IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ニッタ株式会社の特許一覧

特許7526113スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具
<>
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図1
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図2
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図3
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図4
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図5
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図6
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図7
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図8
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図9
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図10
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図11
  • 特許-スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】スリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具
(51)【国際特許分類】
   B65G 39/07 20060101AFI20240724BHJP
   B25B 27/06 20060101ALI20240724BHJP
   F16C 13/00 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
B65G39/07
B25B27/06 A
F16C13/00 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021022166
(22)【出願日】2021-02-15
(65)【公開番号】P2022124417
(43)【公開日】2022-08-25
【審査請求日】2023-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000111085
【氏名又は名称】ニッタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】窪田 武士
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 佑紀
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-080723(JP,A)
【文献】実開平02-022909(JP,U)
【文献】実開昭62-106765(JP,U)
【文献】特開2021-182467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 39/07
B25B 27/06
F16C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリーブをローラに対して位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付けるための位置決め取付治具であって、
前記ローラで前記スリーブを押し広げながら前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける取付治具と、
前記取付治具の軸方向一端が端面に当たり、前記ローラの軸方向一端が位置決め治具側段部に当たり、前記ローラを前記取付治具に対して位置決めする位置決め治具と、
を備える、スリーブの位置決め取付治具。
【請求項2】
前記位置決め治具には、
前記ローラが挿入保持される円孔が形成され、
前記円孔の内部に、前記ローラの軸方向一端が当たる前記位置決め治具側段部が形成されている、請求項1に記載のスリーブの位置決め取付治具。
【請求項3】
前記位置決め治具は、前記ローラが挿通する貫通孔を備える所定長さの位置決めアダプタをさらに備える、請求項1または2に記載のスリーブの位置決め取付治具。
【請求項4】
前記取付治具は、
前記スリーブが挿入保持される挿入孔が形成され、周方向に分割された複数の第1分割片を備える第1リング部材と、
複数の前記第1分割片を径方向内方に付勢する第1付勢部材と、
前記ローラが通過する通孔が形成され、周方向に分割されて軸方向端部に、前記スリーブが当たる取付治具側段部が形成された複数の第2分割片を備える第2リング部材と、
複数の前記第2分割片を径方向内方に付勢する第2付勢部材と、
前記ローラが通過する通孔が形成されたベース部材と、
を備え、前記第1リング部材と前記第2リング部材及び前記ベース部材を軸方向に同軸に連結一体化して構成される、請求項1~3の何れかに記載のスリーブの位置決め取付治具。
【請求項5】
取付治具及び位置決め治具を備えた、スリーブの位置決め取付治具を用いて、前記スリーブをローラに位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける、スリーブの位置決め取付方法であって、
前記ローラで前記スリーブを押し広げながら前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける前記取付治具を前記位置決め治具の端面に当て、かつ、前記ローラの軸方向一端を前記位置決め治具の位置決め治具側段部に当てて、前記スリーブを前記ローラに位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける、スリーブの位置決め取付方法。
【請求項6】
前記ローラの軸方向一端を前記位置決め治具側段部に当てて前記ローラを前記位置決め治具に対して位置決めした後、
前記スリーブを保持した前記取付治具を、前記ローラの軸方向他端から通して前記位置決め治具の端面に当てることによって、前記スリーブを前記ローラに位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける、請求項5に記載のスリーブの位置決め取付方法。
【請求項7】
前記スリーブを保持した前記取付治具を、前記位置決め治具の端面に当てて、前記取付治具を前記位置決め治具に対して位置決めした後、
前記ローラの軸方向一端が前記位置決め治具の前記位置決め治具側段部に当たるまで、前記取付治具に前記ローラを通すことによって、前記スリーブを前記ローラに位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける、請求項5に記載のスリーブの位置決め取付方法。
【請求項8】
前記位置決め治具の軸方向一端に位置決めアダプタを連結し、前記位置決めアダプタの端部を前記位置決め治具の端部として、前記位置決めアダプタの端部に前記取付治具を当てて、前記スリーブを前記ローラに位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける、請求項5~7の何れかに記載のスリーブの位置決め取付方法。
【請求項9】
前記スリーブを前記ローラの軸方向一端部外周に位置決めして取り付けた後に、前記位置決め治具の軸方向一端に前記位置決めアダプタを連結し、
別のスリーブを保持した新たな取付治具を前記ローラの軸方向他端から通して前記位置決めアダプタの端部に新たな前記取付治具を当てて、別の前記スリーブを前記ローラの軸方向他端部外周に位置決めして取り付ける、請求項8に記載のスリーブの位置決め取付方法。
【請求項10】
前記スリーブを前記ローラの外周に位置決めして取り付けた後、
前記ローラを前記取付治具と前記位置決め治具から引き抜き、別のスリーブを保持した新たな取付治具を、前記位置決め治具の端面に当てて、新たな前記取付治具を前記位置決め治具に対して位置決めし、前記ローラの軸方向他端が前記位置決め治具側段部に当たるまで、新たな前記取付治具に前記ローラを通すことによって、別の前記スリーブを前記ローラの外周に位置決めして取り付ける、請求項7に記載のスリーブの位置決め取付方法。
【請求項11】
スリーブをローラに対して位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付けるための位置決め治具であって、
前記ローラの軸方向一端が当たる位置決め治具側段部と、
前記ローラで前記スリーブを押し広げながら前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける取付治具が当たる端面と、
を有する位置決め治具。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリーブをローラの外周に正確に位置決めして取り付けるためのスリーブの位置決め取付治具とこれを用いたスリーブの位置決め取付方法と位置決め治具とに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ベルトコンベアにおいては、回転するローラによってベルトが搬送されるが、このベルトの蛇行を抑制する技術として、ローラの一部の外径を他の部分よりも大きく仕上げるクラウン加工と称されるものが知られている。このようなクラウン加工が施されたローラによれば、このローラに発生する部分的な周速差によってベルトが周速の大きな側へ寄る特性によって該ベルトの蛇行を抑制することができる。
【0003】
ところで、ローラに対してクラウン加工を施す方法としては、該ローラを製作する過程で機械加工などによってローラを太鼓(弓なり)形状に成形したり、ローラ全体を台形状に加工する方法などが採用されている。或いは、機械加工以外の方法として、ストレート(同径)のローラの外周に、外径がローラの外径よりも大きな円筒状のスリーブを装着する方法も採用されている。
【0004】
ローラの外周にスリーブを装着する上記方法においては、パイプの軸方向両端にプレスベアリングなどを圧入やカシメによって取り付けた安価なローラの外周に、エラストマーなどの樹脂によって成形されたスリーブを、治具を用いて圧入することが行われている。例えば、特許文献1,2には、外周にスリーブが圧入されたローラが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実開平2-022909号公報
【文献】特開2018-158826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、スリーブをローラの外周に圧入するには、ローラの外径よりも小さな内径を有するスリーブを、治具を用いてローラの外周に圧入する方法が一般的に用いられているが、スリーブのローラに対する軸方向位置の確認は、定規などを用いたマーキングやテープを基準として専ら目視によって行っていたため、不正確であるという問題があった。特に、ベルトコンベアに用いられるローラにおいて、スリーブのローラに対する軸方向位置にバラツキが生じると、ベルトの安定した搬送が不可能になる。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、スリーブをローラの外周に正確に位置決めして取り付けることができるスリーブの位置決め取付治具、位置決め取付方法及び位置決め治具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るスリーブの位置決め取付治具は、スリーブをローラに対して位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付けるための位置決め取付治具であって、前記ローラで前記スリーブを押し広げながら前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける取付治具と、前記取付治具の軸方向一端が端面に当たり、前記ローラの軸方向一端が位置決め治具側段部に当たり、前記ローラを前記取付治具に対して位置決めする位置決め治具と、を備える。
【0009】
本発明に係るスリーブの位置決め取付方法は、取付治具及び位置決め治具を備えた、前記スリーブの位置決め取付治具を用いて、前記スリーブをローラに位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける、スリーブの位置決め取付方法であって、前記ローラで前記スリーブを押し広げながら前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける取付治具を位置決め治具の端面に当て、かつ、前記ローラの軸方向一端を前記位置決め治具の位置決め治具側段部に当てて、前記スリーブを前記ローラに位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける。
【0010】
本発明に係る位置決め治具は、スリーブをローラに対して位置決めして前記ローラの外周に前記スリーブを取り付けるための位置決め治具であって、前記ローラの軸方向一端が当たる位置決め治具側段部と、前記ローラで前記スリーブを押し広げながら前記ローラの外周に前記スリーブを取り付ける取付治具が当たる端面と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、位置決め治具によって、スリーブを保持する取付治具に対してローラを位置決めできるため、結果的にスリーブがローラに対して軸方向に正確に位置決めされた状態でローラの外周にスリーブを取り付けることができる。なお、取付治具においては、ローラがスリーブを径方向外方へと押し広げながら該スリーブを通過するため、スリーブがローラの外周に簡単に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るスリーブの位置決め取付治具を構成する取付治具と位置決め治具及び位置決めアダプタの正面図である。
図2】スリーブとローラ及びこれらの寸法関係を示す図である。
図3図1のA-A線拡大断面図である。
図4図3のB-B線断面図である。
図5図3のC-C線断面図である。
図6図1のD-D線拡大断面図である。
図7図1のE-E線拡大断面図である。
図8】(a)~(d)は本発明の実施の形態1に係るスリーブの位置決め取付方法をその工程順に示す縦断面図である。
図9】(a)~(c)は本発明の実施の形態1に係るスリーブの位置決め取付方法におけるスリーブのローラへの取付手順をその工程順に示す部分縦断面図である。
図10】(a),(b)は本発明の実施の形態1に係るスリーブの位置決め取付方法の他の例を示す縦断面図である。
図11】(a)~(c)は本発明の実施の形態2に係るスリーブの位置決め取付方法をその工程順に示す縦断面図である。
図12】(a)~(c)は本発明の実施の形態3に係るスリーブの位置決め取付方法をその工程順に示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0014】
[スリーブの位置決め取付治具]
図1は本発明に係るスリーブ(図示せず)の位置決め取付治具1を構成する取付治具10と位置決め治具20及び位置決めアダプタ30の正面図、図2はスリーブ40とローラ50及びこれらの寸法関係を示す図である。
【0015】
本実施の形態に係るスリーブ40の位置決め取付治具(以下、単に「位置決め取付治具」と称する)1は、図2に示す樹脂製(本実施の形態では、エラストマー製)の円筒状のスリーブ40を金属製のローラ50の軸方向両端部外周に位置決めして取り付け可能であり、図1に示す取付治具10と位置決め治具20及び位置決めアダプタ30によって構成されている。なお、位置決めアダプタ30は、位置決め治具20の付属品として位置付けられるものである。
【0016】
次に、位置決め取付治具1を構成する取付治具10と位置決め治具20及び位置決めアダプタ30の構成の詳細について説明する。
【0017】
(取付治具)
図3図1のA-A線拡大断面図、図4図3のB-B線断面図、図5図3のC-C線断面図であり、取付治具10は、後述のように当該取付治具10内に位置決めされて保持されたスリーブ40(図2参照)をローラ50(図2参照)によって径方向外方へと押し広げながらローラ50の外周に取り付けるための円筒状部材であって、ガイド部材11と、第1リング部材12と、第2リング部材13及びベース部材14を軸方向に同軸に連結一体化して構成されている。なお、取付治具10の材質としては、金属または樹脂或いは両者の組み合わせが選定される。
【0018】
上記ガイド部材11は、当該取付治具10内へのローラ50の挿入をガイドする円筒状の部材であって、その内径φd1は、図2に示すローラ50の外径φD1よりも大きく設定されている(φd1>φD1)。そして、このガイド部材11の周方向4箇所には、円孔状のボルト挿通孔11aが周方向に等角度ピッチ(90°ピッチ)で軸方向(図3の上下方向)に貫設されている。
【0019】
また、前記第1リング部材12は、図4に示すように、周方向に等角度ピッチ(90°ピッチ)で4分割された4つの分割片12Aを備えており、その外周に軸方向に適当な間隔で形成された2つの嵌合溝12aには、ガータスプリングやOリングなどのリング状の第1付勢部材15がそれぞれ巻装されており、これらの第1付勢部材15によって4つの分割片12Aが径方向内方に付勢されている。
【0020】
ここで、取付部材10の非作動時(スリーブ40の取り付けが行われていないとき)には、4つの分割片12Aは、図4に実線にて示すように周方向に互いに当接して縮径状態にあり、この状態では、当該第1リング部材12の中心部には、スリーブ40が挿入保持される円孔状の挿入孔12bが形成されている。なお、挿入孔12bの内径φd2は、スリーブ40の外径φD2(図2参照)よりも小さく設定されている(φd2<φD2)。そして、各分割片12Aの中心部には、図4に示すように、径方向に長い長孔12cが軸方向にそれぞれ貫設されている。
【0021】
さらに、前記第2リング部材13も、図5に示すように、周方向に等角度ピッチ(90°ピッチ)で4分割された4つの分割片13Aを備えており、その外周に形成された1つの嵌合溝13aには、ガータスプリングやOリングなどのリング状の第2付勢部材16が巻装されており、この第2付勢部材16によって4つの分割片13Aが径方向内方に付勢されている。ここで、取付部材10の非作動時には、4つの分割片13Aは、図5に実線にて示すように周方向に互いに当接して縮径状態にあり、この状態では、当該第2リング部材13の中心部には、ローラ50が通過する円孔状の通孔13bが形成されている。なお、通孔13bの内径φd3は、ローラ50の外径φD1(図2参照)よりも小さく設定されている(φd3<φD1)。
【0022】
また、この第2リング部材13の第1リング部材12の端面に当接する端面には、後述のように第1リング部材12の挿入孔12bに挿入保持されるスリーブ40の軸方向一端面が突き当てられる位置決め段部(以下、取付治具側段部と称する)13cが形成されている。そして、第2リング部材13の各分割片13Aの中心部には、図5に示すように、径方向に長い長孔13dが軸方向にそれぞれ貫設されている。
【0023】
前記ベース部材14は、スリーブ40の取付時にローラ50の通過を許容するものであって、その中心部には、ローラ50を通過させるための円孔状の通孔14aが軸方向に貫設されている。そして、このベース部材14の第2リング部材13の端面に当接する軸方向一端面の周方向4箇所(第1リング部材12の長孔12cと第2リング部材13の長孔13d及びガイド部材11のボルト挿通孔11aにそれぞれ対応する4箇所)には、ネジ穴14bが形成されている。
【0024】
而して、取付治具10においては、ローラ50が通過する方向(図3の上側)からガイド部材11、第1リング部材12、第2リング部材13及びベース部材14の順に重ねられ、ガイド部材11に形成された4つのボルト挿通孔11aにそれぞれ挿通する段付ボルト17を第1リング部材12と第2リング部材13の各4つの分割片12A,13Aに形成された各長孔12c,長孔13dにそれぞれ通し、各段付ボルト17の端部ネジ部17aをベース部材14に形成された4つの各ネジ穴14bにそれぞれねじ込むことによって、ガイド部材11と第1リング部材12、第2リング部材13及びベース部材14が軸方向に同軸に連結一体化される。このように構成された取付治具10においては、第1リング部材12の4つの分割片12Aと第2リング部材13の4つの分割片13Aは、これらに形成された長孔12c,13dと段付ボルト17との径方向隙間δ(図4及び図5参照)の範囲で径方向外方に移動することができる。
【0025】
(位置決め治具)
図6図1のD-D線拡大断面図であり、同図に示す位置決め治具20は、後述のように内部にスリーブ40を挿入保持した取付治具10に対してローラ50を位置決めするための金属製の部材であって、円筒状のホルダ21と、該ホルダ21を垂直に起立させるための水平なベース22を備えている。ここで、ホルダ21は、ベース22に下方から挿通する複数のボルト23によって垂直に起立した状態でベース22上に取り付けられている。
【0026】
上記ホルダ21内の上下には、ローラ50の軸方向一端部が嵌合保持される大径側の円孔21aと該円孔21aよりも小径の円孔21bが形成されており、円孔21bには、ベース22に形成された円孔22aが連通している。したがって、ホルダ21内の軸方向中間部の円孔21aと円孔21bとの境界には、リング状の水平な位置決め段部(以下、位置決め治具側段部と称する)21cが形成されている。なお、ホルダ21に形成された円孔21bとこれに連通するベース22の円孔22aとは、図2に示すローラ50の軸方向端部に取り付けられたアダプタ51の軸中心部に突出する小径の突起51aとの干渉を避けるためのものである。
【0027】
また、ホルダ21の上端外周には、凹溝状の嵌合段部21dが全周に亘って形成されている。
【0028】
(位置決めアダプタ)
図7図1のE-E線拡大断面図であり、同図に示す位置決めアダプタ30は、後述のように位置決め治具20に連結して使用される円筒状の部材であって、ローラ50の損傷を避けるために樹脂で構成されている。なお、この位置決めアダプタ30の材質には、ナイロンやポリアセタール樹脂(POM)、フッ素樹脂などの高分子樹脂が使用される。
【0029】
そして、この位置決めアダプタ30には、ローラ50が通過するための貫通孔30aが貫設されており、この貫通孔30aの内径φd4は、ローラ50が通過し得るように該ローラ50の外径φD1(図2参照)よりも大きく設定されている(φd4>φD1)。また、位置決めアダプタ30の上端内周には、スリーブ40の取付時に使用される接着剤を受けて該接着剤のはみ出しを防ぐためのリング状の溝30bが形成されている。さらに、位置決めアダプタ30の下端部内周には、ローラ50の軸方向一端外周(本実施の形態では、下端部外周)に既に取り付けられたスリーブ40との干渉を避けるための下方に向かって広がるテーパ面30cが形成されている。なお、位置決めアダプタ30とスリーブ40との干渉を避ける手段としては、テーパ面30cに代えて段凹部を形成してもよい。
【0030】
また、位置決めアダプタ30の下端部内周には、溝状の嵌合段部30dが全周に亘って形成されている。
【0031】
[スリーブの位置決め取付方法]
次に、以上のように構成された位置決め取付治具1を用いたスリーブ40のローラ50への位置決め取付方法について説明する。なお、以下においては、図2に示すように、ローラ50の軸方向両端部(端部から距離Lの位置)にスリーブ40を位置決めして取り付ける場合について説明する。ここで、図2に示すように、スリーブ40の内径φd5は、ローラ50の外径φD1よりも小さく設定されている(φd5<φD1)。
【0032】
<実施の形態1>
図8(a)~(d)は本発明の実施の形態1に係るスリーブの位置決め取付方法をその工程順に示す縦断面図、図9(a)~(c)は同位置決め取付方法におけるスリーブのローラへの取付手順をその工程順に示す部分縦断面図である。
【0033】
本実施の形態においては、図8(a)に示すように、ベース22によって垂直に起立する位置決め治具20のホルダ21の円孔21aにローラ50の下端部(軸方向一端)を垂直上方から嵌合させ、該ローラ50をその下端面が位置決め治具20内の位置決め治具側段部21cに当たるまで円孔21a内にローラ50を押し込んで当該ローラ50を位置決め治具20によって垂直に起立させる。これにより、ローラ50は位置決め治具20に対して位置決めされる。
【0034】
次に、図8(a)に鎖線にて示すように、内部にスリーブ40が挿入保持された取付治具10を、ガイド部材11を下にしてローラ50の上端部(軸方向他端)に嵌め込む。ここで、取付治具10に挿入保持されたスリーブ40は、第2リング部材13の取付治具側段部13c(図3参照)に当接することによって取付治具10に対して軸方向(上下方向)に正確に位置決めされている。
【0035】
上記状態から、取付治具10をその下端面が位置決め治具20の上端面に当接するまでローラ50の外周に沿って押し込む。すると、図8(a)に示すように、ローラ50の軸方向一端(下端部)外周にスリーブ40が正確に位置決めされて取り付けられる(図8(a)では、位置決めされたスリーブ40が下側に示すスリーブ40であって、当該位置決めされたスリーブ40について断面箇所を実線で示し、ローラ50に重なる箇所を点線で示す)。
【0036】
すなわち、スリーブ40は、前述のように取付治具10に対して正確に位置決めされており、このスリーブ40が取り付けられるローラ50は、位置決め治具20によって取付治具10(スリーブ40)に対して軸方向に正確に位置決めされるため、結果的にスリーブ40がローラ50の軸方向一端部(下端部)外周に正確に位置決めされて取り付けられる。具体的には、ローラ50の軸方向一端面(下端面)からスリーブ40の軸方向一端との距離が目標値Lとなるように位置決め治具20の高さh1を設定することによって、スリーブ40がローラ50の軸方向一端面(下端面)から距離Lの位置に正確に位置決めされて取り付けられる。
【0037】
ここで、取付治具10によるスリーブ40のローラ50の外周への取付手順を図9に基づいて以下に説明する。
【0038】
すなわち、図9(a)~(c)は本発明の実施の形態1に係るスリーブ40の位置決め方法におけるスリーブ40のローラ50への取付手順をその工程順に示す部分縦断面図であり、前述のようにスリーブ40を保持した取付治具10がローラ50の上端部に嵌め込まれて下方へと押し下げられると、図9(a)に示すように、スリーブ40の下端面がローラ50の上端に取り付けられたアダプタ51の上端外周縁に係合する。ここで、アダプタ51の外周端縁は、円弧曲面状も面取り(R面取り)がなされているため、第1リング部材12には、その4つの分割片12A(図4参照)を第1付勢部材15の付勢力に抗して径方向外方に押し広げようとする径方向外方の力が作用する。
【0039】
上記状態から取付治具10がローラ50に沿ってさらに押し下げられると、図9(b)に示すように、スリーブ40がローラ50によって径方向外方(図4の矢印方向)に押し広げられる。そして、取付治具10をローラ50に沿ってさらに下方へと押し込むと、図9(c)に示すように、スリーブ40がローラ50の外周に容易に装着(圧入)される。すなわち、第1リング部材12の4つの分割片12Aが図4に鎖線にて示すように第1付勢部材15の付勢力に抗して径方向外方に移動し、第1リング部材12が拡開するため、スリーブ40がローラ50によって容易に押し広げられてローラ50の外周に取り付けられる。なお、このとき、スリーブ40は、第2リング部材13の取付治具側段部13cに当接しているために取付治具10に対して軸方向に摺動することがない。
【0040】
その後、取付治具10をローラ50に沿ってさらに押し下げ、図9(c)に示すように、第2リング部材13がローラ50の上端部(アダプタ51の外周端縁)に達すると、該第2リング部材13の4つの分割片13A(図5参照)が第2付勢部材16の付勢力に抗して図5に鎖線にて示すように径方向外方に移動する。すなわち、4つの分割片13Aがローラ50によって押し広げられて第2リング部材13の通孔13bが拡径するため、取付治具10のローラ50に沿う押し下げ(摺動)が許容される。
【0041】
以上の工程を経てスリーブ40がローラ50の外周に装着された後、図8(a)に実線にて示すように、取付治具10の端面(段付ボルト17の頭部端面)が位置決め治具20の上端面に当たるまで、取付治具10をローラ50に沿って押し下げてゆくことで、スリーブ40をローラ50の下端部外周の所定位置(ローラ50の下端面から距離Lの位置)に取り付けることができる。なお、この際、位置決め取付治具1は、取付治具10の径方向に向けて水平に突出したベース部材14を取付作業者に握らせて、位置決め治具20により安定して垂直に起立させたローラ50に沿って、当該取付治具10を押し下げるようにさせるため、取付作業者からの力を、ベース部材14を介して取付治具10に対して確実に加えることができる。従って、取付治具10をローラ50に沿って簡単に押し下げることができ、取付作業者の負担を軽減させることができる。
【0042】
次いで、取付治具10をローラ50から引き抜いた後、ローラ50の上端部から位置決めアダプタ30を当該ローラ50に通す。なお、取付治具10をローラ50から引き抜く際も、取付治具10の径方向に向けて水平に突出したベース部材14を取付作業者に握らせることができるので、取付作業者からの引き抜く力を、ベース部材14を介して取付治具10に対して確実に加えることができる。また、取付治具10をローラ50から引き抜く際には、位置決め治具20の径方向に向けて水平に突出したベース22を取付作業者が足で踏むことで、位置決め治具20を確実に固定させることができるので、取付治具10をローラ50から簡単に引き抜くことができる。
【0043】
そして、図8(b)に示すように、位置決めアダプタ30の下端面が位置決め治具20の上端面に突き当たるまで位置決めアダプタ30を押し下げる。このとき、前述のように(図7参照)、位置決めアダプタ30の下端部内周には下方に向かって広がるテーパ面30cが形成されているため、ローラ50の外周に既に取り付けられたスリーブ40に位置決めアダプタ30が干渉することがない。なお、必要に応じて、スリーブ40を接着剤によってローラ50の外周の所定位置に取り付けるようにしてもよい。
【0044】
すると、位置決めアダプタ30が位置決め治具10の上端に連結されるが、このとき、位置決めアダプタ30の下端内周に溝状の嵌合段部30dを形成し、位置決め治具20の上端内周に嵌合段部21dを形成したため、位置決めアダプタ30と位置決め治具20とが凹凸嵌合して両者が正確且つ確実に連結される。
【0045】
上記状態から、図8(c)に示すように、別のスリーブ40を内部に挿入保持した取付治具10を、ローラ50の位置決めアダプタ30の上方に露出する上端部に前述と同様に嵌め込み、この取付治具10の下端面が位置決めアダプタ30の上端面に突き当たるまで取付治具10を下方へと押し込む。すると、図8(d)に示すように、前述と同様の過程(図9(a)~(d)参照)を経て別のスリーブ40がローラ50の上端部外周(軸方向他端部外周)の所定位置(ローラ50の上端面から距離Lの位置)に正確に位置決めされて取り付けられる。このとき、スリーブ40の取り付けに接着剤を用いる場合には、あふれ出た接着剤が位置決めアダプタ30の上端内周に形成された溝30bに収容される。
【0046】
ここで、位置決めアダプタ30の高さh2は、図8(d)に示すように、スリーブ40の軸方向端面とローラ50の上端面との距離がLとなるような値に設定されている。
【0047】
以上において、本実施の形態に係る位置決め取付方法によれば、スリーブ40は、取付治具10に位置決めされた状態で挿入保持され、このスリーブ40を保持する取付治具10に対してローラ50が位置決め治具20と位置決めアダプタ30によって位置決めされるため、結果的に2つのスリーブ40がローラ50に対して軸方向に正確に位置決めされた状態でローラ50の軸方向両端部外周に取り付けられる。
【0048】
ところで、以上はローラ50の軸方向両端部外周に2つのスリーブ40を取り付ける方法について説明したが、1つのスリーブ40をローラ50の軸方向中央に位置決めして取り付ける場合には、図10(a)または図10(b)に示す方法を採用すればよい。
【0049】
すなわち、図10(a),(b)は本発明の実施の形態1に係るスリーブの位置決め方法の他の例を示す縦断面図であり、図10(a)に示す例では、スリーブ40がローラ50の軸方向中央に位置決めされる高さh3の位置決め治具20を用いている。また、図10(b)に示す例では、標準の高さh1の位置決め治具20の上に所定高さh4の位置決めアダプタ30を重ねる方法が採用されており、このとき、位置決め治具20の高さh1と位置決めアダプタ30の高さh4は、スリーブ40がローラ50の軸方向中央に位置決めされる高さh3の値に設定されている。
【0050】
<実施の形態2>
次に、本発明のスリーブの位置決め取付方法の実施の形態2を図11に基づいて以下に説明する。
【0051】
図11(a)~(c)は本発明の実施の形態2に係るスリーブ40の位置決め取付方法をその工程順に示す縦断面図であり、本実施の形態では、図11(a)に示すように、スリーブ40を挿入保持した取付治具10を、取付治具10のベース部材14の端面が位置決め治具20の上端面に当接するように位置決め治具20の上端面にセットした後、図11(b)に示すように、ローラ50の下端部を取付治具10及び位置決め治具20の内部に通す。そして、このローラ50の下端面が位置決め治具20の位置決め治具側段部21cに当たるまでローラ50を下方に押し込む。これにより、図11(c)に示すように、前述と同様の工程(図9(a)~(c)に示す工程)を経てスリーブ40がローラ50の下端部外周の所定位置(ローラ50の下端面から距離Lの位置)に正確に位置決めされて取り付けられる。なお、このとき、位置決め治具20の高さh1は、ローラ50に位置決めしたスリーブ40の端面からローラ50の下端面までの距離がLとなる値に設定されている。
【0052】
上述のようにしてスリーブ40がローラ50の下端部外周の所定位置に正確に位置決めされて取り付けられると、ローラ50を取付治具10と位置決め治具20から引き抜き、該ローラ50の上下を反転させて図11(a)~(c)に示す工程を繰り返せば、スリーブ40がローラ50の他端部外周に正確に位置決めされて取り付けられる。
【0053】
而して、本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様に、2つのスリーブ40をローラ50の軸方向両端部外周に正確に位置決めして取り付けることができる。なお、本実施の形態においても、図10(a)または図10(b)に示す方法によって1つのスリーブ40をローラ50の軸方向中央外周に正確に位置決めして取り付けることができる。
【0054】
<実施の形態3>
次に、本発明のスリーブ40の位置決め取付方法の実施の形態3を図12に基づいて以下に説明する。
【0055】
図12(a)~(c)は本発明の実施の形態3に係るスリーブ40の位置決め取付方法をその工程順に示す縦断面図であり、本実施の形態では、図12(a)に示すように、前記実施の形態2と同様の工程(図11(a)~(c)に示す工程)を経てスリーブ40をローラ50の下端部外周の所定位置に正確に位置決めして取り付ける。
【0056】
次に、取付治具10をローラ50から引き抜き、図12(b)に示すように、位置決めアダプタ30をローラ50の上端部から当該ローラ50に通し、この位置決めアダプタ30の下端面が位置決め治具10の上端面に当たるまで位置決めアダプタ30を押し下げる。すると、位置決めアダプタ30が位置決め治具20の上端に連結される。
【0057】
上記状態から、図12(b)に示すように、別のスリーブ40が内部に挿入保持された取付治具10をローラ50の位置決めアダプタ30の上方に露出する上端部に前述と同様に嵌め込み、この取付治具10をその下端面が位置決めアダプタ30の上端面に突き当たるまで下方へと押し込む。すると、図12(c)に示すように、前述と同様の過程(図9(a)~(d)参照)を経てスリーブ40がローラ50の上端部外周の所定位置(ローラ50の上端面から距離Lの位置)に正確に位置決めされて取り付けられる。
【0058】
ここで、位置決めアダプタ30の高さhは、図12(c)に示すように、ローラ50に位置決めされた別のスリーブ40の軸方向上端面とローラ50の上端面との距離がLとなるような値に設定されている。
【0059】
<実施の形態4>
次に、本発明のスリーブ40の位置決め取付方法の実施の形態4について説明する。
【0060】
本実施の形態に係る位置決め取付方法は、ローラ50の外周の軸方向3箇所、つまり、ローラ50の軸方向中央と軸方向両端の3箇所にスリーブ40を位置決めして取り付けるものである。
【0061】
具体的には、本実施の形態に係る方法は、前記実施の形態1において図10(a)または図10(b)に示した位置決め取付方法(ローラ50の軸方向中央に1つのスリーブ40を位置決めして取り付ける方法)と実施の形態1~3の何れかにおいて示した位置決め取付方法(図8図11または図12の何れかに示した位置決め取付方法(ローラ50の軸方向両端の2箇所にスリーブ40を位置決めして取り付ける方法))を組み合わせてローラ50の軸方向3箇所にスリーブ40を取り付けるものである。
【0062】
したがって、本実施の形態に係る位置決め取付方法によれば、スリーブ40をローラ50の軸方向3箇所(軸方向中央と軸方向両端部の3箇所)に正確に位置決めして取り付けることができる。
【0063】
以上において、本実施の形態に係る位置決め取付方法によれば、前記実施の形態1,2と同様に、2つのスリーブ40をローラ50の軸方向両端部外周に正確に位置決めして取り付けることができる。なお、本実施の形態においても、図10(a)または図10(b)に示す方法によって1つのスリーブ40をローラ50の軸方向中央部外周に正確に位置決めして取り付けることができる。
【0064】
なお、取付治具10及び位置決め治具20を備えた、スリーブ40の位置決め取付治具1を用いた、スリーブ40の位置決め取付方法としては、上述した実施の形態1から実施の形態3までの位置決め取付方法の他にも種々の位置決め取付方法を適用してもよい。例えば、スリーブ40を保持した取付治具10をローラ50に通した後に、取付治具10を有したローラ50の軸方向一端を、位置決め治具側段部21cに当てて、ローラ50を位置決め治具20に対して位置決めする。その後、位置決め治具20の上端面(端面)に当たるまで、改めて取付治具10をローラ50に沿って押し下げてゆくことによって、スリーブ40をローラ50に位置決めしてローラ50の外周にスリーブ40を取り付けるようにしてもよい。また、これら上述した実施の形態1から実施の形態3や、その他の位置決め取付方法を適宜組み合わせて、スリーブ40をローラ50に位置決めしてローラ50の外周にスリーブ40を取り付けるようにしてもよい。
【0065】
また、上述した実施形態においては、ローラの圧入によってスリーブを押し広げながらローラの外周にスリーブを取り付ける取付治具として、第1リング部材12と第1付勢部材15と第2リング部材13と第2付勢部材16とベース部材14とを備え、第1リング部材12と第2リング部材13及びベース部材14を軸方向に同軸に連結一体化して構成された取付治具10を適用したが、本発明はこれに限らない。例えば、スリーブ40が位置決め可能な単なる筒状部とベース部材とを有した取付治具や、分解可能な対の筒状半体の間にスリーブ40を保持させた取付治具などであってもよい。
【0066】
ところで、本発明は、以上説明した実施の形態に適用が限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0067】
1 位置決め取付治具
10 取付治具
11 ガイド部材
12 第1リング部材
12A 第1リング部材の分割片
12b 第1リング部材の挿入孔
13 第2リング部材
13A 第2リング部材の分割片
13b 第2リング部材の通孔
13c 取付治具側段部
14 ベース部材
14a ベース部材の通孔
15 第1付勢部材
16 第2付勢部材
20 位置決め治具
21 ホルダ
21a ホルダの円孔
21c 位置決め治具側段部
30 位置決めアダプタ
30a 位置決めアダプタの貫通孔
40 スリーブ
50 ローラ
φD1 ローラの外径
φD2 スリーブの外径
φd2 第1リング部材の挿入孔の内径
φd3 第2リング部材の通孔の内径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12