IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 台達電子工業股▲ふん▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-電子装置 図1
  • 特許-電子装置 図2
  • 特許-電子装置 図3
  • 特許-電子装置 図4
  • 特許-電子装置 図5
  • 特許-電子装置 図6
  • 特許-電子装置 図7
  • 特許-電子装置 図8
  • 特許-電子装置 図9
  • 特許-電子装置 図10
  • 特許-電子装置 図11
  • 特許-電子装置 図12
  • 特許-電子装置 図13
  • 特許-電子装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】電子装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20240724BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20240724BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240724BHJP
【FI】
H05K5/02 A
G06F1/16 312D
G06F1/16 312U
G06F1/16 312F
G09F9/00 350Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023135484
(22)【出願日】2023-08-23
(62)【分割の表示】P 2022000681の分割
【原出願日】2022-01-05
(65)【公開番号】P2023157983
(43)【公開日】2023-10-26
【審査請求日】2023-08-23
(31)【優先権主張番号】202110943154.4
(32)【優先日】2021-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521279527
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林家源
(72)【発明者】
【氏名】許智淵
(72)【発明者】
【氏名】鄭仲結
【審査官】中島 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-187297(JP,A)
【文献】特開2003-262913(JP,A)
【文献】特開2008-192344(JP,A)
【文献】特開2002-074921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/02
G06F 1/16
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、円形フレームと、ディスプレイとを含む電子装置であって、
前記ケースの一側面にはパネルが設けられ、前記ケースには前記パネルの周縁に隣接する複数の側板が設けられ、前記パネルには円形開口が設けられ、前記円形開口の内縁には前記円形開口と同心に配置される円弧溝を含み、
前記円形フレームは、前記円形開口を閉塞するように前記円形開口内に回動可能に配置され、前記円形フレームの外縁に逆フック状スライドほぞが設けられ、前記逆フック状スライドほぞは、前記円形フレームに従って摺動可能に配置され、前記円弧溝によって制限され、
前記ディスプレイは、前記円形フレームに嵌合して前記パネルに露出し、
前記ケースは、前記複数の側板のうちの1つを底部として載置されることが可能であり、各前記側板が底部である場合にそれぞれ載置位置に対応し、
前記円形フレームは、前記ディスプレイの方向をいずれかの前記載置位置に対応させるように回動可能であり、前記円形開口には前記円弧溝を連通する係止溝を含み、前記円形フレームには、前記円弧溝内を貫通して前記係止溝を締結するための円柱を含み、
前記係止溝は、少なくとも1つの首部開口を有し、前記係止溝は、前記首部開口によって前記円弧溝を連通し、前記円柱が前記係止溝に入ると、前記円柱は前記首部開口によって前記係止溝内に制限される、
電子装置。
【請求項2】
前記円形フレームには、操作インタフェースが設けられている、
請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記ケースが直方体であり、前記パネルが矩形である、
請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
前記円形フレームは、前記円形開口に対して複数の前記載置位置に対応する複数の所定位置のうちの1つに回動可能であり、
前記円形フレームがいずれかの前記所定位置に位置するときに、前記係止溝と前記円柱とが前記円形開口の円周方向に沿って相互係止されている、
請求項1に記載の電子装置。
【請求項5】
前記係止溝及び前記円柱は、前記円形フレームがいずれかの前記所定位置に位置するときに、前記円形開口の円周方向に沿って相互締結されている、
請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記係止溝及び前記円柱は、前記円形フレームがいずれかの前記所定位置に位置するときに、前記円形開口の中心軸線に平行な方向に沿って相互締結されている、
請求項4に記載の電子装置。
【請求項7】
前記円形フレームは、前記円形開口に対して複数の前記載置位置に対応する複数の所定位置のうちの1つに回動可能であり、
前記係止溝は複数あり、複数の前記係止溝の数は前記複数の所定位置の数に対応し、前記円弧溝上の各前記係止溝の位置は各前記所定位置に対応している、
請求項1に記載の電子装置。
【請求項8】
前記円形フレームは、いずれかの一方の前記所定位置から90度の倍数の角度で回動して他方の前記所定位置に到達することが可能であり、
隣接する2つの前記係止溝の前記円形開口の中心に対する角度を90度の倍数とする、
請求項7に記載の電子装置。
【請求項9】
前記複数の係止溝のうちの2つは、それぞれ各前記首部開口によって前記円弧溝の両端を連通している、
請求項7に記載の電子装置。
【請求項10】
前記複数の係止溝のうちの1つは、前記円弧溝の中段部に位置し、前記円弧溝と連通する2つの前記首部開口を有している、
請求項7に記載の電子装置。
【請求項11】
前記逆フック状スライドほぞ及び前記円柱は、共に前記円形フレームから延びるロッドに配置され、前記逆フック状スライドほぞは、前記ロッドの端部に配置され、前記円柱は、前記ロッドの中段部に形成される、
請求項1に記載の電子装置。
【請求項12】
前記円形フレームがいずれかの前記所定位置に位置するときに、前記円柱は、対応の前記係止溝の前記首部開口に押し入れて、前記係止溝に係合されている、
請求項4に記載の電子装置。
【請求項13】
前記円柱は、円弧面を有しており、前記円弧面に案内されて前記円柱が締結された前記係止溝から抜け出すことが可能である、
請求項1に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置に関し、特に、電子装置の異なる置き方に応じてディスプレイを回動させることができる電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の中小型電子装置、例えば、無停電装置、電源供給器、ネットワークルータ、ネットワーク基地局、セットトップボックス、小型コンピュータ本体等の外形は扁平な直方体であることが多く、配置スペースに応じて横置き又は縦置きに使用することができる。一部の中小型電子装置には、電子装置の状態メッセージを表示するディスプレイが設けられており、ディスプレイは操作インタフェースと連携して電子装置を操作することもできる。しかしながら、ディスプレイの表示画面は、電子装置の載置方向に応じて回動することはできない。そこで、電子装置の異なる載置方向に合わせるために、一般的な電子装置は正方形のディスプレイを採用しており、電子装置を配置する際には電子装置の載置方向に合わせてディスプレイを取り付けることができる。しかし、ディスプレイを取り外すのは不便であるだけでなく、ディスプレイを取り外す際に取付場所の孔によって内部回路が露出して感電する恐れがある。また、安全規格の要件を満たすため、設計がより複雑になり、コストが高くなる。
【0003】
これに鑑み、本発明者は、上記の従来技術の欠陥に対し、鋭意研究を重ねると共に学理の運用を組み合わせ、上記問題点を解決することに努めた結果、本発明者の改良の目標となった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ディスプレイを取り外すことなく、電子装置の置き方に応じてディスプレイを回動させることができる電子装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る電子装置は、ケースと、円形フレームと、ディスプレイとを含む。前記ケースの一側面にパネルが設けられ、前記ケースに前記パネルの周縁に隣接する複数の側板が設けられ、前記パネルに円形開口が設けられ、前記円形開口の内縁に第1固定構造が設けられ、前記円形フレームは、前記円形開口を閉塞するように前記円形開口内に回動可能に配置され、前記円形フレームの外縁に第2固定構造が設けられ、前記第2固定構造は、前記円形フレームに従って摺動可能に配置され、前記第1固定構造に制限され、前記ディスプレイは、前記円形フレームに嵌合して前記パネルに露出し、前記ケースは、前記複数の側板のうちの1つを底部として載置されることが可能であり、各前記側板が底部である場合にそれぞれ載置位置に対応し、前記円形フレームは、前記ディスプレイの方向をいずれかの前記載置位置に対応させるように回動可能である。
【0006】
本発明に係る電子装置において、前記円形フレームは、前記パネルから突出している。前記円形フレームには、操作インタフェースが設けられている。前記ケースが直方体であり、前記パネルが矩形である。
【0007】
本発明に係る電子装置において、前記第1固定構造は逆フック状スライドほぞを含み、前記第2固定構造は前記円形フレームと同心に配置される円弧溝を含み、前記逆フック状スライドほぞが前記円弧溝に係合している。前記第2固定構造は、逆フック状スライドほぞを含み、前記第1固定構造は、前記円形開口と同心に配置される円弧溝を含み、前記逆フック状スライドほぞは、前記円弧溝に係合している。又は、前記第1固定構造は、逆フック状スライドほぞを含み、前記第2固定構造は、対応的に前記円形フレームと同心に配置される円弧溝を含み、前記第2固定構造は、別の逆フック状スライドほぞを含み、前記第1固定構造は、対応的に前記円形開口と同心に配置される別の円弧溝を含み、各前記逆フック状スライドほぞは、それぞれ対応する各前記円弧溝に係合している。
【0008】
本発明に係る電子装置において、前記円形開口の内縁に第1位置決め構造が設けられ、前記円形フレームの外縁に第2位置決め構造が設けられ、前記円形フレームは、前記円形開口に対して複数の前記載置位置に対応する複数の所定位置のうちの1つに回動可能であり、前記第1位置決め構造及び前記第2位置決め構造は、前記円形フレームがいずれかの前記所定位置に位置するときに、前記円形開口の円周方向に沿って相互係止されている。前記第1位置決め構造及び前記第2位置決め構造は、前記円形フレームがいずれかの前記所定位置に位置するときに、前記円形開口の円周方向に沿って相互締結されている。前記第1位置決め構造及び前記第2位置決め構造は、前記円形フレームがいずれかの前記所定位置に位置するときに、前記円形開口の中心軸線に平行な方向に沿って相互締結されている。前記第1位置決め構造は、球形ほぞを含み、前記第2位置決め構造は、前記球形ほぞに締結されるための位置決め孔を含む。前記第2位置決め構造は、球形ほぞを含み、前記第1位置決め構造は、前記球形ほぞに締結されるための位置決め孔を含む。
【0009】
本発明に係る電子装置において、前記円形フレームは、いずれかの一方の前記所定位置から90度の倍数の角度で回動して他方の前記所定位置に到達することが可能である。
【0010】
本発明に係る電子装置において、前記第1位置決め構造及び前記第2位置決め構造はそれぞれストッパーを含み、前記円形フレームがいずれかの前記所定位置に位置するときに、一対の前記ストッパーは相互当接して前記円形開口の円周方向に一方向に相互係止されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る電子装置は、ディスプレイがケースの円形開口に円形フレームによって回動可能に設けられているので、ケースの置き方に応じてディスプレイをユーザが使いやすいように回動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係る電子装置が一載置位置に位置する分解斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る電子装置の概略分解斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る電子装置の概略分解斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態において、円形フレームが一所定位置に位置する状態を示す概略図である。
図5】本発明の第1の実施形態において、円形フレームは別の所定位置に位置する状態を示す概略図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る電子装置が別の載置位置にあるに位置する状態を示す概略斜視図である。
図7】本発明の第2実施形態に係る電子装置の概略分解斜視図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る電子装置の概略分解斜視図である。
図9】本発明の第2実施形態において、円形フレームが一所定位置に位置する状態を示す概略図である。
図10】本発明の第2の実施形態において、円形フレームは別の所定位置に位置する状態を示す概略図である。
図11】本発明の第3実施形態に係る電子装置の概略分解斜視図である。
図12】本発明の第3実施形態に係る電子装置の概略分解斜視図である。
図13】本発明の第3実施形態において、円形フレームが一所定位置に位置する状態を示す概略図である。
図14】本発明の第3の実施形態において、円形フレームは別の所定位置に位置する状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図6を参照すると、本発明の第1実施形態に係る電子装置は、ケース100と、円形フレーム200と、ディスプレイ310とを含む。
【0014】
ケース100は直方体であり、ケース100の一側面にパネル110が設けられ、パネル110は矩形である。ケース100には、パネル110に隣接する複数の側板111/112が設けられる。ケース100は、そのうち1つの側板111/112で対応する複数の載置位置のうち1つに配置できる。本実施形態において、ケース100は、それぞれ2つの載置位置に対応する2つの底部とすることができる側板111/112を有している。そのため、ケース100は、図1のように第1の側板111を底として第1載置位置に横置きすることができる。また、ケース100は、図6のように第2の側板112を底として第2載置位置に縦置きすることができる。パネル110には、円形開口101が設けられ、円形開口101の内縁には、第1固定構造120が設けられている。
【0015】
図2図4を参照すると、円形フレーム200は、円環体、円盤体、又は円筒体であってもよく、円形フレーム200の外側輪郭は、円形開口101の内側輪郭に適合し、円形フレーム200は、円形開口101内に回動可能に配置され、円形開口101を閉塞する。本実施形態では、円形フレーム200は、ユーザが円形フレーム200を回動させるのを容易にするために、パネル110から突出していることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。例えば、円形フレーム200がパネル110と面一になったり、円形開口101内に入り込んだりしてもよい。円形フレーム200の外縁には、第2固定構造220が設けられている。第2固定構造220は、上記第1固定構造120と対応して上記円形フレーム200の外周縁に環状に分布し、円形フレーム200に伴って摺動可能に配置され、第1固定構造120内に制限されている。これにより、円形フレーム200をケース100のパネル110の円形開口101に制限することができる。また、円形フレーム200周縁の第2固定構造220が上記第1固定構造120内に円周方向に沿って相対摺動することで、上記円形フレーム200は円形開口101に相対回動することができる。本実施形態において、第2固定構造220は、第1固定構造120に対応して円形フレーム200の外周縁に環状に分布して形成された円形環状輪郭を呈するが、本発明はこれに限定されない。
【0016】
第1固定構造120及び第2固定構造220の具体的な構造の詳細については後述する。本実施形態において、第1固定構造120は、円弧溝121を含み、第2固定構造220は、円形フレーム200と同心に配置される逆フック状スライドほぞ221を含み、逆フック状スライドほぞ221が円弧溝121内に係合している。円形フレーム200が円形開口101内で回動するとき、逆フック状スライドほぞ221は、円形フレーム200の回動に干渉することなく、円弧溝121内を摺動することができる。
【0017】
図1及び図2を参照すると、ディスプレイ310は、円形フレーム200に嵌合してパネルに露出している。好ましくは、ディスプレイ310は、電気コネクタ320によってケーブル(図示せず)が挿入されて電子装置のマザーボード(図示せず)に電気的に接続され、電子装置の状態関連メッセージを表示する。また、ユーザが電子装置を操作するために、円形フレーム200には、マザーボードに電気的に接続される操作インタフェース330が配置される。ディスプレイ310、電気コネクタ320、及び操作インタフェース330は、同一子回路基板301上に配置されることが好ましい。本発明は、操作インタフェース330の形態を限定しない。例えば、操作インタフェース330は、実体ボタン又はディスプレイ310に整合したタッチインタフェースであってもよい。
【0018】
図2図4を参照すると、円形フレーム200の回動動作を規制するために、円形開口101の内縁には第1位置決め構造130が設けられ、円形フレーム200の外縁には第2位置決め構造230が対応して設けられる。円形フレーム200は、円形開口101に対して複数の所定位置の1つに回動可能である。円形フレーム200は、いずれかの一方の所定位置から90度の倍数の角度に回動して他方の所定位置に到達することが好ましい。円形フレーム200がいずれかの所定位置に位置するときに、第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230はいずれも、円形開口101の円周方向に沿って相互係止されて、円形フレーム200が意図せず変位するのを防止する。
【0019】
第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230は、円形フレーム200が円形開口101に対して、図1図4に示す第1所定位置と、図5及び図6に示す第2所定位置との間に回動することを制限する。図1に示すように、ケース100が第1の側板111を底部として水平状態を呈するように配置されるときに、円形フレーム200は、操作者がディスプレイ310を正面で見ることができるように、対応する第1所定位置に回動することができる。また、図6に示すように、ケース100が第2の側板112を底部として直立状態を呈するように配置されるときに、円形フレーム200は、操作者がディスプレイ310を正面で見ることができるように、第2所定位置に回動することができる。
【0020】
ケース100は、複数の横置き及び縦置きの載置位置の間で回動変換される際に、その回動角度が90度の倍数となるように構成されている。上記実施形態において、2つの側板111/112は互いに隣接して相互に垂直に配置され、上記円形フレーム200が回動して到達可能な2つの所定位置間の回動角度は90度に対応するが、本発明は所定位置間の回動角度を限定しない。例えば、ケース100は、2つの互に平行な側板111/113(又は112/114)を選択して底部としてもよく、円形フレーム200が回動して到達可能な2つの所定位置間の回動角度は180度に対応して配置されてもよい。さらに、本発明は所定位置の数量を限定しない。例えば、ケース100は、3つの隣接する側板111/112/113を選択して底部としてもよく、円形フレーム200が回動して到達可能な3つの対応する所定位置において、隣接する所定位置間の回動角度は90度に対応して配置されてもよい。
【0021】
本発明に係る電子装置において、第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230はそれぞれにストッパー132/232を含んでもよい。円形フレーム200が回動ストローク端の所定位置に位置するときに、上記一対のストッパー132/232は相互当接して円形開口101の円周方向に一方向に相互係止されている。これにより、円形フレーム200が所定ストロークから回動離脱して、ケーブルが過度に捩れて損傷することを防止する。
【0022】
さらに、第1位置決め構造130は、球形ほぞ131を含んでもよく、第2位置決め構造230は、球形ほぞ131を締結するための位置決め孔231を含む。円形フレーム200が回動ストローク内のいずれかの所定位置に位置するときに、第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230は、球形ほぞ131により、円形開口101の中心軸線に平行な方向に沿って位置決め孔231を締結して、円形フレーム200を位置決めすることで、意図しない回動を防ぐ。上記球形ほぞ131及び位置決め孔231は、互いの位置交換が可能であり、即ち、第2位置決め構造230は球形ほぞ131を含み、第1位置決め構造130は球形ほぞ131を締結するための位置決め孔231を含んでもよい。所定位置の配置に応じて、嵌合する複数の球形ほぞ131又は複数の位置決め孔231を設けてもよい。球形ほぞ131は、ユーザが円形フレーム200に十分な回動力を与えると、締結された位置決め孔231から球形ほぞ131が抜けて、円形フレーム200の回動を許容することができるという効果がある。
【0023】
本発明の第2実施形態に係る電子装置は、第1実施形態の図1に示したものとほぼ同じように、ケース100と、円形フレーム200と、ディスプレイ310とを含む。
【0024】
ケース100は直方体であり、ケース100の一側面にパネル110が設けられ、パネル110は矩形である。パネル110には、円形開口101が設けられ、円形開口101の内縁には、第1固定構造120が設けられている。
【0025】
図7図9を参照すると、円形フレーム200は、円環体、円盤体、又は円筒体であってもよく、円形フレーム200の外側輪郭は、円形開口101の内側輪郭に適合し、円形フレーム200は、円形開口101内に回動可能に配置され、円形開口101を閉塞する。本実施形態では、円形フレーム200は、ユーザが円形フレーム200を回動させるのを容易にするために、パネル110から突出していることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。例えば、円形フレーム200がパネル110と面一になったり、円形開口101内に入り込んだりしてもよい。円形フレーム200の外縁には、第2固定構造220が設けられている。第2固定構造220は、円形フレーム200をケース100に固定するように、第1固定構造120に締結されている。
【0026】
第1固定構造120及び第2固定構造220の具体的な構造の詳細については後述する。本実施形態において、第1固定構造120は逆フック状スライドほぞ122を含み、第2固定構造220は、対応して円形フレーム200と同心に配置される円弧溝222を含む。第2固定構造220は、逆フック状スライドほぞ221をさらに含む。本実施形態において、逆フック状スライドほぞ221が延びて弧形を呈している。第1固定構造120は、対応して円形開口101と同心に配置される円弧溝121をさらに含む。各逆フック状スライドほぞ122/221は、対応する各円弧溝222/121をそれぞれ締結して、円形フレーム200をケース100に固定する。円形フレーム200が円形開口101内で回動するとき、各逆フック状スライドほぞ122/221は、円形フレーム200の回動に干渉することなく、対応する各円弧溝222/121内を摺動することができる。
【0027】
ディスプレイ310は、円形フレーム200に嵌合してパネルに露出している。好ましくは、ディスプレイ310は、電気コネクタ320によってケーブル(図示せず)が挿入されて電子装置のマザーボード(図示せず)に電気的に接続され、電子装置の状態関連メッセージを表示する。また、ユーザが電子装置を操作するために、円形フレーム200には、マザーボードに電気的に接続される操作インタフェース330が配置される。ディスプレイ310、電気コネクタ320、及び操作インタフェース330は、同一子回路基板301上に配置されることが好ましい。本発明は、操作インタフェース330の形態を限定しない。例えば、操作インタフェース330は、実体ボタン又はディスプレイ310に整合したタッチインタフェースであってもよい。
【0028】
円形フレーム200の回動動作を規制するために、円形開口101の内縁には第1位置決め構造130が設けられ、円形フレーム200の外縁には第2位置決め構造230が対応して設けられる。円形フレーム200は、ケース100の載置位置に応じて、円形開口101に対して複数の所定位置の1つに回動可能である。円形フレーム200は、いずれかの一方の所定位置から90度の倍数の角度に回動して他方の所定位置に到達することが好ましい。本実施形態では、一方の所定位置を図7図9に示し、他方の所定位置を図10に示す。図9及び図10を参照すると、円形フレーム200がいずれかの所定位置に位置するときに、第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230はいずれも、円形開口101の円周方向に沿って相互係止されて、円形フレーム200が意図せず変位するのを防止する。
【0029】
図9及び図10を参照すると、本発明に係る電子装置において、第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230はそれぞれにストッパー132/232を含んでもよい。円形フレーム200が回動ストローク端の所定位置に位置するときに、上記一対のストッパー132/232は相互当接して円形開口101の円周方向に一方向に相互係止されている。これにより、円形フレーム200が所定ストロークから回動離脱して、ケーブルが過度に捩れて損傷することを防止する。
【0030】
さらに、第1位置決め構造130は、球形ほぞ131を含んでもよく、第2位置決め構造230は、球形ほぞ131を締結するための位置決め孔231を含む。円形フレーム200が回動ストローク内のいずれかの所定位置に位置するときに、第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230は、球形ほぞ131により、円形開口101の中心軸線に平行な方向に沿って位置決め孔231を締結して、円形フレーム200を位置決めすることで、意図しない回動を防ぐ。上記球形ほぞ131及び位置決め孔231は、互いの位置交換が可能であり、即ち、第2位置決め構造230は球形ほぞ131を含み、第1位置決め構造130は球形ほぞ131を締結するための位置決め孔231を含んでもよい。所定位置の配置に応じて、嵌合する複数の球形ほぞ131又は複数の位置決め孔231を設けてもよい。球形ほぞ131は、ユーザが円形フレーム200に十分な回動力を与えると、球形ほぞ131が円弧面を有しているので、締結された位置決め孔231から球形ほぞ131が抜けて、円形フレーム200の回動を許容することができるという効果がある。
【0031】
本発明の第3実施形態に係る電子装置は、第1実施形態の図1に示したものとほぼ同じように、ケース100と、円形フレーム200と、ディスプレイ310とを含む。
【0032】
図11図14を参照すると、ケース100は直方体であり、ケース100の一側面にパネル110が設けられ、パネル110は矩形である。パネル110には、円形開口101が設けられ、円形開口101の内縁には、第1固定構造120が設けられている。
【0033】
円形フレーム200は、円環体、円盤体、又は円筒体であってもよく、円形フレーム200の外側輪郭は、円形開口101の内側輪郭に適合し、円形フレーム200は、円形開口101内に回動可能に配置され、円形開口101を閉塞する。本実施形態では、円形フレーム200は、ユーザが円形フレーム200を回動させるのを容易にするために、パネル110から突出していることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。例えば、円形フレーム200がパネル110と面一になったり、円形開口101内に入り込んだりしてもよい。円形フレーム200の外縁には、第2固定構造220が設けられている。第2固定構造220は、円形フレーム200をケース100に固定するように、第1固定構造120に締結されている。
【0034】
第1固定構造120及び第2固定構造220の具体的な構造の詳細については後述する。本実施形態において、第2固定構造220は、逆フック状スライドほぞ221を含み、第1固定構造120は、円形開口101と同心に配置される円弧溝121を含む。逆フック状スライドほぞ221が対応する円弧溝121を締結して、円形フレーム200をケース100に固定する。円形フレーム200が円形開口101内で回動するとき、逆フック状スライドほぞ221は、円形フレーム200の回動に干渉することなく、対応する円弧溝121内を摺動することができる。
【0035】
ディスプレイ310は、円形フレーム200に嵌合してパネルに露出している。好ましくは、ディスプレイ310は、電気コネクタ320によってケーブル(図示せず)が挿入されて電子装置のマザーボード(図示せず)に電気的に接続され、電子装置の状態関連メッセージを表示する。また、ユーザが電子装置を操作するために、円形フレーム200には、マザーボードに電気的に接続される操作インタフェース330が配置される。ディスプレイ310、電気コネクタ320、及び操作インタフェース330は、同一子回路基板301上に配置されることが好ましい。本発明は、操作インタフェース330の形態を限定しない。例えば、操作インタフェース330は、実体ボタン又はディスプレイ310に整合したタッチインタフェースであってもよい。
【0036】
円形フレーム200の回動動作を規制するために、円形開口101の内縁には第1位置決め構造130が設けられ、円形フレーム200の外縁には第2位置決め構造230が対応して設けられる。円形フレーム200は、円形開口101に対して複数の所定位置の1つに回動可能である。円形フレーム200は、いずれかの一方の所定位置から90度の倍数の角度に回動して他方の所定位置に到達することが好ましい。円形フレーム200がいずれかの所定位置に位置するときに、第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230はいずれも、円形開口101の円周方向に沿って相互係止されて、円形フレーム200が意図せず変位するのを防止する。
【0037】
本実施形態において、円形フレーム200の回動ストロークの両端にはそれぞれ1つの所定位置を有している。円形フレーム200がいずれかの所定位置に位置するときに、第1位置決め構造130及び第2位置決め構造230は円形開口101の円周方向に沿って相互締結されることができる。本実施形態において、第2固定構造220及び第2位置決め構造230は、共に円形フレーム200から延びる同一ロッドに配置されている。第2固定構造220の逆フック状スライドほぞ221は、ロッドの端部に配置されている。逆フック状スライドほぞ221は、円弧溝121に嵌めることに有利であるため、端部が球形であることが好ましい。具体的には、第1位置決め構造130は係止溝133を含み、各係止溝133は、それぞれ少なくとも1つの首部開口133aを有している。本実施形態において、図13及び図14に示すような2つの所定位置に対応して2つの係止溝133が配置されている。2つの係止溝133は、それぞれ各首部開口133aによって円弧溝121の両端を連通している。第2位置決め構造230は、円弧溝121内を貫通して係止溝133を締結するための円柱233を含む。円柱233は、ロッドの中段部に形成され、円形フレーム200の回動につれて円弧溝121に沿って移動可能である。円形フレーム200がいずれかの所定位置に位置するときに、円柱233は、対応の係止溝133の首部開口133aに押し入れて、円形フレーム200を位置決めするように、上記係止溝133に係合されている。ユーザが円形フレーム200に十分な回動力を与えると、円柱233は、円弧面を有しているので、締結された係止溝133から抜けて、円形フレーム200の回動を許容することができる。本実施形態では、円弧溝121の中段部に係止溝133を増設し、隣接する係止溝133の円形開口101の中心に対する角度を90度の倍数としてもよい。
【0038】
本発明に係る電子装置は、ディスプレイ310が、ケース100の円形開口101に円形フレーム200によって回動可能に設けられているので、ケース100の置き方に応じてディスプレイ310をユーザが使いやすいように回動させることができる。本発明に係る電子装置は、ディスプレイ310を回動させることができるので、ディスプレイ310を取り外すことなく、ユーザが露出した部品に触れて感電することを回避することができ、ディスプレイ310を正方形に限定する必要もない。
【0039】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、上記変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0040】
100 ケース
101 円形開口
110 パネル
111、112、113、114 側板
120 第1固定構造
121 円弧溝
122 逆フック状スライドほぞ
130 第1位置決め構造
131 球形ほぞ
132 ストッパー
133 係止溝
133a 首部開口
200 円形フレーム
220 第2固定構造
221 逆フック状スライドほぞ
222 円弧溝
230 第2位置決め構造
231 位置決め孔
232 ストッパー
233 円柱
301 子回路基板
310 ディスプレイ
320 電気コネクタ
330 操作インタフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14