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特許7525719採用支援システム、採用支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】採用支援システム、採用支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20240723BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240723BHJP
【FI】
G06Q10/1053
G06Q50/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023218729
(22)【出願日】2023-12-26
【審査請求日】2023-12-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】石井 智之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼宮 圭右
【審査官】藤原 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-083038(JP,A)
【文献】特開2007-079900(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
採用支援システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップを実行するように構成され、
設定ステップでは、送信条件がそれぞれ設定された複数の種類のスカウトメールを設定し、ここで、前記送信条件は、送信対象の求職者の属性又は前記スカウトメールの送信可能時期を限定する条件であり、
決定ステップでは、選択された求職者である送信対象者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定するとともに、前記送信対象者に送信する前記スカウトメールの種類を決定し、
課金ステップでは、前記スカウトメールの送信者における前記スカウトメールの種類ごとのストックを増加させるための前記スカウトメールの種類ごとの購入を受け付け、
送信ステップでは、前記送信対象者に決定された種類の前記スカウトメールを送信し、送信した種類の前記スカウトメールのストックを減少させる、採用支援システム。
【請求項2】
採用支援システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップを実行するように構成され、
設定ステップでは、送信条件がそれぞれ設定された複数の種類のスカウトメールを設定し、ここで、前記送信条件は、送信対象の求職者の属性又は前記スカウトメールの送信可能時期に関する条件であり、
決定ステップでは、選択された求職者である送信対象者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定するとともに、前記送信対象者に送信する前記スカウトメールの種類を決定し、
送信ステップでは、前記送信対象者に決定された種類の前記スカウトメールを送信し、
課金ステップでは、前記スカウトメールの送信前又は送信時に、前記スカウトメールの数とメール単価とに応じた金額を前記スカウトメールの送信者の課金額として算出し、
前記メール単価は、前記送信条件に応じて前記スカウトメールの種類ごとに設定される、採用支援システム。
【請求項3】
請求項1に記載の採用支援システムにおいて、
前記送信条件は、送信対象の求職者の属性が特定の属性区分に含まれることであり、
前記決定ステップでは、前記送信対象者の属性が前記属性区分に含まれるか否か判定することで、前記送信対象者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定する、採用支援システム。
【請求項4】
請求項に記載の採用支援システムにおいて、
前記属性は、求職者の就職時期、求職者の現在又は過去の所属組織、求職者の年収、求職者の職種、及び求職者の役職の少なくとも1つである、採用支援システム。
【請求項5】
請求項に記載の採用支援システムにおいて、
前記決定ステップでは、前記属性に応じて求職者に予め付与されたラベルと、前記ラベルに応じた前記属性区分とに基づいて、前記送信対象者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定する、採用支援システム。
【請求項6】
請求項に記載の採用支援システムにおいて、
前記設定ステップでは、前記送信条件がそれぞれ設定された第1スカウトメール及び第2スカウトメールを設定し、
前記第2スカウトメールの前記属性区分に含まれる前記属性を有する求職者における前記スカウトメールに対する返信の期待値は、前記第1スカウトメールの前記属性区分に含まれる前記属性を有する求職者における前記期待値よりも高い、採用支援システム。
【請求項7】
採用支援システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップを実行するように構成され、
設定ステップでは、送信条件がそれぞれ設定された複数の種類のスカウトメールを設定し、ここで、前記送信条件は、送信対象の求職者の属性又は前記スカウトメールの送信可能時期を限定する条件であり、
決定ステップでは、選択された求職者である送信対象者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定するとともに、前記送信対象者に送信する前記スカウトメールの種類を決定し、
送信ステップでは、前記送信対象者に決定された種類の前記スカウトメールを送信し、
課金ステップでは、前記スカウトメールの送信前又は送信時に前記スカウトメールの数とメール単価とに応じた金額を前記スカウトメールの送信者の課金額として算出し、
前記設定ステップでは、前記送信条件がそれぞれ設定された第1スカウトメール及び第2スカウトメールを設定し、
前記第2スカウトメールの前記送信条件が満たされる範囲は、前記第1スカウトメールの前記送信条件が満たされる範囲よりも広く、
前記第2スカウトメールの前記メール単価は、前記第1スカウトメールの前記メール単価よりも大きい、採用支援システム。
【請求項8】
請求項に記載の採用支援システムにおいて、
前記第2スカウトメールの前記送信条件が満たされる範囲は、前記第1スカウトメールの前記送信条件が満たされる範囲を包含する、採用支援システム。
【請求項9】
請求項に記載の採用支援システムにおいて、
前記プロセッサは、さらに次のステップを実行するように構成され、
受付ステップでは、前記送信対象者の入力を受け付け、
前記課金ステップでは、前記送信者における前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールそれぞれのストックを増加させるための前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの事前購入をそれぞれ受け付け、
前記決定ステップでは、前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの双方のストックが存在し、かつ、前記送信対象者が前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの双方の前記送信条件を満たす場合、前記第1スカウトメールを前記送信対象者に送信する前記スカウトメールの種類として決定する、採用支援システム。
【請求項10】
請求項に記載の採用支援システムにおいて、
前記プロセッサは、さらに次のステップを実行するように構成され、
受付ステップでは、前記送信対象者の入力を受け付け、
前記課金ステップでは、前記送信者における前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールそれぞれのストックを増加させるための前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの事前購入をそれぞれ受け付け、
前記決定ステップでは、前記第1スカウトメールのストックが存在せず前記第2スカウトメールのストックが存在し、かつ、前記送信対象者が前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの双方の前記送信条件を満たす場合、前記第2スカウトメールを消費する旨の警告を表示させる、採用支援システム。
【請求項11】
請求項に記載の採用支援システムにおいて、
前記決定ステップでは、前記送信対象者としての新卒予定者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定するとともに、前記新卒予定者に送信する前記スカウトメールの種類を決定し、
前記第1スカウトメールの前記送信条件は、前記新卒予定者の卒業までの期間が予め定めた第1期間以下であることであり、前記第2スカウトメールの前記送信条件は、前記新卒予定者の卒業までの期間が前記第1期間よりも長い第2期間以下であることである、採用支援システム。
【請求項12】
採用支援方法であって、
請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の採用支援システムが実行する各ステップを備える、採用支援方法。
【請求項13】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の採用支援システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、採用支援システム、採用支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるように、採用条件に合致する求職者にスカウトメールを送信する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-004048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スカウトメールの送信対象の属性や、送信時期はさまざまである。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、スカウトメールを、送信対象の属性などに応じて区別できる採用支援システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、採用支援システムが提供される。この採用支援システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップを実行するように構成される。設定ステップでは、送信条件がそれぞれ設定された複数の種類のスカウトメールを設定する。送信条件は、送信対象の求職者の属性又はスカウトメールの送信可能時期を限定する条件である。決定ステップでは、選択された求職者である送信対象者に送信可能なスカウトメールの種類を判定するとともに、送信対象者に送信するスカウトメールの種類を決定する。送信ステップでは、送信対象者に決定された種類のスカウトメールを送信する。
【0007】
このような態様によれば、送信条件が異なるスカウトメールが設定されることで、区分毎のスカウトメールの流通数を把握及びコントロールすることができる。そのため、求職者に対するスカウトメールのマッチング精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】採用支援システム1を表す構成図である。
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】求人者端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】サーバ装置10(制御部11)、求人者端末20(制御部21)及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
図5】スカウトメールの種類とその有効期限とを表示するスカウトメール管理画面CDの一例である。
図6】ストック数表示画面NDの一例である。
図7】複数の送信対象者に一括送信されるスカウト文書を作成するためのスカウト文書作成画面SDの一例を示す図である。
図8】スカウト文書作成画面SDにおける警告Wの一例を示す図である。
図9】スカウトメールの送信時に表示される送信確認画面MDの一例を示す図である。
図10】送信確認画面MDの別の一例を示す図である。
図11】採用支援システム1によって実行される情報処理(スカウトメールの送信処理)の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0014】
<採用支援システム1>
図1は、採用支援システム1を表す構成図である。採用支援システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、複数の求人者端末20と、複数の求職者端末30とを備える。サーバ装置10と、求人者端末20と、求職者端末30とは、通信回線2を通じて通信可能に構成されている。サーバ装置10、求人者端末20及び求職者端末30の接続は有線でも無線でもよい。
【0015】
採用支援システム1は、複数の求人者(第1求人者U1及び第2求人者U2)と、複数の求職者(第1求職者U3及び第3求職者U4)が利用する求人・求職システムの一部を構成する。採用支援システム1は、スカウトメールの作成及び送信を主に行う。一実施形態において、採用支援システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。以下、これらの構成要素について説明する。
【0016】
<サーバ装置10>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、通信バス14とを備える。制御部11、記憶部12、及び通信部13は、サーバ装置10の内部において通信バス14を介して電気的に接続されている。
【0017】
<制御部11>
制御部11は、サーバ装置10に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置10に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能毎に複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0018】
<記憶部12>
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム、変数等を記憶している。また、記憶部12は、サーバ装置10に接続された外部記憶装置であってもよい。
【0019】
<通信部13>
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置10は、通信部13及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0020】
サーバ装置10は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置10としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。また、サーバ装置10は、複数のコンピュータを含んで構成されるマルチコンピュータであってもよく、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。
【0021】
<求人者端末20>
図3は、求人者端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。図3Aに示されるように、求人者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、通信バス26とを備える。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び出力部25は、求人者端末20の内部において通信バス26を介して電気的に接続されている。制御部21、記憶部22及び通信部23の説明は、サーバ装置10における各部の説明と同様のため省略する。なお、求人者端末20は、求人者の代わりに求職者とのやり取りを行う人材仲介業者が操作する端末であってもよい。
【0022】
<入力部24>
入力部24は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス26を介して制御部21に転送される。制御部21は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部24は、求人者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部24がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部24に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部24としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、トラックパッド、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0023】
<出力部25>
出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。出力部25は、求人者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、出力部25は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施されうる。これらの表示デバイスは、求人者端末20の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0024】
<求職者端末30>
図3Bに示されるように、求職者端末30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、通信バス36とを備える。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、及び出力部35は、求職者端末30の内部において通信バス36を介して電気的に接続されている。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34及び出力部35の説明は、求人者端末20における各部の説明と同様のため省略する。
【0025】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11(採用支援システム1が備えるプロセッサ)に含まれる各機能部として実行されうる。
【0026】
図4は、サーバ装置10(制御部11)、求人者端末20(制御部21)及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
【0027】
図4Aに示されるように、サーバ装置10(制御部11)は、基本表示制御部111と、受付部112と、設定部113と、課金部114と、検索部115と、スカウト作成部116と、決定部117と、送信部118と、通知部119と、人工知能部120とを備える。図4Bに示されるように、求人者端末20(制御部21)は、表示部211と、操作受付部212とを備える。図4Cに示されるように、求職者端末30(制御部31)は、表示部311と、操作受付部312とを備える。
【0028】
<基本表示制御部111>
基本表示制御部111は、種々の情報を求人者端末20及び求職者端末30に表示させるように構成される。例えば、基本表示制御部111は、求職者が作成した履歴書及び職務経歴書、求人者が作成した求人票及びスカウト文書等を、求人者端末20の表示部211又は求職者端末30の表示部311に表示させる。
【0029】
求人者には、営利法人(例えば企業等)、非営利法人(例えば、協同組合、財団法人等)、公的法人(例えば地方公共団体等)等の組織が含まれる。また、求人者には、組織の代理人として、求職者と組織とを仲介する人材仲介業者も含まれる。人材仲介業者は、ヘッドハンター、エージェント等とも呼ばれる。
【0030】
<受付部112>
受付部112は、求人者端末20又は求職者端末30からの入力を受け付けるように構成される。例えば、受付部112は、求人者端末20から、スカウトメールの送信対象者の入力を受け付ける。送信対象者は、採用支援システム1のデータベースに登録された求職者の中から選択される。
【0031】
具体的には、受付部112は、後述する検索部115によって検索された求職者に対するスカウトメールの作成及び送信の入力を受け付ける。受付部112は、検索結果のリストから、複数の送信対象者の入力(選択)を同時に受け付けてもよい。
【0032】
求職者の検索は、求職者が登録している求職者登録情報を対象に実行される。求職者登録情報には、求職者の履歴書、職務経歴書、その他のプロフィール情報等が含まれる。「履歴書」は、主に求職者のプロフィール、現況、学歴、職歴、希望の労働条件等が記載された文書であり、「職務経歴書」は、レジュメとも呼ばれ、求職者が求人者に対して、自身のこれまでの職務に関する経歴、経験、スキル、資格等を伝える文書である。また、求職者の登録情報には、求職者が希望する業種及び職種等の条件が含まれてもよい。ここで、求職者は、新卒予定者(つまり、大学院・大学・短大・高専等の学生)であってもよい。
【0033】
求職者が新卒予定者である場合は、履歴書には、卒業予定年度、卒業予定学歴等が記載される。また、新卒予定者の場合は、職務経歴書に変えて、エントリーシートが求職者登録情報に含まれてもよい。「エントリーシート」は、希望業種、希望職種、インターン経験の有無、強み、興味対象等を伝える文書である。なお、「卒業」には、大学院の修了も含まれる。
【0034】
<受付部112の追加機能>
受付部112は、求職者端末30から求人者に対するアクションを受け付けてもよい。アクションには、求人者と関連する就職イベントへの参加、OB訪問の依頼、求人者からのスカウトメールやその他の連絡及び通知などへの返信、本選考への応募等が含まれる。
【0035】
就職イベントには、求人者である組織が主催する自社イベントと、求人者である組織が参加する合同イベントとが含まれる。就職イベントの具体例としては、例えば、企業説明会、インターン等が挙げられる。
【0036】
OB訪問は、求人者である組織に所属する、求職者と同じ出身大学のOBと面談を行うものである。OB訪問の対象となるOBには、組織(例えば採用担当者)によって公認され、組織によって登録されている公認OBと、OB自身が自主的に登録している自主登録OBとが含まれる。
【0037】
<設定部113>
設定部113は、求職者に送信するスカウトメール(つまり、求人者から求職者に送られるコミュニケーションツール)の設定を行うように構成される。具体的には、設定部113は、送信条件がそれぞれ設定された複数の種類のスカウトメールを設定する。送信条件は、送信対象の求職者の属性又はスカウトメールの送信可能時期を限定する条件である。なお、送信されたスカウトメールの種類によって送信対象者が受け取るスカウト文書の内容は変化しない。ここで、スカウトメールは、求人者から求職者に送られるものであればよく、求人者から求職者への通知、連絡、及び招待などであってもよい。また、例えば、スカウトメールは、求人者から求職者に送られる、イベントのインビテーション(招待)メールと読み替えられてもよい。
【0038】
送信条件として、「送信対象の求職者の属性」が設定されたスカウトメールは、送信条件として設定された属性を有する送信対象者のみに送信可能である。求職者の属性は、求職者の就職時期(新卒予定者の場合は卒業予定年度)、求職者の現在又は過去の所属組織(新卒予定者の場合は卒業予定大学)、求職者の年収、求職者の職種、及び求職者の役職の少なくとも1つである。これにより、求職者の属性に応じてスカウトメールの送信をコントロールすることができる。その結果、属性に応じたスカウトメールの送信数の把握等が容易となる。
【0039】
送信条件として、「スカウトメールの送信可能時期」が設定されたスカウトメールは、送信条件として設定された送信可能時期(例えば、X年X月までの間)のみに、送信対象者に送信可能である。なお、送信対象の属性とスカウトメールの送信可能時期との双方が限定されたスカウトメールが設定されてもよい。
【0040】
送信対象の求職者の属性を限定する送信条件は、送信対象の求職者の属性が特定の属性区分に含まれることであってもよい。これにより、送信対象者の属性に応じてスカウトメールの種類を設定することが可能となる。「属性区分」とは、1つのカテゴリにおける属性を複数の大学グループに分割したものである。例えば、「出身大学」というカテゴリにおいては、求職者の出身大学を分類した複数のグループがそれぞれ「属性区分」となる。また、1つの属性区分が他の属性区分を包含していてもよい。例えば、業種において、「製造業」という属性区分が設定されたスカウトメールと、「機械系メーカー」という属性区分が設定されたスカウトメールとが存在してもよい。この場合、複数の属性区分に含まれる属性が存在しうる。例えば、「自動車メーカー」という属性は、「製造業」という属性区分と、「機械系メーカー」という属性区分とに含まれる。
【0041】
設定部113は、送信条件がそれぞれ設定された第1スカウトメール及び第2スカウトメールを設定してもよい。第2スカウトメールの属性区分に含まれる属性を有する求職者におけるスカウトメールに対する返信の期待値は、第1スカウトメールの属性区分に含まれる属性を有する求職者における期待値よりも高いとよい。これにより、送信対象が、返信等のアクションの期待値の高い属性の求職者であるか、又はアクションの期待値の低い属性の求職者であるかを意識して求人者がスカウトメールを送信することができる。そのため、求職者に対するスカウトメールのマッチング精度を高めることができる。なお、属性区分ごとのアクションの期待値は、例えば、採用支援システム1及び/又は外部のシステムにおける、属性区分ごとのアクションの統計データから算出されてもよい。例えば、属性区分ごとのスカウトメールに対する返信の期待値は、採用支援システム1及び/又は外部のシステムにおける、過去の属性区分ごとのスカウトメールの送信及び返信の統計データから算出される。
【0042】
第2スカウトメールの送信条件が満たされる範囲は、第1スカウトメールの送信条件が満たされる範囲よりも広くてもよい。これにより、汎用性が異なる2種類のスカウトメールを使い分けることができるため、求人者がスカウトメールの送信を計画的に実施することができる。
【0043】
さらに、第2スカウトメールの送信条件が満たされる範囲は、第1スカウトメールの送信条件が満たされる範囲を包含してもよい。これにより、第2スカウトメールの汎用性を高められるとともに、第2スカウトメールを第1スカウトメールに替えて送信することができる。そのため、求人者の利便性が向上する。
【0044】
スカウトメールの送信対象者が新卒予定者である場合、設定部113は、第1スカウトメールの送信条件を、新卒予定者の卒業までの期間が予め定めた第1期間以下であることとし、第2スカウトメールの送信条件を、新卒予定者の卒業までの期間が第1期間よりも長い第2期間以下であることとしてもよい。第1期間は、例えば、1年1ヶ月である。つまり、第1スカウトメールの送信条件は、新卒予定者がいわゆる「本選考期」の学生であることである。「本選考期」は、求人者側で新卒採用活動が本格的に始まる、卒業予定年の1年前(例えば学部3年生)の3月以降の期間である。第2期間は、1年1ヶ月を超える期間であり、最大で4年(入学直後の学生の場合)である。つまり、第2スカウトメールの送信条件は、新卒予定者がいわゆる「プレ選考期」の学生又は「本選考期」の学生であることである。換言すれば、第2スカウトメールの送信条件は、新卒予定者が在学中であることである。「プレ選考期」は、例えば、求人者側で新卒採用活動が本格的に始まる前の、入学から卒業予定年の1年前の2月末までの期間である。これにより、本選考期の学生に比べてスカウトメールへの返信率の高いプレ選考期の学生に送信可能な第2スカウトメールと、本選考期の学生のみに送信可能な第1スカウトメールとを求人者が使い分けることができる。また、第2スカウトメールが本選考期の学生にも送信できることで、第2スカウトメールを第1スカウトメールに替えて(上位互換として)使用することができる。
【0045】
上述のように第1スカウトメール及び第2スカウトメールの送信条件を、新卒予定者の卒業予定年を基準に設定した場合、第2スカウトメールの送信条件が満たされる範囲は、第1スカウトメールの送信条件が満たされる範囲よりも広い。また、第2スカウトメールの送信条件が満たされる範囲は、第1スカウトメールの送信条件が満たされる範囲を包含する。さらに、プレ選考期の学生は、本選考期の学生よりもスカウトメールに対する返信率が大きい。そのため、第2スカウトメールの属性区分(卒業までの期間が第1期間以下である区分)におけるスカウトメールに対する返信の期待値は、第1スカウトメールの属性区分(卒業までの期間が第2期間以下である区分)におけるスカウトメールに対する返信の期待値よりも高い。
【0046】
設定部113は、スカウトメールを送信するために求人者が支払うメール単価をスカウトメールに設定する。求人者がスカウトメールを送信するには、スカウトメールの送信数に応じた課金額を支払う必要がある。求人者は、後述する課金部114において課金される課金額を支払う。
【0047】
設定部113は、スカウトメールに有効期限を設定してもよい。有効期限は、例えば、スカウトメールの購入日から一定の期間として設定される。有効期限は、スカウトメールの種類に依らず、一定であってもよいし、スカウトメールの種類に応じて設定されてもよい。また、同一の種類のスカウトメールであっても、購入日等の違いによって、有効期限が異なるスカウトメールが存在する。設定部113は、有効期限が切れたスカウトメールを消滅させる(つまり、ストックから削除する)。
【0048】
設定部113は、スカウトメールの種類ごとに、有効期限を表示させてもよい。図5は、スカウトメールの種類とその有効期限とを表示するスカウトメール管理画面CDの一例である。スカウトメール管理画面CDでは、スカウトメールの種類ごとのストック数(所持数)と、有効期限(使用日)ごとの内訳(残数)とが表示される。
【0049】
<設定部113の追加機能>
設定部113は、受付部112が受け付けたアクション(つまり、求職者から求人者に送られるコミュニケーションツール)の、求人者(組織)に対する通知内容を設定してもよい。具体的には、設定部113は、求人者が受け取るアクションの通知内容に、当該アクションの発信者である求職者の行動履歴を付加する。
【0050】
求職者の行動履歴は、典型的には、学生時代の行動履歴であり、例えば、就職イベントへの参加履歴、OB訪問履歴等が含まれる。求職者の行動履歴は、例えば、求職者登録情報のデータベースに記録されている。例えば、設定部113は、会社説明会参加、インターン参加、OB訪問等のそれぞれの有無、回数、相手等が通知内容として表示されるように設定してもよい。また、設定部113は、スカウトメールの受信履歴(受信数)、本選考への応募有無、各行動の時期等を通知内容としてもよい。さらに、行動履歴には、インターン、OB訪問等における評価が含まれてもよい。設定部113は、通知内容として行動履歴をタイムライン形式で表したもの設定してもよい。
【0051】
設定部113は、求職者の行動履歴のうち、アクションの対象である求人者に関連する行動履歴(例えば、求人者が主催した説明会、インターン等への参加)のみを通知内容に付加してもよい。具体的には、設定部113は、アクションの対象である求人者のIDに紐付けられた就職イベント、OB訪問等の履歴のみを通知内容として表示させてもよい。
【0052】
また、設定部113は、アクションの通知を受け取る取得者に応じて、通知内容として開示する行動履歴の範囲を設定してもよい。例えば、OB訪問依頼は、依頼を受けるOBが通知の取得者となる。この場合、設定部113は、当該OBが所属する組織の設定(ポリシー)に基づいて、行動履歴の表示の可否及び開示範囲を設定する。例えば、設定部113は、組織によって公認されて登録された公認OBに対しては行動履歴の表示を許可し、自主的に登録している自主登録OBに対しては行動履歴を表示させないように設定してもよい。
【0053】
さらに、設定部113は、アクションの通知に対する、求人者のリアクション(返信)のテンプレートを求職者の行動履歴に基づいて設定してもよい。例えば、設定部113は、インターンに参加した求職者に対するOB訪問依頼への回答テンプレートの文言と、インターンに参加していない求職者に対するOB訪問依頼への回答テンプレートの文言とを異ならせてもよい。
【0054】
設定部113は、求職者からのアクションを受け付けるイベントに対し、行動履歴に関する開示条件を設定してもよい。例えば、「インターン参加」が開示条件とされたイベントについては、「インターン参加」が行動履歴に含まれる求職者には開示される(つまり閲覧可能とされる)一方、「インターン参加」が行動履歴に含まれない求職者には開示されない。また、設定部113は、OB訪問の対象となるOBが登録されたリストに対し、行動履歴に関する開示条件を設定してもよい。
【0055】
<課金部114>
課金部114は、求人者又は求職者に対し、サービスの利用に応じて課金するように構成される。具体的には、課金部114は、スカウトメールの送信前又は送信時に、スカウトメールの数とメール単価とに応じた金額をスカウトメールの送信者の課金額として算出する。上述のように、メール単価は、送信条件に応じてスカウトメールの種類ごとに設定される。これにより、求人者がメール単価に基づいて求職者に送信するスカウトメールの種類を選択することが可能となる。なお、スカウトメールの種類において、メール単価が同じものが存在してもよい。また、求職者(送信対象者)による返信等のアクションの期待値に応じたメール単価の設定が可能となる。
【0056】
上述のように、第2スカウトメールの属性区分におけるスカウトメールに対する返信の期待値が第1スカウトメールの属性区分における期待値よりも高い場合、又は、第2スカウトメールの送信条件が満たされる範囲が第1スカウトメールの送信条件が満たされる範囲よりも広い場合は、第2スカウトメールのメール単価は、第1スカウトメールのメール単価よりも大きくされるとよい。これにより、第2スカウトメールを必要としない場合に、第1スカウトメールを使用することで求人者がスカウトメールの送信コストを下げることができる。
【0057】
課金部114は、スカウトメールの送信者におけるスカウトメールの種類ごとのストックを増加させるためのスカウトメールの種類ごとの事前購入を受け付けるとよい。例えば、課金部114は、求人者から第1スカウトメールの事前購入を受け付けた場合は、当該求人者の第1スカウトメールのストックを増加させる。第2スカウトメールの事前購入を受け付けた場合も同様である。すなわち、課金部114は、送信者における第1スカウトメール及び第2スカウトメールそれぞれのストックを増加させるための第1スカウトメール及び第2スカウトメールの事前購入をそれぞれ受け付ける。これにより、求人者がスカウトメールの種類ごとのストックを確認しながら、スカウトメールを送信することができるため、スカウトメールの管理のしやすさが向上する。
【0058】
課金部114は、スカウトメールの事前購入に替えて、スカウトメールの送信時に送信者に対する課金を都度実行してもよい。例えば、課金部114は、求人者が第1スカウトメールを送信した際に、第1スカウトメールのメール単価を課金額として、求人者に課金してもよい。また、課金部114は、求人者が複数のスカウトメールを送信した場合に、スカウトメールの種類及び送信数に応じた課金額を求人者に課金してもよい。
【0059】
求人者に課金された課金額は、採用支援システム1内又は外部の決済処理システムによって、求人者に対する支払い要求処理と、求人者からの支払いの受け付け処理とによって徴収される。
【0060】
<検索部115>
検索部115は、求人者による求職者の検索を実行するように構成される。求職者の検索では、検索部115は、求人者端末20から求職者登録情報のデータベースに対する検索条件の入力を受け付け、当該検索条件に基づいて求職者を検索する。例えば、新卒予定者を対象とする検索では、検索条件には、卒業年度、学歴、志望業界等の条件が設定される。求人者は、検索結果から、例えばスカウトメールの送信対象者を選択する。また、求職者として新卒予定者を検索する場合、検索部115は、卒業予定年度、卒業予定学歴、エントリーシートに記載された事項等を検索条件として受け付ける。さらに、新卒予定者以外の求職者を検索する場合、検索部115は、求職者のスキル、資格、年齢、出身企業等を検索条件として受け付ける。
【0061】
検索部115は、検索結果と合わせて、スカウトメールのストックを表示させてもよい。図6は、ストック数表示画面NDの一例である。ストック数表示画面NDは、例えば、検索結果の下部に表示される。ストック数表示画面NDは、検索条件を満たす学生(求職者)のうち、求人者がスカウトメールの送信対象者として選択した学生の数と、検索を行った求人者の現在のスカウトメールの種類ごとのストック数とが表示される。求人者は、スカウトメールのストック数に基づいて、送信対象者の数の調整、又はスカウトメールの購入を行うことができる。
【0062】
<検索部115の追加機能>
検索部115は、求職者による求人票、就職イベント、OB等の求人者情報の検索を実行してもよい。求人者情報の検索では、検索部115は、求職者端末30から求人者情報のデータベースに対する検索条件の入力を受け付け、当該検索条件に基づいて求人票、就職イベント、OB等を検索する。
【0063】
また、検索部115は、求人者による求職者の検索時又はスカウトメールの送信対象者の選択時に、検索された求職者の行動履歴を表示させてもよい。また、検索部115は、求職者の行動履歴を検索条件として受け付けてもよい。
【0064】
<スカウト作成部116>
スカウト作成部116は、スカウトメールに添付されるスカウト文書(タイトル及び本文)を作成するように構成される。スカウト作成部116は、求人者端末20から、スカウト文書の内容の入力を受け付ける画面を表示させる。
【0065】
図7は、複数の送信対象者に一括送信されるスカウト文書を作成するためのスカウト文書作成画面SDの一例を示す図である。スカウト文書作成画面SDは、タイトル入力欄TFと、本文入力欄MFと、情報表示欄IFと、第1ボタンB1と、第2ボタンB2とを含む。タイトル入力欄TFは、スカウトメールのタイトルの入力を受け付ける。本文入力欄MFは、スカウトメールの本文の入力を受け付ける。
【0066】
情報表示欄IFには、現在作成しているスカウト文書が送信される(送信対象者として選択されている)求職者の総数と、当該スカウト文書の送信によって消費されるスカウトメールの消費数とが表示される。スカウト文書作成画面SDを介してスカウト作成部116が作成したスカウト文書は、求人者がストックしているいずれかのスカウトメールとして、送信対象者に送信される。スカウトメールの消費数は、後述する決定部117によって決定される。
【0067】
スカウト文書作成画面SDの第1ボタンB1が入力操作されると、スカウト文書の作成はキャンセルされる。第2ボタンB2が入力操作されると、スカウト文書が作成され、後述するスカウトメールの送信が実行される。
【0068】
<決定部117>
決定部117は、求人者によって選択された求職者である送信対象者に送信可能なスカウトメールの種類を判定するとともに、送信対象者に送信するスカウトメールの種類を決定するように構成される。
【0069】
スカウトメールの送信条件が、送信対象の求職者の属性が特定の属性区分に含まれることである場合、決定部117は、送信対象者の属性が属性区分に含まれるか否か判定することで、送信対象者に送信可能なスカウトメールの種類を判定する。例えば、送信対象者が「アプリケーションエンジニア」の属性を有する場合、決定部117は、「アプリケーションエンジニア」が含まれる属性区分(例えば、「システムエンジニア」)となっているスカウトメールを、送信可能なスカウトメールの種類として判定する。
【0070】
また、送信対象者が新卒予定者である場合、決定部117は、送信対象者としての新卒予定者に送信可能なスカウトメールの種類を判定するとともに、新卒予定者に送信するスカウトメールの種類を決定する。例えば、送信対象者が「プレ選考期」の学生である(つまり、「プレ選考期」の属性区分に含まれる卒業予定年を属性として有する)場合、決定部117は、「プレ選考期」が送信条件の属性区分に含まれる第2スカウトメール(通年スカウトメール)を、送信可能なスカウトメールの種類として判定する。また、例えば、送信対象者が「本選考期」の学生である場合、決定部117は、「本選考期」が送信条件の属性区分に含まれる第1スカウトメール及び第2スカウトメールを、それぞれ送信可能なスカウトメールの種類として判定する。
【0071】
決定部117は、属性に応じて求職者に予め付与されたラベルと、ラベルに応じた属性区分とに基づいて、送信対象者に送信可能なスカウトメールの種類を判定してもよい。これにより、スカウトメールが送信可能な求職者の種別がラベルによって管理しやすくなる。「ラベル」は、求職者の属性をキーワード、符号等に変換したものであり、例えば、求職者の属性が含まれる属性区分を表すワード、符号等である。例えば、「アプリケーションエンジニア」の属性を有する求職者には、当該属性に対応する「システムエンジニア」というラベルが付与される。ラベルは、人工知能部120のラベル付与モデルによって付与されてもよいし、システム管理者又は求人者によって、求職者ごとに任意のラベルが付与されてもよい。決定部117は、送信対象者に付与されたラベルが、送信条件における属性区分と一致するか、又は属性区分に含まれるスカウトメールを、送信対象者に送信可能なスカウトメールと判定する。
【0072】
ラベル付与モデルを用いる場合、決定部117は、求職者登録情報をラベル付与モデルに入力し、ラベル付与モデルに求職者に付与されるラベルを出力させる。ラベル付与モデルは、求職者登録情報を入力とし、ラベルを出力とするように学習された学習モデルである。つまり、ラベル付与モデルは、求職者登録情報のデータと、それに対応するラベルのデータとを教師データとして学習した学習モデルである。また、ラベル付与モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、決定部117は、求職者登録情報を入力とし、ラベルを出力する指示を含むプロンプトをラベル付与モデルに入力し、ラベルをラベル付与モデルに出力させる。また、決定部117は、ラベルの出力指示と求職者登録情報とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の求職者登録情報のサンプルと、それに対応する1以上のラベルのサンプルとを挿入したプロンプトをラベル付与モデルに入力してもよい。
【0073】
求人者が第1スカウトメールと、第1スカウトメールよりもメール単価の大きい第2スカウトメールを事前購入している場合、決定部117は、第1スカウトメール及び第2スカウトメールの双方のストックが存在し、かつ、送信対象者が第1スカウトメール及び第2スカウトメールの双方の送信条件を満たす場合、第1スカウトメールを送信対象者に送信するスカウトメールの種類として決定するとよい。これにより、第1スカウトメール及び第2スカウトメールの双方が送信可能な場合に、高価な第2スカウトメールが送信されることを抑制できる。
【0074】
したがって、例えば、1つのスカウト文書を複数の送信対象者に一括送信する場合、図7に示されるように、第1スカウトメール及び第2スカウトメールのいずれもが送信可能な第1送信対象者が68名、第2スカウトメールのみが送信可能な第2送信対象者が50名の場合、決定部117は、68名の第1送信対象者には第1スカウトメールの消費によってスカウト文書を送信し、50名の第2送信対象者には第2スカウトメールの消費によってスカウト文書を送信することを決定する。上述の第1送信対象者は、例えば、本選考期の学生であり、第2送信対象者は、例えば、プレ選考期の学生である。
【0075】
求人者が第1スカウトメールと、第1スカウトメールよりもメール単価の大きい第2スカウトメールを事前購入している場合、決定部117は、第1スカウトメールのストックが存在せず第2スカウトメールのストックが存在し、かつ、送信対象者が第1スカウトメール及び第2スカウトメールの双方の送信条件を満たす場合、第2スカウトメールを消費する旨の警告を表示させるとよい。これによって、第1スカウトメール及び第2スカウトメールの双方が送信可能な求職者に対し、高価な第2スカウトメールを意図せず求人者が消費してしまうことが抑制できる。
【0076】
図8は、スカウト文書作成画面SDにおける警告Wの一例を示す図である。図8の例では、第1スカウトメール及び第2スカウトメールのいずれもが送信可能な第1送信対象者が68名、第2スカウトメールのみが送信可能な第2送信対象者が50名の場合において、第1スカウトメールが65通しかストックされていない場合の警告Wが示されている。この場合、決定部117は、68名の第1送信対象者のうち、65名に第1スカウトメールの消費によってスカウト文書を送信し、残り3名の第1送信対象には第2スカウトメールの消費によってスカウト文書を送信し、さらに、50名の第2送信対象者には第2スカウトメールの消費によってスカウト文書を送信することを決定する。警告Wには、3通の第2スカウトメールが第1送信対象者に対して送信(消費)されることが表示される。
【0077】
また、送信対象者に送信可能な種類のスカウトメールのストック数の合計が、送信対象者の数に対して不足している場合、決定部117は、スカウトメールのストックが不足している内容の警告を出力させてもよい。
【0078】
スカウトメールに有効期限が設定されている場合、決定部117は、同一種類のスカウトメールのうち、有効期限が近いスカウトメールを優先的に送信対象者への送信スカウトメールとして選択する。例えば、図5のスカウトメール管理画面CDの例において、第1スカウトメールが送信対象者に送信するスカウトメールの種類として決定された場合、決定部117は、使用日が2023年11月30日までの第1スカウトメールを優先的に送信スカウトメールとして選択する。なお、図5の例で、送信対象者の数が12人以上の場合は、決定部117は、使用日が2023年12月31日までの第1スカウトメールも送信スカウトメールとして選択する。
【0079】
<送信部118>
送信部118は、決定部117によって送信対象者に決定された種類のスカウトメールを送信するように構成される。具体的には、決定部117が決定したスカウトメールの種類を消費することで、スカウト作成部116が作成したスカウト文書を送信対象者に送信する。
【0080】
スカウトメールがストックされている場合、送信部118は、スカウトメールの送信後、送信した種類のスカウトメールのストックを減少させる。なお、決定部117によって決定されたスカウトメールのストック数が不足している場合に、送信部118は、当該スカウトメールを送信せずに、スカウトメールのストックが不足している内容の警告を出力させてもよい。
【0081】
図9は、スカウトメールの送信時に表示される送信確認画面MDの一例を示す図である。送信部118は、スカウト作成部116によるスカウト文書の作成、及び決定部117によるスカウトメールの種類の決定後、送信確認画面MDを求人者端末20に表示させる。送信確認画面MDには、送信対象者の種類ごとの人数、スカウトメールの種類ごとの消費数、及びスカウトメールのストックの変化量が表示される。図9の例では、図8の例と同様に、3通の第2スカウトメールが第1送信対象者に対して送信(消費)されることを示す警告Wが表示される。送信確認画面MDの第3ボタンB3が入力操作されると、スカウトメールの送信はキャンセルされる。第4ボタンB4が入力操作されると、送信確認画面MDに表示されている数のスカウトメールが一括送信される。
【0082】
図10は、送信確認画面MDの別の一例を示す図である。図10の例では、送信部118は、送信対象者の人数と、対応するスカウトメールのストック数とを対比して表示させる。図10Aの例は、第1送信対象者に送信される第1スカウトメールのストック数、及び第2送信対象者に送信される第2スカウトメールのストック数が共に不足していないケースである。このケースでは、スカウトメールのストックに関する警告は表示されず、また、スカウトメールの送信を実行する第4ボタンB4が入力操作可能とされる。図10Bの例は、第1送信対象者に対する第1スカウトメールのストック数が不足し、第2スカウトメールのストックの一部が第1送信対象者に送信されるケースである。このケースでは、第1送信対象者の人数が強調表示(例えば、赤字表示)されるが、スカウトメールの送信を実行する第4ボタンB4は入力操作可能とされる。第4ボタンB4が入力操作されると、第1送信対象者に第1スカウトメールのストックの全数と、第2スカウトメールのストックの一部(図10Bの例では14通)とが送信される。図10Cの例は、第1送信対象者に対する第1スカウトメールのストック数が不足し、さらに第1送信対象者に送信可能な第2スカウトメールのストックも不足しているケースである。このケースでは、スカウトメールのストックの総数が不足していることを示す警告Wが送信確認画面MDに表示される。また、スカウトメールの送信を実行する第4ボタンB4は入力操作が不可能とされる。
【0083】
<通知部119>
通知部119は、受付部112が受け付けたアクションを求人者に通知するように構成される。通知を受け取る求人者(取得者)には、採用担当者、OB等が含まれる。特に、OB訪問依頼は、依頼先のOBに通知される。通知部119は、設定部113によって設定された通知内容を含む通知を求人者端末20に送信する。
【0084】
<人工知能部120>
人工知能部120は、各機能部から入力を受け付け、指示された出力を返すように構成されている。なお、サーバ装置10が各機能部において使用する人工知能は、共通のものであってもよいし、機能部毎に個別に用意されたものであってもよい。
【0085】
人工知能部120は、GPT(Generative Pretrained Transformer、GPT-1、GPT-2、GPT-3を含む)、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、BART(Bidirectional and Auto-regressive Transformer)等を含むトランスフォーマ(Transformer)や再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network(RNN))等の言語モデル等を備えるAI(Artificial Intelligence)であって、生成AIを含んでもよい。
【0086】
言語モデルは、機械学習アルゴリズムによる学習モデルの一例である。機械学習の具体的なアルゴリズムとしては、最近傍法、ナイーブベイズ法、決定木、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークを利用した深層学習(ディープラーニング)等が挙げられる。人工知能部120は、上記のアルゴリズムを適宜適用することができる。
【0087】
人工知能部120は、教師あり学習、教師なし学習、又は自己教師あり学習等の学習方法によって構築された学習済みモデルを有してもよい。教師あり学習では、教師データ(学習データ)を用いて機械学習を行う。教師データは、学習用の入力データ及び出力データ(正解データ)のペアで構成される。また、言語モデルは、特定のタスクのために訓練されたものだけでなく、幅広いタスクに対して汎用的に用いることができる汎用モデルであってもよい。
【0088】
人工知能部120は、人工知能として、膨大なデータを学習した大規模言語モデル(Large Language Models(LLM))のような汎用的な自然言語処理の学習モデルであってもよい。このような汎用的な学習モデルは、One-shot LearningやFew-shot Learning等により、ファインチューニングなしで様々なタスクに対応可能な言語モデルを含む。また、汎用的な学習モデルは、Zero-shot Learningによっても、様々なタスクに対応可能に構成されてもよい。制御部11の各機能部において用いられる人工知能は、それぞれ別個の学習モデルであってもよいし、共通した汎用的な学習モデルであってもよい。
【0089】
人工知能部120に含まれる学習モデル(ラベル付与モデルル等の、各機能部において使用される学習モデル)は、追加の学習を行うことが可能である。例えば、人工知能部120は、新たな求職者情報の登録が発生する都度、これらを新たな教師データとして、追加の学習を行ってファインチューニングされてもよい。これにより、学習モデルから出力される期待値情報の精度が向上する。
【0090】
<表示部>
求人者端末20の表示部211及び求職者端末30の表示部311は、それぞれ、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す画面を表示する。
【0091】
<操作受付部>
求人者端末20の操作受付部212は、求人者端末20を利用するユーザ(求人者)による操作を受け付ける。求職者端末30の操作受付部312は、求職者端末30を利用するユーザ(求職者)による操作を受け付ける。
【0092】
3.情報処理方法
本節では、サーバ装置10の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、サーバ装置10の各部が、各ステップとしてコンピュータにより実行される。
【0093】
この情報処理方法は、送信条件がそれぞれ設定された複数の種類のスカウトメールを設定する設定ステップと、スカウトメールの送信者におけるスカウトメールの種類ごとのストックを増加させるためのスカウトメールの種類ごとの事前購入を受け付ける課金ステップと、選択された求職者である送信対象者に送信可能なスカウトメールの種類を判定するとともに、送信対象者に送信するスカウトメールの種類を決定する決定ステップと、送信対象者に決定された種類のスカウトメールを送信するとともに、スカウトメールの送信後、送信した種類のスカウトメールのストックを減少させる送信ステップとを備える。
【0094】
図11は、採用支援システム1によって実行される情報処理(スカウトメールの送信処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0095】
スカウトメールの送信処理は、求人者によるスカウトメールの購入から開始される。求人者は、求人者端末20において、送信条件が設定されたスカウトメールを事前購入する(アクティビティA101)。次に、求人者は、求人者端末20において、スカウトメールの送信対象となる求職者を検索する(アクティビティA102)。求職者の検索後、求人者は、求人者端末20において、スカウトメールの送信対象者を選択する(アクティビティA103)。
【0096】
サーバ装置10は、送信対象者の選択を受け付け、当該送信対象者に送信するスカウトメールの種類を決定する(アクティビティA104)。続いて、求人者は、求人者端末20において、スカウトメールの中身(スカウト文書)を作成する(アクティビティA105)。スカウト文書の作成後、求人者は、求人者端末20において、スカウトメールの送信を指示する(アクティビティA106)。
【0097】
サーバ装置10は、スカウトメールの送信指示を受け付け、決定した種類のスカウトメールを送信対象者に送信する(アクティビティA107)。スカウトメールの送信後、サーバ装置10は、送信したスカウトメールのストックを減少させる(アクティビティA108)。
【0098】
4.作用
本実施形態の作用をまとめると、次の通りとなる。すなわち、送信条件(送信可能対象又は送信可能時期)が異なるスカウトメールが設定されることで、求職者の属性又はスカウトメールの送信時期で区別されたスカウトメールの流通数を把握及びコントロールすることができる。そのため、求職者に対するスカウトメールのマッチング精度を高めることができる。
【0099】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0100】
5.その他
上記実施形態では、サーバ装置10が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置10に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。特に、人工知能部120は、サーバ装置10の外部構成であってもよい。その場合、外部構成である人工知能部120は、サーバ装置10の各機能部から入力を受け付け、指示された出力をサーバ装置10に返すように構成される。
【0101】
本実施形態の態様は、採用支援システム1に限定されず、情報処理方法であっても、プログラムであってもよい。採用支援方法は、採用支援システム1が実行する各ステップを備える。プログラムは、コンピュータに、採用支援システム1の各ステップを実行させる。
【0102】
採用支援システム1の制御部11は、必ずしも通知部119を備えなくてもよい。
【0103】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0104】
(1)採用支援システムであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、次の各ステップを実行するように構成され、設定ステップでは、送信条件がそれぞれ設定された複数の種類のスカウトメールを設定し、ここで、前記送信条件は、送信対象の求職者の属性又は前記スカウトメールの送信可能時期を限定する条件であり、決定ステップでは、選択された求職者である送信対象者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定するとともに、前記送信対象者に送信する前記スカウトメールの種類を決定し、送信ステップでは、前記送信対象者に決定された種類の前記スカウトメールを送信する、採用支援システム。
【0105】
(2)上記(1)に記載の採用支援システムにおいて、前記プロセッサは、さらに次のステップを実行するように構成され、課金ステップでは、前記スカウトメールの送信者における前記スカウトメールの種類ごとのストックを増加させるための前記スカウトメールの種類ごとの事前購入を受け付け、前記送信ステップでは、前記スカウトメールの送信後、送信した種類の前記スカウトメールのストックを減少させる、採用支援システム。
【0106】
(3)上記(1)又は(2)に記載の採用支援システムにおいて、前記プロセッサは、さらに次のステップを実行するように構成され、課金ステップでは、前記スカウトメールの送信前又は送信時に、前記スカウトメールの数とメール単価とに応じた金額を前記スカウトメールの送信者の課金額として算出し、前記メール単価は、前記送信条件に応じて前記スカウトメールの種類ごとに設定される、採用支援システム。
【0107】
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の採用支援システムにおいて、前記送信条件は、送信対象の求職者の属性が特定の属性区分に含まれることであり、前記決定ステップでは、前記送信対象者の属性が前記属性区分に含まれるか否か判定することで、前記送信対象者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定する、採用支援システム。
【0108】
(5)上記(4)に記載の採用支援システムにおいて、前記属性は、求職者の就職時期、求職者の現在又は過去の所属組織、求職者の年収、求職者の職種、及び求職者の役職の少なくとも1つである、採用支援システム。
【0109】
(6)上記(4)又は(5)に記載の採用支援システムにおいて、前記決定ステップでは、前記属性に応じて求職者に予め付与されたラベルと、前記ラベルに応じた前記属性区分とに基づいて、前記送信対象者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定する、採用支援システム。
【0110】
(7)上記(4)から(6)のいずれか1つに記載の採用支援システムにおいて、前記設定ステップでは、前記送信条件がそれぞれ設定された第1スカウトメール及び第2スカウトメールを設定し、前記第2スカウトメールの前記属性区分に含まれる前記属性を有する求職者における前記スカウトメールに対する返信の期待値は、前記第1スカウトメールの前記属性区分に含まれる前記属性を有する求職者における前記期待値よりも高い、採用支援システム。
【0111】
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の採用支援システムにおいて、前記設定ステップでは、前記送信条件がそれぞれ設定された第1スカウトメール及び第2スカウトメールを設定し、前記第2スカウトメールの前記送信条件が満たされる範囲は、前記第1スカウトメールの前記送信条件が満たされる範囲よりも広い、採用支援システム。
【0112】
(9)上記(8)に記載の採用支援システムにおいて、前記第2スカウトメールの前記送信条件が満たされる範囲は、前記第1スカウトメールの前記送信条件が満たされる範囲を包含する、採用支援システム。
【0113】
(10)上記(8)又は(9)に記載の採用支援システムにおいて、前記プロセッサは、さらに次のステップを実行するように構成され、課金ステップでは、前記スカウトメールの送信前又は送信時に前記スカウトメールの数とメール単価とに応じた金額を前記スカウトメールの送信者の課金額として算出し、前記第2スカウトメールの前記メール単価は、前記第1スカウトメールの前記メール単価よりも大きい、採用支援システム。
【0114】
(11)上記(10)に記載の採用支援システムにおいて、前記プロセッサは、さらに次のステップを実行するように構成され、受付ステップでは、前記送信対象者の入力を受け付け、前記課金ステップでは、前記送信者における前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールそれぞれのストックを増加させるための前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの事前購入をそれぞれ受け付け、前記決定ステップでは、前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの双方のストックが存在し、かつ、前記送信対象者が前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの双方の前記送信条件を満たす場合、前記第1スカウトメールを前記送信対象者に送信する前記スカウトメールの種類として決定する、採用支援システム。
【0115】
(12)上記(10)又は(11)に記載の採用支援システムにおいて、前記プロセッサは、さらに次のステップを実行するように構成され、受付ステップでは、前記送信対象者の入力を受け付け、前記課金ステップでは、前記送信者における前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールそれぞれのストックを増加させるための前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの事前購入をそれぞれ受け付け、前記決定ステップでは、前記第1スカウトメールのストックが存在せず前記第2スカウトメールのストックが存在し、かつ、前記送信対象者が前記第1スカウトメール及び前記第2スカウトメールの双方の前記送信条件を満たす場合、前記第2スカウトメールを消費する旨の警告を表示させる、採用支援システム。
【0116】
(13)上記(8)から(12)のいずれか1つに記載の採用支援システムにおいて、前記決定ステップでは、前記送信対象者としての新卒予定者に送信可能な前記スカウトメールの種類を判定するとともに、前記新卒予定者に送信する前記スカウトメールの種類を決定し、前記第1スカウトメールの前記送信条件は、前記新卒予定者の卒業までの期間が予め定めた第1期間以下であることであり、前記第2スカウトメールの前記送信条件は、前記新卒予定者の卒業までの期間が前記第1期間よりも長い第2期間以下であることである、採用支援システム。
【0117】
(14)採用支援方法であって、上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の採用支援システムが実行する各ステップを備える、採用支援方法。
【0118】
(15)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の採用支援システムの各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0119】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0120】
1 :採用支援システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :通信バス
20 :求人者端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
26 :通信バス
30 :求職者端末
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
36 :通信バス
111 :基本表示制御部
112 :受付部
113 :設定部
114 :課金部
115 :検索部
116 :スカウト作成部
117 :決定部
118 :送信部
119 :通知部
120 :人工知能部
211 :表示部
212 :操作受付部
311 :表示部
312 :操作受付部
【要約】      (修正有)
【課題】スカウトメールを、送信対象の属性などに応じて区別できる採用支援システム、採用支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】採用支援システム1においてサーバ装置のプロセッサが実行する情報処理方法は、設定ステップと、決定ステップと、送信ステップと、を実行する。設定ステップでは、送信条件がそれぞれ設定された複数の種類のスカウトメールを設定する。前記送信条件は、送信対象の求職者の属性又はスカウトメールの送信可能時期を限定する条件である。決定ステップでは、選択された求職者である送信対象者に送信可能なスカウトメールの種類を判定するとともに、送信対象者に送信するスカウトメールの種類を決定する。送信ステップでは、送信対象者に決定された種類のスカウトメールを送信する。
【選択図】図1
図1
図2
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図11