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特許7526166持続的な干渉環境における電磁信号を検出するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】持続的な干渉環境における電磁信号を検出するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/495 20060101AFI20240724BHJP
【FI】
G01S7/495
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021513857
(86)(22)【出願日】2019-08-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 US2019046422
(87)【国際公開番号】W WO2020055533
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2022-08-10
(31)【優先権主張番号】16/128,373
(32)【優先日】2018-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518183103
【氏名又は名称】ベロダイン ライダー ユーエスエー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【弁理士】
【氏名又は名称】朴 志恩
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【弁理士】
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 千裕
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカテサン、プラヴィン クマール
(72)【発明者】
【氏名】ピント、ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】スー、ジアンフイ
(72)【発明者】
【氏名】ゴヤル、アブヒラシュ
【審査官】東 治企
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-180994(JP,A)
【文献】特開2005-249743(JP,A)
【文献】特開2005-249742(JP,A)
【文献】特開平09-318736(JP,A)
【文献】特開平06-331745(JP,A)
【文献】国際公開第2016/157582(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/48-7/51
G01S 17/00-17/95
G01C 3/00-3/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LIDARシステムにおいて用いられる方法であって、
現在の光信号を受信するステップと、
前記現在の光信号が、プログラム可能な期間にわたって変化する環境条件に基づき適応的に調整される閾値を超えているかどうかを判断するステップであって、前記閾値は、現在の光信号と以前に受信した光信号との比に基づくものである、ステップと、
前記プログラム可能な期間にわたって前記現在の光信号が前記閾値を超えている場合は前記現在の光信号を破棄するステップと、
を具備し、
前記プログラム可能な期間にわたって前記閾値を超えていることは前記現在の光信号が持続的な干渉環境を含むことを示していることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記現在の光信号が前記閾値を超えていない場合は、検出プロセスを続行するステップをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信した前記現在の光信号が前記閾値を超えている場合は、制御信号は前記光信号の突然の変化を次に高い層のOSIネットワークに通知するステップをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記環境条件には、季節、天候、及び/又は時刻が含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記光信号は、太陽光又は他の光源のバーストにより、又は太陽光又は他の光源に継続的にさらされるため、前記閾値を超えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
LIDARシステムであって、
LIDARシステムにより受信される、以前の戻り信号の値を表す周囲DC電圧を記憶するDC検出ブロックであって、記憶した前記周囲DC電圧は、第1の閾値を定める、DC検出ブロックと、
持続的な干渉を判断するための閾値電圧を生成するために動作することができる第2の閾値を生成する持続的な干渉閾値ブロックであって、前記第2の閾値は、前記第1の閾値、LIDARシステムにより受信される現在の戻り信号の値、及び変化する環境条件に基づいて適応的に調整されるパーセンテージ制御に基づく、持続的な干渉閾値ブロックと、
前記第2の閾値と前記LIDARシステムにより受信される現在の戻り信号の値に基づいて閾値比較信号を生成するコンパレータと、
前記閾値比較信号に基づき、前記LIDARシステムにより受信される現在の戻り信号の値が一定期間にわたって前記第2の閾値を超えているかどうかを判断するロジックブロックであって、前記第2の閾値は変化する環境条件に基づいて適応的に調整される、ロジックブロックと
を具備するシステム。
【請求項7】
前記LIDARシステムにより受信される前記現在の戻り信号の値が前記一定期間にわたって前記第2の閾値を超えている場合には、前記ロジックブロックは、前記現在の戻り信号を破棄することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記LIDARシステムにより受信される前記現在の戻り信号の値が前記一定期間にわたって前記第2の閾値を超えていない場合には、前記ロジックブロックは、検出プロセスを続行することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロジックブロックは、戻り信号をサンプリングする時間の長さを制御することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記ロジックブロックは、前記持続的な干渉閾値に実装されたDC検出のプログラム可能なパーセンテージを決定することができるパーセンテージ制御を生じることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記以前の戻り信号及び前記現在の戻り信号は、LIDARシステムの戻り光信号であることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項12】
前記ロジックブロックは、周囲光のレベルを決定するための制御を行うことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記戻り光信号は、太陽光又は他の光源のバーストにより、又は太陽光又は他の光源に継続的にさらされるため、前記第2の閾値を超えることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
LIDARシステムにおいて用いられるコンピュータプログラムコードを格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記コンピュータプログラムコードは、システムに実装された1以上のプロセッサにより実行されたとき、前記システムに、
第1の期間を定める第1の光信号を受信するステップと、
第1の閾値を定める、第1の光信号の周囲DC値を記憶するステップと、
前記第1の期間の後に生じる第2の期間に第2の光信号受信するステップと、
前記第1の閾値、前記第2の光信号、及び変化する環境条件に基づいて適応的に調整されるパーセンテージ制御に基づいて第2の閾値を生成するステップと、
前記第2の閾値及び前記第2の光信号に基づき、前記第2の光信号が持続的な干渉を含むかどうかを検出するステップと、
を具備する方法を実行させることを特徴とする、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項15】
前記第2の光信号が前記第2の閾値を越えている場合、前記第2の光信号は、持続的な干渉を含み、前記第2の光信号は、破棄されることを特徴とする請求項14に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項16】
前記第2の光信号が前記第2の閾値を越えていない場合、前記第2の光信号は、持続的な干渉を含まず、前記第2の光信号は、検出プロセスを続行することを特徴とする請求項14に記載の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2018年9月11日に出願された「持続的な干渉環境における電磁信号を検出するためのシステム及び方法」というタイトルの米国特許出願第16/128,373に基づく優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれるものとする。
(技術分野)
【0002】
本開示は、一般に、電磁信号受信のためのシステム及び方法、さらに詳細には、持続的な干渉環境における光信号の検出の精度及び信頼性を改善することに関する。
【背景技術】
【0003】
受信機は、電磁源から周期的な信号又はパルスを受信するように設計することができる。この環境では、持続的な干渉信号が周期信号と共存している場合、周期信号の検出が困難になる可能性がある。例えば、明るい太陽光環境では、光パルスの受信が難しい場合がある。
【0004】
いくつかの実施形態では、LIDARシステムのような光検出及び測距システムは、オブジェクトで反射する一連の光パルスを送信することによって動作する。反射信号又は戻り信号は、光検出及び測距システムによって受信される。検出された飛行時間(TOF)に基づいて、システムはオブジェクトからの距離(距離)を決定する。光検出及び測距システムは、自動運転や表面の空中写真図化など、さまざまな用途に使用できる。これらの用途では、操作のセキュリティ、精度、及び信頼性が最優先される場合がある。LIDARシステムが明るい太陽光環境にある場合、精度、及び信頼性が損なわれる可能性がある。同様の状況は、他の自然に又は人工的に生成された電磁信号においても存在する可能性がある。
【0005】
したがって、必要とされるのは、持続的な干渉信号環境における戻り信号又はパルス信号の検出を改善するためのシステム及び方法である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の実施形態を参照し、実施例を添付図に示す。これらの図は、限定ではなく例示を意図するものである。本発明は一般にこれらの実施形態と関連させて説明されているが、本発明の範囲は、これらの特定の実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。図はノンスケールとなっている。
【0007】
図1】本明細書の実施形態による光検出及び測距システムの動作を示す。
【0008】
図2】本明細書の実施形態による光検出及び測距システムの動作及び複数の戻り光信号を示す。
【0009】
図3A】本明細書の実施形態によるLIDAR信号検出を示している。
【0010】
図3B】本明細書の実施形態による持続的な干渉検出器を示している。
【0011】
図3C】本明細書の実施形態による持続的な干渉検出器より受信されたLIDAR戻り信号を示す。
【0012】
図4】本開示の実施形態による持続的な干渉閾値ブロックを示している。
【0013】
図5】本開示の実施形態によるDC検出ブロック及び関連ロジックを示している。
【0014】
図6A】本開示の実施形態による、電磁信号における持続的な干渉を検出するための方法を説明するフローチャートを図示したものである。
図6B】本開示の実施形態による、電磁信号における持続的な干渉を検出するための方法を説明するフローチャートを図示したものである。
【0015】
図7】本明細書の実施形態によるコンピューティングデバイス/持続的な干渉検出システムの簡略化されたブロック図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の記載では、説明目的で、本発明を理解してもらうために具体的詳細が示されている。しかしながら、当業者には、このような詳細な記載がなくても本発明を実施できることが明らかであろう。さらに、当業者は、以下に説明される本発明の実施形態が、プロセス、装置、システム、デバイス、又はタンジブルコンピュータ読み取り可能媒体上での方法のような様々な方法で実施することができることを認識するであろう。
【0017】
図に示されているコンポーネント又はモジュールは、本発明の例示的な実施形態の例示であり、本発明が不明瞭とならないようにすることを意図している。また、この説明全体を通じて、コンポーネントは、サブユニットを含むことができる別個の機能ユニットとして記述することができるが、当業者は、様々なコンポーネント又はその一部を別個のコンポーネントに分割することができ、又は、単一のシステム又はコンポーネント内に統合することも含めて、統合することができることを認識することを理解すべきである。本明細書で論じられる機能又は動作を、コンポーネントとして実施できることに留意すべきである。コンポーネントは、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせとして組み込むことができる。
【0018】
さらに、図中のコンポーネント又はシステム間の接続は、直接接続に限定することを意図しない。むしろ、これらのコンポーネント間のデータは、中間コンポーネントによって修正、再フォーマット、又は変更されることがある。また、接続を追加又は減少させて使用されることがある。「結合された」、「接続された」、又は「通信可能に結合された」という用語は、直接接続、1つ又は複数の中間装置を介した間接接続、及び無線接続を含むと理解されることにも留意すべきである。
【0019】
本明細書における「1つの実施形態」、「好ましい実施形態」、又は「実施形態」との表現は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、特性、又は機能が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味し、複数の実施形態が含まれることもある。また、本明細書の様々な場所におけるこれらの表現は、必ずしもすべて同じ実施形態又は複数の実施形態を意味するとは限らない。
【0020】
本明細書の様々な場所での特定の用語の使用は、例示のためのものであり、限定するためであると解釈すべきではない。サービス、機能、又はリソースは、単一のサービス、機能、又はリソースに限定されず、これらの用語の使用は、分散又は集約されることもある関連するサービス、機能、又はリソースのグループを意味することがある。
【0021】
「含む」、「含まれる」、「具備する」、及び「具備している」という用語は非限定用語であると理解されるべきであり、言及される項目は例示であり、言及された項目に限定されることを意味しない。本書で使用されている見出しは、整理を目的としたものであり、説明又は特許請求の範囲を限定するものではない。この本明細書に記載した各参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0022】
さらに、当業者は、(1)特定のステップは、任意に実行されてもよいこと、(2)ステップは、ここに記載された特定の順序に限定されないこと、(3)特定のステップは異なる順序で実行できること、(4)特定のステップを同時に実行できること、を認識すべきである。
A.光検出及び測距システム
【0023】
本明細書で論じられるように、いくつかの実施形態では、受信機は、電磁源から周期的な信号又はパルスを受信するように設計されている。このような環境では、持続的干渉信号が周期信号と共存する場合、周期信号の検出が困難になる可能性がある。例えば、明るい太陽光環境にあるLIDARシステムでは、光パルスの受信が難しい場合がある。
【0024】
LIDARシステムのような光検出及び測距システムは、システムを取り巻く周囲の形状及び輪郭を測定するためのツールとすることができる。LIDARシステムは、自律航法と表面の空中写真図化の両方を含む多くのアプリケーションに適用することができる。LIDARシステムは、システムが動作している周囲のオブジェクトから反射されることになる、光パルスを放出する。各パルスが放出されてから受信されるまで飛行している時間(すなわち、飛行時間「TOF」)を測定して、オブジェクトとLIDARシステムとの間の距離を決定することができる。この技術は光の物理学と光学に基づいている。ここで参照するLIDARシステム、又は光検出及び測距システムは、他の光検出システムにも適用することができる。
【0025】
LIDARシステムでは、光はすばやく発射するレーザーから放射される。レーザー光は媒体を通過し、建物、木の枝、乗り物などの周囲の物体のポイントで反射される。反射光エネルギーはLIDARレシーバー(検出器)に戻り、そこで記録されて周囲のマッピングに使用される。
【0026】
図1は、本明細書の実施形態による、光検出及び測距コンポーネント102並びにデータ分析及びデータ解釈109の動作100を示す。光検出及び測距コンポーネント102は、放射された光信号110を送信する送信機104と、検出器を具備する受信機106と、システム制御及びデータ取得108とを具備することができる。放射された光信号110は、媒体を通って伝播し、オブジェクト112で反射する。戻り光信号114は、媒体を通って伝播し、受信機106で受信される。システム制御及びデータ取得108は、送信機104からの発の放射を制御することができ、データ取得は、受信機106で検出された戻り光信号114を記録することができる。データ分析及びデータ解釈109は、システム制御及びデータ取得108からの接続116を介して出力を受け取り、データ分析機能を実行することができる。接続116は、無線又は非接触通信方法で実施することもできる。送信機104及び受信機106は、光学レンズ及び鏡(図示せず)を含むことができる。送信機104は、特定の順序で複数のパルスを有するレーザービームを放射することができる。いくつかの実施形態では、光検出及び測距コンポーネント102並びにデータ分析及びデータ解釈109は、LIDARシステムを具備する。
【0027】
図2は、本明細書の実施形態による、複数の戻り光信号、すなわち(1)戻り信号203及び(2)戻り信号205を含む光検出及び測距システム202の動作200を示す。光検出及び測距システム202は、LIDARシステムとすることができる。レーザーのビームの広がりにより、1回のレーザーの発射で複数のオブジェクトに突き当たり、複数の反射が発生することがしばしば生じる。光検出及び測距システム202は、複数の戻りを分析し、最強の戻り、最後の戻り、又は両方の戻りのいずれかを報告することができる。図2に示されるように、光検出及び測距システム202は、近くの壁204及び遠くの壁208の方向にレーザーを放射する。図示のように、ビームの大部分は領域206で近くの壁204に当たり、結果として戻り信号203となり、ビームの別の部分は領域210で遠くの壁208に当たり、戻り信号205となる。戻り信号203は、戻り信号205と比較して、短いTOF及び強い受信信号強度を有することができる。光検出及び測距システム202は、2つのオブジェクト間の距離が最小距離よりも大きい場合にのみ、両方の戻りを記録することができる。単一の及び複数のリターンLIDARシステムの両方で、正確なTOFが計算されるように、リターン信号が送信された光信号と正確に関連付けられることが重要である。
【0028】
LIDARシステムのいくつかの実施形態では、距離データを2D(すなわち、単一平面)ポイントクラウド方式で捕捉することができる。これらのLIDARシステムは、産業用アプリケーションで使用されることが多く、しばしば、測量、マッピング、自律航法、その他の用途に再利用することができる。これらのデバイスのいくつかの実施形態は、少なくとも1つの平面全体の走査を実行するために、いくつかのタイプの移動鏡と組み合わされた単一のレーザーエミッタ/検出器ペアの使用に頼る。この鏡は、ダイオードから放出された光を反射するだけでなく、戻り光を検出器へと反射することもできる。このアプリケーションで回転鏡を使用することが、システム設計と製造の両方を簡素化しながら、90度-180度-360度の方位角ビューを実現するための手段になる場合がある。回転鏡機能は、MEMSなどのソリッドステートテクノロジーを使用して実装することもできる。
B.持続的な干渉検出
【0029】
持続的な干渉検出器は、明るい光の飽和のような、持続的な干渉によって生成された誤った信号の「ヒット」を検出し、有効な信号又はパルスから区別することができる。明るい光の飽和は、太陽光によって引き起こされる可能性がある。誤った信号ヒットを引き起こす可能性のある2つのイベントは、1)太陽光のバースト又は他の光源からのバースト、及び2)太陽光又は他の光源への継続的な曝露である。継続的な露光は、信号操作の通常の状態に比べて高レベルである可能性がある。どちらの場合も、持続的な干渉検出器は、持続的な干渉があるかどうかを判断する、例えば、有効な信号又はパルスの期間よりも長い期間にわたる太陽光があるかどうかを判断する。1つの実施形態では、先に記憶した周囲光と比較して、受信信号がプログラム可能な期間にわたってプログラム可能な閾値を超えた場合、すぐ上位のネットワーク層に周囲光の突然の変化を通知するための制御信号が生成される。この制御信号は、現在の信号のリターンを破棄するか、又は別の方法で信号を処理するために使用できる。受信信号が有効かどうかを判断するために、デジタルロジックを使用できる。受信信号が有効でない場合、受信信号は破棄される。プログラム可能な閾値は、環境条件の変化に基づいて適応的に調整することができる。この機能は、持続的な干渉検出器に「インテリジェントな閾値」を提供する。他の実施形態では、持続的な干渉検出器は、他のタイプの電磁信号を検出するような動作が可能である。
1.持続的な干渉検出器
【0030】
図3Aは、本明細書の実施形態によるLIDAR信号検出300を示している。図示のように、光信号320は、トランスインピーダンス増幅器(TIA)302によって受信することができ、次にTIA302はTIA信号324を生成する。TIA信号324は、LIDARシステムの受信光信号を表す増幅された電圧信号である。いくつかの実施形態では、TIA信号324は、LIDAR信号検出器303に結合することができる。LIDAR信号検出器303は、光が眩しくない環境ではLIDAR戻りパルスを検出できるが、光が眩しい環境ではLIDAR戻りパルスを検出できない場合がある。LIDAR信号検出器303の出力は、LIDARプロセッサ305に結合することができる。LIDARプロセッサ305は、1つ以上のLIDAR信号検出器、及び信号の生成及び検出に関連する他のコンポーネントを制御する。次に、LIDARプロセッサ305は、個々の検出器からすべてのデータを収集して、すべての検出器からの入力データを後処理して、点群と呼ばれる3D距離データのグループを形成する。ローカライズされたマッピング、オブジェクト検出、認識などのような高度な機能を実行するために付加的な能力がプロセッサに追加された実施形態が可能である。LIDARプロセッサ305は出力344を出力する。
【0031】
図3Bは、本明細書の実施形態による持続的な干渉検出器360を示している。一般に、持続的な干渉検出器360の実施形態は、電磁信号に適用可能とすることができる。以下の説明では、持続的な干渉検出器の動作について、LIDARシステムの光信号に関連して説明する。
【0032】
図3Bに示されるように、LIDARシステムからの光信号320は、TIA302に結合することができ、次にTIA302はTIA信号324を生成する。TIA信号324は、LIDARシステムの受信光信号を表す増幅された電圧信号である。持続的な干渉検出器360は、DC検出310、持続的な干渉閾値308、フィルタ304、コンパレータ306、ロジック312、及びLIDARプロセッサ305の機能ブロックを具備する。ロジック312は、制御装置318、検出器316、フィルタ314、及びフィルタ315を具備することができる。ロジック312の機能は、デジタルロジックで実装することができる。制御装置318とフィルタ315の組み合わせは、ロジック313と呼ばれる。
【0033】
DC検出310は、TIA信号324の1つ又は複数の、以前の値を表す周囲DC値(周囲DC電圧)を記憶することができる。この機能を実行するために、制御装置318からのTIA信号324及び制御信号334の1つ又は複数の以前の値を、DC検出310に接続することができる。制御信号334は、周囲光のレベルを決定するための制御を行う。DC検出310の出力、すなわち、すでに蓄積された電圧326は、計算されたDC出力である、周囲光に基づく、すでに蓄積された電圧の値を表す。例えば、すでに蓄積された電圧326は、TIA信号324のDC値と比較して小さなオフセットを有するDC値とすることができる。1つの実施形態では、すでに蓄積された電圧326は、TIA信号324のDC値の95%とすることができる。DC検出310の詳細追加説明は、図5に開示されている。
【0034】
持続的な干渉閾値308は、季節、時刻などに応じて、DC検出のプログラム可能なパーセンテージに、例えば、40%に決定することができる。この決定は、TIA信号324、すでに蓄積された電圧326、及びプログラム可能なパーセンテージ制御333に基づくことができる。プログラム可能なパーセンテージ制御333は、制御装置318によって生成することができる。持続的な干渉閾値308の出力は、TIA信号324の電流測定値と、すでに記憶された周囲光、すなわち、すでに蓄積された電圧326との比を表す、閾値電圧328となることがある。閾値電圧328は、光信号320に、現在の期間において、コンパレータ306を介して持続的な干渉環境が含まれるかどうかを決定するために利用することができる。閾値電圧328はDC電圧である。持続的な干渉閾値308について、図4に関連してさらに議論する。
【0035】
フィルタ304は、TIA信号324に基づいて実時間信号又はフィルタリングされた信号を検出するためのオプションのアナログフィルタとすることができる。1つの実施形態では、フィルタ304は、起動時に利用することができ、その後、バイパスすることができる。したがって、信号325は、TIA信号324のフィルタリングされた形態であることも、フィルタリングされていない形態であることある。
【0036】
光信号がプログラム可能な期間にわたってプログラム可能な閾値を超えるかどうかを決定するために、TIA信号324及び閾値電圧328は、これらの信号に基づいて閾値比較信号330を生成するコンパレータ306に接続される。閾値比較信号330は、光信号がプログラム可能な閾値を超えているかどうかを示す。閾値電圧328はDC電圧であり、信号325はAC電圧である。
【0037】
ロジック312は、TIA信号324によって表されるように、現在の期間の光信号320が有効な信号ではなく、破棄することができるかどうかを決定することができる。ロジック312は、フィルタ314及び検出器316、ならびにロジック313を具備することができる。ロジック313は、フィルタ315及び制御装置318を具備することができる。制御装置318は、光信号320をサンプリングする(すなわち、聞く)時間の長さを制御することができる。制御装置318は、TIAのDCコモンモードを計算するためのデジタル出力である、フィルタ315を介してDC検出310から接続された、デジタル信号332を受信する。制御装置318は、以下の出力を生成することができる。すなわち。
● 周囲光のレベルを決定するための制御をおこなう制御信号334。
● 持続的な干渉閾値308に実装されたDC検出のプログラム可能なパーセンテージを決定することができるプログラム可能なパーセンテージ制御333。
● フィルタ314に結合されたプログラム可能なフィルタ制御336。プログラマブルフィルタ制御336は、電磁干渉の突然の増加を決定するのを補助することができる時間の長さを制御する。
【0038】
フィルタ314は、プログラム可能なフィルタ制御336及び閾値比較信号330を受信する。フィルタ314は、ローパスフィルタであり、カウンタ機能を実装する。1つの実施形態では、サンプリングレートは、8ns(ナノ秒)とすることができ、8nsの64カウントで動作する。したがって、持続的な干渉検出器360は、光信号320が持続的な干渉環境、すなわち明るい太陽光環境を含むかどうかを決定する前に、512nsの期間Tで動作する。フィルタ314は、検出器316に接続される出力338を生成することができる。
【0039】
検出器316は、デコードされた光信号320、すなわち、デコードされたLIDAR戻り信号を表す検出信号342を生成することができる。ロジック312が光信号320を廃棄すべきでないことを決定した場合、検出信号342を生成することができる。検出器316はまた、定期的な較正を制御し、持続的な干渉検出の結果をメモリ(図示せず)に提供する較正信号340を生成することができる。メモリは点群とすることができる。
【0040】
図3Cは、本文書の実施形態による、持続的な干渉検出器360のような受信機によって受信されたLIDAR戻り信号380を示している。図3Cは、縦軸に電圧レベルを示し、横軸に時間を示している。示されている電圧レベルは、DC電圧1とDC電圧2であり、DC電圧2は、DC電圧1の値よりも小さいプログラム可能な値である。例えば、DC電圧2はDC電圧1の値の60%となることがある。図3Cは、図3Bに関連して議論した、すでに蓄積された電圧326に基づく閾値電圧及び閾値電圧328に基づくものである。これらの閾値電圧は、期間Tで一定となることがある。期間Tは、光信号320が持続的な干渉環境を含むかどうかを決定するための動作間隔である。
【0041】
LIDAR戻り信号380は、TIA信号324の「以前の値」及びTIA信号324の「新しい値」によって示されている。TIA信号324の「以前の値」は、TIA信号324の「新しい値」と比較してそれ以前の期間に発生したものである。図示のように、TIA信号324の「以前の値」は、有効なLIDAR戻り信号を表す。TIA信号324の「以前の値」のパルスは、閾値電圧328に基づく閾値を超えることができるが、期間tの間だけである。期間tは、光信号320が持続的な干渉環境を含むかどうかを決定するための動作間隔である期間Tと比較して比較的短い。したがって、ロジック312によって、TIA信号324の「以前の値」は有効なLIDAR戻り信号であると決定することができる。
【0042】
TIA信号324の「新しい値」は、TIA信号324の「以前の値」の直後に発生する信号となることができる。したがって、TIA信号324の「以前の値」は、DC検出310及び持続的な干渉閾値308による閾値電圧328を決定するための基礎となることができる。図3Cに示されるように、TIA信号324の「新しい値」は、すでに蓄積された電圧326に基づく閾値を超える定電圧、DC電圧2を具備する。さらに、TIA信号324の「新しい値」は、閾値電圧328に基づく閾値を超える。TIA信号324の「新しい値」は、期間Tの間、閾値電圧328に基づく閾値を超えるので、制御装置318による計算により、TIA信号324の「新しい値」が破棄することができる決定することが可能となる。「閾値を超える」とは、電圧が閾値を下回るレベルまで低下することを意味することに注意すべきである。
【0043】
閾値電圧328に基づく閾値は、以前に受信したLIDAR信号及び他の環境条件に基づいて適応的に調整することができる。環境条件の例として、季節、天候、時刻が含まれるが、これらに限定されない。したがって、対象の閾値は「インテリジェント閾値」と見なすことができる。閾値電圧326は定期的に調整することができる。
2.持続的な干渉閾値ブロック
【0044】
図4は、本開示の実施形態による、持続的な干渉閾値400の機能ブロックを示している。持続的な干渉閾値400では、図3Bの持続的な干渉閾値308の機能ブロックを開示する。持続的な干渉閾値400は、可変抵抗器R2・404に結合された抵抗器R1・402を具備する。すでに蓄積された電圧326は、抵抗器R1402の一端に接続することができる。持続的な干渉閾値308は、TIA信号324及びプログラム可能なパーセンテージ制御333を受信し、これらは、可変抵抗器R2404の値を決定するために利用される。したがって、抵抗器R1402と可変抵抗器R2404の比率は、閾値電圧328を決定する電圧を検出することができる。閾値電圧328は、太陽光の閾値又は眩しい光の閾値となることがある。
C.DC検出ブロック
【0045】
図5は、本開示の実施形態による、DC検出310及び関連するロジック313を具備する2つの機能ブロック500を示している。図5は、図3BのDC検出310の要素及びロジック313の要素を開示している。DC検出310は、フィルタ502、デジタルアナログ変換器(DAC)506、及びコンパレータ504を具備する。DAC506は、周囲光のレベルを決定するための制御を行うデジタル信号の制御信号334を制御装置318から受信することができる。次に、DAC506は、デジタル信号332及びすでに蓄積された電圧326(計算されたDC出力)を生成することができる。DAC506はまた、入力信号を見つけるための基準として使用される信号528を生成することができる。信号528の1つの変形は、計算されたDC出力であるすでに蓄積された電圧326である。
【0046】
フィルタ502は、TIA信号324に基づいて実時間信号又はフィルタリングされた信号を検出するための任意的なアナログフィルタとすることができる。1つの実施形態では、フィルタ502は、起動時に利用することができ、その後、バイパスすることができる。したがって、信号525は、TIA信号324のフィルタリングされた形態又はフィルタリングされていない形態となることができる。コンパレータ504は、信号525及び信号528を受信して、デジタル信号332を生成することができる。続いて、デジタル信号332は、フィルタ315によってフィルタリングされて、制御信号339を生成する。制御信号339は、制御装置318に結合することができる。フィルタ315はまた、出力535を生成する。
D.検出方法
【0047】
図6A及び6Bは、本開示の実施形態による、電磁信号中の持続的な干渉を検出するための方法を説明するフローチャート600及び620をグラフで示している。この方法は、以下のステップを含む。
【0048】
第1の期間に第1の電磁信号を受信する(ステップ602)。
【0049】
第1の閾値を定義するために第1の電磁信号の周囲DC値を記憶する(ステップ604)。
【0050】
第1の期間の後に生じる第2の期間に第2の電磁信号を受信する(ステップ606)。
【0051】
第1の閾値、第2の電磁信号、及びプログラム可能なパーセンテージ制御に基づいて第2の閾値を生成する(ステップ608)。
【0052】
第2の閾値及び第2の電磁信号に基づいて閾値比較信号を生成する(ステップ610)。
【0053】
第2の閾値及び第2の電磁信号に基づいて、第2の電磁信号が持続的な干渉を含むかどうかを検出する(ステップ611)。
【0054】
第2の電磁信号が第2の閾値を超える場合、第2の電磁信号は持続的な干渉を含み、その後第2の電磁信号は廃棄される(ステップ612、614)。
【0055】
第2の電磁信号が第2の閾値を超えない場合、第2の電磁信号は持続的な干渉を含まず、次いで第2の電磁信号は検出プロセスを続行する(ステップ612、616)。
E.システムの実施形態
【0056】
実施形態では、本特許出願明細書に記載の態様には、信号検出システム/コンピューティングシステムを対象とするか、又はそれに実装することができる。この開示の目的のために、コンピューティングシステムは、演算、計算、決定、分類、処理、送信、受信、取得、発信、ルーティング、切り替え、保存、表示、通信、マニフェスト、検出、記録、複製、操作、又はあらゆる形式の情報、インテリジェンス、又はビジネス、科学、制御、又はその他の目的ためのデータの使用、のために動作する手段又は手段の集合を含めることができる。例えば、コンピューティングシステムは、パーソナルコンピュータ(例えば、ラップトップ)、タブレットコンピュータ、ファブレット、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、スマートウォッチ、スマートパッケージ、サーバ(例えば、ブレードサーバ又はラックサーバ)、ネットワークストレージデバイス、又はその他の適切なデバイスであり、サイズ、形状、パフォーマンス、機能、及び価格が異なる場合がある。コンピューティングシステムには、ランダムアクセスメモリ(RAM)、中央処理装置(CPU)又はハードウェア制御ロジック又はソフトウェア制御ロジック、ROM、及び/又は他のタイプのメモリのような1つ以上の処理リソースを含めることができる。コンピューティングシステムの追加のコンポーネントには、1つ以上のディスクドライブ、外部デバイスと通信するための1つ以上のネットワークポート、及び、キーボード、マウス、タッチスクリーン、及び/又はビデオディスプレイのような様々な入出力(I/O)装置を含むことができる。コンピューティングシステムにはまた、様々なハードウェアコンポーネント間の通信を行うような動作が可能な1つ以上のバスを含めることができる。
【0057】
図7は、本開示の実施形態によるコンピューティングデバイス/信号検出システム(又はコンピューティングシステム)の簡略化されたブロック図を示す。システム700について示された機能として、信号検出システムの様々な実施形態をサポートするような動作行うことが理解できるであろうが、情報処理システムを別の構成とし、異なるコンポーネントを有するようにすることもできることを理解すべきである。
【0058】
図7に示すように、システム700には、コンピューティング資源を提供し、コンピュータを制御する1つ以上の中央処理装置(CPU)701が含まれる。CPU701は、マイクロプロセッサ等に実装することができ、1つ以上のグラフィックス処理ユニット(GPU)717及び/又は数学的計算のための浮動小数点コプロセッサを有することができる。システム700はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、又はその両方の形態となることのあるシステムメモリ702を有することができる。
【0059】
図7に示すように、いくつかの制御装置及び周辺装置も取り付けることができる。入力制御装置703は、キーボード、マウス、又はスタイラスのような様々な入力デバイス704とのインターフェースを表す。スキャナ706と通信するスキャナ制御装置705も取り付けることができる。システム700はまた、それぞれが、本発明の種々の特徴を実行するプログラムの実施形態を含むことができるオペレーティングシステム、ユーティリティ、及びアプリケーションの命令プログラムを記憶するために用いることができる、フラッシュメモリ又は光媒体のような記憶媒体を有する1つ以上の記憶デバイス708とのインターフェースを行うための記憶制御装置707を有することができる。記憶デバイス708はまた、本発明に従って処理したデータ又は処理すべきデータを記憶するために使用することができる。システム700はまた、陰極線管(CRT)、薄膜トランジスタ(TFT)ディスプレイ、又は他のタイプのディスプレイのような表示装置711とのインターフェースを行うためのディスプレイ制御装置709を有することができる。コンピューティングシステム700はまた、信号検出713と通信するための信号検出制御装置712を有することができる。通信制御装置714は、1つ以上の通信デバイス715とインターフェースすることができ、これにより、システム700が、インターネット、クラウドリソース(例えば、イーサネットクラウド、ファイバーチャンネル・オーバー・イーサネット(FCoE)/データセンターブリッジング(DCB)クラウド、等)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ストレージエリアネットワーク(SAN)、又は赤外線信号を含む適切な電磁キャリア信号を含む様々なネットワークのいずれかを介してリモートデバイスに接続できるようになる。
【0060】
図示のシステムでは、すべての主要なシステム構成要素は、バス716に接続することができ、ここでバス716は、複数の物理バスを意味することができる。ただし、様々なシステムコンポーネントが互いに物理的に近接している場合とそうでない場合がある。例えば、入力データ及び/又は出力データを、物理的に1つの場所から別の場所にリモートで送信することができる。さらに、本発明の様々な態様を実装するプログラムには、ネットワークを介して遠隔(例えば、サーバー)からアクセスすることができる。そのようなデータ及び/又はプログラムは、ハードディスク、フロッピーディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMやホログラフィックデバイスのような光学メディア、光磁気メディア、及び特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フラッシュメモリデバイス、ROM及びRAMデバイスのようなプログラムコードを格納又は格納して実行するように特別に構成されたハードウェアデバイスを含むがこれらに限定されない様々な機械読み取り可能媒体のいずれかを介して伝達することができる。
【0061】
本発明の実施形態では、1つ以上のプロセッサ又は処理ユニットにステップを実行させるための命令を、1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体上にエンコードすることができる。1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含むことに留意すべきである。ハードウェアでの実施又はソフトウェア/ハードウェアでの実施を含む代替的実施が可能であることに留意すべきである。ハードウェアでの実施機能は、ASIC、プログラマブルアレイ、デジタル信号処理回路、等を使用して実現できる。従って、請求項の「手段」という用語は、ソフトウェアでの実施とハードウェアでの実施の両方を包含するものとする。同様に、本明細書で使用される「コンピュータ読み取り可能媒体」という用語には、それにより実行される命令のプログラムを有するソフトウェア及び/又はハードウェア、あるいはそれらの組み合わせが含まれる。これらの実施形態の代替案を念頭に置いて、図及び付随する説明は、必要な処理を実行するために当業者がプログラムコード(すなわち、ソフトウェア)を記述し、及び/又は回路(すなわち、ハードウェア)を製造するために必要とする機能情報を提供するものであることを理解すべきである。
【0062】
本発明の実施形態はさらに、様々なコンピュータに実装された操作を実行するためのコンピュータコードを有する非一時的なタンジブルコンピュータ読み取り可能媒体を備えたコンピュータ製品に関するものであることに留意すべきである。メディア及びコンピュータコードは、本発明の目的のために特別に設計及び構築されたものとすることができ、又は、当業者に知られているか又は利用可能な種類のものとすることができる。タンジブルコンピュータ読み取り可能媒体の例として、ハードディスク、フロッピーディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMやホログラフィックデバイスなどの光学メディア、光磁気メディア、及びアプリケーション固有の集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フラッシュメモリデバイス、ROM及びRAMデバイスのような、プログラムコードを格納又は格納し実行するように特別に構成されたハードウェアデバイス、が含まれるが、これらに限定されない。コンピュータコードの例には、コンパイラによって生成されるようなマシンコード、及びインタプリタを使用してコンピュータによって実行される高いレベルのコードを含むファイルが含まれる。本発明の実施形態は、処理デバイスによって実行されるプログラムモジュール内に収納することができる、機械で実行可能な命令として、全体的又は部分的に実施することができる。プログラムモジュールの例には、ライブラリ、プログラム、ルーチン、オブジェクト、コンポーネント、及びデータ構造が含まれる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、ローカル、リモート、又はその両方の設定で物理的に配置できる。
【0063】
当業者であれば、コンピューティングシステム又はプログラミング言語は本発明の実施に重要でないことを理解するであろう。当業者であれば、上述のいくつかの要素を物理的及び/又は機能的にサブモジュールに分離することができ、又は一緒に組み合わせることができることも理解するであろう。
【0064】
要約すると、電磁受信機によって持続的な干渉環境を検出する方法は、電磁信号を受信することを含むことができる。電磁信号がプログラム可能な期間にわたってプログラム可能な閾値を超えるかどうかを決定する。ここで、プログラム可能な閾値は、以前に受信された電磁信号に基づく。電磁信号がプログラム可能な期間にプログラム可能な閾値を超えた場合、電磁信号は破棄される。プログラム可能な期間にプログラム可能な閾値を超えるということは、電磁信号が持続的な干渉環境を含むことを示す。電磁信号がプログラム可能な期間にプログラム可能な閾値を超えない場合は、検出プロセスに進む。また、電磁信号がプログラム可能な期間にわたってプログラム可能な閾値を超える場合、制御信号を生成して、電磁信号の突然の変化を制御装置318のプロセッサにおける次に高い層のOSIネットワークに通知する。
【0065】
プログラム可能な閾値は、変化する環境条件に基づいて適応的に調整することができる。いくつかの実施形態では、環境条件は、季節、天候、及び/又は時刻を含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、電気測定信号は光信号であり、光信号はLIDARシステムによって検出される。太陽光又は他の光源のバーストにより、光信号がプログラム可能な閾値を超える場合がある。太陽光又は他の光源に継続的にさらされるため、光信号がプログラム可能な閾値を超えることがある。
【0067】
電磁信号における持続的な干渉環境を検出するためのシステムは、以下を具備することができる。
1)入力信号の1つ以上の以前の入力値を表す周囲DC値を記憶し、以前の入力値に基づいて電圧を記憶することができるDC検出ブロック。記憶した電圧は、第1の閾値(すでに蓄積された電圧326)を定める。
2)持続的な干渉を判断するための閾値電圧を生成することができる持続的な干渉閾値ブロック。閾値電圧は、以前の入力信号、すなわち第1の閾値(すでに蓄積された電圧326)、現在の入力信号の現在の入力値、及びプログラム可能なパーセンテージ制御に基づくことができる第2の閾値(閾値電圧328)を定める。
3)第2の閾値(閾値電圧328)と現在の入力信号に基づいて閾値比較信号を生成するコンパレータ。
4)現在の期間での電磁信号が持続的な干渉を含むかどうかを判断できるロジックブロック。一般に、受信した電磁信号に持続的な干渉が含まれている場合、電磁信号を破棄することができる。電磁信号が持続的な干渉を含まない場合、現在の期間における電磁信号により検出プロセスを継続することができる。
【0068】
ロジックブロックは、入力信号をサンプリングする時間の長さを制御する制御装置を具備する。この制御装置は以下を生じる。
● 周囲光のレベルを決定するための制御を行う制御信号334。
● 持続的な干渉閾値ブロックに実装されたDC検出のプログラム可能なパーセンテージを決定することができるプログラム可能なパーセンテージ制御333。
● フィルタ314に接続されるプログラム可能なフィルタ制御336。
【0069】
前述の例及び実施形態は例示であり、本開示の範囲を限定するものではないことが当業者には分かるであろう。明細書を読み、図面を検討することで、当業者には明らかな、すべての置換、強化、均等物、組み合わせ、及び改善は、本開示の思想及び範囲内に含まれるものとする。また、すべての請求項の構成要素は、複数の依存関係、構成、及び組み合わせを有することを含めて、異なる構成とすることができることにも留意すべきである。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図7