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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/78 20060101AFI20240724BHJP
   H01L 29/739 20060101ALI20240724BHJP
   H01L 29/06 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
H01L29/78 652N
H01L29/78 655G
H01L29/78 655F
H01L29/78 652Q
H01L29/78 653C
H01L29/78 652K
H01L29/06 301F
H01L29/06 301V
H01L29/78 652M
H01L29/78 652S
H01L29/78 652P
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021150214
(22)【出願日】2021-09-15
(65)【公開番号】P2023042842
(43)【公開日】2023-03-28
【審査請求日】2023-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】畑田 大輝
(72)【発明者】
【氏名】大麻 浩平
【審査官】石塚 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-34444(JP,A)
【文献】特開2020-150200(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
H01L 29/739
H01L 29/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、
前記第1電極上に設けられる半導体部と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て第1方向に延びる第2電極と、
前記半導体部内に設けられ、前記第1方向に延び、前記第1方向において間に前記第2電極が配置される第1部分および第2部分と、前記第1部分と前記第2部分の間であって、前記第2電極の下方に位置する第1中間部と、を含む第3電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、上方から見て前記第1方向と交差する第2方向において前記第2電極および前記第2部分から離隔するパッド部と、前記パッド部から突出して前記第2電極を覆い、前記第2電極に接続される凸部と、を含む第4電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第4電極から離隔し、上方から見て、前記半導体部において前記第2部分と隣接する第1コンタクト部を覆い、前記第1コンタクト部に接続される第1被覆部と、前記第1部分を覆い、前記第1部分に接続される第2被覆部と、を含む第5電極と、
前記半導体部と前記第2電極との間、前記半導体部と前記第3電極との間、および前記第2電極と前記第3電極との間に設けられる第1絶縁膜と、
を備える半導体装置。
【請求項2】
前記第1被覆部は、前記第2部分をさらに覆い、前記第2部分にさらに接続される請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記凸部は、前記パッド部の前記第2部分から前記第1部分に向かう方向における端部から突出する請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第5電極には、前記第1被覆部と前記第2被覆部との間に位置し、前記凸部が配置される凹部が設けられる請求項1~3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体部内に設けられ、前記第2電極と前記第2方向において隣り合い、前記第1方向に延びる第6電極と、
前記半導体部内に設けられ、前記第1方向に延び、前記第1方向において間に前記第6電極が配置される第3部分および第4部分と、前記第3部分と前記第4部分の間であって前記第6電極の下方に位置する第2中間部と、を含む第7電極と、
前記半導体部と前記第6電極との間、前記半導体部と前記第7電極との間、および前記第6電極と前記第7電極との間に設けられる第2絶縁膜と、
を備え、
前記凸部は、上方から見て前記第6電極を覆い、前記第6電極に接続され、
前記第3部分は前記第1部分と前記第2方向において隣り合い、
前記第2被覆部は、上方から見て前記第3部分をさらに覆い、前記第3部分にさらに接続される請求項1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2被覆部は、上方から見て、前記半導体部において前記第2電極と前記第6電極との間に位置する第2コンタクト部をさらに覆い、前記第2コンタクト部にさらに接続される、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記半導体部は、
第1導電形の第1半導体層と、
前記第1半導体層の上層部に設けられ、前記第1絶縁膜を介して前記第2電極と隣り合う第2導電形の第2半導体層と、
前記第2半導体層の上層部に設けられる前記第1導電形の第3半導体層と、
を含み、
前記第2コンタクト部には、前記第3半導体層が設けられている、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第3半導体層は、前記第1被覆部の下にさらに設けられ、
前記第1被覆部は、前記第3半導体層にさらに接続される、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
第1電極と、
前記第1電極上に設けられる半導体部と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て第1方向に延びる第2電極と、
前記第2電極の前記第1方向の逆方向における第1端部と前記第1方向において隣り合う部分を含む第3電極と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て前記第1方向と交差する第2方向において前記第2電極の前記第1端部と隣り合い、前記第1方向に延び、前記第1方向における長さが前記第2電極の前記第1方向における長さよりも短い第4電極と、
前記第4電極の前記第1方向の前記逆方向における第2端部と前記第1方向において隣り合う部分を含む第5電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第2電極および前記第4電極から前記第2方向に離隔するパッド部と、前記パッド部から突出して前記第4電極の前記第1方向における第3端部を覆い、前記第3端部に接続される凸部と、を含み、前記第4電極に接続される第6電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第2方向の逆方向において前記パッド部から離隔し、前記第2方向における前記パッド部からの距離が前記第2方向における前記第4電極と前記パッド部との距離よりも長い第1被覆部と、前記第3電極の前記部分、前記第5電極の前記部分、および前記半導体部において前記第2電極と前記第4電極の間に位置する第1コンタクト部を覆い、前記第3電極の前記部分、前記第5電極の前記部分、および前記第1コンタクト部に接続される第2被覆部と、を含む第7電極と、
前記半導体部と前記第2電極との間、前記半導体部と前記第3電極との間、および前記第2電極と前記第3電極との間に設けられる第1絶縁膜と、
前記半導体部と前記第4電極との間、前記半導体部と前記第5電極との間、および前記第4電極と前記第5電極との間に設けられる第2絶縁膜と、
を備える半導体装置。
【請求項10】
前記第1被覆部は、前記半導体部において前記第2電極と隣接する第2コンタクト部を覆い、前記第2コンタクト部に接続される請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
第1電極と、
前記第1電極上に設けられる半導体部と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て第1方向に延びる第2電極と、
前記半導体部内に設けられ、前記第1方向に延び、前記第2電極の前記第1方向の逆方向における第1端部と前記第1方向において隣り合う第1部分と、前記第2電極の前記第1方向における第2端部と前記第1方向において隣り合う第2部分と、前記第1部分と前記第2部分の間であって、前記第2電極の下方に位置する第1中間部と、を含む第3電極と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て前記第1方向と交差する第2方向において前記第2電極と隣り合い、前記第1方向に延びる第4電極と、
前記半導体部内に設けられ、前記第4電極の前記第1方向の前記逆方向における第3端部と前記第1方向において隣り合う第3部分を含む第5電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第2電極および前記第4電極から前記第2方向に離隔するパッド部と、前記パッド部から突出して前記第2電極の前記第2端部および前記第4電極の前記第1方向における第4端部を覆い、前記第2端部および前記第4端部に接続され、上方から見て前記第2部分の少なくとも一部を覆わない凸部と、を含む第6電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第2方向の逆方向において前記パッド部から離隔し、前記第2方向における前記パッド部からの距離が前記第2方向における前記第4電極と前記パッド部との距離よりも長い第1被覆部と、前記第1部分、前記第3部分、および前記半導体部において前記第2電極と前記第4電極との間に位置する第1コンタクト部を覆い、前記第1部分、前記第3部分、および前記第1コンタクト部に接続される第2被覆部と、を含む第7電極と、
前記半導体部と前記第2電極との間、前記半導体部と前記第3電極との間、および前記第2電極と前記第3電極との間に設けられる第1絶縁膜と、
前記半導体部と前記第4電極との間、前記半導体部と前記第5電極との間、および前記第4電極と前記第5電極との間に設けられる第2絶縁膜と、
を備える半導体装置。
【請求項12】
前記第1被覆部は、前記半導体部において前記第2部分と隣接する第2コンタクト部を覆い、前記第2コンタクト部に接続される請求項11に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲート電極およびFP(Field Plate)電極が半導体部の内部に配置されたMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等の半導体装置において、半導体部の表面に、内部のゲート電極に電気的に接続される外部ゲート電極と、FP電極に電気的に接続されるソース電極と、を設ける構造が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-203964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、有効な素子面積を広げることができる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る半導体装置は、第1電極と、前記第1電極上に設けられる半導体部と、前記半導体部内に設けられ、上方から見て第1方向に延びる第2電極と、前記半導体部内に設けられ、前記第1方向に延び、前記第1方向において間に前記第2電極が配置される第1部分および第2部分と、前記第1部分と前記第2部分の間であって、前記第2電極の下方に位置する第1中間部と、を含む第3電極と、前記半導体部の上方に設けられ、上方から見て前記第1方向と交差する第2方向において前記第2電極および前記第2部分から離隔するパッド部と、前記パッド部から突出して前記第2電極を覆い、前記第2電極に接続される凸部と、を含む第4電極と、前記半導体部の上方に設けられ、前記第4電極から離隔し、上方から見て、前記半導体部において前記第2部分と隣接する第1コンタクト部を覆い、前記第1コンタクト部に接続される第1被覆部と、前記第1部分を覆い、前記第1部分に接続される第2被覆部と、を含む第5電極と、前記半導体部と前記第2電極との間、前記半導体部と前記第3電極との間、および前記第2電極と前記第3電極との間に設けられる第1絶縁膜と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1の実施形態に係る半導体装置を示す上面図である。
図2図1の破線Aで囲んだ部分を拡大して示す上面図である。
図3図2のB-B’線における断面図である。
図4図2のC-C’線における断面図である。
図5図2のD-D’線における断面図である。
図6】第1の実施形態に係る半導体装置において上方から見た各部の位置関係を示す模式図である。
図7】参考例に係る半導体装置において、上方から見た各部の位置関係を拡大して示す模式図である。
図8】第2の実施形態に係る半導体装置を示す上面図である。
図9図8の破線Eで囲んだ部分において、上方から見た各部の位置関係を示す模式図である。
図10】第3の実施形態に係る半導体装置において、上方から見た各部の位置関係を示す模式図である。
図11図10のF-F’線における断面図である。
図12図10のG-G’線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、各実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。更に、本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
また、以下では、説明をわかりやすくするために、XYZ直交座標系を用いて、各部分の配置および構成を説明する。X軸、Y軸、Z軸は、相互に直交している。またX軸が延びる方向を「X方向」とし、Y軸が延びる方向を「Y方向」とし、Z軸が延びる方向を「Z方向」とする。また、X方向のうち、矢印の方向を「+X方向」とし、その逆方向を「-X方向」とする。また、Y方向のうち、矢印の方向を「+Y方向」とし、その逆方向を「-Y方向」とする。また、Z方向のうち矢印の方向を上方、その逆方向を下方とするが、これらの方向は、重力方向とは無関係である。
【0009】
また、以下において、各導電形についての+、-の表記は、各導電形における不純物濃度の相対的な高低を表す。具体的には、「+」が付されている表記は、「+」および「-」のいずれも付されていない表記よりも、不純物濃度が高いことを表す。「-」が付されている表記は、「+」および「-」のいずれも付されていない表記よりも、不純物濃度が低いことを表す。ここで、「不純物濃度」とは、それぞれの領域にドナーとなる不純物とアクセプターとなる不純物の両方が含まれている場合には、それらの不純物が相殺した後の正味の不純物濃度を表す。
【0010】
<第1の実施形態>
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体装置を示す上面図である。
図2は、図1の破線Aで囲んだ部分を拡大して示す上面図である。
図3は、図2のB-B’線における断面図である。
図4は、図2のC-C’線における断面図である。
図5は、図2のD-D’線における断面図である。
図6は、本実施形態に係る半導体装置において上方から見た各部の位置関係を示す模式図である。
なお、図6では、本実施形態に係る半導体装置100において上方から見た各部の位置関係を示すために、実際には同一平面にない構成要素同士も、同一平面に示している。また、図6では、後述するFP電極170、p形のベース領域122a、p形のコンタクト領域122b、およびn形のソース層123が設けられる範囲をわかりやすくするために、FP電極170、p形のベース領域122a、p形のコンタクト領域122b、およびn形のソース層123が設けられる範囲を斜線のハッチで示している。
【0011】
本実施形態に係る半導体装置100は、例えばMOSFETである。ただし、半導体装置は、ゲート電極およびFP電極を備える半導体装置であればよく、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であってもよい。
【0012】
図1に示すように上方から見た半導体装置100の形状は、各辺がX方向またはY方向に概ね平行な略矩形である。ただし半導体装置の形状は、上記に限定されない。半導体装置100は、図2および図3を参照して概説すると、ドレイン電極110と、半導体部120と、外部ゲート電極130と、ソース電極140と、を備える。半導体装置100は、絶縁膜151と、複数の絶縁膜152と、複数の絶縁膜153と、絶縁膜154と、をさらに備える。また、半導体装置は、複数の内部ゲート電極160と、複数のFP電極170と、をさらに備える。以下、半導体装置100の各部について説明する。なお、以下では、半導体装置100のうち、図1に示す外部ゲート電極130のパッド部131およびその近辺の形態を主に説明し、それ以外の構造についての説明は適宜省略する。
【0013】
ドレイン電極110は、半導体装置100の下面の略全域に設けられる。ドレイン電極110の上面および下面は、図3に示すように例えば、XY平面に概ね平行な平坦面である。ドレイン電極110は、金属材料等の導電材料からなる。ドレイン電極110上には、半導体部120が配置される。
【0014】
半導体部120は、例えば、n形半導体層121と、n形半導体層121の上層部に設けられるp形半導体層122と、p形半導体層122の上層部に設けられるn形のソース層123と、を含む。ただし、半導体部の構成は、素子の種類に応じて適宜変更できる。
【0015】
n形半導体層121は、n形のドリフト領域を含む。n形のドリフト領域は、ドレイン電極110の上面の略全域上に配置される。ただし、n形半導体層は、n形のドリフト領域とドレイン電極との間に設けられ、n形のドリフト領域の不純物濃度よりも不純物濃度が高いn形のドレイン領域をさらに含んでもよい。
【0016】
p形半導体層122は、p形のベース領域122aと、p形のベース領域122a内に設けられるp形のコンタクト領域122bと、を含む。p形のベース領域122aは、図5に示すように、n形半導体層121の上層部に部分的に設けられる。p形のコンタクト領域122bは、p形のベース領域122a内に部分的に設けられ、後述するソース電極140にオーミック接触する。p形のベース領域122a、p形のコンタクト領域122b、およびn形のソース層123の配置の詳細については、後述する。
【0017】
半導体部120の上方には、図1に示すように外部ゲート電極130と、外部ゲート電極130から離隔したソース電極140と、が設けられる。
【0018】
外部ゲート電極130は、所謂フィンガー形状を有する。外部ゲート電極130は、例えば、パッド部131と、第1延伸部132と、複数の第2延伸部133と、第3延伸部134と、凸部135と、を含む。
【0019】
パッド部131は、配線部材(不図示)を接続して、半導体装置100の外部の回路に外部ゲート電極130を電気的に接続するための部分である。パッド部131は、本実施形態では、半導体部120の4つの角部のうち、最も+X側および最も+Y側に位置する角部上に配置される。上方から見たパッド部131は、本実施形態では、略矩形である。
【0020】
第1延伸部132は、パッド部131の最も-X側および最も+Y側に位置する角部から-X方向に延びる。第1延伸部132は、半導体部120の+Y方向における端部上に位置する。各第2延伸部133は、第1延伸部132から-Y方向に延びる。複数の第2延伸部133は、X方向に並ぶ。第3延伸部134は、パッド部131の最も+X側および-Y側に位置する角部から-Y方向に延びる。各第2延伸部133および第3延伸部134の-Y方向における端部は、半導体部120の-Y方向における端部の近辺まで延びる。
【0021】
凸部135は、パッド部131の-X方向における端部、具体的には、最も-X側および-Y側に位置する角部から、-Y方向に突出する。上面視における凸部135の形状は、例えば、略矩形である。Y方向における凸部135の長さは、Y方向における第2延伸部133および第3延伸部134の長さよりも短い。
【0022】
外部ゲート電極130は、金属材料等の導電材料からなる。外部ゲート電極130は、2以上の金属層の積層体によって構成されてもよい。
【0023】
ソース電極140も、図1に示すように、所謂フィンガー形状を有する。ソース電極140は、例えば、複数の第1延伸部141と、第2延伸部142と、複数の第3延伸部143と、を含む。
【0024】
各第1延伸部141および第2延伸部142は、半導体部120の-Y方向における端部から+Y方向に延びる。各第1延伸部141は、外部ゲート電極130の隣り合う2つの第2延伸部133の間に位置する。第2延伸部142は、隣り合う第2延伸部133と第3延伸部134との間に位置する。各第3延伸部143は、隣り合う2つの第2延伸部142の-Y方向における端部同士の間、または隣り合う第2延伸部142の-Y方向における端部と第3延伸部143の-Y方向における端部との間に位置し、これらに連なる。
【0025】
第2延伸部142は、第1被覆部142a、第2被覆部142b、および第3被覆部142cを含む。第3被覆部142cは、半導体部120の-Y方向における端部から+Y方向に延びる。第1被覆部142aおよび第2被覆部142bは、第3被覆部142cから+Y方向に突出する。第1被覆部142aは、パッド部131の-Y側および凸部135の+X側に位置する。第2被覆部142bは、パッド部131および凸部135の-X側に位置する。X方向において第1被覆部142aと第2被覆部142bとの間には、凸部135が位置する。上方から見た第1被覆部142a、第2被覆部142b、および第3被覆部142cのそれぞれの形状は、例えば矩形である。第1被覆部142a、第2被覆部142b、および第3被覆部142cにより、凹部144が形成される。凹部144内には、凸部135が配置される。ここで「凹部内には凸部が配置される」とは、凸部の少なくとも一部が凹部内に位置することを意味する。
【0026】
ソース電極140は、金属材料等の導電材料からなる。ソース電極140は、2以上の金属層の積層体によって構成されてもよい。
【0027】
半導体部120には、図2および図3に示すように、トレンチT1と、2つのトレンチT2と、2つのトレンチT3と、複数のトレンチT4と、複数のトレンチT5と、が設けられている。各トレンチT1~T5は、分岐の無い所謂ストレートタイプのトレンチであり、X方向に延びる。また、各トレンチT1~T5は、半導体部120の上面から下方に延びる。なお、トレンチT2の数、およびトレンチT3の数は、2つに限定されず、1つであってもよいし、3以上であってもよい。
【0028】
図6に示すように、トレンチT1の一部は、上方から見て、第2被覆部142b、凸部135、および第1被覆部142aに覆われる。また、トレンチT1の+X方向における端部は、上方から見て第3延伸部134に覆われる。
【0029】
トレンチT1内には、絶縁膜151が設けられる。絶縁膜151は、シリコン酸化物またはシリコン窒化物等の絶縁材料からなる。絶縁膜151内には、複数の内部ゲート電極160と、FP電極170と、が設けられる。なお、以下では、トレンチT1内の複数の内部ゲート電極160のうち、最も+X側に位置する内部ゲート電極160について説明する。
【0030】
トレンチT1内の内部ゲート電極160は、図4および図6に示すように、X方向に延びる。上方から見て、この内部ゲート電極160の-X方向における端部は、第2被覆部142bに覆われ、この内部ゲート電極160の+X方向における端部は、凸部135に覆われる。絶縁膜151においてこの内部ゲート電極160と凸部135との間に位置する部分には、開口151h1が設けられる。凸部135は、この開口151h1を介して、この内部ゲート電極160に接続される。これにより、外部ゲート電極130がZ方向に延びる電流経路を介して内部ゲート電極160に接続される。
【0031】
トレンチT1内のFP電極170は、図4および図6に示すように、X方向に延びる。このFP電極170は、X方向において間に内部ゲート電極160が位置する第1部分171および第2部分172と、第1部分171と第2部分172との間に位置し、内部ゲート電極160の下方に位置する第1中間部173と、を含む。第1部分171は、内部ゲート電極160の-X側に位置する。すなわち、第1部分171は、内部ゲート電極160の-X方向における端部とX方向において隣り合う。第2部分172は、内部ゲート電極160の+X側に位置し、本実施形態では、FP電極170の+X方向における端部を含む。すなわち、第2部分172は、内部ゲート電極160の+X方向における端部とX方向において隣り合う。このFP電極170と内部ゲート電極160との間には、絶縁膜151が設けられる。
【0032】
このように、パッド部131の近辺において、内部ゲート電極160は、FP電極170により、FP電極170の第1部分171よりも-X側に位置する他の内部ゲート電極160(不図示)から分断される。本実施形態では、このように分断された内部ゲート電極160が、凸部135に接続される。そのため、このように分断された内部ゲート電極160を外部ゲート電極130に電気的に接続できる。
【0033】
第1部分171は、第2被覆部142bに覆われる。絶縁膜151において第1部分171と第2被覆部142bとの間に位置する部分には、開口151h2が設けられる。第2被覆部142bは、この開口151h2を介して、第1部分171に接続される。
【0034】
第2部分172の-X方向における端部は、凸部135に覆われ、第2部分172の残りの部分は、上方から見て凸部135に覆われない。また、第2部分172の+X方向における端部は、第3延伸部134に覆われる。また、第2部分172においてX方向における両端部の間に位置する部分は、第1被覆部142aに覆われる。絶縁膜151において第2部分172と第1被覆部142aとの間に位置する部分には、開口151h3が設けられる。第1被覆部142aは、この開口151h3を介して、第2部分172に接続される。これにより、上方から見て凸部135から第3延伸部134まで延伸する第2部分172の電位が、ソース電極140と同電位になり易い。ただし、FP電極170は、第1部分171を介してソース電極140に電気的に接続されるため、第1被覆部142aは、絶縁膜151の開口151h3を介して、第2部分172に接続されなくてもよい。
【0035】
2つのトレンチT2は、トレンチT1の+Y側に位置し、Y方向に並ぶ。各トレンチT2の一部は、上方から見て第2被覆部142bに覆われ、各トレンチT2の+X方向における端部は、凸部135に覆われる。各トレンチT2は、第1被覆部142aに覆われない。
【0036】
各トレンチT2内には、絶縁膜152が設けられている。各絶縁膜152は、シリコン酸化物またはシリコン窒化物等の絶縁材料からなる。各絶縁膜152内には、複数の内部ゲート電極160と、FP電極170と、が設けられている。なお、以下では、各トレンチT2内の複数の内部ゲート電極160のうち、最も+X側に位置する内部ゲート電極160について説明する。
【0037】
各トレンチT2内の内部ゲート電極160は、X方向に延びる。上方から見て、この内部ゲート電極160の-X方向における端部は、第2被覆部142bに覆われ、この内部ゲート電極160の+X方向における端部は、凸部135に覆われる。絶縁膜152においてこの内部ゲート電極160と凸部135との間に位置する部分には、開口152h1が設けられる。凸部135は、この開口152h1を介して、この内部ゲート電極160に接続される。
【0038】
各トレンチT2内のFP電極170は、X方向に延びる。このFP電極170は、図3および図6に示すように、X方向において間に内部ゲート電極160が位置する第3部分174および第4部分175と、第3部分174と第4部分175との間に位置し、内部ゲート電極160の下方に位置する第2中間部176と、を含む。第3部分174は、内部ゲート電極160の-X側に位置する。すなわち、第3部分174は、内部ゲート電極160の-X方向における端部とX方向において隣り合う。第3部分174は、第1部分171とY方向において隣り合う。第4部分175は、内部ゲート電極160の+X側に位置し、本実施形態では、このFP電極170の+X方向における端部に相当する。すなわち、第4部分175は、内部ゲート電極160の+X方向における端部とX方向において隣り合う。内部ゲート電極160とFP電極170の間には、絶縁膜152が設けられる。
【0039】
このように、パッド部131の近辺において、内部ゲート電極160は、FP電極170により、FP電極170の第3部分174よりも-X側に位置する他の内部ゲート電極160(不図示)から分断される。本実施形態では、このように分断された内部ゲート電極160が、凸部135に接続される。そのため、このように分断された内部ゲート電極160を外部ゲート電極130に電気的に接続できる。
【0040】
第3部分174は、第2被覆部142bに覆われる。絶縁膜152において第3部分174と第2被覆部142bとの間に位置する部分には、開口152h2が設けられる。第2被覆部142bは、この開口152h2を介して、第3部分174に接続される。第4部分175は、凸部135に覆われる。第4部分175のX方向における長さは、第2部分172のX方向における長さよりも短い。
【0041】
以上より、パッド部131は、+Y方向において、各トレンチT2内の内部ゲート電極160の+X方向における端部から離隔している。Y方向における第1被覆部142aとパッド部131との距離Lは、Y方向における各トレンチT2とパッド部131との距離L1、L2よりも長い。すなわち、Y方向における各トレンチT2の位置は、Y方向におけるパッド部131の位置とY方向における第1被覆部142aとの位置と、の間に位置する。そして、凸部135は、パッド部131から突出し、各トレンチT2内の内部ゲート電極160の+X方向における端部を覆い、各トレンチT2内の内部ゲート電極160の+X方向における端部に接続される。
【0042】
2つのトレンチT3は、Y方向においてトレンチT1の-Y側に位置する。各トレンチT3の一部は、上方から見て第1被覆部142aおよび第2被覆部142bに覆われ、凸部135に覆われない。また、各トレンチT3の+X方向における端部は、上方から見て第3延伸部134に覆われる。
【0043】
各トレンチT3内には、絶縁膜153が設けられている。各絶縁膜153は、シリコン酸化物またはシリコン窒化物等の絶縁材料からなる。各絶縁膜153内には、複数の内部ゲート電極160と、FP電極170と、が設けられる。なお、以下では、各トレンチT3内の複数の内部ゲート電極160のうち、最も+X側に位置する内部ゲート電極160について説明する。
【0044】
各トレンチT3内の内部ゲート電極160は、X方向に延びる。上方から見て、この内部ゲート電極160の-X方向における端部は、第2被覆部142bに覆われ、この内部ゲート電極160の+X方向における端部は、第3延伸部134に覆われる。この内部ゲート電極160においてX方向における両端部の間は、第1被覆部142aに覆われる。絶縁膜153においてこの内部ゲート電極160と第3延伸部134との間に位置する部分には、開口153h1が設けられている。第3延伸部134は、この開口153h1を介して、この内部ゲート電極160に接続される。
【0045】
各トレンチT3内のFP電極170は、X方向に延びる。このFP電極170は、図3および図6に示すように、X方向において間に内部ゲート電極160が位置する第5部分177および第6部分178と、第5部分177および第6部分178の間であって、内部ゲート電極160の下方に位置する第3中間部179と、を含む。第5部分177は、内部ゲート電極160の-X側に位置する。すなわち、第5部分177は、内部ゲート電極160の-X方向における端部とX方向において隣り合う。第5部分177は、第1部分171とY方向において隣り合う。第6部分178は、内部ゲート電極160の+X側に位置し、本実施形態では、このFP電極170の+X方向における端部に相当する。すなわち、第6部分178は、内部ゲート電極160の+X方向における端部とX方向において隣り合う。内部ゲート電極160とFP電極170の間には、絶縁膜153が設けられる。
【0046】
このように、パッド部131の近辺において、内部ゲート電極160は、FP電極170により、FP電極170の第5部分177よりも-X側に位置する他の内部ゲート電極160(不図示)から分断される。本実施形態では、このように分断された内部ゲート電極160が、第3延伸部134に接続される。そのため、このように分断された内部ゲート電極160を外部ゲート電極130に電気的に接続できる。
【0047】
第5部分177は、第2被覆部142bに覆われる。絶縁膜153において第5部分177と第2被覆部142bとの間に位置する部分には、開口153h2が設けられる。第2被覆部142bは、この開口153h2を介して、第5部分177に接続される。第6部分178は、第3延伸部134に覆われる。第6部分178のX方向における長さは、第2部分172のX方向における長さよりも短い。
【0048】
複数のトレンチT4は、複数のトレンチT2の+Y側に配置され、Y方向に配列している。各トレンチT4の構成およびその内部の構成は、上方から見てX方向における端部が凸部135ではなくパッド部131に覆われている点を除き、トレンチT2と概ね同様であるため、説明を省略する。
【0049】
複数のトレンチT5は、複数のトレンチT3の+Y側に配置され、Y方向に配列している。各トレンチT5の構成およびその内部構成は、上方から見て第1被覆部142aおよび第2被覆部142bではなく第3被覆部142cに覆われる点を除き、トレンチT3と概ね同様であるため、説明を省略する。
【0050】
図5に示すように、半導体部120の上面と外部ゲート電極130との間、および半導体部120の上面とソース電極140との間には、絶縁膜154が設けられる。
【0051】
絶縁膜154には、図6に示すように、3つの開口154h1と、複数の開口154h2と、複数の開口154h3と、が設けられる。
【0052】
各開口154h1は、ソース電極140の第1被覆部142aと、半導体部120において隣り合うトレンチT1、T3、T5の間に位置するコンタクト部120aと、の間に位置する。各開口154h1は、X方向に延び、上方から見て第1被覆部142aに覆われる。図5に示すように、第1被覆部142aは、各開口154h1を介して、コンタクト部120aに接続される。本実施形態では、コンタクト部120aは、半導体部120の上面から下方に延びたトレンチT6の表面である。以下、後述する他のコンタクト部120b、120cについても同様である。ただし、半導体部にこのようなトレンチを設けずに、半導体部の上面の一部をコンタクト部としてもよい。
【0053】
本実施形態では、隣り合うトレンチT1とトレンチT3の間のコンタクト部120a、および隣り合うトレンチT3同士の間のコンタクト部120aには、p形のベース領域122aおよびp形のコンタクト領域122bが設けられており、n形のソース層123が設けられていない。ただし、このコンタクト部120aに、n形のソース層123がさらに設けられていてもよい。また、本実施形態では、隣り合うトレンチT3とトレンチT5との間のコンタクト部120aには、p形のベース領域122a、p形のコンタクト領域122b、およびn形のソース層123が設けられている。
【0054】
各開口154h2は、図6に示すように、ソース電極140の第2被覆部142bと、半導体部120において隣り合うトレンチT1、T2、T4の間に位置するコンタクト部120bと、の間に位置する。各開口154h2は、X方向に延びる。第2被覆部142bは、図3に示すように、各開口154h2を介して、コンタクト部120bに接続される。本実施形態では、各コンタクト部120bには、p形のベース領域122a、p形のコンタクト領域122b、およびn形のソース層123が設けられている。
【0055】
各開口154h3は、図6に示すように、第3被覆部142cと、半導体部120において隣り合うトレンチT5の間に位置するコンタクト部120cと、の間に位置する。各開口154h3は、X方向に延びる。第3被覆部142cは、図3に示すように、各開口154h3を介して、コンタクト部120cに接続されている。本実施形態では、各コンタクト部120cには、p形のベース領域122a、p形のコンタクト領域122b、およびn形のソース層123が設けられている。
【0056】
次に、本実施形態の効果を説明する。
図7は、参考例に係る半導体装置において、上方から見た各部の位置関係を拡大して示す模式図である。
参考例に係る半導体装置900では、外部ゲート電極930にパッド部131から-Y方向に突出する凸部135が設けられていない。また、参考例に係る半導体装置900では、ソース電極940に、凸部135が配置される凹部144が設けられていない。
【0057】
外部ゲート電極930とソース電極940は、Y方向においてある程度の距離Lの分だけ離隔させる必要がある。以下では、距離Lが2つのトレンチがY方向に並ぶだけの長さである例を説明する。
【0058】
パッド部131の近辺は、半導体装置900の終端領域である。そのため、耐圧を向上する観点から、FP電極170を、各トレンチT1~T6における+X方向における端部まで延伸させ、各トレンチT1~T6の端部には内部ゲート電極160を設けないことが好ましい。このようにFP電極170を各トレンチT1~T6における+X方向における端部まで延伸させた場合、仮に各トレンチT1~T6においてパッド部131の近辺に内部ゲート電極160を設けても、この内部ゲート電極160は、FP電極170によって、半導体部120の中心側の内部ゲート電極160から分断される。したがって、参考例に係る半導体装置900においては、このような内部ゲート電極160はパッド部131または第3延伸部134に接続する必要がある。
【0059】
しかしながら、参考例に係る半導体装置900においては、仮に2つのトレンチT2を第3延伸部134の直下まで延伸させ、その内部に内部ゲート電極160を設け、第3延伸部134をこの内部ゲート電極160に接続したとしても、半導体部120においてY方向においてパッド部131とソース電極940の間に位置する部分に、ソース電極940に接続できない。そのため、ゲート耐量やアバランシェ耐量が低下する可能性がある。したがって、参考例に係る半導体装置900においては、ゲート耐量やアバランシェ耐量の低下しないように、2つのトレンチT2は第3延伸部134まで延伸させず、2つのトレンチT2の+X方向における端部には、FP電極170を設け、ソース電極140で覆うことが好ましい。
【0060】
また、このような場合、トレンチT1や最も-Y側に位置するトレンチT4において他の2つのトレンチの間に位置していない部分は、終点領域となるため、耐圧を向上させる観点からFP電極170を設けることが好ましい。したがって、参考例に係る半導体装置900においては、最も-Y側に位置するトレンチT4とトレンチT1との間がMOSFET等の素子として無効な領域となる。
【0061】
これに対して、本実施形態に係る半導体装置100においては、外部ゲート電極130は、パッド部131から突出してトレンチT1内の内部ゲート電極160を覆い、この内部ゲート電極160に接続される凸部135を含む。また、ソース電極140は、半導体部120において上方から見て、トレンチT1内のFP電極の第2部分172と隣接するコンタクト部120aを覆い、コンタクト部120aに接続される第1被覆部142aと、第1部分171を覆い、コンタクト部120aに接続される第2被覆部142bと、を含む。そのため、トレンチT1内のFP電極および半導体部120のコンタクト部120aがソース電極140に接続される状態を維持しつつ、パッド部131の近辺においてトレンチT1内に外部ゲート電極130に接続される内部ゲート電極160を設けることができる。そのため、有効な素子面積を広げることができる。
【0062】
また、第1被覆部142aは、トレンチT1内のFP電極170の第2部分172をさらに覆い、第2部分172にさらに接続される。そのため、第2部分172の電位を、ソース電極140の電位と同電位にし易くなる。
【0063】
また、Y方向における位置がY方向におけるパッド部131の位置とY方向における第1被覆部142aとの位置との間に位置する各トレンチT2内の内部ゲート電極160は、パッド部131に直接することができない。これに対して、凸部135は、上方から見てトレンチT2内の内部ゲート電極160を覆い、この内部ゲート電極160に接続される。そのため、有効な素子面積を広げることができる。
【0064】
また、第2被覆部142bは、上方から見て、半導体部120においてトレンチT1内の内部ゲート電極160とトレンチT2内の内部ゲート電極160との間に位置するコンタクト部120bを覆い、コンタクト部120bに接続される。そのため、有効な素子面積を広げることができる。
【0065】
また、コンタクト部120bには、n形のソース層123が設けられる。そのため、n形のソース層123を設ける面積を広げることができる。
【0066】
また、n形のソース層123は、第1被覆部142aの下にさらに設けられ、第1被覆部142aは、n形のソース層123に接続される。そのため、n形のソース層123を設ける面積を広げることができる。
【0067】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
図8は、本実施形態に係る半導体装置を示す上面図である。
図9は、図8の破線Eで囲んだ部分において、上方から見た各部の位置関係を示す模式図である。
本実施形態に係る半導体装置200は、パッド部231が、半導体部120のX方向における略中央に位置する点で、第1の実施形態に係る半導体装置100と相違する。
なお、以下の説明においては、原則として、第1の実施形態との相違点のみを説明する。以下に説明する事項以外は、第1の実施形態と同様である。
【0068】
外部ゲート電極230は、パッド部231と、第1延伸部232と、第2延伸部233と、第3延伸部234と、第4延伸部235と、第5延伸部236と、2つの凸部237と、を含む。
【0069】
パッド部231は、半導体部120の+Y方向における端部のうち、X方向における略中央に位置する。上方から見たパッド部231の形状は、略矩形である。このように、パッド部の位置は、半導体部の角部上に限定されない。
【0070】
第1延伸部232は、パッド部231の最も-X側および最も+Y側に位置する角部から、-X方向に延びる。第2延伸部233は、パッド部231の最も+X側および最も+Y側に位置する角部から、+X方向に延びる。第3延伸部234は、第1延伸部232の-X方向における端部から-Y方向に延びる。第4延伸部235は、パッド部231の+Y方向における端部のうち、X方向における略中央から、-Y方向に延びる。第5延伸部236は、第2延伸部233の+X方向における端部から、-Y方向に延びる。
【0071】
一方の凸部237は、パッド部231の-X方向における端部、具体的には最も-X側および最も-Y側に位置する角部から-Y方向に突出する。他方の凸部237は、パッド部231の+X方向における端部、具体的には最も+X側および最も-Y側に位置する端部から-Y方向に突出する。
【0072】
ソース電極240は、第1延伸部241と、第2延伸部242と、第3延伸部243と、を含む。
【0073】
第1延伸部241は、半導体部120の-Y方向における端部から+Y方向に延び、外部ゲート電極230の第3延伸部234と第4延伸部235との間に位置する。第2延伸部242は、半導体部120の-Y方向における端部から+Y方向に延び、外部ゲート電極230の第4延伸部235と第5延伸部236との間に位置する。第3延伸部243は、第1延伸部241の-Y方向における端部と第2延伸部242の-Y方向における端部との間に位置し、これらに連なる。
【0074】
第1延伸部241は、第1被覆部241a、第2被覆部241b、および第3被覆部241cを含む。第3被覆部241cは、半導体部120の-Y方向における端部から+Y方向に延びる。第1被覆部241aおよび第2被覆部241bは、第3被覆部241cから+Y方向に突出する。第1被覆部241aは、パッド部231の-Y側および凸部237の+X側に位置する。第2被覆部241bは、パッド部231および凸部237の-X側に位置する。X方向において第1被覆部241aと第2被覆部241bとの間には、一方の凸部237が位置する。第1被覆部241a、第2被覆部241b、および第3被覆部241cにより、凹部244が形成される。凹部244内には、凸部237が配置される。
【0075】
第2延伸部242の形状は、Y方向に延びる半導体装置200の中心軸Cに対して、第1延伸部241と概ね対称であるため、その説明を省略する。
【0076】
次に、中心軸Cよりも-X側のパッド部231の近辺の構造について説明する。中心軸Cよりも+X側のパッド部231の近辺の構造は、中心軸Cを基準として、中心軸Cよりも-X側のパッド部231の近辺の構造と対称であるため、その説明を省略する。
【0077】
半導体部120には、トレンチT21と、2つのトレンチT22と、2つのトレンチT23と、複数のトレンチT24と、複数のトレンチT25と、が設けられている。トレンチT21の構造およびその内部構造は、トレンチT21の+X方向における端部ではなく途中部分が第4延伸部235に覆われる点を除き、第1の実施形態におけるトレンチT1と同様であるため、その説明を省略する。また、トレンチT22の構造およびその内部構造は、第1の実施形態におけるトレンチT2と同様であるため、その説明を省略する。また、トレンチT23の構造およびその内部構造は、トレンチT23の+X方向における端部ではなく途中部分が第4延伸部235に覆われる点、および、トレンチT23内のうち第4延伸部235の直下に位置する部分において、FP電極170が内部ゲート電極160の下方に設けられている点を除き、第1の実施形態におけるトレンチT3と同様であるため、その説明を省略する。また、トレンチT24の構造およびその内部構造は、第1の実施形態におけるトレンチT4と同様であるため、その説明を省略する。また、トレンチT25の構造およびその内部構造は、トレンチT25の+X方向における端部ではなく途中部分が第4延伸部235に覆われる点、および、トレンチT25内のうち第4延伸部235の直下に位置する部分において、FP電極170が内部ゲート電極160の下方に設けられている点を除き、第1の実施形態におけるトレンチT5と同様であるため、その説明を省略する。
【0078】
凸部237は、上方から見てトレンチT21内の内部ゲート電極160、およびトレンチT22内の内部ゲート電極160を覆い、各開口151h1、152h1を介して、これらに接続される。第4延伸部235は、各トレンチT23、T25内の内部ゲート電極160を覆い、各開口153h1を介して、これらに接続される。
【0079】
第1被覆部241aは、上方から見てトレンチT21内のFP電極170の第2部分172を覆い、開口151h3を介して第2部分に接続される。第1被覆部241aは、半導体部120において隣り合うトレンチT21、T23の間のコンタクト部120aを覆い、各開口154h1を介して、これらに接続される。
【0080】
第2被覆部241bは、上方から見てトレンチT21内のFP電極170の第1部分171、トレンチT22、T24内のFP電極170の第3部分174、およびトレンチT23、T25内のFP電極170を覆い、各開口151h2、152h2、153h2を介して、これらに接続される。第2被覆部241bは、上方から見て半導体部120において隣り合うトレンチT21、T22、T24の間のコンタクト部120bを覆い、各開口154h2を介して、これらに接続される。
【0081】
第3被覆部241cは、上方から見てトレンチT25内のFP電極170を覆い、各開口153h2を介して、これらに接続される。第3被覆部241cは、上方から見て半導体部120において隣り合うトレンチT23、T25の間のコンタクト部120cを覆い、各開口154h3を介して、これらに接続される。
【0082】
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態に係る半導体装置200においても、外部ゲート電極230は、パッド部231から突出してトレンチT21内の内部ゲート電極160を覆い、この内部ゲート電極160に接続される凸部237を含む。また、ソース電極240は、半導体部120において上方から見て、トレンチT21内のFP電極の第2部分172と隣接するコンタクト部120aを覆い、第2部分172に接続される第1被覆部241aと、第1部分171を覆い、第1部分171に接続される第2被覆部241bと、を含む。そのため、トレンチT21内のFP電極170および半導体部120のコンタクト部120aがソース電極240に接続される状態を維持しつつ、トレンチT21内に外部ゲート電極230に接続される内部ゲート電極160を設けることができる。そのため、有効な素子面積を広げることができる。
【0083】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態を説明する。
図10は、本実施形態に係る半導体装置において、上方から見た各部の位置関係を示す模式図である。
図11は、図10のF-F’線における断面図である。
図12は、図10のG-G’線における断面図である。
本実施形態に係る半導体装置300は、トレンチT1、T2、T3、T4、T5の内部構造が、第1の実施形態に係る半導体装置100と相違する。
【0084】
トレンチT1内の内部ゲート電極160は、本実施形態では、上方から見て第3延伸部134と重なる位置まで延びている。この内部ゲート電極160の+X方向における端部は、第3延伸部134と重なる。したがって、コンタクト部120aは、この内部ゲート電極160と隣接する。また、トレンチT2内の内部ゲート電極160のX方向における長さは、トレンチT1内の内部ゲート電極160のX方向における長さよりも短い。
【0085】
凸部135は、本実施形態では、上方から見て、この内部ゲート電極160のX方向における両端部の間の部分と重なる。凸部135は、第1の実施形態と同様に、トレンチT1内の絶縁膜151の開口151hを介して、この内部ゲート電極160のX方向における両端部の間の部分に接続される。ただし、この内部ゲート電極160は、凸部135ではなく第3延伸部134に接続されていてもよい。この場合、絶縁膜151においてこの内部ゲート電極160の+X方向における端部と第3延伸部134との間に位置する部分に、開口を設ければよい。また、この場合、凸部135は、トレンチT1を覆わなくてもよい。すなわち、凸部135は、上方から見てトレンチT1から+Y方向に離隔していてもよい。また、この内部ゲート電極160は、凸部135および第3延伸部134の両方に接続されていてもよい。
【0086】
トレンチT1内のFP電極170は、図10および図11に示すように、内部ゲート電極160の-X方向における端部と-X方向に隣り合う部分371と、部分371の+X方向における端部に連なり、内部ゲート電極160の下方に設けられる部分372と、を含む。
【0087】
このように、トレンチT1において終端領域に位置する部分には、内部ゲート電極160が設けられている。絶縁膜151の終端領域における厚みや半導体装置100の耐圧によっては、終端領域に内部ゲート電極160を設けてもよい。以下、他のトレンチT2~T5についても同様である。
【0088】
トレンチT2内のFP電極170は、図10および図12に示すように、内部ゲート電極160の-X方向における端部と-X方向において隣り合う部分373と、部分373の+X方向における端部に連なり、内部ゲート電極160の下方に設けられる部分374と、を含む。部分373は、トレンチT1内のFP電極170の部分371とY方向において隣り合う。
【0089】
このように、トレンチT2において終端領域に位置する部分にも、内部ゲート電極160が設けられている。
【0090】
トレンチT4内のFP電極170の配置は、図10に示すように、トレンチT2内のFP電極170の配置と同様である。トレンチT3、T5内のFP電極170の配置は、トレンチT1内のFP電極170の配置と同様である。したがって、これらのトレンチT3、T4、T5の内部の構成についての説明は省略する。
【0091】
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態においても、パッド部131は、+Y方向において、各トレンチT2内の内部ゲート電極160の+X方向における端部から離隔している。Y方向における第1被覆部142aとパッド部131との距離Lは、Y方向における各トレンチT2とパッド部131との距離L1、L2よりも長い。そして、凸部135は、パッド部131から突出して各トレンチT2内の内部ゲート電極160の+X方向における端部を覆い、各トレンチT2内の内部ゲート電極160の+X方向における端部に接続される。このように、Y方向における位置が、Y方向におけるパッド部131の位置とY方向における第1被覆部142aとの位置との間に位置する各トレンチT2内の内部ゲート電極160は、パッド部131に直接接続することが難しい。本実施形態では、このような内部ゲート電極160を凸部135により外部ゲート電極130に電気的に接続できる。また、第2被覆部142bは、半導体部120において最も-Y側に位置するトレンチT2内の内部ゲート電極160とトレンチT1内の内部ゲート電極160との間のコンタクト部120bを覆い、コンタクト部120bに接続される。そのため、有効な素子面積を広げることができる。
【0092】
また、第1被覆部142aは、半導体部120においてトレンチT1内の内部ゲート電極160と隣接するコンタクト部120aを覆い、コンタクト部120aに接続される。そのため、有効な素子面積を広げることができる。
【0093】
上述した複数の実施形態の各構成同士は、矛盾の無い範囲で適宜組み合わせることができる。例えば、第3の実施形態の構成は、第2実施形態と組み合わせてもよい。
【0094】
実施形態は、以下の態様を含む。
【0095】
(付記1)
第1電極と、
前記第1電極上に設けられる半導体部と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て第1方向に延びる第2電極と、
前記半導体部内に設けられ、前記第1方向に延び、前記第1方向において間に前記第2電極が配置される第1部分および第2部分と、前記第1部分と前記第2部分の間であって、前記第2電極の下方に位置する第1中間部と、を含む第3電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、上方から見て前記第1方向と交差する第2方向において前記第2電極および前記第2部分から離隔するパッド部と、前記パッド部から突出して前記第2電極を覆い、前記第2電極に接続される凸部と、を含む第4電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第4電極から離隔し、上方から見て、前記半導体部において前記第2部分と隣接する第1コンタクト部を覆い、前記第1コンタクト部に接続される第1被覆部と、前記第1部分を覆い、前記第1部分に接続される第2被覆部と、を含む第5電極と、
前記半導体部と前記第2電極との間、前記半導体部と前記第3電極との間、および前記第2電極と前記第3電極との間に設けられる第1絶縁膜と、
を備える半導体装置。
【0096】
(付記2)
前記第1被覆部は、前記第2部分をさらに覆い、前記第2部分にさらに接続される付記1に記載の半導体装置。
【0097】
(付記3)
前記凸部は、前記パッド部の前記第2部分から前記第1部分に向かう方向における端部から突出する付記1または2に記載の半導体装置。
【0098】
(付記4)
前記第5電極には、前記第1被覆部と前記第2被覆部との間に位置し、前記凸部が配置される凹部が設けられる付記1~3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【0099】
(付記5)
前記半導体部内に設けられ、前記第2電極と前記第2方向において隣り合い、前記第1方向に延びる第6電極と、
前記半導体部内に設けられ、前記第1方向に延び、前記第1方向において間に前記第6電極が配置される第3部分および第4部分と、前記第3部分と前記第4部分の間であって前記第6電極の下方に位置する第2中間部と、を含む第7電極と、
前記半導体部と前記第6電極との間、前記半導体部と前記第7電極との間、および前記第6電極と前記第7電極との間に設けられる第2絶縁膜と、
を備え、
前記凸部は、上方から見て前記第6電極を覆い、前記第6電極に接続され、
前記第3部分は前記第1部分と前記第2方向において隣り合い、
前記第2被覆部は、上方から見て前記第3部分をさらに覆い、前記第3部分にさらに接続される付記1~4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【0100】
(付記6)
前記第2被覆部は、上方から見て、前記半導体部において前記第2電極と前記第6電極との間に位置する第2コンタクト部をさらに覆い、前記第2コンタクト部にさらに接続される、付記5に記載の半導体装置。
【0101】
(付記7)
前記半導体部は、
第1導電形の第1半導体層と、
前記第1半導体層の上層部に設けられ、前記第1絶縁膜を介して前記第2電極と隣り合う第2導電形の第2半導体層と、
前記第2半導体層の上層部に設けられる前記第1導電形の第3半導体層と、
を含み、
前記第2コンタクト部には、前記第3半導体層が設けられている、付記6に記載の半導体装置。
【0102】
(付記8)
前記第3半導体層は、前記第1被覆部の下にさらに設けられ、
前記第1被覆部は、前記第3半導体層にさらに接続される、付記7に記載の半導体装置。
【0103】
(付記9)
第1電極と、
前記第1電極上に設けられる半導体部と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て第1方向に延びる第2電極と、
前記第2電極の前記第1方向の逆方向における第1端部と前記第1方向において隣り合う部分を含む第3電極と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て前記第1方向と交差する第2方向において前記第2電極の前記第1端部と隣り合い、前記第1方向に延び、前記第1方向における長さが前記第2電極の前記第1方向における長さよりも短い第4電極と、
前記第4電極の前記第1方向の前記逆方向における第2端部と前記第1方向において隣り合う部分を含む第5電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第2電極および前記第4電極から前記第2方向に離隔するパッド部と、前記パッド部から突出して前記第4電極の前記第1方向における第3端部を覆い、前記第3端部に接続される凸部と、を含み、前記第4電極に接続される第6電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第2方向の逆方向において前記パッド部から離隔し、前記第2方向における前記パッド部からの距離が前記第2方向における前記第4電極と前記パッド部との距離よりも長い第1被覆部と、前記第3電極の前記部分、前記第5電極の前記部分、および前記半導体部において前記第2電極と前記第4電極の間に位置する第1コンタクト部を覆い、前記第3電極の前記部分、前記第5電極の前記部分、および前記第1コンタクト部に接続される第2被覆部と、を含む第7電極と、
前記半導体部と前記第2電極との間、前記半導体部と前記第3電極との間、および前記第2電極と前記第3電極との間に設けられる第1絶縁膜と、
前記半導体部と前記第4電極との間、前記半導体部と前記第5電極との間、および前記第4電極と前記第5電極との間に設けられる第2絶縁膜と、
を備える半導体装置。
【0104】
(付記10)
前記第1被覆部は、前記半導体部において前記第2電極と隣接する第2コンタクト部を覆い、前記第2コンタクト部に接続される付記9に記載の半導体装置。
【0105】
(付記11)
第1電極と、
前記第1電極上に設けられる半導体部と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て第1方向に延びる第2電極と、
前記半導体部内に設けられ、前記第1方向に延び、前記第2電極の前記第1方向の逆方向における第1端部と前記第1方向において隣り合う第1部分と、前記第2電極の前記第1方向における第2端部と前記第1方向において隣り合う第2部分と、前記第1部分と前記第2部分の間であって、前記第2電極の下方に位置する第1中間部と、を含む第3電極と、
前記半導体部内に設けられ、上方から見て前記第1方向と交差する第2方向において前記第2電極と隣り合い、前記第1方向に延びる第4電極と、
前記半導体部内に設けられ、前記第4電極の前記第1方向の前記逆方向における第3端部と前記第1方向において隣り合う第3部分を含む第5電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第2電極および前記第4電極から前記第2方向に離隔するパッド部と、前記パッド部から突出して前記第2電極の前記第2端部および前記第4電極の前記第1方向における第4端部を覆い、前記第2端部および前記第4端部に接続され、上方から見て前記第2部分の少なくとも一部を覆わない凸部と、を含む第6電極と、
前記半導体部の上方に設けられ、前記第2方向の逆方向において前記パッド部から離隔し、前記第2方向における前記パッド部からの距離が前記第2方向における前記第4電極と前記パッド部との距離よりも長い第1被覆部と、前記第1部分、前記第3部分、および前記半導体部において前記第2電極と前記第4電極の間に位置する第1コンタクト部を覆い、前記第1部分、前記第3部分、および前記第1コンタクト部に接続される第2被覆部と、を含む第7電極と、
前記半導体部と前記第2電極との間、前記半導体部と前記第3電極との間、および前記第2電極と前記第3電極との間に設けられる第1絶縁膜と、
前記半導体部と前記第4電極との間、前記半導体部と前記第5電極との間、および前記第4電極と前記第5電極との間に設けられる第2絶縁膜と、
を備える半導体装置。
【0106】
(付記12)
前記第1被覆部は、前記半導体部において前記第2部分と隣接する第2コンタクト部を覆い、前記第2コンタクト部に接続される付記11に記載の半導体装置。
【0107】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
100、200、900:半導体装置
110 :ドレイン電極(第1電極)
120 :半導体部
120a :コンタクト部(付記1の第1コンタクト部、付記10、12の第2コンタクト部)
120b :コンタクト部(付記6の第2コンタクト部、付記9、11の第1コンタクト部)
120c :コンタクト部
121 :n形半導体層(第1半導体層)
122 :p形半導体層(第2半導体層)
122a :p形のベース領域
122b :p形コンタクト領域
123 :n形のソース層(第3半導体層)
130、230、930:外部ゲート電極(付記1の第4電極、付記9、11の第6電極)
131、231:パッド部
132、232:第1延伸部
133、233:第2延伸部
134、234:第3延伸部
135、237:凸部
140、240、940:ソース電極(付記1の第5電極、付記9、11の第7電極)
141、241:第1延伸部
142、242:第2延伸部
142a、241a:第1被覆部
142b、241b:第2被覆部
142c、241c:第3被覆部
143、243:第3延伸部
144、244:凹部
151 :絶縁膜(第1絶縁膜)
151h1、151h2、151h3:開口
152 :絶縁膜(第2絶縁膜)
152h1、152h2:開口
153 :絶縁膜
153h1、153h2:開口
154 :絶縁膜
154h1、154h2、154h3:開口
160 :内部ゲート電極(第2電極、付記5の第6電極、付記9、11の第4電極)
170 :FP電極(第3電極、付記5の第7電極、付記9、11の第5電極)
171 :第1部分
172 :第2部分
173 :第1中間部
174 :第3部分
175 :第4部分
176 :第2中間部
177 :第5部分
178 :第6部分
179 :第3中間部
235 :第4延伸部
236 :第5延伸部
371 :部分(付記9の第3電極の部分)
373 :部分(付記9の第5電極の部分)
372、374:部分
C :中心軸
L :距離
T1~T6、T21~T25:トレンチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12