(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】電力供給システム
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04 20160101AFI20240725BHJP
F17C 11/00 20060101ALI20240725BHJP
G01B 15/00 20060101ALI20240725BHJP
H01M 8/04014 20160101ALI20240725BHJP
H01M 8/04029 20160101ALI20240725BHJP
H01M 8/04313 20160101ALI20240725BHJP
H01M 8/04746 20160101ALI20240725BHJP
H01M 8/065 20160101ALI20240725BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
F17C11/00 C
G01B15/00 C
H01M8/04 H
H01M8/04014
H01M8/04029
H01M8/04313
H01M8/04746
H01M8/065
(21)【出願番号】P 2023580346
(86)(22)【出願日】2022-03-30
(86)【国際出願番号】 JP2022015820
(87)【国際公開番号】W WO2023188064
(87)【国際公開日】2023-10-05
【審査請求日】2023-12-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028328
【氏名又は名称】株式会社辰巳菱機
(74)【代理人】
【識別番号】100127306
【氏名又は名称】野中 剛
(72)【発明者】
【氏名】近藤 豊嗣
【審査官】藤森 一真
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-082486(JP,A)
【文献】特開2002-252009(JP,A)
【文献】特開2007-026683(JP,A)
【文献】特開2017-138209(JP,A)
【文献】特開2017-110917(JP,A)
【文献】特表2009-521655(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 1/00 - 13/12
G01B 15/00 - 15/08
H01M 8/04 - 8/0668
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素生成部と、
前記水素生成部で得られた水素を貯蔵する、第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクを有する水素貯蔵部と、
前記第1水素タンクを保持する第1保持装置と、前記第2水素タンクを保持する第2保持装置と、前記第3水素タンクを保持する第3保持装置とを有する保持部と、
前記水素貯蔵部から供給された水素に基づいて発電する燃料電池とを備え
た電力供給システムであって、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのそれぞれは、内部に水素吸蔵合金を保持し、吸蔵により水素を蓄積するものであり、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記水素生成部からの水素の供給を受ける水素タンクは、前記水素の供給を受ける間、前記水素生成部との間のバルブが開状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが閉状態にされ、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記燃料電池への水素の供給を行う水素タンクは、前記水素の供給を行う間、前記水素生成部との間のバルブが閉状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが開状態にされ、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記水素生成部からの水素の供給を受けず、且つ前記燃料電池への水素の供給を行わない水素タンクは、前記水素生成部との間のバルブが閉状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが閉状態にされ、取り外し可能な状態で前記保持部に保持され、
前記水素貯蔵部は、第1周波数の電波を発する第1発信部と、前記第1発信部からの電波を受信する第1通信部とを有する第1検知装置を含む検知部を有し、
前記第1発信部と前記第1通信部は、前記第1水素タンクの水素吸蔵合金を挟む位置関係に配置され、
前記電力供給システムは、前記第1通信部で得られた前記第1発信部からの電波の電波強度と信号波形の少なくとも一方に関する情報に基づいて、前記第1水素タンクの水素充填率を算出する制御部を備える、電力供給システム。
【請求項2】
水素生成部と、
前記水素生成部で得られた水素を貯蔵する、第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクを有する水素貯蔵部と、
前記第1水素タンクを保持する第1保持装置と、前記第2水素タンクを保持する第2保持装置と、前記第3水素タンクを保持する第3保持装置とを有する保持部と、
前記水素貯蔵部から供給された水素に基づいて発電する燃料電池とを備え
た電力供給システムであって、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのそれぞれは、内部に水素吸蔵合金を保持し、吸蔵により水素を蓄積するものであり、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記水素生成部からの水素の供給を受ける水素タンクは、前記水素の供給を受ける間、前記水素生成部との間のバルブが開状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが閉状態にされ、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記燃料電池への水素の供給を行う水素タンクは、前記水素の供給を行う間、前記水素生成部との間のバルブが閉状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが開状態にされ、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記水素生成部からの水素の供給を受けず、且つ前記燃料電池への水素の供給を行わない水素タンクは、前記水素生成部との間のバルブが閉状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが閉状態にされ、取り外し可能な状態で前記保持部に保持され、
前記水素貯蔵部は、第1周波数の電波を発する第1発信部と、前記第1発信部からの電波を受信する第1通信部とを有する第1検知装置を含む検知部を有し、
前記第1発信部と前記第1通信部は、前記第1水素タンクの水素吸蔵合金を挟む位置関係に配置され、
前記電力供給システムは、前記第1通信部で得られた前記第1発信部からの電波の電波強度と信号波形の少なくとも一方に関する情報に基づいて、前記第1水素タンクの水素充填率が水素充填率閾値よりも低い場合に、前記第1水素タンクへの水素供給を可能にする第1入口バルブを開状態にし、前記第1水素タンクの水素充填率が前記水素充填率閾値以上に高い場合に、前記第1入口バルブを閉状態にする制御部を備える、電力供給システム。
【請求項3】
前記第1水素タンク、電波透過性を有する樹脂で構成され、
前記第1発信部と前記第1通信部は、前記第1水素タンクの外壁に取り付けられる、請求項1または請求項2に記載の電力供給システム。
【請求項4】
前記燃料電池に冷却風を供給するファンと、前記冷却風が前記燃料電池で温められてできた温風を、前記第1水素タンク~前記第3
水素タンクに誘導する誘導路を有する熱伝達部と、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記燃料電池に水素を供給する水素タンクに対して、前記誘導路を介して温風が供給されるように、前記誘導路のバルブを制御する制御部とを備える、請求項1に記載の電力供給システム。
【請求項5】
冷水を温める温水器と、
前記温水器からの温水を、前記第1保持装置と前記第2保持装置と前記第3保持装置に供給する温水管と、
前記燃料電池に冷却風を供給するファンと、前記冷却風が前記燃料電池で温められてできた温風を、前記温水器と前記温水管の少なくとも一方に誘導する誘導路を有する熱伝達部とを備える、請求項1に記載の電力供給システム。
【請求項6】
水素生成部と、
前記水素生成部で得られた水素を貯蔵する、第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクを有する水素貯蔵部と、
前記第1水素タンクを保持する第1保持装置と、前記第2水素タンクを保持する第2保持装置と、前記第3水素タンクを保持する第3保持装置とを有する保持部と、
前記水素貯蔵部から供給された水素に基づいて発電する燃料電池とを備え、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのそれぞれは、内部に水素吸蔵合金を保持し、吸蔵により水素を蓄積するものであり、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記水素生成部からの水素の供給を受ける水素タンクは、前記水素の供給を受ける間、前記水素生成部との間のバルブが開状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが閉状態にされ、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記燃料電池への水素の供給を行う水素タンクは、前記水素の供給を行う間、前記水素生成部との間のバルブが閉状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが開状態にされ、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記水素生成部からの水素の供給を受けず、且つ前記燃料電池への水素の供給を行わない水素タンクは、前記水素生成部との間のバルブが閉状態にされ、前記燃料電池との間のバルブが閉状態にされ、取り外し可能な状態で前記保持部に保持され、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記水素生成部からの水素の供給を受ける水素タンクは、前記水素の供給を受ける間、取り外し不能な状態で、前記保持部に保持され、
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記燃料電池への水素の供給を行う水素タンクは、前記水素の供給を行う間、取り外し不能な状態で、前記保持部に保持され、
前記第1保持装置は、
通電状態の時に、前記第1水素タンクが取り外し可能状態にし、
非通電状態の時に、前記第1水素タンクが取り外し不能な状態にする第1ロック機構を含み、
前記第1ロック機構は、前記水素生成部と前記第1水素タンクとの間のバルブと、前記燃料電池と前記第1水素タンクとの間のバルブの両方が閉状態の時に、
前記通電状態にされる、電力供給システム。
【請求項7】
前記第1水素タンクと前記第2水素タンクと前記第3水素タンクのうち、前記燃料電池に供給する水素タンクに対して、前記燃料電池で発した熱を伝達する熱伝達部を備える、請求項1に記載の電力供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給システムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、電力を蓄積し、蓄積した電力などを電気自動車などに供給するシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、水素の蓄積と放出の制御が十分に考慮されていない。
【0005】
したがって本発明の目的は、効率よく水素の蓄積と放出が可能な電力供給システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電力供給システムは、水素生成部と、水素生成部で得られた水素を貯蔵する、第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクを有する水素貯蔵部と、第1水素タンクを保持する第1保持装置と第2水素タンクを保持する第2保持装置と第3水素タンクを保持する第3保持装置とを有する保持部と、水素貯蔵部から供給された水素に基づいて発電する燃料電池とを備える。
第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクのそれぞれは、内部に水素吸蔵合金を保持し、吸蔵により水素を蓄積する。
第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクのうち、水素生成部からの水素の供給を受ける水素タンクは、水素の供給を受ける間、水素生成部との間のバルブが開状態にされ、燃料電池との間のバルブが閉状態にされる。
第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクのうち、燃料電池への水素の供給を行う水素タンクは、水素の供給を行う間、水素生成部との間のバルブが閉状態にされ、燃料電池との間のバルブが開状態にされる。
第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクのうち、水素生成部からの水素の供給を受けず、且つ燃料電池への水素の供給を行わない水素タンクは、水素生成部との間のバルブが閉状態にされ、燃料電池との間のバルブが閉状態にされ、取り外し可能な状態で保持部に保持される。
【0007】
水素に基づいて電力を発生させる電力供給システムにおいて、水素を蓄積する水素タンク(例えば、第1水素タンク)、水素を放出する水素タンク(例えば、第2水素タンク)、水素の蓄積と放出のいずれも行わずに取り外し可能な状態で保持装置に保持されている水素タンク(例えば、第3水素タンク)が設けられる。
このため、水素の蓄積、水素の放出、水素タンクの交換を、それぞれの水素タンクで同時に進行させることが可能になり、効率よく水素の蓄積と放出が可能になる。
【0008】
好ましくは、水素貯蔵部は、第1周波数の電波を発する第1発信部と、第1発信部からの電波を受信する第1通信部とを有する第1検知装置を含む検知部を有する。
第1発信部と第1通信部は、第1水素タンクの水素吸蔵合金を挟む位置関係に配置される。
電力供給システムは、第1通信部で得られた第1発信部からの電波の電波強度と信号波形の少なくとも一方に関する情報に基づいて、第1水素タンクの水素充填率を算出する制御部を備える。
【0009】
水素吸蔵合金に吸蔵された水素の量が変わると、水素吸蔵合金の形状などが変化する。当該変化に基づいて、当該水素吸蔵合金を通過して受信出来る電波強度が変化する。このため、当該水素吸蔵合金を挟む位置関係で発信部と通信部(受信装置)を配置することで、水素吸蔵合金を通過して受信出来る電波強度に関する情報を取得出来、かかる電波強度に関する情報に基づいて、当該水素吸蔵合金に吸蔵された水素の量、すなわち当該水素吸蔵合金を含む水素タンクの水素充填率を算出することが可能になる。
水素充填率の高い水素タンクについては、燃料電池への水素の供給を行い、水素充填率の低い水素タンクについては、水素生成部からの水素の供給を受けることで、効率よく水素の蓄積と放出が可能になる。
【0010】
また、好ましくは、水素貯蔵部は、第1周波数の電波を発する第1発信部と、第1発信部からの電波を受信する第1通信部とを有する第1検知装置を含む検知部を有し、
第1発信部と第1通信部は、第1水素タンクの水素吸蔵合金を挟む位置関係に配置される。
電力供給システムは、第1通信部で得られた第1発信部からの電波の電波強度と信号波形の少なくとも一方に関する情報に基づいて、第1水素タンクの水素充填率が水素充填率閾値よりも低い場合に、第1水素タンクへの水素供給を可能にする第1入口バルブを開状態にし、第1水素タンクの水素充填率が水素充填率閾値以上に高い場合に、第1入口バルブを閉状態にする制御部を備える、請求項1に記載の電力供給システム。
【0011】
さらに好ましくは、第1水素タンクは、電波透過性を有する樹脂で構成される。
第1発信部と第1通信部は、第1水素タンクの外壁に取り付けられる。
【0012】
また、好ましくは、電力供給システムは、燃料電池に冷却風を供給するファンと、冷却風が燃料電池で温められてできた温風を、第1水素タンク~第3タンクに誘導する誘導路を有する熱伝達部を備える。
電力供給システムは、第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクのうち、燃料電池に水素を供給する水素タンクに対して、誘導路を介して温風が供給されるように、誘導路のバルブを制御する制御部を備える。
【0013】
(水素タンクに熱を伝達することの効果)
燃料電池で得られた熱を水素タンクに伝達することで、水素吸蔵合金を温め、当該水素吸蔵合金からの水素の放出を行いやすく出来る。
【0014】
また、好ましくは、電力供給システムは、冷水を温める温水器を備える。
電力供給システムは、温水器からの温水を、第1保持装置と第2保持装置と第3保持装置に供給する温水管を備える。
燃料電池に冷却風を供給するファンと、冷却風が燃料電池で温められてできた温風を、温水器と温水管の少なくとも一方に誘導する誘導路を有する熱伝達部を備える。
【0015】
(温水器などに熱を伝達することの効果)
燃料電池で得られた熱を温水器などに伝達することで、水素吸蔵合金を温め、当該水素吸蔵合金からの水素の放出を行いやすく出来る。
【0016】
また、好ましくは、第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクのうち、水素生成部からの水素の供給を受ける水素タンクは、水素の供給を受ける間、取り外し不能な状態で、保持部に保持される。
第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクのうち、燃料電池への水素の供給を行う水素タンクは、水素の供給を行う間、取り外し不能な状態で、保持部に保持される。
【0017】
さらに好ましくは、第1保持装置は、オン状態の時に、第1水素タンクが取り外し可能状態にし、オフ状態の時に、第1水素タンクが取り外し不能な状態にする第1ロック機構を含む。
第1ロック機構は、水素生成部と第1水素タンクとの間のバルブと、燃料電池と第1水素タンクとの間のバルブの両方が閉状態の時に、オン状態にされる。
【0018】
(ロック機構を設けることの効果)
電力供給が途切れて第1ロック機構がオフ状態になった場合でも、不用意に水素タンクが保持機構から外れるのを防止出来る。
また、水素タンクの入口バルブと出口バルブの両方の閉状態であることを条件に当該水素タンクを取り外し可能な状態にする。このため、水素の充填中若しくは水素の放出中に不用意に水素タンクが保持機構から外れるのを防止出来る。
【0019】
また、好ましくは、電力供給システムは、第1水素タンクと第2水素タンクと第3水素タンクのうち、燃料電池に供給する水素タンクに対して、燃料電池で発した熱を伝達する熱伝達部を備える。
【発明の効果】
【0020】
以上のように本発明によれば、効率よく水素の蓄積と放出が可能な電力供給システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本実施形態の電力供給システムの構成図である。
【
図2】第2直流発電装置からの廃熱の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0023】
(電力供給システム1)
本実施形態の電力供給システム1は、直流電力供給部10、交流電力供給部20、変換部30、蓄電部50、制御部60、水素供給部70、熱伝達部90、スイッチ(第01スイッチS01~第10スイッチS10)、バルブ(第01バルブB01~第26バルブB26)を備える(
図1、
図2参照)。
なお、
図1では、水素供給部70のロック機構(第1ロック機構74a1など)、および熱伝達部90の誘導路92の一部の図示を省略している。
また、
図2では、外部からは見えない水素吸蔵合金AMを点線で示している。
【0024】
電力供給システム1は、電力を生成し、外部の負荷に生成した電力を供給する。
また、電力供給システム1は、水素を生成し、生成した水素に基づいて、電力を生成する。
生成した電力は、負荷100に供給される。
負荷100は、空調機など、交流電力で駆動する電気機器である。
【0025】
(直流電力供給部10)
直流電力供給部10は、第1直流発電装置11と第2直流発電装置12を有する。
【0026】
(第1直流発電装置11)
第1直流発電装置11は、太陽光発電装置など、自然エネルギー(再生可能エネルギー)に基づいて直流電力を発する発電装置(再生可能エネルギー由来電力発生装置)である。
第1直流発電装置11は、常時、発電が可能な状態にされる。
第1直流発電装置11で得られた電力は、変換部30の第1変換装置31と第2変換装置32を介して、蓄電部50の第1蓄電装置51に供給される。
また、第1直流発電装置11で得られた電力は、変換部30の第1変換装置31を介して、蓄電部50の第2蓄電装置52に供給される。
また、第1直流発電装置11で得られた電力は、変換部30の第1変換装置31を介して、負荷100に供給される。
第1直流発電装置11は、ダイオードなどの逆流防止装置を含む。
【0027】
本実施形態では、第1直流発電装置11で得られた電力が、第1蓄電装置51を介して、水素生成部71に供給される例を説明する。
しかしながら、第1直流発電装置11で得られた電力が、第1蓄電装置51を介さずに、直接、水素生成部71に供給されてもよい。
【0028】
(第2直流発電装置12)
第2直流発電装置12は、水素に基づいて発電する発電装置(燃料電池)である。
第2直流発電装置12は、第1直流発電装置11などから供給される電力が十分でない場合などに、発電が可能な状態にされる。
第2直流発電装置12で得られた電力は、変換部30の第3変換装置33を介して、蓄電部50の第3蓄電装置53に供給される。
第2直流発電装置12は、ダイオードなどの逆流防止装置を含む。
【0029】
(交流電力供給部20)
交流電力供給部20は、第1交流発電装置21を有する。
【0030】
(第1交流発電装置21)
第1交流発電装置21は、風力発電装置、波力発電装置など、自然エネルギー(再生可能エネルギー)に基づいて交流電力を発する発電装置(再生可能エネルギー由来電力発生装置)である。
第1交流発電装置21は、常時、発電が可能な状態にされる。
ただし、第1交流発電装置21が風力発電装置であって、且つ、第1交流発電装置21が受ける風力が所定の風力を超える場合には、第1交流発電装置21は、発電が出来ない状態にされる。
第1交流発電装置21で得られた電力は、変換部30の第4変換装置34を介して、水素供給部70の水素生成部71に供給される。
【0031】
(第2交流発電装置22)
交流電力供給部20は、第1交流発電装置21に代えて、若しくは第1交流発電装置21に加えて、第2交流発電装置22を有してもよい。
第2交流発電装置22は、LPガス発電装置など、内燃機関若しくは外燃機関で得られた運動エネルギーに基づいて交流電力を発する発電装置である。
【0032】
本実施形態では、交流電力供給部20で得られた電力が、水素生成部71に供給される例を説明する。
しかしながら、交流電力供給部20で得られた電力が、第1蓄電装置51、第2蓄電装置52、負荷100などに供給されてもよい。
【0033】
(変換部30)
変換部30は、第1変換装置31~第5変換装置35を有する。
【0034】
(第1変換装置31)
第1変換装置31は、DC/ACインバーターを有する。
第1変換装置31の入力側は、第01スイッチS01を介して、第1直流発電装置11と接続する。
第1変換装置31の出力側は、第2変換装置32と接続し、第02スイッチS02を介して第2蓄電装置52と接続し、第03スイッチS03を介して負荷100と接続する。
第1変換装置31は、第1直流発電装置11で得られた電力の電気の流れ方を、直流から交流に変換する。
【0035】
(第2変換装置32)
第2変換装置32は、AC/DCコンバーターを有する。
第2変換装置32の入力側は、第1変換装置31と接続する。
第2変換装置32の出力側は、第1蓄電装置51と接続する。
第2変換装置32は、第1変換装置31からの電力の電気の流れ方を、交流から直流に変換する。
【0036】
(第3変換装置33)
第3変換装置33は、DC/DCコンバーターを有する。
第3変換装置33の入力側は、第06スイッチS06を介して第2直流発電装置12と接続する。
第3変換装置33の出力側は、第3蓄電装置53と接続する。
第3変換装置33は、第2直流発電装置12で得られた電力について、所定の電圧、所定の電流に変換する
【0037】
(第4変換装置34)
第4変換装置34は、AC/DCコンバーターを有する。
第4変換装置34の入力側は、第04スイッチS04を介して第1交流発電装置21と接続する。
第4変換装置34の出力側は、第05スイッチS05を介して水素生成部71と接続する。
第4変換装置34は、第1交流発電装置21からの電力の電気の流れ方を、交流から直流に変換する。
【0038】
(第5変換装置35)
第5変換装置35は、DC/ACインバーターを有する。
第5変換装置35の入力側は、第09スイッチS09を介して第3蓄電装置53と接続する。
第5変換装置35の出力側は、第10スイッチS10を介して負荷100と接続する。
第5変換装置35は、第3蓄電装置53に蓄積された電力の電気の流れ方を、直流から交流に変換する。
【0039】
(蓄電部50)
蓄電部50は、第1蓄電装置51~第3蓄電装置53を有する。
第1蓄電装置51に蓄積された電力は、主に、水素を生成するために、すなわち、水素生成部71を駆動するために用いられる。
第2蓄電装置52に蓄積された電力は、主に、電力供給システム1の各部を駆動するために用いられる。
第3蓄電装置53に蓄積された電力は、主に、負荷100を駆動するために用いられる。
【0040】
(第1蓄電装置51)
第1蓄電装置51は、第1直流発電装置11からの電力を蓄積するための充電デバイスおよび蓄電デバイスを有する。
第1蓄電装置51に蓄積された電力は、水素生成部71に供給される。
すなわち、第1蓄電装置51に蓄積された電力は、水の電気分解に用いられる。
【0041】
(第2蓄電装置52)
第2蓄電装置52は、第1直流発電装置11からの電力を蓄積するための充電デバイスおよび蓄電デバイスを有する。
第2蓄電装置52に蓄積された電力は、電力供給システム1の各部(制御部60、ファン91、スイッチ、バルブなど)に供給される。
【0042】
(第3蓄電装置53)
第3蓄電装置53は、第2直流発電装置12からの電力を蓄積するための充電デバイスおよび蓄電デバイスを有する。
第3蓄電装置53に蓄積された電力は、負荷100に供給される。
【0043】
(制御部60)
制御部60は、電力供給システム1の各部を制御する。
具体的には、制御部60は、電力供給システム1の各部の状態に応じて、第01スイッチS01~第10スイッチS10のオンオフ制御、第01バルブB01~第26バルブB26の開閉制御、第1ロック機構74a1~第3ロック機構74c1のオンオフ制御などを行う。
【0044】
制御部60は、第2直流発電装置12が発電を行っている時に、ファン91を駆動し、ファン91は第2直流発電装置12に冷却風を送る。当該冷却風は、第2直流発電装置12で温められ、温風が、温水器72b2、水素貯蔵部73における水素放出を行う水素タンクなどに供給される。
【0045】
(バルブ制御)
水素タンクに水素を充填する場合、制御部60は、当該水素タンクの入口バルブを開状態にし、出口バルブを閉状態にする。また、制御部60は、当該水素タンクの冷水供給バルブを開状態にし、当該水素タンクの保持装置の温水供給バルブを閉状態にする。また、制御部60は、当該水素タンクを保持する保持装置のロック機構をオフ状態にして、当該水素タンクを当該保持装置から取り外し不能な状態にする。
【0046】
水素タンクから水素を放出する場合、制御部60は、当該水素タンクの入口バルブを閉状態にし、出口バルブを開状態にする。また、制御部60は、当該水素タンクの冷水供給バルブを閉状態にし、当該水素タンクの保持装置の温水供給バルブを開状態にする。また、制御部60は、当該水素タンクを保持する保持装置のロック機構をオフ状態にして、当該水素タンクを当該保持装置から取り外し不能な状態にする。
【0047】
水素タンクが着脱可能な状態で保持される場合、制御部60は、当該水素タンクの入口バルブと出口バルブを閉状態にする。また、制御部60は、当該水素タンクの保持装置の冷水供給バルブと温水供給バルブを閉状態にする。また、制御部60は、当該水素タンクを保持する保持装置のロック機構をオン状態にして、当該水素タンクを当該保持装置から取り外し可能な状態にする。
【0048】
制御部60は、水素供給部70の検知部75からの情報に基づいて、水素充填中の水素タンクについて、水素充填率rhが、水素充填率閾値thrh以上であるか否かを判断する。
水素充填率rhが、水素充填率閾値thrh以上である場合は、制御部60は、当該水素タンクへの水素供給を停止するようにバルブを閉じる。また、制御部60は、当該水素タンクへの冷却水供給を停止するようにバルブを閉じる。
【0049】
制御部60若しくは不図示の記録装置は、電波強度と水素吸蔵合金AMに吸蔵された水素の量と水素タンクの水素充填率rhの関係を示すデータベースを記録する。制御部60は、検知部75の第1通信部75a2などからの電波強度に関する情報と当該データベースとに基づいて、水素タンクごとの水素充填率rhを算出する。
水素充填率rhは、水素タンクに充填された(水素吸蔵合金によって吸収された)水素の吸蔵量(cc/g若しくはwt%)の、当該水素タンクに充填し得る水素の最大吸蔵量との割合と定義する。
【0050】
制御部60は、第1水素タンク73aと第2水素タンク73bと第3水素タンク73cのうち、第2直流発電装置12に水素を供給する水素タンクに対して、誘導路92を介して温風が供給されるように、誘導路のバルブを制御する。
制御部60は、第1水素タンク73aと第2水素タンク73bと第3水素タンク73cのうち、水素生成部71から水素の供給を受ける水素タンク、取り外し可能な状態で保持装置に保持される水素タンクに対して、誘導路92を介して温風が供給されないように、誘導路のバルブを制御する。
【0051】
例えば、水素貯蔵部73の第1水素タンク73aに水素を充填し、水素貯蔵部73の第2水素タンク73bから水素を放出し、水素貯蔵部73の第3水素タンク73cが着脱可能な状態で保持される場合の、バルブの開閉制御を説明する。
ただし、第2水素タンク73bに水素を充填し、第3水素タンク73cから水素を放出し、第1水素タンク73aが着脱可能な状態で保持されてもよい。
同様に、第3水素タンク73cに水素を充填し、第1水素タンク73aから水素を放出し、第2水素タンク73bが着脱可能な状態で保持されてもよい。
【0052】
第1水素タンク73aに水素を充填する場合、制御部60は、第1水素タンク73aの入口バルブ(第01バルブB01)とバッファータンク76の第1タンク76aのバルブ(第17バルブB17)を開状態にし、出口バルブ(第02バルブB02)を閉状態にする。また、制御部60は、第1保持装置74aの冷水供給バルブ(第08バルブB08、第14バルブB14)を開状態にし、第1保持装置74aの温水供給バルブ(第07バルブB07)を閉状態にする。また、制御部60は、第1保持装置74aのロック機構(第1ロック機構74a1)をオフ状態にして、第1水素タンク73aを第1保持装置74aから取り外し不能な状態にする。
【0053】
第2水素タンク73bから水素を放出する場合、制御部60は、第2水素タンク73bの入口バルブ(第03バルブB03)を閉状態にし、出口バルブ(第04バルブB04)とバッファータンク76の第2タンク76bのバルブ(第18バルブB18)を開状態にする。また、制御部60は、第2保持装置74bの冷水供給バルブ(第10バルブB10)を閉状態にし、第2保持装置74bの温水供給バルブ(第09バルブB09、第13バルブB13)を開状態にする。また、制御部60は、第2保持装置74bのロック機構(第2ロック機構74b1)をオフ状態にして、第2水素タンク73bを第2保持装置74bから取り外し不能な状態にする。
【0054】
第3水素タンク73cが着脱可能な状態で第3保持装置74cに保持される場合、制御部60は、第3水素タンク73cの入口バルブ(第05バルブB05)と出口バルブ(第06バルブB06)を閉状態にする。また、制御部60は、第3保持装置74cの冷水供給バルブ(第12バルブB12)と温水供給バルブ(第11バルブB11)を閉状態にする。また、制御部60は、第3保持装置74cのロック機構(第3ロック機構74c1)をオン状態にして、第3水素タンク73cを第3保持装置74cから取り外し可能な状態にする。
【0055】
制御部60は、水素供給部70の検知部75の第1検知装置75aからの情報に基づいて、水素充填中の第1水素タンク73aについて、水素充填率rhが、水素充填率閾値thrh以上に高いか否かを判断する。
水素充填率rhが、水素充填率閾値thrh以上に高い場合は、制御部60は、第1水素タンク73aへの水素供給を停止するようにバルブ(第01バルブB01)を閉じる。また、制御部60は、第1水素タンク73aへの冷却水供給を停止するようにバルブ(第08バルブB08、第14バルブB14)を閉じる。
【0056】
制御部60は、第2水素タンク73bに対して、誘導路92を介して温風が供給されるように、誘導路のバルブを制御する。
また、制御部60は、第1水素タンク73aと第3水素タンク73cに対して、誘導路92を介して温風が供給されないように、誘導路のバルブを制御する。
具体的には、第23バルブB23と第25バルブB25が開状態にされ、第24バルブB24と第26バルブB26が閉状態にされる。
【0057】
(水素供給部70)
水素供給部70は、水素生成部71、水供給部72、水素貯蔵部73、保持部74、検知部75、バッファータンク76、高圧水素ボンベ77、減圧調整部78、気液分離器79を有する。
【0058】
(水素生成部71)
水素生成部71は、水などの電解液の電気分解を行って、水素を生成し、水素貯蔵部73に蓄積する。
第2直流発電装置12で生成された水も、電解液として用いられてもよい。
水素生成部71は、生成された水素の除湿を行う除湿器を含む。
本実施形態では、水素生成部71で生成された水素は、水素貯蔵部73を介して、第2直流発電装置12に供給される例を説明する。しかしながら、水素生成部71で生成された水素は、外部の装置に供給されてもよい。
【0059】
(水供給部72)
水供給部72は、第1水供給装置72aと第2水供給装置72bを有する。
【0060】
(第1水供給装置72a)
第1水供給装置72aは、第1取水部72a1を有する。
第1取水部72a1は、外部から電解液を取り込み、水素生成部71に供給する。
【0061】
(第2水供給装置72b)
第2水供給装置72bは、第2取水部72b1、温水器72b2、温水タンク72b3、冷水タンク72b4を有する。
第2取水部72b1は、外部から水を取り込む。
取り込んだ水の一部は、温水器72b2を介して、温められた状態で温水タンク72b3に貯蔵される。
取り込んだ水の残りは、温められない状態で冷水タンク72b4に貯蔵される。
温水器72b2は、太陽熱温水器などで構成され、第2取水部72b1で取り込んだ水の一部を温める。なお、温水器72b2は、ガスなど火力に基づく温水器で構成されてもよい。
温水タンク72b3は、温水を貯蔵する。温水は、水素を放出する水素タンクを温めるために使用される。
冷水タンク72b4は、冷水を貯蔵する。冷水は、水素を充填する水素タンクを冷却するために使用される。
【0062】
(水素貯蔵部73)
水素貯蔵部73は、第1水素タンク73a~第3水素タンク73cを有する。
第1水素タンク73a~第3水素タンク73cのそれぞれは、内部に水素吸蔵合金AMを保持し、吸蔵により水素を蓄積する。
第1水素タンク73aは、着脱可能な状態で、保持部74の第1保持装置74aに保持される。
第2水素タンク73bは、着脱可能な状態で、保持部74の第2保持装置74bに保持される。
第3水素タンク73cは、着脱可能な状態で、保持部74の第3保持装置74cに保持される。
第1水素タンク73a~第3水素タンク73cのそれぞれは、電波透過性を有する樹脂で構成される。
【0063】
第1水素タンク73aの外壁には、後述する第1検知装置75aの第1発信部75a1と第1通信部75a2が取り付けられる。
第2水素タンク73bの外壁には、後述する第2検知装置75bの第2発信部75b1と第2通信部75b2が取り付けられる。
第3水素タンク73cの外壁には、後述する第3検知装置75cの第3発信部75c1と第3通信部75c2が取り付けられる。
【0064】
ただし、第1検知装置75aは、第1水素タンク73aの内部に設けられてもよい。この場合は、第1水素タンク73aは金属で構成されてもよい。
同様に、第2検知装置75bは、第2水素タンク73bの内部に設けられてもよい。この場合は、第2水素タンク73bは金属で構成されてもよい。
同様に、第3検知装置75cは、第3水素タンク73cの内部に設けられてもよい。この場合は、第3水素タンク73cは金属で構成されてもよい。
【0065】
第1水素タンク73a~第3水素タンク73cに蓄積された水素は、第2直流発電装置12に供給される。
第1水素タンク73a~第3水素タンク73cのうちの1つにおいて、水素の吸蔵が行われている時に、第1水素タンク73a~第3水素タンク73cのうちの残りの一方において、水素の放出が行われ、当該残りの他方は、水素の吸蔵と水素の放出のいずれも行わずに、取り外し可能な状態にされる。
保持装置から取り外しされた水素タンクは、外部の他の装置で用いられてもよい。
【0066】
(保持部74)
保持部74は、第1保持装置74a~第3保持装置74cを有する。
【0067】
(第1保持装置74a)
第1保持装置74aは、第1水素タンク73aを、温水タンク72b3の温水を使って温めたり、冷水タンク72b4の冷水を使って冷やしたりする。
水素を貯蔵する時、第1保持装置74aは、冷水タンク72b4の冷水を使って第1水素タンク73aを冷やす。
第1保持装置74aは、第1ロック機構74a1を含む。
第1ロック機構74a1は、オン状態(通電状態)の時に、第1保持装置74aに保持された第1水素タンク73aが取り外し可能な状態にし、オフ状態(非通電)の時に、第1保持装置74aに保持された第1水素タンク73aが取り外し不能な状態にする。
【0068】
第1ロック機構74a1のオンオフ状態は、水素生成部71と第1水素タンク73aとの間のバルブ(第01バルブB01)の開閉状態と、第2直流発電装置12と第1水素タンク73aとの間のバルブ(第02バルブB02)の開閉状態と連動するのが望ましい。
第1ロック機構74a1は、水素生成部71と第1水素タンク73aとの間のバルブ(第01バルブB01)と、第2直流発電装置12と第1水素タンク73aとの間のバルブ(第02バルブB02)の両方が閉状態の時に、オン状態にされる。
また、第1ロック機構74a1がオン状態にされると、水素生成部71と第1水素タンク73aとの間のバルブ(第01バルブB01)と、第2直流発電装置12と第1水素タンク73aとの間のバルブ(第02バルブB02)の両方が閉状態にされる。
【0069】
(第2保持装置74b)
第2保持装置74bは、第2水素タンク73bを、温水タンク72b3の温水を使って温めたり、冷水タンク72b4の冷水を使って冷やしたりする。
水素を貯蔵する時、第2保持装置74bは、冷水タンク72b4の冷水を使って第2水素タンク73bを冷やす。
第2保持装置74bは、第2ロック機構74b1を含む。
第2ロック機構74b1は、オン状態(通電状態)の時に、第2保持装置74bに保持された第2水素タンク73bが取り外し可能な状態にし、オフ状態(非通電)の時に、第2保持装置74bに保持された第2水素タンク73bが取り外し不能な状態にする。
【0070】
第2ロック機構74b1のオンオフ状態は、水素生成部71と第2水素タンク73bとの間のバルブ(第03バルブB03)の開閉状態と、第2直流発電装置12と第2水素タンク73bとの間のバルブ(第04バルブB04)の開閉状態と連動するのが望ましい。
第2ロック機構74b1は、水素生成部71と第2水素タンク73bとの間のバルブ(第03バルブB03)と、第2直流発電装置12と第2水素タンク73bとの間のバルブ(第04バルブB04)の両方が閉状態の時に、オン状態にされる。
また、第2ロック機構74b1がオン状態にされると、水素生成部71と第2水素タンク73bとの間のバルブ(第03バルブB03)と、第2直流発電装置12と第2水素タンク73bとの間のバルブ(第04バルブB04)の両方が閉状態にされる。
【0071】
(第3保持装置74c)
第3保持装置74cは、第3水素タンク73cを、温水タンク72b3の温水を使って温めたり、冷水タンク72b4の冷水を使って冷やしたりする。
水素を貯蔵する時、第3保持装置74cは、冷水タンク72b4の冷水を使って第3水素タンク73cを冷やす。
第3保持装置74cは、第3ロック機構74c1を含む。
第3ロック機構74c1は、オン状態(通電状態)の時に、第3保持装置74cに保持された第3水素タンク73cが取り外し可能な状態にし、オフ状態(非通電)の時に、第3保持装置74cに保持された第3水素タンク73cが取り外し不能な状態にする。
【0072】
第3ロック機構74c1のオンオフ状態は、水素生成部71と第3水素タンク73cとの間のバルブ(第05バルブB05)の開閉状態と、第2直流発電装置12と第3水素タンク73cとの間のバルブ(第06バルブB06)の開閉状態と連動するのが望ましい。
第3ロック機構74c1は、水素生成部71と第3水素タンク73cとの間のバルブ(第05バルブB05)と、第2直流発電装置12と第3水素タンク73cとの間のバルブ(第06バルブB06)の両方が閉状態の時に、オン状態にされる。
また、第3ロック機構74c1がオン状態にされると、水素生成部71と第3水素タンク73cとの間のバルブ(第05バルブB05)と、第2直流発電装置12と第3水素タンク73cとの間のバルブ(第06バルブB06)の両方が閉状態にされる。
【0073】
(検知部75)
検知部75は、第1検知装置75a~第3検知装置75cを有する。
【0074】
(第1検知装置75a)
第1検知装置75aは、第1水素タンク73aに着脱可能な状態で取り付けられる。
第1検知装置75aは、第1発信部75a1と第1通信部75a2を含む。
第1発信部75a1と第1通信部75a2が、第1水素タンク73aの内部に配置された水素吸蔵合金AMを挟む位置関係で、第1検知装置75aは、第1水素タンク73aに取り付けられる。
第1発信部75a1は、第1周波数f1の電波を発し、第1通信部75a2は、第1周波数f1の電波を受信する。
第1通信部75a2は、第1周波数f1の電波の電波強度に関する情報、若しくは受信した電波の信号波形に関する情報を制御部60に送信する。
第1通信部75a2から制御部60への信号送信は、無線によるものであってもよいし、有線によるものであってもよい。
【0075】
第1発信部75a1と第1通信部75a2との間の無線通信手段は、RFタグの通信方式で行われる。ただし、当該無線通信手段は、RFタグの通信方式に限るものではなく、例えば、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を発信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)なども考えられる。
第1通信部75a2と制御部60との間で行われる無線通信の無線通信手段は、例えば、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を発信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)などが考えられる。
【0076】
(第2検知装置75b)
第2検知装置75bは、第2水素タンク73bに着脱可能な状態で取り付けられる。
第2検知装置75bは、第2発信部75b1と第2通信部75b2を含む。
第2発信部75b1と第2通信部75b2が、第2水素タンク73bの内部に配置された水素吸蔵合金AMを挟む位置関係で、第2検知装置75bは、第2水素タンク73bに取り付けられる。
第2発信部75b1は、第2周波数f2の電波を発し、第2通信部75b2は、第2周波数f2の電波を受信する。
第2通信部75b2は、第2周波数f2の電波の電波強度に関する情報、若しくは受信した電波の信号波形に関する情報を制御部60に送信する。
第2通信部75b2から制御部60への信号送信は、無線によるものであってもよいし、有線によるものであってもよい。
【0077】
第2発信部75b1と第2通信部75b2との間の無線通信手段は、RFタグの通信方式で行われる。ただし、当該無線通信手段は、RFタグの通信方式に限るものではなく、例えば、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を発信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)なども考えられる。
第2通信部75b2と制御部60との間で行われる無線通信の無線通信手段は、例えば、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を発信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)などが考えられる。
【0078】
(第3検知装置75c)
第3検知装置75cは、第3水素タンク73cに着脱可能な状態で取り付けられる。
第3検知装置75cは、第3発信部75c1と第3通信部75c2を含む。
第3発信部75c1と第3通信部75c2が、第3水素タンク73cの内部に配置された水素吸蔵合金AMを挟む位置関係で、第3検知装置75cは、第3水素タンク73cに取り付けられる。
第3発信部75c1は、第3周波数f3の電波を発し、第3通信部75c2は、第3周波数f3の電波を受信する。
第3通信部75c2は、第3周波数f3の電波の電波強度に関する情報、若しくは受信した電波の信号波形に関する情報を制御部60に送信する。
第3通信部75c2から制御部60への信号送信は、無線によるものであってもよいし、有線によるものであってもよい。
【0079】
第3発信部75c1と第3通信部75c2との間の無線通信手段は、RFタグの通信方式で行われる。ただし、当該無線通信手段は、RFタグの通信方式に限るものではなく、例えば、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を発信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)なども考えられる。
第3通信部75c2と制御部60との間で行われる無線通信の無線通信手段は、例えば、当該無線通信手段をオン状態にしている間、外部に自身の識別情報を発信するもので、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.11(無線LAN)などが考えられる。
【0080】
第1周波数f1と第2周波数f2と第3周波数f3は、同じ周波数で構成されてもよいが、誤動作を防ぐために、別々の周波数で構成されるのが望ましい。
【0081】
(バッファータンク76)
バッファータンク76は、第1タンク76aと第2タンク76bを有する。
第1タンク76aは、水素生成部71から水素貯蔵部73に水素充填する際に、水素を一時的に貯留する。
第2タンク76bは、水素貯蔵部73から第2直流発電装置12に水素充填する際に、水素を一時的に貯留する。
【0082】
(高圧水素ボンベ77)
高圧水素ボンベ77は、水素貯蔵部73に充填された水素が十分でない場合の非常用として用いられる。
【0083】
(減圧調整部78)
減圧調整部78は、第1減圧調整装置78aと第2減圧調整装置78bを有する。
第1減圧調整装置78aは、高圧水素ボンベ77からの水素の圧力を調整する。
第2減圧調整装置78bは、第1水素タンク73aなど第2直流発電装置12へ供給される水素の圧力を調整する。
【0084】
(気液分離器79)
気液分離器79は、第1水素タンク73aなどから排出する水素を含む物質の液体と気体とを分離する。
【0085】
(熱伝達部90)
熱伝達部90は、ファン91と誘導路92を有する。
【0086】
ファン91は、冷却風を第2直流発電装置12の発熱領域に供給する。
誘導路92は、ファン91からの冷却風を第2直流発電装置12の発熱領域に誘導する経路、および、当該発熱領域で温められた温風を温水器72b2と第1水素タンク73aと第2水素タンク73bと第3水素タンク73cに誘導する経路を含む。
誘導路92は、温水管P2に温風を誘導してもよい。
【0087】
(第01スイッチS01)
第01スイッチS01は、第1直流発電装置11と第1変換装置31の間に設けられる。
第01スイッチS01は、第1直流発電装置11から第1変換装置31への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0088】
(第02スイッチS02)
第02スイッチS02は、第1変換装置31と第2蓄電装置52の間に設けられる。
第02スイッチS02は、第1直流発電装置11から第1変換装置31を介した第2蓄電装置52への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0089】
(第03スイッチS03)
第03スイッチS03は、第1変換装置31と負荷100の間に設けられる。
第03スイッチS03は、第1直流発電装置11から第1変換装置31を介した負荷100への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0090】
(第04スイッチS04)
第04スイッチS04は、第1交流発電装置21と第4変換装置34の間に設けられる。
第04スイッチS04は、第1交流発電装置21から第4変換装置34への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0091】
(第05スイッチS05)
第05スイッチS05は、第4変換装置34と水素生成部71の間に設けられる。
第05スイッチS05は、第1交流発電装置21から第4変換装置34を介した水素生成部71への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0092】
(第06スイッチS06)
第06スイッチS06は、第2直流発電装置12と第3変換装置33の間に設けられる。
第06スイッチS06は、第2直流発電装置12から第3変換装置33への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0093】
(第07スイッチS07)
第07スイッチS07は、第1蓄電装置51と水素生成部71の間に設けられる。
第07スイッチS07は、第1蓄電装置51から水素生成部71への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0094】
(第08スイッチS08)
第08スイッチS08は、第2蓄電装置52と制御部60などとの間に設けられる。
第08スイッチS08は、第2蓄電装置52から制御部60などへの電力供給のオンオフ制御を行う。
【0095】
(第09スイッチS09)
第09スイッチS09は、第3蓄電装置53と第5変換装置35との間に設けられる。
第09スイッチS09は、第3蓄電装置53から第5変換装置35への電力供給のオンオフ制御を行う。
【0096】
(第10スイッチS10)
第10スイッチS10は、第5変換装置35と負荷100の間に設けられる。
第10スイッチS10は、第3蓄電装置53から第5変換装置35を介した負荷100への電力供給のオンオフ制御を行う。
第09スイッチS09と第10スイッチS10は、いずれか一方が省略されてもよい。
【0097】
(第01バルブB01)
第01バルブB01は、水素管P1上であって、水素生成部71と第1水素タンク73aの間に設けられる。
第01バルブB01は、第1水素タンク73aの入口バルブ(第1入口バルブ)として、水素生成部71から第1水素タンク73aへの水素供給のオンオフ制御を行う。
【0098】
(第02バルブB02)
第02バルブB02は、水素管P1上であって、第1水素タンク73aと第2減圧調整装置78bの間に設けられる。
第02バルブB02は、第1水素タンク73aの出口バルブ(第1出口バルブ)として、第1水素タンク73aから第2減圧調整装置78bを介した第2直流発電装置12への水素供給のオンオフ制御を行う。
【0099】
(第03バルブB03)
第03バルブB03は、水素管P1上であって、水素生成部71と第2水素タンク73bの間に設けられる。
第03バルブB03は、第2水素タンク73bの入口バルブ(第2入口バルブ)として、水素生成部71から第2水素タンク73bへの水素供給のオンオフ制御を行う。
【0100】
(第04バルブB04)
第04バルブB04は、水素管P1上であって、第2水素タンク73bと第2減圧調整装置78bの間に設けられる。
第04バルブB04は、第2水素タンク73bの出口バルブ(第2出口バルブ)として、第2水素タンク73bから第2減圧調整装置78bを介した第2直流発電装置12への水素供給のオンオフ制御を行う。
【0101】
(第05バルブB05)
第05バルブB05は、水素管P1上であって、水素生成部71と第3水素タンク73cの間に設けられる。
第05バルブB05は、第3水素タンク73cの入口バルブ(第3入口バルブ)として、水素生成部71から第3水素タンク73cへの水素供給のオンオフ制御を行う。
【0102】
(第06バルブB06)
第06バルブB06は、水素管P1上であって、第3水素タンク73cと第2減圧調整装置78bの間に設けられる。
第06バルブB06は、第3水素タンク73cの出口バルブ(第3出口バルブ)として、第3水素タンク73cから第2減圧調整装置78bを介した第2直流発電装置12への水素供給のオンオフ制御を行う。
【0103】
(第07バルブB07)
第07バルブB07は、温水管P2上であって、温水タンク72b3と第1保持装置74aの間であって、第1保持装置74aに近い側に設けられる。
第07バルブB07は、第1保持装置74aの温水供給バルブとして、温水タンク72b3から第1保持装置74aへの温水供給のオンオフ制御を行う。
【0104】
(第08バルブB08)
第08バルブB08は、冷水管P3上であって、冷水タンク72b4と第1保持装置74aの間であって、第1保持装置74aに近い側に設けられる。
第08バルブB08は、第1保持装置74aの冷水供給バルブとして、冷水タンク72b4から第1保持装置74aへの冷水供給のオンオフ制御を行う。
【0105】
(第09バルブB09)
第09バルブB09は、温水管P2上であって、温水タンク72b3と第2保持装置74bの間であって、第2保持装置74bに近い側に設けられる。
第09バルブB09は、第2保持装置74bの温水供給バルブとして、温水タンク72b3から第2保持装置74bへの温水供給のオンオフ制御を行う。
【0106】
(第10バルブB10)
第10バルブB10は、冷水管P3上であって、冷水タンク72b4と第2保持装置74bの間であって、第2保持装置74bに近い側に設けられる。
第10バルブB10は、第2保持装置74bの冷水供給バルブとして、冷水タンク72b4から第2保持装置74bへの冷水供給のオンオフ制御を行う。
【0107】
(第11バルブB11)
第11バルブB11は、温水管P2上であって、温水タンク72b3と第3保持装置74cの間であって、第3保持装置74cに近い側に設けられる。
第11バルブB11は、第3保持装置74cの温水供給バルブとして、温水タンク72b3から第3保持装置74cへの温水供給のオンオフ制御を行う。
【0108】
(第12バルブB12)
第12バルブB12は、冷水管P3上であって、冷水タンク72b4と第3保持装置74cの間であって、第3保持装置74cに近い側に設けられる。
第12バルブB12は、第3保持装置74cの冷水供給バルブとして、冷水タンク72b4から第3保持装置74cへの冷水供給のオンオフ制御を行う。
【0109】
(第13バルブB13)
第13バルブB13は、温水管P2上であって、温水タンク72b3と第1保持装置74a~第3保持装置74cの間であって、温水タンク72b3に近い側に設けられる。
第13バルブB13は、温水タンク72b3から第1保持装置74a~第3保持装置74cへの温水供給のオンオフ制御を行う。
第13バルブB13は、省略されてもよい。
【0110】
(第14バルブB14)
第14バルブB14は、冷水管P3上であって、冷水タンク72b4と第1保持装置74a~第3保持装置74cの間であって、冷水タンク72b4に近い側に設けられる。
第14バルブB14は、冷水タンク72b4から第1保持装置74a~第3保持装置74cへの冷水供給のオンオフ制御を行う。
第14バルブB14は、省略されてもよい。
【0111】
(第15バルブB15)
第15バルブB15は、温水管P2上であって、温水タンク72b3と温水管P2の排出端の間であって、排出端に近い側に設けられる。
第15バルブB15は、温水タンク72b3からの温水排出のオンオフ制御を行う。
【0112】
(第16バルブB16)
第16バルブB16は、冷水管P3上であって、冷水タンク72b4と冷水管P3の排出端の間であって、排出端に近い側に設けられる。
第16バルブB16は、冷水タンク72b4からの冷水排出のオンオフ制御を行う。
【0113】
(第17バルブB17)
第17バルブB17は、水素管P1上であって、水素生成部71とバッファータンク76の第1タンク76aの間に設けられる。
第17バルブB17は、第1タンク76aから第1水素タンク73aなどへの水素供給量の調整を行う。
【0114】
(第18バルブB18)
第18バルブB18は、水素管P1上であって、バッファータンク76の第2タンク76bと第2減圧調整装置78bの間に設けられる。
第18バルブB18は、第2タンク76bから第2直流発電装置12への水素供給量の調整を行う。
【0115】
(第19バルブB19)
第19バルブB19は、水素管P1上であって、第1減圧調整装置78aと第2減圧調整装置78bの間に設けられる。
第19バルブB19は、高圧水素ボンベ77から第2直流発電装置12への水素供給量の調整を行う。
【0116】
(第20バルブB20)
第20バルブB20は、水素管P1上であって、第2減圧調整装置78bと気液分離器79の間に設けられる。
第20バルブB20は、第1水素タンク73aなどから外部への水素排出量の調整を行う。
【0117】
(第21バルブB21)
第21バルブB21は、水素管P1上であって、第2減圧調整装置78bと第2直流発電装置12の間に設けられる。
第21バルブB21は、第1水素タンク73aなどから第2直流発電装置12への水素供給量の調整を行う。
【0118】
(第22バルブB22)
第22バルブB22は、水素管P1上であって、第1水素タンク73aなどと水素管P1の排出端の間に設けられる。
第22バルブB22は、リリーフバルブとして用いられる。
【0119】
(第23バルブB23)
第23バルブB23は、誘導路92上であって、第2直流発電装置12と温水器72b2の間に設けられる。
第23バルブB23は、第2直流発電装置12の発熱領域から温水器72b2への温風供給のオンオフ制御を行う。
【0120】
(第24バルブB24)
第24バルブB24は、誘導路92上であって、第2直流発電装置12と第1水素タンク73aの間に設けられる。
第24バルブB24は、第2直流発電装置12の発熱領域から第1水素タンク73aへの温風供給のオンオフ制御を行う。
【0121】
(第25バルブB25)
第25バルブB25は、誘導路92上であって、第2直流発電装置12と第2水素タンク73bの間に設けられる。
第25バルブB25は、第2直流発電装置12の発熱領域から第2水素タンク73bへの温風供給のオンオフ制御を行う。
【0122】
(第26バルブB26)
第26バルブB26は、誘導路92上であって、第2直流発電装置12と第3水素タンク73cの間に設けられる。
第26バルブB26は、第2直流発電装置12の発熱領域から第3水素タンク73cへの温風供給のオンオフ制御を行う。
【0123】
(3つの水素タンクのバルブ制御することの効果)
水素に基づいて電力を発生させる電力供給システムにおいて、水素を蓄積する水素タンク(例えば、第1水素タンク73a)、水素を放出する水素タンク(例えば、第2水素タンク73b)、水素の蓄積と放出のいずれも行わずに取り外し可能な状態で保持装置に保持されている水素タンク(例えば、第3水素タンク73c)が設けられる。
このため、水素の蓄積、水素の放出、水素タンクの交換を、それぞれの水素タンクで同時に進行させることが可能になり、効率よく水素の蓄積と放出が可能になる。
【0124】
(電波強度などに基づいて水素充填率を算出することの効果)
水素吸蔵合金AMに吸蔵された水素の量が変わると、水素吸蔵合金AMの形状などが変化する。当該変化に基づいて、当該水素吸蔵合金AMを通過して受信出来る電波強度が変化する。このため、当該水素吸蔵合金AMを挟む位置関係で発信部と通信部(受信装置)を配置することで、水素吸蔵合金AMを通過して受信出来る電波強度に関する情報を取得出来、かかる電波強度に関する情報に基づいて、当該水素吸蔵合金AMに吸蔵された水素の量、すなわち当該水素吸蔵合金AMを含む水素タンクの水素充填率を算出することが可能になる。
水素充填率rhの高い水素タンクについては、燃料電池(第2直流発電装置12)への水素の供給を行い、水素充填率rhの低い水素タンクについては、水素生成部71からの水素の供給を受けることで、効率よく水素の蓄積と放出が可能になる。
【0125】
(水素タンクに燃料電池の廃熱を伝達することの効果)
燃料電池(第2直流発電装置12)で得られた熱を第1水素タンク73aなどに伝達す
ることで、水素吸蔵合金AMを温め、当該水素吸蔵合金からの水素の放出を行いやすく出来る。
【0126】
(温水器などに燃料電池の廃熱を伝達することの効果)
燃料電池(第2直流発電装置12)で得られた熱を温水器72b2などに伝達することで、水素吸蔵合金AMを温め、当該水素吸蔵合金AMからの水素の放出を行いやすく出来る。
【0127】
(ロック機構を設けることの効果)
電力供給が途切れてロック機構(第1ロック機構74a1など)がオフ状態になった場合でも、不用意に水素タンクが保持機構から外れるのを防止出来る。
また、水素タンクの入口バルブ(第01バルブB01など)と出口バルブ(第02バルブB02など)の両方の閉状態であることを条件に当該水素タンクを取り外し可能な状態にする。このため、水素の充填中若しくは水素の放出中に不用意に水素タンクが保持機構から外れるのを防止出来る。
【0128】
本実施形態では、熱伝達部90がファン91と誘導路92を有する例を説明した。
しかしながら、第2直流発電装置12で発した熱を第1水素タンク73aなどに伝達する手段は、ヒートポンプなど他の装置で構成されてもよい。
【0129】
また、本実施形態では、第2水供給装置72bからの温水が第1水素タンク73aなどを温め、第2水供給装置72bからの冷水が第1水素タンク73aなどを冷却する例を説明した。
しかしながら、第1水素タンク73aなどの加熱及び冷却は、ヒートポンプなど他の装置で行われてもよい。
【0130】
また、本実施形態では、第1水素タンク73aなどを温めることで、水素の放出を行い、第1水素タンク73aなどを冷却することで、水素の蓄積を行う例を説明した。
しかしながら、第1水素タンク73aなどの内部を減圧することで、水素の放出を行い、第1水素タンク73aなどの内部を加圧することで、水素の蓄積を行ってもよい。
【0131】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0132】
1 電力供給システム
10 直流電力供給部
11 第1直流発電装置
12 第2直流発電装置
20 交流電力供給部
21 第1交流発電装置
22 第2交流発電装置
30 変換部
31 第1変換装置
32 第2変換装置
33 第3変換装置
34 第4変換装置
50 蓄電部
51 第1蓄電装置
52 第2蓄電装置
53 第3蓄電装置
60 制御部
70 水素供給部
71 水素生成部
72 水供給部
72a 第1水供給装置
72a1 第1取水部
72b 第2水供給装置
72b1 第2取水部
72b2 温水器
72b3 温水タンク
72b4 冷水タンク
73 水素貯蔵部
73a 第1水素タンク
73b 第2水素タンク
73c 第3水素タンク
74 保持部
74a 第1保持装置
74a1 第1ロック機構
74b 第2保持装置
74b2 第2ロック機構
74c 第3保持装置
74c1 第3ロック機構
75 検知部
75a 第1検知装置
75a1 第1発信部
75a2 第1通信部
75b 第2検知装置
75b1 第2発信部
75b2 第2通信部
75c 第3検知装置
75c1 第3発信部
75c2 第3通信部
76 バッファータンク
76a 第1タンク
76b 第2タンク
77 高圧水素ボンベ
78 減圧調整部
78a 第1減圧調整装置
78b 第2減圧調整装置
79 気液分離器
90 熱伝達部
91 ファン
92 誘導路
100 負荷
AM 水素吸蔵合金
B01~B26 第01バルブ~第26バルブ
P1 水素管
P2 温水管
P3 冷水管
rh 水素充填率
S01~S10 第01スイッチ~第10スイッチ
thrh 水素充填率閾値