(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】サイドリンクの情報報告方法、装置、端末及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20240724BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20240724BHJP
H04W 72/25 20230101ALI20240724BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240724BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W28/04 110
H04W72/25
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2022524701
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(86)【国際出願番号】 CN2019116807
(87)【国際公開番号】W WO2021088021
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、チェンシャン
(72)【発明者】
【氏名】ルー、チエンシー
(72)【発明者】
【氏名】リン、ホエイ-ミン
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/145296(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/127115(WO,A1)
【文献】Samsung,Considerations on Sidelink HARQ Procedure[online],3GPP TSG RAN WG1 #96 R1-1902278,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96/Docs/R1-1902278.zip>,2019年03月01日,1-11頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドリンク情報の報告方法であって、
送信端末装置はネットワーク装置によって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得し、前記伝送リソースは同一伝送ブロックのサイドリンク伝送に用いられるステップと、
前記送信端末装置はサイドリンク伝送の伝送状況及び/又は受信端末装置のフィードバック情報に基づいて前記ネットワーク装置にプリセット情報量の報告情報を報告するステップと、を含み、
前記
送信端末装置が前記受信端末
装置に送信した前記同一伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートしない場合、前記
送信端末装置は前記伝送リソースによって前記受信端末
装置に同一伝送ブロックを繰り返して伝送し、前記同一伝送ブロックの伝送回数が第1閾値に達し又はデータ最大遅延に達した場合、伝送を停止し、
前記伝送状況及び/又は前記受信端末
装置のフィードバック状況に基づいて前記ネットワーク装置にプリセット情報量の報告情報を報告することは、現在の周期において前記ネットワーク装置にプリセット情報量の肯定報告情報を報告することを含むことを特徴とするサイドリンク情報の報告方法。
【請求項2】
前記伝送状況に基づいて前記ネットワーク装置にプリセット情報量の報告情報を報告するステップは、
前記送信端末装置が前記伝送リソースに基づいて前記受信端末装置に伝送ブロックを伝送していない場合、前記送信端末装置が現在の周期において前記ネットワーク装置にプリセット情報量の肯定報告情報を報告することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
送信端末装置が前記受信端末装置に送信した前記同一伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートする場合、前記伝送リソースによって前記受信端末装置に同一伝送ブロックを伝送し、
前記受信端末装置のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信したかどうかを検出し、
前記受信端末装置のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信した場合、伝送を停止し、
前記受信端末装置のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信していない場合、前記伝送リソースによって前記受信端末装置に伝送ブロックを伝送するステップを引き続き実行することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記サイドリンク伝送の伝送状況及び/又は前記受信端末装置のフィードバック情報に基づいて前記ネットワーク装置にプリセット情報量の報告情報を報告するステップは、
現在の周期内に前記受信端末装置のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信したかどうかを検出することと、
現在の周期内に前記受信端末装置の肯定フィードバック情報を受信した場合、前記ネットワーク装置にプリセット情報量の肯定報告情報を報告することと、
現在の周期内に前記受信端末装置の肯定フィードバック情報を受信していない場合、前記ネットワーク装置にプリセット情報量の否定報告情報を報告することと、を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
サイドリンク情報の報告方法であって、
ネットワーク装置は設定グラントの1つの周期の伝送リソースを送信端末装置に割り当て、前記伝送リソースは同一伝送ブロックのサイドリンク伝送に用いられるステップと、 前記ネットワーク装置はサイドリンク伝送の伝送状況及び/又は前記サイドリンク伝送の受信端末装置のフィードバック情報に基づいて、送信端末装置によって前記ネットワーク装置に報告したプリセット情報量の報告情報を受信するステップと、を含み、
前記送信端末装置が報告したプリセット情報量の報告情報は、
現在の周期において前記送信端末装置が報告したプリセット情報量の肯定報告情報を含むことを特徴とするサイドリンク情報の報告方法。
【請求項6】
前記送信端末装置が前記ネットワーク装置に報告したプリセット情報量の報告情報は更に、
前記送信端末装置が前記伝送リソースに基づいて前記受信端末装置に伝送ブロックを伝送していない場合に、
現在の周期において前記送信端末装置が報告したプリセット情報量の肯定報告情報を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
端末装置であって、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法を実現するように構成される端末装置。
【請求項8】
ネットワーク装置であって、請求項5又は6に記載の方法を実現するように構成されるネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデバイス間通信技術分野に関し、特にサイドリンクの情報報告方法、装置、端末及び可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
デバイス間(D2D、Device to Device)通信はサイドリンク(SL:Sidelink、サイドリンク)に基づく伝送技術であり、従来のセルラーシステムにおいて通信データが基地局を介して受信又は送信される方式と異なり、D2Dシステムは端末から端末への直接通信という方式を採用するため、より高いスペクトル効率及びより低い伝送遅延を有する。技術の発展に伴って、D2D通信技術も継続的に拡張されている。その中で、車両から他の装置へ(V2X、Vehicle to Everything)の通信技術はD2D通信技術に対する1つの具体的な応用であり、車両間通信、又は車両と歩行者、自転車に乗る人、及びインフラとの通信のことを指す。
【0003】
現在、V2Xシステムの伝送モードにはネットワークが端末に伝送リソースを割り当てることが含まれ、該モードでは、ネットワークは設定グラント(Configured Grant)の周期的に繰り返される伝送リソース(時間領域、周波数領域、復調参照信号(DMRS)等を含む)を端末に割り当て、端末は割り当てられた伝送リソースを介して他の装置にサイドリンクデータを送信し、そして各設定グラントの周期において固定の情報量(例えば1ビット)の情報をネットワークに報告する。しかし実際では、端末のサイドリンクデータ送信のために、各周期においてネットワークは端末に複数のサイドリンク伝送リソースを設定することができる(例えば、1つの周期に4つのサイドリンク伝送リソースがあり、各伝送リソースは異なる時間に対応する)が、その場合、端末がどのようにサイドリンクデータ伝送及び情報報告を行うかは早急に解決すべき技術課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的はサイドリンクの情報報告方法、装置、端末及び可読記憶媒体を提供することにあり、現在の、1つの周期における複数の伝送リソースがサイドリンクデータを伝送できる場合、端末がどのようにサイドリンクデータ伝送及び情報報告を行うかの技術課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明の実施例ではサイドリンクの情報報告方法を提供し、
送信側がネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得するステップと、
前記伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送し、前記伝送リソースは同一伝送ブロック又は複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられるステップと、
伝送状況及び/又は前記受信側のフィードバック状況に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告するステップと、を含む。
【0006】
尚、上記目的を実現するために、本発明の実施例では更にサイドリンクの情報報告装置を提供し、前記情報報告装置はリソース取得モジュール、伝送モジュール及び報告モジュールを備え、
前記リソース取得モジュールは、ネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得することに用いられ、
前記伝送モジュールは、前記伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記伝送リソースは同一伝送ブロック又は複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、
前記報告モジュールは、伝送状況及び/又は前記受信側のフィードバック状況に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告することに用いられる。
【0007】
尚、上記目的を実現するために、本発明の実施例は更にサイドリンクの情報報告端末を提供し、前記情報報告端末はメモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶されそして前記プロセッサによって実行され得るコンピュータプログラムとを備え、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサによって実行される時、
ネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得するステップと、
前記伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送し、前記伝送リソースは同一伝送ブロック又は複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられるステップと、
伝送状況及び/又は前記受信側のフィードバック状況に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告するステップとが実現される。
【0008】
尚、上記目的を実現するために、本発明の実施例は更にコンピュータプログラムが記憶される可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、
ネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得するステップと、
前記伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送し、前記伝送リソースは同一伝送ブロック又は複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられるステップと、
伝送状況及び/又は前記受信側のフィードバック状況に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告するステップとが実現される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施例によるサイドリンクの情報報告方法、装置、端末及び可読記憶媒体によれば、送信側は取得した伝送リソースによって受信側にサイドリンクデータを伝送することができ、各周期は同一伝送ブロックを伝送してもよく、複数の異なる伝送ブロックを伝送してもよく、そうすると、伝送方式は豊富となる。尚、該周期において送信側は更に実際の伝送状況及び/又は受信側のフィードバック状況に基づいて固定の情報量の情報報告を行って、ネットワークにサイドリンク伝送の状態をフィードバックし、伝送リソースにおける情報報告プロセスが改善され、サイドリンク伝送の完全性及び安定性の向上に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は本願の実施例による応用シーンの模式図である。
【
図2】
図2は本願の実施例による、端末装置間でサイドリンクフィードバックを行う模式図である。
【
図3】
図3は本願の実施例による、設定グラントの伝送リソースの模式図である。
【
図4】
図4は本願の実施例による伝送リソースの模式図である。
【
図5】
図5は本発明のサイドリンクの情報報告方法の
1つの例示的な実施例の模式的なフローチャートである。
【
図6】
図6は本発明のサイドリンクの情報報告装置の機能モジュールの模式図である。
【
図7】
図7は本発明のサイドリンクの情報報告端末の構造模式図である。
【0011】
本発明の目的の実現、機能の特徴、及び利点については、実施例を組み合わせて図面を参照しながら更に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下は、本願の実施例の図面を参照しながら、本願の実施例における技術案を説明する。明らかに、説明される実施例は本願の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要することなく獲得する全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0013】
理解されるように、本願の実施例の技術案はデバイス間(D2D、Device to Device)通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(LTE、Long Term Evolution)に基づいてD2D通信を行う車とモノとの通信システム、又はNR-V2Xシステムに適用できる。従来のLTEシステムにおいて端末間の通信データがネットワーク装置(例えば、基地局)を介して受信又は送信されるという方式と違って、車とモノとの通信システムは端末から端末への直接通信という方式を採用するため、より高いスペクトル効率とより低い伝送遅延を有する。
【0014】
選択肢として、車とモノとの通信システムの基づく通信システムは、グローバル移動体通信(GSM、Global System of Mobile communication)システム、符号分割多元接続(CDMA、Code Division Multiple Access)システム、広帯域符号分割多元接続(WCDMA、Wideband Code Division Multiple Access)システム、汎用パケット無線サービス(GPRS、General Packet Radio Service)、LTEシステム、LTE周波数分割複信(FDD、Frequency Division Duplex)システム、LTE時分割複信(TDD、Time Division Duplex)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS、Universal Mobile Telecommunication System)、マイクロ波アクセスの世界的相互運用性(WiMAX、Worldwide Interoperability for Microwave Access)通信システム、5G新無線(NR、New Radio)システム等であってもよい。
【0015】
本願の実施例におけるネットワーク装置は、GSMシステム又はCDMAシステムにおける基地局(BTS、Base Transceiver Station)であってもよく、WCDMAシステムにおける基地局(NB、NodeB)であってもよく、更にLTEシステムにおける進化型基地局(eNB又はeNodeB、Evolutional NodeB)であってもよく、又はクラウド無線アクセスネットワーク(CRAN、Cloud Radio Access Network)における無線コントローラである。又は、該ネットワーク装置は、モバイルスイッチングセンター、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブルデバイス、ハブ、スイッチ、ブリッジ、ルーター、NRネットワークにおけるネットワーク側装置(gNB)又は将来進化する公衆陸上移動網(PLMN、Public Land Mobile Network)におけるネットワーク装置等であってもよい。
【0016】
本願の実施例における端末装置はD2D通信を実現できる端末装置であってもよい。例えば、車載端末装置であってよく、LTEシステムにおける端末装置(LTE UE)、NRネットワークにおける端末装置(NR UE)、又は将来進化する公衆陸上移動網(PLMN、Public Land Mobile Network)における端末装置等であってもよく、本願の実施例は限定しない。
【0017】
D2D通信技術は車両間(Vehicle to Vehicle、「V2V」と略称される)通信又は車両から他の装置へ(V2X、Vehicle to Everything)の通信に適用できる。V2X通信では、Xとは無線受信及び送信能力を有する任意の装置を一般的に指してもよく、例えば、低速で移動する無線装置、高速で移動する車載装置、又は無線送受信能力を有するネットワーク制御ノード等を含むが、それらには限らない。理解されるように、本発明の実施例は主にV2X通信のシーンに適用するが、他の任意のD2D通信シーンに適用してもよく、本願の実施例はこれについて何も限定しない。
【0018】
図1は本願の実施例の1つの応用シーンの模式図である。
図1は1つのネットワーク装置と2つの端末装置を例示しているが、選択肢として、本願の実施例における無線通信システムは複数のネットワーク装置を備えてもよく、そして各ネットワーク装置のカバレッジ範囲内に他の数の端末装置が含まれてもよく、本願の実施例はこれについて限定しない。
【0019】
選択肢として、該無線通信システムは更に、移動管理エンティティ(MME、Mobile Management Entity)、サービングゲートウェイ(S-GW、Serving Gateway)、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW、Packet Data Network Gateway)等の他のネットワークエンティティを備えてもよく、又は、該無線通信システムは更に、セッション管理機能(SMF、Session Management Function)、統合データ管理(UDM、Unified Data Management)、認証サーバ機能(AUSF、Authentication Server Function)等の他のネットワークエンティティを備えてもよく、本願実施例はこれについて限定しない。
【0020】
該車とモノとの通信システムにおいて、端末装置はモードA及びモードBを採用して通信を行うことができる。
【0021】
具体的に、端末装置121と端末装置122とはD2D通信モードで通信することができ、D2D通信を行う時、端末装置121と端末装置122はD2Dリンク、即ちサイドリンク(SL、Sidelink)を介して直接に通信を行う。モードAでは、端末装置の伝送リソースは基地局によって割り当てられるものであり、端末装置は基地局によって割り当てられたリソースに基づいてSLにおいてデータの送信を行うことができる。基地局は端末装置に1回の伝送のリソースを割り当てることができ、端末に準静的伝送のリソースを割り当てることもできる。モードBでは、端末装置はSLリソースにおいて伝送リソースを自主的に選択する。具体的に、端末装置はリソースプールにおいてセンシングの方式によって使用可能な伝送リソースを取得し、又は端末装置はリソースプールからランダムに1つの伝送リソースを選択する。
【0022】
図2に示すように、NR-V2Xでは、伝送信頼性の向上のために、サイドリンクにおいてフィードバックチャネルが導入されている。そこにおいてUE1とUE2とがユニキャストリンクを構成し、UE1はUE2にサイドリンクデータを送信し、UE2は受信したサイドリンクデータの検出結果に基づいて、UE1にサイドリンクフィードバック情報、即ちHARQ ACK又はNACKを送信する。UE1はUE2のフィードバック情報を受信し、UE2に該データを再送信するかどうかを決定する。UE1は受信側端末UE2がフィードバック情報を送信することが必要かどうかを決定してもよく、例えば、ブロードキャスト通信の場合は、受信側によるフィードバックは必要ではなく、ユニキャスト通信の場合は、システム信頼性向上のために、受信側によるフィードバックは必要である。具体的に、UE1はサイドリンク制御情報(SCI)に指示情報を含ませ、サイドリンクフィードバックを行う必要があるかどうかを受信側に指示する。
【0023】
Configured Grant:設定グラント(又はグラントフリー伝送と称される)
【0024】
3GPP Rel-15では、アップリンクデータの伝送遅延を低減させるために、設定グラントという伝送方式が導入され、主に、第1タイプの設定グラント(type-1 configured grant)及び第2タイプの設定グラント(type-2 configured grant)という2種類の設定グラントの方式を含む。
【0025】
第1タイプの設定グラント
ネットワークはRRCシグナリングを介して端末に伝送リソースを設定し、該RRCシグナリングは、時間領域リソース、周波数領域リソース、復調参照信号(DMRS)、電力制御、変調及び符号化スキーム(MCS)、波形(Waveform)、リダンダンシバージョン(RV)、繰り返し回数、周波数ホッピング、HARQプロセス数等を含む全ての伝送リソース及び伝送パラメータを設定する。UEは該上位層パラメータを受信した後、設定された伝送パラメータを用いて、設定された時間周波数リソースにおいて直ちにPUSCH伝送を行ってもよい。
【0026】
第2タイプの設定グラント
2ステップのリソース設定方式を採用し、まず、上位層パラメータConfiguredGrantConfigにより、時間周波数リソースの周期、開ループ電力制御、波形、リダンダンシバージョン、再送回数、周波数ホッピング、HARQプロセス数等を含む伝送リソース及び伝送パラメータを設定し、その後、DCIにより第2タイプの設定グラントのPUSCH伝送をアクティブ化し、それと同時に、時間領域リソース、周波数領域リソース、DMRS、MCS等を含む他の伝送リソース及び伝送パラメータを設定する。UEは上位層パラメータConfiguredGrantConfigを受信した時、直ちに該上位層パラメータの設定したリソース及びパラメータを使用してPUSCH伝送を行うことはできなく、対応のDCIを受信して他のリソース及び伝送パラメータをアクティブ化して設定してから、はじめてPUSCH伝送を行うことができる。尚、ネットワークはDCIを介して該設定の伝送を非アクティブ化することができ、端末は非アクティブ化されたDCIを受信した後、該伝送リソースを用いて伝送を行うことができなくなる。
【0027】
ネットワークが設定グラントの伝送リソースを端末に割り当てた場合、端末は伝送しようとするアップリンクデータがあるなら、ネットワークにスケジューリング要求/バッファステータスレポート(SR/BSR)を送信して伝送リソースを要求する必要がなく、直接に該伝送リソースを用いて伝送を行うことができ、それによって遅延が低減される。
【0028】
NR-V2X
NR-V2Xでは、自動運転がサポートされる必要があるため、車両間のデータインタラクションについてより高い要件、例えばより高いスループット、より低い遅延、より高い信頼性、より広いカバレッジ範囲、より柔軟なリソース割り当て等が求められる。
【0029】
NR-V2Xシステムでは、複数の伝送モードのモード1及びモード2が導入され、モード1ではネットワークが端末に伝送リソースを割り当て(即ち上記のモードA)、モード2では端末が伝送リソースを選択する(即ち上記のモードB)。
【0030】
NR-V2Xのモード1では、ネットワークは設定グラント(Configured Grant)の伝送リソースを端末に割り当てることができ、端末はネットワークに伝送リソースを申請する必要がなく、ネットワークの割り当てた伝送リソースにおいてサイドリンクデータを送信し、それによって伝送遅延を低減する目的が実現される。
【0031】
サイドリンクの設定グラントにおいて、ネットワークは周期的な伝送リソースを割り当て、そして各周期において、ネットワークは複数の伝送リソースを設定してもよい。
図3に示すように、設定グラントの伝送リソースは周期的に繰り返すものであり、各周期(period)に4つのサイドリンク伝送リソースが含まれる。
【0032】
サイドリンクフィードバックがアクティブ化されているなら、受信側端末はサイドリンクデータの受信状況に基づいて送信側端末にフィードバック情報を送信し、送信側端末はネットワークにサイドリンクのフィードバック情報(SL HARQ-ACK情報)を報告する。
【0033】
NR-V2Xでは、ネットワークが端末に割り当てた設定グラントの伝送リソースはサイドリンクフィードバック伝送をサポートする場合、送信側端末はネットワークにサイドリンクフィードバック情報を報告する。しかし、現在の基準において認められるのは、各設定グラントの周期において送信側端末がネットワークに1ビットのサイドリンクフィードバック情報のみを報告することである。1つの周期における複数の伝送リソースが複数のサイドリンクデータを伝送できる場合、端末がどのように1ビットのサイドリンクフィードバック情報を報告するかは解決すべき課題である。
【0034】
1つの周期に複数の設定グラントの伝送リソースが含まれる場合、各伝送リソースはいずれも1つのサイドリンクフィードバックチャネルに対応してもよい。1つの周期内において送信側端末がネットワークに1ビットのサイドリンクフィードバック情報のみを報告することを考慮すると、該フィードバック情報を搬送するアップリンク伝送リソース、例えばPUCCH伝送リソースを全てのサイドリンク伝送リソースの後に設定してもよい。例えば、
図4に示すように、該図におけるサイドリンクの設定グラントの伝送リソースは1つの周期内の伝送リソースであり、4つの伝送リソースを含み、具体的に、この4つの伝送リソースの周波数領域開始位置が異なってもよく、各2つの間のタイムスロット間隔が異なってもよく、周波数領域リソースのサイズが同じ又は異なってもよい。各サイドリンク伝送リソースに対して、対応のサイドリンクフィードバックリソースがあるため、4のサイドリンク伝送リソースに4つのサイドリンクフィードバック伝送リソースがそれぞれ対応する。該周期内に1つのアップリンク伝送リソースが含まれ、ネットワークにサイドリンクフィードバック情報を報告することに用いられる。選択肢として、該アップリンク伝送リソースは該周期内の最後のサイドリンクフィードバックリソースの後に位置し、それによって、送信側端末は全てのサイドリンクフィードバック情報を受信してからネットワークにサイドリンクフィードバック情報を報告することができる。
【0035】
図5を参照し、
図5は本発明のサイドリンクの情報報告方法の1つの例示的な実施例の模式的なフローチャートである。
【0036】
本実施例では、前記サイドリンクの情報報告方法は以下のステップS10~ステップS30を含む。
【0037】
ステップS10では、送信側はネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得する。
【0038】
本実施例の案は主にサイドリンクの設定グラントにおけるサイドリンクデータ伝送及び情報報告に関し、具体的に車とモノとの通信システム又は他のデバイス間(D2D、Device to Device)シーンに適用できる。具体的には、送信側はネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得し、前記伝送リソースによって受信側にサイドリンク伝送ブロック(TB、Transmission Block)を伝送し、前記伝送リソースは同一伝送ブロック又は複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、伝送状況及び/又は前記受信側のフィードバック状況に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告する。
【0039】
本実施例は車とモノとの通信システムのサイドリンクを例として説明する。実行の主体はサイドリンクの情報報告端末であり、該情報報告端末は車載端末であってもよく、他の独立した装置であってもよく、説明の便利のために、本実施例の情報報告端末については「送信側」を例として説明し、「送信側」とサイドリンクデータインタラクションを行う他の端末は「受信側」と称されてもよく、送信側から受信側に伝送されるサイドリンクデータは「伝送ブロック」と称されてもよい。理解されるように、異なるインタラクションのプロセスにおいて、同一の端末は「送信側」とされる可能性があり、「受信側」とされる可能性もある。本実施例では、送信側が受信側とデータインタラクションを行う必要がある時、データの伝送遅延を低減するために、設定グラントという伝送方式が導入され、送信側はネットワークから設定グラントのサイドリンク伝送リソースを取得し、それから該サイドリンク伝送リソースによってサイドリンクデータ伝送を行う。更に、ネットワークの送信する設定グラント情報にアップリンク伝送リソースが含まれ、送信側は該アップリンク伝送リソースによってネットワークに情報を報告する。理解されるように、送信側がネットワークに報告する情報は、送信側の送信したサイドリンクデータが受信側によって正しく受信されたかどうかを指示することに用いられる。送信側の取得した伝送リソース(ネットワークによって設定され、グラントされた伝送リソース)は周期的に繰り返すものであってもよく、且つ各周期に複数のサイドリンク伝送リソースが含まれてもよく(各伝送リソースは時間領域リソース、周波数領域リソース等を含む)、各サイドリンク伝送リソースに異なる時間が対応する。例えば、送信側の取得した伝送リソースについて、1つの周期内に4つの異なる時間のサイドリンク伝送リソースが含まれ、当然ながらこれらのサイドリンク伝送リソースの周波数領域開始位置が異なってもよく、各2つの間のタイムスロット間隔が異なってもよく、周波数領域リソースのサイズが異なってもよい。そして各周期に更に対応のサイドリンクフィードバックリソースがあり、受信側の送信したフィードバック情報を受信することに用いられる(当然ながら、受信側がフィードバックしない可能性もある)。選択肢として、各周期に1つ又は複数のサイドリンクフィードバックリソースが含まれてもよく、例えば、各サイドリンク伝送リソースの後に1つの対応のサイドリンクフィードバックリソースがあり、又は、1つの周期における伝送リソースのうちの最後の伝送リソースの後に1つの対応のサイドリンクフィードバックリソースがある。尚、各周期に更にアップリンク伝送リソースが含まれ、送信側がネットワークにフィードバック情報を報告することに用いられる。1つの周期内において送信側がネットワークに1ビット(又は他の固定の情報量)の情報のみを報告することを考慮すると、1つの周期に1つのアップリンク伝送リソースのみが含まれてもよく、該アップリンク伝送リソースは該周期における最後のサイドリンクフィードバックリソースの後にあり、それによって送信側は全てのサイドリンクフィードバック情報を受信してからネットワークに情報を報告することができる。尚、送信側の取得する伝送リソースは、1つの周期のものであってもよく、複数の周期のものであってもよい。
【0040】
ステップS20では、前記伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送する。
【0041】
本実施例では、送信側はネットワークによって設定され、グラントされた伝送リソースを取得し、該伝送リソースによって受信側にサイドリンク伝送ブロックを伝送することができ、即ち、サイドリンクのデータインタラクションを行う。尚、送信側の取得する伝送リソースについて、異なる伝送設定がある可能性がある。例えば、1つの周期の伝送リソースは複数のサイドリンク伝送リソースを含み、これらのサイドリンク伝送リソースは同一伝送ブロックを伝送することに用いられることしかできず、たとえ1つの周期内において該伝送ブロックのサイドリンク伝送を完成し、そして該周期内にまだ未使用の残りのサイドリンクリソースがあっても、これらの残りのサイドリンクリソースは他の伝送ブロックの伝送に使用されない。また例えば、1つの周期の伝送リソースは複数のサイドリンク伝送リソースを含み、これらのサイドリンク伝送リソースは複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられることができ、そしてこれらの異なる伝送ブロックについて、順に伝送する方式、即ち、1つの伝送ブロックを伝送し終えてから次の伝送ブロックを伝送するということであってもよく、また任意の伝送の方式、即ち各サイドリンク伝送リソースと複数の異なる伝送ブロックとの間には決まったマッピング関係がないということであってもよい。当然ながら、上記の例の他、周期の伝送リソースに他の伝送設定があってもよい。本実施例では、送信側は該伝送リソースの伝送設定に基づいて、各サイドリンク伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送することができる。
【0042】
ステップS30では、伝送状況及び/又は前記受信側のフィードバック状況に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告する。
【0043】
本実施例では、送信側は受信側にデータを伝送した後、更にネットワークに情報を報告する。そして情報報告を行う時は、サイドリンクの設定グラント情報において設定されたアップリンク伝送リソースによって行うものであり、従って、ネットワークに伝送リソースを再申請する必要がなく、それによって伝送遅延が低減される。尚、一部の場合(例えばユニキャスト通信)では、受信側は送信側の伝送したデータを受信した時、サイドリンクデータに対して検出を行い、そして検出結果に基づいて送信側に対してサイドリンクフィードバックを行ってもよく、フィードバックの内容は肯定応答(ACK)又は否定応答(NACK)を含む。説明の便利のために、受信側の送信(フィードバック)した肯定応答(ACK)は以下「肯定フィードバック情報」と称し、受信側の送信(フィードバック)した否定応答(NACK)は以下「否定フィードバック情報」と称し、即ち、送信側はサイドリンク伝送を行った後、受信側のフィードバックを受信する。当然ながら、一部の場合(例えばブロードキャスト通信)では、受信側は送信側の伝送したデータを受信した時、フィードバックする必要がなく、即ち、送信側はサイドリンク伝送を行った後、受信側のフィードバックを受信することはない。従って、送信側は情報報告を行う時、サイドリンク伝送の実際伝送状況及び/又は受信側のフィードバック状況に基づいて、現在の周期において報告する必要がある情報内容を決定し、それからアップリンク伝送リソースによってネットワークに対応の情報を報告してもよい。その中、伝送状況は、伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートするかどうか、伝送ブロックの伝送回数、伝送遅延等の内容を含み、受信側のフィードバック状況は、送信側が受信側のフィードバック情報を受信したかどうか、受信したフィードバック情報のタイプ(肯定フィードバック情報(ACK)か、それとも否定フィードバック情報(NACK)か)を含む。送信側は報告を行う時、1周期毎に1回の報告を行い、そして報告情報の情報量は事前設定されたものであり、例えば1ビットであり、報告する内容は肯定応答(ACK)又は否定応答(NACK)を含み、受信側の送信するフィードバック情報と区別するために、送信側がネットワークに報告する肯定応答(ACK)は以下「肯定報告情報」と称し、送信側がネットワークに報告する否定応答(NACK)は以下「否定報告情報」と称する。
【0044】
本実施例では、送信側はネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得し、前記伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送し、前記伝送リソースは同一伝送ブロック又は複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、伝送状況及び/又は前記受信側のフィードバック状況に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告する。上記方式によれば、本実施例における送信側は取得した周期の伝送リソースによって受信側にサイドリンクデータを伝送することができ、各周期は同一伝送ブロックを伝送してもよく、複数の異なる伝送ブロックを伝送してもよく、そうすると、伝送方式は豊富となる。尚、該周期において送信側は更に実際の伝送状況及び/又は受信側のフィードバック状況に基づいて固定の情報量の情報報告を行って、ネットワークにサイドリンク伝送の状態をフィードバックし、伝送リソースにおける情報報告プロセスが改善され、サイドリンク伝送の完全性及び安定性の向上に役立つ。
【0045】
尚、本実施例で例として挙げた設定グラントの伝送リソースは、1つの周期に複数のサイドリンク伝送リソースが含まれることであるため、同一伝送ブロック又は複数の異なる伝送ブロックをサイドリンク伝送することに用いられることができるが、実際においては、1つの周期において設定グラントのサイドリンク伝送リソースは1のみあるという可能性もあり、1つの周期にサイドリンク伝送リソースが1のみある場合、送信側は該周期において多くとも1つの伝送ブロックしかサイドリンク伝送することができない。当然ながら、理解されるように、もし該周期の伝送リソースに更にサイドリンクフィードバックリソース及びアップリンクフィードバックリソースが含まれているなら、該サイドリンクフィードバックリソース及びアップリンクフィードバックリソースによって相応の報告動作を実行することができ、その報告方式は本実施例及び後述の実施例における同一伝送ブロックを伝送する報告方式と類似し、ここでは繰り返して説明しない。
【0046】
上記
図5に示す実施例に基づいて、本発明のサイドリンクの情報報告方法の2番目の実施例を提出する。
【0047】
本実施例では、前記伝送リソースは同一伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記ステップS20は、
前記伝送リソースによって前記受信側に同一伝送ブロックを繰り返して伝送し、前記送信側が前記受信側に送信した前記同一伝送ブロックはサイドリンクフィードバックをサポートしないことを含み、
前記ステップS20の後に、
前記同一伝送ブロックの伝送回数が第1閾値に達し又はデータ最大遅延に達した場合、伝送を停止することを更に含む。
【0048】
本実施例では、送信側はネットワークによって設定された、設定グラントの伝送リソースを取得し、各周期に複数のサイドリンク伝送リソースが含まれ、1つの周期の複数のサイドリンク伝送リソースは同一伝送ブロックを伝送することに用いられることしかできず、たとえ1つの周期内において該伝送ブロックのサイドリンク伝送を完成し、そして該周期内にまだ未使用の残りのサイドリンクリソースがあっても、これらの残りのサイドリンクリソースは他の伝送ブロックの伝送に使用されない。本実施例の送信側が該複数のサイドリンク伝送リソースによってサイドリンク伝送を行う時、伝送される伝送ブロックはサイドリンクフィードバックをサポートせず、又はサイドリンクフィードバックは非アクティブ状態であり、送信側はブラインド再送信の方式で行い、送信側はサイドリンク伝送リソースによって伝送ブロックを伝送する時、受信側のフィードバックを必要とせずに、自ら再送信を行うことができ、即ち、送信側はサイドリンク伝送リソースによって前記受信側に同一伝送ブロックを繰り返して伝送することができる。選択肢として、伝送ブロックに対して対応の最大伝送回数閾値(以下「第1閾値」と略称する)又は対応のデータ最大遅延が事前設定され、該伝送ブロックの伝送回数が該第1閾値に達し、又はデータ最大遅延に達した場合、該伝送ブロックの伝送を停止してもよい。例えば、送信側が取得した設定グラントの1つの周期の伝送リソースは4つのサイドリンク伝送リソースを含み、伝送すべき伝送ブロックの最大伝送回数が6回である場合、送信側は1番目の伝送周期内に該周期内の4つのサイドリンク伝送リソースを使用して該伝送ブロックを伝送し(初回の伝送及び3回の再送を含む)、次の周期内に前の2つのサイドリンク伝送リソースを使用して引き続き該伝送ブロックを伝送し、6回の伝送に達した後、該伝送ブロックを伝送しなくなり、該周期内の残りの2つのサイドリンク伝送リソースは他のデータの伝送にも使用されない。
【0049】
更に、前記ステップS30は、
現在の周期において前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告することを含む。
【0050】
本実施例は、送信側はブラインド再送信の方式でサイドリンク伝送を行う時、受信側のフィードバックを必要とせずに自らデータ再送信を行うことができるため、送信側は現在の周期に直接にネットワークに情報を報告することができ、そして報告する時、周期毎に1回報告し、報告の内容は肯定報告情報(ACK)であり、肯定報告情報(ACK)の情報量はプリセット情報量(1ビット)に合致すべきであり、それによってネットワークはサイドリンク伝送状態を取得する。
【0051】
上記の方式によって、送信側は伝送リソースによってブラインド伝送の方式で同一伝送ブロックを伝送し、そして各周期内にプリセット情報量の肯定報告情報を報告することによって、伝送リソースにおけるサイドリンク伝送及び情報報告プロセスを改善することができ、サイドリンク伝送の完全性及び安定性の向上に役立つ。
【0052】
上記
図5に示す実施例に基づいて、本発明のサイドリンクの情報報告方法の3番目の実施例を提出する。
【0053】
本実施例では、前記伝送リソースは同一伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記ステップS20は更に、
前記伝送リソースによって前記受信側に同一伝送ブロックを伝送し、前記送信側が前記受信側に送信した前記同一伝送ブロックはサイドリンクフィードバックをサポートすることを含む。
【0054】
本実施例では、送信側はネットワークによって設定された、設定グラントの伝送リソースを取得し、各周期に複数のサイドリンク伝送リソースが含まれ、各周期に更に少なくとも1つのサイドリンクフィードバックリソースが含まれる。1つの周期の複数のサイドリンク伝送リソースは同一伝送ブロックを伝送することに用いられることしかできず、たとえ1つの周期内において該伝送ブロックのサイドリンク伝送を完成し、そして該周期内にまだ未使用の残りのサイドリンクリソースがあっても、これらの残りのサイドリンクリソースは他の伝送ブロックの伝送に使用されない。本実施例の送信側が該伝送リソースによってサイドリンク伝送を行う時、伝送される伝送ブロックはサイドリンクフィードバックをサポートし、又はサイドリンクフィードバックはアクティブ状態であり、送信側はサイドリンクフィードバックの方式に基づいて行い、送信側はサイドリンク伝送リソースによって伝送ブロックを伝送する時、受信側のフィードバック情報に基づいて再送信を行うかどうかを決定する。具体的に、送信側はまず1つのサイドリンク伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送し、それからサイドリンクフィードバックリソースによって受信側のフィードバックを取得してみる。
【0055】
前記ステップS20の後に、
前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信したかどうかを検出することと、
前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信した場合、伝送を停止することと、を更に含む。
【0056】
本実施例では、受信側は送信側がサイドリンク伝送リソースによって伝送した伝送ブロックを受信した場合、伝送ブロックに対して検出を行ってもよい。検出の結果、データを既に正しく受信したことを決定した場合、次のサイドリンクフィードバックリソースによって送信側に対応の肯定フィードバック情報(ACK)をフィードバックし、送信側は該肯定フィードバック情報を受信すると、伝送ブロックが既に受信側によって正しく受信されたことを知ることができ、この時、データのサイドリンク伝送を停止する(たとえ該伝送周期に未使用のサイドリンク伝送リソースがあっても、他の伝送ブロックの伝送に使用しない)。
【0057】
前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信していない場合、前記伝送リソースによって前記受信側に伝送ブロックを伝送するステップを引き続き実行する。
【0058】
本実施例では、受信側は送信側がサイドリンク伝送リソースによって伝送した伝送ブロックを受信した場合、伝送ブロックに対して検出を行ってもよい。検出の結果、データの欠落(又は他の異常)を発見した場合、次のサイドリンクフィードバックリソースによって送信側に対応の否定フィードバック情報(NACK)をフィードバックする。尚、受信側が送信側の送信した伝送ブロックを受信できなかった(例えば、サイドリンク伝送プロセスに異常が発生する可能性がある)場合、受信側は送信側にフィードバックしない。送信側が受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報(ACK)を受信せず、否定フィードバック情報(NACK)を受信し、又はフィードバックを受信していない場合、前回の伝送が完成されていないと見なしてもよく、この時、肯定フィードバック情報(ACK)を受信するまで、送信側は次のサイドリンク伝送リソースによって引き続き受信側に該伝送ブロックを伝送する。
【0059】
更に、前記ステップS30は、
現在の周期内に前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信したかどうかを検出することと、
現在の周期内に前記受信側の肯定フィードバック情報を受信した場合、前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告することと、を含む。
【0060】
本実施例では、送信側はサイドリンク伝送を行った後、受信側のフィードバック状況に基づいてデータ再送信が必要かどうかを決定する必要があるため、送信側は更に受信側の現在の周期におけるフィードバック状況に基づいて現在の周期の情報報告の内容を決定してもよい。具体的に、送信側は現在の周期内に前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信したかどうかを検出してもよい。現在の周期内に受信側の送信した肯定フィードバック情報を受信した場合、現在周期の伝送リソースのアップリンク伝送リソースによってネットワークに肯定報告情報(ACK)を報告してもよく、且つ肯定報告情報(ACK)はプリセット情報量(例えば1ビット)に合致すべきである。
【0061】
現在の周期内に前記受信側の肯定フィードバック情報を受信していない場合、前記ネットワークにプリセット情報量の否定報告情報を報告する。
【0062】
本実施例では、送信側は現在の周期内に受信側の送信した肯定フィードバック情報を受信していない(例えば否定フィードバック情報を受信し、又はフィードバックを受信していない)場合、現在の周期のアップリンク伝送リソースによってネットワークに否定報告情報(NACK)を報告してもよく、且つ否定報告情報(NACK)はプリセット情報量(例えば1ビット)に合致すべきである。
【0063】
上記の方式によって、送信側は伝送リソースによってサイドリンクフィードバックの方式で同一伝送ブロックを伝送し、そして各周期内においてフィードバック状況に基づいてプリセット情報量の情報を報告することができ、伝送リソースにおけるサイドリンク伝送及び情報報告プロセスが改善され、サイドリンク伝送の完全性及び安定性の向上に役立つ。
【0064】
上記
図5に示す実施例に基づいて、本発明のサイドリンクの情報報告方法の4番目の実施例を提出する。
【0065】
本実施例では、前記伝送リソースは複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記複数の異なる伝送ブロックは第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックを含み、前記ステップS20は更に、
前記伝送リソースによって前記受信側に第1伝送ブロックを伝送することを含む。
【0066】
本実施例では、送信側はネットワークによって設定された、設定グラントの伝送リソースを取得し、各周期に複数のサイドリンク伝送リソースが含まれ、各サイドリンク伝送リソースの後に更にサイドリンクフィードバックリソースが含まれ、又は1セットのサイドリンク伝送リソースの後にサイドリンクフィードバックリソースがある。1つの周期の複数のサイドリンク伝送リソースは複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられることができる。説明の便利のために、本実施例における複数の異なる伝送ブロックは第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックで説明する。理解されるように、実際ではより多くの伝送ブロックを含んでもよい。送信側が1つの周期における複数のサイドリンク伝送リソースを取得する時、まず複数のサイドリンク伝送リソースによって受信側に第1伝送ブロックを伝送する。第1伝送ブロックの伝送方式はブラインド伝送の方式であってもよく、サイドリンクフィードバックの方式であってもよく、具体的なブラインド伝送及びサイドリンクフィードバックの関連方式の説明については、上記の2番目及び3番目の実施例を参照でき、ここでは繰り返して説明しない。
【0067】
前記受信側の前記第1伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信し又は前記第1伝送ブロックの伝送回数が第2閾値に達し、且つ前記伝送リソースに未使用の残りのリソースが存在している場合、前記残りのリソースによって前記受信側に第2伝送ブロックを伝送する。
【0068】
本実施例では、第1伝送ブロックの伝送が完成したことを検出した時、送信側は直ちに伝送を停止せず、現在周期の伝送リソースに、他の伝送ブロックの伝送に使用可能な未使用の残りのサイドリンクリソースが存在しているかどうかを検出する。第1伝送ブロックの伝送が完成したかどうかを検出する方式は、第1伝送ブロックの具体的な伝送方式に基づいて決定されてもよい。例えば、第1伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報(ACK)を受信し、又は第1伝送ブロックの伝送回数が第2閾値(最大伝送回数)に達し、又は第1伝送ブロックの伝送遅延が最大遅延に達した場合、第1伝送ブロックの伝送が完成したと見なすことができる。
【0069】
本実施例では、送信側は第1伝送ブロックの伝送が完成した時に、現在周期の伝送リソースに未使用の残りのサイドリンク伝送リソースが存在していることを検出した場合、これらの残りのサイドリンク伝送リソースによって受信側に第2伝送ブロックを伝送してもよく、即ち、本実施例では、複数の伝送ブロックは順に伝送する方式であり、第1伝送ブロックの伝送が完成し且つ残りの伝送リソースがある場合のみ、第2伝送ブロック(次の伝送ブロック)を伝送する。現在周期の伝送リソースに未使用の残りのサイドリンクリソースが存在しないことを検出した場合、該周期のサイドリンク伝送を停止する。
【0070】
更に、前記ステップS30は更に、
現在の周期内に前記第1伝送ブロック及び前記第2伝送ブロックを伝送した場合、前記第2伝送ブロックの伝送状況及び/又は前記受信側の前記第2伝送ブロックに対するフィードバック状況に基づいて、前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告することを含む。
【0071】
本実施例では、送信側が1つの周期において1つの伝送ブロックを伝送する可能性もあれば複数の伝送ブロックを伝送する可能性もあるため、送信側は現在の周期の実際伝送状況に対して検出を行い、現在の周期内に第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックを伝送したかどうかを検出し、そして検出結果に基づいて情報報告の内容を決定してもよい。第2伝送ブロックは第1伝送ブロックの伝送が完成し且つ残りの使用できる伝送リソースがある場合のみ伝送されるため、送信側は現在の周期内に第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックを伝送した場合、第2伝送ブロックの具体的な伝送状況又は受信側の第2伝送ブロックに対するフィードバック状況に基づいて、情報報告の内容を決定してもよい。尚、送信側は1つの周期内に3つ以上(ここの「以上」は当該数量を含み、以下も同じである)の伝送ブロックを伝送した場合、最後の伝送ブロックの具体的な伝送状況又は受信側の該最後の伝送ブロックに対するフィードバック状況に基づいて、情報報告の内容を決定してもよい。送信側は現在の周期内に第1伝送ブロックのみを伝送した場合、第1伝送ブロックの伝送状況又は受信側の第1伝送ブロックに対するフィードバック状況に基づいて、情報報告の内容を決定してもよい。この時の情報報告の決定については、2番目の実施例及び3番目の実施例の内容を参照できる。即ち、第1伝送ブロックがブラインド再送信の伝送方式である場合、プリセット情報量の肯定報告情報を報告してもよく、第1伝送ブロックがサイドリンクフィードバックの伝送方式である場合、肯定フィードバック情報を受信したかどうかに基づいて情報報告内容を決定してもよく、具体的なプロセスはここでは繰り返して説明しない。
【0072】
更に、送信側が現在の周期内に第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックを伝送した場合、第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートするかどうかに基づいて、異なる方式で報告情報の内容を決定する。
【0073】
選択肢として、前記第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートしない場合、前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告する。
【0074】
本実施例では、第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートしない場合、第2伝送ブロックにおいてブラインド再送信のような方式が採用されたと見なしてもよい。この場合、送信側は直接にネットワークに情報を報告してもよい。報告を行う時、報告する情報はプリセット情報量(例えば1ビット)に合致すべきであり、報告する内容は肯定報告情報(ACK)である。
【0075】
選択肢として、前記第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートする場合、現在の周期内に前記受信側の前記第2伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信したかどうかを判断し、
現在の周期内に前記受信側の前記第2伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信した場合、前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告し、
現在の周期内に前記受信側の前記第2伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信していない場合、前記ネットワークにプリセット情報量の否定報告情報を報告する。
【0076】
本実施例では、第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートする場合、送信側は現在の周期に受信した、第2伝送ブロックに対するフィードバック情報に基づいて報告内容を決定してもよい。現在の周期内に受信側の前記第2伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報(ACK)を受信した場合、第2伝送ブロックが正しく受信されたと見なしてもよく、送信側は現在の周期にネットワークにプリセット情報量(例えば1ビット)の肯定報告情報(ACK)を報告してもよい。現在の周期内に受信側の前記第2伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信していない(例えば否定フィードバック情報を受信し、又はフィードバックを受信していない)場合、第2伝送ブロックが正しく受信されていないと見なしてもよく、この場合、前記ネットワークに該周期のプリセット情報量(例えば1ビット)の否定報告情報(NACK)を報告してもよい。
【0077】
選択肢として、前記第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートする場合、前記第2伝送ブロックの伝送回数が第3閾値に達し又は前記第2伝送ブロックの最大遅延に達すると、前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告する。
【0078】
本実施例では、第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートする場合、第2伝送ブロックの伝送状況に基づいて報告内容を決定してもよい。第2伝送ブロックの伝送回数が第3閾値(最大伝送回数)に達し又は第2伝送ブロックの最大遅延に達すると、ネットワークに該周期のプリセット情報量(例えば1ビット)の肯定報告情報(ACK)を報告してもよい。
【0079】
上記の方式によって、送信側は伝送リソースによって複数の伝送ブロックを伝送し、そして実際の伝送状況に基づいて各周期内にプリセット情報量の報告情報を報告してもよい。それによって、伝送リソースにおけるサイドリンク伝送及び情報報告プロセスが改善され、サイドリンク伝送の完全性及び安定性の向上に役立つ。
【0080】
上記
図5に示す実施例に基づいて、本発明のサイドリンクの情報報告方法の5番目の実施例を提出する。
【0081】
本実施例では、前記伝送リソースは複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記伝送リソースにおける各伝送リソースと各伝送ブロックとは対応関係を有せず、前記ステップS20は更に、
各伝送リソースによって受信側に複数の異なる伝送ブロックを伝送することを含む。
【0082】
本実施例では、送信側はネットワークによって設定された、設定グラントの伝送リソースを取得し、1つの周期内に複数のサイドリンク伝送リソースが含まれ、各周期内に更に少なくとも1つのサイドリンクフィードバックリソースが含まれ、1つの周期の複数のサイドリンク伝送リソースは複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられてもよい。4番目の実施例と比べて、本実施例における各伝送ブロックについて順に伝送するという限定はない。例えば、1つの周期の伝送リソースに4つのサイドリンク伝送リソースが含まれ、そのうちの第1及び第3のサイドリンク伝送リソースは第1伝送ブロックを伝送することに用いられ、第2及び第4のサイドリンク伝送リソースは第2伝送ブロックを伝送することに用いられる。又は、第1及び第2のサイドリンク伝送リソースは第1伝送ブロックを伝送することに用いられ、第3及び第4のサイドリンク伝送リソースは第2伝送ブロックを伝送することに用いられる。サイドリンク伝送を行う時、送信側はそれぞれ各伝送リソースによって受信側に複数の伝送ブロックを伝送する。例えば、1つの周期における第1伝送リソースで第1伝送ブロックを伝送し、受信側が正しく受信したかどうかに係らず、送信側はいずれも第2伝送リソースにおいて第2伝送ブロックを伝送してもよい。第1伝送ブロックが受信側に正しく受信されず、第2伝送ブロックが正しく受信された場合、送信側は引き続き第3伝送リソースを使用して第1伝送ブロックを伝送してもよく、もしまだ正しく受信されないなら、第4伝送リソースを使用して引き続き第1伝送ブロックを伝送してもよい。
【0083】
更に、送信側は複数の伝送ブロックのフィードバック状況に基づいて情報報告の内容を決定してもよい。
【0084】
選択肢として、前記ステップS30は、
前記受信側の現在の周期内における前記複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報を取得し、そして前記複数の伝送ブロックのフィードバック情報に対してバインド処理を行うことを含む。
【0085】
送信側は、受信側の現在の周期内における複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報を取得し、それから複数の伝送ブロックのフィードバック情報に対してバインド処理を行うことができる。異なる伝送ブロックについて、送信側の受信したフィードバック情報は同じである可能性もあれば、異なる可能性もあり、例えば、現在の周期内に送信側が第1伝送ブロックについて受信したのは肯定フィードバック情報(ACK)であり、第2伝送ブロックについて受信したのは否定フィードバック情報(NACK)である。これらのフィードバック情報に対してバインド処理を行う時、全てのフィードバック情報がいずれも肯定フィードバック情報(ACK)である場合、バインド処理後の結果はプリセット情報量(1ビット)を満足する肯定報告情報(ACK)であり、フィードバック情報に少なくとも1つの否定フィードバック情報(NACK)が存在している場合、バインド処理後の結果はプリセット情報量(1ビット)を満足する否定報告情報(NACK)である。尚、送信側がある1つのサイドリンク伝送リソースによって伝送ブロックの伝送を行った後、次のサイドリンクフィードバックリソースによって対応のフィードバック情報を受信していない場合、該伝送ブロックの今回のフィードバックを否定フィードバック情報(NACK)に設定し、そして他のフィードバック情報とのバインド処理を行う。
【0086】
バインド処理の結果に基づいて、前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告する。
【0087】
各伝送ブロックのフィードバック情報のバインド処理結果を取得した時、送信端末はバインド処理の結果に基づいてネットワークに報告することができる。
【0088】
選択肢として、前記ステップS30は更に、
前記受信側の現在の周期内における前記複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報を取得し、そして前記複数の伝送ブロックの優先順位を取得することを含む。
【0089】
実際では、送信側が同一周期において伝送する複数の伝送ブロックは異なる重要性を有する可能性があり、該重要性は優先順位によって表すことができ、即ち伝送ブロックは優先順位の属性を有し、異なる伝送ブロックの優先順位は同じである可能性もあれば異なる可能性もある。情報報告を行う時、高い優先順位の伝送ブロックのフィードバック状況に基づいて報告内容を決定してもよく、それによってネットワークは重要な伝送ブロックの伝送状況を取得する。具体的に、送信側は、受信側の周期内における複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報を取得し、そして複数の伝送ブロックの優先順位を取得してもよい。
【0090】
前記複数の伝送ブロックの優先順位に基づいて、前記複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報から目標フィードバック情報を決定し、そして目標フィードバック情報に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告する。
【0091】
送信側は、複数の伝送ブロックの優先順位に基づいて、複数の伝送ブロックのフィードバック情報から目標フィードバック情報を決定し、そして目標フィードバック情報に基づいてネットワークに現在周期のプリセット情報量の報告情報を報告することができる。例えば、伝送ブロックの優先順位は高い優先順位と低い優先順位を含み、1つの周期において、送信端末は第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックを伝送し、第1伝送ブロックの優先順位は高い優先順位であり、第2伝送ブロックの優先順位は低い優先順位である。送信端末は高い優先順位の第1伝送ブロックのフィードバック情報を目標フィードバック情報として決定し、そして目標フィードバック情報に基づいて、報告する内容を決定してもよい。第1伝送ブロックのフィードバック情報が肯定フィードバック情報(ACK)である場合、現在の周期に報告するのはプリセット情報量(1ビット)の肯定報告情報(ACK)であり、第1伝送ブロックのフィードバック情報が否定フィードバック情報(NACK)である場合、現在の周期に報告するのはプリセット情報量(1ビット)の否定報告情報である。
【0092】
理解されるように、上記の例示の報告方式は、更に実際の状況に応じて合理的に組み合わせて他の方式を取得することができる。例えば、前記ステップS30は更に、送信側が受信側の1つの周期内における複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報を取得し、そして複数の伝送ブロックのフィードバック情報に肯定フィードバック情報(ACK)しか存在しないかどうかを判断することを含む。肯定フィードバック情報しか存在しない場合、ネットワークにプリセット情報量(1ビット)の肯定報告情報(ACK)を報告してもよい。これらのフィードバック情報に少なくとも1つの否定フィードバック情報(NACK)が存在している場合、更に否定フィードバック情報の数を決定してもよく、否定フィードバック情報の数が1つである場合、該唯一の否定フィードバック情報に基づいてプリセット情報量(1ビット)の否定報告情報(NACK)を報告してもよく、否定フィードバック情報の数が2つである場合、伝送ブロックの優先順位に基づく方式で目標否定フィードバック情報を決定し、それから該目標否定フィードバック情報に基づいてネットワークにプリセット情報量(1ビット)の否定報告情報(NACK)を報告してもよく、即ち優先順位が最も高い(又は最も低い)伝送ブロックの否定フィードバック情報に基づいて情報を報告する。
【0093】
上記の方式によって、送信側は伝送リソースによって複数の伝送ブロックを伝送し、そして各伝送ブロックのフィードバック情報に基づいて、各周期内にプリセット情報量の報告情報を報告することを決定してもよい。それによって、伝送リソースにおけるサイドリンク伝送及び情報報告プロセスが改善され、サイドリンク伝送の完全性及び安定性の向上に役立つ。
【0094】
上記
図5に示す実施例に基づいて、本発明のサイドリンクの情報報告方法の6番目の実施例を提出する。
【0095】
本実施例では、前記ステップS30は更に、
前記送信側が前記伝送リソースによって前記受信側に伝送ブロックを伝送していない場合、前記送信側が現在の周期において前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告することを含む。
【0096】
送信側はネットワークによって設定され、グラントされた伝送リソースを取得すると、該伝送リソースによって受信側にサイドリンク伝送ブロックを伝送してもよいが、該伝送リソースによってサイドリンク伝送ブロックを伝送していない可能性もあり、その場合、送信側は依然としてネットワークに報告する必要がある。具体的に、本実施例では、送信側がネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得した後、該伝送リソースによって受信側にサイドリンク伝送ブロックを伝送していない(サイドリンクデータを送信していない)場合、送信側は現在の周期にアップリンク伝送リソースによってネットワークにプリセット情報量(1ビット)の肯定報告情報(ACK)を報告し、それによって再送リソースを更に割り当てる必要がないことをネットワークに知らせる。
【0097】
上記の方式によって、送信側は伝送リソースによってサイドリンク伝送を行っていない場合、該周期にプリセット情報量の肯定報告情報を報告し、それによって再送リソースを更に割り当てる必要がないことをネットワークに知らせる。これにより、伝送リソースにおける情報報告プロセスが改善され、サイドリンク伝送の完全性及び安定性の向上に役立つ。
【0098】
尚、上記各実施例は更に実際の状況に応じて合理的に組み合わせて実施されてもよく、ここで繰り返して説明しない。
【0099】
また、本発明では更にサイドリンクの情報報告装置を提出する。
【0100】
図6に示すように、本発明のサイドリンクの情報報告装置はリソース取得モジュール10、伝送モジュール20及び報告モジュール30を備え、
リソース取得モジュール10は、ネットワークによって設定され、グラントされた1つの周期の伝送リソースを取得することに用いられ、
伝送モジュール20は、前記伝送リソースによって受信側に伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記伝送リソースは同一伝送ブロック又は複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、
報告モジュール30は、伝送状況及び/又は前記受信側のフィードバック状況に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告することに用いられる。
【0101】
1つの実施例では、前記伝送リソースは同一伝送ブロックを伝送することに用いられ、
前記伝送モジュールは更に、前記伝送リソースによって前記受信側に同一伝送ブロックを繰り返して伝送することに用いられ、前記受信側に送信した前記同一伝送ブロックはサイドリンクフィードバックをサポートせず、
前記情報報告装置は更に、
前記同一伝送ブロックの伝送回数が第1閾値に達し又はデータ最大遅延に達した場合、伝送を停止することに用いられる停止モジュールを備える。
【0102】
1つの実施例では、前記報告モジュールは具体的に、現在の周期において前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告することに用いられる。
【0103】
1つの実施例では、前記伝送リソースは同一伝送ブロックを伝送することに用いられ、
前記伝送モジュールは更に、前記伝送リソースによって前記受信側に同一伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記受信側に送信した前記同一伝送ブロックはサイドリンクフィードバックをサポートし、
前記情報報告装置は更に、
前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信したかどうかを検出することに用いられる検出モジュールと、
前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信した場合、伝送を停止することに用いられる停止モジュールと、を備え、
前記伝送モジュールは更に、前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信していない場合、前記伝送リソースによって前記受信側に伝送ブロックを伝送することに用いられる。
【0104】
1つの実施例では、前記報告モジュールは具体的に、現在の周期内に前記受信側のフィードバックした肯定フィードバック情報を受信したかどうかを検出し、現在の周期内に前記受信側の肯定フィードバック情報を受信した場合、前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告し、現在の周期内に前記受信側の肯定フィードバック情報を受信していない場合、前記ネットワークにプリセット情報量の否定報告情報を報告することに用いられる。
【0105】
1つの実施例では、前記伝送リソースは複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記複数の異なる伝送ブロックは第1伝送ブロック及び第2伝送ブロックを含み、
前記伝送モジュールは更に、前記伝送リソースによって前記受信側に第1伝送ブロックを伝送し、前記受信側の前記第1伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信し又は前記第1伝送ブロックの伝送回数が第2閾値に達し、且つ前記伝送リソースに未使用の残りのリソースが存在している場合、前記残りのリソースによって前記受信側に第2伝送ブロックを伝送することに用いられる。
【0106】
1つの実施例では、上記報告モジュールは具体的に、現在の周期内に前記第1伝送ブロック及び前記第2伝送ブロックを伝送した場合、前記第2伝送ブロックの伝送状況及び/又は前記受信側の前記第2伝送ブロックに対するフィードバック状況に基づいて、前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告することに更に用いられる。
【0107】
1つの実施例では、前記報告モジュールは具体的に、前記第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートしない場合、前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告することに更に用いられる。
【0108】
1つの実施例では、前記報告モジュールは具体的に、前記第2伝送ブロックがサイドリンクフィードバックをサポートする場合、現在の周期内に前記受信側の前記第2伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信したかどうかを判断し、現在の周期内に前記受信側の前記第2伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信した場合、前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告し、現在の周期内に前記受信側の前記第2伝送ブロックに対する肯定フィードバック情報を受信していない場合、前記ネットワークにプリセット情報量の否定報告情報を報告することに更に用いられる。
【0109】
1つの実施例では、前記伝送リソースは複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、前記報告モジュールは具体的に、前記受信側の現在の周期内における前記複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報を取得し、そして前記複数の伝送ブロックのフィードバック情報に対してバインド処理を行うことと、バインド処理の結果に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告することと、に更に用いられる。
【0110】
1つの実施例では、前記伝送リソースは複数の異なる伝送ブロックを伝送することに用いられ、上記報告モジュールは具体的に、前記受信側の現在の周期内における前記複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報を取得し、そして前記複数の伝送ブロックの優先順位を取得することと、前記複数の伝送ブロックの優先順位に基づいて、前記複数の伝送ブロックに対するフィードバック情報から目標フィードバック情報を決定し、そして目標フィードバック情報に基づいて前記ネットワークにプリセット情報量の報告情報を報告することと、に更に用いられる。
【0111】
1つの実施例では、前記報告モジュールは具体的に、前記伝送リソースによって前記受信側に伝送ブロックを伝送していない場合、現在の周期において前記ネットワークにプリセット情報量の肯定報告情報を報告することに更に用いられる。
【0112】
上記サイドリンクの情報報告装置における各モジュールの機能実現は、上記サイドリンクに基づく情報報告方法の各実施例と対応し、少なくとも前述の全実施例の全技術案のもたらす全ての有益な効果を有する。ここでは繰り返して説明しない。
【0113】
尚、
図7を参照し、
図7は本発明のサイドリンクの情報報告端末のハードウェアアーキテクチャの模式図である。該サイドリンクの情報報告端末1000は車載端末、携帯電話、タブレット等の、デバイス間(D2D)通信のできるデバイス、又は独立した、上記デバイスに搭載される装置であってもよい。該サイドリンクの情報報告端末1000はプロセッサ1010、メモリ1020を備えてもよく、また入力出力コンポーネント、通信コンポーネント等を更に備えてもよい。入力出力コンポーネントはデータ伝送状態を表示することに用いられ、ユーザの操作入力を検出することに用いられてもよい。通信コンポーネントはWIFIコンポーネント及び移動通信コンポーネント等を含んでもよく、通信コンポーネントによって(基地局)ネットワーク、他の端末装置とデータインタラクションを行うことができる。メモリ1020にはオペレーティングシステム及びコンピュータプログラムが記憶され、メモリ1020におけるコンピュータプログラムがプロセッサ1010によって実行される時、上記サイドリンクの情報報告方法のステップが実現される。
【0114】
サイドリンクの情報報告端末のメモリに記憶されるコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、前述の全実施例の全技術案が採用されるため、少なくとも前述の全実施例の全技術案のもたらす全ての有益な効果を有し、ここでは繰り返して説明しない。
【0115】
また、本発明は更に可読記憶媒体を提出し、該可読記憶媒体は不揮発性可読記憶媒体であってもよく、該可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶され、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記サイドリンクの情報報告方法のステップが実現される。
【0116】
可読記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、前述の全実施例の全技術案が採用されるため、少なくとも前述の全実施例の全技術案のもたらす全ての有益な効果を有し、ここでは繰り返して説明しない。
【0117】
従来の技術と比べて、本発明の実施例によるサイドリンクの情報報告方法、装置、端末及び可読記憶媒体では、送信側は取得した伝送リソースによって受信側にサイドリンクデータを伝送することができ、各周期は同一伝送ブロックを伝送してもよく、複数の異なる伝送ブロックを伝送してもよく、そうすると、伝送方式は豊富となる。尚、該周期において送信側は更に実際の伝送状況及び/又は受信側のフィードバック状況に基づいて固定の情報量の情報報告を行って、ネットワークにサイドリンク伝送の状態をフィードバックし、伝送リソースにおける情報報告プロセスが改善され、サイドリンク伝送の完全性及び安定性の向上に役立つ。
【0118】
尚、本出願書類では、「含む」という用語及びその何かの変形は排他的ではない包含を意味する。従って、一連の要素を含む過程、方法、物品又はシステムは、それらの要素だけではなく、ここで明確に挙げられていない他の要素も含み、又は、そのような過程、方法、物品又はシステムの固有の要素も含む。更なる制限がない限り、「1つ…を含む」という記載で限定される要素について、前記要素を含む過程、方法、物品又はシステムにおいて更に他の同じ要素も存在することがあり得る。
【0119】
上記本発明の実施例の番号は説明するためのものに過ぎず、実施例の優劣を表すものではない。
【0120】
以上の実施方式の説明によって当業者が明確に理解できるように、上記実施例の方法はソフトウェア+必要な汎用ハードウェアプラットフォームの方式によって実現することができ、当然ながらハードウェアによっても実現することができ、しかし多くの場合、前者はより良い実施方式である。このような理解に基づいて、本発明の技術案の本質的な部分、又は従来技術に貢献する部分は、ソフトウェア製品の形式で具現でき、該コンピュータソフトウェア製品は上記のような1つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、1台の端末装置(携帯電話、コンピュータ、サーバ、被制御端末、又はネットワーク装置等であってもよい)に本発明の各実施例の方法を実行させるための若干の命令を含む。
【0121】
上記は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明のクレームする範囲を限定するためのものではない。本発明の明細書及び図面の内容を利用して行われる、任意の同等構造又は同等プロセスの変換、又は他の関連技術分野での直接的又は間接的な運用は、いずれも同じように本発明の特許保護範囲内に含まれる。