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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】集じん機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20240724BHJP
   H02K 5/22 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
A47L9/00 A
H02K5/22
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021008535
(22)【出願日】2021-01-22
(65)【公開番号】P2022112657
(43)【公開日】2022-08-03
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田原 隆如
(72)【発明者】
【氏名】堀田 誠
【審査官】葛谷 光平
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-181429(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0156504(US,A1)
【文献】特公平06-104098(JP,B2)
【文献】実開昭60-138353(JP,U)
【文献】特開平9-122045(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00-11/20
H02K 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ハウジングと、
前記本体ハウジングの内側に配置されるモータと、
前記モータにより回転するファンと、
前記モータを制御するコントローラと、
前記モータと前記コントローラとの間に配置され、前記コントローラの下面に接触する上面を有し、前記ファンにより生成される気流が流通する流路を形成する断熱部材と、
前記本体ハウジングの内側において前記モータを収容するモータハウジングと、を備え
前記モータハウジングは、モータ吸気口と、モータ排気口と、を有し、
前記流路は、前記モータ吸気口に接続される吸気流路と、前記モータ排気口に接続される排気流路と、を含み、
前記断熱部材は、前記吸気流路と前記排気流路との境界をシールする、
集じん機。
【請求項2】
前記コントローラが前記排気流路に面しないように、前記排気流路において前記コントローラが前記断熱部材に覆われ、
前記排気流路の少なくとも一部は、前記本体ハウジングと前記断熱部材とにより形成される、
請求項に記載の集じん機。
【請求項3】
前記コントローラの一部が前記吸気流路に面するように、前記吸気流路において前記コントローラの一部が前記断熱部材に覆われず、
前記吸気流路の少なくとも一部は、前記本体ハウジングと前記コントローラとにより形成される、
請求項1又は請求項2に記載の集じん機。
【請求項4】
前記吸気流路と前記排気流路とは、前記断熱部材の少なくとも一部により区画されることを特徴とする、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項5】
前記断熱部材の少なくとも一部は、前記モータ排気口と前記コントローラとの間に配置されることを特徴とする、
請求項から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項6】
前記コントローラは、前記モータよりも上方に配置されることを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項7】
前記コントローラは、前記断熱部材よりも上方に配置されることを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項8】
前記モータは、前記断熱部材よりも下方に配置されることを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項9】
前記断熱部材は、前記コントローラを支持することを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項10】
前記断熱部材は、前記コントローラの下面に対向するプレート部と、前記コントローラの周囲の少なくとも一部に配置され前記コントローラを位置決めするリブ部と、を有することを特徴とする、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項11】
吸込口を有し前記本体ハウジングを支持するタンク部を備え、
前記ファンは、吸込口に吸引力を発生させる送風ファンと、前記モータを冷却するための気流を生成する冷却ファンと、を含み、
前記断熱部材は、前記冷却ファンにより生成される気流が流通する流路を形成することを特徴とする、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の集じん機。
【請求項12】
ファン吸気口を有し前記送風ファンの少なくとも一部を覆うファンカバーを備え、
前記タンク部は、前記吸込口から吸い込まれた液体を貯留するタンクと、前記タンクの内側に配置され前記液体により前記ファン吸気口に通じる流路を塞ぐように移動するフロートと、を有することを特徴とする、
請求項11に記載の集じん機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、集じん機に関する。
【背景技術】
【0002】
集じん機に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、制御基板(コントローラ)を有する電気掃除機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-093368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コントローラは、発熱する。そのため、コントローラを冷却する必要がある。
【0005】
本開示は、コントローラを冷却することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、本体ハウジングと、本体ハウジングの内側に配置されるモータと、モータにより回転するファンと、モータを制御するコントローラと、モータとコントローラとの間に配置されファンにより生成される気流が流通する流路を形成する断熱部材と、を備えることを特徴とする、集じん機が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、コントローラが冷却される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る集じん機を示す左前方からの斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る集じん機を示す右後方からの斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る集じん機を示す断面図である。
図4図4は、実施形態に係る集じん機を示す断面図である。
図5図5は、実施形態に係る集じん機を示す断面図である。
図6図6は、実施形態に係る本体開口が開放された集じん機を示す左前方からの斜視図である。
図7図7は、実施形態に係るバッテリカバーが除かれた状態の集じん機を前方から見た図である。
図8図8は、実施形態に係るバッテリパックがバッテリ装着部に装着される状態を示す左前方からの斜視図である。
図9図9は、実施形態に係るカウリングが除かれた状態の集じん機を示す左上方からの斜視図である。
図10図10は、実施形態に係るカウリングが除かれた状態の集じん機を示す左上方からの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
実施形態においては、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、集じん機1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0011】
[集じん機]
図1は、実施形態に係る集じん機1を示す左前方からの斜視図である。図2は、実施形態に係る集じん機1を示す右後方からの斜視図である。図3図4、及び図5のそれぞれは、実施形態に係る集じん機1を示す断面図である。図3は、図1のA-A線断面矢視図に相当する。図4は、図1のB-B線断面矢視図に相当する。図5は、図4のC-C線断面矢視図に相当する。
【0012】
実施形態において、集じん機1は、気体のみならず液体も吸い込むことができる乾湿両用集じん機である。気体として、空気が例示される。液体として、水が例示される。
【0013】
図1図2図3図4、及び図5に示すように、集じん機1は、タンク部2と、本体部3と、ラッチ4とを備える。本体部3は、タンク部2の上方に配置される。タンク部2は、本体部3を支持する。ラッチ4は、タンク部2と本体部3とを固定する。ラッチ4は、タンク部2の左部及び右部のそれぞれに設けられる。
【0014】
タンク部2は、吸込筒5と、タンク6と、タンクハウジング7と、タンクカバー8と、ロアタンクカバー9と、支持部材10と、フロート11とを有する。
【0015】
吸込筒5は、気体及び液体の少なくとも一方を吸い込む。吸込筒5は、タンク部2の前部に配置される。吸込筒5は、吸込口12と、吹出口13と、吸込口12と吹出口13とを繋ぐ流路14とを有する。吸込口12は、吸込筒5の前端部に配置される。吹出口13は、吸込筒5の後端部に配置される。吸込口12は、タンク部2の前部に設けられる。吸込口12は、前方を向く。吹出口13は、タンク6の内部空間に配置される。塵埃は、気体及び液体の一方又は両方とともに吸込口12から吸い込まれた後、タンク6の内部空間に流入する。
【0016】
吸込口12は、集じんホース(不図示)に接続される。タンク部2は、吸込筒5の前端部を囲むように配置されたジョイント部15を有する。ジョイント部15は、ねじ16により吸込筒5及びタンクハウジング7の前部に固定される。集じんホースの少なくとも一部は、吸込口12を介して吸込筒5の内側に挿入される。集じんホースの少なくとも一部は、ジョイント部15に固定される。
【0017】
タンク6は、吸込口12から吸い込まれた塵埃を収容する内部空間を有する。吸込口12から液体が吸い込まれた場合、タンク6は、吸込口12から吸い込まれた液体を貯留する。液体は、タンク6の内部空間に貯留される。
【0018】
タンクハウジング7は、タンク6の周囲に配置される。タンクハウジング7の下部にキャスタ17が装着される。キャスタ17は、タンク部2を移動可能に支持する。タンク部2は、本体部3を支持した状態で、キャスタ17によりクリーニング対象面を移動する。集じん機1の使用者は、集じんホースを介して集じん機1を前方に引っ張ることにより、クリーニング対象面において集じん機1を前方に移動させることができる。
【0019】
タンクカバー8は、タンク6の上部に設けられた開口を覆うように配置される。タンクカバー8の一部に通気口18が設けられる。
【0020】
ロアタンクカバー9は、タンクカバー8の下面に固定される。ロアタンクカバー9は、ねじ(不図示)によりタンクカバー8に固定される。ロアタンクカバー9は、タンク6の内部空間に面する流入口19を有する。タンクカバー8とロアタンクカバー9との間に流路20が形成される。流路20は、流入口19と通気口18とを繋ぐように設けられる。
【0021】
支持部材10は、タンク6の内部空間に配置される。支持部材10は、フロート11を上下方向に移動可能に支持する。支持部材10は、ロアタンクカバー9の下面に固定される。支持部材10は、ねじ21によりロアタンクカバー9に固定される。支持部材10は、円筒部22と、円筒部22の周囲に配置される複数のプレート部23とを有する。円筒部22の周囲にフィルタ(不図示)が配置される。また、円筒部22の少なくとも一部に開口24が設けられる。円筒部22の周囲の気体又は液体は、フィルタ及び開口24を介して円筒部22の内側空間に流入することができる。フィルタは、円筒部22に流入する気体又は液体から塵埃を回収する。
【0022】
フロート11は、タンク6の内部空間に配置される。フロート11は、円筒部22の内側空間に配置される。フロート11は、液体に浮かぶことができる。円筒部22の内側空間に液体が存在しない場合、フロート11は、円筒部22の下部に配置される。吸込口12からタンク6の内部空間に液体が吸い込まれ、開口24を介して円筒部22の内側空間に液体が流入した場合、フロート11は、円筒部22の内側空間の液位(水位)に応じて上方に移動する。円筒部22の内側空間の液位とは、円筒部22の内側空間における液体の表面(水面)の高さをいう。フロート11は、円筒部22にガイドされながら上方に移動する。フロート11は、円筒部22の内側空間の液体によりロアタンクカバー9の流入口19を塞ぐように上方に移動する。
【0023】
本体部3は、本体ハウジング25と、モータ26と、ファン27と、モータハウジング28と、ファンベース29と、ファンカバー30と、サポートリング31と、コントローラ32と、断熱部材33と、スイッチベース34と、スイッチボタン35と、ハンドル36と、バッテリカバー37と、バッテリ装着部38とを有する。
【0024】
本体ハウジング25は、タンク部2に支持される。本体ハウジング25は、ロアハウジング40と、アッパハウジング41と、セパレータハウジング42と、カウリング43とを含む。
【0025】
ロアハウジング40及びアッパハウジング41は、本体部3の前部に配置される。セパレータハウジング42は、本体部3の後部に配置される。
【0026】
ロアハウジング40は、タンクカバー8に接続される。アッパハウジング41は、ロアハウジング40よりも上方に配置される。アッパハウジング41とタンクカバー8とは、ねじ44により固定される。ロアハウジング40は、アッパハウジング41とタンクカバー8とに挟まれる。
【0027】
ロアハウジング40とアッパハウジング41とタンクカバー8とによりバッテリ収容室45が形成される。
【0028】
セパレータハウジング42は、タンクカバー8に接続される。セパレータハウジング42とタンクカバー8とは、ねじ(不図示)により固定される。
【0029】
セパレータハウジング42の内側に駆動ユニット収容室46が形成される。バッテリ収容室45と駆動ユニット収容室46とは、セパレータハウジング42の少なくとも一部により区画される。
【0030】
カウリング43は、ロアハウジング40、アッパハウジング41、及びセパレータハウジング42のそれぞれを覆うように配置される。
【0031】
モータ26は、本体ハウジング25の内側に配置される。実施形態において、モータ26は、セパレータハウジング42の駆動ユニット収容室46に配置される。モータ26は、インナロータ型のブラシレスモータである。モータ26は、ファン27を回転させるための動力を発生する。モータ26は、ステータ47と、ステータ47の内側に配置されるロータ48と、ロータ48に固定されるロータシャフト49とを有する。ロータシャフト49は、上下方向に延伸する。ロータシャフト49は、ベアリング50及びベアリング51により回転可能に支持される。ベアリング50及びベアリング51のそれぞれは、ボールベアリングである。ベアリング50は、ロータシャフト49の上部を回転可能に支持する。ベアリング51は、ロータシャフト49の下部を回転可能に支持する。ロータシャフト49の回転軸は、上下方向に延伸する。
【0032】
ファン27は、ロータシャフト49に固定される。ファン27は、モータ26により回転する。モータ26のロータシャフト49が回転すると、ファン27が回転する。ファン27は、送風ファン271と、冷却ファン272とを含む。送風ファン271は、吸込口12に吸引力を発生させる。冷却ファン272は、モータ26を冷却するための気流を生成する。送風ファン271は、ロータシャフト49の下端部に固定される。冷却ファン272は、ステータ47の下端部と送風ファン271との間のロータシャフト49の一部に固定される。送風ファン271は、遠心ファンである。冷却ファン272は、遠心ファンである。送風ファン271の外径は、冷却ファン272の外径よりも大きい。モータ26のロータシャフト49が回転すると、送風ファン271及び冷却ファン272のそれぞれが回転する。
【0033】
モータハウジング28は、本体ハウジング25の内側においてモータ26及び冷却ファン272を収容する。モータハウジング28は、モータ26を支持する。モータハウジング28は、ベアリング50及びベアリング51のそれぞれを支持する。モータハウジング28は、筒状である。モータハウジング28は、所謂、半割れ構造である。図5に示すように、モータハウジング28は、左モータハウジング28Lと、左モータハウジング28Lに接続される右モータハウジング28Rとを含む。モータハウジング28の上端部にシール部材28Sが設けられる。シール部材28Sは、環状である。シール部材28Sは、ニトリルゴム(NBR)又はシリコンゴムのような合成ゴム製である。モータハウジング28の上端部は、シール部材28Sを介してセパレータハウジング42に接続される。シール部材28Sは、モータハウジング28の上端部とセパレータハウジング42の内面との境界をシールする。
【0034】
モータハウジング28は、セパレータハウジング42の内側に配置される。すなわち、モータハウジング28は、駆動ユニット収容室46に配置される。モータハウジング28は、セパレータハウジング42の内側においてモータ26及び冷却ファン272を収容する。モータ26及び冷却ファン272は、モータハウジング28の内部空間に配置される。モータハウジング28は、モータ吸気口52と、モータ排気口53とを有する。モータ吸気口52は、モータハウジング28の上端部に設けられる。モータ排気口53は、モータハウジング28の側面の下部に設けられる。モータハウジング28の周囲の気体は、モータ吸気口52を介してモータハウジング28の内部空間に流入することができる。モータハウジング28の内部空間の気体は、モータ排気口53を介してモータハウジング28の周囲に流出することができる。
【0035】
ファンベース29は、モータハウジング28の周囲に配置される。ファンベース29は、モータハウジング28を支持する。ファンベース29は、ポリカーボネート樹脂のような合成樹脂製である。ファンベース29の上端部にシール部材54が設けられる。シール部材54は、環状である。シール部材54は、ニトリルゴム(NBR)又はシリコンゴムのような合成ゴム製である。ファンベース29の上端部は、シール部材54を介してセパレータハウジング42に接続される。シール部材54は、ファンベース29の上端部とセパレータハウジング42の内面との境界をシールする。
【0036】
ファンカバー30は、送風ファン271の少なくとも一部を覆うように配置される。ファンカバー30は、ファンベース29に支持される。ファンカバー30の少なくとも一部は、送風ファン271の周囲に配置される。ファンカバー30の少なくとも一部は、送風ファン271よりも下方に配置される。ファンカバー30は、ファン吸気口55を有する。ファン吸気口55は、ファンカバー30の下部に設けられる。ファン吸気口55は、タンクカバー8の通気口18よりも上方に配置される。ファン吸気口55は、通気口18に面するように配置される。また、ファンカバー30の少なくとも一部に通気口が設けられる。通気口は、送風ファン271の周囲の少なくとも一部に設けられる。
【0037】
サポートリング31は、ファンカバー30の下面を支持する。サポートリング31は、環状である。サポートリング31は、ニトリルゴム(NBR)又はシリコンゴムのような合成ゴム製である。サポートリング31は、タンクカバー8に支持される。サポートリング31は、ファンカバー30の下面に密着する。サポートリング31は、タンクカバー8の上面に密着する。サポートリング31は、ファンカバー30とタンクカバー8との境界をシールする。
【0038】
送風ファン271が回転することにより、吸込口12に吸引力が発生する。図3の矢印Faで示すように、吸込口12からタンク6の内部空間に吸い込まれた気体は、開口24を介して支持部材10の円筒部22の内側空間に流入した後、ロアタンクカバー9の流入口19に流入する。流入口19に流入した気体は、ロアタンクカバー9とタンクカバー8との間の流路20を流通した後、通気口18及びサポートリング31の内側を流通する。通気口18及びサポートリング31の内側を流通した気体は、ファン吸気口55を介して送風ファン271に流入する。送風ファン271に流入した空気は、ファンカバー30に設けられている通気口を介してファンカバー30の周囲に排出される。
【0039】
冷却ファン272が回転することにより、モータハウジング28の周囲の気体がモータ吸気口52を介してモータハウジング28の内部空間に流入する。モータハウジング28の内部空間に流入した気体は、モータ26を冷却する。モータ26を冷却した後の気体は、モータ排気口53を介してモータハウジング28の周囲に排出される。
【0040】
実施形態において、本体ハウジング25は、冷却吸気口56と、吸気流路57と、冷却排気口58と、排気流路59とを有する。冷却吸気口56は、本体ハウジング25の後部の右部に設けられる。冷却吸気口56は、本体ハウジング25の外部空間と内部空間とを繋ぐように設けられる。冷却排気口58は、本体ハウジング25の後部の左部に設けられる。冷却排気口58は、本体ハウジング25の内部空間と外部空間とを繋ぐように設けられる。吸気流路57は、本体ハウジング25の内部空間に設けられる。吸気流路57は、冷却吸気口56とモータ吸気口52とを繋くように設けられる。排気流路59は、本体ハウジング25の内部空間に設けられる。排気流路59は、モータ排気口53と冷却排気口58とを繋ぐように設けられる。
【0041】
図5の矢印Fbで示すように、冷却ファン272が回転することにより、モータ26を冷却するための気体は、冷却吸気口56を介して吸気流路57に流入する。吸気流路57を流通した気体は、モータ吸気口52を介してモータハウジング28の内部空間に流入する。モータハウジング28の内部空間に流入した気体は、モータ26を冷却する。モータ26を冷却した後の気体は、モータ排気口53から排気流路59に流出する。排気流路59を流通した気体は、冷却排気口58を介して本体ハウジング25の外部空間に排出される。
【0042】
吸込口12から液体が吸い込まれた場合、液体はタンク6の内部空間に貯留される。タンク6の内部空間に液体が貯留され、支持部材10の円筒部22の内側空間における水位が上昇すると、フロート11が上方に移動する。上方に移動したフロート11は、ロアタンクカバー9の流入口19を塞ぐ。流入口19が塞がれることにより、ファンカバー30のファン吸気口55に通じる流路20が塞がれる。すなわち、フロート11は、円筒部22の内側空間の液体によりファンカバー30のファン吸気口55に通じる流路20を塞ぐように上方に移動する。ロアタンクカバー9の流入口19がフロート11により塞がれ、ファンカバー30のファン吸気口55に通じる流路20が塞がれることにより、液体が駆動ユニット収容室46に流入することが抑制される。
【0043】
ファン吸気口55が塞がれても、冷却ファン272の回転により、モータ26は冷却される。
【0044】
コントローラ32は、コンピュータシステムを含む。コントローラ32は、集じん機1に搭載されている電子機器を制御するための制御信号を出力する。電子機器は、モータ26を含む。コントローラ32は、モータ26を制御するための制御信号を出力する。コントローラ32は、複数の電子部品が実装された制御基板を含む。制御基板に実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、トランジスタ、コンデンサ、及び抵抗が例示される。
【0045】
断熱部材33は、モータ26とコントローラ32との間に配置される。実施形態において、断熱部材33は、コントローラ32を支持する。断熱部材33は、セパレータハウジング42の上部に配置される。
【0046】
スイッチベース34は、本体ハウジング25の前部に配置される。スイッチベース34は、プレート状である。スイッチベース34は、上下方向に長い。スイッチベース34は、主電源スイッチ60と、吸引力調整スイッチ61とを有する。主電源スイッチ60及び吸引力調整スイッチ61のそれぞれは、スイッチベース34に配置される。主電源スイッチ60と吸引力調整スイッチ61とは、上下方向に配置される。実施形態において、吸引力調整スイッチ61は、主電源スイッチ60の下方に配置される。なお、吸引力調整スイッチ61は、主電源スイッチ60の上方に配置されてもよい。
【0047】
スイッチボタン35は、本体ハウジング25の前部においてスイッチベース34よりも上方に配置される。スイッチボタン35は、本体ハウジング25に回動可能に支持される。
【0048】
ハンドル36は、本体ハウジング25の上部に回動可能に支持される。ハンドル36は、スイッチボタン35よりも後方に配置される。集じん機1の使用者は、ハンドル36を保持した状態で集じん機1を運ぶことができる。
【0049】
本体ハウジング25は、バッテリ収容室45に通じる本体開口62を有する。本体開口62は、本体ハウジング25の少なくとも一部に設けられる。実施形態において、本体開口62は、本体ハウジング25の前部に設けられる。
【0050】
バッテリカバー37は、本体開口62を開閉する。バッテリカバー37の上端部は、本体ハウジング25の前部の上部に回動可能に支持される。
【0051】
図6は、実施形態に係る本体開口62が開放された集じん機1を示す左前方からの斜視図である。図7は、実施形態に係るバッテリカバー37が除かれた状態の集じん機1を前方から見た図である。
【0052】
本体開口62は、バッテリ収容室45に通じる。本体開口62は、本体ハウジング25の前部に設けられる。バッテリカバー37は、本体開口62を開閉する。実施形態において、バッテリカバー37の上端部が本体ハウジング25の前部の上部に回動可能に支持される。バッテリカバー37の上端部と本体ハウジング25の前部の上部とがヒンジを介して連結される。バッテリカバー37の回動軸は、左右方向に延伸する。バッテリカバー37は、バッテリカバー37の下端部が上下方向に回動するように本体ハウジング25に支持される。
【0053】
バッテリカバー37の下端部にロックレバー63が設けられる。本体ハウジング25の前面にフック部64が設けられる。フック部64は、スイッチベース34及び本体開口62よりも下方に配置される。ロックレバー63がフック部64に掛けられることにより、バッテリカバー37と本体ハウジング25とが固定される。
【0054】
バッテリ装着部38は、本体ハウジング25の内側においてモータ26よりも前方に配置される。バッテリ装着部38は、バッテリ収容室45に配置される。本体開口62は、バッテリ装着部38に通じる。バッテリ装着部38にバッテリパック65が着脱される。
【0055】
バッテリパック65は、集じん機1の電源として機能する。バッテリパック65は、バッテリ装着部38に装着された状態で、集じん機1に搭載されている電子機器に電力を供給する。モータ26は、バッテリパック65から供給される電力により駆動する。コントローラ32は、バッテリパック65から供給される電力により作動する。バッテリパック65は、種々の電気機器の電源として使用可能な汎用バッテリである。バッテリパック65は、電動工具の電源として使用可能である。バッテリパック65は、電動工具以外の電気機器の電源として使用可能である。バッテリパック65は、実施形態に係る集じん機1とは別の集じん機の電源として使用可能である。バッテリパック65は、リチウムイオンバッテリを含む。バッテリパック65は、充電可能な充電式バッテリを含む。バッテリ装着部38は、電動工具のバッテリ装着部と同等の構造を有する。
【0056】
スイッチベース34は、本体開口62の隣に設けられる。実施形態において、バッテリ装着部38は、スイッチベース34よりも左方に配置される第1バッテリ装着部381と、スイッチベース34よりも右方に配置される第2バッテリ装着部382とを含む。バッテリ収容室45は、第1バッテリ装着部381が配置される第1バッテリ収容室451と、第2バッテリ装着部382が配置される第2バッテリ収容室452とを含む。本体開口62は、第1バッテリ装着部381に通じる第1本体開口621と、第2バッテリ装着部382に通じる第2本体開口622とを含む。
【0057】
バッテリカバー37は、本体開口62を覆うカバー部69と、スイッチベース34が配置されるカバー開口70とを含む。カバー部69は、第1本体開口621を覆う第1カバー部691と、第2本体開口622を覆う第2カバー部692とを含む。カバー部69により本体開口62が閉鎖された状態において、スイッチベース34の表面は、カバー開口70の内側に配置される。スイッチベース34は、カバー開口70において露出する。
【0058】
[バッテリ装着部]
図8は、実施形態に係るバッテリパック65がバッテリ装着部38に装着される状態を示す左前方からの斜視図である。
【0059】
集じん機1の使用者は、バッテリ装着部38にバッテリパック65を装着する作業及びバッテリ装着部38からバッテリパック65を外す作業を実施することができる。バッテリ装着部38は、ガイド部66と、本体端子67とを有する。バッテリパック65は、バッテリ端子を有する。バッテリ装着部38のガイド部66は、本体開口62に挿入されたバッテリパック65を水平方向にガイドする。
【0060】
実施形態において、水平方向とは、前後方向に平行な前後軸及び左右方向に平行な左右軸のそれぞれを含む平面に平行な方向をいう。
【0061】
実施形態において、ガイド部66は、バッテリパック65を前後方向にガイドする。
【0062】
バッテリ装着部38の本体端子67は、バッテリパック65のバッテリ端子に接続される。使用者は、バッテリパック65をバッテリ装着部38の前方からバッテリ装着部38に挿入して後方に移動することにより、バッテリパック65をバッテリ装着部38に装着することができる。バッテリパック65は、ガイド部66にガイドされながら後方に移動することにより、バッテリ装着部38に装着される。バッテリパック65がバッテリ装着部38に装着されることにより、バッテリ装着部38の本体端子67とバッテリパック65のバッテリ端子とが電気的に接続される。バッテリパック65は、固定解除ボタン68を有する。集じん機1の使用者は、バッテリパック65の固定解除ボタン68を操作して、バッテリパック65を前方に移動することにより、バッテリ装着部38からバッテリパック65を外すことができる。
【0063】
第1バッテリ装着部381と第2バッテリ装着部382とは、電気的に並列接続される。第1バッテリ装着部381にバッテリパック65が装着され、第2バッテリ装着部382にバッテリパック65が装着されない状態において、集じん機1に搭載されている電子機器は、第1バッテリ装着部381に装着されているバッテリパック65から供給される電力により作動可能である。第2バッテリ装着部382にバッテリパック65が装着され、第1バッテリ装着部381にバッテリパック65が装着されない状態において、集じん機1に搭載されている電子機器は、第2バッテリ装着部382に装着されているバッテリパック65から供給される電力により作動可能である。
【0064】
主電源スイッチ60が操作されることにより、バッテリパック65から集じん機1に対する電力の供給と供給停止とが切り換えられる。吸引力調整スイッチ61が操作されることにより、モータ26の単位時間当たりの回転数が調整される。モータ26の単位時間当たりの回転数が調整されることにより、吸込口12からの吸引力が調整される。
【0065】
バッテリパック65から集じん機1に電力が供給されるように主電源スイッチ60が操作されている状態で、スイッチボタン35が操作されることにより、モータ26の駆動と駆動停止とが切り換えられる。
【0066】
[断熱部材]
図9は、実施形態に係るカウリング43が除かれた状態の集じん機1を示す左上方からの斜視図である。図10は、実施形態に係るカウリング43が除かれた状態の集じん機1を示す左上方からの分解斜視図である。
【0067】
図5図9、及び図10に示すように、断熱部材33は、モータ26とコントローラ32との間に配置される。断熱部材33は、モータ26の熱がコントローラ32に伝達されることを抑制する。
【0068】
断熱部材33の少なくとも一部は、モータ排気口53とコントローラ32との間に配置される。断熱部材33は、モータ排気口53から排出された気体の熱がコントローラ32に伝達されることを抑制する。断熱部材33は、モータ排気口53から排出された気体がコントローラ32に当たることを抑制する。すなわち、断熱部材33は、モータ26を冷却した後の気体の熱がコントローラ32に伝達されることを抑制する。断熱部材33は、モータ26を冷却した後の気体がコントローラ32に当たることを抑制する。
【0069】
断熱部材33の熱伝導率は、セパレータハウジング42の熱伝導率よりも低い。実施形態において、断熱部材33は、ニトリルゴム(NBR)又はシリコンゴムのような合成ゴム製である。
【0070】
コントローラ32は、モータ26よりも上方に配置される。コントローラ32は、断熱部材33よりも上方に配置される。モータ26は、断熱部材33よりも下方に配置される。
【0071】
断熱部材33は、モータハウジング28よりも上方に配置される。断熱部材33は、セパレータハウジング42の上部に配置される。
【0072】
断熱部材33は、コントローラ32を支持する。断熱部材33は、プレート部331と、リブ部332と、区画部333とを有する。
【0073】
プレート部331は、コントローラ32の下面に対向する。プレート部331の上面は、コントローラ32の下面に接触する。
【0074】
リブ部332は、プレート部331の上面から上方に突出する。リブ部332は、コントローラ32の周囲の少なくとも一部に配置される。リブ部332は、コントローラ32の側面の少なくとも一部に接触する。リブ部332は、コントローラ32を位置決めする。
【0075】
図5に示すように、区画部333は、プレート部331の下面から下方に突出する。
【0076】
コントローラ32は、複数の電子部品が実装された制御基板321と、制御基板321が収容されるコントローラケース322とを含む。実施形態において、コントローラ32の下面は、コントローラケース322の下面を含む。コントローラ32の側面は、コントローラケース322の側面を含む。
【0077】
コントローラケース322の外形は、長方形状である。リブ部332は、コントローラケース322の左前部の角部に接触する。セパレータハウジング42は、コントローラケース322の左後部の角部に接触するリブ部421と、コントローラケース322の右後部の角部に接触するリブ部422と、コントローラケース322の右前部の角部に接触するリブ部423とを有する。コントローラ32は、リブ部332、リブ部421、リブ部422、及びリブ部423により位置決めされる。
【0078】
断熱部材33は、冷却ファン272により生成される気流が流通する流路を形成する。冷却ファン272により生成される気流が流通する流路は、モータ排気口53に接続される排気流路59を含む。冷却ファン272により生成される気流が流通する流路は、モータ吸気口52に接続される吸気流路57を含む。
【0079】
吸気流路57は、排気流路59よりも右方に設けられる。吸気流路57及び排気流路59のそれぞれは、左右方向に延伸する。
【0080】
吸気流路57の少なくとも一部は、セパレータハウジング42とカウリング43とにより形成される。図9及び図10に示すように、セパレータハウジング42は、一対の吸気側リブ部424を有する。吸気側リブ部424は、セパレータハウジング42の上面から上方に突出する。吸気側リブ部424は、左右方向に延伸する。一対の吸気側リブ部424は、前後方向に配置される。カウリング43は、吸気側リブ部424を覆うように配置される。セパレータハウジング42の上面と一対の吸気側リブ部424とカウリング43とで囲まれた空間により、吸気流路57の少なくとも一部が形成される。
【0081】
排気流路59の少なくとも一部は、セパレータハウジング42とカウリング43とにより形成される。図9及び図10に示すように、セパレータハウジング42は、一対の排気側リブ部425を有する。排気側リブ部425は、セパレータハウジング42の上面から上方に突出する。排気側リブ部425は、左右方向に延伸する。一対の排気側リブ部425は、前後方向に配置される。カウリング43は、排気側リブ部425を覆うように配置される。セパレータハウジング42の上面と一対の排気側リブ部425とカウリング43とで囲まれた空間により、排気流路59の少なくとも一部が形成される。
【0082】
セパレータハウジング42は、モータ吸気口52に通じる吸気口426と、モータ排気口53に通じる排気口427とを有する。吸気口426は、モータ吸気口52の上方に配置される。排気口427は、吸気口426よりも左方に設けられる。図5に示すように、モータハウジング28の左部とファンベース29との間に流路77が形成される。モータ排気口53から排出された気体は、流路77を流通する。排気口427は、流路77の上方に配置される。
【0083】
なお、吸気流路57及び排気流路59のそれぞれに吸音部材78が配置される。吸音部材78として、合成樹脂製の多孔部材が例示される。
【0084】
吸気流路57と排気流路59とは、断熱部材33の少なくとも一部により区画される。図5に示すように、吸気流路57と排気流路59とは、断熱部材33の区画部333により区画される。区画部333は、左右方向において吸気流路57と排気流路59との間に配置される。断熱部材33は、セパレータハウジング42に接触する。断熱部材33は、吸気流路57と排気流路59との境界をシールする。
【0085】
断熱部材33は、吸気口426の周囲の一部に配置される。断熱部材33は、吸気口426を覆わないように配置される。断熱部材33の少なくとも一部は、排気口427よりも上方に配置される。断熱部材33の少なくとも一部は、排気口427に間隙を介して対向するように配置される。断熱部材33は、排気口427を塞がないように、セパレータハウジング42に支持される。
【0086】
吸気流路57の少なくとも一部は、セパレータハウジング42とコントローラ32とにより形成される。プレート部331は、コントローラ32の一部を支持する。コントローラ32の少なくとも一部は、吸気口426よりも上方に配置される。コントローラ32は、吸気口426を塞がないように、断熱部材33に支持される。コントローラ32の少なくとも一部は、セパレータハウジング42の上面よりも上方に配置される。吸気口426よりも右方のコントローラ32の下面は、断熱部材33のプレート部331に覆われない。吸気口426よりも右方のコントローラ32の下面は、吸気流路57に面する。すなわち、コントローラ32の一部が吸気流路57に面するように、吸気流路57においてコントローラ32の下面の一部が断熱部材33に覆われない。セパレータハウジング42の上面と一対の吸気側リブ部424とコントローラ32の下面とで囲まれた空間により、吸気流路57の少なくとも一部が形成される。
【0087】
吸気流路57の少なくとも一部は、セパレータハウジング42と断熱部材33とにより形成される。断熱部材33のリブ部332の少なくとも一部は、吸気口426よりも前方に配置される。リブ部332は、吸気側リブ部424に繋がるように配置される。リブ部332は、吸気流路57の少なくとも一部を規定する。
【0088】
排気流路59の少なくとも一部は、セパレータハウジング42と断熱部材33とにより形成される。断熱部材33のプレート部331の少なくとも一部は、排気口427よりも上方に配置される。プレート部331は、排気口427を塞がないように配置される。プレート部331の少なくとも一部は、セパレータハウジング42の上面よりも上方に配置される。プレート部331は、排気側リブ部425に繋がるように配置される。吸気口426よりも左方のコントローラ32の下面は、断熱部材33のプレート部331に覆われる。吸気口426よりも左方のコントローラ32の下面は、排気流路59に面しない。すなわち、コントローラ32が排気流路59に面しないように、排気流路59においてコントローラ32の下面が断熱部材33に覆われる。セパレータハウジング42の上面と一対の排気側リブ部425とプレート部331の下面とで囲まれた空間により、排気流路59の少なくとも一部が形成される。
【0089】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、モータ26とコントローラ32との間に断熱部材33が配置される。断熱部材33により、モータ26の熱やモータ26を冷却した後の気体の熱がコントローラ32に伝達されることが抑制される。断熱部材33は、冷却ファン272により生成される気流が流通する流路を形成する。断熱部材33により形成される流路に気流が流通することにより、コントローラ32は効果的に冷却される。
【0090】
モータ26は、モータハウジング28に収容される。モータハウジング28は、モータ吸気口52と、モータ排気口53とを有する。断熱部材33は、モータ排気口53に接続される排気流路59の少なくとも一部を形成することができる。また、断熱部材33は、モータ吸気口52に接続される吸気流路57の少なくとも一部を形成することができる。
【0091】
コントローラ32は、排気流路59に面しない。排気流路59においては、コントローラ32は、断熱部材33に覆われる。モータ26を冷却した後の気体は、排気流路59を流れる。断熱部材33により、モータ26を冷却した後の気体がコントローラ32に当たることが抑制されるので、モータ26を冷却した後の気体の熱がコントローラ32に伝達されることが抑制される。
【0092】
コントローラ32の少なくとも一部は、吸気流路57に面する。吸気流路57においては、コントローラ32は、断熱部材33に覆われない。モータ26を冷却する前の気体は、吸気流路57を流れる。モータ26を冷却する前の気体がコントローラ32に当たるので、コントローラ32は効果的に冷却される。
【0093】
吸気流路57と排気流路59とは、断熱部材33の区画部333により区画される。これにより、吸気流路57を流れる気体と排気流路59を流れる気体とが混ざることが抑制される。
【0094】
断熱部材33の少なくとも一部は、モータ排気口53とコントローラ32との間に配置される。これにより、モータ26を冷却した後の気体がコントローラ32に当たることが抑制される。
【0095】
コントローラ32は、モータ26よりも上方に配置される。コントローラ32は、断熱部材33よりも上方に配置される。モータ26は、断熱部材33よりも下方に配置される。これにより、モータ26の熱がコントローラ32に伝達されることが抑制され、吸気流路57及び排気流路59の少なくとも一方が断熱部材33により適正に形成される。
【0096】
断熱部材33は、コントローラ32を支持する。これにより、モータ26の熱がコントローラ32に伝達されることが効果的に抑制される。
【0097】
断熱部材33は、コントローラ32の下面に対向するプレート部331と、コントローラ32の周囲の少なくとも一部に配置されるリブ部332とを有する。これにより、断熱部材33は、コントローラ32を位置決めした状態で安定して支持することができる。
【0098】
実施形態において、集じん機1は、気体のみならず液体も吸い込むことができる乾湿両用集じん機である。ファン27は、吸込口12に吸引力を発生させる送風ファン271と、モータ26を冷却するための気流を生成する冷却ファン272とを含む。これにより、ファン吸気口55がフロート11で塞がれても、冷却ファン272の回転により、モータ26は冷却される。
【0099】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、冷却ファン272は省略されてもよい。送風ファン271の回転により、モータ26を冷却する気流が生成されてもよい。
【0100】
上述の実施形態においては、集じん機1は、乾湿両用集じん機であることとした。集じん機1は、乾式集じん機でもよい。
【符号の説明】
【0101】
1…集じん機、2…タンク部、3…本体部、4…ラッチ、5…吸込筒、6…タンク、7…タンクハウジング、8…タンクカバー、9…ロアタンクカバー、10…支持部材、11…フロート、12…吸込口、13…吹出口、14…流路、15…ジョイント部、16…ねじ、17…キャスタ、18…通気口、19…流入口、20…流路、21…ねじ、22…円筒部、23…プレート部、24…開口、25…本体ハウジング、26…モータ、27…ファン、28…モータハウジング、28L…左モータハウジング、28R…右モータハウジング、28S…シール部材、29…ファンベース、30…ファンカバー、31…サポートリング、32…コントローラ、33…断熱部材、34…スイッチベース、35…スイッチボタン、36…ハンドル、37…バッテリカバー、38…バッテリ装着部、40…ロアハウジング、41…アッパハウジング、42…セパレータハウジング、43…カウリング、44…ねじ、45…バッテリ収容室、46…駆動ユニット収容室、47…ステータ、48…ロータ、49…ロータシャフト、50…ベアリング、51…ベアリング、52…モータ吸気口、53…モータ排気口、54…シール部材、55…ファン吸気口、56…冷却吸気口、57…吸気流路、58…冷却排気口、59…排気流路、60…主電源スイッチ、61…吸引力調整スイッチ、62…本体開口、63…ロックレバー、64…フック部、65…バッテリパック、66…ガイド部、67…本体端子、68…固定解除ボタン、69…カバー部、70…カバー開口、77…流路、78…吸音部材、271…送風ファン、272…冷却ファン、321…制御基板、322…コントローラケース、331…プレート部、332…リブ部、333…区画部、381…第1バッテリ装着部、382…第2バッテリ装着部、421…リブ部、422…リブ部、423…リブ部、424…吸気側リブ部、425…排気側リブ部、426…吸気口、427…排気口、451…第1バッテリ収容室、452…第2バッテリ収容室、621…第1本体開口、622…第2本体開口、691…第1カバー部、692…第2カバー部。
図1
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図10