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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】移送装置及び移送方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20240724BHJP
   B65G 1/04 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G1/04 551A
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2022207916
(22)【出願日】2022-12-26
(65)【公開番号】P2023097422
(43)【公開日】2023-07-07
【審査請求日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0188997
(32)【優先日】2021-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0080460
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】バン,ミョン ジン
【審査官】渡井 高広
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2021-0012121(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0091392(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0043171(KR,A)
【文献】特開2022-096668(JP,A)
【文献】国際公開第2011/065146(WO,A1)
【文献】特開2021-178712(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0230375(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0069964(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
B65G 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が収納された容器を移送する移送装置であって、
第1レールと、
前記第1レールよりも下側に位置する第2レールと、
前記第1レール及び前記第2レールの側方に配置され、前記第1レールを走行する第1ビークルと前記第2レールを走行する第2ビークルの間に前記容器を伝達する伝達ユニットと、を含み、
前記伝達ユニットは、
内部に昇降空間を有するフレームと、
前記昇降空間内において前記第1ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第1位置と前記第2ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第2位置との間で前記容器を昇降させる昇降部材と、を含み
前記伝達ユニットは、
前記昇降空間内において前記第1ビークル及び前記昇降部材と前記容器を引受・引き継ぐ支持プレートを含む支持部材をさらに含む、移送装置。
【請求項2】
当該移送装置は、複数個の半導体装置の上側に配置され、
複数個の前記半導体装置が連続的に配置された半導体製造ラインは少なくとも一つ以上の層を構成しており、
前記第1レール、前記第2レール、及び前記伝達ユニットは、前記半導体製造ラインの同一の層に配置される、請求項1に記載の移送装置。
【請求項3】
前記第2ビークルは、
前記半導体装置との間で前記容器を引受・引き継ぐように前記第1ビークルよりも低い速度で前記第2レールを走行する、請求項2に記載の移送装置。
【請求項4】
前記第1レール及び前記フレームは前記半導体製造ラインの天井に固定され、
前記第2レールは前記第1レールを介して固定される、請求項2に記載の移送装置。
【請求項5】
前記伝達ユニットは、
前記第1レールの一側に位置する第1伝達ユニットと、
前記第1レールを基準にして、前記第1レールの一側と対向する他側に位置する第2伝達ユニットと、を含む請求項1~3のいずれか一つに記載の移送装置。
【請求項6】
前記第1伝達ユニットは、第1フレームと第1昇降部材を含み、
前記第1昇降部材は、
前記容器の下面を支持する昇降プレートと、
前記第1フレームの下壁に設置され、前記昇降プレートを上下方向に移動させる第1駆動部材と、を含み、
前記第2伝達ユニットは、第2フレームと第2昇降部材を含み、
前記第2昇降部材は、
前記容器の上部に形成されたフランジを把持するグリップ部材と、
前記第2フレームの上壁に設置され、前記グリップ部材を上下方向に移動させる第2駆動部材と、を含む請求項5に記載の移送装置。
【請求項7】
前記第1ビークルは、前記第1レールと前記第2レールのうちで前記第1レールのみを走行し、
前記第2ビークルは、前記第1レールと前記第2レールのうちで前記第2レールのみを走行する、請求項1~3のいずれか一つに記載の移送装置。
【請求項8】
前記支持部材は前記第1位置に設置される、請求項1~3のいずれか一つに記載の移送装置。
【請求項9】
前記支持部材は、
前記フレームに設置されており、前記昇降空間内で前記容器を支持することができる支持位置と、前記昇降空間内で昇降移動する前記容器と干渉しない待機位置との間でスライディング移動する、請求項に記載の移送装置。
【請求項10】
前記支持部材は、前記昇降空間内で前記昇降部材が上下移動する時、前記昇降部材と干渉しないことを特徴とする、請求項に記載の移送装置。
【請求項11】
前記第1ビークルと前記第2ビークルのそれぞれは、走行方向に対して側方に前記容器の位置を変更させるスライダーを含み、
前記フレームの側面のうちで前記第1レール及び前記第2レールと向い合う側面は開放されており、
前記スライダーは、開放された前記側面を通じて前記容器を前記昇降空間に移動させる、請求項10に記載の移送装置。
【請求項12】
当該移送装置は、制御機をさらに含み、
前記制御機は、
前記第1ビークルで前記昇降空間に前記容器を移動させる時、前記支持部材を前記支持位置にスライディング移動させた以後、前記スライダーを前記昇降空間に移動させて前記容器を前記支持部材上に安着させ、前記支持部材に前記容器が安着された以後、前記昇降部材が前記容器を支持するように前記昇降部材を前記第1位置に昇降させ、前記昇降部材が前記容器を支持した以後、前記支持部材が前記待機位置にスライディング移動されるように、前記支持部材、前記スライダー、及び前記昇降部材を制御する、請求項11に記載の移送装置。
【請求項13】
当該移送装置は、制御機をさらに含み、
前記制御機は、
前記昇降空間で前記第1ビークルに前記容器を移動させる時、前記昇降部材が前記容器を前記第1位置に昇降させる以前に前記支持部材を前記待機位置にスライディング移動させ、前記支持部材が前記待機位置に移動すれば前記昇降部材が前記容器を前記第1位置に昇降させ、前記昇降部材が前記第1位置に位置すれば前記支持部材を前記支持位置にスライディング移動させるように、前記支持部材、前記スライダー、及び前記昇降部材を制御する、請求項11に記載の移送装置。
【請求項14】
複数個の半導体装置が連続的に配置された半導体製造ラインの同一層内において、第1レールと前記第1レールと異なる高さに配置される第2レールとに沿って物品が収納された容器を移送装置で移送する移送方法であって、
前記第1レールと前記第2レールの長さ方向に対して側方に位置するフレーム内部の昇降空間において、前記第1レールを走行する第1ビークルと前記第2レールを走行する第2ビークルの間に前記容器を交換し、
前記昇降空間に設置された昇降部材は、前記第1ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第1位置と、前記第2ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第2位置の間で前記容器を昇降させ
前記移送装置は、
前記第1レールと、
前記第1レールよりも下側に位置する前記第2レールと、
前記第1レール及び前記第2レールの側方に配置され、前記第1レールを走行する第1ビークルと前記第2レールを走行する第2ビークルの間に前記容器を伝達する伝達ユニットと、を含み、
前記伝達ユニットは、
内部に昇降空間を有するフレームと、
前記昇降空間内において前記第1ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第1位置と前記第2ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第2位置との間で前記容器を昇降させる昇降部材と、を含み、
前記伝達ユニットは、
前記昇降空間内において前記第1ビークル及び前記昇降部材と前記容器を引受・引き継ぐ支持プレートを含む支持部材をさらに含む、移送方法。
【請求項15】
前記第1位置に設置される前記支持部材は、前記第1ビークル及び前記昇降部材の各々と前記容器を引受・引き継ぎし、
前記支持部材は、
前記昇降空間内で前記容器を支持することが可能な支持位置と前記昇降空間内で昇降移動する前記容器と干渉しない待機位置の間にスライディング移動する、請求項14に記載の移送方法。
【請求項16】
前記第1ビークルで前記昇降空間に前記容器を移動させる時、前記支持部材を前記支持位置にスライディング移動させた以後、前記第1ビークルが支持している前記容器を前記支持部材上に移動させる、請求項15に記載の移送方法。
【請求項17】
前記昇降部材が前記支持部材に安着された前記容器を支持するように、前記昇降部材を前記第1位置に昇降させ、前記昇降部材が前記容器を支持した以後、前記支持部材を前記待機位置にスライディング移動させる、請求項16に記載の移送方法。
【請求項18】
前記昇降空間で前記第1ビークルに前記容器を移動させる時、前記昇降部材が前記容器を前記第1位置に昇降させる以前に前記支持部材は前記待機位置にスライディング移動し、前記支持部材が前記待機位置に移動すれば前記昇降部材は前記容器を前記第1位置に昇降させ、前記昇降部材が前記第1位置に位置すれば前記支持部材は前記支持位置にスライディング移動し、前記第1ビークルは前記支持部材に安着された前記容器を前記昇降空間の外部に移送する、請求項15に記載の移送方法。
【請求項19】
複数個の半導体装置が連続的に配置された半導体製造ラインの同一層内において、物品が収納された容器を移送する移送装置であって、
第1レールを走行して前記容器を返送する第1ビークルと、
前記第1レールよりも下側に位置する第2レールを走行して前記容器を返送する第2ビークルと、
前記第1レール及び前記第2レールの側方に配置され、前記第1ビークルと前記第2ビークルとの間に前記容器を伝達する複数個の伝達ユニットと、を含み、
前記第1ビークルは、前記第1ビークルの走行方向に対する側方に、前記第1ビークルが移送中の前記容器の位置を変更させる第1スライダーを含み、
前記第2ビークルは、前記第2ビークルの走行方向に対する側方に、前記第2ビークルが移送中の前記容器の位置を変更させる第2スライダーを含み、
前記伝達ユニットは、
内部に昇降空間を有するフレームと、
前記第1ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第1位置と前記第2ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第2位置の間に前記容器を昇降させる昇降部材と、を含み
前記伝達ユニットは、
前記昇降空間内において前記第1ビークル及び前記昇降部材と前記容器を引受・引き継ぐ支持プレートを含む支持部材をさらに含む、移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移送装置及び移送方法に関するものであり、より詳細には、半導体素子製造工程で使用される物品を移送する装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体を製造するためには蒸着、写真(転写)、そして、蝕刻工程のような多様な種類の工程等が遂行される。それぞれの工程を遂行する半導体工程装置は、半導体製造ライン内に配置される。半導体製造ラインは多層構造を有するように構成することができる。半導体製造工程で使用される物品である基板(例えば、ウェハー、ガラス)などはフープ(FOUP)などの容器に収納された状態で各半導体工程装置で移送することができる。また、半導体製造工程で所定の工程処理が完了した物品は、半導体工程装置から容器に回収され、回収された容器は外部へ移送される。
【0003】
容器は、オーバーヘッドホイスト移送装置(Overhead Hoist Transport)のようなビークルによって移送される。移送車両は半導体製造ライン内に設置されるレールに沿って走行する。ビークルは物品が収納された容器を半導体工程装置等のうちで何れか一つのロードポートに移送する。また、ビークルは所定の工程処理を完了した物品が収納された容器をロードポートからピックアップし、外部へ移送するか、または半導体工程装置等のうちの他の一つへ移送することができる。
【0004】
半導体製造ラインのある一つの層(Floor)に配置された半導体を製造する際の処理効率を向上させるためには、ビークルが半導体工程装置等の間で容器を移動させる際の時間を短縮しなければならない。ビークルの容器移送時間を短縮するための方策として、ビークルが走行するレールを区分して使用する案が利用されている。半導体製造ラインの天井には、お互いに異なる用途を持つ上部レールと、上部レールよりも下側に配置される下部レールとが設置される。例えば、上部レールはビークルの高速走行経路で利用し、下部レールはビークルの低速走行経路で利用することができる。前述したように、ビークルの容器移送時間を短縮するために、上部レールと下部レールの用途を異なるものとした場合、上部レールを走行するビークルと下部レールを走行するビークルの間で容器を取り交わすことが必須となる。
【0005】
ビークルが直接的に上部レールと下部レールとの間で移動する方策を採用する場合、上部レールと下部レールをお互いに連結するスロープレール(Slope Rail)の設置が必須となる。ただし、これを設置した場合、半導体製造ライン内の空間を消費する構造的な問題を発生させる。また、スロープレールを利用して上部レールと下部レールとの間で容器を交換する場合、スロープレール区間を走行するビークルの数によっては、スロープレール区間で所定の現象が発生する。これは半導体の製造効率をむしろ落とす結果につながる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2006-261145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、半導体製造ライン内で使用される物品を効率的に移送することができる移送装置及び移送方法を提供することを一目的とする。
【0008】
また、本発明は用途がお互いに異なるレールを走行するビークルの間に物品を効率的に交換することができる移送装置及び移送方法を提供することを一目的とする。
【0009】
また、本発明は半導体装置が連続的に配置された半導体製造ラインの同一層内に設置されたお互いに異なるレールを走行するビークルの間で物品を効率的に交換することができる移送装置及び移送方法を提供することを一目的とする。
【0010】
本発明の目的はこれに制限されないし、また言及されなかった他の目的については、以下の記載に基づいて本発明が属する技術分野における通常の知識を有した者によって明確に理解されることができ得る。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、物品が収納された容器を移送する移送装置を提供する。一実施例による移送装置は、第1レールと、前記第1レールよりも下側に位置する第2レールと、前記第1レール及び前記第2レールの側方に配置され、前記第1レールを走行する第1ビークルと前記第2レールを走行する第2ビークルの間に前記容器を伝達する伝達ユニットと、を含み、前記伝達ユニットは、内部に昇降空間を有するフレームと、前記昇降空間内において前記第1ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第1位置と前記第2ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第2位置との間で前記容器を昇降させる昇降部材と、を含むことができる。
【0012】
一実施例によれば、当該移送装置は、複数個の半導体装置の上側に配置され、複数個の前記半導体装置が連続的に配置された半導体製造ラインは少なくとも一つ以上の層を構成しており、前記第1レール、前記第2レール、及び前記伝達ユニットは、前記半導体製造ラインの同一の層に配置される。
【0013】
一実施例によれば、前記第2ビークルは、前記半導体装置との間で前記容器を引受・引き継ぐように前記第1ビークルよりも低い速度で前記第2レールを走行する。
【0014】
一実施例によれば、前記第1レール及び前記フレームは前記半導体製造ラインの天井に固定され、前記第2レールは前記第1レールを介して固定される。
【0015】
一実施例によれば、前記伝達ユニットは、前記第1レールの一側に位置する第1伝達ユニットと、前記第1レールを基準にして、前記第1レールの一側と対向する他側に位置する第2伝達ユニットと、を含む。
【0016】
一実施例によれば、前記第1伝達ユニットは、第1フレームと第1昇降部材を含み、前記第1昇降部材は、前記容器の下面を支持する昇降プレートと、前記第1フレームの下壁に設置され、前記昇降プレートを上下方向に移動させる第1駆動部材と、を含み、前記第2伝達ユニットは、第2フレームと第2昇降部材を含み、前記第2昇降部材は、前記容器の上部に形成されたフランジを把持するグリップ部材と、前記第2フレームの上壁に設置され、前記グリップ部材を上下方向に移動させる第2駆動部材と、を含む。
【0017】
一実施例によれば、前記第1ビークルは、前記第1レールと前記第2レールのうちで前記第1レールのみを走行し、前記第2ビークルは、前記第1レールと前記第2レールのうちで前記第2レールのみを走行する。
【0018】
一実施例によれば、前記伝達ユニットは、前記昇降空間内において前記第1ビークル及び前記昇降部材と前記容器を引受・引き継ぐ支持プレートを含む支持部材をさらに含む。
【0019】
一実施例によれば、前記支持部材は前記第1位置に設置される。
【0020】
一実施例によれば、前記支持部材は、前記フレームに設置されており、前記昇降空間内で前記容器を支持することができる支持位置と、前記昇降空間内で昇降移動する前記容器と干渉しない待機位置との間でスライディング移動する。
【0021】
一実施例によれば、前記支持部材は、前記昇降空間内で前記昇降部材が上下移動する時、前記昇降部材と干渉しない。
【0022】
一実施例によれば、前記第1ビークルと前記第2ビークルのそれぞれは、走行方向に対して側方に前記容器の位置を変更させるスライダーを含み、前記フレームの側面のうちで前記第1レール及び前記第2レールと向い合う側面は開放されており、前記スライダーは、開放された前記側面を通じて前記容器を前記昇降空間に移動させる。
【0023】
一実施例によれば、移送装置は、制御機をさらに含み、前記制御機は、前記第1ビークルで前記昇降空間に前記容器を移動させる時、前記支持部材を前記支持位置にスライディング移動させた以後、前記スライダーを前記昇降空間に移動させて前記容器を前記支持部材上に安着させ、前記支持部材に前記容器が安着された以後、前記昇降部材が前記容器を支持するように前記昇降部材を前記第1位置に昇降させ、前記昇降部材が前記容器を支持した以後、前記支持部材が前記待機位置にスライディング移動されるように、前記支持部材、前記スライダー、及び前記昇降部材を制御する。
【0024】
一実施例によれば、移送装置は、制御機をさらに含み、前記制御機は、前記昇降空間で前記第1ビークルに前記容器を移動させる時、前記昇降部材が前記容器を前記第1位置に昇降させる以前に前記支持部材を前記待機位置にスライディング移動させ、前記支持部材が前記待機位置に移動すれば前記昇降部材が前記容器を前記第1位置に昇降させ、前記昇降部材が前記第1位置に位置すれば前記支持部材を前記支持位置にスライディング移動させるように、前記支持部材、前記スライダー、及び前記昇降部材を制御する。
【0025】
また、本発明は複数個の半導体装置が連続的に配置された半導体製造ラインの同一層内において、第1レールと前記第1レールと異なる高さに配置される第2レールとに沿って物品が収納された容器を移送する移送方法を提供する。一実施例による移送方法は、前記第1レールと前記第2レールの長さ方向に対して側方に位置するフレーム内部の昇降空間において、前記第1レールを走行する第1ビークルと前記第2レールを走行する第2ビークルの間に前記容器を交換し、前記昇降空間に設置された昇降部材は、前記第1ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第1位置と、前記第2ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第2位置の間で前記容器を昇降させることができる。
【0026】
一実施例によれば、前記第1位置に設置される支持部材は、前記第1ビークル及び前記昇降部材の各々と前記容器を引受・引き継ぎし、前記支持部材は、前記昇降空間内で前記容器を支持することが可能な支持位置と前記昇降空間内で昇降移動する前記容器と干渉しない待機位置の間にスライディング移動する。
【0027】
一実施例によれば、前記第1ビークルで前記昇降空間に前記容器を移動させる時、前記支持部材を前記支持位置にスライディング移動させた以後、前記第1ビークルが支持している前記容器を前記支持部材上に移動させる。
【0028】
一実施例によれば、前記昇降部材が前記支持部材に安着された前記容器を支持するように、前記昇降部材を前記第1位置に昇降させ、前記昇降部材が前記容器を支持した以後、前記支持部材を前記待機位置にスライディング移動させる。
【0029】
一実施例によれば、前記昇降空間で前記第1ビークルに前記容器を移動させる時、前記昇降部材が前記容器を前記第1位置に昇降させる以前に前記支持部材は前記待機位置にスライディング移動し、前記支持部材が前記待機位置に移動すれば前記昇降部材は前記容器を前記第1位置に昇降させ、前記昇降部材が前記第1位置に位置すれば前記支持部材は前記支持位置にスライディング移動し、前記第1ビークルは前記支持部材に安着された前記容器を前記昇降空間の外部に移送する。
【0030】
また、本発明は複数個の半導体装置が連続的に配置された半導体製造ラインの同一層内において、物品が収納された容器を移送する移送装置を提供する。一実施例による搬送装置は、第1レールを走行して前記容器を返送する第1ビークルと、前記第1レールよりも下側に位置する第2レールを走行して前記容器を返送する第2ビークルと、前記第1レール及び前記第2レールの側方に配置され、前記第1ビークルと前記第2ビークルとの間に前記容器を伝達する複数個の伝達ユニットと、を含み、前記第1ビークルは、前記第1ビークルの走行方向に対する側方に、前記第1ビークルが移送中の前記容器の位置を変更させる第1スライダーを含み、前記第2ビークルは、前記第2ビークルの走行方向に対する側方に、前記第2ビークルが移送中の前記容器の位置を変更させる第2スライダーを含み、前記伝達ユニットは、内部に昇降空間を有するフレームと、前記第1ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第1位置と前記第2ビークルと前記容器を引受・引き継ぐ第2位置の間に前記容器を昇降させる昇降部材と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の一実施例によれば、半導体製造ライン内で使用される物品を効率的に移送することができる。
【0032】
また、本発明の一実施例によれば、用途がお互いに異なるレールを走行するビークルの間で物品を効率的に交換することができる。
【0033】
また、本発明の一実施例によれば、半導体装置らが連続的に配置された半導体製造ラインの同一層内に設置されたお互いに異なるレールを走行するビークルの間で物品を効率的に交換することができる。
【0034】
本発明の効果は、前述した効果等に限定されるものではなく、言及されない効果等については本明細書及び添付された図面等に基づき本発明が属する技術分野の通常の知識を有した者によって明確に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】一実施例による半導体製造ラインを正面から見た様子を概略的に示す図面である。
図2図1の一実施例による半導体製造ラインを上部から見た様子を概略的に示す図面である。
図3図1の一実施例による移送装置を正面から見た図面である。
図4図3の一実施例による第1ビークルが第1レールを走行する様子を正面から見た図面である。
図5図3の一実施例による第1ビークルが第1レールを走行する様子を側面から見た図面である。
図6図3の一実施例による伝達ユニットの斜視図である。
図7図3の一実施例による移送装置で容器を交換する様子を順次に示す図面である。
図8図3の一実施例による移送装置で容器を交換する様子を順次に示す図面である。
図9図3の一実施例による移送装置で容器を交換する様子を順次に示す図面である。
図10図3の一実施例による移送装置で容器を交換する様子を順次に示す図面である。
図11図3の一実施例による移送装置で容器を交換する様子を順次に示す図面である。
図12図3の他の実施例による伝達ユニットを正面から見た図面である。
図13図12の他の実施例による伝達ユニットの斜視図である。
図14図12の支持プレートが支持位置に位置する時、伝達ユニットを上部から見た様子を概略的に示す図面である。
図15図12の支持プレートが待機位置に位置する時、伝達ユニットを上部から見た様子を概略的に示す図面である。
図16図12の一実施例による伝達ユニットの昇降空間で容器を移送する様子を順次に示す斜視図である。
図17図12の一実施例による伝達ユニットの昇降空間で容器を移送する様子を順次に示す斜視図である。
図18図12の一実施例による伝達ユニットの昇降空間で容器を移送する様子を順次に示す斜視図である。
図19図12の他の実施例による伝達ユニットを正面から見た図面である。
図20図12の他の実施例による伝達ユニットを正面から見た図面である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施例を添付された図面らを参照してより詳細に説明する。本発明の実施例はさまざまな形態で変形されることができるし、本発明の範囲が以下で詳述する実施例によって限定されるものと解釈してはいけない。本実施例は該当する業界において平均的な知識を有した者に向けて本発明をより詳細に説明するために提供されるものである。したがって、図面での構成要素の形状等は、より明確な説明を強調するために誇張されている。
【0037】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明することに使用することができる。ただし、構成要素は、前記用語のみによって限定されることはない。上記の用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用することができる。例えば、本発明の権利範囲から逸脱されないまま、第1構成要素は第2構成要素と称することができるし、同様に、第2構成要素も第1構成要素と称することができる。
【0038】
本発明の一実施例による移送装置及び移送方法は、容器を移送するために使用することができる。特に、本発明の一実施例による移送装置及び方法は、物品が収納された容器を移送することができる。一実施例によれば、物品はウェハー等の基板またはレティクル(Reticle)を含むことができる。物品が収納される容器は、フープ(Front Opening Unified Pod:FOUP)、またはカセットを含むことができる。また、物品が収納される容器は、ポッド(Pod)を含むことができる。また、物品が収納される容器は、複数の印刷回路基板等を収納するためのマガジン、複数の半導体パッケージ等を収納するためのトレー等を含むことができる。
【0039】
以下では、本発明の一実施例による移送装置及び移送方法がウェハーなどの基板を収納した容器を半導体製造ラインに配置された半導体装置等に移送することを例示する。また、物品移送装置(以下、ビークル)が移送する物品は、半導体の製造に使用される基板であることを例として説明する。しかし、これに限定されるものではなく、本発明の一実施例によるビークルは、物品及び/または物品が収納された容器の移送を要求される多様な半導体製造ラインに対しても同一または同様に適用することができる。
【0040】
以下では、図1乃至図20を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0041】
図1は、一実施例による半導体製造ラインを正面から見た様子を概略的に示す図面である。図2は、図1の一実施例による半導体製造ラインを上部から見た様子を概略的に示す図面である。
【0042】
図1図2を参照すれば、本発明の半導体製造ライン1は少なくとも一つ以上の層(Floor)を含むことができる。例えば、半導体製造ライン1は、多層構造を有することができる。図1に示されたように、半導体製造ライン1は、2層構造を有することができる。但し、これは説明の便宜のためのであり、半導体製造ライン1は、層が3個以上(自然数)に積層された多層構造を有することもできる。
【0043】
半導体製造ライン1の各層には、半導体装置10を連続的に配置することができる。半導体装置10は半導体製造ライン1の下部(lower portion)に位置することができる。半導体装置10は基板に対して蒸着工程、写真工程(転写工程)、または蝕刻工程などを遂行することができる。但し、これらの例に限定されることはなく、半導体装置10は基板に対して多様な工程を遂行することができる。
【0044】
以下では、半導体製造ライン1を正面から見た時に複数個の半導体装置10が配列された方向を第1方向(X)と定義する。また、第1方向(X)に対して水平面上で垂直な方向を第2方向(Y)と定義する。また、第1方向(X)及び第2方向(Y)をすべて含んだ平面に対して垂直な方向を第3方向(Z)と定義する。一実施例によれば、第3方向(Z)は地面に対して垂直な方向とすることができる。
【0045】
半導体製造ライン1には移送装置20が配置されることができる。本発明の一実施例による移送装置20は半導体製造ライン1の各層ごとに配置される。移送装置20は半導体製造ライン1内で物品が収納された容器12を移送することができる。具体的には、移送装置20は複数個の半導体装置10が連続的に配置された半導体製造ライン1内で物品が収納された容器12を移送することができる。移送装置20は半導体製造ライン1の上部(upper portion)に位置することができる。また、移送装置20は半導体装置10の上側に位置することができる。
【0046】
移送装置20は第1レール200、第2レール300、第1ビークル400、第2ビークル500、伝達ユニット600、及び制御機900を含むことができる。
【0047】
第1レール200は後述する第1ビークル400が走行する経路で機能する。第1レール200は半導体製造ライン1の上部に位置する。また、第1レール200は、後述する第2レール300の上側に位置することができる。一実施例によれば、第1レール200は高速走行レールで構成することができる。例えば、第1レール200を走行する第1ビークル400の走行速度は第2レール300を走行する第2ビークル500の走行速度よりも早くなるように設定することができる。図2に示されたように、第1レール200は直線構造のレールと曲線構造のレールを含むことができる。例えば、図示を省略するが、第1レール200は分岐されるレールをさらに含むことができる。
【0048】
図2では第1レール200を概して四角の形態で図示している。但し、第1レール200の形状は円形、六角形などの多様な形状に改変することができる。第1レール200は、半導体製造ライン1の天井に沿って配置され、複数個の半導体装置10を上側から眺めるように設置することができる。また、第1レール200は複数個の半導体装置10を全体的にカバーすることができるような設置範囲を有するように構成することができる。
【0049】
第2レール300は後述する第2ビークル500が走行する経路で機能する。第2レール300は半導体製造ライン1の上部に位置する。また、第2レール300は第1レール200の下側に位置することができる。一実施例によれば、第2レール300は低速走行レールで構成することができる。例えば、第2レール300を走行する第2ビークル500の走行速度は第1レール200を走行する第1ビークル400の走行速度より遅くなるように設定することができる。例えば、図示を省略するが、第2レール300は第1レール200と同様に、直線構造のレール、曲線構造のレール、分岐レール等を含むこともできる。また、第2レール300は上から眺める時、第1レール200と同様の構造及び同様の設置範囲を有するように構成することができる。
【0050】
また、本発明の一実施例によれば、第1レール200と第2レール300はお互いに連結されないこともある。例えば、第1レール200と第2レール300はお互いに連結するスロープ(Slope)構造のレールを具備しないように構成することもできる。これにより、第1レール200を走行する第1ビークル400は第1レール200のみを走行可能であり、第2レール300を走行する第2ビークル500は第2レール300のみを走行できる。
【0051】
第1ビークル400は第1レール200に沿って走行する。第1ビークル400は容器12を把持することができる。第1ビークル400は第1レール200に沿って容器12を移送する。一実施例によれば、第1ビークル400はオーバーヘッドホイストビークル(Overhead Hoist Vehicle)で構成することができる。
【0052】
第2ビークル500は第2レール300に沿って走行する。第2ビークル500は容器12を把持することができる。第2ビークル500は第2レール300に沿って容器12を移送する。一実施例によれば、第2ビークル500はオーバーヘッドホイストビークルで構成することができる。
【0053】
伝達ユニット600は少なくとも一つ以上で構成することができる。伝達ユニット600は半導体製造ライン1の各層に配置することができる。伝達ユニット600は半導体製造ライン1の上部に配置することができる。伝達ユニット600は第1ビークル400と第2ビークル500の間に容器12を伝達する。一実施例によれば、伝達ユニット600は第1ビークル400が移送している最中の容器12を第2ビークル500に伝達することができる。また、伝達ユニット600は、第2ビークル500が移送している最中の容器12を第1ビークル400に伝達することができる。また、伝達ユニット600は半導体装置10に移送してもよいし、半導体装置10から移送される容器12を臨時保管することもできる。
【0054】
制御機900は移送装置20を制御することができる。制御機900は物品が収納された容器12を半導体装置10に移送するか、または、半導体装置10から移送することができるように移送装置20を制御することができる。また、制御機900は容器12を伝達ユニット600に移送するか、または、伝達ユニット600から容器12を移送することができるように移送装置20を制御することができる。具体的には、制御機900は後述するスライダー、昇降部材、そして、支持部材を制御することができる。
【0055】
制御機900は移送装置20の制御を実行するマイクロプロセッサ(コンピューター)で構成されるプロセスコントローラーと、移送装置20を管理するためにオペレーターがコメント入力操作などを行うキーボードや移送装置20の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等で構成されるユーザーインターフェースと、移送装置20で実行される処理をプロセスコントローラーの制御で実行するための制御プログラムや各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラムを含む処理レシピが記憶された記憶部と、を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び記憶部はプロセスコントローラーに接続され得る。処理レシピは記憶部内で記憶媒体に記憶され得る。記憶媒体は、ハードディスク、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリー等の半導体メモリーを含むことができる。
【0056】
以下では、本発明の一実施例による移送装置に対して詳細に説明する。以下で説明する一実施例による移送装置は、図1に示された半導体製造ライン1の特定の一層に配置された装置でとして構成することができる。理解の便宜のために、半導体製造ライン1の特定の一層に配置された移送装置を説明するが、多層構造を備える半導体製造ライン1の他の層に配置された移送装置20の構造及び作用についても以下で説明する移送装置と同一または類似ものとすることができる。
【0057】
図3は、図1の一実施例による移送装置を正面側から見た図面である。
【0058】
図3を参照すれば、本発明の一実施例による第1レール200は一対のレールで構成することができる。一対のレールの各々はお互いに離隔されるように配置することができる。また、一対のレールの各々はお互いに平行であり、同じ高さに配置することができる。
【0059】
第1レール200は半導体製造ラインの天井(CE)に固定されることができる。具体的には、第1レール200は第1支持体220と第1固定体240を介して半導体製造ラインの天井(CE)に固定設置されることができる。一実施例によれば、第1支持体220はロード(Rod)形状を有することができる。第1支持体220は第3方向(Z)と水平な長さ方向を有することができる。第1支持体220の一端は半導体製造ラインの天井(CE)に固定設置されることができる。また、第1支持体220の他端は第1レール200に連結された第1固定体240と連結することができる。
【0060】
本発明の一実施例による第2レール300は一対のレールで構成することができる。一対のレールの各々はお互いに離隔されるように配置されることができる。また、一対のレールの各々はお互いに平行であり、同じ高さに配置されることができる。
【0061】
第2レール300は、第1レール200の下側に配置することができる。第2レール300は第1レール200を介して半導体製造ラインの天井(CE)に固定されることができる。具体的には、ロード形状を有する第2支持体320の一端は第1レール200に連結された第1固定体240に連結されることができる。また、第2支持体320の他端は第2レール300と連結された第2固定体340に連結されることができる。これによって、第2レール300は第1レール200と連結され、第1レール200を介して半導体製造ラインの天井(CE)に固定されることができる。
【0062】
但し、前述した例に限定されるものではなくて、第1レール200と連結された第1固定体240と第2レール300に連結された第2固定体340は、半導体製造ラインの天井(CE)に固定設置されて、単一のロード形状を有する支持体とそれぞれが連結されてもよい。
【0063】
伝達ユニット600は第1レール200と第2レール300の一側に位置することができる。一実施例によれば、伝達ユニット600は第1レール200の長さ方向に対して左側または右側に位置することができる。すなわち、伝達ユニット600は、第1ビークル400の走行方向に対して左側または右側に位置することができる。また、伝達ユニット600は、第2ビークル500の走行方向に対して左側または右側に位置することができる。伝達ユニット600は、第1レール200を走行する第1ビークル400から容器12を引受・引き継ぐ(受け渡しする)ことができる位置に配置されることができる。
【0064】
伝達ユニット600は半導体製造ラインの天井(CE)に固定されることができる。例えば、伝達ユニット600はフレーム支持体612によって半導体製造ラインの天井(CE)に固定されることができる。例えば、フレーム支持体612は概してロード形状を有することができる。フレーム支持体612の一端は半導体製造ラインの天井(CE)に固定設置され、フレーム支持体612の他端は後述するフレーム620の上端に連結されることができる。例えば、フレーム支持体612の他端は後述するフレーム620の上壁622に連結されることができる。
【0065】
また、伝達ユニット600はフレーム連結体614に連結することができる。例えば、後述する側壁フレーム626にはフレーム連結体614を連結することができる。フレーム連結体614は第1レール200に連結された第1固定体240と連結することができる。これに、伝達ユニット600は、フレーム連結体614を介して第1レール200と連結することができる。上述したように、第1レール200、第2レール300、そして、伝達ユニット600のそれぞれは、垂直方向に沿う長さ方向を有する第1支持体220、第2支持体320、そして、フレーム支持体612を介して半導体製造ラインの天井(CE)に固定設置することができる。この場合、第1レール200、第2レール300、そして、伝達ユニット600は第1方向(X)と第2方向(Y)の揺れにに対して弱さを持つことがある。
【0066】
本発明の一実施例によれば、フレーム連結体614がレール200、300と伝達ユニット600をお互いに連結させることにより、レール200、300と伝達ユニット600が側方向に揺れることに対する抵抗とすることができる。これによって、レール200、300と伝達ユニット600の構造的な安全性をより一層向上させることができる。
【0067】
第1ビークル400は後述する伝達ユニット600と容器12を交換することができる。具体的には、第1ビークル400は後述する昇降プレート642に容器12をアンローディングすることができる。また、第1ビークル400は後述する昇降プレート642に安着された容器12をローディングすることができる。
【0068】
第2ビークル500は半導体装置10(図1参照)と容器12を交換することができる。例えば、第2ビークル500は半導体装置10のロードポート(図示せず)に容器12をアンローディングするか、または、ロードポート(図示せず)に安着された容器12をローディングすることができる。また、第2ビークル500は伝達ユニット600と容器12を交換することができる。例えば、第2ビークル500は後述する昇降プレート642と容器12を交換することができる。
【0069】
前述したように、第1ビークル400は半導体装置10と伝達ユニット600の間でで伝達ユニット600と容器12を交換し、第2ビークル500は、半導体装置10及び伝達ユニット600のそれぞれと容器12を交換することができる。すなわち、第2ビークル500は、半導体装置10と容器12を取り交わさなければならないが、第1ビークル400よりも低速で走行することができる。これと異なり、第1ビークル400は、伝達ユニット600と容器12を交換するため、第2ビークル500と異なり容器12の移送効率のために高速で走行することができる。
【0070】
図4は、図3の一実施例による第1ビークルが第1レールを走行する様子を正面から見た図面である。図5は、図3の一実施例による第1ビークルが第1レールを走行する様子を側面から見た図面である。
【0071】
以下では図3乃至図5を参照して本発明の一実施例によるビークルを詳しく説明する。第2ビークルは第1ビークルの構造と同一または類似であるので、以下では説明の便宜のために第1レールを走行する第1ビークルを中心に説明する。
【0072】
第1ビークル400は第1レール200を走行する。第1ビークル400は容器12を把持することができる。第1ビークル400は容器12を把持した状態で、第1レール200を走行することができる。第1ビークル400はボディー410、走行ホイール420、操向部430、保管フレーム440、ネック450、スライダー460、昇降部470、そして、把持部480を含むことができる。
【0073】
ボディー410の内部には走行駆動機(図示せず)を配置することができる。走行駆動機(図示せず)は走行ホイール420を回転させることができる。走行駆動機(図示せず)は走行ホイール420に動力を伝達して走行ホイール420を回転させることができる。また、ボディー410は複数個で具備されることができる。それぞれのボディー410の内部には前述した走行駆動機(図示せず)がそれぞれ配置されることができる。また、それぞれのボディー410には前述した走行ホイール420、操向部430、そして、ネック450をそれぞれ結合することができる。
【0074】
走行ホイール420はボディー410に結合することができる。走行ホイール420はボディー410に回転可能に結合することができる。走行ホイール420は第1レール200と接触して回転することができる。走行ホイール420は複数個が具備されることができる。例えば、走行ホイール420は一対で構成することができる。走行ホイール420のうちで何れか一つはボディー410の一面に回転可能に結合し、走行ホイール420のうちで他の一つはボディー410の一面と対向する他面に回転可能に結合することができる。
【0075】
操向部430はボディー410の上側に位置することができる。操向部430は複数個のステアリングホイール432とステアリングレール434を含むことができる。複数個のステアリングホイール432は上から眺める時、第1ビークル400の走行方向と平行な方向に沿って配置することができる。
【0076】
ステアリングレール434は上から眺める時、その長さ方向が第1ビークル400の走行方向と垂直な方向と平行であることがある。また、ステアリングホイール432はステアリングレール434の長さ方向に沿ってその位置が変更されることができる。ステアリングホイール432は図示されない上部レールと接触して第1ビークル400の走行方向を変更させることができる。すなわち、ステアリングホイール432がステアリングレール434の長さ方向に沿ってその位置を変更しながら図示されない上部レールと接触する方向を変更させ、これによって第1ビークル400の走行方向は変更されることができる。
【0077】
保管フレーム440は内部空間を有することができる。保管フレーム440の内部空間にはスライダー460、昇降部470、そして、把持部480が位置することができる。保管フレーム440は概して六面体形状を有することができる。一実施例によれば、保管フレーム440は第1ビークル400の走行方向と平行な方向に存在する前面と後面がブロッキングプレート(Blocking Plate)で詰まった構造を有することがある。また、保管フレーム440はその前面及び後面に接する両側面と、下面がそれぞれ開放されることができる。これにより、第1ビークル400が走行する時、第1ビークル400に把持された容器12が空気の抵抗によって揺れることを防止することができる。
【0078】
ネック450はボディー410に結合することができる。ネック450はボディー410に回転可能に結合することができる。また、ネック450は保管フレーム440の上端と結合することができる。これにより、保管フレーム440はネック450を介してボディー410に結合されることができる。例えば、図示されなかったが、保管フレーム440は少なくとも一つ以上のネック450を媒介に少なくとも一つ以上のボディー410と結合されることができる。例えば、一つの保管フレーム440に二つのネック450が結合されることができる。そして、二つのネック450はお互いに異なるボディー410にそれぞれ結合されることができる。
【0079】
スライダー460は保管フレーム440に結合することができる。スライダー460は保管フレーム440の内部空間に位置し、保管フレーム440の上面の下端に結合することができる。スライダー460は保管フレーム440に対してその位置が変更されることができるように結合することができる。スライダー460は第1ビークル400の走行方向を基準にして、側方(例えば、左右方向)にその位置を変更するように保管フレーム440に結合することができる。また、スライダー460は後述する昇降部470と結合することができる。これにより、スライダー460がその位置を変更すれば、昇降部470も位置が変更されることができる。
【0080】
昇降部470は後述する把持部480を昇降させることができる。昇降部470は保管フレーム440及び/またはネック450を介してボディー410に結合することができる。昇降部470は内部に駆動機(図示せず)を有することができる。駆動機(図示せず)は把持部480と連結されたベルト472を巻くか、またはベルトを解いて把持部480を昇降させることができる。
【0081】
把持部480は容器12を把持することができる。例えば、把持部480は容器12の上部に形成されたフランジ14を把持することができる。把持部480は容器12を着脱可能に把持することができる。把持部480は容器12を半導体装置10(図1参照)のロードポートにローディングするか、または、ロードポートからアンローディングすることができる。
【0082】
図6は、図3の一実施例による伝達ユニットの斜視図である。以下では、図3図6を参照して本発明の一実施例による伝達ユニットに詳細に説明する。
【0083】
前述した内容と同じく、伝達ユニット600は第1ビークル400と第2ビークル500との間に容器12を伝達する。一実施例によれば、伝達ユニット600は第1ビークル400が移送している最中の容器12を第2ビークル500に伝達することができる。また、伝達ユニット600は第2ビークル500が移送している最中の容器12を第1ビークル400に伝達することができる。また、伝達ユニット600は半導体装置10(図1参照)に移送される、または半導体装置10から移送される容器12を臨時保管することができる。
【0084】
一実施例による伝達ユニット600はフレーム620と昇降部材640を含むことができる。
【0085】
フレーム620は内部に昇降空間601を有する。昇降空間601は容器12が昇降する空間で機能することができる。また、昇降空間601は後述する昇降部材640が移動する空間で機能することができる。また、昇降空間601は容器12が臨時保管される空間で機能することができる。
【0086】
一実施例によれば、フレーム620は側方が開放された構造を有することができる。但し、これに限定されるものではなく、フレーム620は一側面が開放された構造を有することができる。例えば、第1レール200及び第2レール300と向い合うフレーム620の一側面だけ開放されることができる。開放された一側面を通じて第1ビークル400、第2ビークル500、そして、後述する昇降プレート642の間に容器12が引受・引き継ぎされることができる。以下では、理解の便宜のためにフレーム620の側方がすべて開放された構造を有する場合を例に挙げて説明する。
【0087】
フレーム620は上壁622、下壁624、そして、側壁フレーム626を含むことができる。上壁622と下壁624は概して四角の形状を有するプレートであることができる。上壁622は半導体製造ラインの天井と連結されるフレーム支持体612と連結されることができる。また、上壁622の側端はフレーム連結体614と連結されることができる。下壁624の上面には後述する昇降部材640が配置されることができる。下壁624は正面から眺める時、第2ビークル500が把持している容器12よりも下側に位置することができる。
【0088】
側壁フレーム626は上下方向に沿う長さ方向を有することができる。側壁フレーム626は複数個具備されることができる。側壁フレーム626のそれぞれは上壁622と下壁624の角に結合されることができる。例えば、側壁フレーム626は4個具備され、それぞれの側壁フレーム626の一端は上壁622の角とそれぞれ結合され、それぞれの側壁フレーム626の他端は下壁624の角とそれぞれ結合されることができる。
【0089】
昇降部材640は昇降空間601内に位置する。昇降部材640は昇降空間601で容器12を昇降させる。すなわち、昇降部材640は容器12を上下方向に移動させる。昇降部材640は昇降空間601内の第1位置と第2位置との間で容器12を昇降させる。第1位置とは、第1レール200を走行する第1ビークル400と後述する昇降プレート642が容器を引受引き継ぐ位置で定義される。例えば、第1ビークル400が有するスライダー460がスライディング移動して容器12を昇降空間601に移動させる時、昇降プレート642は容器12の下側である第1位置に位置することができる。また、第2位置とは、第2レール300を走行する第2ビークル500と昇降プレート4562が容器を引受・引き継ぐ位置に定義される。例えば、第2ビークル500が有するスライダー560がスライディング移動して容器12を昇降空間601に移動させる時、昇降プレート642は容器12の下側である第2位置に位置することができる。
【0090】
昇降部材640は昇降プレート642と駆動部材644を含むことができる。昇降プレート642は容器12を支持することができる。例えば、昇降プレート642は容器12の下面を支持することができる。図6には、昇降プレート642が四角の形状を有することで図示されているが、これに限定されるものではない。昇降プレート642は円形、多角形などの多様な形状を有することができる。例えば、図示されなかったが、昇降プレート642の上面には容器12が滑ることを防止するためにゴムリング形状のすべり防止部材が設置されることができる。
【0091】
駆動部材644は昇降空間601内に位置する。駆動部材644はフレーム620の下壁624に設置されることができる。また、駆動部材644は昇降プレート642と結合する。例えば、駆動部材644は昇降プレート642の下端に結合することができる。駆動部材644は昇降プレート642を昇降させる。すなわち、駆動部材644は昇降プレート642を第3方向(Z)に移動させる。一実施例によれば、駆動部材644は多段構造のシリンダーモータであることができる。但し、これに限定されるものではなく、駆動部材644は昇降プレート642に駆動力を伝達することができる多様な装置で変更されることができる。
【0092】
図7乃至図11は、図3の一実施例による移送装置で容器を交換する姿を順次に示す図面である。以下では、図7乃至図11を参照して本発明の一実施例による移送方法を詳細に説明する。
【0093】
図7を参照すれば、第1ビークル400は返送中の容器12を昇降空間601に移動させることができる。具体的には、第1ビークル400に具備されたスライダー460はフレーム620を向ける方向(例えば、第2方向(Y))にスライディング移動して容器12を昇降空間601に移動させることができる。スライダー460は昇降プレート642に容器12を引き継ぐことができる位置である第1位置まで移動する。
【0094】
図8を参照すれば、駆動部材644は昇降プレート642を第1位置まで昇降させる。例えば、昇降プレート642が第1位置より下に位置すれば、駆動部材644は昇降プレート642を第1位置まで上の方向(例えば、第3方向(Z))に移動させる。昇降プレート642及びスライダー460がすべて第1位置に位置すれば、把持部480は把持中の容器12を昇降プレート642に引き継ぐ。昇降プレート642は容器12を引き受ける。これに、容器12は昇降プレート642の上面に安着されて支持される。
【0095】
図9を参照すれば、駆動部材644は昇降プレート642を下の方向に下降させて昇降プレート642を第2位置に移動させる。昇降プレート642が第2位置に位置すれば、駆動部材644は昇降プレート642の移動を停止させる。
【0096】
図10を参照すれば、容器12を支持している昇降プレート642が第2位置に位置すれば、第1ビークル400に具備されたスライダー560は昇降プレート642に支持された容器12を引き受けることができる位置である第2位置まで移動する。例えば、スライダー560はフレーム620を向ける方向(例えば、第2方向(Y))にスライディング移動する。スライダー560が第1位置に位置すれば、把持部480は昇降プレート642に支持された容器12の上部に形成されたフランジ14を把持する。これにより、容器12は昇降プレート642から第1ビークル400に引き継ぎされる。
【0097】
図11を参照すれば、スライダー560は引き受けた容器12を保管フレーム440内部に移動させる。容器12が第2ビークル500の保管フレーム540の内部に位置すれば、第2ビークル500は第2レール300に沿って走行することができる。
【0098】
前述した本発明の一実施例によれば、お互いに異なる高さに配置されるレール200、300を走行するビークル400、500の間に容器12を効率的に交換することができる。すなわち、伝達ユニット600を介してお互いに異なる速度で走行するビークル400、500の間に容器12をより効率的に交換することができる。
【0099】
また、お互いに異なるレール200、300をお互いに異なる速度で走行するビークル400、500の間に容器12を交換するために、お互いに異なるレール200、300を連結する別途のレール(例えば、スロープレール)の設置が不必要である。これにより、半導体製造ラインの空間内の構造的な複雑性を最小化することができる。
【0100】
前述した実施例では、昇降プレート642が容器12を第1位置から第2位置に移動させるメカニズムを例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第2ビークル500が返送中の容器12を第1ビークル400に伝達する場合にも前述した例と同一または類似なメカニズムで遂行されることができる。
【0101】
例えば、第2ビークル500は返送中の容器12を昇降空間601に移動させることができる。例えば、第2ビークル500に具備されたスライダー560は昇降プレート642に容器12を引き継ぐことができる位置である第2位置まで移動する。駆動部材644は昇降プレート642を第2位置に位置させ、昇降プレート642はスライダー560から容器12の引受けをする。昇降プレート642は第2位置で第1位置まで昇降し、スライド駆動部662は支持プレート664を待機位置から支持位置にスライディング移動させる。支持プレート664が容器12を支持すれば、第1ビークル400に具備されたスライダー460は第1位置に移動して容器12を引き受ける。スライダー460は第1ビークル400の保管フレーム440内部に容器12を移動させる。
【0102】
以下では本発明の他の実施例による本発明の伝達ユニットを説明する。以下で説明する本発明の一実施例による伝達ユニットは、追加的に説明する構成を除いて、前述した本発明の一実施例による伝達ユニットの構成と大部分が同一または類似である。
【0103】
図12は、図3の他の実施例による伝達ユニットを正面から見た図面である。図13図12の他の実施例による伝達ユニットの斜視図である。図14図12の支持プレートが支持位置に位置する時、伝達ユニットを上部から見た様子を概略的に示す図面である。図15は、図12の支持プレートが待機位置に位置する時、伝達ユニットを上部から見た様子を概略的に示す図面である。
【0104】
図12図13を参照すれば、伝達ユニット600はフレーム620、昇降部材640、そして、支持部材660を含むことができる。前述したフレーム620と昇降部材640に対する説明は省略する。
【0105】
支持部材660はフレーム620に設置されることができる。支持部材660は昇降空間601内で容器12を支持することができる。また、支持部材660は昇降空間601内で容器12を引受・引き継ぐことができる。例えば、支持部材660は第1ビークル400と容器12を引受・引き継ぐことができる。また、支持部材660は昇降部材640と容器12を引受・引き継ぐことができる。
【0106】
支持部材660は支持プレート664とスライド駆動部662を含むことができる。
【0107】
スライド駆動部662はフレーム620に設置される。一実施例によれば、スライド駆動部662は側壁フレーム626に設置されることができる。スライド駆動部662は後述する支持プレート664をスライディング移動させる。スライド駆動部662には支持プレート664がスライディングする空間であるスリットが形成されることができる。例えば、スライド駆動部662はモータであることができる。但し、これに限定されるものではなくて、スライド駆動部662は支持プレート664をスライディング移動させることができる多様な公知の装置に変更されることができる。
【0108】
以下では図12乃至図15を参照して、本発明の一実施例による支持プレートを説明する。
【0109】
支持プレート664は第1位置に設置されることができる。支持プレート664は第1位置で容器12を支持する。例えば、支持プレート664は、昇降プレート642がスライダー460と容器12を引受・引き継ぐ第1位置に位置する時(図8参照)の昇降プレート642の位置と対応される位置に設置されることができる。すなわち、昇降プレート642が第1位置に位置する時、支持プレート664の上面は昇降プレート642の上面と対応される高さに位置することができる。
【0110】
また、支持プレート664は支持位置と待機位置との間にスライディング移動することができる。具体的には、支持プレート664はスライド駆動部662に形成されたスリットを通じて支持位置と待機位置との間にスライディング移動することができる。
【0111】
支持位置とは、支持プレート664が昇降空間601内で容器12を支持することができる位置で定義されることができる。例えば、図14に示されたように、支持プレート664がスライディング移動して支持位置に位置すれば、支持プレート664の一部領域は昇降プレート642上に安着されて支持された容器12の一部領域と重畳されることができる。また、支持プレート664が支持位置に位置する時、支持プレート664は昇降プレート642と重畳されないこともある。すなわち、支持プレート664が支持位置に位置する時、支持プレート664は昇降空間601を昇降する昇降プレート642と干渉されないこともある。
【0112】
待機位置とは、支持プレート664が昇降空間601内で容器12を支持しない位置で定義されることができる。また、待機位置とは、支持プレート664が昇降空間601内を昇降する容器12と干渉しない位置で定義されることができる。例えば、図15に示されたように、支持プレート664がスライディング移動して待機位置に位置すれば、支持プレート664の全領域は昇降空間601内に位置した容器12と重畳されないこともある。すなわち、支持プレート664が待機位置に位置すれば、支持プレート664は昇降空間601内部を上下移動する容器12と干渉されないこともある。
【0113】
また、支持プレート664は上から眺める時、概して四角の形状を有するプレートであることがある。これは例示のためのことであるだけであり、支持プレート664は多様な形状を有することができる。また、支持プレート664が支持位置に位置する時、支持プレート664は昇降プレート642と重畳されない形状を有することができる。
【0114】
図16乃至図18は、図12の一実施例による伝達ユニットの昇降空間で容器を移送する様子を順次に示す図面である。以下では図16乃至図18を参照して、本発明の一実施例による伝達ユニットの昇降空間で容器が移送されるメカニズムに対して詳しく説明する。
【0115】
図16を参照すれば、昇降部材640は第2位置で容器12の引受を受けることができる。例えば、昇降プレート642は第2ビークル500(図12参照)から、第2位置で容器12の引受を受けることができる。昇降プレート642は容器12を第1位置まで昇降させる。昇降プレート642が容器12を昇降させる時、支持プレート664は待機位置に位置する。これにより、昇降プレート642及び昇降プレート642に支持された容器12のそれぞれは支持プレート664と干渉されないで、第2位置で第1位置まで昇降することができる。
【0116】
図17に示されたように、昇降部材640が第1位置まで移動すれば、スライド駆動部662は支持プレート664を待機位置から支持位置までスライディング移動させる。支持位置に位置した支持プレート664は昇降プレート642に安着されて支持された容器12の下面を支持することができる。
【0117】
図18に示されたように、支持プレート664が支持位置に位置して容器12を支持した以後、昇降プレート642は第1位置から第2位置に下降することができる。この場合、容器12は支持プレート664によって支持された状態であるため、昇降プレート642だけが第2位置に下降することができる。支持プレート664に支持された容器12は第1ビークル400(図12参照)に引き継ぎされる。同時に、第2位置に下降した昇降プレート642は、また他の第2ビークル500(図12参照)から容器12を引き受けることができる。
【0118】
前述した本発明の実施例によれば、第2ビークル500(図12参照)で第1ビークル400(図12参照)への容器12の伝達が効率的に遂行されることができる。すなわち、昇降プレート642と第1ビークル400との間で容器12を直接的に引受・引き継ぐ代りに、伝達ユニット600によって容器12を引受・引き継ぐことで、昇降プレート642と第1ビークル400との間で容器12が引受・引き継ぎされる時間をより効率的にセーブすることができる。これに昇降プレート642は後続する第2ビークル500が伝達する容器12をより早く後続する第1ビークル400に伝達することができる。
【0119】
以下では本発明の他の実施例による移送装置に対して説明する。以下で説明する移送装置は上で説明した一実施例による移送装置と大部分同一または類似であるため、重複される内容に対する説明は省略する。また、重複される構成は前述した一実施例による移送装置と同一の符号を付与し、重複しない構成は他の符号を付与する。
【0120】
図19は、図12の他の実施例による伝達ユニットを正面から見た図面である。
【0121】
図19を参照すれば、本発明の一実施例による伝達ユニット700はフレーム620、昇降部材740、そして、支持部材660を含むことができる。
【0122】
本発明の一実施例によるフレーム620及び支持部材660は上述したフレーム620と大部分を同一または類似にして提供することができる。
【0123】
但し、本発明の一実施例によるフレーム620の下壁624は正面から見た時、第2ビークル500が移送中の容器12と対応される高さに位置されることが望ましい。但し、これに限定されるものではなくて、図19に示されたように、フレーム620の下壁624は第2ビークル500が移送中の容器12よりも下側に位置すれば十分である。
【0124】
昇降部材740は昇降空間601で容器12を昇降させる。昇降部材740は昇降空間601から容器12を上下方向に移動させる。昇降部材740は昇降空間601内の第1位置と第2位置との間で容器12を昇降させる。
【0125】
第1位置とは、支持プレート664を介して第1レール200を走行する第1ビークル400と昇降部材740が容器12を引受・引き継ぐ位置に定義される。例えば、第1ビークル400が有するスライダー460がスライディング移動して容器12を昇降空間601に移動させる時、支持プレート664は支持位置に位置することができる。支持プレート664が支持位置で容器12を支持する時、後述するグリップ部材742は容器12の上部に形成されたフランジ14を把持する位置である第1位置に位置することができる。
【0126】
第2位置とは、第2レール300を走行する第2ビークル500と昇降部材740が容器12を引受・引き継ぐ位置で定義される。例えば、第2位置とは、グリップ部材742がフレーム620の下壁624上に容器12を安着させた位置で定義されることができる。グリップ部材742が下壁624上に容器12を安着させれば、第2ビークル500が有するスライダー560は第2位置に移動して容器12を引き受けることができる。
【0127】
昇降部材740はグリップ部材742と駆動部材744を含むことができる。
【0128】
グリップ部材742は昇降空間601内に位置する。グリップ部材742は後述する駆動部材744によって昇降空間601内で昇降する。グリップ部材742は第1位置と第2位置との間に昇降することができる。グリップ部材742は昇降空間601内に位置する容器12の上部に形成されたフランジ14を把持することができる。
【0129】
駆動部材744はグリップ部材742を昇降させることができる。駆動部材744はグリップ部材742を第1位置と第2位置との間で昇降させることができる。駆動部材744はフレーム620に設置されることができる。例えば、駆動部材744はフレーム620の上壁622に設置されることができる。一実施例によれば、駆動部材744はワイヤとモータでなされたホイスト(Hoist)装置であることができる。例えば、ワイヤがモータに巻取され、モータが正回転すればグリップ部材742は下の方向に移動し、モータが逆回転すればグリップ部材742は上の方向に移動することができる。但し、これは理解の便宜のために例示したことであるだけである。
【0130】
本発明の一実施例によれば、第1ビークル400に具備されたスライダー460は移送中の容器12を昇降空間601に移動させることができる。例えば、スライダー460は第1位置で容器12を移動させることができる。スライダー460が容器12を第1位置に移動させるうちに、またはその以前にスライド駆動部662は支持プレート664を支持位置にスライディング移動させる。スライダー460が第1位置に位置し、支持プレート664が支持位置に位置すれば、スライダー460は容器12を支持プレート664で引き継ぐ。支持プレート664は容器12の下面を支持する。支持プレート664に容器12が安着されると、スライダー460は再び昇降空間601の外に移動する。
【0131】
以後に、駆動部材744はグリップ部材742を第1位置に昇降させ、グリップ部材742は第1位置で支持プレート664に安着された容器12の上部に形成されたフランジ14を把持する。グリップ部材742がフランジ14を把持すれば、支持プレート664は支持位置から待機位置にスライディング移動する。支持プレート664が待機位置に位置すれば、駆動部材744はグリップ部材742を第1位置から第2位置に下降させる。第2位置にグリップ部材742が位置すれば、グリップ部材742は容器12をリリース(release)し、容器12はフレーム620の下壁624上に安着される。第2ビークル500が具備したスライダー560は第2位置に移動して容器12を引き受ける。このようなメカニズムは容器12を第2ビークル500から第1ビークル400に伝達する場合にも同一または類似に遂行される。
【0132】
前述した本発明の一実施例等では、支持部材660が第1位置に設置されることを例で挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、支持部材660は第1位置及び/または第2位置に設置されることができる。また、前述した例と異なり、昇降プレート642またはグリップ部材742はポリを有するベルト駆動タイプの駆動部材によって昇降空間601内で昇降されることができる。
【0133】
図20は、図12の他の実施例による伝達ユニットを正面から見た図面である。
【0134】
図20を参照すれば、伝達ユニットは第1伝達ユニット600と第2伝達ユニット700を含むことができる。
【0135】
本発明の一実施例による第1伝達ユニット600はフレーム620、第1昇降部材640、そして、支持部材660を含むことができる。本発明の一実施例による第1伝達ユニット600は図12乃至図18を参照して説明した伝達ユニット600と同一または類似である。特に、本発明の一実施例による第1昇降部材640は図12乃至図18を参照して説明した昇降部材640と同一または類似な構成である。
【0136】
本発明の一実施例による第2伝達ユニット700はフレーム620、第2昇降部材740、そして、支持部材660を含むことができる。本発明の一実施例による第2伝達ユニット700は図19を参照して説明した伝達ユニット700と同一または類似である。特に、本発明の一実施例による昇降部材740と同一または類似な構成である。
【0137】
第1伝達ユニット600は第1レール200を基準にして、第1レール200の一側に位置する。例えば、図20に示されたように、正面から見た時、第1伝達ユニット600は第1レール200の右側に位置することができる。また、第2伝達ユニット700は第1レール200を基準にして、第1伝達ユニット600と対向されるように位置することができる。例えば、図20に示されたように、第2伝達ユニット700は正面から見た時、第1レール200の左側に位置することができる。第1伝達ユニット600のフレーム620の側面のうちで第1レール200と見合わせる側面は開放される。また、第2伝達ユニット700のフレーム620の側面のうちで第1レール200と見合わせる側面は開放される。
【0138】
第1伝達ユニット600と第2伝達ユニット700のそれぞれは昇降空間601内で容器12を昇降させることができる。例えば、第1伝達ユニット600と第2伝達ユニット700のそれぞれは容器12を第1位置と第2位置との間に昇降させることができる。選択的に、第1伝達ユニット600は第2位置から第1位置に容器12を昇降させることができるし、第2伝達ユニット700は第1位置から第2位置に容器12を昇降させることができる。すなわち、第1伝達ユニット600は第2ビークル500で第1ビークル400だけに容器12を伝達することができる。また、第2伝達ユニット700は第1ビークル400で第2ビークル500だけに容器12を伝達することができる。これと異なり、第1伝達ユニット600は第2ビークル500で第1ビークル400だけに容器12を伝達することができるし、第2伝達ユニット700は第1ビークル400で第2ビークル500だけに容器12を伝達することができる。それぞれの伝達ユニット600、700がある一方向だけに容器12を伝達することで、より効率的な容器12の移送が可能である。
【0139】
また、第1伝達ユニット600は第1レール200及び第2レール300の長さ方向に沿って複数個配置されることができる。また、第2伝達ユニット700は第1レール200及び第2レール300の長さ方向に沿って複数個配置されることができる。
【0140】
前述した例では、移送装置20が半導体製造ライン1に適用されることを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、移送装置20は物品の移送が要求される多様な製造ラインに同一または類似に適用されることができる。
【0141】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組み合せ、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、明示した開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。前述した実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、上述した発明の詳細な説明は、開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0142】
1 半導体製造ライン
10 半導体装置
12 容器
14 フランジ
20 移送装置
200 第1レール
300 第2レール
400 第1ビークル
500 第2ビークル
600、700 伝達ユニット
620 フレーム
640 昇降部材
642 昇降プレート
660 支持部材
662 支持プレート
740 昇降部材
742 グリップ部材
900 制御機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20