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特許7526877ビーコンの時間的拡散を通じたPLCAベースのネットワークにおけるEMI低減
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-24
(45)【発行日】2024-08-01
(54)【発明の名称】ビーコンの時間的拡散を通じたPLCAベースのネットワークにおけるEMI低減
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/403 20060101AFI20240725BHJP
【FI】
H04L12/403
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023509562
(86)(22)【出願日】2021-08-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 US2021047645
(87)【国際公開番号】W WO2022046962
(87)【国際公開日】2022-03-03
【審査請求日】2023-03-24
(31)【優先権主張番号】63/070,643
(32)【優先日】2020-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/409,858
(32)【優先日】2021-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397050741
【氏名又は名称】マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MICROCHIP TECHNOLOGY INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】イワノフ、ガリン アイ.
【審査官】和平 悠希
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-513867(JP,A)
【文献】国際公開第2011/158470(WO,A1)
【文献】特開2015-056732(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00-12/66
H04L 41/00-101/695
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
ネットワーク内の1つ以上の他のノードに前記装置を通信可能に結合するように構成されたネットワークインターフェースと、
制御回路であって、
前記ネットワークインターフェースを通して前記他のノードに伝送サイクルを繰り返し発行することであって、所与の伝送サイクルは、前記他のノードの各々がデータを送信するための少なくとも1つの送信スロットを含む、発行することと、
前記他のノードにビーコン信号を発行することによって伝送サイクルを開始することと、
所与の伝送サイクルでビーコン信号をいつ発行するかを、
前記他のノードの全てが直前の伝送サイクルの全ての関連付けられた送信スロットを完了し、したがって、前記他のノードの伝送を完了したことを判定すること、及び
前記他のノードの伝送の前記完了の判定に基づいて、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送を遅延させることによって判定すること、を行うように構成された制御回路と、を備え
前記制御回路が、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクルが閾値よりも短い長さを有することに基づいて、又は、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクルが互いの閾値差内にある長さを有することに基づいて、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように構成されている、装置。
【請求項2】
前記制御回路が、前記装置又は前記他のノードからの電磁干渉の生成の可能性に基づいて、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように更に構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記制御回路が、前記直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の非ゼロ遅延とは異なる、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成されている、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記制御回路が、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送の可変遅延を設定するように更に構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記制御回路が、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送の遅延としてランダム値を設定するように更に構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記制御回路が、周期関数に従って、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記制御回路が、関数に従って、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成されており、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の前記伝送の遅延は、前記直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延よりも長く、前記直前の伝送サイクルの前記ビーコン信号の前記伝送の遅延は、更に前の直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延よりも長かった、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記制御回路が、関数に従って、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成されており、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の前記伝送の遅延は、前記直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延よりも短く、前記直前の伝送サイクルの前記ビーコン信号の前記伝送の遅延は、更に前の直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延よりも短かった、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記制御回路が、前記直前の伝送サイクルに追加の送信スロットを追加することによって、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成されており、前記追加の送信スロットは、前記ノードのいずれによっても使用されないように構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記制御回路が、前記ネットワーク内のノードの総数の定量化を増加させることによって、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成されている、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
ネットワーク内の1つ以上の他のノードに装置を通信可能に結合するように構成されたネットワークインターフェースと、制御回路を備える装置の前記制御回路が、
前記ネットワークインターフェースを通して前記他のノードに伝送サイクルを繰り返し発行することであって、所与の伝送サイクルは、前記他のノードの各々がデータを送信するための少なくとも1つの送信スロットを含む、発行するステップと、
前記他のノードにビーコン信号を発行することによって伝送サイクルを開始するステップと、
所与の伝送サイクルでビーコン信号をいつ発行するかを、
前記他のノードの全てが直前の伝送サイクルの全ての関連付けられた送信スロットを完了し、したがって、前記他のノードの伝送を完了したことを判定すること、及び
前記他のノードの伝送の前記完了の判定に基づいて、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送を遅延させることによって判定するステップ、を行う方法であって、
前記制御回路が、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクルが閾値よりも短い長さを有することに基づいて、又は、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクルが互いの閾値差内にある長さを有することに基づいて、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように構成されている前記方法。
【請求項12】
非一時的機械可読媒体を含む製造物品であって、前記媒体が命令を含み、前記命令が、プロセッサによってロードされるときに、ネットワーク内の1つ以上の他のノードに装置を通信可能に結合するように構成されたネットワークインターフェースと、制御回路を備える装置の前記プロセッサに、
前記ネットワークインターフェースを通して前記他のノードに伝送サイクルを繰り返し発行することであって、所与の伝送サイクルは、前記他のノードの各々がデータを送信するための少なくとも1つの送信スロットを含む、発行するステップと、
前記他のノードにビーコン信号を発行することによって伝送サイクルを開始するステップと、
所与の伝送サイクルでビーコン信号をいつ発行するかを、
前記他のノードの全てが直前の伝送サイクルの全ての関連付けられた送信スロットを完了し、したがって、前記他のノードの伝送を完了したことを判定すること、及び
前記他のノードの伝送の前記完了の判定に基づいて、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送を遅延させることによって判定するステップ、を実行させ、
さらに、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクルが閾値よりも短い長さを有することに基づいて、又は、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクルが互いの閾値差内にある長さを有することに基づいて、前記所与の伝送サイクルの前記ビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるステップを実行させる、前記製造物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本出願は、2020年8月26日出願の米国特許仮出願第63/070,643号の優先権を主張し、その出願の内容は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、イーサネット通信に関し、より具体的には、ビーコンの時間的拡散を使用して、(シングルツイストペアイーサネット、10SPE、又は10BASE-T1Sとしても知られる、IEEE802.3cg規格に従う)PHY層衝突回避(PHY Layer Collision Avoidance、PLCA)対応ネットワークにおける電磁干渉(electromagnetic interference、EMI)を低減することに関する。
【背景技術】
【0003】
10SPEは、修正及び開発下で現在提案されている規格である。10SPEは、イーサネットローカルエリア、アクセス、及びメトロポリタンエリアネットワークを定義する。イーサネットは、選択された動作速度で指定され、共通の媒体アクセス制御(media access control、MAC)仕様及び管理情報ベース(management information base、MIB)を使用する。衝突検出付き搬送波感知多重アクセス(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection、CSMA/CD)MACプロトコルは、共有媒体(半二重)動作、及び全二重動作を指定する。速度固有の媒体独立インターフェース(Media Independent Interface、MII)は、選択された物理層エンティティ(Physical Layer entity、PHY)にアーキテクチャ及び任意選択的な実装インターフェースを提供する。物理層は、動作速度、伝送媒体、及びサポートされたリンク長に関して指定された変調を用いて、伝送のためのフレームをエンコードし、受信したフレームをデコードする。他の指定された能力としては、制御及び管理プロトコル、並びに選択されたツイストペアPHYタイプにわたる電力の提供を含む。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施例は、装置を含み得る。装置は、ネットワークインターフェースを含み得る。ネットワークインターフェースは、ネットワーク内の1つ以上の他のノードに装置を通信可能に結合するように構成され得る。装置は、ネットワークインターフェースを通して他のノードに伝送サイクルを繰り返し発行するように構成された制御回路を含み得る。所与の伝送サイクルは、他のノードの各々がデータを送信するための少なくとも1つの送信スロットを含み得る。制御回路は、他のノードにビーコン信号を発行することによって伝送サイクルを開始するように構成され得る。制御回路は、所与の伝送サイクルのビーコン信号をいつ発行するかを、他のノードの全てが直前の伝送サイクルの全ての関連付けられた送信スロットを完了したこと、したがって、他のノードの伝送を完了したことを判定することによって、判定するように構成され得る。制御回路は、所与の伝送サイクルのビーコン信号をいつ発行するかを、他のノードの伝送の完了の判定に基づいて、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送を遅延させることによって更に判定するように構成され得る。
【0005】
本開示の例は、ネットワーク内のノードにおいて、ネットワークインターフェース内の他のノードに伝送サイクルを繰り返し発行することを含み得る。所与の伝送サイクルは、他のノードの各々がデータを送信するための少なくとも1つの送信スロットを含み得る。この方法は、他のノードにビーコン信号を発行することによって伝送サイクルを開始することを含み得る。この方法は、所与の伝送サイクルのビーコン信号をいつ発行するかを、他のノードの全てが直前の伝送サイクルの全ての関連付けられた送信スロットを完了し、したがって、他のノードの伝送を完了したことを判定することによって、判定することを含み得る。この方法は、所与の伝送サイクルのビーコン信号をいつ発行するかを、他のノードの伝送の完了の判定に基づいて、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送を遅延させることによって更に判定することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の実施例による、例示的な10SPEネットワークの図である。
図2】本開示の実施例による、例示的な伝送サイクルの図である。
図3】本開示の実施例による、例示的な伝送サイクルのタイミングの図である。
図4】本開示の実施例による、様々な条件で10SPEノードによって生成されたEMIを示す。
図5】本開示の実施例による、様々な条件で10SPEノードによって生成されたEMIを示す。
図6】本開示の実施例による、様々な条件で10SPEノードによって生成されたEMIを示す。
図7】本開示の実施例による、様々な条件で10SPEノードによって生成されたEMIを示す。
図8】本開示の実施例による、様々な条件で10SPEノードによって生成されたEMIを示す。
図9】本開示の実施例による、様々な条件で10SPEノードによって生成されたEMIを示す。
図10】本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングのタイミング図の図である。
図11】本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングからのEMIのノイズ低減を示す。
図12】本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングからのEMIのノイズ低減を示す。
図13】本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングのための例示的な方法を示す。
図14】本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングが選択的に適用され得る、ビーコンの時間的拡散又はディザリングのための例示的な方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示の実施例は、装置を含み得る。装置は、ネットワーク内の1つ以上の他のノードに装置を通信可能に結合するように構成されたネットワークインターフェースを含み得る。ネットワークインターフェースは、10SPEなどの任意の好適なネットワークプロトコルのものであり得る。装置は、制御回路を含み得る。ネットワークインターフェースは、アナログ回路、デジタル回路、プロセッサによる実行のための命令、又はそれらの任意の好適な組み合わせによって実装され得る。ネットワークは、任意の好適な数及び種類のノードを含み得る。ノードは、物理的又は仮想的な電子デバイスであり得る。少なくとも1つのノードは、ネットワークアロケーション、割り当て、又はネットワーク内の他のノードの代わりに他の管理タスクを実行するように構成された、PLCAコントローラノードなどのネットワークコントローラノードであり得る。ネットワークコントローラノードのタスクは、ネットワーク管理アプリケーションによって実装され得る。各ノードは、ネットワークドライバ又はスタックで実装され得る。スタックは、制御回路の動作によって表わされ得る。制御回路は、PHY層を含むか、又はこれに通信可能に結合され得る。ネットワークトラフィックは、ネットワークの他のノードへの通信のために所与のノードで生成され得る。所与のノードの制御回路は、ネットワークインターフェースを通して他のノードに伝送サイクルを繰り返し発行するように構成され得る。所与の伝送サイクルは、他のノードの各々がデータを送信するための少なくとも1つの送信スロットを含み得る。送信スロットは、所与のノードがデータを送信するための時間機会であり得る。所与のノードは、所与の時間にそれ自体のデータを挿入することを除いて、伝送サイクルを次のノードに繰り返し得る。所与のノードの制御回路は、他のノードにビーコン信号を発行することによって伝送サイクルを開始するように構成され得る。所与の伝送サイクルのビーコン信号をいつ発行するかを判定することは、他のノードの全てが直前の伝送サイクルの全ての関連付けられた送信スロットを完了し、したがって、他のノードの伝送を完了したことを判定することによって実行され得る。ビーコン信号は、所与の伝送サイクルに対して更に遅延され得る。
【0008】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、装置又は他のノードからの電磁干渉の生成の可能性に基づいて、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように更に構成され得る。EMIは、測定又は検出され得る。
【0009】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクルが閾値よりも短い長さを有することに基づいて、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように更に構成され得る。特定の閾値は、所与のシステムに対して評価され得、例示的な閾値は、それぞれの送信スロットを使用する2つ未満のノードであり得る。別の例示的な閾値は、最小長さの伝送サイクルに10%を加えた量であり得る。
【0010】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクルが互いの閾値差内にある長さを有することに基づいて、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように更に構成され得る。このような閾値は、例えば、2つの長さの差が互いの10%、5%、又は1%以内であるかどうかであり得る。
【0011】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の非ゼロ遅延とは異なる、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成され得る。
【0012】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の可変遅延を設定するように更に構成され得る。可変遅延は、各伝送サイクル間で変化し得る。
【0013】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、ランダム値である所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成され得る。
【0014】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、周期関数に従って、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成され得る。周期関数は、鋸歯信号、三角形信号、正弦波信号、ランプ関数、又は任意の他の好適な関数若しくは信号を含み得る。
【0015】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、関数に従って、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成され得、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延は、直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延よりも長く、直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延が、更に前の直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延よりも長かった。
【0016】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、関数に従って、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成され得、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延は、直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延よりも短く、直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延が、更に前の直前の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延よりも短かった。
【0017】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、直前の伝送サイクルに追加の送信スロットを追加することによって、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成され得、追加の送信スロットは、ノードのいずれによっても使用されないように構成されている。
【0018】
上記の実施形態のいずれかと組み合わせて、制御回路は、ネットワーク内のノードの総数の定量化を増加させることによって、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように更に構成され得る。
【0019】
図1は、本開示の実施例による、例示的な10SPEネットワーク100の図である。本開示で使用される場合、10SPEは、任意の10SPE、10Base-T1S、10Base-T1L、又は同様のネットワークを指し得る。ネットワーク100は、任意の好適な数及び種類の要素を含み得る。要素は、物理的又は仮想的な電子デバイスを含み得る。これらは、ノードと称され得る。例えば、ネットワーク100は、ノード102、104A、104B、104Cを含み得る。これらのノードは、ネットワーク媒体120を介して互いに通信するように構成され得る。ネットワーク媒体120は、10SPEネットワーク通信プロトコルなどによって、任意の好適な様式で実装され得る。
【0020】
ノード102は、PLCAコントローラノードなどのネットワークコントローラノードであり得る。ノード102は、ネットワーク内の他のノードの代わりに、ネットワークアロケーション、割り当て、又は他の管理タスクを実行することによって、ネットワークコントローラノードとして作用し得る。このようなタスクは、例えば、ネットワーク管理アプリケーション112によってノード102において実行され得る。ノード102、104A、104B、104Cは各々、制御回路106によって表されるネットワークドライバ又はスタックを伴って実装され得る。制御回路106は、PHY層108を含むか、又はこれに通信可能に結合され得る。ノード102、104A、104B、104Cは各々、1つ以上のエンドユーザアプリケーション110、プロセッサ114、及びメモリ116を含み得る。
【0021】
エンドユーザアプリケーション110、ネットワーク管理アプリケーション112、及び制御回路106によって表されるネットワークドライバ又はスタックは、ソフトウェア、ライブラリ、機能、スクリプト、アプリケーション、コード、又はプロセッサ114による実行のための他の命令を含み得る。命令は、それぞれのメモリ116上に記憶され得る。命令は、プロセッサ114によって実行されるときに、ユーザアプリケーション110、ネットワーク管理アプリケーション112、及び制御回路106に、本開示の機能を実行させ得る。メモリ116は、長期記憶又は短期記憶に関わらず、任意の好適な実装の1つ以上のメモリ要素によって実装され得る。プロセッサ114は、任意の好適なプロセッサ、コア、又はマイクロコントローラのうちの1つ以上によって実装され得る。更に、制御回路106は、(上記に考察されるように)プロセッサ114による実行のための任意の好適な命令、アナログ回路、デジタル回路、又はそれらの任意の好適な組み合わせによって実装され得る。
【0022】
ノード102、104A、104B、104Cは、コンピュータ、ラップトップ、サーバ、仮想マシン、モバイルデバイス、又は自動車電子制御ユニット(electronic control unit、ECU)などの任意の好適な電子デバイスを実装し得る。ノード102、104A、104B、104Cは各々、エンドユーザアプリケーション110の異なる実装を含み得る。エンドユーザアプリケーション110は、エンドユーザアプリケーション110の他のもの又はノード102、104A、104B、104Cの他のものとの通信を必要とし得る。そのような通信は、例えば、ネットワーク媒体120を介して10SPEを使用して実行され得る。
【0023】
特定の数のノードが図1に示されているが、ネットワーク100は、10SPE対応ノードの任意の好適な個数及び組み合わせを含み得る。
【0024】
各ノードは、トラフィックシェーピングを行うように構成され得る。一実施例では、そのようなシェーピングは、デジタルロジックを使用してハードウェアで実行され得る。別の実施例では、ファームウェアもトラフィックを観察及びシェーピングすることができるように、各ノードのハードウェアでフックが実装され得る。シェーピングトラフィックは、タイムセンシティブノードについての帯域幅公平性又は優先順位付けを施行するように行われ得る。
【0025】
ノード102、104A、104B、104C間の通信は、以下の特徴で示される伝送サイクル及びフレームを使用して行われ得る。ノード102、104A、104B、104Cの各々は、以下の実施例に適合するフレームを使用して互いに通信するように構成され得る。
【0026】
図2は、本開示の実施例による、例示的な伝送サイクルの図200である。伝送サイクルは、図1のネットワーク100のためのものであり得る。
【0027】
伝送サイクル202Aの第1のインスタンスは、ネットワークの各ノードについて送信スロットを含み得る。ネットワーク内にN個のノードがある場合、所与の伝送サイクルにN個の送信スロットが含まれ得る。例えば、伝送サイクル202Aは、送信スロット210、212、214を含み得る。そのような各送信スロットは、所与のノードに割り当てられ得る。送信スロットは、伝送サイクルに固有の識別子(0...N-1)で識別され得る。識別子は、データパケットの送信者を識別し得る。各送信スロットは、特定の量までのデータ206を含み得る。以下で更に考察されるように、いくつかの実施例では、割り当てられた送信スロットは、いかなるデータも有しない場合がある。識別子は、データ206に含まれ得る。識別子は、データの送信者を識別し得る。様々な実施例では、送信スロットは、以下で更に詳細に考察される条件下で、所与のノードに対して省略され得る。送信スロット210、212、214は、サイレンス208の期間によって分離され得る。各伝送サイクル202は、ビーコン204によって開始され得る。ビーコン204は、伝送サイクルが始まっていることを示すために、1つの好適な情報を含み得る。ビーコン204及び送信スロット210はまた、サイレンス208の期間によって分離され得る。伝送サイクル202Aが終わり得、別の伝送サイクル202Bが始まり得る。所与の伝送サイクル202での個々のノードによる関与は、伝送サイクル間で変わり得る。
【0028】
伝送サイクル202を受信すると、所与のノードがそれを解析し得る。ビーコン216は、その伝送サイクル202を判定するために分析され得る。サイレンス208又は、データがないことは、伝送サイクル202の別個のデータ部分が次に受信されることを判定するように解釈され得る。データ206は、所与のノードへの、又は所与のノードからのデータが含まれるかどうかを判定するように分析され得る。所与のノードは、それ自体のデータ206を伝送サイクルに挿入し得る。
【0029】
伝送サイクルは、ネットワーク内のトラフィックをシェーピングするように、PLCAの使用を反映し得る。PLCAは、IEEEP802.3cgで指定され得る。PLCAは、ネットワーク内のノードにアクセス公平性を提供し得る。アクセス公平性は、各ノードが所与の伝送サイクル202でネットワークにアクセスする能力を含み得る。しかしながら、PLCAは、ノード間で帯域幅公平性や優先順位付けを提供しない。アクセス公平性が提供されても、所与のノードが他のノードよりも多くのデータをそれらのパケットに挿入し得るため、帯域幅公平性が提供されない場合がある。更に、アクセス公平性は、ノード間のいかなる優先順位付けも提供しない場合がある。本開示の実施例は、ノード間で帯域幅公平性及び優先順位付けを提供し得る。PLCA及びその強化は、ネットワークスタック内で実行するためのデジタルロジック又は命令で実装され得る。PLCA及びその強化は、トラフィックを観察及びシェーピングするためのファームウェアについてのフックを含み得る。
【0030】
衝突ベースのネットワークのほとんどの実装では、最大帯域幅利用は、60%のみであり得る。更に、決定的な挙動を伴うことなく、安全性が重要なアプリケーションに使用されない場合がある。代わりに、PLCAを用いて、ノード102などのネットワークコントローラノードは、物理層上のネットワークアクセスを体系化し得る。これは、衝突を防ぎ、決定的な挙動を提供し、かつ帯域幅を十分に使用し得る。
【0031】
図2では、それぞれのノードの各PHYには、静的ID(0...N-1)が割り当てられ得る。ネットワークコントローラノードは、「0」のIDを有し得る。ネットワークコントローラノードは、新しい伝送サイクルを開始するビーコン204を送信し得る。受信すると、他のノードの各々は、それぞれのPHYハードウェア又はソフトウェアを通して、それぞれの送信スロット210、212、214内でデータを送信する機会を有し得る。一実施例では、ノードは、それぞれの送信スロット210、212、214でデータを送信する機会を見送るか又は手放し得る。他のノードは、サイレンス208が所与の閾値を超える場合、所定のノードがデータを送信するその機会をスキップしたことを認識するように構成され得る。次いで、次の送信スロットが始まり得る。
【0032】
図3は、本開示の実施例による、例示的な伝送サイクルのタイミングの図300である。伝送サイクル又はバスサイクルを完了するための最小及び最大時間が計算され得る。
【0033】
完全な伝送サイクルを完了するために必要な最小時間は、
最小バスサイクル時間=tBeacon+(N+1)*tSilence
として与えられ得、ここで、tBeconは、ビーコン204が発行されるのに必要な時間であり、tSilenceは、一対の送信スロット間のサイレンス208に必要な時間であり、Nは、ノード又は送信スロットの個数である。そのような最小時間は、全てのノードがそれらのそれぞれの送信スロットを使用するためにそれらの機会を手放した場合に生じる。tSilenceの値は、N個のノードの各々の後のサイレンス208の期間及びビーコン204と第1の送信スロットとの間のサイレンス208の追加の期間を考慮するために、(N+1)倍される。
【0034】
完全な伝送サイクルを完了するのに必要な最大時間は、
最大バスサイクル時間=tBeacon+(N+1)*tSilinece+N*tMTU
として与えられ得、ここで、tBeaconは、ビーコン204が発行されるのに必要な時間であり、tSilenceは、一対の送信スロット間のサイレンスに必要な時間であり、tMTUは、最長許容データ長さ(最大伝送ユニット(maximum transmission unit、MTU))を送信するために要する時間であり、Nは、ノード又は送信スロットの個数である。そのような最大時間は、全てのノードがそのデータを送信するために送信スロット間で最大時間を使用し、(したがって、全量のサイレンスを取り)、全てのノードがデータを送信するためにそれらの送信スロットを使用し、かつ全てのノードがそれらのそれぞれの送信スロットで最大量のデータを送信した場合に生じる。一実施例では、MTUは、64バイト長さであり得る。所与のノードが、送信前にサイレンスタイムアウト期間の継続時間待機し得るため、サイレンスタイムアウト期間208がこの計算に含まれ得る。
【0035】
ビーコン204又はデータ206の形態に関わらず、所与の伝送サイクルでのデータの送信により、ノードがデータを送信することによってEMIが放出され得る。EMIの量は、放出されるデータの内容、放出されるデータの長さ、伝送サイクルの繰り返しの頻度、伝送サイクルの周期性、又は他の相応の要因によって異なり得る。本開示の実施例は、所与の伝送サイクルの終了時に遅延を適用することによってEMI伝送を低減し得る。
【0036】
ノード102、104は、例えば、ネットワーク媒体120上の通信バスを他のノード102、104に移動させることができる出力ドライバ(図示せず)を含み得る。ノード102、104は、出力を生成することができないときに、高インピーダンスアイドル又は受信状態にあり得る。これらの状態、並びにドライバ自体の共通モード電圧入力及び出力レベルの間での遷移により、固有の共通モードノイズが生じ得る。
【0037】
図4図9は、本開示の実施例による、様々な条件で10SPEノードによって生成されたEMIを示す。特に、異なる条件下の所与のノード102、104の共通モードノイズが、図4図9に示されている。この共通モードノイズは、注意深いドライバ設計によって低減され得るが、依然として発生し得る。更に、ドライバ設計への変更は、ダイサイズの変更、典型的には、ダイサイズの増加を必要とする。
【0038】
システム100などの10SPEシステムは、その動作のために周期的に繰り返されるビーコンビットパターンに依拠し得る。この繰り返し期間は、バスアイドル又は低バス利用の場合などに、一定となる場合がある。結果として、ドライバの自然発生共通モードノイズは、対応する周波数にエネルギー蓄積を引き起こし、これは結局EMIになる。
【0039】
図4は、10SPEノード102、104間のネットワーク媒体120のバスが完全にアイドル状態であるときに生成されたEMIを示す。EMIノイズの限界が示されている。限界は、周波数の変更に従って大きさが変化する線で表される。この限界は、通信プロトコル又は実験データなどに従って、任意の好適な様式で定義され得る。この限界は、それを超えると、EMIノイズが他の機器に対して問題とみなされ得る任意の好適な許容限界を定義し得る。図4に示されるデータのプロットは、所与のノードで観察された信号である。ネットワーク媒体120上のノイズが十分に高く、結果として生じる信号がこの限界を超えるときに、発生したノイズは高すぎるとみなすことができる。図4の場合では、ノイズは限界を超える値に近づいてもいない。
【0040】
図5は、10SPEノード102、104が伝送サイクルを発行するときに発生したEMIを示すが、ノードはそれらの送信スロットを使用しておらず、各伝送サイクルの開始時にビーコン信号のみが残っている。更に、図5の例では、ノード102などの1つのノードインスタンスが存在し得る。
【0041】
図5に示すように、EMI干渉は、限界線に近づくか、更には限界線に触れ、許容できないほど大きなノイズを反映している。このノイズは、帯域内であり得る。帯域内周波数は、信号がデータ回復に関連せず又その必要もないとされる帯域外周波数とは対照的に、適切なデータ回復に関連するか、又はこれに必要とされる周波数範囲を含み得る。ノイズに対して帯域内周波数を単にフィルタリングするだけでは、データを示すために使用される必要がある信号を劣化させる望ましくない副作用を有することになり得る。例えば、帯域内ノイズの周波数範囲に対して信号がフィルタリングされる場合、信号によって搬送される実際のデータが、フィルタリングによって除去され得る。したがって、図5に示す種類のノイズに対するフィルタリングは、不適切な解決策であり得る。これは、信号で通信されるデータを劣化させることなく安全に達成され得る帯域幅外ノイズに対するフィルタリングとは対照的であり得る。
【0042】
図6は、10SPEノード102、104が伝送サイクルを発行しているが、ノードはそれらの送信スロットを使用しておらず、各伝送サイクルの開始時にビーコン信号のみが残っているときに生成されたEMIを示す。更に、図6の実施例では、ノード102及び7つのノード104などのノードの8つのインスタンスが存在し得る。
【0043】
図6に示すように、EMI干渉は、図5に示すEMI干渉ほど重度ではない場合がある。したがって、伝送サイクルの期間がより長い場合、又はより多くのノードが使用される場合、EMI干渉は減少する場合がある。
【0044】
図7は、ノードが、データの最大長さのメッセージを送信するための送信スロットを使用している場合に、ネットワーク媒体120における10SPEノード102、104が伝送サイクルを発行しているときに生成されたEMIを示す。
【0045】
図7に示すように、EMI干渉は、限界線よりも許容できる低いレベルのものであり得る。したがって、ノード102、104がより長いメッセージを伝送する場合、EMI干渉は減少する場合がある。
【0046】
図8は、ネットワーク媒体120における10SPEノード102、104が短い非空データペイロードを有するメッセージを発行しており、ノード102及びノード104の各インスタンスなどのノード102、104の2つのインスタンスが存在するときに生成されたEMIを示す。短いデータペイロードは、例えば、最大許容長さの20%であり得る。
【0047】
図8に示すように、EMI干渉は、限界線に近づくか、更には限界線に触れ、許容できないほど大きなノイズを反映している。このノイズは、帯域内であり得る。これは、メッセージが図5のものよりも長くても発生し得る。
【0048】
図9は、ネットワーク媒体120における10SPEノード102、104が短い非空データペイロードを有するメッセージを発行し、ノード102及び7つのノード104などのノードの8つのインスタンスが存在するときに生成されたEMIを示す。
【0049】
図9に示すように、EMI干渉は、許容可能なレベル内にある場合がある。したがって、EMI干渉は、図8に示すほど重度ではない場合があり、図9では、ネットワークのより多くのノードがより長いメッセージを伝送する。
【0050】
したがって、本開示の実施例の発明者らは、非駆動アイドル状態(空の送信機会など)を利用するバスシステム(10SPEなど)において、一定レート(ビーコン信号など)で繰り返すパターンがEMIレベルの増加につながり得ることを発見した。上記に考察したように、EMIは、アイドル状態から駆動状態に、及びアイドル状態に戻るノード102、104における遷移に由来する固有の共通モード変動によって引き起こされ得る。具体的には、PLCA実装の場合、低いバス利用の場合に、繰り返しビーコンパターンは、それが固定レートで発生する場合、有意なEMI原因になり得る。
【0051】
一実施例では、ネットワークコントローラノード102の制御回路106Aは、ビーコン信号の時間的拡散又はディザリングを実行するように構成され得る。これは、検出されたEMIに応答して、潜在的なEMIに応答してなどの任意の好適なベースで実行され得るか、又は事実上予防的なもの若しくは先を見越したものであり得る。一実施例では、時間的拡散は、各サイクルの終了時に遅延を追加することを通して達成され得る。これは、後続のサイクルの開始前にそのような遅延を追加することを含み得る。更なる実施例では、遅延の長さは動的に変化し得る。
【0052】
したがって、ビーコンの時間的な発生又は周期性は変調され得る。次に、これは、生成されたEMIノイズの周波数フットプリントを拡散させる効果を有し得、EMIのより低いピーク値につながる。バス/ネットワーク帯域幅を妥協しないために、可変遅延は、伝送なしのサイクル又は以前の伝送サイクル長さの繰り返しをもたらすような伝送に追加され得る。遅延は、ランダム、擬似ランダム、三角形、鋸歯、又はランプ関数などによって、任意の好適な関数によって生成することができる。例えば、遅延は、サイクルごとに1ビットだけ増加又は減少する三角形関数によって生成され得る。この解決策は、本質的にアナログ変化変動しがちなものの最適化の必要性なしに、デジタル実装として実装され得る。実装及び検証のためのオーバーヘッドは非常に小さいが、排出に対する予想される影響は、重要な領域における10~15dB程度の大きさの放出レベルの改善である。
【0053】
図10は、本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングのタイミング図を示す。図10のタイミング図は、例えば、ネットワークコントローラノード102によって生成されるサイクルの動作を反映し得る。
【0054】
上記に考察したように、ネットワークコントローラノード102は、他のノードにビーコン信号を発行することによって伝送サイクルを開始するように構成され得る。ネットワークコントローラノード102は、所与の伝送サイクルでいつビーコン信号を発行するかを判定するように構成され得る。
【0055】
ネットワークコントローラノード102は、所与の伝送サイクルXに対して、他のノード104の全てが、直前の伝送サイクルX-1で全ての関連付けられた送信スロットを完了し、したがって、他のノードの伝送を完了したかどうかを判定するように構成され得る。ネットワークコントローラノード102は、伝送サイクルX-1での他のノードの完了の判定に基づいて、伝送サイクルXのビーコン信号の伝送を遅延させるように構成され得る。これは、伝送サイクルX-1の終了に追加される動的な可変遅延によって表され得、したがって伝送サイクルXを開始するために使用されるビーコンを遅延させることによって伝送サイクルXを遅延させる。
【0056】
同様に、ネットワークコントローラノード102は、所与の伝送サイクルX+1に対して、他のノード104の全てが、直前の伝送サイクルXで全ての関連付けられた送信スロットを完了し、したがって、他のノードの伝送を完了したかどうかを判定するように構成され得る。ネットワークコントローラノード102は、伝送サイクルNでの他のノードの伝送の完了の判定に基づいて、伝送サイクルX+1のビーコン信号の伝送を遅延させるように構成され得る。これは、伝送サイクルXの終了に追加される動的な可変遅延によって表され得、したがって伝送サイクルX+1を開始するために使用されるビーコンを遅延させることによって伝送サイクルX+1を遅延させる。この伝送サイクルで使用される動的な可変遅延の特定の値は、以前又は後続の伝送サイクルで使用される動的な変数遅延の特定の値とは異なり得る。
【0057】
このような遅延は、図10に示されるように、X-1、X、及びX+1などの任意の好適なサイクル数の終了に追加され得る。サイクルX-1、X、及びX+1の終了に追加される遅延は、各々、異なる値又は長さであり得る。
【0058】
ネットワークコントローラノード102は、選択的ベースで所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送を遅延させるように構成され得、ネットワークコントローラノード102は、遅延の挿入をオン又はオフにするように構成され得る。ネットワークコントローラノード102は、任意の好適なベースで所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送を遅延させるように構成され得る。例えば、ネットワークコントローラノード102は、ノード102、104のいずれかからのEMIの可能な生成に基づいて、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように構成され得る。これは、例えば、所与の同様の長さの所与の数の繰り返しサイクル、又は所与の長さを下回る同じ長さの所与の数の繰り返しサイクルに基づいて予測され得る。更に、EMIのレベル又は繰り返されるサイクルの量などのビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるための設定は、ユーザ又はシステム設定に基づき、例えば、レジスタ(図示せず)に記憶され得る。
【0059】
一実施例では、ネットワークコントローラノード102は、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクル(X、X-1)が閾値よりも短い長さを有することに基づいて、所与の伝送サイクル(X+1など)のビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように構成され得る。特定の閾値は、所与のシステムに対して評価され得、例示的な閾値は、それぞれの送信スロットを使用する2つ未満のノードであり得る。別の例示的な閾値は、最小長さの伝送サイクルに10%を加えた量であり得る。別の実施例では、ネットワークコントローラノード102は、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクル(X-2、X-1)の長さがほぼ等しく、それらの差が閾値内にあることに基づいて、所与の伝送サイクル(X+1など)のビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように構成され得る。このような閾値は、例えば、2つの長さの差が互いの10%、5%、又は1%以内であるかどうかであり得る。更に別の実施例では、ネットワークコントローラノード102は、2つ以上の更に前の直前の伝送サイクル(X、X-1)の長さが、閾値よりも短く、それらの差が閾値差内にあることに基づいて、所与の伝送サイクル(X+1など)のビーコン信号の伝送を選択的に遅延させるように構成され得る。このような閾値は、例えば、2つの長さの差が互いの10%、5%、又は1%以内であるかどうかであり得る。
【0060】
ネットワークコントローラノード102は、直前の伝送サイクル(Xなど)のビーコン信号の伝送の非ゼロ遅延とは異なる、所与の伝送サイクル(X+1など)のビーコン信号の伝送の遅延を設定するように構成され得る。すなわち、サイクルX+1の遅延は、同じく非ゼロ遅延であるサイクルXの遅延とは異なる非ゼロ遅延である場合がある。遅延の量は、任意の好適な値であり得る。そのような好適な値は、伝送サイクルによって変化する値を含み得る。一実施例では、ネットワークコントローラノード102は、ランダムな値である所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように構成され得る。別の例では、ネットワークコントローラノード102は、周期関数に従って、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように構成され得る。
【0061】
例えば、ネットワークコントローラノード102は、三角形関数に従って、所与の伝送サイクル(X+1)のビーコン信号の伝送の遅延を設定するように構成され得、任意の2つの所与の伝送サイクル間の遅延は、少量だけ変化する。所与の伝送サイクル(X+1)のビーコン信号の伝送の遅延は、直前の伝送サイクル(X)のビーコン信号の伝送の遅延よりも長く、直前の伝送サイクル(X)のビーコン信号の伝送の遅延は、更に前の直前の伝送サイクル(X-1)のビーコン信号の伝送の遅延よりも長かった。このプロセスは、遅延が、例えば、時間Yにおけるピーク値に達するまで継続し得る。続いて、ネットワークコントローラノード102は、更に三角形関数に従って別の所与の伝送サイクル(Y+1)のビーコン信号の伝送の遅延を設定するように構成され得、所与の伝送サイクル(Y+1)のビーコン信号の伝送の遅延は、直前の伝送サイクル(Y)のビーコン信号の伝送の遅延よりも短い。次の伝送サイクル(Y+2)のビーコン信号の伝送の遅延は、所与の伝送サイクル(Y+1)のビーコン信号の伝送の遅延よりも短くなる。これは、遅延が最小値に達するまで継続し得、遅延はその後漸増的に増加し得る。同様に、鋸歯関数、ランプ関数、逆ランプ関数、正弦波関数、ランダム関数、又は擬似ランダム関数を使用することができる。
【0062】
ネットワークコントローラノード102によって提供される遅延の長さは可変であり得るが、遅延の最大長さは、他のノードのうちの1つに対する未使用の送信スロットの時間の長さよりも短くてもよい。
【0063】
一例では、ネットワークコントローラノード102は、直前の伝送サイクル(X)に追加の送信スロットを追加することによって、所与の伝送サイクル(X+1など)のビーコン信号の伝送の遅延を設定するように構成され得る。例えば、追加の送信スロットが、最大に達するまで、各伝送サイクルに追加され得、送信スロットは、元の値に低減され得る。
【0064】
一例では、ネットワークコントローラノード102は、システム100内のノード104の数の定量化の表現を増加させることによって、所与の伝送サイクルのビーコン信号の伝送の遅延を設定するように構成され得る。例えば、システム100は、ノード104の10個のインスタンスを含む場合がある。各ノード104は、MaxIDなどの設定から、ノード104の10個のインスタンスが存在することを知り得る。各ノード104は、この情報を使用して、その伝送スロットがいつになるかを知り得る。MaxIDは、ノード104及びネットワークコントローラノード102の総数の定量化であり得る。ネットワークコントローラノード102は、ネットワーク100内のノードの数を表わすために実際に必要な値を超える、その伝送サイクルのMaxIDを増加させることによって、所与の伝送サイクルXのビーコン信号の伝送を遅延させるように構成され得る。次いで、各ノード104は、多くのノードが伝送機会又は送信スロットを有した後に、伝送サイクルが終了することを予期し得る。
【0065】
図11図12は、本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングからのEMIのノイズ低減を示す。図11は、ビーコンの時間的拡散又はディザリングを実行するために、ネットワークコントローラノード102の異なる構成によって生成されたEMIを示す。図12は、図11のより詳細な図であり得る。
【0066】
図11図12に示すように、第1のプロット1102において、EMIの最高ピークは、ビーコンの時間的拡散又はディザリングなしで発行されたネットワーク媒体120内の繰り返しメッセージから生じ得る。第2のプロット1104及び第3のプロット1106では、ビーコンの時間的拡散又はディザリングが適用されたものであり得る。例えば、遅延は、各伝送サイクルの終了に追加されたものであり得る。遅延は、三角形関数の使用を通してサイクルごとに変化したものでもよい。第2のプロット1104及び第3のプロット1106では、20サイクル又はステップの期間を有する三角形関数が、遅延を生成するために使用されたものであり得る。第2のプロット1104では、三角形関数は、各々40nsの遅延ステップを含んだものであり得る。したがって、サイクルに追加された遅延は、{0ns、40ns、80ns、120ns、...760ns、800ns、760ns、720ns...80ns、40ns、0ns、40ns、80ns...}から漸進的に選択される。第3のプロット1106では、三角形関数は、各々80nsの遅延ステップを含んだものであり得る。したがって、サイクルに追加された遅延は、{0ns、80ns、160ns、240ns、...1520ns、1600ns、1520ns、...80ns、0ns、80ns...}から漸進的に選択される。
【0067】
図11図12に示すように、第2のプロット1104及び第3のプロット1106の両方は、第1のプロット1102と比較して、各伝送サイクルに可変遅延を追加することによって、EMIの減少を明示する。しかしながら、第2のプロット1104と第3のプロット1106との間の差は、40ns~80nsの例示的な遅延のステップ幅の増加によるEMI低減の戻りの減少を示し得る。三角形、ランプ、鋸歯、又はランダムなどの遅延を作成するための特定の関数、並びにステップサイズ、又はステップカウントなどのそのような特定の関数のパラメータは、有効性及び他の設計の考慮事項を考慮して、特定の実装において評価され得る。例えば、第3のプロット1106に示される80nsのステップサイズは、第2のプロット1104に示される40nsのステップサイズと比較してEMIを更に減少させ、それは、更なる待ち時間のコストでそれを行う。各可変遅延は、伝送サイクルの待ち時間を増加させ、したがってネットワーク媒体120の帯域幅を低減する。
【0068】
更に、本開示の実施例の発明者らは、後続の遅延の差が実質的に大きいときに、EMIの低減の戻り、又は更にはEMIの増加が、2つの後続の遅延間の差が十分に大きい場合に発生し得ることを見出した。例えば、ランプ関数が、遅延を生成するために使用される場合、ランプ関数のピークで、生成される遅延は、800nsであり得る。ランプ関数によって返される次の遅延値は、0nsであり得る。これら2つの生成された遅延の差、800nsは、三角形関数などの他の関数よりもはるかに大きくてもよい。三角形関数の使用は、同期のための利点を提供し得る。
【0069】
本開示の例は、デジタル論理又はソフトウェアをノード102、104の既存の実装に変更を加えることによって実装され得る。そのような変更は、既存のアナログフロントエンド又は他のコンポーネントと共働して機能し得る。更に、本開示の例は、既存の10SPE仕様を使用してシステム内で動作する場合がある。更に、本開示の実施例の実装は、ノード104への変更を必要とせずに、ネットワークコントローラノード102で行われる場合がある。
【0070】
図13は、本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングのための例示的な方法1300の図である。方法1300は、例えば、システム100によって、特にネットワークコントローラノード102によって実装され得る。更に、方法1300は、ネットワークコントローラノード102の制御回路106Aによって実行され得る。方法1300は、図13に示されるよりも多いか又は少ないブロックを含み得る。方法1300のブロックは、任意の好適な順序で実行され得、ブロックは、任意選択的に繰り返され、再帰的に実行されるか、又は省略され得る。
【0071】
ブロック1305で、方法の動作が初期化され得る。ノイズ修正の仕様などのシステム又は動作選好が読み取られ得る。これらは、例えば、適用される遅延タイプの仕様を含み得る。これらの選好は、システムのユーザ、メーカ、又はソフトウェアによって指定され、メモリに提供されるか、又はヒューズを通してハードウェアに提供され得る。
【0072】
ブロック1310において、ビーコンのどのタイプの時間的拡散又はディザリングが実行されるかが判定され得る。具体的には、使用される遅延のタイプが判定され得る。周期関数が実行される場合、方法1300はブロック1315に進み得る。ランダムな遅延が実行される場合、方法1300はブロック1325に進み得る。MaxIDの値によって表されるシステム内の予想されるノード数の分散が実行される場合、方法1300は、ブロック1335に進み得る。
【0073】
ブロック1315で、三角形、ランプ、鋸歯、正弦波、又は他の関数などの周期関数を使用して、1つ以上の遅延を生成し得る。振幅、ステップサイズ、ステップ数、期間数、又は他のパラメータは、システム又はユーザ設定から判定され得る。関数は、サイズが変化し、各可変遅延を伝送サイクルの終了に追加する遅延を生成するために使用され得る。これは、所与のサイクル数に対して実行され得る。方法1300は、ブロック1320に進み得る。ブロック1320で、時間的拡散又はディザリングが継続するかどうかが判定され得る。そうである場合、方法1300は、例えば、1315で繰り返し得る。そうでない場合、方法1300はブロック1345に進み得る。
【0074】
ブロック1325で、ランダムを使用して、1つ以上の遅延を生成し得る。遅延の長さは、ゼロと最大遅延長さとの間でランダムに選択され得る。最大遅延長さは、例えば、ノード104の送信スロットの最小サイズに必要な時間に設定される場合がある。遅延を実行するための所与のサイクル数は、システム又はユーザ設定から判定され得る。遅延はサイズが変化し、伝送サイクルの終了に追加され得る。これは、所与のサイクル数に対して実行され得る。ブロック1330で、時間的拡散又はディザリングが継続するかどうかが判定され得る。そうである場合、方法1300は、例えば、ブロック1325で繰り返し得る。そうでない場合、方法1300はブロック1345に進み得る。
【0075】
ブロック1335で、システムのノード数の指示が変化し得る。指示は、MaxIDとして与えられ得る。MaxID値は、所与のサイクル数に対して変化し得る。結果は、システムのノードが、MaxIDの値の増加に従って追加の時間量で待機することであり得る。ブロック1340で、時間的拡散又はディザリングが継続するかどうかが判定され得る。そうである場合、方法1300は、例えば、ブロック1335で繰り返し得る。そうでない場合、方法1300はブロック1345に進み得る。
【0076】
そうでなければ、ブロック1345で、方法1300は終了してもよい。
【0077】
図14は、本開示の実施例による、ビーコンの時間的拡散又はディザリングが選択的に適用され得るビーコンの時間的拡散又はディザリングのための例示的な方法1400の図である。方法1400は、例えば、システム100によって、特にネットワークコントローラノード102によって実装され得る。更に、方法1400は、ネットワークコントローラノード102の制御回路106Aによって実行され得る。方法1400は、図14に示されるよりも多いか又は少ないブロックを含み得る。方法1300のブロックは、任意の好適な順序で実行され得、ブロックは、任意選択的に繰り返され、再帰的に実行されるか、又は省略され得る。
【0078】
ブロック1405で、方法の動作が初期化され得る。EMIなどのノイズレベルの定義などのシステム又は動作選好が読み取られ得る。更に、適用される遅延タイプなど、ノイズの利用可能な修正が読み取られ得る。これらの選好は、システムのユーザ、メーカ、又はソフトウェアによって指定され得る。これらは、レジスタなどのメモリに、又はヒューズを通してハードウェアに提供され得る。
【0079】
ブロック1410で、ネットワーク内の連続する伝送サイクルが観察され得る。伝送サイクルの長さ、及び伝送サイクルの互いへの類似性が観察され得る。
【0080】
ブロック1415で、ビーコンの時間的拡散又はディザリングが使用されるかどうかが判定され得る。これは、EMIの閾値レベルが検出されたかどうかに基づいて判定され得る。更に、これは、EMIの閾値レベルが予測されたかどうかに基づいて判定され得る。様々な例では、これは、各々閾値サイズの下であるか、又は閾値の類似性の範囲内である連続するサイクルの閾値数が観察されたことを判定することを含み得る。更に他の実施例では、図13に示すような、ビーコンの時間的拡散又はディザリングは、EMIが検出又は予測されたかどうかに関係なく使用されることが有効にされる場合がある。EMIが観察又は予測される場合、ビーコンの時間的拡散又はディザリングが使用され得る。ビーコンの時間的拡散又はディザリングが使用される場合、方法1400はブロック1420に進み得る。そうでない場合、方法1400はブロック1445に進み得る。
【0081】
ブロック1420において、ビーコンのどのタイプの時間的拡散又はディザリングが実行されるかが判定され得る。具体的には、ビーコンの時間的拡散又はディザリングを実装するために使用される遅延のタイプが判定され得る。周期関数が実行される場合、方法1400はブロック1425に進み得る。ランダムな遅延が実行される場合、方法1400はブロック1430に進み得る。MaxIDの値によって表されるシステム内の予想されるノード数の分散が実行される場合、方法1400はブロック1435に進み得る。
【0082】
ブロック1425で、三角形、ランプ、鋸歯、正弦波、又は他の関数などの周期関数を使用して、1つ以上の遅延を生成し得る。振幅、ブロックサイズ、ブロック数、期間数、又は他のパラメータは、システム又はユーザ設定から判定され得る。関数は、サイズが変化し、各可変遅延を伝送サイクルの終了に追加する遅延を生成するために使用され得る。これは、所与のサイクル数に対して実行され得る。方法1400はブロック1440に進み得る。
【0083】
ブロック1430で、ランダム関数を使用して、1つ以上の遅延を生成し得る。遅延の長さは、ゼロと最大遅延長さとの間でランダムに選択され得る。最大遅延長さは、例えば、ノード104の送信スロットの最小サイズに必要な時間に設定される場合がある。遅延を実行するための所与のサイクル数は、システム又はユーザ設定から判定され得る。遅延はサイズが変化し、伝送サイクルの最後に追加され得る。これは、所与のサイクル数ごとに実行され得る。方法1400はブロック1440に進み得る。
【0084】
ブロック1435で、システムのノード数の指示が変化し得る。指示は、MaxIDとして与えられ得る。MaxID値は、所与のサイクル数ごとに変化し得る。結果は、システムのノードが、MaxIDの値の増加に従って追加の時間量で待機することであり得る。方法1300は、ブロック1440に進み得る。
【0085】
ブロック1440で、ビーコンの時間的拡散又はディザリングが継続されるかどうかが判定され得る。判定は、ブロック1410で判定された同じ様式で行われ得る。そうである場合、方法1400は、ブロック1420に戻るか、又はブロック1425、1430、1435のうちの以前に選択された1つに戻り得る。そうでない場合、方法1400はブロック1450に進み得る。
【0086】
ブロック1445で、通常のサイクル及びビーコンスケジューリングが維持され得る。方法1400はブロック1450に進み得る。
【0087】
ブロック1450において、方法1400を繰り返すかどうかが判定され得る。そうである場合、方法1400は、例えば、1410で繰り返し得る。そうでなければ、ブロック1455で、方法1400は終了し得る。
【0088】
実施例について上述したが、これらの実施例の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本開示から他の変形形態及び実施例が作製され得る。
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