(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-23
(45)【発行日】2024-07-31
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/04 20120101AFI20240724BHJP
【FI】
G06Q30/04
(21)【出願番号】P 2023185321
(22)【出願日】2023-10-30
【審査請求日】2023-10-30
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 顕範
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-012551(JP,A)
【文献】特開2016-118878(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0342019(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
第1の事業者であるユーザから、当該ユーザの取引先である第2の事業者と前記ユーザとの間の取引に関するデータの登録を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで登録された前記取引に関する帳票データを取得する第2ステップと、
前記第2ステップで取得した前記帳票データを、前記第1ステップで登録した前記取引に紐づけて前記メモリに登録する第3ステップと、
前記第1ステップで登録されたデータに係る前記取引について、前記第2ステップで取得した前記帳票データの更新データを取得する第4ステップと、
前記第4ステップで取得した前記帳票データの前記更新データを、前記第1ステップで登録した前記取引に紐づけて前記メモリに登録する第5ステップと、
前記第1ステップで登録された前記取引に紐付けて、前記第2ステップで取得した前記帳票データ及び前記第4ステップにおいて取得した前記帳票データの前記更新データを、所定の順序に基づいて一覧として提示する第6ステップと、
前記第2ステップにおいて取得した前記帳票データを、この帳票データに係る帳票の種類に基づいて分類して前記メモリに登録する第7ステップとを実行させ、
前記第6ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データを所定の領域内にまとめて提示
し、
前記第6ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データを、前記帳票データ及び前記更新データの前記取得日を用いて時系列に基づいて提示し、
前記第4ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データの前記更新データのうち、所定の条件に合致する前記更新データを取得した場合、前記第6ステップにおいて、所定の条件に合致する前記更新データの提示態様を、それ以外の前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データと異ならせて提示するプログラム。
【請求項2】
前記第4ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データの前記更新データのうち、所定の条件に合致する前記更新データを取得した場合、前記ユーザに通知情報を送信する第8ステップを実行させる、請求項
1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第6ステップにおいて、前記メモリに登録されている前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データのリンクを提示する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、さらに、
前記第1ステップで登録された前記データに係る前記取引について決済が発生したことを受け入れる第9ステップと、
前記第9ステップで前記決済の発生を受け入れたら、前記決済に係る会計データを生成して前記メモリに登録する第10ステップとを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、さらに、前記第9ステップで前記決済の発生を受け入れたら、前記決済に係る決済データを生成する第11ステップを実行させる、請求項
4に記載のプログラム。
【請求項6】
プロセッサとメモリとを備えた情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
第1の事業者であるユーザから、当該ユーザの取引先である第2の事業者と前記ユーザとの間の取引に関するデータの登録を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで登録された前記取引に関する帳票データを取得する第2ステップと、
前記第2ステップで取得した前記帳票データを、前記第1ステップで登録した前記取引に紐づけて前記メモリに登録する第3ステップと、
前記第1ステップで登録されたデータに係る前記取引について、前記第2ステップで取得した前記帳票データの更新データを取得する第4ステップと、
前記第4ステップで取得した前記帳票データの前記更新データを、前記第1ステップで登録した前記取引に紐づけて前記メモリに登録する第5ステップと、
前記第1ステップで登録された前記取引に紐付けて、前記第2ステップで取得した前記帳票データ及び前記第4ステップにおいて取得した前記帳票データの前記更新データを、所定の順序に基づいて一覧として提示する第6ステップと、
前記第2ステップにおいて取得した前記帳票データを、この帳票データに係る帳票の種類に基づいて分類して前記メモリに登録する第7ステップとを実行し、
前記第6ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データを所定の領域内にまとめて提示
し、
前記第6ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データを、前記帳票データ及び前記更新データの前記取得日を用いて時系列に基づいて提示し、
前記第4ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データの前記更新データのうち、所定の条件に合致する前記更新データを取得した場合、前記第6ステップにおいて、所定の条件に合致する前記更新データの提示態様を、それ以外の前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データと異ならせて提示する情報処理装置。
【請求項7】
プロセッサとメモリとを備えたコンピュータにより実行される方法であって、
前記プロセッサは、
第1の事業者であるユーザから、当該ユーザの取引先である第2の事業者と前記ユーザとの間の取引に関するデータの登録を受け入れる第1ステップと、
前記第1ステップで登録された前記取引に関する帳票データを取得する第2ステップと、
前記第2ステップで取得した前記帳票データを、前記第1ステップで登録した前記取引に紐づけて前記メモリに登録する第3ステップと、
前記第1ステップで登録されたデータに係る前記取引について、前記第2ステップで取得した前記帳票データの更新データを取得する第4ステップと、
前記第4ステップで取得した前記帳票データの前記更新データを、前記第1ステップで登録した前記取引に紐づけて前記メモリに登録する第5ステップと、
前記第1ステップで登録された前記取引に紐付けて、前記第2ステップで取得した前記帳票データ及び前記第4ステップにおいて取得した前記帳票データの前記更新データを、所定の順序に基づいて一覧として提示する第6ステップと、
前記第2ステップにおいて取得した前記帳票データを、この帳票データに係る帳票の種類に基づいて分類して前記メモリに登録する第7ステップとを実行し、
前記第6ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データを所定の領域内にまとめて提示
し、
前記第6ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データを、前記帳票データ及び前記更新データの前記取得日を用いて時系列に基づいて提示し、
前記第4ステップにおいて、同一の前記種類に分類された前記帳票データの前記更新データのうち、所定の条件に合致する前記更新データを取得した場合、前記第6ステップにおいて、所定の条件に合致する前記更新データの提示態様を、それ以外の前記帳票データ及び前記帳票データの前記更新データと異ならせて提示する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
企業間取引における伝票等の証憑データを管理し、取引データと紐付けを行う取引管理システムにおいて、商品の販売等、取引に関する情報の登録を取得または受け付けること、各種伝票(見積書、契約書、納品書、請求書等)の情報の登録を受け付けること、受け付けた各種伝票の情報をユーザに提示すること、といった構成については、すでに開示されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、証憑データをOCRで読み取ってテキストデータとして取得し、対象となる取引の推測を行う構成についても、すでに開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-169944号公報
【文献】特開2022-62458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
販売管理の業務では、商品等の種類によっては受注から実際の納品までの間に、当事者間の交渉、在庫状況、各種事故等により、商品等の数量、金額に変更が発生することもある。そのような取引の一連の流れを可視化し、状況を把握することが可能な販売管理システムが望まれていた。
【0006】
本開示の目的は、販売管理を行うシステムにおいて、同一の取引に関する複数の伝票情報(売上、請求等の情報)を紐付けておき、関連伝票間で遷移させ、取引の履歴、状況変化等を把握することを可能にするシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサとメモリとを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムが提供される。
プログラムは、プロセッサに、第1の事業者であるユーザから、当該ユーザの取引先である第2の事業者とユーザとの間の取引に関するデータの登録を受け入れる第1ステップと、第1ステップで登録された取引に関する帳票データを取得する第2ステップと、第2ステップで取得した帳票データを、第1ステップで登録した取引に紐づけてメモリに登録する第3ステップと、第1ステップで登録されたデータに係る取引について、第2ステップで取得した帳票データの更新データを取得する第4ステップと、第4ステップで取得した帳票データの更新データを、第1ステップで登録した取引に紐づけてメモリに登録する第5ステップと、第1ステップで登録された取引に紐付けて、第2ステップで取得した帳票データ及び第4ステップにおいて取得した帳票データの更新データを、所定の順序に基づいて一覧として提示する第6ステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、販売管理を行うシステムにおいて、同一の取引に関する複数の伝票情報(売上、請求等の情報)を紐付けておき、関連伝票間で遷移させ、取引の履歴、状況変化等を把握することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1の販売管理システム1の全体の構成を示す図である。
【
図2】実施の形態1の販売管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1の販売管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
【
図4】実施の形態1の販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、取引データベース2022のデータ構造の例を示す図である。
【
図5】実施の形態1の販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、帳票データベース2023のデータ構造の例を示す図である。
【
図6】実施の形態1の販売管理システム1を構成するサーバ20が記憶する、クライアント情報データベース2025のデータ構造の例を示す図である。
【
図7】実施の形態1の販売管理システム1によるワークフロー処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】実施の形態1の販売管理システム1によるワークフロー処理を行う流れの一例を示すフローチャートであり、
図10に示す処理に続く処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】実施の形態1の販売管理システム1による販売管理業務の概要を示す図である。
【
図10】端末装置10に表示する画面例を示す図である。
【
図11】端末装置10に表示する画面例を示す図である。
【
図12】端末装置10に表示する画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
【0011】
なお、実施例を説明する図において、同一の機能を有する箇所には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0012】
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
【0013】
以下の説明では、「テーブル」、「リスト」、「キュー」等の表現にて各種情報を説明することがあるが、各種情報は、これら以外のデータ構造で表現されていてもよい。データ構造に依存しないことを示すために「XXテーブル」、「XXリスト」等を「XX情報」と呼ぶことがある。識別情報について説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「ID」、「番号」等の表現を用いるが、これらについてはお互いに置換が可能である。
【0014】
また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
【0015】
同一あるいは同様な機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
【0016】
また、以下の説明では、プログラムを実行して行う処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶資源(例えばメモリ)および/またはインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら行うため、処理の主体がプロセッサとされてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であれば良く、特定の処理を行う専用回路(例えばFPGAやASIC)を含んでいてもよい。
【0017】
また、以下の説明において、「プロセッサ(部)」は、1以上のプロセッサである。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。
【0018】
また、少なくとも1つのプロセッサは、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))といった広義のプロセッサでもよい。
【0019】
また、以下の説明において、「メモリ部」は、1以上のメモリであり、典型的には主記憶デバイスでよい。メモリ部における少なくとも1つのメモリは、揮発性メモリであってもよいし不揮発性メモリであってもよい。
【0020】
プログラムは、プログラムソースから計算機のような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0021】
本開示において、記憶デバイスは、1台のHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の1台のストレージドライブ、複数台のストレージドライブを含むRAID装置、及び複数のRAID装置を含む。また、ドライブがHDDである場合には、例えば、SAS(Serial Attached SCSI) HDDを含んでもよく、NL-SAS(ニアラインSAS) HDDを含んでもよい。
【0022】
また、以下の説明において、種々の対象の識別情報として、識別番号が使用されるが、識別番号以外の種類の識別情報(例えば、英字や符号を含んだ識別子)が採用されてもよい。
【0023】
また、以下の説明において、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号(又は、参照符号のうちの共通符号)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、要素の識別番号(又は参照符号)を使用することがある。
【0024】
また、以下の説明において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。
【0025】
<0 システムの概要>
以下、本開示に係る販売管理システムについて説明する。
【0026】
本開示に係る販売管理システムは、限定ではなく例として、第1の事業者であるユーザと他の事業者である第2の事業者の間で行われる取引に係る取引データを管理するシステムにおいて、少なくともユーザからの取引データの登録を受け付け、この取引データと、この取引データに関する帳票データを取得し、これら取引データと帳票データとを紐付けて登録する。次いで、販売管理システムは、既に登録されている取引データに係る帳票データの更新データを取得し、取得した更新データを取引データに紐付けて登録する。そして、販売管理システムは、紐付けられた取引データに係る帳票データと更新データとを所定の順序に基づいて、一例として時系列に基づいて一覧として提示する。
【0027】
なお、販売管理システム1が提供するサービスは、上記のように取引データの管理に限られず、ユーザの企業や個人事業に係る会計処理全般のサービスであってもよい。例えば、入力された取引データを入出金データとして利用し、さらに保有資産等の財務データの入力を受け付け、ユーザの企業や個人事業の会計処理のサービスを提供してもよい。
【0028】
本開示に係る販売管理システムにおいて、取引データとはユーザと第2の事業者との間の商取引に関するデータを指す。一例として、取引データは、ユーザ(あるいはユーザが第1の事業者の従業員であれば当該第1の事業者である企業)の事業にて発生する、納品される商品の情報(品番や型番、バージョン番号、数量等)や、業務委託契約、備品の購入等の各種支払情報といった取引情報、その取引先の情報、品目、発生年月日、取引金額等の情報である。取引データは、実際にユーザが第2の事業者との間で商取引を行う際に販売管理システムに入力したこれら情報を時系列上に並べた履歴(ログ)として取得してもよい。また、取引データは、一定のフォーマットで作成されたファイルとして、販売管理システムを構成する端末装置において作成され、同様に販売管理システムを構成するサーバにアップロードされてシステムとして登録されてもよい。
【0029】
また、本開示に係る販売管理システムにおいて、帳票データに係る帳票類は、ユーザが取引データに基づいて業務を遂行するために必要な帳票類である。このような帳票類は公知であり、一例として見積書、注文書(発注書)、納品書、受領書、検収書、請求書などが挙げられる。ユーザが取引データに基づいて業務を遂行するために必要な帳票類であれば、その名称や内容に特段の限定はなく、種々の名称、内容の帳票類を本開示に係る販売管理システムにおいて管理し、作成することができる。
【0030】
<実施の形態1>
以下、販売管理システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0031】
<1 販売管理システム1の全体構成>
図1は、実施の形態1の販売管理システム1の全体の構成を示す図である。
図1に示すように、販売管理システム1は、複数の端末装置(
図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。本実施形態では、サーバ20はWebサーバ(クラウドサーバを含む)としての機能を有するサーバであり、端末装置10との間でWebページにより情報のやり取りを行う。また、端末装置10にはWebページを閲覧するためのWebページブラウザがインストールされているが、サーバ20のサービスを提供するための専用アプリケーションがインストールされ、専用アプリケーションにより閲覧可能に構成してもよい。
【0032】
端末装置10は、ユーザ及び第2の事業者の担当者が操作する装置である。本実施形態において、ユーザとは、第2の事業者との間で商取引を行う主体であり、商取引に伴って各種帳票類データをサーバ20に生成させ、生成した帳票類データを第2の事業者との間でやり取りをする事業者である企業の担当者、または個人事業主等である。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0033】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。
図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0034】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0035】
サーバ20は、端末装置10の所有者であるユーザの指示によりワークフローの情報を生成し、このワークフローの情報に基づいて帳票類データを生成して端末装置10に提供する。サーバ20には、帳票類のフォーマット情報、及びワークフローのモデル情報が格納されている。また、サーバ20は、ユーザから取引データの入力を受け入れる。そして、サーバ20は、取引データ及びモデル情報に基づいてワークフローの情報を生成し、このワークフローの情報に基づいて帳票類データを生成する。
【0036】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0037】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0038】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、
図1の販売管理システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、ディスプレイ150と、記憶部170と、制御部180とを含む。端末装置10は、
図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。
図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0039】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0040】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0041】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0042】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。
【0043】
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部180へ出力する。
【0044】
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部180へ出力する。
【0045】
ディスプレイ150は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。なお、ディスプレイ150は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンであり、上述のキーボード等の機能を含むものとして構成してもよい。
【0046】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ15、記憶部16により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、取引データ1701を記憶する。
【0047】
取引データ1701は、上述したように、ユーザと第2の事業者との間の商取引に関するデータである。取引データの詳細については後述する。
【0048】
制御部180は、例えばプロセッサ19により構成され、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10にインストールされている(記憶部170に格納されている)アプリケーションであるプログラムに従って動作することにより、入力操作受付部1801と、送受信部1802と、データ処理部1803と、報知制御部1804としての機能を発揮する。
【0049】
入力操作受付部1801は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0050】
送受信部1802は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0051】
データ処理部1803は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0052】
報知制御部1804は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。報知制御部1804は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ(図示せず)に出力させる処理等を行う。
【0053】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、
図1の販売管理システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0054】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0055】
記憶部202は、例えばメモリ25、ストレージ26から構成され、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、取引データベース(DB:Database)2022、帳票DB2023、帳票データ2024、クライアント情報DB2025等を記憶する。
【0056】
取引DB2022は、ユーザと第2の事業者との間の商取引に関する取引データを管理するためのデータベースである。取引DB2022には、好ましくは複数の取引データが格納されている。詳細は後述する。
【0057】
帳票DB2023は、取引DB2022に格納されている取引データに紐付けられた、ユーザと第2の事業者との間の商取引に関する帳票データを管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0058】
帳票データ2024は、取引DB2022に格納されている取引データに紐付けられた、ユーザと第2の事業者との間の商取引に関する帳票データである。記憶部202に格納された帳票データ2024は、サーバ20以外の情報処理装置、例えば端末装置10が生成したものであってもよいし、サーバ20の制御部203の
図3に図示しないモジュールが生成したものであってもよい。
【0059】
クライアント情報DB2025は、第2の事業者の情報、具体的には第2の事業者を識別する情報(クライアントID)、第2の事業者の名称(社名)、第2の法人番号等の情報を保持するためのデータベースである。クライアント情報DB2025はユーザが事前に作成し、記憶部202に格納する。詳細は後述する。
【0060】
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29が、記憶部202に格納されたアプリケーションプログラム2021に従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、取引データ登録モジュール2033、帳票データ取得モジュール2034、帳票データ関連付けモジュール2035、帳票データ更新モジュール2036、提示制御モジュール2037及び会計/決済データ生成モジュール2038に示す機能を発揮する。
【0061】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0062】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。これら受信制御モジュール2031及び送信制御モジュール2032は、ネットワーク80を介してアクセスしてきた端末装置10を含む外部機器に対して、サーバ20がWebサーバとして動作する機能をもたらす。
【0063】
取引データ登録モジュール2033は、第1の事業者であるユーザの操作により端末装置10が操作されて、取引データの登録情報が送信されるので、その取引データを、通信部201を介して受け付ける。取引データ登録モジュール2033は、受け付けた取引データを取引DB2022に格納する。好ましくは、取引データ登録モジュール2033は、取引データの登録日についても取引DB2022に格納する。登録日は、
図3において図略のタイマーから取得してもよいし、端末装置10を介してユーザが取引データ登録情報を送信する際にユーザにより入力されてもよい。
【0064】
帳票データ取得モジュール2034は、取引データ登録モジュール2033により登録された、あるいは登録される予定の取引データに関する帳票データを取得し、取得した帳票データを記憶部202の帳票データ2024に格納する。また、帳票データ取得モジュール2034は、帳票データの登録日を後述する帳票DB2023に格納する。登録日は、
図3において図略のタイマーから取得してもよいし、端末装置10を介してユーザが取引データ登録情報を送信する際にユーザにより入力されてもよい。
【0065】
取引データ登録モジュール2033による取引データの登録と帳票データ取得モジュール2034による帳票データの取得は同一タイミングである必要はなく、いずれかの動作が先行して行われればよい。これは、後述するように、帳票データ関連付けモジュール2035が、取引DB2022に格納された取引データと帳票DB2023に格納された帳票データとを関連付ける動作を行うので、取引データと帳票データとの関連付け作業の際に双方が存在すれば、登録の先後は問わないからである。
【0066】
帳票データ取得モジュール2034が帳票データを取得する手法は任意である。一例として、第1の事業者であるユーザの操作により端末装置10が操作されて、端末装置10の記憶部170に格納されている帳票データが制御部180の送受信部1802によりサーバ20に送出されるので、帳票データ取得モジュール2034は送出された帳票データを受け入れ、受け入れた帳票データを記憶部202に格納する。あるいは、第1の事業者であるユーザの操作により端末装置10が操作されて、端末装置10の記憶部170に格納されている帳票データが指定されるので、帳票データ取得モジュール2034は、受信制御モジュール2031及び送信制御モジュール2032と協働して、記憶部170に格納され、端末装置10のユーザにより指定された帳票データを記憶部170から取得し、記憶部202に格納する。
【0067】
取得対象の帳票データは、端末装置10の記憶部170に格納されているものに限定されない。一例として、
図1において図略の外部サーバに取得対象の帳票データが格納されていてもよい。この場合、端末装置10のユーザにより、取得対象の帳票データが指定され、指定された帳票データを端末装置10の送受信部1802がサーバ20に送出してもよく、あるいは、指定された帳票データを帳票データ取得モジュール2034が受信制御モジュール2031及び送信制御モジュール2032と協働して取得してもよい。ここにいう外部サーバに特段の制限はなく、いわゆる文書サーバであってもよく、Dropbox(登録商標)、Microsoft(登録商標)Oneboxに代表されるようなオンラインストレージサービスであってもよい。オンラインストレージサービスの場合、認証情報が必要であるので、オンラインストレージサービスの契約者が端末装置10のユーザで、帳票データ取得モジュール2034が帳票データをオンラインストレージサービスから取得する場合は、端末装置10のユーザが、取得対象の帳票データについてのアクセス権をシステム1の管理者に付与する、オンラインストレージサービスに設けられた共有スペースに帳票データを移動するなどの前処理を行うことが好ましい。
【0068】
ここで、帳票データ取得モジュール2034は、帳票データを取得して記憶部202に帳票データ2024として格納する際に、帳票の種類(例えば見積書、契約書、納品書、請求書)に分類して格納することが好ましい。ここで、帳票データ取得モジュール2034により帳票データを分類して格納する態様の一例として、記憶部202に帳票の種類毎のフォルダを作成して、該当する帳票データを帳票の種類毎に該当するフォルダに格納するような態様が挙げられる。あるいは、帳票の種類毎にタグを附与し、帳票データ2024に付与する態様も挙げられる。
【0069】
帳票データ取得モジュール2034が取得した帳票データの種類を帳票データ取得モジュールが知得する手法としては、ユーザが端末装置10を操作して帳票データをサーバ20に送信する際に、送信した帳票データの種類を指定する手法が一例として挙げられる。あるいは、帳票データ取得モジュール2034が帳票データを取得する際に、この帳票データに含まれるテキストデータを解析して、例えばテキストデータに「請求書」というテキストデータが含まれている場合は、帳票データは請求書であると帳票データ取得モジュール2034が判断して、請求書に係るフォルダに格納する手法も可能である。
【0070】
また、あるいは、帳票データ取得モジュール2034は、帳票データを取得して記憶部202に帳票データ2024として格納する際に、帳票データに係る取引のステータス(ステータスの詳細については後述する)に分類して格納することが好ましい。あるいは、帳票データ取得モジュール2034は、帳票データに対してステータスのタグ付けをしてもよい。
【0071】
帳票データ関連付けモジュール2035は、取引DB2022に格納された取引データと帳票DB2023に格納された帳票データとを関連付け、関連付けした情報を帳票DB2023に格納する。関連付けるための取引データ及び帳票データの指定は、好ましくは、第1の事業者であるユーザが端末装置10を操作し、関連付けるべき取引データ及び帳票データの指定入力をすることによりされることが好ましい。例えば、帳票データに係るファイルのファイル名に、取引データを特定するための名称、識別子が含まれており、帳票データ関連付けモジュール2035がこの名称、識別子を元に、取引データ及び帳票データの関連付け作業を行うことも可能であるが、ユーザが端末装置10を操作して逐次確認しながら取引データと帳票データとの関連付けを行う方が確実であり、誤動作を減らすことができる。
【0072】
取引データと帳票データとの関連付けに関する情報は、この情報のみを管理するDBを設けて管理することも可能であるが、この実施の態様においては、帳票DB2023の個々の帳票データを特定するための帳票IDと、個々の取引データを特定するための取引IDとを帳票DB2023において関連付けることが、取引データと帳票データとの関連付け情報に相当する(
図5参照)。
【0073】
帳票データ更新モジュール2036は、取引データ登録モジュール2033により取引DB2022に登録された取引データに係る帳票データの更新データを取得し、取得した更新データを記憶部202に帳票データ2024として格納する。帳票データ更新モジュール2036による更新データの取得手法に制限はなく、一例として、第1の事業者であるユーザが端末装置10を操作し、取引データに関連付けて更新データの指定入力をすることにより更新データを取得する手法が挙げられる。
【0074】
また、取引データ登録モジュール2033が取引DB2022に登録されている取引データについての取引のステータスの登録及び更新を行う構成である場合、このステータスの更新時に帳票データ更新モジュール2036が帳票データの更新の有無を端末装置10のユーザに確認し、ユーザによる更新データの指定を待つことも可能である。ここに、取引のステータスは任意に設定可能であるが、一例として、取引のステータスは作業工程と作業ステータスとに分けられ、作業工程としては「見積」「受注」「売上」「請求」が挙げられ、さらに、作業ステータスとしては作業工程における状態を示す「作成中」、「確認中」、「待ち」等が挙げられる。以下、ステータスと称した場合、これら作業工程及び作業ステータスとを掛け合わせた表現、一例として「見積作成中」といった表現をする。
【0075】
さらに、帳票データ更新モジュール2036は、取引データ登録モジュール2033が取引DB2022に登録されている取引データについての取引のステータスの更新を行ったら、帳票データが格納されているステータス毎のフォルダを、更新されたステータスのフォルダに移動することが好ましい。
【0076】
加えて、帳票データ更新モジュール2036は、同一の種類に分類された帳票データの更新データを取得した場合、この更新データが所定の条件に合致する更新データである時、端末装置10に対して通知情報を送信し、ユーザに報知することが好ましい。ここに、所定の条件としては、一例として、更新データに係る取引の納期が早まった場合などが挙げられる。
【0077】
さらに、帳票データ更新モジュール2036が図略のルールベースのDBを保有し、取引データ登録モジュール2033において所定のステータスからこれも所定のステータスへの変更が登録された場合、このステータス変更が所定のルールに該当する場合は、帳票データ更新モジュール2036が帳票データの更新の有無を端末装置10のユーザに確認し、ユーザによる更新データの指定を待つことも可能である。一例として、見積再作成とのステータスが登録された場合、見積書の金額等の条件が変更されているだろうことが推測されるので、帳票データである見積書データの変更があったものと仮定し、帳票データの更新の有無を端末装置10のユーザに確認する。
【0078】
提示制御モジュール2037は、受信制御モジュール2031及び送信制御モジュール2032と協働して、同一の取引データに係る、帳票データ取得モジュール2034が取得した帳票データと、帳票データ更新モジュール2036が取得した更新データとを、所定の順序に基づいて一覧として提示する。提示制御モジュール2037の提示先には特段の限定はないが、本システム1では、好ましくは、端末装置10を操作する、第1の事業者であるユーザに対してである。ユーザに対する提示の態様にも特段の限定はないが、一例として、端末装置10のディスプレイ150に所定の画面を表示させるための表示制御データを端末装置10に送信する態様が一例として挙げられる。端末装置10は、この表示制御データに基づいて、端末装置10のディスプレイ150に所定の画面を表示する。また、帳票データ及び更新データを提示する際の所定の順序に特段の限定はないが、一例として、提示制御モジュール2037は、帳票データ及び更新データの登録日に基づいて時系列に基づいて提示する。
【0079】
提示制御モジュール2037による帳票データ及び更新データの提示態様にも特段の制限はなく、帳票データ及び更新データを画像として表示してもよいし、帳票データ及び更新データのタイトルのみをテキストとして表示してもよい。但し、提示制御モジュール2037は、これら帳票データ及び更新データが同一の取引に係るものであり、また、帳票データと更新データとを区別できる態様で提示することが好ましい。このような態様の一例として、同一の取引において同一の種類の分類された帳票データ及び更新データをひとかたまりにして(例えばディスプレイ150の画面上において所定の領域内にまとめて、かつ、上下左右に並べて)表示する態様が挙げられる。
【0080】
また、提示制御モジュール2037は、同一の種類に分類された帳票データの更新データを取得した場合、この更新データが所定の条件に合致する更新データである時、この更新データの表示態様を他の帳票データ及び更新データと異ならせて提示することが好ましい。ここに、所定の条件としては、帳票データに係る帳票に記載された金額と更新データに係る帳票に記載された金額とが異なる場合が挙げられる。また、表示態様を異ならせる態様の一例として、該当する更新データの表示色を赤色にし、それ以外の帳票データ及び更新データを黒色に表示するような態様が挙げられる。
【0081】
提示制御モジュール2037が帳票データ及び更新データを提示する際に、帳票データ及び更新データの画像やタイトルを表示することに加えて、これら画像またはタイトルに重畳して、記憶部202に格納されている帳票データ2024に直接アクセスできるリンクを表示することが好ましい。つまり、画像やタイトルをクリックすれば、記憶部202の帳票データ2024そのものを端末装置10のディスプレイ150に表示させることが好ましい。
【0082】
会計/決済データ生成モジュール2038は、取引データ登録モジュール2033が取引DB2022に登録されている取引データについての取引のステータスが「決済」に更新された、つまり、取引データに係る取引において決済が発生したら、この決済に係る会計データを生成して、記憶部202に格納する。そして、会計/決済データ生成モジュール2038は、決済に係る決済データ、一例として金融機関決済データ、クレジットカード決済データを生成し、記憶部202に格納する。その後、好ましくは、会計/決済データ生成モジュール2038は、生成した決済データを外部サーバ、一例として金融機関決済サーバ、クレジットカード決済サーバに送信し、決済処理を行う。
【0083】
<2 データ構造>
図4は、
図3のサーバ20が記憶する取引DB2022のデータ構造の例を示す図である。
図5は、
図3のサーバ20が記憶する帳票DB2023のデータ構造の例を示す図である。
図6は、
図3のサーバ20が記憶するクライアント情報DB2025のデータ構造の例を示す図である。
【0084】
図4に示すように、取引DB2022のレコードのそれぞれは、項目「取引ID」と、項目「クライアントID」と、項目「受注件名」と、項目「受注番号」と、項目「顧客注文番号」と、項目「登録年月日」と、項目「金額」と、項目「ステータス」等とを含む。
【0085】
項目「取引ID」は、販売管理システム1が管理する取引データを識別する情報である。
【0086】
項目「クライアントID」は、販売管理システム1の管理者であるユーザ(第1の事業者)の商取引の取引先である第2の事業者(クライアント)を識別する情報である。
【0087】
項目「受注件名」は、項目「取引ID」で識別される取引データに係る商取引の件名を示す情報である。
【0088】
項目「受注番号」は、項目「取引ID」で識別される取引データを販売管理システム1が識別するためにこの販売管理システム1が付与する受注番号を示す情報である。
【0089】
項目「顧客注文番号」は、項目「取引ID」で識別される取引データに係る取引に対して、第2の事業者が付与した注文番号を示す情報である。
【0090】
項目「登録年月日」は、項目「取引ID」で識別される取引データを取引データ登録モジュール2033が取引DB2022に登録した年月日を示す情報である。
【0091】
項目「金額」は、項目「取引ID」で識別される取引データに係る取引において取引される商品、サービスの金額を示す情報である。
【0092】
項目「ステータス」は、項目「取引ID」で識別される取引データに係る取引のステータスを示す情報である。
【0093】
図5に示すように、帳票DB2023のレコードのそれぞれは、項目「取引ID」と、項目「帳票ID」と、項目「帳票種類」と、項目「帳票データ取得日」と、項目「金額」と、項目「ステータス」等とを含む。
【0094】
項目「取引ID」は、販売管理システム1が管理する取引データを識別する情報であり、取引DB2022の項目「取引ID」と共通する。
【0095】
項目「帳票ID」は、販売管理システム1が管理する帳票データを識別する情報である。
【0096】
項目「帳票種類」は、項目「帳票ID」で識別される帳票データに係る帳票の名称を示す情報である。
【0097】
項目「帳票データ取得日」は、項目「帳票ID」で識別される帳票データを帳票データ取得モジュール2034が取得し、帳票DB2023に登録した年月日を示す情報である。
【0098】
項目「金額」は、項目「帳票ID」で識別される帳票データに係る帳票に記載された商品、サービスの金額を示す情報である。
【0099】
項目「ステータス」は、項目「帳票ID」で識別される帳票データに係る帳票のステータスを示す情報である。
【0100】
図6に示すように、クライアント情報DB2025のレコードのそれぞれは、項目「クライアントID」と、項目「社名」と、項目「法人番号」と、項目「住所」と、項目「連絡先」と、項目「業種」等とを含む。
【0101】
項目「クライアントID」は、販売管理システム1の管理者であるユーザ(第1の事業者)の商取引の取引先である第2の事業者を識別する情報であり、取引DB2022における項目「クライアントID」と共通である。
【0102】
項目「名称」は、項目「クライアントID」で識別される第2の事業者の法人名称または個人の氏名を示す情報である。
【0103】
項目「法人番号」は、項目「クライアントID」で識別される第2の事業者の法人番号を示す情報である。
【0104】
項目「住所」は、項目「クライアントID」で識別される第2の事業者の住所を示す情報である。
【0105】
項目「連絡先」は、項目「クライアントID」で識別される第2の事業者における、取引の担当者の連絡先を示す情報である。
【0106】
<3 動作>
以下、
図7ないし
図9を参照しながら、実施の形態1における販売管理システム1によるワークフロー処理について説明する。
【0107】
図9は、本開示に係る販売管理システム1が管理する取引過程及び取引ステータスの例を示す図である。
図9を用いて、本開示における、取引データで管理される取引過程及び取引ステータスについて説明する。なお、ここで、取引過程とは事業者における取引の段階を示す「見積」、「受注」、「検収・売上」及び「請求」であり、取引ステータスは各事業者の作業工程における状態を示す「作成中」、「確認中」、「待ち」等であり、例えば複数の事業者ごとに登録される。
【0108】
「案件管理」と記載されたブロックが、本実施の形態1における販売管理システム1の機能に相当する。「案件管理」は、取引過程全般の取引案件の進捗状況を把握し、取引過程で授受される帳票を含む書類を管理する。
【0109】
図9において、「会計」と記載された範囲については、本実施の形態1における販売管理システム1とは別システムでありうる会計システムにより管理する。当然、販売管理システム1がかかる機能を実現してもよい。
【0110】
図7及び
図8は、本開示に係る販売管理システム1によるワークフロー処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0111】
ステップS700の処理として、サーバ20では、販売管理システム1による取引データ自体や、取引データの作業工程や作業ステータス、それらを含む会計サービスをユーザに提供するために、ユーザ認証が行われる。そのため、ユーザに対するアカウント情報とパスワードの入力要求が行われ、入力された情報に基づいて登録されている情報と一致するか照合することで、ユーザ認証が行われる。一致した場合、サーバ20にログインされる。
【0112】
ステップS701の処理として、端末装置10の操作受付部130の操作により取引データの登録情報が送信されるので、サーバ20の取引データ登録モジュール2033では、その取引データが、通信部201を介して受け付けられる。受け付けられた取引データは、取引DB2022に格納される。なお、端末装置10を介した取引データの(個別)入力以外にも、ユーザが端末装置10を操作して事前に取引データファイルを生成し、この取引データファイルをサーバ20に送信することでサーバ20への取引データ登録を行ってもよい。
【0113】
ステップS702において、サーバ20の帳票データ取得モジュール2034は、ステップS701で登録された取引データに係る帳票データを取得する。
【0114】
次いで、ステップS703において、サーバ20の帳票データ取得モジュール2034は、ステップS702で取得した帳票データを、帳票の種類等に基づいて分類し、分類した状態で記憶部202に格納する。一例として、帳票データ取得モジュール2034は、帳票データを、分類毎のフォルダに格納する。
【0115】
ステップS704において、サーバ20の帳票データ関連付けモジュール2035は、ステップS701で登録された取引データと、ステップS702で取得し、この取引データに係る取引についての帳票データの関連付けをする。より詳細には、帳票データ関連付けモジュール2035は、ステップS702で取得した帳票データを、この帳票データに係る取引の取引データに紐付ける。
【0116】
ステップS705において、サーバ20の帳票データ更新モジュール2036は帳票データの更新を待ち、帳票データが更新されたとの通知があったら(ステップS705においてYES)、ステップS706において、帳票データ更新モジュール2036は、ステップS705において通知があった更新データを取得する。
【0117】
次いで、ステップS707において、サーバ20の帳票データ更新モジュール2036は、ステップS706で取得した更新データを、帳票の種類等に基づいて分類し、分類した状態で記憶部202に格納する。一例として、帳票データ更新モジュール2036は、更新データを、分類毎のフォルダに格納する。
【0118】
図8に移行して、ステップS800では、サーバ20の帳票データ関連付けモジュール2035は、ステップS701で登録された取引データと、ステップS706で取得し、この取引データに係る取引についての更新データの関連付けをする。より詳細には、帳票データ関連付けモジュール2035は、ステップS706で取得した更新データを、この更新データに係る取引の取引データに紐付ける。
【0119】
第1の事業者であるユーザが端末装置10を操作して帳票データの表示指示を入力し、この入力信号をサーバ20が受信すると(ステップS801においてYES)、プログラムはステップS802に移行する。一方、この時点で入力信号をサーバ20が受信していないと(ステップS801においてNO)、プログラムは終了する。
【0120】
ステップS802において、サーバ20の提示制御モジュール2037は、ステップS806で取得した更新データが所定の条件により更新されたか否かを判定する。そして、所定の条件で更新されたと判定したら(ステップS802においてYES)、プログラムはステップS803に移行し、所定の条件で更新されていないと判定したら(ステップS802においてNO)、プログラムはステップS805に移行する。
【0121】
ステップS803では、サーバ20の提示制御モジュール2037は、表示態様を変更して該当する更新データを端末装置10のディスプレイ150に表示させるための表示制御データを生成して端末装置10に送出し、端末装置10は、この表示制御データに基づいて、ステップS801において表示指示のあった帳票データ及び更新データをディスプレイ150の画面に表示させる。次いで、ステップS804では、所定の条件により更新された更新データが存在することを、端末装置10を操作するユーザに対して通知する通知情報を、端末装置10に対して送信する。通知情報を受領した端末装置10は、ユーザに対してこの通知情報に基づく通知を行う。
【0122】
ステップS805では、サーバ20の提示制御モジュール2037は、ステップS801において表示指示のあった帳票データ及び更新データを端末装置10のディスプレイ150に表示させるための表示制御データを生成して端末装置10に送出し、端末装置10は、この表示制御データに基づいて、ステップS801において表示指示のあった帳票データ及び更新データをディスプレイ150の画面に表示させる。
【0123】
<4 画面例>
以下、
図10ないし
図12を参照しながら、販売管理システム1によるワークフロー処理の画面例について説明する。
【0124】
図10は、端末装置10のディスプレイ150に表示されるログイン画面1000の例を示す図である。ユーザは端末装置10を操作してサーバ20にアクセスするので、サーバ20の指示によりログイン画面のURLが送信され、ログイン画面が表示される。または、あらかじめ端末装置10にインストールされているアプリの指示により、ログイン画面が表示される。これらの操作により、
図10に示すようなログイン画面1000が、端末装置10のディスプレイ150に表示される。
【0125】
ユーザは、端末装置10のディスプレイ150に
図10に示すようなログイン画面1000が表示されると、操作受付部130の操作により、ログイン画面1000に設けられているアカウント入力欄1001、及びパスワード入力欄1002に、自己のアカウント情報(本実施形態ではメールアドレス)及びパスワードをそれぞれ入力する。その後、ログインボタン1003を押下することでユーザ認証が行われ、サーバ20にログインされる。
【0126】
図11は、端末装置10のディスプレイ150に表示される取引データ表示画面1100の例を示す図である。サーバ20でユーザ認証が行われてユーザがサーバ20にログインした後、メニューやタブの選択により取引データの表示を選択すると、
図11に示す取引データ表示画面1100が端末装置10のディスプレイ150に表示され、操作受付部130の操作により入力可能な状態になる。
【0127】
取引データ表示画面1100には、
図9を参照して説明した、本実施の形態1である販売管理システム1が管理する取引データ、より詳細には、取引DB2022に登録された取引データに係る取引の詳細が表示されている。特に、取引データ表示画面1100には、取引データに係る取引の取引過程毎の取引データが表示されている。
【0128】
図12は、端末装置10のディスプレイ150に表示される取引データ表示画面1200の別の例を示す図である。
図11に示す取引データ表示画面1100に対して、ユーザが端末装置10の操作受付部130を用いて「売上」と表示されている領域をクリック等して選択入力すると、
図12に示す取引データ表示画面1200が端末装置10のディスプレイ150に表示され、操作受付部130の操作により入力可能な状態になる。
【0129】
取引データ表示画面1200には、選択された取引データに紐付けられた帳票データ及び更新データのタイトルが一覧として表示される領域1201が設けられている。この領域1201には帳票データ及び更新データのタイトルが時系列に沿って表示されている。また、このタイトルをユーザが操作受付部130を介して選択入力すると、選択された帳票データまたは更新データが端末装置10のディスプレイ150に表示される。つまり、領域1201に表示された帳票データ及び更新データのタイトルは、これら帳票データ及び更新データへのリンクとしても機能している。
【0130】
<5.小括>
以上のように、本実施の形態のサーバ20は、取引データに紐付けられた帳票データ及び更新データを所定の順序に沿って、より詳細には時系列に基づいて一覧として端末装置10のディスプレイ150に提示することができ、当該取引に関連する帳票データ及び更新データ間で遷移させることが可能になる。これにより、取引の一連の流れを可視化し、取引の状況把握を容易にすることが可能になる。また、年間契約、サブスク契約等についての伝票管理の対応も可能になる。
【0131】
<6.付記>
なお、上記した実施形態は本開示を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
【0132】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、SSD、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0133】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0134】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0135】
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0136】
(付記1)
プロセッサ(29)とメモリ(25、26)とを備えるコンピュータを動作させるためのプログラム(2021)であって、プログラム(2021)は、プロセッサ(29)に、第1の事業者であるユーザから、当該ユーザの取引先である第2の事業者とユーザとの間の取引に関するデータの登録を受け入れる第1ステップ(S701)と、第1ステップ(S701)で登録された取引に関する帳票データ(2024)を取得する第2ステップ(S702)と、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)を、第1ステップ(S701)で登録した取引に紐づけてメモリ(25、26)に登録する第3ステップ(S704)と、第1ステップ(S701)で登録されたデータに係る取引について、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)の更新データを取得する第4ステップ(S706)と、第4ステップ(S706)で取得した帳票データ(2024)の更新データを、第1ステップ(S701)で登録した取引に紐づけてメモリ(25、26)に登録する第5ステップ(S800)と、第1ステップ(S701)で登録された取引に紐付けて、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)及び第4ステップ(S706)において取得した帳票データ(2024)の更新データを、所定の順序に基づいて一覧として提示する第6ステップ(S805)とを実行させる、プログラム(2021)。
(付記2)
プログラム(2021)は、さらに、第2ステップ(S702)において取得した帳票データ(2024)を、この帳票データ(2024)に係る帳票の種類に基づいて分類してメモリ(25、26)に登録する第7ステップ(S703)を実行させる、付記1に記載のプログラム(2021)。
(付記3)
第6ステップ(S805)において、同一の種類に分類された帳票データ(2024)及び帳票データ(2024)の更新データを時系列に基づいて提示する、付記2に記載のプログラム(2021)。
(付記4)
第4ステップ(S706)において、同一の種類に分類された帳票データ(2024)の更新データのうち、所定の条件に合致する更新データを取得した場合、第6ステップ(S805)において、所定の条件に合致する更新データの提示態様を、それ以外の帳票データ(2024)及び帳票データ(2024)の更新データと異ならせて提示する、付記3に記載のプログラム(2021)。
(付記5)
第4ステップ(S706)において、同一の種類に分類された帳票データ(2024)の更新データのうち、所定の条件に合致する更新データを取得した場合、ユーザに通知情報を送信する第8ステップ(S804)を実行させる、付記3に記載のプログラム(2021)。
(付記6)
第6ステップ(S805)において、メモリ(25、26)に登録されている帳票データ(2024)及び帳票データ(2024)の更新データのリンクを提示する、付記1に記載のプログラム(2021)。
(付記7)
プログラム(2021)は、さらに、第1ステップ(S701)で登録されたデータに係る取引について決済が発生したことを受け入れる第9ステップと、第9ステップで決済の発生を受け入れたら、決済に係る会計データを生成してメモリ(25、26)に登録する第10ステップとを実行させる、付記1に記載のプログラム(2021)。
(付記8)
プログラム(2021)は、さらに、第9ステップで決済の発生を受け入れたら、決済に係る決済データを生成する第11ステップを実行させる、付記7に記載のプログラム(2021)。
(付記9)
プロセッサ(29)とメモリ(25、26)とを備えた情報処理装置であって、プロセッサ(29)は、第1の事業者であるユーザから、当該ユーザの取引先である第2の事業者とユーザとの間の取引に関するデータの登録を受け入れる第1ステップ(S701)と、第1ステップ(S701)で登録された取引に関する帳票データ(2024)を取得する第2ステップ(S702)と、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)を、第1ステップ(S701)で登録した取引に紐づけてメモリ(25、26)に登録する第3ステップ(S704)と、第1ステップ(S701)で登録されたデータに係る取引について、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)の更新データを取得する第4ステップ(S706)と、第4ステップ(S706)で取得した帳票データ(2024)の更新データを、第1ステップ(S701)で登録した取引に紐づけてメモリ(25、26)に登録する第5ステップ(S800)と、第1ステップ(S701)で登録された取引に紐付けて、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)及び第4ステップ(S706)において取得した帳票データ(2024)の更新データを、所定の順序に基づいて一覧として提示する第6ステップ(S805)とを実行する、情報処理装置。
(付記10)
プロセッサ(29)とメモリ(25、26)とを備えたコンピュータにより実行される方法であって、プロセッサ(29)は、第1の事業者であるユーザから、当該ユーザの取引先である第2の事業者とユーザとの間の取引に関するデータの登録を受け入れる第1ステップ(S701)と、第1ステップ(S701)で登録された取引に関する帳票データ(2024)を取得する第2ステップ(S702)と、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)を、第1ステップ(S701)で登録した取引に紐づけてメモリ(25、26)に登録する第3ステップ(S704)と、第1ステップ(S701)で登録されたデータに係る取引について、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)の更新データを取得する第4ステップ(S706)と、第4ステップ(S706)で取得した帳票データ(2024)の更新データを、第1ステップ(S701)で登録した取引に紐づけてメモリ(25、26)に登録する第5ステップ(S800)と、第1ステップ(S701)で登録された取引に紐付けて、第2ステップ(S702)で取得した帳票データ(2024)及び第4ステップ(S706)において取得した帳票データ(2024)の更新データを、所定の順序に基づいて一覧として提示する第6ステップ(S805)とを実行する、方法。
【符号の説明】
【0137】
1 販売管理システム10 10A、10B 端末装置、20 サーバ、25 メモリ、29 プロセッサ、80 ネットワーク、150 ディスプレイ、170 記憶部、180 制御部、202 記憶部、203 制御部、2021 アプリケーションプログラム、2022 取引DB、2023 帳票DB、2024 帳票データ、2025 クライアント情報DB、2032 送信制御モジュール、2033 取引データ登録モジュール、2034 帳票データ取得モジュール、2035 帳票データ関連付けモジュール、2036 帳票データ更新モジュール、2037 提示制御モジュール、2038 決済データ生成モジュール
【要約】
【課題】同一の取引に関する複数の伝票情報(売上、請求等の情報)を紐付けておき、関連伝票間で遷移させ、取引の履歴、状況変化等を把握する。
【解決手段】 プロセッサ29とメモリ25、26とを備えるコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサ29に、取引に関するデータの登録を受け入れる第1ステップと、第1ステップで登録された取引に関する帳票データを取得する第2ステップと、帳票データを取引に紐づけてメモリに登録する第3ステップと、取引データに係る取引について帳票データの更新データを取得する第4ステップと、帳票データの更新データを取引に紐づけてメモリに登録する第5ステップと、取引に紐付けて、帳票データ及び更新データを所定の順序に基づいて一覧として提示する第6ステップとを実行させる。
【選択図】
図1