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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】血管アクセス装置コネクタの自動消毒
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/16 20060101AFI20240725BHJP
【FI】
A61M39/16
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021571365
(86)(22)【出願日】2020-05-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-04
(86)【国際出願番号】 US2020033964
(87)【国際公開番号】W WO2020242877
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】62/854,742
(32)【優先日】2019-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/878,264
(32)【優先日】2020-05-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エス.レイ アイザックソン
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ マンスール
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン タナー
(72)【発明者】
【氏名】ホー バイ
(72)【発明者】
【氏名】ソフィア リジュン ワン
(72)【発明者】
【氏名】ショーン ステイリー
【審査官】川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-083051(JP,A)
【文献】特表2008-522736(JP,A)
【文献】特表2013-530794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療装置に血管アクセス装置を接続させる装置であって、
装置は、
ハウジングに連結され、抗菌化合物を含むフラップを備えるハウジング及び、
ハウジング内側に部分的に配置された本体を備え、
本体は、遠位末端、近位末端、並びに、遠位末端及び近位末端を通って延びるルーメンを備え、近位末端はコネクタを備え、
ハウジング及び本体は、コネクタがハウジング内側で囲まれている収納された位置から、コネクタがハウジングに対し露出されて近位にある突出した位置に装置を移動するように、相互に軸方向に向かってスライドするように配置され、
コネクタがハウジング内側で囲まれている収納された位置に装置があるとき、フラップはコネクタをカバーし、そして、抗菌化合物がコネクタと接触し、
収納された位置から遠位へのハウジングの移動に応答して、フラップが開く、装置。
【請求項2】
更に、スプリングを備え、スプリングは遠位末端及び、近位末端を備え、スプリングの遠位末端は本体に連結され、スプリングの近位末端はハウジングをスプリングの近位末端の方向に引き寄せる請求項1に記載の装置。
【請求項3】
本体の遠位末端はルアーコネクタを備える請求項1に記載の装置。
【請求項4】
更に、延長ガイドを備えた支持構造体を備え、ハウジングはフランジを備え、収納された位置からで遠位からのハウジングの移動に応答して、フランジは遠位方向に延長ガイドに沿って移動するように配置された請求項1に記載の装置。
【請求項5】
延長ガイドはストップを備え、フランジがストップの近位にあり、そして、ストップから空間をあけるとき、フランジは遠位方向にガイドに沿って移動するように配置され、収納された位置からの遠位方向でのハウジング及び、ストップに接触するフランジの移動に応答して、ハウジング及び支持構造体は遠位方向に一緒に移動するように配置された請求項4に記載の装置。
【請求項6】
装置は、突出した位置でロックされるように配置されている請求項1に記載の装置。
【請求項7】
突出した位置を超えた近位への本体の移動に応答して、装置はロック解除をし、そして、収納された位置に戻るように配置されている請求項6に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
静脈カテーテルは、多様な注入療法のために一般的に使用される。例えば、静脈カテーテルは、通常の生理食塩水溶液のような流体、多様な医薬品、および、非経口的な栄養素を患者に注入するために使用されても良い。静脈カテーテルは、患者から採血するために使用しても良い。
【背景技術】
【0002】
共通のタイプのカテーテルは、末梢静脈カテーテル(「PIVC」)、末梢挿入型中心カテーテル(「PICC」)、又は、正中カテーテルである。静脈カテーテルは「オーバーザニードル式」のカテーテルを備えてもよく、それは鋭い遠位先端部を有する導入針の上に装着され得る。鋭い遠位先端部は皮膚及び、患者の血管を刺すために使用されても良い。カテーテルの血管中への挿入は、針による血管の刺しの後に続いても良い。針及び静脈カテーテルは、針のベベルが患者の皮膚から離れる方に面した状態で、一般的に、皮膚を通して患者の血管系の中へ浅い角度で挿入される。血管系の中の導入針の設置が確認されると、医師は、血管系の中のフローを一時的に遮断し、導入針を引き抜き、血管内の場所に、その後、採血及び/又は流体注入のためカテーテルを残しても良い。
【0003】
針コネクタは、流体投与又は採血のための医療装置付きの静脈カテーテルに接続するために使用されても良い。医療装置は、輸液バッグ、注射器などを備えても良い。多くの場合、注入療法中、無針コネクタの近位末端は、非-無菌表面に露出されたままである。無針コネクタの近位末端が露出されているとき、医師、患者、ベット、テーブル、床表面又は、他の汚染源により、それは汚染されるかもしれない。
【0004】
露出された無針コネクタは、管内微生物汚染に対する潜在的な場所であり、それは、カテーテル関連の血液感染(「CRBSI」)を起こさせるかもしれない。CRBSIは、病気の重要な原因であり、そして、およそ250,000のCRBSIが、米国集中医療ユニットで毎年起きているように、医療コストを上昇させる。ヘルスケア関連の感染の減少を補助するガイドラインにも関わらず、CRBSIは我々のヘルスケアシステムを苦しめ続けている。流体投与中、無針コネクタは、CRBSIを生じさせる汚染源として特定されてきている。
【0005】
現在の基準は、激しい機械的スクラブを介して無針コネクタの消毒、各使用前に乾燥することを奨励し、そして、パッシブ消毒キャップの使用を提案している。無針コネクタの消毒の厳守プロトコルは、医師により多様で、そして、異なる製造業者は異なるスクラブの長さ、乾燥時間を要求することにより複雑であり、多くは、無針コネクタの不十分な消毒になり、そして、血液感染を増加させる危険を増加させる。パッシブ消毒キャップの使用は、このところ広範ではなく、キャップ使用プロトコルの厳守も多くは病院のポリシーにより、医師で可変性があり、及び、消毒キャップを見つけて、そして使用するため、医師の時間を増加させる。
【0006】
本明細書で特許請求されている主題は、任意の不利益を解決するか、または、上記に説明されているものなどのような環境においてのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書で説明されているいくつかの実行形態が実施され得る1つの例示的な技術エリアを示すために提供されているに過ぎない。
【発明の概要】
【0007】
いくつかの実施形態で、医療装置に血管アクセス装置を接続させる装置は、本体、スプリング及び、ハウジングを備えても良い。いくつかの実施形態で、本体は、遠位末端、近位末端、並びに、遠位末端及び近位末端を通って延びるルーメンを備えても良い。いくつかの実施形態で、本体の近位末端は、コネクタを備えても良く、それは無針コネクタ又は別のコネクタを備えても良い。いくつかの実施形態で、本体の遠位末端は、ルアーコネクタ又は、血管アクセス装置に連結された別の好適なコネクタを備えても良い。
【0008】
いくつかの実施形態で、ハウジングは、スプリングの近位末端に連結されても良く、そして、コネクタを囲んでも良い。いくつかの実施形態で、スプリングの遠位末端は、本体に連結されても良い。いくつかの実施形態で、ハウジングは、フラップを備えても良く、それは抗菌化合物を備えても良い。いくつかの実施形態で、ハウジングが近位位置に配置されているとき、フラップはコネクタをカバーしても良く、抗菌化合物はコネクタと接触しても良く、そして、スプリングは圧縮されてなくても良い。いくつかの実施形態で、ハウジングの近位位置から遠位位置への移動に応答して、スプリングは圧縮されても良く、そして、フラップは開いても良い。
【0009】
いくつかの実施形態で、装置は、支持構造体を備えても良く、それは一つ以上の延長ガイドを備えても良い。いくつかの実施形態で、ハウジングは一つ以上のフランジを備えても良い。いくつかの実施形態で、ハウジングの近位位置から遠位位置への移動に応答して、フランジは遠位方向に延長ガイドに沿って移動するように配置されても良い。
【0010】
いくつかの実施形態で、延長ガイドは一つ以上のストップを備えても良い。いくつかの実施形態で、フランジは近位にあり、ストップから空間を開けられているとき、フランジは遠位方向に延長ガイドに沿って移動するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、遠位方向へのハウジングの移動及び、フランジのストップへの接触に応答して、ハウジング及び支持構造体は遠位方向に一緒に移動するように配置されても良い。
【0011】
いくつかの実施形態で、支持構造体の近位末端は開口部を備えても良い。いくつかの実施形態で、開口部の直径は、フラップの直径よりも小さくても良く、ハウジングが近位位置に配置されているとき、それはフラップが完全に開くことを防止させても良い。
【0012】
いくつかの実施形態で、装置は、血管アクセス装置コネクタを消毒する装置は、内側ハウジング及び、外側ハウジングを備えても良い。いくつかの実施形態で、内側ハウジングは、近位開口部を備えても良く、そして、血管アクセス装置コネクタを受容するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、外側ハウジングは、近位位置と遠位位置の間の内側ハウジングに関して移動可能であっても良い。いくつかの実施形態で、外側ハウジングは一セットの歯を備えても良い。
【0013】
いくつかの実施形態で、装置は、ラチェットホイールを備えても良く、それは内側セットの歯と外側セットの歯を備えても良い。いくつかの実施形態で、第一のマンドレルは、ラチェットホイールを通って延びても良く、そして、爪を備えても良い。いくつかの実施形態で、第二のマンドレルは、第一のマンドレルのように内側ハウジングの反対側の上に配置されも良い。
【0014】
いくつかの実施形態で、抗菌ストリップは、第二のマンドレルの周りで包まれても良く、そして、第一のマンドレルに接続されても良い。いくつかの実施形態で、
いくつかの実施形態で、抗菌ストリップは、内側ハウジングの近位開口部を超えて延びても良い。いくつかの実施形態で、近位位置と遠位位置の間の外側ハウジングの移動に応答して、爪は内側セットの歯をつかみ、内側表面の一セットの歯は、外側セットの歯と順次係合しても良く、そして、ラチェットホイール及び、マンドレルは、抗菌ストリップが内側ハウジングの近位開口部を横断して移動するように回転しても良い。
【0015】
いくつかの実施形態で、近位位置と遠位位置の間の外側ハウジングの移動に応答して、抗菌ストリップは、第一のマンドレルの周りで包まれても良く、及び/又は、第二のマンドレルから包まれなくても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップは、注入又は採血用の血管アクセス装置コネクタに医療装置を接続させるように配置された複数の孔を備えても良い。
【0016】
いくつかの実施形態で、外側ハウジングは、フラップを備えても良い。いくつかの実施形態で、近位位置と遠位位置の間の外側ハウジングの移動に応答して、フラップは開いても良い。いくつかの実施形態で、外側ハウジングは血管アクセス装置コネクタを囲むように配置されても良い。
【0017】
いくつかの実施形態で、装置は、別のラチェットホイールを備えても良い。いくつかの実施形態で、第一のマンドレルは、ラチェットホイールを通って延びても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップは、ラチェットホイールと別のラチェットホイールの間に配置されても良い。いくつかの実施形態で、装置は、マンドレルを通って延びるアームを備えても良い。いくつかの実施形態で、マンドレルはアームに関して回転するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、アームは、内側ハウジングに接続されても良い。
【0018】
実施形態の目的及び効果は、特許請求の範囲で特に指摘されている要素、特徴及び、組合せにより少なくとも実現及び、達成されることになる。先述の全体的な説明および以下の詳細な説明の両方は、例示的で説明的なものであり、特許請求されているような本発明を制限するものではないということが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
添付の図面の使用を通して、追加的な特異性および詳細によって、例示的な実施形態が記載および説明されることとなる。
【0020】
図1】いくつかの実施形態に従った例示的なカテーテルシステムの上部斜視図である。
図2A】いくつかの実施形態に従った、近位位置に配置された装置の例示的なハウジングを示す、カテーテルシステムを医療装置に連結させる例示的装置の上部斜視図である。
図2B】いくつかの実施形態に従った、第一の遠位位置に配置されたハウジングを示す、図2Aの装置の別の上部斜視図である。
図2C】いくつかの実施形態に従った、第二の遠位位置に配置されたハウジングを示す、図2Aの装置の別の上部斜視図である。
図3A】いくつかの実施形態に従った、近位位置に配置され、そして外側部分を備えたハウジングを示す、図2Aの装置の断面図である。
図3B】いくつかの実施形態に従った、第一の遠位位置に配置されたハウジングを示す、図2Bの装置の断面図である。
図3C】いくつかの実施形態に従った、第二の遠位位置に配置されたハウジングを示す、図2Cの装置の断面図である。
図4A】いくつかの実施形態に従った別の例示的なカテーテルシステムの拡大図である。
図4B】いくつかの実施形態に従った、閉じた位置におけるハウジングを示す、図4Aのカテーテルシステムを例示的なハウジングの上部斜視図である。
図4C】いくつかの実施形態に従った、開いた位置におけるハウジングを示す、図4Bのハウジングの別の上部斜視図である。
図4D】いくつかの実施形態に従った、例示的な無針コネクタに接続された図4Bのハウジングの別の上部斜視図である。
図4E】いくつかの実施形態に従った、例示的なカバーの底部図である。
図5A】いくつかの実施形態に従った別の例示的なカテーテルシステムの拡大図である。
図5B】いくつかの実施形態に従った、閉じた位置におけるハウジングを示す、図5Aのカテーテルシステムを例示的なハウジングの上部斜視図である。
図5C】いくつかの実施形態に従った、開いた位置におけるハウジングを示す、図5Bのハウジングの別の上部斜視図である。
図5D】いくつかの実施形態に従った、例示的な無針コネクタに接続された図5Bのハウジングの別の上部斜視図である。
図5E】いくつかの実施形態に従った、図5Bのハウジングの近位末端図である。
図6A】いくつかの実施形態に従った別の例示的なカテーテルシステムの拡大図である。
図6B】いくつかの実施形態に従った、閉じた位置におけるハウジングを示す、図6Aのカテーテルシステムを例示的なハウジングの上部斜視図である。
図6C】いくつかの実施形態に従った、開いた位置におけるハウジングを示す、図6Bのハウジングの別の上部斜視図である。
図6D】いくつかの実施形態に従った、例示的な無針コネクタに連結された図6Bのハウジングの別の上部斜視図である。
図7A】いくつかの実施形態に従った別の例示的なカテーテルシステムの拡大図である。
図7B】いくつかの実施形態に従った、開いた位置におけるハウジングを示す、図7Aのカテーテルシステムを例示的なハウジングの上部斜視図である。
図7C】いくつかの実施形態に従った、部分的に閉じた位置におけるハウジングを示す、図7Bのハウジングの別の上部斜視図である。
図7D】いくつかの実施形態に従った、例示的な無針コネクタに接続された図7Bのハウジングの別の上部斜視図である。
図8A】いくつかの実施形態に従った、近位位置に配置された例示的な外側ハウジングを示す、例示的な装置の部分断面図である。
図8B】いくつかの実施形態に従った、遠位位置に移動した外側ハウジングを示す、装置の別の部分断面図である。
図8C】いくつかの実施形態に従った、近位位置に戻るよう移動した外側ハウジングを示す、装置の別の部分断面図である。
図8D】いくつかの実施形態に従った、図8Aの装置のラチェット機構の例示的な第一のマンドレルの上部斜視図である。
図8E】いくつかの実施形態に従った、図8Aの装置の例示的な第二のマンドレルの上部斜視図である。
図8F】いくつかの実施形態に従った、たるんだ位置における例示的な爪を示す、図8Dの例示的なラチェットホイールの上部斜視図である。
図8G】いくつかの実施形態に従った、つかんだ位置を示す、図8Dのラチェットホイールの上部斜視図である。
図9A】いくつかの実施形態に従った、後退した位置の装置を示す、図2Aの装置の上部斜視図である。
図9B】いくつかの実施形態に従った、後退した位置から突出した位置に装置を移動させるように相互に軸方向にスライドするハウジング及び本体を示す、図2Aの装置の上部斜視図である。
図9C】いくつかの実施形態に従った、突出した位置の装置を示す、図2Aの装置の上部斜視図である。
図9D】いくつかの実施形態に従った、突出した位置の装置を示す、図2Aの装置の側面図である。
図9E】いくつかの実施形態に従った、突出した位置の装置を示す、図2Aの装置の断面図である。
図9F】いくつかの実施形態に従った、後退した位置の装置を示す、図2Aの装置の断面図である。
図10A】いくつかの実施形態に従った、第一の位置におけるハウジング及び本体を示す、図2Aの装置の一部の拡大上部斜視図である。
図10B】いくつかの実施形態に従った、第二の位置におけるハウジング及び本体を示す、図2Aの装置の一部の拡大上部斜視図である。
図10C】いくつかの実施形態に従った、後退した位置においてロックされた装置を示す、図2Aの装置の一部の拡大上部斜視図である。
図10D】いくつかの実施形態に従った、第三の位置におけるハウジング及び本体を示す、図2Aの装置の一部の拡大上部斜視図である。
図10E】いくつかの実施形態に従った、第四の位置におけるハウジング及び本体を示す、図2Aの装置の一部の拡大上部斜視図である。
図10F】いくつかの実施形態に従った、第五の位置におけるハウジング及び本体を示す、図2Aの装置の一部の拡大上部斜視図である。
図10G】いくつかの実施形態に従った、後退した位置における装置を示す、図2Aの装置の一部の拡大上部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1を参照すると、いくつかの実施例に従って、例示的なカテーテルシステム14が示されている。いくつかの実施形態で、カテーテルシステム14は、カテーテルアセンブリ16を備えても良い。いくつかの実施形態で、カテーテルアセンブリ16は、カテーテルアダプタ18及び、カテーテルアダプタ18から遠位に延びるカテーテル20を備えても良い。いくつかの実施形態で、カテーテルアダプタ18は、カテーテルアダプタ18のルーメンと流体連通するサイドポート22を備えても良い。いくつかの実施形態で、カテーテルアダプタ18は、近位端23、遠位対24及び、その間に延びるルーメンを備えても良い。いくつかの実施形態で、カテーテル20は、PIVC、PICC又は正中カテーテルを備えても良い。
【0022】
いくつかの実施形態で、カテーテルアセンブリ16は、針アセンブリと移動可能に接続されても良く、それは、針ハブ26及び誘導針28を備えても良い。いくつかの実施形態で、誘導針28は鋭利な遠位先端30を備えても良い。いくつかの実施形態で、誘導針28の近末端は針ハブ26内に固定されても良い。いくつかの実施形態で、例えば、図1に示すように、カテーテルアセンブリ16が、患者の血管への挿入準備で挿入位置にあるとき、誘導針28はカテーテル20の通って延びても良い。いくつかの実施形態で、患者の血管に挿入されている誘導針28に応答して、血液のフラッシュバックが誘導針28の鋭利な遠位先端30を通って流れても良く、誘導針28とカテーテル20及び/又は、カテーテルアセンブリ16内の別の位置の間で医師に可視可能であっても良い。
【0023】
いくつかの実施形態で、カテーテル20が患者の血管内に配置されていることを血液のフラッシュバックを介して確認することに応答して、針アセンブリは、カテーテルアセンブリ16から除去されても良い。いくつかの実施形態で、針アセンブリがカテーテルアセンブリ16に接続されているとき、針アセンブリの誘導針28は、カテーテルアダプタ18のルーメン内に配置されているセプタムを通して延びても良い。
【0024】
いくつかの実施形態で、カテーテルシステム14は、延長セット32を備えても良く、それは延長チューブ34及び/又はクランプ(示していない)を備えても良い。いくつかの実施形態で、延長チューブ34の遠位末端は、カテーテルアダプタ18と一体化されも良い。例えば、延長チューブ34は、カテーテルアダプタ18のサイドポート22と一体化されても良い。いくつかの実施形態で、延長チューブ34は、カテーテルアダプタ18と移動可能に接続されても良い。いくつかの実施形態で、クランプは選択的に延長チューブ34を遮断して、延長チューブ34を通った血液又は別の流体の流れを防止しても良い。
【0025】
いくつかの実施形態で、延長セット32は、延長チューブ34の近位末端に接続されたアダプタ38を備えても良い。いくつかの実施形態で、アダプタ38は、Y-アダプタ又は別の好適なアダプタを備えても良い。いくつかの実施形態で、装置40は、アダプタ38と接続されても良い。いくつかの実施形態で、装置40は、流体の投与又は採血用の医療装置にカテーテルシステム14を接続させるように使用されても良い。いくつかの実施形態で、医療装置は輸液バッグ、注射器、又はいかなる他の好適な医療装置を備えても良い。いくつかの実施形態で、装置40は、後に詳細に説明するように、装置40内でコネクタの汚染を防止するように配置されても良い。
【0026】
いくつかの実施形態で、装置40は、図1のカテーテルシステム14又は、いかなる他の好適なカテーテルシステムと一緒に使用しても良い。いくつかの実施形態で、カテーテルシステム14は、例えば、BD NEXIVA(商標)クローズドIVカテーテルシステム、BD NEXIVA(商標)DIFFUSICS(商標)クローズドIVカテーテルシステム、BD PEGASUS(商標)安全クローズドIVカテーテルシステム又は、別の一体型カテーテルシステムのような、一体型延長チューブを有して、一体化されても良い。
【0027】
図2A-3Cを今参照すると、装置40は、一つ以上の以下のものを備えても良い:本体42,スプリング44及び、ハウジング46。いくつかの実施形態で、ハウジング46は、内側部分46aを備えても良く、それは外側部分46bと接続されても良い。外側部分は、例示目的で図1-2Cに移動されているが、しかし、いくつかの実施形態に従って、図3A-3C中に示されている。いくつかの実施形態で、本体42は遠位末端48、近位末端50並び、遠位末端48及び近位末端50を通って延びるルーメン52を備えても良い。いくつかの実施形態で、本体42の近位末端50はコネクタ54を備えても良い。いくつかの実施形態で、コネクタ54は、例えば、図4-7に示す医療装置102又は、別の好適な医療装置のような、医療機器にコネクタ54を接続させるように配置された、ルアー-ストリップ若しくはルアー-ロック特徴を持つ雄又は雌ルアーコネクタ54を備えても良い。
【0028】
いくつかの実施形態で、コネクタ54はいかなる好適な無針コネクタを備えても良い。例示的な無針コネクタは、2007年11月5日に、発明の名称「血管アクセス装置セプタム通気」で出願された米国特許第8,066,670号公報に記載されていても良く、参照により本明細書中に組込まれる。いくつかの実施形態で、無針コネクタは、ベクトン、ディッキンソン、アンド、カンパニーにより提供されるSMARTSITE(商標)無針コネクタを備えても良い。
【0029】
いくつかの実施形態で、コネクタ54は、本体55、本体内に配置されたセプタム56及び、内側鈍端カニューレ58を備えても良い。いくつかの実施形態で、セプタム56は、スプリット-セプタムを備えても良い。いくつかの実施形態で、内側鈍端カニューレ58は、本体42のルーメン52と流体連通する内側流体パス60を提供しても良い。いくつかの実施形態で、注入装置のような医療装置のアクセスルアーは、セプタム56の近位末端62と接触しても良く、そして、内側流体パス60を開く、セプタム56を備える。いくつかの実施形態で、アクセスルアーが除去されるとき、セプタム56は内側鈍端カニューレ58をカバーするように戻り、そして、内側流体パス60をもう一度閉じても良い。いくつかの実施形態で、近位末端62は、一般的に平坦な近位表面64を備えても良く、それは近位末端62の拭き又はスクラブを促進させても良い。いくつかの実施形態で、セプタム56はスリット65を備えても良い。
【0030】
いくつかの実施形態で、コネクタ54及び近位末端50は、一つの単位として一体成型されても良い。いくつかの実施形態で、コネクタ54は近末端50とルアーコネクタを介して接続させても良く、それは、ルアー-スリップ特徴、ルアー-ロック特徴(例えば、図3中に示すように)又は、別の好適なコネクタを備えても良い。
【0031】
いくつかの実施形態で、本体42の遠位末端48は、ルアーコネクタ66又は別の好適なコネクタを備えても良く、それらはカテーテルアセンブリ16と接続されても良い。いくつかの実施形態で、ルアーコネクタ66は、スリップ又はねじ加工雄ルアーコネクタを備えても良い。いくつかの実施形態で、本体42の遠位末端48は、アダプタ38に接続されても良く、それは雌ルアーアダプタを備えても良い。
【0032】
いくつかの実施形態で、ハウジング46は、コネクタ54に関して移動可能であっても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング46が近位位置に配置されているとき、コネクタ54はハウジング46内に配置されても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング46の近位位置から遠位位置への移動に応答して、コネクタ54はハウジング46に近位に配置されても良い。いくつかの実施形態で、装置40はスプリング44を備えなくても良く、そして、ハウジング46は、近位位置に手動で戻っても、及び/又は、遠位位置に移動しても良い。
【0033】
いくつかの実施形態で、内側部分46aは、フランジ76の一つ以上で、外側部分46bに接続されても良い。いくつかの実施形態で、内側部分46a及び外側部分46bは、一つの単位として、一体化成型又は、一体的に成型されても良い。
【0034】
いくつかの実施形態で、ハウジング46は、スプリング44の近位末端68に接続されても良い。いくつかの実施形態で、コネクタ54はハウジング46内でシールされても良い。いくつかの実施形態で、スプリング44の遠位末端70は本体42と接続されても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング46はフラップ71を備えても良く、それは抗菌化合物73を備えても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング46はフラップ71を備えなくても良い。
【0035】
例示のように、一つ以上の以下のもの:本体55,フラップ71及び、ハウジング46は、例えば、熱可塑性材料の表面上に移動しやすいかもしれない、フルオロ又はシリコンのような機能性部分を含でも良い熱可塑性材料から構成されても良い。熱可塑性材料の表面上の機能性部分は、疎水性及び滑りやすい環境を作成することにより、微生物の接着を潜在的に減少させても良い。別の具体例は、一つ以上の以下のもの:抗菌化合物73を備えても良い、本体55、ハウジング46及び、フラップ71であり、それらは抗菌コーティングとして提供されても良い。さらに、別の具体例は、フラップ71は、パッド又は布を備えても良く、それらは抗菌化合物73を備えても良い。
【0036】
ある特定の実施形態で、パッド若しくはフラップ71の布又は抗菌コーティング中に含まれる抗菌化合物として使用される抗菌剤は、クロロヘキシジン二酢酸塩(CHA)及び、クロロヘキシジングルコン酸塩(CHG)を含んでも良い。しかしながら、文献に広く報告されている、いかなる別の抗菌剤を使用することも出来る。抗菌コーティング及び、関連する適用方法の非限定的な具体例は、以下に記載されていても良い:2009年6月2に出願された発明の名称「抗菌コーティング組成物」の米国特許第8,691,887号公報、2013年4月22日出願された発明の名称「抗菌潤滑組成物」の米国特許第8,754,020号公報、1985年8月30に出願された発明の名称「抗血栓形成/抗生剤高分子プラスチック材料を調製する方法」の米国特許第4,731、402号公報、1982年2月22日に出願された発明の名称「血管プロテーゼ及び、他のインプラントとの抗生剤結合」の米国特許第4,442,133号公報、1985年8月14日に出願された発明の名称「熱可塑性ポリウレタン抗凝固剤合体コーティング」の米国特許第4,678,660号公報、1990年3月21日に出願された発明の名称「抗感染及び、抗血栓形成医療用物品並びにそれらの調製方法」の米国特許第5,013,306号公報、1998年1月13日に出願された発明の名称「抗感染及び、抗血栓形成医療用物品並びにそれらの調製方法」の米国特許第6,261,271号公報、1990年9月21日に出願された発明の名称「物質表面を抗血栓形成及び/又は抗感染にさせる方法」の米国特許第5,322,659号公報。これらの各文献は、参照により本明細書中に組込まれる。
【0037】
いくつかの実施形態で、ハウジング46が近位位置に配置されているとき、例えば、図2A及び3Aに示すように、フラップ71はコネクタ54をカバーしても良く、抗菌化合物73はコネクタ54と接触しても良く、そして、スプリング44は圧縮されていなくても良い。いくつかの実施形態で、例えば、図2Aに示す閉じた位置から、例えば、図2B又は図2Cに示す開いた位置へのフラップ71の移動に応答して、フラップ71はコネクタ54を自動的に拭いても良い。いくつかの実施形態で、フラップ71のセプタム56への接触及び/又は拭くことに応答して、抗菌化合物73はフラップ71からセプタム56へ移動されても良い。
【0038】
いくつかの実施形態で、近位位置から遠位位置へのハウジング46の移動に応答して、スプリング44は圧縮されても良く、そして、フラップ71は開いても良い。いくつかの実施形態で、遠位位置は、例えば、図2B及び3Bに示すように第一の遠位位置又は、例えば、図2C及び3Cに示すように、第二の遠位位置を備えても良い。
【0039】
いくつかの実施形態で、装置40は、支持構造体72を備えても良く、それは一つ以上の延長ガイド74を備えても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング46は、一つ以上のフランジ76を備えても良い。いくつかの実施形態で、近位位置から遠位位置へのハウジング46の移動に応答して、フランジ76は、遠位方向へ延長ガイド74に沿って移動するように配置されても良い。
【0040】
いくつかの実施形態で、延長ガイド74は一つ以上のストップ78を備えても良い。いくつかの実施形態で、フランジ76が近位にあり、そして、ストップ78から空間を開けているとき、フランジ76は遠位方向に延長ガイド74に沿って移動するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、例えば、図2Bに示すように、遠位方向のハウジング46及び、ストップ78と接触するフランジ76の移動に応答して、ハウジング46及び、支持構造体72は、遠位方向に一緒に移動するように配置されても良い。例えば、遠位方向のハウジング46及び、ストップ78と接触するフランジ76の移動に応答して、ハウジング46及び、支持構造体72は、図2Bに示す位置から、図2Cに示す位置へ遠位方向に一緒に移動するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、フランジ76は、医師によるハウジング46の保持又は把持を促進させても良い。
【0041】
いくつかの実施形態で、支持構造体72の近位末端80は、開口部82を備えても良い。いくつかの実施形態で、開口部82の直径は、フラップ71の直径よりも小さくても良く、それは、ハウジング46が近位位置に配置されているとき、フラップ71が開き及び/又は完全に開くことを防止しても良い。
【0042】
いくつかの実施形態で、図2C及び図3Cに示すように、コネクタ54は、医療装置のアクセスルーメンに接続するために露出されても良い。いくつかの実施形態で、図2C及び図3Cに示すように、ねじ加工84は露出されていても良い。医療装置のアクセスルアーのコネクタ54への接続に応答して、フラップ71は、例えば、図2C及び図3Cに示すように、完全に開いた位置に維持されても良い。いくつかの実施形態で、医師がハウジング46上及び/又は支持構造体72上で彼又は彼女の保持を放すことに応答して、スプリング44はハウジング46及び/又は支持構造体72を近位位置に戻しても良い。
【0043】
図4A-4Eを今参照すると、いくつかの実施形態で、コネクタ88を消毒するハウジング86は本体90を備えても良く、それは遠位末端92、近位末端94及び、遠位末端92と近位末端94を通って延びるルーメン96を備えても良い。いくつかの実施形態で、遠位末端92は、コネクタ88を受容するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、コネクタ88は、図2A-3Cに関して議論されているコネクタ54を備えるか、又はコネクタ54に対応しても良い。いくつかの実施形態で、近位末端94は、注入装置又は注射器のような医療装置102を受容するように配置されたアクセス開口部98を備えても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング86は、図1のカテーテルシステム14又は、いかなる他のカテーテルシステムと一緒に使用しても良い。
【0044】
いくつかの実施形態で、ハウジング86は、本体90の近位末端94に接続され、そして、開口部98をカバーするカバー100を備えても良い。いくつかの実施形態で、カバー100は抗菌化合物73を備えても良い。いくつかの実施形態で、アクセス開口部98からの医療装置102の除去に応答して、カバー100は自動的に閉じて、そして、抗菌化合物73がコネクタ88の近位末端と接触するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、カバー100は、スプリング搭載でも良く、それはアクセス開口部98からの医療装置102の除去に応答して、カバー100を閉じることを促進させても良い。いくつかの実施形態で、カバー100は、ねじりスプリングを備えても良い。いくつかの実施形態で、カバー100が閉じられているとき、コネクタ88は、ハウジング86内で包まれる又はシールされても良い。
【0045】
いくつかの実施形態で、例えば、図4Bに示す閉じた位置から、例えば、図4Cに示す開いた位置へのカバー100の移動に応答して、カバー100は、コネクタ88を拭いても良い。いくつかの実施形態で、開いた位置から閉じた位置へのカバー100の移動に応答して、カバー100は、コネクタ88を拭いても良い。いくつかの実施形態で、カバー100が開いた位置にあるとき、医療装置102はコネクタ88を接続されても良い。いくつかの実施形態で、アクセス開口部98からの医療装置の除去に応答して、カバー100を自動的に閉じること及び、コネクタ88を拭くことは、微生物による汚染からコネクタ88を保護しても良い。
【0046】
いくつかの実施形態で、カバー100は、ピボット104で近位末端94に接続されても良い。いくつかの実施形態で、カバー100は、開いた位置と閉じた位置の間でピボット104の周りで回転するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、カバー100は、本体90の中心軸106に概して平行な軸上でピボット104の周りで回転するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、ピボット104は、ピン又は別の回転機構を備えても良い。いくつかの実施形態で、カバー100が開くことに応答して、新しい洗浄パッドは露出され、そして、古い洗浄パッドは除去されても良い。
【0047】
図5A-5Eを今参照すると、いくつかの実施形態で、コネクタ88を洗浄するハウジング108は、本体110を備えても良く、それは遠位末端112、近位末端114及び、遠位末端112と近位末端114を通って延びるルーメン116を備えても良い。いくつかの実施形態で、遠位末端112は、コネクタ88を受容するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、近位末端114は、注入装置又は注射器のような医療装置102を受容するように配置されたアクセス開口部118を備えても良い。いくつかの実施形態で、医療装置102及び、コネクタ88が直接一緒に接続するように、アクセス開口部118はコネクタ88の近位末端119から空間を開けられても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング108は図4A-4Eに関して記載されているように、ハウジング86を備えるか又は、ハウジング86に対応しても良い。
【0048】
いくつかの実施形態で、ハウジング108は、本体110に接続され、そして、開口部118をカバーするカバー120を備えても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は抗菌化合物73を備えても良い。いくつかの実施形態で、アクセス開口部118からの医療装置102の除去に応答して、カバー120は自動的に閉じて、そして、抗菌化合物73がコネクタ88の近位末端119と接触するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は、スプリング搭載でも良く、それは、アクセス開口部118からの医療装置102の除去に応答して、カバー120を閉じることを促進させても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は、ねじりスプリングを備えても良い。いくつかの実施形態で、カバー120が閉じられているとき、コネクタ88はハウジング86内で包まれる又はシールされても良い。
【0049】
いくつかの実施形態で、例えば、図5Bに示す閉じた位置から、例えば、図5Cに示す開いた位置へのカバー120の移動に応答して、カバー120はコネクタ88を拭いても良い。いくつかの実施形態で、カバー120の開いた位置から閉じた位置への移動に応答して、カバー120は、コネクタ88を拭いても良い。いくつかの実施形態で、カバー120が開いた位置にあるとき、医療装置102はコネクタ88を接続されても良い。いくつかの実施形態で、アクセス開口部98からの医療装置の除去に応答して、カバー120の自動的に閉じること及び、コネクタ88を拭くことは、微生物による汚染からコネクタ88を保護するかもしれない。
【0050】
いくつかの実施形態で、カバー120は、一つ以上のピボット122で本体110に接続されても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は、開いた位置と閉じた位置の間でピボット122の周りで回転するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は、本体110の中心軸124に一般的に垂直な軸上で開いた位置と閉じた位置の間でピボット122の周りで回転するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、ピボット122は、ピン又は別の回転機構を備えても良い。
【0051】
いくつかの実施形態で、第一の遠位アーム128a及び第二の遠位アーム128b(本開示中、まとめて「遠位アーム128」と呼ぶ)は、それぞれ、第一のピボット122a及び、第二のピボット122b(本開示中、まとめて「ピボット122」と呼ぶ)から延びても良い。いくつかの実施形態で、いくつかの実施形態で、第一の近位アーム130a及び第二の近位アーム130b(本開示中、まとめて「近位アーム130」と呼ぶ)は、カバー120と結合されても良く、それは、カバー120が閉じた位置にあるとき、コネクタ88の近位末端と接続するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、半円形部分132は遠位アーム128及び近位アーム130の間に配置されても良い。いくつかの実施形態で、半円形部分132と本体が相互に接触して、空間を開けないようにカバーが開いた位置にあるとき、半円形部分132は、本体110の周りにフィットするように配置されても良い。
【0052】
図6A-6Dを今参照すると、いくつかの実施形態で、コネクタ88を洗浄するハウジング134は、本体136を備えても良く、それは遠位末端138、近位末端140及び、遠位末端138と近位末端140を通って延びるルーメン142を備えても良い。いくつかの実施形態で、遠位末端138は、コネクタ88を受容するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、近位末端140は、注入装置又は注射器のような医療装置102を受容するように配置されたアクセス開口部144を備えても良い。いくつかの実施形態で、アクセス開口部144は、医療装置102及び、コネクタ88が直接一緒に接続するように、コネクタ88の近位末端119から空間を開けていても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング134は図4A-4Eに関して記載されるハウジング86か又は、図5A-5Eに関して記載のハウジング108を備えるか、又はそれらに対応しても良い。
【0053】
いくつかの実施形態で、ハウジング134は本体136に接続され、そして、アクセス開口部144をカバーするカバー120を備えても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は、抗菌化合物73を備えても良い。いくつかの実施形態で、アクセス開口部144からの医療装置102の除去に応答して、カバー120は、自動的に閉じるように配置され、そして、抗菌化合物73がコネクタ88の近位末端119と接触するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ(例えば、図7A-7Dに示す抗菌ストリップ170)は、アクセス開口部144上に配置されても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は、スプリング搭載でも良く、それはアクセス開口部144からの医療装置102の除去に応答して、カバー120を閉じることを促進させても良い。いくつかの実施形態で、カバー120が閉じているとき、コネクタ88はハウジング134内に包まれているか、又はシールされていても良い。
【0054】
いくつかの実施形態で、例えば、図6Bに示す閉じた位置から、例えば、図6Cに示す開いた位置へのカバー120の移動に応答して、カバー120はコネクタ88を拭いても良い。いくつかの実施形態で、開いた位置から閉じた位置へのカバー120の移動に応答して、カバー120はコネクタ88を拭いても良い。いくつかの実施形態で、カバー120が開いた位置にあるとき、医療装置102はコネクタ88を接続されても良い。いくつかの実施形態で、アクセス開口部144からの医療装置の除去に応答して、カバー120の自動的に閉じること及び、コネクタ88を拭くことは、微生物による汚染からコネクタ88を保護するかもしれない。
【0055】
いくつかの実施形態で、カバー120は、一つ以上のピボット148で本体136に接続されても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は、開いた位置と閉じた位置の間でピボット148の周りで回転するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、カバー120は、本体136の中心軸149に一般的に垂直な軸上で開いた位置と閉じた位置の間でピボット122の周りで回転するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、ピボット148は、それぞれピン又は別のいかなる好適な回転機構を備えても良い。
【0056】
いくつかの実施形態で、カバー100は、遠位タブ150及び、遠位タブ150に接続されたL形状部分152を備えても良い。いくつかの実施形態で、ピボット148は、遠位タブ150とL形状部分152の間に配置されても良い。いくつかの実施形態で、遠位タブ150の陥没に応答して、L形状部分は隆起して、そして、アクセス開口部144は露出されても良い。
【0057】
図A7-7Dを今参照すると、いくつかの実施形態で、コネクタ88を洗浄するハウジング154は、本体156を備えても良く、それは遠位末端158、近位末端160及び、遠位末端158と近位末端160を通って延びるルーメン162を備えても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング154は、以下の一つ以上を備えるか又は、それらに対応しても良い:図4A-4Eに関して記載されているハウジング86、図5A-5Eに関して記載されているハウジング108、図6A-6Dに関して記載されているハウジング134。
【0058】
いくつかの実施形態で、本体156は、遠位片166及び、近位片168を備えても良く、近位片は遠位片166に関して回転しても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ170は、アクセス開口部164上に配置されても良い。いくつかの実施形態で、遠位片166に関する近位片168の回転に応答して、抗菌ストリップ170は前進し、そして、コンベヤーベルト様のように、アクセス開口部164を横断して移動しても良い。いくつかの実施形態で、近位片168は、コネクタ88の使用前に、コネクタ88の近位末端119を横切って自動的に抗菌ストリップ170を引っ張りつつ、遠位片166に関して、第一の方向に回転されても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ170中のアパーチャ172は、医療装置102を、コネクタ88にアクセスさせ、そして、接続させても良い。
【0059】
いくつかの実施形態で、コネクタ88からの医療装置102の接続は外すこと及び、本体156から医療装置102を除去することの次に、近位片168は第一の方向に回転されて、近位末端119を横切って自動的に抗菌ストリップ170を引っ張り、そして、コネクタ88の近位末端119を拭いても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ170は、抗菌化合物73を備えても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ170中の色変化は抗菌ストリップ170が消耗し、そして、ハウジング154は交換されても良いことを示しても良い。
【0060】
いくつかの実施形態で、遠位片166及び/又は近位片168を回転させることは、抗菌ストリップ170の新しい部分を露出させつつ、回転移動を、アパーチャ172を横切る抗菌ストリップ170の移動に代えるギヤーセットを回しても良い。いくつかの実施形態で、ギヤーセットは異なる機構の一部であっても良く、それは、当該技術分野で理解されているように、クラウンホイール、小歯車、太陽歯車、遊星歯車、異なるシャフトなどを備えても良い。いくつかの実施形態で、遠位片166及び/又は近位片168の第一の方向への回転に応答して、抗菌ストリップ170は、アパーチャ172を横切って移動しても良い。
【0061】
図8A-8Gを今参照すると、いくつかの実施形態で、コネクタ88を消毒する装置174は、環状であっても良い内側ハウジング176及び、環状であっても良い外側ハウジング178を備えても良い。いくつかの実施形態で、内側ハウジング176は近位開口部179を備えても良く、そして、コネクタ88を受容するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、コネクタ88は、内側ハウジング176とスナップフィットするように配置されても良い。いくつかの実施形態で、外側ハウジング178は、例えば、図8A及び8Cに示す近位位置、例えば、図8Bに示す遠位位置の間の内側ハウジング176に関して移動可能であっても良い。
いくつかの実施形態で、外側ハウジング178は、一つのセットの歯180を備えても良い。
【0062】
いくつかの実施形態で、装置174は、ラチェットホイール182を備えても良く、それは内側セットの歯184及び、外側セットの歯186を備えても良い。いくつかの実施形態で、第一のマンドレル188はラチェットホイール182を通って延びても良く、そして、爪190を備えても良い。いくつかの実施形態で、第二のマンドレル192は、第一のマンドレル188のように内側ハウジング176の反対側に配置されても良い。
【0063】
いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ194は第二のマンドレル192の周りで包まれてもよく、そして、第一のマンドレル188に接続されても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ194は内側ハウジング176の近位開口部179の超えて延びても良い。いくつかの実施形態で、近位位置と遠位位置の間の外側ハウジング178の移動に応答して、爪190は内側セットの歯184をつかんでも良く、内側表面のセットの歯180は外側セットの歯186と継続して係合しても良く、そして、ラチェットホイール182と第一のマンドレル188は、抗菌ストリップ194が内側ハウジング176の近位開口部179を横切って移動するように回転しても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ194は、布、テープ、又は、他の好適な材料を備えても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ194は、抗菌化合物73を備えても良い。
【0064】
いくつかの実施形態で、近位位置と遠位位置の間の外側ハウジング178の移動に応答して、抗菌ストリップ194は、第一のマンドレル188の周りで包まれ手も良く、及び/又は第二のマンドレル192から包みが解かれても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ194は、医療装置102を、注入又は採血のためにコネクタ88を通して延ばし、そして、接続させるように配置された複数の穴を備えても良い。いくつかの実施形態で、コネクタ88の遠位末端は延長チューブ34又はアダプタ38に接続されても良い。
【0065】
いくつかの実施形態で、外側ハウジング178はフラップ198を備えても良い。いくつかの実施形態で、近位位置と遠位位置の間の外側ハウジング178の移動に応答して、フラップ198は開いても良い。いくつかの実施形態で、外側ハウジング178は、コネクタを包むように配置されても良い。
【0066】
いくつかの実施形態で、装置174は別のラチェットホイール200を備えても良く、それは内側セットの歯184及び、外側セットの歯186を備えても良い。いくつかの実施形態で、第一のマンドレル188は他方のラチェットホイール200を通って延びても良い。いくつかの実施形態で、抗菌ストリップ194はラチェットホイール182と他方のラチェットホイール200の間に配置されても良い。いくつかの実施形態で、装置174は、第一のマンドレル188を通って延びるアーム202を備えても良い。いくつかの実施形態で、第一のマンドレル188はアーム202に関して回転するように配置されても良い。いくつかの実施形態で、アーム202は内側ハウジング176と接続されても良い。
【0067】
図9Aを今参照すると、いくつかの実施形態に従って、装置40は後退した位置で示されている。いくつかの実施形態で、装置40が後退した位置にあるとき、ハウジング46は近位位置にあっても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング46及び本体40は相互に軸方向にスライドするように配置されて、コネクタ54がハウジング46中で包まれている後退した位置から、コネクタ54がハウジング46に近位端で露出されている突出した位置に装置40を移動させても良い。例えば、ハウジング46は、後退した位置から遠位方向で軸方向にスライドしても良く、及び/又は、本体42は、後退した位置から近位方向で軸方向にスライドしても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング46は遠位方向で軸方向にスライドしてフラップ71を開き、そして、フラップ71が開いた後、コネクタ54は、近位に、そして、ハウジング46の外側へ移動しても良い。いくつかの実施形態で、装置40が突出した位置にあるとき、ハウジング46は遠位位置に配置されても良い。
【0068】
いくつかの実施形態で、装置40はスプリング210を備えても良く、それは近位末端及び遠位末端を備えても良い。いくつかの実施形態で、スプリング210の近位末端は本体42に接続されても良い。いくつかの実施形態で、スプリング210の遠位末端は装置40のカム本体212を遠位に押しても良い。いくつかの実施形態で、外側部分46bの内側表面は、一つ以上のレール214を備えても良い。いくつかの実施形態で、カム本体212の外側表面は、一つ以上のスロット216を備えても良く、それは、カム本体212を完全に又は部分的に通って延びても良い。いくつかの実施形態で、図9Aに示すように、装置40が後退した位置にあるとき、レール214は、スロット216内に配置されても良く、それはカム本体212の回転を防止しても良い。
【0069】
図9Bを今参照すると、いくつかの実施形態で、後退した位置から突出した位置に移動するので、本体42は近位方向で軸方向にスライドしても良く、及び/又は、ハウジング46は遠位方向で軸方向にスライドしても良い。これらの実施形態で、レール214はスロット216内でスライドしても良い。いくつかの実施形態で、ハウジング46は遠位方向で軸方向にスライドするので、フランジ76は延長ガイド74又はフランジ76に沿って移動しても良く、及び、支持構造体72は遠位方向で一緒に移動しても良い。
【0070】
図9C-9Eを今参照すると、いくつかの実施形態に従って、突出した位置で装置40は示されている。いくつかの実施形態で、ハウジング46及び本体42が相互軸方向に向うスライドに応答して、レール214はスロット216から除去されても良く、それはカム本体212が回転させても良い。いくつかの実施形態で、カム本体212の一つ以上の角度を付けた表面及び/又は、本体42と接続された一つ以上の歯218は、スプリングにより遠位に押されても良いカム本体212を回転させても良い。いくつかの実施形態で、カム本体212は、例えば、図9Cに示すように、レール214がカム本体212のストップ表面220と接触するまで、回転しても良い。
【0071】
いくつかの実施形態で、装置40は突出した位置でロックされても良い。いくつかの実施形態で、装置40が突出した位置、それは突出した位置で装置40をロックしても良い、にあるとき、レール214及び/又は歯218はカム本体212と接続しても良い。いくつかの実施形態で、近位に突出した位置を超えた本体42の移動に応答して、装置40はロックが解除され、そして、後退した位置に戻るように配置されても良い。例えば、レール214はストップ表面220ともはや接触せず、そして、カム本体212は、レール214がスロット216を通ってスライドすることが出来るように、回転しても良い。
【0072】
図9Fを今参照すると、いくつかの実施形態で、装置40が後退した位置にあるとき、フラップ71はコネクタ54をカバーし、及び/又は抗菌化合物73はコネクタ54と接触しても良い。いくつかの実施形態で、例えば、図9Fに示す閉じた位置から、例えば、図9C~9Eに示す開いた位置へのフラップ71の移動に応答して、フラップ71は自動的にコネクタ54を拭いても良い。いくつかの実施形態で、フラップ71のセプタム56との接触及び/又は拭きに応答して、抗菌化合物73はフラップ71からセプタム56に移動されても良い。
【0073】
図10A-10Gを今参照すると、いくつかの実施形態に従って、装置40の位置のシークエンスは、図10A~10Gの順に示されている。図10Aに示すように、いくつかの実施形態で、ハウジング46及び本体42が相互軸方向で第一の位置に向うスライドに応答して、レール214はスロット216から部分的に除去されても良い。
【0074】
図10Bに示すように、いくつかの実施形態で、ハウジング46及び本体42が相互軸方向で第二の位置に向うスライドに応答して、レール214はスロット216、それはカム本体212を回転させても良い、から除去されても良い。いくつかの実施形態で、カム本体212の角度が付いた表面22及び/又は本体42と接続された一つ以上の歯は、スプリングにより遠位に押されても良いカム本体212を回転させても良い。
【0075】
図10Cに示すように、いくつかの実施形態で、カム本体212は、レール214がカム本体212のストップ表面と接触するまで、回転しても良い。いくつかの実施形態で、装置40が突出した位置、それは突出した位置で装置40をロックしても良い、にあるとき、レール214及び/又は歯218はカム本体212と接続しても良い。
【0076】
図10D-10Eに示すように、いくつかの実施形態で、近位に突出した位置を超えた本体42の移動又は、突出した位置中よりもハウジング46から遠くへのコネクタ54の移動に応答して、装置40はロックが解除され、そして、後退した位置に戻るように配置されても良い。例えば、レール214はストップ表面220ともはや接触せず、そして、カム本体212は、例えば、図10F~10Gに示すように、レール214がスロット216を通ってスライドすることが出来るように、回転しても良い。
【0077】
図9-10は、幾つかの実施形態に従って、後退した位置から突出した位置に装置40を移動させ、そして、後退した位置に戻させるための例示的な機構を示している。本明細書で記載されているすべての例および条件的な言語は、本発明および当技術分野の促進のために本発明者によって貢献される概念を理解する際の読者を支援するための教育学的な目的を意図されており、また、そのような具体的に記載されている例および条件に対する限定がないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態が詳細に説明されてきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書には、さまざまな変形例、置換例、および代替例が作製され得るということが理解されるべきである。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図10G