(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】駆動装置およびブーツ
(51)【国際特許分類】
E05F 15/611 20150101AFI20240724BHJP
E05F 11/46 20060101ALI20240724BHJP
B60J 5/10 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
E05F15/611
E05F11/46 A
B60J5/10 K
(21)【出願番号】P 2021134088
(22)【出願日】2021-08-19
【審査請求日】2023-06-08
(73)【特許権者】
【識別番号】390000996
【氏名又は名称】株式会社ハイレックスコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【氏名又は名称】山下 託嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100149009
【氏名又は名称】古賀 稔久
(72)【発明者】
【氏名】守谷 洋平
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特許第6768401(JP,B2)
【文献】特開2016-141956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00-15/79
B60J 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に開閉可能に支持される開閉体を開閉作動させるための駆動装置であって、
前記車体と前記開閉体に連結され、伸縮可能な駆動装置本体と、
前記駆動装置本体から延びる配線が内側に通されるブーツと、を備え、
前記ブーツは、
前記車体に取り付け可能なブーツ本体と、
前記ブーツ本体の端に配置され、前記駆動装置本体に取り付けられる取付部と、を有し、
前記取付部は、前記駆動装置本体の外側に向かって突出する突出部を有
し、
前記突出部は、前記取付部の外周面に配置されており、
前記突出部は、
先端部と、
周方向における端に配置され、前記外周面と前記先端部を繋ぐ一対の誘導面と、を有し、
前記一対の誘導面は、前記周方向において前記先端部を挟むように配置されている、
駆動装置。
【請求項2】
車体に開閉可能に支持される開閉体を開閉作動させるための駆動装置であって、
前記車体と前記開閉体に連結され、伸縮可能な駆動装置本体と、
前記駆動装置本体から延びる配線が内側に通されるブーツと、を備え、
前記ブーツは、
前記車体に取り付け可能なブーツ本体と、
前記ブーツ本体の端に配置され、前記駆動装置本体に取り付けられる取付部と、を有し、
前記取付部は、前記駆動装置本体の外側に向かって突出する突出部を有し、
前記突出部は、前記ブーツ本体側に設けられ、前記駆動装置本体の伸縮方向に対して傾斜した傾斜面を有し、
前記傾斜面は、前記突出部の先端部に向かうに従って前記駆動装置本体に近づくように形成されている、
駆動装置。
【請求項3】
前記突出部は、前記ブーツ本体側に設けられ、前記ブーツを前記駆動装置本体に取り付ける際に押圧される押圧部を有する、
請求項1
または2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記取付部は、嵌合によって前記駆動装置本体に取り付けられ、
前記駆動装置本体は、前記取付部が嵌合する被嵌合部を有し、
前記突出部は、前記駆動装置本体の端部に当接可能である、
請求項1~
3のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記駆動装置本体は、
伸縮部と、
前記伸縮部の伸縮方向における端面から突出し、前記ブーツの取付部が取り付けられる取付端部と、有する、
請求項1
または2に記載の駆動装置。
【請求項6】
車体に開閉可能に支持される開閉体を開閉作動させるための駆動装置の配線が内側に通されるブーツであって、
前記車体に取り付け可能なブーツ本体と、
前記ブーツ本体の端に配置され、駆動装置本体に取り付け可能な取付部と、を有し、
前記取付部は、前記駆動装置本体に取り付けられた状態において、前記駆動装置本体の外側に向かって突出する突出部を有し、
前記突出部は、前記ブーツ本体側に設けられ、前記駆動装置本体の伸縮方向に対して傾斜した傾斜面を有し、
前記傾斜面は、前記突出部の先端部に向かうに従って前記駆動装置本体に近づくように形成されている、
ブーツ。
【請求項7】
車体に開閉可能に支持される開閉体を開閉作動させるための駆動装置の配線が内側に通されるブーツであって、
前記車体に取り付け可能なブーツ本体と、
前記ブーツ本体の端に配置され、駆動装置本体に取り付け可能な取付部と、を有し、
前記取付部は、前記駆動装置本体に取り付けられた状態において、前記駆動装置本体の外側に向かって突出する突出部を有し、
前記突出部は、前記取付部の外周面に配置されており、
前記突出部は、
先端部と、
周方向における端に配置され、前記外周面と前記先端部を繋ぐ一対の誘導面と、を有し、
前記一対の誘導面は、前記周方向において前記先端部を挟むように配置されている、
ブーツ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置およびブーツに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車のバックドアのような開閉体を電動で開閉作動する駆動装置が用いられている。開閉体の駆動装置では、例えば、モータによって外筒に対して内筒を伸縮させて、開閉体を開閉させている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に示すような駆動装置には、モータを駆動するための配線が通されるブーツが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなバックドアを開閉する駆動装置では、バックドアからの雨水がブーツに溜まらないような構造にすることが望まれる。
【0005】
本開示は、雨水がブーツに溜まることを抑制可能な駆動装置およびブーツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合わせることができる。
【0007】
第1の態様に係る駆動装置は、車体に開閉可能に支持される開閉体を開閉作動させるための駆動装置であって、駆動装置本体と、ブーツと、を備える。駆動装置本体は、車体と開閉体に連結され、伸縮可能である。ブーツは、駆動装置本体から延びる配線が内側に通される。ブーツは、ブーツ本体と、取付部と、を有する。ブーツ本体は、車体に取り付け可能である。取付部は、ブーツ本体の端に配置され、駆動装置本体に取り付けられる。取付部は、突出部を有する。突出部は、駆動装置本体の外側に向かって突出する。
【0008】
これにより、ブーツ本体を伝って取付部に達した雨水が、突出部から排出されるため、ブーツに雨水がたまることを防止できる。
【0009】
第2の態様に係る駆動装置は、第1の態様に係る駆動装置であって、突出部は傾斜面を有する。傾斜面は、ブーツ本体側に設けられ、駆動装置本体の伸縮方向に対して傾斜している。傾斜面は、突出部の先端部に向かうに従って駆動装置本体に近づくように形成されている。
【0010】
これにより、ブーツ本体から伝わってきた雨水を、傾斜面を伝わらせて突出部の先端から排出することができる。
【0011】
また、駆動装置本体のブーツを取り付ける部分は、ブーツの取り付け角度に合わせて駆動装置本体の端面に対して傾斜した構造となっているため、ブーツを取り付けるためのスペースが小さくなっている。本開示では、傾斜面を把持してブーツを駆動装置本体に取り付けることが可能となるため、ブーツの取り付けスペースが狭い場合でも容易に取り付けることができる。
【0012】
第3の態様に係る駆動装置は、第1の態様に係る駆動装置であって、突出部は、押圧部を有する。押圧部は、ブーツ本体側に設けられ、ブーツを駆動装置本体に取り付ける際に押圧される。
【0013】
これにより、ブーツを駆動装置本体に取り付ける際に、押圧部を把持して駆動装置本体側に向けて押圧することにとってブーツを駆動装置本体に取り付けることが可能となるため、ブーツの取り付けスペースが狭い場合でも容易に取り付けることができる。
【0014】
第4の態様に係る駆動装置は、第1~3のいずれかの態様に係る駆動装置であって、突出部は、取付部の外周面に配置されている。突出部は、先端部と、誘導面と、を有する。誘導面は、周方向における端に配置され、外周面と先端部を繋ぐ。
【0015】
これにより、ブーツ本体から伝わってきた雨水を、誘導面を伝わらせて突出部の先端から排出することができる。
【0016】
第5の態様に係る駆動装置は、第1~4のいずれかの態様に係る駆動装置であって、取付部は、嵌合によって駆動装置本体に取り付けられる。駆動装置本体は、取付部が嵌合する被嵌合部を有する。突出部は、駆動装置本体の端部に当接可能である。
【0017】
これにより、ブーツを嵌合によって駆動装置本体に取り付ける際に、取付部の挿入量を制限することができるため、駆動装置本体にブーツを容易に取り付けることができる。また、開閉体の開閉動作に伴ってブーツが揺動することを制限できるため、ブーツの取り付け姿勢を安定させることができ、ブーツが駆動装置本体から外れることを抑制できる。
【0018】
第6の態様に係る駆動装置は、第1の態様に係る駆動装置であって、駆動装置本体は、伸縮部と、取付端部と、を有する。取付端部は、伸縮部の伸縮方向における端面から突出し、ブーツの取付部が取り付けられる。
【0019】
これにより、ブーツ本体を伝って取付部に達した雨水が、突出部から排出されるため、ブーツに雨水がたまることを防止できる。
【0020】
第7の態様に係るブーツは、車体に開閉可能に支持される開閉体を開閉作動させるための駆動装置の配線が内側に通されるブーツであって、ブーツ本体と、取付部と、を有する。ブーツ本体は、車体に取り付け可能である。取付部は、ブーツ本体の端に配置され、駆動装置本体に取り付け可能である。取付部は、突出部を有する。突出部は、駆動装置本体に取り付けられた状態において、駆動装置本体の外側に向かって突出する。
【0021】
これにより、ブーツ本体を伝って取付部に達した雨水が、突出部から排出されるため、ブーツに雨水がたまることを防止できる。
【発明の効果】
【0022】
本開示によれば、雨水がブーツに溜まることを抑制可能な駆動装置およびブーツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本開示にかかる実施の形態の駆動装置が車両に取り付けられた状態を示す模式図。
【
図2】本開示にかかる実施の形態の駆動装置の斜視図。
【
図3】本開示にかかる実施の形態の駆動装置本体の車体側端部を示す斜視図。
【
図4】本開示にかかる実施の形態の駆動装置本体の車体側端部を示す側面図。
【
図5】本開示にかかる実施の形態のブーツを示す斜視図。
【
図6】本開示にかかる実施の形態のブーツを示す斜視図。
【
図7】本開示にかかる実施の形態の駆動装置が車両に取り付けられ、開閉体が開放された状態を示す斜視図。
【
図8】本開示にかかる実施の形態の駆動装置が車両に取り付けられ、開閉体が閉じられた状態を示す斜視図。
【
図9】本開示にかかる実施の形態の取付部の斜視図。
【
図10】本開示にかかる実施の形態の取付部の斜視図。
【
図11A】本開示にかかる実施の形態の取付部の正面図。
【
図11B】本開示にかかる実施の形態の取付部の側面図。
【
図11C】本開示にかかる実施の形態の取付部の上面図。
【
図11D】本開示にかかる実施の形態の取付部の裏面図。
【
図12】本開示にかかる実施の形態のブーツの取付部を駆動装置本体のブーツ取付部に取り付けた状態を示す側面図。
【
図13】本開示にかかる実施の形態のブーツの取付部を駆動装置本体のブーツ取付部に取り付けた状態を示す部分断面図。
【
図14】(a)~(c)駆動装置本体へのブーツの取付動作を示す図、(d)ブーツの突出部が駆動装置本体に当接した状態を示す図、(e)ブーツが揺動してブーツの突出部が駆動装置本体に当接した状態を示す図。
【
図15】(a)(b)本開示にかかる実施の形態のブーツの取付部を駆動装置本体のブーツ取付部に取り付けた状態を示す斜視図。
【
図16】本開示にかかる実施の形態のブーツの意匠の平面図。
【
図17】本開示にかかる実施の形態のブーツの意匠の正面図。
【
図18】本開示にかかる実施の形態のブーツの意匠の底面図。
【
図19】本開示にかかる実施の形態のブーツの意匠の背面図。
【
図20】本開示にかかる実施の形態のブーツの意匠の左側面図。
【
図21】本開示にかかる実施の形態のブーツの意匠の右側面図。
【
図27】本開示にかかる実施の形態のブーツの部分意匠の平面図。
【
図28】本開示にかかる実施の形態のブーツの部分意匠の正面図。
【
図29】本開示にかかる実施の形態のブーツの部分意匠の底面図。
【
図30】本開示にかかる実施の形態のブーツの部分意匠の背面図。
【
図31】本開示にかかる実施の形態のブーツの部分意匠の左側面図。
【
図32】本開示にかかる実施の形態のブーツの部分意匠の右側面図。
【
図36】(a)本開示にかかる実施の形態の変形例における取付部の正面図、(b)本開示にかかる実施の形態の変形例における取付部の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明にかかる実施の形態の駆動装置について図面を参照しながら説明する。
【0025】
<構成>
(駆動装置の概要)
図1は、車体後部の概略側面図である。
【0026】
駆動装置1は、車体3に開閉可能に支持される開閉体2を開閉作動させるための装置である。駆動装置1は、駆動装置1の駆動によって開閉体2が駆動するように、基端が固定対象物である車体3に接続され、先端が開閉体2に接続され、開閉体2を開閉作動させる。本実施の形態では、駆動装置1は、固定対象物との接続部位を中心とした旋回作動をするように固定されているが、車体3に固定されていればよく、旋回作動をしなくてもよい。
【0027】
図1に示す例では、開閉体2は、車体3の後部を開閉するためのバックドアである。これに限られず、開閉体2は、例えば、側面の開口の開閉を行うスライドドアであってもよいし、自動開閉窓などの窓であってもよい。
【0028】
駆動装置1は、モータなどの回転運動を直線方向の伸縮運動に変換することで、開閉体2を駆動する装置である。駆動装置1は、長さ方向の一端が開閉体2の車体内部側に接続され、他端が車体3の後部端に接続される。駆動装置1は、長さ方向に伸縮して開閉体2を駆動可能であり、開閉体2を全開位置又は全閉位置に移動できるように設けられている。
【0029】
なお、駆動装置1は、開閉体2の開閉が可能であれば配置位置や使用数は特に限定されず、車体3及び開閉体2の左右両側に1つずつ配置されてもよいし、車体の左右のいずれか一方に1つ配置されていてもよい。さらに、駆動装置1は2以上配置されていてもよい。また、駆動装置1とガスダンパーとを組み合わせて用いてもよい。
【0030】
(駆動装置の詳細)
図2は、本実施の形態の駆動装置1の全体斜視図である。駆動装置1は、駆動装置本体11と、ブーツ12と、を備える。駆動装置本体11は、車体3と開閉体2に連結され、伸縮可能である。ブーツ12は、駆動装置本体11から延びる配線が内側に通される。ブーツ12は、両端のそれぞれが駆動装置本体11と車体3に取り付けられ、配線を雨水等から保護する。
【0031】
(駆動装置本体11)
駆動装置本体11は、伸縮部13と、開閉体側端部14と、車体側端部15(取付端部の一例)と、を有する。伸縮部13が伸縮することによって、開閉体2が車体3に対して開閉する。開閉体側端部14は、伸縮部13の一方の端に配置されている、開閉体側端部14は、開閉体2に回転可能に取り付けられる。車体側端部15は、車体3に回転可能に取り付けられる。
【0032】
伸縮部13は、外筒部21と、内筒部22と、を有する。外筒部21の内側に内筒部22が挿入されている。外筒部21の内側に配置されているモータの駆動によって内筒部22が外筒部21に対して進退移動する。
【0033】
開閉体側端部14は、内筒部22の先端に配置されている。外筒部21は、内筒部22が挿入されている端とは反対側に端面21aを有している。なお、伸縮部13の伸縮方向Aが図示されている。また、伸縮方向Aのうち開閉体側端部14側が第1伸縮方向A1で示され、第1伸縮方向A1の反対側が第2伸縮方向A2で示されている。
【0034】
図3は、車体側端部15の拡大図である。
図4は、車体側端部15の側面図である。車体側端部15は、端面21aから突出している。
【0035】
車体側端部15は、端部本体23と、ブーツ取付部24(被嵌合部の一例)と、を有する。端部本体23は、
図4に示すように、端面21aから第2伸縮方向A2に突出している。ブーツ取付部24は、端部本体23から第2伸縮方向A2に突出している。
【0036】
端部本体23は、
図4に示すように、平面部25と、側面部26と、を有する。平面部25は、伸縮方向Aに沿って配置されている。端部本体23の平面部25には、図示しないが円形状の凹部が形成されている。この凹部に、車体3に配置された凸部が挿入されることによって、駆動装置本体11が車体3に回転可能に取り付けられる。
【0037】
側面部26は、端部本体23の根元側(端面21a近傍)に形成されている。側面部26は、
図4に示すように、端部本体23に凹状に形成されている。側面部26は、本体側第1部分26aと、本体側第2部分26bと、本体側第3部分26cと、を有する。本体側第1部分26aは、端面21aから伸縮方向Aに対して傾斜して形成された傾斜面である。本体側第1部分26aは、端面21aから遠ざかるに従って伸縮部13の中心軸Bに向かうように傾斜して形成されている。本体側第2部分26bは、本体側第1部分26aの端面21aとは反対側の端から第2伸縮方向A2に向かって形成された平面である。本体側第2部分26bは、伸縮方向Aに沿って形成されている。本体側第3部分26cは、本体側第2部分26bの第2伸縮方向A2側の端から伸縮方向Aに対して傾斜して形成された傾斜面である。本体側第3部分26cは、端面21aから遠ざかるに従って中心軸Bから離れるように傾斜している。なお、本明細書において、「沿う」、「平行」、「垂直」、および「向かう」等の記載は、厳密な意味ではなく、誤差も含み、社会通念上概ね「沿う」、「平行」、「垂直」および「向かう」と認識できるものも含む。
【0038】
ブーツ取付部24には、ブーツ12が取り付けられる。伸縮部13の伸縮方向(矢印A参照)において、ブーツ取付部24は、端部本体23の側面部26に配置されている。詳細には、
図4に示すように、ブーツ取付部24は、側面部26の本体側第1部分26aと本体側第2部分26bに配置されている。ブーツ取付部24は、伸縮方向Aに対して傾斜して設けられている。このように、凹状に形成されている側面部26にブーツ取付部24を設けることによって外筒部21から大きくはみ出さずにブーツ12の取付部32をブーツ取付部24に取り付けることができる。このように、小さいスペースでブーツ12の取付部32をブーツ取付部24に取り付けることが可能となる。
【0039】
ブーツ取付部24は、
図4に示すように、円筒部27と、突起部28と、を有する。円筒部27は、本体側第1部分26aと本体側第2部分26bにわたって配置されている。円筒部27は、中心軸Cを中心とした円筒である。円筒部27は、中心軸Cに沿った方向から視て円状に形成されている。円筒部27は、その中心軸Cが端面21aから離れるに従って中心軸Bから遠ざかるように伸縮方向Aに対して傾斜して配置されている。なお、円筒部27の傾斜は、駆動装置1を車両に取り付けた際に、ブーツ取付部24から導出されるモータ等からの配線が折れ曲がらずに配線されるように所定の角度に設定される。突起部28は、後述するブーツ12の溝部54に嵌合される。突起部28は、
図4に示すように、円筒部27の先端に形成されている。突起部28は、円筒部27の先端の全周から外側に向かって広がって形成されている。突起部28は、円筒部27の外側に向かうに従って、円筒部27の基端(側面部26側)に向かうように傾斜して形成されている。なお、円筒部27は、中心軸Cに沿った方向から視て円状に形成されているが、楕円状に形成されていてもよく、ブーツ12が取り付けられた際に、水密を保てる形状とすることができる。
【0040】
(ブーツ12)
図5は、ブーツ12を示す斜視図である。
図6は、
図5とは異なる方向からブーツ12を視た斜視図である。
図7は、駆動装置1が車体3および開閉体2に取り付けられた状態において開閉体2が開いた状態を示す斜視図である。
図8は、駆動装置1が車体3および開閉体2に取り付けられた状態において開閉体2が閉じられた状態を示す斜視図である。
【0041】
ブーツ12は、例えばゴム等の弾性を有する部材によって形成される。ブーツ12は、
図5および
図6に示すように、ブーツ本体31と、取付部32と、を有する。ブーツ本体31は、駆動装置本体11から延びる配線が内側に通される。取付部32は、ブーツ本体31の端に配置され、駆動装置本体11に取り付けられる。
【0042】
(ブーツ本体31)
ブーツ本体31の内側には、
図5に示すように、電線が挿通される挿通孔31aが設けられている。ブーツ本体31は、
図5および
図6に示すように、蛇腹部33と、車体取付部34と、を備える。蛇腹部33は、
図7および
図8に示すように、開閉体2の開閉に伴う駆動装置1の回転に合わせて湾曲する。なお、蛇腹部33の取付部本体41側の端33aは、後述する
図11Bに示すように、長手方向D(蛇腹部33を直線状に延ばした状態における長手方向)に垂直な方向に対して傾斜して形成されている。
【0043】
車体取付部34は、
図5および
図6に示すように、蛇腹部33の端に配置されている。車体取付部34は、蛇腹部33の端の周縁から外側に向かって形成されている。車体取付部34は、略楕円形状である。車体取付部34は、
図7および
図8に示すように、車体3に取り付けられる。車体取付部34は、例えば、車体3に形成されている凹部(図示せず)に嵌め合わされる。この凹部の内側には配線が通される孔が形成されており、ブーツ12に通された配線が挿入される。
【0044】
(取付部32)
図9は、取付部32の斜視図である。
図10は、
図9とは異なる方向から視た取付部32の斜視図である。
図11Aは、取付部32の正面図である。
図11Bは、取付部32の側面図である。
図11Cは、取付部32の上面図である。
図11Dは、取付部32の底面図である。
図12は、ブーツ12の取付部32を駆動装置本体11のブーツ取付部24に取り付けた状態を示す側面図である。
図13は、
図12の部分拡大断面図である。
【0045】
なお、
図5に示すように、ブーツ12の長手方向Dのうち車体取付部34に向かう方向を第1長手方向D1とし、取付部32側に向かう方向を第2長手方向D2とする。また、
図11Bの側面視において蛇腹部33の端33aに沿った方向を傾斜方向Eとし、傾斜方向Eのうち一方を第1傾斜方向E1(後述する突出部42に向かう方向)とし、第1傾斜方向E1とは反対方向を第2傾斜方向E2とする。
図11Cの上面視において長手方向Dに対して垂直な方向を幅方向Fとする。幅方向Fのうち一方を第1幅方向F1とし、第1幅方向F1とは反対方向を第2幅方向F2とする。
【0046】
取付部32は、
図5および
図6に示すように、蛇腹部33の車体取付部34とは反対側の端に配置されている。取付部32は、
図9および
図10に示すように、取付部本体41と、突出部42と、を有する。取付部本体41は、ブーツ取付部24に取り付けられる。突出部42は、雨水を排水するために形成されている。突出部42は、
図12および
図13に示すように、取付部32をブーツ取付部24に取り付けた状態において、駆動装置本体11の外側に向かって突出する。
【0047】
(取付部本体41)
取付部本体41には、
図13に示すように、上述したブーツ取付部24が挿入される。取付部本体41は、ブーツ取付部24を覆うように形成されており、概略筒形状である。取付部本体41は、
図5に示すように、蛇腹部33よりも外径が大きく形成されている。取付部本体41は、
図11Aおよび
図11Bに示すように、端面51と、外周面52と、開口53と、溝部54(
図13参照)と、を有する。
【0048】
端面51は、蛇腹部33の端33aから外側に向かって形成されている。詳細には、端面51は、
図11Bおよび
図11Dに示すように、第2傾斜方向E2を除いて端33aから径方向外側に向かって突出するように形成されている。端面51は、蛇腹部33の端33aと平行に形成されている。
【0049】
外周面52は、端面51および端33aから端面51に対して垂直に形成されている。
図11Bに示すように、外周面52のうち第2傾斜方向E2側の部分である外周面部分52aは、端33aから形成されており、外周面部分52a以外の外周面52の部分は、端面51の端から形成されている。なお、外周面部分52aは、ブーツ12を駆動装置本体11に取り付ける際に、作業者の指がかけられる部分である。
【0050】
外周面52の先端58は、
図12に示すように、取付部32をブーツ取付部24に取り付けた状態において、側面部26に対向するように形成されている。
【0051】
外周面52の先端58は、
図11Bに示すように、端面51に対して傾斜して設けられている。先端58は、
図11Bに示すように第1傾斜方向E1に向かうに従って、概ね端面51から遠ざかるように形成されている。先端58は、
図11Bに示す側面視において、ブーツ側第1部分58aと、ブーツ側第2部分58bと、ブーツ側第3部分58cと、を有する。ブーツ側第1部分58aは、先端58のうち第1傾斜方向E1側の端の部分である。ブーツ側第3部分58cは、先端58のうち第2傾斜方向E2側の端の部分である。ブーツ側第2部分58bは、ブーツ側第1部分58aとブーツ側第3部分58cの間に配置されている。なお、
図11Bは側面図であるため、ブーツ側第2部分58bは1つのみ示しているが、先端58は円環状であるため、ブーツ側第2部分58bは紙面奥側にも存在する(
図11A参照)。側面視においてブーツ側第1部分58aは、ブーツ側第2部分58bに対して傾斜するように形成されている。ブーツ側第1部分58aは、第1傾斜方向E1に向かうに従って、ブーツ側第2部分58bから第1傾斜方向E1に向かって延ばした延伸線T1から離れていくようにブーツ側第2部分58bに対して傾斜して形成されている。側面視においてブーツ側第3部分58cは、ブーツ側第2部分58bに対して傾斜するように形成されている。ブーツ側第3部分58cは、第2傾斜方向E2に向かうに従って、ブーツ側第2部分58bから第2傾斜方向E2に向かって延ばした延伸線T2から離れていくようにブーツ側第2部分58bに対して傾斜して形成されている。
【0052】
取付部32をブーツ取付部24に取り付けた状態では、
図12に示すように、ブーツ側第1部分58aが、本体側第1部分26aに対向し、ブーツ側第2部分58bが本体側第2部分26bに対向し、ブーツ側第3部分58cが本体側第3部分26cに対向する。
【0053】
外周面52は、
図11Aおよび
図11Bに示すように、平面部52bを有している。平面部52bは、外周面52の第1傾斜方向E1側に配置されている。平面部52bは、取付部32をブーツ取付部24に取り付けた状態において、駆動装置本体11の端面21aに対向する。また、平面部52bと端面21aの間には、
図12に示すように隙間Zが形成されている。
【0054】
図11Aに示すように、開口53は、外周面52の先端58の内側に形成されている。開口53には、ブーツ取付部24が挿入される。先端58が、開口53の縁を形成する。開口53は、円形状である。開口53は、ブーツ本体31の内側に設けられた電線が挿通される挿通孔31a(
図5参照)と連通する。
【0055】
溝部54は、
図13に示すように、ブーツ取付部24の突起部28に嵌合する。溝部54は、溝部54の1対の側面と溝部54の底面とで構成される空間が、取付部32の開口53と連通した内部空間32sと連通している。具体的には、溝部54は、突起部28が挿入される凹部であり、内部空間32sの内壁に全周に亘って形成されている。溝部54は、円状に形成されている。ブーツ取付部24が開口53の内側に挿入されるように、ブーツ取付部24に対して取付部32を押し込むと取付部32の弾性変形によって突起部28が溝部54に嵌合される。
【0056】
(突出部42)
突出部42は、ブーツ本体31から伝って取付部32に達した雨水をブーツ12から排出する。突出部42は、
図11Bに示すように、平面部52bと端面51の間に配置されている。突出部42は、第1傾斜方向E1に向かって突出している。また、突出部42は、
図12に示すように、ブーツ取付部24に取付部32を取り付けた状態において、駆動装置本体11の外側に向かって突出している。なお、本実施の形態では、突出部42は
図12に示すように第1伸縮方向A1に向かって突出しているが、これに限らなくてもよく、外筒部21の径方向外側に向かって突出していてもよい。突出部42は、雨水を駆動装置本体11の外側に導くように突出している方が好ましい。例えば、駆動装置本体11にブーツ12を取り付けた状態の突出部42の先端(先端部55)の位置を、駆動装置本体11の端面21aの径方向外方に位置させることができる。これにより、閉体が開放位置から閉鎖位置に移動する途中、または開閉体の閉鎖状態において、突出部42を伝った雨水が駆動装置本体11の端面21aに溜まるのを防止できる。突出部42は、
図11Bに示すように、先端部55と、傾斜面56(押圧部の一例)と、誘導面57と、を有する。
【0057】
本実施の形態では、突出部42は、正面視(
図9および
図11A)において略三角形状であり、側面視(
図11B)において略三角形状である。
【0058】
先端部55は、突出部42の第1傾斜方向E1側の端部である。先端部55は、正面視における略三角形状の頂点部分であり、側面視における略三角形状の頂点部分である。
【0059】
傾斜面56は、端面51の第1傾斜方向E1側の部分と先端部55を繋ぐ面であり、突出部42のブーツ本体31側の面である。傾斜面56は、
図13に示すように、ブーツ取付部24に取付部32を取り付けた状態において、端面51側から先端部55に向かうに従って駆動装置本体11に近づくように傾斜している。また、傾斜面56は、端面51から離れるに従ってブーツ本体31の中心軸Bの径方向外側に位置するように傾斜している。
【0060】
傾斜面56は、
図11Dに示すように、先端部55に向かう(第1傾斜方向E1に向かう)に従って、幅方向Fに沿った幅の長さが短くなっている。このため、誘導面57は、
図9および
図10の斜視図に示すように、傾斜方向Eに対して垂直な方向から誘導面57を視た際に、略三角形状に形成されている。
【0061】
誘導面57は、取付部本体41にかかった雨水を先端部55に誘導する。誘導面57は、周方向における突出部42の端に配置されている。誘導面57は、取付部本体41の外周面52と先端部55とを繋ぐ。本実施の形態では、誘導面57は、周方向における突出部42の両端の双方に配置されている。すなわち、一対の誘導面57が周方向において、先端部55を挟むように配置されている。周方向とは、長手方向Dを中心とした円周方向である。
図11Dにおいて、誘導面57は、先端部55の第1幅方向F1側と第2幅方向F2側の双方に配置されているともいえる。
【0062】
誘導面57は、
図11Bに示すように、外周面52に隣接する部分から先端部55に向かう(第1傾斜方向E1に向かう)に従って、傾斜方向Eに対して垂直であり、長手方向Dと平行な幅が狭くなっている。このため、誘導面57は、側面視において、略三角形状に形成されている。
【0063】
本実施の形態では、誘導面57は、平面状に形成されているが、平面に限らなくてもよく、湾曲していてもよい。また、一対の誘導面57は、
図11Aおよび
図11Dに示すように、左右対称に形成されているが、左右対称でなくてもよい。
【0064】
(駆動装置本体へのブーツ取付)
図14(a)~
図14(c)は、駆動装置本体11へのブーツ12の取付動作を示す図である。
【0065】
図14(a)に示すように、作業者が指(点線で示す)によって外周面部分52aと傾斜面56とを把持して、ブーツ12の取付部32を駆動装置本体11のブーツ取付部24に近づける。
【0066】
次に、
図14(b)に示すように、外周面部分52aから取付部32をブーツ取付部24に嵌める。この際、指で外周面部分52aを押圧することによって、溝部54のうち外周面部分52a側の部分(第1傾斜方向E1側の部分)に突起部28が嵌る。
【0067】
続いて、
図14(c)に示すように、傾斜面56をブーツ取付部24に向かって指で押圧することによって、溝部54のうち傾斜面56側の部分(第2傾斜方向E2側の部分)に突起部28が嵌る。傾斜面56を指で押圧する際に、
図14(d)に示すように、突出部42が駆動装置本体11の端面21aの縁21e(駆動装置本体の端部の一例)に当接する。これによって、取付部32のブーツ取付部24への挿入が規制されるため、押し込み過ぎることなく、位置決めしやすく取付が容易となる。
【0068】
また、取り付けした状態において、
図14(e)に示すように、開閉体2の開閉に伴ってブーツ12が揺動する際(矢印J参照)に、突出部42が駆動装置本体11の端面21aの縁21eに当接して、ブーツ12の揺動を制限することができるため、ブーツ12の取付姿勢を安定させることができ、ブーツが外れることを抑制できる。
【0069】
(作用効果等)
以上のように、取付部32に駆動装置本体11の外側に向かって突出する突出部42を設けることによって、ブーツ12に雨水が溜まらないように突出部42を通じて排水することができる。
図7に示すように開閉体2が開放されている状態では、蛇腹部33や取付部32に雨水がかかり(矢印Y参照)、雨水がブーツ12に溜まった状態となる。この状態で
図8に示すように開閉体2が閉められると、矢印Gに示すように、雨水が蛇腹部33を伝って取付部32に集まってくる。しかしながら、傾斜面56および誘導面57を介して先端部55に雨水が誘導されて先端部55から排出される(矢印H参照)。
図15(a)および
図15(b)は、
図8とは視る方向を変えた斜視図である。
図15(a)および
図15(b)に示すように、突出部42が駆動装置本体11の外側に向かって突出しているため、突出部42から流れ落ちる雨水は、駆動装置本体11の外側に排出されるため、駆動装置本体11の端面21aに溜まることを防止できる。
【0070】
また
図11Bに示すように、突出部42の先端部55に向かうに従って駆動装置本体11に近づくように形成された傾斜面56を突出部42に設けることによって、ブーツ本体から伝わってきた雨水を、傾斜面56を伝わらせて突出部42の先端部55から排出することができる。
【0071】
また、ブーツ本体31側に設けられ、ブーツ12を駆動装置本体11に取り付ける際に押圧される傾斜面56(押圧部の一例)が突出部42に設けられている。これによって、傾斜面56を駆動装置本体11側に向けて押圧することにとってブーツ12を駆動装置本体11に取り付けることが可能となるため、駆動装置1のブーツ取付部24が端面21aに対して傾斜して設けられ、ブーツ12の取り付けスペースが狭い場合でも容易に取り付けることができる。
【0072】
また、突出部42には、周方向における端に配置され、外周面52と先端部55を繋ぐ誘導面57が設けられている。これによって、ブーツ本体31から伝わってきた雨水を、誘導面57を伝わらせて突出部42の先端部55から排出することができる。
【0073】
また、駆動装置本体11には、伸縮部13の伸縮方向Aにおける端面21aから突出し、ブーツ12の取付部32が取り付けられる車体側端部15が設けられている。これにより、ブーツ本体31を伝って取付部32に達した雨水が、突出部42から排出されるため、ブーツ12に雨水がたまることを防止できる。
【0074】
(意匠)
本明細書は、以下に示すようなブーツの全体意匠およびブーツの部分意匠も開示する。
【0075】
図16~
図21は、上述した実施の形態のブーツの全体意匠の6面図である。
図16は、ブーツの平面図である。
図17は、ブーツの正面図である。
図18は、ブーツの底面図である。
図19は、ブーツの背面図である。
図20は、ブーツの左側面図である。
図21は、ブーツの右側面図である。
図22は、ブーツの意匠の参考図である。
図22は、
図21のKK間における参考矢視断面図である。
図23は、
図21のLL間における参考矢視断面図である。
図24~
図26は、ブーツの意匠の参考図であり、取付部32の断面図である。
図24は、
図17のMM間における参考矢視断面図である。
図25は、
図17のNN間における参考矢視断面図である。
図26は、
図17のOO間における参考矢視断面図である。
【0076】
図27~
図32は、実施の形態のブーツの部分意匠の6面図である。
図27~
図32では、部分意匠として把握される部分を実線で示し、それ以外の部分を破線で示す。
図27~
図32において実線で示される部分は、ブーツ12のうち駆動装置本体11に取り付けられる取付部32に相当する。
図27は、ブーツの平面図である。
図27は、破線と実線の違いを除いて
図16と同じ図である。
図28は、ブーツの正面図である。
図28は、破線と実線の違いを除いて
図17と同じ図である。
図29は、ブーツの底面図である。
図29は、破線と実線の違いを除いて
図18と同じ図である。
図30は、ブーツの背面図である。
図30は、破線と実線の違いを除いて
図19と同じ図である。
図31は、ブーツの左側面図である。
図31は、破線と実線の違いを除いて
図20と同じ図である。
図32は、ブーツの右側面図である。
図32は、破線と実線の違いを除いて
図21と同じ図である。
図33~
図35は、ブーツの部分意匠の参考図であり、取付部32の断面図である。
図33は、
図28のPP間における参考矢視断面図である。
図34は、
図28のQQ間における参考矢視断面図である。
図35は、
図28のRR間における参考矢視断面図である。
【0077】
(他の実施の形態)
以上、本開示の一実施の形態について説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0078】
(A)
上記実施の形態では、突出部42は、正面視および側面視において略三角形状であり、先端部55は、両方の三角形状における頂点部分であるが、これに限られるものではなく、雨水を排水出来さえすれば、突出部42の形状は限られるものではない。
【0079】
図36(a)は、実施の形態の変形例の取付部132を示す正面図である。
図36(b)は、取付部132の側面図である。
【0080】
取付部132には、実施の形態と形状が異なる突出部142が設けられている。突出部142は、正面視において略矩形であり、側面視において略三角形状である。突出部142の先端部155は、正面視において略矩形の辺の直線部分であり、側面視において略三角形状の頂点部分である。このような形状においても、突出部142から雨水を排水することができる。また、図示しないが、突出部は、正面視において略三角形状であり、側面視において略矩形状であってもよい。
【0081】
(B)
上記実施の形態では、傾斜面56は、平面状に形成されているが、平面状に限らなくてもよく、湾曲していてもよいし、凹凸があってもよいが、雨水を先端部に導くため、滑らかに形成されている方が好ましい。要するに、傾斜面は、傾斜面56を伝って先端部55に雨水が流れていく形状であればよい。
【0082】
(C)
上記実施の形態では、傾斜面56は、雨水を先端部55に導く機能と、ブーツ取付部24に取付部32を取り付ける際に押圧する押圧部としての機能を有しているが、押圧部としての機能だけを発揮できればよい場合には、指で押圧しやすいように凹凸が形成されていてもよい。
【0083】
(D)
上記実施の形態では、誘導面57は、突出部42の周方向における両端に設けられているが、一方にのみ形成されていてもよい。この場合、両端に設けられている場合と比較して、雨水を先端に導く効果は劣るが誘導面57が形成されていない構成と比較すると雨水の誘導性が向上する。
【0084】
(E)
上記実施の形態では、誘導面57は、概ね平面状に形成されているが、湾曲してもよいし、凹凸が形成されていてもよいが、雨水を先端部に導くため、滑らかに形成されている方が好ましい。要するに、誘導面57は、蛇腹部33を伝って取付部本体41に流れてきた雨水を突出部42の先端部55に導くことができればよい。
【0085】
(F)
上記実施の形態では、取付部32の平面部52bと、駆動装置本体11の端面21aの間に隙間Zが形成されているが、隙間が形成されていなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本開示の駆動装置およびブーツは、雨水がブーツに溜まることを抑制可能な効果を有し、車体のバックドアを開閉するための駆動装置等として有用である。
【符号の説明】
【0087】
1 :駆動装置
2 :開閉体
3 :車体
11 :駆動装置本体
12 :ブーツ
31 :ブーツ本体
32 :取付部
42 :突出部