(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】媒体搬送装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/04 20060101AFI20240724BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240724BHJP
B65H 5/38 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
H04N1/04 106A
H04N1/12 Z
H04N1/00 567Q
B65H5/38
(21)【出願番号】P 2023002297
(22)【出願日】2023-01-11
(62)【分割の表示】P 2018238430の分割
【原出願日】2018-12-20
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【氏名又は名称】三浦 剛
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼藤 悠貴
(72)【発明者】
【氏名】角田 裕俊
【審査官】鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/116365(WO,A1)
【文献】特開平06-326826(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0091346(US,A1)
【文献】特開2011-211654(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0231643(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
H04N 1/04- 1/207
B65H 5/00- 5/38
B65H 29/12-29/24
B65H 29/32
B65H 29/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を撮像し、昇降可能に設けられた撮像部と、
媒体搬送方向において前記撮像部より上流側に、昇降可能に設けられたローラと、
前記ローラが搬送される媒体と当接することによって移動したときに前記ローラによって移動し、前記撮像部を移動させるための移動部と、を備え、
前記移動部は
、
所定の厚さ未満の媒体が搬送された場合には前記ローラによって移動していても前記撮像部を移動させず、前記所定の厚さ以上の媒体が搬送された場合に前記ローラによる移動と連動して前記撮像部を移動さ
せ、
前記所定の厚さ以上の媒体が前記撮像部に当接したときに、前記撮像部から離間する、
ことを特徴とする媒体搬送装置。
【請求項2】
前記撮像部に設けられた係合部をさらに有し、
前記移動部は、前記係合部と係合して前記撮像部を移動させる、請求項1に記載の媒体搬送装置。
【請求項3】
前記撮像部に設けられ、媒体と当接するための傾斜面を有する搬送ガイドをさらに有する、請求項2に記載の媒体搬送装置。
【請求項4】
前記搬送ガイドは、前記ローラ側に突出するように設けられており、
前記傾斜面に媒体が当接することによって、前記搬送ガイドは前記撮像部を移動させる、請求項3に記載の媒体搬送装置。
【請求項5】
前記係合部は、媒体の搬送方向と直交する方向において、媒体が搬送されていない場合の前記係合部と前記移動部との間の距離が、前記傾斜面の上端と媒体の搬送面との間の距離より短くなるように配置されている、請求項3または4に記載の媒体搬送装置。
【請求項6】
前記傾斜面は、媒体の搬送方向と直交する方向において、前記傾斜面の上端と媒体の搬送面との間の距離が、前記ローラの回転中心と媒体の搬送面との間の距離より短くなるように配置されている、請求項3~5の何れか一項に記載の媒体搬送装置。
【請求項7】
媒体の搬送方向において、前記搬送ガイドの前記ローラ側の端部は、前記ローラの回転軸より前記撮像部側に配置される、請求項3~6の何れか一項に記載の媒体搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体搬送装置に関し、特に、撮像部が移動可能に配置された媒体搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
媒体を搬送しながら撮像するスキャナ装置等の媒体搬送装置では、様々な厚さの媒体を良好に撮像することが求められている。そのために、媒体を撮像する撮像部が、搬送される媒体の厚さに応じて移動可能に配置された媒体搬送装置が開発されている。
【0003】
鉛直方向に平行に移動可能に設けられた上側画像センサと搬送ガイドとを備える媒体搬送装置が開示されている(特許文献1を参照)。この媒体搬送装置において、搬送路に厚手の原稿が搬送されるときに、搬送ガイドが上昇し、搬送ガイドが所定の高さに上昇したときに、搬送ガイドが備える画像センサ引っ掛け部が上側画像センサの引っ掛かり部に接触し、上側画像センサを上昇させる。
【0004】
上流側・下流側ローラ対の従動ローラを上下動可能に構成し、そのローラ軸を画像読取ユニットから突出されている受け部に下方から当接させた画像読取装置が開示されている(特許文献2を参照)。この画像読取装置において、上流側・下流側ローラ対の搬送ニップのうちの少なくとも一方にシート材が挟持された場合に、ローラ軸によって画像読取ユニットが押し上げられて、画像読取間隙の幅がシート材の厚さと同じに保持される。
【0005】
CISモジュールにローラを支持するローラハウジングが設けられた読取装置が開示されている(特許文献3を参照)。この読取装置に厚い原稿が挿入された場合、原稿が、ローラを押し上げてローラ筐体をCISモジュールとともに上方に移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第2018/116365号
【文献】特開2005-328216号公報
【文献】米国特許出願公開第2009/0231643号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
媒体搬送装置では、様々な厚さの媒体が搬送された場合に、撮像部を適切に移動させて、搬送された媒体を良好に撮像することが望まれている。
【0008】
本発明の目的は、様々な厚さの媒体が搬送された場合に、撮像部を適切に移動させて、搬送された媒体を良好に撮像することが可能な媒体搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面に係る媒体搬送装置は、媒体を撮像し、媒体の搬送方向と直交する方向に移動可能に配置された撮像部と、撮像部の媒体の搬送方向の上流側において、媒体の搬送方向と直交する方向に移動可能に配置されたローラと、撮像部と一体的に設けられ、媒体と当接するための傾斜面を有する搬送ガイドと、撮像部と一体的に設けられた係合部材と、ローラの移動と連動して移動し、係合部材と係合して撮像部を移動させるための移動部材と、を備え、媒体が搬送されていない場合、係合部材と移動部材とは離間して配置されており、所定の厚さ以上の媒体が搬送された場合にのみ、移動部材が係合部材と係合して撮像部を移動させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、媒体搬送装置は、様々な厚さの媒体が搬送された場合に、撮像部を適切に移動させて、搬送された媒体を良好に撮像することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態に係る媒体搬送装置100を示す斜視図である。
【
図2】媒体搬送装置100内部の搬送経路を説明するための図である。
【
図3】第2搬送ローラ114等の配置を説明するための模式図である。
【
図4A】ジョイント軸123cの形状を説明するための模式図である。
【
図4B】ジョイント軸123cの形状を説明するための模式図である。
【
図5A】第1受部材123aの形状を説明するための模式図である。
【
図5B】第1受部材123aの形状を説明するための模式図である。
【
図5C】第1受部材123aの形状を説明するための模式図である。
【
図6】第2搬送ガイド128等について説明するための模式図である。
【
図7】第2搬送ローラ114等の位置関係を説明するための模式図である。
【
図8】第2搬送ローラ114等の位置関係を説明するための模式図である。
【
図9A】ジョイント部の動作について説明するための模式図である。
【
図9B】ジョイント部の動作について説明するための模式図である。
【
図10A】技術的意義を説明するための模式図である。
【
図10B】技術的意義を説明するための模式図である。
【
図11A】第2搬送ガイド130等の動作について説明するための模式図である。
【
図11B】第2搬送ガイド130等の動作について説明するための模式図である。
【
図12A】媒体搬送時の動作について説明するための模式図である。
【
図12B】媒体搬送時の動作について説明するための模式図である。
【
図13A】媒体搬送時の動作について説明するための模式図である。
【
図13B】媒体搬送時の動作について説明するための模式図である。
【
図14A】媒体搬送時の動作について説明するための模式図である。
【
図14B】媒体搬送時の動作について説明するための模式図である。
【
図15】媒体搬送時の動作について説明するための模式図である。
【
図16】媒体搬送装置100の概略構成を示すブロック図である。
【
図17】他の第2搬送ローラ214等の位置関係を説明するための模式図である。
【
図18】他の第2搬送ローラ214等の位置関係を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一側面に係る媒体搬送装置について図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0013】
図1は、イメージスキャナとして構成された媒体搬送装置100を示す斜視図である。媒体搬送装置100は、原稿である媒体を搬送し、撮像する。媒体は、用紙、厚紙、プラスチックカード又はパスポート等である。媒体搬送装置100は、ファクシミリ、複写機、プリンタ複合機(MFP、Multifunction Peripheral)等でもよい。
【0014】
媒体搬送装置100は、下側筐体101、上側筐体102、載置台103、排出台104、操作装置105及び表示装置106等を備える。
【0015】
上側筐体102は、媒体搬送装置100の上面を覆う位置に配置され、下側筐体101に係合している。載置台103は、搬送される媒体を載置可能に下側筐体101に係合している。排出台104は、排出された媒体を保持可能に下側筐体101に係合している。
【0016】
操作装置105は、ボタン等の入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインタフェース回路を有し、利用者による入力操作を受け付け、利用者の入力操作に応じた操作信号を出力する。表示装置106は、液晶、有機EL(Electro-Luminescence)等を含むディスプレイ及びディスプレイに画像データを出力するインタフェース回路を有し、画像データをディスプレイに表示する。
【0017】
図2は、媒体搬送装置100内部の搬送経路を説明するための図である。
【0018】
媒体搬送装置100内部の搬送経路は、給送ローラ111a、b、リタードローラ112a、b、第1搬送ローラ113a、b、第2搬送ローラ114a、b、第1撮像装置115a、第2撮像装置115b、搬送ガイド116、第3搬送ローラ117a、b及び第4搬送ローラ118a、b等を有している。
【0019】
以下では、給送ローラ111a及び111bを総じて給送ローラ111と称する場合がある。また、リタードローラ112a及び112bを総じてリタードローラ112と称する場合がある。第1搬送ローラ113a及び113bを総じて第1搬送ローラ113と称する場合がある。また、第2搬送ローラ114a及び114bを総じて第2搬送ローラ114と称する場合がある。また、第3搬送ローラ117a及び117bを総じて第3搬送ローラ117と称する場合がある。また、第4搬送ローラ118a及び118bを総じて第4搬送ローラ118と称する場合がある。また、第1撮像装置115a及び第2撮像装置115bを総じて撮像装置115と称する場合がある。
【0020】
下側筐体101の上面は媒体の搬送路の下側ガイド107aを形成し、上側筐体102の下面は媒体の搬送路の上側ガイド107bを形成する。
図2において矢印A1は媒体の搬送方向を示す。以下では、上流とは媒体の搬送方向A1の上流のことをいい、下流とは媒体の搬送方向A1の下流のことをいう。
【0021】
第1搬送ローラ113及び第2搬送ローラ114は、給送ローラ111及びリタードローラ112の下流側且つ撮像装置115の上流側に配置され、媒体を撮像装置115に搬送する。第2搬送ローラ114は、第1搬送ローラ113に対向して第1搬送ローラ113の上方に配置され、且つ、第1ローラと共に媒体を挟持搬送する。第2搬送ローラ114は、撮像部の媒体の搬送方向の上流側において、媒体の搬送方向と直交する方向に移動可能に配置されたローラの一例である。また、第1搬送ローラ113は、第1ローラの一例であり、第2搬送ローラ114は、第2ローラの一例である。
【0022】
第1撮像装置115aは、主走査方向に直線状に配列されたCCD(Charge Coupled Device)による撮像素子を備える縮小光学系タイプの撮像センサを有する。この撮像センサは、搬送される媒体の裏面を撮像してアナログの画像信号を生成して出力する。第2撮像装置115bは、第1撮像装置115aに対向して第1撮像装置115aの上方に配置される。第2撮像装置115bは、主走査方向に直線状に配列されたCCDによる撮像素子を備える縮小光学系タイプの撮像センサを有する。この撮像センサは、搬送される媒体の表面を撮像してアナログの画像信号を生成して出力する。第2撮像装置115bは、撮像部の一例である。なお、媒体搬送装置100は、第1撮像装置115aを配置せずに第2撮像装置115bのみを配置し、媒体の片面だけを読み取ってもよい。また、CCDの代わりにCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)による撮像素子を備える等倍光学系タイプのCIS(Contact Image Sensor)を利用することもできる。
【0023】
搬送ガイド116は、第2撮像装置115bと一体的に設けられる。搬送ガイド116は、ひさし状の形状を有し、第1搬送ローラ113及び第2搬送ローラ114によって搬送された媒体を第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間に案内する。
【0024】
第3搬送ローラ117及び第4搬送ローラ118は、撮像装置115の下流側に配置され、媒体を排出台104に排出する。第4搬送ローラ118は、第3搬送ローラ117に対向して第3搬送ローラ117の上方に配置される。
【0025】
載置台103に載置された媒体は、給送ローラ111が
図2の矢印A2の方向に回転することによって、下側ガイド107aと上側ガイド107bの間を媒体の搬送方向A1に向かって搬送される。リタードローラ112は、媒体搬送時、矢印A3の方向に回転する。給送ローラ111及びリタードローラ112の働きにより、載置台103に複数の媒体が載置されている場合、載置台103に載置されている媒体のうち給送ローラ111と接触している媒体のみが分離される。これにより、分離された媒体以外の媒体の搬送が制限されるように動作する(重送の防止)。
【0026】
媒体は、下側ガイド107aと上側ガイド107bによりガイドされながら、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に送り込まれる。媒体は、第1搬送ローラ113及び第2搬送ローラ114がそれぞれ矢印A4及び矢印A5の方向に回転することによって、搬送ガイド116に沿って第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間に送り込まれる。撮像装置115により読み取られた媒体は、第3搬送ローラ117及び第4搬送ローラ118がそれぞれ矢印A6及び矢印A7の方向に回転することによって排出台104上に排出される。
【0027】
図3は、第1搬送ローラ113及び第2搬送ローラ114の配置を説明するための模式図である。
【0028】
図3は、第1搬送ローラ113及び第2搬送ローラ114等を媒体搬送方向A1の上流側から見た模式図である。
図3に示すように、媒体搬送装置100は、さらに第1シャフト121、第2シャフト122、第1ジョイント部123、第3シャフト124、第2ジョイント部125、第4シャフト126及び移動部材127等を有している。
【0029】
第1シャフト121は、第1搬送ローラ113の回転軸である。第1シャフト121は、ギア群121aを介して後述する駆動装置と接続している。第1搬送ローラ113は、第1シャフト121に設けられ、駆動装置によって第1シャフト121を中心に回転する。第1シャフト121及び第1搬送ローラ113は、下側筐体101に固定されている。
【0030】
第2シャフト122は、第2搬送ローラ114の回転軸である。第2搬送ローラ114は、第2シャフト122に設けられ、第2シャフト122を中心に回転する。
【0031】
第1ジョイント部123は、ユニバーサルジョイントであり、第1受部材123aと、第2受部材123bと、ジョイント軸123cとを含む。第1受部材123aは、第2シャフト122の一端に固定するように設けられ、第2シャフト122と接続される。第2受部材123bは、第3シャフト124の一端に固定するように設けられ、第3シャフト124と接続される。ジョイント軸123cは、第1受部材123a及び第2受部材123bを接続する。これにより、第1ジョイント部123は、第2シャフト122と第3シャフト124とを傾動自在に接続するとともに、第3シャフト124からの回転駆動力を第2シャフト122に伝達する。
【0032】
第3シャフト124は、駆動装置によって回転する駆動軸である。第3シャフト124の一端は、第2受部材123bに接続され、第3シャフト124の他端は、ギア群121aを介して駆動装置と接続している。これにより、第3シャフト124は、駆動装置からの回転駆動力を第1ジョイント部123に伝達し、第2搬送ローラ114は、駆動装置によって回転する。
【0033】
第2ジョイント部125は、ユニバーサルジョイントであり、第1受部材125aと、第2受部材125bと、ジョイント軸125cとを含む。第1受部材125aは、第2シャフト122の他端(第1ジョイント部123の第1受部材123aと接続しない側の端部)に固定するように設けられ、第2シャフト122と接続される。第2受部材125bは、第4シャフト126の一端に固定するように設けられ、第4シャフト126と接続される。ジョイント軸125cは、第1受部材125a及び第2受部材125bを接続する。これにより、第2ジョイント部125は、第2シャフト122と第4シャフト126とを傾動自在に接続するとともに、第2シャフト122からの回転駆動力を第4シャフト126に伝達する。以下では、第1ジョイント部123及び第2ジョイント部125を総じてジョイント部と称する場合がある。
【0034】
第4シャフト126は、駆動装置によって回転する駆動軸である。第4シャフト126の一端は、第2受部材125bに接続され、第4シャフト126の他端は、上側筐体102に固定されている。これにより、第4シャフト126は、駆動装置からの回転駆動力によって回転する。
【0035】
第3シャフト124及び第4シャフト126は、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、第2搬送ローラ114が第1搬送ローラ113と当接する位置P1より上側の位置P2に配置される。なお、媒体の搬送方向と直交する方向A8は、第1撮像装置115aの撮像面、第2撮像装置115bの撮像面又は媒体の搬送面と直交する方向である。また、位置P1は、第1搬送ローラ113と当接したときの第2搬送ローラ114の中心位置であり、位置P2は、第3シャフト124及び第4シャフト126の中心位置である。媒体が搬送されていない状態では、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、第1受部材123a、125aは位置P1に配置され、第2受部材123b、125bは位置P2に配置される。これにより、ジョイント軸123c、125cは、撮像装置115の主走査方向A9の中央側から外側に向かって上昇していくように傾いて配置される。
【0036】
移動部材127は、第2シャフト122に設けられている。移動部材127の上面には、一端が上側筐体102に支持されたばね127aの他端が取り付けられ、移動部材127、第2シャフト122及び第2搬送ローラ114は、ばね127aにより第1搬送ローラ113側に向かう方向に付勢されている。ばね127aは、押圧部材の一例であり、第2搬送ローラ114を第1搬送ローラ113側に押圧する。
【0037】
また、移動部材127には、媒体の搬送方向と直交する方向A8に延伸する二つの溝部127bが形成されている。各溝部127bは、上側筐体102に固定され且つ媒体の搬送方向と直交する方向A8に延伸する板部材127cと係合している。二つの溝部127bがそれぞれ板部材127cに沿って移動することにより、移動部材127は、媒体の搬送面に対して傾くことなく、媒体の搬送方向と直交する方向A8に移動する。第2シャフト122及び第2搬送ローラ114は、移動部材127の移動と連動して、媒体の搬送方向と直交する方向A8に移動可能に配置されている。
【0038】
図4A及び
図4Bは、第1ジョイント部123のジョイント軸123cの形状を説明するための模式図である。
【0039】
図4Aはジョイント軸123cの側面図であり、
図4Bはジョイント軸123cの平面図である。
図4A及び
図4Bに示すように、ジョイント軸123cには、棒状の軸部123dが形成され、軸部123dの両端には、それぞれ球状の継手部123e及び123fが形成されている。継手部123e及び123fには、それぞれ円柱状の突起部123g及び123hが、軸部123dの軸方向と直交する方向に突出するように形成されている。
【0040】
図5A、
図5B及び
図5Cは、第1ジョイント部123の第1受部材123aの形状を説明するための模式図である。
【0041】
図5Aは第1受部材123aの側方から見た断面図であり、
図5Bは第1受部材123aの上方から見た断面図であり、
図5Cは第1受部材123aの正面から見た断面図である。
図5A、
図5B及び
図5Cに示すように、第1受部材123aは、円筒状に形成され、第1受部材123aには、凹部123iが形成されている。凹部123iには、スリット123jが形成されている。継手部123eが凹部123iに挿入され、突起部123gがスリット123jに嵌め込まれることにより、ジョイント軸123cは、第1受部材123aに傾動自在且つ回転自在に係合する。
【0042】
なお、第2ジョイント部125のジョイント軸125cは、第1ジョイント部123のジョイント軸123cと同様の形状を有している。また、第1ジョイント部123の第2受部材123bと、第2ジョイント部125の第1受部材125a及び第2受部材125bとは、第1ジョイント部123の第1受部材123aと同様の形状を有している。これにより、第1ジョイント部123のジョイント軸123cは、第2受部材123bに傾動自在且つ回転自在に係合し、第2ジョイント部125のジョイント軸125cは、第1受部材125a及び第2受部材125bに傾動自在且つ回転自在に係合する。
【0043】
図6は、第2搬送ガイド128、129及び130について説明するための模式図である。
【0044】
図6に示すように、媒体搬送装置100は、さらに第2搬送ガイド128、129及び130等を有している。第2搬送ガイド128、129及び130は、上側ガイド107bにヒンジにより揺動可能に設けられている。第2搬送ガイド128は、第2シャフト122と媒体搬送路との間に、第2シャフト122と対向して第2シャフト122を遮蔽するように配置される。第2搬送ガイド129は、第1ジョイント部123と媒体搬送路との間に、第1ジョイント部123と対向して第1ジョイント部123を遮蔽するように配置される。第2搬送ガイド130は、第2ジョイント部125と媒体搬送路との間に、第2ジョイント部125と対向して第2ジョイント部125を遮蔽するように配置される。第2搬送ガイド129及び130は、ジョイント部と媒体搬送路との間に配置された搬送ガイドの一例である。
【0045】
図7は、第2搬送ローラ114及び搬送ガイド116の位置関係を説明するための模式図である。
【0046】
図7に示すように、搬送ガイド116には、第2搬送ローラ114側(媒体の搬送方向A1の上流側)に突出し、且つ、搬送される媒体を第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間に案内するガイド部131aが形成されている。即ち、搬送ガイド116は、第2搬送ローラ114側に突出するように設けられている。
【0047】
搬送ガイド116の上面には、一端が上側筐体102に支持されたばね131bの他端が取り付けられ、搬送ガイド116は、ばね131bにより第1撮像装置115a側に向かう方向に付勢されている。また、搬送ガイド116の両端には、媒体の搬送方向と直交する方向A8に延伸する凸部131cが形成されている。各凸部131cは、上側筐体102に形成された、媒体搬送方向と直交する方向A8に延伸する不図示の溝部と係合している。
【0048】
搬送ガイド116の両端に設けられた各凸部131cが、上側筐体102に形成された溝部に沿って移動することにより、搬送ガイド116は、媒体の搬送面に対して傾くことなく、媒体の搬送方向と直交する方向A8に移動する。第2撮像装置115bは、搬送ガイド116の移動と連動して、媒体の搬送方向と直交する方向A8に移動可能に配置されている。一方、第1撮像装置115aは下側筐体101に固定されている。
【0049】
また、搬送ガイド116には、媒体の搬送方向A1の上流側であり、且つ、ガイド部131aの上方に、移動部材127と係合可能な係合部材131dが設けられている。係合部材131dは、第2撮像装置115bと一体的に設けられている。係合部材131dは、アームであり、搬送ガイド116と一体の部材により形成される。なお、係合部材131dは、搬送ガイド116と別個の部材により形成されてもよい。
【0050】
第3搬送ローラ117及び第4搬送ローラ118の配置関係は、
図3において説明した第1搬送ローラ113及び第2搬送ローラ114の配置関係と、ほぼ同様である。第3搬送ローラ117は、下側筐体101に固定されている。一方、第4搬送ローラ118のシャフトには、第4搬送ローラ118のシャフトと駆動装置によって回転する駆動軸とを傾動自在に接続するジョイント部が接続される。このジョイント部は、第1ジョイント部123及び第2ジョイント部125と同様に、第4搬送ローラ118のシャフトと接続される第1受部材と、駆動軸と接続される第2受部材と、第1受部材及び第2受部材を接続するジョイント軸とを含む。また、このジョイント部は、第1ジョイント部123及び第2ジョイント部125と同様の配置関係で配置される。
【0051】
また、第4搬送ローラ118のシャフトには、第4搬送ローラ118の移動と連動して移動する移動部材が設けられており、その移動部材及び第4搬送ローラ118は、ばねにより、媒体の搬送方向と直交する方向A8に移動可能に配置されている。
【0052】
図8は、第2搬送ローラ114及び搬送ガイド116の位置関係を説明するための模式図である。
【0053】
図8は、第2搬送ローラ114及び搬送ガイド116等を上方から見た図である。
図8に示すように、搬送ガイド116のガイド部131aは、第2搬送ローラ114と対向しない位置に配置される。特に、ガイド部131aは、撮像装置115の主走査方向A9において、第2搬送ローラ114と重ならない位置に配置されている。一方、媒体の搬送方向A1(撮像装置115の副走査方向)において、ガイド部131aの第2搬送ローラ114側の端部は、第2搬送ローラ114の第2撮像装置115b側の端部より第2搬送ローラ114側(上流側)に配置される。これにより、ガイド部131aは、第1搬送ローラ113及び第2搬送ローラ114により媒体が搬送された直後に、媒体の案内を開始し、搬送された媒体をより確実に第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間に案内することができる。
【0054】
一方、媒体の搬送方向A1において、ガイド部131aの第2搬送ローラ114側の端部は、第2搬送ローラ114の回転軸である第2シャフト122及びジョイント部の第2撮像装置115b側の端部より第2撮像装置115b側(下流側)に配置される。これにより、ガイド部131aは、第2シャフト122又はジョイント部と接触することなく、媒体の搬送方向と直交する方向A8において良好に移動することができる。
【0055】
図9A及び
図9Bは、媒体搬送時の第2搬送ローラ114及びジョイント部の動作について説明するための模式図である。
【0056】
図9A及び
図9Bは、第1搬送ローラ113及び第2搬送ローラ114等を媒体搬送方向A1の上流側から見た模式図である。
【0057】
図9Aは、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に、媒体搬送装置100がサポートする最大厚さの半分の厚さを有する媒体M1が搬送された状態を示す。
図9Aに示すように、第2搬送ローラ114は、媒体M1によって媒体の搬送方向と直交する方向A8において上方に、即ち媒体の搬送面から離れる方向に押し上げられ、位置P1から位置P1より上側の位置P2に移動する。各ジョイント部の第2受部材123b、125bは位置P2に固定されているが、第1受部材123a、125aは第2搬送ローラ114の移動に伴って上方に押し上げられ、位置P1から位置P2に移動する。これにより、ジョイント軸123c、125cは、媒体の搬送面に対して略水平に配置される。
【0058】
図9Bは、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に、媒体搬送装置100がサポートする最大厚さを有する媒体M2が搬送された状態を示す。
図9Bに示すように、第2搬送ローラ114は、媒体M2によって媒体の搬送方向と直交する方向A8において上方に押し上げられ、位置P1から位置P2より上側の位置P3に移動する。各ジョイント部の第2受部材123b、125bは位置P2に固定されているが、第1受部材123a、125aは第2搬送ローラ114の移動に伴って上方に押し上げられ、位置P1から位置P3に移動する。これにより、ジョイント軸123c、125cは、撮像装置115の主走査方向A9の中央側から外側に向かって下降していくように傾いて配置される。
【0059】
図3に示すように、第2搬送ローラ114は、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に媒体が搬送されていない場合に第1搬送ローラ113と当接する。一方、
図9A及び
図9Bに示すように、第2搬送ローラ114は、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に媒体が搬送された場合に、搬送される媒体の厚さに応じて、第1搬送ローラ113から離間する方向に移動する。
【0060】
第3シャフト124及び第4シャフト126は、第2搬送ローラ114が第1搬送ローラ113と当接する位置P1と、第2搬送ローラ114が第1搬送ローラ113から最も垂直方向に離間する位置P3との中間位置P2に配置される。なお、位置P3は、第1搬送ローラ113から最も垂直方向に離間したときの第2搬送ローラ114の中心位置である。
【0061】
中間位置P2が、位置P1及び位置P3から等距離にある中央位置に近い程、第2搬送ローラ114が位置P1又は位置P3に配置されたときにジョイント軸123c、125cが第1受部材123a、125a及び第2受部材123b、125bから離間しにくい。そのため、中間位置P2は、位置P1及び位置P3の中央位置に近いことが好ましく、特に、位置P1及び位置P3の中央位置であることが好ましい。但し、中間位置P2は、第2搬送ローラ114が位置P1又は位置P3に配置された場合に、ジョイント軸123c、125cが第1受部材123a、125a及び第2受部材123b、125bから離間しない範囲に設定されればよい。例えば、中間位置P2は、位置P1と位置P3の中央位置から所定距離(例えば位置P1と位置P3の間の距離の1/4)内の範囲でもよい。
【0062】
また、中間位置P2が位置P3から離れる程、厚い媒体が搬送された場合に、その媒体がジョイント軸123c又は125cに接触して搬送されなくなる可能性が高くなる。そのため、中間位置P2は、例えばパスポートが搬送された場合に、搬送されたパスポートがジョイント軸123c又は125cに接触しない範囲に設定されることが好ましい。パスポートの主走査方向A9の長さは128mmであり、媒体搬送方向と直交する方向A8の長さは7mmである。しかしながら、利用者によって媒体が載置台103の中央に載置されない可能性があるため、媒体の載置位置のマージンを考慮する必要がある。例えば、中間位置P2は、主走査方向A9の長さが150mmであり且つ媒体搬送方向と直交する方向A8の長さが7mmである媒体が中央に搬送された場合に、その媒体がジョイント軸123c又は125cに接触しない範囲に設定されることが好ましい。
【0063】
また、
図9Bに示すように、第2搬送ローラ114が第1搬送ローラ113から最も垂直方向に離間する位置P3と第3シャフト124及び第4シャフト126の位置P2との間の距離は、第2搬送ローラ114の半径Rより大きい。これにより、媒体搬送装置100は、第2搬送ローラ114のサイズを十分に小さくして装置サイズの小型化及び軽量化を図りつつ、第2搬送ローラ114の半径に対して十分に大きい厚さを有する媒体を搬送することができる。
【0064】
図10A及び
図10Bは、第3シャフト124及び第4シャフト126を中間位置P2に配置することの技術的意義を説明するための模式図である。
【0065】
図10A及び
図10Bに示す例では、第3シャフト及び第4シャフトは、第2搬送ローラが第1搬送ローラと当接する位置P1に配置されている。この場合、
図10Bに示すように、第1搬送ローラと第2搬送ローラの間に媒体搬送装置がサポートする最大厚さを有する媒体M2が搬送されると、媒体の搬送面に対するジョイント軸の傾きが大きくなる。そのため、ジョイント軸が第1受部材又は第2受部材から離間する可能性がある。また、ジョイント軸の円柱形状部分が第1受部材又は第2受部材に接触してしまい、必要な角度分だけ傾くことができなくなる可能性がある。さらに、媒体M2の上辺の高さにおいて、二つのジョイント軸の間の距離L1が短くなり、媒体M2がジョイント軸に接触して搬送されなくなる可能性がある。
【0066】
一方、
図3、
図9A及び
図9Bに示すように、媒体搬送装置100では、第3シャフト124及び第4シャフト126が中間位置P2に配置されている。そのため、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に媒体搬送装置100がサポートする最大厚さを有する媒体M2が搬送された場合でも、媒体の搬送面に対するジョイント軸123c、125cの傾きは十分に小さい。したがって、ジョイント軸123c、125cは、第1受部材123a、125a又は第2受部材123b、125bから離間しない。また、ジョイント軸123c、125cの円柱形状部分は、第1受部材123a、125a又は第2受部材123b、125bに接触しない。さらに、媒体M2の上辺の高さにおいて、二つのジョイント軸の間の距離L2は十分長く、媒体M2はジョイント軸123c、125cに接触しない。
【0067】
図11A及び
図11Bは、媒体搬送時の第2搬送ローラ114及び第2搬送ガイド130の動作について説明するための模式図である。
【0068】
図11A及び
図11Bは、第2搬送ローラ114及び第2搬送ガイド130等を側方から見た図である。
【0069】
図11Aは、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に媒体が搬送されていない状態を示す。第2搬送ガイド130には、不図示のねじりコイルばねにより、矢印A10の方向に揺動させようとする付勢力が与えられている。但し、この付勢力は、第2搬送ローラ114を持ち上げることができない大きさに設定されている。そのため、第2搬送ガイド130は第2ジョイント部125に当接し、第2搬送ガイド130の先端は、媒体の搬送方向と直交する方向A8において上側ガイド107bより低い位置に停止する。
【0070】
図11Bは、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に媒体M3が搬送された状態を示す。第2搬送ローラ114が媒体M3により押し上げられることにより、第2ジョイント部125が上昇する。第2搬送ガイド130は、ねじりコイルばねの付勢力によって、第2ジョイント部125とともに矢印A10の方向に揺動し、ストッパ130aが当接部材130bに当接する。これにより、第2搬送ガイド130は、第2ジョイント部125から離間し、第2搬送ガイド130の先端は、媒体の搬送方向と直交する方向A8において上側ガイド107bと同一の高さに停止する。第2搬送ガイド130の先端が上側ガイド107bより上側に移動しないことによって、たわんだ状態で搬送された媒体が上側ガイド107bを越えて搬送ガイド116の先端等に衝突することが防止される。
【0071】
なお、第2搬送ガイド128及び129は、第2搬送ガイド130と同様に、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に媒体が搬送されていない場合、それぞれ第2シャフト122及び第1ジョイント部123に当接する。一方、第2搬送ガイド128及び129は、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に媒体M3が搬送された場合、それぞれ第2シャフト122及び第1ジョイント部123とともに矢印A10の方向に揺動する。このように、第2搬送ガイド128、129及び130は、第2搬送ローラ114の移動と連動して移動可能に設けられている。
【0072】
第2搬送ガイド128、129及び130により、たわんだ状態で搬送された媒体が第2シャフト122及び各ジョイント部に接触することが防止され、第2シャフト122及び各ジョイント部が損傷を受けることが防止される。また、第2搬送ガイド128、129及び130は、第2搬送ローラ114の移動と連動して移動するため、第2シャフト122及び各ジョイント部が媒体搬送路に突出しているときも、これらの各部を保護することができる。これにより、媒体搬送装置100は、第2搬送ローラ114の半径を媒体搬送路の高さより小さくすることが可能となり、装置サイズの小型化及び軽量化を図ることが可能となる。
【0073】
【0074】
図12A、
図12B、
図13A、
図13B、
図14A、
図14B及び
図15は、第2搬送ローラ114、搬送ガイド116及び第4搬送ローラ118等を側方から見た図である。各図に示すように、搬送ガイド116のガイド部131aは、搬送される媒体と当接するための傾斜面131eを有している。傾斜面131eは、媒体の搬送面である下側ガイド107aに対して、第2撮像装置115b側から第2搬送ローラ114側に向かって徐々に上方に傾斜するように設けられている。傾斜面131eは、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、傾斜面131eの下端が、第2撮像装置115bの撮像面と同じ高さに位置するように配置されている。
【0075】
また、第2搬送ローラ114の移動部材127には、係合部材131dと係合可能な被係合部127dが設けられている。被係合部127dは、アームである。
【0076】
また、第4搬送ローラ118には、移動部材132が設けられており、移動部材132及び第4搬送ローラ118は、ばね132aにより、媒体の搬送方向と直交する方向A8に移動可能に配置されている。但し、第4搬送ローラ118は、搬送ガイド116及び第2搬送ローラ114とは独立して移動する。
【0077】
図12A~
図14Bに示す例において、搬送される媒体M4は、厚紙、プラスチックカード又はパスポート等であり、所定の厚さを有し且つ高い剛性を有する。媒体M4の厚さは、媒体の搬送方向と直交する方向A8における傾斜面131eの上端と媒体の搬送面との間の距離D1より大きく、且つ、第2搬送ローラ114の回転中心と媒体の搬送面との間の距離D2より小さいものとする。
【0078】
図12Aは、媒体が搬送されていない状態を示す。
図12Aに示すように、媒体が搬送されていない場合、第2搬送ローラ114及び第4搬送ローラ118は、それぞれ第1搬送ローラ113及び第3搬送ローラ117と当接している。また、搬送ガイド116は、第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間に、薄い媒体を搬送可能なわずかな隙間が存在するように、第2撮像装置115bを支持している。
【0079】
傾斜面131eは、媒体が搬送されていない場合、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、傾斜面131eの上端と媒体の搬送面との間の距離D1が、第2搬送ローラ114の回転中心と媒体の搬送面との間の距離D2より短くなるように配置されている。また、媒体が搬送されていない場合、係合部材131dと移動部材127の被係合部127dとは離間して配置されている。係合部材131dは、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、媒体が搬送されていない場合に係合部材131dと被係合部127dとが離間している距離D3が、傾斜面131eの上端と媒体の搬送面との間の距離D1より短くなるように配置されている。
【0080】
図12Bは、媒体M4が搬送され、媒体M4の先端が第2搬送ローラ114に当接した状態を示す。
図12Bに示すように、媒体M4の先端が第2搬送ローラ114に当接した場合、第2搬送ローラ114は、媒体M4によって、媒体の搬送方向と直交する方向A8において上方に、即ち媒体の搬送面から離れる方向に移動する(押し上げられる)。移動部材127は、第2搬送ローラ114の移動と連動して移動し、移動部材127の被係合部127dは、係合部材131dと係合する。
【0081】
図13Aは、媒体M4がさらに搬送され、媒体M4の先端が搬送ガイド116の傾斜面131eに当接した状態を示す。
図13Aに示すように、媒体M4の先端が第2搬送ローラ114に当接してから媒体M4がさらに搬送された場合、第2搬送ローラ114は、媒体M4によってさらに上方に移動し、移動部材127は、第2搬送ローラ114の移動と連動してさらに上方に移動する。移動部材127の被係合部127dと係合した係合部材131dが移動部材127によって上方に移動することにより、搬送ガイド116は上方に移動し、媒体M4の先端が搬送ガイド116の傾斜面131eに当接可能となる。これにより、媒体M4の先端が、搬送ガイド116における媒体の搬送方向A1の上流端と衝突して、媒体M4が停止し、ジャムが発生することが抑制される。
【0082】
また、搬送ガイド116の上方への移動に伴い、第2撮像装置115bも上方に移動する。このようにして、移動部材127は、第2撮像装置115bを媒体の搬送方向と直交する方向A8の上方に移動させる。
【0083】
図13Bは、媒体M4がさらに搬送され、媒体M4の先端が、第2撮像装置115bの撮像面と同じ高さに位置する、搬送ガイド116の傾斜面131eの下端に当接した状態を示す。
図13Bに示すように、媒体M4の先端が搬送ガイド116の傾斜面131eに当接してから媒体M4がさらに搬送された場合、搬送ガイド116は、媒体M4によってさらに上方に移動し、これに伴い、第2撮像装置115bもさらに上方に移動する。このように、傾斜面131eに媒体M4が当接することによって、搬送ガイド116は、第2撮像装置115bを媒体の搬送方向と直交する方向A8の上方に移動させる。一方、このとき、第2搬送ローラ114は、
図13Aに示す位置から移動していないため、係合部材131dは、移動部材127の被係合部127dから再度離間する。
【0084】
図14Aは、媒体M4がさらに搬送され、媒体M4の後端が第2搬送ローラ114を通過した状態を示す。
図14Aに示すように、媒体M4が第4搬送ローラ118に当接した場合、第4搬送ローラ118は、媒体M4によって、媒体の搬送方向と直交する方向A8の上方に移動する(押し上げられる)。一方、媒体M4の後端が第2搬送ローラ114を通過した場合、第2搬送ローラ114及び移動部材127は、ばね127a及び自重により、媒体の搬送方向と直交する方向A8において下方に、即ち媒体の搬送面に近付く方向に移動する。上記したように、ガイド部131aの第2搬送ローラ114側の端部は、第2搬送ローラ114の第2シャフト122及び各ジョイント部の搬送ガイド116側の端部より第2撮像装置115b側に配置される。そのため、ガイド部131aは、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、第2シャフト122又は各ジョイント部と接触することなく移動することができる。
【0085】
図14Bは、媒体M4がさらに搬送され、媒体M4の後端が第2撮像装置115bを通過した状態を示す。
図14Bに示すように、媒体M4の後端が第2撮像装置115bを通過した場合、搬送ガイド116及び第2撮像装置115bは、ばね131b及び自重により、媒体の搬送方向と直交する方向A8において下方に移動する。
【0086】
図15は、薄い媒体M5が搬送され、媒体M5の先端が搬送ガイド116の傾斜面131eに当接した状態を示す。媒体M5の厚さは、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、媒体が搬送されていない場合に係合部材131dと移動部材127の被係合部127dとが離間している距離D3より小さい。
図15に示すように、第2搬送ローラ114は、媒体M5によって、媒体の搬送方向と直交する方向A8において上方に移動している。しかしながら、搬送される媒体M5の厚さが距離D3より小さいため、移動部材127の被係合部127dは係合部材131dと係合せず、移動部材127は係合部材131d及び第2撮像装置115bを移動させない。このように、所定の厚さ以上の媒体が搬送された場合にのみ、移動部材127は、係合部材131dと係合して第2撮像装置115bを移動させる。
【0087】
以下、媒体が第2搬送ローラ114に当接した時と、傾斜面131eに当接した時との二段階に分けて第2撮像装置115bを上昇させることの技術的意義について説明する。
【0088】
搬送ガイド116において、媒体の搬送面に対する傾斜面131eの傾きを大きくしすぎると、搬送される媒体が傾斜面131eに当接した時の衝突負荷が大きくなり、媒体が搬送ガイド116を持ち上げることができず、媒体のジャムが発生する可能性がある。また、傾斜面131eのサイズを大きくしすぎると、搬送ガイド116が、第2搬送ローラ114の第2シャフト122又は各ジョイント部と接触してしまう。搬送ガイド116が第2シャフト122等と接触しないように、第2搬送ローラ114のローラ径、又は、第2搬送ローラ114と第2撮像装置115bの間の距離を大きくした場合、媒体搬送装置100全体のサイズが大きくなる。また、その場合、第2搬送ローラ114と第4搬送ローラ118の間の距離も大きくなり、媒体の搬送方向A1(副走査方向)において、媒体搬送装置100が搬送可能な媒体の最小サイズも大きくなる。したがって、傾斜面131eの上端と媒体の搬送面との間の距離D1の長さは制限される。
【0089】
仮に、搬送ガイド116が第2搬送ローラ114により上昇しない場合、傾斜面131eの上端と媒体の搬送面との間の距離D1より大きい厚さを有する媒体が搬送されたときに、その媒体は傾斜面131eに当接しない。そのため、その媒体は、搬送ガイド116を持ち上げることができず、媒体のジャムが発生する可能性がある。
【0090】
上記したように、媒体搬送装置100において、傾斜面131eは、傾斜面131eの上端と媒体の搬送面との間の距離D1が、第2搬送ローラ114の回転中心と媒体の搬送面との間の距離D2より短くなるように配置されている。即ち、距離D2は、距離D1より長い。そのため、搬送される媒体の厚さが距離D1より大きくても、距離D2より小さければ、その媒体は搬送ガイド116に到達する前に第2搬送ローラ114を上昇させ、第2搬送ローラ114が搬送ガイド116を上昇させる。これにより、その媒体は、搬送ガイド116に到達した時に、搬送ガイド116の傾斜面131eに当接し、搬送ガイド116を上昇させて、第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間を通過することができる。
【0091】
また、媒体搬送装置100は、搬送ガイド116において、媒体の搬送面に対する傾斜面131eの傾きを大きくする必要がないため、媒体のジャムが発生することを抑制できる。また、媒体搬送装置100は、搬送ガイド116の傾斜面131eのサイズを大きくする必要がないため、媒体搬送装置100全体のサイズが大きくなることを抑制でき、且つ、媒体搬送装置100が搬送可能な媒体の最小サイズが大きくなることを抑制できる。
【0092】
また、媒体搬送装置100において、係合部材131dは、媒体が搬送されていない場合に係合部材131dと被係合部127dとが離間している距離D3が、傾斜面131eの上端と媒体の搬送面との間の距離D1より短くなるように配置されている。搬送される媒体はその媒体の厚さの分だけ第2搬送ローラ114及び被係合部127dを上昇させるため、媒体の厚さが距離D1より大きい場合、被係合部127dは確実に係合部材131dと係合し、搬送ガイド116を上昇させることができる。これにより、その媒体は、搬送ガイド116に到達した時に、搬送ガイド116の傾斜面131eに当接し、搬送ガイド116を上昇させて、第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間を通過することができる。
【0093】
また、第2撮像装置115bが上昇しすぎて媒体の表面から離れてしまうと、媒体の表面の位置が第2撮像装置115bの撮像センサの被写界深度から外れて、撮像された画像においてピントずれが発生する可能性がある。仮に、媒体が搬送されていない状態で係合部材131dと被係合部127dとが係合している場合、第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に存在する媒体の厚さの分だけ、第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間の距離が広がる。例えば、開いた状態のパスポートでは、綴じ部を挟んだ二つのページにおける厚さが異なる。仮に、薄い方のページが第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間に位置し、厚い方のページが第1搬送ローラ113と第2搬送ローラ114の間に位置する場合、薄い方のページの表面の位置が第2撮像装置115bの被写界深度から外れる可能性がある。
【0094】
上記したように、媒体搬送装置100では、係合部材131dと被係合部127dとは、媒体が搬送されていない場合に係合しておらず、距離D3だけ離間するように配置されている。そのため、開いた状態のパスポートのように位置によって厚さが異なる媒体が搬送される場合でも、媒体内の厚さの差が距離D3以下であれば、第2撮像装置115bは媒体の表面に確実に接触する。したがって、媒体搬送装置100は、位置によって厚さが異なる媒体が搬送される場合でも、第2撮像装置115bの撮像センサと媒体の表面との間の距離を良好に保ち、撮像された画像においてピントずれが発生することを防止することができる。
【0095】
同様に、第4搬送ローラ118が搬送ガイド116とともに媒体の搬送方向と直交する方向A8に移動する場合、第3搬送ローラ117と第4搬送ローラ118の間に存在する媒体の厚さの分だけ、第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間の距離が広がる。仮に、薄い方のページが第1撮像装置115aと第2撮像装置115bの間に位置し、厚い方のページが第3搬送ローラ117と第4搬送ローラ118の間に位置する場合、薄い方のページの表面の位置が第2撮像装置115bの被写界深度から外れる可能性がある。
【0096】
上記したように、媒体搬送装置100では、第4搬送ローラ118は、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、搬送ガイド116及び第2搬送ローラ114とは独立して移動する。そのため、開いた状態のパスポートのように位置によって厚さが異なる媒体が搬送される場合でも、第2撮像装置115bは媒体の表面に確実に接触する。したがって、媒体搬送装置100は、位置によって厚さが異なる媒体が搬送される場合でも、第2撮像装置115bの撮像センサと媒体の表面との間の距離を良好に保ち、撮像された画像においてピントずれが発生することを防止することができる。
【0097】
図16は、媒体搬送装置100の概略構成を示すブロック図である。
【0098】
媒体搬送装置100は、前述した構成に加えて、駆動装置141、インタフェース装置142、記憶装置143及びCPU(Central Processing Unit)144等をさらに有する。
【0099】
駆動装置141は、駆動力発生部の一例である。駆動装置141は、1つ又は複数のモータを含み、CPU144からの制御信号によって、給送ローラ111、リタードローラ112、第1搬送ローラ113、第2搬送ローラ114、第3搬送ローラ117及び第4搬送ローラ118を回転させて媒体を搬送させる。特に、駆動装置141は、第3シャフト124を回転させることにより、第1ジョイント部123、第2シャフト122、第2ジョイント部125及び第4シャフト126を回転させて、第2搬送ローラ114を回転させる。
【0100】
インタフェース装置142は、例えばUSB等のシリアルバスに準じるインタフェース回路を有し、不図示の情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末等)と電気的に接続して読取画像及び各種の情報を送受信する。また、インタフェース装置142の代わりに、無線信号を送受信するアンテナと、所定の通信プロトコルに従って、無線通信回線を通じて信号の送受信を行うための無線通信インタフェース装置とを有する通信部が用いられてもよい。所定の通信プロトコルは、例えば無線LAN(Local Area Network)である。
【0101】
記憶装置143は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、又はフレキシブルディスク、光ディスク等の可搬用の記憶装置等を有する。また、記憶装置143には、媒体搬送装置100の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶装置143にインストールされてもよい。可搬型記録媒体は、例えばCD-ROM(compact disk read only memory)、DVD-ROM(digital versatile disk read only memory)等である。
【0102】
CPU144は、予め記憶装置143に記憶されているプログラムに基づいて動作する。なお、CPU144に代えて、DSP(digital signal processor)、LSI(large scale integration)等が用いられてもよい。また、CPU144に代えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等が用いられてもよい。
【0103】
CPU144は、操作装置105、表示装置106、撮像装置115、駆動装置141、インタフェース装置142及び記憶装置143等と接続され、これらの各部を制御する。CPU144は、駆動装置141の駆動制御、撮像装置115の撮像制御等を行い、画像を取得し、インタフェース装置142を介して不図示の情報処理装置に送信する。
【0104】
以上詳述したように、媒体搬送装置100では、ジョイント部が接続される駆動軸を、第2搬送ローラ114が第1搬送ローラ113と当接する位置と、第2搬送ローラ114が第1搬送ローラ113から最も離間する位置との中間位置に配置する。これにより、所定の厚さを有する媒体が搬送された場合でも、ジョイント軸123c、125cは、第1受部材123a、125a又は第2受部材123b、125bから離間しない。また、ジョイント軸123c、125cの円柱形状部分は、第1受部材123a、125a又は第2受部材123b、125bに接触しない。さらに、その媒体はジョイント軸123c、125cに接触しない。
【0105】
また、第2搬送ローラ114が第1搬送ローラ113から最も垂直方向に離間する位置と第2受部材123bの位置との間の距離は、第2搬送ローラ114の半径より大きい。これにより、媒体搬送装置100は、第2搬送ローラ114のサイズを十分に小さくして装置サイズの小型化及び軽量化を図りつつ、第2搬送ローラ114の半径に対して十分に大きい厚さを有する媒体を搬送することが可能となる。したがって、媒体搬送装置100は、より厚い媒体を良好に搬送することが可能となった。
【0106】
また、媒体搬送装置100では、所定の厚さ以上の媒体が搬送された場合に、第2搬送ローラ114の移動と連動して移動部材127が係合部材131dと係合し、搬送ガイド116及び第2撮像装置115bを移動させる。これにより、媒体搬送装置100は、様々な厚さの媒体が搬送された場合に、第2撮像装置115bを適切に移動させて、搬送された媒体を良好に撮像することが可能となった。
【0107】
図17は、他の実施形態に係る媒体搬送装置200における第1搬送ローラ213及び第2搬送ローラ214の位置関係を説明するための模式図である。また、
図18は、媒体搬送装置200における第2搬送ローラ214、搬送ガイド216及び第4搬送ローラ218の位置関係を説明するための模式図である。
【0108】
媒体搬送装置200では、媒体の搬送方向と直交する方向A8において、第1~第4搬送ローラ、撮像装置及び搬送ガイドが、媒体搬送装置100の対応する各部に対して、媒体の搬送路を挟んで反転して配置されている。即ち、媒体搬送装置200では、第2搬送ローラ214は第1搬送ローラ213の下方に配置され、第2撮像装置215bは第1撮像装置215aの下方に配置され、第4搬送ローラ218は第3搬送ローラ217の下方に配置されている。
【0109】
なお、媒体搬送装置100と同様に、第1搬送ローラ213には、第1シャフト221等が設けられる。また、第2搬送ローラ214には、第2シャフト222、第1ジョイント部223、第3シャフト224、第2ジョイント部225、第4シャフト226、移動部材227、ばね227a、溝部227b、板部材227c、被係合部227d等が設けられる。第1ジョイント部223は、第1受部材223a、第2受部材223b、ジョイント軸223c等を有し、第2ジョイント部225は、第1受部材225a、第2受部材225b、ジョイント軸225c等を有する。また、搬送ガイド216には、ガイド部231a、ばね231b、係合部材231d、傾斜面231e等が設けられ、第4搬送ローラ218には、移動部材232、ばね232a等が設けられる。媒体搬送装置200では、所定の厚さ以上の媒体が搬送された場合に、第2搬送ローラ214、第2撮像装置215b、搬送ガイド216及び第4搬送ローラ218は、媒体の搬送方向と直交する方向A8において下方に移動する。
【0110】
以上詳述したように、媒体搬送装置200は、より厚い媒体を良好に搬送することが可能となった。
【0111】
また、媒体搬送装置200は、様々な厚さの媒体が搬送された場合に、第2撮像装置215bを適切に移動させて、搬送された媒体を良好に撮像することが可能となった。
【符号の説明】
【0112】
100 媒体搬送装置、113 第1搬送ローラ、114 第2搬送ローラ、115b 第2撮像装置、116 搬送ガイド、123 第1ジョイント部、123a、125a 第1受部材、123b、125b 第2受部材、123c、125c ジョイント軸、124 第3シャフト、125 第2ジョイント部、126 第4シャフト、127 移動部材、127a ばね、128、129、130 第2搬送ガイド、131d 係合部材、141 駆動装置