(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】折り畳み可能なテント
(51)【国際特許分類】
E04H 15/46 20060101AFI20240725BHJP
E04H 15/50 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
E04H15/46
E04H15/50
(21)【出願番号】P 2022576211
(86)(22)【出願日】2021-06-10
(86)【国際出願番号】 CN2021099395
(87)【国際公開番号】W WO2021249483
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2022-12-09
(31)【優先権主張番号】202021090731.7
(32)【優先日】2020-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519024131
【氏名又は名称】浙江慧冠休閑用品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100212392
【氏名又は名称】今村 悠
(72)【発明者】
【氏名】袁 春亮
(72)【発明者】
【氏名】楊 勝勇
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0348395(US,A1)
【文献】特表平06-504104(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 15/00- 15/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センターロック(3)と、周辺アセンブリと、前記センターロック(3)と前記周辺アセンブリの間に接続され、互いにヒンジ接続される第1のトップポール(21)及び第2のトップポール(22)を含む複数の内部伸縮ユニット(2)とを含む折り畳み可能なテントであって、前記センターロック(3)は、
前記第2のトップポール(22)にヒンジ接続されるボトムキャップ(31)と、
下部が前記ボトムキャップ(31)に接続される中央ポール(32)と、
前記ボトムキャップ(31)の上方に設けられ、前記第1の
トップポール(21)にヒンジ接続されるトップキャップ(33)と、
前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間に設けられ、且つロック状態及びロック解除状態を有するロック機構とを含み、
前記センターロックは、使用者が前記ロック機構をロック及び/又はロック解除するように操作するために用いられ、且つ前記センターロック(3)の底部に位置する操作部を含み、
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間の相対位置が固定され、
前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間の固定された相対位置が解放
でき、
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップ(33)は、前記中央ポール(32)の頂部に接続され、
前記テントが折り畳み状態にあると、前記トップキャップ(33)は、前記中央ポール(32)から外れることを特徴とする折り畳み可能なテント。
【請求項2】
センターロック(3)と、周辺アセンブリと、前記センターロック(3)と前記周辺アセンブリの間に接続され、互いにヒンジ接続される第1のトップポール(21)及び第2のトップポール(22)を含む複数の内部伸縮ユニット(2)とを含む折り畳み可能なテントであって、前記センターロック(3)は、
前記第2のトップポール(22)にヒンジ接続されるボトムキャップ(31)と、
下部が前記ボトムキャップ(31)に接続される中央ポール(32)と、
前記ボトムキャップ(31)の上方に設けられ、前記第1の
トップポール(21)にヒンジ接続されるトップキャップ(33)と、
前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間に設けられ、且つロック状態及びロック解除状態を有するロック機構とを含み、
前記センターロックは、使用者が前記ロック機構をロック及び/又はロック解除するように操作するために用いられ、且つ前記センターロック(3)の底部に位置する操作部を含み、
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間の相対位置が固定され、
前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間の固定された相対位置が解放
でき、
前記トップキャップ(33)の頂部にトップカバー(34)が設けられており、前記トップキャップ(33)の内部に収容キャビティが設けられており、前記ロック機構がロック状態にあると、前記中央ポール(32)の頂部は、前記収容キャビティに入り込み、前記トップカバー(34)の下方に位置することを特徴とする折り畳み可能なテント。
【請求項3】
センターロック(3)と、周辺アセンブリと、前記センターロック(3)と前記周辺アセンブリの間に接続され、互いにヒンジ接続される第1のトップポール(21)及び第2のトップポール(22)を含む複数の内部伸縮ユニット(2)とを含む折り畳み可能なテントであって、前記センターロック(3)は、
前記第2のトップポール(22)にヒンジ接続されるボトムキャップ(31)と、
下部が前記ボトムキャップ(31)に接続される中央ポール(32)と、
前記ボトムキャップ(31)の上方に設けられ、前記第1の
トップポール(21)にヒンジ接続されるトップキャップ(33)と、
前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間に設けられ、且つロック状態及びロック解除状態を有するロック機構とを含み、
前記センターロックは、使用者が前記ロック機構をロック及び/又はロック解除するように操作するために用いられ、且つ前記センターロック(3)の底部に位置する操作部を含み、
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間の相対位置が固定され、
前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間の固定された相対位置が解放
でき、
前記ロック機構は、
前記中央ポール(32)に設けられる第1の係止部(322)と、
前記トップキャップ(33)に設けられる第2の係止部(332)とを含み、前記ロック機構がロック状態にあると、前記第1の係止部(322)は、前記第2の係止部(332)と係止し、前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記第1の係止部(322)は、前記第2の係止部(332)から分離され、
前記中央ポール(32)に突出ブロック(324)が設けられており、前記突出ブロック(324)は、上向きに突出する挿着部(325)を有し、前記第1の係止部(322)は、挿着部(325)の外壁から外向きに突出して設けられ、前記トップキャップ(33)は、下向きに突出する延在部(337)を有し、前記延在部(337)は中央ポール(32)との間にスロット(336)を形成する隙間があり、前記第2の係止部(332)は、スロット(336)の内壁に設けられる係止溝であり、前記ロック機構がロック状態にあると、前記挿着部(325)は、前記スロット(336)に挿入され、且つ前記第1の係止部(322)と第2の係止部(332)は、材料自体の弾性によって互いに係止して接続されることを特徴とする折り畳み可能なテント。
【請求項4】
センターロック(3)と、周辺アセンブリと、前記センターロック(3)と前記周辺アセンブリの間に接続され、互いにヒンジ接続される第1のトップポール(21)及び第2のトップポール(22)を含む複数の内部伸縮ユニット(2)とを含む折り畳み可能なテントであって、前記センターロック(3)は、
前記第2のトップポール(22)にヒンジ接続されるボトムキャップ(31)と、
下部が前記ボトムキャップ(31)に接続される中央ポール(32)と、
前記ボトムキャップ(31)の上方に設けられ、前記第1の
トップポール(21)にヒンジ接続されるトップキャップ(33)と、
前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間に設けられ、且つロック状態及びロック解除状態を有するロック機構とを含み、
前記センターロックは、使用者が前記ロック機構をロック及び/又はロック解除するように操作するために用いられ、且つ前記センターロック(3)の底部に位置する操作部を含み、
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間の相対位置が固定され、
前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記トップキャップ(33)と前記中央ポール(32)の間の固定された相対位置が解放
でき、
前記中央ポール(32)と前記ボトムキャップ(31)は回動可能に接続され、前記ロック機構は、前記中央ポール(32)に固定して設けられる突出部(323)と、前記トップキャップ(33)に設けられるねじれ溝(333)と、前記ねじれ溝(333)の終端に連通する位置規制凹溝と、前記ボトムキャップ(31)と前記中央ポール(32)の間に設けられる弾性部材(35)とを含み、前記突出部(323)は、外力によって前記ねじれ溝(333)の始端から終端に移動して前記位置規制凹溝内に入り込むことができ、前記弾性部材(35)は、前記突出部(323)に、前記位置規制凹溝から外れて前記ねじれ溝(333)の終端から始端に向かって移動する傾向を持たせるように、外力によって前記中央ポール(32)に力を加えることができることを特徴とする折り畳み可能なテント。
【請求項5】
前記トップキャップ(33)は、前記中央ポール(32)に沿って前記中央ポール(32)に摺動可能に接続され、
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップ(33)は、前記中央ポール(32)の下部にロックされ、
前記テントが折り畳まれていると、前記トップキャップ(33)は、前記中央ポール(32)の上部に向けて摺動し、
前記テントが折り畳み状態にあると、前記トップキャップ(33)は、前記中央ポール(32)の上部に位置することを特徴とする
請求項1~4の何れか一項に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項6】
前記中央ポール(32)の頂部には前記トップキャップ(33)の上方に位置するトップカバー(34)が設けられており、前記テントが折り畳み状態にあると、前記トップキャップ(33)は、前記トップカバー(34)に当接することを特徴とする
請求項5に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項7】
前記中央ポール(32)は、下部ポール(32a)及び上部ポール(32b)を含み、前記下部ポール(32a)の上部は、前記上部ポール(32b)の下部に摺動可能に接続され、前記ボトムキャップ(31)は、前記下部ポール(32a)の下部に接続されることを特徴とする
請求項5に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項8】
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップ(33)は、前記中央ポール(32)の頂部に接続され、
前記テントが折り畳み状態にあると、前記トップキャップ(33)は、前記中央ポール(32)から外れることを特徴とする
請求項2~4の何れか一項に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項9】
前記トップキャップ(33)の頂部にトップカバー(34)が設けられており、前記トップキャップ(33)の内部に収容キャビティが設けられており、前記ロック機構がロック状態にあると、前記中央ポール(32)の頂部は、前記収容キャビティに入り込み、前記トップカバー(34)の下方に位置することを特徴とする
請求項1、3または4に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項10】
前記操作部は、前記ボトムキャップ(31)に位置し、又は前記中央ポール(32)の底部に位置することを特徴とする
請求項1~4の何れか一項に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項11】
前記周辺アセンブリは、複数の支持脚(1)と、隣接する2つの前記支持脚(1)の間に接続される複数の外部伸縮ユニット(4)とを含み、各前記支持脚(1)に摺動ブッシュ(11)が摺動可能に設けられており、各前記外部伸縮ユニット(4)は、順次接続される少なくとも2つのクロスポール組を含み、各前記クロスポール組は、交差して設けられて互いにヒンジ接続される2本の軒ポール(41)を含み、前記外部伸縮ユニット(4)の両端部にそれぞれ2つの接続点を有し、前記外部伸縮ユニット(4)の各端部の2つの接続点のうち、一方が対応する支持脚(1)の頂部に回動可能に接続され、他方が前記摺動ブッシュ(11)に回動可能に接続され、
各前記内部伸縮ユニット(2)は、順次接続される少なくとも2つの内部ポール組を含み、各前記ポール組は、前記第1のトップポール(21)及び前記第2のトップポール(22)を含み、前記内部伸縮ユニット(2)の外端部に2つの接続点を有し、前記内部伸縮ユニット(2)の外端部の2つの接続点のうち、一方が対応する支持脚(1)の頂部に回動可能に接続され、他方が前記摺動ブッシュ(11)に回動可能に接続されることを特徴とする
請求項1~4の何れか一項に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項12】
前記ロック機構は、
前記中央ポール(32)に設けられる第1の係止部(322)と、
前記トップキャップ(33)に設けられる第2の係止部(332)とを含み、前記ロック機構がロック状態にあると、前記第1の係止部(322)は、前記第2の係止部(332)と係止し、前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記第1の係止部(322)は、前記第2の係止部(332)から分離されることを特徴とする
請求項1または2に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項13】
前記中央ポール(32)に突出ブロック(324)が設けられており、前記突出ブロック(324)は、上向きに突出する挿着部(325)を有し、前記第1の係止部(322)は、挿着部(325)の外壁から外向きに突出して設けられ、前記トップキャップ(33)は、下向きに突出する延在部(337)を有し、前記延在部(337)は中央ポール(32)との間にスロット(336)を形成する隙間があり、前記第2の係止部(332)は、スロット(336)の内壁に設けられる係止溝であり、前記ロック機構がロック状態にあると、前記挿着部(325)は、前記スロット(336)に挿入され、且つ前記第1の係止部(322)と第2の係止部(332)は、材料自体の弾性によって互いに係止して接続されることを特徴とする
請求項12に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項14】
前記中央ポール(32)と前記ボトムキャップ(31)は回動可能に接続され、前記ロック機構は、前記中央ポール(32)に固定して設けられる突出部(323)と、前記トップキャップ(33)に設けられるねじれ溝(333)と、前記ねじれ溝(333)の終端に連通する位置規制凹溝と、前記ボトムキャップ(31)と前記中央ポール(32)の間に設けられる弾性部材(35)とを含み、前記突出部(323)は、外力によって前記ねじれ溝(333)の始端から終端に移動して前記位置規制凹溝内に入り込むことができ、
前記弾性部材(35)は、前記突出部(323)に、前記位置規制凹溝から外れて前記ねじれ溝(333)の終端から始端に向かって移動する傾向を持たせるように、外力によって前記中央ポール(32)に力を加えることができることを特徴とする
請求項1または2に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項15】
前記中央ポール(32)には、前記突出部(323)の下方に位置し、前記トップキャップ(33)を位置規制するためのストッパ(326)が更に設けられていることを特徴とする
請求項14に記載の折り畳み可能なテント。
【請求項16】
前記突出部(323)は2つであり、前記中央ポール(32)の両側に対称的に設けられ、前記ねじれ溝(333)は2つであり、2つの前記突出部(323)に一対一に対応することを特徴とする
請求項14に記載の折り畳み可能なテント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み可能なテントに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のテントは、その脚ポールにロックが設けられるため、折り畳み及び展開に多くの人の協力が必要であり、操作が非常に複雑である。出願番号が201680023809.3の特許は、センターロックにおける中央ポールとトップキャップとが固定接続され、ロック機構が中央ポールとボトムキャップの間に設けられ、部材が多く、構造が複雑であるセンターロック及びテントを開示する。なお、テントの展開及び折り畳みに合わせるために、中央ポールは、固定長さに設計しなければならない。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、上記問題を解決するために、折り畳み可能なテントを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するために、本発明で使用する技術的解決手段は、以下の通りである。展開状態及び折り畳み状態を有する折り畳み可能なテントであって、センターロックと、周辺アセンブリと、センターロックと周辺アセンブリとの間に接続され、互いにヒンジ接続される第1のトップポール及び第2のトップポールを含む複数の内部伸縮ユニットとを含む折り畳み可能なテントである。前記センターロックは、
前記第2のトップポールにヒンジ接続されるボトムキャップと、
下部が前記ボトムキャップに接続される中央ポールと、
前記ボトムキャップの上方に設けられ、前記第1のトップポールにヒンジ接続されるトップキャップと、
前記トップキャップと前記中央ポールの間に設けられ、且つロック状態及びロック解除状態を有するロック機構とを含み、
前記センターロックは、使用者が前記ロック機構をロック及び/又はロック解除するように操作するために用いられ、且つ前記センターロックの底部に位置する操作部を含み、
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップと前記中央ポールの間の相対位置が固定され、
前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記トップキャップと前記中央ポールの間の固定された相対位置が解放され得る。
【0004】
選択可能な1つの技術的解決手段として、前記ロック機構がロック状態にある時、前記トップキャップは、前記中央ポールの頂部に接続され、
前記テントが折り畳み状態にある時、前記トップキャップは、前記中央ポールから外れる。
【0005】
選択可能な別の1つの技術的解決手段として、前記トップキャップの頂部にトップカバーが設けられており、前記トップキャップの内部に収容キャビティが設けられており、前記ロック機構がロック状態にあると、前記中央ポールの頂部は、前記収容キャビティに入り込み、前記トップカバー的の下方に位置する。
【0006】
選択可能な第3の技術的解決手段として、前記トップキャップは、前記中央ポールに沿って前記中央ポールに摺動可能に接続され、
前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップは、前記中央ポールの下部にロックされ、
前記テントが折り畳まれている時、前記トップキャップは、前記中央ポールの上部に向けて摺動し、
前記テントが折り畳み状態にあると、前記トップキャップは、前記中央ポールの上部に位置する。
【0007】
更に、前記中央ポールの頂部には前記トップキャップの上方に位置するトップカバーが設けられており、前記テントが折り畳み状態にあると、前記トップキャップは、前記トップカバーに当接する。
【0008】
更に、前記中央ポールは、下部ポール及び上部ポールを含み、前記下部ポールの上部は、前記上部ポールの下部に摺動可能に接続され、前記ボトムキャップは、前記下部ポールの下部に接続される。
【0009】
具体的には、前記操作部は、前記ボトムキャップに位置し、又は前記中央ポールの底部に位置する。
【0010】
具体的には、前記周辺アセンブリは、複数の支持脚と、隣接する2つの前記支持脚の間に接続される複数の外部伸縮ユニットとを含み、各前記支持脚に摺動ブッシュが摺動可能に設けられており、各前記外部伸縮ユニットは、順次接続される少なくとも2つのクロスポール組を含み、各前記クロスポール組は、交差して設けられて互いにヒンジ接続される2本の軒ポールを含み、前記外部伸縮ユニットの両端部にそれぞれ2つの接続点を有し、前記外部伸縮ユニットの各端部の2つの接続点のうち、一方が対応する支持脚の頂部に回動可能に接続され、他方が前記摺動ブッシュに回動可能に接続され、
各前記内部伸縮ユニットは、順次接続される少なくとも2つの内部ポール組を含み、各前記ポール組は、前記第1のトップポール及び前記第2のトップポールを含み、前記内部伸縮ユニットの外端部に2つの接続点を有し、前記内部伸縮ユニットの外端部の2つの接続点のうち、一方が対応する支持脚の頂部に回動可能に接続され、他方が前記摺動ブッシュに回動可能に接続される。
【0011】
更に、前記ロック機構は、前記中央ポールに設けられる第1のロック部材と、前記第1のロック部材に適合して前記トップキャップに設けられる第2のロック部材とを含み、前記ロック機構がロック状態にあると、前記第1のロック部材と前記第2のロック部材との相対位置が固定され、前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記第1のロック部材と前記第2のロック部材との固定された相対位置が解放され得る。
【0012】
上記何れかの技術的解決手段に基づき、本発明は、磁気吸着方式のロック機構の技術的解決手段を提供する。前記第1のロック部材は、前記中央ポールに設けられる第1の磁性部材であり、前記第2のロック部材は、前記トップキャップに設けられる第2の磁性部材であり、前記ロック機構がロック状態にあると、前記第1の磁性部材は、前記第2の磁性部材と磁気的に接続され、前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記第1の磁性部材と前記第2の磁性部材は互いに分離される。
【0013】
更に、前記第1の磁性部材は、前記中央ポールの頂部に設けられ、前記第2の磁性部材は、前記トップキャップの上部に設けられ、前記トップキャップ内にキャビティが設けられており、前記ロック機構がロック状態にある時、前記中央ポールは、少なくとも部分的に前記キャビティ内に位置し、前記第2の磁性部材は、前記第1の磁性部材と磁気的に接続される。
【0014】
具体的には、前記中央ポールは、下部ポール及び上部ポールを含み、前記下部ポールの上部は、前記上部ポールの下部に摺動可能に接続され、第1の磁性部材は、前記下部ポールの上部に設けられ、前記第2の磁性部材は、前記トップキャップの上部に設けられ、前記トップキャップ内にキャビティが設けられており、前記トップキャップは、前記上部ポールに対して摺動可能に設けられ、前記ロック機構がロック状態にある時、前記上部ポールの上端は、前記下部ポールの上端に近く、前記下部ポールは、少なくとも部分的に前記キャビティ内に位置し、前記第2の磁性部材は、前記第1の磁性部材と磁気的に接続され、前記テントが折り畳み状態にある時、前記上部ポールの上端は、前記下部ポールの上端から離れる。
【0015】
上記何れかの技術的解決手段に基づき、本発明は、係止方式のロック機構の技術的解決手段を提供し、前記ロック機構は、
前記中央ポールに設けられる第1の係止部と、
前記トップキャップに設けられる第2の係止部とを含み、前記ロック機構がロック状態にあると、前記第1の係止部は、前記第2の係止部に係止し、前記ロック機構がロック解除状態にあると、前記第1の係止部は、前記第2の係止部から分離される。
【0016】
具体的には、前記中央ポールに突出ブロックが設けられており、前記突出ブロックは、上向きに突出する挿着部を有し、前記第1の係止部は、挿着部の外壁から外向きに突出して設けられ、前記トップキャップは、下向きに突出する延在部を有し、前記延在部と中央ポールとの間にスロットを形成する隙間があり、前記第2の係止部は、スロットの内壁に設けられる係止溝であり、前記ロック機構がロック状態にあると、前記挿着部は、前記スロットに挿入され、且つ前記第1の係止部と第2の係止部は、材料自体の弾性によって互いに係止して接続される。
【0017】
上記何れかの技術的解決手段に基づき、本発明は、ねじれロック方式のロック機構の技術的解決手段を提供する。
【0018】
前記中央ポールと前記ボトムキャップは回動可能に接続され、前記ロック機構は、前記中央ポールに固定して設けられる突出部と、前記トップキャップに設けられるねじれ溝と、前記ねじれ溝の終端に連通する位置規制凹溝と、前記ボトムキャップと前記中央ポールの間に設けられる弾性部材とを含み、前記突出部は、外力によって前記ねじれ溝の始端から終端に移動して前記位置規制凹溝内に入り込むことができ、前記突出部に、前記位置規制凹溝から外れて前記ねじれ溝の終端から始端に向かって移動する傾向を持たせるように、前記弾性部材は、外力によって前記中央ポールに力を加えることができる。
【0019】
更に、前記中央ポールには、前記突出部の下方に位置し、前記トップキャップを位置規制するためのストッパが更に設けられている。
【0020】
更に、前記突出部は2つであり、前記中央ポールの両側に対称的に設けられ、前記ねじれ溝は2つであり、2つの前記突出部に一対一に対応する。
【0021】
上記技術的解決手段を採用することにより、本発明の折り畳み可能なテントは、ロック機構をトップキャップと中央ポールの間に設けることで、ロック機構の構造を簡略化させ、コストを節約することができ、なお、中央ポールの長さがテントの折り畳み構造によって制限されなくなり、中央ポールを上向きに延長してテント地キャノピーを持ち上げる役割を果たすことができる。また、ロック解除操作を行う場合、操作部は、センターロック全体の底部に位置し、作業者が内部伸縮ユニットに手を通して操作する必要がなく、より簡便になり、手間がかからない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】、本発明の一実施例における中央ポールの頂部がトップキャップの上方に張り出し、第1のトップポールと第2のトップポールがX形状になる折り畳み可能なテントが展開状態にある時の構造概略図である。
【
図2】
図1に示す実施例における折り畳み可能なテントが折り畳み状態にある時の構造概略図である。
【
図3】本発明の別の実施例における中央ポールがトップキャップから張り出さず、第1のトップポールと第2のトップポールがX形状になる折り畳み可能なテントが展開状態にある時の構造概略図である。
【
図4】本発明の更なる別の実施例における第1のトップポールと第2のトップポールが「Y」字型になる折り畳み可能なテントが展開状態にある時の構造概略図である。
【
図5】本発明の更なる別の実施例における第1のトップポールと第2のトップポールが「Y」字型になる折り畳み可能なテントが展開状態にある時の構造概略図である。
【
図6】本発明の更なる別の実施例における中央ポールの頂部がトップキャップの上方に張り出すセンターロックのロック機構がロック状態にある時の構造概略図である。
【
図7】
図6に示すセンターロックの断面構造概略図である。
【
図8】
図6に示すセンターロックのロック機構がロック解除状態にあり、折り畳み可能なテントが折り畳み状態にある時の構造概略図である。
【
図9】
図8に示すセンターロックの断面構造概略図である。
【
図10】
図6に示す実施例における中央ポールがトップキャップから張り出さないセンターロックのロック機構がロック状態にある時の構造概略図である。
【
図11】
図10に示すセンターロックの断面構造概略図である。
【
図12】
図10に示すセンターロックのロック機構がロック解除状態にあり、折り畳み可能なテントが折り畳み状態にある時の構造概略図である。
【
図13】
図12に示すセンターロックの断面構造概略図である。
【
図14】本発明の更なる別の実施例における中央ポールの頂部がトップキャップの上方に張り出すセンターロックのロック機構がロック状態にある時の構造概略図である。
【
図15】
図14に示すセンターロックの断面構造概略図である。
【
図16】
図14に示すセンターロックのロック機構がロック解除状態にあり、折り畳み可能なテントが折り畳み状態にある時の構造概略図である。
【
図17】
図16に示すセンターロックの断面構造概略図である。
【
図18】
図14に示す実施例における中央ポールがトップキャップから張り出さないセンターロックのロック機構がロック状態にある時の構造概略図である。
【
図19】
図18に示すセンターロックの断面構造概略図である。
【
図20】
図18に示すセンターロックのロック機構がロック解除状態にあり、折り畳み可能なテントが折り畳み状態にある時の構造概略図である。
【
図21】
図20に示すセンターロックの断面構造概略図である。
【
図22】本発明の更なる別の実施例における中央ポールの頂部がトップキャップから張り出さないセンターロックのロック機構がロック状態にある時の構造概略図である。
【
図23】
図22に示すセンターロックの正面構造概略図である。
【
図26】
図22に示すセンターロックのトップキャップの構造概略図である。
【
図27】
図22に示すセンターロックのロック機構がロック解除状態にあり、折り畳み可能なテントが折り畳まれている途中の構造概略図である。
【
図28】
図27に示すセンターロックの正面構造概略図である。
【
図30】
図22に示す実施例における中央ポールの頂部がトップキャップの上方に張り出すセンターロックのロック機構がロック状態にある時の構造概略図である。
【
図31】
図30に示すセンターロックの正面構造概略図である。
【
図33】
図22に示すセンターロックのロック機構がロック解除状態にあり、折り畳み可能なテントが折り畳み状態にある時の構造概略図である。
【
図34】
図33に示すセンターロックの正面構造概略図である。
【
図36】本発明の更なる別の実施例におけるトップキャップが中央ポールの下部にロックされる状態概略図である。
【
図37】
図36におけるトップキャップがロック解除され、且つテントが折り畳み状態にある時にトップキャップが中央ポールから外れる分離状態概略図であり、トップキャップに接続される第1のトップポールの図示を省略する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら本発明の技術的解決手段を明瞭かつ完全に説明したが、説明した実施例は、本発明の実施例の一部であり、その全部ではないことは明らかである。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な工夫をすることなく得られる他の実施例は、全て本発明の保護範囲に属する。
【0024】
本発明の説明において、「上」、「下」、「内」、「外」という用語は、テントの通常の使用習慣に応じて定義されることに留意されたい。なお、「第1」、「第2」という用語は、目的を説明するためにのみ使用され、相対的な重要性を示したり示唆したりするものとして理解すべきではない。
【0025】
なお、以下に説明する本発明の異なる実施形態に係る技術的特徴は、それらの間に矛盾を生じない限り、相互に組み合わせることが可能である。
【0026】
実施例1
本実施例におけるテントは、
図1に示す展開状態及び
図2に示す折り畳み状態を有し、具体的には、
図1を参照すると、折り畳み可能なテントは、センターロック3と、周辺アセンブリと、センターロック3と周辺アセンブリとの間に接続される複数の内部伸縮ユニット2とを含む。周辺アセンブリは、複数の支持脚1と、隣接する2つの支持脚1の間に接続される外部伸縮ユニット4とを含む。本実施例における支持脚1は、テントが折り畳まれた後に上下方向の寸法を更に低減させるために、伸縮可能な構造である。
【0027】
図1に示す本実施例において、内部伸縮ユニット2は、支持脚1に一対一に対応し、各内部伸縮ユニット2の内端部がセンターロック3に接続され、外端部が対応する支持脚1に接続される。具体的には、各内部伸縮ユニット2は、順次接続される少なくとも2つの内部ポール組を含み、各内部ポール組は、互いにヒンジ接続される第1のトップポール21及び第2のトップポール22を含み、
図1に示す本実施例における第1のトップポール21の中間部と第2のトップポール22の中間部は、第1のトップポール21と第2のトップポール22がX字型を構成するように互いにヒンジ接続される。隣接する2つの内部ポール組の具体的な接続形態は、以下の通りである。1つの内部ポール組における第1のトップポール21は、別の内部ポール組における
第1のトップポール21にヒンジ接続され、示される1つの内部ポール組における第2のトップポール22は、前記別の内部ポール組における第
2のトップポール22にヒンジ接続される。内部伸縮ユニット2と対応する支持脚1の具体的な接続形態は、以下の通りである。支持脚1に摺動ブッシュ11が摺動可能に設けられ、内部伸縮ユニット2の外端部には2つの接続点(即ち、内部伸縮ユニット2の最も外側に位置する内部ポール組における第1のトップポール21の外端及び第2のトップポール22の外端)を有し、当該2つの接続点のうち、一方が対応する支持脚1の頂部に回動可能に接続され、他方が摺動ブッシュ11に回動可能に接続される。外部伸縮ユニット4と支持脚1の具体的な接続構造は、以下の通りである。各外部伸縮ユニット4は、順次接続される少なくとも2つのクロスポール組を含み、各クロスポール組は、交差して設けられて互いにヒンジ接続される2本の軒ポール41(X字型に交差する)を含み、外部伸縮ユニット4におけるクロスポール組の2本の軒ポール41は、隣接するクロスポール組の2本の軒ポール41に一対一に対応してヒンジ接続され、外部伸縮ユニット4の両端は、それぞれ異なる支持脚1に対応し、各支持脚1は、更にそれぞれ異なる2つの外部伸縮ユニット4の端部に接続され、具体的な接続形態は、以下の通りである。外部伸縮ユニット4の両端部にはそれぞれ2つの接続点を有し、外部伸縮ユニット4の各端部の2つの接続点のうち、一方が対応する支持脚1の頂部に回動可能に接続され、他方が摺動ブッシュ11に回動可能に接続される。
【0028】
別の実施形態において、内部伸縮ユニット2は、支持脚1よりも数が多く、複数の内部伸縮ユニット2のうち、支持脚1に一対一に対応して接続されるものを除いて、残りの内部伸縮ユニット2の外端部は、外部伸縮ユニット4に接続される。
【0029】
センターロック3は、ボトムキャップ31、中央ポール32、トップキャップ33及びロック機構を含む。上記第2のトップポール22(内部伸縮ユニット2における最も内側に位置する内部ポール組における第2のトップポール22)の内端部は、ボトムキャップ31にヒンジ接続され、上記第1のトップポール21(内部伸縮ユニット2における最も内側に位置する内部ポール組における第1のトップポール21)は、トップキャップ33にヒンジ接続される。ボトムキャップ31は、中央ポール32の下部に接続され、トップキャップ33は、ボトムキャップ31の直上に位置し、中央ポール32に対して移動できるトップキャップ33である。
【0030】
ロック機構は、トップキャップ33と中央ポール32との間に設けられ、ロック状態及びロック解除状態を有し、ロック機構がロック状態にある時、トップキャップ33と中央ポール32との相対位置が固定され、この場合、テントは展開状態にロックされ、ロック機構がロック解除状態にある時、トップキャップ33と中央ポール32との固定された相対位置が解放され、この場合、テントは折り畳みれたり展開されたりすることができる。
【0031】
一実施例において、ロック解除又はロック操作を実行する操作部が更に設けられ、操作部の設置位置は、中央ポール32の底部又はボトムキャップ31にある。中央ポール32の底部又はボトムキャップ31を操作することにより、ロック機構をロック解除又はロックする。
【0032】
図1に示す本実施例において、トップキャップ33は、中央ポール32に沿って中央ポール32に摺動可能に接続されてよく、ロック機構がロック状態にある時、トップキャップ33は、中央ポール32の中間部に位置し、中央ポール32の頂部は、トップキャップ33の上方に張り出し、この場合、テント地がテントフレームに覆われる時、上方に張り出した中央ポール32は、テント地キャノピーを持ち上げる役割を果たす。ロック機構がロック解除された後、且つ折り畳み可能なテントが折り畳み状態にある時、トップキャップ33は、テントの折り畳みに伴って中央ポール32に沿って中央ポール32の頂部まで上向きに摺動する。
【0033】
1つのより好ましい実施形態において、中央ポール32の頂部にトップカバー34が設けられており、テントが折り畳まれた後、トップキャップ33は、トップカバー34の下方(選択可能に、トップカバー34の下面に当接する)に位置する。トップカバー34は、テント地を支持する役割を果たし、中央ポール32がテント地を突き破ることを防止し、なお、テントに対してロック解除、折り畳み、展開などの操作を行う場合、トップカバー34は、操作部材として、使用者が操作時に把持することを容易にする。
【0034】
実施例2
図3を参照すると、本実施例における折り畳み可能なテントと実施例1との相違点は、以下の通りである。センターロック3において、トップキャップ33は、中央ポール32に離脱可能に接続され、即ち、ロック機構がロック状態にある時、トップキャップ33は、中央ポール32の頂部に接続され、即ち、中央ポール32はトップキャップ33から張り出さず、ロック機構がロック解除された後、折り畳み可能なテントが折り畳み状態にある時、トップキャップ33は、テントの折り畳みに伴って上向きに移動して中央ポール32から外れる。
【0035】
更に、本実施例におけるトップカバー34は、トップキャップ33の頂部に設けられ、トップキャップ33は、第1の収容溝334を有し、折り畳み可能なテントが展開状態にあり、ロック機構がロックされる時、中央ポール32の頂部は、トップキャップ33の第1の収容溝334に入り込み、トップカバー34の下方(選択可能に、トップカバー34の下面に当接する)に位置し、
図9~
図13及び
図18~
図29を参照することができる。トップカバー34とトップキャップ33とは、固定的に接続される2つの部材であってもよく、一体成形されてもよい。
【0036】
実施例3
本実施例における折り畳み可能なテントと上記実施例との相違点は、以下の通りである。センターロック3において、トップキャップ33と中央ポール32は、相対的に摺動してもよく、離脱可能に接続されてもよく、即ち、トップキャップ33が中央ポール32の頂部に接続される実施例2とは異なり、本実施例において、トップキャップ33は、中央ポール32の中央上部又は頂部に近い位置に接続され、ロック機構がロック状態にある時、トップキャップ33は中央ポール32の中間部に位置し、且つ中央ポール32の頂部はトップキャップ33の上方に張り出し、ロック機構がロック解除された後、トップキャップ33は、テントの折り畳みに伴って中央ポール32に沿って上向きに摺動して最終的に中央ポール32から外れる。
【0037】
実施例4
図4を参照すると、本実施例における折り畳み可能なテントは、上記実施例1と比べ、本実施例における各内部伸縮ユニット2が2つの第1のトップポール21及び2つの第2のトップポール22を含み、2つの第1のトップポール21の端部がヒンジ接続される点で同じであり、2つの第2のトップポール22が、内部伸縮ユニット2の両端に「Y」字型を構成するようにそれぞれ対応する第1のトップポール21の中間部に近い(又は中間部)位置にヒンジ接続される点で異なる。本実施例における各内部伸縮ユニット2は、2つの内部ポール組を有し、内側に近い内部ポール組において、第2のトップポール22のボトムキャップ31にヒンジ接続された一端と反対の他端は、第1のトップポール21の中間部にヒンジ接続され、外側に近い内部ポール組において、第2のトップポール22の摺動ブッシュ11にヒンジ接続される一端と反対の他端は、第1のトップポール21の中間部にヒンジ接続され、内側に近い内部ポール組における第1のトップポール21の外端部は、外側に近い内部ポール組における第1のトップポール21の内端部にヒンジ接続される。
【0038】
「Y」字型構造を有する内部伸縮ユニット2は、X字型構造と比べて、ポール部材用の材料がより少なく、テント全体がより軽くなる。
【0039】
実施例5
図5を参照すると、本実施例における折り畳み可能なテントは、上記実施例2と比べ、内部伸縮ユニット2において、各内部ポール組の第1のトップポール21と第2のトップポール22とが「Y」字型を構成する点で異なる。本実施例における内部伸縮ユニット2の具体的な構造、及び支持脚1及びセンターロック3との接続構造は、上記実施例4と基本的に同じであり、ここで、その詳細な説明を省略する。
【0040】
実施例6
図6~
図13を参照すると、本実施例は、上記実施例1~実施例5の何れか1つの折り畳み可能なテントに適用されるロック機構の具体的な構造を提供する。そのうち、
図6~
図9は、テントが展開状態にある時、中央ポール32がトップキャップ33から張り出す場合を示し、
図10~
図13は、テントが展開状態にある時、中央ポール32がトップキャップ33から張り出さない場合を示す。
【0041】
本実施例における中央ポール32とボトムキャップ31とは固定的に接続される。
【0042】
ロック機構は、中央ポール32に設けられる第1の磁性部材321と、トップキャップ33に設けられる第2の磁性部材331とを含む。ロック機構がロック状態にある時、第1の磁性部材321は、第2の磁性部材331に磁気的に接続され、ロック機構がロック解除状態にある時、第1の磁性部材321は、第2の磁性部材331と互いに分離される。
【0043】
具体的には、
図6~
図9に示すようにテントが展開され、中央ポール32がトップキャップ33から張り出す場合、第1の磁性部材321は、中央ポール32の中間部に固定して設けられる。1つのより好ましい実施形態において、
図6~
図9に示す本実施例のように、中央ポール32は、下部ポール32a及び上部ポール32bを含み、下部ポール32aの下部は、ボトムキャップ31に接続され、上部ポール32bの底部は、下部ポール32aの頂部に接続され、そのうち、下部ポール32aが比較的に粗く、上部ポール32bが比較的に細かく、第1の磁性部材321は下部ポール32aの頂部に設けられる。トップキャップ33は、上部ポール32bに摺動可能に接続され、トップキャップ33は、第2の収容溝335を有し、テントが展開され、且つロック機構がロックされる時、トップキャップ33は上部ポール32bの底部まで摺動し、下部ポール32aの頂部は第2の収容溝335に挿入され、当該構造を設けることで、下部ポール32aは、トップキャップ33を支持し、センターロックがロックされた後に構造をより強固にする。1つの代替的な実施形態において、以下に説明される実施例7のように、中央ポール32を上部及び下部の粗さが一致するように設けた後、中央ポール32に突出ブロック324を接続してトップキャップ33に対する下部ポール32aの支持作用に代えることができ、第1の磁性部材321は、突出ブロック324に設けられ(具体的な図面を示しないが、
図18~
図21を参照して本構造を理解する)、ロックされる場合、トップキャップ33は中央ポール32に沿って突出ブロック324の位置まで摺動し、突出ブロック324はトップキャップ33を支持する。
【0044】
上記下部ポール32aと上部ポール32bとは、固定的に接続されてもよく、相対的に摺動可能に接続されてもよく、具体的には、下部ポール32aはキャビティを有し、上部ポール32bはそれと伸縮可能に挿着される。下部ポール32aと上部ポール32bとが摺動可能に接続される構造により、中央ポール32の全体長さを調節可能にし、テントが展開される時、上部ポール32bは下部ポール32aに対して適切な位置に摺動し、例えば、上部ポール32bの下部が下部ポール32aに当接してテントのテント地を適切な高さまで持ち上げ、テントが折り畳まれた後、トップキャップ33は、トップカバー34の下面に当接するまで摺動し、更に上部ポール32bを下部ポール32aから離れるように押し、折り畳み中に第1のトップポール21及び第2のトップポール22がセンターロックとの接続点に対する距離要求を満たす。特に、中央ポール32の全体長さを短縮後の支持脚1の長さに基本的に同じにすることで、折り畳まれた後のテントの構造がよりコンパクトになる。
【0045】
具体的には、
図10~
図13に示すテントが展開され、且つ中央ポール32がトップキャップ33から張り出さない場合、第1の磁性部材321は、中央ポール32の頂部に固定して設けられる。ロック機構がロックされる時、中央ポール32の頂部はトップキャップ33の第1の収容溝334に挿入され、第1の磁性部材321と第2の磁性部材331とは互いに吸着する。
【0046】
好ましくは、第1の磁性部材321及び第2の磁性部材331は、両者の間に比較的に大きい接触面積と、磁気的に接続された吸引力とを有するように、いずれも環状である。
【0047】
1つのより好ましい実施形態において、上記2つの場合において、第2の磁性部材331がトップキャップ33の上部に設けられ、第1の磁性部材321と第2の磁性部材331とが互いに吸着する場合、第2の磁性部材331は、第1の磁性部材321の上方に位置し、上下構造の設置により両者の接続をより安定的にし、両者が離脱することを防止することができる。
【0048】
本実施例におけるロック機構において、テントが展開される時、トップキャップ33が対応する位置に摺動した後、第1の磁性部材321と第2の磁性部材331とは、自動的に互いに吸着して接続することができ、ロック解除が必要な場合には、力によって第1の磁性部材321と第2の磁性部材331とが磁気的に接続される吸引力に抗するだけで、両者を分離してロック解除を実現することができる。
【0049】
実施例7
図14~
図21を参照すると、本実施例は、上記実施例1~実施例5の何れか1つの折り畳み可能なテントに適用されるロック機構の具体的な構造を提供する。そのうち、
図14~
図17は、テントが展開状態にある時、中央ポール32がトップキャップ33を張り出す場合を示し、
図18~
図21は、テントが展開状態にある時、中央ポール32がトップキャップ33から張り出さない場合を示す。
【0050】
本実施例における中央ポール32とボトムキャップ31とは固定的に接続される。
【0051】
本実施例におけるロック機構は、中央ポール32に設けられる第1の係止部322と、トップキャップ33に設けられる第2の係止部332とを含み、ロック機構がロック状態にある時、第1の係止部322は第2の係止部332に係止し、ロック機構がロック解除状態にある時、第1の係止部322は第2の係止部332から分離される。
【0052】
具体的には、上記2つの場合において(テントが展開される時、中央ポール32がトップキャップ33から張り出す場合、及び32がトップキャップ33から張り出さない場合)、中央ポール32に突出ブロック324が設けられており、突出ブロック324は環状であることが好ましく、突出ブロック324は上向きに突出する挿着部325を有し、前記第1の係止部322は、挿着部325の外壁から外向きに突出して設けられ、トップキャップ33は、下向きに突出する延在部337を有し、延在部337と中央ポール32の間にスロット336を形成する隙間を有し、前記第2の係止部332は、スロット336の内壁に設けられる係止溝であり、テントが展開される時、トップキャップ33と中央ポール32の間の相対的な摺動に伴い、挿着部325はトップキャップ33のスロット336に挿入され、且つ第1の係止部322と第2の係止部332とは、材料自体の弾性によって互いに係止して接続され、また、突出ブロック324はトップキャップ33を支持する。
【0053】
本実施例におけるロック機構において、テントが展開される時、トップキャップ33が対応する位置に摺動した後、第1の係止部322と第2の係止部332とは、材料自体の弾性によって互いに係止することができ、ロック解除が必要な場合には、力によって第1の係止部322と第2の係止部332とを分離することだけでロック解除を実現することができる。
【0054】
実施例8
図22~
図35を参照すると、本実施例は、上記実施例1~実施例5の何れか1つの折り畳み可能なテントに適用されるロック機構の具体的な構造を提供する。そのうち、
図22~
図29は、テントが展開状態にある時、中央ポール32がトップキャップ33から張り出さない場合を示し、
図30~
図35は、テントが展開状態にある時、中央ポール32がトップキャップ33から張り出す場合を示す。
本実施例において、中央ポール32とボトムキャップ31とは回動(例えば、枢動)可能に接続される。中央ポール32とトップキャップ33とは、相対的に摺動することに加え、相対的に回動(例えば、枢動)することができる。
【0055】
ロック機構は、中央ポール32に固定して設けられる突出部323と、トップキャップ33に設けられるねじれ溝333とを含む。好ましくは、突出部323は、2つあり、且つ中央ポール32の両側に対称的に設けられ、対応するねじれ溝333も、対称的に設けられる2つある。具体的には、突出部323は、中央ポール32に接続されるピンであってもよく、より具体的には、ピンは中央ポール32に固定して挿入され、且つピンの両端は中央ポール32から張り出して対称的な2つの突出部323を形成する。ねじれ溝333は、始端及び終端を有し、終端に前記突出部323に適合する位置規制凹溝が設けられている。ロック機構は、ボトムキャップ31と中央ポール32の間に設けられる弾性部材35を更に含み、弾性部材35はねじりばねであることが好ましく、上記2つの場合(テントが展開される時、中央ポール32がトップキャップ33から張り出す場合、及び32がトップキャップ33から張り出さない場合)において、中央ポール32を手動で回動させてロック機構をロック状態に変換させ、ロック状態に変換する過程で、突出部323はねじれ溝333の始端からねじれ溝333の終端に回転し、この場合、ねじりばねが変形状態にあるので、外力を除去した後、突出部323は、位置規制凹溝に旋回するとともに位置規制凹溝の溝壁に当接し、突出部323が位置規制凹溝に嵌め込まれる場合、前記ねじりばねは、自然状態に復帰することが好ましく(ほぼ自然状態に復帰することが次に好ましい)、ロック機構をロック状態からロック解除状態に変換する必要がある場合、ボトムキャップ31における回動操作部を手動で操作し、当該回動操作部によってねじりばねを回動させることができ、更にねじりばねが中央ポール32に力を加えて突出部323を位置規制凹溝から外すとともにねじれ溝333の終端から始端へ移動させ、最終的に前記ねじれ溝333から退避する。
【0056】
1つのより好ましい実施形態において、中央ポール32にストッパ326が更に設けられており、ストッパ326は環状であることが好ましい、ストッパ326は突出部323の下方に位置し、ロック機構がロックされる時、ストッパ326は、突出部323の受ける力を軽減するようにトップキャップ33を支持する。
【0057】
更に
図32~35を参照すると、中央ポール32は、下部ポール32a及び上部ポール32bを含み、前記下部ポール32aの上部と前記上部ポール32bの下部とは摺動可能に接続され、前記突出部323及びストッパ326が前記下部ポール32aに設けられ、前記トップキャップ33は、前記上部ポール32bに対して摺動可能に接続される。
【0058】
本実施例におけるロック機構において、テントが展開される時、トップキャップ33が対応する位置に摺動した後、中央ポール32における突出部323が対応するねじれ溝333の位置に対応し、且つねじれ溝333の比較的に浅い一端から入り込む。突出部323がねじれ溝333に沿って摺動して深く入り込みながら、ねじれ溝333と突出部323との相互作用により、中央ポール32がトップキャップ33及びボトムキャップ31に対して回動し、弾性部材35により、突出部323は、外れることなくねじれ溝333内の終端に位置する位置規制凹溝にしっかりと当接する。ロック解除が必要な場合には、ボトムキャップ31における回動操作部を回動させることで弾性部材35を回動させて中央ポール32の回動を駆動し、中央ポール32のロック解除操作時の回動方向は、ロック操作時の回動方向と反対であり、突出部323をねじれ溝333から退避させ、即ちロック解除を実現する。
【0059】
実施例9
図36~37を参照すると、本実施例において、折り畳み可能なテントのトップキャップ33は、中央ポール32に沿って前記中央ポール32に摺動的に接続され、前記ロック機構がロック状態にあると、前記トップキャップ33は前記中央ポール32の下部にロックされ、前記テントが折り畳まれている時、前記トップキャップ33は前記中央ポール32の上部に向けて摺動し、前記テントが折り畳み状態にあると、前記トップキャップ33は前記中央ポール32から外れる。
【0060】
本実施例は、主にロック位置を中央ポール32の下部に限定し、且つ中央ポール32の頂部には、以上の実施例の一部に記載のトップカバー34がなく、更にテントが折り畳み状態にある時、トップキャップ33は、上向きに移動して最終的に中央ポール32から外れる。従って、例えば、実施例6における第1の磁性部材321及び第2の磁性部材331を含むロック機構、実施例7における第1の係止部322及び第2の係止部332を含むロック機構、実施例8における突出部323及びねじれ溝333を含むロック機構などの上記実施例1~8におけるロック機構の具体的な実現形態と選択可能に組み合わせる。
【0061】
なお、
図36、
図37に示す中央ポール32に位置する突出部323、ストッパ326は、実施例8のロック機構との組み合わせの例示的な説明に過ぎず、本実施例におけるロック機構に対する具体的な限定ではない。
【0062】
上記実施例における折り畳み可能なテントは、ロック機構をトップキャップと中央ポールとの間に設けることで、ロック機構の構造を簡略化させ、コストを節約することができ、なお、中央ポールの長さがテントの折り畳み構造によって制限されなくなり、中央ポールを上向きに延長してテント地キャノピーを持ち上げる役割を果たすことができる。また、ロック解除操作を行う場合、操作部は、センターロック全体の底部に位置し、作業者が内部伸縮ユニットに手を通して操作する必要がなく、より簡便になり、手間がかからない。
【0063】
上記実施例は、本発明の技術的思想及び特性を説明するためのものに過ぎず、当業者が本発明の内容を理解して実施できることを意図し、それによって本発明の保護範囲を制限するものではない。
【符号の説明】
【0065】
1 支持脚、11 摺動ブッシュ、2 内部伸縮ユニット、21 第1のトップポール、22 第2のトップポール、3 センターロック、31 ボトムキャップ、32 中央ポール、32a 下部ポール、32b 上部ポール、321 第1の磁性部材、322 第1の係止部、323 突出部、324 突出ブロック、325 挿着部、326 ストッパ、33 トップキャップ、331 第2の磁性部材、332 第2の係止部、333 ねじれ溝、334 第1の収容溝、335 第2の収容溝、336 スロット、337 延在部、34 トップカバー、35 弾性部材、4 外部伸縮ユニット、41 軒ポール