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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】中隔交差システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20240724BHJP
   A61M 25/00 20060101ALI20240724BHJP
   A61B 18/14 20060101ALI20240724BHJP
   A61M 25/14 20060101ALN20240724BHJP
【FI】
A61B17/00
A61M25/00 650
A61M25/00 624
A61B18/14
A61M25/14 500
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022535689
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-15
(86)【国際出願番号】 US2020064964
(87)【国際公開番号】W WO2021119636
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-06-21
(31)【優先権主張番号】63/125,346
(32)【優先日】2020-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/948,197
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522178566
【氏名又は名称】タウ カーディオ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TAU CARDIO INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジュン‐ホン
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-262539(JP,A)
【文献】特開平11-128240(JP,A)
【文献】特開平09-206309(JP,A)
【文献】特表平08-510666(JP,A)
【文献】特表2014-500057(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0112226(US,A1)
【文献】国際公開第2012/039199(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00-17/94
A61M 25/00
A61B 18/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端及び近位端と、ガイドワイヤを挿入するために前記遠位端と前記近位端との間で延びる第1のルーメンとを有する可撓性の管状のメインチューブを備える曲げ可能なカテーテルであって、前記メインチューブが前記遠位端に形成される第1の側孔を有し、前記メインチューブが前記第1の側孔に通じる第2のルーメンを有し、前記メインチューブがステアリングワイヤを有し、前記ステアリングワイヤが遠位端及び近位端を有し、前記ステアリングワイヤの前記遠位端が前記メインチューブの前記遠位端に取り付けられ、前記ステアリングワイヤが、前記メインチューブの外面を通り過ぎて前記第1の側孔に入るように構成され、前記ステアリングワイヤの前記近位端が、前記メインチューブの前記遠位端を曲げるために押し引きされるように構成され
前記曲げ可能なカテーテルは、前記メインチューブの前記遠位端に設けられるコイル要素を更に備え、前記コイル要素は、前記第1のルーメンを補強するために螺旋形状を成して前記第1のルーメンの外周に沿って延在すると共に前記第1のルーメンを取り囲むように設けられている、曲げ可能なカテーテル。
【請求項2】
前記メインチューブの前記近位端に設けられるステアリング部分を更に備える、請求項1に記載の曲げ可能なカテーテル。
【請求項3】
前記メインチューブの前記遠位端に形成される第2の側孔を更に備える、請求項1又は2に記載の曲げ可能なカテーテル。
【請求項4】
前記メインチューブの前記遠位端に配置される少なくとも1つのマーカーバンドを更に備える、請求項1~のいずれか一項に記載の曲げ可能なカテーテル。
【請求項5】
遠位端及び近位端と、ガイドワイヤを挿入するために前記遠位端と前記近位端との間で延びる第1のルーメンとを有する可撓性の管状のメインチューブを備える曲げ可能なカテーテルであって、前記メインチューブが前記遠位端に形成される第1の側孔を有し、前記メインチューブが前記第1の側孔に通じる第2のルーメンを有し、前記メインチューブがステアリングワイヤを有し、前記ステアリングワイヤが遠位端及び近位端を有し、前記メインチューブが前記メインチューブの前記遠位端に設けられるアンカーを有し、前記ステアリングワイヤの前記遠位端が前記アンカーに取り付けられ、前記ステアリングワイヤの前記近位端が前記メインチューブの前記遠位端を曲げるために押し引きされるように構成され
前記曲げ可能なカテーテルは、前記メインチューブの前記遠位端に設けられるコイル要素を更に備え、前記コイル要素は、前記第1のルーメンを補強するために螺旋形状を成して前記第1のルーメンの外周に沿って延在すると共に前記第1のルーメンを取り囲むように設けられている、曲げ可能なカテーテル。
【請求項6】
前記メインチューブの前記遠位端に配置される少なくとも1つのマーカーバンドを更に備える、請求項に記載の曲げ可能なカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001]この出願は、米国仮特許出願第62/948,197号(2019年12月13日出願)及び米国仮特許出願第63/125,346号(2020年12月14日出願)の米国優先権の利益を主張し、これらの出願の主題は参照によりその全体が本願に組み入れられる。
【0002】
[0002]本発明は、一般には、心臓弁膜不全を治療するための処置に関し、より詳細には、中隔交差システム、並びに、処置において標的捕捉カテーテル及び中隔穿刺カテーテルを使用するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]弁膜不全を治療するためのセルクラージュ処置では、右室流出路(RVOT)を正確に特定する必要がある。しかしながら、処置の透視ビューでは、RVOTを正確に特定することができない。第二に、RVOTが正確に見つかったとしても、カテーテルをRVOTで安定させ、その位置を心臓収縮の全体にわたって移動することなく維持する必要がある。最後に、中隔静脈を持たない患者がいるため、冠状静脈洞から直接にIVSを介して正確に穿刺する必要がある。更に、ガイドワイヤで中隔静脈にアクセスすることが困難な場合があるため、中隔静脈を経路として使用せずに、冠状静脈洞から直接にIVSを介してRVOTに正確に穿刺する方法及びシステムが必要である。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本発明の1つの態様によれば、穿刺カテーテルは、ガイドワイヤが挿入されるための第1のルーメンを備える。穿刺カテーテルの遠位部にはコイル要素が配置される。牽引ワイヤの遠位端は、コイル要素の遠位部に取り付けられる。牽引ワイヤの近位端は、穿刺カテーテルの遠位部まで延在される。牽引ワイヤは、穿刺カテーテルの遠位部を角度付けられた構成を有するように内側に曲げるように構成される。
【0005】
[0005]本発明の1つの態様によれば、捕捉カテーテルは、第1のガイドワイヤが挿入されるための第1のルーメンと、第2のガイドワイヤが挿入されるための第2のルーメンとを備える。第2のワイヤの遠位端は、遠位部が偏向可能な先端を有するスネアを有する。
【0006】
[0006]本発明の1つの態様によれば、セルクラージュ中隔交差システムは、穿刺カテーテルと捕捉カテーテルとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】[0007]穿刺デバイスを示す。
図2】[0008]穿刺デバイスの遠位部を示す。
図3】[0009]穿刺デバイスの遠位部を示す。
図4】[0010]穿刺デバイスの側面図を示す。
図5】[0011]穿刺デバイスの側面図を示す。
図6】[0012]穿刺デバイスの側面図を示す。
図7】[0013]穿刺デバイスの曲げ可能部分を示す。
図8】[0014]穿刺デバイスの曲げ可能部分を示す。
図9】[0015]冠状静脈の穿刺デバイスを示す。
図10】[0016]冠状静脈の穿刺デバイスを示す。
図11】[0017]冠状静脈の穿刺デバイスを示す。
図12】[0018]標的部位を穿刺する穿刺デバイスを示す。
図13】[0019]撮像解析下の穿刺デバイスを示す。
図14】[0020]動作中の穿刺デバイスを示す。
図15】[0021]動作中の穿刺デバイスを示す。
図16】[0022]動作中の穿刺デバイスを示す。
図17】[0023]穿刺デバイスの断面図を示す。
図18】[0024]穿刺デバイスの断面図を示す。
図19】[0025]穿刺デバイス及びルーメンの断面図を示す。
図20】[0026]捕捉デバイスを示す。
図21】[0027]捕捉デバイスのハブを示す。
図22】[0028]捕捉デバイスの上面図及び側面図を示す。
図23】[0029]捕捉デバイスの断面図を示す。
図24】[0030]標的部位に位置される捕捉デバイスを示す。
図25】[0031]RVOT中隔の標的部位を示す。
図26】[0032]RVOT中隔に位置される捕捉デバイスを示す。
図27】[0033]捕捉デバイスが穿刺ワイヤを捕捉することを示す。
図28】[0034]捕捉カテーテルのスネアを通過する穿刺ワイヤを示す。
図29】[0035]安定化ワイヤ及び標的スネアの実際の画像を示す。
図30】[0036]中隔交差システムの概要を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の詳細な説明
曲げ可能な穿刺デバイス
[0037]図面を参照して本発明の一実施形態における曲げ可能な穿刺デバイス10について説明する。本実施形態の曲げ可能な穿刺デバイス10は、患者の体内に挿入されつつ使用されるべき管状の医療機器である。
【0009】
[0038]図は、中隔交差システムのための穿刺デバイスを示す。曲げ可能な穿刺デバイス10は可撓性の管状のマルチルーメンチューブ(メインチューブ)20を含み、このメインチューブは、遠位端20a、近位端20b、及びメインチューブ20の遠位端20aに設けられて曲げられ得る曲げ可能部分22、及び曲げ可能部分22をステアリングするためにメインチューブ20の近位端20bに固定されるステアリング部分30を含む。
【0010】
メインチューブ20
[0039]メインチューブ20は、冠状静脈洞に挿入されるべき可撓性のマルチルーメンチューブである。メインチューブ20は遠位端20a及び近位端20bを有する。メインチューブ20は第1のルーメン26を含む。第1のルーメン26は、メインチューブ20の遠位端20a及び近位端20bのそれぞれに通じている遠位端26a及び近位端26bを有する。メインチューブ20の近位端20bはステアリング部分50に固定される。第1のルーメン26は、ガイドワイヤ42又は穿刺ワイヤ44を挿通するように構成される。
【0011】
第1の側孔22及び第2の側孔24
[0040]メインチューブ20は、第1の側孔22及び第2の側孔24を更に含む。第1の側孔22及び第2の側孔24のそれぞれは、メインチューブ20の遠位端部に形成される。メインチューブ20は第2のルーメン28を更に含む。第2のルーメン28は遠位端28a及び近位端28bを有する。第2のルーメン28の遠位端28aは第2の側孔24に通じている。第1の側孔22及び第2の側孔24はステアリングワイヤを挿通するように構成される。
【0012】
第2のルーメン28
[0041]メインチューブ20は第2のルーメン28を更に含む。第2のルーメン28は遠位端28a及び近位端28bを有する。第2のルーメン28の遠位端28aは第2の側孔24に通じている。第2のルーメンの近位端28bはステアリング部分50まで延在される。第2のルーメン28は、ステアリングワイヤ40を挿通するように構成される。
【0013】
ステアリングワイヤ40
[0042]メインチューブ20は、メインチューブ20の遠位端20aを曲げるためにステアリングワイヤ40を使用する。ステアリングワイヤ40は遠位端40a及び近位端40bを有する。遠位端40aはメインチューブ20の遠位端20aに取り付けられる。近位端40bはステアリング部分50に取り付けられる。ステアリングワイヤ40は、図示のように第1の側孔22と第2の側孔24との間に画定される部分上にわたって露出される。
【0014】
コイル要素30
[0043]メインチューブ20は、穿刺位置を支持するコイル要素30を更に含む。コイル要素30は遠位端30a及び近位端30bを有する。遠位端30aは、メインチューブ20の第1の側孔22に近接して設けられ、一方、近位端30bは、メインチューブ20の第2の側孔24に近接して設けられる。コイル要素30は、第1のルーメン26を補強するために螺旋形状を成して第1のルーメン26を取り囲むように構成される。コイル要素30及び第1のルーメン26は、メインチューブ20が穿刺位置を支持して曲げられているときにコイル要素30が同軸で曲げられるような共通軸線を有する。
【0015】
マーカーバンド32
[0044]メインチューブ20は、撮像解析のための少なくとも1つのマーカーバンド32を更に含む。図示のように、メインチューブ20の遠位端20aには、X線透過画像上に現れる材料から形成されるマーカーバンド32が設けられる。複数のマーカーバンド32により、操作者は、X線透過画像を参照して穿刺前にメインチューブ20の屈曲度の量を確認することができる。
【0016】
曲げ可能部分34
[0045]曲げ可能部分34は、曲げられるように構成されるメインチューブ20において画定される。曲げ可能部分34は遠位端34a及び近位端34bを有する。実施形態の一例において、曲げ可能部分34は、メインチューブ20の第1の側孔22と第2の側孔24との間に配置されることが好ましい。そのような配置を患者の解剖学的構造に応じて変えることができることが理解されるべきである。図示のように、ステアリングワイヤ40は、第1の側孔22と第2の側孔24との間に画定される部分上にわたって露出されることが好ましい。
【0017】
操作用のワイヤのセット
[0046]メインチューブ20は、操作用のワイヤのセットを使用する。第1のルーメン26は、ガイドワイヤ42を挿通するように構成される。メインチューブ20が標的部位に位置されると、ガイドワイヤ42が穿刺ワイヤ44と交換される。第2のルーメン28は、ステアリングワイヤ44を挿通するように構成される。ステアリングワイヤ44の遠位端40aは、メインチューブ20の遠位端20aに取り付けられ、第1の孔22を通じて出る。その後、ステアリングワイヤ44は、第2の孔24を通じて戻って、第2のルーメン26を通じて延在する。ステアリングワイヤの近位端40bはステアリング部分50に取り付けられる。穿刺前に、操作者は、ステアリング部分50から穿刺ワイヤ44を牽引することによって曲げ可能部分34の最適な穿刺角を見出す。
【0018】
ステアリング部分50
[0047]曲げ可能な穿刺デバイス10は、曲げ可能部分34をステアリングするためのステアリング部分50を更に含む。ステアリング部分50は、図示のように、遠位端50a及び近位端50bを有する。ステアリング部分50は、ステアリング操作のためのノブ52、スライダ52、ハブ56を含む。ステアリング部分50は更に、ガイドワイヤ42又は穿刺ワイヤ44をハブ56を通して挿通するためのルーメン58。ルーメン58は、連通のために第1のルーメン26に通じている。
【0019】
ノブ52及びスライダ52
[0048]ノブ52はスライダ54で動作する。スライダ54は、図示のようにノブ52を回転させることによって前後に移動する。近位端40bは、スライダがステアリングワイヤ40を押し引きできるようにスライダ54に取り付けられる。例えば、操作者は、ノブ42を回転させることによって曲げ可能部分34の穿刺角を調整することができる。
【0020】
ハブ56
[0049]ハブ56は、処置中にガイドワイヤ42又は穿刺ワイヤ44を挿通するために使用される。ハブ56は、メインチューブ20の第1のルーメン26にも通じているステアリング部分ルーメン58に通じている。処置に応じて様々なタイプのハブを使用できることが理解されるべきである。
【0021】
捕捉デバイス100
[0050]図は、中隔交差システムのための捕捉デバイス100を示す。捕捉デバイス100は、可撓性の管状のマルチルーメンチューブ(メインチューブ)120を含む。捕捉デバイス100は、メインチューブ120を曲げるためのステアリング部分150を更に含む。
【0022】
メインチューブ120
[0051]メインチューブ120は捕捉用の可撓性のマルチルーメンチューブである。メインチューブ120は遠位端120a及び近位端120bを有する。メインチューブ120の近位端120bはステアリング部分150に固定される。第1のルーメン124は、ガイドワイヤ(又は安定化ワイヤ)140を挿通するように構成される。
【0023】
側孔122
[0052]メインチューブ120は側孔122を含む。側孔122はメインチューブ120に形成される。側孔122は、安定化ワイヤ142を挿通するように構成される。
【0024】
スネアワイヤ140用の第1のルーメン124
[0053]メインチューブ120は第1のルーメン124を更に含む。第1のルーメン124は、メインチューブ120の遠位端120a及び近位端122aのそれぞれに通じている遠位端124a及び近位端124bを有する。第1のルーメン124は、スネアワイヤ140を挿通するように構成される。
【0025】
追加ガイドワイヤ142用の第2のルーメン126
[0054]メインチューブ120は第2のルーメン126を更に含む。第2のルーメン126は、メインチューブ120の遠位端120a及び近位端122aのそれぞれに通じている遠位端126a及び近位端126bを有する。第2のルーメン126は、ガイドワイヤ142を挿通するように構成される。
【0026】
ステアリングワイヤ144用の第3のルーメン128
[0055]メインチューブ120は第3のルーメン126を更に含む。第3のルーメン128は遠位端128a及び近位端128bを有する。第3のルーメン126は、ステアリングワイヤ144を挿通するように構成される。
【0027】
安定化ワイヤ146用の第4のルーメン130
[0056]メインチューブ120は第4のルーメン130を更に含む。第4のルーメン130は遠位端130a及び近位端130bを有する。第4のルーメン126は、安定化ワイヤ146を挿通するように構成される。第4のルーメン130の遠位端130aは、メインチューブ120の側孔122に通じている。
【0028】
ステアリングアンカー132
[0057]メインチューブ120は、メインチューブ120を曲げるためのステアリングアンカー132を更に含む。ステアリングアンカー132は、メインチューブ120の遠位端部に設けられる。図示のように、ステアリングアンカー132は、第1のルーメン124及び第2のルーメン126を長手方向で部分的に取り囲むX形状を有する。ステアリングアンカー132は、ステアリングワイヤ144の遠位端144aを取り付けるためのアンカーコネクタ132aを含む。
【0029】
マーカーバンド134
[0058]メインチューブ120は、撮像解析のための少なくとも1つのマーカーバンド134を更に含む。図示のように、メインチューブ120の遠位端120aには、X線透過画像上に現れる材料から形成されるマーカーバンド134が設けられる。複数のマーカーバンド134により、操作者は、X線透過画像を参照して穿刺前にメインチューブ120の屈曲度の量を確認することができる。
【0030】
曲げ可能部分136
[0059]メインチューブ120は、メインチューブ120の遠位部に画定される曲げ可能部分136を更に含む。実施形態の一例では、曲げ可能部分が編組構成で作られる。曲げ可能部分136は、穿刺デバイス100のハンドル部分150を操作することによって曲げられ得る。
【0031】
スネアワイヤ140
[0060]メインチューブ120は、標的ワイヤを捕捉するためにスネアワイヤ140を使用する。スネアワイヤ140は遠位端140a及び近位端140bを有する。遠位端140aは、図示のようにスネア140cに取り付けられる。近位端140bは、第1のルーメン124を通じてハンドル部分150まで延在される。
【0032】
ガイドワイヤ142
[0061]メインチューブ120はガイドワイヤ142を更に使用する。ガイドワイヤ142は遠位端142a及び近位端142bを有する。ガイドワイヤ142は、第2のルーメン126を通じてメインチューブ120の遠位端120aから近位端120bまで延在する。
【0033】
ステアリングワイヤ144
[0062]メインチューブ120は、メインチューブ120を曲げるためにステアリングワイヤ142を使用する。ステアリングワイヤ144は遠位端144a及び近位端144bを有する。遠位端144aは、メインチューブ120を曲げるためにステアリングアンカー132に取り付けられる。近位端114bは、ステアリングのためにハンド部分150に取り付けられる。
【0034】
安定化ワイヤ146
[0063]メインチューブ120は、メインチューブ120を標的部位に位置させるために安定化ワイヤ146を更に使用する。安定化ワイヤ146は遠位端146a及び近位端146bを有する。安定化ワイヤ146は、側孔122を通過して、第4のルーメン130を通じてハンドル部分まで延在する。
【0035】
ステアリング部分150
[0064]捕捉デバイス100は、曲げ可能部分136をステアリングするためのステアリング部分150を含む。ステアリング部分150は、図示のように、遠位端150a及び近位端150bを有する。ステアリング部分150は、ステアリング操作のためのノブ152、スライダ152、ハブ156を含む。第1のルーメン124、第2のルーメン126、及び、第4のルーメン130はそれぞれ、ステアリング部分150を通過してハブ156に接続される。
【0036】
ノブ152及びスライダ154
[0065]ノブ152はスライダ154で動作する。スライダ154は、図示のように、ノブ152を回転させることによって前後に移動する。ステアリングワイヤ144の近位端140bは、スライダ154がステアリングワイヤ144を押し引きできるようにスライダ154に取り付けられる。例えば、操作者は、ノブ142を回転させることによって曲げ可能部分136の捕捉角を調整することができる。
【0037】
ハブ156
[0066]ステアリング部分150のハブ156は複数のポートを有する。ハブの各ポートは、処置中にスネアワイヤ140、ガイドワイヤ142、安定化ワイヤ146を挿通するために使用される。
図1
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