174は、比抵抗によってクーロン(Coulomb)タイプの静電力又はジョンセン-ラーベク(Jonsen-Rahbek)タイプの静電力を提供する。前記一対の静電電極172a、172bそれぞれは、同心円(concentric)構造のワッシャ形態である。第2静電電極172bは第1静電電極172aを同心円構造で包み、前記一対の静電電極172a、172bは同一の平面に配置される。
【0057】
前記静電電極172は、同心円構造の第1静電電極172aと第2静電電極172bを含み、前記第1静電電極と前記第2静電電極との間に直流高電圧が印加される。これに従って、前記静電チャック上に配置された基板は、静電吸引力によって固定される。
【0058】
ディスク支持台122は、前記ディスクの中心軸122で前記チャンバ102の下部面方向に延長する。前記ディスク支持台122は、円柱状であり、前記ディスク支持台122は、その内部に導線を配置することができる導線通路を含む。前記第1DCライン240は、前記導線通路に配置される。前記ディスク支持台122は、前記ディスク124と固定結合する。
【0059】
第2回転式コネクタ構造体112は、前記蛇管構造体116を貫通する前記ディスク支持台122の一端と軸結合して回転運動を提供し、電気的コネクションを提供する。前記第2回転式コネクタ構造体112は、実質的に第1回転式コネクタ構造体150と同一の機能を行う。前記第2回転式コネクタ構造体112は、スリップリングである。ブラシは電力供給源114に連結され、前記ブラシは前記第2回転式コネクタ構造体を通じて回転する前記ディスク支持台122に沿って延長される導線通路に配置された第1DCライン240に電力を供給する。前記電力は、前記DCライン200及び前記第1回転式コネクタ構造体150を通じて前記静電チャック170に提供される。電力供給源114は、正の直流電圧と負の直流電圧を出力する。
【0060】
回転駆動部110は、前記ディスク支持台112の一端に結合して前記ディスク支持台122を回転させる。前記回転駆動部110は、モータである。前記蛇管構造体116の伸縮性によって、前記回転駆動部110、前記第2回転式コネクタ構造体112、前記ディスク支持台122、及び前記ディスク124は垂直運動する。
【0061】
第1磁気ギヤ140は、前記自転板162の下部面にそれぞれ固定されて、前記自転板162及び前記静電チャック170に回転力を提供する。前記第2磁気ギヤ130は、前記ディスク124の下部に配置されて前記チャンバに固定される。第3磁気ギヤ230は、前記ディスクの下部面に回転するように固定され、前記第1磁気ギヤと前記第2磁気ギヤとの間にそれぞれ配置されて回転比を調節する。前記ディスク124が公転するに従って前記第1磁気ギヤ及び前記第3磁気ギヤは自転する。
【0062】
前記静電チャック170及び前記自転板162それぞれは、少なくとも3つの垂直貫通ホールを含む。前記垂直貫通ホールは、前記静電チャック及び前記自転板で互いに垂直に整列する。前記ディスク及び自転板が停止された場合、前記基板を持ち上げるリフト―ピン194が前記垂直貫通ホールを通じて挿入される。前記リフト―ピン194は、リフト―ピン駆動部192によって垂直線形運動する。
【0063】
前記DCラインは、前記電力供給源114で前記ディスク支持台122を貫通する第1DCライン240と、前記第1DCライン240を前記複数の静電チャック170それぞれに連結するために前記第1DCライン240を分配する電力分配部250と、前記電力分配部250で前記複数の静電チャック170それぞれに連結される複数の第2DCライン260と、を含む。前記DCライン200は、絶縁体でコーティングされる。前記前記DCライン200を構成する部品は、アルミニウム材質であり、アノダイてジング処理されて、絶縁体でコーティングされる。
【0064】
前記電力分配部は、外側半径方向に突出した複数の第1連結端子を備え、正の電圧で帯電され、前記ディスクの上部面に配置される内側電力分配リングと、内側半径方向に突出した第2連結端子を備え、負の電圧で帯電され、前記ディスクの上部面に配置される外側電力分配リングと、を含む。
【0065】
前記内側電力分配リングは、半径の一部が切断されたスナップリング形状であり、前記外側電力分配リングは、半径の一部が切断されたスナップリング形状であり、前記内側電力分配リングの切断部位と前記外側電力分配リングの切断部位は、互いに反対側に配置される。
【0066】
前記第1DCラインは、第1正のDCライン及び第1負のDCラインを含む。前記内側電力分配リングは、前記第1正のDCラインの一端と前記内側電力分配リングの切断部位の反対側を連結する第1連結部位を含む。前記外側電力分配リングは、前記第1負のDCラインの一端と前記外側電力分配リングの切断部位の反対側を連結する第2連結部位を含む。
【0067】
電力分配部は、前記第1連結端子に連結され、前記ディスクを貫通して延長される第1コンタクトプラグと、前記第2連結端子に連結され、前記ディスクを貫通して延長される第2コンタクトプラグと、をさらに含む。
【0068】
前記第2DCラインは、第2正のDCライン及び第2負のDCラインを含む。前記第2正のDCラインの一端は、前記第1コンタクトプラグに連結され、前記第2正のDCラインは、前記ディスクの下部面から延長される。前記第2負のDCラインの一端は、前記第2コンタクトプラグに連結され、前記第2負のDCラインは、前記ディスクの下部面から延長される。前記第2正のDCライン及び前記第2負のDCラインそれぞれは、V字型に曲がる。
【0069】
前記第2正のDCライン及び前記第2負のDCラインは、第1回転式コネクタ構造体に連結される。前記第1コンタクトプラグと前記第2コンタクトプラグは、一定の半径上に一対を成すように配置される。
【0070】
第1正のDCライン240a及び第1負のDCライン240bは、前記ディスク124及び前記ディスク支持台122を貫通して並行に配置される。前記第1正のDCライン240aは正の直流電圧に連結され、前記第1負のDCライン240bは負の直流電圧に連結される。前記第1正のDCライン240a及び第1負のDCライン240bは、アルミニウム材質であり、円柱状である。前記第1正のDCライン240a及び第1負のDCライン240bは、絶縁体でコーティングされて絶縁される。
【0071】
内側電力分配リング252は、前記第1正のDCライン240aに電気的に連結され、前記ディスク124の上部面に配置される。前記内側電力分配リング252は、絶縁体でコーティングされて絶縁される。前記内側電力分配リング252は、半径の一部が切断されたスナップリング形状である。前記内側電力分配リング252は、前記第1正のDCライン240aの一端と前記内側電力分配リングの切断部位の反対側を連結する第1の連結部位252bを含む。前記内側電力分配リングの中心軸は、実質的に前記第1正のDCラインに整列される。
【0072】
前記内側電力分配リング252は、一定の厚さを有する帯の形である。前記内側電力分配リング252は、絶縁体でコーティングされて絶縁される。前記内側電力分配リング252は、円周上に一定の間隔で外側に突出されるように配置された複数の第1連結端子252aを含む。
【0073】
外側電力分配リング254は、前記第1負のDCライン240bに電気的に連結され、前記ディスク124の上部面に配置される。前記外側電力分配リング254は、前記内側電力分配リング252を包むように配置され、同一の中心軸を有する。前記外側電力分配リング254は、半径の一部が切断されたスナップリング形状である。前記内側電力分配リングの切断部位と前記外側電力分配リングの切断部位は、互いに反対側に配置される。前記外側電力分配リング254は、前記第1負のDCラインの一端と前記外側電力分配リングの切断部位の反対側を連結する第2連結部位254bを含む。前記外側電力分配リング254は、一定の厚さを有する帯の形である。前記外側電力分配リングは、絶縁体でコーティングされて絶縁される。前記外側電力分配リング254は、円柱上一定の間隔で内側に突出されるように配置された複数の第2連結端子254aを含む。
【0074】
第1コンタクトプラグ253は、前記第1連結端子252aと電気的に連結され、前記ディスク124を貫通して前記ディスクの下部面まで延長される。前記第1コンタクトプラグ253は、導電体で製作され、外周面は絶縁体でコーティングされて絶縁される。
【0075】
第2コンタクトプラグ255は、第2連結端子254aと電気的に連結され、前記ディスク124を貫通して前記ディスクの下部面まで延長される。前記第2コンタクトプラグ255は、導電体で製作され、外周面は絶縁体でコーティングされて絶縁される。前記第1コンタクトプラグと前記第2コンタクトプラグは、互いに隣接して配置されて一対を成す。前記第1コンタクトプラグと前記第2コンタクトプラグは、一定の半径上に交番して配置される。
【0076】
第2DCライン260は、第2正のDCライン260aと第2負のDCライン260bを含む。前記第2正のDCライン260aは、前記ディスクの下部面から延長され、前記第1コンタクトプラグ253と電気的に連結される。第2負のDCライン260bは、前記ディスクの下部面から延長され、前記第2コンタクトプラグ255と電気的に連結される。前記第2正のDCライン260a及び前記第2負のDCライン260bそれぞれは、V字型に曲がる。前記第2正のDCライン260aと前記第2負のDCライン260bは、互いに並行に延長され、前記第1回転式コネクタ構造体150のブラシに連結される。これによって、前記静電チャックは、正の電圧及び負の電圧の供給を受ける。
【0077】
上部カバー259は、前記ディスク上に配置され、前記内側電力分配リング252及び前記外側電力分配リング254を覆うように配置される。前記上部カバー259は、円板形状であり、前記静電チャックが配置される位置で半円形状に陥没された切断部位259aである。前記上部カバー259は、誘電体の材質で形成される。前記上部カバーの下部面には、ワッシャ形状の陥没部位(図示せず)が配置されて、前記陥没部位に前記内側電力分配リング252及び前記外側電力分配リング254が配置される。前記陥没部位は、中心方向に対向するように延長される一対のトレンチと連続的に連結される。前記一対のトレンチは、前記第1の連結部位252b及び前記第2連結部位254bを覆うよう配置される。
【0078】
[回転電気コネクタ]
本発明の一実施例による回転電気コネクタは、静電チャックを自転させつつ前記静電チャックに電気的連結を提供する。前記回転電気コネクタは、真空チャンバ内に配置された場合、寄生直流プラズマ放電を抑制するように対向して配置されたブラシを含む。前記回転電気コネクタは、スリップリングであり、正の電極リングと負の電極リングとの間に寄生放電を抑制する。
【0079】
本発明の一実施例によれば、前記回転電気コテクタに正/負高電圧が印加された場合にも、DCプラズマ放電が起こらないよう絶縁バリア及びブラシの位置を変更して工程ウィンドウ(Window)を拡張し、ハードウェアの安全性を確保できる。
【0080】
通常のスリップリングは、大気圧で使用されるが、真空チャンバ内部で高真空状態になったとき、直流放電が発生して真空チャンバ内では使用できない。
【0081】
本発明の一実施例によれば、回転電気コネクタの上部に取り付けられる静電チャックに高電圧を印加するために、前記回転電気コネクタの絶縁バリアの構造及びブラシの位置及び構造を変更して、寄生放電を抑制した。これによって、真空チャンバ内で工程を進行する場合、寄生DC放電によるガス漏れ(gas leakage)の発生など問題を克服することができる。
【0082】
本発明の一実施例による回転電気コネクタは、一対の電極リングの間の放電経路を増加させることによって寄生放電を抑制する。また、絶縁バリアの構造を突起を有する構造に変更して、寄生放電経路を増加することで寄生放電を抑制する。
【0083】
本発明の一実施例による回転電気コネクタは、高電圧を静電チャックに伝達しつつ寄生放電を抑制することができ、高電圧で静電チャックを動作させて基板吸入力を増加させることができ、前記静電チャックの公転及び自転速度を増加させることができるため、工程均一度及びエッチング率を向上させることができる。
【0084】
また、前記回転電気コネクタは、寄生放電を抑制し、基板チャッキング時に発生する漏出(leakage)を統制する。また、前記漏出による基板のスリップ問題も改善された。また、寄生放電又はアークを発生しないようにして、維持管理費が減少する。
【0085】
図7は、本発明の一実施例による蓋が除去された真空用回転電気コネクタを示す斜視図である。
【0086】
図8は、
図7のI-I’線に沿って切った断面図である。
【0087】
図9は、
図7のB-B’線に沿って切った断面図である。
【0088】
図10は、
図7の回転電気コネクタの入力コネクタ絶縁ブロックを示す斜視図である。
【0089】
【0090】
図7ないし
図11に示すように、真空用回転電気コネクタ300は、絶縁体材質で形成され、円筒形状の回転子355と、前記回転子355の側面を包むように配置され、互いに離隔して配置される上部導電リング351a及び下部導電リング351bと、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間に配置された中間絶縁バリア373と、を含む。前記中間絶縁バリア373は、前記上部導電リング351aと前記下部導電リング351との間のプラズマの形成を遮断する。
【0091】
上部絶縁バリア371は、前記上部導電リング351aの上部に配置され、下部絶縁バリア374は、前記下部導電リング351bの下部に配置される。前記中間絶縁バリア373は、前記上部絶縁バリア371及び前記下部絶縁バリア374より外半径方向に突出される。
【0092】
上部ベアリング354aは、前記回転子355の上部側面に配置され、下部ベアリング354bは、前記上部ベアリングと垂直に整列され、前記回転子355の下部側面に配置される。
【0093】
固定子363は、前記上部ベアリングと前記下部ベアリングと接触し、前記上部絶縁バリア371、前記下部絶縁バリア374、及び前記中間絶縁バリア373を包むように配置される。
【0094】
前記回転子355は、前記上部ベアリング354aと前記下部ベアリング354bによって回転する。前記回転子355は、基本的に円筒形状である。前記回転子355の内部には静電チャック又は静電チャックを支持するための支持部が配置される。前記回転子355は、絶縁体で形成され、具体的にエンジニアリングプラスチックである。前記回転子355の外側壁には、リング状の陥没部分が配置され、前記陥没部位に前記上部絶縁バリア371、前記中間絶縁バリア373、及び前記下部絶縁バリア374が挿入されて整列され、固定される。前記回転子355が前記上部ベアリング及び下部ベアリングを搭載して回転することによって、前記上部導電リング351a及び下部導電リング351bは共に回転する。
【0095】
前記回転子本体355aの上部外側面には上部突起を備え、前記上部突起に前記上部ベアリングが挿入される。前記回転子本体355aの下部外側面には下部突起を備え、前記下部突起に前記下部ベアリング354bが挿入される。前記第1出力コネクタ365aは、前記上部導電リング351aに導電性ワイヤを通じて連結され、前記第2出力コネクタ365bは、前記下部導電リング351bに導電性ワイヤを通じて連結される。前記第1出力コネクタ365aは静電チャックに正の高電圧を提供し、前記第2出力コネクタ365bは静電チャックに負の高電圧を提供する。
【0096】
上部導電リング351a及び下部導電リング351bは、導電体で形成され、リング状である。前記上部導電リング351aは正の高電圧が印加され、前記下部導電リング351bは負の高電圧が印加される。前記上部導電リング351aと前記下部導電リング351bは、前記中間絶縁バリア373によって絶縁される。前記上部導電リング351aと前記下部導電リング351bは、直接真空状態に露出されるため、前記中間絶縁バリア373が十分に電場を遮断しない場合、寄生放電を誘発する。これによって、前記中間絶縁バリア373は十分に外半径方向に延長される。これによって、露出した部位で前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間の寄生放電経路を増加させて寄生放電を遮断する。寄生放電は放電経路が長いほど減少し、寄生放電は放電空間が小さいほど減少する。
【0097】
絶縁バリア370は、前記上部導電リング351aと前記下部導電リング351bとの間の外側寄生放電経路を増加させるように外半径方向に突出する。また、前記絶縁バリア370は、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間の内側寄生放電経路を増加させるように前記上部導電リング351aと前記下部導電リング351bの内側面を包むように配置され、曲がりくねる寄生放電経路を提供する。
【0098】
前記中間絶縁バリア373は、絶縁破壊電圧が十分に高い絶縁体で形成される。前記中間絶縁バリア373は、円形のワッシャ形状である。前記中間絶縁バリア373の外直径は、前記上部絶縁バリア371及び前記下部絶縁バリア374の外側径より大きい。前記中間絶縁バリア373の内半径は実質的に前記上部絶縁バリア371及び前記下部絶縁バリア374の内半径と同一である。
【0099】
前記上部絶縁バリア371及び前記下部絶縁バリア374は、円形のワッシャ形状である。前記上部絶縁バリア371又は中間絶縁バリア373は、前記上部導電リング351aの内側面に接触するように突出される。前記下部絶縁バリア374又は中間絶縁バリア373は、前記下部導電リング351bの内側面に接触するように突出する。これによって、前記上部導電リング351aの内側面は、前記上部絶縁バリア371又は中間絶縁バリア373によって追加的に絶縁される。また、前記下部導電リング351bの内側面は、前記下部絶縁バリア374又は中間絶縁バリア373によって追加的に絶縁される。これによって、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間の寄生放電経路を遮断する。また、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間の寄生放電経路を増加させて寄生放電を遮断する。
【0100】
前記上部絶縁バリア371の内側面は、前記中間絶縁バリア373方向に突出される。前記中間絶縁バリア373の内側面は、前記下部絶縁バリア374方向に突出される。前記下部絶縁バリア374の内側上部面は、前記中間絶縁バリア373方向に突出されて前記中間絶縁バリアの突出部位と突起を有して結合する。上部補助絶縁バリア372は、前記上部絶縁バリア371と前記中間絶縁バリア373との間に配置される。前記上部補助絶縁バリア372は、前記上部絶縁バリア371の突出部位と突起を有して結合する。前記上部補助絶縁バリア372は、前記上部導電リング351aの内側面に結合する。前記絶縁バリアの構造は、放電経路を曲がりくねらせて寄生放電を抑制する。
【0101】
前記固定子363は、円筒形状であり、前記固定子の側面363の一部が垂直に切断された切断面363cを備える。入力コネクタ絶縁ブロック366は、長さ方向に延長され、前記切断面363cに沿って配置される。第1入力端子367a及び第2入力端子367bは、それぞれ前記入力コネクタ絶縁ブロック366に互いに離隔して配置される。前記第1入力端子367aは正の高電圧の入力を受け、前記第2入力端子367bは負の高電圧の入力を受ける。前記入力コネクタ絶縁ブロック366は、前記内部空間363cに突出する。
【0102】
前記入力コネクタ絶縁ブロックの突出部分366aは、その内部に長さ方向に形成されたホールを含み、前記ホールに沿って進行する導線369は電気的配線を行う。前記導線は、絶縁体でコーティングされる。
【0103】
第1絶縁ブラシ支持部361aは、前記固定子のトロイド形状の内部空間363cに配置される。前記第1絶縁ブラシ支持部361aは、直角柱形状である。前記第1絶縁ブラシ支持部361aは、前記内部空間に挟まれて固定される。上部ブラシ362aは、前記第1絶縁ブラシ支持部361aに固定され、前記上部導電リング351aと電気的に接触する。上部ブラシ362aは、弾性を有する導電性ワイヤ又はストリップに形成され、U字型である。
【0104】
第2絶縁ブラシ支持部361bは、前記固定子の内部空間に配置され、前記第1絶縁ブラシ支持部361aを対向するように配置される。前記第2絶縁ブラシ支持部361bは、前記第1絶縁ブラシ支持部と同一の形状である。
【0105】
下部ブラシ362bは、前記第2絶縁ブラシ支持部361bに固定され、前記下部導電リングと電気的に接触する。前記下部ブラシ362bは、前記上部ブラシと同一の形状である。ただし、前記下部ブラシ362bは、前記下部導電リングと電気的に接触するように前記第2絶縁ブラシ支持部361bの下段部に固定される。上部ブラシ及び上部ブラシは、弾性を有する導電性ワイヤ又はストリップで形成され、U字型である。
【0106】
下部ブラシ362bは、前記固定子の中心軸を基準に方位角方向で前記上部ブラシ362a重ならないように配置される。好ましくは、前記下部ブラシは、前記下部ブラシと180度を有して対向するように配置される。これによって、前記下部ブラシと前記上部ブラシは、互いに寄生放電を抑制する。
【0107】
前記第1絶縁ブラシ支持部361aと前記入力コネクタ絶縁ブロック366は、前記固定子の中心軸を基準に90度の差を置いて配置される。前記第1出力端子365aと第2出力端子365bは、前記回転子の中心軸を基準に180度の差を置いて配置される。前記上部ブラシ362aは、前記第1入力端子367aとワイヤ369を通じて連結され、前記下部ブラシ362bは、前記第2入力端子367bとワイヤを通じて連結される。前記上部ブラシ362aと前記下部導電リングとの間に寄生放電を抑制するように、前記中間絶縁バリア373は前記上部ブラシ支持部361aと最低限の公差を有するように配置される。
【0108】
図12は、本発明の他の実施例によるブラシ支持部を説明する斜視図である。
【0109】
図13は、
図12のブラシ支持部を備えた真空用回転電気コネクタを説明する断面図である。
【0110】
図12及び
図13に示すように、真空用回転電気コネクタ400は、絶縁体の材質で形成され、円筒形状の回転子355と、前記回転子の上部側面に配置された上部ベアリング354a前記上部ベアリングと垂直に整列され、前記回転子の下部側面に配置された下部ベアリング354bと、前記回転子の側面を包むように配置され、互いに離隔して配置される上部導電リング351a及び下部導電リング351bと、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間に配置され、前記回転子を包むように配置されたワッシャ形状の絶縁バリア370と、前記上部ベアリングと前記下部ベアリングと接触し、前記絶縁バリア、前記上部導電リング及び前記下部導電リングを包むよう配置された固定子363と、前記上部導電リングと電気的に接触する上部ブラシ462aと、前記固定子の中心軸を基準に方位角方向に前記上部ブラシ462aと重ならないように前記上部ブラシを対向するように配置された下部ブラシ462bと、を含む。
【0111】
前記上部ブラシ462aと前記下部ブラシ462bは、互いに重ならないように方位角方向に離隔して配置される。好ましくは、前記上部ブラシ462aと前記下部ブラシ462bは、固定子の中心軸を基準に180度間隔に配置される。
【0112】
前記上部ブラシ462aと前記下部導電リングとの間に寄生放電を抑制するように、前記絶縁バリア370は、前記上部ブラシ支持部461aと最低限の公差を有するように配置される。前記上部ブラシ支持部461a及び前記下部ブラシ支持部461bは、寄生放電空間を減少させるために円弧形状である。前記上部ブラシ支持部461a及び前記下部ブラシ支持部461bそれぞれは円弧形状であり、内側面で突出された下部突出部461c及び上部突出部461dを備える。前記下部ブラシの一部は、前記下部突出部に埋め立てられ、絶縁される。また、前記上部ブラシの一部は、前記上部突出部に埋め立てられ絶縁される。
【0113】
前記絶縁バリア370は、前記上部ブラシをガイドする上部絶縁バリア371、前記下部ブラシをガイドする下部絶縁バリア374、及び前記上部ブラシと前記下部ブラシを絶縁してガイドする中間絶縁バリア373を含む。上部補助絶縁バリア372は、前記上部絶縁バリア371と前記中間絶縁バリア373との間に配置される。前記絶縁バリア370を構成する部品は、前記上部ブラシ462aと前記下部導電リングの内側の寄生放電を抑制するために曲がりくねる寄生放電経路を提供する。
【0114】
図14は、本発明の一実施例による基板処理装置の磁気ギヤを説明する平面図である。
【0115】
【0116】
図16は、
図14の静電チャック及び回転電気コネクタを説明する拡大図である。
【0117】
図14ないし
図16に示すように、本発明の一実施例による基板処理装置1000は、中心軸から一定の半径上に周期的に配置された複数の安着ホール1124aを含み、チャンバ内に配置されて回転する第1ディスク1124と、前記安着ホールにそれぞれ配置され、前記第1ディスクの回転に従って共に公転しつつ自転する複数の静電チャック1170と、前記安着ホールにそれぞれ配置されて前記静電チャックに自転運動を提供しつつ電気的連結を提供する第1回転電気コネクタ300と、を含む。前記第1回転電気コネクタ300は、上述した真空回転電気コネクタ300である。
【0118】
第1回転電気コネクタ300それぞれは、絶縁体の材質で形成され、円筒形状の回転子355と、前記回転子の側面を包むように配置され、互いに離隔して配置される上部導電リング351a及び下部導電リング351bと、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間に配置される絶縁バリア370と、を含む。前記絶縁バリア370は、前記上部導電リングと前記下部導電リングのプラズマの形成を遮断する。
【0119】
第1回転電気コネクタ300それぞれは、絶縁体の材質で形成され、円筒形状の回転子355と、前記回転子の上部側面に配置された上部ベアリング354aと、前記上部ベアリングと垂直に整列され、前記回転子の下部側面に配置された下部ベアリング354bと、前記回転子の側面を包むように配置され、互いに離隔して配置される上部導電リング351a及び下部導電リング351bと、前記上部導電リングと前記下部導電リングとの間に配置され、前記回転子を包むように配置される絶縁バリア370と、前記上部ベアリングと前記下部ベアリングと接触し、前記絶縁バリア、前記上部導電リング及び前記下部導電リングを包むように配置された固定子363と、前記上部導電リングと電気的に接触した上部ブラシ362aと、前記固定子の中心軸を基準に方位角方向に回転して互いに重ならないように配置された下部ブラシ362bと、を含む。
【0120】
前記チャンバ1102は、円筒形チェンバである。前記チャンバ1102は薄膜蒸着工程又は基板表面処理工程を行う。前記チャンバ1102の内側上部面には、ガス分配部1180が配置される。前記ガス分配部1180は、四角断面のトロイド形態である。前記ガス分配部1180の下部面は、複数のガス噴射ホールを含む。前記ガス噴射ホールは、前記基板10にガスを噴射して蒸着工程を行う。前記静電チャック1170は、前記ガス分配部1180の下部面で一定の半径上に一定の間隔を有して周期的に配置される。
【0121】
前記第1ディスク1124は円板である。前記第1ディスク1124は、その中心軸を中心に回転する。前記第1ディスク1124は、一定の半径の円柱上に一定の間隔に配置された複数の安着ホール1124aを含む。前記安着ホールの個数は6つである。前記第1ディスク1124には、電力分配部1250が配置される。
【0122】
前記第2ディスク1162は、前記安着ホール1124a又は前記第1回転電気コネクタ300に挿入されて配置される。前記第2ディスク1162は、前記第1ディスク1124の回転によって公転する。前記第2ディスク1162は、磁気ギヤ1140、1130、1230を通じて公転しつつ自転する。前記自転の角速度は、前記磁気ギヤのギヤ比によって決定される。前記第2ディスク1162は円板形状であり、金属、グラファイト、又はクオーツなどの材質である。前記第2ディスク1162は、前記静電チャック1170を支え、第1磁気ギヤ1140と結合する。
【0123】
前記第1回転電気コネクタ300は、前記第2ディスク1162を包むように配置され、前記安着ホール1124aに挿入されて配置される。前記上部ベアリングと上部下部ベアリングは、トロイド形状である。前記回転子355は、トロイド形状であり、前記上部ベアリングと前記下部ベアリングとの間に配置され、回転することができ、電気的に絶縁されるか絶縁体で形成される。
【0124】
前記静電チャック1170は、前記第2ディスク1162の上部面に配置される。前記静電チャック1170は、前記第2ディスク1162に形成された導線通路を通して延長される導線で電力の供給を受ける。前記静電チャック1170は導線通路を備え、前記導線通路を通る導線は静電電極と電気的連結を行う。前記静電チャック1170は、絶縁部材1174及び前記絶縁部材に埋没した一対の静電電極1172を含む。前記静電チャック1170は、双極静電チャックで動作する。前記静電チャック1170の下部面は、前記第1ディスク1124の上部面より高い。前記絶縁部材1174は、前記一対の静電電極1172を包むように配置される。前記静電電極の下部面に配置された下部絶縁部材の厚さは、前記静電電極の上部面に配置された上部絶縁部材の厚さより大きい。前記下部絶縁部材は、前記静電チャック本体に溶射コーティングを通じて形成され、前記静電電極が印刷されてコーティングされる。その次に、前記静電電極がパターニングされた後、前記上部絶縁部材は溶射コーティングを通じて形成される。前記絶縁部材1174は、比抵抗によってクーロン(Coulomb)タイプの静電力又はジョンセン-ラーベク(Jonsen-Rahbek)タイプの静電力を提供する。前記一対の静電電極1172それぞれは、同心円(concentric)構造のワッシャ形態である。第2静電静電電極は第1静電電極を同心円構造で包み、前記一対の静電電極1172は同一の平面に配置される。
【0125】
前記静電電極1172は、同心円構造の第1静電電極と第2静電電極を含み、前記第1静電電極と前記第2静電電極との間に直流高電圧が印加される。これによって、前記静電チャック上に配置された基板は、静電吸引力によって固定される。
【0126】
第1ディスク中心軸1122は、前記第1ディスク1124の中心軸からチャンバ1102の下部面方向に延長される。前記第2ディスク中心軸1122は円柱状であり、前記第2ディスク中心軸1122はその内部に導線を配置することができる導線通路を含む。電力分配部1250の一部は、前記導線通路に配置される。前記第1ディスク中心軸1122は、前記第1ディスク1124と固定結合する。
【0127】
第2回転電気コネクタ1112は、前記蛇管構造体1116を貫通する前記第1ディスク中心軸1122の一端と軸結合して回転運動を提供し、電気的連結を提供する。前記第2回転電気コネクタ1112は、実質的に第1回転電気コネクタ300と同一の機能を行う。前記第2回転電気コネクタ1112はスリップリングである。ブラシは外部直流電源1114に連結され、前記ブラシは前記第2回転電気コネクタを通じて回転する前記第1ディスク中心軸1122に沿って延長される導線通路に配置された導線に電力を供給する。前記電力は、前記回転電気コネクタ300を通じて前記静電チャック1170に提供される。外部直流電源1114は、正の直流電圧と負の直流電圧を出力する。
【0128】
回転駆動部1110は、前記第1ディスク中心軸1112の一端に結合して前記第1ディスク中心軸1122を回転させる。前記回転駆動部110はモータである。前記蛇管構造体1116の伸縮性によって、前記回転駆動部1110、前記回転電気コネクタ1112、前記第1ディスク中心軸1122、及び前記第1ディスク1124は垂直運動する。
【0129】
第1磁気ギヤ1140は、前記第2ディスク1162の下部面にそれぞれ固定されて前記第2ディスク162及び前記静電チャック1170に回転力を提供する。前記第2磁気ギヤ1130は、前記第1ディスク1124の下部に配置されて前記チャンバに固定される。第3磁気ギヤ1230は、前記第1ディスクの下部面に回転するように固定され、前記第1磁気ギヤと前記第2磁気ギヤとの間にそれぞれ配置されて回転比を調節する。前記第1ディスクが公転するに従って前記第1磁気ギヤ及び前記第3磁気ギヤは自転する。
【0130】
前記静電チャック1170及び前記第2ディスク1162それぞれは、少なくとも3つの垂直貫通ホールを含む。前記垂直貫通ホールは、前記静電チャック及び前記第2ディスクで互いに垂直に整列される。前記第1ディスク及び第2ディスクが停止された場合、前記基板を持ち上げるリフト―ピン1194が前記垂直貫通ホールを通じて挿入される。前記リフト―ピン1194は、リフト―ピン駆動部1192によって垂直線形運動する。
【0131】
電力分配部1250は、第1ディスク中心軸1122を貫通して配置される電力柱1251a、1251b、前記第1ディスクの上部面及び下部面から延長され、前記第1ディスクを貫通するプラグを含む。電力分配部1250は、前記第1ディスクの内部、上部面、及び/又は下部面に沿って延長され、静電チャックに高電圧を分配する。上部カバー1259は、前記第1ディスク上に配置され、前記電力分配部の一部を覆うように配置される。
【0132】
以上、本発明においては、具体的な構成要素などの特定事項と限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を深めるために提供されたものであって、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の属する分野において通常の知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正及び変形が可能である。
【0133】
したがって、本発明の思想は説明された実施例に限定して定められてはならず、後述する特許請求範囲のみならず、この特許請求範囲と均等であるか、又は等価的変形がある全てのものは本発明の思想の範疇に属する。