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特許7526873イソオキサゾリンで置換されたベンズアミド誘導体及びその製造方法並びに用途
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】イソオキサゾリンで置換されたベンズアミド誘導体及びその製造方法並びに用途
(51)【国際特許分類】
   C07D 413/12 20060101AFI20240725BHJP
   A01N 43/80 20060101ALI20240725BHJP
   A01P 7/02 20060101ALI20240725BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20240725BHJP
【FI】
C07D413/12 CSP
A01N43/80 101
A01P7/02
A01P7/04
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023504842
(86)(22)【出願日】2021-07-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-21
(86)【国際出願番号】 CN2021104101
(87)【国際公開番号】W WO2022022221
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-01-24
(31)【優先権主張番号】202010754471.7
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521441685
【氏名又は名称】山東省聯合農薬工業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】唐剣峰
(72)【発明者】
【氏名】遅会偉
(72)【発明者】
【氏名】呉建挺
(72)【発明者】
【氏名】于斌
(72)【発明者】
【氏名】徐龍祥
(72)【発明者】
【氏名】趙宝修
(72)【発明者】
【氏名】楊繹
(72)【発明者】
【氏名】李冬蓉
【審査官】神谷 昌克
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/027051(WO,A1)
【文献】国際公開第2005/085216(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/105814(WO,A1)
【文献】特表2012-500782(JP,A)
【文献】特表2011-527307(JP,A)
【文献】特表2014-534260(JP,A)
【文献】特表2013-512274(JP,A)
【文献】国際公開第2020/055955(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A01N
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩であって、
【化1】

そのうち、R1、R2は相同又は相異であり、互いに独立的にF又はClから選ばれる;
R3、R4は相同又は相異であり、互いに独立的にH、Cl又はCF3から選ばれ、且つR3、R4は同時にHであることはない;
X1、X2は互いに独立的にCH又はNから選ばれ、且つX1とX2は同時にCH又はNであることはない;
nは1又は2から選ばれる、
式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
式(I)では、
X1はCH、X2はNである;
R1、R2は相同又は相異であり、互いに独立的にF又はClから選ばれる;
R3、R4は相同又は相異であり、互いに独立的にH、Cl又はCF3から選ばれ、且つR3、R4は同時にHであることはない;
nは1又は2から選ばれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式(I)では、
X1はN、X2はCHである;
R1、R2は相同又は相異であり、互いに独立的にF又はClから選ばれる;
R3、R4は相同又は相異であり、互いに独立的にCl又はCF3から選ばれ、且つR3、R4は同時にHであることはない;
nは1又は2から選ばれる、
ことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記式(I)の化合物は、下記の化合物から選択される、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の化合物。
【化2】
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の化合物の製造方法であって、下記のステップA)又はステップB)を含む:
ステップA):式(II)の化合物を式(III)の化合物と縮合反応させて式(I)の化合物を得る;
【化3】

ステップB):
B1)式(II)の化合物をハロゲン化剤と反応させて式(IV)の化合物を得る;
B2)式(IV)の化合物を式(III)の化合物と反応させて式(I)の化合物を得る;
【化4】

そのうちR1、R2、R3、R4、X1、X2、nは請求項1~4の何れか一項に定義される通りである;Lは、Cl、Br、I又はFの脱離基から選ばれる、
請求項1~4の何れか一項に記載の化合物の製造方法。
【請求項6】
前記式(II)の化合物の製造方法は、下記のステップを含む:
【化5】

(1)式(VIII)の化合物をヒドロキシルアミン又は塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて式(VI)の化合物を得る;
(2)式(IX)の化合物を式(X)と反応させて式(VII)の化合物を得る;
(3)式(VI)の化合物を式(VII)の化合物と反応させて式(V)の化合物を得る;
(4)式(V)の化合物を加水分解して式(II)の化合物を得る;
そのうちR1、R2、R3、R4、X1、X2、nは請求項1~4の何れか一項に定義される通りである;Rは1~6個の炭素原子のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基である、
請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
活性成分としての請求項1~4の何れか一項に記載の式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩のうちの1種、2種又はそれ以上を含む、
ことを特徴とする殺虫及び/又は殺ダニ組成物である農薬組成物。
【請求項8】
請求項1~4の何れか一項に記載の式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩のうちの1種、2種又はそれ以上を殺虫剤及び/又は殺ダニ剤である農薬とする使用(ただし、ヒトへの使用は除く)
【請求項9】
請求項1~4の何れか一項に記載の式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩のうちの1種、2種又はそれ以上の、殺虫剤及び/又は殺ダニ剤を含む農薬の製造における使用
【請求項10】
ヒトを除く対象における害虫及び/又は有害ダニの防除方法であって、前記方法は、請求項1~4の何れか一項に記載の有効量の式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩のうちの1種、2種又はそれ以上、或いは前記組成物を害虫及び/又は有害ダニの成長媒体に施用することを含む、
ことを特徴とする害虫及び/又は有害ダニの防除方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出願人が2020年7月30日に中国国家知識産権局に提出した、出願番号が202010754471.7で、発明名称が「イソオキサゾリンで置換されたベンズアミド誘導体及びその製造方法並びに用途」の発明特許出願の優先権を主張する。当該先行出願の全文は、引用により本願に組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本発明は、殺虫・殺ダニ剤の技術分野に属し、具体的にはイソオキサゾリンで置換されたベンズアミド誘導体及びその製造方法並びに用途に関する。
【背景技術】
【0003】
殺虫・殺ダニ剤は、農業生産の増加及び人間の食糧問題の解決において、非常に重要な役割を果たしている。化学物質の安全性及び環境への影響がますます求められるに伴い、より安全な有害生物防除剤の開発が望まれている。また、殺虫剤と殺ダニ剤などの有害生物防除剤の長年にわたる使用により、有害生物がこれらの生物防除剤に対して徐々に抵抗性を発達し、十分な防除効果が得られない。そのため、安全性、防除効果、残留効果などの性能に優れた有害生物防除剤の開発が今後の開発動向である。
【0004】
特許文献WO2005085216は、以下に示されるイソオキサゾリン化合物CK1(化合物番号5-241)を開示する:
【化1】
【0005】
しかし、上記化合物の生物学的活性は、依然として更に改善される必要がある。より優れた性能を有する殺虫・殺ダニ剤を見つけるために、発明者らは詳細の研究を行った。
【発明の概要】
【0006】
上記問題を改善するために、本発明は、下記の式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物、又はその薬学的に許容される塩を提供しており、
【化2】

R1、R2は相同又は相異であり、互いに独立的にF又はClから選ばれる;
R3、R4は相同又は相異であり、互いに独立的にH、Cl又はCF3から選ばれ、且つR3、R4は同時にHであることはない;
X1、X2は互いに独立的にCH又はNから選ばれ、且つX1とX2は同時にCH又はNであることはない;
nは1又は2から選ばれる;
【0007】
本発明の実施形態によれば、式(I)では、
X1はCH、X2はNである;
R1、R2は相同又は相異であり、互いに独立的にF又はClから選ばれる;
R3、R4は相同又は相異であり、互いに独立的にH、Cl又はCF3から選ばれ、且つR3、R4は同時にHであることはない;
nは1又は2から選ばれる。
【0008】
本発明の実施形態によれば、式(I)では、
X1はN、X2はCHである;
R1、R2は相同又は相異であり、互いに独立的にF又はClから選ばれる;
R3、R4は相同又は相異であり、互いに独立的にCl又はCF3から選ばれ、且つR3、R4は同時にHであることはない;
nは1又は2から選ばれる。
【0009】
実例として、上記式(I)の化合物は以下の化合物から選ばれ、
【化3】
【0010】
本発明は、下記のステップA)又はステップB)を含む、上記の式(I)に示される化合物の製造方法を更に提供する:
ステップA):式(II)の化合物を式(III)の化合物と縮合反応させて式(I)の化合物を得る;
【化4】

ステップB):
B1)式(II)の化合物をハロゲン化剤と反応させて式(IV)の化合物を得る;
B2)式(IV)の化合物を式(III)の化合物と反応させて式(I)の化合物を得る;
【化5】

そのうちR1、R2、R3、R4、X1、X2、nは上記に定義される通りであり、Lは、Cl、Br、I又はFなどの脱離基から選ばれる。
【0011】
式(III)に示されるアミンは、WO2009080250に記載の方法を参照して製造するか、又は当業者に公知の方法で製造することができる。
【0012】
本発明の実施形態によれば、ステップA)において上記反応は縮合剤の存在下で行われてもよく、上記縮合剤は、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、2-(7-アザベンゾトリアゾール)-N,N,N',N'-テトラメチルウレアヘキサフルオロホスフェート(HATU)、ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)から選ばれる少なくとも1種である;
【0013】
本発明の実施形態によれば、ステップA)において上記反応は塩基の存在下で行われてもよく、上記塩基は無機塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)から選ばれる少なくとも1種であってもよい;
【0014】
本発明の実施形態によれば、ステップA)において上記反応は溶剤において行われ、上記溶剤はN,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタンから選ばれる少なくとも1種である;
【0015】
本発明の実施形態によれば、ステップA)において上記反応の温度は-5~120℃、例えば0~50℃、例えば15~30℃であってもよい。
【0016】
本発明の実施形態によれば、ステップB1)において上記ハロゲン化剤は塩化チオニル、塩化オキサリル又はジクロロスルホキシドから選ばれる;
【0017】
本発明の実施形態によれば、ステップB1)において上記反応の温度は0~100℃、例えば0~50℃、例えば0~30℃であってもよい;
【0018】
本発明の実施形態によれば、ステップB2)において上記反応は塩基の存在下で行われてもよく、上記塩基は有機塩基又は無機塩基、例えばピリジン、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムtert-ブトキシド又は水素化ナトリウムなどから選ばれる1種、2種又はそれ以上であってもよい。好ましい溶剤は、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタンであってもよい;
【0019】
本発明の実施形態によれば、ステップB2)において上記反応の温度は0~120℃、例えば0~50℃、例えば15~30℃であってもよい。
【0020】
本発明の実施形態によれば、式(II)に示される化合物の製造方法は、下記のステップを含む:
【化6】

(1)式(VIII)の化合物をヒドロキシルアミン又は塩酸ヒドロキシルアミンと反応させて式(VI)の化合物を得る;
(2)式(IX)の化合物を式(X)と反応させて式(VII)の化合物を得る;
(3)式(VI)の化合物を式(VII)の化合物と反応させて式(V)の化合物を得る;
(4)式(V)の化合物を加水分解して式(II)の化合物を得る;
そのうちR1、R2、R3、R4、X1、X2、nは上記に定義される通りである;Rは1~6個の炭素原子のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert-ブチル基である;
【0021】
本発明の実施形態によれば、ステップ(1)は塩基の存在下で行われてもよく、上記塩基はトリエチルアミン、酢酸ナトリウムなどの有機塩基、又は炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基から選ばれる;上記反応の溶剤はメタノール、エタノールなどのアルコール溶剤又は水又はそれらの混合物から選ばれ、上記反応の温度は0~100℃であってもよく、好ましくは15~30℃である。
【0022】
本発明の実施形態によれば、ステップ(2)は触媒の存在下で行われてもよく、上記触媒はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、酢酸パラジウム又はビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリドから選ばれる;
【0023】
本発明の実施形態によれば、ステップ(2)は塩基の存在下で行われてもよく、上記塩基は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ピリジン、トリエチルアミン又は4-(ジメチルアミノ)ピリジンから選ばれる;上記溶剤はトルエン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド又は水から選ばれる;上記反応の温度は30~150℃、例えば50~120℃であってもよい。
【0024】
本発明の実施形態によれば、ステップ(3)はハロゲン化剤の存在下で行われてもよく、上記ハロゲン化剤はN-クロロスクシンイミド(NCS)、N-ブロモスクシンイミド(NBS)であってもよい;上記反応の温度は0~100℃、例えば15~30℃であってもよい;
【0025】
本発明の実施形態によれば、ステップ(3)は塩基の存在下で行われてもよく、上記塩基はトリエチルアミン、ピリジン、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも1種である;上記反応の温度は0~100℃、例えば15~30℃であってもよい。
【0026】
本発明の実施形態によれば、ステップ(4)は塩基の存在下で行われてもよく、上記塩基は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化リチウムから選ばれる少なくとも1種である;又はジクロロメタンにおいてトリフルオロ酢酸などの酸で処理される;
【0027】
本発明の実施形態によれば、ステップ(4)において上記反応の温度は0~150℃、例えば15~80℃であってもよい。
【0028】
式(VIII)に示されるアルデヒドは市販品として購入するか、当業者に知られている方法で製造することができる。
【0029】
式(IX)に示されるホウ酸及び式(X)に示されるビニル化合物は市販品として購入するか、当業者に知られている方法で製造することができる。
【0030】
本発明の実施形態によれば、上記反応は特許文献WO2009080250に記載の方法を参照して行うことができる。
【0031】
本明細書において、式(I)の化合物及びその原料の製造は、様々な場合に適合した反応条件と原料に応じて選択することができ、例えば、ワンステップ反応では、本発明による別の置換基で1つの置換基のみを置換するか、又は、同じ反応ステップでは、本発明による他の置換基で複数の置換基を置換することができる。
【0032】
各化合物が上記経路を介して得られない場合、それらは、他の化合物を誘導するか、又は上記合成経路の通常の変化によって製造することができる。
【0033】
反応完了後、反応混合物は、常規の方法、例えば水との混合、相分離、及び場合によって、アルミナ又はシリカゲルでのクロマトグラフィーによる粗生成物の精製によって後処理されてもよい。
【0034】
本発明に係る式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、既知の方法で製造することができる。例えば、好適な酸で処理して式(I)の化合物の酸付加塩を得る。その製造方法は以下の通りである:水、エーテル又はトルエンなどの溶剤において、式(I)の化合物を塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸又はクエン酸などの酸と反応させ、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を容易に得ることができる。
【0035】
上記製造方法は、式(I)の化合物の異性体混合物を得ることができ、純粋な異性体を得る必要がある場合、結晶化又はクロマトグラフィーなどの常規の方法を用いて分離することができる。
【0036】
特に明記しない限り、上記の全ての反応は、大気圧又は特定の反応の自体圧力で都合よく行うことができる。
【0037】
本発明は、活性成分としての式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩のうちの1種、2種又はそれ以上を含む殺虫及び/又は殺ダニ組成物などの農薬組成物を更に提供する。
【0038】
本発明の実施形態によれば、上記組成物中の活性成分の重量百分含量は0.1~99.9%、例えば0.5~99%である。
【0039】
本発明の実施形態によれば、上記組成物において、農業及び/又は林業及び/又は衛生上許容される担体のうちの1種、2種又はそれ以上を更に含む。
【0040】
本発明の実施形態によれば、上記組成物は、製剤の形態で施用することができる。
【0041】
例えば、式(I)に示される化合物は、殺虫及び/又は殺ダニとして使用される時により容易に分散できるように、活性成分として担体に溶解又は分散するか、又は製剤に製造される。
【0042】
本発明の実施形態によれば、上記製剤は、水和剤、油性懸濁剤、水性懸濁剤、水性乳剤、水剤、油性乳剤又はマイクロカプセルなどの形態を含むが、これらに限定されない。
【0043】
発明の実施形態によれば、上記組成物に液体又は固体担体、及び任意選択的に界面活性剤を更に加えてもよい。
【0044】
本発明は、式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩のうちの1種、2種又はそれ以上を殺虫剤及び/又は殺ダニ剤などの農薬とする用途を更に提供する。
【0045】
本発明は、殺虫剤及び/又は殺ダニ剤などの農薬の調製における式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩のうちの1種、2種又はそれ以上の用途を更に提供する。
【0046】
本発明は、有効量の式(I)に示される化合物、その立体異性体、ラセミ体、互変異性体、窒素酸化物又はその薬学的に許容される塩のうちの1種、2種又はそれ以上、又は上記組成物を害虫及び/又は有害ダニの成長媒体に施用することを含む、害虫及び/又は有害ダニの防除方法を更に提供する。
【0047】
本発明の実施形態によれば、上記有効量は、1ヘクタール当たり10グラム~1000グラム、好ましくは、有効量は、1ヘクタール当たり20グラム~500グラムである。
【0048】
本発明による活性物質又は本発明により使用される活性物質は、良好な植物耐性、有利な恒温動物毒性及び良好な環境適合性を考慮すると、植物及び植物器官を保護し、収穫量を増加させ、収穫物の品質を向上させ、特に農業、園芸業、畜産業、林業、庭園及びレジャー施設において、倉庫の虫害保護及び材料保護において、及び衛生分野において出現する害虫、ダニなどの有害動物を防除するのに適する。それらは、好ましくは植物保護組成物として使用することができる。それらは、通常の感受性種と抵抗性種に対して、及び全て又は個別の発育段階に対して活性を有する。上記の害虫、ダニは以下を含むが、これらに限定されない:
【0049】
節足動物門(Arthropoda)、特にクモ綱(Arachnida)、例えば、アカルス属種(Acarus spp.)、アセリア・シェルドニ(Aceriasheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、オウトウハダニ(Amphitetranychusviennensis)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、Bryobiagraminum、ブリオビア・プラエチオサ(Bryobiapraetiosa)、セントルロイデス属種(Centruroides spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デリマニスス・ガリナエ(Dermanyssusgallinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoidespteronyssinus)、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoidesfarinae)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、ナシサビダニ(Epitrimeruspyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、Glycyphagusdomesticus、ハロティデウスデストラクタ(Halotydeusdestructor)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス属種(Latrodectus spp.)、ロクソスセレス属種(Loxosceles spp.)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、Neutrombiculaautumnalis、Nuphersa spp.、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodorus spp.)、オルニトニサス属種(Ornithonyssus spp.)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptrutaoleivora)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemuslatus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpiomaurus)、Steneotarsonemus spp.、Steneotarsonemusspinki、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニクス属種(Tetranychus spp.)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombiculaalfreddugesi)、Vaejovis spp.、バサテス・リコペルシシ(Vasateslycopersici);
【0050】
鞘翅目(Coleoptera)(カブトムシ):アカントセリデス属種(Acanthoscelides spp.)(ゾウムシ)、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelidesobtectus)(インゲンマメゾウムシ)、アグリラス・プラニペニス(Agrilusplanipennis)(アオナガタマムシ)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)(ハリガネムシ)、アノプロフォラ・グラブリペニス(Anoplophoraglabripennis)(ツヤハダゴマダラカミキリ)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)(ゾウムシ科)、アントノムス・グランディス(Anthonomus grandis)(オオタバコガ)、アフィディウス属種(Aphidius spp.)、アピオン属種(Apion spp.)(ゾウムシ)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)(ジムシ)、アテニウス・スペクタクルス(Atacniussprctulus)(ヒメビロウドコガネ)、アトマリアリネアリス(Atomarialinearis)(ピグミーマンゴールドビートル(pygmy mangold beetle)、アウラコフォア属種(Aulacophore spp.)、ボシノデスンクセントリス(Bothynoderespunctiventris)(ビートルートゾウムシ)、ブルクス属種(Bruchus spp.)(ゾウムシ)、ブルフス・ピソラム(Bruchuspisorum)(マメゾウムシ)、Cacoesia属種(Cacoesia spp.)、カロソブルクス・マクラタス(Callosobruchus maculatus)(ヨツモンマメゾウムシ)、カルポフィラス・ヘミプテルス(Carpophilushemipteras)(クリヤケシキスイ)、カッシダ・ビッタタ(Cassidavittata)、セロステルナ属種(Ccrostcrna spp.)、Ccrotoma属種(Ccrotoma spp.)(クリソモナス(chrysomcids))、セロトマ・トリフルカータ(Cerotomatrifurcata)(豆葉カブトムシ)、シュートリンクス属種(Ceutorhynchus spp.)(ゾウムシ)、シュートリンクス・アシミリス(Ceutorhynchusassimilis)(キャベツサヤゾウムシ(cabbage seedpod weevil))、シュートリンクス・ナピ(Ceutorhynchusnapi)(キャベツゾウムシ(cabbage curculio))、カエトクネマ属種(Chaetocnema spp.)(トリコモナス)、Colaspis属種(Colaspis spp.)(ソイルビートル)、Conoderusscalaris、Conoderusstigmosus、コノトラケルス・ネヌファー(Conotrachelus nenuphar)スモモゾウムシ)、Cotinus nitidis(グリーン・ジューン・ビートゥル)(Green Junebeetle))、クリオセリスアスパラギ(Criocerisasparagi)(イシヒノキカブトムシ)、クリプトレステス・フェルギネウス(Cryptolestesferrugincus)(コクゾウムシ(rusty grainbeetle))、クリプトレステス・プシルス(Cryptolestespusillus)(グロウビル)、クリプトレステス・ツルシクス(Cryptolestesturcicus)(トルコカクムネヒラタムシ(Turkish grainbeetle))、Ctenicera属種(Ctenicera spp.)(線虫)、クルクリオ属種(Curculio spp.)(ゾウムシ)、シクロセファラ属種(Cyclocephala spp.)(グラブ)、シリンドロクプツルス・アドスペルスス(Cylindrocpturusadspersus)(ヒマワリノミキゾウムシ(sunflower stem weevil))、デポラウス・マルギナトス(Deporausmarginatus)(マンゴーリーフ・カッティング・ウィービル(mango leaf-cutting weevil))、デルメステス・ラルダリウス(Dermesteslardarius)(デルメステス・ラルダリウス)、ハラジロカツオブシムシ(Dermestes maculates)(ハラジロカツオブシムシ)、ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)(ディアブロティカ)、エピラクナ・バリベスティス(Epilachnavarivcstis)(インゲンテントウ)、ラスチヌスクバエ(raustinuscubae)、ヒロビウス・ペレス(Hylobius pales)(パレス・ウィービル(pales weevil))、ハイパーラ属種(Hypera spp.)(ゾウムシ)、ハイパーアポスティカ(Hyperapostica)(アルファルファタコゾウムシ)、Hyperdoes属種(Hyperdoes spp.)(ヒペロデスゾウムシ(Hyperodes weevil))、ハイポテネムシャンペイ(Hypothenemushampei)(コーヒーノミキクイムシ)、イプス属種(Ips spp.)(スピニシン(engravers))、タバコシバンムシ(Lasiodermaserricorne)(タバコカブトムシ)、レプティノタルサ・デセ・ムリネア・タ(Leptinotarsa dece mlinea ta)(コロラドハムシ)、Liogenysfuscus、Liogenyssuturalis、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrusoryzophilus)(イネミズゾウムシ)、リクツス属種(Lyctus spp.)(パウダーポストビートル(powder post beetles))、Maecolaspisjoliveti、Megascelis属種(Megascelis spp.)、メラノトス・コミュニス(Melanotuscommunis)、メリゲテス属種(Meligethes spp.)、メリゲテセネウス(Meligethesaeneus)(ブロッサムビートル(blossom beetle))、メロンサメロロンサ(Melolonthamelolontha)(普通のヨーロッパスカラベ)、Oberea brevis、オベレアリネアリス(Oberealinearis)、サイカブト(Oryctes rhinoceros)(ナツメヤシのカブトムシ(date palm beetle))、オリゼフィルス・メルカトル(Oryzaephilusmercator)(オオメノコギリヒラタムシ(merchant grain beetle))、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilussurinamensis)(ノコギリヒラタムシ(sawtoothcd grain beetle))、オチオリンカス属種(Otiorhynchus spp.)(ゾウムシ)、オレマ・メラノープス(Oulemamelanopus)(穀物ハムシ(cerealleaf beetle))、オレマオリザエ(Oulemaoryzae)、パントモラス属種(Pantomorus spp.)(ゾウムシ)、フィロファーガ属種(Phyllophaga spp.)(5月/6月のコガネムシ)、Phvllophagacuyabana、フィロトレタ属種(Phyllotreta spp.)(トリコモナス)、フィンチテス属種(Phynchites spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)(日本マメコガネ)、プロステファヌス・トランカトゥス(Prostephanus truncates)(コナナガシンクイムシ(larger grain borer))、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizoperthadominica)(レッサーグレインボーラー(lesser grainborer))、リゾトログス属種(Rhizotrogus spp.)(ヨーロッパコガネムシ(Eurpoean chafer))、リンコフォルス属種(Rhynchophorus spp.)(ゾウムシ)、スコリツス属種(Scolytus spp.)(木蠹蛾)、Shenophorus属種(Shenophorus spp.)(コクゾウムシ)、アカアシチビコフキゾウムシ(Sitonalincatus)(アカアシチビコフキゾウムシ(pea leafweevil))、シトフィルス属種(Sitophilus spp.)(ブルーグラスゾウムシ)、グラナリアコクゾウ(Sitophilus granaries)(グラナリアコクゾウムシ(granary weevil))、ココクゾウムシ(Sitophilus oryzae)(ライスゾウムシ(rice weevil))、ステゴビウムパニセウム(Stegobiumpaniceum)(ジンサンシバンムシ(シ(drugstore beetle))、トリボリウム属種(Tribolium spp.)(コクヌストモドキ)、トリボリウム・カスタネウム(Triboliumcastaneum)(コクヌストモドキ(red flour beetle))、トリボリウム・コンフスム(Triboliumconfusum)(ヒラタコクヌストモドキ(confused flour beetle))、カツオブシムシ(Trogodermavariabile)(ヒメカツオブシムシ(warehouse beetle))及びZabrustenebioides。
【0051】
革翅目(Dcrmaptcra)(ハサミムシ)。
【0052】
網翅上目(Dictyoptera)(ゴキブリ):チャバネゴキブリ(Blattellagermanica)(茶翅ゴキブリ(German cockroach))、オリエンタルゴキブリ(Blattaorientalis)(東洋ゴキブリ)、ペンシルベニアゴキブリ(Parcoblattapennylvanica)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)(アメリカゴキブリ(Americancockroach))、コワモンゴキブリ(Periplanetaaustraloasiae)(オーストラリアゴキブリ(Australia ncockroach))、茶色ゴキブリ(Pcriplanctabrunnca)(トビイロゴキブリ(brown cockroach))、スモーキーペリプラネタ(Periplanetafuliginosa)(クロゴキブリ(smokybrown cockroach))、ピンコセルス・スミナメンシス(Pyncoselussuninamensis)(スリナムゴキブリ(Surinam cockroach))及びチャオビゴキブリ(Supellalongipalpa)(ブラウンバンデッドゴキブリ(brownbanded cockroach))。
【0053】
双翅目(Diptera)(ハエ):アエデス属種(Aedes spp.)(カ)、ムラサキウマゴヤシハモグリムシ(Agromyzafrontella)(アルファルファブロッチリーフマイナー(alfalfa blotch leafminer))、アグロマイザ属種((Agromyza spp.)(ハモグリバエ)、アナストレファ属種(Anastrepha spp.)(ミバエ)、カリブカイミバエ(Anastrephasuspensa)(カリブミバエ(Caribbean fruit fly))、アノフェレス属種(Anopheles spp.)(カ)、バクトロセラ属種(Batrocera spp.)(ミバエ)、ウリミバエ(Bactroceracucurbitae)(果ショウジョウバエ)、ミカンコミバエ(Bactrocera dorsalis)(ミカンコミバエ)、セラチチス属種(Ceratitis spp.)(ミバエ)、チチュウカイミバエ(Ceratitiscapitata)(チチュウカイミバエ)、クリソプス属種(Chrysops spp.)(メクラアブ)、コクリオマイア属種(Cochliomyia spp.)(ラセンウジバエ)、コンタリニア属種(Contarinia spp.)(タマバエ)、クレックス属種(Culex spp.)(カ)、ダシネウラ属種(Dasineura spp.)(タマバエ)、キャベツタマバエ(Dasineurabrassicae)(キャベツタマバエ)、デリア属種(Delia spp.)、タネバエ(Delia platura)(シードコーンマゴット(seed cornmaggot))、ドロソフィア属種(Drosophila spp.)(ショウジョウバエ)、ファンニア属種(Fannia spp.)(オブツバエ)、ヒメイエバエ(Fanniacanicularis)(リトルハウスフライ(little house fly))、ヒメイエバエ(Fanniascalaris)(ベンジョバエ)、ウマバエ(Gasterophilus intestinalis)(ウマバエ)、Gracilliaperseae、ノサシバエ(Haematobiairritans)(カドバエ)、ハイレマイア属種(Hylemyia spp.)(ネクイムシ(root maggot))、キスジウシバエ(Hypodermalineatum)(普通のキスジウシバエ(common cattle grub))、リリオマイザ属種(Liriomyza spp.)(ハモグリバエ)、マメハモグリバエ(Liriomyza brassica)(サーペンタインリーフマイナー(serpentineleafminer))、ヒツジラミバエ(Melophagusovinus)(ヒツジバエ)、ムスカ属種(Musca spp.)(イエバエ(muscid fly))、非刺咬性イエバエ(Muscaautumnalis)(非刺咬性イエバエ(face fly))、イエバエ(Vuscadomestica)(イエバエ(house fly))、ヒツジバエ(Oestrusovis)(ヒツジバエ(sheep bot fly))、キモグリバエ(Oscinella frit)(スウェディッシュストローバエ)、テンサイハモグリバエ(Pegomyiabetae)(ホウレンソウバエ(beetle afminer))、フォルビア属種(Phorbiaspp.)、ニンジンサビバエ(Psilarosae)(ニンジンサビバエ(carrotrust fly))、オウトウミバエ(Rhagoletiscerasi)(オウトウミバエ(cherry fruit fly))、リンゴミバエ(Rhagoletispomonella)(リンゴミバエ(apple maggot))、ムギアカタマバエ(Sitodiplosismosellana)(オレンジコムギカ(orange wheat blossom midge))、サシバエ(stomoxyscalcitruns)(ステーブルハエ(stable fly))、タバヌス属種(Tahanus spp.)(ウマバエ)及びチプラ属種(Tipula spp.)(ガガンボ)。
【0054】
半翅目(Hemiptera)(カメムシ):アオクサカメムシ(Acrosternumhilare)(緑のカメムシ(green stink bug))、アメリカコバネナガカメムシ(Blissusleucopterus)(チンチバグ(chinch bug))、カロコリス・ノルウェギクス(Calocoris norvegicus)(ポテトミリド(potato mirid))、シメックス・ヘミプテルス(Cimexhemipterus)(熱帯トコジラミ(tropical bed bug))、シメックス・レクチュラリウス(Cimexlectularius)(トコジラミ(bed hug))、Daghertusfasciatus、Dichelopsfurcatus、アカホシカメムシ(Dysdercussuturellus)(コットンステイン(cottonstainer))、Edessa meditabunda、ユーリガスター・マウラ(Eurygastermaura)(茶色カメムシ(cereal bug))、Euschistusheros、エウシストス・セルバス(Euschistusservus)(カッショクカメムシ(brown stink bug))、ヘロペルティス・アントニー(Helopeltisantonii)、ヘロペルティス・テイヴォラ(Helopeltistheivora)(tea blight plantbug)、ラギノトムス属種(Lagynotomus spp.)(カメムシ)、レプトコリサ・オラトリウス(Leptocorisaoratorius)、レプトコリサ・バリコルニス(Leptocorisavaricornis)、ラギノトムス属種(Lygus spp.)(カメムシ(plant bug))、タイワンクモヘリカメムシ(Lygushesperus)(western tarnished plant bug)、マコネリコックス・ヒルスツス(Maconellicoccushirsutus)、Neurocolpuslongirostris、ミナミアオカメムシ(Nezaraviridula)(southern green stink bug)、フィトコリス属種(PhyLocoris spp.)(カスミカメムシ)、フィトコリス・カリホルニクス(Phytocoriscalifornicus)、Phytocorisrelativus、Piezodorusguildingi、ポエシロカプスス・リネアトス(Poecilocapsuslineatus)(fourlined plant bug)、Psallusvaccinicola、Pseudacystaperseae、Scaptocoriscastanea及びトリアトマ属種(Triatoma spp.)(吸血アサシンバグ(bloodsuckingconenose bug)/キスバグ(kissing bug))。
【0055】
同翅目(Homoptera)(アブラムシ、カイガラムシ、コナジラミ、ツマグロヨコバイ):エンドウヒゲナガアブラムシ(Acrythosiphonpisum)(エンドウヒゲナガアブラムシ(pea aphid))、アデルゲス属種(Adelgesspp.)(adelg d s)、タマコナジラミ(Aleurodesproletella)(キャベツコナジラミ)、アレウロイディクス・ディスペルサス(Aleurodicus di sperses)、ウーリーコナジラミ(Aleurothrixusflccosus)(ウーリーコナジラミ(woolly whitefly))、アルアカスピス属種(Aluacaspisspp.)、Amrascabigutellabigutella、アフロフォラ属種(Aphropho ra spp.)(ヨコバイ(leafhopper))、アカマルカイガラムシ(Aonidiellaaurantii)(アカマルカイガラムシ(California redscale))、アフィス属種(Aphis spp.)(アブラムシ)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)(cotton aphid)、リンゴアブラムシ(Aphis pomi)(apple aphid)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Aulacorthitmsolani)(ジギタリスアブラムシ(foxgloveaphid))、ベミシア属種(Bemisia spp.)(コナジラミ)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisiaargentifolii)、サツマイモコナジラミ(Bemisiatabaci)(sweetpotato whitefly)、タバココナジラミ(Bemisiatabaci(Gennadius))、ブラキコルスノクシウス(Brachycolusnoxius)(ロシアアブラムシ(Russian aphid))、ブラキコリンクリア・アスパラギ(Brachycoryncliaasparagi)(アスパラガスアブラムシ(asparagusaphid))、Brevenniarehi、ダイコンアブラムシ(Brevicorynebrassicae)(キャベツアブラムシ)、セロプラステス属種(Ceroplastes spp.)(カイガラムシ)、ルビーロウカイガラムシ(Ceroplastesrubens)(red wax scale)、チオナスピス属種(Chionaspis spp.)(カイガラムシ)、クリソムファルス属種(Chrysomphalus spp.)(カイガラムシ)、コッカス属種(Coccusspp.)(カイガラムシ)、オオバコアブラムシ(Dysaphisplantaginea)(rosy apple aphid)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)(ツマグロヨコバイ)、リンゴワタムシ(Eriosomalanigerum)(woolly apple aphid)、ワタフキカイガラムシ(Iceryapurchasi)(cottony cushion scale)、マンゴーヨコバイ(Idioscopusnitidulus)(mango leafhopper)、ヒメトビウンカ(Laodelphaxstriatellus)(smaller brown planthopper)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、ジャガイモヒゲナガアブラムシ(Macrosiphum euphorbiae)(ジャガイモアブラムシ(potato aphid))、ムギヒゲナガアブラムシ(Ma crosiphumgranarium)(イングリッシュグレインアブラムシ(English grain aphid))、ムギヒゲナガアブラムシ(Macrosiphumrosae)(ローズアブラムシ(rose aphid))、ヨツテンヨコバイ(Macrostelesquadrilineatus)(アスターリーフホッパー(aster leaf hopper))、Mahanarvafrimbiolata、ムギウスイロブラムシ(Metopolophiumdirhodum)(ローズグレインアブラムシ(rose grain aphid))、Midis longicornis、モモアブラムシ(Myzuspersicae)(グリーンピーチアブラムシ(greenpeach aphid))、ネフォテッチクス属種(Nephotettix spp.)(ツマグロヨコバイ)、ツマグロヨコバイ(Nephotettixcinctipes)(グリーンヨコバイ(green leafhopper))、トビイロウンカ(Nilaparvatalugens)(brownplanthopper)、マルクロホシカイガラ(Parlatoriapergandii)(chaff scale)、ヒメクロカイガラムシ(Parlatoriaziziphi)(ebony scale)、トウモロコシウンカ(Peregrinusmaidis)(corn delphacid)、フィラエヌス属種(Philaenus spp.)(アワフキムシ)、ブドウネアブラムシ(Phylloxeravitifoliae)(grape phylloxera)、スプルース・バド・スケール(Physokermespiceae)(spruce bud scale)、プラノコッカス属種(Planococcus spp.)(コナカイガラムシ)、シュードコッカス属種(Pseud ococcus spp.)(コナカイガラムシ)、パイナップルコナカイガラムシ(Pscudococcusbrcvipcs)(pincapplemcaly bug)、サンホーゼカイガラムシ(Quad raspidiotusperniciosus)(サンノゼスケール(San Jose scale))、ロパロシフム属種(Rhapalosiphum spp.)(アブラムシ)トウモロコシアブラムシ(Rhapalosiphummaida)(コーンリーフアブラムシ(corn leaf aphid))、ムギクビレアブラムシ(Rhapalosiphumpadi)(oatbird-cherry aphid)、サイスセチア属種(Saissetia spp.)(カイガラムシ)、オリーブカタカイガラムシ(Saissetiaoleae)(ブラックカイガラムシ)、ムギミドリアブラムシ(Schizaphisgraminum)(グリーンバグ(greenbug))、ムギヒゲナガアブラムシ(Sitobion avenge)(ブリティッシュコムギアブラムシ)、セジロウンカ(Sogatellafurcifera)(white-backedplanthopper)、テリオアフィス属種(Therioaphis spp.)(アブラムシ)、トウメイエッラ属種(Toumeyella spp.)(カイガラムシ)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)(アブラムシ)、トリアレウロデス属種(Trialeurodes spp.)(コナジラミ)、オンシツコナジラミ(Trialeurodesvaporariorum)(温室コナジラミ(greenhouse whitefly))、バンデットウイング・ホワイトフライ(Trialeurodesabutiloneus)(bandedwing whitefly)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)(カイガラムシ)、ヤノネカイガラムシ(Unaspisyanonensis)(アローヘッドスケール(arrowhead scale))及びZulia entreriana。
【0056】
膜翅目(Hymenoptera)(アリ、ハチ及びミツバチ):アクロミルメックス属種(Acromyrrmex spp.)、カブラハバチ(Athaliarosae)、アッタ属種(Atta spp.)(Ieafcutting ants)、カンポノツス属種(Camponotus spp.)(オオアリ(carpenter ant))、ジプリオン属種(Diprion spp.)(ハバチ(saw fly))、フォルミカ属種(Formica spp.)(アリ)、アルゼンチンアリ(Iridomyrmex humilis)(Argentineant)、モノモリウム属種(Monomorium spp.)、イエヒメアリ(Monomorium minumum)(littleblack ant)、ファアラオアリ(Monomorium pharaonis)(ファラオアリ(Pharaoh ant))、ネオジプリオン属種(Neodiprion spp.)(ハバチ)、ポゴノミルメックス属種(Pogonomyrmex spp.)(シュウカクアリ)、ポリステス属種(Polistes spp.)(アシナガバチ(paper wasp))、ソレノプシス属種(Solenopsis spp.)(カミアリ)、オドラスハウスアント(Tapoinoma sessile)(オドラス・ハウス・アント(odorous house ant))、テトラノモリウム属種(Tetranomorium spp.)(シワアリ(pavement ant))、ベスプラ属種(Vespula spp.)(スズメバチ(yellow jacket))及びキシロコパ属種(Xylocopa spp.)(クマバチ(carpenter bee))。
【0057】
等翅目(Isoptera)(シロアリ):コプトテルメス属種(Coptotermes spp.)、チカシロアリ(Coptotermescurvignathus)、コプトテルメスフレンチイ(Coptotermesfrenchii)、イエシロアリ(Coptotermesformosanus)(Formosan subterranean termite)、コルニテルメス属種(Cornitermes spp.)(タカサゴシロアリ(nasute termite))、クリプトテルメス属種(Cryptotermes spp.)(カンザイシロアリ)、ヘテロテルメス属種(Heterotermes spp.)(サバクチカシロアリ(desert subterranean termite))、サバクチチュウシロアリ((IIeterotermes aureus)、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)(カンザイシロアリ)、インシスチテルメス属種(Incistitermes spp.)(カンザイシロアリ)、マクロテルメス属種(Macrotermes spp.)(キノコシロアリ(fungusgrowing termite))、マルギニテルメス属種((Marginitermes spp.)(カンザイシロアリ)、ミクロセロテルメス属種(Microcerotermes spp.)(シュウカクシロアリ(harvester termite))、ミクロテルメスオベシ(Microtermesobesi)、プロコルニテルメス属種(Procornitermes spp.)、レティキュリテルメス属種(Reticulitermes spp.)(チカシロアリ)、Reticulitermes banyulensis、レティキュリテルメス・バニュレンシス(Reticulitermes grassei)、レティキュリテルメス・グラッセイ(Re ticulitermesf la vi pes)(トウブチカシロアリ)、レティキュリテルメス・ハゲニ(Reticulitermes hageni)、セイブチカシロアリ(Reticulitermes hesperus)(セイブチカシロアリ)、レティキュリテルメスサントネンシス(Reticulitermes santonensis)、ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、レティキュリテルメス・ティビアリス(Reticulitermes tibialis)、レティキュリテルメス・ヴィルジニカス(Reticulitermes virginicus)、スケドリノテルメス属種(Schedorhinotermes spp.)及びゾーテルモプシス属種(Zootermopsis spp.)(シツザイシロアリ)。
【0058】
鱗翅目(Lepidoptera)(蛾とチョウ):Achoeajanata、アドキソフィエス属種(Adoxophyes spp.)、コカクモンハマキ(Adoxophyesorana)、アグロチス属種(Agrotis spp.)(ヨトウムシ)、タマナヤガ((Agrotisipsilon)(黒いヨトウムシ)、アラバマ・アーギラセア(Alabama argillacea)(コットンリーフワーム(cottonleaf worm))、Amorbiacuneana、Amyelositransitella(navel orange worm)、Anacamptodesdefectaria、モモキバガ(Anarsialineatella)(peach twig borer)、ジュード・ルーパー(Anomissabulijera)(jute looper)、ハッショウマメ毛虫(Anticarsiagemmatalis)(velvetbean caterpillar)、果樹ヘマキムシ(Archipsargyrospila)(fruit tree leafroller)、オレンジハマキガ(Archipsrosana)(rose leafroller)、アルギロタエニア属種(Argyrotaenia spp.)(tortricid moths)、アルギロテニアシトラナ(Argyrotaeniacitrana)(オレンジハマキガ(orange tortrix))、Autographa gamma、Bonagotacranaodcs、コブノメイガ(Borbocinnara)(rice leaffolder)、ウスマダラムグリガ(Buccula trixthurberiella)(cottonleafperforator)、カロプチリア属種(Caloptilia spp.)(ハモグリムシ)、Capua reticulana、モモシンクイガ(Carposinaniponensis)(ピーチフルーツガ(peach fruit moth))、チロ属種(Chilo spp.)、マンゴーフサヤガ(Chlumetia transversa)(mango shoot borer)、ハスオビハマキ(Choristoneurarosaceana)(oblique banded leaf roller)、クリソデイキシス属種(Chrysodeixis spp.)、クナファロセルス・メディナリス(Cnaphalocerusmedinalis)(グラス・リーフローラ(grass leafroller))、コリアス属種(Colias spp.)、コンポモルファクラメレラ(Conpomorphacramerella)、コスサスコスサス(Cossus cossus)(オオボクトウガ)、クランブス属種(Crambus spp.)(Sod webworms)、シディア・フネブラナ(Cydiafunebrana)(スモモヒメハマキ(plumfruit moth))、ナシヒメシンクイガ(Cydia molesta)(オリエンタルフルーツガ(oriental fruit moth))、エンドウシンクイ(Cydianignicana)(pea moth)、コドリンガ(Cydiapomonella)(コドリンガ(codling moth))、Darnadiducta、ジアファニア属種(Diaphania spp.)(ズイムシ(stem borer)),ジアトラエア属種(Diatraea spp.)(ジククイムシ(stalk borer))、カンショジククイムシ(Diatraeasaccharalis)(sugarcane borer)、ナンセイブアワノメイガ(Diatraeagraniosella)(southwester cornborer)、エアリアス属種(Earias spp.)(ワタキバガ)、エジプトタバコガ(Eariasinsulata)(Egyptianbollworm)、クサビオビリンガ(Earias vit. ella)(rough northern bollworm)、Ecdytopophaaurantianum、モロコシマダラメイガ(Elasmopalpuslignosellus)(lesser cornstalk borer)、淡褐色リンゴガ(Epiphysiaspostruttana)(light brown apple moth)、エフェスチア属種(Ephestiaspp.)(フラワー・モス)、スジマダラメイガ(Ephestiacautella)(almond moth)、チャマダラメイガ(Ephestiaelutella)(タバコガ(tobbaco moth))、スジコナマダラメイガ(Ephestiakuehniella)(Mediterranean flour moth)、Epimeces属種(Epimeces spp.)、エピノチアアポレマ(Epinotiaaporema)、トガリバナナセセリ(Erionotathrax)(banana skipper)、ブドウホソハマキ(Eupoeciliaambiguella)(グレープベリーガ(grape berry moth))、アーミー・カットワーム(Euxoaauxiliaris)(armycutworm)、フェルチア属種(Feltia spp.)(ネキリムシ)、ゴルチナ属種(Gortyna spp.)(ズイムシ)、ナシノヒメシンクイ(Grapholita molesta)(ピーチ(アプリコット)フルーツガ(oriental fruit moth))、マエウスキノメイガ(Hedyleptaindicata)(ビーンリーフウェバー(bean leaf webber))、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)(ヤガ)、オオタバコガ(Helicoverpaarmigera)(cotton bollworm)、オオタバコガ(Helicoverpazea)(アワノメイガ(ボーラー/ワタボウシ))、ヘリオチス属種(Heliothis spp.)(ヤガ)、オオタバコガ(Heliothisvirescens)(tobacco budworm)、ハイマダラノメイガ(Hellulaundalis)(cabbageweb worm)、Indarbela属種(Indarbela spp.)(ネクイムシ)、トマトギョウチュウ(Keiferialycopersicella)(tomato pinworm)、ナスノメイガ(Leucinodesorbonalis)(eggplantfruit borer)、ロイコプテラマリホリエラ(Leucopteramalifoliella)、リトコレクチス属種(Lithocollectis spp.)、グレープ・フルーツ・モス(Lobesiabotrana)(grape fruit moth)、Loxagrotis属種(Loxagrotis spp.)(ヤガ)、ウエスタン・ビーン・カットワーム(Loxagrotisalbicosta)(western bean cutworm)、マイマイガ(Lymantria dispar)(gypsy moth)、リンゴハモグリムシ(Lyonetiaclerkella)(アップルリーフマイナー(apple leafminer))、アブラヤシミノムシ(Mahasenacorbetti)(oil palm bagworm)、マラコソマ属種(Malacosoma spp.)(tent caterpillars)、ヨトウガ(Mamestrabrassicae)(キャベツヨトウ(cabbage armyworm))、マメノメイガ(Marucatestulalis)(ビーンボーラー)、メティサプラナ(Metisa plana)(ミノムシ)、Mythimnaunipuncta(true armyworm)、Neoleucinodeselegantalis(スモール・トマト・ボーラー(small tomato borer))、イネミズメイガ(Nymphuladepunctalis)(コブノメイガ(ricecaseworm))、ナミスジフユナミシャク(Operophtherabrumata)(winter moth)、ヨーロッパアワノメイガ(Ostrinianubilalis)(ヨーロッパアワノメイガ(European corn borer))、Oxydiavesulia、ヤマトビハマキ(Pandemiscerasana)(コモングレープトートリックス(common currant tortrix))、トビハマキ(Pandemisheparana)(brown apple tortrix)、アフリカオナシアゲハ(Papiliodemodocus)、ワタアカミムシガ(Pectinophoragossypiella)(ピンクオオタバコガ(pink bollworm))、ペリドロマ属種(Peridroma spp.)(ヨトウムシ)、ニセタマナヤガ(Peridromasaucia)(variegated cutworm)、ホワイト・コーヒー・リーフマイナー(Perileucopte ra coffeella)(white coffee leafminer)、ジャガイモキバガ(Phthorimaeaoperculella)(potato tuber moth)、ミカンコハモグリガ(Phyllocnisitiscitrella)、フィロノリクテル属種(Phyllonorycter spp.)(ハモグリムシ)、紋白蝶(Pieris ra pae)(輸入されたキャベツワーム(imported cabbageworm))、プラチペナスカブラ(Plathypenascabra)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)(Indian meal moth)、コナガ(Plutellaxylostella)(diamondback moth)、ブドウヒメハマキ(Polychrosisviteana)(grape berry moth)、プライスエンドカルパ(Prays endocarps)、オリーブガ(Prsysoleae)(olive moth)、シューダレチア属種(Pseudaletia spp.)(ヤガ)、Pseudaletiaunipunctata(ヨトウムシ)、キンウワバ(Pseudoplusiaincludens)(soybean looper)、ラキプルシアヌ(Rachiplusia nu)、ニカメイガ(Chilosuppressalis)、スカルポファガ・インセルチュラス(Scirpophagaincertulas)、セサミア属種(Sesamia spp.)(ズイムシ)、キジバナガ(イネヨトウ)(pink rice stemborer)、セサミアノナグリオイデス(Sesamianonagrioides)、セトラニテンス(Setoranitens)、バクガ(Sitotrogacerealella)(Angoumoisgrain moth)、テングハマキ(Sparganothispilleriana)、スポドプテラ属種(Spodopteraspp.)(アワヨトウ)、シロイチモンジヨトウ(Spodoptera exigua)(ビートアーミーワーム(beet armyworm))、アキアワヨトウ(Spodoptcrafugipcrda)(フォーアーミーワーム(fall armyworm))、サザンアーミーワーム(Spodopteraoridania)(サザンアーミーワーム(southern armyworm))、シナンテドン属種(Synanthedon spp.)(ネクイムシ)、Thecla basilides、Thermisiagemmatalis、ヨウフクガ(Tineolabisselliella)(webbingclothes moth)、イラクサギンウワバ(Trichoplusiani)(cabbage looper)、トマトキバガ(Tutsabsoluta)、イポノメウテア属種(Yponomeuta spp.)、コーヒーゴマフボクトウ(Zeuzeracoffeae)(red branchborer)、Zeuzerapyrina(ナシヒョウガ(leopard moth))及びハスモンヨトウ((Spodoptera litura(Fabricius))。
【0059】
ハジラミ目((Mallophaga)ハジラミ(chewing lice)):ボヴィコーラ・オーヴィス(Bovicolaovis)(sheep biting louse)、メナカンサス・ストラミネウス(Menacanthusstramineus)(チキンボディラス(chicken bodylouse))及びメノポンガルリネア(Menopongallinea)(普通の鶏小屋(common hen house))。
【0060】
直翅目(Orthoptera)(バッタ、イナゴ及びコオロギ):アナブルシンプレックス(Anabrus simplex)(モルモンクリケット(Mormon cricket))、グリロタルピダエ(Gryllotalpidae)(モラクリケット(mole cricket))、トノサマバッタ(Locustamigratoria)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)(バッタ)、ミクロセントラム・レチナーブ(Microcentrumretinerve)(アンギュラー・ウイングド・ケイティディド(angular winged katydid))、Pterophylla属種(Pterophylla spp.)(カティディッド)、chistocercagregaria、スクッデリア・フルカタ(Scudderiafurcata)(フォークテールキリギリス(fork tailed bush katydid))及びヴァランガニグリコルニ(Valanganigricorni)。
【0061】
シラミ目(Phthiraptera)(吸血シラミ(sucking louse)):ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)(ウシシラミとブタシラミ)、ヒツジアゴジラミ(Linognathusovillus)(ヒツジジラミ(sheep louse))、アタマジラミ(Pediculus humanus capitis)(ボディジラミ)、コロモジラミ(Pediculus humanus humanus)(ボディジラミ)及びケジラミ(Pthirus pubis)(ケジラミ(crab louse))。
【0062】
隠翅目(Siphonaptera)(ノミ):イヌノミ(Ctenocephal ides canis)(dog flea)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)(cat flea)及びヒトノミ(Pulexirritans)(human flea)。
【0063】
総翅目(アザミウマ):フランクリニエラ・フスカ(Frankliniellafusca)(tobacco thrip)、フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniellaoccidentalis)(western flower thrips)、Frankliniellashultzei、フランクリニエラ・ウイリアムジ(Frankliniellawilliamsi)(コーンアザミウマ(corn thrip))、温室アザミウマ(IIeliothripshaemorrhaidalis)(greenhouse thrip)、Riphiphorothripscruentatus、スキルトトリプス属種(Scirtothripsspp)、スキルトトリプス・キトリ(Scirtothrips cirri)(citrus thrip)、スキルトトリプス・ドーサリス(Scirtothrips dorsalis)(yellow tea thrips)、Taeniothripsrhopalantennalis及びアザミウマ属種(Thrips spp.)。
【0064】
総尾目(Thysanura)(シミ(bristletail)):レピスマ属種(Lepisma spp.)(セイヨウシミ(silverfish))及びテルモビア属種(Thermobia spp.)(薪魚)。
【0065】
ダニ目(Acarina)(ダニ(mite)とセミ(tick)):アカラピス・ウッディ(Acarapsiswoodi)(ミツバチのアカリンダニ寄生(tracheal mite of honeybee))、アカルス属種(Acarus spp.)(食品ダニ)、コナダニ(Acarus siro)(穀物ダニ(grain mite))、マンゴー・バド・マイト(Aceriamangiferae)(mango bud mite)、アクロプス属種(Aculops spp.)、トマトサビダニ(Aculopslycopersici)(tomato russetmite)、Aculopspelekasi、ミカンサビダニ(Aculuspelekassi)、リンゴサビダニ(Aculusschlechtendali)(りんごアブラムシ(apple rust mite))、アメリカキララマダニ(Amblyommaamcricanum)(lone star tick)、ボオフィルス属種(Boophilus spp.)(マダニ)、チャノヒメダニ(Brevipalpusobovatus)(privet mite)、ミナミヒメハダニ(Brevipalpusphoenicis)(red and black flatmite)、デモデックス属種(Demodex spp.)(mange mites)、デルマセントル属種(Dermacentor spp.)(カタマダニ)、アメリカイヌダニ(Dermacentorvariabilis)(american dog tick)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoidespteronyssinus)(house dust mite)、エオテラニクス属種(Eotetranycus spp.)、キイロハダニ(Eotetranychuscarpini)(黄色クモダニ(yellow spider mite))、エピチメラス属種(Epitimerus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、イキソデス属種(Ixodes spp.)(マダニ)、メタテトラニクス属種((Metatetranycus spp.)、ネコショウセンコウヒゼンダニ(Notoedrescati)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、マンゴーハダニ(Oligonychus coffee)、チビコブツメハダニ(Oligonychusilicus)(southernred mite)、パノニクス属種(Panonychus spp.)、ミカンハダニ(Panonychus cirri)(シトラスアカダニ(citrusred mite))、リンゴハダニ(Panonychusulmi)(ヨーロッパアカダニ(European red mite))、ミカンサビダニ(Phyllocoptrutaoleivora)(citrus rust mite)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemun latus)(ブロードダニ(broad mite))、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalussanguineus)(茶色いダニ(brown dog tick))、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)(ネダニ(bulb mite))、ヒゼンダニ(Sarcoptesscabiei)(itch mite)、テゴロフス・ペルセアフロラエ(Tegolophusperseaflorae)、テトラニカス属種(Tetranychus spp.)、ナミハダニ(Tetranychusurticae)(二斑点ハダニ(twospotted spider mite))及びミツバチヘギイタダニ(Varroa destructor)(ハチダニ)。
【0066】
線虫綱(線虫):アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)(芽と葉とマツ材線虫(bud and leaf&pine wood nematode))、ベロノライムス属種(Belonolaimus spp.)(sting nematodes)、クリコネメラ属種(Criconemella spp.)(ring nematodes)、犬糸状虫(Dirofilariaimmitis)(dog heartworm)、ディチレンクス属種(Ditylenchus spp.)(茎と球根線虫)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)(cyst nematode)、トウモロコシ嚢胞線虫(Heteroderazeae)(corn cystnematode)、ヒルシュマニエラ属種(Hirschmanniella spp.)(root nematodes)、ホプロライムス属種(Hoplolaimus spp.)(lance nematodes)、メロイドジン属種(Meloidogyne spp.)(根瘤線虫)、南方根瘤線虫((Meloidogyne incognita)(根瘤線虫)、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)(hook-tail worm)、プラリレンクス属種(PraLylenchus spp.)(腐線虫(lesionnematode))、ラドフォラス属種(Radopholus spp.)(バナナネモグリセンチュウ(burrowing nematode))及びニセフクロセンチュウ(Rotylenchusreniformis)(kidney-shaped nematode)。
【0067】
総合綱(総合虫類):スクチゲレラ・イマクラタ(Scutigerellaimmaculata)。
【0068】
式(I)の化合物は、そのポジティブな特性により、農業及び園芸業の重要な作物、家畜及び種畜、並びにヒトが頻繁に訪れる環境を害虫及び/又は有害ダニから保護するために有利に使用することができる。
【0069】
所望の効果を達成するために、式(I)の化合物の使用量は、使用される化合物、事前保護される作物、有害生物の種類、感染の程度、気候条件、施用方法、使用される剤形などの様々な要因によって変化する。
【0070】
本明細書に記載される剤形又は組成物成分の選択は、有効成分の物理的性質、適用方式、及び土壌タイプ、湿度及び温度などの環境要因と一致すべきである。
【0071】
有用な剤形は、溶液(油性乳剤を含む)、懸濁剤、エマルジョン(マイクロエマルジョン及び/又は懸濁剤を含む)などの液剤を含み、これらは、任意選択的に増粘してゲル状にすることができる。有用な剤形は、散剤、粉末、顆粒剤、錠剤、丸剤、薄膜などの固体を更に含み、これらは、水分散性(「水和性」)又は水溶性であってもよい。有効成分は、マイクロカプセル化されてから懸濁剤又は固体剤形に製造されてもよく、更に有効成分の剤形全体がカプセル化されてもよい。カプセル化は、有効成分の放出を制御又は遅延させることができる。噴霧可能な剤形は、好適な媒体中で希釈することができ、使用される噴霧体積は、1ヘクタール当たり約100から数百リットルである。高濃度の組成物は、主に、更なる加工のための中間体として使用される。
【0072】
典型的な固体希釈剤は、WatkinsらのHandbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers,2nd Ed.,Dorland Books,Caldwell,New Jerseyに記載されている。典型的な液体希釈剤は、Marsden,SolventsGuide,2nd Ed.,Interscience,New York,1950に記載されている。McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual,Allured Publ.Corp.,Ridgewood,New Jersey、及びSisely and Wood,Encyclopedia of Surface Active Agents,Chemical Publ.Co.,Inc.,New York,1964には、界面活性剤及び推奨応用を列挙した。全ての剤形は、泡の減少、固結防止、腐食防止、微生物の成長防止などのために少量の添加剤を含有してもよく、又は粘度を増加させるために増粘剤を添加してもよい。
【0073】
界面活性剤は、例えば、ポリエトキシル化アルコール、ポリエトキシル化アルキルフェノール、ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、スルホコハク酸ジアルキル、アルキル硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、有機シラン、N,N-ジアルキルタウレート、リグノスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩用アルデヒド縮合物、ポリカルボン酸エステル及びポリエチレンオキシド/ポリオキシプロピレンブロック共重合体を含む。
【0074】
固体希釈剤は、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイト及びカオリンなどの粘土、澱粉、糖類、シリカ、タルク、珪藻土、尿素、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウム、及び硫酸ナトリウムを含み、液体希釈剤は、例えば、水、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホン、N-アルキルピロリドン、エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、パラフィンワックス、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、オリーブ油、ヒマシ油、アマニ油、桐油、ゴマ油、コーン油、ピーナッツ油、綿実油、大豆油、菜種油及びココア油、脂肪酸エステル、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、イソホロン及び4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンなどのケトン類、及びメタノール、シクロヘキサノール、ドデカノール及びテトラヒドロフランアルコールなどのアルコール類を含む。
【0075】
油性乳剤を含む溶液は、各成分を単に混合することによって製造することができる。散剤と微粉は混合し、通常、ハンマーミル又は液体エネルギーミルで粉砕することにより製造され、懸濁剤は通常、湿式粉砕により製造され、例えば、U.S.3060,084を参照し、顆粒剤と丸剤は、新しく製造した顆粒担体に有効物質を噴霧するか、又は造粒技術により製造される。See Browning,「Agglomeration」,Chemical Engineering,December 4,1967,pp147-48,Perry’s Chemical Engineer’s Handbook,4TH Ed.,McGraw-Hill,NewYork,1963,Pages 8-57and following,and WO 91/13546。丸剤の製造は、U.S.4172714に記載されている通り、水分散性及び水溶性顆粒剤の製造は、例えばU.S.4144050、U.S.3920442及びDE 3246493に記載されている通り、錠剤の製造は、例えばUS 5180587、U.S.5232701及びU.S.5208030に記載されている通りである。薄膜は、GB2095558及びU.S.3299566に記載されている方法によって製造することができる。
【0076】
加工に関連するより多くの情報は、U.S.3,235,361,Col.6,line 16 throughCol.7, line 19 and Examples 10-41 ;U.S.3,309,192,Col.5,line 43 through Col.7,line 62 and Examples 8,12,15,39,41,52,53,58,132,138-140,162-164,166,167 and 169-182 ;U.S.2,891,855,Col.3,line 66 through Col.5,line 17 and Examples 1-4 ;Klingman,Weed Control as a Science,John Wiley and Sons,Inc.,New York 1961,pp 81-96 ;and Hance et al.,Weed Control Handbook,8th Ed.,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1989を参照することができる。
【0077】
本明細書において、例えば農業などにおける上記組成物の幾つかの使用について、本発明の殺虫及び/又は殺ダニ組成物には、1種、2種又は複数種の他の殺菌剤、殺虫・殺ダニ剤、除草剤、植物成長調節剤又は肥料などを添加することができ、それによって付加的な利点及び効果をもたらすことができる。
【発明の効果】
【0078】
本発明に記載の式(I)の化合物は、農業又は他の分野における様々な害虫、有害ダニに対して良好な活性を示している。更に、これらの化合物は、非常に低い用量で優れた防除効果を得ることができ、従って、殺虫及び/又は殺ダニ剤の製造に適用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0079】
〔用語の定義と説明〕
他に定義されない限り、本明細書の全ての技術用語は特許請求の範囲の主題の属する分野の技術者が理解しているのと同じ意味である。特に断りのない限り、本明細書に全体的に引用される全ての特許、特許出願、公開材料は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書における用語に対して複数の定義がある場合には、本章の定義に準じる。
【0080】
理解すべきことは、参考文献(Carey and Sundberg 「ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 4TH ED.」 Vols. A (2000) and B (2001), Plenum Press, New Yorkを含む)から、標準化学用語の定義を検索することができる。特に明記しない限り、質量分析、NMR、IR及びUV/Vis分光法、並びに薬理学的方法などの当該分野の技術範囲内の従来の方法が使用される。具体的に定義されない限り、本明細書において、分析化学、有機合成化学及び薬物と薬物化学の関連する説明で使用される用語は、当該分野で知られているものである。化学合成、化学分析、薬剤の製造、製剤と送達、及び患者の治療において標準的な技術を使用することができる。例えば、試薬キットに関する製造業者の取扱説明書を使用するか、或いは、当該分野で公知の方法又は本願の説明によって反応及び精製を行うことができる。通常、本明細書で引用及び検討される様々な概要的とより具体的な文献の記述に基づいて、当該分野で周知の従来の方法に従って上記技術と方法を実施することができる。本明細書において、安定的な構造部分及び化合物を提供するために当業者によって基及びその置換基を選択することができる。結合手の規則に準拠している限り、左から右に書かれた常規の化学式によって置換基を説明する場合、当該置換基はまた、右から左に構造式を書く場合に得られる化学的に等価な置換基も含む。例えば、CH2OはOCH2と同等であり、酸素原子又はメチレン基の炭素原子で置換部位に結合することができる。
【0081】
本明細書で使用される「薬学的に許容される塩」という用語は、特定の化合物の遊離酸及び遊離塩基の生物学的効力を保持しながら、生物学的又は他の悪影響を及ぼさない塩を指す。本願の化合物は、例えば硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リンゴ酸塩又はクエン酸塩などの農園芸分野で一般的に使用可能な塩など、薬学的に許容される塩を更に含む。薬学的に許容される塩は、親化合物の塩基性基が塩に変換された形態を指す。薬学的に許容される塩は、アミン(アミノ)基などの塩基性基の無機又は有機酸塩を含むが、これらに限定されない。本願の薬学的に許容される塩は、親化合物から合成することができ、即ち、親化合物の塩基性基は、溶媒系において1~4当量の酸と反応する。好適な塩は、Remingtong's Pharmaceutical Scicences, 17thed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985, p. 1418及びJournal of Pharmaceutical Science, 66, 2(1977)に列挙され、例えば塩酸塩である。
【0082】
本明細書で使用される「立体異性体」は、空間における分子内の原子の配列方式の違いによる異性体を指す。式(I)の化合物は不斉中心又はキラル中心を含むため、異なる立体異性形態が存在する。式(I)の全ての立体構造はラセミ混合物を含む混合物と同様に、現在の出願の一部である。ジアステレオマーの混合物は、それらの異なる物理化学的特性に基づいて、よく知られている手段で、個々のジアステレオマーに分離することができ、例えば、エナンチオマーの分割は、適切な光学活性物質(例えば、キラルアルコール又はMosher`sモッシャー酸クロリド)との反応によりジアステレオ異性体に変換され、それを分離して対応する単一の異性体に転化(例えば、加水分解)することができる。式(I)の幾つかの化合物は、アトロプ異性体(例えば、置換アリール基)である可能性があり、本願の一部でもある。エナンチオマーは、キラルクロマトグラフィーカラムを使用して分離することもできる。式(I)の化合物は、異なる互変異性形態で存在する可能性があり、これらの形態は全て本願の範囲内に含まれる。例えば、ケト-エノール及びイミン-エナミン形態の化合物である。
【実施例
【0083】
以下、具体的な実施例に合わせて、本発明の技術案を更に詳しく説明する。下記の実施例は、単に本発明を例示的に説明し解釈するものであり、本発明の請求範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明の上記内容に基づいて実現される技術は、何れも本発明により請求される請求範囲内に含まれる。
【0084】
特に明記しない限り、下記の実施例で使用される原料及び試薬は何れも市販品であり、又は既知の方法によって製造することができる。
【0085】
下記の実施例において、LC-MS検出分析に次のクロマトグラフィー条件が使用される:
カラム:Agilent ZORBAX SB- C18 150 mm×4.6 mm、5 μm(i.d);
検出波長:254 nm、流速:0.8 mL/min、カラム温度:30℃;
勾配溶離条件:
【表1】
【0086】
合成の実施例
実施例1:N-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-4-(5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-2-メチルベンズアミド(化合物1)の製造
【化7】
【0087】
ステップ1の反応:(Z)-4-((オキシム)メチル)-2-メチル安息香酸メチルの製造:室温で、17.80 g(0.1 mol)の4-ホルミル-2-メチル安息香酸メチル、8.35 g(0.12 mol)の塩酸ヒドロキシルアミン、12.30 g(0.15 mol)の酢酸ナトリウムを50 mLの水と200 mLのエタノールの混合溶液に順に溶解した。反応液を5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルと水酸化ナトリウム水溶液(2 M)で希釈し、分相した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。吸引ろ過し、乾燥して17.76 gの生成物を得て、収率は92%であった。
LC-MS[M+H]+=194.08、[M+Na]+=216.06、[M+K]+=232.03。
【0088】
ステップ2の反応:1,3-ジクロロ-2-フルオロ-5-(3,3,3-トリフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ベンゼンの製造:窒素ガス保護で、室温で4.18 g(0.02 mol)の3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニルボロン酸、6.90 g(0.05 mol)の炭酸カリウム、0.35 g(0.0005 mol)のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド及び80 mLのトルエンを三口フラスコに加えて撹拌した。上記混合物に5.25 g(0.03 mol)の2-ブロモ-3,3,3-トリフルオロプロプ-1-エンを数回に分けて加えた。添加完了後、80℃で9時間撹拌しながら反応させた。反応液を室温に冷却し、上記反応液に50 mLの水を加えた。分相した。水層をトルエン(2*30 mL)で抽出し、有機相を合併した。飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル:石油エーテル(1:8)により3.41 gの生成物を得て、収率は66%であった。
LC-MS[M+H]+=258.97、[M+Na]+=280.95、[M+K]+=296.92。
【0089】
ステップ3の反応:4-(5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-2-メチル安息香酸メチルの製造:室温で、3.86 g(0.02 mol)の(Z)-4-((オキシム)メチル)-2-メチル安息香酸メチル、4.45 g(0.033 mol)のN-クロロスクシンイミド、35 mLのN,N-ジメチルホルムアミドを三口フラスコに加え、40℃で2時間撹拌しながら反応させた。反応液を室温に冷却し、上記混合物に4.40 g(0.017 mol)の1,3-ジクロロ-2-フルオロ-5-(3,3,3-トリフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ベンゼン、3.33 g(0.033 mol)のトリエチルアミンの20 mLのN,N-ジメチルホルムアミド溶液を加え、室温で20時間撹拌した。水と酢酸エチルで反応混合物を希釈し、分相した。有機相を水で2回洗浄し、水相を酢酸エチルで2回抽出した。有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過し、ろ液を減圧で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル:石油エーテル(1:6)により2.52 gの生成物を得て、収率は33%であった。
LC-MS[M+H]+=450.03、[M+Na]+=472.01、[M+K]+=487.98。
【0090】
ステップ4の反応:4-(5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-2-メチル安息香酸の製造:室温で2.25 g(0.005 mol)の4-(5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-2-メチル安息香酸メチルを10 mLの2 N水酸化ナトリウム水溶液に加え、10 mLのテトラヒドロフランで希釈した。反応混合物を2時間撹拌し、1 Mの希塩酸でpH=2に調節した。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄し、乾燥後に2.01 gの生成物を得て、収率は92%であった。
LC-MS[M+H]+=436.02、[M+Na]+=458、[M+K]+=473.97。
【0091】
ステップ5の反応:N-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-4-(5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-2-メチルベンズアミドの製造:0℃で、1.75 g(0.004 mol)の4-(5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-2-メチル安息香酸、1.03 g(0.008 mol)のジ(イソプロピル)エチルアミン、2.29 g(0.0044 mol)のベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートを30 mLのジクロロメタンに順に溶解した。反応混合物を2時間撹拌した。室温で上記溶液に0.68 g(0.0048 mol)の(6-クロロピリジン-3-イル)メチルアミンを加えた。室温で12時間撹拌し続けた。反応系に20 mLの水を加え、分相した。水相をジクロロメタンで2回抽出した。有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機相を減圧で脱溶媒し、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル:石油エーテル(1:3)により1.61 gの生成物を得て、収率は72%であった。
LC-MS[M+H]+=560.03、[M+Na]+=582.01、[M+K]+=597.98。
1H-NMR(400MHz, 溶剤CDCl3) δ (ppm): 8.42 (1H, s),7.75 (1H, d), 7.58 (2H, d), 7.51 (2H, d), 7.42 (1H, d), 7.36 (1H, d), 6.24 (1H, s), 4.63 (2H, s), 4.07 (1H, d), 3.68 (1H, d), 2.47 (3H, s)。
【0092】
実施例2:N-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-2-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-5-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)ベンズアミド(化合物2)の製造
【化8】
【0093】
ステップ1の反応:1,2,3-トリフルオロ-5-(3,3,3-トリフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ベンゼンの製造:窒素ガス保護で、室温で3.52 g(0.02 mol)の3,4,5-トリフルオロフェニルボロン酸、6.90 g(0.05 mol)の炭酸カリウム、0.35 g(0.0005 mol)のビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド及び80 mLのトルエンを三口フラスコに加えて撹拌した。上記混合物に5.25 g(0.03 mol)の2-ブロモ-3,3,3-トリフルオロプロプ-1-エンを数回に分けて加えた。添加完了後、80℃で9時間撹拌しながら反応させた。反応液を室温に冷却し、上記反応液に50 mLの水を加えた。分相した。水層をトルエン(2*30 mL)で抽出し、有機相を合併した。飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル:石油エーテル(1:8)により3.25 gの生成物を得て、収率は72%であった。
LC-MS[M+H]+=227.03、[M+Na]+=249.01、[M+K]+=264.98。
【0094】
ステップ2の反応:2-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-5-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸メチルの製造:室温で、3.86 g(0.02 mol)の(Z)-4-((オキシム)メチル)-2-メチル安息香酸メチル、4.45 g(0.033 mol)のN-クロロスクシンイミド、35 mLのN,N-ジメチルホルムアミドを三口フラスコに加え、40℃で2時間撹拌しながら反応させた。反応液を室温に冷却し、上記混合物に3.84 g(0.017 mol)の1,2,3-トリフルオロ-5-(3,3,3-トリフルオロプロプ-1-エン-2-イル)ベンゼン、3.33 g(0.033 mol)のトリエチルアミンの20 mLのN,N-ジメチルホルムアミド溶液を加え、室温で20時間撹拌した。水と酢酸エチルで反応混合物を希釈し、分相した。有機相を水で2回洗浄し、水相を酢酸エチルで2回抽出した。有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過し、ろ液を減圧で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル:石油エーテル(1:6)により2.69 gの生成物を得て、収率は38%であった。
LC-MS[M+H]+=418.09、[M+Na]+=440.07、[M+K]+=456.04。
【0095】
ステップ3の反応:2-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-5-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸の製造:室温で2.09 g(0.005 mol)の2-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-(5-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸メチルを10 mLの2 N水酸化ナトリウム水溶液に加え、10 mLのテトラヒドロフランで希釈した。反応混合物を2時間撹拌し、1 Mの希塩酸でpH=2に調節した。吸引ろ過し、ろ過ケーキを水で洗浄し、乾燥後に1.91 gの生成物を得て、収率は95%であった。
LC-MS[M+H]+=404.07、[M+Na]+=426.05、[M+K]+=442.02。
【0096】
ステップ4の反応:N-((6-クロロピリジン-3-イル)メチル)-2-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-5-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)ベンズアミドの製造:0℃で、1.61 g(0.004 mol)の2-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-5-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸、1.03 g(0.008 mol)のジ(イソプロピル)エチルアミン、2.29 g(0.0044 mol)のベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートを30 mLのジクロロメタンに順に溶解した。反応混合物を2時間撹拌した。室温で上記溶液に0.68 g(0.0048 mol)の(6-クロロピリジン-3-イル)メチルアミンを加えた。室温で12時間撹拌し続けた。反応系に20 mLの水を加え、分相した。水相をジクロロメタンで2回抽出した。有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機相を減圧で脱溶媒し、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル:石油エーテル(1:2)により1.58 gの生成物を得て、収率は75%であった。
LC-MS[M+H]+=528.09、[M+Na]+=550.07、[M+K]+=566.04。
1H-NMR(400MHz, 溶剤CDCl3) δ (ppm): 8.42 (1H, s),7.75 (1H, d), 7.57 (2H, d), 7.46 (2H, d), 7.42 (1H, d), 7.36 (1H, d), 6.24 (1H, s), 4.63 (2H, s), 4.07 (1H, d), 3.68 (1H, d), 2.47 (3H, s)。
【0097】
実施例3:N-((3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチル)-4-(5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-2-メチルベンズアミド(化合物9)の製造
【化9】
【0098】
0℃で、1.75 g(0.004 mol)の4-(5-(3,5-ジクロロ-4-フルオロフェニル)-5-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)-2-メチル安息香酸、1.03 g(0.008 mol)のジ(イソプロピル)エチルアミン、2.29 g(0.0044 mol)のベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートを30 mLのジクロロメタンに順に溶解した。反応混合物を2時間撹拌した。室温で上記溶液に1.01 g(0.0048 mol)の3-クロロ-5(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチルアミンを加えた。室温で15時間撹拌し続けた。反応系に20 mLの水を加え、分相した。水相をジクロロメタンで2回抽出した。有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機相を減圧で脱溶媒し、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル:石油エーテル(1:3)により1.61 gの生成物を得て、収率は72%であった。
LC-MS[M+H]+=628.02、[M+Na]+=650、[M+K]+=665.97。
1H-NMR(400MHz, 溶剤CDCl3) δ (ppm): 8.22 (1H, s), 7.82(1H, d), 7.78 (1H, d), 7.58 (2H, d), 7.51 (2H, d), 6.24 (1H, s), 4.63 (2H, s), 4.07 (1H, d), 3.68 (1H, d), 2.47 (3H, s)。
【0099】
実施例4:N-((3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチル)-2-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-5-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)ベンズアミド(化合物10)の製造
【化10】
【0100】
0℃で、1.61 g(0.004 mol)の2-メチル-4-(5-(トリフルオロメチル)-5-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル)安息香酸、1.03 g(0.008 mol)のジ(イソプロピル)エチルアミン、2.29 g(0.0044 mol)のベンゾトリアゾール-1-イル-オキシトリピロリジニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートを30 mLのジクロロメタンに順に溶解した。反応混合物を2時間撹拌した。室温で上記溶液に1.01 g(0.0048 mol)の3-クロロ-5(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)メチルアミンを加えた。室温で15時間撹拌し続けた。反応系に20 mLの水を加え、分相した。水相をジクロロメタンで2回抽出した。有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機相を減圧で脱溶媒し、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:酢酸エチル:石油エーテル(1:2)により1.81 gの生成物を得て、収率は76%であった。
LC-MS[M+H]+=596.08、[M+Na]+=618.06、[M+K]+=634.03。
1H-NMR(400MHz, 溶剤CDCl3) δ (ppm): 8.21 (1H, s), 7.82(1H, d), 7.76 (1H, d), 7.58 (2H, d), 7.21 (2H, d), 6.24 (1H, s), 4.63 (2H, s), 4.07 (1H, d), 3.68 (1H, d), 2.46 (3H, s)。
【0101】
本発明はまた、上記の実施例の方法を参照して下記化合物を合成した:
【表2】
【0102】
製剤の実施例
以下の実施例において、全てのパーセンテージは重量基準であり、全ての剤形は常規の方法で製造される。
【0103】
実施例5:
本実施例は上記実施例で得られた化合物を用いて水和剤を製造し、具体的には配合比に基づいて以下の原料組成を用いて製造した:
50.0%の化合物1、4.0%のドデシルフェノールポリエトキシルエチレングリコールエーテル、6.0%のリグノスルホン酸ナトリウム、8.0%のアルミノ珪酸ナトリウム、32.0%のモンモリロナイト(か焼)。
【0104】
実施例6:
本実施例は上記実施例で得られた化合物を用いて顆粒剤を製造し、具体的には配合比に基づいて以下の原料組成を用いて製造した:
20.0%の化合物2、他の成分は2.0%のドデシル硫酸ナトリウム、6.0%のリグノスルホン酸カルシウム、10.0%の塩化カリウム、1.0%のポリジメチルシロキサンであり、可溶性澱粉で100%まで補足した。
【0105】
実施例7:
本実施例は上記実施例で得られた化合物を用いてプレス丸剤を製造し、具体的には配合比に基づいて以下の原料組成を用いて製造した:
30.0%の化合物3、9.0%の無水硫酸カルシウム、4.0%の粗製リグニンスルホン酸カルシウム、1.0%のアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、56.0%のカルシウム/マグネシウムベントナイト。
【0106】
実施例8:
本実施例は上記実施例で得られた化合物を用いて油性乳剤を製造し、具体的には配合比に基づいて以下の原料組成を用いて製造した:
25.0%の化合物9、60%の溶剤150、5%のPEG400、3%のRhodacal 70/B、7%のRhodameen RAM/7。
【0107】
実施例9:
本実施例は上記実施例で得られた化合物を用いて水性懸濁剤を製造し、具体的には配合比に基づいて以下の原料組成を用いて製造した:
30.0%の化合物10、5.0%のPOEポリスチレンフェニルエーテル硫酸塩、0.5%のキサンタンガム、5%のポリエチレングリコール、1%のトリエタノールアミン、0.5%ソルビトール、水で100.0%まで加えた。
【0108】
生物学的活性の測定
実施例10:
1、殺虫活性の測定
この実施例では、上記実施例で製造した化合物により、幾つかの昆虫の殺虫活性の測定試験を行った。
【0109】
殺虫活性の測定:試験方法は以下の通り、被検化合物の試料を適当な溶剤(溶剤の種類は、アセトン、メタノール、DMSOなどであり、試料に対する溶解性に応じて選択される)で溶解し、必要な濃度の測定待ちの溶液を製造した。試験単位は、12~15日齢のダイコン植物を含む開口の小さい容器で構成される。試験植物の葉に、栽培植物から切り取った葉にある30~40匹の害虫を配置することによって前記植物を事前感染させた(葉切り方法)。葉の脱水に伴って、害虫は試験植物に移動した。事前感染後、砂の層で試験単位の土壤を覆った。
【0110】
試験方法は以下の通りである:試験を3回繰り返し、製造された試験化合物を噴霧した後、各試験単位を1時間乾燥した後、黒いメッシュカバーを頂部に置いた。試験単位を25℃と70%相対湿度の成長室に6日間保持した。次に、各試験単位の虫の死亡率(致死率)を視覚的に評価し、致死率の計算方法は以下の通りである:
【数1】
【0111】
(1)例示的な実施例の化合物の、ミカンキイロアザミウマを防除する試験結果
25 ppmの用量で、ミカンキイロアザミウマに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
10 ppmの用量で、ミカンキイロアザミウマに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
1 ppmの用量で、ミカンキイロアザミウマに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
【0112】
(2)例示的な実施例の化合物の、コナガを防除する試験結果
10 ppmの用量で、コナガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
1 ppmの用量で、コナガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
0.1 ppmの用量で、コナガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある。
【0113】
(3)例示的な実施例の化合物の、紋白蝶を防除する試験結果
10 ppmの用量で、紋白蝶に対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
1 ppmの用量で、紋白蝶に対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
0.1 ppmの用量で、紋白蝶に対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある。
【0114】
(4)例示的な実施例の化合物の、アワヨトウを防除する試験結果
10 ppmの用量で、アワヨトウに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
1 ppmの用量で、アワヨトウに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
0.1 ppmの用量で、アワヨトウに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある。
【0115】
(5)例示的な実施例の化合物の、ハスモンヨトウを防除する試験結果
10 ppmの用量で、ハスモンヨトウに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
1 ppmの用量で、ハスモンヨトウに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
0.1 ppmの用量で、ハスモンヨトウに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある。
【0116】
(6)例示的な実施例の化合物の、ニカメイガを防除する試験結果
10 ppmの用量で、ニカメイガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
1 ppmの用量で、ニカメイガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
0.1 ppmの用量で、ニカメイガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある。
【0117】
(7)例示的な実施例の化合物の、コブノメイガを防除する試験結果
10 ppmの用量で、コブノメイガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
1 ppmの用量で、コブノメイガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
0.1 ppmの用量で、コブノメイガに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある。
【0118】
2、殺ダニ活性の測定
この実施例では、上記の実施例で製造した化合物により、幾つかのダニ類害虫の殺ダニ活性の測定試験を行った。
【0119】
試験方法は以下の通りである:被検化合物の試料を適当な溶剤(溶剤の種類は、アセトン、メタノール、DMSOなどであり、試料に対する溶解性に応じて選択される)で溶解し、必要な濃度の測定待ちの溶液を製造した。両面テープを2~3 cmの長さに切り、顕微鏡スライドガラスの一端に貼り付け、ピンセットでテープの紙をはがし、サイズがゼロのブラシでサイズが同じ、体色が明るく、動きが活発な雌ダニの成虫を選び出し、背中を両面テープに貼り付け(ダニの足、ダニのヒゲ及び口部に貼らないように注意する)、各シートに4行、各行に10匹貼り付ける。
【0120】
試験方法は以下の通りである:試験を3回繰り返し、温度(25+1)℃、相対湿度85%程度の生化学インキュベータに4 h置いた後、双眼鏡で観察し、死亡した又は活動していない個体を除去する。ダニがいるスライドガラスの一端を薬液に浸し、5 s軽く振ってから取り出し、吸水紙でダニの体及びその周囲の余分な薬液を迅速に吸い取った。上記生化学インキュベータに置き、24 h後に双眼鏡で結果を確認し、ブラシでダニの体に軽く触れ、足が動かさないダニを死亡したものとして、致死率を計算した。致死率の計算方法は、以下の通りである:
【数2】
【0121】
ニセナミハダニに対する一部の測定結果は、以下の通りである:
25 ppmの用量で、ニセナミハダニに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
10 ppmの用量で、ニセナミハダニに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある;
1 ppmの用量で、ニセナミハダニに対する致死率が80%以上の化合物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20がある。
【0122】
3、例示的な実施例の化合物及び対照薬剤の試験結果
本実施例は、例示的な実施例の化合物と対照薬剤の活性比較試験を行った(化合物CK1は特許文献WO2005085216の番号5-241であり、文献に報告された方法に従って製造された)。試験結果は下記の表3に示されている。
【化11】

【表3】
【0123】
上記の表に列挙された化合物に加えて、本発明の他の例示的な実施例の化合物は、害虫、有害ダニに対する防除活性が対照薬剤よりも優れている。従って、本発明の式(I)の化合物は、農業分野における様々な害虫、有害ダニに対して、良好な活性を示している。
【0124】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限定されない。本発明の要旨及び原則を逸脱しない範囲で行われた修正、同等の取替え、改良などは、何れも本発明の請求範囲内に含まれる。