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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-22
(45)【発行日】2024-07-30
(54)【発明の名称】コンテンツ共有システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/52 20220101AFI20240723BHJP
   H04L 67/131 20220101ALI20240723BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240723BHJP
   H04N 21/24 20110101ALI20240723BHJP
【FI】
H04L67/52
H04L67/131
G06F3/01 510
H04N21/24
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023538466
(86)(22)【出願日】2022-07-20
(86)【国際出願番号】 JP2022028189
(87)【国際公開番号】W WO2023008277
(87)【国際公開日】2023-02-02
【審査請求日】2023-09-13
(31)【優先権主張番号】P 2021121389
(32)【優先日】2021-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100183438
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 泰史
(72)【発明者】
【氏名】山本 泰士
(72)【発明者】
【氏名】大関 江利子
(72)【発明者】
【氏名】林 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】後藤 修
(72)【発明者】
【氏名】岩村 幹生
(72)【発明者】
【氏名】木村 真治
(72)【発明者】
【氏名】横尾 雅之
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-075125(JP,A)
【文献】特開2021-099816(JP,A)
【文献】特開2014-178904(JP,A)
【文献】国際公開第2021/084756(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/52
H04L 67/131
G06F 3/01
H04N 21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ共有元のユーザである第1ユーザ、及び、コンテンツ共有先候補のユーザである一又は複数の第2ユーザを含む複数のユーザのそれぞれについて、少なくとも視線方向及び位置情報を含むユーザ状態を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記第1ユーザの前記ユーザ状態に基づき、前記第1ユーザが注視しているコンテンツである注視コンテンツを特定する特定部と、
前記注視コンテンツの情報及び前記第1ユーザの前記ユーザ状態の少なくともいずれか一方に基づいて、前記注視コンテンツを他のユーザに共有するか否かを決定する第1決定部と、
前記注視コンテンツを他のユーザに共有する場合において、前記第1ユーザ及び前記一又は複数の第2ユーザの前記ユーザ状態に基づき、前記第1ユーザとの関係性が強い前記第2ユーザを特定し、特定した該第2ユーザをコンテンツ共有先ユーザに決定する第2決定部と、
前記コンテンツ共有先ユーザに対して前記注視コンテンツを共有する共有部と、を備えるコンテンツ共有システム。
【請求項2】
前記第2決定部は、前記第1ユーザとお互いの視野が重なり、且つ、前記第1ユーザとの距離が所定の閾値よりも小さい前記第2ユーザを前記コンテンツ共有先ユーザに決定する、請求項1記載のコンテンツ共有システム。
【請求項3】
前記第2決定部は、前記ユーザ状態に示される位置情報の時系列の変化に基づき、前記第1ユーザ及び前記一又は複数の第2ユーザの動線を特定し、前記第1ユーザと該動線が一致する前記第2ユーザを前記コンテンツ共有先ユーザに決定する、請求項1又は2記載のコンテンツ共有システム。
【請求項4】
前記第2決定部は、前記共有部によって前記コンテンツ共有先ユーザに前記注視コンテンツが共有されている状況において、該コンテンツ共有先ユーザ及び前記第1ユーザの視線方向に共通の前記第2ユーザが存在している場合、該第2ユーザを更なる前記コンテンツ共有先ユーザに決定する、請求項1又は2記載のコンテンツ共有システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、コンテンツ共有システムに関する。
【背景技術】
【0002】
文献1には、ユーザ端末の位置に応じて、仮想空間上の特定の画像であるAR(Augmented Reality)コンテンツを表示する技術が記載されている。このような技術によれば、様々なコンテンツが現実空間に配置され、その場にいる全ての人の間でこれらのコンテンツを共有することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-158120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上述したようなコンテンツについては、特定のグループ内でのみ共有したい場合がある。例えば、友達同士のみでARのチャットを共有したい場合や、店員同士のみでARの情報を共有したい場合等がある。しかしながら、従来、容易な方法で、ユーザが意図する特定のグループ内でのみコンテンツを共有することが実現できていない。
【0005】
本発明の一態様は上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザが意図する特定のグループ内でのみ、容易にコンテンツを共有することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るコンテンツ共有システムは、コンテンツ共有元のユーザである第1ユーザ、及び、コンテンツ共有先候補のユーザである一又は複数の第2ユーザを含む複数のユーザのそれぞれについて、少なくとも視線方向及び位置情報を含むユーザ状態を取得する取得部と、取得部によって取得された第1ユーザのユーザ状態に基づき、第1ユーザが注視しているコンテンツである注視コンテンツを特定する特定部と、注視コンテンツの情報及び第1ユーザのユーザ状態の少なくともいずれか一方に基づいて、注視コンテンツを他のユーザに共有するか否かを決定する第1決定部と、注視コンテンツを他のユーザに共有する場合において、第1ユーザ及び一又は複数の第2ユーザのユーザ状態に基づき、第1ユーザとの関係性が強い第2ユーザを特定し、特定した該第2ユーザをコンテンツ共有先ユーザに決定する第2決定部と、コンテンツ共有先ユーザに対して注視コンテンツを共有する共有部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係るコンテンツ共有システムによれば、コンテンツ共有元のユーザである第1ユーザの視線方向及び位置情報に基づいて第1ユーザが注視しているコンテンツである注視コンテンツが特定され、注視コンテンツの情報及び第1ユーザの状態の少なくともいずれか一方に基づき注視コンテンツを他のユーザに共有するか否かが決定され、第1ユーザ及び第2ユーザのユーザ状態に基づいて第1ユーザとの関係性が強い第2ユーザであるコンテンツ共有先ユーザが決定され、該コンテンツ共有先ユーザに注視コンテンツが共有される。このような構成では、まず、第1ユーザが注視しているコンテンツが共有対象のコンテンツとされるため、第1ユーザが共有することを意図している可能性が高いコンテンツを、適切に共有対象のコンテンツとすることができる。そして、注視コンテンツであれば全て共有するのではなく、注視コンテンツの情報及び第1ユーザの状態が考慮されて注視コンテンツを共有するか否かが決定されるため、例えば第1ユーザが共有することを望まないと想定されるコンテンツを共有対象のコンテンツから除いたり、第1ユーザの状況からコンテンツを共有する状況ではないと想定される場合にコンテンツの共有を中止すること等が可能となる。そして、第1ユーザ及び第2ユーザのユーザ状態(視線方向及び位置情報等)が考慮されて第1ユーザとの関係性が強い第2ユーザがコンテンツ共有先ユーザとされるため、第1ユーザと同一のグループ(第1ユーザが意図する特定のグループ)であると想定されるユーザに対して適切にコンテンツを共有することができる。このようなコンテンツ共有システムによれば、共有するコンテンツの選定、共有するか否かの決定、及び共有先の選定(ユーザが意図する特定のグループのユーザの選定)を自動で行うことができるため、ユーザが意図する特定のグループ内でのみ、容易にコンテンツを共有することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、ユーザが意図する特定のグループ内でのみ、容易にコンテンツを共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係るARシステムの機能構成を示すブロック図である。
図2】ユーザの視認方向の推定方法について説明する図である。
図3】共有先ユーザに決定される例/されない例について説明する図である。
図4】コンテンツ共有処理を示すフローチャートである。
図5】本実施形態に係るARシステムに含まれる各装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態に係るAR(Augmented Reality)システム1(コンテンツ共有システム)の概要を説明する図である。ARシステム1は、コンテンツサーバ20と、複数の通信端末50とを備えている。図1に示されるARシステム1は、ユーザが保持する通信端末50にARコンテンツを表示するシステムである。ARシステム1は、ユーザによる通信端末50の操作(ユーザ指示)に応じて通信端末50にARコンテンツを表示するシステムであってもよいし、通信端末50の位置に応じて通信端末50にARコンテンツを表示するシステムであってもよい。
【0012】
ARシステム1が通信端末50の位置に応じてARコンテンツを表示する場合の挙動は以下のとおりである。通信端末50が撮像した画像データを位置測位サーバ(不図示)に送信する。位置測位サーバ(不図示)は、通信端末50において撮像された画像データに基づいてグローバル位置情報を取得し、該グローバル位置情報を通信端末50に送信する。グローバル位置情報とは、どのデバイスでも利用できる共通の座標系で示される位置情報(絶対的な位置情報)であり、位置・方向・傾きの情報が含まれていてもよい。通信端末50は、位置測位サーバ(不図示)からグローバル位置情報を取得することにより、自身(詳細には画像データを撮像する自身のカメラ)の位置等を取得する。そして、通信端末50は、取得したグローバル位置情報をコンテンツサーバ20に送信する。コンテンツサーバ20は、グローバル位置情報に応じたARコンテンツを取得し、グローバル位置情報に応じたARコンテンツを通信端末50に送信する。このようにして、通信端末50の位置に応じたARコンテンツが通信端末50に表示される。なお、上述したように、ARシステム1においては、通信端末50の位置に応じてARコンテンツが表示されてもよいし、ユーザによる通信端末50の操作に応じてARコンテンツが表示されてもよい。
【0013】
以下では、ARシステム1において、ARシステム1に含まれる複数の通信端末50間でARコンテンツが共有される態様(すなわち、ARシステム1がコンテンツ共有システムである態様)について説明する。以下、コンテンツ共有元ユーザ(第1ユーザ)の通信端末50を通信端末60、コンテンツ共有先候補のユーザ(第2ユーザ)の通信端末50を通信端末70と説明する場合がある。通信端末70は、少なくとも2つ以上存在しているとする。
【0014】
通信端末60,70は、無線通信を行うよう構成された、少なくともコンテンツの表示が可能な端末である。通信端末60,70は、例えば、ゴーグル型のウェアラブル機器、スマートフォン、タブレット型端末、PC等である。以下では、通信端末60,70がゴーグル型のウェアラブル機器であるとして説明する。
【0015】
通信端末60,70は、互いに共通の機能を有しており、状況に応じて通信端末60にも通信端末70にもなり得る(すなわち、コンテンツ共有元ユーザの通信端末50にもコンテンツ共有先候補ユーザの通信端末50にもなり得る)。通信端末60,70は、その機能として、少なくとも、撮像機能と、自己位置推定機能と、視認方向推定機能と、を有している。通信端末60,70は、これらの機能により取得した情報を含むユーザ状態をコンテンツサーバ20に送信する。
【0016】
撮像機能は、実装されたカメラを制御することにより周囲を撮像する機能である。通信端末60,70は、例えばARコンテンツに係るアプリケーションが実行されると継続的に撮像を実行する。自己位置推定機能は、端末自身が現在どこに存在しているのかを推定する機能であり、例えばSLAM(Simultaneous Localization And Mapping)等の技術により実現し得る。SLAMとは、カメラ、各種センサ、エンコーダ等を利用することにより、自己位置推定と環境地図の作成とを並行して行う技術である。SLAMの具体的な一例として、カメラにより撮像された画像を用いたVisual SLAMが挙げられる。
【0017】
視認方向推定機能は、ユーザ(ウェアラブル機器を装着するユーザ)の視認方向を推定する機能である。視認方向の推定方法には、例えば、以下の3つの推定方法が含まれている。以下、当該3つの推定方法について、図2に示される例を用いて説明する。図2に示される通信端末60,70(50)は、ゴーグル型のウェアラブル機器であって、ユーザに装着されている。ユーザは、現実空間において建物Bにおける右側中央付近を視認している。
【0018】
1つ目の推定方法である第1推定方法は、撮像機能によって撮像された撮像画像の領域に基づいた方法である。具体的には、ユーザの位置から撮像画像の領域に至る方向が視認方向として推定される。図3に示される例では、ユーザの位置から画像P1の領域(建物Bの正面における中央付近の領域)に至る方向が、視認方向として推定される。つまり、第1推定方法におけるユーザの視認方向は、点状の狭い領域ではなく、撮像画像の領域全体をユーザが捉えているものと仮定して推定される。
【0019】
2つ目の推定方法である第2推定方法は、撮像機能によって撮像された撮像画像の光学中心に対応する領域である光学中心領域に基づいた方法である。具体的には、ユーザの位置から光学中心領域に至る方向が視認方向として推定される。図3に示される例では、ユーザの位置から画像P1の光学中心領域Cに至る方向が視認方向として推定される。
【0020】
3つ目の推定方法である第3推定方法は、ユーザの注視点に対応する領域に基づいた方法である。通信端末60,70(50)が、例えばゴーグル型のウェアラブル機器等であって、ユーザの視線情報を取得可能に構成されている場合には、ユーザの注視点を特定することができる。その場合、ユーザの位置からユーザの注視点に至る方向が視認方向として推定される。図3に示される例では、ユーザの位置からユーザの注視点Sに至る方向が視認方向として推定される。
【0021】
図1に戻り、コンテンツサーバ20は、機能的な構成要素として、記憶部21と、取得部22と、特定部23と、第1決定部24と、第2決定部25と、共有部26と、を備えている。
【0022】
記憶部21は、複数のARコンテンツを含むデータ200を記憶している。なお、ARコンテンツの表示位置(グローバル位置情報)が固定されている場合には、データ200においては、各ARコンテンツとグローバル位置情報とが対応付けられている。通信端末60,70においては、データ200に含まれるARコンテンツが表示される。いま、通信端末60には、少なくとも1つ以上のARコンテンツが表示されているとする。
【0023】
取得部22は、コンテンツ共有元ユーザ(第1ユーザ)及び複数のコンテンツ共有先候補ユーザ(第2ユーザ)のそれぞれについて、少なくとも視線方向及び位置情報を含むユーザ状態を取得する。具体的には、取得部22は、通信端末60より、撮像画像、自己位置推定結果、及び視認方向推定結果を含む、コンテンツ共有元ユーザのユーザ状態を取得する。同様に、取得部22は、複数の通信端末70より、撮像画像、自己位置推定結果、及び視認方向推定結果を含む、コンテンツ共有先候補ユーザのユーザ状態を取得する。取得部22は、例えば一定の周期で、通信端末60,70よりユーザ状態を取得する。
【0024】
特定部23は、取得部22によって取得されたコンテンツ共有元ユーザのユーザ状態に基づき、コンテンツ共有元ユーザが注視しているコンテンツである注視コンテンツを特定する。このような注視コンテンツは、コンテンツ共有元ユーザが現時点で関心を持っているコンテンツであり、コンテンツ共有元ユーザが共有することを意図している可能性が高いコンテンツであると言える。特定部23は、撮像画像及び視認方向推定結果から注視コンテンツを特定してもよいし、ARコンテンツの表示位置(グローバル位置情報)が既知である場合には自己位置推定結果及び視認方向推定結果から注視コンテンツを特定してもよいし、撮像画像、自己位置推定結果、及び視認方向推定結果から注視コンテンツを特定してもよい。なお、本実施形態では注視コンテンツがARコンテンツであるとして説明するが、注視コンテンツはARコンテンツではなく現実にある物体であってもよい。
【0025】
第1決定部24は、注視コンテンツの情報及びコンテンツ共有元ユーザのユーザ状態の少なくともいずれか一方に基づいて、注視コンテンツを他のユーザに共有するか否かを決定する。注視コンテンツの情報が考慮されることにより、例えばコンテンツ共有元ユーザが共有することを望まないことが明らかなコンテンツ(例えばプライベートな情報を含むコンテンツ等)を共有対象から除くこと等が可能になる。また、コンテンツ共有元ユーザのユーザ状態が考慮されることにより、例えばコンテンツ共有元ユーザが存在する場所(例えば、会社、自宅等)からコンテンツ共有元ユーザがコンテンツ共有を望まないことが明らかなタイミングである場合等に、注視コンテンツが他のユーザに共有されることを回避することができる。なお、他のユーザに共有される注視コンテンツの一例としては、例えば友達同士で行われるARのチャットに関するコンテンツ、店員同士で共有されるARの情報に関するコンテンツ等が考えられる。
【0026】
第1決定部24は、注視コンテンツを他のユーザに共有すると決定した場合において、その旨をコンテンツ共有元ユーザの通信端末60に送信し、コンテンツ共有元ユーザから共有可否に関する入力を受け付けてもよい。この場合、コンテンツ共有元ユーザが共有を許可した場合に限り、注視コンテンツが他のユーザに共有されることとなる。
【0027】
第2決定部25は、第1決定部24によって注視コンテンツを他のユーザに共有すると決定された場合において、コンテンツ共有元ユーザ及び複数のコンテンツ共有先候補ユーザのユーザ状態に基づき、コンテンツ共有元ユーザとの関係性が強い一又は複数の共有先候補ユーザを特定し、特定した共有先候補ユーザをコンテンツ共有先ユーザに決定する。関係性が強いユーザとは、コンテンツ共有元ユーザと少なくとも同一の空間にいる同一グループのユーザである。具体的には、外出時の同行者(友人、恋人、家族)及び第三者(店員、施設のスタッフ)、自宅内の同居者、来客(友人、恋人)、及び一時的な来客(セールスマン、配達員)等が、コンテンツ共有元ユーザと関係性が強いユーザになり得る。
【0028】
第2決定部25は、コンテンツ共有元ユーザとお互いの視野が重なり、且つ、第1ユーザとの距離が所定の閾値よりも小さい共有先候補ユーザを、上記「関係性が強いユーザ」であるとして、コンテンツ共有先ユーザに決定してもよい。第2決定部25は、コンテンツ共有元ユーザ及び各コンテンツ共有先候補ユーザの視認方向推定結果及び自己位置推定結果に基づき、上記決定を行うことができる。このような決定処理は、「視野が重なり距離が近いユーザ同士は会話をしている可能性が高い」との考えに基づくものである。なお、第2決定部25は、視線が相手の顔に集中しているか否かに基づいて、ユーザ同士が会話しているか否かを判断してもよい。
【0029】
図3は、上記決定処理において、共有先ユーザに決定される例/されない例について説明する図である。図3に示されるように、コンテンツ共有元ユーザY1の通信端末60にARコンテンツ500が表示されているとする。そして、コンテンツ共有先候補ユーザの通信端末70として、通信端末71~75が存在しているとする。いま、各ユーザの自己位置認識結果から、いずれの通信端末71~75についても通信端末60に近い位置に存在していたとする(離間距離が所定の閾値よりも小さいとする)。この場合において、各ユーザの視認方向推定結果を考慮すると、通信端末71~73のコンテンツ共有先候補ユーザについては、視野がコンテンツ共有元ユーザY1に重なるため、コンテンツ共有先ユーザに決定される。すなわち、コンテンツ共有元ユーザY1と、通信端末71~73のコンテンツ共有先候補ユーザとが、同一グループGにペアリング(グルーピング)される。一方で、通信端末74,75のコンテンツ共有先候補ユーザについては、視野がコンテンツ共有元ユーザY1に重ならないため、コンテンツ共有先ユーザとされない。このように、視線方向(方位)が考慮されることによって、GPS等を用いた単純な位置推定からのペアリングよりも、高精度に同一グループに係るユーザをペアリングすることができる。
【0030】
第2決定部25は、ユーザ状態に示される位置情報の時系列の変化に基づき、コンテンツ共有元ユーザ及び複数のコンテンツ共有先候補ユーザの動線を特定し、コンテンツ共有元ユーザと該動線が一致するコンテンツ共有先候補ユーザをコンテンツ共有先ユーザに決定する。第2決定部25は、例えば直近数分程度の位置情報の変化から、コンテンツ共有元ユーザと動線が一致するコンテンツ共有先候補ユーザを特定し、該ユーザをコンテンツ共有先ユーザに決定する。このような決定処理は、「動線が互いに一致しているユーザは共に移動している可能性が高い」との考えに基づくものである。
【0031】
第2決定部25は、後述する共有部26によって既にあるコンテンツ共有先ユーザに注視コンテンツが共有されている状況において、該コンテンツ共有先ユーザ及びコンテンツ共有元ユーザの視線方向に共通のコンテンツ共有先候補ユーザが存在している場合、該コンテンツ共有先候補ユーザを更なるコンテンツ共有先ユーザに決定する。このような決定処理は、「コンテンツ共有先ユーザ及びコンテンツ共有元ユーザの双方の視線方向に存在するユーザは、同一グループである可能性が高い」との考えに基づくものである。
【0032】
第2決定部25は、コンテンツ共有先ユーザを決定した場合において、コンテンツ共有先ユーザを示す情報をコンテンツ共有元ユーザの通信端末60に送信し、コンテンツ共有元ユーザから共有可否に関する入力を受け付けてもよい。この場合、コンテンツ共有元ユーザが共有を許可した場合に限り、注視コンテンツがコンテンツ共有先ユーザに共有されることとなる。
【0033】
共有部26は、第2決定部によって決定されたコンテンツ共有先ユーザに対して、注視コンテンツを共有する。共有部26は、データ200から注視コンテンツを特定し、該中心コンテンツについてコンテンツ共有先ユーザに送信する。これにより、コンテンツ共有先ユーザにおいて注視コンテンツの表示が可能になる。なお、共有部26は、コンテンツ共有元ユーザ又はコンテンツ共有先ユーザからの指示に基づき、或いは、一定の時間が経過したことに伴い、共有されている注視コンテンツの共有を終了(削除)してもよい。
【0034】
次に、本実施形態に係るコンテンツ共有処理について、図4を参照して説明する。図4は、コンテンツ共有処理を示すフローチャートである。
【0035】
図4に示されるように、まず、コンテンツ共有元のユーザのユーザ状態について通信端末60から取得されると共に、複数のコンテンツ共有先候補ユーザのユーザ状態について複数の通信端末70から取得される(ステップS1)。
【0036】
つづいて、取得されたコンテンツ共有元ユーザのユーザ状態に基づき、コンテンツ共有元ユーザが注視しているコンテンツである注視コンテンツが特定される(ステップS2)。
【0037】
つづいて、注視コンテンツの情報及びコンテンツ共有元ユーザのユーザ状態の少なくとも一方に基づいて、注視コンテンツを他のユーザに共有するか否かが判定される(ステップS3)。ステップS3において共有しないと判定された場合には処理が終了する。
【0038】
ステップS3において注視コンテンツを他のユーザに共有すると判定された場合には、コンテンツ共有元ユーザ及び複数のコンテンツ共有先候補ユーザのユーザ状態に基づき、コンテンツ共有元ユーザとの関係性が強いコンテンツ共有先候補ユーザが特定され、特定されたコンテンツ共有先候補ユーザがコンテンツ共有先ユーザに決定される(ステップS4)。
【0039】
最後に、コンテンツ共有先ユーザに対して注視コンテンツが共有される(ステップS5)。以上が、コンテンツ共有処理である。
【0040】
次に、本実施形態に係るARシステム1の作用効果について説明する。
【0041】
本実施形態のARシステム1は、コンテンツ共有元ユーザ、及び、一又は複数のコンテンツ共有先候補ユーザを含む複数のユーザのそれぞれについて、少なくとも視線方向及び位置情報を含むユーザ状態を取得する取得部22と、取得部22によって取得されたコンテンツ共有元ユーザのユーザ状態に基づき、コンテンツ共有元ユーザが注視しているコンテンツである注視コンテンツを特定する特定部23と、注視コンテンツの情報及びコンテンツ共有元ユーザのユーザ状態の少なくともいずれか一方に基づいて、注視コンテンツを他のユーザに共有するか否かを決定する第1決定部24と、注視コンテンツを他のユーザに共有する場合において、コンテンツ共有元ユーザ及び一又は複数のコンテンツ共有先候補ユーザのユーザ状態に基づき、コンテンツ共有元ユーザとの関係性が強いコンテンツ共有先候補ユーザを特定し、特定した該コンテンツ共有先候補ユーザをコンテンツ共有先ユーザに決定する第2決定部25と、コンテンツ共有先ユーザに対して注視コンテンツを共有する共有部26と、を備える。
【0042】
本実施形態に係るARシステム1によれば、コンテンツ共有元ユーザの視線方向及び位置情報に基づいてコンテンツ共有元ユーザが注視しているコンテンツである注視コンテンツが特定され、注視コンテンツの情報及びコンテンツ共有元ユーザの状態の少なくともいずれか一方に基づき注視コンテンツを他のユーザに共有するか否かが決定され、コンテンツ共有元ユーザ及びコンテンツ共有先候補ユーザのユーザ状態に基づいてコンテンツ共有元ユーザとの関係性が強いコンテンツ共有先候補ユーザであるコンテンツ共有先ユーザが決定され、該コンテンツ共有先ユーザに注視コンテンツが共有される。このような構成では、まず、コンテンツ共有元ユーザが注視しているコンテンツが共有対象のコンテンツとされるため、コンテンツ共有元ユーザが共有することを意図している可能性が高いコンテンツを、適切に共有対象のコンテンツとすることができる。そして、注視コンテンツであれば全て共有するのではなく、注視コンテンツの情報及びコンテンツ共有元ユーザの状態が考慮されて注視コンテンツを共有するか否かが決定されるため、例えばコンテンツ共有元ユーザが共有することを望まないと想定されるコンテンツを共有対象のコンテンツから除いたり、コンテンツ共有元ユーザの状況からコンテンツを共有する状況ではないと想定される場合にコンテンツの共有を中止すること等が可能となる。そして、コンテンツ共有元ユーザ及びコンテンツ共有先候補ユーザのユーザ状態(視線方向及び位置情報等)が考慮されてコンテンツ共有元ユーザとの関係性が強いコンテンツ共有先候補ユーザがコンテンツ共有先ユーザとされるため、コンテンツ共有元ユーザと同一のグループ(コンテンツ共有元ユーザが意図する特定のグループ)であると想定されるユーザに対して適切にコンテンツを共有することができる。このようなARシステム1によれば、共有するコンテンツの選定、共有するか否かの決定、及び共有先の選定(コンテンツ共有元ユーザが意図する特定のグループのユーザの選定)を自動で行うことができるため、コンテンツ共有元ユーザが意図する特定のグループ内でのみ、容易にコンテンツを共有することができる。そして、上述したように、注視コンテンツの全てが共有されるのではなく、適切なコンテンツのみが共有される(共有不要なコンテンツが共有されない)ため、コンテンツ共有に係る通信負荷を軽減することができる。
【0043】
第2決定部25は、コンテンツ共有元ユーザとお互いの視野が重なり、且つ、コンテンツ共有元ユーザとの距離が所定の閾値よりも小さいコンテンツ共有先候補ユーザをコンテンツ共有先ユーザに決定する。このようなコンテンツ共有先候補ユーザは、コンテンツ共有元ユーザと会話をしている可能性が高く、コンテンツ共有元ユーザと同一のグループである可能性が高い。そのため、このようなコンテンツ共有先候補ユーザがコンテンツ共有先ユーザに決定されることにより、コンテンツ共有元ユーザと同一のグループ(コンテンツ共有元ユーザが意図する特定のグループ)であると想定されるユーザに対して適切にコンテンツを共有することができる。
【0044】
第2決定部25は、ユーザ状態に示される位置情報の時系列の変化に基づき、コンテンツ共有元ユーザ及び一又は複数のコンテンツ共有先候補ユーザの動線を特定し、コンテンツ共有元ユーザと該動線が一致するコンテンツ共有先候補ユーザをコンテンツ共有先ユーザに決定する。動線がコンテンツ共有元ユーザと一致しているコンテンツ共有先候補ユーザは、コンテンツ共有元ユーザと一緒に移動している可能性が高く、コンテンツ共有元ユーザと同一のグループである可能性が高い。そのため、このようなコンテンツ共有先候補ユーザがコンテンツ共有先ユーザに決定されることにより、コンテンツ共有元ユーザと同一のグループ(コンテンツ共有元ユーザが意図する特定のグループ)であると想定されるユーザに対して適切にコンテンツを共有することができる。
【0045】
第2決定部25は、共有部26によってコンテンツ共有先ユーザに注視コンテンツが共有されている状況において、該コンテンツ共有先ユーザ及びコンテンツ共有元ユーザの視線方向に共通のコンテンツ共有先候補ユーザが存在している場合、該コンテンツ共有先候補ユーザを更なるコンテンツ共有先ユーザに決定する。コンテンツ共有先ユーザ及びコンテンツ共有元ユーザの視線方向に共通のコンテンツ共有先候補ユーザが存在している場合、当該コンテンツ共有先候補ユーザは、コンテンツ共有元ユーザ及び既にコンテンツが共有されているコンテンツ共有先ユーザと同一のグループである可能性が高い。そのため、このようなコンテンツ共有先候補ユーザを更なるコンテンツ共有先ユーザとして追加することにより、コンテンツ共有元ユーザと同一のグループ(コンテンツ共有元ユーザが意図する特定のグループ)であると想定されるユーザに対して適切にコンテンツを共有することができる。
【0046】
最後に、ARシステム1に含まれたコンテンツサーバ20のハードウェア構成について、図5を参照して説明する。上述のコンテンツサーバ20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0047】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。コンテンツサーバ20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0048】
コンテンツサーバ20における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0049】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、コンテンツサーバ20の第2決定部25等の制御機能はプロセッサ1001で実現されてもよい。
【0050】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、コンテンツサーバ20の第2決定部25等の制御機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0051】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0052】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0053】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0054】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0055】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0056】
また、コンテンツサーバ20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0057】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0058】
例えば、ARシステム1はコンテンツサーバ20、通信端末60、及び通信端末70を含んで構成されているとして説明したがこれに限定されず、ARシステム1の各機能が、通信端末のみによって実現されてもよい。
【0059】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broad-band)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-Wide Band)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0060】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0061】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0062】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0063】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0064】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0065】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0066】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0067】
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0068】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0069】
ユーザ端末は、当業者によって、移動通信端末、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0070】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
【0071】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0072】
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0073】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0074】
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
【0075】
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。
【符号の説明】
【0076】
1…ARシステム(コンテンツ共有システム)、22…取得部、23…特定部、24…第1決定部、25…第2決定部、26…共有部。
図1
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図5