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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】呼吸処置装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 8/80 20210101AFI20240725BHJP
   A61L 9/00 20060101ALI20240725BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20240725BHJP
   A61L 9/014 20060101ALI20240725BHJP
   A61L 9/16 20060101ALI20240725BHJP
   A61L 9/20 20060101ALI20240725BHJP
   B01D 46/00 20220101ALI20240725BHJP
   F24F 8/108 20210101ALI20240725BHJP
   F24F 8/20 20210101ALI20240725BHJP
   F24F 8/22 20210101ALI20240725BHJP
   F24F 8/30 20210101ALI20240725BHJP
   F24F 8/95 20210101ALI20240725BHJP
【FI】
F24F8/80 260
A61L9/00 C
A61L9/01 B
A61L9/014
A61L9/16 Z
A61L9/20
B01D46/00 F
F24F8/108 310
F24F8/20
F24F8/22
F24F8/30
F24F8/80 135
F24F8/80 155
F24F8/80 165
F24F8/80 170
F24F8/80 242
F24F8/95
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023054586
(22)【出願日】2023-03-30
(62)【分割の表示】P 2022531512の分割
【原出願日】2020-11-27
(65)【公開番号】P2023106363
(43)【公開日】2023-08-01
【審査請求日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】19383056.9
(32)【優先日】2019-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】522210637
【氏名又は名称】ビオウエア トータル システムズ,エス.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リャナ ガルシア,ペドロ,ルイス
【審査官】広瀬 雅治
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-225558(JP,A)
【文献】特開2011-183126(JP,A)
【文献】特開2006-147482(JP,A)
【文献】特開平09-152144(JP,A)
【文献】特表2013-508109(JP,A)
【文献】国際公開第2018/194943(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 8/80
A61L 9/00
A61L 9/01
A61L 9/014
A61L 9/16
A61L 9/20
B01D 46/00
F24F 8/108
F24F 8/20
F24F 8/22
F24F 8/30
F24F 8/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療用の呼吸処置装置(100)であって、
一組の空気浄化フィルタ(10a、10b、10c、10d)と、
患者の顔に向けて層流の空気を放出する手段(6)と、
前記手段(6)から放出された層流を方向転換する手段(5)と、
前記手段(6)の上流に配置され、空気の流れに対して垂直に配置された複数の金属シートを空気が通過することで細分化され、減速されるように構成され、かつ、300℃で加熱する抵抗熱滅菌ユニットとして作用するよう構成されたマルチフィラメント拡散器(2)と、
前記マルチフィラメント拡散器(2)に電荷を印加する装置と
前記一組の空気浄化フィルタ(10a、10b、10c、10d)を介して前記呼吸処置装置(100)内部に導入された空気を紫外線滅菌処理するための1つ以上のUV-C LED(11)と、
前記一組の空気浄化フィルタ(10a、10b、10c、10d)を介して前記呼吸処置装置(100)内部に導入された空気中の負に帯電した粒子を正に帯電した粒子へと電荷を変化させる処理をするためのイオナイザ(12)と、
550~1200rpmで動作するモータと、
前記モータにより回転する水平方向の接線ファンと、
高密度シリコンから形成され、前記呼吸処置装置(100)の本体に装着されることによって、前記モータにより発生する振動を吸収する安定化装置(1)と、
を具備し、
前記接線ファンの回転により生じる遠心力によって、前記呼吸処置装置(100)内部で、1μmより大きいPM(粒子状物質)粒子を有する第1の空気流と、1μmより小さいPM粒子を有する第2の空気流とが生成され、前記第1の空気流は、前記マルチフィラメント拡散器(2)及び前記手段(6)を順に通過して外部へ放出され、前記第2の空気流は、前記呼吸処置装置(100)内部で再循環され、前記1つ以上のUV-C LED(11)及び前記イオナイザ(12)によって再処理される、ように構成される
呼吸処置装置(100)。
【請求項2】
前記層流を方向転換する手段(5)は、アルミニウムデフレクタ(5)を含む、請求項1に記載の呼吸処置装置(100)。
【請求項3】
前記呼吸処置装置(100)により処理された空気患者の顔に向かって流れるように、最適な高さに前記呼吸処置装置(100)を配置可能なホイールを備えたサポートシステム(14)も含む、請求項1又は2に記載の呼吸処置装置(100)。
【請求項4】
WiFi(登録商標)及び/又はBluetooth(登録商標)である無線送信手段含む、請求項1~3のいずれか1つに記載の呼吸処置装置(100)。
【請求項5】
LEDディスプレイ(16)をさらに含む、請求項1~4のいずれか1つに記載の呼吸処置装置(100)。
【請求項6】
前記一組の空気浄化フィルタは、プレフィルタ(10a)、青色抗菌フィルタ(10b)、HEPA(高効率微粒子空気)13フィルタ(10c)、及び白金触媒活性炭フィルタ(10d)を含む、請求項1~5のいずれか1つに記載の呼吸処置装置(100)。
【請求項7】
ステンレス鋼フィルタ(10e)をさらに含む、請求項1~6のいずれか1つに記載の呼吸処置装置(100)。
【請求項8】
可聴アラームも含む、請求項1~7のいずれか1つに記載の呼吸処置装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、ユーザーの休息筐体内に配置され、治療目的で細胞再生を行う呼吸処理装置又はデバイス、及び装置を使用することによる呼吸状態の処理方法を提供することである。
【背景技術】
【0002】
多くの研究から、寿命と健康は、細胞DNA末端のテロメア配列の長さと関連していることが実証されている。短いほど、DNA複製に問題がある可能性が高くなり、老齢や健康に直接関連する細胞死や細胞障害が起こる。テロメア配列の長さは3つの要因の影響を受ける。
【0003】
先天的(遺伝的、後成的、すなわち、DNA、環境との関係)要因、食物(食品)要因、環境要因(汚染、ウイルス・細菌、ストレス、休息)である。従って、環境要因に直接影響を及ぼし、環境汚染物質を防止し、ナノ粒子、ウイルス、及び細菌を除去し、身体が自然に汚染物質を放出し、休息を促し、睡眠時間及び品質を増大し、ストレスを低減する装置が必要とされている。これは、細胞間環境を変化させ、生物学的、物理的及び化学的毒素から解放することによって達成される。血液の酸素供給及び循環系の清浄が促進される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、睡眠中に患者を処置することによって、特に、血液を浄化にし、より良好に酸素供給する、上述の全てを行うシステムが望まれている。本発明は、この要求を満たすものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、特に、ユーザー又は患者の睡眠中に、呼吸処理及び生物のより良好な一般的な酸素供給を通して、細胞間環境の浄化を促す呼吸処理による細胞再生装置に関する。これは、本発明による細胞再生及び呼吸処理装置による、ユーザーが睡眠する、及び/又はより多くの時間を過ごす部屋の1日24時間、1年365日の空気処理によって達成される。
【0006】
細胞再生及び呼吸処理装置を介して、血液中のナノ粒子の数を減少させることが可能であり、また、それらに関連するアレルゲンの侵入及び血管中の粒子の沈降を回避し、またナノ粒子が細胞間基質に到達することを防止する。従って、この使用は、主に、循環系を向上し、ミトコンドリアの性能を向上し、そして必須アミノ酸の産生を増加させることであり、一方、清浄器は、特に、アレルギー問題を軽減する特定の使用のために設計される。装置の使用は、生物全体の向上のために、予防的、連続的かつ深いものである。
【0007】
本発明による細胞再生及び呼吸処理装置の主な特徴及び主な利点
フィルタシステム
本発明による細胞再生及び呼吸処理装置は、そのフィルタシステムによって、ウイルス、細菌、カビ、酵母、ガス、揮発性有機化合物、ホルムアルデヒド、及びユーザーの呼吸を通してユーザーの血液に到達し得るあらゆる種類の汚染物質を除去し、完全に清浄な空間を永続的に得られるものである。本発明によれば、細胞再生及び空気処理装置は、空気からアレルゲン、ほこり、ダニ等だけでなく、ナノ粒子も除去することができるので、ユーザーは特に睡眠中に、極めて健康的な集中呼吸が得られる。
【0008】
動作モード
本発明による細胞再生及び呼吸処理装置は、2つの一晩運転オプションを有する。
1)細胞再生及び呼吸処理装置が100%静音である第1のモード、又は
2)細胞再生及び呼吸処理装置が低強度の白色雑音(3つの異なるレベル)を生成する第2のモードである。永続的に処理された空気と共に、ユーザーに深い回復睡眠を享受するという利点を与え、休息時間を増加させ、鼻呼吸を促進し、乾燥やいびきを排除し、多くの場合、睡眠時無呼吸マスクの使用を不要にする。不眠症を予防するために具体的に設けられた機能を有する。従って、本発明による細胞再生及び呼吸処理装置の結果として、ユーザーは、睡眠中、完全な休息が得られる。
【0009】
冷気又は熱気ジェット
本発明による細胞再生及び呼吸処理装置は、冷気又は熱気を迅速かつ目的とする方法で患者に送ることを可能にし、これが完全に滅菌された空気により行われるため、風邪を予防し、ウイルスや細菌を含まない部屋の温度調節がなされる。病気の人や免疫不全の人には理想的である。これにより、窓を開けたり(異物の混入)、温度活性化ウイルスや細菌をまき散らす空調やヒーターを使用する必要性が低減される。不眠症を予防するには、温度感覚を18~24℃に保たなければならない。
【0010】
アレルゲンの除去
細胞再生呼吸処理装置は、アレルギーの数及び重症度の増加の原因であるナノ粒子との関連によって、マクロレベル及び移動レベルの両方でアレルゲンを除去する。除去は、機械が1日24時間動作するように永続的に行われなければならず、これは身体の全身のアレルゲンレベルが徐々に減少することを意味する。これにより、患者は、いかなる種類のアレルギーに対してもより抵抗力をもつようになる。このようにして、血液の酸素供給を困難にし、かつ心拍数を増加させる呼吸器攻撃を受けなくなる。呼吸器攻撃が少なくなって血液の酸素供給が改善されれば、全身がより活性化され、全て、特に、脳、肌、生殖器系、免疫系等の微小循環に最も関係する系がより良好に働くようになる。
【0011】
従って、これは、特に睡眠中に、ユーザーが完全に処理され滅菌された空気を呼吸することを保証するものであり、汚染物質を含まないため、ユーザーの身体が再生される。というのは、家の中の環境は、家の外より8倍汚染されており、呼吸を複雑にし、鼻炎、いびき、無呼吸を引き起こし、要約すれば、休息不足となる炎症を呼吸器系に引き起こす様々な刺激を作り出す、壁、天井、布地、塗料、ワニス、家具等から放出される汚染物質を含むことが検証されている。さらに、これらの汚染物質は、肺で濾過されず、血液に直接進み、任意の種類のアレルゲンと接触することによって、血液を通って全ての器官に輸送される。
【0012】
本発明による細胞再生及び呼吸処理装置は、汚染物質のこれらの影響を逆転させ、毎晩、浄化して、身体を再生させ、血液に到達して、酸素分子の位置を占めるナノ粒子からヘモグロビンを放出する際、血液酸素供給を増加させ、器官への酸素の輸送を妨げることを確実にする。これは、全身、特に、浄化及び免疫系及び微小循環(全ての内部器官、特に、脳、生殖系、免疫系、皮膚等)がより良好に機能することを意味する。さらに、汚染物質の侵入が停止され、休息中に、身体の自然な排液が促進されるため、静脈及び動脈に付着したナノ粒子が除去される。身体はまた、全ての内部システムへのより良好な酸素送達の結果として、一日の休息を通して改善も享受する。
【0013】
空気から除去される材料のサイズは、10,000分の1ミリメートルであり、肺によって濾過されず、血液に直接到達する。従って、本発明による細胞再生及び呼吸処理装置は、室内空気の1時間当たり3周期/1日当たり24時間までの永久空気再循環システムを含み、これは、以下を含むフィルタリング装置によって処理される。
【0014】
本発明による細胞再生及び呼吸処理装置の一部
細胞再生及び呼吸空気処理装置は、管状ブレードのシステムを含むモータと、空気の繰り返し通過を可能にする管状鋼一体型再循環システムとを備える。
【0015】
-フィルタシステム又はパッケージは、粗大粒子のための洗浄可能なプレフィルタ、フィルタを生物学的物質から保護するための特殊青色抗菌フィルタ、HEPA13(高効率微粒子空気)フィルタ、及びガス、ホルムアルデヒド、臭気等を除去する触媒白金を備えた活性炭フィルタを含む。
【0016】
-さらに、装置は、フィルタシステムを洗浄するときのフィルタシステムの抽出の際、又は空気流量のかなりの増加の際に、粗濾過を可能にするステンレス鋼粒子フィルタを含む。
【0017】
-ウイルスや細菌のDNAを分解する紫外線滅菌器。紫外線滅菌器による紫外線処理への空気の曝露は、睡眠の迷惑にならないように、又は部屋を過度に滅菌しないように、一晩の使用は避けて、1日に数時間に制御されなければならない。
【0018】
汚染ナノ粒子(フィルタリングが事実上不可能)の電荷を変化させるプラズマ電気刺激器。室内の空気のナノ粒子に反する電荷で環境に戻り、電荷の違いによって空気ナノ粒子と結合し、実際のフィルタリングが可能な、より大きな粒子をつくる。プラズマ電気刺激器は、部屋全体の電荷を変化させないように、空気を交換して調整した間隔で動作させなければならない。これらのシステムは、任意の移動体からの遠隔制御によって調節してもよく、装置の各部の使用時間のログを提供し、医師又は専門家が、ログに基づいて、各患者に対する使用を遠隔的に調節することを可能にする。
【0019】
-最適な呼吸のために患者の顔に向かって層流を指向させる、連続的な層流空気流のためのデフレクタ。
【0020】
ナノ粒子制御システム及びレーザー測定装置
本発明による細胞再生及び呼吸処理装置は、1日24時間室内で動作することができ、特に、ユーザーが睡眠中の健康に有益である。この装置は、各ユーザーが異なる挙動や許容範囲を有するので、制御システムを含まなければならない。このため、細胞再生及び呼吸処理装置は、遠隔制御のための手段を備えている。個人に合った処理のための制御は全て、カスタマイズ可能である。
【0021】
装置は、標準的な事前プログラムを備え、濾過と処理速度の両方の標準的な使用、UV線滅菌器及びプラズマ電気刺激器のプログラムを組み込む、完全自動オペレーティングシステムを標準として組み込み、その結果、装置は、ユーザーの慣行にのみ設定される。そのため、装置には、1ミクロンのナノ粒子、PM2.5及び2.5~10ミクロンの平均PMという3つの異なる値を測定するマルチレベル空気ナノ粒子レーザー測定装置が組み込まれている。この種類の値の組み合わせは、患者のBPR(血液汚染リスク)に完全に基づく自動設定を可能にし、ユーザーが見ることができ、各家庭、各患者、及び各生活様式に設定することを可能にする極めて正確な値を有する永続的な表示子である。この全てを行うために、装置はまた、患者が睡眠に入るときを検出するシステム(光感受性セル)を組み込み、その結果、装置は、そのときには夜間モードに移って、その動作を絶対的な無音状態で保証する。従って、患者は、いかなる不快もなく、いかなる無呼吸マスクもなく、いかなる振動やノイズもなく、あるいはいかなる光又は不快もなく睡眠することができる。
【0022】
この制御システムはまた、ユーザーが望めば、ユーザーの使用や習慣、睡眠時間等に関する実際の情報を家族が有することを可能にする。
【0023】
モータ及びシリコン安定化装置
高密度のHEPA空気浄化装置や活性炭空気浄化装置を通して、高圧ではあるが低速で空気を通過させなければならず、空気が通過する際にノイズを発生させるため、ユーザーの睡眠を妨げることなく動作して、ナノ粒子を除去する装置を実現することは極めて困難である。このため、低速及び高圧で動作する非常に特殊な高出力低消費モータが新たに使われているが、振動が不快なものとなっている。そのために、装置に配置した高密度シリコン安定化装置をベースに、この種の振動を吸収するとともに、その目的のために装置本体を鋼材とシリコンから100%作成し、振動をなくし、装置の耐用年数35年以上を可能にした高密度モジュールを作製し、独特な振動吸収システムを開発した。本発明のユニットは、最大50年間、24時間、365日、ユーザーに使用される。
【0024】
テロメアの長さに影響する外因性要因に作用するためには、睡眠の質は、処置の必須な部分である。安静と適切な酸素供給により、ストレスを避け、身体の働きを良くするための理想的な状態が作られる。循環、脳、呼吸、筋肉組織、肌、毛髪、及び全身の全ての器官が最適に機能する。その結果、ナノ粒子の除去とノイズ防止を同時に行う100%静音装置とするために、50年間の連続無中断使用を可能にするモータと管状鋼一体循環システムを組み合わせたシステムを設計した。
【0025】
モータは、低速で動作するが、いかなる種類の高密度フィルタにも対応するのに十分な圧力を空気に発生させる。これにより、ホイスリングエアとモータの電力による振動の2種類のノイズが順に発生する。
【0026】
-最初のケース(ホイッスリング)は、電子機器を通してモータを超低速に設定することで回避されるが、空気がノイズを作ることなく全てのフィルタを通過するように十分な圧力はかかる。これはナノ粒子の除去に有利であるが、長い使用時間を必要とし、これが、装置を連続的に動作させる理由である。
【0027】
-振動は、モータと管状ブレードのシステムの遠心力によって発生する。振動は避けられないが、装置の鋼製本体の高密度に対してそれらを消散させる方法が発明されている。これだけでは十分ではないため、1.250℃で焼成した高密度のシリコン塊からなる防振装置が追加されている。これは、重量があり、装置本体に装着されているため、振動を吸収し、ユーザーのノイズや不快を防止する。
【0028】
これらのモータ及び空気移動システムの配置は、部屋内の最良の空気、すなわち、処理されたばかりの空気が患者の肺に到達することを確実にするために、水平位置にあり、床面から特定の高さになければならない。しかしながら、これは、不快にならず、又は休息を中断することなく行われなければならず、従って、空気出口において、以下の2つの機能を実行する鋼板の枠組みがある。
1)ユーザーが睡眠中に煩わしい空気流を感じないように霧化する。
2)鋼板を加熱することにより、処理された空気がさらに所望の温度となる。
【0029】
空気は全て、紫外線滅菌器及びプラズマ電気刺激器を予め通過している。WiFi通信システムと、室内外の汚染に応じて即座に自動的に設定できるナノ粒子レーザー測定システムとにより、全て自動的に遠隔制御される。
【0030】
装置及び連続層流デフレクタの配置
装置はさらに、患者の頭部の高さに対して、床面から60~160cmの高さに配置されて、患者の呼吸流に直接処理空気を送ることができ、睡眠中にユーザーの顔に向けられた穏やかな空気の層を生成するが、いかなる種類の不快も引き起こさず、又はいかなる種類のマスクも必要としない形状を有する。そのために、噴霧された空気を穏やかにかつ連続的に送る連続層流が開発されており(至る所に分配され、不快となる清浄器の乱流とは異なり)ほとんど気付かれず、従って、患者は、(機械を止める際)部屋に存在する最良の空気中で、いかなる種類の不快もなく、常に呼吸する。このように、装置には、空気の方向を正しくする、固体のアルミニウム拡散器と、固体アルミニウム製の上部デフレクタが設けられている。さらに、この装置は、層流方向転換手段、特に、好ましくは、アルミニウム製の大型のデフレクタスラットを有し、これは、最適な呼吸のために患者の顔に、連続的な層流を指向する。
【0031】
装置全体は、患者が直ちに処理された空気を受け取るように考えられている。この目的のために、記載された形状、配置、及び操作性を有する。
【0032】
患者の睡眠中、空気が清浄であっても、ベッド内や寝具に対する患者の移動は、シーツによって、自分の呼吸によって、同伴者の呼吸によって、又は枕内に存在し得る多数の物質(ダニを含む)によって放出される粒子によって、部分的に汚染された空気を患者が吸い込むことを意味する。細胞再生及び呼吸処理装置は、低強度の連続層流であり、患者の呼吸範囲から任意の種類の有害物質を運び、患者のベッドの表面を絶えず清浄にして、患者が気付かない純粋な層流空気流を送るものである。
【0033】
患者の身体は、最適に治癒するために真にリラックスすることを必要とするため、本装置は、睡眠の質にかなりの向上をもたらす。そのために、楽器のサウンドボックスを模した特別な設計を特に上部に組み込んでいる。これは、モータの振動特性を、患者が睡眠中のリラクゼーションのための選択肢として、白色機能2及び3で使用される低強度白色ノイズに変換することを可能にする。この低強度白色ノイズと、1日24時間完全に処理された空気との組み合わせは、休息及び弛緩が深く、回復性であることを意味する。患者は、完全な無音又は3つの白色ノイズ強度から選択することができる。
【0034】
この装置は、筐体の壁に取り付けることができるが、ホイールを備えた又は備えていない標準的なサポートシステムを組み込んでおり、これによって、患者は睡眠中に連続的な層流が肺に到達するのに最適な位置に配置することができ、また、健康問題のために必要な人に応じて、ある部屋から別の部屋に移動することができる。
【0035】
夜間モード活性化のための光感受性細胞
この全てを行うために、装置はまた、患者が睡眠に入る準備ができたときを検出するシステム(光感受性セル)を組み込み、そのとき、装置は夜間モードに遷移し、完全な無音状態でのその動作が保証される。従って、患者は、いかなる種類の不快もなく、いかなる種類の無呼吸マスクもなく、いかなる種類の振動、又はノイズもなく、あるいはいかなる種類の光又は不快もなく睡眠することができる。
【0036】
設計
細胞再生及び呼吸処理装置は、棚として使用し、家の壁に完全に一体化するように設計され、その結果、装置は、家内に完全に一体化され、もはや従来の清浄器のような家の中で邪魔になるものではない。さらに、その設計は、本、テレビ受信機、音楽機器、装飾等の任意の種類の物体が干渉や振動を受けないので、その上に配置することができる。
【0037】
装置の特別な形状は、特に、患者の睡眠中に、患者の顔に向かう連続的な層流によって処理された空気のフィルムを出力するように設計され、その結果、この患者は、部屋内で常に最良の処理された空気を享受する。さらに、この装置は、最適な呼吸のために患者の顔に向かって連続的な層流を指向することを可能にする大型のデフレクタスラットを有する。
【0038】
また、トレッドミル、エクササイズバイク、又は他の形態の屋内トレーニングでトレーニングしている間、運動選手が自分のパフォーマンスを向上させる目的で使用するためのサポートも有する。サポートと共に使用することにより、患者に向かった連続層流の正しい使用高さ及び向きが保証される。装置全体は、患者が直ちに処理された空気を受けるように考えられている。この目的のために、記載された形状、配置、及び操作性を有する。
【0039】
使用
呼吸処理装置の使用は、単独使用のためには設計されておらず、1日24時間の永続使用のために設計されているので、清浄器の使用とは全く異なる。通常の清浄器も微粒子を除去するが、必要なときに環境からアレルゲンを迅速に除去するために、能力や速度を優先して、単独使用のために特別に設計されている。本発明による呼吸処理装置は、ブラウン効果を増大させて、最も微細なナノ粒子を特に除去するために、非常に低速で動作して、永続的に使用されるように設計されている。
【0040】
これは、連続低速動作であり、装置が設置される部屋が常に最適なナノ粒子数を有することを可能にし、さらに、患者の気道に向けて処理された空気を導く。特に夜間の使用時には、装置は、低強度のホワイトノイズの挿入により、休息を高める。その状態でのみ患者の全身の回復とドレナージが促進されるため、この深い休息が装置の使用の決め手となる。その効果のためと、休息のための理想的な温度感覚が18~24℃であるという事実を考慮して、装置は、サーモスタット及び熱又は冷気システムを組み込んでいるので、必要に応じて、新鮮な層流空気流と高温空気流をユーザーに向けて送る。
【0041】
カビ及び真菌の除去
この装置は、殺菌機能と、住宅が16℃未満に低下するのを防止する熱機能とを組み合わせ持つため、住宅からカビや真菌を除去するためにも使用される。従って、湿気及び胞子の増殖が防止される。従来の清浄器は、呼吸器系のために設計され、装置はさらに、循環系、弛緩及び休息のために設計される。
【0042】
材料
従来の清浄器は、基本的にプラスチック製であり、短い使用時間で、黄変し、劣化する。呼吸処理装置は、鋼、アルミニウム及びシリコンのような材料を含み、これらは、1日24時間、連続して50年間動作するように設計されている。この装置は、専門的、医学的に処方された使用のためのものである。さらに、強力で低速、高圧、低消費の鋼モータで動作させるために、装置には振動を防止するためのシステムが組み込まれていなければならない。これは、振動を吸収し、低強度の白色雑音に変換するように設計された高密度シリコン安定化装置により達成される。清浄器には、このいずれも組み込まれていない。
【0043】
長寿命
従来の空気清浄器は、耐用年数が短く、劣化する傾向があり、ノイズを発し、黄変し、経年変化し、最終的には、巨大な経済的及び生態学的コストでリサイクルされなければならないので、環境問題となる。装置は、経年変化せず、全てのコンポーネントが交換可能で、100%リサイクル可能である。この装置は、50年の耐用年数を有し、これは、生態学的観点及びユーザーの観点から意義がある。
【0044】
家庭内配置
装置は、床面から60~160cmの高さに設置されるように設計されている。変形実施形態においては、装置がその高さに配置されることを可能にするホイールシステムも有する。これにより、睡眠中に連続層流が顔の高さでユーザーに届いて、呼吸を容易にし、気道に刺激を引き起こし、安静を難しくさせる粒子の侵入を防止する。この装置は、高い天井を有する家屋においても、完全な状態で空気の層を確保するよう、家屋内に上手く配置されるように設計されている。また、本発明の装置が部屋から部屋への空気流を作り、領域を互いに連通させることによって動作するように、ユーザーの身長で家を通って流れる層流を作り出すように設計されている。従って、この装置は、ローカルな隔離された機能を有するだけでなく、専門家によって上手く配置された場合には、中に住む全ての人々のために家全体の中での処理が保証される。すなわち、調整された使用のために設計される。
【0045】
音響警報システム
この装置は、空気中の汚染レベルが危険な速度で増加する場合の、音響警報システム、特に、アラームを組み込んでおり、例えば、人が寝ている間や部屋にいない間の小火を知らせることができる。このアラームは、室内の音を介して、またインターネットを介して、患者によって許可されたユーザーに伝えられる。
【0046】
データ収集システム
この装置は、自己予測的である人工知能の使用により、各患者、各家、及び各町の使用及び慣習に最適に適応するグローバルデータ収集システムを有する。クライアントによる認可を受けるデータは全て、処理、疾患の抑制を含む薬の減少、装置のユーザーの寿命の経過管理に関係するあらゆる種類の統計を出すことを可能にし、その結果、患者の生活の質と寿命の向上について、将来的に確実に記録できる。また、血液汚染リスクレベル(瞬間的なナノ粒子レベル)や室内の温度、稼働中の装置のシステム、休憩モードに適応する光感応制御システム等を常時記録する高画質表示を搭載している。
【0047】
従って、装置は、連続的な超無音操作、無音化のための振動吸収システム、医療モニタリングのための自動遠隔制御システムのために卓越したものである。システムは、50年間の継続使用する最大の設計強度(プラスチック不使用)を有し、装置は水平に配置され、装置は、6W/hの消費のみで稼働するため、電力使用量を大幅に削減することができる低消費電力システムとなっている。さらに、白色ノイズ生成システムは、ユーザーのリラックス、集中、そして休息のために設計される。
【0048】
従って、第1の態様において、本発明は、患者の休息筐体に配置される治療目的の呼吸処理装置に関し、この装置は、電動空気再循環システムと、1組の空気浄化フィルタと、紫外線滅菌器と、プラズマ電気刺激器とを備える。この装置は、層流空気流放出手段と、患者の頭部に向かって流れを方向転換するための層流空気流方向転換手段と、安定化装置と、装置を壁に固定するための固定手段とを備えることを特徴とする。
【0049】
好ましい実施形態において、装置は、筐体の床面に対して60~160cmの間の高さに配置される。さらに、患者の顔に向かって流れを方向転換するための層流空気流方向転換手段は、アルミニウムデフレクタを含む。
【0050】
好ましい実施形態において、装置は、患者と層流との間に挿入された拡散器を含む。他の好ましい実施形態において、装置は、筐体の床面に対して60~160cmの間の高さに、好ましくは、ホイールを用いて装置を配置するためのサポートシステムを備える。
【0051】
好ましい実施形態において、装置は、無線送信手段、好ましくは、WiFi及び/又はBluetooth及び/又はLEDディスプレイ(16)を備える。
【0052】
好ましい実施形態において、装置は、プレフィルタ、青色抗菌フィルタ、HEPA13フィルタ、及び触媒白金を有する活性炭フィルタ(10d)を含む。さらに、他の好ましい実施形態において、装置は、ステンレス鋼フィルタ(10e)を含む。好ましい実施形態において、安定化装置は、シリコン及び/又は鋼を含む。
【0053】
好ましい実施形態において、装置は、無音動作モード又は低強度白色雑音動作モードを備える。さらに、他の好ましい実施形態において、装置は、マルチレベルナノ粒子レーザー測定装置及び/又は可聴アラームを備える。
【0054】
他の態様において、本発明は、呼吸状態の処理のための方法に関する。この方法は、筐体の床面に対して60~160cmの間の高さに前述の装置を配置し、患者の頭部の上方に装置によって生成される層流空気流を適用することを含む。
【0055】
説明の補足として、また、装置の特徴をより容易に理解できるようにするために、その実際的な実施形態の好ましい例によれば、一組の図面が説明の一体部分として添付されており、例示的かつ非限定的に以下のものが示されている。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】本発明による細胞再生及び呼吸処理装置を示す。
図2】呼吸処理装置の空気流を示す。
図3】本発明による呼吸処理装置及びそれを含むフィルタのセットを示す。
図4】本発明による細胞再生及び呼吸処理装置のLEDディスプレイを示す。
図5】ホイールを備えたサポートシステムを有する本発明による細胞再生及び呼吸処理装置を示す。
図6】空気流の流出口に拡散器を有する本発明による細胞再生及び呼吸処理装置を示す。
図7】患者に対して動作中の本発明による細胞再生及び呼吸処理装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0057】
図1は、本発明による呼吸処理装置(100)を示す。
【0058】
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、振動を防止するシリコン安定化装置(1)、空気が数百枚の垂直シートに細分され、その通路に分散し、減速される、好ましくは、ステンレス鋼製のマルチフィラメント拡散器(2)、空気放出のための放出流手段(3)、細胞再生及び呼吸処理装置(100)内部の空気の再循環のための再循環流手段(4)、アルミニウムデフレクタ(5)、ノイズ、振動又は乱流を生じさせることなく層流を減速させるアルミニウム圧縮シート(6)、再循環のためのデフレクタブレード(7)、ミカナイト(micanita)絶縁プロテクタを備える空気流デバイダ(8)、再循環チャネル(9)、マルチフィルタシステム(10)、一組のUV-C LED(11)、イオナイザ(12)及び熱滅菌のための抵抗システム(13)を含む。
【0059】
呼吸掃引
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、呼吸掃引を行うために処理された空気の層流を提供する、50~120cmの長さを有する水平配置を有する。すなわち、処理された空気のシート、すなわち、ナノ粒子、ウイルス、及び細菌を含まず、例えば、60cm~140cmの経路で汚染される前に患者の顔に到達する。
【0060】
100%静音
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、100%静音である。これは、層流、通過速度対フィルタサイズ(好ましくは、フィルタ(400/800×40×160)及び接線ファン(400~800mm)を並列及び水平配置で組み合わせることによって達成され、摩擦を避けるためにDC浮揚モータを備え、フィルタを通過する空気の速度を電子的に超低速に保ち、移動するモータによって加えられる遠心力に典型的なあらゆる種類の振動を排除する。これらの振動は、装置内部の共振ボックスの周辺に接続され、そのために装置上部に配置された高密度シリコン安定化装置(1)で吸収される。これにより、0~5Dbが、550Rpmで動作する静音夜間モードで達成される。
【0061】
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、ノイズ等を回避するあらゆる種類の振動を吸収するために、7.5kgの重さの高密度シリコン安定化装置(1)(2.3gr/cm3)を含む。
【0062】
感知されない層流
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、患者が空気流を感知しないように気流を放出する。空気流は、睡眠を妨げ、肌を刺激し、眼や耳の問題を引き起こす。このため、細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、垂直配置のステンレス鋼マルチフィラメント拡散器(2)を含み、これは、空気エジェクターの出口に配置され、樹木を通る空気の感覚と同様の感覚を作り出す数千の部分に分割する。すなわち、空気は、何百もの垂直シートに細分され、その通路を分散させ、減速させる。マルチフィラメント拡散器(2)の金属シートは、それの間に2~4mmの距離を有し、例えば、空気を通過させるときにホイッスル音やノイズを防止する縦長のリング又はばね等の構成を備える。
【0063】
続いて、この空気は、好ましくは、アルミニウム製の圧縮板(6)を通して水平方向に方向転換され、トランペットの形状で、チャネルのように空気出口に水平方向に配置され、ノイズや振動や乱流を発生させることなく、層流をさらに減速させる。従って、空気は、乱流なしに患者に感知されずに到達する。
【0064】
ユーザーが顔を空気流によって乱されることなく睡眠するためには、乱流ではなく層流を生成する様々な要因の組み合わせが不可欠である。
【0065】
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、非常に長い水平方向の接線ファン(400~800mm)と、同じサイズ(400/800×40mm×160mm)の平行フィルタリングシステムとを含み、分離距離(チャンバ)は25~40mmである。
【0066】
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、空気中のナノ粒子のリーディング及び光の存在(夜間モード)に応じて、換気システムの回転数を低下させるDC直流モータ及び電子装置を備え、次の4つのモードで動作する。
静音モード:550rpm
ホワイトモード:750rpm
モードV2:950rpm
モードV3:1200rpm。
【0067】
このようにして、空気は、好ましくは、ステンレス鋼製のマルチフィラメント拡散器(2)を通って放出領域を通って指向され、そこで空気は、数百の垂直シートに細分され、分散され、減速され、そこで流れは破壊され、最終的に空気は、ノイズ、振動又は乱流を生じることなく層流を減速し、安定した水平方向に指向する拡散器アルミニウム圧縮板(6)を通過し、このようにして、連続した層流(1930レイノルズ中層流)が確保される。
【0068】
UV-C滅菌処理最適化システム
細胞再生及び呼吸処理装置(100)には、UV-C LED滅菌システム(11)が組み込まれている。ウイルスや細菌に対する滅菌効果は、空気流のUV-C線への曝露時間に比例する。この曝露時間を増加させるために、細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、図2に示すように、二重チャネル放出モード、すなわち、複数のサイクルを有する分割流を組み込み、ここで、空気の70~85%を含み、1μmより大きいPM粒子「粒子状物質」を有する第1の流れAは、マルチフィラメント拡散器(2)を通過して外部に放出され、残りの流れ、すなわち、15~30%の、1μmより小さいPM粒子のを含む第2の流れBは、細胞再生及び呼吸処理装置(100)に再循環され、再びUV-C LED(11)に曝露される。
【0069】
このようにして、接線換気ダクトの外側を循環する空気流(A)が生成される。この流れ(A)は、遠心力によって最も重い粒子(1μmより大きいPM)をドラッグし、この粒子は、熱滅菌器を通って外部に放出される。空気流(B)は、ローターの内部を通って生成され、ナノ粒子(1μm未満のPM)がその中を通過し、UV-C、イオン、及びプラズマイオンによる再処理のために装置に戻される。これは、ウイルスや細菌のDNAを非活性化に、可能な限り長い曝露時間が必要とされるために、行われる。ナノ粒子は、熱滅菌器を通って放出されるまで、遠心力によって流れ(A)に向かって移動する。このようにして、外部に放出された空気によって、バイオマスが輸送されないようにする。
【0070】
このサイクルは常に繰り返されて、接線ファンの遠心力によって空気が再生され、その結果、一日を通して、ユーザー又は患者の居る室内の空気は、UV-C LED(11)を含むUV-C滅菌器サイクル当たり少なくとも200回通過する。このため、装置は、流れが導かれる(A)放出ダクト、空気を外部に導くミカナイト導体、及び空気をUV-Cチャンバに戻すブレード型設計の特別な配置を有する。
【0071】
部分極性反転システム
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、大部分が正に帯電しているが、負に帯電する粒子の電荷を変化させるために使用されるイオナイザ(12)を備えている。デュアルチャンネル、マルチサイクル放出システムは、圧縮板(6)を通って放出する前に、10~20%の空気が、再び正に帯電されるように、負に帯電した粒子を再循環させる。
【0072】
熱滅菌システム
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、空気出口に設置されたステンレス鋼製のマルチフィラメント拡散器(2)に電荷を印加する装置を有しており、300℃で抵抗ユニットとして作用して、外部へ放出される前に、全ての空気を滅菌する。空気の一部、例えば、15~30%が、UV-C/イオナイザ再処理のために、細胞再生及び呼吸処理装置(100)の内部に戻らなければならないので、分割流及び再循環システムによって、低温に保つことができる。分割流設計と、ミカナイト(ミカナイトは電気絶縁体かつ断熱材である)によって導かれる放出ダクトの構成のためでなかった場合、熱気が、装置内部を再循環し、永続的な温度上昇を生じ、動作不能にさせる。
【0073】
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、睡眠中の身体の休息及び再生を補助するために、連続的に(24時間)かつ極めて静かに動作する。図3は、鋼製筐体と、層流の空気を放出する手段(6)及びLEDディスプレイ(16)を含む前面領域とを示す。細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、長手方向デフレクタアルミニウムスラット(5)を含む患者の顔に向かって層流を方向転換するための手段によって指向することができる処理空気の層流を発射する。
【0074】
細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、構造(10)に設置されたフィルタのシステムを含む。
【0075】
処理空気を呼吸する際は、まず、フィルタの寿命を延ばすために最大の粒子を除去する洗浄可能なプレフィルタ(10a)を通過させる。次に、空気を第1の滅菌抗菌フィルタ(10b)に通す。続いて、空気は、大型の高密度HEPA13フィルタ(10c)を通って、99.9%の浮遊粒子が除去される。
【0076】
空気は、白金触媒された活性炭のカプセルを含む活性炭フィルタ(10d)を通して再びフィルタリングされ、ガス、臭気及び揮発性有機化合物VOC、及びホルムアルデヒドHVOCを排除する。
【0077】
この高度に精製された空気を、細菌、ウイルス、揮発性有機化合物及び二酸化窒素を破壊する光触媒フィルタ(UV)(10f)に通して、無菌空気を得る。
【0078】
0.1ミクロン(0.0001mm)より小さい粒子が尚存在する場合に備えて、フィルタシステムは、二重電気刺激プラズマフィルタを備え、これによって、空気をイオン化して、粒子が互いに付着することによって帯電して、より大きな粒子が生成され、これを再びフィルタリングする。
【0079】
さらに、装置(100)は、全種類の振動を吸収する高密度のシリコン鋼及び/又はシリコン安定化装置(1)と、この目的のために、鋼及び/又はシリコン100%で作製された装置の本体とを含み、装置に対して圧力をかけてねじ留めされると、剛性を与え、振動を排除し、装置の耐用年数を35年以上とさせる高密度のモジュールが提供される。
【0080】
さらに、装置は、ステンレス鋼フィルタ(10e)を含み、特に、ステンレス鋼フィルタ(10e)は、フィルタを洗浄のために取り外している間、装置(100)を使用可能にする研磨されたステンレス鋼グリッドを含む。ステンレス鋼フィルタ(10e)は、少なくとも以下の3つの機能を有する。
【0081】
1.装置(100)の可動部分へのアクセスを回避し、フィルタパックの抽出及び清掃中に可変フィルタパックなしで使用することができる。これにより、装置(100)の空気流を増やし、騒音レベルを下げることができる。それは、部屋が清浄で、周囲を冷やしたり温めたりするのに大容量が必要とされるときに非常に有用である。
【0082】
2.ステンレス鋼フィルタ(10e)は、フィルタパックによって実行されるフィルタリングとは無関係に粗材料フィルタリングを可能にする。
【0083】
3.ステンレス鋼フィルタ(10e)は、紫外線の反射し、それを流動循環用ブレード、カーボンフィルタ、その他の内部部品を含む装置の全ての内部部品に到達させる。紫外光の反射は、装置(100)全体の内部滅菌処理に有利である。これにより、ユーザーが細菌に晒されることはない。
【0084】
図4は、血液中の汚染の危険性のレベル(ナノ粒子の瞬間的なレベル)、同じく部屋の温度、動作中の装置システム、スリープモードに適応する感光性制御システム等を永続的に報告する高品質LEDディスプレイ(16)を示す。
【0085】
図5は、ホイール(14)を備えたサポートシステムを有する、本発明による細胞再生及び呼吸処理装置(100)を示し、これにより、連続層流が、睡眠中、特に、筐体の床面から100~130cmの高さで患者の肺に到達するように最適な位置に配置され、健康上の問題の必要性に応じて、ある部屋から別の部屋に移動させることができる。好ましい実施形態において、フィルタは、装置(100)を壁にねじ留めできる固定手段を備え、ホイール(14)を有するサポートシステムを不要にできる。層流の空気を放出するための手段(6)と、層流を患者の顔に向かって方向転換するための長手方向デフレクタアルミニウムスラット(5)もある。
【0086】
図6は、空気流の出口に拡散器(15)を有する、本発明による細胞再生及び呼吸処理装置(100)を示す。細胞再生及び呼吸処理装置(100)には、処理された空気流の出口に、吸入によって適用される異なる物質の適用を可能にする、拡散器が組み込まれている。拡散器(15)は、呼吸処置の効率を高め、異なる性質の危機(喘息、アレルギー等)を処置するための集中的な特定使用さえ可能な、気管支拡張薬又は他の種類の物質のような、医学的処方下での異なる処置の組み込みを可能にする。
【0087】
図7は、患者のベッド上の空気流の出口にある拡散器(15)を有する、本発明による細胞再生及び呼吸処理装置(100)を示す。細胞再生及び呼吸処理装置(100)は、筐体の床面に対して100~160cmの高さに装置を設置するためのサポートシステム(14)を含み、これにより、層流の空気を放出する手段(6)を通る空気が、アルミニウムデフレクタ(65)を通って患者の顔に向かって方向転換され、最適な呼吸が可能になる。
【0088】
本発明の特定の実施形態を参照してきたが、本明細書に記載された呼吸治療ユニットは、多くの変形及び修正が可能であり、全ての言及された特徴は特許請求の範囲によって定義される保護の範囲から逸脱することなく、他の技術的等価物によって置き換えることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7