(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240725BHJP
【FI】
G06Q30/0207
(21)【出願番号】P 2023100244
(22)【出願日】2023-06-19
【審査請求日】2023-06-19
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519110124
【氏名又は名称】PayPay株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】波津 美里
(72)【発明者】
【氏名】岩下 貴耶
(72)【発明者】
【氏名】山口 正秀
(72)【発明者】
【氏名】金 敬花
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-237897(JP,A)
【文献】特開2004-103020(JP,A)
【文献】特開2021-149868(JP,A)
【文献】特開2020-095545(JP,A)
【文献】特開2012-033051(JP,A)
【文献】特開2006-227901(JP,A)
【文献】特開2020-077359(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0046240(US,A1)
【文献】特開2021-193601(JP,A)
【文献】特開2014-38443(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が獲得したクーポンを、決済サービスの口座が紐付いた利用者IDに紐付けることで前記利用者に設定する設定部と、
購入する商品の商品情報を利用者が読み取る端末装置によって読み取られた前記利用者IDを取得する取得部と、
前記利用者IDに対応するクーポンを特定する特定部と、
特定した前記クーポンの情報を前記端末装置を介して前記利用者へ通知する通知部と
、
前記端末装置が読み取った商品と前記クーポンの情報とに基づいて決定された前記クーポンを適用した決済額と、適用した当該クーポンの情報とを含む決済要求であって、前記決済サービスによる決済の要求である決済要求を受け付ける受付部と、
受け付けた前記決済要求に基づいて、前記クーポンを適用した決済額にて決済処理を行う決済処理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記通知部は、
利用者が決済を行う前に、前記クーポンの情報を前記端末装置を介して通知する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通知部は、
前記端末装置の表示部に前記クーポンの情報を一覧で表示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、
利用者が獲得した前記クーポンを、前記利用者IDに対応するクーポンとして特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、
利用者の保有ポイントで獲得可能な前記クーポンを、前記利用者IDに対応するクーポンとして特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部は、
利用者のクーポン獲得履歴に基づいて選択した前記クーポンを、前記利用者IDに対応するクーポンとして特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決済処理が行われた際に、適用した前記クーポンを使用済にするクーポン処理部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
利用者が獲得したクーポンを、決済サービスの口座が紐付いた利用者IDに紐付けることで前記利用者に設定する設定工程と、
購入する商品の商品情報を利用者が読み取る端末装置によって読み取られた前記利用者IDを取得する取得工程と、
前記利用者IDに対応するクーポンを特定する特定工程と、
特定した前記クーポンの情報を前記端末装置を介して前記利用者へ通知する通知工程と
、
前記端末装置が読み取った商品と前記クーポンの情報とに基づいて決定された前記クーポンを適用した決済額と、適用した当該クーポンの情報とを含む決済要求であって、前記決済サービスによる決済の要求である決済要求を受け付ける受付工程と、
受け付けた前記決済要求に基づいて、前記クーポンを適用した決済額にて決済処理を行う決済処理工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
利用者が獲得したクーポンを、決済サービスの口座が紐付いた利用者IDに紐付けることで前記利用者に設定する設定手順と、
購入する商品の商品情報を利用者が読み取る端末装置によって読み取られた前記利用者IDを取得する取得手順と、
前記利用者IDに対応するクーポンを特定する特定手順と、
特定した前記クーポンの情報を前記端末装置を介して前記利用者へ通知する通知手順と
、
前記端末装置が読み取った商品と前記クーポンの情報とに基づいて決定された前記クーポンを適用した決済額と、適用した当該クーポンの情報とを含む決済要求であって、前記決済サービスによる決済の要求である決済要求を受け付ける受付手順と、
受け付けた前記決済要求に基づいて、前記クーポンを適用した決済額にて決済処理を行う決済処理手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが決済等を行った際に付与されるポイントと引き換えにクーポンを購入できる技術が提案されている。例えば、特許文献1では、店舗毎に発行されたクーポンを利用者が店舗端末を操作して購入したり、利用者端末から店舗のウェブサイトにアクセスして購入したりする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、クーポンの利便性を向上させる点で更なる改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、クーポンの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、特定部と、通知部とを備える。前記取得部は、購入する商品の商品情報を利用者が読み取る端末装置によって読み取られた利用者IDを取得する。前記特定部は、前記利用者IDに対応するクーポンを特定する。前記通知部は、特定した前記クーポンの情報を前記端末装置を介して前記利用者へ通知する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、クーポンの利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1Aは、実施形態に係る情報処理その1の一例を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、実施形態に係る情報処理その2の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る利用者情報データベースの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る口座データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る施設情報データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るクーポンデータベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る店舗端末の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る商品情報データベースの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る決済サーバの処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態に係る店舗端末の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、決済サーバおよび店舗端末の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本願に係る実施の形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔実施形態〕
図1Aおよび
図1Bを用いて、本実施形態により実現される情報処理について説明する。
図1Aは、実施形態に係る情報処理その1の一例を示す図である。
図1Bは、実施形態に係る情報処理その2の一例を示す図である。なお、
図1Aおよび
図1Bでは、本実施形態に係る情報処理装置の一例である決済サーバ10によって、実施形態に係る情報処理等が実現されるものとする。
【0011】
また、
図1Aでは、店舗端末200は、利用者が購入する商品を従業員が読み取って会計を行うPOS(Point of Sale)端末であり、
図1Bでは、店舗端末200は、利用者が購入する商品を自ら読み取って会計を行うPOS(Point of Sale)端末である。
図1Bの店舗端末200は、レジカートとも呼ばれ、商品を入れるカートに取り付けられて利用者が店内を回りながら商品読取を行うことができる。
【0012】
本開示では、
図1Aおよび
図1BのようなPOS端末と決済サーバ10とが連携することでクーポンの利便性を向上させる。まず、
図1Aを参照して、本開示の実施形態について説明する。
【0013】
図1Aに示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、決済サーバ10と、利用者端末100と、店舗端末200と、依頼元端末300とを含む。決済サーバ10、利用者端末100、店舗端末200および依頼元端末300は、ネットワークN(例えば、
図11参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。なお、
図1Aに示した情報処理システム1には、複数台の決済サーバ10、複数台の利用者端末100、複数台の店舗端末200および複数台の依頼元端末300が含まれていてもよい。
【0014】
図1Aに示す決済サーバ10は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、決済サーバ10は、利用者端末100を用いる電子決済に関する電子決済サービスを提供する。例えば、決済サーバ10は、取引対象の提供者(事業者)や取引対象が提供される利用者の口座を管理しており、利用者からの決済要求に従って、口座間において電子マネーの移行等を行うことで、各種決済を実現する。なお、電子マネーとは、例えば、各種企業が独自に用いるポイントや通貨等であってもよく、日本円やドル等の国家により提供される貨幣を電子的に取引可能としたものであってもよい。
【0015】
また、決済サーバ10は、電子決済サービスにおいて利用者に付与され、電子決済サービスにおいて利用可能なクーポンに関するクーポン情報(例えば、クーポンの適用対象である取引対象(商品)を識別する識別情報(取引対象識別情報)、クーポンにより利用者に付与される利益の内容(所定の金額のキャッシュバック等)、利用者がクーポンを獲得するための獲得条件等)を、クーポンの提供者(言い換えると、クーポンの企画、設定等を行い、クーポンの原資を出資(提供)する者)から受け付け、自装置の記憶部で管理する。例えば、決済サーバ10は、取引対象識別情報として、取引対象に添付されるバーコード(JANコードや、インストアコード等のバーコード)が示す情報を管理する。
【0016】
また、決済サーバ10は、利用者と、利用者が獲得したクーポンとを紐付け、自装置の記憶部で管理する。
【0017】
また、決済サーバ10は、利用者が決済サービスを利用して決済を行った際に、決済額に応じたポイントを利用者に付与する。ポイントは、例えば、電子マネーに交換したり、クーポンと交換(購入)したりする際に使用される。なお、ポイントの付与タイミングは、決済日から所定期間に付与されて使用可能となるが、これに限らず、決済後即座に付与されてもよい。
【0018】
図1Aに示す利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末100は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、
図1Aに示す例では、利用者端末100がスマートフォンである場合を示す。
【0019】
なお、利用者端末100は、所定の情報処理を実現する制御情報を決済サーバ10から受け取った場合には、制御情報に従って情報処理を実現する。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語、Java(登録商標)等のプログラミング言語、HTML(Hyper Text Markup Language)等のマークアップ言語等により記述される。なお、決済サーバ10から配信される所定のアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0020】
図1Aに示す店舗端末200は、利用者に取引対象を提供する施設が管理する情報処理装置である。また、店舗端末200は、利用者に取引対象を提供する店舗において利用される情報処理装置であってもよい。この場合の店舗端末200は、例えば、POS(Point of Sales)端末であるが、POSシステムを利用可能な端末であれば、スマートフォンや、タブレット型端末、ノート型PC、デスクトップPC、携帯電話機、PDA等により実現されてもよい。また、店舗端末200は、決済サーバ10によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。
【0021】
〔利用者端末100を用いた決済について〕
ここで、決済サーバ10が実行する情報処理に先立ち、利用者端末100を用いた決済(電子決済)の一例について説明する。なお、以下の説明では、利用者端末100を用いた決済として、利用者端末100の情報を読み取った店舗端末200が決済を行う場合について説明する。例えば、利用者端末100は、利用者を識別するための利用者識別情報を画面上に表示させる。このような場合、店舗端末200は、利用者端末100に表示された利用者識別情報を読み取り、利用者識別情報(若しくは、利用者識別情報が示す情報、すなわち、利用者を示す情報(例えば、利用者ID))と、決済金額と、店舗を識別する情報とを含んだ決済に関する情報を決済サーバ10へと送信する。このような場合、決済サーバ10は、利用者識別情報が示す利用者の口座から、店舗の口座へと、決済金額が示す額の電子マネーを移行させ、店舗の店舗端末200或いは利用者端末100に対し、決済が完了した旨の画面や所定の音声を出力させることで、決済が行われた旨を通知してもよい。
【0022】
より詳細には、利用者端末100は、利用者識別情報とともに決済サーバ10に対して支払いリクエストを送信する。このような場合、決済サーバ10は、ワンタイムコードを生成し、生成したワンタイムコードと利用者識別情報とを紐づけるとともに、ワンタイムコードを利用者端末100に送信する。すると、利用者端末100は、画面上にワンタイムコード(すなわち、利用者を識別する情報)を表示する。このような場合、店舗端末200は、利用者端末100に表示されたワンタイムコードを読み取ると、読み取ったワンタイムコードと、グループ識別情報、グループ店舗識別情報および決済金額を決済サーバ10に送信する。すると、決済サーバ10は、ワンタイムコードに紐づけられた利用者識別情報に紐づくウォレットから、グループ識別情報およびグループ店舗識別情報とに紐づけられるウォレットに決済金額分の電子マネーを移動させる。
【0023】
また、利用者端末100を用いた決済は、利用者が予め電子マネーをチャージした口座から店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、利用者が予め登録したクレジットカードを用いた決済であってもよい。このような場合、例えば、利用者端末100は、店舗の口座に対して決済金額の電子マネーを移行させるとともに、利用者のクレジットカードの運用会社(カード会社)に対し、決済金額を請求してもよい。
【0024】
また、利用者端末100を用いた決済は、利用者の口座から店舗の口座へと電子マネーを移行させる処理のみならず、例えば、決済サーバ10が、利用者の口座から決済金額分の電子マネーを引き出し、決済金額から所定の手数料(管理手数料等)を減算した額の現金を店舗の銀行口座に入金する処理が行われてもよい。このような場合、例えば、決済サーバ10は、各利用者から店舗に対する決済金額を、店舗の売上情報として管理し、所定のタイミングで、売上情報に基づき、店舗の銀行口座に、売り上げ(売上情報が示す決済金額の合計額)から所定の手数料を減算した額の現金を入金する。
【0025】
なお、決済サーバ10は、決済の際に利用されたクーポンの原資が店舗の負担するものである場合、店舗の銀行口座に現金を入金する際、若しくは、店舗の口座に電子マネーを移行する際等に、決済金額から負担分の現金を減算して銀行口座に入金、若しくは、決済金額から負担分の電子マネーを減算して店舗の口座に移行させる処理を実行してもよい。
【0026】
なお、クーポンの原資は、店舗ではなく、決済対象の提供者(例えば、商品のメーカ)が負担する場合がある。その場合、決済サーバ10は、上記の減算する処理を行わない。
【0027】
なお、上述した決済手段や決済サービスは、商品の購入や役務の提供に対する対価の提供(債務の精算)のためのものに限定されるものではない。例えば、上述したように、決済手段や決済サービスは、複数のユーザが有する口座間の送金に関する機能を有していてもよい。すなわち、上述した決済手段や決済サービスは、ユーザや店舗等、電子マネーの所有者と紐づく任意の所有者の口座間における電子マネーの送受信を制御するサービスであればよい。すなわち、実施形態に係る決済手段や決済サービスは、電子マネーのやり取りを実現するための各種制御(電子マネーを介した各種の口座間送金制御のみならず、電子マネー口座と銀行口座間のやり取りに関する制御や、分割、ボーナス払いに伴う処理といった各種債権処理、その他電子マネーを含む財産のやり取りに関する各種制御)を実行する取引手段や取引サービスであれば、任意の態様で提供されるものであってもよい。また、このような取引手段や取引サービスが実現する各種の制御には、決済に関する制御と送金に関する制御の両方が含まれていてもよく、いずれか一方のみが含まれていてもよい。すなわち、「取引」とは、電子マネーに関する「決済」のみならず、電子マネーの「送金」やその他各種の処理をも含む概念である。すなわち、決済サーバ10は、任意の所有者間における電子マネーのやり取りを制御する取引手段を実現する情報処理装置であってもよい。
【0028】
〔実施形態の概要について〕
本開示では、決済サーバ10は、上述した決済処理を行う際に、利用者が獲得したクーポンを適用した後の決済額により決済を行う。より詳細には、決済サーバ10は、利用者がポイントを引換に購入した対象商品の商品引換クーポンの情報を店舗端末200へ送信し、店舗端末200において、商品読取の際に対象商品の価格を除外した決済額を決定して決済サーバ10へ決済要求を行う。商品引換クーポンは、例えば、JANコードと紐付いているため、決済サーバ10の決済サービスに加入している加盟店であればどこでも商品引換クーポンを使用することができる。すなわち、本開示によれば、決済サーバ10と店舗端末200とがクーポンの情報を共有することで、クーポンの利便性を向上させることができる。
【0029】
以下、
図1Aを用いて、上記した情報処理について詳細に説明する。また、以下の説明では、利用者端末100を利用者と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者を利用者端末100と読み替えることもできる。
【0030】
図1Aに示すように、依頼元端末300は、決済サーバ10に対してクーポンの発注を行う(ステップS1)。具体的には、依頼元端末300は、自社が製造もしくは販売している商品(物品またはサービス)を対象商品とするクーポンの発行を依頼する。かかるクーポンは、対象商品をポイントにより購入する商品引換クーポンや、対象商品の価格を所定割合または所定額だけ減額する割引クーポンである。依頼元端末300を扱う依頼元は、製造メーカであってもよく、販売店であってもよい。
【0031】
続いて、決済サーバ10は、利用者端末100の要求に応じて利用者端末100にクーポンを掲載する(ステップS2)。この際利用者端末100に表示されるクーポンは、発行しているすべてのクーポンが表示されてもよく、例えば、ポイントにより購入可能なクーポンのみや、利用者情報に基づいて選択したクーポンのみといったように所定の条件により絞って表示されてもよい。
【0032】
続いて、利用者端末100は、利用者の操作に従って選択されたクーポンの獲得要求を決済サーバ10へ送信する(ステップS3)。
【0033】
続いて、決済サーバ10は、獲得要求があったクーポンの購入に必要なポイントを減算し、利用者にクーポンを設定する(ステップS4)。具体的には、決済サーバ10は、利用者が保有している保有ポイントが、クーポンの購入に必要な購入ポイント以上である場合に、保有ポイントから購入ポイントを減算し、利用者IDに獲得済クーポンとして設定する。なお、決済サーバ10は、保有ポイントが購入ポイント未満である場合には、利用者端末100に対して購入不可(ポイント不足)の旨を通知する。
【0034】
続いて、店舗端末200は、利用者端末100から決済サービスの口座に紐付いた利用者IDを読み取る(ステップS5)。続いて、店舗端末200は、読み取った利用者IDとともに利用者照会を決済サーバ10へ要求する(ステップS6)。
【0035】
続いて、決済サーバ10は、利用者照会を行うとともに、利用者IDに紐づいたクーポンを特定する(ステップS7)。具体的には、決済サーバ10は、店舗端末200から取得した利用者IDが決済サービスに登録済の利用者IDであるか否かにより利用者照会を行い、登録済である場合に、利用者IDに紐付いたクーポンを特定する。
【0036】
続いて、決済サーバ10は、利用者照会結果とともに、クーポンの情報を店舗端末200へ送信する(ステップS8)。具体的には、決済サーバ10は、クーポンの情報として、クーポンIDや、対象商品のJANコード、クーポン内容(引換もしくは割引)を送信する。
【0037】
続いて、店舗端末200は、利用者が購入する商品の商品コード(JANコード等)を読み取ることで、商品情報を読み取る(ステップS9)。商品情報は、商品の名称や、商品の価格等である。
【0038】
続いて、店舗端末200は、全ての商品の読み取りが完了後、決済額(合計額)を決定する(ステップS10)。具体的には、店舗端末200は、読み取った商品のJANコードに基づいて、クーポンを使用可能な対象商品を特定し、対象商品にクーポンを適用した決済額を決定する。例えば、店舗端末200は、クーポンが商品引換クーポンである場合、対象商品の価格を除外した決済額を決定する。また、店舗端末200は、クーポンが割引クーポンである場合、対象商品の割引後の価格で計算した決済額を決定する。
【0039】
続いて、店舗端末200は、決定した決済額、利用者ID、店舗IDおよび使用したクーポンのクーポンIDを含む決済要求を決済サーバ10に送信する(ステップS11)。
【0040】
続いて、決済サーバ10は、決済要求に従って決済処理を行うとともに、使用したクーポンのクーポンIDを使用済に設定する(ステップS12)。また、決済サーバ10は、クーポンの使用可能回数が複数回である場合には、使用可能回数を1減算する。
【0041】
続いて、決済サーバ10は、店舗端末200に対して決済完了通知を行う(ステップS13)。店舗端末200は、決済完了通知を受け付けた場合、決済額に応じて付与されるポイントを決済サーバ10へ通知するとともに、レシートを発行する。
【0042】
次に、
図1Bの情報処理について詳細に説明する。上記したように、
図1Bでは、店舗端末200が、いわゆるレジカートである場合を例に挙げる。
図1Bに示す情報処理では、レジカートに設置された店舗端末200の表示部に利用者に対応したクーポンの情報を表示する。これにより、店内を回りながら利用者が商品読み取る形態において、利用者がクーポンの情報を把握しながら買い物できる。すなわち、クーポンの利便性を向上させることができる。
【0043】
図1Bに示すように、依頼元端末300は、決済サーバ10に対してクーポンの発注を行う(ステップS1)。具体的には、依頼元端末300は、自社が製造もしくは販売している商品(物品またはサービス)を対象商品とするクーポンの発行を依頼する。かかるクーポンは、対象商品をポイントにより購入する商品引換クーポンや、対象商品の価格を所定割合または所定額だけ減額する割引クーポンである。依頼元端末300を扱う依頼元は、製造メーカであってもよく、販売店であってもよい。
【0044】
続いて、決済サーバ10は、利用者端末100の要求に応じて利用者端末100にクーポンを掲載する(ステップS2)。この際利用者端末100に表示されるクーポンは、発行しているすべてのクーポンが表示されてもよく、例えば、ポイントにより購入可能なクーポンのみや、利用者情報に基づいて選択したクーポンのみといったように所定の条件により絞って表示されてもよい。
【0045】
続いて、利用者端末100は、利用者の操作に従って選択されたクーポンの獲得要求を決済サーバ10へ送信する(ステップS3)。
【0046】
続いて、決済サーバ10は、獲得要求があったクーポンの購入に必要なポイントを減算し、利用者にクーポンを設定する(ステップS4)。具体的には、決済サーバ10は、利用者が保有している保有ポイントが、クーポンの購入に必要な購入ポイント以上である場合に、保有ポイントから購入ポイントを減算し、利用者IDに獲得済クーポンとして設定する。なお、決済サーバ10は、保有ポイントが購入ポイント未満である場合には、利用者端末100に対して購入不可(ポイント不足)の旨を通知する。
【0047】
続いて、店舗端末200は、利用者端末100から決済サービスの口座に紐付いた利用者IDを読み取る(ステップS5)。続いて、店舗端末200は、読み取った利用者IDとともに利用者照会を決済サーバ10へ要求する(ステップS6)。
【0048】
続いて、決済サーバ10は、利用者照会を行うとともに、利用者IDに対応するクーポンを特定する(ステップS7)。具体的には、決済サーバ10は、店舗端末200から取得した利用者IDが決済サービスに登録済の利用者IDであるか否かにより利用者照会を行い、登録済である場合に、利用者IDに対応するクーポンを特定する。利用者IDに対応するクーポンは、利用者がポイントを引換に購入したクーポンや、保有ポイントにより購入可能なクーポン等である。
【0049】
続いて、決済サーバ10は、利用者照会結果とともに、クーポンの情報を店舗端末200へ送信する(ステップS8)。具体的には、決済サーバ10は、クーポンの情報として、クーポンIDや、対象商品のJANコード、クーポン内容(引換もしくは割引)を送信する。
【0050】
続いて、店舗端末200は、取得したクーポンの情報に基づいて、店舗で使用可能なクーポンを表示部に表示する(ステップS9)。例えば、店舗端末200は、クーポンの情報に含まれるJANコードに基づいて、店舗に在庫が存在するもしくは販売している対象商品のクーポンを表示する。なお、店舗端末200は、使用可能なクーポンを一覧で表示してもよく、利用者が対象商品の読み取りを行った際に使用可能なクーポンの情報を表示してもよい。
【0051】
続いて、店舗端末200は、利用者の操作に従って、利用者が使用するクーポンを受け付ける(ステップS10)。また、店舗端末200は、決済サーバ10から利用者の保有ポイントの情報を取得しておき、利用者が使用するクーポンが複数である場合、クーポン購入に必要なポイントの合計が保有ポイントを超えていないかを判定する。店舗端末200は、クーポン購入に必要なポイントの合計が保有ポイントを超えている場合、ポイント不足である旨を通知する。
【0052】
続いて、店舗端末200は、利用者が購入する商品の商品コード(JANコード等)を読み取ることで、商品情報を読み取る(ステップS11)。商品情報は、商品の名称や、商品の価格等である。
【0053】
続いて、店舗端末200は、商品の読み取りが完了後、決済額(合計額)を決定する(ステップS12)。具体的には、店舗端末200は、読み取った商品のJANコードに基づいて、クーポンを使用可能な対象商品を特定し、対象商品にクーポンを適用した決済額を決定する。例えば、店舗端末200は、クーポンが商品引換クーポンである場合、対象商品の価格を除外した決済額を決定する。また、店舗端末200は、クーポンが割引クーポンである場合、対象商品の割引後の価格で計算した決済額を決定する。
【0054】
続いて、店舗端末200は、利用者が決済を行う意思を示す操作(決済ボタンの押下等)を行った場合、最終的に決定した決済額、利用者ID、店舗IDおよび使用したクーポンのクーポンIDを含む決済要求を決済サーバ10に送信する(ステップS13)。
【0055】
続いて、決済サーバ10は、決済要求に従って決済処理を行うとともに、使用したクーポンのクーポンIDを使用済に設定する(ステップS14)。また、決済サーバ10は、クーポンの使用可能回数が複数回である場合には、使用可能回数を1減算する。
【0056】
続いて、決済サーバ10は、店舗端末200に対して決済完了通知を行う(ステップS15)。店舗端末200は、決済完了通知を受け付けた場合、決済額に応じて付与されるポイントを決済サーバ10へ通知するとともに、レシートを発行する。
【0057】
なお、決済サーバ10は、所定の条件を基に、獲得済クーポンの設定を解除してもよい。例えば、決済サーバ10は、獲得済クーポンが使用される前に、利用者から獲得済クーポンのキャンセル要求があった場合や、クーポンの使用期限が経過した場合に、獲得済クーポンの設定を解除する。この場合、決済サーバ10は、クーポンを獲得する際に使用したポイントを、利用者の保有ポイントに戻す。ポイントを戻すタイミングは、即時であってもよく、所定期間経過後であってもよい。
【0058】
〔決済サーバの構成〕
次に、
図2を用いて、決済サーバ10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る決済サーバの構成例を示す図である。
図2に示すように、決済サーバ10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0059】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100、店舗端末200、依頼元端末300等との間で情報の送受信を行う。
【0060】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図2に示すように、記憶部30は、利用者情報データベース(DB)31と、口座データベース(DB)32と、施設情報データベース(DB)33と、クーポンデータベース(DB)34とを有する。
【0061】
(利用者情報データベース31について)
利用者情報データベース31は、決済サーバ10が提供する電子決済サービスの利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図3を用いて、利用者情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。
図3は、実施形態に係る利用者情報データベース31の一例を示す図である。
図3の例において、利用者情報データベース31は、「ユーザID」、「決済履歴」、「獲得済クーポン」といった項目を有する。
【0062】
「ユーザID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「決済履歴」は、電子決済サービスを利用して行った決済の履歴を示し、例えば、決済先や、決済金額、使用したクーポンの情報(クーポンID)等といった情報が格納される。「獲得済クーポン」は、利用者(決済者)が獲得したクーポン(ポイントで購入したクーポン)を示し、例えば、クーポンを識別するための識別情報や、クーポンの内容に関する情報が格納される。
【0063】
(口座データベース32について)
口座データベース32は、利用者や店舗(事業者)等が電子決済サービスにおいて所有する口座に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、口座データベース32が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る口座データベース32の一例を示す図である。
図4の例において、口座データベース32は、「口座ID」、「所有者情報」、「口座残高」といった項目を有する。
【0064】
「口座ID」は、口座を識別するための識別情報を示す。「所有者情報」は、口座を所有する所有者に関する情報を示し、例えば、所有者を識別するための識別情報が格納される。「口座残高」は、口座の残高を示す。
【0065】
(施設情報データベース33について)
施設情報データベース33は、施設に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図5を用いて、施設情報データベース33が記憶する情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る施設情報データベース33の一例を示す図である。
図5の例において、施設情報データベース33は、「施設ID」、「決済先ID」、「施設情報」といった項目を有する。
【0066】
「施設ID」は、施設(店舗)を識別するための識別情報であり、上記した店舗識別情報である。「決済先ID」は、決済先を識別するための識別情報であり、上記したグループ識別情報や、マーチャントIDである。「施設情報」は、店舗に関する情報であり、店舗名や、店舗の位置情報等を含む。
【0067】
(クーポンデータベース34について)
クーポンデータベース34は、クーポンに関する情報を記憶する。ここで、
図6を用いて、クーポンデータベース34が記憶する情報の一例を説明する。
図6は、実施形態に係るクーポンデータベース34の一例を示す図である。
図6の例において、クーポンデータベース34は、「クーポンID」、「JANコード」、「対象商品」といった項目を有する。
【0068】
「クーポンID」は、クーポンを識別するための識別情報である。「JANコード」は、JANコードを示す情報であり、商品を識別するための情報である。「対象商品」は、クーポンが適用される対象となる商品の情報であり、例えば、商品名等を含む。
【0069】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、決済サーバ10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、以下に説明する受付部41、取得部42、設定部43、特定部44、クーポン処理部45、決済処理部46および通知部47の機能や作用を実現または実行する。
【0070】
受付部41は、各種情報を受け付ける。例えば、受付部41は、依頼元端末300からクーポンの発行要求(発注依頼)を受け付ける。また、受付部41は、利用者端末100からクーポン獲得要求を受け付ける。また、受付部41は、店舗端末200から利用者照会要求や、決済要求を受け付ける。
【0071】
取得部42は、各種情報を取得する。具体的には、取得部42は、受付部41が受け付けた利用者照会要求に含まれる利用者IDを取得する。
【0072】
設定部43は、受付部41が受け付けたクーポン獲得要求に基づいて、利用者の保有ポイントの一部と引き換えに、対象商品の商品引換クーポンや割引クーポンを利用者に設定する。具体的には、設定部43は、保有ポイントからクーポンのポイントを減算するとともに、利用者IDにクーポンを獲得済クーポンとして紐付ける。
【0073】
特定部44は、取得部42が取得した利用者IDに対応するクーポンを特定する。例えば、特定部44は、利用者IDに紐付いた獲得済クーポンを特定する。また、特定部44は、利用者の保有ポイントにより購入可能なクーポンを特定する。例えば、特定部44は、クーポンの購入に必要なポイントが保有ポイント未満のクーポンを特定する。また、特定部44は、利用者のクーポンの獲得履歴に基づいて、クーポンを特定する。例えば、特定部44は、現在発行されているクーポンの中から、利用者が過去に獲得したクーポンを特定する。また、特定部44は、利用者が過去に獲得したクーポンとクーポン内容や対象商品が類似するクーポンを特定する。
【0074】
クーポン処理部45は、利用者が利用者端末100を用いた決済により、対象商品を購入する際に、商品引換クーポンを利用済にする。具体的には、クーポン処理部45は、店舗端末200から受け付けた決済要求に基づいて商品引換クーポンを利用済にする。より具体的には、クーポン処理部45は、決済要求に含まれる利用したクーポンIDに対応するクーポンを、利用者IDに紐付いた獲得済クーポンの中から特定し、特定した獲得済クーポンのクーポンIDを使用済に設定する。
【0075】
また、クーポン処理部45は、獲得済クーポンが使用される前に、利用者から獲得済クーポンのキャンセル要求があった場合や、クーポンの使用期限が経過した場合に、獲得済クーポンの設定を解除する。この場合、クーポン処理部45は、クーポンを獲得する際に使用したポイントを、利用者の保有ポイントに戻す。ポイントを戻すタイミングは、即時であってもよく、所定期間経過後であってもよい。
【0076】
決済処理部46は、決済要求を受け付けた場合、決済処理を行う。具体的には、決済処理部46は、決済要求に紐付く利用者IDの口座から決済要求に紐付く店舗IDの決済先IDの口座へ決済額の電子マネーを送金する。また、決済処理部46は、決済処理が完了した後に、利用者IDおよび使用したクーポンIDを紐付けた決済履歴を記憶部30の利用者情報DB31に記憶する。
【0077】
通知部47は、各種通知を行う。例えば、通知部47は、依頼元端末300に対してクーポンの発行完了通知や、クーポンが使用されたことの通知を行う。また、通知部47は、利用者端末100に対して獲得要求されたクーポンの設定が完了した旨の通知や、決済処理が完了した旨の通知を行う。
【0078】
また、通知部47は、店舗端末200に対して利用者IDに対応するクーポンの情報の通知や、決済完了通知を行う。また、通知部47は、特定部44が特定したクーポンの情報を店舗端末200を介して利用者へ通知する。
【0079】
〔店舗端末の構成〕
次に、
図7を用いて、店舗端末200の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る店舗端末200の構成例を示す図である。
図7に示すように、店舗端末200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。
【0080】
(通信部210について)
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNと有線または無線で接続され、決済サーバ10、利用者端末100、依頼元端末300等との間で情報の送受信を行う。
【0081】
(記憶部220について)
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図7に示すように、記憶部220は、商品情報データベース(DB)221を有する。
【0082】
(商品情報データベース221について)
商品情報データベース221は、店舗が販売している商品に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図8を用いて、商品情報データベース221が記憶する情報の一例を説明する。
図8は、実施形態に係る商品情報データベース221の一例を示す図である。
図8の例において、商品情報データベース221は、「商品ID」、「商品名」、「JANコード」、「価格」等といった項目を有する。
【0083】
「商品ID」は、商品を識別するための識別情報を示す。「商品名」は、商品の名称を示す。「JANコード」は、商品のJANコードを示す。「価格」は、店舗における商品の販売価格である。
【0084】
(制御部230について)
制御部230は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、店舗端末200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部230は、以下に説明するID読取部231、取得部232、商品読取部233、決定部234および送信部235の機能や作用を実現または実行する。
【0085】
ID読取部231は、利用者端末100に表示された利用者IDを読み取る。具体的には、ID読取部231は、利用者端末100の画面に表示されたバーコードや2次元コード等を読み取ることで利用者IDを読み取る。
【0086】
取得部232は、各種情報を取得する。例えば、取得部232は、決済サーバ10から送信されるクーポンの情報を取得する。具体的には、取得部232は、送信部235が送信した利用者照会の利用者IDに紐付いたクーポンの情報を取得する。
【0087】
商品読取部233は、利用者が購入する商品の商品情報を読み取る。具体的には、商品読取部233は、商品のJANコードを読み取り、商品情報DB221の対応するJANコードに紐付いた商品名や、価格等の商品情報を読み取る。
【0088】
決定部234は、商品の決済額を決定する。具体的には、決定部234は、商品読取部233で読み取った複数の商品の合計額を決済額として決定する。また、決定部234は、商品情報であるJANコードと、取得部232が取得したクーポンの情報(対象商品のJANコード)とに基づいて、商品読取部233が読み取った複数の商品の中からクーポンを利用可能な対象商品を特定する。そして、決定部234は、特定した対象商品について、クーポン適用後の価格による決済額を決定する。つまり、決定部234は、商品引換クーポンの場合には、対象商品の価格を除外した決済額を決定し、割引クーポンの場合には、対象商品の割引後の価格で合計した決済額を決定する。
【0089】
送信部235は、各種情報を送信する。例えば、送信部235は、決定部234によって決定された決済額と、利用者IDと、店舗IDと、使用したクーポンIDとを紐付けた決済要求を決済サーバ10へ送信する。
【0090】
また、送信部235は、ID読取部231が読み取った利用者IDを紐付けた利用者照会要求を決済サーバ10へ送信する。
【0091】
〔処理のフロー〕
図9を用いて、実施形態に係る決済サーバ10の処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る決済サーバ10の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、
図9では、依頼元端末300から既にクーポンの発注依頼を受けてクーポンを発行済の状態からスタートする。
【0092】
図9に示すように、決済サーバ10は、利用者端末100からクーポン獲得要求を受け付ける(ステップS101)。
【0093】
次に、決済サーバ10は、獲得要求があったクーポンの購入に必要なポイントを保有ポイントから減算し、利用者IDにクーポンを設定する(ステップS102)。
【0094】
次に、決済サーバ10は、店舗端末200から利用者IDを含む利用者照会を受け付ける(ステップS103)。
【0095】
次に、決済サーバ10は、利用者照会を行うとともに、利用者IDに紐付いたクーポンを特定する(ステップS104)。
【0096】
次に、決済サーバ10は、特定したクーポンの情報を店舗端末200へ送信する(ステップS105)。
【0097】
次に、決済サーバ10は、店舗端末200から決済要求を受け付ける(ステップS106)。
【0098】
次に、決済サーバ10は、決済要求に従って決済処理を行い(ステップS107)、使用したクーポンのクーポンIDを使用済に設定する(ステップS108)。
【0099】
次に、決済サーバ10は、店舗端末200に対して決済完了通知を送信し(ステップS108)、処理を終了する。
【0100】
次に、
図10を用いて、実施形態に係る店舗端末200による処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る店舗端末200の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0101】
図10に示すように、店舗端末200は、利用者端末100から利用者IDを読み取る(ステップS201)。
【0102】
次に、店舗端末200は、決済サーバ10に対して利用者IDの利用者照会を依頼する(ステップS202)。
【0103】
次に、店舗端末200は、決済サーバ10から利用者IDに対応するクーポンの情報を取得する(ステップS203)。なお、店舗端末200は、レジカートである場合には、クーポンの情報を店舗端末200の表示部に表示する。
【0104】
次に、店舗端末200は、商品の読み取りを行う(ステップS204)。次に、店舗端末200は、クーポン使用可能な対象商品を特定する(ステップS205)。
【0105】
次に、店舗端末200は、クーポン適用後の決済額を決定する(ステップS206)。次に、店舗端末200は、決済額と、利用者IDと、店舗IDと、クーポンIDとを紐付けた決済要求を決済サーバ10へ送信する(ステップS207)。
【0106】
次に、店舗端末200は、決済サーバ10から決済完了通知を受け付けて利用者へレシート等によりその旨を通知し(ステップS208)、処理を終了する。
【0107】
〔変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0108】
〔処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0109】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0110】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0111】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る決済サーバ10は、設定部43と、クーポン処理部45とを備える。設定部43は、端末装置(利用者端末100)を用いた決済の利用に応じて利用者に提供されるポイントと引き換えに、対象商品の商品引換クーポンを利用者に設定する。クーポン処理部45は、利用者が端末装置(利用者端末100)を用いた決済により、対象商品を購入する際に、商品引換クーポンを利用済にする。クーポン処理部45は、所定の条件を基に、利用者に設定した商品引換クーポンの設定を解除する。クーポン処理部45は、商品引換クーポンの設定を解除した場合、商品引換クーポンと引き換えたポイントを利用者の保有ポイントに戻す。取得部42は、店舗端末200から利用者の利用者IDを取得する。通知部47は、利用者IDに対して設定部43が設定した商品引換クーポンの情報を通知する。決済処理部46は、店舗端末200から受け付けた決済要求に基づいて決済処理を行う。クーポン処理部45は、決済処理部46による決済処理が行われた際に、商品引換クーポンを利用済にする。決済処理部46は、利用者IDおよび商品引換クーポンのクーポンIDを紐付けた決済履歴を記憶部30に記憶する。このような構成の決済サーバ10によれば、クーポンの利便性を向上させることができる。
【0112】
また、上述してきたように、実施形態に係る店舗端末200は、ID読取部231と、取得部232と、商品読取部233と、決定部234と、送信部235とを備える。ID読取部231は、利用者の端末装置(利用者端末100)から利用者IDを読み取る。取得部232は、利用者IDに紐づいたクーポンの情報を取得する。商品読取部233は、利用者が購入する商品の商品情報を読み取る。決定部234は、商品情報に基づいてクーポンを使用可能な商品である対象商品を特定し、対象商品の価格を除外した決済額を決定する。送信部235は、決済額と、利用者IDと、店舗IDとを紐づけた決済要求を決済サーバ10へ送信する。送信部235は、ID読取部231によって読み取った利用者IDを決済サーバ10へ送信する。取得部232は、決済サーバ10からクーポンの情報を取得する。送信部235は、使用したクーポンの情報をさらに紐付けた決済要求を決済サーバ10へ送信する。取得部232は、対象商品のJANコードを含むクーポンの情報を取得する。商品読取部233は、商品のJANコードを読み取る。決定部234は、商品読取部233が読み取った複数の商品のJANコードの中から、対象商品のJANコードと一致する商品の価格を除外した決済額を決定する。このような構成の店舗端末200によれば、クーポンの利便性を向上させることができる。
【0113】
また、上述してきたように、実施形態に係る決済サーバ10は、取得部42と、特定部44と、通知部47とを備える。取得部42は、購入する商品の商品情報を利用者が読み取る端末装置(店舗端末200)によって読み取られた利用者IDを取得する。特定部44は、利用者IDに対応するクーポンを特定する。通知部47は、特定したクーポンの情報を端末装置(店舗端末200)を介して利用者へ通知する。通知部47は、利用者が決済を行う前に、クーポンの情報を端末装置を介して通知する。通知部47は、端末装置の表示部にクーポンの情報を表示することで通知する。通知部47は、端末装置の表示部にクーポンの情報を一覧で表示する。特定部44は、利用者が獲得したクーポンを、利用者IDに対応するクーポンとして特定する。特定部44は、利用者の保有ポイントで獲得可能なクーポンを、利用者IDに対応するクーポンとして特定する。特定部44は、利用者のクーポン獲得履歴に基づいて選択したクーポンを、利用者IDに対応するクーポンとして特定する。決済処理部46は、使用したクーポンの情報が紐付いた決済要求に従って決済処理を行う。クーポン処理部45は、決済処理が行われた際に、使用したクーポンを使用済する。このような構成の決済サーバ10によれば、クーポンの利便性を向上させることができる。
【0114】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る決済サーバ10や店舗端末200は、例えば、
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、決済サーバ10を例に挙げて説明する。
図11は、決済サーバの機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、ROM1200、RAM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0115】
CPU1100は、ROM1200又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1200は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0116】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0117】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0118】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1300を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1300上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0119】
例えば、コンピュータ1000が決済サーバ10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1300上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、決済サーバ10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0120】
〔その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0121】
また、上述した決済サーバ10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現する等、構成は柔軟に変更できる。
【0122】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0123】
1 情報処理システム
10 決済サーバ
20 通信部
30 記憶部
31 利用者情報データベース
32 口座データベース
33 施設情報データベース
34 クーポンデータベース
40 制御部
41 受付部
42 取得部
43 設定部
44 特定部
45 クーポン処理部
46 決済処理部
47 通知部
100 利用者端末
200 店舗端末
210 通信部
220 記憶部
221 商品情報データベース
230 制御部
231 ID読取部
232 取得部
233 商品読取部
234 決定部
235 送信部
300 依頼元端末
【要約】
【課題】クーポンの利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、特定部と、通知部とを備える。取得部は、購入する商品の商品情報を利用者が読み取る端末装置によって読み取られた利用者IDを取得する。特定部は、利用者IDに対応するクーポンを特定する。通知部は、特定したクーポンの情報を端末装置を介して利用者へ通知する。
【選択図】
図2