(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】プログラム、および方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240725BHJP
A63F 13/61 20140101ALI20240725BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20240725BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/61
G06Q30/0241
(21)【出願番号】P 2023061056
(22)【出願日】2023-04-05
(62)【分割の表示】P 2019007354の分割
【原出願日】2019-01-18
【審査請求日】2023-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】近藤 航
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-057963(JP,A)
【文献】特許第6284678(JP,B1)
【文献】特開2002-373284(JP,A)
【文献】“IZANAGI SAMURAI NINJA ONLINE 最新情報”,IZANAGI OFFICIAL WEBSITE,日本,アソビモ株式会社,2016年11月14日,pp.1-3,インターネット<URL: https://izanagi.com/information/detail/?information_id=3032>,[2024年3月22日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
オブジェクトの希少度についての条件を満たす第1オブジェクトを含む一群のオブジェクトの中から、選択確率に基づいてn個(nは2以上の整数)の前記オブジェクトを選択する第1選択手段と、
選択されたn個の前記オブジェクトに、k個(kは2以上の整数)以上の第1オブジェクトが含まれる場合、選択されたn個の前記オブジェクトをユーザに付与する第1付与手段と、
選択されたn個の前記オブジェクトに、m個(mは1以上かつk未満の整数)の前記第1オブジェクトが含まれる場合、当該m個の前記第1オブジェクトを前記ユーザに付与される対象として保持し、かつ、前記一群のオブジェクトの中から前記選択確率に基づいてn-m個の前記オブジェクトを選択する第2選択手段と、として機能させる、プログラム。
【請求項2】
コンピュータを、
選択されたn-m個の前記オブジェクトに、k-m個以上の前記第1オブジェクトが含まれる場合、保持された前記m個の第1オブジェクトと、選択されたn-m個の前記オブジェクトとを前記ユーザに付与する第2付与手段として機能させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第2選択手段としての機能では、選択されたn-m個の前記オブジェクトに前記第1オブジェクトが含まれない場合、選択されたn-m個の前記オブジェクトに前記k-m個以上のオブジェクトが含まれるまで、前記第2選択手段として繰り返し機能させる、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
コンピュータを、
前記第1選択手段および前記第2選択手段として機能中に広告動画を再生する広告動画再生手段と、
前記広告動画の再生終了後、前記ユーザに付与されるn個の前記オブジェクトの選択結果を示す演出を再生する演出再生手段と、として機能させる、請求項1~3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
コンピュータを、
前記ユーザに付与されるn個の前記第1オブジェクトがすべて選択された場合、前記広告動画の再生をスキップさせるための前記ユーザの操作を受け付け可能とする操作手段として機能させる、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
コンピュータを、
前記ユーザの操作に応答して、前記一群のオブジェクトである第1の一群のオブジェクトとは異なる第2の一群のオブジェクトの中から選択確率に基づいてn個の前記オブジェクトを選択する第3選択手段と、選択されたn個の前記オブジェクトにk個以上の前記第1オブジェクトが含まれるか否かに関わらず、選択されたn個の前記オブジェクトを前記ユーザに付与する第3付与手段と、として機能させ、
前記第1選択手段および前記第2選択手段として機能中には前記広告動画を再生するが、前記第3選択手段として機能中には前記広告動画を再生しない、請求項4または5に記載のプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、
前記ユーザに付与される、k個以上の前記第1オブジェクトを含む選択されたn個の前記オブジェクトの選択結果を、前記ユーザに提示する形で表示する表示手段として機能させる、請求項1~6のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第1選択手段としての機能によって選択されたn個の前記オブジェクトに前記第1オブジェクトが含まれない場合、
コンピュータを、
前記第1選択手段として再度機能させる、請求項1~7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記第1オブジェクトには、所定期間において提供されるオブジェクトが含まれる、請求項1~8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記第1オブジェクトには、所定時点以降に利用可能となったオブジェクトが含まれる、請求項1~9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
オブジェクトの希少度についての条件を満たす第1オブジェクトを含む一群のオブジェクトの中から、選択確率に基づいてn個(nは2以上の整数)の前記オブジェクトを選択する第1選択手段と、
選択されたn個の前記オブジェクトに、k個(kは2以上の整数)以上の第1オブジェクトが含まれる場合、選択されたn個の前記オブジェクトをユーザに付与する第1付与手段と、
選択されたn個の前記オブジェクトに、m個(mは1以上かつk未満の整数)の前記第1オブジェクトが含まれる場合、当該m個の前記第1オブジェクトを前記ユーザに付与される対象として保持し、かつ、前記一群のオブジェクトの中から前記選択確率に基づいてn-m個の前記オブジェクトを選択する第2選択手段と、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、ゲームプログラムを実行する方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームにおいて利用可能なオブジェクトを取得する抽選処理を、複数回連続して実行可能なゲームが公知である。また、特許文献1では、複数回連続して抽選処理を行う場合の結果として、所定の条件を満たすオブジェクトの取得を保障可能なゲームを実現するプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-237040号公報(2014年12月18日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したようなゲームにおいては、抽選処理において各オブジェクトが選択される確率を規定した複数の確率テーブル、つまり複数通りの提供割合を設定する必要があり煩雑であるという問題がある。
【0005】
本開示の一態様は、基準値よりも高い希少度が設定される複数の第1オブジェクトが確定的に含まれる複数のオブジェクトを選択する処理を、より効率的に実行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るゲームプログラムは、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの操作に応答して、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて利用可能でありかつそれぞれに選択確率が設定される一群のオブジェクトの中から、選択確率に基づいてn個(nは2以上の整数)のオブジェクトを選択する第1選択処理を実行するステップと、選択されたn個のオブジェクトに、基準値以上の希少度が設定されるk個(kは2以上の整数)以上の第1オブジェクトが含まれる場合、選択されたn個のオブジェクトをユーザに付与するステップと、選択されたn個のオブジェクトに、m個(mは1以上かつk未満の整数)の第1オブジェクトが含まれる場合、当該m個の第1オブジェクトをユーザに付与される対象として保持し、かつ、一群のオブジェクトの中から選択確率に基づいてn-m個のオブジェクトを選択する第2選択処理を実行するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、基準値よりも高い希少度が設定される複数の第1オブジェクトが確定的に含まれる複数のオブジェクトを選択する処理を、より効率的に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
【
図2】ユーザ端末およびサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】ステージのプレイ画面の一例を示す図である。
【
図4】抽選処理全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】連続した抽選において複数のキャラクタを選択する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0010】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0011】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0012】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
【0013】
また、
図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0014】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0015】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0016】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0017】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0018】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0019】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラムおよびデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0020】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0021】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0022】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0023】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0024】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0025】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0026】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0027】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0028】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0029】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0030】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0031】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0032】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0033】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0034】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換
することで撮影画像を生成する。
【0035】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。
測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0036】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。
カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。
これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0037】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0038】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0039】
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて利用可能な特定のオブジェクトを含む複数のオブジェクトのうち何れか1つを、複数のオブジェクト各々に設定された選択確率に基づいて選択する第1の処理を複数回実行するシステムである。
【0040】
第1の処理は、複数のオブジェクト各々に設定された選択確率に基づいて選択される処理であればよく、例えば、抽選によって選択する処理が挙げられる。以下、本実施形態では、第1の処理がオブジェクトを選択する処理を抽選である形態について説明し、当該処理を「抽選処理」ともいう。本実施形態では、第1ステップは抽選処理を複数回実行する。以下、第1ステップにおける「複数」を「n」(nは2以上の整数)ともいう。このように、所定の複数回数まとめて実行される抽選処理を、説明の便宜上、同時に複数回実行する場合も含めて、「連続した抽選処理」とも呼称する。なお、連続した抽選処理中の1回の抽選処理に要する消費アイテムの価値は、連続させずに1回だけ行う抽選処理に要する消費アイテムの価値と同じか、より少ない方が望ましい。
【0041】
また、選択する処理の後に選択結果として決定されたオブジェクトはユーザに付与されることになり、ゲームプレイに利用できる。なお、オブジェクト等について、ユーザに関連付けてメモリに記憶させることを、ユーザに付与する、という。
【0042】
抽選処理によって選択されるオブジェクトは、ゲームにおいて利用可能なキャラクタ、キャラクタに関連付けて用いられるオブジェクト等があげられる。キャラクタに関連付けて用いられるオブジェクトとしては、例えば、キャラクタに関連付けて利用される、武器・防具等のアイテム、特殊な攻撃、回復、キャラクタ等のオブジェクトの状態を変化させるスキル等であってもよい。本実施形態では、抽選処理によって選択されるオブジェクトがキャラクタである形態について説明する。
【0043】
抽選処理で選択される各キャラクタは、そのキャラクタに固有の希少度(レアリティ)を有する。希少度とは、ゲームにおけるキャラクタの希少性を数値で表した一種のゲームパラメータである。キャラクタの希少度が高いほど、ゲームにおけるそのキャラクタの希少性が高いことを意味する。本開示では、キャラクタの希少度は、S、A、B、Cランクの何れかの値を取る。以下、S、A、B、Cランクの希少度を有するキャラクタを、それぞれ単に、S、A、B、Cランクのキャラクタとも呼称する。キャラクタの希少度が高いほど、抽選によってそのキャラクタが選択される確率は低い。言い換えれば、キャラクタの希少度が高いほど、そのキャラクタをユーザが取得できる可能性は低い。ゲームにおけるキャラクタの価値は、希少度が高いほどより高い。例えば、キャラクタの希少度がより高いほど、キャラクタの性能はより高い。
【0044】
ゲームシステム1によって実行されるゲーム(以下、本ゲーム)は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームであってよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。以下、一例として、本ゲームは、所定の達成条件が設定されたステージ単位でプレイ可能なパズルゲームであるものとして説明を行う。ゲーム内容の詳細については後述する。
【0045】
また、本ゲームは、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
【0046】
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
【0047】
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0048】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0049】
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100が実行するゲームプログラムである。ゲームプログラム231は、サーバ200が実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラムを実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。また、記憶部220に格納されたゲーム情報132には、抽選処理において各キャラクタが選択される選択確率を規定した確率テーブルが含まれる。確率テーブルの詳細については後述する。
【0050】
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム231を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
【0051】
制御部210は、ゲームプログラム231の記述に応じて、抽選処理部211として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0052】
抽選実行部212は、ユーザ端末100からの要求に応じて、ゲームにおいて利用可能なキャラクタを選択するための抽選を実行し、抽選結果を、要求元のユーザ端末100に送信する。
【0053】
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
【0054】
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、抽選部112、判定部113、オブジェクト管理部114、ゲーム進行部115、および表示制御部116として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0055】
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。例えば、操作受付部111は、上述の入力操作の、入力部151における入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、例えば、タッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。
【0056】
抽選部112は、ゲームにおいて利用可能なキャラクタを選択する為の抽選を、サーバ200に要求する。また、抽選部112は、サーバ200から抽選結果を取得する。例えば、抽選部112は、ユーザによって保有される消費アイテムと引き換えに、抽選をサーバ200に要求する。また、抽選部112は、ゲームにおいてその他の条件が満たされた場合に、抽選をサーバ200に要求してもよい。
【0057】
判定部113は、ゲームの進行に必要な各種の判定処理を実行する。判定部113は、
例えば、抽選処理の実行を指示するユーザ操作がなされたか否かを判定する。
【0058】
オブジェクト管理部114は、ゲームにおいてユーザが利用可能なキャラクタ等の各種のオブジェクトを管理する。オブジェクト管理部114は、例えば、ユーザが利用可能なオブジェクトを表す情報を記憶部120に記憶させることによって、当該オブジェクトをユーザに付与する。
【0059】
ゲーム進行部115は、ゲームの実行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行部115は、操作受付部111が受け付けた入力操作の入力位置の座標と操作の種類とから示されるユーザの指示内容を解釈し、当該解釈に基づいて、ゲームを進行させる処理を行う。
【0060】
表示制御部116は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、制御部110の各部によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部は、制御部110の各部によって生成された映像を含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部は、グラフィカルユーザインターフェース(以下、GUI)を、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
【0061】
図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0062】
<処理フローおよびプレイ画面例>
(ゲーム画面例)
図3は、本実施形態のゲームシステム1に基づくゲームにおいて、ユーザ端末100の表示部152において表示されるステージのプレイ画面の一例を示す図である。
【0063】
図3(A)は、ゲーム進行部115によって表示されるパズル画面であって、上述したステージのプレイ画面の一例である。このパズル画面は、複数のパズル要素501と、射出台502とを含む盤面によって構成される。複数のパズル要素501は、盤面内に配置される。各パズル要素501には、複数種類のキャラクタの何れかが表示されている。射出台502上には、キャラクタ要素503の何れかがセットされ得る。ゲーム進行部115は、射出台502上のキャラクタ要素503が操作されると、当該キャラクタ要素503を射出して複数のパズル要素501の少なくとも一部に衝突させ、衝突に応じて、複数のパズル要素501の配置を変更する。このとき、複数のパズル要素501のうち、射出されたキャラクタ要素503と同種のキャラクタが表示されたパズル要素501が、所定数以上連続して配置されれば、ゲーム進行部115は、それらのパズル要素501を盤面から除去する。また、ゲーム進行部115は、除去されたパズル要素501に応じてプレイ結果を算出する。プレイ結果は、例えば、連続して除去された同種のパズル要素501の個数(連鎖数)によって表される。
【0064】
ここで、射出台502上にセット可能なキャラクタ要素503は、ユーザが保有しているキャラクタの何れかである。例えば、ゲーム進行部115は、保有しているキャラクタの一覧504から、射出台502にセットするキャラクタ要素503を選択可能な選択画面を表示してもよい。
図3(B)は、選択画面の一例である。選択画面は、保有しているキャラクタの一覧504を含む。この例では、一覧504は、「ティア」、「ハート」、「ルナ」の3つのキャラクタを含んでいる。なお、一覧504の中で「ティア」を示す図形の輪郭が太線となっているのは、当該キャラクタが選択されていることを示している。また、選択画面は、選択されたキャラクタに関するパラメータ表示505を含んでいる。また、選択画面は、選択されたキャラクタのキャラクタ要素503を射出台502にセットすることを指示する「セット」ボタン506を含んでいる。
【0065】
この例では、パラメータ表示505には、「ティア」に関するパラメータとして、レベルが23であることと、得点単価が454であることが表示されている。レベルは、当該キャラクタが最初にユーザに付与されたときには、初期値(例えば、1)が設定される。
また、レベルは、例えば、当該キャラクタによるプレイ中の累計得点に応じてアップする。また、レベルは、例えば、当該キャラクタと同一のキャラクタがユーザに付与されたときにアップする。得点単価は、プレイにおいて盤面から除去されたときの得点の単価である。得点単価は、レベルアップに伴い増加する。保有カプセル群の何れかが開封されてキャラクタが得られた場合には、このような選択画面の一覧504に、新たなキャラクタが追加される。あるいは、開封されて得られたキャラクラが既存のキャラクタである場合は、当該キャラクタのレベルがアップする。
【0066】
(抽選処理全体の処理フロー)
続いて、本ゲームにおける抽選処理全体の処理フローの一例について、
図4を参照してステップごとに説明する。なお、以下の説明に基づく処理は一例であって、本実施形態に係る発明を特定の構成に限定するものではない。また、以下の説明において、フローチャートを用いて説明する一連の処理ステップのうち、ユーザ端末100によって実行されるものとして記載したステップの少なくとも一部が、サーバ200によって実行されてもよい。また、サーバ200によって実行されるものとして記載したステップの少なくとも一部が、ユーザ端末100によって実行されてもよい。
図4は、抽選処理全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【0067】
ステップS101において、判定部113は、抽選処理の実行を指示するユーザ操作がなされたか否かを判定する。抽選処理の実行が指示されたと判定部113が判定した場合は、続いてステップS102の処理が実行され、そうでない場合、
図4のフローチャートに基づく処理が終了する。抽選処理に関する画面例については後述する。本実施形態では、ユーザ操作に基づいて抽選処理を実行するが、本発明はこのような形態に限定されず、例えば、ゲーム内に設定される所定の条件を満たすことで自動的に抽選部112が抽選処理を実行してもよい。
【0068】
抽選処理は、ゲームにおいて利用可能な所定の消費アイテムと引き換えに実行される。ゲームプログラムは、抽選処理を実行する度に、ユーザに関連付けてメモリに記憶された所定の消費アイテムを、対応する価値分だけ減算する。例えば、抽選処理において減算する価値の大きさは消費アイテムの個数に比例する。また、所定の消費アイテムは、有償で販売される有価アイテムであってもよいし、ゲームプレイ中に無償で入手可能なアイテムであってもよい。
【0069】
ステップS102において、抽選部112は、サーバ200に対してn回のキャラクタを選択するための抽選処理の実行を要求する。詳細には、抽選部112は、特定のキャラクタ(第1キャラクタ)を含む複数のキャラクタのうち何れか1つを、複数のキャラクタ各々に設定された選択確率に基づいて選択する抽選処理をn回実行する処理をサーバ200に要求する。
【0070】
ステップS103において、抽選実行部212は、抽選処理を実行して、k体以上のAレアのキャラクタを含むn体のキャラクタを選択する。ステップS104において、オブジェクト管理部114は、選択されたn体のキャラクタをユーザに付与する。キャラクタの付与は、選択されたキャラクタをユーザに関連付けてメモリ11に記憶させることを意図する。制御部110は、ユーザが当該n体のキャラクタを取得したことを示す画面を表示部152に表示させる。
【0071】
(抽選処理に係る画面例および確率テーブル)
続いて、本発明の一態様である抽選処理を行う場合の、画面例、および抽選処理において各キャラクタが選択される確率を規定した確率テーブルの一例について説明する。
図5(A)は、抽選処理の指示を受け付ける画面の一例を示す図である。
【0072】
図5(A)において、アイコン302aおよび302bは、抽選処理において選択され得るキャラクタの外観図を示している。テキスト304aおよび304bは、それぞれアイコン302aおよび302bが示すキャラクタの名称を示している。アイコン306aおよび306bは、それぞれアイコン302aおよび302bが示すキャラクタの希少度を示している。星の個数が4個であることは、希少度がSランクであることに対応している。星の個数が3、2、1個であることは、それぞれ希少度がA、B、Cランクであることに対応している。アイコン308は、近傍に図示されたキャラクタ、ここでは「ロボ」が、抽選処理で選択され得るキャラクタとして所定の日時以降に追加された新しいキャラクタであることを示している。
【0073】
ボタン310は、確率テーブルの表示画面に遷移することを指示するUIオブジェクトの一例である。ボタン312は、ゲームにおいて使用可能な消費アイテム5個と引き換えに、抽選処理を1回実行することを指示するUIオブジェクトの一例である。また、ボタン314は、消費アイテム25個と引き換えに、抽選処理を計11回実行することを指示するUIオブジェクトの一例である。
【0074】
図5(A)に示す画面において、判定部113がボタン310に対する選択操作が行われたと判定すると、次に、制御部110は
図5(B)に示す画面を表示部152に表示させる。
図5(B)は、確率テーブルを含む画面例を示す図である。
【0075】
テキスト316は、抽選処理の内容をユーザに示すための表示である。具体的には、テキスト316は、ボタン314に対応する連続した抽選処理において、少なくとも1体の特定のキャラクタを抽選結果に含ませる手順の一例を示している。
【0076】
テキスト316に示すように、本実施形態では、ユーザの操作に応答して複数のキャラクタを選択するための連続した抽選処理を行う場合において、抽選処理によって選択されたn体のキャラクタに、k体以上の特定のキャラクタが含まれるか否かを判定し、判定結果が真である場合、選択されたn体のキャラクタをユーザに関連付けて記憶部120に記憶させる。一方、判定結果が偽であり、かつ、第1複数のキャラクタに少なくとも1つの特定のキャラクタが含まれる場合、選択されたn体のキャラクタに含まれるm体の特定のキャラクタをユーザに付与される対象として保持し、かつ、第1処理を、nからmを減算したn-m回実行する。さらに、選択されたn-m体のキャラクタに、kからmを減算したk-m以上の特定のキャラクタが含まれるか否かを判定し、判定結果が真である場合、保持されたm体の特定のキャラクタと、選択されたn-m体のキャラクタとを、ユーザに関連付けてメモリに記憶させる。
【0077】
本実施形態では、特定のキャラクタはAランク以上のキャラクタ(第1オブジェクト)である形態について説明する。このような構成により、1通りの確率テーブルを用いるだけで、ユーザに付与するために選択する複数体のキャラクタに、Aランク以上のキャラクタを確定的に複数含めることができ、ユーザの納得感を向上させることができる。また、Aランク以上のキャラクタが複数付与されることを期待できるので、連続した抽選を実行することに対するユーザの動機づけが向上する。
【0078】
確率テーブル318は、各キャラクタの名称、ランク、各キャラクタ各々に設定された設定確率、および各ランクのキャラクタが選択される確率の合計を示している。設定確率は、本発明における選択確率の一態様である。
【0079】
各キャラクタ各々に設定された設定確率は、互いに異なっていてもよく、一部又は全部が同一であってもよい。本実施形態では、ランクごとに設定確率は異なり、同じランクであれば設定確率は同じである。特に、Sランクのキャラクタが選択される確率とAランクのキャラクタが選択される確率とが異なることにより、ユーザに付与されることが確定的なキャラクタとして何れが付与されるかを予想するという楽しみを提供しながら、選択確率が低い方であるSランクのキャラクタについて、実際に当選する確率の上昇を抑制することができ、当該キャラクタの希少感を維持することができる。
【0080】
また、抽選処理において選択され得るキャラクタには所定時点以降に利用可能となった新しいキャラクタが含まれていてもよい。例えば、新しいキャラクタが、所定期間ごとに、又は任意のタイミングで、選択の対象のキャラクタとして追加されたり、既に対象となっているキャラクタの一部と入れ替わったりしてもよい。これにより、連続した抽選の結果に確定的に含まれるAランク以上のキャラクタとして、所定時点以降に利用可能となったキャラクタが付与されることを期待できるので、連続した抽選の実行を指示することに対するユーザの動機づけが向上する。また、選択の対象となるキャラクタには、所定期間のみ提供されるキャラクタが含まれていてもよい。例えば、所定時点で選択の対象のキャラクタとして追加された後に、所定時点で選択対象のキャラクタから削除されてもよい。これにより、連続した抽選の結果に確定的に含まれるAランク以上のキャラクタとして、所定期間のみ提供されるキャラクタが付与されることを期待できるので、連続した抽選の実行を指示することに対するユーザの動機づけが向上する。
【0081】
なお、ボタン312を起点とした1体のキャラクタを選択するための1回のみの抽選処理は、
図4のフローチャートに基づく処理において、n回を1回、n体を1体と読み替えることにより説明される。
【0082】
図5(A)に示す画面において、ボタン314に対する選択操作が行われた場合、続いて
図6(A)に示す画面が表示される。
図6(A)は、計11回の連続した抽選処理の実行についての確認画面の一例を示す図である。ここで、テキスト621は、現時点においてユーザに関連付けられた消費アイテムの個数、換言すると、当該ユーザが所持する消費アイテムの個数を示している。ボタン622とボタン623とは、当該抽選処理の実行の可否を指示するUIオブジェクトの一例である。ここで、ボタン622に対する選択操作がなされた場合、例えば、
図5(A)に示す画面に遷移する。ボタン623に対する選択操作がなされた場合、連続した抽選処理が実行され、
図6(B)に示す画面が表示される。なお、ボタン623に対する選択操作は、
図4のフローチャートのステップS101の判定における「抽選処理の実行が指示された場合」に相当する。
【0083】
図6(B)は、連続した抽選処理の結果を示す画面の一例を示す図である。ここで、アイコン626は、近傍に図示されたキャラクタのランクを示しており、例えばキャラクタ「ティア」の希少度はAランクである。また、キャラクタ「ベア」の希少度はSランクである。
【0084】
なお、オブジェクトの表示順は、抽選処理において選択された順番であることに限定されず、例えば、高いランクのオブジェクトから順に並べて表示される構成でもよい。また、
図6(B)において、高いランクのオブジェクトに対しては、絢爛な装飾が施されるような表示形態でもよい。また、テキスト628は、ユーザに関連付けられた、残りの消費アイテムの個数を示している。そして、ボタン627に対する選択操作がなされた場合、例えば
図5(A)に示す画面に遷移する。以上が、抽選処理における画面遷移の流れである。また、
図5(A)のボタン312に対する選択操作がなされた場合における、単発の抽選処理は、上述した説明において、抽選回数の11回を1回と読み替えることにより、同様に説明される。
【0085】
(抽選処理例)
図7は、n体のキャラクタを選択するための抽選処理の流れを示すフローチャートである。これから説明される処理例は、
図4に示すステップS103の処理の一例である。
【0086】
本実施形態のある局面において、抽選実行部212は、ユーザの操作に応答して、ゲームプログラム121に基づくゲームにおいて利用可能でありかつそれぞれに選択確率が設定される一群のキャラクタの中から、選択確率に基づいてn個(nは2以上の整数)のキャラクタを選択する第1選択処理を実行し、選択されたn個のキャラクタに、基準値以上の希少度が設定されるk個(kは2以上の整数)以上のAランク以上のキャラクタが含まれる場合、選択されたn個のキャラクタをユーザに付与し、選択されたn個のキャラクタに、m個(mは1以上かつk未満の整数)のAランク以上のキャラクタが含まれる場合、当該m個のAランク以上のキャラクタをユーザに付与される対象として保持し、かつ、一群のキャラクタの中から選択確率に基づいてn-m個のキャラクタを選択する第2選択処理を実行する。
【0087】
また、抽選実行部212は、選択されたn-m体のキャラクタに、k-m体以上のAランク以上のキャラクタが含まれる場合、保持されたm体のAランク以上キャラクタと、選択されたn-m体のキャラクタとをユーザに付与する。また、抽選実行部212は、選択されたn-m体のキャラクタにAランク以上のキャラクタが含まれない場合、選択されたn-m体のキャラクタにk-m体以上のキャラクタが含まれるまで、第2選択処理を繰り返し実行する。また、抽選実行部212は、第1選択処理によって選択されたn体のキャラクタにAランク以上のキャラクタが含まれない場合、第1選択処理を再度実行する。
【0088】
本実施形態では、n=11、k=2、m=1の場合について説明する。当然ながら、n、k、およびmはこれらの値に限定されない。たとえば、n=11、k=3、m=2であってもよい。
【0089】
ステップS201において、抽選実行部212は、第1選択処理を実行することによって、n体のキャラクタを選択する。第1選択処理は、ある局面では、1体のキャラクタを選択する1回の処理を合計n回実行する処理であり、他の局面では、n体のキャラクタを一度に選択する処理を1回だけ実行する処理である。いずれにせよ、第1選択処理が実行された結果、Bランク~Sランクのうちいずれかのn体のキャラクタが選択される。
【0090】
ステップS202において、抽選実行部212は、選択されたn体のキャラクタの中に、Aランク以上のキャラクタがk体以上含まれるか否かを判定する。ステップS202においてYESの場合、ステップS203において、抽選実行部212は、選択されたn体のキャラクタを抽選結果として決定する。これにより、ユーザ端末100において、k体以上のAランクのキャラクタを含むn体のキャラクタが、ユーザに付与される。
【0091】
ステップS202においてNOの場合、ステップS204において、抽選実行部212は、選択されたn体のキャラクタの中に、Aランク以上のキャラクタが1体以上含まれるか否かを判定する。ステップS204においてNOの場合、
図7の処理はステップ
S201に戻る。これにより、抽選実行部212は、n体のキャラクタを選択するための第1選択処理を再び実行する。
【0092】
ステップS204においてYESの場合、ステップS205において、抽選実行部212は、選択されたn体のキャラクタに含まれるm体のAランク以上のキャラクタを保持する。ステップS206において、抽選実行部212は、一群のオブジェクトの中から選択確率に基づいてn-m体のキャラクタを選択する第2選択処理を実行する。ステップS207において、抽選実行部212は、選択されたn-m体のキャラクタの中に、Aランク以上のキャラクタがk-m体以上含まれるか否かを判定する。ステップS207においてNOの場合、
図7に示す処理はステップS206に戻る。これにより、抽選実行部212は、n-m体のキャラクタを選択するための第2選択処理を再び実行する。抽選実行部212は、選択結果にk-m体のAランク以上のキャラクタが含まれるまで、第2選択処理を繰り返し実行する。
【0093】
ステップS207においてYESの場合、ステップS208において、抽選実行部212は、保持したm体のAランク以上のキャラクタと、選択したn-m体のキャラクタとを、抽選結果として決定する。これにより、ユーザ端末100において、k体以上のAランク以上のキャラクタを含むn体のキャラクタが、ユーザに付与される。
【0094】
図8は、抽選処理例に係る処理を示す図である。この例では、抽選実行部212は、確率テーブルに規定された設定確率801に基づく第1選択処理を実行することによって、n体(本例では11体)のキャラクタ802を選択する。設定確率801は、複数のオブジェクト各々に設定された選択確率の一例であり、各ランクのキャラクタの選択確率が設定されている。また、
図8においてSおよびA~Cのアルファベットは、当該キャラクタのランクを示している(以下の図面においても同様である。)。選択されたn体のキャラクタ802には、Aランク以上のキャラクタがm体(本例では1体)のみ含まれる。この選択結果に応じて、抽選実行部212は、このAランクのキャラクタを保持すると共に、設定確率801に基づく第2選択処理を実行することによって、n-m体(本例では10体)のキャラクタ803を選択する。
【0095】
キャラクタ803には、Aランク以上のキャラクタが含まれない。この選択結果に基づいて、抽選実行部212は、設定確率801に基づく第2選択処理を再び実行することによって、n-m体のキャラクタ804を選択する。選択されたn-m体のキャラクタ804には、Sランクのキャラクタが1体含まれる。そこで、抽選実行部212は、第1選択処理によって選択した1体のAランクのキャラクタと、2度目の第2選択処理によって選択した10体のキャラクタとを、抽選結果として決定する。抽選実行部212は、この抽選結果をユーザ端末100に通知し、ユーザ端末100は、当該通知に応答して、Aランク以上のキャラクタを2体含む11体のキャラクタ805を、ユーザに関連付けて記憶部120に記憶させる。これにより、Aランク以上のキャラクタが2体以上確定的に排出される抽選処理が完了する。
【0096】
(主要な作用効果)
本実施形態によれば、1通りの確率テーブルを用いるだけで、ユーザに付与するために選択する複数体のキャラクタに、Aランク以上のキャラクタを確定的に複数含めることができ、ユーザの納得感を向上させることができる。また、Aランク以上のキャラクタが複数付与されることを期待できるので、連続した抽選を実行することに対するユーザの動機づけが向上する。
【0097】
さらには、第1選択処理によって、k体以上のAランク以上のキャラクタが選択されないが、m体のAランク以上のキャラクタが選択される場合は、第1選択処理をやり直すことなく、n-m体のキャラクタを選択するための第2選択処理を実行するので、抽選回数が過度に増えることがない。これにより、基準値よりも高い希少度が設定される複数のAランク以上のキャラクタが確定的に含まれるn体のキャラクタを選択する処理を、より効率的に実行することができる。したがって、n体のキャラクタを選択する際のサーバ200の処理負荷が高くなることを防止できる。
【0098】
(広告動画の再生例)
本実施形態のある局面では、ユーザ端末100は、第1選択処理および第2選択処理の実行中に広告動画を再生するステップと、広告動画の再生終了後、ユーザに付与されるn体のキャラクタの選択結果を示す演出を再生する。また、ユーザに付与されるn体のAランク以上のキャラクタがすべて選択された場合、広告動画の再生をスキップさせるためのユーザの操作を受け付け可能とする。これらの処理の例を、
図9に示す。
【0099】
図9は、広告動画の再生例を示す図である。表示制御部116は、第1選択処理または第2選択処理の実行中に、例えば
図9(A)に示すゲーム画面を表示部152に表示する。表示制御部116は、当該画面において、キャラクタの抽選処理が実行中であることを説明するテキストを表示すると共に、広告動画901を再生する。表示制御部116は、広告動画901に代えて、広告以外の任意の動画を再生してもよい。本実施形態では、抽選処理時に、k体以上のAランク以上のキャラクタを確定させるために、キャラクタの引き直し処理が繰り返し発生する可能性があるところ、
図9(A)に示すように選択処理の実行中に広告動画901を再生すれば、ユーザが選択結果の提示を待つ間に広告動画901を視聴することによって待ち時間の間を持たせることができる。これにより、ゲーム中にユーザを退屈させずに済む。
【0100】
表示制御部116は、k体以上のAランク以上のキャラクタを含むn体のキャラクタがすべて選択されると、
図9(B)に示すように、スキップボタン902をゲーム画面に表示する。スキップボタン902は、広告動画901の再生処理をユーザ端末100にスキップさせるためのユーザの操作を受け付け可能なユーザインタフェース部品である。
図9(B)に示すように、n体のキャラクタの選択処理が終了した場合にスキップボタン902をユーザに提示することによって、ユーザは任意のタイミングで広告動画901の再生をスキップさせることができる。
【0101】
表示制御部116は、スキップボタン902に対するユーザの操作(例えばタップ操作)を操作受付部111が受け付けた場合、
図9(C)に示すように、ゲーム画面における広告動画901の再生を終了し、さらに、ゲーム画面において演出903を再生する。演出903は、ユーザに付与されるn体のキャラクタの選択結果を示す演出である。
図9(C)では、表示制御部116は、n個の星マークがボックスから飛び出る演出903を再生することによって、11体のキャラクタが選択されたことをゲーム画面に表現する。
【0102】
表示制御部116は、演出903の再生を終了した後、
図9(D)に示すように、ゲーム画面に、選択されたn体のキャラクタの詳細を1つずつ順番に表示する。
図9(D)では、選択された1つのキャラクタ904、名称905、希少度906、およびOKボタン907をゲーム画面に表示する。
図9(D)では、Aランクのキャラクタである「ティア」が選択された結果がユーザに提示される。ユーザは、
図9(D)に示すゲーム画面を通じて、選択された11体のキャラクタのうちの1つが「ティア」であることを認識する。OKボタン907は、あるキャラクタの選択結果詳細の表示を終了させるためのユーザの操作を受け付け可能なUI部品である。表示制御部116は、OKボタン907に対するユーザの操作を操作受付部111が受け付けた場合、現在の詳細表示を終了し、さらに、まだゲーム画面に表示していない他のキャラクタの詳細を表示する。
【0103】
本実施形態の他の局面では、抽選実行部212は、ユーザの操作に応答して、上述した一群のキャラクタである第1の一群のキャラクタとは異なり、それぞれに選択確率が設定される第2の一群のキャラクタの中からの中から選択確率に基づいてn体のキャラクタを選択する第3選択処理を実行し、選択されたn体のキャラクタにk体以上のAランク以上のキャラクタが含まれるか否かに関わらず、選択されたn体のキャラクタをユーザに付与し、第1選択処理および第2選択処理の実行中には広告動画を再生するが、第3選択処理の実行中には広告動画を再生しない。
【0104】
この例では、第2の一群のキャラクタは、第1の一群のキャラクタとは異なるキャラクタ群であるが、両者は同一のキャラクタ群であってもよい。第2の一群のキャラクタには、第1の一群のキャラクタと同様に、上述した四種類の希少度(S、A、B、およびCレア)のいずれかが設定される。
【0105】
第3選択処理では、第2の一群のキャラクタのそれぞれに設定される選択確率に基づいて、n体のキャラクタが選択される。第3選択処理は、k体以上のキャラクタの排出が確定しない通常の抽選処理におけるキャラクタの選択処理である。このような抽選処理では、キャラクタの引き直しが発生しないため、ユーザに付与されるn体のキャラクタを決定されるまでに長い時間を要しない。そのため、広告動画901を再生することによってユーザの間を持たせる必要が生じないため、第3選択処理の実行中は広告動画901を再生しない。このように、表示制御部116は、抽選処理の種類に応じて、広告動画901を再生したりあるいはしなかったりする制御を、適切に実行することができる。
【0106】
(抽選結果の提示例)
本実施形態のある局面では、ユーザ端末100は、k体以上のAランク以上のキャラクタを含む選択されたn体のキャラクタの選択結果を、選択されたn体のキャラクタのそれぞれを順番にユーザに提示する形でユーザに表示する処理であって、k体以上のAランク以上のキャラクタのそれぞれを、当該k体以上のAランク以上のキャラクタ以外のキャラクタよりも後の順で提示すると共に、異なる希少度が設定されるAランク以上のキャラクタがk体以上のAランク以上のキャラクタに含まれる場合はより高い希少度が設定されるAランク以上のキャラクタの提示順をより後にする処理を実行する。これらの提示の例を、
図10に示す。
【0107】
図10は、抽選結果の提示例を示す図である。ここでは、9体のBランクまたはCランクのキャラクタと、1体のAランクのキャラクタと、1体のSランクのキャラクタとが選択されたものとする。表示制御部116は、抽選結果をサーバ200から通知された場合、選択された11体のキャラクタの詳細を、1体ずつ順番にゲーム画面に表示する。
図10の例では、まず、1体目の抽選結果として、Cランクのキャラクタである「スター」の選択結果1001をゲーム画面に表示する。ユーザがOKボタン907を押下すると、表示制御部116は、次に2体目の選択結果として、Bランクのキャラクタである「クラウド」の選択結果1002をゲーム画面に表示する。表示制御部116は、n-2体目までの抽選結果を表示する際には、BランクまたはCランクのキャラクタのみを1つずつ表示するが、Aランク以上のキャラクタの選択結果については表示しない。
【0108】
表示制御部116は、n-2体目のBランク以下のキャラクタの選択結果の表示を終了した場合、次に、n-1体目の選択結果として、Aランクのキャラクタである「ティア」の選択結果1003をゲーム画面に表示する。表示制御部116は、n-1体目のAランクのキャラクタの選択結果の表示を終了した場合、次に、n体目の選択結果として、Sランクのキャラクタである「ロボ」の選択結果1004をゲーム画面に表示する。これらのように、Aランク以上のキャラクタの選択結果は、11回の提示順番における最後から1回目および2回目においてユーザに提示される。その際、Sランクのキャラクタの選択結果1004は、Aランクのキャラクタの選択結果1003よりも後に提示される。
【0109】
図10の例では、11体のキャラクタの選択結果が1体ずつ順番にユーザに提示される際、Aランク以上の2体のキャラクタが、残りのBランクまたはCランクの9体のキャラクタのすべてよりも後に提示される。これにより、ユーザが選択結果の提示を順に視認する際に、確定的に排出されるAランク以上のキャラクタへの期待感を高めることができる。さらに、SランクのキャラクタがAランクのキャラクタよりも後にユーザに提示されるので、Aランクのキャラクタが当選したことに対するユーザの喜びを最大限に高めることができる。すなわち、Sランクのキャラクタが提示された後にAランクのキャラクタを提示すれば、Sランクのキャラクタが当選したことをすでに知っているユーザがAランクのキャラクタの当選結果に対してそれほど高い喜びを得ることが期待できないが、
図10に示す例ではSランクのキャラクタの選択結果1004がユーザに提示される前にAランクのキャラクタの選択結果1003がユーザに提示されるので、Aランクのキャラクタを引き当てた結果に対してユーザは十分高い喜びを得ることができる。
【0110】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、抽選実行部212)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、抽選部112、判定部113、オブジェクト管理部114およびゲーム進行部115)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0111】
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0112】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0113】
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
【0114】
(項目1) ゲームプログラムを説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラム(131)は、プロセッサ(10)およびメモリ(11)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100)により実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの操作に応答して、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて利用可能でありかつそれぞれに選択確率が設定される一群のオブジェクトの中から、選択確率に基づいてn個(nは2以上の整数)のオブジェクトを選択する第1選択処理を実行するステップと、選択されたn個のオブジェクトに、基準値以上の希少度が設定されるk個(kは2以上の整数)以上の第1オブジェクトが含まれる場合、選択されたn個のオブジェクトをユーザに付与するステップと、選択されたn個のオブジェクトに、m個(mは1以上かつk未満の整数)の第1オブジェクトが含まれる場合、当該m個の第1オブジェクトをユーザに付与される対象として保持し、かつ、一群のオブジェクトの中から選択確率に基づいてn-m個のオブジェクトを選択する第2選択処理を実行するステップとを実行させる。
【0115】
(項目2) (項目1)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、選択されたn-m個のオブジェクトに、k-m個以上の第1オブジェクトが含まれる場合、保持されたm個の第1オブジェクトと、選択されたn-m個のオブジェクトとをユーザに付与するステップを実行させる。
【0116】
(項目3) (項目2)において、第2選択処理を実行するステップでは、選択されたn-m個のオブジェクトに第1オブジェクトが含まれない場合、選択されたn-m個のオブジェクトにk-m個以上のオブジェクトが含まれるまで、第2選択処理を繰り返し実行する。
【0117】
(項目4) (項目1)~(項目3)のいずれかにおいて、ゲームプログラムは、プロセッサに、第1選択処理および第2選択処理の実行中に広告動画を再生するステップと、広告動画の再生終了後、ユーザに付与されるn個のオブジェクトの選択結果を示す演出を再生するステップとを実行させる。
【0118】
(項目5) (項目4)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザに付与されるn個の第1オブジェクトがすべて選択された場合、広告動画の再生をスキップさせるためのユーザの操作を受け付け可能とするステップを実行させる。
【0119】
(項目6) (項目4)または(項目5)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの操作に応答して、一群のオブジェクトである第1の一群のオブジェクトとは異なり、それぞれに選択確率が設定される第2の一群のオブジェクトの中から選択確率に基づいてn個のオブジェクトを選択する第3選択処理を実行し、選択されたn個のオブジェクトにk個以上の第1オブジェクトが含まれるか否かに関わらず、選択されたn個のオブジェクトをユーザに付与するステップを実行させ、第1選択処理および第2選択処理の実行中には広告動画を再生するが、第3選択処理の実行中には広告動画を再生しない。
【0120】
(項目7) (項目1)~(項目6)のいずれかにおいて、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザに付与される、k個以上の第1オブジェクトを含む選択されたn個のオブジェクトの選択結果を、選択されたn個のオブジェクトのそれぞれを順番にユーザに提示する形で表示するステップであって、k個以上の第1オブジェクトのそれぞれを、当該k個以上の第1オブジェクト以外のオブジェクトよりも後のタイミングで提示すると共に、異なる希少度が設定される第1オブジェクトがk個以上の第1オブジェクトに含まれる場合はより高い希少度が設定される第1オブジェクトの提示順をより後にするステップを実行させる。
【0121】
(項目8) (項目1)~(項目7)のいずれかにおいて、第1選択処理によって選択されたn個のオブジェクトに第1オブジェクトが含まれない場合、第1選択処理を再度実行する。
【0122】
(項目9) (項目1)~(項目8)のいずれかにおいて、第1オブジェクトには、所定期間のみ提供されるオブジェクトが含まれる。
【0123】
(項目10) (項目1)~(項目9)のいずれかにおいて、第1オブジェクトには、
ゲームにおいて所定時点以降に利用可能となったオブジェクトが含まれる。
【0124】
(項目11) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラム(131)は、プロセッサ(20)およびメモリ(21)を備えるコンピュータ(サーバ200)により実行される。方法は、プロセッサが、ユーザの操作に応答して、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて利用可能でありかつそれぞれに選択確率が設定される一群のオブジェクトの中から、選択確率に基づいてn個(nは2以上の整数)のオブジェクトを選択する第1選択処理を実行するステップと、選択されたn個のオブジェクトに、基準値以上の希少度が設定されるk個(kは2以上の整数)以上の第1オブジェクトが含まれる場合、選択されたn個のオブジェクトをユーザに付与するステップと、選択されたn個のオブジェクトに、m個(mは1以上かつk未満の整数)の第1オブジェクトが含まれる場合、当該m個の第1オブジェクトをユーザに付与される対象として保持し、かつ、一群のオブジェクトの中から選択確率に基づいてn-m個のオブジェクトを選択する第2選択処理を実行するステップと、を含む。
【0125】
(項目12) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、情報処理装置(サーバ200)は、ゲームプログラム(131)を記憶するメモリ(21)と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御するプロセッサ(20)と、を備える。制御部は、ユーザの操作に応答して、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて利用可能でありかつそれぞれに選択確率が設定される一群のオブジェクトの中から、選択確率に基づいてn個(nは2以上の整数)のオブジェクトを選択する第1選択処理を実行し、選択されたn個のオブジェクトに、基準値以上の希少度が設定されるk個(kは2以上の整数)以上の第1オブジェクトが含まれる場合、選択されたn個のオブジェクトをユーザに付与し、選択されたn個のオブジェクトに、m個(mは1以上かつk未満の整数)の第1オブジェクトが含まれる場合、当該m個の第1オブジェクトをユーザに付与される対象として保持し、かつ、一群のオブジェクトの中から選択確率に基づいてn-m個のオブジェクトを選択する第2選択処理を実行する。
【符号の説明】
【0126】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF(操作部)、14,24 入出力IF(操作部)、15 タッチスクリーン(表示部、操作部)、17 カメラ(操作部)、18 測距センサ(操作部)、100 ユーザ端末(情報処理装置)、110,210 制御部、111 操作受付部、112 抽選部、113 判定部、114 オブジェクト管理部、115 ゲーム進行部、116 表示制御部、120,220 記憶部、131,231 ゲームプログラム、132 ゲーム情報、133 ユーザ情報、151 入力部(操作部)、152 表示部、200 サーバ、212 抽選実行部、1010 物体、1020 コントローラ(操作部)、1030 記憶媒体 801 設定確率、802、803、804、805、904 キャラクタ、901 広告動画、902 スキップボタン、903 演出、905 名称、906 希少度、907 OKボタン、1001、1002、1003、1004 選択結果