(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】変動するネットワーク状態のための適応的な公衆陸上移動体ネットワーク管理
(51)【国際特許分類】
H04W 8/22 20090101AFI20240723BHJP
H04W 60/00 20090101ALI20240723BHJP
H04W 76/15 20180101ALI20240723BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240723BHJP
H04W 48/20 20090101ALI20240723BHJP
【FI】
H04W8/22
H04W60/00
H04W76/15
H04W72/0457 110
H04W48/20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023002580
(22)【出願日】2023-01-11
(62)【分割の表示】P 2022516203の分割
【原出願日】2020-07-06
【審査請求日】2023-04-11
(32)【優先日】2019-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】テラン,マヘシュ・デブダッタ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,チン
(72)【発明者】
【氏名】ナヤック,シバンク
(72)【発明者】
【氏名】マオ,ルクン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-061289(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2001/0050943(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0021154(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0202000(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0327269(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実行される方法であって、
公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)のセルに、第1の量のキャリアアグリゲーション(CA)情報を有する第1のUE能力メッセージを含む、前記PLMNへの登録のための第1の要求を送信することと、
UE能力メッセージを送信するための前記登録のステージの間、前記PLMNへの登録のための前記第1の要求の失敗を検出することと、
前記PLMNの前記セルと通信するための信号に関係する特性がしきい値を満たさないと決定することと、
前記第1の量のCA情報よりも少ない第2の量のCA情報を提供するよう、前記しきい値を満たさない前記信号に関係する特性に基づいて、前記第1のUE能力メッセージの前記第1の量のCA情報を低減することと、
前記PLMNの前記セルに、前記第2の量のCA情報を有する第2のUE能力メッセージを含む、前記PLMNへの登録のための第2の要求を送信することとを含む、方法。
【請求項2】
前記PLMNへの登録のための前記第1の要求の前記失敗を検出することは、前記PLMNの前記セルによる無線リソース制御(RRC)接続の解除、または、前記UEと前記PLMNの前記セルとの間の接続の無線リンク失敗を検出することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
登録のための前記第1の要求の前記失敗を検出することはさらに、
前記第1のUE能力メッセージの前記送信と、前記PLMNの前記セルによる前記RRC接続の前記解除との間で経過する時間の量を監視することと、
経過する時間の前記量を時間ベースのしきい値と比較することと、
時間の前記量が前記時間ベースのしきい値を超えることに基づいて、登録のための前記第1の要求の前記失敗を検出することとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
以前に成功した登録の試行に基づいて、登録プロセスの間に前記UEが前記PLMNの前記セルに送信することが可能であるCA情報の量を予測することと、
前記第2の量のCA情報を提供するよう、前記UEが前記PLMNの前記セルに送信することが可能である予測されたCA情報の前記量に基づいて、前記第1の量のCA情報を
低減することとをさらに含む、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記以前に成功した登録試行に基づいて、前記UEが前記PLMNの前記セルに送信することが可能であるCA情報の前記量を予測するよう、機械学習を使用することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記PLMNへの登録のための前記第2の要求が、前記PLMNが登録からブロックされる前に、登録要求の最大数についてのしきい値を満たす
か否かを判定することをさらに含み、
第2の量のCA情報を提供するよう、前記第1のUE能力メッセージの前記第1の量のCA情報を低減することは、
前記PLMNへの登録のための前記第2の要求が、前記登録要求の最大数についての前記しきい値を満たすと判定したことに応じて、CA情報を有さない前記第2のUE能力メッセージを含む、前記PLMNへの登録のための前記第2の要求を提供するよう、前記第1の量のCA情報のすべてを除去することを含む、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記PLMNへの登録のための前記第2の要求の前記第2のUE能力メッセージは、前記UEによってサポートされる周波数帯域および無線アクセス技術(RAT)の指示を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記PLMNへの登録のための前記第1の要求または前記PLMNへの登録のための前記第2の要求は、前記PLMNについてのATTACH要求または前記PLMNについてのトラッキングエリア更新(TAU)要求を含む、請求項1~7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記PLMNの前記セルと通信するための前記信号に関係する特性は、受信信号強度、受信信号品質、基準信号受信パワー、基準信号受信品質、受信信号強度インジケータ、キャリア対干渉比、信号対雑音比、ビットエラーレート、または、パケットエラーレートのうちの1つ以上を含む、請求項1~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
ユーザ機器(UE)によって実行される方法であって、
公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)のセルに、前記PLMNについての第1の登録要求の部分として、第1のUE能力情報を送信することと、
前記第1のUE能力情報の送信後に、前記PLMNの前記セルとの無線リソース制御(RRC)接続の解除を検出することと、
前記第1のUE能力情報の前記送信と前記RRC接続の前記解除との間の持続期間がしきい値を満たすと決定することと、
前記持続期間が前記しきい値を満たすことに基づいて、前記第1のUE能力情報からある数のキャリアアグリゲーション(CA)の組み合わせを除去することを決定することと、
より少ないCAの組み合わせを有する第2のUE能力情報を提供するよう、前記数のCAの組み合わせを第1のUE能力情報から除去することと、
前記PLMNの前記セルに、前記PLMNについての第2の登録要求の部分として、より少ないCAの組み合わせを有する前記第2のUE能力情報を送信することとを含む、方法。
【請求項11】
前記しきい値は第1のしきい値であり、前記方法はさらに、
前記PLMNの前記セルと通信するための信号に関係する特性が第2のしきい値を満たさないと決定することと、
前記持続期間が第1のしきい値を満たすことおよび前記信号に関係する特性が前記第2のしきい値を満たさないことに基づいて、前記第1のUE能力情報から前記数のキャリアアグリゲーション(CA)の組み合わせを除去することを決定することとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記PLMNの前記セルと通信するための前記信号に関係する特性は、受信信号強度、受信信号品質、基準信号受信パワー、基準信号受信品質、受信信号強度インジケータ、キャリア対干渉比、信号対雑音比、ビットエラーレート、または、パケットエラーレートのうちの1つ以上を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のUE能力情報のCAの組み合わせの部分、
前記第1のUE能力情報のCAの組み合わせの比率、または
前記第1のUE能力情報のCAの組み合わせの割合のうちの1つとして、
前記第1のUE能力情報から除去すべき前記数のCAの組み合わせを決定することをさらに含む、請求項10~12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記PLMNとの以前に成功した登録の試行の間に前記PLMNに送信されたある数のCAの組み合わせに基づいて、前記第1のUE能力情報から除去すべき前記数のCAの組み合わせを決定することをさらに含む、請求項10~13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
ユーザ機器であって、
1つ以上のアンテナに動作可能に結合されるトランシーバと、
前記トランシーバに関連付けられるハードウェアベースのプロセッサと、
前記ハードウェアベースのプロセッサによって構成されるユーザ機器(UE)能力マネージャとを含み、前記UE能力マネージャは、
公衆陸上移動ネットワーク(PLMN)のセルに、第1の量のキャリアアグリゲーション(CA)情報を有する第1のUE能力メッセージを含む、前記PLMNへの登録のための第1の要求を送信することと、
前記第1のUE能力メッセージを送信するための前記登録のステージの間、前記PLMNへの登録のための前記第1の要求の失敗を検出することと、
前記PLMNの前記セルと通信するための信号に関係する特性がしきい値を満たさないと決定することと、
前記第1の量のCA情報よりも少ない第2の量のCA情報を提供するよう、前記しきい値を満たさない前記信号に関係する特性に基づいて、前記第1のUE能力メッセージの前記第1の量のCA情報を低減することと
を行うように構成され、前記第1の量のCA情報よりも少ない前記第2の量のCA情報を提供するよう、前記第1のUE能力メッセージの前記第1の量のCA情報を低減することは、登録要求の最大数についてのしきい値を満たすまで、UE能力メッセージのCAの量を段階的に低減することを含み、前記UE能力マネージャはさらに、
前記PLMNの前記セルに、前記第2の量のCA情報を有する第2のUE能力メッセージを含む、前記PLMNへの登録のための第2の要求を送信することとを行うように構成される、ユーザ機器。
【請求項16】
前記UE能力マネージャは、
前記PLMNの前記セルによる無線リソース制御(RRC)接続の解除、または、前記UEと前記PLMNの前記セルとの間の接続の無線リンク失敗として、前記PLMNへの登録のための前記第1の要求の前記失敗を検出する、請求項15に記載のユーザ機器。
【請求項17】
前記UE能力マネージャはさらに、
前記第1のUE能力メッセージの送信と、前記PLMNの前記セルによる前記RRC接続の前記解除との間で経過する時間の量を監視することと、
経過する時間の前記量を時間ベースのしきい値と比較することと、
時間の前記量が前記時間ベースのしきい値を超えることに基づいて、前記第1の要求の前記失敗を検出することとを行うように構成される、請求項16に記載のユーザ機器。
【請求項18】
前記UE能力マネージャはさらに、
前記PLMNへの以前に成功した登録の試行に基づいて、登録プロセスの間に前記UEが前記PLMNの前記セルに送信することが可能であるCA情報の量を予測することと、
前記第2の量のCA情報を提供するよう、前記UEが前記PLMNの前記セルに送信することが可能である予測されたCA情報の前記量に基づいて、前記第1の量のCA情報を低減することとを行うように構成される、請求項15~17のいずれかに記載のユーザ機器。
【請求項19】
前記UE能力マネージャは、前記以前に成功した登録試行に基づいて、前記UEが前記PLMNの前記セルに送信することが可能であるCA情報の前記量を予測するよう、機械学習を実施するように構成される、請求項15~18のいずれかに記載のユーザ機器。
【請求項20】
前記UE能力マネージャはさらに、前記PLMNへの登録のための前記第2の要求が、前記PLMNが登録からブロックされる前に、
前記登録要求の最大数についての
前記しきい値を満たす
か否かを判定するように構成され、
前記PLMNへの登録のための前記第2の要求が、前記登録要求の最大数についての前記しきい値を満たすと判定したことに応じて、第2の量のCA情報を提供するよう、前記第1のUE能力メッセージの前記第1の量のCA情報を低減するために、前記UE能力マネージャは、CA情報を有さない前記第2のUE能力メッセージを含む、前記PLMNへの登録のための前記第2の要求を提供するよう、前記第1の量のCA情報のすべてを除去する、請求項15~19のいずれかに記載のユーザ機器。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ワイヤレス通信技術の普及によって、ワイヤレスネットワークを介してリモートデータまたは他のサービスにアクセスすることが可能なデバイスの数が大幅に増加している。セルラーネットワークのようなワイドエリアネットワークの場合、コアネットワークオペレータは典型的には、ネットワーク全体にわたって移動局に電気通信サービスを提供する。ネットワークの一例は、コアネットワークおよび基地局を含む公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN: Public Land Mobile Network)である。基地局は、ネットワークに接続される無線アクセスネットワーク(RAN: Radio Access Network)を集合的に形成する。ネットワークとワイヤレスで通信するために、移動局は、PLMNのセル(たとえば、基地局、サービングセル(serving cell))を介してコアネットワークへの接続を確立し得る。
【0002】
この接続を確立するATTACHプロシージャの間、ネットワークは、移動局によってサポートされるワイヤレス通信能力に関して問い合わせる。PLMNとのアタッチメントの成功のために、移動局は、ワイヤレス通信のサポートされる周波数帯域および他のパラメータを含むその能力によりネットワークに応答する必要がある。データレートの増加のために、いくつかの移動局およびネットワークは、移動局がネットワークとデータを通信するために複数のチャネルを使用することを可能にするキャリアアグリゲーション(CA: carrier aggregation)を実現する。キャリアアグリゲーションを可能にするために、
移動局はさらに、キャリア、帯域および帯域幅などのCAパラメータのさまざまな組み合わせを、ワイヤレス通信のためのその能力(capability)の部分としてネットワークに通信する。
【0003】
しかしながら、ネットワークが、複数の帯域を有するより多くのCA可能セルを展開するにつれて、多くの移動局によってサポートされるCAパラメータの組み合わせの数およびサイズが、実質的に増加している。CAパラメータの組み合わせの数およびサイズのこの増加により、ATTACHプロシージャの間にネットワークに送信される移動局の能力メッセージもサイズがかなり増加している。貧弱なネットワークカバレッジまたは弱い信号強度の場合、CAパラメータ組み合わせを含む能力メッセージの送信はしばしば、ネットワークスループットの減少により、完了するのにより長い時間を要する。多くのネットワークオペレータによって実現されるガード時間に起因して、完全な能力メッセージがガード時間内に移動局から受信されない場合、ATTACHプロシージャの間に移動局との接続がドロップされ得る。さらに、複数のATTACHプロシージャの失敗の後、移動局は、ある長さの時間の間、PLMNをその後のATTACHプロシージャからブロックすることになる。したがって、貧弱なネットワークカバレッジを有する移動局はしばしば、PLMNとのATTACHプロシージャを完了することができないか、または、移動局のネットワークサービスが損なわれるかもしくは拒否され得るある時間の長さの間、ATTACHプロシージャを再試行することをブロックされ得る。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の装置および技術を記載する。いくつかの局面では、ユーザ機器は、登録プロシージャの部分として、予め規定された持続期間の間、登録からブロックされているPLMNを含むPLMN情報のデータリポジトリを検索することを含む方法を実行する。当該方法は次いで、登録からブロックされているPLMNが、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態に起因してブロックされていると決定する。当該方法はさらに、予め規定された持続期間の
間、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態が改善されたと決定することを含む。当該方法は、信号に関係する状態の改善に応答して、PLMNを登録からブロック解除する。次いで、当該方法は、予め規定された持続期間の終了前に、PLMNへの登録を可能にするよう、ブロック解除されたPLMNへの登録のための要求をPLMNのセルに送信する。
【0005】
他の局面では、ユーザ機器は、PLMNのセルに、PLMNへの登録のための第1の要求を送信することを含む方法を実行する。次いで、当該方法は、UE能力メッセージを送信するステージの間、PLMNへの登録のための第1の要求の失敗を検出する。当該方法は、PLMNのセルと通信するための信号に関係する特性がしきい値を満たさないと決定し、信号に関係する特性に基づいてPLMN登録失敗を識別することを含む。次いで、当該方法は、持続期間の間、PLMNのセルと通信するための信号に関係する特性が同じままであるのか、改善しているのか、または、劣化しているか否かを決定する。当該方法は、信号に関係する特性の決定に応答して、PLMNへの登録のための次の要求の間、UE能力メッセージにおいてより少ないまたはより多いCA組み合わせを使用する。信号状態が著しく改善する場合、UEは、持続期間の終了前に登録のための別の試行を行い得る。
【0006】
さらに他の局面では、ユーザ機器は、1つ以上のアンテナに動作可能に結合されるトランシーバと、トランシーバに関連付けられるハードウェアベースのプロセッサと、UEのハードウェアベースのプロセッサによって実行可能な命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体とを含む。命令は、PLMNマネージャを実現するよう実行され得、PLMNマネージャは、ユーザ機器に指示して、登録プロシージャの部分として、予め規定された持続期間の間、登録からブロックされているPLMNを含むPLMN情報のデータリポジトリを検索するように構成される。PLMNマネージャは、登録からブロックされているPLMNが、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態に起因してブロックされていると決定する。次いで、PLMNマネージャは、トランシーバを介して、持続期間の間、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態が改善されたと決定する。PLMNマネージャは、信号に関係する状態の改善に応答して、PLMNを登録からブロック解除する。次いで、PLMNマネージャは、予め規定された持続期間の終了前に、PLMNへの登録を可能にするよう、ブロック解除されたPLMNへの登録のための要求をトランシーバを介してPLMNの基地局に送信する。
【0007】
適応的なPLMN管理の1つ以上の実現例の詳細は、添付の図面および以下の説明において記載される。他の特徴および利点は、説明および図面ならびに請求の範囲から明らかになるであろう。この概要は、詳細な説明および図面においてさらに記載される主題を紹介するために提供される。したがって、この概要は、本質的な特徴を記載していると考えられるべきではなく、または、請求される主題の範囲を限定するために使用されるべきではない。
【0008】
本明細書は、添付の図面を参照して、変動するネットワーク状態のための適応的な公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)管理の装置および技術を記載する。図面全体を通じて、同様の特徴およびコンポーネントを参照するために同じ番号が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理のさまざまな局面が実現され得る例示的なワイヤレスネットワーク環境を示す図である。
【
図2】1つ以上の局面に従った、PLMNマネージャとUE能力マネージャとを含む例示的なユーザ機器(UE)のデバイス図を示す図である。
【
図3】1つ以上の局面に従った、PLMNアクセスを促進することが可能である例示的な基地局デバイスのデバイス図を示す図である。
【
図4】1つ以上の局面に従った、UEがPLMNのエンティティと通信し得る例示的なネットワークプロトコルスタックの図を示す図である。
【
図5】ネットワークATTACHまたはトラッキングエリア更新(TAU: tracking area update)プロシージャの間にUEが遷移し得る例示的な登録状態の図を示す図である。
【
図6】適応的なUE能力管理または適応的なPLMN管理の局面が実現され得るPLMN登録のための例示的な方法を示す図である。
【
図7】適応的なUE能力管理または適応的なPLMN管理の局面が実現され得るPLMN登録の例示的なメッセージシーケンス図を示す。
【
図8】限界ネットワーク状態のための適応的なUE能力管理の例示的な方法を示す図である。
【
図9】1つ以上の局面に従った、PLMN登録に有用なキャリアアグリゲーション(CA)情報を変更する例示的な方法を示す図である。
【
図10】変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理のための例示的な方法を示す図である。
【
図11A】変動するネットワーク状態における適応的なPLMNブロック解除のための例示的な方法を示す図である。
【
図11B】変動するネットワーク状態における適応的なPLMNブロック解除のための例示的な方法を示す図である。
【
図12】変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の技術を実現し得る例示的な電子デバイスを示す図である。
【
図13】変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の技術が実現され得る例示的なシステムオンチップ(SoC: system on chip)環境を示す図である。
【
図14】変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理のさまざまな局面を実現し得るワイヤレス通信プロセッサの例示的な構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
概観
ユーザ機器は、ネットワークの基地局またはサービングセルとの通信リンクまたは「接続」を介して、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)などのセルラーネットワークにアクセスする。接続を確立または維持することの部分として、ユーザ機器(UE)は、ATTACHプロシージャまたはトラッキングエリア更新(TAU: Tracking Area Update)などを通じてPLMNを登録し得る。UEがPLMN(ネットワーク)への登録を試行する際、ネットワークは、UEのワイヤレス通信能力に関して問い合わせを行う。登録の成功のために、UEは、そのワイヤレス通信能力(たとえば、UE能力メッセージ)によりネットワークに応答し得、これにより、UEとネットワークとの間の通信が可能になる。いくつかのUEおよびPLMNは、キャリアアグリゲーション(CA)を通じて帯域幅の増加を提供し、これにより、UEがネットワークとデータを通信するために複数のチャネルを使用することが可能になる。ネットワークとのキャリアアグリゲーションを可能にするために、これらのUEはさらに、それらのUE能力メッセージの部分として、キャリア、帯域、および、帯域幅などのCAパラメータのさまざまな組み合わせをネットワークに通信する。
【0011】
しかしながら、ネットワークが複数の帯域を有するより多くのCA可能セルを展開するにつれて、UEの多くによってサポートされるCAパラメータ組み合わせの数およびサイズは、実質的に増加している。CAパラメータ組み合わせの数およびサイズのこの増加により、PLMNへの登録の間に送信されるUE能力メッセージもサイズがかなり増加している。貧弱なネットワークカバレッジまたは弱い信号強度の場合、CAパラメータ組み合わせを含むUE能力メッセージの送信はしばしば、ネットワークスループットの減少により、完了するのにより長い時間を要する。多くのネットワークオペレータによって実現さ
れるガード時間に起因して、完全なUE能力メッセージがガード時間内に受信されない場合、登録の間にUEとの接続(たとえば、無線リソース制御(RRC)接続)は、ネットワークによって解除され得る。登録が失敗するか、または、接続が解除された後、UEは、別のATTACHプロシージャを通じて登録を再試行するように強制される。PLMN選択の従来の技術によれば、UEは、5回の登録試行のみを行い得、その後、PLMNは、持続期間(たとえば、T3402タイマ当たり12分)の間、一時的禁止PLMNリストに追加されることによってブロックされる。したがって、UEは、以前に貧弱であったネットワーク状態に起因して、好ましいPLMNをブロックし得、これは、実質的な持続期間の間、サービスの拒否またはサービスの悪化を引き起こし得る。いくつかの場合では、PLMNは、UEが良好なネットワークカバレッジに戻ったか、または、ネットワーク状態が改善したにもかかわらず、持続期間(たとえば、12分)にわたってブロックされたままであり、これによって、UEのユーザにさらにフラストレーションを与え得る。
【0012】
本開示は、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の装置および技術を記載する。記載されるように、適応的なPLMN管理の局面は、UEがより良好なネットワークカバレッジを有するエリアに移動する場合など、UEの信号状態が改善する場合、PLMNを適応的にブロック解除し得る。一般的に、適応的なPLMNブロック解除の結果として、UEは、ブロック解除のためのいかなる規定も欠く従来の技術によって許可されるよりも迅速にPLMNに登録し得る。いくつかの場合、UEは、禁止リスト上のPLMNについてのさまざまな通信仕様によって特定されるような持続期間全体(たとえば、12分)を待つことなく、貧弱な信号エリア(たとえば、貧弱なネットワーク状態)から出た後にPLMNに登録し得る。
【0013】
例として、いくつかのシナリオでは、UEは、PLMNの1つのセルのみからのカバレッジを受け、そのセルは、レガシーアクセス技術のためのサポートなしにロングタームエボリューション(LTE: Long-Term Evolution)サービスのみをサポートし得る。貧弱
なネットワーク状態(たとえば、貧弱な信号)によってUEがPLMNをブロックする場合、UEは、典型的には、PLMNをブロックし、当該UEが、実質的な長さの時間(たとえば、12分)にわたってLTEサービス上で如何なる音声または回線切替サービス(たとえば、レガシーサービス)を受けることを防止する。適応的なPLMN管理の局面を実現することによって、UEは、UEが中程度または良好なネットワークカバレッジを有するエリアに移動する場合など、UEのネットワーク状態が改善すると、より迅速に(たとえば、全12分未満)登録を試行し得る。一般的に、レガシーサポートを有するグローバルUEの場合、UEは、周期的なより良好なシステム再選択(BSR: better system reselection)タイマ(たとえば、90~120秒)の終了に基づいて登録を試行するこ
とが可能であり得る。したがって、適応的なPLMN管理の局面は、信号状態が改善する場合などにおいて、PLMNへの登録をより迅速に可能にし得る。
【0014】
本開示はさらに、限界(marginal)ネットワーク状態のための適応的なUE能力管理の装置および技術を記載する。いくつかの局面では、UE能力マネージャは、限界ネットワーク状態(たとえば、弱い信号エリア)において、良好な信号状態におけるUE能力に影響を及ぼすことなく、登録が成功する確率を高めるために、UE能力情報を修正し得る。上述のように、いくつかのシナリオでは、UEは、PLMNの1つのセルのみからカバレッジを受け得、そのセルは、レガシーアクセス技術のためのサポートなしにロングタームエボリューション(LTE)サービスのみをサポートし得る。これらのシナリオでは、UEは、複数の失敗した登録の試行に応答して、実質的な時間の長さの間、LTEサービス上での如何なる音声または回線切替サービスも受けることが防止され得る。適応的なUE能力管理の局面を実現することによって、UEは、代わりに、UE能力の低減されたセットまたは最小のセットにより登録することが可能であり得、これにより、UEがLTEサービスを通じて音声およびデータサービスを受けることを可能にする。さらに、LTEサ
ービス(または他のサードジェネレーション(3G)サービス)を取得することによって、UEは、フォールバックサービスのためのレガシーサービス(たとえば、セカンドジェネレーション(2G)サービス)のためのスキャニンングから除外され、UEは時間および電力を節約することが可能になる。
【0015】
さまざまな局面では、ユーザ機器のPLMNマネージャは、登録プロシージャの部分として、ある持続期間の間、登録からブロックされているPLMNを含むPLMN情報のデータリポジトリを検索し、当該PLMNが、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態(たとえば、貧弱な信号カバレッジまたは貧弱な信号エリア)に起因して登録からブロックされていると決定する。PLMNマネージャは、次いで、持続期間の間、UEとPLMNのセルとの間の信号に関係する状態が改善したと決定する。改善に応答して、PLMNマネージャは、PLMNをブロック解除する。そうすることによって、UEは、持続期間が終了する前に少なくとも1回、ブロック解除されたPLMNへの登録を再試行し得、これにより、UEがより迅速に登録し、ネットワークサービスを再確立することが可能になり得る。
【0016】
任意の数の異なる環境、システム、デバイスおよび/またはさまざまな構成が、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理のための記載される技術および装置の特徴および概念を実現し得るが、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の局面は、以下の例示的な環境、デバイス、構成、システムおよび方法のコンテキストにおいて記載される。
【0017】
例示的な環境
図1は、変動するネットワーク状態のための適応的な公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)管理のさまざまな局面が実現され得る例示的な環境100を示す。例示的な環境100では、ユーザ機器102(UE102)は、PLMN104および/またはPLMN106によって提供されるネットワークサービスと通信するか、または、それにアクセスし得る。UE102は、スマートフォンとして示されているが、モバイル通信デバイス、ユーザデバイス、コンピューティングデバイス、クライアントデバイス、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、通信デバイス、エンターテイメントデバイス、ゲームデバイス、モバイルゲームコンソール、パーソナルメディアデバイス、メディア再生デバイス、充電ステーション、アドバンストドライバアシスタンスシステム(ADAS: Advanced Driver Assistance System)、ポイントオブセールス(POS: point-of-sale)トランザクションシステム、健康監視デバイス、ドローン、カメラ、ウェアラブルスマートデバイス、ナビゲーションデバイス、モバイルインターネットデバイス(MID: mobile-internet device)、ワイヤレスインターネットアクセスおよびブラウジングが可能なインターネット家電、インターネットオブシングス(IoT: Internet-of-Things)デバイス、フィフスジェネレーションニューラジオ(5GNR: Fifth Generation New Radio)ユーザ機器、および/または、他のタイプのユーザデバイスといった任意の好適なコンピューティングデバイスまたは電子デバイスとして実現されてもよい。
【0018】
一般的に、UE102は、ワイヤレス接続または通信リンクを介して、基地局108、基地局110、基地局112、基地局114、または、別の基地局(図示せず)のうちの1つ以上と通信する。
図1を参照して、UE102は、基地局110(たとえば、PLMN104のセル)との接続116を通じてPLMN104を介して通信するか、または、基地局112(たとえば、PLMN106のセル)との接続118を通じてPLMN106を介して通信し得、これは、ワイヤレスリンクの任意の適切なタイプまたは組み合わせとして実現され得る。
【0019】
接続116または接続118(たとえば、ワイヤレスリンクまたはワイヤレス接続)は
、基地局108~114のうちの1つからUE102に通信されるデータおよび制御情報のダウンリンク、UE102から基地局108~114のうちの1つに通信される他のデータおよび制御情報のアップリンク、または、その両方を含み得る。接続116または接続118は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標): Global System for Mobile Communications)、ユニバーサルモバイルテレコミュ
ニケーションサービス(UMTS: Universal Mobile Telecommunications Service)、
ハイスピードパケットアクセス(HSPA: High Speed Packet Access)、エボルブドHSPA(HSPA+: Evolved HSPA)プロトコル、広帯域符号分割多重接続(WCDMA(登録商標): wideband code division multiple access)、サードジェネレーションパートナーシッププロジェクトロングタームエボリューション(3GPP(登録商標) LTE: 3rd Generation Partnership Project Long-Term Evolution)、LTEアドバンスト、フィフスジェネレーションニューラジオ(5G NR)、5Gシステム(5GS)モ
ビリティ管理(5GMM: 5G System mobility management)プロトコル、電気電子技術
者協会(IEEE: Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.1
1(Wi-Fi(商標))、IEEE802.16(ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMax(商標): Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.15(たとえば、ブルートゥース(登録商標))、IEEE802.15.4(たとえば、Zigbee(登録商標))、および、ウルトラワイドバンド(UWB: Ultra-Wideband)など、任意の適切な通信プロトコルもしくは規格または通信プロトコルもしくは規格の組み合わせを使用して実現される1つ以上のワイヤレスリンクまたはベアラ(bearer)を含み得る。接続116または接続118の複数のキャリアコンポーネントまたはワイヤレスリンクは、UE102のためのより高いデータレートを提供するために、キャリアアグリゲーション(CA: carrier aggregation)においてアグリゲートされ得る。
【0020】
引き続き
図1を参照して、基地局108~112は各々、セルラーネットワークまたはワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN: wireless wide area network)のタワーとして示されている。しかしながら、基地局108~112のうちの1つは、別のデバイス、無線アクセスノード、ワイヤレス通信ノード、または、ユーザ機器と通信ネットワークとの間の(ワイヤレスリンクを介した)ワイヤレス通信を促進する他の好適な機器を表すか、または、これらとして実現され得、その例としては、ノードB基地局、ネクストジェネレーション基地局B(gNB: Next Generation Base NodeB)基地局、エンハンスドノードB(eNB: Enhanced NodeB)基地局、エボルブドノードB(eNodeB: evolved NodeB)基地局、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(GSM
)基地局、符号分割多重接続(CDMA)基地局、ベーストランシーバシステム、ローカルアクセスネットワーク(LAN: Local Access Network)ルータ、ワイヤレスローカルアクセスネットワーク(WLAN: Wireless Local Access Network)ルータ、管理され
る(インフラストラクチャ)ワイヤレスネットワーク内のワイヤレスアクセスポイント(WAP: wireless access point)、衛星、地上テレビジョン放送タワー、アクセスポイ
ント、ピアツーピアデバイス、および、基地局として機能する別のスマートフォンなどがある。代替的または付加的には、基地局108~112は、マクロセル、マイクロセル、スモールセルもしくはピコセルなどにおいて実現され得るか、または、任意の組み合わせにおいて実現され得る。
【0021】
基地局108~112(たとえば、サービングセル)は、PLMN104およびPLMN106のためのそれぞれの無線アクセスネットワーク(RAN)を集合的に形成する。RANは、エボルブドユニバーサル地上アクセスネットワーク120(E-UTRAN120: Evolved Universal Terrestrial Access Network)およびニューラジオRAN122(NR RAN122)として
図1に示される。E-UTRAN120における基地局108および110は、エボルブドパケットコア124(EPC124)に接続され、U
E102が通信し得るPLMN104(または第1のPLMN)を形成する。NR RAN122における基地局112および114は、フィフスジェネレーションコア126(5GC126)ネットワークに接続され、UE102が通信し得るPLMN106(または第2のPLMN)を形成する。
図1ではE-UTRANおよびNR RANとして示されているが、RAN120または122のいずれかは、任意の形態の無線アクセスネットワーク(たとえば、RAN、E-UTRAN、ネクストジェネレーション無線アクセスネットワーク(NG-RAN)、5G NR RAN、NR RAN)として実現され得る。代替的または付加的には、PLMN104およびPLMN106はそれぞれ、エボルブドパケットコアネットワークおよび5Gコアネットワークとして示されるが、PLMN104または106のいずれかは、EPC124および/または5Gコア126を含んでもよい。
【0022】
この例では、基地局108および110は、それぞれ128および130において、制御プレーン信号のためのネクストジェネレーション2(NG2: Next Generation 2)イ
ンターフェイスと、ユーザプレーンデータ通信のためのネクストジェネレーション3(NG3: Next Generation 3)インターフェイス(たとえば、5Gインターフェイス)とを
介して、EPC124に接続する。代替的または付加的には、基地局112および114は、それぞれ132および134において、制御プレーン信号およびユーザプレーンデータ通信のためのシングルインターフェイス1(S1: Single Interface 1)インターフェイス(たとえば、LTEインターフェイス)を介して5GC126に接続する。コアネットワークへの接続に加えて、それぞれのRAN120および122の基地局108~114は、互いに通信し得る。たとえば、基地局108および110は、136(たとえば、5Gインターフェイス)における基地局間Xnインターフェイスを介して通信し得、基地局112および114は、138(たとえば、LTEインターフェイス)における基地局間X2インターフェイスを介して通信し得る。
【0023】
EPC124はさらに、E-UTRAN120における複数のUE102の登録および認証、認定またはモビリティ管理などの制御プレーン機能を提供するモビリティおよび管理エンティティ140(MME140)を含み得る。5GC126は、5GNR RAN122における複数のUE102の登録および認証、認定またはモビリティ管理などの制御プレーン機能を提供するアクセスおよびモビリティ管理機能142(AMF142: Access and Mobility Management Function)を含む。MME140およびAMF142は
、RAN120および122の基地局108~114(たとえば、セル)と通信し、基地局またはサービングセルを介して複数のUE102と通信し得る。コアネットワーク124および/または126から、UEは、ネットワークのそれぞれのゲートウェイまたはエッジルータ(図示せず)を介して、さまざまなデータまたはリソースへのアクセス(たとえば、インターネットアクセス)を可能にするサービスを受け得る。
【0024】
図1を参照して、UE102はさらに、適応的なPLMNマネージャ144(PLMNマネージャ144)と、適応的なUE能力マネージャ146(UE能力マネージャ146)とを含む。いくつかの局面では、PLMNマネージャ144および/またはUE能力マネージャ146は、PLMN104または106のうちの1つに登録するとき、または、登録しようと試行するとき、UE102を管理またはUE102に指示する。
図1には示されていないが、PLMNマネージャ144および/またはUE能力マネージャ146は、ネットワークの信号に関係する特性を測定すること、利用可能なセルまたはPLMNをスキャンすること、ワイヤレスネットワークから接続パラメータを受信すること、PLMNとのATTACHプロシージャを実行すること、PLMNとのTAUを実行することなどを行うためのコンポーネントを含むか、当該コンポーネントに結合されるか、または、当該コンポーネントへのアクセスを有し得る。適応的なPLMN管理のさまざまな局面では、PLMNマネージャ144は、改善された信号状態に応答して、PLMNへの登録を
可能にするためなどに、一時的禁止リストからPLMNをブロック解除し得る。代替的または付加的には、UE能力マネージャ146は、PLMNへの登録が成功する機会を増加させるために、UE能力メッセージからキャリアアグリゲーション情報を低減または除去し得る。PLMNマネージャ144および/またはUE能力マネージャ146の使用および実現例は、1つ以上の局面に従って変動し得、本開示全体を通じて記載される。
【0025】
例示的なデバイス
図2は、例示的なUE102のデバイス
図200を示す。UE102は、任意の好適なデバイスとして実現され得、そのいくつかは、スマートフォン202、タブレットコンピュータ204、ラップトップコンピュータ206、ウェアラブルコンピューティングデバイス208(たとえば、スマートウォッチ)、ブロードバンドルータ210(たとえば、モバイルホットスポット)、および、自動車コンピューティングシステム212(たとえば、ナビゲーションおよびエンターテイメントシステム)として示される。示されていないが、UE102はさらに、移動局(たとえば、固定または移動STA)、モバイル通信デバイス、ユーザデバイス、クライアントデバイス、携帯電話、エンターテイメントデバイス、ゲームデバイス、モバイルゲームコンソール、パーソナルメディアデバイス、メディア再生デバイス、ADAS、POSトランザクションシステム、健康監視デバイス、ドローン、カメラ、ウェアラブルスマートデバイス、ナビゲーションデバイス、MID、ワイヤレスインターネットアクセスおよびブラウジングが可能なインターネット家電、IoTデバイス、5G NRユーザ機器、および/または、他のタイプのユーザデバイスのいずれかとして実現され得る。UE102は、明瞭さまたは視覚的簡潔さのために、
図2から省略された付加的な機能、コンポーネント、または、インターフェイスを含み得る。
【0026】
この例では、UE102は、1つ以上のアンテナ214と、無線周波数フロントエンド216(RFフロントエンド216)と、PLMN104および106の基地局108~114、他のワイヤレスネットワーク(たとえば、WLAN)または他のワイヤレス通信対応デバイスと通信するための少なくとも1つのトランシーバ218とを含む。代替的または付加的には、UE102のコンポーネントのいずれも、UE102の他のコンポーネントと統合されたまたは別個のハードウェアロジックまたは回路として全体的または部分的に実現され得る。
【0027】
トランシーバ218は、LTEトランシーバ、5G NRトランシーバ、ワイドエリアネットワークまたはセルラーネットワーク上で動作するように構成される他のタイプのトランシーバ、および/または、別のトランシーバのうちの1つ以上を含み得る。UE102のRFフロントエンド216は、トランシーバ218をアンテナ214に結合または接続して、PLMN104またはPLMN106の基地局108~114のうちの1つとの接続を取得および維持するなど、さまざまなタイプのワイヤレス通信を促進し得る。たとえば、UE102のPLMNマネージャ144は、取得のために利用可能であるPLMN104および/またはPLMN106のネットワークセル(たとえば、基地局)を検索するために接続性スキャンを利用し得る。UE102のアンテナ214は、互いに同様にまたは異なって構成される複数のアンテナのアレイを含み得る。アンテナ214およびRFフロントエンド216は、ワイヤレス通信規格によって定義されるとともにUE102のトランシーバ218によって実現される1つ以上の周波数帯域にチューニングされ、および/または、チューニング可能であり得る。
【0028】
UE102はさらに、UE102が動作する環境のさまざまな特性、変動、刺激または特性をUE102が感知することを可能にする1つ以上のセンサ220を含み得る。たとえば、センサ220は、さまざまなモーションセンサ、レーダーセンサ、周辺光センサ、音響センサ、容量センサ、赤外線センサ、温度センサまたは磁気センサを含み得る。代替的または付加的には、センサ220は、タッチ感知または近接感知を通じてなど、UE1
02のユーザとのインタラクションを可能にし得るか、または、UE102のユーザから入力を受け取ってもよい。いくつかの局面では、UE102またはPLMNマネージャ144は、たとえば、センサ220のうちの1つを介して入力またはフィードバックを受信するために、センサ220を監視し得る。センサ220によって提供されるデータは、PLMNマネージャ144などのUE102の他のエンティティにアクセス可能である。示されていないが、センサ220はさらに、グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS: Global Navigation Satellite System)モジュール、ジャイロ、加速度計、磁力計、マイクロ電気機械システム(MEMS: micro-electromechanical systems)、
内部/外部デバイス温度センサ、抵抗性タッチセンサ、または、ハードウェアスイッチ(たとえば、キーボード、スナップドーム、またはダイヤルパッド)に関連付けられる入力感知ロジックなどを含んでもよい。
【0029】
いくつかの局面では、PLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146は、移動がない静止状態またはUEが移動している移動状態など、UE102のモーション状態を決定し得る。たとえば、加速度計またはジャイロスコープは、1次元、2次元、3次元、多軸および複合多軸など、任意の好適な局面でUE102の動きまたは方位を感知し得る。代替的または付加的には、GNSSなどの位置センサは、UE102の移動距離、移動速度、または、絶対位置もしくは相対位置を示し得る。容量センサまたは近接センサは、UE102の位置が、ユーザに対して静的であるか、または、変化している(たとえば、UEを保持または再方位付けしている)ことを示し得る。さらに、他の環境センサは、UE102の内部または外部の温度ならびに湿度を示し得る。したがって、PLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146は、センサ220からのデータにアクセスし、適応的な接続管理の1つ以上の局面に従って、センサデータ(たとえば、モーション、方位、温度、近接性)、UE能力情報、または、UE102のPLMNステータス(たとえば、ブロックされているか、または、ブロック解除を禁止されている)に基づいて変更し得る。
【0030】
UE102はさらに、プロセッサ222およびコンピュータ可読記憶媒体224(CRM224)を含む。プロセッサ222は、シリコン、ポリシリコン、高K誘電体および銅などのさまざまな材料から構成されるシングルコアプロセッサまたはマルチコアプロセッサであり得る。コンピュータ可読記憶媒体224は、ストレージとして構成され、したがって、一時的である信号または搬送波を含まない。CRM224は、UE102のデバイスデータ226を格納するために使用可能な、ランダムアクセスメモリ(RAM)、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、不揮発性RAM(NV-RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、または、フラッシュメモリなどの任意の好適なメモリまたはストレージデバイスを含み得る。
【0031】
UEデータ226は、ユーザプレーン通信、制御プレーン信号、および、UE102とのユーザインタラクションを可能にするためにプロセッサ222によって実行可能である、UE102のユーザデータ、マルチメディアデータ、ビームフォーミングコードブック、アプリケーション228、ユーザインターフェイス230、および/またはオペレーティングシステムを含み得る。ユーザインターフェイス230は、適応的なPLMN管理の1つ以上の局面を定義および/または促進し得るユーザから入力を受信するようになど、UE102のユーザからの入力を受信するように構成され得る。ユーザインターフェイス230は、タッチ入力を介して入力情報を受信するグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を含み得る。他の事例では、ユーザインターフェイス230は、可聴入力または音声を介して入力情報を受信するインテリジェントアシスタントを含む。代替的または付加的には、UE102のオペレーティングシステムは、CRM224上のファームウェアまたはアプリケーションとして維持され、プロセッサ222によって実行され得る。
【0032】
CRM224はさらに、PLMNマネージャ144と、PLMN情報232と、UE能力マネージャ146と、UE能力情報234とを含む。いくつかの場合において、UE102またはPLMNマネージャ144は、PLMN情報232にアクセスして、PLMN(たとえば、既知または好ましいPLMN)を検索するか、または、PLMNについての情報を取得する。PLMN情報232は、PLMN104およびPLMN106などのさまざまなPLMNについての情報の1つ以上のデータリポジトリ、リスト、または、データベースとして実現され得る。PLMN情報232は、以前に取得されたセルまたはPLMNの識別子の取得データベースを含み得る。PLMN情報232はさらに、登録からブロックされている1つ以上のPLMNの一時的禁止PLMNリストを含み得る。一般的に、登録が所定の回数失敗したPLMN(たとえば、5回の失敗した登録試行)は、一時的禁止PLMNリスト上に配置される。PLMNは、タイマ(たとえば、T3402タイマ)が終了するまで一時的禁止PLMNリストに留まり得る。いくつかの場合では、タイマは、予め規定された持続期間(たとえば、12分)の間設定されるか、または、ワイヤレスネットワークオペレータによって提供される時間パラメータに基づいて構成される。
【0033】
UE能力情報234は、サポートされるプロファイル、キャリア、帯域、レイヤー構成または無線アクセス技術(RAT: radio access technologies)など、UE102のワ
イヤレス通信能力に関するパラメータまたは他の情報を含み得る。いくつかの局面では、UE能力情報234はさらに、UE102によってサポートされるCA帯域組み合わせを記述するキャリアアグリゲーション(CA)情報を含む。一般的に、CA帯域組み合わせは、構成名(たとえば、CA_1C(Bl+Bl))、CAタイプ(たとえば、帯域内または帯域間)、キャリアコンポーネントの数、周波数帯域(たとえば、LTE帯域)、または、最大アグリゲート帯域幅などを含む。さまざまな局面では、UE能力マネージャ146は、UE能力メッセージのサイズまたは長さを低減するのに有効なUE能力メッセージのCA帯域組み合わせの数を修正または低減し得る。そうすることによって、UE能力マネージャ146は、貧弱な信号状態または貧弱なセルカバレッジなどにおいて、PLMNの基地局またはセルとの低スループット接続を介してPLMNへの登録が成功する確率を増加させ得る。
【0034】
いくつかの局面では、PLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146は、1つ以上のタイプ(たとえば、ネットワークまたは信号に関係する特性)の入力データを受信し、それに応答して、1つ以上のタイプ(たとえば、修正されたUE能力情報メッセージ、信号に関係するしきい値、またはタイマ)の出力データを提供するように訓練された機械学習モデル(machine learning model)または機械学習済モデル(machine-learned model)を用いて実現され得る。たとえば、PLMNマネージャ144によって使用ま
たは決定されるしきい値および/またはUE能力マネージャ146のCA帯域組み合わせ低減のいずれかは、使用のフィールドまたは環境にある間にUE102によって収集されるデータを用いた機械学習アルゴリズムから導出され得る。
【0035】
いくつかの実現例では、入力データは、現在の外部温度、(たとえば、UEの)内部温度、湿度、UEの方位、UEの移動状態、アクティブなアンテナ、ブロックされているアンテナ、信号に関係するパラメータ、失敗した登録試行の数、または、低減されたCA組み合わせを有する以前に成功したUE能力メッセージのサイズなど、UE102のインスタンスに関連付けられる1つ以上の特徴を含み得る。いくつかの実現例では、インスタンスまたは例に関連付けられる1つ以上の特徴は、特徴ベクトルにオーガナイズされ得る。いくつかの実現例では、出力データは、1つ以上の予測または推論を含み得る。したがって、UE102またはPLMNマネージャ144の特定のインスタンスに関連付けられる特徴が与えられると、機械学習済モデルは、(たとえば、信号状態について)適応的な信号に関係するしきい値、UE能力メッセージのための適応的なCA帯域組み合わせの低減、または、PLMNのブロック解除についての適応的なパラメータなどを含み得る特徴に
基づいて、そのようなインスタンスのための予測または調整を出力し得る。
【0036】
例として、機械学習済モデルは、さまざまな異なるタイプの機械学習済モデルのうちの1つ以上であり得るか、または、当該さまざまな異なるタイプの機械学習済モデルのうちの1つ以上を含み得る。特に、いくつかの実現例では、機械学習済モデルは、分類、回帰、クラスタリング、異常検出、推奨生成、および/または、他のタスクを実行し得る。いくつかの実現例では、機械学習済モデルは、1つ以上の推奨、調整または変更の形態で出力データを提供し得る。いくつかの場合、機械学習済モデルは、UE102のPLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146に含まれるか、または、UE102のPLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146において具現化される。
【0037】
例として、あるエンティティについての以前の結果を記述する入力データ(たとえば、ネットワーク接続品質を示すスコア、ランキング、信号強度、またはレーティング)が与えられると、機械学習済モデルは、以前の結果に基づいて、所望の結果を有すると予想される1つ以上の付加的なエンティティまたはパラメータの示唆または推奨を出力し得、その例としては、良好な信号エリアに移動する際のより迅速なネットワーク登録、または、修正されたUE能力メッセージを使用した貧弱な信号エリアにおけるPLMNへの登録の成功がある。一例として、修正されたUE能力メッセージ(たとえば、登録の成功のために、どれだけ多くのCA組み合わせが以前に除去されたか)による以前に成功した登録を仮定すると、UE能力マネージャは、PLMNへの登録が貧弱な信号エリアにおいて成功しやすいように、UE能力メッセージのサイズを低減するために、UE能力メッセージからどれだけ多くのCA組み合わせを除去するかまたはどのCA組み合わせを除去するかについての示唆または推奨を出力し得る。
【0038】
UE102の局面および機能は、少なくとも1つのアプリケーションプログラミングインターフェイス236(API236)を通じて提示されるオペレーティングシステム制御を介して動作され得る。いくつかの局面では、PLMNマネージャ144、UE能力マネージャ146、または、UE102のアプリケーションは、UE102のAPI236(またはAPIサービス)にアクセスして、ユーザ機器またはトランシーバ218の局面および機能を制御する。たとえば、PLMNマネージャ144は、UE102の低レベルネットワークイネーブル/接続設定にアクセスして適応的なPLMN管理の局面を実現し得、たとえば、ブロックされているPLMNが信号に関係する状態(たとえば、低い受信信号強度)に起因してブロックされていると識別し得(たとえば、フラグを立て得)、信号に関係する状態を検証もしくは再チェックし得、または、PLMNをブロック解除し得る。UE102のCRM224はさらに、UE102の他のコンポーネントと統合されたまたは別個のハードウェアロジックまたは回路として全体的または部分的に実現され得るユーザ機器マネージャ(図示せず)を含み得る。少なくともいくつかの局面では、ユーザ機器マネージャは、本明細書において記載される適応的なPLMN管理のための技術を実現するようにRFフロントエンド216および/またはトランシーバ218を構成する。
【0039】
UE102はさらに、ユーザに情報を表示および/または提供するためのディスプレイ238を含む。たとえば、ディスプレイ238を通じて、UE102は、利用可能なネットワークセルに関する情報、UE102の接続ステータス(たとえば、ATTACHまたはTAUプロシージャを実行する)をユーザに提供し、ユーザが開始するセル再選択、ブロックされているPLMNタイマの指示、または、ネットワーク能力が低減されているが機能しているという指示などを可能にし得る。そのような情報に基づいて、ユーザは、ユーザインターフェイス230を通じて、登録プロシージャを開始すること、増加したCA帯域組み合わせを有するUE能力メッセージを再送することを試行すること、または、接続が貧弱である(たとえば、受信信号パワーが-117~-120dBm未満である)もしくは良好である(たとえば、受信信号パワーが-110dBm以上である)と決定され
るしきい値および/もしくはオフセットを調整することを選択し得る。
【0040】
図3は、
図1を参照して記載されるように、基地局108~114のうちの1つを表すかまたはそれに対応し得る例示的な基地局302のデバイス
図300を示す。例示的なデバイス
図300の基地局302は、明瞭さまたは視覚的簡潔さのために
図3から省略されている付加的な機能、コンポーネントおよび/またはインターフェイスを含み得る。デバイス
図300では、基地局302は、一般的に単一のネットワークノード(たとえば、gNode Bまたはサービングセル)として示されている。基地局302および/または基地局108~114の機能は、複数のネットワークノードまたはデバイスにわたって分散されてもよく、本明細書において記載される機能を実行するのに好適な任意の態様で分散されてもよい。
【0041】
基地局302は、アンテナ304と、無線周波数フロントエンド306(RFフロントエンド306)と、UE102と通信するための、または、UE102のための接続を提供するための1つ以上のトランシーバ308とを含む。基地局302のRFフロントエンド306は、トランシーバ308をアンテナ304に結合または接続して、さまざまなタイプのワイヤレス通信を促進し得る。基地局302のアンテナ304は、互いに類似または異なるように構成される複数のアンテナのアレイを含み得る。アンテナ304およびRFフロントエンド306は、通信規格によって定義されるとともにトランシーバ308によって実現される1つ以上の周波数帯域にチューニングされ得、および/または、チューニング可能であり得る。
【0042】
基地局302はさらに、プロセッサ310およびコンピュータ可読記憶媒体312(CRM312)を含む。プロセッサ310は、シリコン、ポリシリコン、高K誘電体および銅などのさまざまな材料から構成されるシングルコアプロセッサまたはマルチコアプロセッサであり得る。CRM312は、基地局302の基地局データ314を格納するために使用可能なRAM、SRAM、DRAM、NV-RAM、ROM、またはフラッシュメモリなどの任意の好適なメモリまたはストレージデバイスを含み得る。基地局データ314は、UE102との通信を可能にするためにプロセッサ310によって実行可能なネットワークスケジューリングデータ、無線リソース管理データ、ビームフォーミングコードブック、アプリケーション、および/または、基地局302のオペレーティングシステムを含み得る。
【0043】
CRM312はさらに、ネットワーク接続パラメータ316および基地局マネージャ318を含む。いくつかの局面では、ネットワーク接続パラメータ316は、ワイヤレスネットワークのネットワークセルまたは基地局に登録するためにユーザ機器によって有用な1つ以上のパラメータまたはしきい値(たとえば、ATTACHまたはTAU)を特定または示すためにワイヤレスネットワークプロバイダによって予め規定または構成される。たとえば、ネットワーク接続パラメータは、1つ以上のネットワークセル(たとえば、基地局)について、利用可能な周波数帯域、タイマ設定、周波数帯域優先度、ネットワークセル接続のための最小信号強度、または、接続を維持するための最小ビットもしくはパケットエラーレートなどを特定し得る。本明細書において記載されるように、UE102は、基地局302からネットワーク接続パラメータ316を受信するか、または、1つ以上の局面に従ってネットワーク接続パラメータ316を変更し得る。代替的または付加的には、UE102は、ネットワーク接続パラメータ316を用いて事前構成され得るか、または、WLANもしくはワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などの異なるデータインターフェイスを介してネットワーク接続パラメータ316を受信し得る。
【0044】
いくつかの局面では、基地局マネージャ318は、UE102との通信のために、または、コアネットワークとの通信のためにトランシーバ308を構成する。基地局302は
、Xnおよび/またはX2インターフェイスなどの基地局間インターフェイス320を含み、基地局マネージャ318は基地局間インターフェイス320を、別の基地局(たとえば、基地局108、110、112または114)との間でユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータを交換し、基地局302とUE102との接続を管理するように構成する。基地局302はさらにコアネットワークインターフェイス322を含み、基地局マネージャ318はコアネットワークインターフェイス322を、コアネットワーク124もしくは126、コアネットワーク機能または他のコアリンクエンティティとユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータを交換するように構成し得る。このコアネットワークインターフェイス322は、
図1を参照して本明細書において記載されるように、NG2インターフェイス、NG3インターフェイスおよび/またはS1インターフェイスなどのインターフェイスを含み得る。代替的または付加的には、基地局マネージャ318などの基地局302のコンポーネントは、基地局302の他のコンポーネントと統合されたまたは別個のハードウェアロジックまたは回路として全体的または部分的に実現され得る。
【0045】
図4は、1つ以上の局面に従った、UEがPLMNのエンティティと通信し得る例示的なネットワークプロトコルスタック400スタックの図を示す。一般的に、ネットワークプロトコルスタック400(スタック400)は、UE102がPLMN104および106のセルまたはコアネットワークなどのエンティティと通信する例示的な環境100の通信システムを特徴付ける。ネットワークプロトコルスタックを参照して、「上位レイヤー」および「下位レイヤー」という用語は、互いに対して相対的であり、ネットワークプロトコルスタックにおける各レイヤーは、プロトコルスタックにおいて下のレイヤー(「下位レイヤー」)に対して「上位レイヤー」である。たとえば、上位レイヤーは非アクセス層レイヤーに対応し得、および/または、下位レイヤーはメディアアクセス制御レイヤーまたは無線リンク制御レイヤーに対応し得る。
【0046】
この例では、ネットワークプロトコルスタック400は、ユーザプレーン402および制御プレーン404を含む。ユーザプレーン402および制御プレーン404の上位レイヤーは、ネットワークプロトコルスタック400内の共通の下位レイヤーを共有する。UE102または基地局108~114などのワイヤレスデバイスは、レイヤーについて定義されるそれぞれのプロトコルを使用して別のデバイスと通信するためのエンティティとして各レイヤーを実現する。たとえば、UE102は、適切なRRCプロトコルまたはRRC接続を使用して基地局108においてピアRRCエンティティに通信するためにRRCエンティティを使用する。
【0047】
共有された下位レイヤーは、物理レイヤー406(PHYレイヤー406)と、メディアアクセス制御レイヤー408(MACレイヤー408)と、無線リンク制御レイヤー410(RLCレイヤー410)と、パケットデータコンバージェンスプロトコルレイヤー412(PDCPレイヤー412)とを含む。一般的に、物理レイヤー406は、互いに通信するデバイスのためのハードウェア仕様を提供し、MACレイヤー408は、どのようにデータがデバイス間で転送されるかを特定する。RLCレイヤー410は、ネットワークプロトコルスタック400におけるより高いレイヤーにデータ転送サービスを提供し得、PDCPレイヤー412は、ネットワークプロトコルスタック400におけるより高いレイヤーにデータ転送サービスを提供する。
【0048】
PDCPレイヤー412の上では、ワイヤレスネットワークのネットワークプロトコルスタック400は、ユーザプレーン402と制御プレーン404とに分割される。ユーザプレーン402のレイヤーは、インターネットプロトコルレイヤー414(IPレイヤー414)と、トランスポートレイヤー416と、ワイヤレス接続116または118を使用してデータを転送するアプリケーションレイヤー418とを含む。図示されていないが、ユーザプレーンはさらに、5G NRネットワークにおけるサービス品質(QoS: Qu
ality of Service)フローの実現および管理のための随意のサービスデータアダプテーションプロトコル(SDAP: service data adaption protocol)レイヤーを含んでもよい。一般的に、IPレイヤー414は、アプリケーションレイヤー418からのデータが宛先ノードにどのように転送されるかを特定する。トランスポートレイヤー416は、アプリケーションレイヤー418によるデータ転送のために、トランスミッションコントロールプロトコル(TCP: transmission control protocol)またはユーザデータグラムプ
ロトコル(UDP: user datagram protocol)のいずれかを使用して、宛先ノードに転送されることが意図されるデータパケットが宛先ノードに到達したことを検証し得る。いくつかの実現例では、ユーザプレーン402はさらに、ウェブブラウジングコンテンツ、ビデオコンテンツ、画像コンテンツ、オーディオコンテンツ、またはソーシャルメディアコンテンツなどを含むIPパケットのような、アプリケーションデータをトランスポートするためのデータトランスポートサービスを提供するデータサービスレイヤー(図示せず)を含み得る。
【0049】
制御プレーン404は、無線リソース制御レイヤー420(RRCレイヤー420)および非アクセス層レイヤー422(NASレイヤー422)を含む。RRCレイヤー420は、無線接続および無線ベアラを確立および解放するか、システム情報をブロードキャスト送信するか、または、電力制御を行う。たとえば、PLMN104またはPLMN106のうちの1つへの登録の間、UE102は、ATTACH、DETACHを要求するかまたはTAUを実行するよう、確立原因フィールド(たとえば、「モバイル発信信号」値)とともに基地局108~114(たとえば、eNBまたはセル)のうちの1つにRRC接続要求メッセージを送信することによって、RRC接続を要求し得る。次いで、UE102は、ATTACH要求メッセージまたはTAUメッセージをNASレイヤー422を介してネットワークコアに送信することなどによって、RRC接続を使用してPLMN104またはPLMN106への登録を開始し得る。前述のように、接続について貧弱なセルカバレッジまたは弱い信号は、ネットワークによるRRC接続の解放として検出され得る登録試行の失敗をもたらし得るか、または、下位レイヤーの原因(たとえば、無線リンク失敗)などに起因する登録の失敗をもたらし得る。
【0050】
NASレイヤー422は、UE102と、EPC124のMME140または5GC126のAMF142などのコアネットワーク内のエンティティまたは機能との間のモビリティ管理およびパケットデータベアラコンテキストのためのサポートを提供する。UE102において、ネットワークプロトコルスタック400のユーザプレーン402および制御プレーン404の両方における各レイヤーは、セルにおける対応するピアレイヤーまたはエンティティ、コアネットワークエンティティまたは機能、および/または、リモートサービスとインタラクションして、RAN120またはRAN122においてUE102のユーザアプリケーションおよび制御動作をサポートする。
【0051】
図5は、ネットワークATTACHプロシージャまたはTAUプロシージャの間にUEが遷移し得る例示的な登録状態500の図を示す。
図4を参照して記載されるように、ワイヤレスネットワークと通信するために、ユーザ機器102は、RRCプロシージャを利用して、セル(たとえば、基地局、サービングセル)を介してネットワークへの無線接続を確立する。UE102は、基地局108~114のいずれかを介してネットワークへの無線接続を確立すると、基地局との無線接続がアクティブである接続モード(RRC接続)に入る。アクティブなRRC接続を通じてネットワークに接続される間、UEは、PLMN104またはPLMN106のうちの1つのようなネットワークに登録するよう登録プロシージャを開始し得る。明瞭さまたは視覚的な簡潔さのために、例示的な登録状態500は、すべての可能なUE状態または遷移を含まず、したがって、UE102は、
図5に示されない他の状態(もしくはサブ状態)に遷移し得るか、または、他の状態(もしくはサブ状態)から遷移し得る。
【0052】
一般的に、UE102は、初期ATTACHプロシージャまたはTAUプロシージャなどの登録プロシージャを通じて、登録状態502に入るかまたはそれを維持し得る。
図5に示すように、登録解除状態504にあるUE102は、506においてATTACHを要求し得、登録開始状態508に入り得る。登録開始状態508から、UE102は、510においてATTACH要求がネットワークによって受け入れられる(たとえば、登録成功)場合、ネットワークへの登録を完了し得、それに応答して、UE102が登録状態502に入る。代替的には、512におけるATTACHの失敗は、UE102を登録解除状態504に戻し得る。ATTACHの失敗は、ATTACHプロシージャの間、ネットワークへのUE能力メッセージ(たとえば、ATTACH要求の部分として)の送信中または送信後に発生し得る。いくつかの局面では、PLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146は、ATTACHの失敗512が低スループットまたは信号に関係する状態(たとえば、弱い信号または貧弱なネットワーク/セルカバレッジ)に関連付けられるか、または、それによって引き起こされると決定する。たとえば、UE能力マネージャ146は、UE能力メッセージの送信とRRC接続の解放との間の時間の量が予め規定された値(たとえば、3秒)よりも大きいと決定し得る。代替的または付加的には、PLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146は、信号に関係する特性(たとえば、基準信号受信パワー(RSRP: reference signal receive power)または基準信号受信品質(RSRQ: reference signal receive quality))をしきい値(たとえば、-120dBm)と比較して、ATTACHの失敗が信号に関係する状態(貧弱な信号強度)に起因するか否かを決定し得る。
【0053】
TAUの場合、登録状態502にあるUE102は、514においてTAUを要求し、TAU開始状態516に入り得る。UE102は、TAU開始状態516から、518においてTAU要求がネットワークによって受け入れられる場合、ネットワークへの登録を完了し得、それに応答して、UE102は登録状態502に入るまたは戻る。代替的には、520におけるTAUの失敗によって、UE102は登録解除状態504に入る。いくつかの局面では、PLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146は、TAUの失敗520が低スループットまたは貧弱な信号状態に関連付けられるか、または、それによって引き起こされると決定する。たとえば、UE能力マネージャは、UE能力メッセージの送信とRRC接続の解放との間の時間の量が予め規定された値(たとえば、2~4秒)よりも大きいと決定し得る。代替的または付加的には、PLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146は、信号に関係する特性(たとえば、RSRPまたはRSRQ)をしきい値(たとえば、-117dBm)と比較して、TAUの失敗が信号に関係する状態(たとえば、貧弱な信号)に起因するか否かを決定し得る。
【0054】
例示的な方法
図6から
図11Bを参照して、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の1つ以上の局面に従って、例示的な方法600および例示的な方法800~1100が記載される。一般的に、方法600および方法800~1100は、動作が本明細書において示される順序または組み合わせ(ただし必ずしもそれに限定されない)で行われる動作(または行為)のセットを示す。さらに、動作の1つ以上のいずれかは、さまざまな付加的および/または代替的な方法を提供するよう、繰り返されるか、組み合わされるか、再編成されるか、省略されるか、または、リンクされ得る。以下の議論の部分では、
図1の例示的なワイヤレスネットワーク環境100、
図2および
図3の例示的なデバイス、
図12~
図14の例示的なシステム、および/または、
図1に詳述されるエンティティが参照され得、これらへの参照は、例としてのみ行われる。本開示において記載される技術および装置は、1つのデバイス上で動作する1つのエンティティまたは複数のエンティティによる実施形態または実行に限定されない。
【0055】
図6は、1つ以上の局面に従ったPLMN登録のための例示的な方法600を示す。一般的に、方法600は、適応的なUE能力管理または適応的なPLMN管理を実現して、変動する(たとえば、改善する)、または、周縁的(たとえば、貧弱な信号)ネットワーク状態においてPLMNとの登録を可能にし得る。いくつかの局面では、方法600の動作は、ユーザ機器102のPLMNマネージャ144、UE能力マネージャ146、PLMN情報232、および/もしくは、UE能力情報234によって、または、それらを用いて実現される。
【0056】
602において、UEは、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)への登録を開始する。PLMNへの登録は、ATTACH要求またはトラッキングエリア更新(TAU)要求を含み得る。いくつかの場合において、ATTACH要求またはTAU要求は、UEによってサポートされる帯域、無線アクセス技術(RAT)、および/または、キャリアアグリゲーション(CA)帯域組み合わせのUE能力メッセージを含む。代替的または付加的には、登録は、PLMNのセルまたは基地局とのRRC接続を確立することを含み得る。
【0057】
例として、1つ以上の局面に従ったPLMN登録のための例示的なメッセージシーケンス図を示す
図7を考える。ここで、UE102がネットワークサービスにアクセスするためにPLMN104の基地局110に登録することを試行していると仮定する。登録するために、UE102は、RRC接続要求メッセージ702をPLMN104の基地局110(eNBまたはセル)に送信する。次いで、UE102は、無線リソース構成情報(図示せず)を含むRRC接続セットアップメッセージ704を基地局110から受信する。基地局110によって提供される無線リソース構成情報により、UEは、RRC接続706を確立し、RRC接続完了メッセージ708(たとえば、ATTACH要求またはTAU要求とは別に送信される場合)を送信し得る。
【0058】
図7を参照して、UE102は、次いで、710において、アクティブなRRC接続706を使用して、ATTACH要求メッセージまたはTAU要求メッセージなどの登録のための要求を送信する。基地局に送信されるATTACH要求メッセージまたはTAU要求メッセージはさらに、UEによってサポートされる帯域、無線アクセス技術(RAT)および/またはキャリアアグリゲーション帯域の組み合わせを記述するUE_能力情報メッセージ712を含む。上述のように、UE_能力情報メッセージ712は、UE102によってサポートされるキャリアアグリゲーション帯域の組み合わせの数に起因してかなりのサイズであり得る。
【0059】
図6に戻って、UEは、604において、ATTACH要求の失敗またはTAU要求の失敗を含み得る、PLMNへの登録の失敗を検出する。登録の失敗は、RRC接続の解放、無線リンクの失敗、または、下位レイヤーの原因による失敗を含み得る。いくつかの場合、UEは、UE能力メッセージの送信とRRC接続の解放との間の時間の量が予め規定された値(たとえば、3秒)よりも大きいと決定し得る。これは、UEがガード時間内にUE能力メッセージ全体をネットワークに送信することを成功することができなかったことを示し得る。本例のコンテキストでは、714において、RRC解放メッセージ716が基地局110から受信されると、ATTACH要求またはTAU要求の失敗が検出され、718において、UE102によってRRC接続が解放される。
【0060】
606において、UEは、登録の失敗がPLMNのセルとの接続の信号に関係する状態に起因すると決定する。UEは、PLMNのセルとの接続の信号に関係する特性を測定または監視し得る。いくつかの場合、UEは、信号に関係する特性をしきい値(たとえば、-110dBm、-115dBm、または-120dBm)と比較して、PLMNのセルに関連付けられる信号状態(たとえば、貧弱な信号)またはネットワーク状態(たとえば
、貧弱または限界状態)を決定する。信号に関係する特性は、受信信号強度、受信信号品質、基準信号受信パワー、基準信号受信品質、受信信号強度インジケータ、キャリア対干渉比、信号対雑音比、ビットエラーレート、またはパケットエラーレートのうちの1つ以上を含み得る。
【0061】
608において、UEは、信号に関係する状態に関する決定に応答して、適応的なUE能力管理を実現する。一般的に、UEは、登録の失敗が、セルによって提供される貧弱な信号、限界ネットワーク状態もしくは貧弱なカバレッジに起因する、または、それに関連付けられると決定することに応答して、適応的なUE能力管理を実現し得る。いくつかの局面では、UEは、たとえば以前に成功した登録の試行において送信されるCA帯域組み合わせに基づいて、ネットワークに送信されることが成功し得るCA帯域組み合わせの数を(たとえば、機械学習を通じて)予測または推定する。
【0062】
次いで、UEは、UE能力メッセージからCA情報(たとえば、CA帯域の1つ以上の組み合わせ)を低減または除去して、サイズがより小さい修正された能力メッセージを提供する。いくつかの場合、CA情報は、UEによる予測または推定に基づいて低減される。他の場合では、CA情報の低減は、たとえば再試行された登録の各反復について半分だけなど、予め決定され得る。そうすることによって、UEは、修正された能力メッセージへの登録を再試行する際に、PLMNへの登録の成功の機会を増加させ得る。継続中の例を続けると、UE102は、720において、UE_能力情報メッセージ712中のCA情報の量を低減するために適応的なUE能力管理を実現し、これによりメッセージのサイズが低減される。
【0063】
610において、UEは、修正されたUE能力メッセージを使用してPLMNへの登録を再試行する。これは、CA情報の低減された数またはサブセットを含む修正されたUE能力メッセージとともに別のATTACH要求またはTAU要求を送信することを含み得る。UEは、最大数の試行または失敗(たとえば、5回の試行または失敗)についてのしきい値まで複数回登録を再試行し得る。適応的なUE能力管理の各反復により、UEは、各登録再試行による付加的なCA情報を除去し得る。代替的または付加的には、UEは、登録のための最後の試行(たとえば、第5の試行)時などに、登録要求からすべてのCA情報を除去し得る。
【0064】
図7を参照して、UE102は、722において、ATTACHまたはTAUについて、PLMN104への登録を再試行する。そうするために、UE102は、(必要ならば)RRC接続706を再確立し、別のATTACH要求またはTAU要求を送信し得る。登録再試行のATTACH要求またはTAU要求は、以前の要求よりも少ないサブセットまたはキャリアアグリゲーション帯域組み合わせを有する修正されたUE_能力情報メッセージを含む。上述のように、UE102は、適応的なUE能力管理の複数の反復を繰り返し得、そのため、その後の登録要求は、登録の成功の確率を反復的に改善するために、より少数のCA帯域組み合わせを含む。
【0065】
図6に戻って、方法600は、登録がPLMNによって受け入れられる612に進むか、または、登録が不成功である614に進み得る。612において、登録成功は、低減または除去されたCA情報を含む修正されたUE能力メッセージによる登録の再試行の結果であり得る。一般的に、適応的なEU能力管理によって、ユーザ機器は、典型的に低い接続スループットに起因して登録を防止する限界または貧弱な信号状態において、修正されたUE能力メッセージを使用して登録を完了することが可能になり得る。
【0066】
614において、UEは、登録が試行の最大数で失敗したと決定する。いくつかの局面では、最大数の試行に応答して、PLMNは、PLMNを一時的PLMN禁止リストに追
加することによって登録からブロックされる。本例のコンテキストでは、UE102は、724において、登録(ATTACH/TAU)試行カウントを超えたと決定する。
【0067】
616において、UEは、ネットワーク状態および登録の失敗に関する決定に応答して、適応的なPLMN管理を実現する。上述のように、PLMNは、複数の失敗した登録試行後のある持続期間の間、登録からブロックされ得る。ここで、UEは、利用可能なセルまたは好ましいPLMNを検索し得るか、または、ブロックされている間にPLMNとのネットワーク状態を監視し得る。継続中の例を続けると、UE102は、試行カウントを超えた後、726において適応的なPLMN管理を実現し、PLMNが一時的禁止PLMNリスト上に配置される。
【0068】
618において、UEは、ネットワーク状態における改善に応答して、登録を再試行するためにPLMNをブロック解除する。記載されるように、UEは、UEが改善されたネットワークカバレッジを有するエリアに移動するときなど、UEの信号状態が改善すると、PLMNを適応的にブロック解除し得る。結果として、UEは、従来の技術によって許可されるよりも迅速にPLMNに登録し得る。いくつかの場合において、UEは、禁止リスト上のPLMNについてのさまざまな通信仕様によって特定される持続期間全体(たとえば、12分)を待つことなく、貧弱な信号エリア(たとえば、貧弱なネットワーク状態)から出た後、PLMNに登録し得る。本例を結論付けると、UEは、722に戻ることによって登録を再試行し、これにより、UEは、試行/失敗カウントが再び超過してPLMNが再ブロックされるまで行うことを試行し得る。
【0069】
図8は、限界ネットワーク状態のための適応的なUE能力管理の例示的な方法800を示す。一般的に、方法800は、貧弱なネットワーク状態における登録のためのUE能力メッセージにおけるキャリアアグリゲーション(CA)情報の量を低減する。いくつかの局面では、方法800の動作は、ユーザ機器102のPLMNマネージャ144、UE能力マネージャ146、PLMN情報232、および/または、UE能力情報234によって、またはそれらを用いて実現される。
【0070】
802において、UEは、基地局に、PLMNへの登録のための要求の部分としてUE能力メッセージを送信する。登録のための要求は、PLMNのためのATTACH要求またはTAU要求を含み得る。いくつかの場合において、ATTACH要求またはTAU要求は、UEによってサポートされる帯域、無線アクセス技術(RAT)、および/または、キャリアアグリゲーション(CA)帯域組み合わせのUE能力メッセージを含む。
【0071】
804において、UEは、PLMNへの登録の失敗を検出する。登録の失敗は、ATTACH要求の失敗またはTAU要求の失敗を含み得る。PLMNへの登録の失敗は、RRC接続の解放、無線リンクの失敗、または下位レイヤーの原因による失敗を含み得る。いくつかの場合において、UEは、UE能力メッセージの送信とRRC接続の解放との間の時間の量が予め規定された値(たとえば、3秒)よりも大きいと決定し得る。
【0072】
806において、UEは、PLMNの基地局と通信するための信号に関係する状態が予め規定されたしきい値を満たさないと決定する。UEは、信号に関係する特性を予め規定されたしきい値(たとえば、-110dBm、-115dBmまたは-120dBm)と比較して、PLMNのセルに関連付けられる信号状態(たとえば、貧弱な信号)またはネットワーク状態(たとえば、貧弱または限界状態)を決定し得る。806の決定動作から、方法800は、登録試行の最大数がまだ行われていない場合などに、動作808および/または動作810に進み得る。代替的には、方法800は、たとえば、次の登録試行が、登録試行の最大数が満たされる前の最後の登録試行であるとUEが決定した場合、動作806から動作812に進み得る。
【0073】
808において、UEは、UE能力メッセージにおけるCA情報の量を低減する。UEは、基地局との接続についての信号に関係する状態が貧弱(たとえば、弱い信号カバレッジ)であるという決定に応答して、CA情報の量を低減し得る。一般的に、UE能力メッセージにおけるCA情報の量を低減することは、UE能力メッセージからある数のCA帯域組み合わせを除去することを含む。いくつかの場合において、UEは、たとえば以前に成功した登録の試行において送信されたCA帯域組み合わせに基づいて、ネットワークに送信されるのが成功され得るCA帯域組み合わせの数を(たとえば、機械学習を通じて)予測または推定する。これらのCA帯域組み合わせは、次いで、UE能力メッセージのサイズを低減するために除去され得る。
【0074】
810において、UEは、低減されたCA情報を有するUE能力メッセージを使用して、PLMNへの登録を再試行する。これは、動作802において、CA情報の低減された数またはサブセットを含む修正されたUE能力メッセージとともに別のATTACH要求またはTAU要求を送信することを含み得る。登録における再試行が成功した場合、UEは、PLMNを通じて利用可能なサービスにアクセスし得る。代替的または付加的には、UEは、試行または失敗の最大数(たとえば、5回の試行または失敗)についてのしきい値まで複数回登録を再試行し得る。適応的なUE能力管理の各反復によって、UEは、各登録再試行による付加的なCA情報を除去し得る。したがって、方法800は、登録の最大数が試行されるまで、動作802~810を繰り返し得る。最後の反復中に、方法800は、次の登録試行が、登録試行の最大数が満たされる前の最後の登録試行であるとUEが決定したことに応答して、動作806から動作812に進み得る。
【0075】
812において、UEは、複数の登録の失敗に応答して、UE能力メッセージからCA情報を除去する。たとえば、PLMNに登録する最後の試行として、UEは、UE能力メッセージから任意の残りのCA帯域組み合わせを除去して、メッセージのサイズを最小化し、ネットワークへの登録が成功する可能性をさらに高め得る。そのような場合、UE能力メッセージは、UEによってサポートされる周波数帯域およびRATを含む最小のUE能力を含み得る。
【0076】
814において、UEは、CA情報が除去されるUE能力メッセージを使用してPLMNへの登録を再試行する。これは、動作802において、最小のCA情報を含むかまたはCA情報を含まない修正されたUE能力メッセージとともに別のATTACH要求またはTAU要求を送信することを含み得る。登録が成功である場合、UEは、PLMNを通じて利用可能なサービスにアクセスし得る。代替的には、登録が不成功である場合、UEは、PLMNをブロックし、適応的なPLMN管理を実現して、ネットワーク状態が改善する際に迅速な再アタッチを可能にし得る。
【0077】
図9は、1つ以上の局面に従った、PLMN登録に有用なキャリアアグリゲーション(CA)情報を変更する例示的な方法を示す。一般的に、方法900は、UE能力照会ステージの間、貧弱な信号カバレッジに起因する登録(たとえば、ATTACH要求またはTAU要求)の失敗を検出し、その後の登録再試行においてUE能力情報を徐々に低減する。いくつかの局面では、方法900の動作は、ユーザ機器102のPLMNマネージャ144、UE能力マネージャ146、PLMN情報232および/もしくはUE能力情報234によって、または、それらを用いて実現される。
【0078】
902において、UEは、PLMNのセルに、PLMNへの登録の部分としてUE能力情報を送信する。UE能力情報は、PLMNに送信されるATTACH要求またはTAU要求とともに含まれ得る。一般的に、ATTACH要求またはTAU要求は、UEによってサポートされる帯域、無線アクセス技術(RAT)および/またはキャリアアグリゲー
ション(CA)帯域組み合わせのUE能力メッセージであり得る。
【0079】
904において随意に、UEは、セルの信号に関係する状態を検出する。いくつかの場合において、UEは、信号に関係する特性(たとえば、RSRPまたはRSRQ)を予め規定されたしきい値(たとえば、-110dBm、-115dBm、または-120dBm)と比較して、PLMNのセルに関連付けられる信号状態(たとえば、貧弱な信号)またはネットワーク状態(たとえば、貧弱もしくは限界状態)を決定する。
【0080】
906において、UEは、基地局との無線リソース制御(RRC)接続の解放を検出する。RRC接続の解放は、UE能力情報をPLMNのセルに送信した後で検出され得る。代替的または付加的には、下位レイヤーの失敗は、登録の失敗またはPLMNのセルとのRRC接続の喪失を引き起こし得る。
【0081】
908において、UEは、UE能力情報の送信とRRC接続の解放との間の持続期間がしきい値を満たすと決定する。たとえば、UEは、UE能力メッセージの送信とRRC接続の解放との間の時間の量が3秒(または別のガード時間)よりも大きいと決定し得る。これは、UEがガード時間内にUE能力メッセージ全体をネットワークに送信することを成功できなかったことを示し得る。
【0082】
908のRRC解放動作から、方法900は、登録試行の最大数がまだ行われていない場合などにおいて、動作910および/または動作912に進み得る。代替的には、方法900は、たとえば次の登録試行が登録試行の最大数についてのしきい値を満たすであろうとUEが決定する場合に、動作908から動作914に進み得る。
【0083】
910において、UEは、UE能力メッセージから除去すべきCA組み合わせの数を決定する。いくつかの場合において、UEは、たとえば以前に成功した登録の試行において送信されるCA帯域組み合わせの数またはサイズ(たとえば、バイト数)に基づいて、ネットワークに送信されるのが成功し得るCA帯域組み合わせの数を(たとえば、機械学習を通じて)決定または予測する。代替的には、EUは、動作910の各反復により、所定の部分、比率または割合のCA組み合わせをUE能力メッセージから除去し得る。
【0084】
912において、UEは、UE能力情報からCA組み合わせの決定された数を除去する。方法900は次いで、動作902に戻り得、動作902において、UEは、より少ないCA組み合わせを有するUE能力情報を使用して、PLMNへの登録を再試行する。登録における再試行が成功である場合、UEは、PLMNを通じて利用可能なサービスにアクセスし得る。代替的には、方法900は、登録の最大数が試行されるまで、動作902~912の付加的な反復を実行し得る。
【0085】
914において、UEは、次の登録試行が登録試行の最大数についてのしきい値を満たすことを決定する。言い換えれば、UEは、登録のための次の再試行が、PLMNがある持続期間の間ブロックされる前の最後の試行であると決定する。
【0086】
916において、UEは、UE能力メッセージから残りのCA組み合わせを除去する。たとえば、PLMNに登録する最後の試行として、UEは、UE能力メッセージから任意の残りのCA帯域組み合わせを除去して、メッセージのサイズを最小化し、ネットワークへの登録が成功する可能性をさらに高め得る。次いで、UEは、CA情報が除去されたUE能力メッセージを用いてPLMNへの登録を再度試行する。登録における最後の試行が成功である場合、UEは、PLMNを介して利用可能なサービスにアクセスし得る。代替的には、登録が不成功である場合、UEは、PLMNがブロックされると、適応的なPLMN管理を実現し得る。
【0087】
図10は、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の例示的な方法1000を示す。一般的に、方法1000は、信号に関係する状態が改善すると、当該信号に関係する状態についてブロックされていると識別されたPLMNをブロック解除する。いくつかの局面では、方法1000の動作は、ユーザ機器102のPLMNマネージャ144、UE能力マネージャ146、PLMN情報232および/またはUE能力情報234によって、または、それらを用いて実現される。
【0088】
1002において、UEは、PLMNへの登録のための要求をセルに送信する。登録のための要求は、PLMNについてのATTACH要求またはTAU要求を含み得る。
【0089】
1004において、UEは、PLMNへの登録の失敗を検出する。失敗は、ATTACH要求の失敗またはTAU要求の失敗を含み得る。いくつかの場合において、登録の失敗は、RRC接続の解放、無線リンク失敗、または下位レイヤー原因による失敗を含む。
【0090】
1006において、UEは、登録のための要求が登録試行の最大数についてのしきい値を満たすと決定する。言い換えれば、UEは、PLMNがある持続期間の間ブロックされる前に、登録試行の最大数が行われたと決定する。
【0091】
1008において、UEは、予め規定された持続期間の間、登録についてPLMNをブロックする。PLMNをブロックするために、UEは、予め規定された持続期間(たとえば、T3402タイマ当たり12分)の間、PLMNをブロックするように構成される一時的禁止PLMNリストにPLMNを追加し得る。
【0092】
1010において、UEは、PLMNのセルと通信するための信号に関係する特性が所定のしきい値を満たさないと決定する。UEは、信号に関係する特性を予め規定されたしきい値(たとえば、-110dBm、-115dBm、または-120dBm)と比較して、PLMNのセルに関連付けられた信号状態(たとえば、貧弱な信号)またはネットワーク状態(たとえば、貧弱または限界状態)を決定し得る。
【0093】
1012において、UEは、ブロックされているPLMNを、信号に関係する特性に基づいてブロックされていると識別する。いくつかの場合において、ブロックされているPLMNは、貧弱な信号などの信号に関係する状態に基づいてブロックされていると、PLMNデータベースにおいてフラグ付け、ラベル付け、または、識別される。代替的または付加的には、これは、ネットワーク状態が変化または改善すると、UEが、一時的禁止PLMNリスト上のPLMNをアタッチメントの候補PLMNとしてトラッキングまたは監視することを可能にし得る。
【0094】
1014において、UEは、ブロックされているPLMNについて信号に関係する特性における改善を検出する。UEは、PLMNがその持続期間にわたってブロックされている間、信号に関係する特性を監視または測定し得る。代替的または付加的には、UEは、信号に関係する特性が改善されたか否かを決定するために、ネットワーク状態を周期的にチェックし得る。たとえば、より良好なシステム再選択(BSR)タイマまたは他のUE固有のイベントは、UEが1つ以上のセルのそれぞれの信号に関係する特性の改善または差を検出し得るセルスキャンをトリガし得る。
【0095】
1016において、UEは、予め規定された持続期間の終了前にPLMNをブロック解除する。一般的に、UEは、PLMNへの登録における別の試行を可能にするためにPLMNをブロック解除する。いくつかの場合において、UEが中程度または良好なネットワークカバレッジを有するエリアに移動すると、UEはPLMNをブロック解除する。いく
つかの局面では、改善されたネットワーク状態またはブロック解除の検出は、PLMNが通常ブロックされる持続期間の間発生するUE固有のイベントに応答して行われ得る。したがって、適応的なPLMNのブロック解除は、より早くおよび/またはより高い頻度で登録のための再試行を可能にし得る。たとえば、120秒のBSRタイマの場合、UEは、2分ごとに、または、典型的な一時的PLMN禁止リストタイマの長さの12分以内に6回、信号状態をチェックし、および/または、登録を再試行し得る(5回の試行)。
【0096】
図11Aおよび
図11Bは、変動するネットワーク状態における適応的なPLMNブロック解除の例示的な方法1100を示す。一般的に、方法1100は、PLMNがネットワーク状態を満たす(たとえば、信号強度が改善する)と、貧弱なネットワーク状態についてフラグが立てられているブロックされているPLMNをブロック解除する。いくつかの局面では、方法1100の動作は、ユーザ機器102のPLMNマネージャ144、UE能力マネージャ146、PLMN情報232および/もしくはUE能力情報234によって、または、それらを用いて実現される。
【0097】
1102において、UEは、PLMNとのATTACH/TAUの失敗を検出する。ATTACHは初期のATTACHであり得、または、TAUは周期的なTAUであり得る。1104において、UEは、ATTACHの失敗がPLMNのブロッキングをもたらす最大または最後の登録の失敗であるか否かを決定する。1106において、ATTACHの失敗が最大の登録の失敗(偽)でない場合、UEは、ATTACHの失敗が検出されるPLMNをブロックすることに関してさらなるアクションを取らない。UEは、別のATTACH要求または別のトラッキングエリア更新要求を送信することによって、PLMNへの登録を再試行し得る。
【0098】
1108において、ATTACHの失敗が最大の登録の失敗(真)である場合、UEは、PLMNを一時的PLMN禁止リストに追加することによってPLMNをブロックする。PLMNは、T3402タイマが終了するまで一時的PLMN禁止リスト上に留まり得、T3402タイマが終了する時点で、PLMNは、自動的にPLMN禁止リストから除去され得る。
【0099】
1110において、UEは、UEとPLMNの基地局との間のネットワーク状態が貧弱である(たとえば、貧弱な信号カバレッジ)か否かを決定する。UEは、信号に関係する特性を予め規定されたしきい値(たとえば、110dBm、-115dBm、または-120dBm)と比較して、PLMNのセルに関連付けられる信号状態(たとえば、貧弱な信号)またはネットワーク状態(たとえば、貧弱または限界状態)を決定し得る。代替的または付加的には、UEは、RRC接続の解放、無線リンクの失敗、または下位レイヤーの原因による登録の失敗に応答して、信号状態が貧弱であると決定し得る。1112において、ネットワーク状態が貧弱でない場合(偽)、UEは、一時的PLMN禁止リスト上のブロックされているPLMNにフラグを立てることまたはラベル付けすることに関して、さらなるアクションを取らない。いくつかの場合において、UEは、PLMNへの登録を再試行する前に、PLMN禁止リストのタイマが終了するまで待機する。
【0100】
1114において、UEは、貧弱なネットワーク状態に起因してブロックされていると、一時的禁止リスト上のPLMNにフラグを立てる。そうすることによって、UEは、一時的PLMN禁止リスト上にある間、PLMNをトラッキングまたは監視し得る。
図11Aから、方法1100は、1116に示すように、方法1100の動作が継続する
図11Bに進む。
【0101】
1118において、UEは、新しい登録プロシージャを開始する。登録プロシージャは、ユーザ選択、より良好なシステム再選択(BSR)プロシージャ、または、UEに固有
なプロシージャなどに応答して開始され得る。1120において、UEは、たとえば好ましいまたは以前に関連付けられたPLMNについてのローカルに格納されたPLMN情報の取得データベースを通じてPLMN検索を実行する。いくつかの場合において、PLMN検索は、新しい登録プロシージャまたはより良好なセル再選択プロシージャの開始に応答して実行される。
【0102】
1122において、UEは、貧弱なネットワーク状態についてブロックされているPLMNと関連付けられ得る検索されたセルに対するPLMN検索の検索結果を検討する。1124において、検索セルがブロックされているPLMNにサーブしていない場合(偽)、UEは、それらのセルに関してさらなるアクションを取らない。1126において、ブロックされているPLMNの検索されたセルのネットワーク状態(たとえば、信号強度)が、ブロックされているPLMN上にATTACHを再試行するためのしきい値を満たす場合、UEは、時間の終了前に、一時的PLMN禁止リストから除去される前の登録のためにPLMNをブロック解除する。言い換えれば、UEは、禁止PLMNリストからPLMNを一時的にブロック解除し、ATTACHまたはTAU登録プロシージャを再び開始する。1126において、検索されたセルが登録を再試行するためのしきい値を満たさない場合、方法1100は、ブロックされているPLMNに関してさらなるアクションを取らない。代替的に、検索中にPLMNが見つからない場合、UEは全帯域PLMN検索を実行し得る。
【0103】
1132において、UEは、PLMNに登録することに成功する。UEは、次いで、ネットワークサービスまたはリソースにアクセスし得、一時的PLMN禁止リストのT3402タイマが停止されることになる。代替的には、1134において、UEは、登録が成功ではない場合、PLMNを一時的PLMN禁止リストに戻す。いくつかの場合において、一時的PLMN禁止のタイマはリセットされず、UEは、リストタイマの終了前にPLMNを複数回ブロック解除し得る(たとえば、動作1118に戻る)。
【0104】
例示的なデバイスおよびシステム
図12は、前述の
図1~
図11のいずれかを参照して記載されるような、1つ以上の局面に従った、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理を実現し得る例示的な電子デバイス1200のさまざまなコンポーネントを示す。電子デバイス1200は、コンシューマデバイス、コンピューティングデバイス、ポータブルデバイス、ユーザデバイス、ユーザ機器、サーバ、通信デバイス、電話、ナビゲーションデバイス、ゲームデバイス、メディアデバイス、メッセージングデバイス、メディアプレーヤ、および/または、他のタイプの電子デバイスもしくはワイヤレス対応デバイスのうちの任意の形態にある固定またはモバイルデバイスのいずれか1つまたは組み合わせとして実現され得る。たとえば、電子デバイス1200は、スマートフォン、電話タブレット(ファブレット)、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、ワイヤレスドローン、コンピューティンググラス、車両ベースのコンピューティングシステム、または、ワイヤレスブロードバンドルータとして実現され得る。
【0105】
電子デバイス1200は、上述のような受信データ、送信データ、または、他の情報などのデバイスデータ1204の有線通信および/またはワイヤレス通信を可能にする通信トランシーバ1202を含む。例示的な通信トランシーバ1202は、NFCトランシーバと、さまざまなIEEE802.15規格に準拠するWPAN無線と、さまざまなIEEE802.11規格のいずれかに準拠するWLAN無線と、セルラー電話のためのWWAN(たとえば、3GPP準拠)無線と、さまざまなIEEE802.16規格に準拠するワイヤレスメトロポリタンエリアネットワーク(WMAN: wireless metropolitan area network)無線と、有線ローカルエリアネットワーク(LAN)イーサネット(登録商標)トランシーバとを含む。いくつかの局面では、複数の通信トランシーバ1202また
はそのコンポーネントは、電子デバイス1200上に具現化されるアンテナ214-1~214-nおよびRFフロントエンド216のそれぞれのインスタンスと動作可能に結合される。電子デバイス1200のアンテナ214-1~214-nおよびRFフロントエンド216は、
図1~
図11を参照して記載されるようにアンテナ214および/またはRFフロントエンド216と同様にまたは異なって実現され得る。
【0106】
電子デバイス1200はさらに、1つ以上のデータ入力/出力ポート1206(データI/Oポート1206)を含み得、当該1つ以上のデータ入力/出力ポート1206を介して、任意のタイプのデータ、メディアコンテンツ、および/または他の入力が受信され得、その例としては、ユーザ選択可能な入力、メッセージ、アプリケーション、音楽、テレビコンテンツ、記録されたビデオコンテンツ、ならびに、任意のコンテンツおよび/またはデータソースから受信される任意の他のタイプのオーディオ、ビデオおよび/または画像データが挙げられる。データI/Oポート1206は、USBポート、同軸ケーブルポート、ならびに、フラッシュメモリ、DVDおよびCDなどのための他のシリアルまたはパラレルコネクタ(内部コネクタを含む)を含み得る。これらのデータI/Oポート1206は、電子デバイスを、キーボード、マイクロフォン、またはカメラなどのコンポーネント、周辺機器、またはアクセサリに結合するために使用され得る。
【0107】
この例の電子デバイス1200は、少なくとも1つのプロセッサ1208(たとえば、1つ以上のアプリケーションプロセッサ、プロセッサコアマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、または、コントローラなど)を含み、少なくとも1つのプロセッサ1208は、組み合わされたプロセッサおよびメモリシステムを含み得、コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令を実行して、デバイスの動作を制御するか、または、当該デバイスの機能を実現する。一般的に、プロセッサまたは処理システムは、集積回路またはシステムオンチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC: application-specific integrated circuit)、フィール
ドプログラマブルゲートアレイ(FPGA: field programmable gate array)、複合プ
ログラマブルロジックデバイス(CPLD: complex programmable logic device)、な
らびに、シリコンおよび/または他のハードウェアにおける他の実現例のコンポーネントを含み得るハードウェアで少なくとも部分的に実現され得る。
【0108】
代替的または付加的には、電子デバイス1200は、処理および制御回路に関連して実現されるハードウェア、固定ロジック回路、または物理的相互接続(たとえば、トレースもしくはコネクタ)を含み得る電子回路1210のいずれか1つまたは組み合わせを用いて実現され得る。この電子回路1210は、FPGAまたはCPLDなどのロジック回路および/またはハードウェアを通じて、実行可能またはハードウェアベースのモジュール(図示せず)を実現し得る。示されていないが、電子デバイス1200はさらに、デバイス内のさまざまなコンポーネントを結合するシステムバス、相互接続ファブリック、クロスバー、または、データ転送システムを含み得る。システムバスまたは相互接続ファブリックは、メモリバス、メモリコントローラ、周辺バス、ユニバーサルシリアルバス、相互接続ノード、および/または、さまざまなバスアーキテクチャのいずれかを利用するプロセッサもしくはローカルバスなど、異なるバス構造またはIPブロックのいずれか1つまたは組み合わせを含み得る。
【0109】
電子デバイス1200はさらに、データの格納を可能にする1つ以上のメモリデバイス1212を含み、その例は、RAM、SRAM、DRAM、NV-RAM、ROM、消去可能プログラマブルROM(EPROM: erasable programmable ROM)、フラッシュメ
モリ、およびディスクストレージデバイスを含む。メモリデバイス1212のいずれかまたはすべては、情報、データ、またはコードの永続的および/または非一時的な格納を可能にし得、したがって、本開示の一般的なコンテキストにおいて一時的な信号または搬送
波を含まない。たとえば、メモリデバイス1212は、デバイスデータ1204および他のタイプのデータ(たとえば、ユーザデータ)を格納するためのデータストレージメカニズムを提供する。メモリデバイス1212はさらに、命令、コード、または、情報として、電子デバイスのオペレーティングシステム1214、ファームウェア、および/または、デバイスアプリケーション1216を格納し得る。これらの命令またはコードは、たとえばユーザインターフェイスを提供するか、データアクセスを可能にするか、または、ワイヤレスネットワークとの接続性を管理するよう、電子デバイスのさまざまな機能を実現するためにプロセッサ1208によって実行され得る。この例では、メモリデバイス1212はさらに、PLMNマネージャ144およびUE能力マネージャ146のそれぞれのインスタンスを提供するためのプロセッサ実行可能コードまたは命令を格納し、プロセッサ実行可能コードまたは命令は、
図1~
図11を参照して記載されるPLMNマネージャまたはUE能力マネージャと同様に、または、異なって実現され得る。メモリデバイスはさらに、本開示全体にわたって説明する態様を実現するためにPLMNマネージャまたはUE能力マネージャによってアクセスされ得るPLMN情報232(たとえば、取得データベース)とUE能力情報とを含む。
【0110】
図12に示すように、電子デバイス1200は、オーディオデータを処理し、ならびに/または、オーディオおよびビデオデータをオーディオシステム1220および/もしくはディスプレイシステム1222(たとえば、ビデオバッファまたはデバイス画面)に渡すためのオーディオおよび/もしくはビデオ処理システム1218を含み得る。オーディオシステム1220および/またはディスプレイシステム1222は、オーディオデータ、ビデオデータ、グラフィカルデータ、および/または、画像データを処理、表示、および/または、別の態様でレンダリングする任意のデバイスを含み得る。ディスプレイデータおよびオーディオ信号は、RFリンク、S-ビデオリンク、HDMI(登録商標)(ハイデフィニションマルチメディアインターフェイス(high-definition multimedia interface))、ディスプレイポート、複合ビデオリンク、コンポーネントビデオリンク、DVI(デジタルビデオインターフェイス(digital video interface))、アナログオーデ
ィオ接続、または、メディアデータポート1224のような他の同様の通信リンクを介してオーディオコンポーネントおよび/またはディスプレイコンポーネントに通信し得る。いくつかの実現例では、オーディオシステム1220および/またはディスプレイシステム1222は、電子デバイス1200の外部または別個のコンポーネントである。代替的には、ディスプレイシステム1222は、タッチインターフェイスを有する統合されたディスプレイの部分のような例示的な電子デバイス1200の統合されたコンポーネントであり得る。
【0111】
代替的または付加的には、電子デバイス1200は、本開示全体にわたって記載されるようなUE102の例示的な実現例を表し得る。したがって、いくつかの場合において、プロセッサ1208はプロセッサ222(図示せず)の例であり、および/または、メモリデバイス1212は、ダイバーシティコントローラまたは他のアプリケーションを実現するためのさまざまなデータ、命令またはコードを格納するためのコンピュータ可読記憶媒体224(図示せず)の例である。したがって、本明細書において記載されるような変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の局面は、
図12の電子デバイス1200によって、または、
図12の電子デバイス1200に関連して、実現され得る。
【0112】
図13は、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の局面を実現し得る例示的なシステムオンチップ(SoC)を示す図である。SoC1300は、
図1~
図12を参照して説明されたような任意のタイプのUE102、ユーザ機器、ユーザデバイス、装置、他のデバイス、もしくは、システムとして具現化されるか、または、その中で具現化されて、さまざまなネットワーク状態のための適応的なPLMN管理を実現し得る。チップベースのパッケージングを参照して記載されるが、
図13に示されるコンポーネ
ントはさらに、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA: Field-Programmable
Gate Array)、特定用途向け集積回路(ASIC: Application-Specific Integrated Circuit)、特定用途向け標準製品(ASSP: Application-Specific Standard Product
)、デジタル信号プロセッサ(DSP: digital signal processor)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD: Complex Programmable Logic Device)、システムイン
パッケージ(SiP: system in package)、パッケージオンパッケージ(PoP: package on package)、処理および通信チップセット、通信コプロセッサ、または、センサコ
プロセッサなどの他のシステムまたはコンポーネント構成として具現化されてもよいが、これらに限定されない。
【0113】
この例では、SoC1300は、データ1306(たとえば、受信されたデータ、受信されているデータ、ブロードキャスト送信のためにスケジューリングされたデータ、パケット化されたデータなど)の有線またはワイヤレス通信を可能にする通信トランシーバ1302およびワイヤレスモデム1304を含む。いくつかの局面では、ワイヤレスモデム1304は、本開示全体にわたって説明するプロトコルまたは周波数帯域など、さまざまな通信プロトコルに従っておよび/または異なる周波数帯域において通信するように構成可能なマルチモードマルチバンドモデムまたはベースバンドプロセッサである。ワイヤレスモデム1304は、符号化または変調された信号をトランシーバ回路と通信するためのトランシーバインターフェイス(図示せず)を含み得る。
【0114】
データ1306または他のシステムコンテンツは、システムオンチップ1300またはさまざまなコンポーネント(たとえば、PLMN情報またはUE能力情報)の構成設定、システムによって格納されるメディアコンテンツ、および/またはシステムのユーザに関連付けられる情報を含み得る。システムオンチップ1300上に格納されるメディアコンテンツは、任意のタイプのオーディオデータ、ビデオデータおよび/または画像データを含んでもよい。システムオンチップ1300はさらに、1つ以上のデータ入力1308を含み、当該1つ以上のデータ入力1308を介して、ユーザ入力、ユーザ選択可能入力(明示的もしくは暗黙的)、または、コンテンツおよび/もしくはデータソースから受け取られる任意の他のタイプのオーディオデータ、ビデオデータ、および/もしくは画像データなどの任意のタイプのデータ、メディアコンテンツ、および/または、入力が受信され得る。代替的または付加的には、データ入力1308は、シリアルおよび/またはパラレルインターフェイス、ワイヤレスインターフェイス、ネットワークインターフェイス、および、他のデバイスまたはシステムとの通信を可能にする任意の他のタイプの通信インターフェイスのうちのいずれか1つ以上として実現され得るさまざまなデータインターフェイスを含んでもよい。
【0115】
システムオンチップ1300は、さまざまなコンピュータ実行可能命令を処理して、システムオンチップ1300の動作を制御し、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理のための技術を可能にする、1つ以上のプロセッサコア1310を含む。代替的または付加的には、システムオンチップ1300は、一般的に1312で示される、処理および制御回路に関連して実現されるハードウェア、ファームウェアまたは固定ロジック回路のうちのいずれか1つまたは組み合わせを用いて実現され得る。示されていないが、システムオンチップ1300はさらに、システムオンチップ1300内のさまざまなコンポーネントを結合するバス、相互接続、クロスバーまたはファブリックを含み得る。
【0116】
システムオンチップ1300はさらに、永続的および/または非一時的なデータの格納を可能にする1つ以上のメモリ回路などのメモリ1314(たとえば、コンピュータ可読媒体)を含んでおり、したがって、一時的な信号または搬送波を含まない。メモリ1314の例は、RAM、SRAM、DRAM、NV-RAM、ROM、EPROMまたはフラッシュメモリを含む。メモリ1314は、システムデータ1306と、ファームウェア1
316と、アプリケーション1318と、システムオンチップ1300の動作的な局面に関係する任意の他のタイプの情報および/またはデータとのためのデータストレージを提供する。たとえば、ファームウェア1316は、メモリ1314内のオペレーティングシステム(たとえば、リアルタイムOS)のプロセッサ実行可能命令として維持され、プロセッサコア1310のうちの1つ以上の上で実行され得る。
【0117】
アプリケーション1318は、任意の形態の制御アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、信号処理および制御モジュール、特定のシステムにネイティブであるコード、抽象化モジュール、または、ジェスチャモジュールなどのシステムマネージャを含み得る。メモリ1314はさらに、PLMNマネージャ144、UE能力マネージャ146、PLMN情報232(図示せず)、およびUE能力情報234(図示せず)など、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の局面を実現するためのシステムコンポーネントまたはユーティリティを格納し得る。これらのエンティティは、組み合わせられたまたは別個のコンポーネントとして具現化され得、その例は、
図1~
図11または
図13もしくは
図14に示されるような対応するエンティティまたは機能を参照して記載されている。メモリ1314において示されているが、PLMNマネージャ144またはUE能力マネージャ146の1つ以上の要素は、全体的にまたは部分的に、ハードウェアまたはファームウェアを介して実現され得る。
【0118】
いくつかの局面では、システムオンチップ1300はさらに、グラフィックスプロセッサ1320、オーディオプロセッサ1322、および、画像センサプロセッサ1324など、他の機能を可能にするための付加的なプロセッサまたはコプロセッサを含む。グラフィックスプロセッサ1320は、システムオンチップ1300のユーザインターフェイス、オペレーティングシステム、またはアプリケーションに関連付けられるグラフィカルコンテンツをレンダリングし得る。いくつかの場合において、オーディオプロセッサ1322は、オーディオ信号および音声通話に関連付けられる情報などのオーディオデータおよび信号、または、再生のための符号化されたオーディオデータを符号化または復号化する。画像センサプロセッサ1324は、画像センサに結合され、画像データ処理、ビデオキャプチャ、ならびに、他の視覚メディア調整および処理機能を提供し得る。
【0119】
システムオンチップ1300はさらに、セキュアな通信プロトコルおよび暗号化されたデータストレージを提供するためなど、さまざまなセキュリティ、暗号化、および暗号動作をサポートするためのセキュリティプロセッサ1326を含み得る。示されていないが、セキュリティプロセッサ1326は、システムオンチップ1300の情報または通信の暗号化および暗号処理をサポートするために、1つ以上の暗号エンジン、暗号ライブラリ、ハッシュモジュール、または、乱数発生器を含んでもよい。代替的または付加的には、システムオンチップ1300は、位置およびロケーションエンジン1328およびセンサインターフェイス1330を含み得る。一般的に、位置およびロケーションエンジン1328は、グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS: Global Navigation Satellite System)の信号を処理することおよび/または他のモーションもしくは慣性センサデータ(たとえば、デッドレコニングナビゲーション(dead-reckoning navigation
))を処理することによって位置またはロケーションデータを提供し得る。センサインターフェイス1330は、システムオンチップ1300が、静電容量センサおよびモーションセンサなどのさまざまなセンサからデータを受信することを可能にする。
【0120】
図14は、さまざまなネットワーク状態のためのPLMN管理のさまざまな局面を実現し得るワイヤレス通信プロセッサ1400(通信プロセッサ1400)の例示的な構成を示す。通信プロセッサ1400は、一般的に通信プロセッサと呼ばれるが、モデムベースバンドプロセッサ、ソフトウェアにより定義される無線モジュール、コンフィギュラブルモデム(たとえば、マルチモードマルチバンドモデム)、ワイヤレスデータインターフェ
イス、または、システムオンチップ1300のワイヤレスモデム1304などのワイヤレスモデムとして実現され得る。ワイヤレス通信プロセッサ1400は、ワイヤレスネットワークのデータアクセス、メッセージングまたはデータベースのサービス、ならびに、さまざまなオーディオベースの通信(たとえば、音声通話)をサポートするよう、デバイスまたはシステムにおいて実現され得る。
【0121】
この例では、ワイヤレス通信プロセッサ1400は、少なくとも1つのプロセッサコア1402と、永続的および/または非一時的なデータストレージを可能にし、したがって一時的な信号または搬送波を含まないハードウェアベースのメモリとして実現されるメモリ1404とを含む。プロセッサコア1402は、任意の好適なタイプのプロセッサコア、マイクロコントローラまたはデジタル信号プロセッサコアなどとして構成され得る。メモリ1404は、RAM、DRAM、SRAM、不揮発性メモリまたはフラッシュメモリなど、任意の好適なタイプのメモリデバイスまたは回路を含み得る。一般的に、メモリは、通信プロセッサ1400のデータ1406と、ファームウェア1408と、他のアプリケーションとを格納する。プロセッサコア1402は、ファームウェア1408またはアプリケーションのプロセッサ実行可能命令を実行して、信号処理およびデータ符号化動作などの通信プロセッサ1400の機能を実現し得る。メモリ1404はさらに、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の局面を実現するのに有用なデータおよび情報を格納し得る。いくつかの局面では、通信プロセッサ1400のメモリ1404は、PLMN情報232、UE能力情報234、または、さまざまなネットワーク状態(たとえば、信号データ)のための適応的なPLMN管理を実現するのに有用な他の情報を含む。これらのエンティティのいずれも、
図14に示されるように、組み合わせて実現されてもよく、または、別個に実現されてもよい。
【0122】
通信プロセッサ1400はさらに、さまざまなコンポーネントの動作を管理または調整するための電子回路1410と、オーディオ信号およびデータを処理するためのオーディオコーデック1412とを含み得る。電子回路1410は、通信プロセッサおよびさまざまなコンポーネントの処理および制御回路に関連して実現されるハードウェア、固定ロジック回路、または物理的相互接続(たとえば、トレースまたはコネクタ)を含み得る。オーディオコーデック1412は、通信プロセッサ1400のボイスまたはサウンド機能に関連付けられるアナログ信号およびデジタルデータなどのオーディオ情報およびオーディオ信号の符号化および/または復号化をサポートするためのロジック、回路、または、ファームウェア(たとえば、アルゴリズム)の組み合わせを含み得る。
【0123】
通信プロセッサ1400のシステムインターフェイス1414は、ホストシステムまたはアプリケーションプロセッサとの通信を可能にする。たとえば、通信プロセッサ1400は、システムインターフェイス1414を通じてシステムまたはアプリケーションプロセッサにデータアクセス機能を提供または公開し得る。この例では、通信プロセッサはさらに、トランシーバ回路インターフェイス1416とRF回路インターフェイス1418とを含み、トランシーバ回路インターフェイス1416とRF回路インターフェイス1418とを通じて、通信プロセッサ1400は、トランシーバ回路またはRFフロントエンドのそれぞれの機能を管理または制御して、さまざまな通信プロトコルおよび技術を実現し得る。さまざまな局面では、通信プロセッサは、送信のためにデータを符号化および変調するための、または、受信データを復調および復号化するためのデジタル信号処理または信号処理ブロックを含む。
【0124】
この例では、通信プロセッサ1400は、トランシーバ回路インターフェイスに送られるデータを符号化、変調および変換するための、エンコーダ1420、モジュレータ1422、および、デジタル/アナログコンバータ1424(D/Aコンバータ1424)を含む。通信プロセッサはさらに、トランシーバ回路インターフェイス1416から受信さ
れたデータを変換、復調および復号するための、アナログ/デジタルコンバータ1426(A/Dコンバータ1426)、デモジュレータ1428、および、デコーダ1430を含む。いくつかの局面では、これらの信号処理ブロックおよびコンポーネントは、異なる無線アクセス技術または周波数帯域のために構成可能であり得る、通信プロセッサ1400のそれぞれの送信チェーンおよび受信チェーンとして実現される。
【0125】
ワイヤレス通信プロセッサ1400はさらに、PLMNマネージャ144とUE能力マネージャ146とを含み得る。これらのエンティティは、組み合わせられたまたは別個のコンポーネントとして具現化され得、その例は、
図1~
図13に示されるような対応するエンティティまたは機能を参照して記載されている。いくつかの局面では、PLMNマネージャ144は、たとえば、改善された信号状態に応答して、PLMNへの登録を可能にするために、一時的禁止リストからPLMNをブロック解除し得る。代替的または付加的には、UE能力マネージャ146は、PLMNへの登録が成功する確率を増加するよう、UE能力メッセージからキャリアアグリゲーション情報を低減または除去し得る。ワイヤレス通信プロセッサのPLMNマネージャ144および/またはUE能力マネージャ146は、全体的にまたは部分的に、ハードウェアまたはファームウェアを介して実現され得る。
【0126】
上記の記載についてさらに、ユーザがサーバとコンテンツまたは情報を通信した場合などにおいて、ワイヤレスリンクメトリック、接続持続期間情報、平均接続長さ、信号品質/強度情報、ネットワーク識別情報、ネットワークベーシックサービスセット識別子(BSSID: basic service set identifier)情報、最近利用されたワイヤレス通信帯域/チャネル、ユーザのプレファレンス、ユーザの現在位置のうちの1つ以上といったユーザ情報の収集を本明細書において記載されるデバイス、システム、アプリケーション、および/または特徴が可能にし得る場合および時の両方について、ユーザには、選択を行うことを可能にする制御が与えられ得る。
【0127】
さらに、あるデータは、個人的に識別可能な情報が取り除かれるように、格納または使用される前に1つ以上の態様で扱われ得る。たとえば、ユーザのアイデンティティは、個人的に識別可能な情報が当該ユーザについて決定され得ないように扱われ得る。たとえば、ユーザの地理的ロケーションは、ロケーション情報が取得される場所(たとえば、都市、郵便番号または州/区レベルなど)について一般化またはランダム化され得、したがって、ユーザの特定のロケーションは決定され得ない。したがって、ユーザは、どの情報がユーザ、すなわちユーザの1つ以上のデバイス、に関して収集されるか、その情報がどのように使用されるか、および/または、どの情報がユーザに提供されるかについて制御を有し得る。
【0128】
さまざまなネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の局面は、特徴および/または方法に固有の言語で記載されているが、添付の請求の範囲の主題は、記載された特定の特徴または方法に必ずしも限定されない。むしろ、特定の特徴および方法は、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理の例示的な実現例として開示されており、他の同等の特徴および方法は、添付の請求の範囲内であることが意図される。さらに、さまざまな異なる局面が記載されており、記載される各局面は、独立して、または、他の記載される局面に関連して、実現され得ることが理解されるべきである。
【0129】
変形例
上で記載される装置および方法は、さまざまな例を参照して、変動するネットワーク状態のための適応的なPLMN管理のコンテキストにおいて記載されているが、記載されるユーザ機器、基地局、デバイス、システムおよび方法は、非限定的であり、他のコンテキスト、ユーザ機器の展開、または、ワイヤレス通信環境に適用され得る。
【0130】
一般的に、本明細書において記載されるコンポーネント、モジュール、方法および動作は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(たとえば、固定ロジック回路)、マニュアル処理、または、それらの任意の組み合わせを使用して実現され得る。例示的な方法のいくつかの動作は、コンピュータ処理システムに対してローカルおよび/またはリモートであるコンピュータ可読ストレージメモリ上に格納された実行可能命令の一般的なコンテキストで記載され得、実現例は、ソフトウェアアプリケーション、プログラムおよび機能などを含み得る。代替的または付加的には、本明細書において記載される機能のうちのいずれかは、1つ以上のハードウェアロジックコンポーネントによって少なくとも部分的に実行され得、1つ以上のハードウェアロジックコンポーネントの例としては、FPGA、ASIC、ASSP、SoC、CPLD、コプロセッサ、コンテキストハブ、またはセンサコプロセッサなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0131】
ユーザ機器(UE)によって実行される第1の方法は、登録プロシージャの部分として、予め規定された持続期間の間、登録からブロックされている公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)を含む公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)情報のデータリポジトリを検索することと、登録がブロックされているPLMNが、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態に起因してブロックされていると決定することと、予め規定された持続期間の間、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態が改善されたと決定することと、信号に関係する状態の改善に応答して、PLMNを登録からブロック解除することと、予め規定された持続期間の終了前に、PLMNへの登録を可能にするよう、ブロック解除されたPLMNへの登録のための要求をPLMNのセルに送信することとを含む。
【0132】
上記第1の方法に加えて、ユーザ機器によって実行される第2の方法は、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)のセルに、PLMNへの登録のための第1の要求を送信することと、PLMNへの登録のための第1の要求の失敗を検出することと、登録のための第1の要求の失敗に応答して、ある持続期間の間、PLMNを登録からブロックすることと、PLMNのセルと通信するための信号に関係する特性がしきい値を満たさないと決定することと、信号に関係する特性に基づいてPLMNをブロックされていると識別することと、持続期間の間、PLMNのセルと通信するための信号に関係する特性がしきい値を満たすと決定することと、信号に関係する特性がしきい値を満たすことに応答して、信号に関係する特性に基づいてブロックされていると識別されるPLMNをブロック解除することと、持続期間の終了前に、PLMNへの登録のための第2の要求をPLMNのセルに送信することとを含む。
【0133】
上記の方法に加えて、ユーザ機器によって実行される第3の方法は、PLMNのセルに、PLMNへの登録のための第1の要求を送信することと、UE能力メッセージを送信するステージの間、PLMNへの登録のための第1の要求の失敗を検出することと、PLMNのセルと通信するための信号に関係する特性がしきい値を満たさないと決定し、信号に関係する特性に基づいてPLMNへの登録の失敗を識別することと、ある持続期間の間、PLMNのセルと通信するための信号に関係する特性が同じままであるのか、改善しているのか、または、劣化しているか否かを決定することと、信号に関係する特性の決定に応答して、PLMNへの登録のための次の要求の間、UE能力メッセージにおいてより少ないまたはより多いキャリアアグリゲーション組み合わせを使用することとを含む。
【0134】
上記の方法に加えて、ユーザ機器は、1つ以上のアンテナに動作可能に結合されるトランシーバと、トランシーバに関連付けられるハードウェアベースのプロセッサと、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)マネージャを実現する命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体とを含み、PLMNマネージャは、ユーザ機器(UE)に指示して、登録プロ
シージャの部分として、予め規定された持続期間の間、登録からブロックされているPLMNを含むPLMN情報のデータリポジトリを検索することと、登録からブロックされているPLMNが、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態に起因してブロックされていると決定することと、トランシーバを介して、予め規定された持続期間の間、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態が改善されたと決定することと、信号に関係する状態の改善に応答して、PLMNを登録からブロック解除することと、予め規定された持続期間の終了前に、PLMNへの登録を可能にするよう、ブロック解除されたPLMNへの登録のための要求をトランシーバを介してPLMNのセルに送信することとを行わせるように構成される。
【0135】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、UEによって送信される登録のための要求は、ATTACH要求またはトラッキングエリア更新要求を含む。
【0136】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、登録からブロックされているPLMNは、一時的禁止PLMNリスト上に存在し、PLMNのブロック解除によって、PLMNは、一時的禁止PLMNリストからをブロック解除され、予め規定された持続期間は、一時的禁止PLMNリストに関連付けられるタイマによってトラッキングされる。
【0137】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、信号に関係する状態の改善を検出することは、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する特性を測定することと、接続の信号に関係する特性がしきい値を満たすと決定することとを含む。
【0138】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する特性は、受信信号強度、受信信号品質、基準信号受信パワー、基準信号受信品質、受信信号強度インジケータ、キャリア対干渉比、信号対雑音比、ビットエラーレート、または、パケットエラーレートのうちの1つ以上を含む。
【0139】
上述の方法およびユーザ機器に加えて、登録のためのプロシージャの部分として、登録のための要求または登録のためのその後の要求の失敗を検出することと、予め規定された持続期間の残りの部分の間、PLMNを再ブロックすることとを行う。
【0140】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、登録のための要求は、登録のための第2の要求であり、上記方法はさらに、PLMNへの登録のための第1の要求の失敗を検出することと、第1の登録要求の失敗が、登録の失敗の最大数であると決定することと、第1の登録要求の失敗が登録の失敗の最大数であることに応答して、予め規定された持続期間の間、登録からPLMNをブロックすることと、第1の登録要求の失敗が、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態に起因すると決定することと、PLMN情報のデータリポジトリにおいて、信号に関係する状態に起因してPLMNがブロックされていると識別することとを含む。
【0141】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、第1の登録要求の失敗が信号に関係する状態に起因すると決定することは、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する特性を測定することと、接続の信号に関係する特性がしきい値を満たさないと決定することとを含む。
【0142】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、登録のための第1の要求または登録のための第2の要求は、PLMNについてのATTACH要求またはPLMNについてのトラッキングエリア更新要求を含む。
【0143】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、PLMNをブロックすることは、PLMNを一
時的禁止PLMNリストに追加することを含み、持続期間は、サードジェネレーションパートナーシッププロジェクト(3GPP)規格によって定義されるようにT3402タイマに基づく。
【0144】
上述の方法およびユーザ機器に加えて、PLMNのセルと通信するための信号に関係する特性は、受信信号強度、受信信号品質、基準信号受信パワー、基準信号受信品質、受信信号強度インジケータ、キャリア対干渉比、信号対雑音比、ビットエラーレート、または、パケットエラーレートのうちの1つ以上を含む。
【0145】
上述の方法およびユーザ機器に加えて、登録のための第1の要求の失敗が登録の失敗の最大数についてのしきい値を満たすと決定することを行い、PLMNをブロックすることは、登録のための第1の要求の失敗が登録の失敗の最大数についてのしきい値を満たすという決定に応答して、PLMNをブロックする。
【0146】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、PLMNへの登録のための第2の要求またはPLMNへの登録のためのその後の要求の失敗を検出することと、持続期間の残りの部分の間、PLMNを再びブロックすることとを行う。
【0147】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、UEによって送信される登録のための要求は、PLMNについてのATTACH要求またはPLMNについてのトラッキングエリア更新要求を含む。
【0148】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、登録からブロックされているPLMNは、一時的禁止PLMNリスト上に存在し、PLMNのブロック解除によって、PLMNは、一時的禁止PLMNリストからをブロック解除され、予め規定された持続期間は、一時的禁止PLMNリストに関連付けられるタイマによってトラッキングされる。
【0149】
上述の方法およびユーザ機器に加えて、信号に関係する状態の改善を検出するために、PLMNマネージャはさらに、UEに指示して、UEとセルとの間の接続の信号に関係する特性を測定することと、接続の信号に関係する特性がしきい値を満たすと決定することとを行わせる。
【0150】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、UEとセルとの間の接続の信号に関係する特性は、受信信号強度、受信信号品質、基準信号受信パワー、基準信号受信品質、受信信号強度インジケータ、キャリア対干渉比、信号対雑音比、ビットエラーレート、または、パケットエラーレートのうちの1つ以上を含む。
【0151】
上述の方法およびユーザ機器に加えて、登録のための要求は、登録のための第2の要求であり、PLMNマネージャはさらに、UEに指示して、PLMNへの登録のための第1の要求の失敗を検出することと、第1の登録要求の失敗が登録の失敗の最大数であると決定することと、第1の登録要求の失敗が登録の失敗の最大数であることに応答して、予め規定された持続期間の間、登録からPLMNをブロックすることと、第1の登録要求の失敗が、UEとPLMNのセルとの間の接続の信号に関係する状態に起因すると決定することと、PLMN情報のデータリポジトリにおいて、信号に関係する状態に起因してPLMNがブロックされていると識別することとを行わせる。
【0152】
上述の方法およびユーザ機器に加えて、次の要求の間、UE能力メッセージにおいてより少ないまたはより多くのキャリアアグリゲーション組み合わせを使用することは、UE能力メッセージにおいて送信が成功可能であるキャリアアグリゲーション組み合わせの数を予測することと、次の要求の間、UE能力メッセージにおいてキャリアアグリゲーショ
ン組み合わせの予測された数を使用することとを含む。
【0153】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、上記方法は、信号に関係する特性が持続期間の間、改善しない場合、次の要求の間、UE能力メッセージにおいてより少ないキャリアアグリゲーション組み合わせを使用することを含む。
【0154】
上述の方法およびユーザ機器に加えて、信号に関係する特性が持続期間の間改善する場合、上記方法は、持続期間の終了前にPLMNへの登録のための次の要求を送信することを含む。
【0155】
上記の方法およびユーザ機器に加えて、ユーザ機器は、1つ以上のアンテナに動作可能に結合されるトランシーバと、トランシーバに関連付けられるハードウェアベースのプロセッサと、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)マネージャを実現する命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体とを含み、PLMNマネージャは、ユーザ機器(UE)に指示して、上記の例示的な方法のうちのいずれか1つの方法を実行するように構成される。