(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】工具の方向特定システム及び方法
(51)【国際特許分類】
B23B 45/00 20060101AFI20240725BHJP
B25F 5/00 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
B23B45/00 A
B25F5/00 C
B25F5/00 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020037759
(22)【出願日】2020-03-05
【審査請求日】2023-02-27
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン, ブライアン アーサー
(72)【発明者】
【氏名】デービス, ジョナサン ティー.
【審査官】中川 康文
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0187198(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102016102753(DE,A1)
【文献】独国特許出願公開第102009007977(DE,A1)
【文献】特開2006-082220(JP,A)
【文献】特表2013-506626(JP,A)
【文献】特開2003-181782(JP,A)
【文献】特開2002-321171(JP,A)
【文献】特開平05-111886(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0138116(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0192644(US,A1)
【文献】米国特許第04818925(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 35/00-49/06
B25F 1/00-5/02
B23P 19/00-21/00
B25B 21/00-21/02
B25B 23/00-23/18
B25B 13/00-19/00
B25C 1/00-13/00
B25D 1/00-17/32
B24B 3/00-3/60
B24B 21/00-39/06
B23Q 17/00-23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具(102
)に連結
又は統合されるように構成された第1の工具センサ(104A)
と、
前記工具(102
)に連結
又は統合されるように構成された第2の工具センサ(104B)
と、
前記工具(102
)に連結
又は統合されるように構成された第3の工具センサ(104C)
と、
ユーザインターフェースを備えた制御モジュール(106)であって、
前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)と通信可能に接続し、且つ
第1の時間枠において、前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)から較正データを受け取ること、
前記較正データから前記工具(102)の主たる長さの較正方向を特定すること、
第2の時間枠において、前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)から方向データを受け取ること、
前記方向データから、前記工具の前記主たる長さが前記較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかを判定すること、及び
前記ユーザインターフェースによって、前記工具の前記主たる長さが前記較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかの表示を提供すること、を含む動作を実行するように構成された、制御モジュール(106)
と、
前記工具に連結された較正インサート(108)を受け入れるように構成された開口部(112)を有する較正ブロック(110)と、を備える、装置。
【請求項2】
前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び/又は前記第3の工具センサ(104C)が、接着により、機械的に、且つ/又は磁気的に前記工具に連結されるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記較正方向が、前記較正インサート(108)を前記開口部(112)の中に挿入することによって特定される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記較正ブロック(110)が、平坦な表面(114)を備え、前記開口部(112)が、前記平坦な表面(114)と実質的に直交している、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、前記第3の工具センサ(104C)、及び前記制御モジュール(106)が連結された、前記工具を更に含み、前記工具がドリルである、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記動作が、
前記較正インサート(108)が、前記開口部(112)の中に挿入されたと判定すること、及び
前記較正インサート(108)が、前記開口部(112)の中に挿入されたかどうかの前記判定に基づいて、前記制御モジュール(106)を較正モードにすることを更に含み、前記較正データを受け取ることが、前記制御モジュール(106)が前記較正モードにされたことに基づく、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記動作が、
前記ユーザインターフェースから第1の入力を受け取ることを更に含み、前記較正データを受け取ることが、前記第1の入力を受け取ったことに更に基づく、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記表示が、可聴音及び/又は視覚的な表示を含み、前記ユーザインターフェースが、スピーカー及び/又はライトを備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記制御モジュール(106)が、前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)と無線通信可能に接続するように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び/又は前記第3の工具センサ(104C)が、方向及び/又は位置センサを備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記工
具に連結
又は統合されるように構成された第4の工具センサを更に備え、前記制御モジュール(106)が、前記第4の工具センサと通信可能に更に接続される、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
ツーリング表面(318)に連結されるように構成された表面センサ(316A‐D)を更に備え、前記表面センサ(316A‐D)が、前記制御モジュール(106)と通信可能に接続するように構成され、前記動作が、
前記表面センサ(316A‐D)からのデータから、前記ツーリング表面(318)上の前記工具(102)の位置を特定することを更に含み、前記表示が、前記工具(102)の前記位置に更に基づいて提供される、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記制御モジュール(106)に通信可能に接続されるシステムコントローラを更に備え、前記動作が、
前記工具(102)向けの所望の位置を特定すること、及び
前記工具(102)の前記位置が、前記所望の位置と実質的に一致するかどうかを判定することを更に含み、前記表示が、前記工具(102)の前記位置が前記所望の位置と実質的に一致するかどうかの前記判定に更に基づいて提供される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1の工具センサ(104A)は、前記工具(102)の第1の部分に連結又は統合されるように構成され、
前記第2の工具センサ(104B)は、前記工具(102)の第2の部分に連結又は統合されるように構成され、
前記第3の工具センサ(104C)は、前記工具(102)の第3の部分に連結又は統合されるように構成され、
前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分は、互いから間隔を空けて設けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記工具(102)は、実質的にL形状であり、
前記第1の工具センサ(104A)は、Lの曲がりの前記工具(102)の上端上に配置されており、
前記第2の工具センサ(104B)は、前記工具(102)の一方の端部上に配置されており、
前記第3の工具センサ(104C)は、前記工具(102)の他方の端部上に配置されている、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広くは、ツーリングシステムに関し、特に、ツーリングシステムの方向及び位置を特定し通信するシステム及び技法に関する。
【背景技術】
【0002】
使用される工具の方向及び位置を特定することは、その工具によって製作される完成品の品質を維持するために重要である。例えば、基板上に孔を穿つためにドリルを使用する製造プロセスでは、ドリルが、通常、穿孔される表面に対して特定の角度に方向付けられ、更に、基板上の所望の位置にドリルを正確に配置することが必要とされる。
【0003】
現在、自動化された製造は、複雑なロボットによって実行される。そのようなロボットは、プログラミングを要求し、非常に高価であり、ロボットを特定の製造技法にとって非現実的で不経済なものとしている。更に、そのようなロボットは、嵩張り、空間が制限された施設内に配備することができず、素早く配備することができない。
【発明の概要】
【0004】
工具の方向及び/又は位置を検知する装置向けのシステム及び方法が開示される。該装置は、工具の第1の部分に連結されるように構成された第1の工具センサ、工具の第2の部分に連結されるように構成された第2の工具センサ、工具の第3の部分に連結されるように構成された第3の工具センサ、及びユーザインターフェースを備えた制御モジュールを含んでよい。制御モジュールは、第1の工具センサ、第2の工具センサ、及び第3の工具センサと通信可能に接続するように構成されてよい。制御モジュールは、第1の時間枠において、第1の工具センサ、第2の工具センサ、及び第3の工具センサから較正データを受け取り、較正データから工具の主たる長さの較正方向を特定し、第2の時間枠において、第1の工具センサ、第2の工具センサ、及び第3の工具センサから方向データを受け取り、方向データから、工具の主たる長さが較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかを判定し、ユーザインターフェースによって、工具の主たる長さが較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかの表示を提供する、ように更に構成されてよい。
【0005】
別の一実施例では、方法が開示され得る。該方法は、第1の時間枠において、第1の工具センサ、第2の工具センサ、及び第3の工具センサから較正データを受け取ることであって、第1の工具センサが工具の第1の部分に連結され、第2の工具センサが工具の第2の部分に連結され、且つ第3の工具センサが工具の第3の部分に連結されている、較正データを受け取ること、較正データから工具の主たる長さの較正方向を特定すること、第2の時間枠において、第1の工具センサ、第2の工具センサ、及び第3の工具センサから方向データを受け取ること、方向データから工具の主たる長さが較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかを判定すること、及び、ユーザインターフェースを用いて、工具の主たる長さが較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかの表示を提供することを含んでよい。
【0006】
本発明の範囲は、参照によりこのセクションの中に組み込まれる特許請求の範囲によって定義される。以下の1以上の実施態様の詳細な説明を考慮することにより、当業者は、本開示をより完全に理解し、その更なる利点を認識することとなる。これより、先ず簡潔に説明される添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】本開示の一実施例による、別の拡張工具を示す。
【
図3】本開示の一実施例による、工具ポジショニングシステムを示す。
【
図4】本開示の一実施例による、工具ポジショニングシステムのブロック表現を示す。
【
図5】本開示の一実施例による、工具ポジショニングシステムを動作させる技法のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施例とそれらの利点とは、下記の詳細な説明を参照することにより最もよく理解できる。1以上の図面で示される類似の要素を識別するために類似の参照番号が使用されることを理解するべきである。
【0009】
工具ポジショニング用のシステム及び技法の様々な実施例が、本明細書で説明される。特定の実施例では、工具ポジショニングシステムが説明され得る。工具ポジショニングシステムは、複数の工具センサを含んでよく、それぞれの工具センサは、工具の一部分及び制御モジュールと接続するように構成されている。
【0010】
工具は、主たる長さを含んでよい。主たる長さは、それに沿って工具が動作されるところの長さ又は軸であってよい。例えば、工具はドリルであってよく、主たる長さは、穿孔の方向を規定する軸であってよい。他の実施例では、主たる長さが、工具の別の動作の方向(例えば、リベット打ち工具のリベットの挿入の方向、ねじの移動の方向、及び/又は工具の動作に関連付けられた別のそのような方向)であってよい。
【0011】
制御モジュールは、ユーザインターフェースを含んでよい。制御モジュールは、工具センサと通信可能に接続されてよく、工具の主たる長さの較正方向を特定するために、工具センサから較正データを受け取ることができる。較正方向は、所望の方向(例えば、工具の適正な動作向けに必要とされる工具の方向)であってよい。制御モジュールは、工具センサから方向データを更に受け取り、方向データから、工具の主たる長さが、較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかを判定する。次いで、制御モジュールは、工具の主たる長さが、較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかの表示を提供してよい。
【0012】
図1は、本開示の一実施例による、拡張工具を示す。
図1の工具システム100は、工具102、工具センサ104A‐C、制御モジュール106、較正インサート108、及び較正ブロック110を含む。
【0013】
特定の実施例では、工具102が、ドリル、リベットガン、溶接機、接着剤塗布機、ねじ回し、ソケットドライバ、及び/又は他のそのような適切な工具であってよい。工具102は、工具102の動作の方向を規定する主たる長さを含んでよい。例えば、動作の方向は、穿孔の方向、リベットの挿入の方向、ねじの移動の方向、及び/又はツーリング動作の別のそのような方向であってよい。特定の実施例では、工具102の主たる長さが、基板の表面に対して実質的に垂直(例えば、+/-10%)に方向付けられることが要求され得る。
【0014】
工具センサ104A‐Cは、方向及び/又は測位センサであってよい。特定の実施例では、例えば、各個別の工具センサ104A‐Cが、加速度計、ジャイロスコープ、重力センサ、全地球測位センサ(GPS)、及び/又は、センサが連結される物体の方向及び位置を特定するために、単独で若しくは1以上の他のセンサと組み合わせて使用され得る、別の種類のセンサであってよい。例えば、工具センサ104A‐Cは、1以上の軸に沿って方向を検出する(例えば、1以上の直交軸に沿って方向を検出する且つ/又は物体の回転を検出する)ことができる、方向センサであってよい。例えば、そのようなセンサは、重力を検出し、検出された重力から方向を特定する、加速度計であってよく、受けた加速度から方向の変化を特定し、したがって現在の方向を特定する、ジャイロスコープであってよく、且つ/又は、別の技法を介して方向及び/若しくは位置を検出してよい。例えば、工具102の方向は、工具センサ104A‐Cのセンサ読み取り値の三角測量によって特定されてよい。
図1は、3つの工具センサ104A‐Cを示しているが、他の実施例は、より多い又は少ない工具センサを含んでよい。
【0015】
工具センサ104A‐Cは、工具102の種々の部分に連結されてよい。例えば、
図1で示されているように、工具センサ104Aは、工具102の第1の部分に連結されてよく、工具センサ104Bは、工具102の第2の部分に連結されてよく、且つ、工具センサ104Cは、工具102の第3の部分に連結されてよい。第1、第2、及び第3の部分は、互いから間隔を空けられてよい。そのような一実施例では、第1、第2、及び第3の部分が、工具102の先端(例えば、工具102の長さ、幅、及び/又は高さによって特定されるような工具102の端部の10%の範囲内)に配置されてよい。したがって、(例えば、ドリルであってよい)実質的にL形状の工具102では、工具センサ104Aが、「L」の曲がりの近くの工具102の上端上に配置されてよく、工具センサ104Bは、工具102の端部上に配置されてよく、工具センサ104Cは、工具102の別の端部上に配置されてよい。工具センサ104B及び104Cが配置されている2つの端部は、互いから最も遠い又は最も遠い付近の工具102の部分上に配置されてよい。そのように間隔が空けられたやり方で工具センサ104A‐Cを配置することは、工具センサ104A‐Cが、工具102の方向をより容易に特定することを可能にし得る。
【0016】
特定の実施例では、工具センサ104A‐Cが、工具102と連結されるように構成されてよい。例えば、工具センサ104A‐Cは、ユーザが工具102に連結することができる、個別のセンサであってよい。工具センサ104A‐Cは、接着により(例えば、糊やテープを用いて)、機械的に(例えば、ボルトや急速解放機構などの機械的ファスナを用いて)、且つ/又は磁気的に工具102に連結される。したがって、ユーザは、工具センサ104A‐C(及び本明細書で説明されるような工具位置決め及び/又は方向付けシステムの他の部分)を、任意の既存の工具上に配置(例えば、取り付けることによって据え付ける)ことができる。
【0017】
工具センサ104A‐Cは、制御モジュール106と通信するように構成されてよい。工具センサ104A‐Cは、有線又は無線通信技法を介して、制御モジュール106と電気的に通信することができる。例えば、特定の一実施例では、工具センサ104A‐Cが、1以上の有線接続を介して制御モジュール106に接続されてよい。他の実施例では、工具センサ104A‐Cが、1以上の無線通信技法を介して(例えば、無線周波数すなわちRF通信、WiFi、Bluetooth、近距離通信、又は他の無線通信標準を介して)、制御モジュール106に接続されてよい。更に、工具センサ104A‐Cは、制御モジュール106にデータを提供することができる。
【0018】
制御モジュール106は、少なくとも、工具102の方向及び/又は位置の表示を提供するように構成されたモジュールであってよい。例えば、制御モジュール106は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、信号処理デバイス、メモリ記憶デバイス、及び/又は、本明細書で説明される様々な動作のうちの何れかを実行するための任意の更なるデバイスを含んでよい。様々な実施例では、制御モジュール106及び/又はそれに関連付けられた動作が、単一のデバイスとして、又は、制御モジュール106を集合的に構成するための複数の接続されたデバイス(例えば、有線又は無線接続を介して通信可能にリンクされている)として、実装されてよい。
【0019】
制御モジュール106は、データ及び情報を記憶するための1以上のメモリ構成要素又はデバイスを含んでよい。メモリは、揮発性及び不揮発性のメモリを含んでよい。このようなメモリの例は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリーメモリ)、EEPROM(電気的消去可能リードオンリーメモリ)、フラッシュメモリ、又は他の種類のメモリを含む。特定の実施例では、制御モジュール106が、センサ及び/又はユーザ入力に応答した制御アルゴリズムの実施及び実行を含んで、本明細書で説明される様々な方法及びプロセスを実行するために、メモリ内に記憶された指示命令を実行するようになっていてよい。
【0020】
制御モジュール106は、工具センサ104A‐Cからデータを受け取ってよい。制御モジュール106は、そのようなデータを受け取り、工具102の所望の方向及び/又は位置を較正し、並びに/又は工具102の現在の方向及び/若しくは位置を特定することができる。例えば、制御モジュール106は、較正モードにされてよい。較正モードは、工具102の所望の方向を特定するために使用されてよい。
【0021】
較正方向を特定するために、工具102は、較正インサート108に連結されてよい。特定の実施例では、例えば、較正インサート108が、工具102に連結されるように構成されたブランクビット(blank bit)であってよい。較正インサート108は、工具102の所望の方向を特定するために、較正ブロック110の開口部112の中に更に挿入されてよい。開口部112は、較正インサート108を受け入れるように構成されてよい。較正ブロック110は、平坦な表面114を含んでよく、開口部112の主軸は、平坦な表面114と直交していてよい。
【0022】
較正モードでは、較正インサート108が、工具102に連結され、開口部112の中に挿入されたときに、工具センサ104A‐Cは、1以上の軸又は自由度における工具102の方向を特定し、方向を示すデータを制御モジュール106に送信することができる。例えば、較正ブロック110は、基板の表面上に配置されてよい。平坦な表面114は、基板の表面に対する所望の方向の特定を可能とするために、基板の表面上に配置されてよい。
【0023】
開口部112は、較正インサート108を受け入れるように構成されてよい。特定の実施例では、開口部112が、開口部112内で較正インサートをぴったりと保持するために、較正インサート108に対応するように形作られてよい。例えば、較正インサート108が、(例えば、円形又は卵型の断面を有する)円筒形状である場合、開口部112は、(例えば、円形又は卵型の断面を有する)対応した円筒形状であってよい。そのような開口部112の断面は、開口部112内での較正インサート108のフィットを可能とするために、較正インサート108の断面よりわずかに大きくてよい。他の実施例では、較正インサート108及び/又は開口部112が、他の形状(例えば、六角形、八角形、正方形、三角形、及び/又は他のそのような形状)であってよい。
【0024】
したがって、較正インサート108が工具102に連結されるときに、較正インサート108を開口部112の中に挿入することは、基板の表面に対する工具102の実質的に垂直な方向(例えば、所望の方向又は較正方向)の特定を可能にし得る。次いで、工具センサ104A‐Cは、適切に、特定された方向を示すデータ(例えば、較正データ)を、工具センサ104A‐Cから制御モジュール106に送信することができる。
【0025】
制御モジュール106は、所望の方向として、そのデータ及びデータによって示された位置を記憶してよい。次いで、制御モジュール106は、動作モードにされてよい。動作モードでは、制御モジュール106が、工具センサ104A‐Cによって提供されたデータから、工具102の方向(及び/又は位置)を特定することができる。例えば、工具センサ104A‐Cは、それぞれ、1以上の軸及び/又は自由度に沿った工具102の方向を対象とするデータを提供することができる。特定の実施例では、制御モジュール106のユーザインターフェースが、現在の方向の表示を提供してよい(例えば、スクリーンは、現在、工具102が直立方向から何度であるかを伝えることができる)。別の一実施例では、制御モジュール106が、1以上の軸及び/又は自由度に沿った工具102の所望の方向向けに記憶されたデータを、工具センサ104A‐Cから受け取ったデータにマッチングしてよい。1以上の軸及び/又は自由度向けのデータが、実質的に一致したときに、制御モジュール106は、工具102が所望の方向にあると判定し、そのような表示を提供することができる。
【0026】
特定の実施例では、制御モジュール106が、工具センサ104A‐Cのうちの1つ、一部、又は全部から受け取ったデータを用いて、完全に又は先ず最初に工具102の方向を特定することができる。したがって、特定の実施例では、制御モジュール106が、工具102の所望の方向に応じて、工具センサ104A‐Cのうちの1以上からのデータを低く評価し又は無視するように構成されてよい。例えば、工具102の所望の方向は、工具102が平坦な表面114に対して垂直であるとしてよい。しかし、z軸(例えば、較正インサート108の主軸)周りでの工具102の回転は、特定の状況では重要度がより低くなり得る。そのような状況では、z軸周りでの回転に関する工具102の方向を特定することを対象とするデータは、無視されてよく又はより低い重要度が与えられてよい。
【0027】
したがって、制御モジュール106が、較正方向のものとは異なるやり方でz軸の周りで工具102が回転していると判定した場合でさえ、制御モジュール106は、未だ、工具102が所望の方向にあると判定することができる場合がある。それは、例えば、制御モジュール106が、所望の方向が表面に対して垂直に工具102を配置するものであり、且つ、現在工具102が回転における差異にもかかわらず表面に対して垂直であると判定する場合である。したがって、特定のそのような実施例では、制御モジュール106が、回転に関してではなく1以上の軸に関する工具センサ104A‐Cの方向のみから、工具102の方向を特定することができる。
【0028】
例えば、制御モジュール106は、工具102が、較正インサート108の主軸の周りで任意の数の可能な回転姿勢にあるとしても、工具102が、所望の方向にあると判定することができる。したがって、工具102は、未だ、所望の方向にあると判定されながら、較正インサート108の主軸の周りで移動することができる。
【0029】
特定のそのような実施例では、較正インサート108を有する工具102が、較正ブロック110の中に挿入されてよい。次いで、較正ブロック110は、所望の表面又は平面上に配置されてよく、制御モジュール106は、本明細書で説明されるように、所望の方向を特定することができる。特定の実施例では、表面又は平面に対して垂直な工具102の全ての可能な方向を特定するために、工具102が、(例えば、工具102のモータによって又は手動で)360度だけ回転されてよい。他の実施例では、工具102が、較正インサート108の主軸を自動的に特定することができ(例えば、工具102が、1つの軸のみに沿って較正インサート108を受け入れるように構成されているときに、工具102は、較正インサート108の主軸がその軸に沿っていると自動的に判定するようにプログラムされてよい)、較正インサート108の主軸から、表面又は平面に対して垂直な工具102の全ての可能な姿勢を特定することができる。
【0030】
特定の更なる実施例(例えば、工具102が、3つ、4つ、又は5つ以上の工具センサ104を含む実施例)では、制御モジュール106が、水平又は垂直ではない方向である所望の方向を特定することができる。すなわち、所望の方向は、傾斜した表面に対して垂直な方向であってよい。制御モジュール106は、(例えば、三次元三角測量若しくはデータを使用する他の技法を介して、又は全ての軸にわたる回転角度を計算することによって)工具センサからのデータから、傾斜した表面に平行な仮想平面を特定することによって、そのような所望の方向を特定することができる。次いで、制御モジュール106は、所望の方向が、較正インサート108の主軸が仮想平面に対して直角になるものであると更に判定し、工具102の姿勢を特定し、工具102が、適切に所望の方向にあるかどうかを判定することができる。
【0031】
特定の実施例では、制御モジュール106が、工具102が所望の方向及び/又は較正方向と実質的に同様に方向付けられ且つ/又は位置決めされているときに、制御モジュール106は、表示(例えば、視覚的、触覚的、聴覚的、及び/又は他の種類の表示)を提供するように構成されてよい。例えば、制御モジュール106が、工具102が所望の方向及び/又は較正方向と実質的に同様に方向付けられ且つ/又は位置決めされていると判定したときに、制御モジュール106は、音を提供し、ライトをスイッチオンし若しくはメッセージを提供し、又は振動することができる。他の実施例では、工具102が、表示を提供することができる。
【0032】
したがって、
図1の工具システム100は、既存の工具に据え付けられ得る、方向付け及び/又は位置決めシステムを示している。該システムは、ユーザによる工具102のより便利で且つ正確な使用を可能とするために、工具102が所望の方向にあるときに、ユーザに注意喚起することができる。
【0033】
本開示の一実施例による、別の拡張工具を示す。
図2は、工具システム200を開示する。工具システム200は、工具202を含む。工具システム200は、(較正インサート108に類似した)較正インサート208、及び構成ブロック110を更に含む。
【0034】
工具202は、工具102に類似していてよいが、統合された工具センサ204A‐C及び/又は統合された制御モジュール206を含んでよい。したがって、工具102は、埋め込まれた工具センサ204A‐C及び/又は制御モジュール206を含んでよい。工具センサ204A‐Cは、適切に配置され(例えば、工具202の先端において実質的に配置され)てよい。
【0035】
図3は、本開示の一実施例による、工具ポジショニングシステムを示している。
図3の工具システム300は、工具302、表面センサ316A‐D、表面318、及びシステムコントローラ320を含んでよい。
【0036】
工具302は、本明細書で説明されるような任意の種類の工具であってよい。特定の実施例では、工具302が、本明細書で説明されるような工具センサ及び/又は制御モジュールを含んでよい。工具302の制御モジュールは、表面センサ316A‐D及び/又はシステムコントローラ320と通信することができる。
図3の実施例は、4つの表面センサ316A‐Dを含むが、他の実施例は、より多い又は少ない表面センサを含んでよい。
【0037】
表面センサ316A‐Dは、表面318の種々の部分上に配置されてよい。表面318は、工具302向けの作業面であってよい(例えば、工具302は、表面318の部分を溶接又は穿孔するなどの、表面318に関連付けられた1以上の作業を実行することができる)。表面センサ316A‐Dは、表面センサ316A‐Dに対する工具302の位置の特定を可能とし、したがって、表面318上の工具302の位置の特定を可能とするように配置されてよい。
【0038】
表面センサ316A‐Dは、工具302と通信するように構成されてよい。例えば、特定の実施例では、工具302が、表面センサ316A‐Dのそれぞれと通信してよい。表面センサ316A‐Dに対する工具302の位置を特定するために、表面センサ316A‐Dのそれぞれと工具302との間のデータの提供に必要とされる時間の差異が検知されてよい。次いで、表面センサ316A‐Dに対する工具302の位置が、適切に三角測量されてよい。
【0039】
特定の実施例では、システムコントローラ320が、表面センサ316A‐D及び工具302と通信してよい。システムコントローラ320は、(例えば、表面センサ316A‐D及び/又は工具302から受け取ったデータから)工具302の位置を特定するように構成されてよい。特定の実施例では、システムコントローラ320が、表面318上の工具302向けの所望の位置を更に含んでよい。表面318は、工具302が、1以上の作業を実行する(例えば、穿孔する、リベットを提供する、表面を機械加工する)ことを必要とするところのツーリング表面であってよい。所望の位置は、工具302が表面318と相互作用するために配置されるべき表面318上の特定のポイント及び/又はエリアであってよい。例えば、そのようなポイントは、工具302が表面318上で穿孔するべきところのポイントであってよい。したがって、システムコントローラ320は、工具302の位置を特定し、工具302の位置が所望の位置に一致するかどうかを判定し、工具302の位置が所望の位置に一致する場合、適切にフィードバックを提供することができる。
【0040】
特定の実施例では、そのような所望の位置が、1以上のモデルから特定されてよい。例えば、所望の位置は、コンピュータ援用設計(CAD)モデルから特定されてよい。システムコントローラ320は、CADモデルを含んでよく、CADモデルから製造工程を特定してよい。したがって、システムコントローラ320は、(例えば、工具302の制御モジュールと通信し、工具302の識別種類を特定することによって)工具302の工具種類を特定し、CADモデルの構成要素を形成するために、工具302が実行することが必要な製造工程を特定することができる。製造工程を特定することは、各工程向けの表面318上の所望の位置及び/又は方向を特定することを含んでよい。次いで、システムコントローラ320は、表面318に対する工具302の位置及び/又は方向を検出し、工具302の位置及び/又は方向が、所望の位置及び/又は方向に一致したときに、表示(例えば、聴覚的、視覚的、及び/又は触覚的な表示)を提供することができる。
【0041】
図4は、本開示の一実施例による、工具ポジショニングシステムのブロック表現を示している。
図4は、システムコントローラ420、表面418、工具402、ネットワーク426、及び外部センサ424を示している。様々な実施例では、システムコントローラ420、表面418の構成要素若しくは表面418に連結された構成要素、外部センサ424、及び/又は工具402若しくはその構成要素が、ネットワーク426を介して通信可能に接続されてよい。ネットワーク426は、短距離ネットワーク(例えば、WiFi、Bluetooth、若しくは他のそのようなネットワーク)又は長距離ネットワーク(例えば、イーサネット若しくはインターネットのネットワーク)であってよい。
【0042】
表面418は、
図3の表面318に類似してよい。表面418は、表面418に連結された1以上の表面センサ416を含んでよい。特定の実施例では、表面センサ416が、表面418と取り外し可能に連結されてよく、且つ/又は表面418内に恒久的に連結され(例えば、埋め込まれ)てよい。
【0043】
システムコントローラ420は、
図3のシステムコントローラ320に類似してよい。したがって、システムコントローラ420は、ネットワーク426を介してデータを受け取り、工具402の方向及び/又は位置を適切に特定することができる。
【0044】
工具402は、1以上の工具センサ404、制御モジュール406、較正インサート408、及びインターフェース422を含んでよい。工具センサ404、制御モジュール406、及び較正インサート408は、本明細書で説明される工具の対応する構成要素に類似してよい。インターフェース422は、工具402のユーザと通信するように構成されたユーザインターフェースであってよい。特定の実施例では、インターフェース422が、制御モジュール406に接続されてよく、又は制御モジュール406の部分であってよい。例えば、インターフェース422は、制御モジュール406に接続され、ユーザに情報を提供するように構成された、スピーカー、接触式フィードバックデバイス、ライト、及び/又はディスプレイであってよい。
【0045】
外部センサ424は、表面418及び/又は工具402に連結されていないセンサであってよい。外部センサ424は、工具402の方向及び/又は位置を特定し、又はその特定において助けとなるように構成されてよい。例えば、外部センサ424は、ビデオデータから工具402の方向を特定することを可能にするために、ビデオデータを提供するように構成された1以上の外部カメラであってよい。別の一実施例では、外部センサ424が、GPS信号を介して工具402の位置を特定することを可能にするGPSデバイスであってよい。
【0046】
図5は、本開示の一実施例による、工具ポジショニングシステムを動作させる技法のブロック図を示している。ブロック502では、較正方向が、工具向けに特定されてよい。較正方向は、本明細書で説明されるように、工具を較正モードにすること及び較正方向を特定することによって、又は所定の較正方向を介して特定されてよい(例えば、1以上の較正方向は所定のものであり、ユーザが所望の所定の較正方向を選択することができる)。
【0047】
較正方向の特定後に、工具センサデータが、ブロック504で受け取られてよく、他のセンサデータが、ブロック506で受け取られてよく、並びに/又は、方向及び/若しくは位置の指示命令が、ブロック508で受け取られてよい。工具センサデータは、本明細書で説明されるような工具センサからのデータであってよい。他のセンサデータは、1以上の表面センサ及び/又は他の外部センサからのデータ(例えば、GPSデータ)であってよい。方向及び/又は位置の指示命令は、工具向けの所望の方向及び/又は位置であってよい。特定の実施例では、所望の方向が較正方向であるが、他の実施例は、他の(例えば、予め記憶された)方向及び/又は所望の位置を含んでよい。
【0048】
ブロック504~508におけるデータ及び指示命令を受け取った後で、工具の方向が、ブロック510で特定され、工具の位置が、ブロック512で特定されてよい。工具の方向又は位置のうちの一方又は両方が、所望の方向及び/又は位置に一致すると判定された(例えば、較正方向に一致すると判定された)場合、表示がブロック514で提供されてよい。表示は、聴覚的、触覚的、視覚的、及び/又は工具からの他の種類の表示であってよい。表示は、工具のユーザに、工具が所望の方向及び/又は位置にあることを注意喚起してよい。次いで、工具は、所望の動作を実行するために使用されてよい。
【0049】
更に、本発明は、以下の条項による実施形態を含む。
条項1.
工具(102)の第1の部分に連結されるように構成された第1の工具センサ(104A)、
前記工具(102)の第2の部分に連結されるように構成された第2の工具センサ(104B)、
前記工具(102)の第3の部分に連結されるように構成された第3の工具センサ(104C)、並びに
ユーザインターフェースを備えた制御モジュール(106)であって、
前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)と通信可能に接続し、且つ
第1の時間枠において、前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)から較正データを受け取ること、
前記較正データから前記工具(102)の主たる長さの較正方向を特定すること、
第2の時間枠において、前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)から方向データを受け取ること、
前記方向データから、前記工具の前記主たる長さが前記較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかを判定すること、及び
前記ユーザインターフェースによって、前記工具の前記主たる長さが前記較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかの表示を提供すること、を含む動作を実行するように構成された、制御モジュール(106)を備える、装置。
条項2.
前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分が、前記工具の先端である、条項1に記載の装置。
条項3.
前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び/又は前記第3の工具センサ(104C)が、接着により、機械的に、且つ/又は磁気的に前記工具に連結されるように構成されている、条項1に記載の装置。
条項4.
前記工具に連結された較正インサート(108)を受け入れるように構成された開口部(112)を有する較正ブロック(110)を更に備え、前記較正方向が、前記較正インサート(108)を前記開口部(112)の中に挿入することによって特定される、条項1に記載の装置。
条項5.
前記較正ブロック(110)が、平坦な表面(114)を備え、前記開口部(112)が、前記平坦な表面(114)と実質的に直交している、条項4に記載の装置。
条項6.
前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、前記第3の工具センサ(104C)、及び前記制御モジュール(106)が連結された、前記工具を更に含む、条項1に記載の装置。
条項7.
前記工具がドリルである、条項6に記載の装置。
条項8.
前記工具に連結され、較正ブロック(110)の開口部(112)の中に挿入されるように構成された、較正インサート(108)を更に備え、前記動作が、
前記較正インサート(108)が、前記開口部(112)の中に挿入されたと判定すること、及び
前記較正インサート(108)が、前記開口部(112)の中に挿入されたかどうかの前記判定に基づいて、前記制御モジュール(106)を較正モードにすることを更に含み、前記較正データを受け取ることが、前記制御モジュール(106)が前記較正モードにされたことに基づく、条項6に記載の装置。
条項9.
前記動作が、
前記ユーザインターフェースから第1の入力を受け取ることを更に含み、前記較正データを受け取ることが、前記第1の入力を受け取ったことに更に基づく、条項8に記載の装置。
条項10.
前記表示が、可聴音及び/又は視覚的な表示を含み、前記ユーザインターフェースが、スピーカー及び/又はライトを備える、条項1に記載の装置。
条項11.
前記制御モジュール(106)が、前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)と無線通信可能に接続するように構成されている、条項1に記載の装置。
条項12.
前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び/又は前記第3の工具センサ(104C)が、方向及び/又は位置センサを備える、条項1に記載の装置。
条項13.
前記工具の第4の部分に連結されるように構成された第4の工具センサを更に備え、前記制御モジュール(106)が、前記第4の工具センサと通信可能に更に接続される、条項1に記載の装置。
条項14.
ツーリング表面(318)に連結されるように構成された表面センサ(316A‐D)を更に備え、前記表面センサ(316A‐D)が、前記制御モジュール(106)と通信可能に接続するように構成され、前記動作が、
前記表面センサ(316A‐D)からのデータから、前記ツーリング表面(318)上の前記工具(102)の位置を特定することを更に含み、前記表示が、前記工具(102)の前記位置に更に基づいて提供される、条項1に記載の装置。
条項15.
前記制御モジュール(106)に通信可能に接続されるシステムコントローラを更に備え、前記動作が、
前記工具(102)向けの所望の位置を特定すること、及び
前記工具(102)の前記位置が、前記所望の位置と実質的に一致するかどうかを判定することを更に含み、前記表示が、前記工具(102)の前記位置が前記所望の位置と実質的に一致するかどうかの前記判定に更に基づいて提供される、条項14に記載の装置。
条項16.
第1の時間枠において、第1の工具センサ(104A)、第2の工具センサ(104B)、及び第3の工具センサ(104C)から較正データを受け取ることであって、前記第1の工具センサ(104A)が工具の第1の部分に連結され、前記第2の工具センサ(104B)が前記工具の第2の部分に連結され、且つ前記第3の工具センサ(104C)が前記工具の第3の部分に連結されている、較正データを受け取ること、
前記較正データから前記工具(102)の主たる長さの較正方向を特定すること、
第2の時間枠において、前記第1の工具センサ(104A)、前記第2の工具センサ(104B)、及び前記第3の工具センサ(104C)から方向データを受け取ること、
前記方向データから、前記工具(102)の前記主たる長さが前記較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかを判定すること、及び
ユーザインターフェースを用いて、前記工具(102)の前記主たる長さが前記較正方向と実質的に同様に方向付けられているかどうかの表示を提供することを含む、方法。
条項17.
前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分が、前記工具(102)の先端である、条項16に記載の方法。
条項18.
前記工具(102)の較正インサート(108)が、較正ブロック(110)の開口部(112)の中に挿入されたかどうかを判定することを更に含み、前記較正インサートが前記開口部(112)の中に挿入されたかどうかの前記判定に基づいて、前記較正データが受け取られる、条項16に記載の方法。
条項19.
前記ユーザインターフェースから第1の入力を受け取ることを更に含み、前記較正データを受け取ることが、前記第1の入力を受け取ったことに更に基づく、条項18に記載の方法。
条項20.
前記工具(102)向けの所望の位置を特定すること、
ツーリング表面(318)に連結された表面センサ(316A‐D)から受け取ったデータから、前記ツーリング表面上の前記工具の位置を特定すること、及び
前記工具(102)の前記位置が、前記所望の位置と実質的に一致するかどうかを判定することを更に含み、前記表示が、前記工具(102)の前記位置が前記所望の位置と実質的に一致するかどうかの前記判定に更に基づいて提供される、条項16に記載の方法。
【0050】
上記の実施例は、本発明を例示するものであって、限定するものではない。本発明の原則に従って数多くの修正例及び変形例が可能であることも理解するべきでる。したがって、本発明の範囲は下記の請求項によってのみ定義されるものである。